JP3274577B2 - 濁水処理装置 - Google Patents

濁水処理装置

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JP3274577B2
JP3274577B2 JP33746994A JP33746994A JP3274577B2 JP 3274577 B2 JP3274577 B2 JP 3274577B2 JP 33746994 A JP33746994 A JP 33746994A JP 33746994 A JP33746994 A JP 33746994A JP 3274577 B2 JP3274577 B2 JP 3274577B2
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淳 松尾
裕司 市岡
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日本鋼管工事株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば建築工事等の
基礎工事に伴って発生する濁水中の浮遊物質を除去して
排水する濁水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築工事等の基礎工事に伴って発生する
濁水は工場排水等と異なり、通常は短期間の排出である
とともに有害金属類等が含まれていないため、未処理の
ままで下水側溝や河川等に排水したり、簡単な沈殿槽を
設置して上澄水を排水したりしていた。このように濁水
を未処理のままで排水していると下水管に汚泥が溜った
り、河川等が汚染され自然環境におよぼす影響が大きい
ため、近年は建築工事で発生する濁水の浄化処理が各都
道府県の公害防止条例により要求されてきている。この
濁水の浄化処理としては、薬品による凝集沈殿処理が多
く採用されている。
【0003】一般に水中に懸濁している浮遊粒子は負に
帯電しており、互いに反発しているから分散状態で安定
している。そこで薬品による凝集沈殿処理は濁水中に正
電荷を持つ凝集剤を加えて分散している浮遊粒子を電気
的に中和して粒子を凝集させて、浮遊粒子の直径を大き
くし水中における沈降速度を増大させる方法である。こ
の凝集沈殿処理に使用される凝集剤としては硫酸アルミ
ニウムや塩基性塩化アルミニウム,塩化第二鉄等が使用
されている。また、アルギン酸ソ−ダ,ポリアクリルア
マイド等の高分子凝集剤も使用され、粒子間の吸着架橋
作用を利用して浮遊粒子を凝集させたりしている。
【0004】この凝集沈殿処理装置としては排水と凝集
剤とを混合する混合槽と、フロックを成長させるフロッ
ク形成槽と、成長したフロックを滞留させて沈殿させる
沈殿槽とを有する水平型処理装置と、排水と凝集剤との
混合により発生したフロックを再循環する垂直型処理装
置が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように薬品によ
る凝集沈殿処理により濁水の浄化処理を行うと、凝集剤
として使用した薬品の水酸化物や薬品自体が河川等に排
出されるため、排出された薬品により環境汚染が生じる
危険性があるとともに設備が大型化するという短所があ
った。
【0006】このような薬品により環境汚染が生じるこ
とを防止するため、凝集剤を使用しないで濁水中の浮遊
粒子を凝集させる濁水浄化装置が例えば特開平4−2982
84号公報に開示されている。この濁水浄化装置は濁水の
流路に沿ってアルミニウム製の陽極電極とステンレス製
の陰極電極を交互に配列し、陽極電極から発生する陽イ
オンで濁水中の浮遊粒子を中和するものである。この濁
水浄化装置を使用すると凝集剤の投入や浄化は必要ない
が、長時間使用するとアルミニウム製の陽極電極が消耗
してしまい、その交換が容易でないという短所があっ
た。
【0007】この発明はかかる短所を解消するためにな
されものであり、簡単に建築現場等に搬送できるととも
に長時間安定して使用することができる濁水処理装置を
得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る濁水処理
装置は、電極槽と電極切換手段と電極槽の後段に配設さ
れた分離槽及びフロック排出制御手段とを有し、電極槽
は、直流電源の陽極に接続されたアルミ合金板からなる
電極と直流電源の陰極に接続されたアルミ合金からなる
電極を濁水の流れ方向に沿って交互に複数枚配設し、電
極切換手段はあらかじめ定められた一定時間毎に直流電
源と各電極の接続を切換て各電極の極性を切換え、分離
槽は内筒と外筒を有し、内筒は外筒内に垂直に設けら
れ、上端部に濁水流入口を有し、下部側壁に複数の濁水
流出口が上下方向に複数段に設けられ、内部に複数の仕
切板が水平に取付けられ、各仕切板は隣接する仕切板毎
に異なる位置に濁水通路を有し、外筒は下部が先細の円
錐形状をし、下端部に汚泥排出口を有し、上端部に溢水
排出口を有し、下部の円錐形状部内に撹拌羽根が設けら
れ、上部の溢水排出口と内筒の濁水流出口との中間部に
フロックの堆積上限位置を定めるフロック上限検出手段
とを有し、フロック排出制御手段は、外筒に堆積したフ
ロックがフロックの堆積限界高さから内筒の濁水流出口
上端位置まで減少するまでの時間をあらかじめ検出して
設定した排出タイマを有し、上記フロック上限検出手段
でフロックの堆積限界高さを検出したときに撹拌羽根を
回転しながら外筒下部の汚泥排出口から堆積したフロッ
クを含む汚泥の排出を開始し、排出タイマに設定した時
間に達したときに汚泥の排出を停止させることを特徴と
する。
【0009】この発明に係る他の濁水処理装置は、電極
槽と電極切換手段と電極槽の後段に配設された分離槽及
びフロック排出制御手段とを有し、電極槽は、直流電源
の陽極に接続されたアルミ合金板からなる電極と直流電
源の陰極に接続されたアルミ合金からなる電極を濁水の
流れ方向に沿って交互に複数枚配設し、電極切換手段は
あらかじめ定められた一定時間毎に直流電源と各電極の
接続を切換て各電極の極性を切換え、分離槽は内筒と外
筒を有し、内筒は外筒内に垂直に設けられ、上端部に濁
水流入口を有し、下部側壁に複数の濁水流出口が上下方
向に複数段に設けられ、内部に複数の仕切板が水平に取
付けられ、各仕切板は隣接する仕切板毎に異なる位置に
濁水通路を有し、外筒は下部が先細の円錐形状をし、下
端部に汚泥排出口を有し、上端部に溢水排出口を有し、
下部の円錐形状部内に撹拌羽根が設けられ、上部の溢水
排出口と内筒の濁水流出口との中間部にフロックの堆積
上限位置を定めるフロック上限検出手段を有し、内筒の
濁水流出口の上端位置にフロックの堆積下限位置を定め
るフロック下限検出手段とを有し、フロック排出制御手
段は上記フロック上限検出手段でフロックの堆積限界高
さを検出したときに撹拌羽根を回転しながら外筒下部の
汚泥排出口から堆積したフロックを含む汚泥の排出を開
始し、フロック下限検出手段でフロックが内筒の濁水流
出口上端位置まで減少したときに汚泥の排出を停止させ
ることを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明においては、濁水中に含まれる浮遊粒
子を電極槽の陽極電極から発生する陽イオンで中和して
凝集させ、凝集したフロックを含む水を分離槽に送り、
フロックを沈殿させて水と分離する。この濁水中に含ま
れる浮遊粒子を凝集する電極槽の陽極電極と陰極電極を
アルミ合金板で形成し、電極表面に絶縁性皮膜であるA
23皮膜が形成されることを防ぐ。アルミニウムの耐
食性は純度による影響が大きく、一般に純度が増せば耐
食性も向上する。このアルミニウムの耐食性は表面に生
じるAl23皮膜の保護作用による。したがって純度が
高いほどAl23皮膜が形成され易く、純アルミニウム
を電極に使用すると表面に生じた絶縁性皮膜により電解
効率が低下する。この電解効率の低下を防ぐためにAl
23皮膜が形成されにくいアルミ合金板で陽極電極と陰
極電極を構成する。
【0011】このようにアルミ合金板を電極として長期
間使用していると、陽イオンを発生する陽極電極が消耗
する。そこで一定時間毎に陽極電極を陰極電極に切換
え、陰極電極を陽極電極に切換えて、陽極電極が消耗す
るのを抑制する。
【0012】また、分離槽を外筒と外筒内に垂直に設け
られた内筒で構成し、内筒の上端部に設けた濁水流入口
から供給した濁水を下部側壁に設けた複数の濁水流出口
から外筒の下部に強制的に流出させる。この内筒内を濁
水が流れ落ちるときに、急激な落下により濁水中に含ま
れるフロックが破壊することを複数の仕切板で防ぐ。
【0013】外筒の下部に流出した濁水中のフロックは
逐次沈降して堆積し、内筒の濁水流出口の位置より上部
まで堆積する。この堆積したフロックの中に内筒の濁水
流出口から濁水を流出させることにより、濁水中に含ま
れる適当な大きさに凝集していない微小粒子を堆積した
フロックがフィルタとなって捕獲し、堆積したフロック
上の上澄水内に浮遊する微小粒子の数を低減する。この
ためフロックが常に内筒の濁水流出口の上部位置まで堆
積しているように外筒下部の汚泥の排出量を制御する。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す構成図であ
る。図に示すように濁水処理装置1は電極槽2と分離槽
3と電源装置4及び制御部5を有する。電極槽2は例え
ば建築工事の基礎工事の掘削部等の濁水発生源6から直
接又は沈澱槽7を介して送られた濁水中の懸濁物質の浮
遊粒子を凝集させて粒子を大きくするものであり、図2
の斜視図に示すように、濁水の流れ方向Aに沿って交互
に複数枚配設し、電源装置4の陽極に接続された陽極電
極21と電源装置4の陰極に接続された陰極電極22と
を有し、陽極電極21と陰極電極22の間を濁水が通過
するように構成されている。陽極電極21と陰極電極2
2は共にアルミ合金板で形成され、陽極電極21から発
生する陽イオンであるアルミイオンにより濁水中に浮遊
しているマイナスに帯電した土粒子を中和して凝集させ
る。
【0015】この陽極電極21と陰極電極22をアルミ
合金板で形成したのは、陽極電極21と陰極電極22の
表面に絶縁性皮膜であるAl23皮膜が形成されること
を防ぐためである。すなわちアルミニウムの耐食性は純
度による影響が大きく、一般に純度が増せば耐食性も向
上する。このアルミニウムの耐食性は表面に生じるAl
23皮膜の保護作用による。したがって純度が高いほど
Al23皮膜が形成され易く、純アルミニウムを陽極電
極21と陰極電極22に使用すると表面に生じた絶縁性
皮膜により電解効率が低下してしまう。この電解効率の
低下を防ぐためにAl23皮膜が形成されにくいアルミ
合金板で陽極電極21と陰極電極22を形成し、濁水中
の浮遊粒子の凝集を長時間安定して行うようにしたので
ある。
【0016】また、陽極電極21と陰極電極22の濁水
の流入側には分離槽3の処理水流出口に連結され、陽極
電極21と陰極電極22との間に流れ込む濁水表面に水
を散布するシャワ−噴出手段23が設けられている。
【0017】電極槽2の濁水流出口24は分離槽3に連
結されている。分離槽3は竪型の内筒31と外筒32と
を有する。内筒31は外筒32内に垂直に設けられ、図
3の断面図に示すように、上端部に電極槽2の濁水流出
口24に連結された濁水流入口33を有し、下端部は密
封され下部側壁に複数の濁水流出口34が上下方向に複
数段に千鳥状に設けられている。この内筒31の内部に
は複数の仕切板35が水平に取付けられ、各仕切板35
は隣接する仕切板35毎に異なる位置に濁水通路36を
有する。外筒32は下部が先細の円錐形状をし、下端部
には電動弁37が連結された汚泥排出口38を有し、上
端部に溢水排出口39を有する。そして下部の円錐形状
部内に撹拌羽根40が設けられている。撹拌羽根40は
分離槽3の上端部に設置された撹拌モ−タ41に歯車機
構42と内筒31内を貫通した駆動軸43を介して連結
されている。また上部の溢水排出口39と内筒31の濁
水流出口34との中間部にはフロックの堆積上限位置を
定めるフロック上限検出手段44を有する。フロック上
限検出手段44は例えば投光器44aと受光器44bを
保護管44c内にそれぞれ収納した光透過型センサから
なり、外筒32内に堆積したフロックの上限レベルを検
出する。
【0018】電源装置4は可搬型の発電機と整流装置と
を有し、制御部5を介して電極槽2や分離槽3に電力を
供給する。制御部5は、図4のブロック図に示すよう
に、電極切換手段51とフロック排出制御部52と排出
タイマ53とを有する。フロック排出制御部52はフロ
ック上限検出手段44でフロックの堆積限界高さを検出
したときに撹拌モ−タ41と電動弁37を駆動し、撹拌
羽根40を回転しながら外筒32の汚泥排出口38から
堆積したフロックを含む汚泥の排出を開始する。その
後、フロック排出制御部52は、あらかじめ検出して排
出タイマ53に設定しておいた堆積したフロックがフロ
ックの堆積限界高さから内筒31の濁水流出口34の上
端位置まで減少するまでの時間に達したときに撹拌モ−
タ41と電動弁37の駆動を停止して汚泥の排出を停止
させる。
【0019】次ぎに上記のように構成した濁水処理装置
1の動作を説明する。建築工事の基礎工事の掘削部等の
濁水発生源6に吸引ホンプ8を設置し、濁水発生源6で
発生した濁水を電極槽2に送る。この電極槽2に送る濁
水中に砂を多く含む場合には、濁水中に含まれている砂
を沈澱槽7で沈澱させて、砂を含まない濁水を電極槽2
に送る。この濁水が送られている電極槽2の陽極電極2
1と陰極電極22には電源装置4から電極切換手段51
を介して電圧が印加され、陽極電極21と陰極電極22
の間を流れる濁水中に陽極電極21からアルミの陽イオ
ンを発生させる。この発生したアルミの陽イオンにより
濁水中に浮遊しているマイナスに帯電した土粒子を中和
して凝集させて粒径を大きくしてフロックを形成する。
このようにフロックを形成するときに電源装置4から1.
2mA/cm2〜1.6mA/cm2の電流密度の電力を供給
することにより凝集効果を発揮できた。
【0020】このように浮遊粒子をフロック化した濁水
は分離槽3に送る。一方、電極槽2における電解作用中
に気泡が発生し、発生した気泡が濁水中に含まれる微粒
子の一部と結合して電極槽2の表面にスカム状となって
浮遊,停滞する。このスカムは層を形成するとたちまち
厚くなり固くなって電解作用が停滞する。そこでシャワ
−噴出手段23からスカム表面に水を散布してスカムを
細かく分解して濁水中に含ませ、フロック化した浮遊粒
子とともに分離槽3に送る。
【0021】分離槽3の内筒31の濁水流入口33に流
入した濁水は内筒31を通り下部側壁の複数の濁水流出
口34から外筒32の下部に流出する。この内筒31内
を濁水が流れ落ちるときに、異なる位置に濁水通路36
を有する複数の仕切板35で濁水が急激に落下すること
を抑制し、濁水中に含まれるフロックが破壊することを
防ぐ。
【0022】外筒32内に送られた濁水中のフロックは
濁水中で沈降し外筒32の下部に堆積し上澄水と分離す
る。このフロックが水中で沈降するときの沈降速度V
は、一般にスト−クスの式V=g(ρs−ρ)d2/18μ
で表わせる。ここでgは重力の加速度、ρsはフロック
の密度、ρは水の密度、dはフロックの直径、μは水の
粘性係数である。したがってフロック粒子の直径dが大
きくなるほど沈降速度Vは早くなり、短時間で沈降させ
ることができる。
【0023】外筒32内に連続的に濁水を送ると、フロ
ックと分離した上澄水は外筒32の上端部に設けた溢水
排出口39から流出し下水側溝や河川の排水路10に排
出される。このように外筒32内に連続的に濁水を送り
出していると、フロックの堆積厚さは次第に増大し、内
筒31の濁水流出口34の位置より上の位置まで堆積す
る。このようにフロックが内筒31の濁水流出口34の
位置より上の位置まで堆積すると処理効果をより高める
ことができる。すなわち堆積したフロックの中に濁水を
流出させることにより、濁水中に含まれる適当な大きさ
に凝集していない微小粒子を堆積したフロックがフィル
タとなって捕獲して堆積させる。したがって溢水排出口
39から流出する上澄水内に浮遊する微小粒子の数を低
減することができる。
【0024】濁水の処理を連続して行い、外筒32内の
フロックの堆積厚さが増大し、堆積したフロックの上端
部をフロック上限検出手段44で検出すると、フロック
排出制御部52は撹拌モ−タ41と電動弁37を駆動
し、撹拌羽根40を回転しながら外筒32の汚泥排出口
38から堆積したフロックを含む汚泥の排出を開始す
る。この汚泥を排出するときに外筒32の下部が先細の
円錐形状をしているから汚泥を容易に排出することがで
きる。また、撹拌羽根40を回転させて、排出する汚泥
に回転を与えることにより、外筒32の下部壁面に付着
した汚泥を剥離して回収することができる。
【0025】フロック排出制御部52は汚泥の回収を開
始してから排出タイマ53に設定しておいた堆積したフ
ロックがフロックの堆積限界高さから内筒31の濁水流
出口34の上端位置まで減少するまでの時間に達する
と、撹拌モ−タ41と電動弁37の駆動を停止して汚泥
の排出を停止させる。このようにして堆積したフロック
の上端部が常に内筒31の濁水流出口34の上部に位置
するようにフロックの堆積厚さを制御することにより、
外筒32から排出する処理水中の土粒子を微量にするこ
とができる。このようにして建築工事現場で発生した濁
水を処理したときの処理水中の浮遊物質量(SS)を測
定した結果、浮遊物質量(SS)を10ppm程度に低減す
ることができ、公害対策基本法の環境基準や水質汚濁防
止法の排水基準等の各種基準で規定する浮遊物質量(S
S)の基準値以下に処理することができた。
【0026】なお、回収した汚泥は、通常のフィルタ−
プレス機や遠心分離機等により含水率80%程度に脱水す
る。
【0027】上記処理を連続して行い、所定時間が経過
したら、オペレ−タが電極切換手段51を操作して電極
槽2の陽極電極21と陰極電極22の極性を切り換え
る。すなわちアルミ合金板を電極として長期間使用して
いると、陽イオンを発生する電極が消耗する。そこで一
定時間毎に陽極電極21と陰極電極22の極性を切換え
ることにより電極が消耗するのを抑制でき、長期間安定
して処理を行うことができる。
【0028】なお、上記実施例は外筒32から汚泥を回
収するときに、排出タイマ53に設定された時間により
汚泥排出制御を行い、堆積したフロックの上端部が常に
内筒31の濁水流出口34の上部に位置するように制御
した場合について説明したが、内筒31の濁水流出口3
4の上端位置にフロック上限検出手段44と同様なフロ
ック下限検出手段を設け、堆積したフロックの上面がフ
ロック下限検出手段の設置位置以下になったときに汚泥
の排出を停止させるようにしても良い。
【0029】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、濁水中
に含まれる浮遊粒子を凝集する電極槽の電極をアルミ合
金板で形成して表面に絶縁性皮膜が形成されることを防
ぐとともに電極の極性を一定時間毎に切換えて陽極電極
が消耗するのを抑制するから、長期間安定して濁水中に
含まれる浮遊粒子を凝集することができる。
【0030】また、分離槽を外筒と外筒内に垂直に設け
られた内筒で構成し、内筒の上端部に設けた濁水流入口
から供給した濁水を下部側壁に設けた複数の濁水流出口
から外筒の下部に強制的に流出させるときに、異なる位
置に濁水通路を有する複数の仕切板で濁水が急激に落下
することを抑制するから、濁水中に含まれる粒子が凝集
したフロックを破壊することを防ぎ、大きなフロックを
外筒に送ることができる。したがってフロックを短時間
で沈降させて堆積することができる。
【0031】また、外筒内でフロックを常に内筒の濁水
流出口の位置より上部まで堆積するようにしたから、濁
水中に含まれる適当な大きさに凝集していない微小粒子
を堆積したフロックがフィルタとなって捕獲することが
でき、処理水内に浮遊する微小粒子の数を低減すること
ができ、処理能力を高め、環境汚染等が生じることを防
止することができる。
【0032】また、電極槽と分離槽を簡単に分離するこ
とができるとともに処理能力を高めることができるか
ら、装置全体を小型化することができ、各種建築工事現
場へ簡単に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】上記実施例の電極槽の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】上記実施例の分離槽の構成を示す断面図であ
る。
【図4】上記実施例の制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 濁水処理装置 2 電極槽 3 分離槽 4 電源装置 5 制御部 21 陽極電極 22 陰極電極 23 シャワ−噴出手段 31 内筒 32 外筒 34 濁水流出口 35 仕切板 40 撹拌羽根 44 フロック上限検出手段 51 電極切換手段 52 フロック排出制御部 53 排出タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/465 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 B01D 21/08 - 21/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極槽と電極切換手段と電極槽の後段に配
    設された分離槽及びフロック排出制御手段とを有し、電極槽は、直流電源の陽極に接続されたアルミ合金板か
    らなる電極と直流電源の陰極に接続されたアルミ合金か
    らなる電極を 濁水の流れ方向に沿って交互に複数枚配設
    し、 電極切換手段はあらかじめ定められた一定時間毎に直流
    電源と各電極の接続を切換て各電極の極性を切換え、 分離槽は内筒と外筒を有し、内筒は外筒内に垂直に設け
    られ、上端部に濁水流入口を有し、下部側壁に複数の濁
    水流出口が上下方向に複数段に設けられ、内部に複数の
    仕切板が水平に取付けられ、各仕切板は隣接する仕切板
    毎に異なる位置に濁水通路を有し、外筒は下部が先細の
    円錐形状をし、下端部に汚泥排出口を有し、上端部に溢
    水排出口を有し、下部の円錐形状部内に撹拌羽根が設け
    られ、上部の溢水排出口と内筒の濁水流出口との中間部
    にフロックの堆積上限位置を定めるフロック上限検出手
    段とを有し、フロック排出制御手段は、外筒に堆積したフロックがフ
    ロックの堆積限界高さから内筒の濁水流出口上端位置ま
    で減少するまでの時間をあらかじめ検出して設定した排
    出タイマを有し、上記フロック上限検出手段でフロック
    の堆積限界高さを検出したときに撹拌羽根を回転しなが
    ら外筒下部の汚泥排出口から堆積したフロックを含む汚
    泥の排出を開始し、排出タイマに設定した時間に達した
    ときに汚泥の排出を停止させる ことを特徴とする濁水処
    理装置。
  2. 【請求項2】 電極槽と電極切換手段と電極槽の後段に
    配設された分離槽及びフロック排出制御手段とを有し、 電極槽は、直流電源の陽極に接続されたアルミ合金板か
    らなる電極と直流電源の陰極に接続されたアルミ合金か
    らなる電極を濁水の流れ方向に沿って交互に複数枚配設
    し、 電極切換手段はあらかじめ定められた一定時間毎に直流
    電源と各電極の接続を切換て各電極の極性を切換え、 分離槽は内筒と外筒を有し、内筒は外筒内に垂直に設け
    られ、上端部に濁水流 入口を有し、下部側壁に複数の濁
    水流出口が上下方向に複数段に設けられ、内部に複数の
    仕切板が水平に取付けられ、各仕切板は隣接する仕切板
    毎に異なる位置に濁水通路を有し、外筒は下部が先細の
    円錐形状をし、下端部に汚泥排出口を有し、上端部に溢
    水排出口を有し、下部の円錐形状部内に撹拌羽根が設け
    られ、上部の溢水排出口と内筒の濁水流出口との中間部
    にフロックの堆積上限位置を定めるフロック上限検出手
    段を有し、内筒の濁水流出口の上端位置にフロックの堆
    積下限位置を定めるフロック下限検出手段とを有し、 フロック排出制御手段は上記フロック上限検出手段でフ
    ロックの堆積限界高さを検出したときに撹拌羽根を回転
    しながら外筒下部の汚泥排出口から堆積したフロックを
    含む汚泥の排出を開始し、フロック下限検出手段でフロ
    ックが内筒の濁水流出口上端位置まで減少したときに汚
    泥の排出を停止させることを特徴とする濁水処理装置。
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