JP3778104B2 - 3層構造クッションパッド及びその製造方法 - Google Patents

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,例えば自動車用シートに用いられる座面部用,背中部用シートクッションなどの3層構造クッションパッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
例えば自動車シートには,その形状を保つと共に座り心地を向上させるため,弾力性のあるウレタン発泡体等よりなる発泡成形体が用いられている。
従来,発泡成形体は,例えば2層構造であって,上層に低硬度ウレタン発泡体,下層に高硬度ウレタン発泡体を用いたものがある。
しかしながら,この2層構造の発泡成形体を自動車用シートに用いた場合には,安定した良好な着座姿勢を保つことが困難であり,長時間の着座による疲労が大きくなるという問題がある。
【0003】
これに対し,上記の上下層の間に,着座部分を予め凹状の窪み面に形成した仕切板を介設して3層構造とすることにより,安定した着座姿勢を長期に渡って確保することができる。
この3層構造の発泡成形体を製造する方法としては,例えば予め1層を成形しておき,これを成形型内にセットし,仕切板と残りの1層を成形する方法がある。
【0004】
また,他の方法としては,例えば特開平7−108544号公報に示されているごとき方法がある。即ち,この方法においては,まず成形用型として,上型,下型及びこれらの間に中型を備えた成形型を用いる。そして,下型に上層用のウレタン発泡原液を注入し,次いで,予め仕切板をセットした中型を閉じて下型を閉塞する。次いで,仕切板上に下層用のウレタン発泡原液を注入し,次いで上型を閉じて中型を閉塞する。これにより,上層,仕切板,下層の3層構造の発泡成形体が得られる。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の発泡成形体の製造方法においては,次の問題がある。
即ち,上記の予め1層を成形しておく方法においては,成形型を用いた成形作業が2回必要となり,製造工程の複雑化,製造コストの増加を招いてしまう。
【0006】
また,上記の特開平7−108544号公報に示された方法においては,使用する成形型として,上記のごとく,上型と下型以外に中型を備えたものを用いる必要がある。さらに,ウレタン発泡原液の発泡により発生するガスを抜くためのベントを下型と中型の間等に設ける必要がある。そのため,成形型の構造が複雑となり,設備コストも増大する。
【0007】
また,これら従来の製造方法により得られた3層構造発泡成形体は,上記複雑な製造工程等により製造されたものであり,2層構造のものに比べてコストの高いものとなる。
そのため,従来よりも安価で,かつ従来以上の品質を有する3層構造発泡成形体,及びその製造方法の開発が望まれていた。
【0008】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,安価で高品質な3層構造クッションパッド及びこれを簡単に製造できる方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,着座上部は低硬度材からなり,着座下部及びサイド部は高硬度材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間に柔軟性仕切材が配設されている3層構造クッションパッドの製造方法であって
キャビティ内の上記クッションパッドの着座上部とサイド部との境をなす位置に立設され前後方向で上端部が曲線状に形成された一対の側板と,該一対の側板を繋ぐ前板とからなる係止部と,上記キャビティを開閉する蓋とを有する成形型を用い,
上記柔軟性仕切材を,上記一対の側板の上端部の問に該上端部の曲線状に沿って架設すると共に当該一対の側板に係止させて,上記係止部と上記柔軟性仕切材と成形型底面とによって囲まれた第1成形部を形成し,
上記柔軟性仕切材に設けた注入口から上記第1成形部内に上記着座上部形成として,発泡したときに低反発な低硬度材となる第1発泡原液を注入し,
上記第1成形部以外のキャビティ内に上記着座下部及びサイド部形成用として,発泡したときに高反発な高硬度材となる第2発泡原液を注入し,
上記蓋を閉じて両原液を発泡させ上記着座上部と上記着座下部及びサイド部を成形すると共に,上記着座上部と上記着座下部との境に上記柔軟性仕切材を前後方向で曲線状に配設させることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法である。
【0010】
本製造方法においては,キャビティ内に上記係止部を設け,一対の側板の上端部に前後方向で曲線状に上記柔軟性仕切材を配設するため,該柔軟性仕切材を着座時の形状に沿って上記着座上部と上記着座下部との境界容易に配設することができる。
また,上記第1発泡原液の注入口は,上記柔軟性仕切材にナイフ等で切り込みを入れるだけで容易に形成できる。
このように,本方法によれば上記3層構造クッションパッドを容易に,生産効率よく製造することができる。
【0011】
また,請求項2の発明のように,上記係止部のうちの一対の側板として,成形型に対して着脱可能なものを用いることが好ましい。
これにより,異なる形状の係止部を多数用意しておき,得ようとする3層構造クッションパッドの構造に応じて係止部を取り替えることにより,内部構造の異なる多種類の3層構造クッションパッドを1種類の成形型で製造することができる。
【0012】
更に,請求項3の発明のように,上記係止部として,上記柔軟性仕切材を係止するための係止ピンを用いることが好ましい。これにより,成形型のキャビティ内に立設された係止部の上端部に上記柔軟性仕切材を架設する際,該柔軟性仕切材を上記係止ピンに係止することにより,容易にかつ確実に上記架設作業を行うことができる。
【0013】
また,請求項4の発明のように,上記柔軟性仕切材として,通気性布材を用いることが好ましい。これにより,第1発泡原液が発泡している過程で生じる発泡ガス,及び注入口から排出できなかった空気を上部へ排出することができる。
【0014】
次に,請求項5の発明のように,上記低硬度材及び高硬度材としてウレタンフォームを用い,上記低硬度材として,反発弾性率が30〜70%,25%ILD硬度が8〜20Kgf/314cm2 となる第1発泡原液を用い,上記高硬度材として,反発弾性率が70〜85%,25%ILD硬度が15〜30Kgf/314cm2 となる第2発泡原液を用いることが好ましい。
これにより,振動に対する減衰効果が発揮され,座り心地のよいクッションパッドを得ることができる。
【0015】
ここで,25%ILDとは,試料を直径20cmの円盤で25%圧縮したときの硬度のことをいう。また,上記の314cm2は,直径20cmの円盤の面積であり,上記ILDは,局部圧縮(INDENTATION LOAD DEFLECTION)の略である。
【0016】
また,上記低反発な低硬度材の反発弾性率が30%未満の場合には,復元力が極めて小さく,クッション性が乏しくなるという問題があり,一方,反発弾性率が70%を超える場合には,低周波領域における振動に対する減衰効果が期待できないという問題がある。
【0017】
上記低反発な低硬度材の25%ILD硬度が8Kgf/314cm2未満の場合には,着座用シートとして用いた際に,柔らかすぎて着座者の尻部,及び大腿部が仕切板の硬さを感じてしまい,着座者に不快感を与えてしまうという問題がある。一方,25%ILD硬度が20Kgf/314cm2を超える場合には,硬すぎて,着座者にソフトな乗り心地を与えることができないという問題がある。
【0018】
上記高反発な高硬度材の反発弾性率が70%未満の場合には,高周波領域における振動に対する充分な減衰効果が期待できないという問題があり,一方,反発弾性率が85%を超える場合には,低周波領域における振動に対する減衰性が悪化するという問題がある。
【0019】
上記高反発な高硬度材の25%ILD硬度が15Kgf/314cm2未満の場合には,高周波領域における振動に対する充分な減衰効果が期待できないという問題があり,一方,25%ILD硬度が30Kgf/314cm2を超える場合には,やはり周波領域における振動に対する減衰効果が期待できないという問題がある。
【0020】
次に,請求項6の発明は,着座上部は低硬度材からなり,着座下部及びサイド部は高硬度材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間に柔軟性仕切材が配設されている3層構造クッションパッドであって,
上記着座上部は低反発な低硬度材で形成され,上記着座下部及びサイド部は高反発な高硬度材で形成され,
上記柔軟性仕切材は,通気性布材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間にクッションパッドの前後方向で曲線をなして配設されており,
上記着座上部と上記サイド部との間には前後方向に溝を有しており,
上記低硬度材及び高硬度材はウレタンフォームであり,上記低硬度材は,反発弾性率が30〜70%,25%ILD硬度が8〜20Kgf/314cm 2 であり,上記高硬度材は,反発弾性率が70〜85%,25%ILD硬度が15〜30Kgf/314cm 2 であることを特徴とする3層構造クッションパッドにある。
【0021】
本発明においては,上記着座上部と上記着座下部との間には柔軟性仕切材を配設してあるので,上記着座上部と上記着座下部との境界を長期間維持することができる。
また,3層構造クッションパッドを,容易に,かつ,高品質な状態で製造することができる。
【0022】
また,上記のごとく,上記柔軟性仕切材は,上記3層構造クッションパッドの前後方向において曲線状に配置されているこれにより,着座時の形状に沿って上記柔軟性仕切材を配置できる
【0023】
また上記低硬度材及び高硬度材はウレタンフォームであり,上記低硬度材は,反発弾性率が30〜70%,25%ILD硬度が8〜20Kgf/314cm2であり,上記高硬度材は,反発弾性率が70〜85%,25%ILD硬度が15〜30Kgf/314cm2である
【0024】
上述のように材質特性を限定することにより,本発明の3層構造クッションパッドは,振動に対する減衰効果が発揮され,座り心地のよいクッションパッドが得られる。
なお,上記各数値の範囲限定理由は,前述の請求項5における理由と同様である。
【0025】
以下に,参考として,上記3層構造クッションパッドに関連する3層構造発泡成形体の製造方法につき説明する。
すなわち,第1の3層構造発泡成形体の製造方法として,発泡体よりなる第1層と,仕切板を介してさらに形成された発泡体よりなる第2層とからなる3層構造の発泡成形体を製造するに当たり,上記仕切板には,第1層形成用の第1発泡原液を注入するための注入口と,一端が該注入口の近傍に固定されていると共に自由に折り返し可能なヒンジ部を有する閉塞蓋とを予め設けておき,まず成形型に上記仕切板をセットし,次いで該仕切板の上記注入口から上記第1発泡原液を注入すると共に発泡させ,一方,上記第2層形成用の第2発泡原液は,上記第1発泡原液による発泡体により上記閉塞蓋が閉じられた後に上記仕切板の上記注入口に上記第2発泡原液による発泡体が到達するように注入することを特徴とする3層構造発泡成形体の製造方法がある。
【0026】
本製造方法において最も注目すべきことは,上記仕切板には,上記注入口と上記閉塞蓋とを予め設けてあり,かつ,上記第2発泡原液は,上記第1発泡原液による発泡体により上記閉塞蓋が閉じられた後に上記仕切板の上記注入口に上記第2発泡原液による発泡体が到達するように注入することである。
即ち,第2発泡原液の注入は,これが注入口から仕切板の下方へ浸入しないように行う。
【0027】
上記仕切板は,例えば樹脂製又は金属製のものを用い,必要に応じて所望形状に予め成形しておく。
また,上記注入口は,第1発泡原液を注入可能な大きさであればよく,その形状等には特に制限はない。
【0028】
また,注入口を開閉する上記閉塞蓋としては,後述する種々の構造をとることができる。少なくとも,閉塞蓋は,その一端が仕切板に固定されていると共に自由に折り返し可能なヒンジ部を有することが必要である。また,閉塞蓋としては,例えば紙,樹脂等を薄板状に形成したものを用いることができる。
【0029】
閉塞蓋の仕切板への固定は,例えばステープラー(いわゆるホッチキス),接着剤,粘着テープ,縫製等の各種の固定方法により行うことができる。
また,上記ヒンジ部としては,例えば閉塞蓋自体の厚みを局部的に溝状に薄くして折り曲げ可能としたもの,単にテープ止めしてそのテープをヒンジ部として利用するもの等,種々の構成をとることができる。
【0030】
次に,本製造方法における作用につき説明する。
本製造方法により3層構造発泡成形体を製造するに当たっては,まず上記成形型に上記仕切板をセットする。
次いで,仕切板の注入口から第1層成形用の第1発泡原液を注入する。
【0031】
一方,第2発泡原液は,上記第1発泡原液の注入タイミングに関わらず,仕切板の注入口が上記閉塞蓋により閉じられた後にその注入口に第2発泡原液による発泡体が到達するように注入する。
これにより,第2発泡原液は,注入口から仕切板の下方の成形型側に浸入することなく仕切板上に積層される。
【0032】
この一連の工程により,成形型内において下層から第1層,仕切板,第2層の順に積層された3層構造発泡成形体が得られる。
このように,本発明の製造方法においては,上記注入口及び閉塞蓋を備えた特殊な仕切板を用いるため,高品質な3層構造発泡成形体を簡単に製造することができる。
即ち,上記仕切板に上記注入口を設けたことにより,成形用型に特殊な工夫をすることなく,仕切板を成形型にセットしたままで第1発泡原液の注入及びガス抜きを行うことができる。
【0033】
また,仕切板には,注入口を開閉する閉塞蓋を設けてある。そして,この閉塞蓋は,ヒンジ部を起点として自由に折り曲げ可能である。そのため,第1発泡原液による発泡体により,自動的に閉じられる。それ故,仕切板上に第2発泡原液を注入した際に,第1発泡原液側に浸入してこれと混じり合うことを確実に防止することができる。
したがって,本製造方法によれば,安価で品質に優れた3層構造発泡成形体を容易に製造することができる。
【0034】
上記第1の3層構造発泡成形体の製造方法においては,上記第2発泡原液の注入は,上記第1発泡原液の注入後であることが好ましい。これにより,第2発泡原液による発泡体の上記仕切板の注入口への到達タイミングをより確実に調整することができる。
また,上記第2発泡原液の注入は,上記第1発泡原液の注入後であって,上記閉塞蓋が閉じられる前であることが好ましい。これにより,成形のサイクルタイムをさらに短縮することができる。
【0035】
また,上記仕切板は上記成形型に略水平にセットされ,上記閉塞蓋は下方側に位置することが好ましい。この場合には,仕切板をセットした際に上記閉塞蓋をその自重により開くことができる。それ故,成形作業を容易に行うことができる。
また,上記第1発泡原液及び上記第2発泡原液の注入後,上記仕切板の上記閉塞蓋が閉じられる前に,上記成形型を閉じることが好ましい。この場合には,成形のサイクルタイムの短縮を図ることができる。
【0036】
上記3層構造発泡成形体を製造する方法としては,以下の方法を採用することもできる。
すなわち,3層構造発泡成形体の他の製造方法として,成形型に仕切板をセットし,該仕切板により成形用の空間を第1空間と第2空間とに区分し,それぞれの空間に発泡原液を注入・発泡させることにより,上記仕切板を介した第1層の発泡体と第2層の発泡体よりなる3層構造の発泡成形体を製造するに当たり,上記仕切板には,上記第1層形成用の第1発泡原液を注入するための注入口と,一端が該注入口の近傍に固定されていると共に自由に折り返し可能なヒンジ部を有する閉塞蓋とを予め設けておき,まず上記成形型に上記仕切板をセットし,次いで該仕切板の上記注入口から上記第1発泡原液を注入すると共に発泡させて,上記第1発泡原液による発泡体により上記閉塞蓋が閉じられることにより,上記第1空間が閉塞されることを特徴とする3層構造発泡成形体の製造方法がある。
【0037】
本製造方法において最も注目すべきことは,上記第1空間の閉塞は,上記第1発泡原液による発泡体により上記閉塞蓋が閉じられることにより行われることである。
これにより,従来のような複雑な構造の成形型を用いることなく,容易に3層構造の発泡成形体を製造することができる。
【0038】
上記3層構造発泡成形体の他の製造方法においては,上記閉塞蓋が閉じられる前に上記成形型は閉塞されており,上記第1発泡原液による発泡体により上記閉塞蓋が閉じられることにより,上記第1空間と上記第2空間とが仕切られることが好ましい。これにより,成形のサイクルタイムの短縮を図ることができる。
【0039】
また,上記第2発泡原液の注入は,上記第1発泡原液の注入後であって,上記閉塞蓋が閉じられる前であることが好ましい。この場合にも,成形のサイクルタイムの短縮を図ることができる。
【0040】
また,上記仕切板は,チップウレタンフォームにより作製されていることが好ましい。これにより,通気性を有するチップウレタンフォームの微細なセル状空洞を通して,第1発泡原液が発泡している過程で生じる発泡ガス,及び注入口から排出できなかった空気を上部へ排出することができる。
【0041】
また,上記仕切板の上記閉塞蓋は,複数枚に分割されて構成されていることが好ましい。これにより,閉塞蓋を分割した各片の大きさを分割しない場合よりも小さくすることができ,開閉動作をさらにスムーズに行うことができる。
【0042】
以下に,参考として,上記3層構造クッションパッドに関連する3層構造発泡成形体につき説明する。
即ち,3層構造発泡成形体の1つとして,ウレタン発泡体よりなる第1層と,該第1層と異なるウレタン発泡体よりなる第2層と,上記第1層と第2層との間に介設された仕切板とからなる3層構造の発泡成形体であって,上記仕切板には,閉塞蓋が配設されていることを特徴とする3層構造発泡成形体がある。
【0043】
本成形体において最も注目すべきことは,上記仕切板には,発泡成形体の製造過程において有効な閉塞蓋を有していることである。
これにより,3層構造発泡成形体を非常に簡単にかつ高品質な状態で製造することができ,製造コストの低減,ひいては製品価格の低下を図ることができる。
それ故,上記3層構造発泡成形体は,高品質でかつ安価なものとなる。
【0044】
上記3層構造発泡成形体においては,上記仕切板はチップウレタンフォームにより作製されていることが好ましい。この場合には,チップウレタンフォームは,樹脂板,金属板に比べて柔軟性が大きく,適度な硬さがあるため,着座用シートとして用いた際に,着座者の体格の違いからくる尻部,及び大腿部形状の違いに追従しやすく,着座者を支持しやすいという効果が得られる。
【0045】
また,上記第1層は反発弾性率70〜85%,25%ILD硬度15〜30Kgf/314cm2の高反発高硬度材であり,上記第2層は反発弾性率30〜70%,25%ILD硬度8〜20Kgf/314cm2の低反発低硬度材であることが好ましい。
これにより,振動に対する減衰効果が発揮され,座り心地のよいクッションパッドを得ることができる。
なお,上記各数値の範囲限定理由は,前述の請求項5における理由と同様である。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかる3層構造クッションパッド及びその製造方法につき,図1〜図8を用いて説明する。
本例にかかる3層構造クッションパッド9は図1〜図3に示すごとく,低反発低硬度材よりなる着座上部92と,高反発高硬度材よりなる着座下部91及びサイド部94と,これらの間に介設された柔軟性仕切材93とからなる。
【0047】
上記柔軟性仕切材93は,通気性布材であり,着座時の形状に沿うように上記3層構造クッションパッド9の前後方向において曲線状に配置されている。また,上記柔軟性仕切材93には,成形時において下記の第1成形部内に上記着座上部用の低反発低硬度材を形成するための第1発泡原液を注入するための注入口931が設けられている(図7)。また,上記着座上部92と上記サイド部94との間には溝95を有している(図3)。
【0048】
一方,上記着座上部92は反発弾性率30〜70%,25%ILD硬度8〜20Kgf/314cm2の低反発低硬度ウレタンフォームである。そして,上記着座下部91及びサイド部94は反発弾性率70〜85%,25%ILD硬度15〜30Kgf/314cm2の高反発高硬度ウレタンフォームである。
【0049】
次に,上記3層構造クッションパッド9を製造するに当たっては,図4に示すごとく,まず成形型61のキャビティ610内に,着座時の形状に沿ってその上端部644を曲線状に形成した一対の側板641(図6,図7)と,これらの間を繋ぐ前板642よりなる係止部64(図4)を立設する。
【0050】
また,該係止部64の上端部644の間に,上記着座時の形状に沿うように上記柔軟性仕切材93を架設する(図7,図8)。上記柔軟性仕切材93は,上記上端部644に設けた係止ピン645に対して,その端部を差し込むことにより架設する(図4〜図8)。
【0051】
これにより,図7,図8に示すごとく係止部64と柔軟性仕切材93と成形型底面611とによって囲まれた空間が,上記着座上部92を形成する第1成形部612を構成する。そして,それ以外のキャビティ610の空間が,上記着座下部91及びサイド部94とを成形する第2成形部613を構成する。
【0052】
次いで,図8に示すごとく,成形型61内に上記柔軟性仕切材93を上記のごとく架設した後,該柔軟性仕切材93に設けた注入口931から,上記第1成形部612内に上記着座上部92用の低反発低硬度材を形成するための第1発泡原液を注入する。
次いで,上記第2成形部613内に上記着座下部91及びサイド部94の高反発高硬度材を形成するための第2発泡原液を注入し成形型の蓋を閉じる。そして,これらを発泡させることにより上記3層構造クッションパッド9を製造する。なお,上記係止部64は,成形型61に対して,ビスで仮止めしてあり,着脱可能に配設してある。
【0053】
次に,本例における作用効果につき述べる。
本例にかかる3層構造クッションパッド9は図1〜図3に示すごとく,低反発低硬度材よりなる着座上部92と,高反発高硬度材よりなる着座下部91及びサイド部94と,これらの間に介設された柔軟性仕切材93とからなる。
該柔軟性仕切材93は柔軟性のある布状である。そのため,該柔軟性仕切材93は,極めて容易に上記係止部64の形状に沿って架設することができる。更に,注入口931も上記柔軟性仕切材93にナイフ等で切り込みを入れるだけで容易に形成できる。
【0054】
また,上記係止部64は,成形型61に対して着脱可能に配設してある。そのため,異なる形状の係止部64を多数用意し取り替えることにより,内部構造の異なる多種類の3層構造クッションパッド9を1種類の成形型61で製造することができる。
【0055】
また,図4〜図6に示すごとく,上記係止部64の上端部644には上記柔軟性仕切材93を係止するための係止ピン645を有する。そのため,上記柔軟性仕切材93を架設する際,該柔軟性仕切材93を上記係止ピン645に係止することにより,容易にかつ確実に上記架設作業を行うことができる。
【0056】
また,上記柔軟性仕切材93は通気性布材であるため,第1発泡原液が発泡している過程で生じる発泡ガス,及び注入口931から排出できなかった空気を上部へ排出することができる。
また,本例においては,上記着座上部と上記着座下部との間には柔軟性仕切材を配設してあるので,上記着座上部と上記着座下部との境界を着座時の形状に長期間維持することができる。
【0057】
実施形態例2
本例は,図9に示すごとく,柔軟性仕切材93に2点以上の注入口931〜934を設けた例である。
本例においては,例えば注入口931から932,933,934といったように,順番に2箇所以上から,或いは複数の場所を選んで,第1発泡原液を注入する必要がある場合に,容易に対応することができる。
その他,実施形態例1と同様の効果が得られる。
【0058】
以下に,参考として,上記3層構造クッションパッドに関連する3層構造発泡成形体及びその製造方法につき,図面を用いて説明する。
参考例1
本例において製造する3層構造発泡成形体10は,図20に示すごとく,自動車シートに適用する発泡成形体であって,ウレタン発泡体よりなる第1層1と,これと異なるウレタン発泡体よりなる第2層2と,これらの間に介設された仕切板3とからなる3層構造である。
【0059】
最下層の第1層1は反発力弾性率80%,25%ILD硬度25Kgf/314cm2の高反発高硬度ウレタン発泡体であり,一方,最上層の第2層2は反発力弾性率60%,25%ILD硬度15Kgf/314cm2の低反発低硬度ウレタン発泡体である。
また仕切板3には,図10,図11に示すごとく,発泡成形体10に組み込む前に,第1層形成用の第1発泡原液71(図14)を注入するための注入口31と,一端が注入口31の近傍に固定されていると共に自由に折り返し可能なヒンジ部43を有する閉塞蓋4とを予め設けてある。
【0060】
この仕切板3としては,図10,図12に示すごとく,チップウレタンシートを予め着座用の窪み面39を有する形状に成形したものを用いる。また,仕切板3に設けた注入口31は,図10に示すごとく円形状であって,第1発泡原液の注入が十分にできる大きさ(図14)にしてある。そして,注入口31は仕切板3の後方寄り(図10の上方)に設けてある。
【0061】
また,注入口31を開閉する閉塞蓋4は,図11に示すごとく,注入口31より大きな径の円形の頭部41と固定部42とよりなり,約1mm厚みの硬質紙により作製してある。また閉塞蓋4は,固定部42を仕切板3裏面の注入口31の前方側(図10下側)に固定してある。そして頭部41と固定部42との間には,溝状に局部的に肉厚を薄くして構成したヒンジ部43が設けられている。閉塞蓋4は,このヒンジ部43を起点として,上記の頭部41が自由に折れ曲がり,注入口31を開閉するよう構成されている。
【0062】
また,本例において用いる成形型6は,図13に示すごとく,発泡成形体10の第1層1を成形するためのキャビティ610を有する成形型61と,第2層2を成形するためのキャビティ620を有する成形用上型62とよりなる。また成形型61と成形用上型62との間にはヒンジ63が設けられており,このヒンジ63を起点として成形用上型62が回動し,開閉するよう構成されている。
【0063】
また,成形用上型62には,第2発泡原液から発生するガスを排気するためのベント(図示略)を設けてある。
また,図14に示すごとく,成形型61のキャビティ610は,後方(図14右側)を持ち上げた状態で斜めに形成してある。
【0064】
次に,上記成形用型6を用いて3層構造発泡成形体1を製造するに当たっては,図14に示すごとく,まず成形型61の上方に,仕切板3を閉塞蓋4を下方にしてセットする。これにより,図15に示すごとく,仕切板3の閉塞蓋4の頭部41は,自重によって自動的に垂れ下がり,注入口31を開放する。
【0065】
次いで,図14に示すごとく,ノズル81を用いて,仕切板3の注入口31から第1発泡原液71を注入する。
次いで,第2層形成用の第2発泡原液72は,図16に示すごとく,第1発泡原液71の注入後,その発泡体により閉塞蓋4が閉じられる前に,注入を開始する。また,第2発泡原液72の注入は,図16に示すごとく,注入口31から比較的離れた位置の仕切板3上に行う。
次に,図17に示すごとく,成形用上型62を閉じる。
【0066】
次に,図18に示すごとく,先に注入した第1発泡原液71の発泡体の方が第2発泡原液72の発泡体よりも先に成長する。そして,第1発泡原液71の発泡体1により仕切板3の閉塞蓋4が押し上げられて注入口31が閉じられた際には,未だ第2発泡原液の発泡体2が注入口31上に到達しない。
【0067】
次に,図19に示すごとく,さらに各発泡体1,2が成長して最終的にそれぞれ第1層1及び第2層2に成長する。また,第2層2は,その成長過程において,閉塞蓋4が閉じられた後に注入口31上を通過しているため,第1層1と混じり合うことなく形成される。このようにして,図20〜図22に示す3層構造発泡成形体10が得られる。
【0068】
このように,本例の製造工程は,上記注入口31と閉塞蓋4を有する特殊な仕切板3を用いているため,簡単に3層構造の発泡成形体を製造することができる。
また,得られた3層構造発泡成形体10は,上記のごとく,第1層1と第2層2を形成する発泡原液71,72を互いに混ぜ合うことなく成形されており,第1層1と第2層2のそれぞれのウレタン発泡体の特性を確実に維持することができる。
【0069】
また,本例の3層構造発泡成形体1は,上記のごとく,仕切板3に予め着座部分に応じた窪み面39を設けてある。そのため,自動車シートに実際に適用された場合に,優れた着座姿勢を長時間維持することができる。
【0070】
なお,本例においては,第2発泡原液72の注入を,仕切板3の閉塞蓋4が閉じられる前に開始したが,これを,閉塞蓋4が完全に閉じた後に開始しても勿論よい。また,第2発泡原液72が仕切板3の注入口31に到達した際に注入口31が閉塞蓋4により塞がれた状態となるタイミングが確保できる場合には,第2発泡原液72の注入を第1発泡原液71の注入よりも先に開始してもよい。
【0071】
参考例2
本例は,図23に示すごとく,参考例1の仕切板3の閉塞蓋4に代えて,2枚に分割された閉塞蓋50を用いた。
即ち,閉塞蓋50は,図23に示すごとく,仕切板3の注入口31の前後にそれぞれ配設した2枚の蓋片51,52とよりなる。各蓋片51,52は,仕切板に固定された固定部512,522と,ヒンジ部513,523を起点として自由に折り曲げ可能な頭部511,521とよりなる。ヒンジ部513,523は,参考例1と同様に,局部的に厚みを溝状に薄くしたものである。また,その他は参考例1と同様である。
【0072】
本例においては,閉塞蓋50を2枚の蓋片51,52により構成しているため,開閉する頭部511,521の長さを短くすることができる。そのため,頭部512,522の回動を,第1発泡原液71による発泡体が十分に成長した後に開始させることができる。それ故,ガスの排気等を更に十分に行うことができる。その他,参考例1と同様の効果が得られる。
【0073】
参考例3
本例は,図24に示すごとく,参考例1の仕切板3の閉塞蓋4に代えて,4枚に分割された閉塞蓋55を用いた。
即ち,閉塞蓋55は,図24に示すごとく,仕切板3の注入口31の前後左右にそれぞれ配設した4枚の蓋片56とよりなる。各蓋片56は,それそれ仕切板に固定された固定部562と,ヒンジ部563を起点として自由に折り曲げ可能な頭部561とよりなる。ヒンジ部563は,参考例1と同様に,局部的に厚みを溝状に薄くしたものである。また,その他は参考例1と同様である。
【0074】
本例においては,閉塞蓋53を4枚の蓋片56により構成してある。そのため,四方から第1発泡原液による発泡体が成長してききた場合においても,確実に注入口からの吹き出しを防止しつつ注入口31の閉止を行うことができる。それ故,さらに安定した品質を確保することができる。その他,参考例1,2と同様の効果が得られる。
【0075】
なお,上記参考例1〜3においては,自動車シートの座面部に適用する発泡成形体及びその製造方法について説明したが,その他,自動車シートの背中部,或いは,自動車シートのヘッドレスト等の発泡成形体についても本発明を適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
上述のごとく,本発明によれば,安価で高品質な3層構造クッションパッド及びこれを簡単に製造できる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,3層構造クッションパッドの斜視図。
【図2】図1のG−G線矢視断面図。
【図3】図1のH−H線矢視断面図。
【図4】実施形態例1における,3層構造クッションパッドの成形型の斜視図。
【図5】図4のJ−J線矢視断面図。
【図6】実施形態例1における,係止部の側板の斜視図。
【図7】実施形態例1における,柔軟性仕切材を係止部に架設した状態を示す斜視図。
【図8】実施形態例1における,柔軟性仕切材を係止部に架設した状態の成形型の斜視図。
【図9】実施形態例2における,注入口を複数設けた柔軟性仕切材の斜視図。
【図10】参考例1における,仕切板の斜視図。
【図11】参考例1における,仕切板の注入口及び閉塞蓋を示す,(A)断面図,(B)底面図。
【図12】図10のA−A線矢視断面図。
【図13】参考例1における,成形用型の構成を示す説明図。
【図14】参考例1における,図13のE−E線矢視断面から見た第1発泡原液を注入している状態を示す説明図。
【図15】参考例1における,成形型に仕切板をセットした際の閉塞蓋の状態を示す説明図。
【図16】参考例1における,第2発泡原液を注入している状態を示す説明図。
【図17】参考例1における,成形型を閉じた状態を示す説明図。
【図18】参考例1における,各発泡体の成長過程を示す説明図。
【図19】参考例1における,各発泡体の成長が完了した状態を示す説明図。
【図20】参考例1において製造した3層構造発泡成形体の斜視図。
【図21】図20のB−B線矢視断面図。
【図22】図20のC−C線矢視断面図。
【図23】参考例2における,仕切板の注入口及び閉塞蓋を示す,(A)断面図,(B)底面図。
【図24】参考例3における,仕切板の注入口及び閉塞蓋を示す,(A)断面図,(B)底面図。
【符号の説明】
10...3層構造発泡成形体,
1...第1層,
2...第2層,
3...仕切板,
31...注入口,
4,50,55...閉塞蓋,
43,513,523,563...ヒンジ部,
64...係止部,
645...係止ピン,
71...第1発泡原液,
72...第2発泡原液,
9...3層構造クッションパッド,
91...着座下部,
92...着座上部,
93...柔軟性仕切材,
931...注入口,
94...サイド部,

Claims (6)

  1. 着座上部は低硬度材からなり,着座下部及びサイド部は高硬度材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間に柔軟性仕切材が配設されている3層構造クッションパッドの製造方法であって,
    キャビティ内の上記クッションパッドの着座上部とサイド部との境をなす位置に立設され前後方向で上端部が曲線状に形成された一対の側板と,該一対の側板を繋ぐ前板とからなる係止部と,上記キャビティを開閉する蓋とを有する成形型を用い,
    上記柔軟性仕切材を,上記一対の側板の上端部の問に該上端部の曲線状に沿って架設すると共に当該一対の側板に係止させて,上記係止部と上記柔軟性仕切材と成形型底面とによって囲まれた第1成形部を形成し,
    上記柔軟性仕切材に設けた注入口から上記第1成形部内に上記着座上部形成用として,発泡したときに低反発な低硬度材となる第1発泡原液を注入し,
    上記第1成形部以外のキャビティ内に上記着座下部及びサイド部形成用として,発泡したときに高反発な高硬度材となる第2発泡原液を注入し,
    上記蓋を閉じて両原液を発泡させ上記着座上部と上記着座下部及びサイド部を成形すると共に,上記着座上部と上記着座下部との境に上記柔軟性仕切材を前後方向で曲線状に配設させることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法。
  2. 請求項1において,上記係止部のうちの一対の側板として,成形型に対して着脱可能なものを用いることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法。
  3. 請求項1又は2において,上記係止部として,上記柔軟性仕切材を係止するための係止ピンを用いることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において,上記柔軟性仕切材として,通気性布材を用いることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において,上記低硬度材及び高硬度材としてウレタンフォームを用い,上記低硬度材として,反発弾性率が30〜70%,25%ILD硬度が8〜20Kgf/314cm2となる第1発泡原液を用い,上記高硬度材として,反発弾性率が70〜85%,25%ILD硬度が15〜30Kgf/314cm2となる第2発泡原液を用いることを特徴とする3層構造クッションパッドの製造方法。
  6. 着座上部は低硬度材からなり,着座下部及びサイド部は高硬度材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間に柔軟性仕切材が配設されている3層構造クッションパッドであって,
    上記着座上部は低反発な低硬度材で形成され,上記着座下部及びサイド部は高反発な高硬度材で形成され,
    上記柔軟性仕切材は,通気性布材からなり,かつ上記着座上部と上記着座下部との間にクッションパッドの前後方向で曲線をなして配設されており,
    上記着座上部と上記サイド部との間には前後方向に溝を有しており,
    上記低硬度材及び高硬度材はウレタンフォームであり,上記低硬度材は,反発弾性率が30〜70%,25%ILD硬度が8〜20Kgf/314cm 2 であり,上記高硬度材は,反発弾性率が70〜85%,25%ILD硬度が15〜30Kgf/314cm 2 であることを特徴とする3層構造クッションパッド。
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