JP3791291B2 - サスペンションフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サスペンションロアアームおよびエンジンマウントメンバー等を支持するサスペンションフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体構造は、一般的に、トラック等に採用されているフレーム付き構造と、乗用車等に採用されているフレームレス構造に大別される。フレームレス構造は、フレームがない代わりに、ボデーの一部としてサイドメンバやクロスメンバを組み込んで、ねじり剛性の向上を図っている。シャシ部品は、ボデーに直接取り付けるが、一部の車では、部分フレーム、いわゆるサブフレームに取り付けてからボデーに組み付けているものもある。
【0003】
このサブフレームには、通常、サスペンションロアアームが両側に取り付けられることからサスペンションフレームとも呼ばれている。以下、サブフレーム等を総称してサスペンションフレームと呼ぶ。
このサスペンションフレームは、サスペンションロアアーム、スタビライザー等が取り付けられて組立部品として車体に組み付けられている。
このサスペンションフレームは、基本構造として、一般的にアッパープレート、ロアプレートおよびロアアーム取付ブラケットで構成されている。
【0004】
図14ないし図16は従来のサスペンションフレームの構造(特開平7−179180号公報)を示したものである。
サスペンションフレーム100は、両側部を一対のサイドメンバ101,101に支持されており、サスペンションフレーム100の両側には、サスペンションロアアーム102,102が取り付けられている。このサスペンションフレーム100と、前方に設けられたクロスメンバ103との間には、センタメンバ104が掛け渡されてエンジン105が組み付けられている。
このサスペンションフレーム100は、ダッシュパネル106で仕切られたエンジンルーム下方に通常配設されており、各種の装備品等が組み付けられている。ダッシュパネル106には、ステアリングナックル107がブラケット108によって取り付けられている。
【0005】
このサスペンションフレーム100は、図17ないし図19に示すように、通常、鋼板等をプレス成形によって形成されたアッパープレート109とロアプレート110を溶接等により接合して形成されたもので、左右両側に車体に取り付ける車体取付部h,i,jが設けられ、中央部にエンジンマウントメンバー取付部kが設けられている。このサスペンションフレーム100の車幅方向の両側に一対のサスペンションロアアーム取付部100a,100bが設けられている。車体前方側のサスペンションロアアーム取付部100aには、片持ち状態で、ロアアーム取付ブラケット111が設けられている。
このロアアーム取付ブラケット111はプレス成形等により略四角形の箱形の片側の側面を開放して形成されたもので、対向する壁面111a,111bにサスペンションロアアーム102,102の軸支部112,112が設けられている。このロアアーム取付ブラケット111は、サスペンションフレーム100の車体取付部h,i,jの外側に片持ち支持されるため、剛性が低く操縦安定性及び振動騒音に不利な構造となる。
【0006】
ロアアーム取付ブラケット111の取付部は、図19に示すように、アッパープレート109の先端部109aをロアアーム取付ブラケット111の上面に一部を重ねて接合している。また、ロアプレート110の先端はロアアーム取付ブラケット111の壁面に突き合わせて溶接されるため、リーンフォースメント113をアッパープレート109とロアプレート110相互間に掛け渡して補強している。さらに、ロアアーム取付ブラケット111の開口端部に沿ってフランジ部114を設けて剛性の向上を図っている。
【0007】
サスペンションフレーム100が最も厳しい条件は、前後方向の荷重が加わった時である(実車では、制動時やポットホールに落ちたときなど。)。
制動荷重時のサスペンションフレーム100の変形モードとしては、図20に示すように、ロアアーム取付ブラケット111の取付部100aは、矢印▲1▼のように外側に捩られながら開くモード、サスペンションフレーム100の中央部100bは、破線▲2▼のように下に沈み込むモードとなる。
サスペンションフレーム100中央部100bの沈み込みは、急発進時のエンジンマウントメンバーからの荷重時も同様に起こる。
【0008】
一方、図21に示すように、横方向から荷重が加わった場合には、ロアアーム取付ブラケット111の取付部100aは、矢印▲3▼のように内側に捩られる。その結果、サスペンションフレーム100の車体後方側のロアアーム取付部100dは、一方が矢印▲4▼のように上方向に、他方が矢印▲5▼のように下側に変形し、また、サスペンションフレーム100中央部100bの両側では、一方が矢印▲4▼のように上方向に、他方が矢印▲5▼のように下側に変形し、波打つようなモードとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような変形モードから明らかなように、サスペンションフレーム100が上下2枚合わせだけでは、ロアアーム取付の開口部周辺の剛性が低い。開口部近傍には、車体取付部があり、この部分のサスペンションフレーム100剛性が低いと、サスペンションフレーム100の1次固有振動数が車体と共振する可能性がある。
【0010】
本発明は上記課題を解決し、制動時、横方向からの荷重時、あるいはエンジンマウント荷重時の剛性を向上し得るサスペンションフレーム構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、アッパープレートおよびロアプレートを接合してサスペンションフレームを形成し、このサスペンションフレームの左右の両端部に、サスペンションアームの支持部を前後に設け、上記ロアプレートを、サスペンションアームの少なくとも後ろ側アーム部を支持する支持部を設けた一対のサイドプレートと、これらサイドプレート相互を接合するセンタープレートで構成し、上記サイドプレートの板厚をセンタープレートの板厚よりも厚くするとともに、上記サイドプレート側に車体への取付部を設け、上記センタープレートの両端部に立て壁部を形成するとともに該センタープレートの両端部を上記左右のサイドプレートに一部が重なるようにして形成し、この重畳部分を上記立て壁部に向けて傾斜させるとともに、該重畳部分に間隙部を形成したサスペンションフレーム構造であって、上記センタープレートの傾斜部分を少なくともサスペンションフレームの車体取付部まで延設し、上記センタープレートの傾斜部分に、上記サスペンションフレームの車体取付部に形成された取付穴に対応する取付穴を設け、上記両取付穴に共通のカラーを介して接合したことにある。
また、本発明は、上記左右のサイドプレートの外側部に側壁部を形成し、上記センタープレートの両端部に上記左右のサイドプレートとの間に間隙部を形成する折り曲げ部を形成し、この折り曲げ部の先端下端部を上記左右のサイドプレートに接合して、サスペンションフレームの内部を仕切る立て壁部を形成し、上記立て壁部を上記側壁部と略同一直線上に配置されるように構成したことにある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図1は、自動車の車体前部を示したもので、ダッシュパネル1で仕切られたエンジンルーム2には、車体両側部に配設されたフロントサイドメンバ31 ,32 にブラケット4を介してサスペンションフレーム5がエンジンルーム下面側に配設されている。フロントサイドメンバ31 ,32 の外側には、左右の車輪6を懸架するストラット7がそれぞれ設けられている。
【0014】
サスペンションフレーム5の構造を、図2ないし図9に従って説明する。
サスペンションフレーム5は、図2ないし図6に示すように、アッパープレート8およびロアプレート9をプレス成形によりそれぞれ形成し、これらアッパープレート8およびロアプレート9を溶接等により互いに接合して略閉曲面構造に形成したものである。
【0015】
上記アッパープレート8は、図2ないし図4に示すように、平板状の鋼板の前端部および後端部を下方に折り曲げて立ち下げ、かつ、左右の両側には、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10a,10bを支持するサスペンションロアアーム支持部8a,8bが略前方側と側方側に分岐延出されて、それぞれ設けられている。
上記アッパープレート8には、車体前方側の面からサスペンションロアアーム支持部8aの内側面にかけて下方に向けて垂下された立ち下げ部8cが設けられ、この立ち下げ部8cの下端縁部に沿ってフランジ部8dが設けられている。
また、サスペンションロアアーム支持部8bの周縁部から車体後方側の面の下端部に沿ってフランジ部8eが設けられている。
【0016】
一方、上記ロアプレート9は、図4および図5に示すように、一対のサイドプレート111 ,112 と、これらサイドプレート111 ,112 相互間に配設されるセンタープレート12で3分割構造に構成されており、これら一対のサイドプレート111 ,112 とセンタープレート12を互いに接合して一体に成形されている。サイドプレート111 ,112 とセンタープレート12は、鋼板をプレス成形によって形成したもので、サイドプレート111 ,112 の板厚は、センタープレート12の板厚よりも厚く形成されている。センタープレート12は、従来よりも薄い板厚の帯状のプレートが用いられている。
上記一対のサイドプレート111 ,112 は、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10a,10bを支持するサスペンションロアアーム支持部11a,11bが、アッパープレート8と同様に左右の略前方側と側方側に分岐延出して設けられている。上記一対のサイドプレート111 ,112 に設けられたサスペンションロアアーム支持部11aには、左右のロアアーム取付ブラケット141 ,142 が装着されており、このロアアーム取付ブラケット141 ,142 にサスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10a,10bが揺動自在に支持されている。上記サスペンションロアアーム支持部11aには、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10a,10bの揺動を可能にするための切り欠き部11cが設けられている。また、一対のサイドプレート111 ,112 の車体前方側の前端縁部には、フランジ部11dが設けられ、サスペンションロアアーム支持部11bから車体後方側の後端部には、フランジ部11eが設けられている。
【0017】
このサスペンションロアアーム支持部11aから側方側のサスペンションロアアーム支持部11bの基端部にかけてのサスペンションフレーム5の外側面には、側壁部11fが上記サイドプレート111 ,112 の外側部に立設されている。この側壁部11fは、サイドプレート111 ,112 の外側縁部を上方に略直角に折り曲げて成形されている。
【0018】
上記センタープレート12は、図4ないし図6に示すように、プレートの両側12aを中間部12bに対して斜め上方に折り曲げて斜面部12cを形成し、その斜面部12cの両端部を下方向に向けて、略直角に折り曲げて立て壁部12dを形成したものである。この立て壁部12dには、周縁部にフランジ部12eが設けられており、このフランジ部12eを介して上記サイドプレート111 ,112 に連結されている。
このセンタープレート12は、両側の立て壁部12dがサイドプレート111,112 の側壁部11fと略一直線に連続するようにしてサイドプレート111 ,112 に組み付けられている。センタープレート12は、立て壁部12dの下端をサイドプレート111 ,112 の上面にアーク溶接により溶接w1し、かつ中間部12bの両端縁部をサイドプレート111 ,112 の上面にアーク溶接により溶接w2して一体的に成形されている。センタープレート12の斜面部12cとサイドプレート111 ,112 の上面との間には、間隙13が形成されて閉じ断面Sが形成されている。
【0019】
サスペンションフレーム5の左右両端部には、アッパープレート8とロアプレート9を接合することによって、サスペンションロアアーム支持部5a、5bが形成されている。
サスペンションロアアーム支持部5aは、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8aと、ロアプレート9を構成するサイドプレート111 ,112 のサスペンションロアアーム支持部11aに支持されて左右のロアアーム取付ブラケット141 ,142 が設けられて形成されている。
このロアアーム取付ブラケット141 ,142 はプレス成形等により略箱形形状をしており、この箱形形状の片側の側面を開放してサスペンションロアアーム10の揺動軸の支持部を形成したもので、この箱形形状における車体の前後方向に対向する前後壁面14aに、サスペンションロアアーム10の揺動軸を装着する取付孔14bが設けられている。
サスペンションロアアーム支持部5bは、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bと、ロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部11bによって形成されている。
【0020】
一方、図4に示すように上記サスペンションフレーム5の略中央部には、エンジンマウントメンバー取付部15が設けられている。また、アッパープレート8およびロアプレート9のサイドプレート111 ,112 には、サスペンションフレーム5の車体取付穴8h,8i,8jおよび11h,11i,11jがそれぞれ設けられている。上記センタープレート12には、車体取付部8i,11iに対応する取付穴12iが設けられている。これら車体取付穴8h,8i,8jおよび11h,11i,11jには、図9に示すように、それぞれカラー16が嵌入されて溶接されている。センタープレート12が設けられている部分には、取付穴12iも共通のカラー16によって連結されている。センタープレート12取付部では、図7および図9に示すようにアッパープレート8とセンタープレート12が溶け込み溶接w3によって互いに接合されている。
なお、センタープレート12と、サイドプレート111 ,112 との接合、およびセンタープレート12とアッパープレート8との接合は、アーク溶接、スポット溶接等、種々の接合方法によって接合することができる。
【0021】
さらに、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bと、ロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部11bには、図10に示すようなサスペンションロアアーム101 ,102 の後ろ側アーム10bを支持するための取付穴8g、11gがそれぞれ設けられている(図4参照)。サスペンションロアアーム101 ,102 は、図10に示すように、前側アーム10aが水平軸によって支持され、後ろ側アーム10bが垂直軸によって支持されるものである。前側アーム10aおよび後ろ側アーム10bには、ブッシュ17が設けられており、サスペンションロアアーム101 ,102 は、このブッシュ17の中心に支持軸を挿通させてサスペンションフレーム5に揺動自在に支持されている。
【0022】
また、図4に示したように、サスペンションフレーム5のサスペンションロアアーム支持部5bは、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bと、ロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部11bに車幅方向のリブ8k、11kが形成されて、剛性を向上させている。さらに、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bは、一段高く形成してロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部9bとの間隔を広げており、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10bの支持部を形成している。
【0023】
次に、上記構成によると、ロアプレート9は、一対のサイドプレート111 ,112 と、これらサイドプレート111 ,112 相互間に配設されるセンタープレート12で3分割構造に構成し、これら一対のサイドプレート111 ,112 とセンタープレート12を接合して一体に成形する。センタープレート12は、従来よりも板厚を薄くして質量を低くしてサスペンションフレーム5の軽量化を図ることができる。一方、サイドプレート111 ,112 の板厚は、センタープレート12の板厚よりも厚く形成して車体取付部の剛性を向上させる。サイドプレート111 ,112 の板厚を厚くすることで、サスペンションフレーム5の固有振動数を向上させて、いわゆる、こもり音を抑制する。
センタープレート12は、立て壁部12dの下端をサイドプレート111 ,112 の上面にアーク溶接により溶接w1し、かつ中間部12bの両端縁部をサイドプレート111 ,112 の上面にアーク溶接により溶接w2して一体的に成形しているので、センタープレート12の斜面部12cとサイドプレート111 ,112 の上面との間には、間隙13が形成されて閉じ断面Sが形成されるので、立て壁部12dによりサスペンションフレーム5の閉曲面を補強することができることから、制動力、横力およびエンジンマウント荷重時の剛性の向上を図ることができる。また、車体への取付部を、サイドプレート111 ,112 と、センタープレート12の2枚合わせに形成し、かつ取付部を剛性のあるサイドプレート111 ,112 側に設けているので、面剛性を向上し、車体取付部の剛性の向上を図ることができる。
【0024】
また、サスペンションフレーム5のサスペンションロアアーム支持部5bは、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bと、ロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部11bに車幅方向のリブ8k、11kが形成されて、剛性を向上させている。さらに、アッパープレート8のサスペンションロアアーム支持部8bは、一段高く形成してロアプレート9のサスペンションロアアーム支持部11bとの間隔を広げて、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10bの支持部を形成している。これによって、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10b取付部のみアッパープレート8と、ロアプレート9の間隔を広げることができるので、サスペンションフレーム5の剛性が低下することがない。サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10b部は、アッパープレート8とロアプレート9相互間に支持されるので、剛性の向上を図ることができる。特に、サスペンションロアアーム支持部8bとサスペンションロアアーム支持部11bは、先端側および後端側が互いに接合され、かつ基端側がセンタープレート12の立て壁部12dによって接合されているので、サスペンションロアアーム101 ,102 のアーム10b部の引き出し部分のみが開口していることから、アーム10b支持部を強固な構造にすることができる。
【0025】
図11ないし図13は、本発明の他の実施の形態であり、図1ないし図4と同一部分は同符号を付して説明する。
この場合、サスペンションフレーム5を構成するアッパープレート8とロアプレート9′のうちロアプレート9′の構造を変更したものである。
ロアプレート9′は、サスペンションロアアーム101 ,102 の後ろ側アーム10b部を支持する左右のサスペンションロアアーム支持部だけを中間部分から分割構造にしたものである。
ロアプレート9′は、サスペンションロアアーム支持部18bからなるサイドプレート181 ,182 と、これらサイドプレート181 ,182 と相互間に連結されるセンタープレート19とで構成されている。このセンタープレート19には、両側前端部にサスペンションロアアーム支持部19aが設けられている。
【0026】
このセンタープレート19には、両側部に車体前後方向の側壁部19fが設けられている。この側壁部19fは、サスペンションロアアーム支持部19aの近傍から後端部まで設けられており、サスペンションフレーム5の内部空間をセンタープレート19側とサスペンションロアアーム支持部18b側とを仕切っている。
サイドプレート181 ,182 は、センタープレート19の側壁部19fの外側下端に、例えばアーク溶接等により接合されている。
このロアプレート9′は、部分が、センタープレート19前後に設けられたフランジ部19d、19eと、側壁部19f上端をアッパープレート8に接合し、サイドプレート181 ,182 部分が、サイドプレート181 ,182 の周縁部を介して、サスペンションロアアーム支持部8bの周面にスポット溶接等により接合してアッパープレート8に一体に接合されている。
【0027】
この場合、車体への取付部として、アッパープレート8に車体取付穴8h,8i,8jが形成され、ロアプレート9′に車体取付穴19h,19i,18jがそれぞれ設けられている。車体取付穴19h,19iは、センタープレート19に形成し、車体取付穴18jは、サイドプレート181 ,182 に設けられている。
【0028】
この実施例でもサイドプレート181 ,182 の肉厚をセンタープレート19の肉厚よりも厚く形成することにより、サスペンションロアアーム支持部18bの剛性を向上することができる。
【0029】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ、限定されるものではなく、例えば、本発明では、一対のサイドプレート111 ,112 と、センタープレート12に3分割したが、3分割以上に分割することも可能である。また、他の実施の形態では、サスペンションロアアーム支持部18bからなるサイドプレート181,182 と、センタープレート19に3分割したが、サスペンションロアアーム支持部19aも分割構造にして5分割にしても良い。
さらに、上記実施の形態では、車体への取付部は、車体への取付部を集めた板厚の厚いサイドプレート111 ,112 と、板厚の薄いセンタープレート12あるいは、車体への取付部を一部だけ設けたサイドプレート181 ,182 と、センタープレート19に分割したが、どの様な分割の態様でも可能である。
また、等、その他、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜変更して実施し得ることは言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるサスペンションフレーム構造によれば次のような効果を奏することができる。
請求項1において、アッパープレートおよびロアプレートを接合してサスペンションフレームを形成し、このサスペンションフレームの左右の両端部に、サスペンションアームの支持部を前後に設け、上記ロアプレートを、サスペンションアームの少なくとも後ろ側アーム部を支持する支持部を設けた一対のサイドプレートと、これらサイドプレート相互を接合するセンタープレートで構成し、上記サイドプレートの板厚をセンタープレートの板厚よりも厚くするとともに、上記サイドプレート側に車体への取付部を設け、上記センタープレートの両端部に立て壁部を形成するとともに該センタープレートの両端部を上記左右のサイドプレートに一部が重なるようにして形成し、この重畳部分を上記立て壁部に向けて傾斜させるとともに、該重畳部分に間隙部を形成したサスペンションフレーム構造であって、上記センタープレートの傾斜部分を少なくともサスペンションフレームの車体取付部まで延設し、上記センタープレートの傾斜部分に、上記サスペンションフレームの車体取付部に形成された取付穴に対応する取付穴を設け、上記両取付穴に共通のカラーを介して接合したので、制動力、横力およびエンジンマウント荷重時のサスペンションフレームの剛性の向上を図ることができ、車体取付部の剛性の向上を図ることができる。また、マウント荷重時の剛性向上により、マスダンパーを廃止することができる。
請求項2において、上記左右のサイドプレートの外側部に側壁部を形成し、上記センタープレートの両端部に上記左右のサイドプレートとの間に間隙部を形成する折り曲げ部を形成し、この折り曲げ部の先端下端部を上記左右のサイドプレートに接合して、サスペンションフレームの内部を仕切る立て壁部を形成し、上記立て壁部を上記側壁部と略同一直線上に配置されるように構成したので、制動力、横力およびエンジンマウント荷重時のサスペンションフレームの剛性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサスペンションフレーム構造の実施の形態を示す概念斜視図である。
【図2】図1のサスペンションフレーム構造を示す斜視図である。
【図3】図2のサスペンションフレーム構造を示す平面図である。
【図4】図2のサスペンションフレーム構造を分解して示す斜視図である。
【図5】図2のロアプレートを示す斜視図である。
【図6】図5のセンタープレートと、サイドプレートの組付部を示す斜視図である。
【図7】センタープレートの接合部を示すサスペンションフレームの平面図である。
【図8】図7の底面図である。
【図9】図7のA−A線断面図である。
【図10】図1のサスペンションロアアームを示す斜視図である。
【図11】本発明によるサスペンションフレーム構造の他の実施の形態を示す概念斜視図である。
【図12】図11のセンタープレートと、サイドプレートを結合した状態のロアプレートを示す斜視図である。
【図13】図11のサスペンションフレームを組み立てた状態の断面図である。
【図14】従来のサスペンションフレーム構造を示す斜視図である。
【図15】従来のサスペンションフレーム構造を示す平面図である。
【図16】図9の側面図である。
【図17】従来のサスペンションフレーム構造を示す平面図である。
【図18】従来のサスペンションフレーム構造を示す斜視図である。
【図19】図17のB−B線断面図である。
【図20】従来のサスペンションフレーム構造による制動荷重時の変形モードを示す斜視図である。
【図21】従来のサスペンションフレーム構造による横荷重時の変形モードを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ダッシュパネル
2 エンジンルーム
31 ,32 サイドメンバ
4 ブラケット
5 サスペンションフレーム
6 車輪
7 ストラット
8 アッパープレート
9 ロアプレート
101 ,102 サスペンションロアアーム
111 ,112 サイドプレート
12 センタープレート
13 間隙
141 ,142 ロアアーム取付ブラケット
5a、5b サスペンションロアアーム支持部
8h,8i,8j、11h,11i,11j 車体取付穴
11a、11b サスペンションロアアーム支持部
11f 側壁部
12d 立て壁部
Claims (2)
- アッパープレートおよびロアプレートを接合してサスペンションフレームを形成し、このサスペンションフレームの左右の両端部に、サスペンションアームの支持部を前後に設け、上記ロアプレートを、サスペンションアームの少なくとも後ろ側アーム部を支持する支持部を設けた一対のサイドプレートと、これらサイドプレート相互を接合するセンタープレートで構成し、上記サイドプレートの板厚をセンタープレートの板厚よりも厚くするとともに、上記サイドプレート側に車体への取付部を設け、上記センタープレートの両端部に立て壁部を形成するとともに該センタープレートの両端部を上記左右のサイドプレートに一部が重なるようにして形成し、この重畳部分を上記立て壁部に向けて傾斜させるとともに、該重畳部分に間隙部を形成したサスペンションフレーム構造であって、上記センタープレートの傾斜部分を少なくともサスペンションフレームの車体取付部まで延設し、上記センタープレートの傾斜部分に、上記サスペンションフレームの車体取付部に形成された取付穴に対応する取付穴を設け、上記両取付穴に共通のカラーを介して接合したことを特徴とするサスペンションフレーム構造。
- 上記左右のサイドプレートの外側部に側壁部を形成し、上記センタープレートの両端部に上記左右のサイドプレートとの間に間隙部を形成する折り曲げ部を形成し、この折り曲げ部の先端下端部を上記左右のサイドプレートに接合して、サスペンションフレームの内部を仕切る立て壁部を形成し、上記立て壁部を上記側壁部と略同一直線上に配置されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のサスペンションフレーム構造。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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