JP3825191B2 - アルミニウム合金スパッタリングターゲット材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム(以下「Al」と記すことがある)合金スパッタリングターゲット材料に関し、より詳細には液晶ディスプレイ用電極膜形成用、中でも薄膜トランジスターを有するアクティブマトリックス型液晶ディスプレイの電極に好適な電極膜形成用のAl合金スパッタリングターゲット材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(以下、「LCD」と言う。)は、従来のブラウン管に比べて薄型化、軽量化、低消費電力化が図れ、しかも高い解像度の画像が得られるため、近年その用途が拡大しつつある。最近では、さらに画像品質を高めるために、スイッチング素子として薄膜トランジスター(以下、「TFT」と言う)をLCD内部に組み込んだ構造のLCDが提案され広く使用されている。ここでTFTとは、ガラス等の絶縁基板上に形成された半導体薄膜に、薄膜状金属からなる電極を接続してなる能動素子を言う。また本明細書において電極とは、TFTの一部として使用される電極自体及び薄膜上の配線を含むものとする。
【0003】
上記LCDに使用される電極に要求される特性は種々あるが、近年要望の高いLCDの大型化、高精細化の障害となる信号の遅延を防止するために、低比抵抗が最も重要な特性になりつつある。
【0004】
LCD用電極は、まずスパッタリング法により厚さがサブミクロン程度の一様な薄膜を形成し、その後リソグラフィー等によって微細な電極パターンに形成される。かかるスパッタリング法では、目的とする電極組成に従ってスパッタリングターゲットが適宜選択される。このスパッタリングターゲットは、スパッタリングにより電極薄膜を形成するための原料となるものであり、通常は円盤状又は平板状の板材である。スパッタリングの際しては、スパッタリングターゲットを負極に、薄膜を形成すべき基板を正極として、Arなどのスパッタガスを導入した真空槽内に双方を対向させて配置する。両極間に直流電圧を印加してグロー放電を起こさせる。スパッタガスはこの放電によりイオン化され、イオン粒子は電荷により加速されてターゲットのスパッタ面に照射される。このイオン粒子がスパッタ面に衝突するときの運動エネルギーの交換により、スパッタリングターゲットを構成する原子が空間に放出されて、スパッタ面に対向して配置された基板上に堆積して一様な薄膜が形成される。
【0005】
かかるLCD用電極形成のためのスパッタリングターゲット材料としては、これまではTa、Ti、Cr、Mo等の高融点金属が使用されてきた。しかしながら、近年のLCDの大型化、高精細化に伴い、電極回路の配線幅は10ミクロン以下と微細化されつつあり、また配線膜厚も数千Å以下と微細化されつつある。一方、Ta、Ti、Cr、Mo等の従来使用されていた高融点金属は、薄膜状態での電気抵抗率が大きいため、大型、高精細なLCDの電極材料には向いていない。したがって、上記高融点金属に代わる低電気抵抗率のLCD用電極材料の開発が望まれていた。
【0006】
かかる低電気抵抗率のLCD用電極材料としては、Au、Cu及びAlが挙げられる。しかしながら、Auは、シート状電極膜形成後に所定形状にパターニングするためのエッチング特性が悪くしかも高価である。またCuは、膜の密着性及び耐食性に問題があり、いずれも実用に適さない。
【0007】
一方、Alでは上記問題は発生せず、またSiとの良好なオーミックコンタクトの形成可能で、フォトレジストとの選択比が高く微細加工が容易で、半導体デバイス(即ち、Siウェハー上に素子を形成する半導体装置)の集積回路の電極材料として豊富な使用実績があるといった利点を有し、加えて安価で高純度の材料が入手可能という利点をも有する。
【0008】
しかしながら、Al又はAl合金からなるスパッタリングターゲット材料を用いてスパッタリング法によりLCD用電極を基板上に形成する場合、ターゲットから飛散する粒子がクラスター化して基板上の薄膜に直接付着したり、あるいはスパッタリング装置の成膜チャンバー内部の壁や部品に付着・堆積した後に剥離して基板上の薄膜に付着するパーティクル現象や、スパッタリングターゲット材料の溶滴が飛散し、基板上の薄膜に付着するスプラッシュ現象が起こるという問題がある。中でも、スプラッシュの発生は基板上の薄膜及びその上に形成される電極の性能に重大な支障をもたらすので、大きな問題となっている。また、かかるスプラッシュの発生は、上記の如きLCD用電極形成の場合だけでなく、半導体デバイスの集積回路、光磁気記録媒体の反射層等をAl又はAl合金スパッタリングターゲット材料を用いてスパッタリングにより形成する場合にも起こり問題となっており、その解消が望まれているところである。
【0009】
このスパッタリング時のパーティクル及びスプラッシュ発生の問題に対しては、例えば特開平8−13141号公報では、アルミニウム合金からなるターゲット材料中に残存する酸化物量を3ppm以下にしたスパッタリングターゲットが提案されている。また特開平9−25564号公報では、ターゲットのスパッタ面に現れる平均粒径10ミクロン以上の介在物の存在量が40個/cm2 未満で、ターゲット中の酸素含有量が15ppm未満であるアルミニウム合金スパッタリングターゲットが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スパッタリングターゲット材料に内在する介在物の量を極力低減するような上記対策では、パーティクル及びスプラッシュの抑制は未だ不十分であった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、スパッタリングに際してスプラッシュの発生が起こらないAl合金スパッタリングターゲット材料の提供をその目的とする。
【0012】
また本発明の目的は、液晶ディスプレイの電極に好適な低電気抵抗率の電極膜形成用のAl合金スパッタリングターゲット材料を提供することにある。
【0013】
さらに本発明の目的は、スパッタリングに際して組成の経時変化が少なく、成膜した電極薄膜の面内組成ばらつきを抑えたAl合金スパッタリングターゲット材料を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、スプレーフォーミング法によって製造されるアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料であって、アルミニウムマトリックス相と、アルミニウムと合金元素の金属間化合物相とからなるアルミニウム合金スパッタリング材料において、アルミニウムマトリックス相同士の結晶粒界、当該金属間化合物相同士の境界、及びアルミニウムマトリックス相と当該金属間化合物相の境界に層厚が0.1ミクロン以上の酸化物層が存在せず、当該アルミニウムマトリックス相の平均結晶粒径が5ミクロン以下であり、当該金属間化合物相の平均結晶粒径が3ミクロン以下であることを特徴とするアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料が提供される。
【0015】
ここで当該合金元素は、Y,Nd,Ta,Ti,Zr,Cr,Mn,W,Mo,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Si,Geからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であることがこのましい。
【0016】
またアルミニウムマトリックス相中に粒径0.01ミクロン以上の当該金属間化合物相が100,000個/mm2 以上の密度で分布していることが望ましい。
【0017】
また当該スパッタリングターゲット材料中の酸素含有量は1,000ppm以下、窒素含有量は500ppm以下であることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、本発明者等が種々の成分及び組織を有するAl合金スパッタリングターゲット材料を作成し、これらスパッタリングターゲット材料のスパッタリング時の状況を調査した結果に基づきなされたものであり、その大きな特徴の一つは、アルミニウムマトリックス相の結晶粒界、当該金属間化合物相同士の境界、及びアルミニウムマトリックス相と当該金属間化合物相の境界に層厚が0.1ミクロン以上の酸化物層が存在しない点にある。
【0019】
すなわち本発明者等は、Al合金スパッタリングターゲット表面においてスパッタリング時に冷却を阻害された箇所で溶融層が生じ、これが電磁気力によって液滴として飛ばされることによりスプラッシュが起こることを見いだし、さらに詳細に調査した結果、この冷却を阻害する因子は、主にスパッタリングターゲット中に内在する介在物(酸化物又は金属間化合物等の非金属性介在物)層であり、なかでも熱伝導率の低い酸化物層が冷却を阻害していること、さらに酸化物層の層厚が冷却阻害に与える影響が大きいことを見いだしたのである。
【0020】
本発明における酸化物層の層厚は、透過電子顕微鏡(TEM)によるAl合金スパッタリングターゲット断面の7,500倍拡大写真から測定した値をいう。
【0021】
ここで、アルミニウムマトリックス相の結晶粒界、金属間化合物相同士の境界、アルミニウムマトリックス相と金属間化合物相の境界は、図7のAl合金スパッタリングターゲット材料組織のTEM写真で示すそれぞれの部分を意味する。
【0022】
本発明のもう一つの大きな特徴は、アルミニウムマトリックス相の平均結晶粒径が5ミクロン以下、より好ましくは3ミクロン以下である点にある。すなわち、一般に結晶体の構成元素・組成が同じでも、結晶方位によってスパッタリングの収率が異なる。このため、多結晶体であるアルミニウムマトリックス相において、当該マトリックス相中の各結晶粒の方位はランダムであることから、各結晶粒間でスパッタリング時のエロージョン速度が異なり各結晶粒間で段差が発生する。かかる結晶粒間の段差は、結晶の粒径が大きいほど起こりやすい。
【0023】
ところで、AlやAl合金を使用したスパッタリングでは一般に直流マグネトロンスパッタリング方式が広く用いられる。当該スパッタリング方式は、スパッタリングターゲット材料の裏面にマグネットを配置し、スパッタリングターゲット表面に漏れ磁界を発生させることにより、プラズマをスパッタリングターゲット表面に集中させて(ターゲット表面近傍のプラズマ密度を高める)、スパッタリング効率を高めたものである。中でもスパッタリングターゲット材料の使用効率の改善を図るために、スパッタリング中にマグネットを移動あるいは揺動させて磁力分布を常に変化させる改良方式が一般に使用されている。かかる改良方式において、スパッタリングを瞬時で捉えれば、裏面にマグネットが存在するスパッタリングターゲット材料表面にのみプラズマが集中し局部的エロージョンが進行する。このとき、スパッタリングターゲット材料を構成する原子はターゲット材料表面の局所から空間に放出され、対向する基板上に堆積する他、当該局所の周囲のスパッタリングターゲット材料表面に付着する場合がある。そしてスパッタリングターゲット材料裏面のマグネットが移動して付着部分の裏面に到達したとき、当該付着物は再度スパッタリングされる。このとき、当該付着物はスパッタリングターゲット材料に熱的に接合されておらず、十分な冷却が行われないので、加熱によって液滴となって飛散しスプラッシュとなる。
【0024】
かかる付着は、上記結晶粒間の段差にも起因して結晶粒径の大きい場合に起こりやすく、その結果結晶粒径の大きい場合にスプラッシュが起こりやすい。そこで、Al合金の結晶粒径とスプラッシュ発生の関係を詳細に調査した。図2は横軸をAlマトリックス相の平均結晶粒径、縦軸を10ミクロン以上のスプラッシュ数とした図であり、この図から該平均結晶粒径が5ミクロン以下では該スプラッシュは2個未満と極めて起こり難く、3ミクロン以下ではまったくスプラッシュは発生していないことがわかる。
【0025】
また本発明の他の大きな特徴は、金属間化合物相の平均結晶粒径が3ミクロン以下、より好ましくは2ミクロン以下である点にある。図1に示す本発明者等の検討結果から、当該平均結晶粒径とスプラッシュ数は比例関係にあることがわかった。図1は横軸を金属間化合物の平均結晶粒径、縦軸を10ミクロン以上のスプラッシュ数とした図であり、当該平均結晶粒径が大きくなるにしたがいスプラッシュ数が増加し、逆に当該平均結晶粒径が3ミクロン以下になるとスプラッシュはまったく発生していないことわかる。
【0026】
金属間化合物相の平均結晶粒径を3ミクロン以下で所望の粒径に制御するには、溶解・鍛造法(スプレーフォーミング法、大気溶解法、真空溶解法を含む)でAl合金ビレットを作製し、鍛造時の冷却速度を制御したり、後記する実施例2に示すように、鋳塊を得た後に行う圧下率を変化させればよい。
【0027】
本発明で使用する合金元素としては特に制限はないが、基板上に形成したAl電極膜の低電気抵抗化を一層図るには、Y,Nd,Ta,Ti,Zr,Cr,Mn,W,Mo,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Si,Geからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であることが好ましい。当該元素の含有量は、0.1〜5.0at%の範囲が好ましい。
【0028】
また金属間化合物相は、アルミニウムマトリックス相中に粒径0.01ミクロン以上のものが100,000個/mm2 以上の密度で分布していることが望ましい。該金属間化合物相が100,000個/mm2 の密度よりも少なく存在すると、スパッタリングターゲット材料自体の組成が不均一となる結果、基板等に形成した薄膜組成も不均一となりLCDの性能に悪影響を及ぼすことがある。
【0029】
さらに当該スパッタリングターゲット材料中の酸素含有量は1,000ppm以下であることが望ましく、より好ましくは500ppm以下である。含有酸素濃度が高いと、当該スパッタリングターゲット材料中で当該酸素は粒状酸化物(アルミナ)としてAlマトリックス相中に多くが析出し、当該析出物に起因してスプラッシュが起こる可能性が高くなる。また含有酸素濃度が高いスパッタリングターゲット材料を用いて基板上に形成したAl合金の電極膜は、当該含有酸素により電気抵抗率が高くなり、また電極膜の耐食性を低下させるおそれがあるからである。
【0030】
他方当該スパッタリングターゲット材料中の窒素含有量は500ppm以下であることが望ましく、より好ましくは250ppm以下である。窒素含有量が500ppm以下が好ましいのは、スパッタリングターゲット材料を用いて形成されるAl合金薄膜の電気抵抗率増加を抑制できるからである。例えばスプレーフォーミング法でAl合金スパッタリングターゲット材料を製造する場合、ガスアトマイズ工程でアトマイズガスとして窒素ガスを使用すると、得られたAl合金スパッタリングターゲット材料中の窒素含有量は多くなり、かかるスパッタリングターゲット材料を用いてスパッタリングにより形成したAl合金薄膜は含有窒素濃度が高い。このため当該薄膜の電気抵抗率が高くなるおそれがある。
【0031】
本発明のスパッタリングターゲット材料は、窒素含有量を少なくする点や酸化物層の形成を防止できる点、Alマトリックス相及び金属間化合物相の微細化が図れる点などからスプレーフォーミング法を用いて製造する。ここでスプレーフォーミング法とは、スパッタリングターゲット材料の組成物を溶湯して、窒素ガスを用いてアトマイズし、半溶融状態でビュレット化した後、鍛造、ホットプレス、HIP等により所望の形態に成形することをいう。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例を用いて詳細に説明する。
【0033】
以下の実施例において、スプラッシュ発生の観察測定は、到達真空度:1×10-6Torr、放電パワー10W/cm2 、極間距離:40mmの条件下で1時間のDCマグネトロンスパッタリングを行い基板上にAl2.0at%Nd合金薄膜を形成した後、この薄膜表面に存在する直径10ミクロン以上のスプラッシュの個数を光学顕微鏡を用いて計測する方法により行った。なお、基板には直径4インチガラス基板を用い基板温度は室温とした。計測対象を直径10ミクロン以上のスプラッシュとしたのは、直径10ミクロン以上のスプラッシュは薄膜性能に重大な支障をもたらし問題となるからである。
【0034】
実施例1
スプレーフォーミング法、粉末冶金法によって、Al2.0at%Nd合金を溶解し鋳塊を作製した。スプレーフォーミング法では、前記合金の溶湯をガスアトマイズし鋳型内に堆積させ、Al2.0at%Nd合金鋳塊を得た。このときスプレーフォーミング法におけるガスアトマイズ工程のアトマイズ用ガスとして窒素ガスを用いた。粉末冶金法では、100メッシュの純Al粉末と純Nd粉末とをV型混合機で混合した後、HIP法により550℃に焼結して、Al2.0at%Nd合金鋳塊を作製した。
【0035】
スプレーフォーミング法、粉末冶金法で作製した鋳塊は、鍛造、圧延した後、機械加工して直径4インチ形状のAl2.0at%Nd合金スバッタリングターゲット材料とした。
【0042】
このようにして作製した各種Al2.0at%Nd合金スパッタリングターゲット材料の合金組織を観察した。また表1に示す条件下でスパッタリングを行い、その際のスプラッシュ発生の程度を観察測定した。合金組織の観察は、上記スパッタリングターゲット材料から顕微鏡試料を採取し、該試料の一部をミクロトームを用いてカッティングし、電解研磨、イオンミリングにより厚さ1000オングストロームに加工した後、透過電子顕微鏡(TEM)で観察した。また該試料の一部は研磨した後、その集合組織をSEMで観察した。上記合金組織及びスプラッシュ発生程度の調査結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
スプレーフォーミング法で作製したスパッタリングターゲット材料ではスプラッシュの発生は認められなかった。ここで、スプレーフォーミング法で作製したスパッタリングターゲット材料組織のTEM写真を図7に示す。図7から、Alマトリックス相1と金属間化合物相2の存在が認められるが、合金組織全体にわたって、酸化物層の存在は認められない。次に、粉末冶金法で作製したスパッタリングターゲット材料組織のSEM写真を図8に示す。図8では、Alマトリックス相1中に、結晶粒径が5〜30ミクロンの金属間化合物相2が分散している状態が認められる。このAlマトリックス相1は純Al粉末粒子の焼結体で構成されており、当該粉末粒子は平均結晶粒径が10.2ミクロンの多結晶組織をとっている。図9は1個の純Al粉末粒子の拡大TEM写真で、Al粉末粒子内にAl単結晶粒3が認められ、金属間化合物相の存在は認められないが、当該粉末粒子の周囲に酸化物層4が形成されていることがわかる。
【0039】
スプレーフォーミング法で作成したスパッタリングターゲット材料と粉末冶金法で作成したそれとは、表2に示すようにスプラッシュ発生数に差がある。すなわちスプラッシュ発生数が、前者の材料ではゼロであるのに対し、後者の材料では4個/100cm2 発生している。かかる差は、後者の材料では、層厚0.3ミクロンの酸化物層が存在することによるものと考えられる。
【0040】
実施例2
真空溶解法とスプレーフォーミング法の2種類の溶解法により、Al2.0at%Ta合金を溶解し複数の鋳塊を作製した。真空溶解法では、前記合金を真空中で溶解し、鋳型に鋳造する際に溶湯をアルミナ性フィルターに通過させ、溶湯中に含まれる酸化物(アルミナ)を除去した。前記鋳塊は鍛造後300℃にて圧延し、圧化率を10〜90%の範囲で変化させることにより、合金中の金属間化合物(Ta)の粒径を種々変化させたビレットを作製した。該ビレットを機械加工して、直径4インチ形状のAl2.0at%Ta合金スパッタリングターゲット材料を得た。このAl2.0at%Ta合金スパッタリングターゲット材料の表面をバフ研磨にて鏡面仕上げした後、5%NaOH水溶液で1分間エッチングし、光学顕微鏡でミクロ組繊を観察し、当該スパッタリングターゲット中に内在する金属間化合物(Al3 Ta)の平均結晶粒径を測定した。このときスパッタリングターゲット材料中に酸化物層は存在せず、Alマトリックス相の平均結晶粒径は、真空溶解法で5.4ミクロン、スプレーフォーミング法で1.7ミクロンであった。また実施例1と同様にしてスパッタリングの際のスプラッシュの発生個数の調査した。この調査結果に基づき、金属間化合物相の平均結晶粒径と10ミクロン以上のスプラッシュ個数との関係を求めた。結果を図1に示す。図1から、金属間化合物相の平均粒径が増加すると、スプラッシュ個数は増加し、金属間化合物相の平均結晶粒径が小さくなると、スプラッシュ個数は少なくなる。特に金属間化合物相の平均結晶粒径が3ミクロン以下の場合はスプラッシュ個数はゼロとなり、スプラッシュ発生を完全抑制できることがわかる。
【0041】
実施例3
真空溶解法とスプレーフォーミング法の2種類の溶解法により、Al2.0at%Ta合金を溶解し複数の鋳塊を作製した。真空溶解法では、前記合金を真空中で溶解し、鋳型に鋳造する際に溶湯をアルミナ性フィルターに通過させ、溶湯中に含まれる酸化物(アルミナ)を除去した。前記鋳塊は鍛造後300℃で圧下率50%で圧延した後、室温から600℃の範囲で異なる温度で3時間保持して、前記鋳塊の合金組織を再結晶させ、Alマトリックス相の平均結晶粒径を種々変化させたビレットを作製した。該ビレットを機械加工して直径4インチ形状のAl2.0at%Ta合金スパックリングターゲット材料を得た。このときスパッタリングターゲット材料中に酸化物層は存在せず、金属間化合物相の平均結晶粒径は、真空溶解法で15.9ミクロン、スプレーフォーミング法で2.5ミクロンであった。このAl2.0at%Ta合金スパッタリングターゲット材料のAlマトリック相の平均結晶粒径及びスパッタリング時のスプラッシュの発生個数を実施例2と同様にして測定・観察した。この測定結果に基づき、金属間化合物相の平均結晶粒径と10ミクロン以上のスプラッシュ発生個数との関係を求めた。結果を図2に示す。図2から、Alマトリックス相の平均結晶粒径が大きくなると、スプラッシュ個数は増加し、Alマトリックス相の平均結晶粒径が小さくなると、スプラッシュ個数は少なくなり、特にAlマトリックス相の平均粒径が3ミクロン以下の場合にはスプラッシュ個数はゼロとなり、スプラッシュ発生を完全抑制できることがわかる。
【0042】
実施例4
真空溶解法、スプレーフォーミング法および粉末冶金法の3種類の溶解法により、実施例2と同様にしてAl2.0at%Nd合金鋳塊を作製した。該鋳塊は鍛造、圧延した後、機械加工に直径4インチ形状のAl2.0at%Nd合金スパッタリングターゲット材料を得た。該ターゲット材料の合金組織を実施例1と同様にして調査したところ、スパッタリングターゲット材料中に酸化物層は存在せず、Alマトリックス相の平均結晶粒径は、真空溶解法で5.4ミクロン、スプレーフォーミング法で1.2ミクロン、粉末冶金法で10.2ミクロンで、金属間化合物相の平均結晶粒径は、真空溶解法で8.4ミクロン、スプレーフォーミング法で2.5ミクロン、粉末冶金法で2.0ミクロンであった。またAlマトリックス相中に存在する0.01ミクロン以上の金属間化合物相の単位面積当たりの個数を測定した。結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
真空溶解法およびスプレーフォーミング法によるスパッタリングターゲット材料では、金属間化合物相の単位面積当たりの個数は91,827個と128,767個といずれも10,000個を超えていたが、粉末冶金法によるパッタリングターゲット材料では、その個数は198個と前2つの製法に比べはるかに少ない個数であった。
【0045】
次に、表4に示すスパッタリング条件下でスパッタリング成膜を行い、その際の薄膜組成の経時変化を調べた。ここで、薄膜組成の経時変化は、連続放電させながら、10時間毎に薄膜を3,000Å成膜し(成膜に要する時間は約120秒)、該成膜試料の電気抵抗率を4探針法で測定して、スパッリング時間と成膜試料(薄膜試料)の組成変動を調べた。
【0046】
【表4】
【0047】
該スパッタリングターゲット材料を用いて成膜した薄膜電気抵抗率の経時変化測定結果を図3に示す。各スパッタリングターゲット材料で成膜した薄膜試料の電気抵抗率は、スパッタリングの時間経過に伴って変化し、真空溶解法によるターゲット1では、スパッタリングの時間経過に伴って電気抵抗率は徐々に増加する傾向が認められる。電気抵抗率のこの増加は、Al2.0at%Nd合金薄膜の組成変動によるものであり、具体的にはNd含有量が増加することによるものである。これに対して、スプレーフォーミング法によるターゲット2では、スパッタリングの時間経過によらず、電気抵抗率はほぼ一定であった。また、粉末冶金法によるターゲット3では、スパッタリングの時間経過に伴って、電気抵抗率はランダムに変動した。電気抵抗率のこの変動は、ターゲット材料の組成ばらつきが大きいことを意味している。この点についてさらに調査を行った。図4は、直径50mmのガラス基板の平面図で、ガラス基板上に形成された薄膜の電気抵抗を図上の測定位置1〜5で測定し、各スパッタリングターゲット材料を用いて成膜した薄膜試料の電気抵抗率の面内ばらつきを測定した。結果を表5に示す。ここで、電気抵抗率は、スパッタリング開始から10時間経過後の成膜した薄膜試料に対して行った。
【0048】
【表5】
【0049】
スプレーフォーミング法によるターゲット2では測定位置間でシート抵抗に差はほとんどなく、真空溶解法によるターゲット1では、最大でも0.05Ωのシート抵抗差しかないのに対して、粉末冶金法によるターゲット3では測定位置間で最大0.08Ω(約20%)のシート抵抗差が認められた。
【0050】
実施例5
真空溶解法、スプレーフォーミング法および粉末冶金法の3種類の溶解法により、実施例1と同様にしてAl3.0at%Ti合金鋳塊を作製した。該鋳塊は鍛造、圧延した後、機械加工で直径4インチ形状のAl3.0at%Ti合金スパッタリングターゲット材料を得た。これらスパッタリングターゲット材料の合金中の酸素含有量を分析したところ、真空溶解法、スプレーフォーミング法および粉末冶金法のそれぞれの溶解法により作製したスパッタリングターゲット材料の酸素含有量は、それぞれ120ppm、420ppm、1130ppmと、粉末冶金法で作製したスパッタリングターゲット材料の酸素含有量が著しく高い値であった。ここで、酸素含有量の分析は、スパッタリングターゲット材料からガス分析用試料を採取し、これをガス分析することにより行った。
【0051】
また実施例4と同様にしてスパッタリング成膜を行い、形成した薄膜試料についてスパッタリング放電電力密度を変化させて電気抵抗率を測定した。図5は、縦軸を薄膜電気抵抗率、横軸をスパッタリング放電電力密度とした図であり、かかる図から、真空溶解法とスプレーフォーミング法で作製したスパッタリングターゲット材料とは、薄膜電気抵抗率に差異は認められないが、粉末冶金法で作製したスパッタリングターゲット材料では、薄膜電気抵抗率が著しく高い値を示した。なお、スパッタリング放電電力密度を増加させると薄膜電気抵抗率が低下する傾向は本件発明とは関係ない。
【0052】
実施例6
実施例5で作製したスパッタリングターゲット材料を用いて、表4に示すスパッタリング条件下で、厚さ1.27mmの透明ポリカーボネート樹脂基板上に厚さ400Åの薄膜を形成した。該薄膜上に、アクリル樹脂を厚さ10ミクロンとなるようにスピンコートにより塗布し保護膜を形成し試料とした。この試料に対して、波長780nmのレーザー光による反射率を透明ポリカーボネート樹脂基板側から測定した。その結果、真空溶解法、スプレーフォーミング法および粉末冶金法によるスパッタリングターゲット材料の反射率はそれぞれ、86.9%、87.2%、87.3%であった。次に、前記試料に対して、環境加速試験としてのPCT(Pressure Cooker Test:温度105℃,圧力1.2atm、湿度100%RH)を行い、試料薄膜の耐食性を評価した。その結果、PCT100時間後の反射率はそれそれ、85.0%、85.1%、71.0%となり、粉末冶金法によるスパッタリングターゲット材料を使用した場合、薄膜の反射率は著しく低下し、耐食性が劣ることがわかった。
【0053】
反射率の低下は、薄膜の腐食により薄膜表面粗度が増加する、あるいは薄膜が酸化して透過膜となることにより起こる。この場合、薄膜表面でのレーザ光の乱反射増、レーザー光の透過により反射率が低下するのである。
【0054】
実施例7
実施例1と同様にして、真空溶解法、スプレーフォーミング法および粉末冶金法の3種類の溶解法により、Al2.0at%Nd合金、Al0.3at%Ti合金、Al2.0at%Ta合金鋳塊を作製した。該鋳塊は鍛造、圧延した後、機械加工にて直径4インチ形状のスパッタリングターゲット材料とした。これらスパッタリングターゲット材料の窒素含有量を分析した。また表4に示すスパッタリング条件下でスパッタリング成膜を行い、形成した薄膜試料の電気抵抗率を測定した。ここで、窒素含有量の分析は、上記スパッタリングターゲット材料からガス分析用試料を採取して、この試料のガス分析することにより行った。また、電気抵抗率の測定は4探針法により行った。
【0055】
スパッタリングターゲット材料の窒素含有量と形成した薄膜試料の電気抵抗率との関係を図6に示す。図6より、スパッタリングターゲット材料中の窒素含有量と薄膜試料の電気抵抗率には良い相関が認められ、窒素含有量が多いほど薄膜電気抵抗率は増加する。窒素含有量が薄膜電気抵抗率の増加(率)に及ぼす影響はAl合金種によって異なるが、不純物としての窒素は特に電気抵抗率を増加させることから、その含有率を500ppm以下、好ましくは250ppm以下に抑えるのがよいことがわかる。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係わるAl合金スパッタリングターゲット材料によれば、スパッタリングに際してスプラッシュが起こりにくく、液晶ディスプレイの電極(薄膜上の配線及び電極自体)に好適な電極膜を形成することができる。また、低電気抵抗率の点で、液晶ディスプレイの電極(薄膜上の配線及び電極自体)に好適な電極膜を形成することができる。さらに、スパッタリングに際して組成の経時変化が少なく、形成された電極薄膜の組成ばらつきを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2に係わるスパッタリングターゲット材料についての金属間化合物の平均粒径と10ミクロン以上のスプラッシュ数との関係を示す図である。
【図2】実施例3に係わるスパッタリングターゲット材料についてのAlマトリックス相の平均結晶粒径と10ミクロン以上のスプラッシュ数との関係を示す図である。
【図3】実施例4に係わるスパッタリングターゲット材料についてのスパッタリング経過時間と薄膜電気抵抗率との関係を示す図である。
【図4】実施例4に係わるスパッタリングターゲット材料についての薄膜電気抵抗率測定位置を示す図である。
【図5】実施例5に係わる酸素含有量が異なるスパッタリングターゲット材料についてのスパッタリング放電電力密度と薄膜電気抵抗率との関係を示す図である。
【図6】実施例7に係わるスパッタリングターゲット材料についての窒素含有量と薄膜電気抵抗率との関係を示す図である。
【図7】スプレーフォーミング法で作製したスパッタリングターゲット材料組織のTEM写真(倍率:×7,500)である。
【図8】粉末冶金法で作製したスパッタリングターゲット材料組織のSEM写真(倍率:×100)である。
【図9】粉末冶金法で作製したスパッタリングターゲット材料の純Al粉末粒子の拡大TEM写真(倍率:×7,500)である。
【符号の説明】
1 Alマトリックス相
2 金属間化合物相
3 Al単結晶粒
4 酸化物層
Claims (5)
- スプレーフォーミング法によって製造されるアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料であって、アルミニウムマトリックス相と、アルミニウムと合金元素の金属間化合物相とからなるアルミニウム合金スパッタリング材料において、アルミニウムマトリックス相同士の結晶粒界、当該金属間化合物相同士の境界、及びアルミニウムマトリックス相と当該金属間化合物相の境界に層厚が0.1ミクロン以上の酸化物層が存在せず、当該アルミニウムマトリックス相の平均結晶粒径が5ミクロン以下であり、当該金属間化合物相の平均結晶粒径が3ミクロン以下であることを特徴とするアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料。
- 当該合金元素が、Y,Nd,Ta,Ti,Zr,Cr,Mn,W,Mo,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Si,Geからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料。
- アルミニウムマトリックス相中に粒径0.01ミクロン以上の当該金属間化合物相が、100,000個/mm2 以上の密度で分布していることを特徴とする請求項1又は2記載のアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料。
- 酸素含有量が1,000ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料。
- 窒素含有量が500ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のアルミニウム合金スパッタリングターゲット材料。
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