JP3759868B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータの動力により操舵力を補助する電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図18は、例えば特開平7−17424号公報に示された従来の電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。
図18において、1は運転者の操舵トルクを操舵トルク信号Vtとして出力するトルクセンサ、2は車両の車速を車速信号Vsとして出力する車速センサ、3は操舵トルク信号Vtなどの入力信号に応じてモータ駆動信号Smを出力すると共に、電動パワーステアリング装置の故障を検出するCPU、4は操舵トルク信号Vtに応じてモータの駆動を禁止する方向を判定し、右方向駆動禁止信号InhRおよび左方向駆動禁止信号InhLを出力する駆動禁止手段、5はモータ駆動信号Smの値と、右方向駆動禁止信号InhRと左方向駆動禁止信号InhLに応じて、モータ電流Imを出力するモータ駆動手段、6はモータ電流Imに応じて操舵補助力を発生するモータである。
【0003】
図19は、従来の電動パワーステアリング装置を示す全体構成図である。
図19において、1、2、6は図18におけるものと同一のものである。7はステアリングホイール、8はステアリングシャフト、9はモータ6の出力トルクをステアリングシャフト8に伝達する減速器、10はトルクセンサ1や車速センサ2から入力される信号に基づいてモータ6を駆動するコントローラ、11はコントローラ10の電源となるバッテリである。
【0004】
図20は、従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性を示す図である。
図20において、操舵トルク信号Vtがしきい値Tth1より大きい場合、すなわち右方向への操舵が行われている場合は、右方向駆動禁止信号InhRを許可にして左方向駆動禁止信号InhLを禁止にする。また、操舵トルク信号Vtがしきい値−Tth1より小さい場合すなわち左方向への操舵が行われている場合は、右方向駆動禁止信号InhRを禁止にして左方向駆動禁止信号InhLを許可にする。また、操舵トルク信号Vtがしきい値Tth1以下、かつしきい値−Tth1以上にある場合、すなわち操舵が行われていないか微小な操舵力で操舵が行われている場合は、駆動禁止信号InhRおよびInhLを禁止にするように設定している。
【0005】
図21は、従来の電動パワーステアリング装置におけるモータ電流を出力する条件を示す図である。
図22は、従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
図23は、従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
【0006】
次に、上述のような従来の電動パワーステアリング装置の動作について説明する。
トルクセンサ1は、運転者の操舵トルクを測定して、操舵トルク信号Vtを出力する。車速センサ2は、車両の車速を測定して、車速信号Vsを出力する。CPU3は、操舵トルク信号Vtと車速信号Vsに応じてあらかじめ定められた特性のモータ駆動信号Smを出力する。駆動禁止手段4は、操舵トルク信号Vtに応じてあらかじめ定められた特性の駆動禁止信号InhRおよびInhLを出力する。モータ駆動手段5は、モータ駆動信号Smと駆動禁止信号InhRおよびInhLに応じてモータ6を駆動するモータ電流Imを出力する。
モータ駆動手段5では、図21に示すように、モータ駆動信号Smの駆動方向が、駆動禁止信号InhRもしくはInhLにより禁止されていない場合は、モータ駆動信号Smに応じてモータ電流Imを出力するが、駆動禁止信号InhRもしくはInhLにより禁止されている場合は、モータ電流Imを0にする。モータ6は、モータ電流Imに応じて操舵補助力を出力し、運転者の操舵力を軽減する。
【0007】
また、CPU3が故障して操舵トルク信号Vtに関係なくモータ駆動信号Smを出力する故障モードになった場合は、運転者が操舵している状態では、操舵トルク信号Vtに対して逆方向へのモータ6の出力は禁止されるため、モータ6による運転者の操舵力の増大を防止できる。さらに、運転者が操舵していない状態では、モータ6の出力は両方向ともに禁止されるため、モータ6の出力によるステアリングの自転を防止できる。
【0008】
また、図22に示すように、駆動禁止手段4の故障は、操舵トルク信号Vtと駆動禁止信号InhRおよびInhLの状態の比較により判定される。
図22において、ステップS1で操舵トルク信号Vtの絶対値と、しきい値Tth1を比較し、操舵トルク信号Vtの絶対値が、しきい値Tth1以下であると判定された場合は、ステップS2およびステップS3にて駆動禁止信号InhRおよびInhLをモニタする。ここで駆動禁止信号InhRおよびInhLの少なくともいずれか一方が許可の場合は、ステップS7に分岐して、駆動禁止手段4を故障と判定する。
ステップS1において、操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth1より大きいと判定された場合は、ステップS4に分岐して、操舵トルク信号Vtの方向を判定し、右方向と判定された場合は、ステップS5に分岐して左方向駆動禁止信号InhLをモニタし、許可の場合はステップS7に分岐して駆動禁止手段4を故障と判定する。ステップS4にて操舵トルク信号Vtの方向が左方向と判定された場合は、ステップS6に分岐して右方向駆動禁止信号InhRをモニタし、許可の場合はステップS7に分岐して駆動禁止手段4を故障と判定する。
以上の処理の結果、故障を判定した場合は故障を確定させ、図23に示されるようにモータ電流Imを0にしてモータ6の駆動を遮断する。
【0009】
以上より、運転者の操舵力に応じてモータ6を駆動し、操舵補助力を発生することにより、運転者の操舵トルクを軽減する電動パワーステアリング装置を実現している。
また、CPU3が故障して操舵トルク信号Vtに関係なくモータ駆動信号Smを出力した場合は、駆動禁止手段4がモータ6の出力を制限するため、ステアリングの自転を防止することができる。
また、駆動禁止手段4が故障してモータ6の出力を制限できなくなった状態がCPU3によって判定された場合は、モータ6の駆動を遮断するため、駆動禁止手段4が故障した後にCPU3が故障する故障モードに対しても安全性を確保することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図24は、例えば特開平09−315330号公報に示された従来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
図24において、12は操舵トルク信号Vtとモータ電流Imに応じてモータの駆動を禁止する方向を判定し、右方向駆動禁止信号InhRおよび左方向駆動禁止信号InhLを出力する駆動禁止手段である。
【0011】
図25は、モータ電流により駆動禁止手段の特性を変化させる従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性を示す図である。
図25において、モータ電流Imがしきい値Ith1よりも大きいときは前述の駆動禁止手段4の特性と同様であるが、モータ電流Imがしきい値Ith1以下のときは、操舵トルク信号Vtがしきい値Tth2以下、かつしきい値−Tth2以下の場合、すなわち操舵が行われていないか微小な操舵力で操舵が行われている場合は、駆動禁止信号InhRおよびInhLを許可にするように設定している。
【0012】
図22に示した従来の駆動禁止手段4の故障判定方法では、モータ電流Imに無関係に駆動禁止信号InhRおよびInhLにより、故障の判定を行っているため、例えば、図25に示した特性を持つ駆動禁止手段12と組み合わせると、モータ電流Imがしきい値Ith1以下で操舵トルク信号Vtがしきい値Tth2以下になったときに、駆動禁止信号InhRおよびInhLが許可になるため、駆動禁止手段12を故障と誤判定するという問題があった。
また、駆動禁止手段12の特性が、モータ電流Imに応じて正常に切り替わっていることを判定できないという問題があった。
【0013】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、モータ電流Imに応じて特性を変化させる駆動禁止手段を有するものであっても故障検出可能な電動パワーステアリング装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電動パワーステアリング装置は、操舵補助力を出力するモータと、操舵トルクと車両の車速とに対応して所定のモータ駆動信号を出力する制御手段と、モータ駆動信号に応じてモータを駆動するモータ電流を出力するモータ駆動手段と、操舵トルクとモータ電流の関係によりモータの駆動を制限する駆動禁止信号をモータ駆動手段に出力すると共に、モータ電流の大きさに対応して駆動禁止信号が正常に出力されていることを判定する条件を切り換える駆動禁止切換信号を出力する駆動禁止手段とを備え、制御手段は、駆動禁止切換信号および駆動禁止信号を用いて、操舵トルクとモータ電流の関係に応じて駆動禁止手段の故障を検出する故障検出手段を含むものである。
【0015】
また、故障検出手段は、駆動禁止切換信号及び駆動禁止信号が所定の条件を満足するときは、故障を検出しないものである。
さらに、故障検出手段は、駆動禁止手段の出力した駆動禁止切換信号が所定の範囲にあるときは、故障を検出しないものである。
【0016】
また、故障検出手段は、駆動禁止切換信号の異常をモータ電流との関係により検出するものである。
また、故障検出手段は、モータ電流が、所定値より小さいとき、駆動禁止切換信号の異常を検出しないものである。
さらにまた、故障検出手段は、モータ電流が、駆動禁止切換信号の反転する切換点近傍の所定の範囲にあるときは、故障を検出しないものである。
【0017】
また、操舵トルクとモータ電流の関係は、モータ電流に応じて切換えられると共に、故障検出手段は、操舵トルクとモータ電流の関係の切換状態を反映したモータ電流に応じて故障を検出するものである。
また、故障検出手段は、モータ電流及び駆動禁止信号が所定の条件を満足するときは、故障を検出しないものである。
【0018】
加えて、故障検出手段は、モータ電流が所定の範囲にあるときは、故障を検出しないものである。
また、操舵トルクとモータ電流の関係は、モータ電流が小さいとき、モータの駆動を許可するように設定されているものである。
【0019】
また、故障検出手段は、操舵トルクが所定の範囲にあるときは、故障を検出しないものである。
さらに、故障検出手段は、故障を検出したとき、モータの出力を低下させるものである。
【0020】
また、故障検出手段は、故障の検出が一定時間以上継続したとき故障を確定すると共に、故障を確定したときモータの出力を低下させるものである。
また、故障検出手段は、モータ電流が低下したとき、モータの出力を遮断するものである。
さらにまた、故障検出手段は、モータの出力を、漸減するように低下させるものである。
【0021】
また、故障検出手段の検出結果を保持する記憶装置を備えたものである。
また、記憶装置は、不揮発性記憶装置であるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図であり、従来の電動パワーステアリング装置のコントローラ10と基本構成は同一であり、また、電動パワーステアリング装置の全体構成図は、図19に示した従来の電動パワーステアリング装置と同様である。
【0023】
図1において、1は運転者の操舵トルクを操舵トルク信号Vtとして出力する操舵トルク検出手段を構成するトルクセンサ、2は車両の車速を車速信号Vsとして出力する車速センサ、5は後述するモータ駆動信号Smの値と、右方向駆動禁止信号InhRと左方向駆動禁止信号InhLに応じて、モータ電流Imを出力するモータ駆動手段、6はモータ電流Imに応じて操舵補助力を発生するモータである。13は操舵トルク信号Vtなどの入力信号に応じてモータ駆動信号Smを出力すると共に、電動パワーステアリング装置の故障を検出する故障検出手段を有するCPUである。14は操舵トルク信号Vtと、モータ駆動手段5の出力するモータ電流Imに応じて、モータの駆動を禁止する方向を判定し、右方向駆動禁止信号InhRおよび左方向駆動禁止信号InhLと駆動禁止切換信号Silを出力する駆動禁止手段である。
CPU13の故障検出手段は、駆動禁止手段14の故障判定のために駆動禁止手段14の特性の切換状態を示す駆動禁止切換信号Silが入力され、駆動禁止手段14の出力の右方向駆動禁止信号InhRおよび左方向駆動禁止信号InhLを用いて駆動禁止手段14の故障を検出する。
また、駆動禁止手段14の特性は、図25に示されるものと同じである。モータ電流Imがしきい値Ith1よりも大きいときは、図18の駆動禁止手段4の特性を示す図20と同様であるが、モータ電流Imがしきい値Ith1以下のときは、操舵トルク信号Vtがしきい値Tth2以下、かつしきい値−Tth2以下の場合、すなわち操舵が行われていないか微小な操舵力で操舵が行われている場合は、駆動禁止信号InhRおよびInhLを許可にするように設定している。
【0024】
図2は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性の状態を示す図である。
図2では、駆動禁止切換信号Silによって駆動禁止手段の特性を示しており、モータ電流Imが設定されたしきい値Ith1よりも大きいときは駆動禁止切換信号SilをH、小さいときはLを出力するように設定している。
図3は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置におけるモータ電流を出力する条件を示す図である。
図4は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【0025】
次に、実施の形態1による電動パワーステアリング装置の動作について説明する。
トルクセンサ1は、運転者の操舵トルクを測定して、操舵トルク信号Vtを出力する。車速センサ2は、車両の車速を測定して、車速信号Vsを出力する。CPU13は、操舵トルク信号Vtと車速信号Vsに応じてあらかじめ定められた特性のモータ駆動信号Smを出力する。駆動禁止手段14は、操舵トルク信号Vtとモータ電流Imに応じて、あらかじめ定められた特性の駆動禁止信号InhRおよびInhLと、駆動禁止手段14の切換状態を表す駆動禁止切換信号Silを出力する。モータ駆動手段5は、モータ駆動信号Smと駆動禁止信号InhRおよびInhLに応じてモータ6を駆動するモータ電流Imを出力する。モータ駆動手段5では図3に示すように、モータ駆動信号Smの駆動方向が駆動禁止信号InhRもしくはInhLにより禁止されていない場合は、モータ駆動信号Smに応じてモータ電流Imを出力するが、駆動禁止信号InhRもしくはInhLにより禁止されている場合は、モータ電流Imを0にする。モータ6は、モータ電流Imに応じて操舵補助力を出力し、運転者の操舵力を軽減する。
【0026】
また、CPU13が故障して操舵トルク信号Vtに関係なくモータ駆動信号Smを出力する故障モードになった場合は、運転者が操舵している状態では、操舵トルク信号Vtに対して逆方向へのモータ6の出力は禁止されるため、モータ6による運転者の操舵力の増大を防止できる。さらに、運転者が操舵していない状態では、モータ電流Imは、しきい値Ith1以下に制限されるため、モータ6の出力によるステアリングの自転の発生を防止できる。なお、しきい値Ith1は、ステアリングが自転に至らない値に設定されているものとする。
【0027】
また、図4に示すように、駆動禁止手段14の故障は、操舵トルク信号Vtと駆動禁止信号InhRおよびInhLの状態の比較により判定される。なお、判定処理は、駆動禁止切換信号Silによって、以下の説明のように切換えられる。
図4において、ステップS10は駆動禁止切換信号Silをモニタしており、駆動禁止切換信号SilがHと判定された場合、すなわちモータ電流Imが大きい場合はステップS1に分岐し、図22の従来の電動パワーステアリング装置で説明したステップS1以降の処理を行い、駆動禁止手段14の故障の判定を行う。ステップS10で駆動禁止切換信号SilがLと判定されたとき、すなわちモータ電流Imが小さい場合はステップS11に分岐する。ステップS11において、操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth2以下であると判定された場合は、駆動禁止手段14の故障判定を行わずに終了する。
操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth2より大きいと判定された場合は、ステップS14にて操舵トルク信号Vtの方向を判定し、右方向であると判定された場合は、ステップS15にて左方向駆動禁止信号InhLをモニタし、許可の場合はステップS7に分岐して駆動禁止手段14を故障と判定する。ステップS14にて操舵トルク信号Vtの方向が左方向であると判定された場合は、ステップS16にて右方向駆動禁止信号InhRをモニタし、許可の場合はステップS7に分岐して駆動禁止手段14を故障と判定する。
以上の処理の結果、故障と判定された場合は故障を確定させ、図23に示すようにモータ電流Imを0にしてモータ6の駆動を遮断する。
【0028】
実施の形態1によれば、以上より、運転者の操舵力に応じてモータ6を駆動し操舵補助力を発生することにより、運転者の操舵トルクを軽減する電動パワーステアリング装置が実現できる。
また、操舵トルク信号Vtが中立付近にあっても、モータ電流Imが小さい場合は、操舵補助力を発生できる電動パワーステアリングが実現できる。
【0029】
また、CPU13が故障して操舵トルク信号Vtに関係なくモータ駆動信号Smを出力した場合は、駆動禁止手段14がモータ6の出力を制限するため、ステアリングの自転を防止することができる。
また、駆動禁止手段14が故障して、モータ6の出力を制限できなくなった状態がCPU13によって判定された場合は、モータ6の駆動を遮断をするため、駆動禁止手段14が故障した後にCPU13が故障する故障モードに対しても安全性を確保することができる。
【0030】
なお、上記実施の形態1では、モータ6の駆動の遮断は、モータ電流Imを0にすることによって行ったが、例えば電源経路にリレー回路を備えて電気的に遮断したり、動力経路にクラッチを備えて機械的に遮断してもよい。
【0031】
また、上記実施の形態1では、モータ電流Imは極性なしの値であるが、極性ありであってもよい。この場合、例えばしきい値Ith1との比較は、モータ電流Imの絶対値を用いる。
【0032】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態1では、駆動禁止切換信号Silによって駆動禁止手段14の故障検出の処理を切り換えていたが、図5のようにモータ電流Imによって切り換えても良い。
【0033】
図5において、ステップS20でモータ電流Imがしきい値Ith1よりも大きい場合はステップS1に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS1以降の処理を行い、駆動禁止手段14の故障の判定を行う。また、モータ電流Imがしきい値Ith1以下の場合はステップS11に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS11以降の処理を行い、駆動禁止手段14の故障の判定を行う。
【0034】
実施の形態2によれば、以上より、実施の形態1と同様に駆動禁止手段14の故障を判定する電動パワーステアリング装置を実現できる。
また、駆動禁止切換信号Silを用いずに、駆動禁止手段14の故障を判定できるため、図24のブロック図のように、駆動禁止手段14はCPU13に対して駆動禁止信号Silを出力しない構成とすることもでき、これにより、より簡素な回路構成で電動パワーステアリング装置を実現できる。
【0035】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態1では、駆動禁止切換信号SilがLのとき、駆動禁止手段14の故障を判定していたが、図6のように判定しなくてもよい。
【0036】
図6において、ステップS10で駆動禁止切換信号SilがHと判定されたときは、ステップS1に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS1以降の処理を行い駆動禁止手段14の故障の判定を行う。また、ステップS10で駆動禁止切換信号SilがLと判定されたときは、故障の判定処理を行わずに終了する。
【0037】
実施の形態3によれば、以上より、駆動禁止手段14の故障検出処理を簡略化できるため、より簡素な構成の電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0038】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態2では、モータ電流Imがしきい値Ith1以下のときの駆動禁止手段14の故障を判定していたが、図7のように判定しないようにしてもよい。
【0039】
図7において、ステップS20でモータ電流Imがしきい値Ith1よりも大きいと判定されたときは、ステップS1に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS1以降の処理を行い駆動禁止手段14の故障の判定を行う。また、ステップS20でモータ電流Imがしきい値Ith1以下と判定されたときは、故障の判定処理を行わずに終了する。
【0040】
実施の形態4によれば、以上より、駆動禁止手段14の故障検出処理を簡略化できるため、より簡素な構成の電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0041】
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定しない範囲を示す図である。
図9は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4では、駆動禁止手段14の故障を操舵トルク信号Vtに関係なく判定していたが、操舵トルク信号Vtが定められた範囲にある場合は、判定しないようにしてもよい。
図8は、しきい値Tth1の前後にしきい値Tth1aとしきい値Tth1bを設け、モータ電流Im>Ith1、かつ操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth1aとしきい値Tth1bの間にある場合は、駆動禁止手段の故障を判定しないことと、しきい値Tth2の前後にしきい値Tth2aとしきい値Tth2bを設け、モータ電流Im≦Ith1、かつ操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth2aとしきい値Tth2bの間にある場合は、駆動禁止手段の故障を判定しないことを表している。
【0042】
次に、図9を用いて、駆動禁止手段の故障判定処理について説明する。
図9において、ステップS10は駆動禁止切換信号Silをモニタしており、駆動禁止切換信号SilがHと判定された場合は、ステップS30に分岐する。ステップS30とステップS31では操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth1a以下、かつしきい値Tth1bよりも大きいという条件の判定を行っており、条件を満たすと判定された場合は駆動禁止手段14の故障の判定を終了する。また、条件を満たさないと判定された場合はステップS1に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS1以降の処理を行い駆動禁止手段14の故障の判定を行う。
ステップS10において駆動禁止切換信号SilがLと判定された場合は、ステップS32に分岐する。ステップS32とステップS33では、操舵トルク信号Vtの絶対値がしきい値Tth2a以下、かつしきい値Tth2bよりも大きいという条件の判定を行っており、条件を満たすと判定された場合は、駆動禁止手段14の故障の判定を終了する。また、条件を満たさないと判定された場合はステップS11に分岐し、実施の形態1にて説明したステップS11以降の処理を行い、駆動禁止手段14の故障の判定を行う。
【0043】
ここで、回路素子のバラツキなどによって生じるCPU13と駆動禁止手段14に入力される操舵トルク信号Vtの差をdVtとすると、
Tth1a−Tth1 > dVt
Tth1−Tth1b > dVt
Tth2a−Tth2 > dVt
Tth2−Tth2b > dVt
となるように、しきい値Tth1aとしきい値Tth1b、及びしきい値Tth2aとしきい値Tth2bを設定することにより、回路素子のバラツキなどによる駆動禁止手段14の故障の誤検知を防止できる。
【0044】
実施の形態5によれば、以上より、操舵トルク信号Vtが定められた範囲にある場合は、駆動禁止手段14の故障を判定しないことにより、故障の誤検知が少ない、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0045】
実施の形態6.
図10は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4および実施の形態5では、駆動禁止手段14の故障の判定を駆動禁止信号InhRおよびInhLを用いて行っていたが、図10に示すように駆動禁止切換信号Silを用いて行う処理を追加しても良い。
【0046】
図10において、ステップS40は実施の形態1の故障検出処理である。ステップS41ではモータ電流Imとしきい値Ith1を比較して、モータ電流Imがしきい値Ith1以下と判定された場合はステップS42に分岐する。ステップS42では、駆動禁止切換信号Silをモニタして、駆動禁止切換信号SilがHの場合、ステップS44に分岐して駆動禁止手段14を故障と判定する。ステップS41にてモータ電流Imがしきい値Ith1より大きいと判定された場合は、ステップS43に分岐する。ステップS43では、駆動禁止切換信号Silをモニタして、駆動禁止切換信号SilがLの場合、ステップS44に分岐して駆動禁止手段14を故障と判定する。
【0047】
実施の形態6によれば、以上より、駆動禁止切換信号Silが異常になった場合も、駆動禁止手段14の故障の判定を行うことができるため、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0048】
実施の形態7.
図11は、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態6では、モータ電流Imがしきい値Ith1よりも小さいときに駆動禁止手段14の故障を判定していたが、図11のように判定しないようにしてもよい。
【0049】
図11において、ステップS41にてモータ電流Imがしきい値Ith1以下と判定された場合は、故障の判定処理を行わずに終了する。ステップS41にてモータ電流Imがしきい値Ith1より大きいと判定された場合は、ステップS43に分岐し、実施の形態6にて説明したステップS43以降の処理を行い駆動禁止手段14の故障の判定を行う。
【0050】
なお、駆動禁止信号SilがLのときに限り、ステップS44の駆動禁止手段が故障と判定する処理に分岐するため、駆動禁止切換信号SilがHのときは故障の判定を行っていないとも言える。
【0051】
実施の形態7によれば、以上より、駆動禁止手段14の故障検出処理を簡略化できるため、より簡素な構成の電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0052】
実施の形態8.
図12は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置の故障を判定しない範囲を示す図である。
図13は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態6および実施の形態7では、駆動禁止手段14の故障をモータ電流Imに関係なく判定していたが、モータ電流Imが定められた範囲にある場合は判定しないようにしてもよい。図12は、しきい値Ith1の前後にしきい値Ith1aとしきい値Ith1bを設け、モータ電流Imがしきい値Ith1aとしきい値Ith1bの間にある場合は、駆動禁止手段の故障を判定しないことを表している。
【0053】
次に、図13を用いて駆動禁止手段の故障判定のフローについて説明する。
図13において、ステップS40は実施の形態1の故障検出処理である。ステップS50とステップS51では、モータ電流Imがしきい値Ith1a以下、かつしきい値Ith1bという条件の判定を行っており、条件を満たすと判定された場合は、駆動禁止手段14の故障の判定を終了する。また、条件を満たさないと判定された場合はステップS41に分岐し、実施の形態6にて説明したステップS41以降の処理を行い駆動禁止手段14の故障を判定する。
【0054】
ここで、回路素子のバラツキなどによって生じるCPU13と駆動禁止手段14に入力されるモータ電流Imの差をdImとすると、
Ith1a−Ith1 > dIm
Ith1ーIth1b > dIm
となるように、しきい値Ith1aとしきい値Ith1bを設定することにより、回路素子のバラツキなどによる駆動禁止手段14の故障の誤検知を防止できる。
【0055】
実施の形態8によれば、以上より、モータ電流Imが定められた範囲にある場合は駆動禁止手段14の故障を判定しないことにより、故障の誤検知が少ない、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置が実現できる。
【0056】
実施の形態9.
図14は、この発明の実施の形態9による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態7、および実施の形態8では、駆動禁止手段14の故障を判定した場合、直ちに確定していたが、図14のように、故障を判定した状態が設定された確定時間T1の間継続するまでは確定しないようにしてもよい。
【0057】
図14において、ステップS60は駆動禁止手段14の故障判定をモニタしており、故障を判定していると判定した場合は、ステップS61に分岐する。ステップS61ではカウンタC1のインクリメントを行い、ステップS62にてカウンタC1と確定時間T1を比較する。ここで、カウンタC1が確定時間T1よりも大きいとき、ステップS63に分岐して駆動禁止手段14の故障を確定する。ステップS60にて故障を判定していないと判定した場合は、ステップS64に分岐し、カウンタC1をクリアする。
【0058】
なお、上記説明では、確定時間を、ステップS64にてカウンタC1をクリアしてからの連続時間としているが、ステップS64のカウンタC1のクリア処理を省いて積算時間としてもよい。
【0059】
実施の形態9によれば、以上より、故障の判定からモータ6の駆動を遮断するまでの時間にマージンができるため、確定時間T1を充分に長い値にしておくことにより、ノイズ等の混入により故障を誤判定した場合でも確定することを防ぐことができる。したがって、耐ノイズ性の高い、信頼性の高い電動パワーステアリング装置を得ることができる。
【0060】
実施の形態10.
図15は、この発明の実施の形態10による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態7、実施の形態8および実施の形態9では、駆動禁止手段14の故障を確定した場合、モータ電流Imに関係なくモータ電流Imを0にしてモータ6の駆動を遮断していたが、図15のように駆動禁止手段14の故障を確定した後、モータ電流Imが設定されたしきい値Ith2よりも小さくなったときに、モータ電流Imを0にしてモータ6の駆動を遮断するようにしてもよい。
【0061】
以上より、モータ6の駆動を遮断する際のモータ電流Imはしきい値Ith2よりも小さい場合に限られるため、しきい値Ith2を充分に小さな電流値に設定することにより、モータ6の駆動の遮断によりモータ6の出力が急減することはなくなる。
【0062】
したがって、実施の形態10によれば、運転者の操舵力の急増が防止されることになり、安全性の高い電動パワーステアリング装置を得ることができる。
【0063】
実施の形態11.
図16は、この発明の実施の形態11による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態7、実施の形態8、実施の形態9および実施の形態10では、駆動禁止手段14の故障を確定した場合、モータ電流Imを瞬時に0にしてモータ6の駆動を遮断していたが、図16のようにモータ電流Imを漸減させて0にしてモータ6の駆動を遮断してもよい。
以上より、故障の判定からモータ6の駆動を遮断するまでのモータ6の出力が徐々に低下する。
【0064】
したがって、実施の形態11によれば、運転者の操舵力は徐々に増加することになり、安全性の高い電動パワーステアリング装置を得ることができる。
【0065】
実施の形態12.
実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態7、実施の形態8、実施の形態9、実施の形態10および実施の形態11では、駆動禁止手段14の故障が確定した状態は、電動パワーステアリング装置の電源の遮断により解除されるが、これを保持するようにしてもよい。
【0066】
図17は、この発明の実施の形態12による電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
図17において、1、2、5、6、13、14は図1におけるものと同一のものである。15は例えばEEPROMなどを用いた不揮発性記憶手段であり、電動パワーステアリング装置の電源が遮断されても、記憶した情報を保持するものである。
【0067】
次に動作について説明する。
CPU13が駆動禁止手段14の故障を判定した場合は、不揮発性記憶手段15に駆動禁止手段14が故障したことを示すデータFilを書き込む。データFilは、電動パワーステアリング装置の電源を遮断しても保持されるため、電動パワーステアリング装置の起動時に、不揮発性記憶手段15にデータFilの書込の有無を確認することにより、電動パワーステアリング装置の電源を遮断する前に駆動禁止手段14の故障の確定の有無を判定できる。ここで、駆動禁止手段14が故障していたと判定された場合は、駆動禁止手段14の故障の判定を確定させる。
【0068】
実施の形態12によれば、以上より、一度駆動禁止手段14の故障を判定してモータ6の駆動を遮断した場合は、以後その状態を保持し続けることにより、モータ6の駆動は遮断されたままになるため、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
故障検出手段は、操舵トルクとモータ電流の関係によりモータの駆動を制限する駆動禁止信号と、モータ電流の大きさに対応して駆動禁止信号が正常に出力されていることを判定する条件を切り換える駆動禁止切換信号とを用いて、駆動禁止手段の故障を検出するので、モータ電流の大きさに応じた適切な故障検出を容易かつ的確に行なうとともに、操舵トルク信号が中立付近にあっても、モータ電流が小さい場合は、操舵補助力を発生できる電動パワーステアリングを実現することができる。
【0070】
また、故障検出手段は、駆動禁止切換信号及び駆動禁止信号が所定の条件を満足するときは、故障を検出しないので、故障検出処理を簡略化できる。
【0071】
さらに、故障検出手段は、駆動禁止手段の出力した駆動禁止切換信号が所定の範囲にあるときは、故障を検出しないので、検出処理を簡略化できる。
また、故障検出手段は、駆動禁止切換信号の異常をモータ電流との関係により検出するので、駆動禁止切換信号の異常を検出することができる。
【0072】
また、故障検出手段は、モータ電流が、所定値より小さいとき、駆動禁止切換信号の異常を検出しないので、故障検出処理を簡略化できる。
さらにまた、故障検出手段は、モータ電流が、駆動禁止切換信号の反転する切換点近傍の所定の範囲にあるときは、故障を検出しないので、故障の誤検出を少なくすることができる。
【0073】
また、操舵トルクとモータ電流の関係は、モータ電流に応じて切換えられると共に、故障検出手段は、操舵トルクとモータ電流の関係の切換状態を反映したモータ電流に応じて故障を検出するので、モータ電流を用いて駆動禁止手段の故障を検出することができる。
また、故障検出手段は、モータ電流及び駆動禁止信号が所定の条件を満足するときは、故障を検出しないので、故障検出処理を簡略化できる。
【0074】
加えて、故障検出手段は、モータ電流が所定の範囲にあるときは、故障を検出しないので、故障検出処理を簡略化できる。
また、操舵トルクとモータ電流の関係は、モータ電流が小さいとき、モータの駆動を許可するように設定されているので、モータ電流が小さいときにも、操舵補助力を発生できる。
【0075】
また、故障検出手段は、操舵トルクが所定の範囲にあるときは、故障を検出しないので、故障の誤検出を少なくすることができる。
さらに、故障検出手段は、故障を検出したとき、モータの出力を低下させるので、故障時の安全を確保することができる。
【0076】
また、故障検出手段は、故障の検出が一定時間以上継続したとき故障を確定すると共に、故障を確定したときモータの出力を低下させるので、ノイズによって故障を誤判定しないようにすることができると共に故障確認時の安全を確保することができる。
また、故障検出手段は、モータ電流が低下したとき、モータの出力を遮断するので、運転者の操舵力の急増が防止できる。
さらにまた、故障検出手段は、モータの出力を、漸減するように低下させるので、安全性の高い装置にすることができる。
【0077】
また、故障検出手段の検出結果を保持する記憶装置を備えたので、より信頼性の高い装置にすることができる。
また、記憶装置は、不揮発性記憶装置であるので、電源が遮断されても保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性の状態を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置におけるモータ電流を出力する条件を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定しない範囲を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置の故障を判定しない範囲を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態9による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態10による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態11による電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態12による電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
【図18】 従来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
【図19】 従来の電動パワーステアリング装置を示す全体構成図である。
【図20】 従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性を示す図である。
【図21】 従来の電動パワーステアリング装置におけるモータ電流を出力する条件を示す図である。
【図22】 従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障判定処理のフローを示す図である。
【図23】 従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の故障を判定したときのコントローラの動作を示す図である。
【図24】 モータ電流により駆動禁止手段の特性を変化させる従来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図である。
【図25】 モータ電流により駆動禁止手段の特性を変化させる従来の電動パワーステアリング装置における駆動禁止手段の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 トルクセンサ、2 車速センサ、5 モータ駆動手段、6 モータ
13 CPU、14 駆動禁止手段、15 不揮発性記憶手段。

Claims (15)

  1. 操舵補助力を出力するモータと、
    上記操舵トルクと車両の車速とに対応して所定のモータ駆動信号を出力する制御手段と、
    上記モータ駆動信号に応じて上記モータを駆動するモータ電流を出力するモータ駆動手段と、
    上記操舵トルクと上記モータ電流の関係により上記モータの駆動を制限する駆動禁止信号を上記モータ駆動手段に出力すると共に、上記モータ電流の大きさに対応して上記駆動禁止信号が正常に出力されていることを判定する条件を切り換える駆動禁止切換信号を出力する駆動禁止手段とを備え、
    上記制御手段は、上記駆動禁止切換信号および駆動禁止信号を用いて、上記操舵トルクと上記モータ電流の関係に応じて上記駆動禁止手段の故障を検出する故障検出手段を含む
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 上記駆動禁止切換信号は、所定のしきい値に対する上記モータ電流の大小に対応して出力されることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 上記故障検出手段は、上記駆動禁止切換信号及び駆動禁止信号が所定の条件を満足するときは、故障を検出しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 上記故障検出手段は、上記駆動禁止切換信号が所定の範囲にあるときは、故障を検出しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 上記故障検出手段は、上記駆動禁止切換信号の異常を上記モータ電流との関係により検出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 上記故障検出手段は、上記モータ電流が、上記所定のしきい値より小さいとき、上記駆動禁止切換信号の異常を検出しないことを特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 上記故障検出手段は、上記モータ電流が、上記駆動禁止切換信号の反転する切換点近傍の所定の範囲にあるときは、故障を検出しないことを特徴とする請求項5または請求項6記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 上記操舵トルクと上記モータ電流の関係は、上記モータ電流が小さいとき、上記モータの駆動を許可するように設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 上記故障検出手段は、上記操舵トルクが所定の範囲にあるときは、故障を検出しないことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 上記故障検出手段は、故障を検出したとき、上記モータの出力を低下させることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 上記故障検出手段は、故障の状態が一定時間以上継続したとき故障を検出すると共に、上記故障を検出したとき上記モータの出力を低下させることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 上記故障検出手段は、上記モータ電流が低下したとき、上記モータの出力を遮断することを特徴とする請求項10または請求項11記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 上記故障検出手段は、上記モータの出力を、漸減するように低下させることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  14. 上記故障検出手段の検出結果を保持する記憶装置を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
  15. 上記記憶装置は、不揮発性記憶装置であることを特徴とする請求項14記載の電動パワーステアリング装置。
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