JP3856102B2 - 排紙スタッカ及び該排紙スタッカを備えた記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録材に記録を行う記録装置において、排紙された被記録材をスタックする排紙スタッカに関する。また、本発明は、該排紙スタッカを備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置の1つとしてプリンタがあり、プリンタには、記録の行われた被記録材をスタックする排紙スタッカを備えるものがある。更に、排紙スタッカには被記録材の排紙経路を側視して上流側に回動支点を備え、回動することにより、使用時には下流側端部が上方向を向く様な傾斜姿勢となり、非使用時には垂直姿勢となって設置スペースを節約する様に構成されたものがある。
【0003】
ここで、使用時に下流側端部が上方向を向く様な傾斜姿勢とするのは、記録ヘッドと対向するプラテン上から被記録材が浮き上がらない様にする為である。即ち、記録装置は記録ヘッド下にプラテンを備え、プラテンの上流側に設けられる搬送ローラと、プラテンの下流側に設けられ排紙ローラとによって被記録材を下に凸となる様な緩やかな湾曲姿勢とし、これによって被記録材をプラテンに押しつけて、記録ヘッドと被記録材との距離を規定する。ところが、被記録材の後端が搬送ローラを外れた後は、被記録材の搬送姿勢を規制するのは排紙ローラのみとなる。従って、被記録材において排紙ローラから下流側の部分が下方に顕著に垂れ下がると、この影響によって記録ヘッド下にある被記録材がプラテンから浮き上がり、正常な印字品質が得られなくなる。よって、排紙スタッカを、使用時に下流側端部が上方向を向く様な傾斜姿勢とすることにより、この様な問題を解決する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、プリンタは被記録材としてのロール紙を使用可能に構成される場合があり、この様なプリンタにおいては、ロール紙を所定長さでカットするカッター装置を、被記録材を排紙する排紙ローラの下流側に着脱可能に設けることがある。カッター装置は、被記録材をニップしつつ紙送りする送りローラと、被記録材をカットするカッター刃とを備え、送りローラによって被記録材を送りつつ前記カッター刃を主走査方向に移動させ、これによってカットを行う。
【0005】
しかし、この様なカッター装置を排紙ローラの下流側に設けようとすると、前述の様に傾斜姿勢となった排紙スタッカが邪魔となり、当該カッター装置が装着不可能な事態が生ずる場合がある。
【0006】
ここで、前述の様に被記録材をニップしつつ紙送りする送りローラを備えたカッター装置であれば、被記録材は、排紙ローラから下流側において当該送りローラによってニップされるので、排紙ローラから下流側が顕著に下方に垂れ下がることも無く、前述の様なプラテンからの被記録材の浮き上がりという問題は生じない。一方、当該カッター装置を取り外した状態で排紙動作を行うには、前述の通り排紙スタッカを傾斜姿勢とする必要がある。
【0007】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、着脱可能なカッター装置の装着時に邪魔とならず、且つ、カッター装置の非装着時においても適切な記録動作を実行可能とする排紙スタッカを得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の排紙スタッカは、被記録材に記録を行う記録部と、前記記録部において記録の行われた被記録材を排紙する、回動駆動される排紙駆動ローラと、該排紙駆動ローラとの間で被記録材をニップして従動回動する排紙従動ローラと、を備えた記録装置において、前記排紙駆動ローラの下流側に設けられ、排紙された被記録材をスタックする排紙スタッカであって、被記録材の排紙経路を側視して上流側に回動支点を備え、下流側端部が上方向を向く様な傾斜姿勢となり、該傾斜姿勢において被記録材をスタックする第1のスタック姿勢と、該第1のスタック姿勢から水平方向に回動して被記録材をスタックする第2のスタック姿勢と、を切り替え可能に構成され、前記回動支点から上流側の上部に、上方から付勢力を作用させる付勢手段を備え、前記第1のスタック姿勢が、前記付勢手段の付勢力によって形成され、前記第2のスタック姿勢が、当該排紙スタッカを前記付勢手段の付勢力に抗して水平方向に回動させ且つ保持する保持手段によって形成されることを特徴とする。
【0009】
本願請求項1記載の発明によれば、排紙スタッカは回動可能に設けられ、傾斜姿勢において被記録材をスタックする第1のスタック姿勢と、該第1のスタック姿勢から水平方向に回動して被記録材をスタックする第2のスタック姿勢と、の2つの姿勢を切り替え可能に構成されている。従って、前記第1のスタック姿勢においては、被記録材の排紙駆動ローラから下流側が顕著に下方に垂れ下がらず正常な記録品質を確保することができると共に、前記第2のスタック姿勢においては、例えば被記録材を所定位置でカットするカッター装置の装着の際に当該排紙スタッカが邪魔にならない。以上により、着脱可能なカッター装置の装着時に邪魔とならず、且つ、カッター装置の非装着時においても適切な排紙動作を実行可能とする排紙スタッカを得ることができる。
【0010】
また、本願請求項1記載の排紙スタッカは、前記回動支点から上流側の上部に、上方から付勢力を作用させる付勢手段を備え、前記第1のスタック姿勢が、前記付勢手段の付勢力によって形成され、前記第2のスタック姿勢が、当該排紙スタッカを前記付勢手段の付勢力に抗して水平方向に回動させ且つ保持する保持手段によって形成されることを特徴とする。本願請求項1記載の発明によれば、排紙スタッカは付勢手段の付勢力によって前記第1のスタック姿勢が形成されるので、例えば当該第1のスタック姿勢において排紙スタッカに上方から外力が付与された場合においても、排紙スタッカは弾性的に水平方向に回動し、以て排紙スタッカが破損されないという作用効果を得ることができると共に、前記付勢手段の付勢力に抗して当該排紙スタッカを水平方向に回動させ且つ保持する保持手段によって当該排紙スタッカを回動させる場合にも、容易に回動させることが可能となる。
【0011】
本願請求項2記載の排紙スタッカは、請求項1において、前記付勢手段が板ばねからなることを特徴とする。本願請求項2記載の発明によれば、前記付勢手段が板ばねからなるので、前記付勢手段を低コストに構成することができる。
【0012】
本願請求項3記載の排紙スタッカは、請求項2において、前記板ばねが当該排紙スタッカの両側端側に設けられていることを特徴とする。本願請求項3記載の発明によれば、前記板ばねが当該排紙スタッカの両側端側に設けられているので、より確実に前記第1のスタック姿勢を形成することが可能となる。
【0013】
本願請求項4記載の排紙スタッカは、請求項1から3のいずれか1項において、前記保持手段が、当該排紙スタッカの上方に設けられる、被記録材を所定長さにカットするカッター装置であることを特徴とする。本願請求項4記載の発明によれば、前記保持手段が、当該排紙スタッカの上方に設けられる、被記録材を所定長さにカットするカッター装置であるので、当該排紙スタッカを前記第2のスタック姿勢とする前記保持手段をそれ専用に設ける必要が無く、従って着脱可能なカッター装置の装着時に邪魔とならず、且つ、カッター装置の非装着時においても適切な排紙動作を実行可能とする、当該排紙スタッカの作用効果を低コストに得ることができる。
【0014】
本願請求項5記載の排紙スタッカは、請求項1から4のいずれか1項において、前記第2のスタック姿勢が略水平姿勢である、ことを特徴とする。本願請求項5記載の発明によれば、前記第2のスタック姿勢が略水平姿勢であるので、着脱可能なカッター装置の装着の際に、当該排紙スタッカがより一層邪魔とならずに済むという作用効果を得ることができる。
【0015】
本願請求項6記載の排紙スタッカは、請求項1から5のいずれか1項において、当該排紙スタッカが、略水平姿勢から更に下を向く方向への回動を抑止するストッパ部材を備えていることを特徴とする。本願請求項6記載の発明によれば、当該排紙スタッカが、略水平姿勢から更に下を向く方向への回動を抑止するストッパ部材を備えているので、これによってスタックされた被記録材が当該排紙スタッカから滑り落ち、床等に落下する問題を防止することができる。
【0016】
本願請求項7記載の排紙スタッカは、請求項1から6のいずれか1項において、上面が被記録材のスタック面をなす、前記記録装置に取り付けられるスタッカ基部と、使用時には排紙方向に向けて前記スタッカ基部から引き出されることによって上面が前記スタッカ基部と共に前記スタック面を形成し、非使用時には上流側に向けて押し込まれることによって前記スタッカ基部内に収納される、前記スタッカ基部に対してスライド可能に設けられるスタッカ引き出し部と、を有し、前記スタッカ基部が、前記スタッカ引き出し部を収納する本体部と、該本体部の開放された上部を覆う蓋部とによって構成され、前記スタッカ引き出し部の両側面に、側方に向かって突出する係合突起が設けられ、前記本体部において前記スタッカ引き出し部の両側面をガイドする面に、前記係合突起と係合するガイドレールが前記スタッカ引き出し部のスライド方向に延設され、前記スタッカ引き出し部が前記スタッカ基部から引き出された際に、当該スタッカ引き出し部が、前記係合突起と前記ガイドレールとの係合によって前記本体部に支持されることを特徴とする。
【0017】
本願請求項7記載の発明によれば、排紙スタッカは記録装置本体に取り付けられる本体部及び該本体部の上部を覆う蓋部とからなるスタッカ基部と、該スタッカ基部から排紙方向に向けて引き出されるスタッカ引き出し部と、を有している。そして、スタッカ引き出し部がスタッカ基部から引き出された状態(使用時)における当該スタッカ引き出し部に上方から外力が加わると、当該外力は、スタッカ引き出し部の両側面に形成された係合突起から、本体部に形成されたガイドレールを介して、記録装置本体に取り付けられた強度的に高い前記本体部に伝わる様になっている。
【0018】
即ち、スタッカ引き出し部に上方から外力が加えられても、スタッカ基部を構成する強度的に弱い蓋部には影響が及ばず、強度的に高い本体部によってスタッカ引き出し部が支持されるので、これによって蓋部が本体部から外れたり、或いは、破損する等の不具合の発生を防止することが可能となる。
【0019】
本願請求項8記載の排紙スタッカは、請求項1から7のいずれか1項において、被記録材をスタックするスタック面の下流側先端部に、下流側上方に向かう上向き傾斜面を形成する用紙ストッパ部が設けられていることを特徴とする。本願請求項8記載の発明によれば、排紙スタッカは下流側先端部に用紙ストッパ部を備えている。そして当該用紙ストッパ部は、下流側上方に向かう上向き傾斜面を形成するので、従って排紙スタッカに排紙される被記録材は、当該傾斜面によって下方に滑り落ちることが無く、以て被記録材の記録面を汚す等の問題を防止することが可能となる。従って、排紙スタッカのスタック面が水平である様な場合には、特にその作用効果を発揮することができる。
【0020】
また同時に、用紙ストッパ部は傾斜面によって形成されている為、長尺の被記録材、特に、ロール紙等を排紙する際にも、当該用紙ストッパ部において被記録材が滞留せず、当該用紙ストッパ部を乗り越えることによって排紙スタッカ上における被記録材等の干渉を防止し、これによって記録面を傷める等の不具合を防止することが可能となる。
【0021】
本願請求項9記載の排紙スタッカは、請求項8において、前記用紙ストッパ部が出没自在に設けられていることを特徴とする。本願請求項9記載の発明によれば、前記用紙ストッパ部が出没自在に設けられているので、従って前記用紙ストッパ部が不要の場合、例えば、前述した様にロール紙等に代表される長尺の被記録材を排紙する様な場合に、前記用紙ストッパ部を没状態とすることによって当該用紙ストッパ部が排紙動作の邪魔とならず、以て被記録材の種類に応じて円滑な排紙動作を行うことが可能となる。
【0022】
本願請求項10記載の排紙スタッカは、請求項9において、前記用紙ストッパ部が、下流側先端部に設けられる回動支点を中心に被記録材の排紙経路を側視して回動可能な板状体からなり、当該板状体が上流側に倒れた状態において当該板状体の表側が前記スタック面の一部を形成し、これによって没状態となり、前記板状体が当該没状態から下流側に起き上がる方向に回動することによって前記板状体の裏側が前記傾斜面を形成し、これによって出状態となる様に構成されたことを特徴とする。本願請求項10記載の発明によれば、前記用紙ストッパ部が、回動することによって当該用紙ストッパ部の出没状態を形成する板状体からなるので、前記用紙ストッパ部を出没可能とする構成を簡単な構造で安価に得ることができると共に、単純な回動操作によって前記出没状態を形成することができるので操作性が良い。
【0023】
本願請求項11記載の排紙スタッカは、被記録材に記録を行う記録装置であって、請求項1から10のいずれか1項に記載の排紙スタッカを備えていることを特徴とする。本願請求項11記載の発明によれば、被記録材に記録を行う記録装置において請求項1から10のいずれか1項に記載の排紙スタッカを備えているので、前述した本願請求項1から10のいずれか1項に記載の発明と同様な作用効果を得ることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<インクジェットプリンタの構成>
先ず、図1乃至図3を参照しつつ本発明に係るインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)100の全体構成について説明する。ここで、図1及び図2はプリンタ100の外観斜視図であり、図3は同側断面図である。
図1において、プリンタ100は装置本体3の後方側(上流側)に給紙装置2を、前方側(下流側)に、後に詳説する排紙スタッカ1を備え、被記録材としての用紙P(図3参照)を給紙装置2によって後方側から給送し、前方側に設けられた用紙排出口6から排紙スタッカ1に向けて排出する構成を有している。
【0025】
給紙装置2にはロール状に巻かれたロール紙ロールRを回動可能に軸支するロール紙ホルダ5が装着可能となっていて、また、プリンタ100の用紙排出口6には、ロール紙或いは単票紙を所定長さでカットするカッターユニット4が装着可能となっている。図2は、ロール紙ホルダ5を給紙装置2の後方側に装着し、且つ、カッターユニット4を用紙排出口6に装着した状態を示すものである。この様に、プリンタ100は単票紙とロール紙の双方を使用可能に構成され、且つ、所定の長さでカット可能に構成されている。
図1及び図2において排紙スタッカ1は装置前方及び後方に向かって伸縮する構成(3段構成)となっていて、装置前方に向かって伸びることによって上面が用紙Pの広いスタック面を形成し、以て図1及び図2に示す使用状態となる。また、装置後方に縮み、且つ、回動軸30a(図4参照)を中心に上方に回動することによって収納状態となる(当該収納状態は図示省略)。尚、排紙スタッカ1のより詳細な構成については、後に説明する。
【0026】
次に、図3を参照しつつプリンタ100の内部構成について説明する。先ず、前述の様にプリンタ100は後部(図3の右側)に給紙装置2を備えている。給紙装置2はホッパ16を備え、該ホッパ16上に単票紙としての用紙Pを傾斜姿勢で堆積・収納する。尚、ロール紙の場合はホッパ16の下側から下流側に向かって給送される(図示は省略)。ホッパ16は給紙装置2の後部上方に位置する回動支点(図示せず)を中心に回動可能に設けられ、その先端部が回動駆動される給紙ローラ14に対して圧接及び離間動作する様になっている。堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ16が給紙ローラ14に対して圧接動作を行い、当該圧接状態において給紙ローラ14が回動することによって下流側に繰り出される。給紙ローラ14は側面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向する状態に制御され(図3の状態)、これによって用紙Pの搬送負荷を軽減する。
【0027】
給紙ローラ14から下流の下側には板状体としての紙案内15が略水平に設けられ、給紙装置2から繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ19aと、該搬送駆動ローラ19aに圧接する搬送従動ローラ19bと、からなる搬送ローラ19が設けられ、用紙Pは、当該搬送ローラ19によってニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
【0028】
搬送従動ローラ19bは搬送従動ローラホルダ18の下流側において軸支され、当該搬送従動ローラホルダ18は、回動軸18aを中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、ねじりコイルばね(図示せず)によって搬送従動ローラ19bが常に搬送駆動ローラ19aに圧接する方向(図3の反時計方向)に回動付勢されている。
【0029】
次に、給紙ローラ14から搬送ローラ19に至る用紙Pの給送経路上には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部17aと検出子17bとからなる用紙検出器17が配設されている。検出子17bは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸17cを中心に図3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回動軸17cから下側は、下流から上流に進む用紙Pの先端と緩やかな角度で滑らかに当接する様に形成されている。
【0030】
検出子17bの上方に位置するセンサ本体部17aは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子17bの回動軸17cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。よって、図3に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子17bが上方に押し上げられるように回動すると、検出子17bの上側がセンサ本体部17aから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0031】
続いて、搬送ローラ19の下流には、プリンタ100の記録部(記録手段)を構成する、プラテン28及びインクジェット記録ヘッド13が上下に対向する様に配設されている。プラテン28は主走査方向(図3の紙面表裏方向)に長く、搬送ローラ19によってインクジェット記録ヘッド13の下へ搬送される用紙Pは、プラテン28によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド13はインクカートリッジ11を搭載するキャリッジ10の底部に設けられ、該キャリッジ10は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸12にガイドされながら主走査方向に往復動する。
【0032】
次に、インクジェット記録ヘッド13から下流はプリンタ100の排紙部(排紙手段)となっていて、回動駆動される排紙駆動ローラ20aと、該排紙駆動ローラ20aに軽く圧接することによって従動回動する排紙従動ローラ20bと、からなる排紙ローラ20が設けられ、インクジェット記録ヘッド13によって印刷の行われた用紙Pは、排紙ローラ20にニップされつつ排紙駆動ローラ20aが回動することにより排出される。排紙従動ローラ20bは排紙従動ローラホルダ23に軸支され、該排紙従動ローラホルダ23は、排紙従フレーム25に取り付けられている。排紙従フレーム25は主走査方向に長い板状体からなり、当該排紙従フレーム25は、同様に主走査方向に長い板状体からなる排紙主フレーム24に、上から圧接する様な状態で取り付けられている。
【0033】
続いて、排紙従動ローラ20bのやや上流には排紙補助ローラ22が設けられ、用紙Pは、該排紙補助ローラ22によってやや下方に押しつけられる様になっている。また、排紙駆動ローラ20aと従動従動ローラ20bとのニップ点がやや上流側に設定されていて、更に、搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bとのニップ点がやや下流側に設定されている。以上によって用紙Pは、排紙ローラ20と搬送ローラ19との間で僅かに下に凸となる湾曲状態となり、インクジェット記録ヘッド13の下に位置する用紙Pはプラテン28に押しつけられ、以て用紙Pの浮き上がりが防止され、正常な印刷品質が維持される様になっている。
【0034】
ここで、用紙Pの後端が搬送ローラ19から外れると、用紙Pは排紙ローラ20のみによってプラテン28に押しつけられる様になる。従ってこの場合、用紙Pの排紙ローラ20から下流側部分が顕著に下方に垂れ下がると、これにつられて用紙Pの排紙ローラ20から上流側部分が浮き上がり、正常な印刷品質が得られなくなる。そこで、プリンタ100においては、カッターユニット4及び後述する排紙スタッカ1によって当該不具合を防止する様に構成されている。
【0035】
排紙ローラ20の下流に設けられるカッターユニット4は、図1及び図2を参照しつつ説明した様に装置本体3前方側の用紙排出口6に、図示しないスナップ手段によって着脱可能に設けられる。カッターユニット4は主走査方向に往復動可能に設けられるロータリカッター43と、該ロータリカッター43によって用紙Pを剪断する為の板部材44と、ロータリカッター43へ用紙Pを案内するガイド部材45を有し、図示しない駆動モータによってロータリカッター43を主走査方向に往復動させることにより用紙Pをカットする。
以上が、プリンタ100の全体構成である。
【0036】
<排紙スタッカの構成および作用効果>
次に、図4乃至図7を参照しつつ、排紙スタッカ1の構成および作用効果について詳説する。ここで、図4及び図5は排紙スタッカ1の側面図であり、図4はカッターユニット4を取り外した状態を、図5はカッターユニット4を取り付けた状態を示している。また、図6は用紙排出口6を正面から見た斜視図であり、図7は排紙スタッカ1の分解斜視図である。
【0037】
先ず、図4において排紙スタッカ1は、薄い箱形の形状をなすスタッカ基部30と、該スタッカ基部30に収納される、薄い箱形の形状をなす第1引き出し部31と、該第1引き出し部31に収納される、薄い箱形の形状をなす第2引き出し部32と、該第2引き出し部32の先端部に設けられる、板状体からなる用紙ストッパ部33と、によって構成され、スタッカ基部30と、第1引き出し部31と、第2引き出し部32とによって、装置前方(排紙方向:図4において左側)及び後方(図4において右側)に伸縮する構成(3段構成)となっている。
【0038】
スタッカ基部30の上流側(図4及び図5の右側)両側面には回動軸30aが設けられていて、該回動軸30aが、用紙排出口6(図6参照)内の両側壁に設けられた図示しない軸受け部に軸支され、これによって排紙スタッカ1が装置本体3に取り付けられる。そして、使用時には装置前方に向かって伸びることにより、スタッカ基部30と、第1引き出し部31と、第2引き出し部32と、の上面が用紙Pの広いスタック面を形成し、非使用時には、第2引き出し部32が第1引き出し部31に、第1引き出し部31がスタッカ基部30にそれぞれ押し込まれることによって収納状態となり、以てプリンタ100の設置スペースを節約する。また、更には当該収納状態からスタッカ基部30が回動軸30aを中心に上方に回動する(図4の時計方向)ことによって、プリンタ100の設置スペースを更に節約することができる様になっている。
【0039】
スタッカ基部30は図7に示す様に薄い板状体からなる蓋部30fを、図示しないスナップ手段によって本体部30gに取り付ける構成となっていて、本体部30gに、第1引き出し部31をスライド可能に収納する様になっている。より詳しくは、本体部30gには、第1引き出し部31の両側面をガイドする、排紙方向に延びる様に立設されるガイド板30e,30eが本体部30gと一体的に形成されている。そして、該ガイド板30e,30eにおいて第1引き出し部31と対向する側(内側)には、排紙方向(図5の左右方向)に延びる凸条としてのガイドレール上30bと、該ガイドレール上30bの下側に所定間隔を置いて、ガイドレール上30bと平行に延びる凸条としてのガイドレール下30cがそれぞれガイド板30eと一体的に形成されている。ここで、ガイドレール下30cは、ガイドレール上30bよりも下流側に長く延設されている(図4及び図5も参照)。
【0040】
一方で、第1引き出し部31の両側面において上流側端部近傍(図5において右側)には、正面視において長方形の形状をなす係合突起31aが形成されている。係合突起31aは、第1引き出し部31がスタッカ基部30内に設けられる際、ガイドレール上30bとガイドレール下30cとの間に入り込む様になっている。即ち、第1引き出し部31をスタッカ基部30の本体部30gに設ける際、係合突起31aをガイドレール上30bの後端(図5の右端)からガイドレール上30bとガイドレール下30cとの間に入れ、これにより、第1引き出し部31がスタッカ基部30から引き出されても、第1引き出し部30bは、ガイドレール上30bとガイドレース下30cとによってスタッカ基部30の本体部30gに保持される。
【0041】
尚、図7において本体部30g内に形成された突起部30d,30dは、第1引き出し部31の最大引き出し位置を規制するストッパであり、当該突起部30d、30dと、第1引き出し部31に設けられたストッパ部31b,31bとが係合することによって、第1引き出し部31の最大引き出し位置が規制され、これによって第1引き出し部31がスタッカ基部30から脱落しない様になっている。
【0042】
以上の様に構成されたことによって、排紙スタッカ1は以下の様な作用効果を奏する。即ち、排紙スタッカ1は使用時にプリンタ100の前方側に向かって突出し、且つ、その下側にはプリンタ設置面との間に空間が形成される為(図4及び図5参照)、上方から必要以上の外力が付与されると破損し易い構成となっている。従って、例えば第1引き出し部31がスタッカ基部30の本体部30g内に、蓋部30fによって上方から保持される様に構成されていると、前記外力は強度的に低い蓋部30fに直接加わり、これによって蓋部30fが本体部30gから外れ、或いは、蓋部30fが破損する虞もある。
【0043】
しかし、上述した様に本実施形態に係る排紙スタッカ1においては、第1引き出し部31が蓋部30fではなく強度的に高い本体部30gに、係合突起31aとガイドレール上30bとの係合によって支持される様になっている。従って、第1引き出し部31或いは第2引き出し部32に上方から必要以上の外力が加えられても、蓋部30fには影響が及ばず、強度的に高い本体部30gによって第1引き出し部31及び第2引き出し部32が支持されるので、これによって排紙スタッカ1の強度を高めることが可能となる。
【0044】
ところで、本実施形態においては、第1引き出し部31或いは第2引き出し部32に上方から外力が加わると、排紙スタッカ1全体が若干撓むものの、当該排紙スタッカ1により、装置本体3の前方側を支点として装置本体3の後方側が持ち上げ可能となる様な強度となっている。従って、排紙スタッカ1に必要以上の外力が上方から加わった場合においても、排紙スタッカ1が破損する前に装置本体3が上方に持ち上げられ、以て排紙スタッカ1の破損を効果的に防止することが可能となっている。
【0045】
次に、排紙スタッカ1のスタック姿勢について説明する。排紙スタッカ1は、装置前方に向けて引き出された使用状態において、2つの排紙姿勢を備えている。図4は当該排紙スタッカ1の第1のスタック姿勢を示すものであり、図5は同第2のスタック姿勢を示すものである。
【0046】
図4において、排紙スタッカ1は下流側端部(図4の左側)が上方向を向く様な傾斜姿勢となり、この様な第1のスタック姿勢において用紙Pをスタックする。ここで、該傾斜姿勢は、図6に示す付勢手段としての押圧板ばね26によって形成される。即ち、図6において、用紙排出口6の両側壁に押圧板ばね26,26が中央に向かって突出する様に設けられていて、スタッカ基部30の上流側端部を該押圧板ばね26,26によって上方から押さえ付ける構成となっている(図4の矢印がばね力の作用方向となる)。つまり、第1のスタック姿勢は強固に保持されない為、従って例えば、前述の様に上方から必要以上の外力が付与された場合には、排紙スタッカ1は押圧板ばね26,26の付勢力によって弾性的に水平方向に回動し、以て排紙スタッカ1の破損を回避することができるという作用効果が得られることになる。
【0047】
尚、この様な第1のスタック姿勢(傾斜姿勢)によって用紙Pをスタックするのは、以下の理由による。即ち、プリンタ100は前述の様に排紙ローラ20と搬送ローラ19とによって用紙Pを下に凸となる様な湾曲姿勢とし、これによって用紙Pをプラテン28に押しつけ、以て用紙Pとインクジェット記録ヘッド13(図3参照)との距離を規定する。ところが、用紙Pの後端が搬送ローラ19を外れた後は、用紙Pの搬送姿勢を規制するのは排紙ローラ20のみとなる。従って、用紙Pにおいて排紙ローラ20から下流側の部分が下方に顕著に垂れ下がると、この影響によってインクジェット記録ヘッド13下の用紙Pがプラテン28から浮き上がり、正常な印刷品質が得られなくなる。よって、排紙スタッカ1を第1のスタック姿勢(傾斜姿勢)とすることにより、用紙Pの下方への顕著な垂れ下がりを防止し、この様な問題を解決する。
【0048】
次に、前述したカッターユニット4を用紙排出口6に取り付ける場合、傾斜姿勢となった排紙スタッカ1が邪魔となる。ここで、図5において、カッターユニット4は前述した様に駆動ローラ41と従動ローラ42とを備え、カットされた用紙P(或いはカットされない場合も含む)をこれら2つのローラで送り出す機構を備えている。従って、当該駆動ローラ41と従動ローラ42とによって、用紙Pの後端が搬送ローラ19から外れた場合でも排紙ローラ20の下流側近傍は下方に垂れ下がることがなく、従ってカッターユニット4を装着すれば、前述の様なプラテン28からの用紙Pの浮き上がりの問題を防止できることになる。
【0049】
そこで、本実施形態に係る排紙スタッカ1は、図4に示す第1のスタック姿勢の他に、図5に示す第2のスタック姿勢を採ることができる様になっている。第2のスタック姿勢は、カッターユニット4を用紙排出口6に装着する際に、カッターユニット4によって排紙スタッカ1を前述の押圧板ばね26,26の付勢力に抗して水平方向に回動させ、そして図示しないスナップ手段によってカッターユニット4を取り付けることによって形成される。即ち、カッターユニット4が、排紙スタッカ1の第2のスタック姿勢を形成する保持手段としての機能を果たしている。
尚、スタッカ基部30の上流側端部には、排紙スタッカ1の、水平姿勢から更に下を向く方向への回動を抑止するストッパ部材27が用紙排出口6に設けられていて(図4乃至図6参照)、これにより、排紙スタッカ1が必要以上に下を向く方向に回動しない様に規制を行っている。
【0050】
以上により、本実施形態に係る排紙スタッカ1は傾斜姿勢において用紙Pをスタックする第1のスタック姿勢と、該第1のスタック姿勢から水平方向に回動して用紙Pをスタックする第2のスタック姿勢と、の2つの姿勢を切り替え可能に構成されたので、従って、前記第1のスタック姿勢においては、用紙Pの排紙ローラ20から下流側近傍が顕著に下方に垂れ下がらず正常な印刷品質を確保することができると共に、前記第2のスタック姿勢においては、カッターユニット4の装着の際に排紙スタッカ1が邪魔にならない。
尚、第2のスタック姿勢は水平姿勢に限定されず、カッターユニット4を容易に装着可能な傾斜角度であればどの様な角度であっても構わない。
【0051】
ところで、排紙スタック1のスタック面は、第2のスタック姿勢において第1のスタック姿勢と比してより水平姿勢に近い為、カッターユニット4によってカットされ、排出される用紙Pが排紙スタッカ1上に落下すると、当該排出された用紙Pが排紙スタッカ1から滑り落ち、印刷面を汚す場合も発生する。また、カッターユニット4によってカットされない場合においても、カッターユニット4が装着されることによって排紙スタッカが第2のスタック姿勢にあれば、用紙P(単票紙)は排紙スタッカ1から滑り落ちる場合がある。
【0052】
そこで、本実施形態に係る排紙スタッカ1は、下流側先端部に、第2のスタック姿勢におけるスタック面よりも下流側上方に向かって急角度で傾斜する傾斜面を備えた用紙ストッパ部33が設けられている。当該用紙ストッパ部は図5に示す様に板状体からなり、回動支点33cを中心に、用紙Pの排紙経路を側視して第2引き出し部32の先端で回動可能に設けられ、回動することによって出没自在となっている。即ち、図4に示す状態が没状態であり、当該没状態において用紙ストッパ部33の表側面33aが、スタッカ基部30,第1引き出し部31の上面と共に用紙Pの滑らかなスタック面を形成する。また、当該没状態から上流側に起き上がる方向に回動した図5に示す状態が出状態であり、当該出状態において用紙ストッパ部33の裏側面33bが第2のスタック姿勢にある排紙スタッカ1のスタック面よりも急な傾斜面を形成する。尚、用紙ストッパ部33はその端部に側面視においてL字形の形状を有し、回動すると、当該L字形状によって第2引き出し部32に形成されたストッパ32aに当接する様になっていて、これによって出状態における傾斜角度が規制される様構成されている。
【0053】
以上により、排紙スタッカ1に排出される用紙Pは、出状態にある用紙ストッパ部33の急斜面によって先端から下方に滑り落ちることが無く、以て用紙Pの印刷面を汚す等の問題を防止することが可能となっている。また同時に、用紙ストッパ部33は傾斜面によって形成されている為、長尺の用紙P、例えば、カットされないロール紙を排出する際にも、当該用紙ストッパ部33の部分で用紙先端が引っ掛かり、これによって排紙された用紙Pが排紙スタッカ上で滞留せず、当該用紙ストッパ部33を乗り越えることによって排紙スタッカ33上における用紙Pの干渉を防止し、印刷面を汚す等の不具合を防止することが可能となる。
【0054】
尚、用紙ストッパ部33は不要時、例えば、第1のスタック姿勢(傾斜姿勢)によってスタックを行う場合には、没状態とすることによって用紙Pの排紙動作に邪魔にならない様にすることが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、排紙スタッカは回動可能に設けられ、傾斜姿勢において被記録材をスタックする第1のスタック姿勢と、該第1のスタック姿勢から水平方向に回動して被記録材をスタックする第2のスタック姿勢と、の2つの姿勢を切り替え可能に構成されている。従って、前記第1のスタック姿勢においては、被記録材の排紙駆動ローラから下流側が顕著に下方に垂れ下がらず正常な記録品質を確保することができると共に、前記第2のスタック姿勢においては、例えば被記録材を所定位置でカットするカッター装置の装着の際に当該排紙スタッカが邪魔にならない。以上により、着脱可能なカッター装置の装着時に邪魔とならず、且つ、カッター装置の非装着時においても適切な排紙動作を実行可能とする排紙スタッカを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜視図であり、カッターユニットを取り外した状態を示すものである。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜視図であり、カッターユニットを取り付けた状態を示すものである。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面図である。
【図4】本発明に係る排紙スタッカの側面図であり、カッターユニットを取り外した状態を示すものである。
【図5】本発明に係る排紙スタッカの側断面図であり、カッターユニットを取り付けた状態を示すものである。
【図6】用紙排出口を正面から見た斜視図である。
【図7】本発明に係る排紙スタッカの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 排紙スタッカ
2 給紙装置
3 装置本体
4 カッターユニット
6 用紙排紙口
13 インクジェット記録ヘッド
19 搬送ローラ
20 排紙ローラ
26 押圧板ばね
27 ストッパ部材
28 プラテン
30 スタッカ基部
31 第1引き出し部
32 第2引き出し部
33 用紙ストッパ部
100 インクジェットプリンタ
Claims (11)
- 被記録材に記録を行う記録部と、
前記記録部において記録の行われた被記録材を排紙する、回動駆動される排紙駆動ローラと、
該排紙駆動ローラとの間で被記録材をニップして従動回動する排紙従動ローラと、を備えた記録装置において、前記排紙駆動ローラの下流側に設けられ、排紙された被記録材をスタックする排紙スタッカであって、
被記録材の排紙経路を側視して上流側に回動支点を備え、
下流側端部が上方向を向く様な傾斜姿勢となり、該傾斜姿勢において被記録材をスタックする第1のスタック姿勢と、
該第1のスタック姿勢から水平方向に回動して被記録材をスタックする第2のスタック姿勢と、を切り替え可能に構成され、
前記回動支点から上流側の上部に、上方から付勢力を作用させる付勢手段を備え、
前記第1のスタック姿勢が、前記付勢手段の付勢力によって形成され、
前記第2のスタック姿勢が、当該排紙スタッカを前記付勢手段の付勢力に抗して水平方向に回動させ且つ保持する保持手段によって形成される、ことを特徴とする排紙スタッカ。 - 請求項1において、前記付勢手段が板ばねからなることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項2において、前記板ばねが当該排紙スタッカの両側端側に設けられていることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項1から3のいずれか1項において、前記保持手段が、当該排紙スタッカの上方に設けられる、被記録材を所定長さにカットするカッター装置であることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項1から4のいずれか1項において、前記第2のスタック姿勢が略水平姿勢であることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項1から5のいずれか1項において、当該排紙スタッカが、略水平姿勢から更に下を向く方向への回動を抑止するストッパ部材を備えていることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項1から6のいずれか1項において、上面が被記録材のスタック面をなす、前記記録装置に取り付けられるスタッカ基部と、
使用時には排紙方向に向けて前記スタッカ基部から引き出されることによって上面が前記スタッカ基部と共に前記スタック面を形成し、非使用時には上流側に向けて押し込まれることによって前記スタッカ基部内に収納される、前記スタッカ基部に対してスライド可能に設けられるスタッカ引き出し部と、を有し、
前記スタッカ基部が、前記スタッカ引き出し部を収納する本体部と、該本体部の開放された上部を覆う蓋部とによって構成され、
前記スタッカ引き出し部の両側面に、側方に向かって突出する係合突起が設けられ、
前記本体部において前記スタッカ引き出し部の両側面をガイドする面に、前記係合突起と係合するガイドレールが前記スタッカ引き出し部のスライド方向に延設され、
前記スタッカ引き出し部が前記スタッカ基部から引き出された際に、当該スタッカ引き出し部が、前記係合突起と前記ガイドレールとの係合によって前記本体部に支持されることを特徴とする排紙スタッカ。 - 請求項1から7のいずれか1項において、被記録材をスタックするスタック面の下流側先端部に、下流側上方に向かう上向き傾斜面を形成する用紙ストッパ部が設けられていることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項8において、前記用紙ストッパ部が出没自在に設けられていることを特徴とする排紙スタッカ。
- 請求項9において、前記用紙ストッパ部が、下流側先端部に設けられる回動支点を中心に被記録材の排紙経路を側視して回動可能な板状体からなり、
当該板状体が上流側に倒れた状態において当該板状体の表側が前記スタック面の一部を形成し、これによって没状態となり、
前記板状体が当該没状態から下流側に起き上がる方向に回動することによって前記板状体の裏側が前記傾斜面を形成し、これによって出状態となる様に構成されたことを特徴とする排紙スタッカ。 - 被記録材に記録を行う記録装置であって、請求項1から10のいずれか1項に記載の排紙スタッカを備えていることを特徴とする記録装置。
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