JP3755087B2 - 梱包ケースおよびワークの帯電防止方法 - Google Patents

梱包ケースおよびワークの帯電防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の板状ワークを積層保持して搬送するために使用される梱包ケースであって、前記各板状ワーク間の間隔を保持する仕切部材を設置した梱包ケースおよびワークの帯電防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多数の板ガラス等の板状のワークを運搬するには、図8の第1従来例に示すように、パレット31の上にスペーサ40により所定間隔を保持して多数の板状ワークW、W・・を起立格納し、ベルト32等を掛け回して脱落しないように荷造りがなされた。前記板状ワークWを損傷させることがないように、ベルト32と各ワークWの上縁との接触部には布、紙、樹脂製シート等の保護材33が介設された。
【0003】
あるいは、板状ワークとして、板状体を基材としてその表面に樹脂フィルム等が貼着された製品を運搬する場合には、隣接するワーク相互の表面同士が接触して、傷、汚れ、打痕、割れ等が発生しないように、ワーク間表面の全面に紙や樹脂製シートを介設する第2従来例の方法が多用されている。さらには、所定の間隔をおいて多数の収納部が形成された専用のラックが構成された第3従来例のものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の搬送方法ないし搬送具にあって、図8に示した前記第1従来例のものでは、板状ワークW、W間への多数のスペーサ40の介設作業やベルト32による緊締作業に熟練を要して、工程数が多く作業効率に劣る他、荷崩れによって板状ワークW同士が接触する虞れもあった。また、前記第2従来例のものでは、ワーク間表面の全面に緩衝材を兼ねたスペーサである紙や樹脂製シートを介設する必要があって、コストアップや作業工程の増大を招く他、かえって、ワーク全面に介設シート等に起因した粉塵や汚染物質の付着の虞れもあった。さらに、前記第3従来例のものでは、板状ワークのサイズや格納・取出し方向が限定されていた。
【0005】
さらに、これらの板状ワークが、ガラス基板のような板状体にフィルムを貼着したワークの場合、静電気によりワーク自身が帯電して空気中の塵埃を吸い付けてしまう虞れがあった。特に、冬季のように空気が乾燥した環境下では、導電体である作業を行う運搬人に静電気が伝わり、不快な作業を強いられた。しかも、ワークを収容した梱包ケースは作業機械により運搬されることが多く、婦女子にとって床上での移動は困難であった。
【0006】
そこで本発明は、前記従来の搬送方法ないし搬送具における諸課題を解決し、緩衝材を兼ねた多数のスペーサを格別に準備する必要もなく、ワークサイズにも柔軟に対応可能で、不快な静電気帯電が防止でき、ワークの格納・取出しはもとより、梱包ケース自体の搬送も容易な梱包ケースおよびワークの帯電防止方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、多数の板状ワークを積層保持して搬送するために使用される梱包ケースであって、前記各板状ワーク間の間隔を保持する仕切部材を設置した梱包ケースにおいて、前記板状ワークの周縁を複数部で保持するために設置され、多数の平板状の仕切板とワーク係止溝に対応する厚さのスペーサとを交互に軸または回転軸に積層して構成した複数の仕切部材の各ワーク保持面に前記板状ワーク厚みに対応する櫛刃状のワーク係止溝を多数形成するとともに、前記仕切部材のいくつかを、回転軸心に起伏自在に軸支することにより板状ワークに対して係脱可能に構成し、かつ前記多数の仕切板を、板状ワークに対して離脱方向に各別に回動可能に構成し、さらに、前記仕切部材の中で底面に配設されるものを、格納自在な車輪により移動可能に構成したことを特徴とする。また本発明は、前記仕切部材の中の少なくとも1つを他の仕切部材に対してスライド自在に構成するとともに、任意位置にて固定可能に構成したことを特徴とする。また本発明は、前記仕切部材を、ワーク係止溝に対応する段部が形成された多数の仕切板を軸または回転軸に積層して構成したことを特徴とする
【0008】
また本発明は、前記梱包ケースの側板に運搬用のハンドルを設置するとともに底板にキャスタを軸支し、少なくともこれら梱包ケース、前記仕切部材およびキャスタを導電性を有する部材にて構成したことを特徴とする。また本発明は、前記梱包ケースの外形より僅かに大きく、該梱包ケースの内部を密閉できる導電性を有する蓋部材を梱包ケースに着脱可能に設置したことを特徴とする。また本発明は、前記蓋部材の裏面にワークを拘束する導電性を有する緩衝材を添設したことを特徴とする。また本発明は、少なくとも前記梱包ケース、仕切部材およびキャスタのそれぞれを導電性を有する部材にて構成し、梱包ケースの移動中に振動等にて帯電した静電気を、緩衝材、梱包ケース、キャスタを通じて地面等に放電させることを特徴とするものでこれらを課題解決のための手段とするものである。
【0009】
このような解決手段により、多数の板状ワークの各周縁を複数の仕切部材にて確実かつ容易に間隔を保持して搬送することができるので、緩衝材を兼ねた多数のスペーサを格別に準備する必要がない。そして、仕切部材をワークに対して係脱かつスライド自在に構成することで、異なった大きさの各種ワークサイズにも柔軟に対応可能である。しかも、多数の積層体からなる仕切板として厚さの異なったものを組み合わせることで、異なった厚さの各種ワークの運搬に対応が可能である。さらに、仕切板を各別に離脱させてワークを1枚ずつ格納あるいは取り出すことを可能にしたり、底面仕切部材の車輪によりワークを1度に格納あるいは取り出すことも可能となる。また、梱包ケースの各部材を導電性を有する部材により構成して不快な静電気帯電を防止することが可能となる。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明の梱包ケースの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の梱包ケースの第1実施の形態を示す全体正面図、図2は同、天板を除いた梱包ケースの全体平面図である。図2に示すように、本発明の梱包ケースは、多数の板状ワークW、W・・・を積層保持して搬送するために使用される梱包ケースであって、前記各板状ワークW、W間の間隔を保持する仕切部材2、3、9を設置した梱包ケース1において、前記板状ワークWの周縁を複数部で保持するために設置された複数の仕切部材2、3、9の各ワーク保持面に前記板状ワークWの厚みに対応する櫛刃状のワーク係止溝2Aを多数形成したことを特徴とする。
【0011】
詳述すると、図1において、箱状の梱包ケース1は、底板1Eの左右端に立設された左右の側板1B、1Cと、後端部に立設された後側板1Dと、これらの側板の上面に固定された天板1Aとから構成され、さらに、手前前面には開閉自在な蓋板(図示省略)が設置される。底板1Eから適宜の高さの左右に仕切部材2、3が配設される。右仕切部材3は、右側板1Cに設置された固定ユニット6の右回転軸8に軸とともにあるいは軸に対して起伏自在に軸支され、左仕切り板2は、後側板1Dに水平方向に設置されたレール4にスライド自在にかつ任意位置に適宜の方式にて固定可能に支持されたスライドユニット5の回転軸7に軸とともにあるいは軸に対して起伏自在に軸支される。必要なら、右固定ユニット6もスライド自在に構成することができる。底板1E上には底面仕切部材9が配設される。該底面仕切部材9の左右両側の板上ワークWと底板1Eとの間には発泡スチール等の左右の底面緩衝材10、11が介設される。
【0012】
図2に示すように、左右の仕切部材2および3については、板状ワークWの厚みに略等しいワーク係止溝2Aあるいは3Aに対応する段部が形成された多数の仕切板(2Bと2C、あるいは3Bと3Cとが一体に形成されたもの)をそれぞれ回転軸7あるいは8に積層して構成してもよいし、平板状の仕切板2Bあるいは3Bとワーク係止溝2Aあるいは3Aに対応する厚さのスペーサ2Cあるいは3Cとを交互に回転軸に多数積層して構成してもよい。底面仕切部材9についても前記左右の仕切部材2、3と同様の構成とされるが、軸とともにあるいは軸に対して起伏自在に構成される必要はない。
【0013】
このように構成したことにより、右仕切部材3を回転軸8の軸心の周りで回転、起立させて3’の位置に退避させるとともに、レール4上を後退した位置で左仕切部材2を回転軸7の軸心の周りで回転、起立させて2’の位置に退避させた上で、底面仕切部材9の上面の櫛刃上のワーク係止溝9Aを利用して、多数の各板状ワークWを奥から1枚ずつ格納していく。このとき、右仕切部材3を回転軸8の軸心の周りで倒伏させておき、そのワーク係止溝3Aと対応する前記底面仕切部材9のワーク係止溝9Aとの2点で支持するようにすれば、板状ワークWの起立を維持させることができる。
【0014】
このようにして、順次、所定の間隔を置いて積層された全ての板状ワークW、W・・・の格納が完了すると、左仕切部材2を回転軸7の軸心の周りで倒伏させた上で、スライドユニット5をレール4上にて板状ワークWに対して近接させていき、その各ワーク係止溝2Aに各板状ワークWの側縁を係止させる。あるいは、スライドユニット5をレール4上にて適宜の位置までスライドさせた後に、左仕切部材2を回転軸7の軸心の周りで倒伏させて、その各ワーク係止溝2Aに各板状ワークWの側縁を係止させてもよい。搬送後には、以上の工程の逆の順番で各板状ワークWが搬出される。搬送される板状ワークWの厚みに対応させて、回転軸7、8あるいは底面仕切部材9における連結軸(後述する図3(C)の符号20参照)に積層するスペーサ2C、3Cあるいは9Cとして、厚みの異なるものが組み合わされる。
【0015】
図3は本発明の梱包ケースの第2実施の形態を示すもので、底面仕切部材の使用形態の正面図および拡大断面図である。本実施の形態のものは、底板1E上に載置され、板状ワークWの底縁を支持する左右の底面緩衝材10、11間に配置される底面仕切部材9を、格納自在な車輪12、13により移動可能に構成したことを特徴とする。図3(A)に示すように、車輪格納時にはワーク係止溝9Aの底は板状ワークWの底縁より僅か下方にあって、各板状ワークW同士の所定の間隔の保持機能を発揮するだけで、板状ワークWの荷重の負担はしない。図3(B)に示すように、板状ワークWの格納時あるいは搬出時には、車輪12、13を使用位置に突出させることで、全ての板状ワークWを1度に移動させることができる。
【0016】
図3(C)に示すように、底面仕切部材9の底部の前後左右に刻設された各車輪格納凹部9Dに、車輪が揺動自在に配設される。図3(B)のA−A断面である図3(C)によって右車輪側のみを例示して説明するが、左車輪13側も同様の構成である。底面仕切部材9の前部(搬入格納方向を前部とする。図3(C)において右側)の車輪格納凹部9Dには、下端部に右前車輪12Aが軸支され上端部を前支軸14Aに軸支された前アーム15Aが揺動自在に配設され、後部の車輪格納凹部9Dには、下端部に右後車輪12Bが軸支され上端部を後支軸14Bに軸支された後アーム15Bが揺動自在に配設される。それぞれのアームの中間部には、内周に螺子部が刻設された前後のスライダ16A、16Bが軸支される。これらのスライダ16A、16Bの内周の螺子部は互いに逆螺子とされ、これらに螺合する前後の螺子部17A、17Bが刻設された回転軸17が底面仕切部材9の下部を前後に貫通して配設される。回転軸17は底面仕切部材9の下部に穿設された上下に長い長孔24内に支持されて、前記スライダ16A、16Bの移動に伴う回転軸17の上下の逃げを吸収できるように構成される。
【0017】
底面仕切部材9の上部には、ワーク係止溝9Aが形成されるように多数の仕切板9Bとスペーサ9Cとが交互に積層され、連結軸20によって連結されて仕切り部が形成される。符号19は保護層を示す。搬送される板状ワークWの厚さに応じて前記左右の仕切部材2、3におけるスペーサを適宜の厚みのものに交換する場合には、本底面仕切部材9におけるスペーサ9Cも対応した厚みのものに交換される。前後の車輪12A、12Bを使用位置に突出させるには、前記回転軸17の後端部に露出した多角部にハンドル18の基軸部を嵌合させて回転させることにより、前後のスライダ16Aおよび16Bが黒矢印のように近接移動し、前後のアーム15Aおよび15Bも白矢印のように近接揺動する。これにより、各アームの下端部に軸支された前後の車輪12A、12Bが底面仕切部材9の底面から突出し、板状ワークWを載置したままでの搬出が可能となる。
【0018】
図4は本発明の梱包ケースの第3実施の形態を示すもので、倒伏自在に構成された仕切部材における多数の仕切板を、板状ワークに対して離脱方向に各別に回動可能に構成したことを特徴とする。図1における左右の仕切部材2、3の中の左仕切部材2を例にして説明すると、図4(A)の例では、仕切部材2の各仕切板2Bにおける回転軸挿入用の軸孔21の一部に露出させて板ばね22を配設したものである。このような構成により、通常は、露出した板ばね22と回転軸7の周面との摩擦によって全ての仕切板2Bが回転軸7の回転に伴って連れ回り、板状ワークWへの同時の係脱動作が可能となる。一方、図2に示すような格納状態から、板状ワークWを手前(図面下方)から1枚ずつ搬出したい場合には、左右の仕切部材2および3における各仕切板2B、3Bを1枚ずつ手で起立させることができる。図4(B)の例では、回転軸7と仕切板2Bとに渡りキー部材23を軸方向に係脱することにより、多数の仕切板を各別に回動可能に構成したものである。
【0019】
図5は本発明の第4実施の形態を示すもので、左右の仕切部材2、3は間口方向にスライド自在(例えば左仕切部材2に対して右仕切部材3が矢印Aのようにスライドするように構成されるが、左仕切部材2もスライド可能であってもよい)に構成され、底板には緩衝材10、11が設置され、矢印Bのようにワークを載置した底面仕切部材9が搬入される(図3参照)。また、梱包ケースの側板に運搬用のハンドル25を設置するとともに底板にキャスタ26(対の一方が固定キャスタ26A、他方が転向自在な可動キャスタ26Bとされる)を軸支し、少なくともこれら梱包ケース1、前記仕切部材2、3(図2のスペーサ2C、3Cおよび9Cに相当するものも含む)およびキャスタ26を導電性(低帯電圧性)を有する部材にて構成したものである。このような構成により、梱包ケース1は保管機構と搬送機能とを兼用できる上に、梱包ケース1の移動中に振動等によりワークに帯電した静電気は、帯電防止用のテープ等を垂らすことなく、梱包ケース1、仕切部材2、3、キャスタ26を通じて地面等に放電されるので、ワークに塵埃が付着することが防止され、運搬後のワーク取出しの際の掃除等が不要となる他、塵埃による損傷の虞れもない。なお、ハンドル25も導電性部材から構成した場合は、ハンドル25からも導電性である運搬人を通じて地面等に静電気が放電される。
【0020】
図6は本発明の第5実施の形態を示すもので、本実施の形態では、梱包ケース1の外形より僅かに大きく、該梱包ケース1の内部を密閉できる導電性を有する蓋部材27を梱包ケース1に着脱可能に設置したことを特徴とする。また、本実施の形態では。底板のキャスタ26A、26B間にフォークリフト用のフォークストッパ29を設置したものである。このような構成により、作業中に空気中の塵埃を寄せつけず、ワークに塵埃が付着する可能性がさらに低下する。そして、フォークストッパ29の設置により、キャスタ26を用いた運搬人による移動とフォークリフトによる運搬とを随時行うことが可能となる。
【0021】
図7は本発明の第6実施の形態を示すもので、図示は省略するが、前記図1の例のように仕切部材2、3が起伏する形式のものに適用されたものである。梱包ケース1の外形より僅かに大きく、該梱包ケース1の内部を密閉できる導電性を有する蓋部材27を梱包ケース1に着脱可能に設置する点では前記図6の第5実施の形態のものと同様であるが、本実施の形態では、前記蓋部材27の裏面にワークを拘束する導電性を有する緩衝材28、28を添設したことを特徴とする。ハンドル25は左右各別の把手形態とされ、また、フォークストッパ29は開放型(図6のもののようにフォークをそれぞれ包囲しない)とされる。このような構成により、ワークを拘束してより、振動が少なく、静電気の発生を抑えることが可能である、また、ワークが緩衝材28と接触する部分が増え、より確実に静電気の帯電を防止する。
【0022】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明の趣旨の範囲内で、搬送される板状ワークの形状(方形に限らず、多角形や円形であってもよい)、種類、梱包ケースの形状(方形に限らない。また、開閉扉の有無、天板の有無等)、仕切部材の数、設置位置(板状ワークに対応した位置で、左右に限らず、斜め左右あるいは上部等)、仕切部材における仕切板の形状、ワーク係止溝の形状(角形のみならず円弧形等)、仕切部材のスライド形態(レールに対する移動形態として、単なる滑動や車輪による転動等)、任意位置での固定形態(電動モータ駆動による車輪の停止位置保持やレールに対するスライドユニットのピン等によるロック等)、仕切部材の起伏位置規制形態(ストッパ等の配設等)、スペーサの形状、仕切板の各別な回動可能形態(各仕切板の隣接するものとの対向面に手動で相対回転が可能なラチェット様の節度機構を形成してもよい)、底面仕切部材における車輪の格納形態等については適宜採用できる。
【0023】
また、ハンドル、キャスタの形状、形式(転向方式、軸支形態等、転向と固定との組合せ形態)および材質(導電性を有する材質が好適であるが、アース形態を採用することもできる)、次の部材の材質:梱包ケース(ポリエチレン段ボール等)、仕切部材(ポリエチレン等)、緩衝材(ウレタン、ポリエチレン等)および蓋部材(ポリエチレン段ボール等)、蓋部材の形状、梱包ケースへの密封形式、緩衝材の添設形態等については適宜採用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上詳細に述べたように、本発明によれば、多数の板状ワークを積層保持して搬送するために使用される梱包ケースであって、前記各板状ワーク間の間隔を保持する仕切部材を設置した梱包ケースにおいて、前記板状ワークの周縁を複数部で保持するために設置され、多数の平板状の仕切板とワーク係止溝に対応する厚さのスペーサとを交互に軸または回転軸に積層して構成した複数の仕切部材の各ワーク保持面に前記板状ワーク厚みに対応する櫛刃状のワーク係止溝を多数形成するとともに、前記仕切部材のいくつかを、回転軸心に起伏自在に軸支することにより板状ワークに対して係脱可能に構成し、かつ前記多数の仕切板を、板状ワークに対して離脱方向に各別に回動可能に構成し、さらに、前記仕切部材の中で底面に配設されるものを、格納自在な車輪により移動可能に構成したことにより、多数の板状ワークの各周縁を複数の仕切部材にて確実かつ容易に間隔を保持して搬送することができるので、緩衝材を兼ねた多数のスペーサを格別に準備する必要がないばかりか、積層する部材はやや多くなるものの、単純な板状体の組合せにより仕切板とスペーサが構成されて、異なった厚さの各種ワークの運搬への対応が可能となる。しかも、仕切部材を所定位置に固定したままでも板状ワークを取り出すことが可能となり、さらに、仕切板を各別に離脱させてワークを1枚ずつ格納あるいは取り出すことも可能となる。その上、格納自在な車輪により移動可能に構成され底面に配設された仕切部材により、板状ワークを1度に格納あるいは取り出すことが可能になる。
【0025】
また、前記仕切部材の中の少なくとも1つを他の仕切部材に対してスライド自在に構成するとともに、任意位置にて固定可能に構成した場合には、異なった大きさの各種ワークサイズにも柔軟に対応可能となり、搬送中に確実に板状ワークを適正位置に保持して荷崩れを引き起こすことがない。
【0026】
さらにまた、前記仕切部材を、ワーク係止溝に対応する段部が形成された多数の仕切板を軸または回転軸に積層して構成した場合は、軸または回転軸を利用して多数の仕切板を積層することで仕切部材を構成することを可能にするとともに、スペーサと仕切板とを一体として積層枚数が半分で済み、仕様の異なった仕切板の組合せ積層により、異なった厚さ(同じ厚さの集合あるいはばらばらの厚さの集合)の各種ワークの運搬への対応が可能となる。
【0027】
また、前記梱包ケースの側板に運搬用のハンドルを設置するとともに底板にキャスタを軸支し、少なくともこれら梱包ケース、前記仕切部材およびキャスタを導電性を有する部材にて構成した場合は、梱包ケースが保管機構と搬送機能とを兼用できる上に、梱包ケースの移動中に振動等によりワークに静電気が帯電しても、梱包ケース、仕切部材、キャスタを通じて地面等に放電されるので、ワークに塵埃が付着することが防止され、運搬後のワーク取出しの際の掃除等が不要となる他、塵埃による損傷の虞れもない。
【0028】
さらに、前記梱包ケースの外形より僅かに大きく、該梱包ケースの内部を密閉できる導電性を有する蓋部材を梱包ケースに着脱可能に設置した場合は、作業中に空気中の塵埃を寄せつけず、ワークに塵埃が付着する可能性がさらに低下する。さらにまた、前記蓋部材の裏面にワークを拘束する導電性を有する緩衝材を添設した場合は、ワークを拘束してより、振動が少なく、静電気の発生を抑えることが可能となる。
【0029】
このように本発明によれば、緩衝材を兼ねた多数のスペーサを格別に準備する必要もなく、ワークサイズにも柔軟に対応可能で、不快な静電気帯電が防止でき、ワークの格納・取出しはもとより、梱包ケース自体の搬送も容易な梱包ケースおよびワークの帯電防止方法が提供される。
【0030】
このように本発明によれば、緩衝材を兼ねた多数のスペーサを格別に準備する必要もなく、ワークサイズにも柔軟に対応可能で、不快な静電気帯電が防止でき、ワークの格納・取出しはもとより、梱包ケース自体の搬送も容易な梱包ケースおよびワークの帯電防止方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梱包ケースの第1実施の形態を示す全体正面図である。
【図2】同、天板を除いた梱包ケースの全体平面図である。
【図3】本発明の梱包ケースの第2実施の形態を示すもので、底面仕切部材の使用形態の正面図および拡大断面図である。
【図4】本発明の梱包ケースの第3実施の形態を示すもので、仕切板の正面図である。
【図5】本発明の梱包ケースの第4実施の形態を示すもので、梱包ケースの内部が開放された全体斜視図である。
【図6】本発明の梱包ケースの第5実施の形態を示すもので、蓋部材を設置した梱包ケースの全体斜視図である。
【図7】本発明の梱包ケースの第6実施の形態を示すもので、蓋部材を設置した梱包ケースの全体斜視図である。
【図8】従来の板状ワークの搬送方法の1例を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
1 梱包ケース
1A 天板
1B 左側板
1C 右側板
1D 後側板
1E 底板
2 左仕切部材
2A ワーク係止溝
2B 仕切板
2C スペーサ
3 右仕切部材
3A ワーク係止溝
3B 仕切板
3C スペーサ
4 レール
5 スライドユニット
6 固定ユニット
7 左回転軸
8 右回転軸
9 底面仕切部材
9A ワーク係止溝
9B 仕切板
9C スペーサ
9D 車輪格納凹部
10 左底面緩衝材
11 右底面緩衝材
12 右車輪
12A 右前車輪
12B 右後車輪
13 左車輪
14 支軸
14A 前支軸
14B 後支軸
15 アーム
15A 前アーム
15B 後アーム
16 スライダ
16A 前スライダ
16B 後スライダ
17 回転軸
17A 前螺子部
17B 後螺子部
18 ハンドル
19 保護層
20 連結軸
21 軸孔
22 板ばね
23 キー部材
24 長孔
25 ハンドル
26 キャスタ
26A 固定キャスタ
26B 可動キャスタ
27 蓋部材
28 緩衝材
29 フォークストッパ

Claims (7)

  1. 多数の板状ワークを積層保持して搬送するために使用される梱包ケースであって、前記各板状ワーク間の間隔を保持する仕切部材を設置した梱包ケースにおいて、前記板状ワークの周縁を複数部で保持するために設置され、多数の平板状の仕切板とワーク係止溝に対応する厚さのスペーサとを交互に軸または回転軸に積層して構成した複数の仕切部材の各ワーク保持面に前記板状ワーク厚みに対応する櫛刃状のワーク係止溝を多数形成するとともに、前記仕切部材のいくつかを、回転軸心に起伏自在に軸支することにより板状ワークに対して係脱可能に構成し、かつ前記多数の仕切板を、板状ワークに対して離脱方向に各別に回動可能に構成し、さらに、前記仕切部材の中で底面に配設されるものを、格納自在な車輪により移動可能に構成したことを特徴とする梱包ケース。
  2. 前記仕切部材の中の少なくとも1つを他の仕切部材に対してスライド自在に構成するとともに、任意位置にて固定可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の梱包ケース。
  3. 前記仕切部材を、ワーク係止溝に対応する段部が形成された多数の仕切板を軸または回転軸に積層して構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の梱包ケース。
  4. 前記梱包ケースの側板に運搬用のハンドルを設置するとともに底板にキャスタを軸支し、少なくともこれら梱包ケース、前記仕切部材およびキャスタを導電性を有する部材にて構成したことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の梱包ケース。
  5. 前記梱包ケースの外形より僅かに大きく、該梱包ケースの内部を密閉できる導電性を有する蓋部材を梱包ケースに着脱可能に設置したことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の梱包ケース。
  6. 前記蓋部材の裏面にワークを拘束する導電性を有する緩衝材を添設したことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の梱包ケース。
  7. 少なくとも前記請求項1から6に記載された梱包ケースにおいて、梱包ケース、仕切部材およびキャスタのそれぞれを導電性を有する部材にて構成し、梱包ケースの移動中に振動等にて帯電した静電気を、緩衝材、梱包ケース、キャスタを通じて地面等に放電させることを特徴とするワークの帯電防止方法。
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