JP3388619B2 - 二成分型ポリウレタン系接着剤の使用方法 - Google Patents

二成分型ポリウレタン系接着剤の使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二成分型ポリウレタン
系接着剤の使用方法に関する。更に詳しく言えば、ウレ
トジオン基と活性水素基とを所定の比率で有するポリウ
レタン前駆体に、解離触媒として少量の1,8−ジアザ
−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7及び/又はそ
の塩を配合してウレトジオン基の開環温度を低下させ、
ウレトジオン基の開環後は、常温においても鎖延長、架
橋して硬化する接着剤であって、取り扱い時フリーのポ
リイソシアネートモノマーの発生もなく、操作性、安全
性等に優れた二成分型ポリウレタン系接着剤の使用方法
に関する。本発明の接着剤の使用方法はフィルムラミネ
ート用の接着剤の使用方法として好適である。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、耐薬品性、強靱
性、耐寒性、耐久性等の諸特性に優れていることから、
接着剤として用いられ、ポリウレタン系接着剤は汎用的
な接着剤として、各種被着体の接着に多用されている。
そのようなポリウレタン系接着剤としては、(1) ポリイ
ソシアネート及び/又はイソシアネート末端プレポリマ
ーとポリオール及び/又はポリアミンとを使用直前に混
合攪拌した後、被着体に塗布し硬化させる二成分型、
(2) イソシアネート末端プレポリマーを用い、大気中の
湿気と反応、硬化させる一成分湿気硬化型、(3) 高分子
量の線状ポリウレタンである熱可塑性ポリウレタン樹脂
を溶剤若しくは水に溶解又は分散したものを被着体に塗
布した後、溶剤又は水を飛散させて接着剤皮膜を形成す
る一成分型、等がある。
【0003】これらはそれぞれ一長一短があり、上記二
成分型は、混合直後は流動性が高くて取り扱い易く、ま
た、通常、形成される接着剤皮膜は架橋構造を有し、耐
熱性や耐久性等に優れているが、二成分の配合液は系内
のイソシアネート基と水酸基との反応で増粘し最後には
ゲル化するため、その可使時間に制限がある。一方、一
成分湿気硬化型は、通常、大気中の湿気と反応し硬化す
る工程を経るため、形成される接着剤皮膜の物性は二成
分型の接着剤には及ばないが、耐熱性等には優れてい
る。しかし、湿気との反応であるため、反応が遅く完全
硬化までに長時間を要する。また、上記2種類の接着剤
は、系内に僅かではあるがフリーのポリイソシアネート
モノマーを含有し、接着加工時の条件によっては作業環
境に悪影響があるため、局所排気装置等の設置が必要な
場合が多い。更に、熱可塑性ポリウレタン樹脂を主剤と
する一成分型の接着剤は、半永久的な貯蔵安定性を有
し、作業性には優れるが、架橋構造を持たないため軟化
点が低く、得られる接着剤層の耐熱性及び耐久性等が劣
るという欠点がある。
【0004】これらポリウレタン樹脂を主剤とする接着
剤の改良については種々提案がなされている。例えば、
二成分型では、120℃以上に加熱するとブロック剤が
解離して飛散し、イソシアネート基を再生するようなブ
ロック剤を用いた、ブロックイソシアネートとポリオー
ルとを、見掛け上一成分化したものを主剤とした接着剤
が提案されている。しかし、この方法では貯蔵安定性は
良くなるものの、硬化時ブロック剤による接着剤の発泡
やブロック剤の飛散による公害問題或いは残留ブロック
剤による接着剤層の物性の低下等の問題が残されてい
る。また、地球規模での環境問題の観点から、フリーの
イソシアネートモノマーを含まないポリウレタン系接着
剤の開発も強く望まれている。
【0005】ポリウレタン系接着剤には上記のように各
種のものがあるが、特に、フィルムラミネートの分野で
は上記二成分型が主に使用されている。通常脂肪族イソ
シアネート等を硬化剤として用いている二成分型接着剤
システムは、低粘度で塗布性がよく、得られる接着剤層
は耐熱性が高く、接着力も大きい。しかし、上記脂肪族
イソシアネートを硬化剤とする接着剤では、完全硬化さ
せるために、ラミネート後、巻き取ったフィルムを40
〜50℃の温度範囲で4〜5日間程度熟成する工程が必
要であり、加温された広い空間と多大な熱エネルギーを
必要として実用的に好ましい工程を与えるものではな
い。また、ウレトジオン基を含むポリイソシアネートを
イソシアネート成分とする一成分型接着剤は、得られる
接着剤層の耐熱性が高く、接着力も大きいが、十分な接
着力を得るためには、180℃以上に加熱してウレトジ
オン基を開環させ、イソシアネート基を生成させなけれ
ばならず、ポリオレフィン、ポリカーボネート等の耐熱
性の低い素材からなるフィルムには使用できないという
欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、 (1)特定の解離触媒の使用によりウレトジオン基の開
環温度を大きく低下させ、ウレトジオン基の開環後は常
温においても反応硬化が進行し、十分な接着力が発現さ
れること、 (2)従来のポリウレタン樹脂を主剤とする接着剤の特
徴である大きな凝集エネルギーによる、耐薬品性、強靱
性、耐寒性及び耐久性を有すること、 (3)硬化反応で形成される、架橋構造による優れた耐
熱性及び耐久性等を有すること、 (4)環境問題に関連して、配合、加熱等の操作時にフ
リーのポリイソシアネートモノマーが発生、飛散しない
こと、といった諸条件を満足する常温硬化性二成分型ポ
リウレタン系接着剤の使用方法を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明の二成分型ポ
リウレタン系接着剤の使用方法は、ポリイソシアネート
成分と活性水素基を有する化合物とからなるポリウレタ
ン前駆体と、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7及び/又はその塩とからな、上記ポリ
イソシアネート成分は少なくともイソシアネート基から
誘導されたウレトジオン基を有するポリイソシアネート
を含み、上記活性水素基を有する化合物は分子内に少な
くとも2個の活性水素基を有する、分子量18〜200
00のものであり、上記ポリウレタン前駆体は、上記ポ
リイソシアネート成分のイソシアネート基に対する上記
活性水素基を有する化合物の活性水素基の当量比が1.
0を越える条件で反応させて得られ、且つ、上記ポリウ
レタン前駆体中の活性水素基に対するウレトジオン基の
当量比が0.25〜1.0であり、上記ポリウレタン前
駆体100重量部に対して上記1,8−ジアザ−ビシク
ロ(5,4,0)ウンデセン−7及び/又はその塩が
0.05〜4.0重量部配合された二成分型ポリウレタ
ン系接着剤を、80℃以上150℃未満の範囲であるウ
レトジオン基が開環する温度未満で被着体に塗布した
後、上記ウレトジオン基が開環する温度以上に加熱して
反応、硬化させることを特徴とする。
【0008】また、第2発明は、ポリイソシアネート成
分と活性水素基を有する化合物とからなるポリウレタン
前駆体と、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7及び/又はその塩とからなり、上記ポリイ
ソシアネート成分は少なくともイソシアネート基から誘
導されたウレトジオン基を有するポリイソシアネートを
含み、上記活性水素基を有する化合物は分子内に少なく
とも2個の活性水素基を有する、分子量18〜2000
0のものであり、上記ポリウレタン前駆体は、上記ポリ
イソシアネート成分のイソシアネート基に対する上記活
性水素基を有する化合物の活性水素基の当量比が1.0
を越える条件で反応させて得られ、且つ、上記ポリウレ
タン前駆体中の活性水素基に対するウレトジオン基の当
量比が0.25〜1.0であり、上記ポリウレタン前駆
体100重量部に対して上記1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7及び/又はその塩が0.
05〜4.0重量部配合された二成分型ポリウレタン系
接着剤を、80℃以上150℃未満の範囲であるウレト
ジオン基が開環する温度以上に加熱した後、被着体に塗
布し反応、硬化させることを特徴とする。
【0009】上記「ポリイソシアネート成分」は、少な
くとも「ウレトジオン基」を有するポリイソシアネート
を含むものである。通常、ウレトジオン基を有しておれ
ば本発明の目的は達成されるが、ウレトジオン基の他に
イソシアヌレート基等、イソシアネート基から誘導され
るその他の基を有するポリイソシアネートを含んだもの
であってもよい。イソシアネート基から誘導される上記
2種以外の基としては、ウレタン基、ウレア基、カルボ
ジイミド基、ウレトンイミン基、オキサゾリドン基及び
ヒダントイン基等が挙げられる。これらポリイソシアネ
ートは1種又は2種以上を使用することができる。例え
ば、ウレトジオン基を有するポリイソシアネートとウレ
トジオン基及びイソシアヌレート基を有するポリイソシ
アネートとの混合物であってもよい。また、所望により
ポリイソシアネート成分として、分子内に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネートモノマーの
1種又は2種以上を併用することができる。尚、このポ
リイソシアネートモノマーは後記の二量化反応において
反応せずそのまま残るものの他に、ポリイソシアネート
成分の平均官能基数を低下させ、活性水素基を有する化
合物との反応によるポリウレタン前駆体製造時のゲル化
を更に抑えるため、適宜追加添加されたものであっても
よい。
【0010】上記ポリイソシアネート成分を構成するポ
リイソシアネートは、ポリイソシアネートモノマーの他
にそのポリメリック体をも含む。ポリイソシアネートモ
ノマーとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4
−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(以下、MDIという。)、4,4′−ジフェニルエー
テルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパ
ン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチ
レン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキ
シジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、水添化トリレンジイソシアネート、水添化キ
シレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート
等の脂環族ジイソシアネートなどのジイソシアネートが
挙げられる。また、これらジイソシアネートの重合体や
2官能以上のポリオール等と上記のジイソシアネート或
いはそのポリメリック体との反応で得られるポリイソシ
アネートも使用できる。
【0011】本発明において必須成分であるウレトジオ
ン基を有するポリイソシアネート成分、及び併用しても
よいイソシアヌレート基等他の基をも有するポリイソシ
アネート成分は、一般に、ポリイソシアネートモノマー
の二量化反応(ウレトジオン化反応)、三量化反応(イ
ソシアヌレート化反応)等によって得られ、具体的には
例えば以下のようにして製造することができる。ウレト
ジオン化触媒、例えばトリエチルホスフィン、ジブチル
エチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、ト
リアミルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のトリ
アルキルホスフィン類或いはピリジン等の存在下、通常
0〜90℃の反応温度で、溶剤不存在下或いは不活性溶
剤、例えばトルエン、キシレンその他の芳香族系溶剤、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
剤、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、
エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエ
ーテルエステル系溶剤の存在下、及び場合によっては、
前記反応温度において液状のポリオールまたはジオクチ
ルフタレート等の可塑剤の存在下に製造することができ
る。
【0012】上記の反応は20〜50モル%のイソシア
ネート基が反応した時点で、反応液に例えばリン酸、パ
ラトルエンスルホン酸メチル、硫黄等の溶液を加えてウ
レトジオン化触媒を不活性化し停止させる。使用するポ
リイソシアネートの種類によっては、この反応過程で結
晶となり析出するものもある。特に、芳香族ポリイソシ
アネートは結晶化し易く、反応系から分離する。このよ
うな方法によって、ウレトジオン基を有するポリイソシ
アネート(即ち、二量体及びポリウレトジオン体)、及
びウレトジオン基とイソシアヌレート基両者、場合によ
っては更に他の基を有するポリイソシアネート、及び原
料であるポリイソシアネートモノマーを含む混合物が生
成する。
【0013】本発明の接着剤に使用するイソシアネート
成分としては、この混合物をそのままイソシアネート成
分として用いてもよいし、この混合物から未反応のモノ
マーを薄膜蒸留等により除去したものを用いてもよい。
上記の二量化反応においては、製造時の反応温度が高い
ほど、また、反応停止時にポリイソシアネートモノマー
の含量が低いほど、イソシアヌレート基の生成比率が高
くなる。また、トリエチルホスフィン等の触媒量が多い
ほど、ウレトジオン基の生成比率が高くなる。これらの
反応条件を制御することにより、特定比率のウレトジオ
ン基とイソシアヌレート基とを含有するポリイソシアネ
ート成分を得ることができる。尚、ポリイソシアネート
成分中のウレトジオン基含量が、請求項1の合計活性水
素基に対するウレトジオン基の等量比0.25〜1.0
の範囲であれば、開環後、本発明の接着剤の性能が十分
発揮されるだけの量のイソシアネート基が生成する。
【0014】本発明の接着剤に使用するポリイソシアネ
ート成分中に、ウレトジオン基の他に一定比率のイソシ
アヌレート基等が含まれる場合は、ポリウレタン前駆体
の合成時に比較的ゲル化し易いが、この点を克服すれ
ば、耐熱性や耐久性等が更に向上した良質の接着剤層が
形成される。即ち、本発明の接着剤において、ポリイソ
シアネート成分中にウレトジオン基の他に、前駆体の合
成時、ゲル化しない範囲で、一定比率のイソシアヌレー
ト基及び/又はその他の重合体を含む場合は、このイソ
シアヌレート基等によりポリウレタン前駆体に架橋点を
導入できる。そのため、イソシアヌレート基等を含まな
いものに比較して、短時間且つ低反応率でより優れた物
性の接着剤が得られる。
【0015】上記「活性水素基を有する化合物」は、分
子内に少なくとも2個の活性水素基を有する、分子量1
8〜20000のものである。活性水素基を有する化合
物としては、水の他に、ポリオール、アミノ基等を有す
るポリアミン、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアル
コール及びポリアミド等の中から選択した1種又は2種
以上を使用することができる。ポリオールとしては公知
のポリオール類を用いることができ、ポリイソシアネー
ト成分のイソシアネート基が2官能以上であるため、ポ
リウレタン前駆体製造時のゲル化防止のうえで、2官能
等の低官能基数のポリオール類が適している。ポリオー
ルの例としては、ポリエステルポリオール、ポリエステ
ルアミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエ
ーテル・エステルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ール等が挙げられる。
【0016】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、コハク酸、アジピン酸(以下、AAという。)、セ
バシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸等のジカルボン酸、それらの酸エステル及び酸無水
物等と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール(以下、1,2
−PGという。)、1,4−ブチレングリコール(以
下、1,4−BGという。)、1,5−ペンタングリコ
ール、1,6−ヘキサングリコール(以下、1,6−H
Gという。)、3−メチル−1,5−ペンタングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタングリコ
ール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、トリ
メチロールプロパン(以下、TMPという。)、グリセ
リン、ヘキサントリオール、N,N,N’,N’−テト
ラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンシアミン或
いはビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピ
レンオキサイド付加物等のグリコール、或いはヘキサメ
チレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミ
ン、モノエタノールアミン、イソプロパノールトリアミ
ン等のジアミン、トリアミンまたはアミノアルコール等
単独、またはこれらの混合物との脱水縮合反応で得られ
るポリエステルポリオール、及びポリエステルアミドポ
リオールが挙げられる。更に、ε−カプロラクトン、ア
ルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、
アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(即
ち、ラクトン)モノマーの開環重合により得られるラク
トン系ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオ
ールも使用できる。
【0017】ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンエーテル
ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール等
が挙げられる。また、ポリエーテル・エステルポリオー
ルとしては、前記のポリエーテルポリオールとジカルボ
ン酸又は酸無水物等とから製造されるポリエステルポリ
オールが挙げられる。ポリカーボネートポリオールは、
例えば、ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
等とジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等
との反応により得られ、具体的な商品としては日本ポリ
ウレタン工業株式会社製の商品名「N−980」、「N
−981」等が挙げられる。また、前記ポリエステルポ
リオールの原料として挙げた単分子ジオール、トリオー
ル類即ちエチレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,2−PG、1,4−BG、1,5−ペンタ
ングリコール、1,6−HG、3−メチル−1,5−ペ
ンタングリコール、ネオペンチルグリコール、1,8−
オクタングリコール、1,9−ノナンジオール、ジエチ
レングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、
シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジ
オール、TMP、グリセリン、ヘキサントリオール、
N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロ
ピル)エチレンシアミン或いはビスフェノールAのエチ
レンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等も前
記ポリオールとして本発明において用いることができ
る。
【0018】アミノ基等含有ポリアミンとしては、単分
子ジアミン、トリアミン、芳香族ジアミン、及びポリエ
ーテルの末端がアミノ基となったポリエーテルポリアミ
ン等が挙げられる。また、尿素樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビ
ニルアルコール等も、少なくとも2個の活性水素基を有
するものであれば本発明の活性水素基を有する化合物の
全部または一部として使用することができる。以上例示
した活性水素基を有する化合物の分子量は18〜200
00、特に、水(分子量18)と分子量400〜100
00のものが好ましい。分子量が20000を越える
と、ウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウレタン基
等の含有量が減少して、得られる接着剤層の強靱性や強
い凝集力が減少し好ましくない。また、水は架橋剤とし
て有効であるが、その他の分子量が400未満のもので
は、接着剤皮膜が脆くなることがある。この分子量は用
途により適当に選択する必要があり、接着剤層の耐熱性
や凝集エネルギーを高めるには低分子量のものを用いる
ことが好ましい。
【0019】上記「ポリウレタン前駆体」は、上記のポ
リイソシアネート成分と活性水素基を有する化合物と
を、イソシアネート基に対する活性水素基の当量比が
1.0を越える活性水素基過剰条件で反応させて得ら
れ、且つ、活性水素基に対するウレトジオン基の当量比
が0.25〜1.0、好ましくは0.35〜0.75の
範囲の前駆体である。この反応系では活性水素基が過剰
であるため、得られるポリウレタン前駆体にイソシアネ
ート基は実質的に残存せず、活性水素基を有するものが
得られる。上記活性水素基に対するウレトジオン基の当
量比は重要であり、この比が0.25未満であると鎖延
長、架橋の量が減少し、接着剤の物性が低下する。また
1.0を越えるとポリウレタン前駆体製造時、ゲル化し
易くなる。
【0020】活性水素基に対するウレトジオン基の当量
比を上記の範囲とするためには、イソシアヌレート基の
含有量等を考慮したポリイソシアネート成分の平均官能
基数と、トリオール導入等を考慮した活性水素基を有す
る化合物の平均官能基数、及びそれら官能基の反応性比
を勘案した配合比とし、且つ、ウレトジオン基が開環す
る温度以下に保持し反応させればよい。それによってゲ
ル化することなく前駆体を得ることができる。尚、上記
前駆体には、使用するポリイソシアネート成分によりウ
レトジオン基及び活性水素基以外に、イソシアヌレート
基、ウレタン基、ウレア基、カルボジイミド基、ウレト
ンイミン基、オキサゾリドン基、ヒダントイン基等のイ
ソシアネート基から誘導される基が存在していてもよ
い。
【0021】次に、ポリウレタン前駆体の製造について
詳しく述べる。ポリウレタン前駆体は、溶融状態、バル
ク状態、または必要に応じて不活性溶剤、例えば、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エチレングリ
コールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプ
ロピオネート等のグリコールエーテルエステル系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、
及びジメチルホルムアミド、ジメチルアセトン、N−メ
チルピロリドン、フルフラール等の極性溶剤の1種また
は2種以上を使用して、ウレトジオン基が開環しない温
度、好ましくは90℃以下で、上記の配合範囲で各成分
を均一に混合し反応させて製造することができる。上記
の溶剤を用いた系は、反応終了後、薄膜蒸留により溶剤
等を分離、回収し、ポリウレタン前駆体を得ることがで
きる。反応装置としては、上記の均一反応が達成できれ
ば如何なる装置でも使用でき、反応促進などを目的とし
て、ジブチル錫ジラウレート等の金属触媒やトリエチル
アミン等の三級アミン触媒を用いてもよい。
【0022】本発明の接着剤では、上記ポリウレタン前
駆体100重量部に対して、前駆体中のポリイソシアネ
ート成分のウレトジオン基の開環温度を低下させる解離
触媒として、0.05〜4.0重量部の1,8−ジアザ
−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)及
び/又はその塩を配合することができる。解離触媒の配
合量が0.05重量部未満では、開環温度が十分低下せ
ず、4.0重量部を越えても、開環温度の低下を大きく
改善する効果がないため好ましくない。尚、上記解離触
媒として記載したものは特定の化合物であるが、開環温
度低下の効果が奏される限り、シクロ環を形成する炭素
原子(特に、3、4、5及び10位置の炭素原子;N原
子に対して立体障害の影響が少なく、この化合物の塩基
度があまり変わらないと考えられるもの)にアルキル基
等が結合したものも適用可能である。
【0023】本発明の接着剤は常態で液体、固体または
粉体等何れであってもよく、また、得られる接着剤の機
能を向上させるため、主成分のポリウレタン前駆体及び
解離触媒に、更に上記活性水素基を有する化合物を添加
し、ポリウレタン前駆体の活性水素基との合計活性水素
基に対するウレトジオン基の当量比が0.25〜1.0
0、好ましくは0.35〜0.75の範囲となるように
調整することもできる。また、貯蔵時のゲル化を防止す
るエステル・ウレタン交換反応防止剤等のゲル化防止
剤、その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止
剤、着色剤、難燃剤、粘度調整剤、流れ性改良剤、可塑
剤、揺変剤、及び充填剤等を配合して調製することもで
きる。
【0024】尚、ポリウレタン前駆体の上記当量比が
0.5を越え1.0までの範囲ではウレトジオン基が過
剰となり、本発明の接着剤は、環境中の水分との反応に
よる鎖延長、架橋やウレタン基、ウレア基等との反応に
よるアロファネートやビューレット化反応、及びイソシ
アネート基単独での重合反応、例えばカルボジイミド
化、イソシアヌレート化等により鎖延長及び/又は架橋
させることもできる。尚、得られる接着剤層の物性等が
良好であれば、全てのウレトジオン基を開環させる必要
はない。また、当量比が0.25以上〜0.5未満で
は、活性水素基が過剰となり、接着剤は熱可塑的に挙動
する。
【0025】本発明の接着剤を被着体に塗布する方法
は、被着体の性質、形状及び接着条件等によって適宜選
択すればよく、例えば、接着剤をウレトジオン基が開環
する温度未満で被着体に塗布した後、ウレトジオン基が
開環する温度以上に加熱して反応、硬化させる方法であ
ってもよいし、接着剤をウレトジオン基が開環する温度
以上に加熱した後、被着体に塗布し反応、硬化させる方
法であってもよい。上記のウレトジオン基を開環するた
めの加熱温度は、80℃以上であり、通常のウレトジオ
ン基の開環温度である180℃以上とすることもできる
が、本発明の目的、効果から考え、例えば、ポリプロピ
レン製フィルムのラミネートでは150℃程度、ポリエ
チレン製フィルムでは100℃程度というように、用
途、目的に応じて150℃未満の適宜の温度とすること
が好ましい。
【0026】
【作用】本発明の二成分型ポリウレタン系接着剤の使用
方法では、常温ではフリーのポリイソシアネートモノマ
ーを含めてイソシアネート基が実質的に存在せず、しか
も従来180℃以上の高温に加熱しないと開環しなかっ
たウレトジオン基が、少量の特定の解離触媒の配合によ
り80℃程度の低い温度で短時間加熱するだけで開環
し、複数の活性なイソシアネート基が再生される。その
ため、例えば、フィルムラミネートの分野において、耐
熱性の問題で従来は適用し得なかった、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン或いはポリカーボネート等の比較的熱変形温
度の低い樹脂からなるフィルムの接着にも使用でき、し
かも、ウレトジオン基が開環した後は、常温においても
硬化反応が進行し、例えば、25℃では1週間程度で完
全に硬化し、従来のポリウレタン系接着剤と全く同様の
接着強度、耐熱性、耐久性等を有する接着剤皮膜が形成
される。また、再生されたイソシアネート基は、開環し
たポリウレタン前駆体中の分子の末端に付いているた
め、フリーのポリイソシアネートモノマーの発生及び飛
散がなく、作業環境上取り扱いが安全である。
【0027】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を更に詳
しく説明する。 実施例1 ウレトジオン基を含むポリウレタン系主剤(イノアック
コーポレーション社製、商品名「イノレタン−B9」、
ウレトジオン基と活性水素基の当量比0.5)の60重
量%MEK溶液に解離触媒としてDBUを主剤/触媒重
量比100/0.15(固形分比)で配合し、十分攪拌
して接着剤とした後、バーコーターを用いてPETフィ
ルム(フィルム厚=130μm)の片面に塗布量52g
/m2 (固形分)で塗布し、室温で3分間、その後、1
20℃で1分間乾燥した後、乾燥した接着剤層表面に、
接着剤が塗布されていないPETフィルムを常温でゴム
ロールにより圧着した。次いで、25℃において7日間
放置して接着剤層を完全硬化させた後、剥離試験〔T剥
離試験(JIS K6854に準拠)、引張速度200
mm/分、試片幅15mm〕を行った。
【0028】実施例2〜6 ウレトジオン基を含むポリウレタン系主剤(イノアック
コーポレーション社製、商品名「イノレタン−C6」、
ウレトジオン基と活性水素基の当量比0.53)の20
重量%MEK/トルエン(容量比=1/1)混合溶液
に、DBUを主剤/触媒重量比100/0.2(実施例
2)及び100/0.5(実施例3)(固形分比)で配
合し、DBUのフェノール塩(サンアプロ社製、商品名
「U−CAT−SA1」)を主剤/触媒重量比100/
1(実施例4)及び100/2(実施例5)(固形分
比)で配合し、また、DBUと上記フェノール塩とを主
剤/DBU/フェノール塩重量比100/1/1(実施
例6)(固形分比)で配合し、十分攪拌して接着剤とし
た後、バーコーターを用いてPETフィルム(フィルム
厚=25μm)の片面に塗布量4g/m2 (固形分)で
塗布し、室温で1分間、その後、120℃で1分間乾燥
した後、乾燥した接着剤層表面に、接着剤が塗布されて
いないナイロンフィルム(フィルム厚=15mμ、表面
をコロナ処理したもの)を120℃に設定されたホット
プレート上においてゴムロールで圧着した。次いで、ホ
ットプレスを用いて120℃で30秒間、プレス圧10
kg/cm2 で加熱圧着した。その後、25℃において
7日間放置して接着剤層を完全硬化させた後、剪断クリ
ープ試験(接着面積15mm×10mm)を行った。
【0029】実施例7〜9 主剤を「イノレタン−C6」から同じくイノアックコー
ポレーション社製の商品名「イノレタン−C7」(ウレ
トジオン基と活性水素基の当量比0.53)に代えた他
は実施例3〜5と同様にして試験体を作製し、同様にし
て剪断クリープ試験を行った。 実施例10〜12 主剤を「イノレタン−C6」から同じくイノアックコー
ポレーション社製の商品名「イノレタン−C8」(ウレ
トジオン基と活性水素基の当量比0.53)に代えた他
は実施例3〜5と同様にして試験体を作製し、同様にし
て剪断クリープ試験を行った。
【0030】比較例1 DBUを用いなかった以外は実施例1と同様にして、接
着剤皮膜の両面にPETフィルムを接着積層した試験体
を作製し、実施例1と同様にして剥離試験を行った。 比較例2〜4 DBU及びDBUのフェノール塩を用いなかった以外は
実施例2、9、12と同様にして試験体を作製し、同様
にして剪断クリープ試験を行った。実施例1及び比較例
1の結果を表1に、実施例2〜12の結果を表2に、比
較例2〜4の結果を表3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】剪断クリープ試験は、先ず、70℃雰囲気
下で接着面積1cm×1.5cmの試験片に500gf
の垂直方向の負荷をかけ、2時間後、5時間後、10時
間後、24時間後のクリープ性(接着面のずれ)を測定
し、24時間後に全くクリープしていない試験片につい
て負荷を1kgfとして、2時間後、5時間後、10時
間後、24時間後のクリープ性を測定して実施した。
【0035】表1の結果によれば、主剤に解離触媒とし
てDBUを0.15重量部配合した実施例1の接着剤の
剥離強度は、DBUを配合しなかった他は同様にして評
価した比較例1の20倍近くであり、DBU配合の著し
い効果が確認できた。また、表2及び表3の結果によれ
ば、主剤の種類によらず、DBUを0.5重量部、その
フェノール塩を1.0及び2.0重量部配合した接着剤
(実施例3〜5及び7〜9並びに10〜12)では、荷
重を1kgfとした後24時間経過後もクリープは全く
生じておらず、また、イノレタン−C6についてDBU
の配合量を0.2重量部と減量した接着剤(実施例2)
及びDBUとそのフェノール塩各1.0重量部の混合物
を配合した接着剤(実施例6)でも、同様の結果である
のに対し、DBU等を配合しなかった場合は、2種類の
主剤については荷重500gfで2時間後にはズレが発
生し、500gfでは24時間耐えた残る1種類も荷重
を1kgfとした後2時間でズレを生じており、本発明
の接着剤の使用方法では、上記剥離強度ばかりでなく、
剪断強度も非常に優れていることが確認された。尚、本
発明においては、前記具体的実施例に示すものに限られ
ず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した
実施例とすることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の二成分型ポリウレタン系接着剤
の使用方法では、得られる接着剤層は、従来の二成分型
ポリウレタン系接着剤の長所である強靱な皮膜物性を備
えたものである。また、本発明の接着剤の使用方法で
は、従来のウレトジオン基を有するポリイソシアネート
成分を使用した接着剤に比べて、はるかに低い温度でウ
レトジオン基を開環させることができ、そのため、耐熱
性の低い素材の接着にも使用することができ、しかも、
ウレトジオン基の開環後は、25℃程度の常温で反応硬
化を進行させることもでき、強力な接着剤皮膜が形成さ
れる。更に、本発明の接着剤の使用方法では、常温にお
いて環境上問題のあるフリーのポリイソシアネートモノ
マーを有さず、また、ウレトジオン基を開環するための
加熱時にも、一部のブロックイソシアネートでみられる
フリーのポリイソシアネートモノマーの発生がなく、良
好な作業環境で安全に取り扱うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 幸弘 神奈川県横浜市港北区綱島東3−5−37 (72)発明者 上原 浩一 神奈川県横浜市西区浅間町2−106−1 (72)発明者 橋本 貞子 神奈川県秦野市北矢名1303−1 (56)参考文献 特開 昭64−11179(JP,A) 特開 平5−32759(JP,A) 特開 昭58−34878(JP,A) 特開 昭57−117577(JP,A) 特開 平5−198940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 175/04 C08G 18/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分と活性水素基を
    有する化合物とからなるポリウレタン前駆体と、1,8
    −ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7及び
    /又はその塩とからな、上記ポリイソシアネート成分
    は少なくともイソシアネート基から誘導されたウレトジ
    オン基を有するポリイソシアネートを含み、上記活性水
    素基を有する化合物は分子内に少なくとも2個の活性水
    素基を有する、分子量18〜20000のものであり、
    上記ポリウレタン前駆体は、上記ポリイソシアネート成
    分のイソシアネート基に対する上記活性水素基を有する
    化合物の活性水素基の当量比が1.0を越える条件で反
    応させて得られ、且つ、上記ポリウレタン前駆体中の活
    性水素基に対するウレトジオン基の当量比が0.25〜
    1.0であり、上記ポリウレタン前駆体100重量部に
    対して上記1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウ
    ンデセン−7及び/又はその塩が0.05〜4.0重量
    部配合された二成分型ポリウレタン系接着剤を、80℃
    以上150℃未満の範囲であるウレトジオン基が開環す
    る温度未満で被着体に塗布した後、上記ウレトジオン基
    が開環する温度以上に加熱して反応、硬化させることを
    特徴とする二成分型ポリウレタン系接着剤の使用方法
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート成分と活性水素基を
    有する化合物とからなるポリウレタン前駆体と、1,8
    −ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7及び
    /又はその塩とからなり、上記ポリイソシアネート成分
    は少なくともイソシアネート基から誘導されたウレトジ
    オン基を有するポリイソシアネートを含み、上記活性水
    素基を有する化合物は分子内に少なくとも2個の活性水
    素基を有する、分子量18〜20000のものであり、
    上記ポリウレタン前駆体は、上記ポリイソシアネート成
    分のイソシアネート基に対する上記活性水素基を有する
    化合物の活性水素基の当量比が1.0を越える条件で反
    応させて得られ、且つ、上記ポリウレタン前駆体中の活
    性水素基に対するウレトジオン基の当量比が0.25〜
    1.0であり、上記ポリウレタン前駆体100重量部に
    対して上記1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウ
    ンデセン−7及び/又はその塩が0.05〜4.0重量
    部配合された二成分型ポリウレタン系接着剤を、80℃
    以上150℃未満の範囲であるウレトジオン基が開環す
    る温度以上に加熱した後、被着体に 塗布し反応、硬化さ
    せることを特徴とする二成分型ポリウレタン系接着剤の
    使用方法
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