JP3517746B2 - 偏向ヨーク装置 - Google Patents
偏向ヨーク装置Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏向ヨーク装置に
関し、さらに詳しくは、画面歪み補正を行なうために副
偏向コイルに流す補正用電流を節減できるように改良し
た偏向ヨーク装置に関する。特に、カラープロジェクシ
ョン型テレビにおけるコンバーゼンス補正に有用であ
る。
関し、さらに詳しくは、画面歪み補正を行なうために副
偏向コイルに流す補正用電流を節減できるように改良し
た偏向ヨーク装置に関する。特に、カラープロジェクシ
ョン型テレビにおけるコンバーゼンス補正に有用であ
る。
【０００２】
【従来の技術】図５は、特公平７−４８３６０号公報に
開示された、従来のカラープロジェクション型テレビの
偏向ヨーク装置を示す側面図である。カラープロジェク
ション型テレビは、３原色（赤，緑，青）に対応した３
つのブラウン管（投写管）を設け、それらブラウン管に
表示された映像を光学系を用いて反射式または透過式の
スクリーン上に投写して合成表示するタイプの表示装置
であり、大画面表示に適している。この偏向ヨーク装置
５００は、主コア１１が介設されたコイルセパレータ１
２に主垂直偏向コイル１３および主水平偏向コイル１４
を装着した構造の主偏向ヨーク１０１と，前記コイルセ
パレータ１２の後端側１２ａ（ブラウン管ネック側）に
装着された副偏向ヨーク５０とを具備して構成されてい
る。
開示された、従来のカラープロジェクション型テレビの
偏向ヨーク装置を示す側面図である。カラープロジェク
ション型テレビは、３原色（赤，緑，青）に対応した３
つのブラウン管（投写管）を設け、それらブラウン管に
表示された映像を光学系を用いて反射式または透過式の
スクリーン上に投写して合成表示するタイプの表示装置
であり、大画面表示に適している。この偏向ヨーク装置
５００は、主コア１１が介設されたコイルセパレータ１
２に主垂直偏向コイル１３および主水平偏向コイル１４
を装着した構造の主偏向ヨーク１０１と，前記コイルセ
パレータ１２の後端側１２ａ（ブラウン管ネック側）に
装着された副偏向ヨーク５０とを具備して構成されてい
る。
【０００３】図６は、前記副偏向ヨーク５０を示す上面
図である。この副偏向ヨーク５０は、リングコア５１
と、そのリングコア５１の左右にそれぞれトロイダル状
に巻き回された一対の副水平偏向コイル５２Ｌ，５２Ｒ
と、前記リングコア５１の上下にそれぞれトロイダル状
に巻き回された一対の副垂直偏向コイル５３ｕ，５３ｄ
とを具備して構成されている。前記副水平偏向コイル５
２Ｌ，５２Ｒに補正用電流を流すことで左右の糸巻き歪
みを補正する補正磁界が発生する。前記副垂直偏向コイ
ル５３ｕ，５３ｄに補正用電流を流すことで上下の糸巻
き歪みを補正する補正磁界が発生する。これにより、カ
ラー表示画像のコンバーゼンスが補正される。
図である。この副偏向ヨーク５０は、リングコア５１
と、そのリングコア５１の左右にそれぞれトロイダル状
に巻き回された一対の副水平偏向コイル５２Ｌ，５２Ｒ
と、前記リングコア５１の上下にそれぞれトロイダル状
に巻き回された一対の副垂直偏向コイル５３ｕ，５３ｄ
とを具備して構成されている。前記副水平偏向コイル５
２Ｌ，５２Ｒに補正用電流を流すことで左右の糸巻き歪
みを補正する補正磁界が発生する。前記副垂直偏向コイ
ル５３ｕ，５３ｄに補正用電流を流すことで上下の糸巻
き歪みを補正する補正磁界が発生する。これにより、カ
ラー表示画像のコンバーゼンスが補正される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の偏向ヨーク
装置５００にかかる副偏向ヨーク５０は、一般に、管面
がフラットで、電子ビーム量が多いブラウン管に使用さ
れるため、コンバーゼンス補正を行なうための補正用電
流が大きくなる傾向にある。ところが、補正用電流が大
きくなると、補正用電流を供給するドライブ回路に定格
の大きい高価な素子（例えばレギュレータＩＣ）を採用
しなければならず、コスト高となる問題点がある。ま
た、発熱防止の見地から、好ましくない問題点がある。
そこで、本発明の目的は、画面歪み補正を行なうために
副偏向コイルに流す補正用電流を節減できる偏向ヨーク
装置を提供することにある。
装置５００にかかる副偏向ヨーク５０は、一般に、管面
がフラットで、電子ビーム量が多いブラウン管に使用さ
れるため、コンバーゼンス補正を行なうための補正用電
流が大きくなる傾向にある。ところが、補正用電流が大
きくなると、補正用電流を供給するドライブ回路に定格
の大きい高価な素子（例えばレギュレータＩＣ）を採用
しなければならず、コスト高となる問題点がある。ま
た、発熱防止の見地から、好ましくない問題点がある。
そこで、本発明の目的は、画面歪み補正を行なうために
副偏向コイルに流す補正用電流を節減できる偏向ヨーク
装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】第１の観点では、本発明
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で補助
コイルをトロイダル状に巻き回し、前記補助コイルを前
記主垂直偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。第２の観点では、本発明
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副水平偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で補助
コイルをトロイダル状に巻き回し、前記補助コイルを前
記主水平偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。第３の観点では、本発明
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で第１
の補助コイルをトロイダル状に巻き回し、前記第１の補
助コイルを前記主垂直偏向コイルに直列に接続すると共
に、前記副水平偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助
するプリ偏向磁界を発生し得る態様で第２の補助コイル
をトロイダル状に巻き回し、前記第２の補助コイルを前
記主水平偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。上記第１の観点では、画面
の上下方向（垂直方向）の歪み補正を補助するプリ偏向
磁界を発生させるために、補助コイルの対を、リングコ
アの中心に対して垂直方向に１８０°対向する位置にそ
れぞれ巻き回し、当該補助コイルを主垂直偏向コイルに
直列に接続する。また、上記第２の観点では、画面の左
右方向（水平方向）の歪み補正を補助するプリ偏向磁界
を発生させるために、補助コイルの対を、リングコアの
中心に対して水平方向に１８０°対向する位置にそれぞ
れ巻き回し、当該補助コイルを主水平偏向コイルに直列
に接続する。また、上記第３の観点は、上記第１の観点
と上記第２の観点を組み合わせた構成である。上記偏向
ヨーク装置では、副偏向ヨークのリングコアの中心に対
して１８０゜対向する位置にトロイダル状に巻き回され
た補助コイルの対から、垂直偏向電流または水平偏向電
流に同期したタイミングでプリ偏向磁界が発生する。し
たがって、副偏向コイルに流す補正用電流を従来よりも
少なくしても、画像歪みを十分に補正することが出来
る。この結果、ドライブ回路に定格の小さい安価な素子
を採用でき、コストを低減することが出来る。また、発
熱を抑制できるから、安全性をいっそう向上できる。
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で補助
コイルをトロイダル状に巻き回し、前記補助コイルを前
記主垂直偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。第２の観点では、本発明
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副水平偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で補助
コイルをトロイダル状に巻き回し、前記補助コイルを前
記主水平偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。第３の観点では、本発明
は、主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイルおよび主
水平偏向コイルが装着されたコイルセパレータの後端側
に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイルおよび副水
平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着した偏向ヨー
ク装置であって、前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪
み補正を補助するプリ偏向磁界を発生し得る態様で第１
の補助コイルをトロイダル状に巻き回し、前記第１の補
助コイルを前記主垂直偏向コイルに直列に接続すると共
に、前記副水平偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助
するプリ偏向磁界を発生し得る態様で第２の補助コイル
をトロイダル状に巻き回し、前記第２の補助コイルを前
記主水平偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする
偏向ヨーク装置を提供する。上記第１の観点では、画面
の上下方向（垂直方向）の歪み補正を補助するプリ偏向
磁界を発生させるために、補助コイルの対を、リングコ
アの中心に対して垂直方向に１８０°対向する位置にそ
れぞれ巻き回し、当該補助コイルを主垂直偏向コイルに
直列に接続する。また、上記第２の観点では、画面の左
右方向（水平方向）の歪み補正を補助するプリ偏向磁界
を発生させるために、補助コイルの対を、リングコアの
中心に対して水平方向に１８０°対向する位置にそれぞ
れ巻き回し、当該補助コイルを主水平偏向コイルに直列
に接続する。また、上記第３の観点は、上記第１の観点
と上記第２の観点を組み合わせた構成である。上記偏向
ヨーク装置では、副偏向ヨークのリングコアの中心に対
して１８０゜対向する位置にトロイダル状に巻き回され
た補助コイルの対から、垂直偏向電流または水平偏向電
流に同期したタイミングでプリ偏向磁界が発生する。し
たがって、副偏向コイルに流す補正用電流を従来よりも
少なくしても、画像歪みを十分に補正することが出来
る。この結果、ドライブ回路に定格の小さい安価な素子
を採用でき、コストを低減することが出来る。また、発
熱を抑制できるから、安全性をいっそう向上できる。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態により本
発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。図１は、本発明の第１の実
施形態にかかるカラープロジェクション型テレビの偏向
ヨーク装置を示す側面図である。この偏向ヨーク装置１
００は、主コア１１が介設されたコイルセパレータ１２
に主垂直偏向コイル１３および主水平偏向コイル１４を
装着した構造の主偏向ヨーク１０１と，前記コイルセパ
レータ１２の後端側１２ａ（ブラウン管ネック側）に装
着された副偏向ヨーク１０とを具備して構成されてい
る。
発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。図１は、本発明の第１の実
施形態にかかるカラープロジェクション型テレビの偏向
ヨーク装置を示す側面図である。この偏向ヨーク装置１
００は、主コア１１が介設されたコイルセパレータ１２
に主垂直偏向コイル１３および主水平偏向コイル１４を
装着した構造の主偏向ヨーク１０１と，前記コイルセパ
レータ１２の後端側１２ａ（ブラウン管ネック側）に装
着された副偏向ヨーク１０とを具備して構成されてい
る。
【０００７】図２は、前記副偏向ヨークを示す上面図で
ある。この副偏向ヨーク１０は、分割コア３および分割
コア４がリング状に組み合され且つ幅広部分と幅狭部分
とが交互に連なる８極リングコア５と、その８極リング
コア５の左右（８極リングコア５の中心に対して水平方
向に１８０°対向する４ヵ所）の幅狭部分にトロイダル
状に巻き回された副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’および
７Ｒ，７Ｒ’（斜線領域で示す）と、前記８極リングコ
ア５の上下（８極リングコア５の中心に対して垂直方向
に１８０°対向する４ヵ所）の幅狭部分にトロイダル状
に巻き回された副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’および９
ｅ，９ｅ’（斜線領域で示す）と、前記副垂直偏向コイ
ル８ｅ，８ｅ’上にトロイダル状に巻き回された補助コ
イル１ｅ，１ｅ’と、前記副垂直偏向コイル９ｅ，９
ｅ’上にトロイダル状に巻き回され且つ前記補助コイル
１ｅ，１ｅ’に直列に接続された補助コイル２ｅ，２
ｅ’とを具備して構成されている。前記８極リングコア
５のように複数の磁極突部をもつ多極リングコアを用い
且つ８個のコイルに分巻することは、磁界分布の斉一性
を高める見地から好都合であるし、感度的にも有効であ
る。なお、８極リングコア５に代えて、２×ｎ極（ｎは
自然数）のリングコアを用いてもよい。前記分割コア
３，４は、例えばフェライトコアである。また、前記補
助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’は、例えば絶縁被
膜銅線である。前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’の巻き回しは、分割コア３と分割コア４とに分離し
た状態で行うことができるので、短時間で効率的に行う
ことができ、製造コストを低減できる。
ある。この副偏向ヨーク１０は、分割コア３および分割
コア４がリング状に組み合され且つ幅広部分と幅狭部分
とが交互に連なる８極リングコア５と、その８極リング
コア５の左右（８極リングコア５の中心に対して水平方
向に１８０°対向する４ヵ所）の幅狭部分にトロイダル
状に巻き回された副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’および
７Ｒ，７Ｒ’（斜線領域で示す）と、前記８極リングコ
ア５の上下（８極リングコア５の中心に対して垂直方向
に１８０°対向する４ヵ所）の幅狭部分にトロイダル状
に巻き回された副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’および９
ｅ，９ｅ’（斜線領域で示す）と、前記副垂直偏向コイ
ル８ｅ，８ｅ’上にトロイダル状に巻き回された補助コ
イル１ｅ，１ｅ’と、前記副垂直偏向コイル９ｅ，９
ｅ’上にトロイダル状に巻き回され且つ前記補助コイル
１ｅ，１ｅ’に直列に接続された補助コイル２ｅ，２
ｅ’とを具備して構成されている。前記８極リングコア
５のように複数の磁極突部をもつ多極リングコアを用い
且つ８個のコイルに分巻することは、磁界分布の斉一性
を高める見地から好都合であるし、感度的にも有効であ
る。なお、８極リングコア５に代えて、２×ｎ極（ｎは
自然数）のリングコアを用いてもよい。前記分割コア
３，４は、例えばフェライトコアである。また、前記補
助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’は、例えば絶縁被
膜銅線である。前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’の巻き回しは、分割コア３と分割コア４とに分離し
た状態で行うことができるので、短時間で効率的に行う
ことができ、製造コストを低減できる。
【０００８】前記補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，
２ｅ’の直列回路は、主垂直偏向コイル１３に対して直
列に接続されている。すなわち、前記補助コイル１ｅの
一端は、Ｖ（ｈｏｔ）端子に一端が接続された主垂直偏
向コイル１３の他端に接続されている。また、前記補助
コイル２ｅ’の一端は、Ｖ（ｃｏｌｄ）の端子となる。
したがって、前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’からは、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミング
で、上下の糸巻き歪みの補正を補助する水平方向のプリ
偏向磁界Ｂ１が発生する。
２ｅ’の直列回路は、主垂直偏向コイル１３に対して直
列に接続されている。すなわち、前記補助コイル１ｅの
一端は、Ｖ（ｈｏｔ）端子に一端が接続された主垂直偏
向コイル１３の他端に接続されている。また、前記補助
コイル２ｅ’の一端は、Ｖ（ｃｏｌｄ）の端子となる。
したがって、前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’からは、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミング
で、上下の糸巻き歪みの補正を補助する水平方向のプリ
偏向磁界Ｂ１が発生する。
【０００９】以上の偏向ヨーク装置１００によれば、補
助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’から、垂直偏向電
流ｉｖに同期するタイミングで、上下の糸巻き歪み補正
磁界と同方向（水平方向）のプリ偏向磁界Ｂ１が発生す
るので、副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’，９ｅ，９ｅ’
に流す補正用電流を節減しても、上下の糸巻き歪みを十
分に補正でき、コンバーゼンス補正を十分に行うことが
出来る。また、主垂直偏向コイル１３の偏向感度を向上
することが出来る。測定結果の一例を示せば、従来、上
下の糸巻き歪みが約１１％であったとき、本発明の偏向
ヨーク装置１００では約５．５％に低減できた。また、
主垂直偏向コイル１３の偏向感度の目安となるＬｖ×Ｉ
ｖ×Ｉｖ値を、本発明の偏向ヨーク装置１００では従来
よりも約３０％低減できた。さらに、主垂直偏向コイル
１３の偏向感度の目安となるＲｖ×Ｉｖ×Ｉｖ値を、本
発明の偏向ヨーク装置１００では従来よりも約２０％低
減できた。なお、Ｌｖは、主垂直偏向コイル１３のイン
ダクタンス成分（本発明にかかる構成では主垂直偏向コ
イル１３および補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’
のインダクタンス成分の合計）である。Ｒｖは、主垂直
偏向コイル１３の抵抗成分（本発明にかかる構成では主
垂直偏向コイル１３および補助コイル１ｅ，１ｅ’，２
ｅ，２ｅ’の抵抗成分の合計）である。Ｉｖは、垂直偏
向直流電流である。
助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’から、垂直偏向電
流ｉｖに同期するタイミングで、上下の糸巻き歪み補正
磁界と同方向（水平方向）のプリ偏向磁界Ｂ１が発生す
るので、副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’，９ｅ，９ｅ’
に流す補正用電流を節減しても、上下の糸巻き歪みを十
分に補正でき、コンバーゼンス補正を十分に行うことが
出来る。また、主垂直偏向コイル１３の偏向感度を向上
することが出来る。測定結果の一例を示せば、従来、上
下の糸巻き歪みが約１１％であったとき、本発明の偏向
ヨーク装置１００では約５．５％に低減できた。また、
主垂直偏向コイル１３の偏向感度の目安となるＬｖ×Ｉ
ｖ×Ｉｖ値を、本発明の偏向ヨーク装置１００では従来
よりも約３０％低減できた。さらに、主垂直偏向コイル
１３の偏向感度の目安となるＲｖ×Ｉｖ×Ｉｖ値を、本
発明の偏向ヨーク装置１００では従来よりも約２０％低
減できた。なお、Ｌｖは、主垂直偏向コイル１３のイン
ダクタンス成分（本発明にかかる構成では主垂直偏向コ
イル１３および補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’
のインダクタンス成分の合計）である。Ｒｖは、主垂直
偏向コイル１３の抵抗成分（本発明にかかる構成では主
垂直偏向コイル１３および補助コイル１ｅ，１ｅ’，２
ｅ，２ｅ’の抵抗成分の合計）である。Ｉｖは、垂直偏
向直流電流である。
【００１０】−第２の実施形態−
図３は、本発明の第２の実施形態にかかる偏向ヨーク装
置の副偏向ヨークを示す側面図である。この副偏向ヨー
ク２０は、８極リングコア５の左右（８極リングコア５
の中心に対して水平方向に１８０°対向する４ヵ所）の
副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’および７Ｒ，７Ｒ’（斜
線領域で示す）上にトロイダル状に巻き回された補助コ
イル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’を具備し
て構成されている。
置の副偏向ヨークを示す側面図である。この副偏向ヨー
ク２０は、８極リングコア５の左右（８極リングコア５
の中心に対して水平方向に１８０°対向する４ヵ所）の
副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’および７Ｒ，７Ｒ’（斜
線領域で示す）上にトロイダル状に巻き回された補助コ
イル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’を具備し
て構成されている。
【００１１】前記補助コイル２１Ｌ，２１Ｌ’および２
２Ｒ，２２Ｒ’の直列回路は、主水平偏向コイル１４に
対して直列に接続されている。すなわち、前記補助コイ
ル２１Ｌの一端は、Ｈ（ｈｏｔ）端子に一端が接続され
た主水平偏向コイル１４の他端に接続されている。ま
た、前記補助コイル２２Ｒ’の一端は、Ｈ（ｃｏｌｄ）
の端子となる。したがって、前記補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’からは、水平偏向電流ｉｈに
同期するタイミングで、左右の糸巻き歪みの補正を補助
する垂直方向のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。
２Ｒ，２２Ｒ’の直列回路は、主水平偏向コイル１４に
対して直列に接続されている。すなわち、前記補助コイ
ル２１Ｌの一端は、Ｈ（ｈｏｔ）端子に一端が接続され
た主水平偏向コイル１４の他端に接続されている。ま
た、前記補助コイル２２Ｒ’の一端は、Ｈ（ｃｏｌｄ）
の端子となる。したがって、前記補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’からは、水平偏向電流ｉｈに
同期するタイミングで、左右の糸巻き歪みの補正を補助
する垂直方向のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。
【００１２】以上の副偏向ヨーク２０を用いた偏向ヨー
ク装置によれば、補助コイル２１Ｌ，２１Ｌ’，２２
Ｒ，２２Ｒ’から、水平偏向電流ｉｈに同期するタイミ
ングで、左右の糸巻き歪み補正磁界と同方向（垂直方
向）のプリ偏向磁界Ｂ２が発生するので、副水平偏向コ
イル６Ｌ，６Ｌ’，７Ｒ，７Ｒ’に流す補正用電流を節
減しても、左右の糸巻き歪みを十分に補正でき、コンバ
ーゼンス補正を十分に行うことが出来る。また、主水平
偏向コイル１４の偏向感度を向上することが出来る。
ク装置によれば、補助コイル２１Ｌ，２１Ｌ’，２２
Ｒ，２２Ｒ’から、水平偏向電流ｉｈに同期するタイミ
ングで、左右の糸巻き歪み補正磁界と同方向（垂直方
向）のプリ偏向磁界Ｂ２が発生するので、副水平偏向コ
イル６Ｌ，６Ｌ’，７Ｒ，７Ｒ’に流す補正用電流を節
減しても、左右の糸巻き歪みを十分に補正でき、コンバ
ーゼンス補正を十分に行うことが出来る。また、主水平
偏向コイル１４の偏向感度を向上することが出来る。
【００１３】−第３の実施形態−
図４は、本発明の第３の実施形態にかかる偏向ヨーク装
置の副偏向ヨークを示す側面図である。この副偏向ヨー
ク３０は、上記第１の実施形態にかかる副偏向ヨーク１
０の補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，２ｅ’と、上
記第２の実施形態にかかる副偏向ヨーク２０の補助コイ
ル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’の両方を具
備して構成されている。すなわち、８極リングコア５の
上下（８極リングコア５の中心に対して垂直方向に１８
０°対向する４ヵ所）の副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’
および９ｅ，９ｅ’（斜線領域で示す）上にトロイダル
状に巻き回された補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，
２ｅ’を具備している。また、８極リングコア５の左右
（８極リングコア５の中心に対して水平方向に１８０°
対向する４ヵ所）の副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’およ
び７Ｒ，７Ｒ’（斜線領域で示す）上にトロイダル状に
巻き回された補助コイル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２
Ｒ，２２Ｒ’を具備している。
置の副偏向ヨークを示す側面図である。この副偏向ヨー
ク３０は、上記第１の実施形態にかかる副偏向ヨーク１
０の補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，２ｅ’と、上
記第２の実施形態にかかる副偏向ヨーク２０の補助コイ
ル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’の両方を具
備して構成されている。すなわち、８極リングコア５の
上下（８極リングコア５の中心に対して垂直方向に１８
０°対向する４ヵ所）の副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’
および９ｅ，９ｅ’（斜線領域で示す）上にトロイダル
状に巻き回された補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，
２ｅ’を具備している。また、８極リングコア５の左右
（８極リングコア５の中心に対して水平方向に１８０°
対向する４ヵ所）の副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’およ
び７Ｒ，７Ｒ’（斜線領域で示す）上にトロイダル状に
巻き回された補助コイル２１Ｌ，２１Ｌ’および２２
Ｒ，２２Ｒ’を具備している。
【００１４】前記補助コイル１ｅ，１ｅ’および２ｅ，
２ｅ’の直列回路は、主垂直偏向コイル１３に対して直
列に接続されている。また、前記補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’の直列回路は、主水平偏
向コイル１４に対して直列に接続されている。したがっ
て、前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’から
は、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミングで、上下の
糸巻き歪みの補正を補助する水平方向のプリ偏向磁界Ｂ
１が発生する。また、前記補助コイル２１Ｌ，２１
Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’からは、水平偏向電流ｉｈに同
期するタイミングで、左右の糸巻き歪みの補正を補助す
る垂直方向のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。
２ｅ’の直列回路は、主垂直偏向コイル１３に対して直
列に接続されている。また、前記補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’および２２Ｒ，２２Ｒ’の直列回路は、主水平偏
向コイル１４に対して直列に接続されている。したがっ
て、前記補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’から
は、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミングで、上下の
糸巻き歪みの補正を補助する水平方向のプリ偏向磁界Ｂ
１が発生する。また、前記補助コイル２１Ｌ，２１
Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’からは、水平偏向電流ｉｈに同
期するタイミングで、左右の糸巻き歪みの補正を補助す
る垂直方向のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。
【００１５】以上の副偏向ヨーク３０を用いた偏向ヨー
ク装置によれば、補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’から、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミングで、
上下の糸巻き歪み補正磁界と同方向（水平方向）のプリ
偏向磁界Ｂ１が発生すると共に、補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’から、水平偏向電流ｉｈに同
期するタイミングで、左右の糸巻き歪み補正磁界と同方
向（垂直方向）のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。したが
って、副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’，９ｅ，９ｅ’お
よび副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’，７Ｒ，７Ｒ’に流
す補正用電流を節減しても、上下および左右の糸巻き歪
みを十分に補正でき、コンバーゼンス補正を十分に行う
ことが出来る。また、主垂直偏向コイル１３および主水
平偏向コイル１４の偏向感度を向上することが出来る。
ク装置によれば、補助コイル１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２
ｅ’から、垂直偏向電流ｉｖに同期するタイミングで、
上下の糸巻き歪み補正磁界と同方向（水平方向）のプリ
偏向磁界Ｂ１が発生すると共に、補助コイル２１Ｌ，２
１Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’から、水平偏向電流ｉｈに同
期するタイミングで、左右の糸巻き歪み補正磁界と同方
向（垂直方向）のプリ偏向磁界Ｂ２が発生する。したが
って、副垂直偏向コイル８ｅ，８ｅ’，９ｅ，９ｅ’お
よび副水平偏向コイル６Ｌ，６Ｌ’，７Ｒ，７Ｒ’に流
す補正用電流を節減しても、上下および左右の糸巻き歪
みを十分に補正でき、コンバーゼンス補正を十分に行う
ことが出来る。また、主垂直偏向コイル１３および主水
平偏向コイル１４の偏向感度を向上することが出来る。
【００１６】
【発明の効果】本発明の偏向ヨーク装置によれば、副偏
向ヨークのリングコアの中心に対して１８０゜対向する
位置に一対以上の補助コイルを巻き回し、当該補助コイ
ルを主垂直偏向コイルまたは主水平偏向コイルに直列に
接続するので、垂直偏向電流または水平偏向電流に同期
したタイミングで画面歪み補正磁界と同じ方向のプリ偏
向磁界を発生させることが出来る。これにより、副偏向
コイルに流す補正用電流を従来よりも節減できるから、
ドライブ回路に定格の小さい安価な素子を採用して、コ
ストを低減することが出来る。また、副偏向ヨークでの
発熱を抑制することが出来る。
向ヨークのリングコアの中心に対して１８０゜対向する
位置に一対以上の補助コイルを巻き回し、当該補助コイ
ルを主垂直偏向コイルまたは主水平偏向コイルに直列に
接続するので、垂直偏向電流または水平偏向電流に同期
したタイミングで画面歪み補正磁界と同じ方向のプリ偏
向磁界を発生させることが出来る。これにより、副偏向
コイルに流す補正用電流を従来よりも節減できるから、
ドライブ回路に定格の小さい安価な素子を採用して、コ
ストを低減することが出来る。また、副偏向ヨークでの
発熱を抑制することが出来る。
【図１】本発明の第１の実施形態にかかる偏向ヨーク装
置を示す側面図である。
置を示す側面図である。
【図２】図１の偏向ヨーク装置における副偏向ヨークを
示す上面図である。
示す上面図である。
【図３】本発明の第２の実施形態にかかる偏向ヨーク装
置の副偏向ヨークを示す上面図である。
置の副偏向ヨークを示す上面図である。
【図４】本発明の第３の実施形態にかかる偏向ヨーク装
置の副偏向ヨークを示す上面図である。
置の副偏向ヨークを示す上面図である。
【図５】従来の偏向ヨーク装置の一例を示す側面図であ
る。
る。
【図６】図５の偏向ヨーク装置における副偏向ヨークを
示す上面図である。
示す上面図である。
１０，２０，３０ 副偏向ヨーク
１０ 主偏向ヨーク
１ｅ，１ｅ’，２ｅ，２ｅ’ 補助コイル
３，４ 分割コア
５ ８極リングコア
６Ｌ，６Ｌ’，７Ｒ，７Ｒ’ 副水平偏向コイル
８ｅ，８ｅ’，９ｅ，９ｅ’ 副垂直偏向コイル
１２ コイルセパレータ
１３ 主垂直偏向コイル
１４ 主水平偏向コイル
２１Ｌ，２１Ｌ’，２２Ｒ，２２Ｒ’ 補助コイル
１００ 偏向ヨーク装置
１０１ 主偏向ヨーク
Claims (3)
- 【請求項１】 主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイ
ルおよび主水平偏向コイルが装着されたコイルセパレー
タの後端側に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイル
および副水平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着し
た偏向ヨーク装置であって、 前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助する
プリ偏向磁界を発生し得る態様で補助コイルをトロイダ
ル状に巻き回し、前記補助コイルを前記主垂直偏向コイ
ルに直列に接続したことを特徴とする偏向ヨーク装置。 - 【請求項２】 主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイ
ルおよび主水平偏向コイルが装着されたコイルセパレー
タの後端側に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイル
および副水平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着し
た偏向ヨーク装置であって、 前記副水平偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助する
プリ偏向磁界を発生し得る態様で補助コイルをトロイダ
ル状に巻き回し、前記補助コイルを前記主水平偏向コイ
ルに直列に接続したことを特徴とする偏向ヨーク装置。 - 【請求項３】 主偏向ヨークを構成する主垂直偏向コイ
ルおよび主水平偏向コイルが装着されたコイルセパレー
タの後端側に、リングコアに巻回した副垂直偏向コイル
および副水平偏向コイルを有する副偏向ヨークを装着し
た偏向ヨーク装置であって、 前記副垂直偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助する
プリ偏向磁界を発生し得る態様で第１の補助コイルをト
ロイダル状に巻き回し、前記第１の補助コイルを前記主
垂直偏向コイルに直列に接続すると共に、 前記副水平偏向コイルの上に、画面歪み補正を補助する
プリ偏向磁界を発生し得る態様で第２の補助コイルをト
ロイダル状に巻き回し、前記第２の補助コイルを前記主
水平偏向コイルに直列に接続したことを特徴とする偏向
ヨーク装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18303598A JP3517746B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 偏向ヨーク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18303598A JP3517746B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 偏向ヨーク装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000021330A JP2000021330A (ja) | 2000-01-21 |
| JP3517746B2 true JP3517746B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=16128606
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18303598A Expired - Fee Related JP3517746B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 偏向ヨーク装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3517746B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003223855A (ja) | 2001-11-22 | 2003-08-08 | Hitachi Ltd | 偏向ヨークおよび陰極線管装置 |
| KR20030095117A (ko) * | 2002-06-11 | 2003-12-18 | 삼성전기주식회사 | 편향요크 |
-
1998
- 1998-06-29 JP JP18303598A patent/JP3517746B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000021330A (ja) | 2000-01-21 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040113 |
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| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
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