JP4046318B2 - 水性インク、それを用いたインクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、インクジェット記録用記録ユニットおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

水性インク、それを用いたインクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、インクジェット記録用記録ユニットおよびインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録用に適したインク、特に所謂普通紙に対する画像形成に有用なインクに関する。本発明のインクジェット記録用に適したインクは水性筆記用具、記録計、あるいはペンプロッター用水性インク組成物としても使用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は、本体が小型で価格が安く、低ランニングコスト、低騒音といった利点から急速に普及しており、電子写真用転写紙、印刷用紙、タイプライター用紙、ワイヤードットプリンタ用紙、ワードプロセッサー用紙、レター用紙、レポート用紙等種々のノンコートな普通紙に印字可能なインクジェットプリンタも市場に投入されるようになった。
【0003】
このようなインクジェットプリンタにおいて、各種構成部材がインクとの接触により、腐食劣化するという問題があった。特に、シリコンやガラス部材および/またはニッケル、SUS等の金属部材からなる液室・供給部を有するヘッドなどの構成部材に腐食・侵食が発生し吐出特性等に悪影響を及ぼしていた。
【0004】
このため、構成部材の溶出を防止するために構成部材側からの対策として、特開平3−79350号公報、特開平9−85949号公報、特開平10−264383号公報、特開平10−291322号公報、WO98−42513号公報等に記されているように、シリコンあるいはガラスの上にSiO2、SiN、TiN、TiO2等の層を設けて防止する方法がある。これらの膜はシリコンやガラスに直接インクが接する場合に比べて構成成分の溶出が抑えられるものもあるが、その効果は不十分であった。
【0005】
また、インク側からの対策としては、特許3175366号公報にインクのpHを調整することが提案されているが、pH調整だけでは、複数の構成部材の溶出を抑えることが困難であり、さらに特開2000−327976号公報にはベンゾトリアゾールのような防錆剤を添加して溶出を防ぐことも提案されているが、これらはインクの初期物性や保存安定性に影響しない添加量では十分な効果が認められなかった。また、特開平9−123437号公報にはインク中に尿素を添加することで、シリコンが溶出してもインク中に安定して溶解させ析出を防止する方法が提案されているが、シリコンの溶出そのものを防止する効果はないため、シリコンあるいはガラスを精度の求められる部分に使用することはできない。さらに特公平7−51687号公報にはナトリウムイオンの含有量が規定されたインクが提案されている。さらにまた、特開平5−331391号公報にはナトリウム、カリウムの含有量が規定され、同様に特開平8−333542号公報、特開平9−25441号公報にはそれぞれナトリウム、カリウムの含有量が規定されたインクが提案されているが、いずれも、十分な効果は認められなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、水に分散または溶解する着色剤を含有した水性インクにおいて、プリンタシステム内で構成部材の腐食溶出を起こさないインクを提供すること、およびそのようなインクを用いた耐久性の優れたインクジェット記録方法、インクジェット記録用インクカートリッジ、インクジェット記録用記録ユニットおよびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題点について鋭意検討した結果、水に分散または溶解する着色剤を含有する水性インクにおいて、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含有することによって、インク初期物性、保存安定性に影響することなく、プリンタシステム内で構成部材の腐食溶出を抑えられることを見い出した。特に構成部材の腐食溶出が多く認められる着色剤が自己分散顔料の場合には効果的であること、また、シリコンを含む部材の溶出が多く認められるインクpHが8〜11である場合にも非常に効果的であることを見出し本発明に至った。すなわち、本発明によれば、第一に、水に分散または溶解する着色剤を含有する水性インクにおいて、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含有し、着色剤が自己分散顔料であることを特徴とする水性インクが提供される。
【0009】
に、請求項では、上記請求項1または2記載の水性インクであって、インクのpHが8〜11であることを特徴とする水性インクが提供される。
【0010】
に、請求項では、液室部の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、上記請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0011】
に、請求項では、流体抵抗部の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、上記請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0012】
に、請求項では、振動板の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、上記請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0013】
に、請求項では、ノズル部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、上記請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0014】
に、請求項では、インクを収容したインク収容部を備えたインクジェット記録用インクカートリッジにおいて、該インクが上記請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録用インクカートリッジが提供される。
【0015】
に、請求項では、インクを収容したインク収容部と、インク滴を吐出させるためのヘッド部を備えたインクジェット記録用記録ユニットにおいて、該インクが上記請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録用記録ユニットが提供される。
【0016】
に、請求項では、インクを収容したインク収容部と、インク滴を吐出させるための記録ヘッドとを有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置において、該インクが上記請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録装置が提供される。
【0017】
特開平9−268267号公報に記載されているように、従来、水性インク中に有機性塩基化合物を含有させることは公知であるが、これはpH調整剤としての機能であり、直接、構成部材の溶出防止に作用するものではない。一方、本発明の2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、理由は定かではないが、含有するだけで構成部材の溶出防止が可能となる。しかも、シリコン部材のように高pH(アルカリ性)インクに対して溶出量が増加する部材に対しても、弱塩基性の2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含有させると、pHが高くなるにも関わらず、溶出量が大きく減少することから、高pH化による悪影響を上回る溶出防止効果があると考えられる。
【0018】
前記有機性塩基化合物の中で、このような効果があるのは、本発明の2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのみである。従って本発明は、液室、流体抵抗部、振動板、ノズルのそれぞれの部材の少なくとも一部が、特にシリコン、ニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに用いる場合には、溶出防止効果は絶大である。また、該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置に対して大きな効果をもたらすものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
上述のように、本発明は、水に分散または溶解する着色剤を含有した水性インクにおいて、プリンタシステム内で構成部材の腐食溶出を起こさないインクを提供するものである。また、そのようなインクを用いた耐久性の高いインクジェット記録装置および記録方法を提供するものである。
【0020】
本発明のインクはPZTによる圧力を用いたもの、静電気力により撓ませた振動板により吐出するもの、膜沸騰を利用したバブルジェット方式のドロップ・オン・ディマンド・インクジェットプリンタはもとより、インクを荷電するとともにPZTで振動させる、いわゆる荷電制御方式のいずれのプリンタにも良好に使用できる。特に信頼性の高さから20μm以下のノズル径の小さなものでも安定に吐出できる。
【0021】
まず、本発明で用いる2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、水溶性であり水性インク中に添加すると均一に溶解し、分散、溶解している着色剤にも悪影響を与えることはない。またこの物質は、有機弱塩基性化合物であり、インク中に添加するとインクのpHが徐々に上昇するため、pH調整剤としても利用できる。ただし、この物質の溶出防止効果は、前述のように高pHでのシリコンの溶出防止効果(シリコンは高pHで溶出量が増大するが、この物質を添加してpHが増加したにも関わらず、溶出量が低下する。)でも明らかなように、pH上昇によるものではなく、本質的にこの物質に由来するものである。
【0022】
インク中への2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールの添加量は、0.05〜5%程度が好ましく、添加量に応じてpHが異なる。pH8〜11の場合には、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのみでもpH調整可能であるが、pHをそれ以外の範囲に設定したり、より緩衝性を高めるためには、他のpH調整剤と併用して調整することも可能である。他のpH調整剤としては、特に限定されるものではなく、無機、有機の酸、アルカリを用いたり、グッド緩衝剤などを併用してよりpH緩衝性を高めることも可能である。
【0023】
次に本発明で用いるインクの構成成分について説明する。
本発明のインクの溶媒としては、水が主成分として使用されることが多いが、インクを所望の物性にするため、インクの乾燥を防止するため、またインクの溶解安定性を向上させるため等の目的で水溶性有機溶媒を使用することができる。
【0024】
すなわち、水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5ペンタンジオール、1,6へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプローラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチローラクトン等を用いることができる。これらの溶媒は、水とともに単独もしくは、複数混合して使用することができる。
【0025】
これらの中で特に好ましいものはジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、これらを用いることによりインクの乾燥による目詰まり、すなわち水分蒸発による噴射特性不良の防止、および本発明のインクの溶解安定性を向上する上で優れた効果が得られる。
【0026】
本発明の用いられる着色剤としては、従来公知のインクジェットに用いられるものであればいずれも使用することができる。水溶性染料としてはカラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料で、好ましくは耐水、耐光性が優れたものが用いられる。これら染料を具体的に挙げれば、酸性染料および食用染料として、
C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142
C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289
C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249
C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94
C.I.フードイエロー 3,4
C.I.フードレッド 7,9,14
C.I.フードブラック 1,2
直接性染料として、
C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,
86,120,132,142,144
C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227
C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102
C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202
C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171
塩基性染料として、
C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91
C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112
C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155
C.I.ベーシックブラック 2,8
反応性染料として、
C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17
C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67
C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97
C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95
等が使用できる。
【0027】
顔料としては、無機顔料として、酸化チタンおよび酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。インク組成物中の着色剤としての顔料の添加量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量%程度である。
【0028】
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、150、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
【0029】
その他、顔料(例えばカーボン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なのものとしたものであっても良い。本発明では、顔料、特に構成部材溶出の多い自己分散顔料の場合に効果が非常に大きく現れる。
【0030】
顔料の粒径に特に制限は無いが、最大個数換算で最大頻度が20〜150nmの粒径の顔料インクを用いることが本発明では好ましい。粒径が150nmを超えると、記録液としての顔料分散安定性が悪くなるばかりでなく、記録液の吐出安定性も劣化し、画像濃度などの画像品質も低くなり好ましくない。粒径が20nm未満では、記録液の保存安定性、プリンタでの噴射特性は安定するが、そのように細かな粒径にまで分散せしめるのは、分散操作や、分級操作が複雑となり、経済的に記録液を製造することが困難となる。
【0031】
分散剤を用いて顔料を分散する場合には、従来公知のインクジェットに用いられるものであればいずれも使用することができる。たとえば、高分子分散剤、水溶性界面活性剤などが挙げられる。高分子分散剤としては、親水性高分子として、天然系ではアラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ロー力ストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子、半合成系ではメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ブロピレングリコールエステル等の海藻系高分子、純合成系ではポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等とこれらの塩が挙げられる。
【0032】
これらの共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは7,000〜15,000である。
【0033】
高分子分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で単独または二種以上を適宣添加されて良い。顔料と分散剤との比としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0034】
また、顔料分散剤として使用する水溶性界面活性剤の具体例として、
アニオン界面活性剤としては例えばアルキルアリル又はアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等がある。
カチオン界面活性剤としてはアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等がある。
ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等がある。
両性界面活性剤としてはイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等がある。分散剤としての界面活性剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で単独または二種以上を適宣添加されて良い。
【0035】
本発明のインクには上記着色剤、溶媒の他に従来知られている添加剤を加えることができる。
インクの表面張力を調整する目的で浸透剤を添加することができ、このような浸透剤としては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、などの多価アルコール類、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキルおよびアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類が挙げられる。
【0036】
さらに、インクには表面張力を調整して被記録材に対する浸透性を改良し、またインクジェットプリンタのヘッド部材に対するインクの濡れ性を向上させることによりインクの吐出安定性を改良する等の目的で界面活性剤を添加することができる。
例えばアニオン界面活性剤としてはアルキルアリル又はアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等がある。
カチオン界面活性剤としてはアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等がある。
ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等がある。
両性界面活性剤としてはイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等がある。
【0037】
インク組成物中でのこれら界面活性剤の添加量は0.01重量%〜5.0重量%であり、好ましくは0.5重量%〜3重量%である。0.01重量%未満では添加した効果は無く、5.0重量%より多い添加では記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題がある。前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0038】
防腐防黴剤としては、本発明ではすでに1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンを含有しているわけだが、これ以外に安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等を併用して用いても良い。
【0039】
その他目的に応じて防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することもできる。
【0040】
次に、上記した本発明の水性顔料インクを用いて記録を行うのに好適な、本発明のインクジェット記録装置の一例を以下に説明する。
先ず、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッド構成の一例を図1に示す。図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン、ニッケル又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、アルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1および17−2、HfB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成される基板20よりなっている。
【0041】
上記ヘッド13の電極17−1および17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21がヘッドのノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。
【0042】
図2に、このヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。図2において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
【0043】
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62およびインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61およびインク吸収体63によって吐出口面に水分、塵埃等の除去が行われる。
【0044】
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続している(図示されていない)。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域およびその隣接した領域の移動が可能となる。
【0045】
51は被記録材を挿入するための紙給部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラである。これらの構成により記録ヘッドの65吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
【0046】
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62およびブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0047】
図3は、記録ヘッドへのインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
【0048】
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、上述のようにヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図4に示すようなそれらが一体になったものにも好適に用いられる。図4において、70は記録ユニットであり、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有するヘッド部71から液滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としてはポリウレタン、セルロース、ポリビニルアセテート又はポリオレフィン系樹脂を用いることが本発明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いず、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるような構造でもよい。72はカートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は図2に示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
【0049】
次に、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の好ましい一例としては、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録装置を挙げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘッドの構成の一例を図5に示す。
【0050】
ヘッドは、図示されていないインク室に連通したインク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出するためのオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作用させる振動板82と、この振動板82に接合され、電気信号により変位する圧電素子83と、オリフィスプレート81、振動板82等を支持固定するための基板84とから構成されている。
【0051】
図5において、インク流路80は、感光性樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステンレス、ニッケル等の金属を電鋳やプレス加工による穴あけ等により吐出口85が形成され、表面にPTFEニッケルの共析メッキ等の撥インク層が設けられている。振動板82はステンレス、ニッケル、チタン等の金属フィルムおよび高弾性樹脂フィルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸バリウム、PZT等の誘電体材料で形成される。以上のような構成の記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電圧を与え、歪み応力を発生させ、そのエネルギーが圧電素子83に接合された振動板を変形させ、インク流路80内のインクを垂直に加圧しインク滴(不図示)をオリフィスプレート81の吐出口85より吐出して記録を行うように動作する。このような記録ヘッドは、図4に示したものと同様なインクジェット記録装置に組み込んで使用される。インクジェット記録装置の細部の動作は、先述と同様に行うもので差しつかえない。
【0052】
次に他の力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の好ましい一例として静電アクチュエータを用いたインクジェットを示す。図6は本発明を適用したインクジェットヘッドの断面図であり、これらの図に示すように、インクジェッドヘッド1は、シリコン基板2を挟み、上側に同じくシリコン製のノズルプレート3、下側にシリコンと熱膨張率が近いホウ珪酸ガラス基板4がそれぞれ積層された3層構造となっている。中央のシリコン基板2には、それぞれ独立した複数のインク室5、これらに共通に設けられた共通インク室6およびこの共通インク室6を複数のインク室5にそれぞれ接続しているインク供給路7としてそれぞれ機能する溝が、その表面(図中、上面)からエッチングを施すことにより形成されている。これらの溝がノズルプレート3によって塞がれて、各部分5、6、7が区画形成されている。
【0053】
ノズルプレート3には、各インク室5の先端側の部分に対応する位置に、インクノズル11が形成されており、これらが各インク室5に連通している。また、ノズルプレート3には共通インク室6に連通するインク供給口が形成されている。インクは、外部の図示しないインクタンクから、インク供給口を通って共通インク室6に供給される。共通インク室6に供給されたインクは、インク供給路7を通って、互いに独立したインク室5にそれぞれ供給される。
【0054】
インク室5は、その底壁8が図1の上下方向に弾性変位可能なダイヤフラムとして機能するように薄肉に形成されている。したがって、この底壁8の部分を、以後の説明の都合上、ダイヤフラム8と称して説明することもある。
【0055】
次に、シリコン基板2の下面に接しているガラス基板4においては、その上面、即ちシリコン基板2との接合面には、シリコン基板2の各インク室5に対応した位置に、浅くエッチングされた凹部9が形成されている。したがって、各インク室5の底壁8は、非常に僅かの隙間を隔てて、ガラス基板4の凹部9の表面92と対峙している。なお、ガラス基板4の凹部9はインク室5の底壁8に対向しているので、振動板対向壁あるいは単に対向壁91と称する。
【0056】
ここで、各インク室5の底壁8は、それぞれ電荷を蓄えるための電極として機能する。そして、各インク室5の底壁8に対峙するように、ガラス基板4の凹部表面92には、セグメント電極10が形成されている。各セグメント電極10の表面は無機ガラスからなる厚さG0の絶縁層により覆われている。このように、セグメント電極10と各インク室底壁8とは、絶縁層15を挟んで互いに対向電極(電極間距離をGとする)を形成している。
【0057】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、部はすべて重量部を表わす。
【0058】
参考例
C.I.ダイレクトブラック168 4部
2−ピロリドン 2部
グリセリン 5部
エチレングリコール 5部
1,3−ヘキサンジオール 3部
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
イオン交換水 80.5部
上記処方の混合物を混合攪拌した後、平均孔径1.0μmのメンブレンフィルターで瀘過を行い、pH8.5のインクを作製した。
【0059】
参考例
C.I.アシッドイエロー23 4部
グリセリン 5部
エチレングリコール 5部
1,3−ヘキサンジオール 3部
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.8部
イオン交換水 82.2部
上記処方の混合物を混合攪拌した後、平均孔径1.0μmのメンブレンフィルターで瀘過を行い、pH9.3のインクを作製した。
【0060】
参考例
参考例2のインク処方において、C.Iアシッドイエロー23の代わりにC.Iアシッドブルー9を用いてpH9.5のインクを作製した。
【0061】
実施例
市販のカーボンブラック顔料(デグサ社製「プリンテックス#85」)150gをスルホラン400ml中に良く混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12000rpmで遠心分離機により表面処理カーボンブラックウエットケーキを得る。このカーボンブラックウエットケーキを2000mlのイオン交換水中に再分散し、限外濾過膜により脱塩濃縮し顔料濃度10重量%のスルホン化処理したカーボンブラック分散液とした。次にこのカーボンブラック分散液を用いて以下の処方で混合攪拌後、0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過し、pH9.0のインクを作製した。
上記カーボンブラック分散液 26.7部
ジエチレングリコール 10部
グリセリン 5部
2−ピロリドン 10部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 3部
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
イオン交換水 44.8部
【0062】
実施例
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールの添加量を1.5重量部として。pH10.0のインクを作製した。
【0063】
実施例
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールの添加量を3.0重量部として。pH10.5のインクを作製した。
【0064】
比較例1
参考例1において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5重量部の代わりにベンゾトリアゾール1.0重量部を添加し、LiOHにてpH8.5に調整した。
【0065】
比較例2
参考例2において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.8重量部を添加せずに、1−アミノ−2,3−プロパンジオールにてpH9.3に調整した。
【0066】
比較例3
参考例3において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.8重量部を添加せずに、1−メチルアミノ−2,3−プロパンジオールにてpH9.5に調整した。
【0067】
比較例4
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5重量部を添加せずに、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールにてpH9.0に調整した。
【0068】
比較例5
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5重量部を添加しなかった。
【0069】
比較例6
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 1.5重量部を添加せずに、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールにてpH10.0に調整した。
【0070】
比較例7
実施例において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 3.0重量部を添加せずに、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールにてpH10.5に調整した。
【0071】
以上のようにして作製したインクについて、初期粘度、平均粒径を測定後、以下の評価を行った。
ノズル径30μmのNiノズルを有するPZTで駆動するヘッドを有するプリンタ(図5に示すヘッド)を使用し、インクを脱気後、カートリッジに充填し初期印字を行った後、プリンタにインクを充填したまま、50℃、60%RHの環境下に1ヶ月間プリンタを放置した。この後、インクをカートリッジから抜き取り、保存後のインクのpH、インク中のSi、Niの溶存量、インクの粘度および平均粒径変化を測定し結果を表1に示した。なお、粘度および平均粒径変化については、それぞれの変化率が5%未満を○、5%以上10未満を△、10%以上を×として表した。
【0072】
【表1】
Figure 0004046318
【0073】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の水性インクによれば、水に分散または溶解する着色剤を含有する水性インクにおいて、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含有することから、インクの初期物性や保存安定性に悪影響を与えることなく、インクジェットプリンタシステム内で構成部材の腐食溶出を起こさないインクを提供することができる。
また、上記水性インクに着色剤として構成部材の腐食溶出が多く認められる自己分散顔料を用いても構成部材の腐食溶出を起こしにくい。そのため従来使用できなかった自己分散顔料を使用して分散安定性の優れた水性インクを得ることができる。
【0075】
請求項の水性インクによれば、上記水性インクにおいて、インクのpHを8〜11にさせてもシリコンの溶出防止効果が大きく、インクの高pH化による悪影響を懸念する必要がない。
【0076】
請求項のインクジェット記録方法によれば、液室部部材の少なくとも一部がシリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに上記水性インクを用いても液室部部材の溶出を抑えることができるため液室部の耐久性を向上させる記録方法が得られる。
【0077】
請求項のインクジェット記録方法によれば、流体抵抗部部材の少なくとも一部がシリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに上記水性インクを用いても流体抵抗部部材の溶出を抑えることができるため、流体抵抗部の耐久性を向上させる記録方法が得られる。
【0078】
請求項のインクジェット記録方法によれば、振動板部材の少なくとも一部がシリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに上記水性インクを用いても振動板部材の溶出を抑えることができるため、特にインク滴の大きさやインク滴の吐出速度の変化、吐出不良を防止することができる。
【0079】
請求項のインクジェット記録方法によれば、ノズル部部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに上記水性インクを用いてもノズル部部材の溶出を抑えることができるため、特にインク滴の大きさやインク滴の吐出速度の変化、吐出不良を防止することができる。
【0080】
請求項のインクジェット記録用インクカートリッジによれば、上記本発明の水性インクを用いることから、インクと接する部材構成成分の溶出を防止でき、インク滴の大きさやインク滴の吐出速度の変化、吐出不良を抑えることができるインクカートリッジが得られる。
【0081】
請求項のインクジェット記録用記録ユニットによれば、上記本発明の水性インクを用いることから、インクと接する部材構成成分の溶出を防止でき、インク滴の大きさやインク滴の吐出速度の変化、吐出不良を抑えることができる記録ユニットが得られる。
【0082】
請求項のインクジェット記録装置によれば、記録ユニットに上記本発明の水性インクを用いることから、インクと接する部材構成成分の溶出を防止でき、インク滴の大きさやインク滴の吐出速度の変化、吐出不良を抑えることができるインクジェット記録装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の記録ヘッドの一例を示す断面図。
【図2】図1のヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す斜視図。
【図3】インクを収容したインクカートリッジの一例を示す断面図。
【図4】インクを収容したインク収容部とヘッド部から構成された記録ユニットの一例を示す斜視図。
【図5】力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の記録ヘッドの構成例を示す断面図。
【図6】静電アクチュエータを用いたインクジェット記録ヘッドの構成例を示す断面図。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 シリコン基板
3 ノズルプレート
4 ガラス基板
5 インク室
6 共通インク室
7 インク供給路
8 インク室底板(ダイヤフラム)
9 凹部
10 セグメント電極
13 記録ヘッド
14 流路(ノズル)
15 発熱素子基板
16 保護層
17−1、17−2 電極
18 発熱抵抗体層
19 畜熱層
20 基板
40 インク収容部
42 栓
44 インク吸収体
51 給紙部
52 紙送りローラ
53 排紙ローラ
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
70 記録ユニット
71 ヘッド部
72 大気連通口
80 インク流路
81 オリフィスプレート
82 振動板
83 圧電素子
84 基板
85 吐出口

Claims (9)

  1. 水に分散または溶解する着色剤を含有する水性インクにおいて、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含有し、該着色剤が自己分散顔料であることを特徴とする水性インク。
  2. 請求項1に記載の水性インクであって、インクのpHが8〜11であることを特徴とする水性インク。
  3. 液室部の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 流体抵抗部の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 振動板の部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. ノズル部材の少なくとも一部が、シリコンまたはニッケルを含む材料から形成されたインクジェットプリンタに、請求項1または2に記載の水性インクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、該インクが請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録用インクカートリッジ。
  8. インクを収容したインク収容部と、インク滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録ユニットにおいて、該インクが請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録用記録ユニット。
  9. インクを収容したインク収容部と、インク滴を吐出させるための記録ヘッドとを有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置において、該インクが請求項1または2に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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