JP3872918B2 - 凝集沈殿装置及びその運転方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、凝集剤、特にポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム等のアルミニウム系等の無機凝集剤を原水に添加して原水中の懸濁物を凝集沈殿分離する凝集沈殿装置及びその運転方法に関し、更に詳細には、洗浄間隔が長く、かつ洗浄直後でも処理水の水質に与える影響が小さいように構成した凝集沈殿装置及びその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
河川水などを原水とし、浄水処理して上水や工業用水を製造する場合、又は公共下水及び工場廃水等の排水を基準のレベルまで水処理する場合等に用いる水処理装置として、凝集沈殿性能及び濾過性能が高く、しかも運転が容易である等の理由から、いわゆる上昇流式凝集沈殿装置が採用されることが多い。
上昇流式凝集沈殿装置は、原水に凝集剤を添加する添加手段と、添加手段の下流に設けられ、空隙率の大きな小片接触材を集積させてなる接触材集積層を有し、接触材集積層内を上向流で原水を流して、原水中の懸濁物を凝集、沈殿させる凝集沈殿手段とから構成されている。
【0003】
ここで、図4を参照して、従来の上昇流式凝集沈殿装置の構成及び運転を説明する。図4は従来の上昇流式凝集沈殿装置の構成を示すフローシートである。
従来の上昇流式凝集沈殿装置10は、図4に示すように、原水槽12と、原水槽12から原水を汲み出し、送水する原水ポンプ14と、凝集剤添加装置16と、薬品混和槽18と、凝集沈殿槽20とを備えている。
凝集剤添加装置16は、原水の濁度を測定する濁度計22と、凝集剤槽24と、濁度計22の下流の原水供給管26に凝集剤槽24からポリ塩化アルミニウム(PAC)等の凝集剤を注入する凝集剤ポンプ28とを備え、濁度計22の計測値に基づいて所要の凝集剤を原水に注入する。
薬品混和槽18は、攪拌機29を備えた容器であって、凝集剤が注入された原水を一次的に滞留させ、攪拌機29により原水を攪拌して、原水と凝集剤とを急速混和し、流入管30を介して原水を凝集沈殿槽20に流入させる。
【0004】
凝集沈殿槽20は、原水中の懸濁物が凝集剤によってフロック化した凝集フロックを凝集、濾過、分離する槽であって、図5に示すように、下から、順次、区画された原水の流入ゾーン32、接触材集積ゾーン34、集水ゾーン36とから構成されている。
接触材集積ゾーン34は、ゾーンの上部及び下部に設けられた目板状の流出防止板38、40で区画され、その間の領域に、空隙率の大きな小片接触材、例えば、図6に示すような短尺チューブ形状の比較的比重の小さい(例えば比重が1前後の)プラスチック製小片接触材42を多数収容し、原水の上向流により上部流出防止板38の下に接触材集積層(以下、集積層と言う)44を形成するようになっている。
集水ゾーン36は、接触材集積ゾーン34を流過して処理された処理水を集水する領域であって、接触材集積ゾーン34の流出防止板38の直ぐ上に設けられた集水部46と、集水部46の上端から溢流する処理水を集める集水トラフ48と、集水トラフ48に接続されて、処理水を流出させる流出管50とから構成され、処理水を処理水槽52(図4参照)に送水する。
【0005】
流入ゾーン32には、薬品混和槽18から出た原水が流入管30を介して流入する。流入管30は、流入ゾーン32の中央に貫入して下向きの開口を先端に備えている。流入管30の開口の下方には、下向きに流入した原水の向きを上方に変えるために、傘を逆にした形状の変流板54が設けてある。また、流入管30には、アルカリ剤注入管56が接続され、必要に応じてアルカリ溶液を注入して原水のpHを調整するようになっている。
流入ゾーン32の底部、即ち変流板54の下方は、汚泥を集積するために逆円錐状の汚泥貯留ゾーン58になっていて、汚泥を排出する排泥管60がその最下部に接続されている。
また、流入ゾーン32の上部には、上方に向け空気を噴射する空気ノズルを多数備えた空気供給管62が設けられ、空気ブロアー64で送入された空気を噴出して、接触材集積ゾーン34の接触材42を攪拌洗浄するようになっている。
【0006】
凝集沈殿槽20では、凝集剤が添加された原水は、先ず、流入ゾーン32に流入する。流入ゾーン32では、原水中の懸濁物が凝集して形成されたフロックのうち比較的大きなフロックが、先ず、沈降分離する。
次いで、原水は接触材集積ゾーン34に流入する。そこでは、原水中の残りの微小フロックが、接触材と接触して接触材表面に付着したり、あるいは接触材と接触材との間隙に捕捉されたりし、分離される。一方、原水は、接触材の空隙、或いは接触材と接触材との間を流れて、空隙内或いは接触材間に形成されたフロック層により濾過されると共に、原水中の微小フロックがフロック層に捕捉される。
接触材42に付着した、あるいは接触材42間に捕捉されたフロックは、後続する微小フロックとの接触等によって徐々に成長し、フロック径が大きくなる。そして、原水の上昇流速より沈降速度が大きいフロックが形成されるにつれて、このフロックが、原水の流れによって接触材42から剥離し、更には原水の流れに逆らって沈降して、汚泥貯留ゾーン58に堆積し、次いで排泥管60により排出される。
このように、原水中の懸濁物は、懸濁物フロックの凝集作用、原水に対する濾過作用、フロックの分離及び沈殿作用等により、原水から分離され、汚泥貯留ゾーン58に沈殿する。一方、原水は、処理水となって上部の集水ゾーン36から処理水槽52に流出する。
【0007】
本上昇流式凝集沈殿装置は、粗大化した凝集フロックの密度が高く、大きな沈降速度を有することから、高速処理が可能になる。よって、設備がコンパクトになって、設備面積が小さくなり、しかも薬品使用量も少なく、発生汚泥の処理処分が容易であると評価されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の凝集沈殿装置の改良例
ところで、上昇流式凝集沈殿装置は、上述のように、多数の利点を有するものの、更に、その処理効率の向上を図って種々の改良が図られている。
例えば、集積層を構成する小片接触材に比較的大きな寸法の接触材を使用して洗浄処理と洗浄処理との間の原水処理時間を長くすることも試みられているが、処理水の濁度が高くなるという問題がある。
逆に、比較的小さな寸法の接触材を使用して、処理水の濁度を低くしようとすると、集積層の洗浄頻度が高くなって、原水処理時間が短くなるという問題が生じる。
【0009】
そこで、処理水を低い濁度に維持しつつ、洗浄操作の頻度を低くして原水処理時間を長くすることができるように改良した凝集沈殿装置が、開発された。
改良型の凝集沈殿装置は、原水に凝集剤を添加する添加手段と、第1の接触材集積層を有し、凝集剤が添加された原水(以下、単に原水と言う)を導入して原水中の懸濁物を第1の接触材集積層内で凝集させる前段凝集手段と、第2の接触材集積層を有し、前段凝集手段から流出した一次処理水を第1の接触材集積層中の空塔通水速度より低い空塔通水速度で第2の接触材集積層内に上向流で通水して、一次処理水中の懸濁物を凝集、沈殿させる凝集沈殿手段とを有して、原水より濁度の低い処理水を得るようにした、多段接触材集積層式の凝集沈殿装置である。
【0010】
多段接触材集積層式の凝集沈殿装置では、前段凝集手段を設け、前段凝集手段の第1の接触材集積層(以下、第1の集積層と言う)中の空塔通水速度を凝集沈殿手段の第2の接触材集積層(以下、第1の集積層と言う)中の空塔通水速度より高くすることにより、前段凝集手段では微小フロックを大きな寸法の粗大凝集フロックに成長させると共に粗大化した凝集フロックの一部を第1の集積層中に止まらせ、凝集作用に寄与させている。
後段の凝集沈殿手段では、前段凝集手段から流出した粗大凝集フロックを流入ゾーンで出来るだけ重力によって沈殿させて除去すると共に残部の微小フロックのみを第2の集積層中に導いて粗大フロックに成長させ、完全に捕捉することができる。
このような作用によって、後段の凝集沈殿手段の第2の集積層内に流入する単位原水量当たりのフロック量を減少させることにより、後段の凝集沈殿手段の洗浄間隔を長くすることができる。
【0011】
特に、第2の集積層を構成する小片接触材を、第1の集積層を構成する小片接触材と同じ形状であって、第1の集積層を構成する小片接触材より小さい寸法にすることにより、処理水の濁度を低減することができる。
また、第2の集積層では、前段凝集手段で粗大化されなかった微小フロックを確実に捕捉するというように、機能分担が一層明瞭になって、凝集沈殿装置の効果を向上させることができる。
【0012】
以下に、添付図面を参照して、改良型の凝集沈殿装置の具体な例を詳細に説明する。
第1の多段集積層式の凝集沈殿装置
第1の多段集積層式の凝集沈殿装置は、従来の凝集沈殿装置10の改良例の一例であって、図7は第1の改良例の凝集沈殿装置の要部、即ち凝集沈殿槽の構成を示すフローシートである。
第1の改良例の凝集沈殿装置70は、その要部として、図7に示すように、前段凝集手段として設けられた第1の処理槽72と、第1の処理槽72内に形成された第1の集積層74と、第1の処理槽72の下流に第1の処理槽72とは別の槽として形成された凝集沈殿槽76を備えている。
【0013】
凝集沈殿槽76は、従来の凝集沈殿装置10の凝集沈殿槽20と同じ構成でああって、集積層44は第2の集積層として機能する。
第1の処理槽72は、例えば竪型の円筒槽であって、円筒槽の上部と下部に接触材の流出防止板78、80を備え、その間に接触材を収容し、原水の導入と共に第1の集積層74を形成する。第1の集積層74は、その横断面積が凝集沈殿槽76内の第2の集積層44の横断面積より小さくなるように形成されている。原水は、第1の集積層74内を下向流で流れる。原水中の微小フロックは、接触材及びフロックによる凝集作用により凝集し、凝集したフロックのうち微小フロックは、一次処理水と共に一次処理水管82から凝集沈殿槽76に流入する。尚、別法として、原水が第1の集積層74内を上向流で流れるようにしても良い。
【0014】
第2の多段集積層式の凝集沈殿装置
第2の多段集積層式の凝集沈殿装置は、従来の凝集沈殿装置10の別の改良例であって、図8は別の改良例の凝集沈殿装置の要部、即ち凝集沈殿槽の構成を示すフローシートである。
別の改良例の凝集沈殿装置に設けた凝集沈殿槽90は、図8に示すように、凝集沈殿槽90の槽内に第2の集積層92を備えていて、更に、第2の集積層92の側方に、該第2の集積層92の横断面積に比べて、横断面積の小さい第1の集積層94を収容する第1の処理槽96を備えている。
本実施形態例の第1の集積層94及び第2の集積層92は、それぞれ、実施形態例1の第1の集積層74及び第2の集積層44と同じ機能を果たし、第1の集積層94から第2の集積層92に到る凝集沈殿槽90の槽内領域97は、分離ゾーンとして機能する。
本実施形態例では、従来から使用されているスクレーパ付き汚泥掻き寄せ機98を凝集沈殿槽90の底部に設け、槽内領域97及び第2の集積層92から沈殿した凝集フロックを汚泥掻き寄せ機98により汚泥貯留ゾーン100に集泥し、排泥管60により排出している。
【0015】
多段集積層式の凝集沈殿装置の洗浄方法
ところで、上述の多段集積層式の凝集沈殿装置でも、長時間、凝集沈殿処理を継続していくと、第1の集積層及び第2の集積層には、懸濁物と凝集剤とからなるフロックが付着し、次第に飽和状態となって行く。そして、遂には、凝集沈殿槽76、又は凝集沈殿槽90から流出する処理水の濁度を所定値以下に保持できなくなる。
【0016】
そこで、上述の多段集積層式の凝集沈殿装置でも、従来の凝集沈殿装置と同様に集積層を洗浄していて、洗浄に際しは、第1の集積層及び第2の集積層を同時に洗浄していた。
例えば、第1の多段集積層式の凝集沈殿装置70では、先ず、第1の処理槽72への原水の流入を停止し、次いで空気供給管62から空気を送入して、空気流により第2の集積層44を攪拌洗浄する。
次いで、排泥管60から第2の集積層44の滞留水を排水することにより、第2の集積層44から蓄積したフロックを排出し、また、同時に、一次処理水管82を介して排泥管60から第1の集積層74の滞留水を排水する。これにより、第1の集積層74を第2の集積層44と同時に洗浄することができる。滞留水の排出により、第1及び第2の集積層74、44は、下降する水流の洗浄作用によって洗浄される。
【0017】
第2の多段集積層式の凝集沈殿装置でも、第1の多段集積層式の凝集沈殿装置70とほぼ同様であって、排泥管60による凝集沈殿槽90の滞留水の排水に引き続き、第1の処理槽96内の滞留水を流入管30に設けた図示しないドレン管から排水する。
【0018】
多段集積層式の凝集沈殿装置の問題
しかし、上述の第1及び第2の多段集積層式の凝集沈殿装置では、集積層を洗浄し、続いて原水の通水を再開した後、可なりの時間、少なくとも1時間程度は、処理水の水質が悪く、特に処理水の濁度が高く、そのまま、処理水として利用することはできないという問題があった。
これでは、水の回収率を高めることが難しく、更に改良することが望まれている。
【0019】
本発明の目的
そこで、本発明の目的は、処理水の濁度が低く、洗浄操作の頻度が低く、原水通水時間が長く、しかも洗浄後の処理水の水質が急速に向上して、水の回収率を高くできる凝集沈殿装置の運転方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
多段集積層式の凝集沈殿装置の洗浄に伴う問題の原因
本発明者は、上述した多段集積層式の凝集沈殿装置で、第1及び第2の集積層を洗浄した後の処理水の濁度が高くなる原因を調べた結果、次のことを見い出した。
(1)上述した多段集積層式の凝集沈殿装置では、第1の集積層及び第2の集積層を同時に並行して洗浄しているために、第1及び第2の集積層に付着、蓄積したフロックが同時に流出する。
その結果、第1及び第2の集積層の双方で、接触材とフロックとにより形成された凝集濾過機能が減退し、少なくとも第1又は第2の集積層にフロックが付着、蓄積するまで、処理水は濁度が高いままになる。
【0021】
更に説明すれば、通水再開後、しばらくの間は、フロックが第1及び第2の集積層内に堆積していないため、フロックの粗大化が十分に行なわれないし、また、フロックの捕捉が行なわれないため、接触材の目開きよりも小さなフロックを捕捉することが難しい。
第1の集積層でフロックの粗大化が行なわれないため、第2の集積層でのフロックの捕捉も十分ではなく、懸濁物の除去率が低い状態となることが多い。この状態は、原水の通水を継続するうちに解決されるものの、それまでの間は処理水の濁度が目標値に達しない。
【0022】
(2)第1の集積層は、第2の集積層のように接触材とフロックとの協動による濾過作用によって原水中の懸濁物を捕捉することが目的ではなく、あくまでもフロック形成を促進することが目的であって、寧ろフロックが集積層に堆積していることが望ましい。
従って、接触材がフロックで飽和しても、処理に問題はなく、仮にフロックが一次処理水と共に後段の凝集沈殿手段に流入しても、そこで捕捉されるから処理水の濁度を高めるようなことは生じない。
一方、第2の集積層がフロックで飽和した場合には、フロックが処理水に同伴して処理水の濁度を高めるので、洗浄を行なうことが必要になる。
【0023】
解決策
以上のことから、本発明者は、第1及び第2の集積層を同時に洗浄するようにした従来の凝集沈殿装置の構成に代えて、別々の適切な時期に独立して第1及び第2の集積層の洗浄操作を行えるように凝集沈殿装置の構成を改良すること、基本的には、第1の集積層と第2の集積層とを独立してその洗浄工程を実施することを着想し、本発明を完成するに到った。
【0024】
本発明装置
本発明に係る凝集沈殿装置は、前述の多段接触材集積層式の凝集沈殿装置の改良型であって、原水に凝集剤を添加する添加手段と、第1の接触材集積層を有し、凝集剤が添加された原水(以下、単に原水と言う)を導入して原水中の懸濁物を第1の接触材集積層内で凝集させる前段凝集手段と、第2の接触材集積層を有し、前段凝集手段から流出した一次処理水を、第1の接触材集積層中の空塔通水速度より低い空塔通水速度で第2の接触材集積層内に上向流で通水して、一次処理水中の懸濁物を凝集、沈殿させ、処理水を得る凝集沈殿手段とを有して、原水より濁度の低い処理水を得るようにした凝集沈殿装置であって、
凝集沈殿手段を前段凝集手段から分離する手段を備え、
更に、接触材集積層の洗浄手段を前段凝集手段及び凝集沈殿手段にそれぞれ設けている
ことを特徴としている。
【0025】
本発明で、凝集沈殿手段を前段凝集手段から分離する手段とは、例えば前段凝集手段から凝集沈殿手段に流れる一次処理水管に設けた開閉弁である。好適には、更に、前段凝集手段をバイパスする原水の流路を設け、前段凝集手段をバイパスして凝集剤の添加手段から、直接、凝集沈殿手段に原水を流すようにする。
本発明において、上記接触材集積層の洗浄手段としては接触材集積層に蓄積したフロックを排出できる限りいかなる洗浄手段でもよいが、洗浄操作が容易でかつ良好な洗浄効果が得られるという点で、接触材集積層中の滞留水を排水する機構を備えているもの、又は接触材集積層を空気攪拌洗浄する機構と接触材集積中の滞留水を排水する機構とを備えているものが好ましい。
排水する機構は、前段凝集手段の滞留水を排水できる開閉弁付き排水管であって、出来るだけ急速に排水できるように、排水管は、前段凝集手段への原水の流入管と少なくとも同じ管径とする。
【0026】
また、本発明に係る凝集沈殿装置の運転方法は、上述の改良型の多段接触材集積層式の凝集沈殿装置の運転方法であって、凝集沈殿装置を運転中に、定期的に、随時に、又は処理水の水質が目標値より悪化した時に、第1の接触材集積層の洗浄工程及び第2の接触材集積層の洗浄工程の少なくともいずれか一方を行うことを特徴としている。すなわち、第1及び第2の接触材集積層のいずれか一方を洗浄して良く、また第1及び第2の接触材集積層の両方を同時に洗浄しても良いが、本発明方法の効果を高め、水の回収率を向上させる見地から、第1及び第2の接触材集積層のいずれか一方を洗浄することが好ましい。
第1の接触材集積層及び第2の接触材集積層の洗浄方法としては、これらの接触材集積層内に蓄積したフロックを排出できる限りいかなる方法でもよいが、洗浄操作が容易でかつ良好な洗浄効果が得られるという理由から、以下のような洗浄方法が好ましい。
すなわち、第1の接触材集積層を洗浄する工程では、第1の接触材集積層に滞留した原水を排水することにより、又は、先ず、第1の接触材集積層に空気攪拌洗浄を施し、次いで第1の接触材集積層に滞留した原水を排水することにより、第1の接触材集積層を洗浄し、
第2の接触材集積層を洗浄する工程では、第2の接触材集積層に滞留した一次処理水を排水することにより、又は、先ず、第2の接触材集積層に空気攪拌洗浄を施し、次いで第2の接触材集積層に滞留した一次処理水を排水することにより、第2の接触材集積層を洗浄する。
【0027】
本発明方法では、定期的に、随時に、または、処理水の水質、代表的には処理水の濁度が目標値を越えた時点(目標値より悪化した時点の意)で、第2の接触材集積層を洗浄し、通常、第1の接触材集積層を洗浄することなく、直ちに通水を再開する。なお、処理水の水質の指標しては、濁度の他に水中の微粒子数等も採用することができる。
第1の接触材集積層の洗浄を行っていないので、第1の接触材集積層は、フロックの粗大化を十分に行うことができる。従って、被処理水中の懸濁物のうち粗大化したフロックとなったものの一部は、第2の接触材集積層に流入する前に第2の処理槽の原水流入ゾーンで沈澱分離され、一部は第2の接触材集積層にて捕捉される。
従って、この通水再開の初期段階でも懸濁物が十分に粗大化し、捕捉されるので、従来のように、懸濁物が第2の接触材集積層を通過し、処理水の濁度が高くなるようなことはない。
【0028】
ここで、処理水水質の安定性の面からは常に第2の接触材集積層のみを洗浄すれば良いと言えるが、処理を継続する間に、第1の接触材集積層も適宜洗浄することが必要である。
すなわち、第1の接触材集積層では、懸濁物と凝集剤とからなるフロックは、数時間は凝集効果があり、順次流入する原水中の微小なフロックや懸濁物を吸合することができるが、第1の集積層内に数十時間滞留したフロックは、吸合能力を失い、単なる固形分となる。こうなると、単に被処理水の流れを妨げるだけとなるため、第1の集積層を洗浄する。
但し、第1の接触材集積層の洗浄を実施する場合、同時には第2の接触材集積層の洗浄を行わず、第1の接触材集積層の洗浄を終了後、通水を開始して例えば2〜3時間以上経過してから、第2の接触材集積層の洗浄を行うようにするのが、本発明方法の効果を高め、水の回収率を向上させる点で、実際的である。
【0029】
本発明方法の好適な実施態様では、第2の接触材集積層の洗浄工程を実施するものの、同時には、第1の接触材集積層の洗浄工程を実施しない場合には、第2の接触材集積層の洗浄工程では、
前段凝集手段への原水の流入を停止し、かつ前段凝集手段から凝集沈殿手段への一次処理水の流入を停止するステップと、
次いで、前段凝集手段を原水の流入停止時の状態に保持しつつ第2の接触材集積層を洗浄するステップと、
次いで、原水を前段凝集手段に及び一次処理水を凝集沈殿手段にそれぞれ通水し、処理水を得るステップと
を有する。
【0030】
また、第1の接触材集積層の洗浄工程を実施するものの、同時には、第2の接触材集積層の洗浄工程を実施しない場合には、第1の接触材集積層の洗浄工程では、
前段凝集手段を凝集沈殿手段から分離して前段凝集手段への原水の流入を停止するステップと、
次いで、前段凝集手段の第1の接触材集積層を洗浄するステップと、
次いで、原水を前段凝集手段に、更に、前段凝集手段から流出した一次処理水を凝集沈殿手段に導入して、処理水を得るステップと
を有する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る凝集沈殿装置の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の凝集沈殿装置の要部の構成を示す模式図である。
本実施形態例の凝集沈殿装置110は、流入管30の第1の処理槽72の原水入口に開閉弁111を、第1の処理層72の底部に接続して、又は一次処理水管82から分岐して開閉弁付き排水管112を、第1の処理槽72の頂部に接続して開閉弁付きベント管113を、一次処理水管82に開閉弁114を、第1の処理槽72をバイパスする開閉弁付きバイパス管115を設けたことを除いて、図7の第1の多段集積層式の凝集沈殿装置70と同じ構成を備えている。
排水管112及びバイパス管115の管径は、流入管30と同じ管径である。
【0032】
洗浄方法
本凝集沈殿装置110では、通常は、第1の集積層74は、第2の集積層44の洗浄時期とは異なる時に行い、また、第1の集積層74の洗浄回数は第2の集積層44の洗浄回数に比べて少ない。
例えば、第2の集積層44を2回洗浄した後、3回目の洗浄の前に第1の集積層74を洗浄する。
【0033】
第2の集積層44を洗浄する際には、開閉弁111及び開閉弁114を閉止して、原水の第1の処理槽72への流入を停止し、かつ、凝集沈殿槽76への一次処理水の流入を停止する。
次いで、第1の処理槽72を原水の流入停止時の状態に保持しつつ、第2の集積層44を洗浄する。第2の集積層44の洗浄では、先ず、排泥管60の開閉弁を開放して、空気攪拌に支障が生じないように凝集沈殿槽76の水位を低下させ、続いて閉止する。次に、空気供給管62から空気を所定時間、例えば240秒間、噴出させて、第2の集積層44を空気攪拌洗浄する。次いで、空気の噴出を停止して、排泥管60の開閉弁を開放して、第2の集積層44内の滞留水を排水する。
【0034】
また、第1の集積層74を洗浄する際には、開閉弁111及び開閉弁114を閉止して、原水の第1の処理槽72への流入を停止し、かつ、凝集沈殿槽76への一次処理水の流入を停止する。
次いで、一次処理水の流入を停した時の状態に凝集沈殿槽76を保持しつつ、第1の集積層74の洗浄を行う。第1の集積層74の洗浄では、ベント管113の開閉弁及び排水管112の開閉弁を開放して、第1の処理槽72内の滞留水を排水することにより、第1の集積層74を洗浄する。
【0035】
尚、第1の集積層74の洗浄工程の間、バイパス管11を使って原水を直接凝集沈殿槽76に流入させ、原水の処理を続行するようにしても良い。
また、第1の処理槽72の第1の集積層74の下方に空気攪拌洗浄機構を設け、排水する前に、空気攪拌洗浄するようにしても良い。
更に、上述の実施形態においては、第1の集積層74及び第2の集積層44の洗浄を、これらの層内に滞留している水を排出することによって行ったが、洗浄方法はこれに限らず、例えば集積層74あるいは集積層44の下方に洗浄用水の供給手段を設け、該供給手段から洗浄用水を上昇流で集積層内に供給し、洗浄排水を槽の上部から排出することによって洗浄するようにしてもよい。
【0036】
実施形態例2
本実施形態例は、本発明に係る凝集沈殿装置の実施形態の別の例であって、図2は本実施形態例の凝集沈殿装置の凝集沈殿槽の構成を示す模式図である。
本実施形態例の凝集沈殿装置は、第2の多段集積層式の凝集沈殿装置の改良型であって、凝集沈殿槽120の構成が図8の凝集沈殿槽90とは次の点で異なっていることを除いて第2の多段集積層式の凝集沈殿装置と構成が同じである。
(1)凝集沈殿槽120は、独立した第1の処理槽121を凝集沈殿槽120内に備えている。第1の処理槽121は、槽側壁121aの上縁が集水トラフ48に処理水を流入させる溢流堰120aより高い。
(2)流入管30に開閉弁122を、流入管30の開閉弁122の下流から開閉弁付き排水管123を、第1の処理槽121をバイパスする開閉弁付きバイパス管124をそれぞれ設ける。排水管12及びバイパス管12の管径は、流入管30と同じ管径である。
(3)第2の集積層92から滞留水を排水する排水管125を設ける。
【0037】
洗浄方法
本凝集沈殿装置の洗浄方法は、基本的には、実施形態例1の凝集沈殿装置110の洗浄方法と同じであって、第2の集積層92を洗浄する際には、開閉弁122を閉止して、原水の第1の処理槽121への流入を停止し、従って凝集沈殿槽120への一次処理水の流入を停止すると共に、第1の処理槽121をその状態に保持する。
次いで、第2の集積層92の洗浄を従来と同様に行い、第2の集積層92の滞留水を排水管125から排水する。
【0038】
また、第1の集積層94を洗浄する際には、開閉弁122を閉止して、原水の第1の処理槽121への流入を停止し、従って凝集沈殿槽120への一次処理水の流入を停止する。
次いで、第1の処理槽121以外の凝集沈殿槽120を原水の流入停止時の状態に保持しつつ排水管123の開閉弁を開放して第1の処理槽121内の滞留水を排水することにより、第1の集積層94を洗浄する。
尚、第1の集積層94の洗浄工程の間、バイパス管124を使って原水を直接凝集沈殿槽120に流入させて原水の処理を続行するようにしても良い。
また、第1の処理槽121の第1の集積層94の下方に空気攪拌洗浄機構を設け、排水する前に、空気攪拌洗浄するようにしても良い。
【0039】
実験例
本発明の凝集沈殿装置及びその運転方法を評価するために、以下の通水実験を行った。即ち、図1の凝集沈殿装置110と同じ構成で次の仕様の実験装置を作製し、原水として 濁度が10度、水温が18℃、pHが7.5の河川水を導入し、以下の通水条件で通水実験を行った。
【0040】
Figure 0003872918
【0041】
Figure 0003872918
【0042】
洗浄条件
処理水の濁度が上昇して1度を越えた時点で、実施形態例1で説明した洗浄方法に従って、第2の集積層44のみ洗浄を行う。次いで、洗浄完了し、通水再開した後、3時間が経過して時点で、実施形態例1で説明した洗浄方法に従って、第1の集積層74のみを洗浄する。
【0043】
以上の条件下で通水実験を行ったところ、図3に示すグラフ(1)に示す結果を得た。図3は、横軸に実験開始した後の通水時間(hr)、縦軸に処理水濁度(度)を取っている。
なお、図3は、実験中のある時期における代表例を示したもので、図3のグラフ(1)は、その直前のRUNにおいて第2の集積層44のみ洗浄した後の通水開始時点からの通水時間と処理水濁度との関係を示している。
本実験では、図3のグラフ(1)に示すように、実験開始した後、28時間後に、処理水の濁度が上昇して1度を越えたので、その時点で、第2の集積層44のみ洗浄した。次いでRUN2として次の通水を再開した。洗浄直後の処理水の濁度は1.0度であったので、水質要求を満足した処理水として洗浄直後から所定の場所に送水することができた。
また、洗浄終了し、通水再開したRUN2で、3時間経過した時点で第1の集積層74のみを洗浄したところ、処理水の濁度が僅かに上昇したものの、処理水の濁度は1.0度以下であった。
【0044】
比較例
上述の実験例の比較例として、従来の方法で凝集沈殿装置を洗浄することを除いて、同じ実験装置を使って、同じ原水、同じ通水条件で実験を行った。本比較例では、処理水の濁度が上昇して1度を越えた時点で、従来の方法に従って、第1の集積層74及び第2の集積層44を同時に洗浄する。
以上の条件下で比較例として通水実験を行ったところ、図3に示すグラフ(2)に示す結果を得た。
なお、図3のグラフ(2)は、その直前RUNにおいて、第1及び第2の集積層の両方を同時に洗浄した後の通水開始時点からの通水時間と処理水濁度との関係を示している。
【0045】
本比較例では、図3のグラフ(2)に示すように、実験開始した後、28時間後に、処理水の濁度が上昇して1度を越えたので、その時点で、第1の集積層74及び第2の集積層44の双方を同時に洗浄し、次いでRUN2として次の通水を再開した。
洗浄直後の処理水の濁度は極めて高く、濁度が1.0度に低下したのは、洗浄して通水開始した後、少なくとも1時間経過した後であって、その間の処理水は、水質要求を満足していないので、処理水として所定の場所に送水することができなかった。逆に言えば、水の回収率が実験例に比べて低いと評価せざるを得ない。
【0046】
実験例と比較例との比較から、実験例は、比較例に比べて水の回収率が高く、また、処理水の濁度の上昇速度も比較例に比べて低いことが判る。
以上の実験から、本実施形態例の凝集沈殿装置110及びその運転方法は、従来の装置及び運転方法に比べて、水の回収率及び処理水の濁度が安定している点で優れていると評価できる。
【0047】
なお、以上の説明では、上水及び工業用水を得る浄水処理に本発明を適用した例を中心に述べてきたが、浄水処理に限らず、下水、排水処理等においても、本発明を適用することができ、使用する凝集剤としても、アルミニウム系のものに限らず、例えば鉄系無機凝集剤を用いることができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、凝集沈殿装置を運転中に、定期的に、随時に、又は処理水の水質が目標値より悪化した時に、第1の接触材集積層の洗浄工程及び第2の接触材集積層の洗浄工程の少なくともいずれか一方を行うように構成し、かつ、そのように運転することにより、洗浄間隔が長く、しかも洗浄直後から水質目標値を満足する処理水を得ることができる。
本発明装置及び発明方法を適用することにより、水の回収率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態例1の凝集沈殿装置の構成を示す模式図である。
【図2】実施形態例2の凝集沈殿槽の構成を示す模式図である。
【図3】実験例及び比較例の実験結果を示すグラフである。
【図4】従来の凝集沈殿装置の構成を示すフローシートである。
【図5】従来の凝集沈殿装置に設けた凝集沈殿槽の構成を示す模式図である。
【図6】接触材の一例を示す斜視図である。
【図7】第1の改良型の凝集沈殿装置に設けた凝集沈殿槽の構成を示す模式図である。
【図8】第2の改良型の凝集沈殿装置に設けた凝集沈殿槽の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
10 従来の上昇流式凝集沈殿装置
12 原水槽
14 原水ポンプ
16 凝集剤添加装置
18 薬品混和槽
20 凝集沈殿槽
22 濁度計
24 凝集剤槽
26 原水供給管
28 凝集剤ポンプ
29 攪拌機
30 流入管
32 原水の流入ゾーン
34 接触材集積ゾーン
36 集水ゾーン
38、40 流出防止板
42 小片接触材
44 接触材集積層
46 集水部
48 集水トラフ
50 流出管
52 処理水槽
54 変流板
56 アルカリ剤注入管
58 汚泥貯留ゾーン
60 排泥管
62 空気供給管
64 空気ブロアー
70 第1の多段接触材集積層式の凝集沈殿装置
72 第1の処理槽
74 第1の接触材集積層
76 凝集沈殿槽
78、80 流出防止板
90 第2の多段接触材集積層式の凝集沈殿槽
92 第2の接触材集積層
94 第1の接触材集積層
96 第1の処理槽
97 凝集沈殿槽の槽内領域
98 スクレーパ付き汚泥掻き寄せ機
100 汚泥貯留ゾーン
110 実施形態例1の凝集沈殿装置
111、114 開閉弁
112 開閉弁付き排水管
113 開閉弁付きベント管
115 開閉弁付きバイパス管
120 実施形態例2の凝集沈殿槽
121 第1の処理槽
122 開閉弁
123 開閉弁付き排水管
124 開閉弁付きバイパス管
125 排水管

Claims (6)

  1. 原水に凝集剤を添加する添加手段と、第1の接触材集積層を有し、凝集剤が添加された原水(以下、単に原水と言う)を導入して原水中の懸濁物を第1の接触材集積層内で凝集させる前段凝集手段と、第2の接触材集積層を有し、前段凝集手段から流出した一次処理水を、第1の接触材集積層での空塔通水速度より低い空塔通水速度で第2の接触材集積層内に上向流で通水して、一次処理水中の懸濁物を凝集、沈殿させ、処理水を得る凝集沈殿手段とを有して、原水より濁度の低い処理水を得るようにした凝集沈殿装置であって、
    凝集沈殿手段を前段凝集手段から分離する手段を備え、
    更に、接触材集積層の洗浄手段を前段凝集手段及び凝集沈殿手段にそれぞれ設けている
    ことを特徴とする凝集沈殿装置。
  2. 前段凝集手段をバイパスして、原水を凝集沈殿手段に、直接、導入するバイパス手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の凝集沈殿装置。
  3. 請求項1又は2に記載の凝集沈殿装置の運転方法であって、凝集沈殿装置を運転中に、定期的に、随時に、又は処理水の水質が目標値より悪化した時に、第1の接触材集積層の洗浄工程及び第2の接触材集積層の洗浄工程の少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする凝集沈殿装置の運転方法。
  4. 第1の接触材集積層を洗浄する工程では、第1の接触材集積層に滞留した原水を排水することにより、又は、先ず、第1の接触材集積層に空気攪拌洗浄を施し、次いで第1の接触材集積層に滞留した原水を排水することにより、第1の接触材集積層を洗浄し、
    第2の接触材集積層を洗浄する工程では、第2の接触材集積層に滞留した一次処理水を排水することにより、又は、先ず、第2の接触材集積層に空気攪拌洗浄を施し、次いで第2の接触材集積層に滞留した一次処理水を排水することにより、第2の接触材集積層を洗浄することを特徴とする請求項3に記載の凝集沈殿装置の運転方法。
  5. 第2の接触材集積層の洗浄工程を実施するものの、同時には、第1の接触材集積層の洗浄工程を実施しない場合には、第2の接触材集積層の洗浄工程では、
    前段凝集手段への原水の流入を停止し、かつ前段凝集手段から凝集沈殿手段への一次処理水の流入を停止するステップと、
    次いで、前段凝集手段を原水の流入停止時の状態に保持しつつ第2の接触材集積層を洗浄するステップと、
    次いで、原水を前段凝集手段に及び一次処理水を凝集沈殿手段にそれぞれ通水し、処理水を得るステップと
    を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の凝集沈殿装置の運転方法。
  6. 第1の接触材集積層の洗浄工程を実施するものの、同時には、第2の接触材集積層の洗浄工程を実施しない場合には、第1の接触材集積層の洗浄工程では、
    前段凝集手段を凝集沈殿手段から分離して前段凝集手段への原水の流入を停止するステップと、
    次いで、前段凝集手段の第1の接触材集積層を洗浄するステップと、
    次いで、原水を前段凝集手段に、更に、前段凝集手段から流出した一次処理水を凝集沈殿手段に導入して、処理水を得るステップと
    を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の凝集沈殿装置の運転方法。
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