JPH08269428A - ラミネート用接着剤組成物と積層フィルムの製造方法 - Google Patents

ラミネート用接着剤組成物と積層フィルムの製造方法

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JPH08269428A
JPH08269428A JP30045395A JP30045395A JPH08269428A JP H08269428 A JPH08269428 A JP H08269428A JP 30045395 A JP30045395 A JP 30045395A JP 30045395 A JP30045395 A JP 30045395A JP H08269428 A JPH08269428 A JP H08269428A
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JP
Japan
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group
active hydrogen
component
polyisocyanate
uretdione
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Application number
JP30045395A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Morikawa
幸弘 森川
Satoshi Murayama
智 村山
Toshiaki Sasahara
俊昭 笹原
Shin Konishi
伸 小西
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックフィルムおよび金属箔を低温
下、短時間で積層させることが可能なラミネート用接着
剤組成物を提供する。 【解決手段】 分子内に少なくともウレトジオン基及び
イソシアヌレート基、及び必要に応じてNCO基から誘
導されるこれら以外の基を含有するポリイソシアネート
化合物の一種又は二種以上及び/又は分子内に2個以上
のNCO基を有するポリイソシアネート化合物と、分子
量18〜20,000であって分子内に2個以上の活性
水素基を含有する活性水素化合物成分とを、前記ポリイ
ソシアネート成分のNCO基に対して前記活性水素化合
物成分の活性水素基の当量比率が1.0を越える条件で
反応させて得られる、ラミネート用接着剤組成物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムおよび金属箔を積層させることが可能なラミネート
用接着剤組成物、及び積層フィルムの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、そのラミネート用接着剤組成物
は、ウレトジオン基と活性水素基とを所定の比率で含有
するポリウレタン系成分とウレトジオン基解離触媒を必
須成分とし、常温下においても短時間で鎖延長・架橋し
て硬化することが可能な、フリーのポリイソシアネート
モノマーおよびイソシアネート基末端化合物を含有しな
いラミネート用接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、包装方法としてその強度、商品保
護性、包装時の作業適性、包装による宣伝効果、プラス
チック材料の大量、安価な供給による包装コストの低減
等の理由から、複合フレキシブルパッケージングが著し
く発展してきている。ここで用いられるフィルムの代表
的な積層方法には、接着強度、耐熱性、耐レトルト性を
必要とされる分野に適したドライラミネーション方法が
ある。ドライラミネート用接着剤としては、接着性能や
耐寒、耐熱性に優れている点、各種プラスチィック、金
属箔等の基材への適応範囲の広さ等から、一般には水酸
基等の活性水素基を有する主剤とイソシアネート基(以
下、NCO基と略す)を有する硬化剤からなる二液型ポ
リウレタン系接着剤が主流となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
二液型ポリウレタン系ラミネート用接着剤は、接着後の
接着剤の硬化反応が非常におそいため、いわゆるエージ
ングと称する硬化促進工程を必要とする。具体的にいえ
ば、ラミネート加工した積層フィルムを35℃〜60℃
の保温室にて1日から4日間程度保管してエージングす
ることにより接着剤を硬化させることが必要となってく
る。この際エージング条件によって接着剤の硬化の度合
いがかわってくるため、積層フィルムの接着強度に影響
を及ぼすことがあるが、エージングが不十分な場合に
は、接着剤の硬化不良によるデラミネーションを引き起
こすことがある。特に脂肪族ポリウレタン系接着剤で
は、この硬化反応により長時間を要する。したがって、
このようなエージング工程は、ドライラミネーションプ
ロセスにおいて不可欠の工程であり、エージング用の保
温室設置のための設備投資およびその後の保温のための
ユーティリティー等の費用が必要であった。さらに従来
の二液型ポリウレタン系ラミネート用接着剤は、一般的
に主剤に対して分子鎖末端にNCO基を有する硬化剤を
添加したものであるため、フリーイソシアネートモノマ
ーおよびNCO基末端化合物を含有しており、安全衛生
上問題がないとはいえない。以上述べたように、二液型
ポリウレタン系接着剤で通常採用される加温下でのエー
ジングが不要で、ブロックイソシアネートのブロック剤
のような系外飛散物がなく、さらにできればフリーイソ
シアネートモノマー及びNCO基末端化合物を系内に全
く含まないラミネート用接着剤組成物の開発は革命的な
ものであり、このような接着剤の開発は、エージング用
の保温室設置のための設備投資およびその後の保温のた
めのユーティリティーコスト等が不要であり、さらには
生産性向上や製品の納期短縮の利点ももたらすものであ
る。本発明は、常温下、短時間で硬化反応を完了するこ
とが可能であり、またフリーイソシアネートモノマーお
よびNCO基末端化合物をまったく含まない、生産性、
作業性、安全性等に優れたラミネート用接着剤組成物を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、ウレ
トジオン基と活性水素基を所定の比率で含有し、さらに
イソシアヌレート基を含有するポリウレタン系成分とウ
レトジオン基解離触媒からなる接着剤組成物が、常温
下、短時間で硬化反応を完了することが可能であり、フ
リーのポリイソシアネートモノマー及びNCO基末端化
合物を含有しないラミネート用接着剤組成物の必須成分
となりうることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、少なくともウレトジオン
基及びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネー
ト化合物(a1)からなるポリイソシアネート成分
(A)と、分子量18〜20,000であって分子内に
2個以上の活性水素基を含有する活性水素化合物成分
(B)とを、ポリイソシアネート成分(A)のNCO基
に対して活性水素化合物成分(B)の活性水素基の当量
比率が1.0を越える条件で反応させて得られる、少な
くともウレトジオン基と活性水素基とをウレトジオン基
/活性水素基=0.25〜1.0の当量比率で含有する
ポリウレタン系成分と該ポリウレタン系成分100重量
部に対して0.05〜10.00重量部のウレトジオン
基解離触媒とからなることを特徴とするラミネート用接
着剤組成物である。
【0006】本発明のは、少なくともウレトジオン基及
びイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート化
合物(a1)と分子内に2個以上のNCO基を有するポ
リイソシアネート化合物(a2)からなるポリイソシア
ネート成分(A)と、分子量18〜20,000であっ
て分子内に2個以上の活性水素基を含有する活性水素化
合物成分(B)とを、ポリイソシアネート成分(A)の
NCO基に対して活性水素化合物成分(B)の活性水素
基の当量比率が1.0を越える条件で反応させて得られ
る、少なくともウレトジオン基と活性水素基とをウレト
ジオン基/活性水素基=0.25〜1.0の当量比率で
含有するポリウレタン系成分と該ポリウレタン系成分1
00重量部に対して0.05〜10.00重量部のウレ
トジオン基解離触媒とからなることを特徴とするラミネ
ート用接着剤組成物である。
【0007】本発明は、該ポリイソシアネート化合物
(a1)が、ポリイソシアネートモノマーと側鎖を有す
る2官能以上のポリオールとを反応させたNCO基末端
プレポリマー中にウレトジオン基及びイソシアヌレート
基を含有することを特徴とするラミネート用接着剤組成
物である。
【0008】本発明は、ラミネート用接着剤組成物を第
一のプラスチックフィルム又は金属箔に塗布し、乾燥さ
せた後、これに第二のプラスチックフィルム又は金属箔
を張り合わせた後の硬化条件が、10〜35℃で24時
間であることを特徴とする積層フィルム製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリイソシアネート成分
(A)のうち、ポリイソシアネート化合物(a1)は、
少なくともウレトジオン基とイソシアヌレート基を含有
する。少なくともウレトジオン基とイソシアヌレート基
が含有されれば、一種又は二種以上の混合物であっても
よい。例えば、ウレトジオン基含有ポリイソシアネート
化合物(二量体及びポリウレトジオン体)とイソシアヌ
レート基含有ポリイソシアネート化合物(三量体及びポ
リイソシアヌレート体)とウレトジオン基及びイソシア
ヌレート基含有ポリイソシアネート化合物との混合物で
あってもよい。ポリイソシアネート化合物(a1)のウ
レトジオン基含有量は、7〜25重量%が好ましく、さ
らには10〜23重量%が好適である。イソシアヌレー
ト基含有量は、1〜24重量%が好ましく。さらには3
〜20重量%が好適である。また、ポリイソシアネート
化合物(a1)を構成するポリイソシアネートモノマー
としては、生成したポリイソシアネート化合物が液状と
なることや無黄変性となる等の点から、特に1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネートが適している。
【0010】また、本発明のポリイソシアネート成分
(A)のうち、ポリイソシアネート化合物(a1)は、
所望によりイソシアネート基から誘導されたウレトジオ
ン基及びイソシアヌレート基以外の基を含有することが
可能である。NCO基から誘導されたウレトジオン基及
びイソシアヌレート基以外の基としては、ウレタン基、
ウレア基、カルボジイミド基、ウレトンイミン基、オキ
サゾリドン基、そしてヒダントイン基等が挙げられ、一
種又は二種以上の混合物であってもよい。
【0011】ポリイソシアネート成分(A)のうちポリ
イソシアネート化合物(a2)は、分子内に2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物で
あり、フリーのポリイソシアネートモノマーの他にその
ポリメリック体を含有してもよい。ポリイソシアネート
化合物(a2)は、一種又は二種以上の混合物で使用す
ることができる。
【0012】本発明のポリイソシアネート化合物(a
1)を形成するためのポリイソシアネート化合物あるい
はポリイソシアネート化合物(a2)としては、一種又
は二種以上のポリイソシアネートモノマーの他にそのポ
リメリック体を含むポリイソシアネート化合物があげら
れる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4
−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネー
ト、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネー
ト、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソ
シアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプ
ロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−
1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイ
ソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,
4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネート等の
脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、水添化トリレンジイソシアネート、水添化キシレン
ジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシア
ネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂
環族ジイソシアネート等のジイソシアネート、及び前記
ジイソシアネートの重合体や2官能以上のポリオール等
と前記のジイソシアネートあるいはそのポリメリック体
との反応で得られるポリイソシアネートが適当である。
即ち、ポリイソシアネートのポリメリック体やポリイソ
シアネートのポリオールアダクトは、いずれも本発明に
おいても使用できる。
【0013】ポリイソシアネート化合物(a1)は、一
般に、ポリイソシアネートモノマーの二量化反応(ウレ
トジオン化反応)、三量化反応(イソシアヌレート化反
応)等によって形成され、例えば、次のようにして製造
することができる。
【0014】相当するポリイソシアネートモノマー及び
/又はポリメリック体から、公知のウレトジオン化触
媒、例えば、トリエチルホスフィン、ジブチルエチルホ
スフィン、トリブチルフォスフィン、トリ−n−プロピ
ルホスフィン、トリアミルホスフィン、トリベンジルホ
スフィン等のトリアルキルホスフィン類あるいはピリジ
ン等の存在下、通常0〜90℃の反応温度で、無溶剤
下、またはポリウレタン工業に常用の不活性溶剤、例え
ば、トルエン、キシレンその他の芳香族系溶剤、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテート、エチル−
3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエ
ステル系溶剤の存在下、及び場合によっては、前記反応
温度において液状のポリオール又はDOP等の可塑剤中
で製造することができる。
【0015】反応液には、そのNCO基含量で20〜5
0モル%のNCO基が反応した時点で、例えば、リン
酸、パラトルエンスルホン酸メチル、硫黄等の溶液を加
えてウレトジオン化触媒を不活性化し反応を停止させ
る。使用するポリイソシアネートの種類によっては、こ
の反応過程で結晶となり析出するものもある。特に、芳
香族ポリイソシアネートは概ね結晶化し、反応系から分
離する。
【0016】このような方法によって、ウレトジオン基
含有ポリイソシアネート化合物(即ち、二量体及びポリ
−ウレトジオン体)、イソシアヌレート基含有ポリイソ
シアネート化合物(即ち、三量体及びポリイソシアヌレ
ート体)及びウレトジオン基及びイソシアヌレート基含
有ポリイソシアネート化合物、及び原料であるポリイソ
シアネートモノマーの混合物が生成する。この混合物か
ら原料のポリイソシアネートモノマーを薄膜蒸留等によ
り取り除くことにより、目的のウレトジオン基含有ポリ
イソシアネート化合物、ウレトジオン基及びイソシアヌ
レート基含有ポリイソシアネート化合物等の混合物が得
られる。その製造時において高温反応であればあるほ
ど、反応停止時にポリイソシアネートモノマーの含量が
低いほど、イソシアヌレート基の生成比率が高くなる。
また、トリエチルホスフィン等の触媒量が多いほど、ウ
レトジオン基の生成比率が高くなる。これらの反応条件
をコントロールすることにより、特定比率のウレトジオ
ン基とイソシアヌレート基とを含有するポリイソシアネ
ート化合物を得ることもできる。
【0017】本発明のように、ウレトジオン基だけでな
く、積極的にイソシアヌレート基を導入すると、耐熱性
や耐久性に優れた性能が発現できる。また、ポリイソシ
アネート化合物分子中にウレトジオン基の他に一定比率
のイソシアヌレート基及び/またはその他のイソシアネ
ート重合体を含む場合には、生成したポリウレタン系成
分中にゲル化には達しない程度の分岐点を導入できる。
そのため実際に接着剤として使用時の硬化工程におい
て、ラミネート用接着剤組成物のウレトジオン基の解離
反応とそれに続く活性水素基との反応により、従来公知
のウレトジオン基含有ポリウレタン化合物から得られる
ものに比較して、短時間かつ低反応率で優れた物性が発
現する。
【0018】更に本発明で用いるポリイソシアネート化
合物(a1)は、ウレトジオン基及びイソシアヌレート
基を生成させる前に、側鎖構造を有する2官能性ポリオ
ールと予め部分的に反応させておくと、活性水素化合物
(B)や溶剤等との相溶性及び各種基材フィルムとの接
着性を向上させることがある等の理由から好ましい場合
がある。ここで使用される側鎖構造を有する2官能性ポ
リオールとは、分子内に2個の水酸基と分岐している1
個以上の炭化水素基を有し、分岐している1個以上の炭
化水素基の炭素数の合計が1〜33であり、かつ全炭素
数が4〜35の2価アルコールであり、例えばネオペン
チルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ−
ル、1,3−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,
3−プロパンジオ−ル、2−n−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオ−ル、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオ−ル、2−n−ヘキサデカン−1,2−エチレ
ングリコ−ル、2−n−エイコサン−1,2−エチレン
グリコ−ル、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピ
ル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネ−
ト、水添ビスフェノ−ルA等が挙げられる。また、これ
らの2価アルコールは、2種以上を組み合わせて使用す
ることもできる。
【0019】未反応のポリイソシアネートモノマーを除
いたウレトジオン基及びイソシアヌレート基含有ポリイ
ソシアネート化合物(a1)とポリイソシアネートモノ
マーとを混合し、官能基数を低下させた形にして活性水
素化合物成分(B)と反応させることは、ポリウレタン
系成分製造時にゲル化等の問題が起こらず好ましい場合
があるし、反応性や発現物性の制御に関して有効である
場合がある。未反応のポリイソシアネートモノマーを除
いたポリイソシアネート化合物(a1)とポリイソシア
ネート化合物(a2)のNCO基当量比率は、ポリイソ
シアネート化合物(a2)/ポリイソシアネート化合物
(a1)=0〜5.70から選択され、0.10〜4.
00が好ましく、さらに0.15〜3.00が望まし
い。
【0020】本発明における活性水素化合物成分(B)
は、分子量18〜20000であって分子内に2個以上
の活性水素基を含有するものである。具体的には、水の
他に、ポリオール、アミノ基等含有ポリアミン、尿素樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の中から選択し
た一種又は二種以上を含むものが好ましい。このポリオ
ールとしてはポリウレタン工業において公知のポリオー
ル類を用いることができ、ポリイソシアネート成分
(A)においてNCO基が2官能以上であることから、
ポリウレタン系成分製造時のゲル化を防ぐため、2官能
等の低官能基数を持ったポリオール類が適している。
【0021】ポリオールの例としては、ポリエステルポ
リオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテ
ルポリオール、ポリエーテル・エステルポリオール、ポ
リカーボネートポリオール等が挙げられる。具体的には
例えば、公知のコハク酸、アジピン酸(以下AAと略
す)、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸(以下
TPと略す)、イソフタル酸(以下IPと略す)、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の
ジカルボン酸、それらの酸エステル、酸無水物等と、エ
チレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,2−プロピレングリコール(以下1,2−PGと略
す)、1,4−ブチレングリコール(以下1,4−BG
と略す)、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキ
サングリコール(以下1,6−HG略す)、3−メチル
−1,5−ペンタングリコール、2−ブチル−2−エチ
ル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,8−オクタングリコール、1,9−ノナンジオ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4
−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、
ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン(以下T
MPと略す)、グリセリン、ヘキサントリオール、N,
N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピ
ル)エチレンジアミン、あるいはビスフェノールAのエ
チレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等
のグリコール、あるいはヘキサメチレンジアミン、キシ
レンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールア
ミン、イソプロパノールトリアミン等のジアミン、トリ
アミン又はアミノアルコール等の単独、又はこれらの混
合物との脱水縮合反応で得られるポリエステルポリオー
ル、ポリエステルアミドポリオールが挙げられる。さら
に、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラク
トン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラ
クトン等の環状エステル(即ちラクトン)モノマーの開
環重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオー
ル等のポリエステルポリオールがある。
【0022】ポリエーテルポリオールとしては例えば、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレンエーテルポリ
オール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール等が挙
げられる。ポリエーテル・エステルポリオールとして
は、前記のポリエーテルポリオールと前記したジカルボ
ン酸又は酸無水物等とから製造されるポリエステルポリ
オールが挙げられる。ポリカーボネートポリオールは例
えば、ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
とジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートとの
反応から得られ、具体的な商品としては、日本ポリウレ
タン工業製のニッポラン980、ニッポラン981等が
挙げられる。
【0023】また、前記ポリエステルポリオールの原料
として挙げた単分子ジオール、トリオール類、即ちエチ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
2−PG、1,4−BG、1,5−ペンタングリコー
ル、1,6−HG、3−メチル−1,5−ペンタングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタング
リコール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコ
ール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、T
MP、グリセリン、ヘキサントリオール、クオドロール
あるいはビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプ
ロピレンオキサイド付加物等も前記ポリオールとして本
発明において用いることができる。
【0024】アミノ基等含有ポリアミンとしては、短分
子ジアミン、トリアミン、芳香族ジアミン、及びポリエ
ーテルの末端がアミノ基となったポリエーテルポリアミ
ン等が挙げられる。また、尿素樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビ
ニルアルコール等は、一般にポリウレタン工業において
公知のもので、活性水素基を2個以上含有するものであ
れば活性水素化合物成分(B)の全部または一部として
使用することができる。
【0025】これらの活性水素化合物成分(B)の分子
量は18〜20,000であり、特に、水と62〜1
0,000のものが好ましい。分子量が大きすぎると、
ウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウレタン基等の
導入量が減少して、ポリウレタン樹脂の強靭性や強い凝
集力が減少し好ましくない。分子量が小さすぎると、ポ
リウレタン樹脂が脆くなる傾向があり好ましくない。こ
の分子量は用途により適当に選択する必要があり、耐熱
性や凝集エネルギーを高めるには低分子量のものを用い
ることが好ましい。また、接着性能を考慮した場合、特
にテレフタル酸、イソフタル酸等を用いた芳香族系ポリ
エステルポリオールやアジピン酸を用いたポリエステル
ポリオールが好適である。
【0026】次に、本発明のラミネート用接着剤組成物
の必須成分であるポリウレタン系成分の製造について詳
しく述べる。ポリウレタン成分は、上記のポリイソシア
ネート成分(A)と活性水素化合物成分(B)とを、ポ
リイソシアネート成分(A)中のNCO基に対して活性
水素化合物成分(B)中の活性水素基の当量比率が1.
0を越える活性水素基過剰条件で反応させて得られる、
少なくともウレトジオン基と活性水素基とをウレトジオ
ン基/活性水素基=0.25〜1.0の当量比率で含有
するものである。
【0027】この活性水素基過剰条件は、製造されたポ
リウレタン前駆体にNCO基が残存せずに活性水素基含
有となるに必要な条件であり、接着性能を考慮した場
合、ポリイソシアネート成分(A)中のNCO基に対す
る活性水素化合物成分(B)中の活性水素基の当量比率
は、1.0〜2.0が好適となる。実際はイソシアヌレ
ート基含量等に起因するポリイソシアネート成分(A)
の平均官能基数とトリオール導入等に起因する活性水素
化合物成分(B)の平均官能基数によって、ポリウレタ
ン前駆体製造時にゲル化しない条件を決定し、この条件
を満たすように配合し、かつウレトジオン基が開環する
温度条件以下に保持し反応させることが重要である。そ
の配合比率はJ.P.Flory、Khun等が理論的
に計算しているゲル化理論に従うが、実際は、前記成分
(A)、(B)各分子に含まれる反応基の反応性比を考
慮にいれた配合比で反応させることによって、ポリウレ
タン前駆体はゲル化することなく製造でき、フリーのイ
ソシアネートモノマー及びNCO基末端化合物を含有し
ない。
【0028】ポリウレタン系成分は、溶融状態、バルク
状態、または必要に応じて、ポリウレタン工業において
常用の不活性溶剤、例えばトルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン系溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコー
ルエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトン、N−メチルピロリドン、フルフラール
等の極性溶剤の1種又は2種以上を使用して、ウレトジ
オン基が開環しない温度条件、好ましくは100℃以下
で、上記の配合条件範囲で各成分を均一に混合し反応さ
せて製造することができる。反応装置としては、上記の
均一反応が達成できればいかなる装置でも良く、例え
ば、攪拌装置の付いた反応釜やニーダー、一軸又は多軸
押出し反応機等の混合混練装置が挙げられる。反応を早
く進めるため、触媒としてポリウレタンの製造において
常用されるジブチル錫ジラウレート等の金属触媒やトリ
エチルアミン等の三級アミン触媒を用いることもでき
る。
【0029】このようにして製造されるポリウレタン系
成分は、使用するポリイソシアネート化合物(a1)に
よりウレトジオン基及び活性水素基以外にイソシアヌレ
ート基、ウレタン基、カルボジイミド基、ウレトンイミ
ン基、オキサゾリドン基、ヒダントイン基等のNCO基
から誘導される基を含有することができるが、NCO基
を実質的に含有せず、ウレトジオン基と活性水素基とを
ウレトジオン基/活性水素基=0.25〜1.0、好ま
しくは0.35〜0.75の比率で含有する必要があ
る。
【0030】これはウレトジオン基が加熱等で開環する
ときの当量比の規制であり、ウレトジオン基と活性水素
基との比率をウレトジオン基濃度が過剰となる比率にし
た場合には、本発明の接着剤組成物は、環境中の水分と
の反応による架橋・鎖延長やウレタン結合、ウレア結合
との反応によるアロファネートやビューレットになる反
応、及びNCO基単独での重合反応、例えば、カルボジ
イミド化、イソシアヌレート化等により鎖延長及び/又
は架橋させることもできるし、あるいは活性水素基を過
剰にした場合には、熱可塑的高分子樹脂とすることがで
きる。また、作業性、接着性能を考慮した場合、該ポリ
ウレタン系成分の分子量は3000〜60000、特に
5000〜30000が好適である。
【0031】次に、本発明のラミネート用接着剤組成物
の配合について述べる。前記ポリウレタン系成分を主成
分とするラミネート用接着剤組成物に、このポリウレタ
ン系成分のウレトジオン基とこの系成分の活性水素基及
び接着剤組成物配合時に混合される活性水素化合物の活
性水素基の合計の活性水素基との当量比率がウレトジオ
ン基/合計活性水素基=0.25〜1.0、好ましく
は、0.35〜0.75となるように、活性水素化合
物、例えば、前記のポリオール、アミノ基等含有ポリア
ミン、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の
中から選択した一種又は二種以上を含んでなる活性水素
化合物を配合しても良い。
【0032】本発明の前記活性水素化合物を配合したラ
ミネート用接着剤組成物におけるウレトジオン基と合計
活性水素基との当量比率をウレトジオン基/合計活性水
素基=0.5〜1.0の範囲でウレトジオン基濃度を過
剰にした場合、環境中の水分との反応による架橋・鎖延
長やウレタン結合、ウレア結合との反応によるアロファ
ネートやビューレットになる反応、及びイソシアネート
単独での重合反応、例えば、カルボジイミド化、イソシ
アヌレート化等により鎖延長及び/又は架橋させること
もできるし、あるいは逆にウレトジオン基/合計活性水
素基=0.25〜0.5の範囲で活性水素基過剰条件に
した場合には、熱可塑的高分子樹脂とすることができ
る。
【0033】最終的に、本発明の接着剤組成物は、含有
するウレトジオン基が解離し、活性水素基との鎖延長及
び/又は架橋硬化反応によってポリウレタン系樹脂を形
成し優れた接着特性を与えるとともに、優れた塗布性、
加工性も発揮する。本発明の接着剤組成物は、ウレトジ
オン基が残存していても定常的に優れた接着特性を与え
る場合には、ウレトジオン基を完全に解離させなくても
良い。これまで述べたポリウレタン系成分は常態で液
体、固体又は粉状等であってもよく、また、接着剤とし
ての機能を向上させるため、必須成分のポリウレタン系
成分に、必要に応じて、シランカップリング剤、イソシ
アネート系硬化剤、貯蔵時のゲル化防止のためにエステ
ル・ウレタン交換反応防止剤等のゲル化防止剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、染料、顔料、レ
ベリング剤、難燃剤、粘度調整剤、流れ性改良剤、可塑
剤、揺変剤、及び充填剤等を加え接着剤に仕上げること
ができる。ここで調製された本発明の接着剤組成物は常
態で液体、固体状または粉体状等どれであってもよい。
【0034】ここで特にウレトジオン基解離触媒につい
て述べる。本発明のラミネート接着剤組成物に低温下で
の実用的な硬化速度を付与したのは、ウレトジオン基解
離触媒である。ウレトジオン基解離触媒は、該ポリウレ
タン系成分のウレトジオン基の解離温度を低下させるこ
とが可能であるため、触媒無添加時に比べて樹脂の硬化
を低温ですばやく進行させる。このウレトジオン基の解
離温度低下の度合やその後の硬化速度は、添加される触
媒の種類と量等に大きく依存しているが、これらを適切
に選択することにより、室温付近の温度域でも実用的な
硬化速度を得ることが可能となる。
【0035】しかし、例えば触媒添加量が、該ポリウレ
タン系成分の樹脂固形分に対し0.05重量%を下まわ
る場合は、触媒添加による硬化反応の促進効果があらわ
れにくく、また、10.00重量%を上まわる場合は、
硬化速度が早すぎて塗工が困難になったり、硬化後の接
着剤組成物の加水分解を促進する恐れがある等の弊害が
あるため好ましくない。したがって該ポリウレタン系成
分の樹脂固形分に対するウレトジオン基解離触媒の添加
量は0.05〜10.00重量%、好ましくは0.1〜
2.00重量%とするのが望ましい。
【0036】ここで述べるウレトジオン基解離触媒は、
エステル交換触媒、ウレタン化触媒、ブロックイソシア
ネート解離触媒、イソシアヌレート化触媒等として一般
的に知られているものに含まれ、具体的にはジブチルチ
ンジラウレート、スタナスオクトエート等の錫系触媒、
トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,
N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピ
ル)エチレンジアミン、N−メチルモルホリン、1,2
−ジメチルイミダゾール、1,5−ジアザ−ビシクロ
(4,3,0)ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)−ウンデセン−7(以下DBUと称
す)、これらアミン系触媒のボラン塩、DBUフェノー
ル塩、DBUオクチル酸塩、DBU炭酸塩等の各種アミ
ン塩系触媒、ナフテン酸マグネシウム、ナフテン酸鉛、
CH3 COOK+ などのカルボキシレート類、トリエチ
ルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のトリアルキ
ルホスフィン類、CH3 ONaなどのアルコキシド類、
亜鉛系有機金属触媒等が挙げられる。これらのうち触媒
効果と添加後の接着剤組成物の安定性の点を考慮する
と、DBU及びDBUの各種酸塩が好適に使用できる。
【0037】本発明において積層するのに用いるプラス
チックフィルムとしては、延伸ポリプロピレン(OP
P)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエステル
(PET)、ナイロン(NY)、低密度ポリエチレン
(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン
−酢ビ共重合体(EVA)、ポリピニルアルコール(P
VA)、エチレンビニールアルコール共重合体(EVO
H)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(P
C)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、Al、Cu、紙等及びこれらのコーティ
ングを施したフィルムが挙げられる。これらのプラスチ
ックフィルムは、積層を行うまえにコロナ放電処理など
の適切な表面処理を行うことが接着力を向上させるうえ
で好ましい。また、ポリマーコートフィルムは、気泡発
生、接着力低下等の問題が発生する可能性があるため、
コーティングされているポリマーの種類、コーティング
量、表面特性等を事前に考慮しておく必要がある。
【0038】次にフィルムの積層方法について述べる。
本発明のラミネート用接着剤は、ドライラミネーショ
ン、ホットメルトラミネーション、エクストルージョン
ラミネーション等公知の積層方法にて用いることが可能
である。そして積層されたフィルムは室温下で1日程度
のエージングで硬化反応を完了することが可能である。
【0039】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例について詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。特にことわりのない限り、実施例中の部及
び%はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
尚、実施例中のウレトジオン基含量及びイソシアヌレー
ト基含量は、それぞれの官能基をNCO基含量に換算し
たものである。
【0040】ポリイソシアネート成分(a1)の合成 合成例1 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、HDI(日本ポリウレタン工業製、NCO基含量
49.9%)3000部と触媒としてトリオクチルホス
フィン6.0部を仕込み、攪拌しながら65〜70℃に
加熱し同温度で6時間反応させ、次いでリン酸3.5部
を加えて反応を停止させた。NCO基含量30.3%の
淡黄色の反応生成液を得た。この反応生成液から、未反
応HDIを120℃、0.01Torrで薄膜蒸留によ
り除去した。生成物のNCO基含量21.1%であり、
FT−IR及び13C−NMRから、この生成物にはNC
O基、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基が存在す
ることが確認された。高沸点溶剤であるプロピレングリ
コールメチルエーテルアセテート(以下PGM−Acと
略す)の沸点でジブチルアミン(以下DBAと略す)と
反応させ塩酸水溶液で逆滴定して求めたNCO基含量3
7.5%であり、よってウレトジオン基の解離で生成す
るNCO基含量は16.4%であった。また、イソシア
ヌレート基含量12.5%であった。このウレトジオン
基及びイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート化合
物をポリイソシアネートAとする。
【0041】合成例2 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、HDI(日本ポリウレタン工業製、NCO基含量
49.9%)3000部と触媒としてトリオクチルホス
フィン6.5部を仕込み、攪拌しながら50〜55℃で
8時間反応させ、次いでリン酸1.9部を加えて反応を
停止させた。生成物のNCO基含量37.3%であり、
FT−IR及び13C−NMRから、この生成物にはNC
O基、ウレトジオン基、イソシアヌレート基が存在する
ことが確認された。PGM−Acの沸点でDBAと反応
させ塩酸水溶液で逆滴定して求めたNCO基含量44.
5%であり、よってウレトジオン基の解離で生成するN
CO基含量は7.2%であった。また、イソシアヌレー
ト基含量5.5%であった。このウレトジオン基、イソ
シアヌレート基含有ポリイソシアネート化合物をポリイ
ソシアネートBとする。
【0042】合成例3 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、HDI(日本ポリウレタン工業製、NCO基含量
49.9%)3000部と2−n−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール23部をいれ、反応器内を
窒素置換して、撹拌しながら反応温度60〜70℃に加
温し、同温度にて3時間反応させた。このときの反応液
のNCO含量は、49.1%であった。次に触媒として
トリオクチルホスフィン6.0部を仕込み、撹拌しなが
ら65〜70℃に加熱し同温度で6時間反応させ、次い
でリン酸3.5部を加えて反応を停止させて、NCO含
量30.3%の淡黄色の反応生成液を得た。この反応生
成液から、未反応のHDIを120℃、0.01Tor
rで薄膜蒸留により除去した。生成物のNCO含量2
1.1%であり、FT−IR及び13C−NMRから、こ
の生成物にはウレタン基、NCO基、ウレトジオン基、
イソシアヌレート基が存在することが確認された。PG
M−Acの沸点でDBAと反応させ塩酸水溶液で逆滴定
して求めたNCO基含量37.5%であり、よってウレ
トジオン基の解離で生成するNCO基量は16.4%で
あった。また、イソシアヌレート基含量12.5%であ
った。このウレタン基、ウレトジオン基、イソシアヌレ
ート基含有ポリイソシアネート化合物をポリイソシアネ
ートCとする。
【0043】実施例1、比較例1ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例1のポリイソシアネートAとMDIと分子量20
00の芳香族ポリエステジオールとNPG/HG/EG
=2/1/2モル比からなるポリエステルと分子量2,
000のヘキサメチレンアジペートジオールからなるポ
リウレタン系成分にウレトジオン基解離触媒を加えて本
願発明の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例1のポリイソシアネートA(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とMDI189部
と分子量2000の芳香族ポリエステルジオール(IP
/TP/AA=5/5/1モル比とNPG/HG/EG
=2/1/2モル比からなるポリエステル、以下PES
−Aと称す)1552部と分子量2000のヘキサメチ
レンアジペートジオール681部とトルエン3026部
と酢酸エチル4540部を加え、70℃で反応させた。
3時間後、FT−IRによりイソシアヌレート基及びウ
レトジオン基の吸収ピークは反応開始時と変化なく、N
CO基のみの吸収ピークが消えたことを確認し、ウレタ
ン化を終了し、ポリウレタン系成分(PU−1)を得
た。このPU−1にウレトジオン基解離触媒(DBUフ
エノール塩、以下DBU−PHと略す)を樹脂固形分に
対して0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えない
ものを比較例とした。フィルムの硬化性を表1に示す。
また積層フィルムの物性を表3、比較例を表7に示す。
【0044】実施例2、比較例2ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例2のポリイソシアネートBとMDIと分子量20
00の芳香族ポリエステジオールと分子量2000の3
−メチル−1,5−ペンタンアジペートジオールからな
るポリウレタン系成分にウレトジオン基解離触媒を加え
て本願発明の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例2のポリイソシアネートB(NCO基含量
37.3%、ウレトジオン基含量7.2%、イソシアヌ
レート基含量5.5%)100部と分子量2000のP
ES−A489部と分子量2000の3−メチル−1,
5−ペンタンアジペートジオール500部と酢酸エチル
1089部を加え、70℃で反応させた。5時間後、F
T−IRでイソシアヌレート基及びウレトジオン基の吸
収は反応開始時と変化なく、NCO基のみの吸収が消え
ウレタン化が終了し、ポリウレタン系成分(PU−2)
を得た。このPU−2にDBU−PHを樹脂固形分に対
して0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えないも
のを比較例とした。フィルム硬化性を表1に示す。また
積層フィルムの物性を表4、比較例を表8に示す。
【0045】実施例3、比較例3ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例1のポリイソシアネートAとイソホロンジイソシ
アネートとPES−Aと0の芳香族ポリエステジオール
とNPG/HG/EG=2/1/2モル比からなるポリ
エステルと分子量6000の3−メチル−1,5−ペン
タ5−ペンタンアジペートジオールから成るポリウレタ
ン系成分にウレトジオン基解離触媒を加えて本願発明の
組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例1のポリイソシアネートA(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とイソホロンジイ
ソシアネート167部とPES−Aと分子量6000の
3−メチル−1,5−ペンタ5−ペンタンアジペートジ
オール1360部と酢酸エチル3200部を加え、70
℃で反応させた。5時間後、FT−IRでイソシアヌレ
ート基及びウレトジオン基の吸収は反応開始時と変化な
く、NCO基のみの吸収が消えウレタン化が終了し、ポ
リウレタン系成分(PU−3)を得た。このPU−3に
DBU−PHを樹脂固形分に対して0.5重量%加えた
組成を実施例とし、加えないものを比較例とした。フィ
ルム硬化性を表3に示す。また積層フィルムの物性を表
5、表9に示す。
【0046】実施例4、比較例4ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例3のポリイソシアネートCとイソホロンジイソシ
アネートとPES−Aと0の芳香族ポリエステジオール
とNPG/HG/EG=2/1/2モル比からなるポリ
エステルと分子量2000のヘキサメチレンアジペート
ジオールとエチレングリコールから成るポリウレタン系
成分にウレトジオン基解離触媒を加えて本願発明の組成
物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例3のポリイソシアネートC(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とイソホロンジイ
ソシアネート130部と分子量2000のPES−A1
000部と分子量2000のヘキサメチレンアジペート
ジオール700部とエチレングリコール7部と酢酸エチ
ル2130部を加え、70℃で反応させた。5時間後、
FT−IRでイソシアヌレート基及びウレトジオン基の
吸収は反応開始時と変化なく、NCO基のみの吸収が消
えウレタン化が終了し、ウレタン系成分(PU−4)を
得た。このPU−4にDBU−PHを樹脂固形分に対し
て0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えないもの
を比較例とした。フィルム硬化性を表2に示す。また積
層フィルムの物性を表6、表10に示す。
【0047】[接着剤組成物を用いたフィルムの硬化性
評価]次に示す条件でフィルム化した後に、それぞれの
フィルムについて軟化点とゲル分率を測定した。表1、
2に示すように、触媒の添加によりウレトジオン基が反
応することにより軟化点及びゲル分率が向上し、またこ
の硬化反応は、25℃×ほぼ1日で完了する事が分かっ
た。 フィルム硬化条件: 室温×2時間+80℃×20秒+
25℃×各経時日数 (1)軟化点 次に示す条件でフィルム軟化点を測定した。結果を表1
〜2に示す。 軟化点定義 :フィルムに一定荷重をかけたまま熱風
循環乾燥機中につるし、一定条件で昇温していったとき
に、フィルムが急激に伸びるかあるいは切れた温度を軟
化点とした。 試験片形状 :JIS2号型ダンベルにて打ち抜き 試験片への荷重:500g/cm2 昇温速度 :10℃/min(室温より昇温開始し
た) (2)ゲル分率 次に示す条件でゲル分率を測定した。結果を表1〜2に
示す。 ゲル分率定義 :円筒漉紙中のフィルム約1gを溶剤に
より抽出し、抽出後のフィルムの重量残存率をゲル分率
とした。 試験片形状 :厚さ約80μm、縦×横=5mm×8
0mm 抽出機器 :SOXTEC SYSYTEM HT
1043(tecaor社製) 抽出溶剤 :メチルエチルケトン 抽出条件 :煮沸5時間+還流溶剤による洗浄1時
【0048】[接着強さの評価] (1)剥離接着強さの経時変化 前述のように、触媒の添加により軟化点及びゲル分率が
向上し、硬化反応の進行が確認された。またこの硬化反
応は表1の結果より25℃×1日でほぼ完了しているこ
とが確認された。そこで、次に25℃においても硬化反
応が進行する触媒添加系について、各種被着体との剥離
接着強さを以下に示す接着条件にて測定した。結果を表
3〜10に示す。 添加触媒 :DBU−PH 触媒の添加量 :ポリウレタン系成分樹脂の固形分に対
して0.2部 接着剤の固形分:25%(酢酸エチルによる希釈) 塗布量 :4.0g/m2 乾燥温度 :80℃ 乾燥時間 :30秒 エージング条件:25℃×1日、3日、7日 はく離接着強さ:JIS K 6854に準拠する。
(T型はく離,引張り速さ 200mm/min,接着
強さの単位 g/15mm) (2)レトルト試験 上記の接着試験時に作成した積層フィルムのうち、エー
ジング条件が25℃×1日のものについて以下に示す条
件にてレトルト処理を行い、はく離接着強さを測定し
た。結果を表3〜10に示す。 レトルト処理条件:120℃×30min
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のラミネート
用接着剤組成物は、エージング条件が25℃×1日でほ
ぼ硬化反応が完了し、軟化点およびゲル分率の向上がみ
られ、耐熱性、耐溶剤性等の優れた樹脂となることが判
明した。また、本発明のラミネート用接着剤組成物は、
各種被着材に対して良好なはく離接着強さを有し、その
接着強さは経時後も実用的な接着強さを有することが判
明した。また、レトルト処理後も積層フィルムの外観に
デラミ等の異常は認められず、接着強さも保持している
ことが確認された。さらに本発明のラミネート用接着剤
組成物は、フリーのポリイソシアネートモノマーを全く
含有しないシステムで上記の点を可能とする。従って、
本発明により、低温下、短時間硬化が可能な、生産性、
作業環境安全性等に優れたラミネート接着剤組成物の提
供が可能となった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリイソシアネート成分
(A)のうち、ポリイソシアネート化合物(al)は、
少なくともウレトジオン基とイソシアヌレート基を含有
する。少なくともウレトジオン基とイソシアヌレート基
が含有されれば、一種又は二種以上の混合物であっても
よい。例えば、ウレトジオン基含有ポリイソシアネート
化合物(二量体及びポリウレトジオン体)とイソシアヌ
レート基含有ポリイソシアネート化合物(三量体及びポ
リイソシアヌレート体)とウレトジオン基及びイソシア
ヌレート基含有ポリイソシアネート化合物との混合物で
あってもよい。ポリイソシアネート化合物(al)のウ
レトジオン基含有量は、7〜25重量%が好ましく
らには10〜23重量%が好適である。イソシアヌレー
ト基含有量は、1〜24重量%が好ましくさらには3
〜20重量%が好適である。また、ポリイソシアネート
化合物(al)を構成するポリイソシアネートモノマー
としては、生成したポリイソシアネート化合物が液状と
なることや無黄変性となる等の点から、特に1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネートが適している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】実施例1、比較例1ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例1のポリイソシアネートAとMDIと分子量20
00の芳香族ポリエステジオールと分子量2,000
のヘキサメチレンアジペートジオールからなるポリウレ
タン系成分にウレトジオン基解離触媒を加えて本願発明
の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例1のポリイソシアネートA(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とMDI189部
と分子量2000の芳香族ポリエステルジオール(IP
/TP/AA=5/5/1モル比とNPG/HG/EG
=2/1/2モル比からなるポリエステル、以下PES
−Aと称す)1552部と分子量2000のヘキサメチ
レンアジペートジオール681部とトルエン3026部
と酢酸エチル4540部を加え、70℃で反応させた。
3時間後、FT−IRによりイソシアヌレート基及びウ
レトジオン基の吸収ピークは反応開始時と変化なく、N
CO基のみの吸収ピークが消えたことを確認し、ウレタ
ン化を終了し、ポリウレタン系成分(PU−1)を得
た。このPU−1にウレトジオン基解離触媒(DBUフ
エノール塩、以下DBU−PHと略す)を樹脂固形分に
対して0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えない
ものを比較例とした。フィルムの硬化性を表1に示す。
また積層フィルムの物性を表3、比較例を表7に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】実施例2、比較例2ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例2のポリイソシアネートBとMDIと分子量20
00の芳香族ポリエステジオールと分子量2000の
3−メチルー1,5−ペンタンアジペートジオールから
なるポリウレタン系成分にウレトジオン基解離触媒を加
えて本願発明の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例2のポリイソシアネートB(NCO基含量
37.3%、ウレトジオン基含量7.2%、イソシアヌ
レート基含量5.5%)100部と分子量2000のP
ES−A489部と分子量2000の3−メチルー1,
5−ペンタンアジペートジオール500部と酢酸エチル
1089部を加え、70℃で反応させた。5時間後、F
T−IRでイソシアヌレート基及びウレトジオン基の吸
収は反応開始時と変化なく、NCO基のみの吸収が消え
ウレタン化が終了し、ポリウレタン系成分(PU−2)
を得た。このPU−2にDBU−PHを樹脂固形分に対
して0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えないも
のを比較例とした。フィルム硬化性を表1に示す。また
積層フィルムの物性を表4、比較例を表8に示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】実施例3、比較例3ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例1のポリイソシアネートAとイソホロンジイソシ
アネートとPES−Aと分子量6000の3−メチルー
1,5−ペンタ5−ペンタンアジペートジオールから成
るポリウレタン系成分にウレトジオン基解離触媒を加え
て本願発明の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 撹拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例1のポリイソシアネートA(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とイソホロンジイ
ソシアネート167部とPES−Aと分子量6000の
3−メチル−1,5−ペンタ5−ペンタンアジペートジ
オール1360部と酢酸エチル3200部を加え、70
℃で反応させた。5時間後、FT−IRでイソシアヌレ
ート基及びウレトジオン基の吸収は反応開始時と変化な
く、NCO基のみの吸収が消えウレタン化が終了し、ポ
リウレタン系成分(PU−3)を得た。このPU−3に
DBU−PHを樹脂固形分に対して0.5重量%加えた
組成を実施例とし、加えないものを比較例とした。フィ
ルム硬化性を表3に示す。また積層フィルムの物性を表
5、表9に示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】実施例4、比較例4ラミネート用接着剤組成物及び積層フィルムの製造方法 合成例3のポリイソシアネートCとイソホロンジイソシ
アネートとPES−Aと分子量2000のヘキサメチレ
ンアジペートジオールとエチレングリコールから成るポ
リウレタン系成分にウレトジオン基解離触媒を加えて本
願発明の組成物を得た。積層フィルムの製造方法 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器のついた反応
器に、合成例3のポリイソシアネートC(NCO基含量
21.1%、ウレトジオン基含量16.4%、イソシア
ヌレート基含量12.5%)100部とイソホロンジイ
ソシアネート130部と分子量2000のPES−A1
000部と分子量2000のヘキサメチレンアジペート
ジオール700部とエチレングリコール7部と酢酸エチ
ル2130部を加え、70℃で反応させた。5時間後、
FT−IRでイソシアヌレート基及びウレトジオン基の
吸収は反応開始時と変化なく、NCO基のみの吸収が消
えウレタン化が終了し、ウレタン系成分(PU−4)を
得た。このPU−4にDBU−PHを樹脂固形分に対し
て0.5重量%加えた組成を実施例とし、加えないもの
を比較例とした。フィルム硬化性を表2に示す。また積
層フィルムの物性を表6、表10に示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】[接着強さの評価] (1)剥離接着強さの経時変化 次に各種被着体との剥離接着強さを以下に示す接着条件
にて測定した。結果を表3〜10に示す。 添加触媒 :DBU−PH 触媒の添加量 :ポリウレタン系成分樹脂の固形分に対
して0.2部 接着剤の固形分:25%(酢酸エチルによる希釈) 塗布量 :4.0g/m 乾燥温度 :80℃ 乾燥時間 :30秒 エージング条件:25℃×1日、3日、7日 はく離接着強さ:JIS K 6854に準拠する。
(T型はく離,引張り速さ 200mm/min,接着
強さの単位 g/15mm) (2)レトルト試験 上記の接着試験時に作成した積層フィルムのうち、エー
ジング条件が25℃×1日のものについて以下に示す条
件にてレトルト処理を行い、はく離接着強さを測定し
た。結果を表3〜10に示す。 レトルト処理条件:120℃×30min
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/12 C08J 5/12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともウレトジオン基及びイソシア
    ヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物(a
    1)からなるポリイソシアネート成分(A)と、分子量
    18〜20,000であって分子内に2個以上の活性水
    素基を含有する活性水素化合物成分(B)とを、ポリイ
    ソシアネート成分(A)のイソシアネート基に対して活
    性水素化合物成分(B)の活性水素基の当量比率が1.
    0を越える条件で反応させて得られる、少なくともウレ
    トジオン基と活性水素基とをウレトジオン基/活性水素
    基=0.25〜1.0の当量比率で含有するポリウレタ
    ン系成分と該ポリウレタン系成分100重量部に対して
    0.05〜10.00重量部のウレトジオン基解離触媒
    とからなることを特徴とするラミネート用接着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 少なくともウレトジオン基及びイソシア
    ヌレート基を含有するポリイソシアネート化合物(a
    1)と分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポ
    リイソシアネート化合物(a2)からなるポリイソシア
    ネート成分(A)と、分子量18〜20,000であっ
    て分子内に2個以上の活性水素基を含有する活性水素化
    合物成分(B)とを、ポリイソシアネート成分(A)の
    イソシアネート基に対して活性水素化合物成分(B)の
    活性水素基の当量比率が1.0を越える条件で反応させ
    て得られる、少なくともウレトジオン基と活性水素基と
    をウレトジオン基/活性水素基=0.25〜1.0の当
    量比率で含有するポリウレタン系成分と該ポリウレタン
    系成分100重量部に対して0.05〜10.00重量
    部のウレトジオン基解離触媒とからなることを特徴とす
    るラミネート用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 該ポリイソシアネート化合物(a1)
    が、ポリイソシアネートモノマーと側鎖を有する2官能
    以上のポリオールとを反応させたイソシアネート基末端
    プレポリマー中にウレトジオン基およびイソシアヌレー
    ト基を含有することを特徴とする請求項1、2に記載の
    ラミネート用接着剤組成物。
  4. 【請求項4】請求項1、2、3に記載のラミネート用接
    着剤組成物を第一のプラスチックフィルム又は金属箔に
    塗布し、乾燥させた後、これに第二のプラスチックフィ
    ルム又は金属箔を張り合わせた後の硬化条件が、10〜
    35℃で24時間であることを特徴とする積層フィルム
    の製造方法。
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