JP3376183B2 - インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法及びブリード緩和方法 - Google Patents

インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法及びブリード緩和方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出口
(オリフィス)から小液滴として吐出及び飛翔させ、こ
の小液滴を被記録材表面へ付着させて記録を行なうイン
クジェット記録において使用する水性インク、及びこれ
を用いるインクジェット記録方法、かかるインクを用い
た機器類に関し、特に滲み(フェザリング)及び混色滲
み(ブリーディング)を解消し、且つ高発色画像を形成
することが出来るインクジェット用水性インク及びこれ
を用いるインクジェット記録方法及びブリード緩和方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット記録用インク
としては、安全性、臭気等の面から水性インクが主流で
あり、各種の水溶性染料又は顔料を色材として用い、水
又は水と水溶性有機溶媒からなる液媒体に溶解又は分散
させ、必要に応じて、保湿剤、染料溶解助剤、防かび剤
等を添加したインクが知られている。この様なインクを
用いるインクジェット記録はインクを毎秒数千滴以上吐
出可能であり、高速記録が容易であること、騒音が少な
いこと、カラー化が容易であること、高解像度化が可能
であること、普通紙記録が可能であること等の多くの長
所を持っており、数年来の普及が目覚ましい。
【0003】更に近年パソコンの低価格化、高性能化、
GUI環境の標準化により、プリンター等による画像記
録においても、高発色、高品位、高堅牢性、高解像度記
録及び高速記録等の要求が高まり、インクジェット記録
においてもこれに呼応して、色材成分を出来るだけ紙の
表面に残し、画像濃度を高めると共に記録ドットのエッ
ジ部を鮮明にし、滲み(フェザリング)や混色滲み(ブ
リーディング)等を少なくすることに対する種々の技術
思想の提案がされつつある。
【0004】その第1の例として、特開昭58−136
75号公報には、ポリビニルピロリドンをインク中に添
加し、記録ドットの紙への吸収と広がりを制御する方
法、又、第2の例として特開平3−172362号公報
には、特定のマイクロエマルションをインク中に添加し
てインクの吸収とドットの広がりを制御する方法が開示
されてる。
【0005】更に、ゾル−ゲル転移現象をインクに適用
した第3の例として、特開昭62−181372号公報
及び特開平1−272623号公報等には、室温でゲル
状態で、加熱によりゾル状態となるインクが記載されて
おり、該インクは、ゾル状態で被記録材に記録し、イン
クの冷却によりゲル状態へと戻る為に、インクの紙への
浸透を抑制することが出来るとしている。
【0006】又、最近、第4の例として特開平6−49
399号公報には、可逆的熱ゲル化特性を有する化合物
をインクに添加し、良好な発色性、定着性及び滲みが少
なく、且つ印字物の保存性が優れ、信頼性も優れたイン
ク及びかかるインクを用いるインクジェット記録方法及
び機器類が開示されている。この技術的背景は、特定の
水溶性高分子の水溶液を加熱してゆくと、水溶性が低下
し溶液が白濁する(この温度を曇点という)現象に基づ
くものである。
【0007】上記水溶性高分子の代表的な例は、N−イ
ソプロピルアクリルアミド、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリエチレンオキシド及びヒドロキシプロピルセル
ロース等である。これらの高分子はその溶解度が負の温
度係数を持っている為に、曇点以上では溶液からの分離
析出状態となる。その析出状態では疎水的なミクロゲル
が生成し溶液の粘度が低下する。析出状態で被記録材上
へ記録を行うと、被記録材表面での温度降下により元の
粘度に戻る、即ち、増粘してインクの浸透を抑制出来る
ものである。
【0008】一方、第5の例として、M.Crouch
erらは、従来の均一系インクの問題点を指摘すると共
に、将来のインクジェット用インクとして、ラテックス
を利用した不均一系のインクを提案している(M.D.Crou
cher and M.L.Hair;Ind.Eng.Chem.Res.1989,28,1712-17
18, "Design Criteria and Future Directions in Inkj
et Ink Technology")。
【0009】更に、米国特許4,246,154号明細
書には、染料で着色したビニルポリマーの微粒子をアニ
オン的に安定化したインクが開示されている。又、米国
特許4,680,332号明細書には、油溶性染料を含
み、非イオン性安定剤が結合した水不溶性ポリマーを液
媒体に分散した不均一インクが開示されている。又、米
国特許5,100,471号明細書には、溶剤と、ポリ
マーコアと染料とが共有結合したシリカシェルとからな
る着色粒子とからなる水性インクが提案され、紙上でよ
り鮮明な色が形成されること、温度変化に対して安定な
こと、耐水性が高い画像が得られること等の特徴を有し
ていることが記載されている。
【0010】一方、第6の例として、非水性インクとし
て特開平3−240586号公報には、分散媒に膨潤す
る樹脂により被覆された着色粒子をケロシン等に分散さ
せたものの使用が提案されている。この提案では特に画
像の滲み防止及び液滴吐出用ノズルの目詰り防止に効果
があるとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上に
述べた従来例の第1及び第2の例では、紙への浸透を抑
制している為、インクが紙上で浸透せずに残る時間が長
く、インクの定着性に問題がある。又、異なる色間の混
色(ブリード)が発生してしまうという問題もある。第
3の例のゾル−ゲル転移インクは、印字物の保存温度変
化により流動性が出ることがあり、画像の流れ出しによ
る混色汚損及び転写汚損の問題がある。
【0012】第4の例の、可逆的熱ゲル化化合物含有イ
ンクでは、水溶性セルロースエーテル類を使用する為、
温度降下による粘度上昇が緩慢で、インクジェット記録
の様に1画素を数10msec以下で高速に記録する方
法には不向きである。又、インクジェット記録に使用す
ると、インク吐出時の粘度の上限が20mPa・s以下
と低い為、低濃度で用いなければならず、十分な増粘効
果を得ることが困難である。
【0013】一方、第5の例群のうち、色材をアニオン
的に安定化させたものでは、色材が安定分散するpH領
域が狭く、染料の選択範囲が小さいという問題がある。
又、記録ドットの紙上での広がりが小さく、必要な光学
濃度(O.D.)が得にくいという欠点がある。又、高
速記録に必要な定着時間の短縮という点では、従来の画
像形成手段と同様に、インクの定着が蒸発及び浸透にの
み依存している為に効果が少ない。
【0014】別の例の油溶性染料を含み、非イオン性安
定剤が結合したポリマーの分散インクでは、染料の選択
範囲は拡大するものの、上記と同様に蒸発と浸透に依存
した定着機構であるから、インクの定着時間の短縮の効
果が少ない。又、異なるカラー間の混色(ブリード)に
ついても隣接ドット間で定着に時間がかかる為に不利で
ある。
【0015】更に、ポリマーコア/シリカシェル構造の
分散インクでは、顔料の分散安定性という点では優れて
いるが、色材の紙表面での凝集に特別の手段を持たない
為、O.D.が十分ではない。又、インクの定着が蒸発
と浸透に依存しているので定着時間の短縮に効果が少な
く、ブリードの問題がある。
【0016】更に、上記の3例に共通している問題とし
て、紙表面への色材粒子の付着について考慮されていな
いので、記録画像の擦過性が悪いと云う点が挙げられ
る。又、第6の従来例においては、分散媒にケロシンを
用いるので臭気及び安全性等に問題がある。
【0017】水性インク、特にインクジェット用水性イ
ンクとして小液滴吐出に必要な物性としては、表面張力
が20dyne/cm(リフィル速度に関係する)より
も大きく、粘度が1〜20mPa・sの範囲にあり、p
H値が3〜10程度であり、又、インクの定着時間が2
0sec(出来るだけ短い方が良い)よりも速いこと等
である。
【0018】ここで、インクの紙への転移について考え
る。一般に液体の紙への転移現象については、Luca
s−Washburnの式が知られており、液体の転移
量をV、紙の粗さ指数をVr、吸収係数をKa、転移時
間をT、濡れ開始時間をTwとすると、液体が水の場合
に、液体の転移量Vは下記式(1)で表わされる。 又、上記式(1)中のKaは、紙とインクの両方の物性
に関するもので、次式(2)で表される。 但し、式(2)中、rは紙の毛管半径、γは液体の表面
張力、θは接触角、ηは液体の粘度である。
【0019】上記式(1)から、色材を紙の表面へ残す
には、出来るだけ液体の浸透を遅くする、即ち、Kaの
値を小さくすることが必要であることがわかる(Kaを
小さくすることで蒸発にかかる時間がかせげる)。その
為のインク物性としては、式(2)から表面張力γを小
さく、粘度ηを大きく、接触角θを大きくすればよいこ
とが分かる。しかしながら、先に述べた様に、インクジ
ェット用のインクの物性には種々の制約があるのでKa
の調節は容易ではない。
【0020】一方、液体が非水系の溶媒、例えば、エタ
ノール等を用いれば、式(1)中の濡れ時間Twを無視
することが出来るので定着を早くすることが出来るが、
Ka値も大きくなって浸透の効果が大きくなる為、画像
としては“フェザリング”が多くなってしまう。更に、
式(2)中、cosθの項は、インクと紙との組み合わ
せで決まるものであるから、用紙の種類によって、よか
ったり悪かったりすることが生じる。即ち、用紙選択性
を満足させることが出来ない。以上述べた問題は、従来
の色材分散インクであっても、画像形成が浸透と蒸発に
依存している限り起こり得ることと考えられる。
【0021】従って本発明の目的は、上記従来技術の諸
問題を解決し、特に滲み(フェザリング)及び混色滲み
(ブリーディング)を解消し、且つ高発色画像を形成す
ることが出来るインクジェット用水性インク、これを用
いるインクジェット記録方法及びブリード緩和方法を提
供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、色材と液媒体
可逆型増粘性高分子を含むインクジェット用水性イ
ンクであって、 該インクは、転移温度を有し、該インク
を転移温度以上に昇温させたときに増粘するものであ
り、 該熱可逆型増粘性高分子が、窒素含有環を有する活
性水素化合物のアルキレンオキシド付加物のビニル系カ
ルボン酸エステル(a)を構成単位として50重量%以
上含有する水溶性ビニル系重合体(A)であることを特
徴とするインクジェット用水性インク、これを用いるイ
ンクジェット記録方法及びブリード緩和方法である。
た、本発明は、これらのインクジェット用水性インクを
インクジェット法を用いて滴として前記転移温度以上の
表面温度を有する被記録媒体に付着させる工程を有する
ことを特徴とするインクジェット記録方法である。
た、本発明は、第1のインクジェット用水性インクの滴
と、第1のインクジェット用水性インクとは色の異なる
第2のインクジェット用水性インクの滴とを各々被記録
媒体に付与して形成された、2つ以上の異色領域を含む
カラー画像の異色領域の境界におけるブリーディングを
緩和する方法であって、第1のインクジェット用水性イ
ンクとして、前述した特定のインクジェット用水性イン
クを用いると共に、少なくとも第1のインクジェット用
水性インクの滴が被記録媒体に付与されるときに、被記
録媒体の表面温度を第1のインクジェット用水性インク
の転移温度以上とすることを特徴とするブリード緩和方
法である。
【0023】本発明者らは、前述の様な従来技術におけ
る制約は、インクが温度によらず常に色材と溶媒とが均
一な状態の液体であることに起因していると考え、温度
をトリガーにしてインクが状態変化を起こし、被記録材
上で色材と溶媒が分離して挙動する上記構成からなるイ
ンクを考案した。
【0024】即ち、この場合の状態変化とは、室温にお
けるインク中では溶解解離している高分子が、一定の温
度(転移温度)以上に上がった場合に、高分子同士が会
合を起こして濃厚な高粘度液体となり、且つ色材が該高
分子に結合した状態を形成することをいい、この状態の
インクを被記録材上へ記録することによって、濃厚な色
材相は被記録材表面に残り、希薄な溶媒相は被記録材中
へ浸透する。
【0025】又、上記変化は記録する時の広範囲な環境
温度に対応させる為、可逆的であることが条件となる。
そこで実際には、記録ヘッドからの小液滴吐出時は低粘
度のほうが高速記録に有利である為、動作時は粘度が低
い状態でインクを吐出させて、一方、被記録材を転移温
度以上に加熱しておき、この上に記録することで上述の
現象が実現される。
【0026】上記の条件では、「インク滴の温度<被記
録材の温度」である為、インク滴が被記録材表面に付着
した瞬間は被記録材の表面が冷却される為、インク滴が
転移温度に上昇するのに僅かな時間遅れが出る。即ち、
その粘度上昇するまでの時間内においてはインクが低粘
度に保たれる為、Lucas−Washburnの式に
従って被記録材へインクが浸透する。この結果、従来、
色材すべてを被記録材表面に残した場合には、記録画像
に擦過性の問題が生じていたが、これに対する解消手段
にもなる。
【0027】又、上記の方法の他に、転移温度で吐出が
可能な温度(又は粘度)になる様に予めインクを加熱
し、部分的に高分子の会合を起こさせ、その様な小液滴
を被記録材へ記録しても滲み抑制の効果が見られる。
尚、本発明のインク中に添加される熱可逆型増粘性高分
子の転移温度は、記録装置が通常使用される環境温度
(室温)よりも高く、且つ温度による増粘を効果的にす
る為(状態変化の前後の温度差を大きくする)、30℃
以上100℃以下のものを使用するのが望ましい。転移
温度が100℃以下のものを使用すると、インク中の水
分の蒸発による著しい増粘を引き起こすことがないので
好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。先ず本発明のインクに用い
られる、一定の転移温度で解離溶解・会合増粘する熱可
逆型増粘性高分子について説明する。熱可逆型増粘性高
分子とは、その水溶液や水懸濁液等が一定の温度(転移
温度)以上で増粘し、且つ温度−粘度の関係が可逆的で
ある高分子である。
【0029】本発明で使用する上記高分子の好ましい具
体例は、窒素含有環を有する活性水素化合物のアルキレ
ンオキシド付加物のビニル系カルボン酸エステル(a)
を構成単位として50重量%以上含有する水溶性ビニル
系重合体(A)であり、更には、該重合体(A)が、エ
ステル(a)と、窒素含有脂環式化合物のエチレンオキ
シド−プロピレンオキシドブロック共重合体付加物の
(メタ)アクリル酸エステル(b)との共重合体である
もの、前記化合物(a)が、(置換)モルホリンのエチ
レンオキシド及び/又はプロピレンオキシド1〜20モ
ル付加物の(メタ)アクリル酸エステルである化合物等
である。
【0030】上記窒素含有環を有する活性水素化合物と
しては、窒素含有環とアルキレンオキシドが付加する為
の活性水素を有する化合物であり、具体的には、窒素含
有脂環式化合物、例えば、アジリジン環を有するもの
(アジリジン、2−メチルアジリジン等)、ピロリジン
環を有するもの(ピロリジン、2−メチルピロリジン、
2−ピロリドン、スクシンイミド等)、ピペリジン環を
有するもの(ピペリジン、2−メチルピペリジン、3,
5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、4−
ピペリジノピペリジン、4−ピロリジノピペリジン、エ
チルピペコリネート等)、ピペラジン環を有するもの
(1−メチルピペラジン、1−メチル−3−エチルピペ
ラジン等)、モルホリン環を有するもの(モルホリン、
2−メチルモルホリン、3,5−ジメチルモルホリン
等)及びε−カプロラクタム、窒素含有不飽和環状化合
物(3−ピロリン、2,5−ジメチル−3−ピロリン、
2−ヒドロキシピリジン、4−ピリジルカルビノール、
2−ヒドロキシピリミジン等)等が挙げられる。
【0031】これらのうち、好ましいものは、窒素含有
脂環式化合物であり、更に好ましくは、ピペリジン環を
有するもの及びモルホリン環を有するものであり、最も
好ましいものはモルホリン環を有するものである。
【0032】又、本発明におけるアルキレンオキシドと
しては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブ
チレンオキシドが好適である。本発明における前記熱可
逆型増粘性高分子の転移温度の調整は、これらのアルキ
レンオキシドの種類やその付加モル数を調節することで
容易に行うことが出来、例えば、エチレンオキシドの場
合は、付加モル数を多くすると転移温度は上昇し、プロ
ピレンオキシドやブチレンオキシドの場合は付加モル数
の増加によって転移温度が低くなる。アルキレンオキシ
ドの付加モル数としては、1〜20モル程度とすること
が好ましく、より好ましくは1〜5モルとする。
【0033】窒素含有環を有する活性水素化合物のアル
キレンオキシド付加物のビニル系カルボン酸エステル
(a)は、上記した様なアルキレンオキシド付加物とビ
ニル系カルボン酸とのエステルであるが、ビニル系カル
ボン酸としては(メタ)アクリル酸、アクリル酸、マレ
イン酸、ビニル安息香酸及びこれらの誘導体が好まし
く、特に好ましくは(メタ)アクリル酸及び(メタ)ア
クリル酸誘導体が挙げられる。
【0034】更に、本発明における水溶性ビニル系重合
体(A)としては、上記したエステル(a)が1種類以
上の重合体、或いはエステル(a)1種類以上と他のビ
ニル系モノマーとの共重合体であってもよく、エステル
(a)の1種類以上をその構成単位として50重量%以
上含有していればよい。この際に使用される他のビニル
系ポリマーとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリド
ン、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、スチレ
ンスルホン酸、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロ
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニ
トリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ブタジエ
ン、イソプレン等が好適である。
【0035】水溶性ビニル系重合体(A)を構成するモ
ノマーのうち、エステル(a)の占める構成比により増
粘の温度幅が変化するが、温度幅を出来る限り小さくす
る為には、エステル(a)を構成単位として好ましくは
50重量%以上、より好ましくは70重量%以上とす
る。上記の様な構成の熱可逆型増粘性高分子を水溶液と
した場合、一定の転移温度までは温度上昇にともなって
粘度は低下するが、転移温度を超えると高い勾配で粘度
は上昇する。更に、温度・粘度関係がヒステリシスを殆
ど持たない特徴がある。又、その10重量%水溶液を1
℃/minの昇温速度で加熱したときに、その粘度の温
度勾配が転移温度以上で40mPa・s/℃以上となる
為に、被記録材上での十分な増粘効果が得られる。
【0036】又、この転移温度は前述した様に、熱可逆
型増粘性高分子を構成するエステル(a)中のアルキレ
ンオキシドの種類や付加モル数を変化させることで容易
に任意の温度に調整することが出来る為、温度上昇特性
が形態や記録方法等によって変化する種々の記録ヘッド
に適用可能である。但し、熱可逆型増粘性高分子の転移
温度は、インク中の塩、界面活性剤、溶剤等の添加成分
の種類や量によって変化するので、適用するインク組成
での転移温度を用いる必要がある。
【0037】図1に、上記した構成を有する熱可逆型増
粘性高分子の10重量%水溶液の温度・粘度関係の一例
を示す。粘度の測定は、山一電子製VM−100を使用
し、Thermolyne製ホットスターラーnuov
a IIでインクを加熱・撹拌しながら行った。用いた高
分子化合物は、2−(2−モルホリノエトキシ)エチルメ
タクリレート(モルホリンのエチレンオキシド2モル付
加物とメタクリル酸とのエステル)100重量部を、
2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.1重量部とをアンプルに加え、凍結脱気後密閉
し、60℃で8時間重合させて得たものである。図中、
実線は水溶液を1℃/minの昇温速度で昇温させた場
合であり、点線は1℃/minの降温速度で降温させた
場合を示しており、転移温度は46℃であった。
【0038】更に、本発明で使用される上記熱可逆型増
粘高分子とは異なる構成を有する第2の熱可逆型増粘高
分子として、上記したビニルカルボン酸エステル単量体
(a)と、窒素含有脂環式化合物のエチレンオキシド−
プロピレンオキシドブロック共重合体付加物の(メタ)
アクリル酸エステル(b)(下記一般式(I)で表わす
化合物)とを共重合した材料が挙げられる。
【0039】 (式(I)中、R1はH又はCH3、R2は以下の窒素含
有脂環式化合物中の1個のN原子で結合する置換基を示
し、xは2〜50の整数、yは1〜50の整数、zは0
又は1〜50の整数を表わす)
【0040】
【0041】上記単量体(b)の機能としては、上記一
般式(1)に示される様に、直鎖状の分子に多数のエー
テル酸素を有している為、塩が共存していても塩の正電
荷の部分がこのエーテル酸素に優先的に配位する。従っ
て、本発明において、上記の様な構成を有する熱可逆型
増粘性を示す高分子を使用すれば、該高分子の状態変化
に影響を与えなくなる。即ち、上記した様な単量体
(b)を単量体(a)と共重合させることによって、熱
可逆型増粘性高分子の耐塩性を飛躍的に向上させること
が出来る。更に、前述した様に、末端に1個のN原子で
結合する環状の窒素含有置換基及びそれらの置換体を一
般式(1)中に導入することによって、染料等の色材分
子と配位結合することが出来る様になる結果、色材の耐
水性が向上する。
【0042】上記単量体(b)としては、エチレンオキ
シド−プロピレンオキシドブロック共重合体側鎖末端
に、上記した様な窒素含有脂環式化合物が付加したポリ
エーテルモノオールと(メタ)アクリル酸とのエステル
であり、具体的には、例えば、ω−モルホリノ(ポリ)
プロピレングリコール−ポリエチレングリコールモノア
クリレート、ω−モルホリノ(ポリ)プロピレングリコ
ール−ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ω
−モルホリノ(ポリ)エチレングリコール−(ポリ)プ
ロピレングリコール−(ポリ)エチレングリコールモノ
アクリレート、ω−モルホリノ(ポリ)エチレングリコ
ール−(ポリ)プロピレングリコール−(ポリ)エチレ
ングリコールモノメタクリレート、ω−ピペリジノ(ポ
リ)プロピレングリコール−ポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、ω−ピペリジノ(ポリ)プロピレング
リコール−ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ω−ピペリジノ(ポリ)エチレングリコール−(ポ
リ)プロピレングリコール−ポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、ω−ピペリジノ(ポリ)エチレングリ
コール−(ポリ)プロピレングリコール−ポリエチレン
グリコールモノメタクリレート、ω−エチレンイミノ
(ポリ)プロピレングリコール−ポリエチレングリコー
ルモノアクリレート、ω−(2−ピロリジノニル)(ポ
リ)プロピレングリコール−ポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、ω−(3−ピロリジノニル)(ポリ)
プロピレングリコール−ポリエチレングリコールモノア
クリレート、ω−(2−ピペリジノニル)(ポリ)プロ
ピレングリコール−ポリエチレングリコールモノアクリ
レート、ω−(4−ピペリジノニル)(ポリ)プロピレ
ングリコール−ポリエチレングリコールモノアクリレー
ト等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、ピペ
リジン環を有するもの及びモルホリン環を有するもので
あり、最も好ましいものはモルホリン環を有するもので
ある。
【0043】上記の単量体(b)の合成方法としては、
例えば、上記窒素含有脂環式化合物にアルカリ金属触媒
の存在下、50〜200℃、1〜10気圧でアルキレン
オキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド及び
ブチレンオキシド)を順次付加し、更に、エチレンオキ
シドを付加して得られるポリエーテルモノオールと、メ
タクリル酸又はアクリル酸とを酸性触媒(硫酸及びパラ
トルエンスルホン酸等)の存在下、50〜200℃、1
〜10気圧でエステル化するか、又は、エステル化試薬
(ジシクロヘキシルカルボジイミド等)と共に、−10
〜50℃、常圧でエステル化反応させる方法を挙げるこ
とが出来る。
【0044】図2に、上記した本発明で使用する第2の
熱可逆型増粘高分子10重量%水溶液について、温度・
粘度関係の一例を示した。この際に用いた高分子化合物
は、単量体(a)としてモルホリンエチレンオキシド
(3モル)・メタクリル酸エステルを90部、下記構造
を有する単量体(b)を10部、更に2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.1部用
い、これらをアンプルに加えて凍結脱気後密栓し、60
℃で8時間重合させて得たものである。
【0045】
【0046】図2中、実線は、水溶液を1℃/minの
昇温速度で昇温させた場合であり、点線は1℃/min
の降温速度で降温させた場合である。図2で明らかな様
に、本材料は単量体(a)及び単量体(b)が各々固有
の転移温度を有する為に、図に示した様に、温度−粘度
の関係は2段階の増粘特性を示す。
【0047】本発明においては、上記した様な構成の熱
可逆型増粘性高分子の分子量及びその添加量は、インク
ジェット記録用インクの粘度の許容範囲内(20mPa
・s以下)に納める必要がある為、上記高分子の重量平
均分子量を1,000以上100万以下の範囲とするの
が好ましい。即ち、重量平均分子量を100万以下にす
ると、再溶解速度が低下したり、曳糸性が出ることがな
いので好ましい。しかし、上記範囲内において重量平均
分子量が異なる熱可逆型増粘性高分子を混合使用して
も、本発明の効果は十分に得られる。
【0048】又、本発明者らは、本発明のインク中に、
前記した様な熱可逆型増粘性高分子を含有させれば十分
な記録特性が得られるが、更に、転移温度以上で増粘効
果を挙げる為には、インク中に疎水性微粒子分散体を含
有させることによって、より一層の増粘効果が得られる
ことも見出した。即ち、転移温度以上では熱可逆型増粘
性高分子の水和性が低下し、疎水的状態になる。この状
態のときに、例えば、アクリルエマルションの様な疎水
性(ポリマー)微粒子分散体が共存すると、熱可逆型増
粘性高分子と疎水性微粒子との親和力が該高分子の水と
の親和力に勝る為、熱可逆型増粘性高分子が溶液中に分
散しているこれらの微粒子を巻き込んで会合することに
よって、系全体を熱可逆型増粘性高分子単独の場合より
も増粘するものと考えられる。
【0049】上記した様な微粒子の共存による増粘効果
の上昇率は、使用する微粒子の種類、添加量、分散剤の
種類、その量等によって変動するが、本発明者らの実験
では、10〜50%の粘度上昇が見られた。この際に使
用可能な微粒子としては、アクリル系エマルション、ス
チレン−アクリル系エマルション、スチレン−ジビニル
ベンゼン系エマルション、ウレタン系エマルション、シ
リコーン−アクリル系エマルション等があり、固形分が
8〜40重量%で、粒子径が10〜80nm、pH6.
0〜8.5のものを、インク中に0.1〜10重量%添
加するとよい。
【0050】尚、エマルションのポリマーは耐熱性及び
硬度が高いものを選択すべきであり、架橋度が高いもの
程インクジェットの用途には適している。特に、インク
ジェット記録方式が、インクに熱エネルギーを作用させ
て記録を行う方法の場合には、主たるインクの液媒体で
ある水の臨界温度以上で架橋するものを使用することが
望ましく、具体的には、10重量%減量温度Tbが30
0℃以上のポリマーを用いるのが好ましい。上記エマル
ションの中では、特に高架橋度のスチレン−ジビニルベ
ンゼン系共重合体(Tb:380℃)が好適である。
【0051】次に本発明のインクに用いる色材について
説明する。本発明において使用可能な色材としては、染
料、カーボンブラック又は有機顔料、微粒子の表面に染
料を結合させて染料を水不溶性とした色材微粒子、シェ
ルの表面に反応性基を有するコア/シェル構造の有機微
粒子に染料が化学結合した色材微粒子等が挙げられる。
先ず、本発明において色材として使用可能な染料は、本
発明で使用する熱可逆型増粘性高分子と相互作用を起こ
し、転移温度以上で高分子鎖の会合を促進するものであ
ればよく、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩
基性染料、反応性染料等が挙げられる。これらは大部分
の疎水性色素骨格と数個のスルホン酸塩(−SO
3M)、カルボン酸塩(−COOM)、アンモニウム塩
(NH4X)等の可溶化基及び水素結合性の水酸基(−
OH)、アミノ基(−NH2)、イミノ基(−NH−)
等を有し、本発明で使用する熱可逆型増粘性高分子と複
合体を形成することが出来る。分散染料はそれ自体は水
不溶性であるが、分散剤としてナフタレンスルホン酸塩
等の多環系アニオン活性剤と併用する為、染料のみかけ
のイオン性は直接染料と同じくアニオン性であり、上記
染料と同様に使用可能である。
【0052】上記染料の具体例としては、C.I.Direct B
lack 17、C.I.Direct Black 19、C.I.Direct Blac
k 62、C.I.Direct Black 154、IJA 260、IJA
286、C.I.Food Black 2、C.I.Reactive Black 5、
C.I.Acid Black 52、I.C.I.Projet Fast Black 2等
のブラック染料、C.I.Direct Yellow 11、C.I.Direct
Yellow 44、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Y
ellow 142、C.I.Direct Yellow 330、C.I.Acid Y
ellow 3、C.I.Acid Yellow 38、C.I.Basic Yellow
11、C.I.Basic Yellow 51、C.I.Disperse Yellow
3、C.I.Disperse Yellow 5、C.I.Reactive Yellow 2
等のイエロー染料、C.I.Direct Red 227、C.I.Direc
t Red 23、C.I.Acid Red 18、C.I.AcidRed 52、
C.I.Basic Red 14、C.I.Basic Red 39、C.I.Disper
se Red 60、IJR-016等のマゼンタ染料、C.I.Direc
t Blue 15、C.I.Direct Blue 199、C.I.Direct Bl
ue 168、C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue 40、
C.I.Basic Blue 41、C.I.Acid Blue74、C.I.Reacti
ve Blue 15等のシアン染料を挙げることが出来る。
【0053】これらの染料以外でも、可溶化基を減らし
て耐水性を高めたもの、溶解度をpH敏感にした特殊な
グレードのもの等、いずれも本発明で使用可能である。
染料のインク中における濃度としては溶解度の範囲以内
で自由に選択可能で、通常1〜8重量%が好ましく、
布、金属(アルマイト)等への記録には3〜10重量%
が好ましく、更に記録画像に濃淡が必要な場合は0.0
1〜10重量%が好ましい。
【0054】次に第2の色材としては、カーボンブラッ
ク及び有機顔料が使用可能である。これらの色材は前記
分散染料と同様に分散剤を併用する為に、本発明の高分
子化合物と分散剤を介して相互作用をなし得るものであ
る。この様な顔料はインクジェット記録用に適合したも
のであればいずれも使用することが出来、中でも黒色イ
ンクに用いるカーボンブラックは、ファーネス法又はチ
ャネル法で製造されたものであって、1次粒子径が10
〜40mμ、BET法による比表面積が50〜300m
2/g、DBP吸油量が40〜150m1/100gの
ものが望ましい。
【0055】カーボンブラックの例としては、例えば、
三菱化成製のNo.2300、No.900、MCF8
8、No.33、No.40、No.45、No.5
2、MA7、MA8、#2200B、コロンビヤカーボ
ン社製のRaven 1255、Raven 1060、キャボット
社製のRega1 330R、Rege1 660R、Mogul L、DE
GUSSA社製のColor Black FW 18、Printex 35、Prin
tex U等、これらのカーボンブラックの表面を酸化処理
或はプラズマ処理したものが挙げられ、その他、不溶性
アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソ
インドリノン系高級顔料、キナクリドン系高級顔料、ジ
オキサンバイオレット、ペリノン・ペリレン系高級顔料
等の有機顔料を使用することが出来る。更に、上記顔料
に分類される色材として、染料を体質顔料に染めつけ
た、いわゆる染色レーキも本発明の色材として使用可能
である。
【0056】更に、本発明で使用可能な第3の色材とし
て、微粒子の表面に染料を結合させて染料を水不溶性と
した色材微粒子を挙げることが出来る。ここで説明する
色材微粒子は、シェルの表面に反応性基を有するコア/
シェル構造の有機微粒子に染料が化学結合したものであ
り、好ましくは、その反応性基が、カルボキシル基、水
酸基、アミノ基、エポキシド基、アミド基、ヒドロキシ
メチル基及びイソシアナート基の中から選択されるもの
が挙げられる。
【0057】コア/シェル型の微粒子のコアの部分は、
高架橋度のスチレン−ジビニルベンゼン系のポリマーで
あり、その表面に前述の反応性基を導入したものを使用
する。シェルの厚さは染料で充分に染着される様に微粒
子径の30%程度とするのが好ましい。具体的には、日
本合成ゴム製の微粒子分散体S2467が好適である。
色材として用いるには、S2467の性状が粒子径10
nm〜80nm、固形分10重量%のものを選択する。
この微粒子シェルをアミノ基で表面変性したものは、例
えば、直接染料等の様にアニオン性色素イオンとイオン
性結合を形成し、染料で容易に染着することが出来る。
又、微粒子シェルをカルボキシル基で変性すれば、塩基
性染料の様なカチオン性色素イオンをもつ染料とイオン
性の結合を形成し、シェルを染着することが出来る。
【0058】染着後の色材微粒子は先に述べた顔料と同
様な取り扱いをすることにより本発明のインクの色材と
して使用可能となり、又、微粒子分散体を添加したとき
と同様に増粘効果が向上する。更に、染料のみを使用す
る場合よりも耐水性が向上し、記録画像の堅牢性を高め
ることが可能である。尚、これまで述べた3種類の色材
は夫々単独で用いてもよいが、色材微粒子と染料を混合
して使用するか、或は色材微粒子とカーボンブラック又
は有機顔料とを混合して使用すると、増粘効果の上昇に
よる高発色、粒子を含有することによる記録ドットのエ
ッジがよりシャープになる等、記録画像の一層の品位向
上に有利になることは言うまでもない。
【0059】以上の様な熱可逆型増粘性高分子と色材と
を液媒体中に含む本発明のインクに、信頼性、保存安定
性或はインクの浸透性の調節等、よりインクジェット適
性を付与する為に、次に挙げる様な保湿剤や溶解助剤を
含有させてもよい。その様な材料としては、1,2−エ
タンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプ
タンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオー
ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリ
ン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール2
00、ジプロピレングリコール、2,2´−チオジエタ
ノール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレ
ングリコール類、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンス
ルホン等の非プロトン性極性溶媒、1,2−ジメトキシ
エタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキ
シエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジブチルエーテル、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタ
ノール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエチルエーテ
ル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−
2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコール
モノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキル
エーテル類、ホルムアミド、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン、ソルビトール、ソルビット、ウレア、1,3−ビス
(β−ヒドロキシエチル)ウレア等が挙げられる。これ
らのインク中の含有量は、インク全重量の1〜30%の
範囲が好ましい。
【0060】又、インクジェット記録に本発明のインク
を使用する際に、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル等のアルキルアルコールを含有させると吐出性が向上
し、更に効果的である。これらのアルコール類は、イン
ク全重量の1〜10重量%の範囲で含有させることが好
ましい。更に必要に応じて、本発明のインク中に界面活
性剤、防錆剤、防かび剤、酸化防止剤、pH調整剤等の
添加剤を含有させることも可能である。
【0061】以上の様に本発明のインクは、インクジェ
ット記録で用いられる際に効果的である。インクジェッ
ト記録方法としては、インクに力学的エネルギーを作用
させ、液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネル
ギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方
法があり、これらの記録方法に本発明のインクは特に好
適である。
【0062】インクジェット記録装置として、第一に熱
エネルギーを利用した装置の主要部であるヘッド構成例
を、図3、図4及び図5に示す。ヘッド1は、インクを
通す流路(ノズル)2を有するガラス、セラミック、シ
リコン又はプラスチック板等と発熱素子基板3とを接着
して得られる。発熱素子基板3は、酸化シリコン、窒化
シリコン、炭化シリコン等で形成される保護層4、アル
ミニウム、金、アルミニウム−銅合金等で形成される電
極5、HfB2、TaN、TaAl等の高融点から形成
される発熱抵抗体層6、熱酸化シリコン、酸化アルミニ
ウム等で形成される蓄熱層7、及びシリコン、アルミニ
ウム、窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成さ
れる基板8より成り立っている。
【0063】上記ヘッドの電極5にパルス状の電気信号
が印加されると、発熱素子基板3のhで示される領域が
急激に発熱し、この表面に接しているインクに気泡が発
生し、その発生する圧力でメニスカス10が突出し、イ
ンクがヘッドのノズル2を通して吐出し、オリフィス1
1より記録小液滴12となり、被記録材13に向って飛
翔する。図5には図3に示したヘッドを多数並べたマル
チヘッドの外観図を示す。尚、図3は、インク流路に沿
ったヘッドの断面図であり、図4は図3のX−Y線での
断面図である。
【0064】図6に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の一例を示す。図6において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持固定されており、カンチレ
バーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65によ
る記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場
合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持
される。62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動し
て、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成
を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けら
れる吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド6
5の移動経路中に突出した形態で保持される。
【0065】上記ブレード61、キャップ62及びイン
ク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレ
ード61及び及び吸収体63によってインク吐出口面の
水分、塵挨等の除去が行われる。65は吐出エネルギー
発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被
記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66
は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行
う為のキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸6
7と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ
ー68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)
している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に
沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領
域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0066】51は被記録材を挿入する為の給紙部、5
2は不図示のモーターにより駆動する紙送りローラーで
ある。これらの構成により記録ヘッド65の吐出口面と
対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するに
つれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
上記構成において記録ヘッド65が記録終了等でホーム
ポジションに戻る際、吐出回復部64のキャップ62は
記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレー
ド61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘ
ッド65の吐出口がワイピングされる。尚、キャップ6
2が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを
行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突
出する様に移動する。
【0067】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッドのホーム
ポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかり
でなく、記録ヘッドが記録の為に記録領域を移動する間
に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ
移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0068】図7は、記録ヘッドにインク供給部材、例
えば、チューブを介して供給されるインクを収容したイ
ンクカートリッジの一例を示す図である。ここで、40
は供給用インクを収容したインク収容部、例えば、イン
ク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられて
いる。この栓42に針(不図示)を挿入することによ
り、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならし
める。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
インク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフ
ィン、特にポリエチレンで形成されているものが好まし
い。
【0069】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図8に示す如きそれらが
一体になったものにも好適に用いられる。図8におい
て、70は記録ユニットであって、この中にはインクを
収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納さ
れており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリ
フィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出さ
れる構成になっている。
【0070】インク吸収体の材料としては、ポリウレタ
ンを用いることが本発明にとって好ましい。又、インク
吸収体を用いずに、インク収容部が内部にバネ等を仕込
んだインク袋である様な構造でもよい。72は記録ユニ
ット内部を大気に連通させる為の大気連通口である。こ
の記録ユニット70は、図5で示す記録ヘッドに代えて
用いられるものであって、キャリッジ66に対し着脱自
在になっている。
【0071】次に、第二のインクジェット記録装置の形
態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノ
ズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる
圧力発生素子と、前記圧力発生素子の周囲を満たすイン
クを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、イ
ンクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドイン
クジェット記録ヘッドを挙げることが出来る。
【0072】その記録装置の主要部分である記録ヘッド
の構成例を図9に示す。ヘッドは、インク室(不図示)
に連通したインク流路80と、所望の体積のインク滴を
吐出する為のオリフィスプレート81と、インクに直接
圧力を作用させる振動板82と、その振動板82に接合
され、電気信号により変位する圧電素子83と、圧電素
子83、オリフィスプレート81及び振動板等82を支
持固定する為の基体84とから構成されている。
【0073】図9において、インク流路80は、感光性
樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステン
レス、ニッケル等の金属を電鋳、プレス加工による穴あ
け等により吐出口85が形成され、振動板82は、ステ
ンレス、ニッケル、チタン等の金属フイルム及び高弾性
樹脂フイルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸
バリウム、PZT等の誘電体材料で形成される。
【0074】以上の様な構成の記録ヘッドは、圧電素子
83にパルス状の電圧を与え、ひずみ応力を発生させ、
そのエネルギーが圧電素子に接合された振動板を変形さ
せ、インク流路内のインクを垂直に加圧し、インク滴を
オリフィスプレートの吐出口85より吐出及び記録を行
う様に動作する。かかる記録ヘッドは図6に示したもの
と同様な記録装置に組み込んで使用される。記録装置の
細部の動作は先述と同様に行うもので差し支えない。
【0075】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、組成比及び「部」又は
「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準であ
る。始めに本発明の実施例及び比較例の各種インクの作
製について説明する。実施例で使用した熱可逆型増粘性
高分子を下記表1に列挙した。実施例におけるインクの
作製手順としては、予め適切な濃度(5〜20%)の表
1に示した熱可逆型増粘性高分子のイオン交換水水溶液
を調製しておき、この水溶液に色材、液媒体等を添加し
て作製した。
【0076】表1:実施例で用いた熱可逆型増粘性高分
【0077】実施例1〜9 [1]ここでは色材として染料を用いた場合の例につい
て説明する。表1に示したいずれかの高分子を用い、そ
の高分子水溶液にイオン交換水、溶剤、染料水溶液及び
必要に応じて界面活性剤の順に撹拌しながら添加し、各
組成物を表2に示した様な所定の濃度に調整する。3時
間撹拌した後、ポアサイズ0.45μmのメンブレンフ
ィルターで濾過し、本発明の実施例1〜6のブラック
と、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクを夫
々作製した。
【0078】表2−1:実施例1〜6(ブラックイン
ク)のインクの組成 *:アセチレノールEHは川研ファインケミカル製界面
活性剤
【0079】表2−2:実施例7〜9(カラーインク)
のインクの組成 *:アセチレノールEHは川研ファインケミカル製界面
活性剤
【0080】比較例1〜5 更に比較例として、熱可逆型増粘性高分子を使用しなか
った以外は、実施例1〜9と同様にしてインクを作製
し、比較例1〜5のインクとした。即ち、表2に記載し
た実施例1〜9の熱可逆型増粘性高分子とイオン交換水
以外の成分量を同一としてインクを作製し、実施例1、
2、5及び6に対する比較例を比較例1、実施例3及び
4に対する比較例を比較例2、更に、実施例7〜9に対
する比較例を比較例3〜5のインクとした。尚、実施例
における熱可逆型増粘性高分子の分はイオン交換水で置
き換えた。
【0081】実施例10 [2]ここでは、第二の色材として顔料を使用した場合
のインクの例について説明する。先ず始めに顔料分散液
を作製する。下記の表3に挙げた成分を混合し、ウォー
ターバス上で70℃に加温して樹脂分を完全に溶解させ
る。この溶液にカーボンブラック(商品名:MCF8
8;三菱化成製)10g及び2−プロパノール1gを加
え、30分間プレミキシングした後、分散処理を行っ
た。分散機にはサンドグラインダー(五十嵐機械社製)
を使用し、粉砕メディアとしてジルコニウムビーズ(1
mmφ)、粉砕メディアの充填率50vol%で3時間
粉砕処理を行う。更に遠心分離処理(12,000rp
m、20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とし
た。
【0082】表3:顔料分散液の組成
【0083】(インクの作製)次に、上記で得られた分
散液に、表1に示した高分子Dの水溶液を加え、下記表
4の組成になる様に各成分を添加し、2時間混合して実
施例10のインクを作製した。 表4:実施例10のインクの組成
【0084】比較例6 更に比較例として、熱可逆型増粘性高分子を使用しなか
った以外は実施例10と同様にして、比較例6のインク
を作製した。尚、熱可逆型増粘性高分子の分はイオン交
換水で置き換えた。
【0085】実施例11及び12 [3]ここでは、第三の色材として色材微粒子を使用し
た場合のインクについて説明する。 (色材微粒子液の作製)先ず、日本合成ゴム製の微粒子
分散液S2467N(固形分8.0%、pH8.0、粒
子径18nm)を60℃に加温しておき、これに染料水
溶液(C.I.Direct Black 19:10
%)を1滴ずつ撹拌しながら滴下し、最終的にS246
7N液と染料水溶液の容積比が3:1になるように混合
し、更に8時間撹拌する。続いてポアサイズ0.45μ
mのメンブレンフィルターで濾過し色材微粒子液とし
た。
【0086】(インクの作製)次に上記で得られた色材
微粒子液に、表1に示した高分子Dの高分子水溶液及び
溶剤等を加え、表5の組成になる様に各成分を混合し、
実施例11のインクとした。
【0087】表5:実施例11のインクの組成
【0088】次に、前記色材微粒子分散液及び実施例
で作製した顔料分散液に高分子水溶液及び溶剤等を加
え、以下の組成になる様に各成分を添加し、2時間混合
して実施例12のインクを作製した。 表6:実施例12のインクの組成
【0089】比較例7〜8 次に上記実施例11及び12に対する比較例として、熱
可逆型増粘性高分子を使用しなかった以外は実施例11
及び12と同様にして、比較例7及び8のインクを夫々
作製した。尚、熱可逆型増粘性高分子の分はイオン交換
水で置き換えた。
【0090】実施例13 [4]ここでは、非着色性の疎水性微粒子分散体を添加
した場合のインクの例について説明する。実施例1〜9
と同様の方法で、インクが下記の表7となる様に各成分
を混合して実施例13のインクを得た。
【0091】表7:実施例13のインクの組成 *:日本合成ゴム製ポリアクリル酸エステルコロイダル
ディスパーション(商品名:SX986(A)、固形分3
5%、pH7.5、Tg10℃、粒径35nm)
【0092】比較例9 更に比較例として、微粒子分散体及び熱可逆型増粘性高
分子を使用しなかったこと以外は、実施例13と同様の
組成のインクを作製し、比較例9のインクとした。尚、
微粒子分散体及び熱可逆型増粘性高分子の分はイオン交
換水で置き換えた。
【0093】[評価]以上で得られた実施例1〜13の
インク及び比較例1〜9のインクについて、インクジェ
ット用水性インクとしての性能評価を夫々行った。性能
評価の項目としては、1.光学濃度(OD値)、2.フ
ェザリング、3.ブリーディングの3項目とした。いず
れの評価も温度23℃及び湿度60%の恒温恒温試験室
で行った。ここで各評価項目についての評価方法を具体
的に説明する。
【0094】1.光学濃度(OD値) A4サイズの用紙に5mm四方の正方形のベタ部が5箇
所あるパターンをプリントし、30分間以上経過後のプ
リントサンプルについて光学濃度の測定を行う。プリン
ト画像内5箇所のベタ部の濃度をマクベス反射濃度計R
D914にて測定し、その平均値をOD値とした。尚、
ベタ部のインク打ち込み量は12nl/mm2である。
【0095】2.フェザリング A4サイズの用紙に記録ヘッドのノズルの1本置きに間
引いたドットを記録し、30分間以上経過したプリント
サンプルのドットを拡大鏡で観察し、真円のドットを
5、円周の1/4に滲みが見られるか変形しているもの
を4、円周の1/2に滲みが見られるか変形しているも
のを3、円周の3/4に滲みが見られるか変形している
ものを2、そして円弧の部分が全くないドットを1とし
て5段階評価した。
【0096】3.ブリーディング 図10に示した評価パターンを用意した。ブリーディン
グのレベルを5段階に分け、2色境界部(矢印の線)か
ら混色滲みがどの線の位置まで発生するかをブリーディ
ングのレベルとし、5段階評価した(境界線から1ドッ
トライン以内でブリーデイングが止まっている場合を
5、以下どのラインまでブリーディングが発生したかに
より、4、3、2、1とする)。図中、A部は色A、B
部は色Bの印字パターンであり、2色の境界を両端矢印
の線で示し、1ドットライン/1ドットスペースの間隔
で5ライン記録してある。
【0097】[評価機]上記の評価試験用の記録装置と
してキヤノン製インクジェットプリンターBJ820J
(商品名)を使用した。インクの供給は、専用インク容
器に目的のインクを充填する方法を用いた。尚、BJ8
20Jには、記録中に用紙を加熱する機構を組み込んで
ある。その概要を図11に示した。図11の記録装置は
図6の基本的な記録装置に加熱素子100を設置したも
のである。加熱素子100として、長さ230mm、幅
10mm、厚さ1.5mmのアルミナ基板に、発熱抵抗
体としてNiCrを線状に蒸着したものを用いた。この
加熱素子100への供給電圧、供給電力パルス幅を調節
することによって、紙表面温度を23℃の環境温度にお
いて30℃から140℃の範囲で加熱することが出来、
又、記録信号と連動させて被記録材を加熱することが可
能である。
【0098】評価にあたっては、紙表面温度が各実施例
のインク中に含まれる熱可逆型増粘性高分子の転移温度
+15℃に記録装置の加熱素子の温度を調節して行った
(加熱素子表面と用紙表面は接触している)。又、対応
する比較例のインクの評価も実施例のインクで記録する
条件と同じに設定して評価を行った。以上の評価項目
1、2及び3の評価用の用紙として、電子写真用NP−
SK紙(Lot No.OKK10)を用いた。
【0099】[評価結果] 表8に、本発明の実施例1〜13のインクについての性
能評価(評価項目:1及び2)した結果を示した。又、
比較例のインクについても同様に評価し、その結果を表
9に示した。更に、評価項目3.のブリーディングにつ
いては、図10の評価パターンを使用して評価を行い、
その結果を表10に示し、比較例のインクについては、
表11にその結果を示した。
【0100】表8:実施例の評価結果
【0101】表9:比較例の評価結果
【0102】表10:実施例のブリーディング評価結果 *図10の評価パターンで、図中の色Aはカラーインク
であり、色Bはブラックインクである。
【0103】表11:比較例のブリーディング評価結果
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、表8〜11の結果から
も明らかな様に、得られる画像が高い画像濃度を維持し
つつ、且つフェザリングの発生が従来のインクよりも少
ない高品位画像が得られる優れたインクが提供される。
又、本発明によれば、本発明のインクは紙表面での急速
な増粘による混色防止効果が大きいといえ、ブリーディ
ングの発生が有効に防止されたインクが提供される。特
に、本発明のインクは、電子写真用紙の様な事務用普通
紙に対するカラー記録において、高発色で、フェザリン
グ防止及び混色滲み防止に優れた効果を有する。
【0105】尚、本発明のインクは温度変化でのみ状態
変化するので、普通紙以外のトランスペアレンシーフイ
ルム、布、金属板等、種々の被記録材に対しても、被記
録材の表面pH、凹凸等の影響を受けない為に有効に効
果を発揮する。以上説明した様に、本発明のインクは、
画像形成手段が蒸発と浸透のみに依存していない為、画
像を形成した場合に高いOD値を維持しつつ、高品位記
録に欠かすことが出来ないフェザリング及び混色滲み
(ブリーディング)の問題をも同時に解決することが出
来る。本発明のインクは、インクジェット記録装置と組
み合わせて使用するとより効果が顕著に現われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する熱可逆型増粘性高分子水溶液
の温度・粘度関係図。
【図2】本発明で使用する第二の熱可逆型増粘高分子水
溶液の温度・粘度関係図。
【図3】インクジェット記録装置のヘッドの縦断面図。
【図4】インクジェット記録装置のヘッドの横断面図。
【図5】インクジェット記録装置の複数のノズルを有す
るヘッドの一例。
【図6】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図。
【図7】インクカートリッジの一例を示す縦断面図。
【図8】インクジェット記録ヘッドとインクカートリッ
ジが一体である仕様の斜視図。
【図9】圧電素子を用いたインクジェット記録ヘッドの
縦断面図。
【図10】ブリーディング評価パターン。
【図11】加熱素子を設けたインクジェット記録装置の
一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1:ヘッド 2:インクを通す流路 3:発熱素子基板 4:保護層 5:電極 6:発熱抵抗体層 7:畜熱層 8:基板 10:メニスカス 11オリフィス 12:インク小滴 13:被記録材 40:インク収容部 42:ゴム製の栓 44:インク吸収体 51:給紙部 52:紙送りローラー 53:排紙ローラー 61:ワイピング部材 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:インクジェット記録ヘッド 66:キャリッジ 67:キャリッジガイド軸 68:キャリッジ駆動部 69:駆動様ベルト部 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口 80:インク流路 81:オリフィスプレート 82:振動板 83:圧電素子 84:基体 85:吐出口 100:加熱素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大隅 辰也 京都府京都市東山区一橋野本町11番地1 三洋化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−258590(JP,A) 特開 昭63−237984(JP,A) 特開 平1−272673(JP,A) 特開 平6−192605(JP,A) 特開 平6−49399(JP,A) 特開 昭62−181372(JP,A) 特開 平6−9848(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材と液媒体と熱可逆型増粘性高分子
    を含むインクジェット用水性インクであって、 該インクは、転移温度を有し、該インクを該転移温度以
    上に昇温させたときに増粘するものであり、 該熱可逆型増粘性高分子は、窒素含有環を有する活性水
    素化合物のアルキレンオキシド付加物のビニル系カルボ
    ン酸エステル(a)を構成単位として50重量%以上含
    有する水溶性ビニル系重合体(A)である ことを特徴と
    するインクジェット用水性インク。
  2. 【請求項2】 更に、微粒子分散体を含んでいる請求項
    1に記載のインクジェット用水性インク。
  3. 【請求項3】 前記重合体(A)が、前記エステル
    (a)と、窒素含有脂環式化合物のエチレンオキシド−
    プロピレンオキシドブロック共重合体付加物の(メタ)
    アクリル酸エステル(b)との共重合体である請求項
    に記載のインクジェット用水性インク。
  4. 【請求項4】 前記エステル(b)が、(メタ)アクリ
    ル酸と、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロッ
    ク共重合体の側鎖末端に窒素含有脂環式化合物が付加し
    たポリエーテルモノオールと、のエステルである請求項
    3に記載のインクジェット用水性インク。
  5. 【請求項5】 前記エステル(b)が、下記式(I)で
    示されるものである請求項3又は4に記載のインクジェ
    ット用水性インク: (上記式(I)中、R1はH又はCH3、R2は以下に示
    す含窒素複素環化合物から選ばれる1つの化合物から誘
    導され、窒素原子によって結合された置換基であり、 xは2〜50の整数、yは1〜50の整数、及びzは0
    または1〜50の整数である)。
  6. 【請求項6】 重合体(A)が、重量平均分子量1,0
    00〜100万のビニル系重合体である請求項に記載
    のインクジェット用水性インク。
  7. 【請求項7】 エステル(a)が、(置換)モルホリン
    のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド1〜
    20モル付加物の(メタ)アクリル酸エステルである請
    求項に記載のインクジェット用水性インク。
  8. 【請求項8】 熱可逆型増粘性高分子の増粘する転移温
    度が30℃〜100℃の範囲である請求項1に記載のイ
    ンクジェット用水性インク。
  9. 【請求項9】 熱可逆型増粘性高分子が複数の転移温度
    を有し、多段階の増粘を示す請求項に記載のインクジ
    ェット用水性インク。
  10. 【請求項10】 色材が、染料であり、インク中に0.
    01〜10重量%含有されている請求項1に記載のイン
    クジェット用水性インク。
  11. 【請求項11】 色材が、カーボンブラック又は有機顔
    料である請求項1に記載のインクジェット用水性イン
    ク。
  12. 【請求項12】 色材が、微粒子の表面に染料を結合さ
    せて染料を水不溶性とした色材微粒子である請求項1に
    記載のインクジェット用水性インク。
  13. 【請求項13】 色材が、シェルの表面に反応性基を有
    するコア/シェル構造の有機微粒子に染料が化学結合し
    た色材微粒子である請求項1に記載のインクジェット用
    水性インク。
  14. 【請求項14】 色材が、請求項12又は13に記載の
    色材微粒子と染料との混合物である請求項1に記載のイ
    ンクジェット用水性インク。
  15. 【請求項15】 色材が、請求項12又は13に記載の
    色材微粒子と、カーボンブラック又は水不溶性有機顔料
    との混合物である請求項1に記載のインクジェット用水
    性インク。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15の何れか1項に記載の
    インク滴を記録信号に応じて記録ヘッドのオリフィスか
    ら吐出させ、前記転移温度以上の表面温度を有する被記
    録材に付着せしめる工程を有することを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 記録時に記録ヘッドの温度を熱可逆型
    増粘性高分子の転移温度以下に保持して記録を行う請求
    項1に記載のインクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】 記録時にインク滴の温度を熱可逆型増
    粘性高分子の転移温度以下に保持して記録を行う請求項
    に記載のインクジェット記録方法。
  19. 【請求項19】 インクに熱エネルギーを作用させてイ
    ンク滴を吐出させて記録を行う請求項1に記載のイン
    クジェット記録方法。
  20. 【請求項20】 インクに力学的エネルギーを作用させ
    てインク滴を吐出させて記録を行う請求項1に記載の
    インクジェット記録方法。
  21. 【請求項21】 第1のインクジェット用水性インクの
    滴と、第1のインクジェット用水性インクとは色の異な
    る第2のインクジェット用水性インクの滴とを各々被記
    録媒体に付与して形成された、2つ以上の異色領域を含
    むカラー画像の異色領域の境界におけるブリーディング
    を緩和する方法であって、第1のインクジェット用水性
    インクとして、請求項1〜15の何れか1項に記載のイ
    ンクジェット用水性インクを用いると共に、少なくとも
    第1のインクジェット用水性インクの滴が被記録媒体に
    付与されるときに、被記録媒体の表面温度を第1のイン
    クジェット用水性インクの転移温度以上とすることを特
    徴とするブリード緩和方法。
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