JP3689643B2 - 液滴による画像形成方法および画像形成装置並びに液滴吐出飛翔方法 - Google Patents

液滴による画像形成方法および画像形成装置並びに液滴吐出飛翔方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンターやディスプレイ等に利用され得る画像形成方法であって高画質、高速、さらには省エネルギーを実現できる画像形成方法および該画像形成方法を利用した画像形成装置である。
【0002】
【従来の技術】
従来からある画像形成方法としてインクジェット、電子写真等が知られており、近年オフィス、ホーム等における記録技術として存在感をますます高めてきている。そのような状況下、今後においても画像品位においては高画質化、印刷速度においては高速化、エコロジー的側面からは省エネルギー化がより一層求められてきているのが現状である。高画質化とは高解像度化または高階調表現数化であり、高速化、省エネルギー化という意味では、特に色材の定着プロセスの高速化、省エネルギー化が着目されるべき課題となっている。
【0003】
乾式電子写真技術においては、カラー化技術においてタンデム構造の導入による60ppmクラスの高速エンジンが実現されつつある一方、トナーの熱溶融モードを利用している定着プロセスの低消費エネルギー化が課題となっている。インクジェット技術においては、ノズルの微細化等により高画質化が進んできた一方、その希薄水溶液インクを用いているため、さまざまな課題があり、なかでも定着プロセスの高速化は大きな課題となってきている。こうした状況下、反応性色材を用いた低消費エネルギーで高速の定着プロセスが検討されている。特にインクジェット技術においては、ブリーディング、フェザリングといった問題と合せ、反応性インクの検討が活発に行われており、例えば特開平8−253717号公報が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、利便性やエコロジー的側面からはなお一層の高速性や省エネルギー化が求められており、ともすると技術的なトレードオフとなるさらなる高画質化との両立も一層のニーズを伴って要請されつつある。そして、特別な処理を施した専用紙に対してでなく、普通紙を含めたより広範な被記録媒体に適用可能な画像形成技術が求められており、画像形成方法並びにインキング技術の改善が強く要請されている。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、普通紙を含めた広範な被記録媒体に適用可能な、高画質、高速定着性、低消費エネルギー化を実現できる画像形成方法および画像形成装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、以下の本発明により解決される。
【0006】
本発明は、液滴のドットにより画像を形成する方法に関し、この方法は、記録媒体に定着後に等価円直径10ミクロン以下となる液滴を発生する工程と、前記液滴が物理変性または化学変性により記録媒体へ定着される工程とを有し、前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、このポリビニルエーテル構は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有する。
【化5】
Figure 0003689643
(但し、lは1から18の整数から選ばれ、R 、R はそれぞれ独立にH、もしくはCH である。R はH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH 、−CO−C(CH )=CH からなり、R が水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
【0007】
本発明の好適な態様の一つは、前記ドットの着弾数を制御することにより、出力の最小単位である一絵素の多値階調表現を行なうことである。本発明の他の好適な態様の一つは、2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることである。また、本発明の好適な態様の一つは、前記液滴がゾルインクよりなり、且つ、該インクが物理変性または化学変性によりゲルへ転移することで定着されることである。本発明の好適な態様の一つは、前記ゾルインクが熱的にゾルゲル転移をするインクであることである。
本発明の好適な態様の一つは、ポリビニルエーテル構造を含む高分子と、水と、顔料または染料を含有する刺激応答性の水性分散性インクを使用することである。本発明の好適な態様の一つは、前記ポリビニルエーテル構造を含む高分子が下記一般式(1)の繰り返し単位構造からなるブロックポリマーをさらに有することである。
−(CH−CH(OR))− (1)
(ただしRは炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH(R)−CH(R)−O)−Rもしくは−(CH−(O)−Rから選ばれ、芳香族環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
本発明の好適な態様の一つは、前記記録方法が、液滴のインクを用いて潜像を現像する記録方法であることである。本発明の好適な態様の一つは、中間転写体を介して液滴を被記録媒体上へ転写することである。
【0008】
本発明は、液滴を吐出ヘッドから媒体へ吐出または飛翔させて媒体上で定着する液滴の吐出飛翔方法に関する。この吐出飛翔方法は、前記液滴の等価円直径が10ミクロン以下となる液滴を発生させ、吐出または飛翔させる工程を含み、前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、該ポリビニルエーテル構造は、一般式(3)の繰り返し単位構造を含有し、
【化6】
Figure 0003689643
(ただしR 、R 、R 、およびlは先に定義したとおりである。)
前記液滴が物理変性または化学変性により変性されるものである
本発明の好適な態様の一つは、前記液滴の着弾数を制御することにより、情報の出力または入力の最小単位の多値階調を実現することである。
【0009】
本発明は、液滴により記録を行うための液滴記録用インクに関する。このインクは、該液滴が記録媒体に定着した後に10ミクロン以下の等価円直径を有し、該液滴が刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、該ポリビニルエーテル構造は、下記一般式(3)の繰り返し単位構造を含有することである。
【化7】
Figure 0003689643
(ただしR 、R 、R 、およびlは先に定義したとおりである。)
本発明の好適な態様の一つは、2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることである。本発明の好適な態様の一つは、液滴により記録を行うための液滴記録用インクであって、該インクがゾルインクであり、前記ゾルインクが物理変性または化学変性によりゲルへ転移することである。本発明の好適な態様の一つは、前記インクが、ポリビニルエーテル構造を有する高分子と、水と、顔料または染料を含有する刺激応答性の水性分散性インクである。
【0010】
本発明は、液滴のドットにより画像を形成するための装置に関する。該装置は、記録媒体に定着後に等価円直径10ミクロン以下となる液滴を発生する手段を少なくとも含み前記液滴が刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、前記ポリビニルエーテル構造は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有し、
【化8】
Figure 0003689643
(ただしR 、R 、R 、およびlは先に定義したとおりである。)
該液滴が物理変化または化学変化することにより前記記録媒体へ定着される。
本発明の好適な態様の一つは、2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明は、等価円直径10ミクロン以下の液滴(以下ミストとも称する。)を使用し、該インクが物理変性または化学変性することにより被記録媒体に定着される画像形成方法および装置、ならびにこれに使用される記録用インク、さらにはその吐出飛翔方法である。特に、本発明ではインクが物理変性または化学変性を起こすことが特徴であり、好ましくはゾルからゲルへの変化が用いられる。本発明の画像形成方法では、直接記録法および間接記録法のいずれの方法も使用できる。また、これらの方法に使用しうる従来の装置を好適に使用できる。
【0013】
ここで、等価円直径とは面積値で等価円としたときの直径で、ヘイウッドダイアミター(Heywood Diameter)と呼ばれるものであって、次式で求められる。
【0014】
【数1】
Figure 0003689643
【0015】
なお、等価円直径は、以下の画像解析システムを用いて求めることができる。
入力系:光学顕微鏡(x100)およびCCDカメラ(日本ビクター社製;KY−F30)、
画像処理系:制御用パーソナルコンピュータ(日本電気社製;PC−9800RL)、
画像処理装置(PIAS社製;LA−555,512x512画素)
表示系:TVモニター(日本ビクター社製;V−1000)
【0016】
そして、上記システムを用いて、まず、ドット画像を画像処理装置に記憶させ、2値化したドット形状を抽出し、抽出した部分のCCDの読取り画素数をカウントする。次に、この画素数の総和を実際の面積に換算し、さらに、この面積から等価円の直径を換算し、得られた数値を測定すべきドット数の平均値として計算する。
【0017】
本発明の好ましい一実施形態である直接記録方法を以下に述べる。直接記録方法の例としては、例えば、図1に示したようにオンデマンド型のインクミスト飛翔吐出デバイスを好ましく用いることができる。図1は、一液系のインクを用いる場合の画像形成方法である。図1(A)はヘッド(即ちインクタンク側)から見た概略図であり、図1(B)は側面からみた概略図である。なお、便宜のために、図1(A)では、インクタンク101等は省略してある。図1に示した画像形成方法では、マルチノズルヘッドを備えたミスト飛翔吐出ヘッド102から被記録媒体108へインクを飛翔させ、被記録媒体に記録を行う。図1では、インクミストの制御のために、対抗電極112を設け、ミストを帯電させて飛翔させる例を示した。所望の画像を得るために、順次ヘッド102を矢印110の方向に移動させて画像形成させる。塗布されたミストは、反応し、変性して被記録媒体108上に定着する。
【0018】
なお、図1では、ミストの発生装置として超音波発生器106を備え、かつ、本発明の物理変化または化学的変化を起こすインク(以下本発明のインクとも称する。)104を充填したインクタンク101と、該インクタンク101のミストヘッド102に対向する位置に設けられた対向電極112を備えた一液系記録装置を示した。
【0019】
本発明において、本発明のインクは、ミスト状に飛翔され、被記録媒体上に付着して被記録媒体に定着されるが、被記録媒体に定着したときの状態へは、例えば、ゾル状態からゲル状態へ変性する。この変性のプロセスには、いかなる物理的または化学的プロセスも用いることができる。物理的プロセスの例としては、熱的にゾルゲル転移するインク材料を用いることが挙げられる。即ち、インクミストヘッド内で、インクを高温に維持し、ゾル状態として吐出飛翔させ、被記録媒体上に付着後は冷却されてゲルとなり定着するというような場合である。
【0020】
化学的プロセスの例としては、酸性条件下でゲル化するアルカリ性のゾルインクと酸性のゲル化剤イ液剤とを用いて、この2液を接触させるプロセスで使用する例や、光架橋性の官能基をもつ化合物を含むインクを用いてインクミストヘッドで被記録媒体に記録した後これにUV等で光照射して架橋ゲル化するという例、さらには多価のカチオン含む液剤と接触させるプロセスを用いてゲル転移させるという例を挙げることができる。
【0021】
また、本発明においては、化学的な変化の例として、特に、不燃性または難燃性のシリコンオイルまたはフッ素オイルインクが化学的に変性するプロセスを経ることを利用する例を挙げることができる。この場合、シリコンオイルまたはフッ素オイルインクが反応性基を有するシリコン化合物またはフッ素化合物からなるインクを用いることが好ましい。この化学的変化では、高速かつ大きな熱エネルギーを必要としない省エネルギーのインク定着を可能にする。
【0022】
これらの変性のより具体的な例としては、2種のインクを用いるプロセスが好ましい例としてある。図2は、このような2種類のインクを用いて、本発明に従って画像を形成する方法を示した。図2(A)はヘッド(即ちインクタンク側)から見た概略図であり、図2(B)は側面からみた概略図である。なお、便宜のために、図2(A)では、インクタンク222、224等は省略してある。なお、図2では、ミストの発生装置として超音波発生器208、212を備え、かつ、本発明の物理変化または化学的変化を起こす本発明のインク210を充填したインクタンク222と、本発明のインクと反応する反応剤214を充填したインクタンク224、および、これらのインクタンク222、224のミストヘッドジェット202、204に対向する位置に設けられた対向電極220を備えた2液系記録装置を示した。
【0023】
図2に示されるように、例えば2つのヘッド222、224によりインクをミスト状に飛翔させる。まず第一のヘッド204から反応剤インク214を先に飛翔させ、次いで2つ目のインクヘッド202で色素を含むインク、例えば色素を含むシリコンオイルまたはフッ素オイルインクを飛翔し、被記録媒体216上に塗布する。図2では、インクミストの制御のために、対抗電極220を設け、ミストを帯電させて飛翔させる例を示した。所望の画像を得るために、順次ヘッド202および204を矢印206の方向に移動させて画像形成させる。塗布されたミストは、反応して被記録媒体216上に定着する。
【0024】
また、同じく2種のインクを用いるが、反応剤インクを被記録媒体上の記録箇所のみでなく全面に噴霧し、これに第二のヘッドで色素を含む本発明のインク、例えばシリコンオイルまたはフッ素オイルインクを飛翔し、被記録媒体上で反応させ定着させるという方式も可能である。
【0025】
以上の2種のインクを用いる方法では、もちろん2種ともに着色剤を含有していてもよいし、1種は着色剤を有しなくてもよい。
【0026】
また、もちろん一液インクが被記録媒体と反応し、変性するものであっても良い。着色剤は染料であっても顔料であっても良い。
【0027】
中間転写体を用いることも可能であり、好ましい例である。図3に中間転写体を用いた本発明の画像形成方法の例を示した。図3は、ミストの発生装置として超音波発生器304を備え、かつ、本発明の物理変化または化学的変化を起こす本発明のインク306を充填したインクタンク301と、本発明のインクと反応する反応剤を充填したインクタンク(インクタンク301に隠れるため図示せず。)、および、これらのインクタンクのミストヘッド303、305に対向する位置に設けられた中間転写体302を備えた2液系記録装置を示した。この図3の装置では、2種のインクを用い、2つのインクミストヘッドにより、中間転写体302へ反応剤インクを先に飛翔させ、次いで2つ目のインクヘッドで色素を含むインクを飛翔する。次ぎに、中間転写体302上の画像を被記録媒体308上へ転写機構312を用いて転写し、被記録媒体308上でインクを反応させ変性する。本発明のこの2種のインクを用いる方法では、反応剤インクを中間転写体上に記録箇所のみでなく全面に噴霧し、これにインクヘッドで色素を含むインクを飛翔し、被記録媒体上に転写した後、インクが反応して変性するという方式ももちろん可能である。
【0028】
以上の画像形成方法および装置はインクミストヘッドを利用した直接記録方式であるが、このような方式をとる記録ヘッドには様々な構成を利用しうる。例えば、Japan Hard Copy ‘99論文集343頁にあるように圧電素子を用いたヘッドを用いても良く、特開昭58−215671号公報や特開2000−66522号公報またはドイツテレコム社製T−Faxのトナージェット型ヘッドにあるような電界制御型アパーチャヘッドを用いてもよい。これらのヘッドは電界強度、印加時間により駆動させるため、出力の最小単位である一絵素を形成する1ノズルから飛翔するミストの量を制御できる。このためアナログ的な階調表現を行うことができ、高精細、高階調表現を可能にする。このように、本発明によれば、高画質の優れた画像を形成することが可能である。
【0029】
ここで、本明細書において、一絵素とは画像を形成する最小単位である。一絵素を表現するに液滴の個数の大小で階調表現を行なう画像記録方法が高画質を実現するために好ましく用いられる。
【0030】
また、インクジェットが基本的には一ノズルから一つの液滴を飛翔させるのに対して、それより小さいミストの小液滴を使用できるインクミスト記録法では、液滴が小さいために、インクジェット記録法の1滴と比較した場合、同容積ではその表面積が飛躍的に増加する。このことが本発明の反応性インクを用いたインク変性プロセスにおいて画期的な作用効果を及ぼすことを本発明者らは見出した。すなわち画像形成に小液滴のインクミストを用いることで、液滴の表面積、2液インクシステムであれば液滴の接触可能表面積が飛躍的に増大し、インクの変性速度、言い換えれば、反応速度が非常に高速化し、優れたインクの定着の高速化方法に繋がる。一液インク方式の場合でも反応点の増加ということでは同様の作用、効果をあげることができる。
【0031】
このような作用および効果をより有効なものとするためには、ミストのサイズを好適サイズにする必要がある。表面積の増大という観点では小さいほど好ましいが、定着がインクと被記録媒体との相互作用が関与し、それに好適にマッチするサイズを取ることが好ましい。実際には、被記録媒体としてもっとも普通に使用される普通紙を想定することが産業上の利益にかなう。普通紙の繊維立体構造をポアとしてみた平均サイズはせいぜい20μm程度であることから、それより小さいサイズであることが、被記録媒体との相互作用による物理変化または化学変化を起こさせるという観点から、反応高速化ファクターを加えることができるので好ましい。この点で本発明の液滴の等価円直径は平均で10ミクロン以下である必要があり、好ましくは0.5から5μmである。
【0032】
インクジェットの技術が、普通紙に印刷するとき、反応性インクを用いても定着速度の改善がなお必要となっているのは、一つには、最新の技術においてもせいぜいインクジェット記録法のインク滴の粒径が20から30μmであることがあげられる。即ち、インクジェット法での画像記録方法では、液滴の粒径が普通紙の繊維立体構造をポアとしてみたときの径よりも大きいため、普通紙に代表される通常の被記録媒体との相互作用を利用する点でも未だ不足があるものと考えられる。
【0033】
本実施形態のミスト(液滴)の発生方法としては、スプレイ法、圧電素子等の振動素子による発生方法、コンティニュアスのインクジェットで用いられているようなオリフィスを利用した方法、静電微粒化を利用した方法等がある。
【0034】
ミストは、通常、気流によって現像領域へ運搬される。ファン、回転翼等の機器によって気流を作ることができる。現像領域にマルチスタイラスの電極アパーチャを設けることでミスト現像を好適に制御することも可能である。またミストは繰り返し使用したり、その回収機構を設けたりすることが好ましい。
【0035】
ミストを帯電させる場合、帯電には、電極により電荷を注入する方法やコロナ放電による方法を好適に用いることができる。
【0036】
次に、本発明の好ましい他の実施形態としての間接記録方式について述べる。図4にその例を示した。基本構成は電子写真プロセスのものである。図4に示したように、この装置は、本発明のインク404を充填し、超音波ミスト発生器のようなミスト発生手段408を備える。さらに、この装置はミストを帯電させるためのミスト帯電器402とミストを搬送するためのミスト搬送用ファン406を備える。さらに、この装置は、潜像を形成する感光体ドラム414を有し、これを帯電させ潜像を形成させるための帯電器416および露光器418、転写機構412、並びに被記録媒体422を備える。この装置による画像の形成は、まず帯電器により感光体ドラムを帯電させ、露光420により感光体ドラム上に潜像を形成する。次に、ミスト発生器により液滴とされた本発明のインクを帯電し、このミストを潜像に搬送し、現像する。そしてこの像をドラムを矢印410のように回転させて被記録媒体へ移動させ、転写機構412により被記録媒体上へ転写させ、定着させる。本発明においては、たとえば、反応剤インクを現像後、感光体上の記録箇所のみでなく全面に噴霧し、現像時のインクとともに反応、変性させつつ、被記録媒体上へ転写し、良好な定着性を得ることができる。
【0037】
使用されるインクは基本的に先に述べた直接記録方式のインクと同様の変化を示すものが使用できるが、帯電性、現像性等が本方式に適した材料を選択し、処方する必要がある。上記の例では、本発明のインクとして一液系インクを用いてもよく、または二種類のインクを使用する方法を用いてもよい。即ち、上述のようにインクの変性プロセスは一液でもよく、2種のインクを使用して行ってもよい。2種のインクを使用するとき、2種のインクそれぞれを現像して重ねあわせてもよく、先述したように一種類は全面に塗布または噴霧してもよい。また、被記録媒体上で2種のインクが接触するようにしてもよい。
【0038】
本実施形態のミスト(液滴)の発生手段としては、スプレイ法、圧電素子等の振動素子による発生方法、コンティニュアスのインクジェットで用いられているようなオリフィスを利用した方法、静電微粒化を利用した方法等がある。現像領域への運搬方法については、通常、気流によって運搬される。ファン、回転翼等の機器によって気流を作ることができる。現像領域にマルチスタイラスの電極アパーチャを設けることでミスト現像を好適に制御することも可能である。またミストは繰り返し使用したり、その回収機構を設けたりすることが好ましい。帯電については、電極により電荷を注入する方法やコロナ放電による方法がよく用いられる。これらの方法は、上述の直接記録方式で説明したものと同様である。
【0039】
上述の間接記録方式の画像形成方法は従来からある間接記録方式に適用可能であり、静電潜像や磁気潜像を利用する各種の間接記録方式、例えばイオンフロー記録、エレクトロンビーム方式を用いた記録やマグネトグラフィー記録にも適用可能である。この場合においても、小さいミストの小液滴を使用できるインクミスト間接記録法は、直接記録法で説明したように液滴が小さいためその表面積が飛躍的に増加する。このことは、色材の定着に著しく寄与する。従来の、乾式電子写真でのトナーの溶融定着や湿式電子写真での溶剤揮発による定着と比較し、本発明の間接記録法では、物理変化または化学的変化を使用していること、および、小さい液滴であるミストを用いていることで、高速なインク変性プロセス、即ちインク反応プロセスを定着プロセスとして利用でき、高速かつ低消費エネルギーの画像形成方法を提供することができる。間接記録法においても、このような作用および効果をより有効なものとするために、ミストの好適サイズがある。表面積の増大という観点では小さいほど好ましいが、定着が被記録媒体との相互作用で行われるので、それに好適にマッチするサイズを取ることが好ましい。実際には、被記録媒体としてもっとも普通に使用される普通紙を想定することが産業上の利益にかなう。普通紙の繊維立体構造をポアとしてみた平均サイズはせいぜい20μm程度であることから、それより小さいサイズであることが、被記録媒体との相互作用による物理変化または化学変化を起こさせるという観点から、反応高速化ファクターを加えることができるので好ましい。この点で本発明の液滴の等価円直径は10ミクロン以下である必要があり、好ましくは0.5から5μmである。
【0040】
本発明のインク
本発明に用いられる本発明のインクについて以下に説明する。
【0041】
本発明のインクは大きく2種類に分けられる。一つは、一液系のゾルゲル変性を起こすインクまたは反応性インクであり、他は2以上の複数のインクによるゾルゲル変性を起こすインクまたは反応性インクである。変性のプロセスには、いかなる物理的または化学的プロセスも用いることができる。具体的な例を以下に列挙する。
【0042】
本発明で使用しうる好ましいインクには以下のものが含まれる。
(1)ゾルゲル転移をするインク、
(2)重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコン化合物またはフッ素化合物を含むインク、
(3)反応性を有しているインクであって、シリコン酸化物または金属酸化物を含有するゾル状態からゲル状態へ転移することを特徴とするインク、
(4)ポリビニルエーテル構造を含む高分子を含有する、刺激応答性を有するインク。
【0043】
以下に上記のインクについて説明する。
【0044】
(1)ゾルゲル転移をするインク
本発明の好ましいインクとして、物理的に変性する例では、例えば熱的に、ゾルゲル転移をするインクがある。好適には30℃から70℃程度の高温、すなわちそのような温度に制御したインクミストヘッド中では、低粘度分散液であり、被記録媒体や中間転写体に記録された状態で室温に降温し、増粘ゲル化するというようなインク材料が使用しえる。そのような性質を有するものとして、例えば、染料または顔料を含み、これにヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシブトキジル変性メチルセルロース/ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等の水分散性若しくは水溶性または水分散性高分子を含有させた水性インクがあげられる。また、染料または顔料を含み、ポリオキシエチレン、ポリオキシアルキレン等のユニットを部位に持つ非イオン性界面活性剤を含有させ、イオン性界面活性剤を少量含んでもよい水系インクも挙げられる。
【0045】
一液系の構成で、化学的に変性する例では、染料または顔料を含み、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそれらの繰り返し単位を含む共重合高分子のアルカリ性水溶液インクを用いて酸性紙上に記録することでゲル化させることも可能である。さらには染料または顔料を含み、部分としてアクリル基またはメタクリル基を官能基としてもつ水溶性または水分散性高分子を被記録媒体へ記録後、UV光を照射することにより架橋ゲル化させることも可能である。この場合、光重合開始剤、ラジカルトラップ剤等をインク中に共存させてもよい。
【0046】
次に、2以上の複数のインクによるゾルゲル変性または反応性インクについて説明する。
【0047】
また、染料または顔料を含み、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそれらの繰り返し単位を含む共重合高分子のアルカリ性水溶液インクと第2のインクとして酸性インクを用いてゲル状態とする例があげられる。また、染料または顔料を含み、部分としてエポキシ基を官能基として持つ水溶性または水分散性高分子を含む水系インクと第2のインクとして、アミン類、有機酸、水酸基等のいずれかを含むインクを用いて架橋し、増粘またはゲル化するという例もあげられる。さらには染料または顔料を含み、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそれらの繰り返し単位を含む共重合高分子のアルカリ性水溶液インクと多価の金属イオンまたはジアミン等を含む第二のインクを使用することで実現することも可能である。
【0048】
以上の例のようにインク中に高分子材料を含有し、それが物理変性または化学変性の主たる役割を担うケースが好ましい例としてあげられるが、該高分子材料としては、より好ましくは、ブロックポリマーを用いる。ブロックポリマーは、各ブロックまたはユニットの繰り返し単位構造の特性をほぼ保持し、共存する形で特性を発揮することが可能である。とりわけ刺激応答性を有するブロックまたはユニット部分が有効に機能し、ランダムポリマーと比べ、その機能性を効率よく発揮ですることができる。本発明で用いられるブロックポリマーは、アクリル、メタクリル系ブロックポリマー、ポリスチレンと他の付加重合系または縮合重合系のブロックポリマー、ポリオキシエチレン、ポリオキシアルキレンのブロックを有するブロックポリマー等、従来から知られているブロックポリマーを用いることもできる。本発明の好ましい態様では、後述するポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーが好ましく用いられる。
【0049】
また、本発明で用いられるブロックポリマーは、異なった2種以上の親水性ブロックを有することが好ましい。ここでいう異なったとは異なる化学構造を意味し、モノマー構造またはポリマー鎖の分岐構造等が異なっていることを意味し、ポリマー鎖中の単一の繰り返し単位の分子鎖長のみが異なっている状態を意味しない。それら異なった2種以上のブロックのうち少なくとも一方の親水性ブロックが刺激に対して応答すること、例えば親水性から疎水性に変化することにより、組成物が変性する。逆にある条件下で疎水性を示していたブロックが刺激に対して応答し、親水性のブロックに変化することにより組成物が変性する場合もある。このようなブロックポリマーの刺激応答の好ましい例は、本発明の組成物に含まれるポリマーが複数のブロックを有するブロックポリマーであり、該複数のブロックのうち2種以上が親水性ブロックであり、その少なくとも一種は刺激応答性を有し、他のうち少なくとも一種は使用条件下、常に親水性である場合である。このような組成物では、この刺激応答性を有するブロックがある条件下で疎水性であり低粘性のミセル状に分散している状態から刺激が与えられると、該刺激応答性ブロックが親水性に変性し、ポリマーが会合するなどして、低粘性の分散状態から高粘性のポリマー溶液状態へ変性する。このようにして、ある刺激により本発明の組成物の特性が変化する。
【0050】
他の例は、本発明の組成物が水性組成物であり、ポリマーが上記のようなブロックポリマーであって、刺激応答性のブロックがある条件下で親水性である場合である。このような水性組成物では、水溶液にポリマーが溶解している状態から刺激が与えられ該刺激応答性ブロックが疎水性に変性し、組成物がミセル状態を形成しつつゲル化してドラスティックに高粘度化する。
【0051】
さらなる例として、疎水性のブロックAと刺激応答性のブロックB、親水性のブロックCの3種のブロックからなるブロックポリマーを用いるものもある。この例は、刺激応答性のブロックBが疎水性として振舞う水分散条件下でABをコアとするミセル分散状態から、刺激が与えられてBが親水化し、Aをコアとするミセルに変化し、ミセル間相互作用が変化してゲル化し、ドラスティックに高粘度化するというものである。
【0052】
以上のように、本発明において異なった2種以上の親水性ブロックを有する場合には、特に溶剤として水を使用した場合に非常に好ましい刺激応答性を発現させることが可能である。
【0053】
また、上述のような分子設計の考え方から、ブロックポリマーのブロックの形態については、AB型、ABA型、ABC型、ABCD型(ここでDは、A,B,Cとは異なる構造のブロックであり、親水性でも疎水性でもよい。)、ABCA型が好ましく用いられる。
【0054】
本発明のインクで使用される顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましく黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。なお、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。
【0055】
以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を例示した。
【0056】
黒色の顔料としては、Raven1060、Raven1080、Raven1170、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven3500、Raven5250、Raven5750、Raven7000、Raven5000 ULTRAII、Raven1190 ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Black Pearls L、MOGUL−L、Regal400R、Regal660R、Regal330R、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW200、Color Black 18、Color Black S160、Color Black S170、Special Black 4、Special Black 4A、Special Black 6、Printex35、PrintexU、Printex140U、PrintexV、Printex140V(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0057】
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
黄色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、 C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
また、本発明では、染料も着色剤として使用しえる。使用しうる染料は、例えば以下に述べるような直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素の水溶性染料、又は、分散染料の不溶性色素を用いることができる。
【0061】
例えば、水溶性染料としては、C.I.ダイレクトブラック,−17,−19,−22,−32,−38,−51,−62,−71,−108,−146,−154;
C.I.ダイレクトイエロー,−12,−24,−26,−44,−86,−87,−98,−100,−130,−142;
C.I.ダイレクトレッド,−1,−4,−13,−17,−23,−28,−31,−62,−79,−81,−83,−89,−227,−240,−242,−243;
C.I.ダイレクトブルー,−6,−22,−25,−71,−78,−86,−90,−106,−199;
C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−39,−44,−46,−60;
C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;
C.I.ダイレクトブラウン,−109;
C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−7,−24,−26,−31,−52,−63,−112,−118,−168,−172,−208;
C.I.アシッドイエロー,−11,−17,−23,−25,−29,−42,−49,−61,−71;
C.I.アシッドレッド,−1,−6,−8,−32,−37,−51,−52,−80,−85,−87,−92,−94,−115,−180,−254,−256,−289,−315,−317;
C.I.アシッドブルー,−9,−22,−40,−59,−93,−102,−104,−113,−117,−120,−167,−229,−234,−254;
C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;
C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、
C.I.リアクティブブラック,−1,−5,−8,−13,−14,−23,−31,−34,−39;
C.I.リアクティブイエロー,−2,−3,−13,−15,−17,−18,−23,−24,−37,−42,−57,−58,−64,−75,−76,−77,−79,−81,−84,−85,−87,−88,−91,−92,−93,−95,−102,−111,−115,−116,−130,−131,−132,−133,−135,−137,−139,−140,−142,−143,−144,−145,−146,−147,−148,−151,−162,−163;
C.I.リアクティブレッド,−3,−13,−16,−21,−22,−23,−24,−29,−31,−33,−35,−45,−49,−55,−63,−85,−106,−109,−111,−112,−113,−114,−118,−126,−128,−130,−131,−141,−151,−170,−171,−174,−176,−177,−183,−184,−186,−187,−188,−190,−193,−194,−195,−196,−200,−201,−202,−204,−206,−218,−221;
C.I.リアクティブブルー,−2,−3,−5,−8,−10,−13,−14,−15,−18,−19,−21,−25,−27,−28,−38,−39,−40,−41,−49,−52,−63,−71,−72,−74,−75,−77,−78,−79,−89,−100,−101,−104,−105,−119,−122,−147,−158,−160,−162,−166,−169,−170,−171,−172,−173,−174,−176,−179,−184,−190,−191,−194,−195,−198,−204,−211,−216,−217;
C.I.リアクティブオレンジ,−5,−7,−11,−12,−13,−15,−16,−35,−45,−46,−56,−62,−70,−72,−74,−82,−84,−87,−91,−92,−93,−95,−97,−99;
C.I.リアクティブバイオレット,−1,−4,−5,−6,−22,−24,−33,−36,−38;
C.I.リアクティブグリーン,−5,−8,−12,−15,−19,−23;
C.I.リアクティブブラウン,−2,−7,−8,−9,−11,−16,−17,−18,−21,−24,−26,−31,−32,−33等の反応染料;
C.I.ベーシックブラック,−2;
C.I.ベーシックレッド,−1,−2,−9,−12,−13,−14,−27;
C.I.ベーシックブルー,−1,−3,−5,−7,−9,−24,−25,−26,−28,−29;
C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;
C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
【0062】
なお、これら上記の色材の例は、本発明のインクに対して特に好ましいものであるが、本発明のインクに使用する色材は上記色材に特に限定されるものではない。
【0063】
本発明のインクに用いられる顔料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。また、本発明のインクに用いられる染料は、インクの重量に対して、0.5wt%から30wt%の範囲である。通常、顔料もしくは染料のどちらかが用いられるが、両方用いて使用することも可能である。
【0064】
その他、添加剤として、インクの安定と記録装置中のインク配管との安定性を得るpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、または記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、他、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0065】
(2)重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコン化合物またはフッ素化合物を含むインク
本発明で使用しうるインクの例には、重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコン化合物またはフッ素化合物を含むインクを使用する例があげられる。例えば、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基等の官能基を持ち、かつ染料または顔料を含むシリコンオイルインクまたはフッ素オイルインクを使用し、インクミスト記録ヘッドからミストを飛翔させ、中間転写体上や被記録媒体上で、光照射反応や酸化架橋反応などを行うことによりインクを反応変性させることができる。光照射反応の場合、よく使用されるのはUV光を照射することで光反応を誘起する方法である。酸化架橋反応は空気中の酸素との反応または積極的に酸素を吹き付けたりすることで好適に行うことができる。また、酸性紙を用いることでアルカリインクとの中和反応や加水分解反応を使用する例もある。
【0066】
今ひとつの例である2以上の複数のインクによる反応性インクについて説明する。
【0067】
この系においても重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコンオイルを使用することができる。エポキシ基、アルコキシシリル基、アミノ基、ヒドロシリル基等の官能基を持ち、かつ染料または顔料を含むシリコンオイルインクまたはフッ素オイルインクを使用し、第2、または第3以下のインクとして、酸や触媒、アミノ基、水酸基等の官能基を持つ化合物を含有する反応剤インクを使用することができる。
【0068】
重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコン化合物またはフッ素化合物を含むインクを使用する例があげられる。例えば、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基等の官能基を持ち、かつ染料または顔料を含むシリコンオイルインクまたはフッ素オイルインクを使用し、インクミスト記録ヘッドからミストを飛翔させ、中間転写体上や被記録媒体上で、光照射反応や酸化架橋反応などを行うことによりインクを反応変性させることができる。光照射反応の場合、よく使用されるのはUV光を照射することで光反応を誘起する方法である。酸化架橋反応は空気中の酸素との反応または積極的に酸素を吹き付けたりすることで好適に行うことができる。また、酸性紙を用いることでアルカリインクとの中和反応や加水分解反応を使用する例もある。
【0069】
今ひとつの例である2以上の複数のインクによる反応性インクについて説明する。
【0070】
この系においても重合性または反応性といわれる官能基で修飾された変性シリコンオイルを使用することができる。エポキシ基、アルコキシシリル基、アミノ基、ヒドロシリル基等の官能基を持ち、かつ染料または顔料を含むシリコンオイルインクまたはフッ素オイルインクを使用し、第2、または第3以下のインクとして、酸や触媒、アミノ基、水酸基等の官能基を持つ化合物を含有する反応剤インクを使用することができる。
【0071】
以上述べてきた、一液系または2種以上のインクを用いる系におけるいずれのインクにおいても、親水性溶剤、疎水性溶剤、界面活性剤、安定剤等の添加剤を加えて用いてよい。
【0072】
本発明のインクで使用される顔料および染料は、先に(1)で説明したものを好適に使用することができる。本発明のインクに用いられる顔料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。また、本発明のインクに用いられる染料は、インクの重量に対して0.5wt%から30wt%の範囲である。通常、顔料もしくは染料のどちらかが用いられるが、両方用いて使用することも可能である。
【0073】
その他の添加剤としては、インクの安定と記録装置中のインク配管との安定性を得るpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、または記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、他、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0074】
現在では、インクジェットで用いられるインク径は20から30μmという非常に細かい粒子であり、かつ表面積が大きく、油性インクのような可燃性溶剤であれば非常に引火性または発火性の高い危険な状態で使用されることになる。このような状況において、シリコンオイルまたはフッ素オイルを主たる溶剤として用いることが好ましく、このような不燃性または難燃性であるインクを画像形成剤として使用することにより、本発明の画像形成方法、画像形成装置は、安全面、環境面で大きなメリットを実現することができる。。本発明の技術により、産業上の大きな利益を得られるものである。特に、シリコンオイルを利用する本発明は、シリコンオイルが揮発性も非常に低いか、不揮発性である点で、オフィス等の環境下でも使用な可能な高性能の画像形成方法である。さらには、最近特に注目されているエコロジーにマッチした、優れた画像形成方法、画像形成装置等を提供することができる。
【0075】
(3)反応性を有しているインクであって、シリコン酸化物または金属酸化物を含有するゾル状態からゲル状態へ転移することを特徴とするインク
このインクの例としては、第1のインクとして染料あるいは顔料を含有する、酸性あるいはアルカリ性の水分散性あるいは水溶性インクを用い、これに第2のインクとしてアルコキシシランを含むアルコール溶液を使用する方法がある。これら2種のインクが前述したようなプロセスを経て接触することで加水分解反応が進行し、シリコン酸化物のゾル状態さらにはゲル状態への変性が起きる。このように反応が進行することでインクは飛躍的に増粘し速やかに定着が行われる。前記第1のインクはシリコン酸化物との吸着がおきやすいという意味で界面活性剤、顔料分散剤等を含んでいるほうが好ましい。また前記第2のインク中のアルコキシシランはアルコキシチタンやアルコキシスズ等の化合物であってもよく、その場合それらの金属の酸化物のゾル状態とゲル状態を用いることになる。以上述べたのは一例であり、第1のインク中にアルコキシシランを含有させておいてもよいし、第2のインク中に塩酸等の酸を含有させておいてもよく、第3以下のインクを使用してもよく、要はシリコン酸化物あるいは金属酸化物を生成し、ゾル状態ゲル状態を発現するようインキングプロセスを制御すればよいわけである。
【0076】
本発明のインクで使用される顔料および染料は、先に(1)で説明したものを好適に使用することができる。本発明のインクに用いられる顔料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。また、本発明のインクに用いられる染料は、インクの重量に対して0.5wt%から30wt%の範囲である。通常、顔料もしくは染料のどちらかが用いられるが、両方用いて使用することも可能である。
【0077】
その他、添加剤として、インクの安定と記録装置中のインク配管との安定性を得るpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、または記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、他、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0078】
(4)ポリビニルエーテル構造を含む高分子を含有する、刺激応答性を有するインク
ポリビニルエーテル構造を含むポリマーによってインクに刺激応答性を与えることができる。好ましい形態である水性分散物では、このポリマーは顔料などの分散安定性の面での機能も発揮することが好ましい。したがって、ポリビニルエーテルは親水性部分と疎水性部分の両方をもつ、いわゆる両親媒性構造を有していることが好ましい。具体的には親水性のモノマーと疎水性のモノマーが共重合されたポリマーを好ましい例として挙げることができる。先に記述したと同様の理由で、特にブロックポリマーが好ましく用いられる。ポリビニルエーテル構造を有するこのようなポリマーは、ポリビニルエーテル構造が一般にガラス転移点の低い柔らかい特性を有するため、通常はその疎水部が粒状固体と物理的に絡まり親和しやすい点を有しているため、より好ましい分散特性を有している。
【0079】
ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(例えば特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他にHI/I系、HCl/SnCl系等で行うこともできる。
【0080】
本発明に用いられるポリビニルエーテル構造を含むポリマーは、これを添加することによる刺激応答性の付与が第一の目的であるが、同時にそれ以外の機能(例えば顔料のような粒状固体の分散性)を付与することもできる。
【0081】
このポリビニルエーテル構造を含むポリマー、水および粒状固体を含有する水性分散物に付与される刺激としては特に限定はないが、好ましくは、上述のような電磁波への暴露、電場印加、温度変化、pH変化、化学物質の添加、水性分散物の濃度変化、電子線照射が挙げられる。さらにより好ましくは、電磁波への暴露、温度変化、pH変化、水性分散物の濃度変化が挙げられる。本明細書で、電磁波への暴露とは、紫外線、可視光線、赤外線などの光に水性分散物をさらすことをいう。
【0082】
以下に、上述の刺激のうち代表的なものについて説明し、このような刺激に応答するポリビニルエーテル構造を含むポリマーを例示する。
【0083】
温度変化による刺激の応答に関しては、例えば溶解性、熱重合や極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等による水性分散物の変化が挙げられる。温度変化の範囲は、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーと、水、顔料のような粒状固体を含有する水性分散物の相転移温度の前後にわたる範囲が好ましく、さらには臨界ゲル化温度前後にわたる温度範囲がより好ましい。温度変化による刺激に応答するポリビニルエーテル構造として、例えばポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。特にポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))からなるブロック共重合体では、ブロックポリマーにすることで、20℃において急激な粘度変化が生じる。ここで、ポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))のbは、ブロックポリマーを意味する略号である。
【0084】
電磁波への暴露による刺激に関しては、電磁波への暴露がある。この電磁波の波長範囲は100〜800nmであることがより好ましい。電磁波への暴露による刺激の応答は、例えば溶解性、光重合やフォトクロミズム、さらには光異性化、光二量化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。この刺激に応答するポリビニルエーテル構造としては、例えば、ポリ(2−ビニロキシエチルメタクリレート)等の重合官能基を有するビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。
【0085】
pH変化による刺激の応答に関しては、水性分散物はpHの範囲が3から12で応答をすることがより好ましい。pH変化による刺激の応答は、例えば溶解性、水素結合や配位結合、極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。このような刺激に応答する分散物に含まれるポリビニルエーテル構造を含むポリマーの構造は、例えば、ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体とポリメタクリル酸等のポリカルボン酸との共重合体やポリマーブレンドを挙げることができる。
【0086】
さらなる例としては、水性分散物の濃度の変化による刺激を挙げることができる。この刺激は、例えば水性分散物の水が蒸発または吸収されることにより、または水性分散物中の溶解されたポリマーの濃度を変化することにより水性分散物の濃度が変化するような場合である。この刺激に関しては、水性分散物の相転移濃度前後にわたる範囲の濃度変化が好ましく、さらには臨界ゲル化濃度前後の濃度変化がより好ましい。溶液濃度による刺激では、例えば水素結合や疎水性相互作用、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等による応答性が挙げられる。一例としてポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等やポリ(2−フェノキシエチルビニルエーテル)等のアリールオキシビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体が挙げられる。
【0087】
さらにこれらの刺激のうち、二種類以上の刺激を組み合わせることも可能である。
【0088】
刺激応答性を有する、ポリビニルエーテル構造を含むポリマー、水および粒状固体を含有する水性分散物中のポリビニルエーテル構造を含むポリマーの構造は、ホモポリマーでもよいが、ポリマーの物性を最適化すべく2成分以上のビニルエーテルからなる共重合体が好ましい。さらに好ましくは、ポリマーを構成する各モノマー成分の刺激応答性を最大限に高性能化させるべく、共重合体の形態はブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等がある。
【0089】
このようなポリビニルエーテル構造を含む高分子は、下記一般式(1)で示される繰り返し単位構造を有する高分子が好ましい。
−(CH−CH(OR))− (1)
【0090】
ただし、Rは炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、ピリジル(Pyr)、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH(R)−CH(R)−O)−Rもしくは−(CH−(O)−Rから選ばれ、芳香族環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、R基が水素以外である場合、R基の炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。
【0091】
上記RからR基の定義において、アルキル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、オクタデシル等であり、環状アルキル基はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロオクチル等である。本発明において、RからR基の炭素原子上の水素が置換される場合、置換基は、1つであっても、複数であってもよい。複数存在する場合、置換基は同じであっても異なっていてもよい。
【0092】
前記記載の刺激応答性を有する水生分散物を好適に得るために、ポリビニルエーテル構造を含む高分子として、下記一般式(2)で選ばれる繰り返し単位構造を有する高分子が好ましい。
−(CH−CH(OR))− (2)
【0093】
ただしRは炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH−CH−O)−Rもしくは−(CH−(O)−Rから選ばれ、芳香族環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、は0または1である。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。上記RおよびR基の定義において、アルキル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、オクタデシル等であり、環状アルキル基はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロオクチル等である。本発明において、RおよびR基の炭素原子上の水素が置換される場合、置換基は、1つであっても、複数であってもよい。複数存在する場合、置換基は同じであっても異なっていてもよい。
【0094】
さらに好ましくは、下記にそのモノマー及びポリマーの構造を例示するが、本発明に用いられるポリビニルエーテル構造は、これらに限定されない。
【0095】
【化1】
Figure 0003689643
【0096】
【化2】
Figure 0003689643
【0097】
さらには、ポリビニルエーテルの繰り返し単位数(上記(II−a)から(II−F)においては、m、n、l)がそれぞれ独立に、1以上10,000以下であることが好ましく、またその合計が(上記(II−a)から(II−F)においては、(m+n+l))、10以上20,000以下であることがより好ましく、数平均分子量でいうと500以上20,000,000以下が好ましい。さらに好ましくは、数平均分子量で1,000以上5,000,000以下。さらにこのましくは、数平均分子量で2,000以上2,000,000以下である。また、これらポリビニルエーテルは、それを他の高分子にグラフト結合させたもの使用しても良いし、他の繰り返し単位構造と共重合されたものを使用しても良い。
【0098】
本発明のインクは水性インクとして使用することができる。この水性インクに使用される水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水、純水、超純水が好ましい。本発明のインクにおいては、その含有量を、20〜95重量%の範囲で用いるのが好ましい。さらに好ましくは30〜90重量%の範囲である。また、本発明のインクに用いられる着色剤は顔料も染料も用いられ、その含有量は、は、インクの重量に対して0.5wt%から30wt%の範囲である。
【0099】
以上の本発明のインクは例示であり、本発明はこれらに限定されない。
【0100】
本発明のインクでは、顔料を用いることが好ましい。
【0101】
顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましく黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。なお、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。
【0102】
顔料としては、先に(1)で説明した、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を好適に使用することができる。
【0103】
本発明のインクに用いられる顔料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
【0104】
さらに、本発明のインクには、必要に応じて、種々の添加剤、助剤等を添加することができる。
【0105】
水分散性インクの添加剤の一つとして、顔料を溶媒中で安定に分散させる分散安定剤がある。本発明のインクは、ポリビニルエーテル構造を含む高分子により、顔料を分散させる機能を有しているが、分散が不十分の場合には、他の分散安定剤を添加してもよい。他の分散安定剤として、親水性疎水性両部を持つ樹脂または界面活性剤も使用することが可能である。
【0106】
親水性疎水性両部を持つ樹脂としては、例えば、親水性モノマーと疎水性モノマーの共重合体が挙げられる。親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、または前記カルボン酸モノエステル類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート等、疎水性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等が挙げられる。共重合体は、ランダム、ブロック、およびグラフト共重合体等の様々な構成のものが使用できる。もちろん、親水性、疎水性モノマーとも、前記に示したものに限定されない。
【0107】
界面活性剤としては、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。
【0108】
アニオン性活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0109】
非イオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等が挙げられる。
【0110】
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
【0111】
両イオン性活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が挙げられる。なお、界面活性剤は、上述のものに限定されない。
【0112】
さらに、本発明のインクには、必要に応じて水性溶剤を添加することができる。特にインクジェットインクに用いる場合、水性溶剤は、インクのノズル部分での乾燥、インクの固化を防止するために用いられ、単独ないし混合して用いることがでる。その含有量としては、インクの0.1〜60重量%、好ましくは1〜25重量%の範囲で用いられる。
【0113】
水性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、等を用いることができる。また、インクの紙での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類も用いること用いることもできる。
【0114】
その他の添加剤としては、インクの安定と記録装置中のインク配管との安定性を得るpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、または記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、他、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0115】
本発明は、さらに、上記インクを含む液滴記録用インクを提供する。
【0116】
本発明のインクは、本発明の画像形成装置、画像形成方法等に好適に使用することができる。例えば、Japan Hard Copy ‘99論文集343頁にあるように圧電素子を用いたヘッドを用いた装置、特開昭58−215671号公報や特開2000−66522号公報またはドイツテレコム社製T−Faxのトナージェット型ヘッドにあるような電界制御型アパーチャヘッドを用いた記録装置に使用することができる。また、上述のような本発明の画像形成方法に加えて、このような装置を用いた画像形成方法に好適に使用できる。
【0117】
本発明は、液滴吐出飛翔方法も提供する。本発明の吐出飛翔方法は、上記のサイズのミストを吐出飛翔できる方法であればいかなる方法であってもよい。具体的には、直接記録方式としては、例えば、Japan Hard Copy ‘99論文集343頁にあるように圧電素子を用いたヘッドを用いても良く、特開昭58−215671号公報や特開2000−66522号公報またはドイツテレコム社製T−Faxのトナージェット型ヘッドにあるような電界制御型アパーチャヘッドを用いて吐出飛翔することができる。
【0118】
液滴の発生方法としては、スプレイ法、圧電素子等の振動素子による発生方法、コンティニュアスのインクジェットで用いられているようなオリフィスを利用した方法、静電微粒化を利用した方法等がある。液滴は、通常、気流によって現像領域へ運搬される。ファン、回転翼等の機器によって気流を作ることができる。現像領域にマルチスタイラスの電極アパーチャを設けることで液滴の現像を好適に制御することも可能である。また液滴は繰り返し使用したり、その回収機構を設けたりすることが好ましい。
【0119】
液滴を帯電させる場合、帯電には、電極により電荷を注入する方法やコロナ放電による方法を好適に用いることができる。本発明の液滴吐出飛翔方法は、直接記録方法に使用することができる。
【0120】
本発明の液滴吐出飛翔方法は、直接記録方法以外に間接記録方法に使用することも可能である。間接記録方法では、帯電性、現像性等が本方式に適した材料を選択し、処方する必要があるが、直接記録方法と基本的に同様のインクの変化を示すものが使用できる。
【0121】
以下に本発明を実施例、参考例および比較例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0122】
【実施例】
参考例
図5に示した画像形成装置の基本構成を用いた。インクため502には、インク503を充填し、インクため中には100μm系の圧電超音波ミスト発生デバイス506が作成されている。510は50μm径の記録穴を有する絶縁性の80μm厚の薄膜ガラス基板である。512は被記録媒体である普通紙である。514は対向電極である。圧電超音波ミスト発生デバイス506には、駆動電源504が接続される。また、圧電超音波ミスト発生デバイスと対抗電極514には、バイアス電圧508がかけられる。上記圧電超音波ミスト発生デバイスに以下で説明する第2のインクを300kHzで振動させたとき、液滴の等価円直径は、光学顕微鏡で観察したところ3μmであった。薄膜ガラス基板510の記録穴を通過したミストが被記録媒体512に付着し、記録がおこなわれる。超音波ミスト発生デバイスと対向電極の距離は0.7mmで1000Vのバイアス電圧を印加する。第一のインクとして、2Nの塩酸水溶液を図5の506と同様の超音波ミスト発生器で一旦被記録媒体に噴霧した。次に第2のインクとして、スチレンアクリル酸エチルアクリレート(酸価350、平均分子量3000、固形分濃度20wt%の水溶液、中和剤KOH)30重量部を分散剤として、キャボット社製モーグルL20重量部を水50重量部と混合したインクを用いて、図5の装置に充填し、先に処理した被記録媒体に記録した。記録後、すぐに、記録部に別の白紙の普通紙を2.5×10N/mの荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより調べたところ、目視で全く色移りは観測されなかった。また、バイアス電圧を500Vにしたときも同様に定着していた。1000Vのときに比べ、光学顕微鏡によればミストが記録された部分の面積は約1/3で優れた階調表現が実現できることがわかった。また、光学顕微鏡で記録部分を詳細に観察したところ、ゲル化した高分子の突起形状が観察された。実際に少量の第1のインクと第2のインクを混合したところ、ゲルが生成した。
【0123】
参考例
図5の装置で、被記録媒体を3M社製電子写真用OHPフィルムにし、同様の記録を行い、ここから即座に普通紙に転写したところ、前述と同様の良好な定着性が確認できた。
【0124】
参考例
図5の圧電超音波ミスト発生デバイスを用いて図4に示した間接記録装置を作成した。これに参考例1で用いた第1のインクを充填し、電子写真感光体に現像した。ついで被記録媒体の普通紙に転写したのち、参考例1の第2のインクを超音波ミスト発生器を用いて被記録媒体に噴霧した。記録部に別の白紙の普通紙を2.5×10N/mの荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かを調べたところ、目視で全く色移りは観測されなかった。
【0125】
実施例
MOVEとEOVEからなるABジブロックポリマーの合成。
【0127】
ABジブロックポリマーの合成:三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、MOVE12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキノクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、ABブロックポリマーのA成分を合成した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いでB成分であるEOVE12ミリモルを添加することで合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3wt%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行った。反応を終えた混合溶液中にジクロロメタンを加え希釈し、0.6Nの塩酸溶液で3回、次いで蒸留水で3回洗浄し、エバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させて目的物であるMOVE−EOVEジブロックポリマーを得た。化合物の同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(Mn=2.5×10、Mn/Mw=1.3)。
【0128】
<画像の形成>
本実施例では、図5に示した画像形成装置の基本構成を用いた。構成は参考例1と同様である。この装置を用いて、以下で説明する第2のインクを300kHzで振動させたとき、液滴の等価円直径は、光学顕微鏡で観察したところ3μmであった。薄膜ガラス基板の記録穴を通過したミストが被記録媒体に付着し、記録がおこなわれる。超音波ミスト発生デバイスと対向電極の距離は0.7mmで1000Vのバイアス電圧を印加する。0.3Nの塩酸水溶液を図5の超音波ミスト発生器と同様の超音波ミスト発生器で一旦被記録媒体に噴霧した。次にインクとして、スチレンアクリル酸エチルアクリレート(酸価350、平均分子量3000、固形分濃度20wt%の水溶液、中和剤KOH)2重量部と前記で合成したポリビニルエーテルブロックポリマー4重量部を分散剤として、キャボット社製モーグルL5重量部を水60重量部とエチレングリコール10重量部を混合したインクを用いて、図5の装置に充填し、先に処理した被記録媒体に記録した。記録後すぐに、記録部に別の白紙の普通紙を2.5×10N/mの荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより行ったところ、目視で全く色移りは観測されなかった。また、バイアス電圧を500Vにしたときも同様に定着していた。1000Vのときに比べ、光学顕微鏡によればミストが記録された部分の面積は約1/2で優れた階調表現が実現できることがわかった。また、光学顕微鏡で記録部分を詳細に観察したところ、ゲル化した高分子の突起形状が観察された。実際に少量の第1のインクと第2のインクを混合したところ、ゲルが精製した。これは被記録媒体上でインク中の溶剤濃度が揮発もしくは被記録媒体に吸収されたことで減少したこと、先に被記録媒体上に噴霧された塩酸により、インクが被記録媒体上でpHの変化を受けたことの、2つの作用によりゲル化したものと考えられる。
【0129】
実施例
インクとして、スチレンアクリル酸エチルアクリレート(酸価350、平均分子量3000、固形分濃度20wt%の水溶液、中和剤KOH)2重量部と前記で合成したポリビニルエーテルブロックポリマー7重量部を分散剤として、キャブラック社製モーグルL5重量部を水60重量部とエチレングリコール10重量部を混合したインクを用い、塩酸水溶液を噴霧せず、かつインク層を55℃に保持したほかは、参考例3と同様の実験を行なった。その結果、この場合も参考例3と同様にインクは良好に定着し、参考例3と同様の結果を得た。この場合は高温の55℃で低粘性の水分散インクであったものが、画像形成され、被記録媒体上へ移行することにより降温し、インクの増粘が起こったものと考えられる。
【0130】
参考例4
参考例1と同様の実験を下記のインクを用いて行なったところ、同様の定着結果が得られた。
【0131】
第一のインクとして、エチレンジアミン20wt%水溶液を用いた。第2のインクとして、キャボット社製モーグルL20重量部を信越シリコーン社製エポキシ変性シリコンオイルKF105を50重量部と非イオン界面活性剤3重量部と水3重量部を混合したインクを用いた。
【0132】
参考例5
参考例3と同様に参考例4の2種のインクを用いて間接記録を行なったところ、参考例4と同様の定着結果が得られた。
【0133】
参考例6
参考例1と同様の実験を下記のインクを用いて行なったところ、同様の定着結果が得られた。
【0134】
第一のインクとして、テトラエトキシシラン20wt%の塩酸エタノール水溶液を用いた。第2のインクとして、スチレンアクリル酸エチルアクリレート(酸価350、平均分子量3000、固形分濃度20wt%の水溶液、中和剤KOH)30重量部を分散剤としてキャブラック社製モーグルL20重量部を水を50重量部を混合したインクを用いた。
【0135】
さらに参考例3と同様にこれらの2種のインクを用いて間接記録を行なったところ、本参考例と同様の定着結果が得られた。
【0136】
比較例1
参考例1の実験を第一のインク無しにおこなった。記録後すぐに、記録部に別の白紙の普通紙を2.5×10N/mの荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより行ったところ、黒色のインク写りが確認された。
【0137】
比較例2
参考例1で行なった実験を、超音波振動デバイスの周波数を変え、液滴の等価円直径を80μmにしておこなったところ、記録後すぐに、記録部に別の白紙の普通紙を2.5×10N/mの荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより行ったところ、黒色のインク写りが確認された。
【0138】
【発明の効果】
本発明に従えば、液滴を用いることにより、優れた定着性を示し、高速、低消費エネルギー、環境適合性の高い画像形成方法、画像形成装置、液滴記録用インク、液滴吐出飛翔方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直接記録による画像形成方法及び装置を説明するための概略図である。
【図2】本発明の直接記録による他の画像形成方法及び装置を説明するための概略図である。
【図3】本発明の直接記録による画像形成方法及び装置を説明するための概略図であって、中間転写体を介して画像を形成する場合の図ある。
【図4】本発明の間接記録による画像形成方法及び装置を説明するための概略図である。
【図5】本発明の実施例で使用する画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
101、222、224、301 インクタンク
102、202、204、303、305 ミストジェットヘッド
104、210、214、306、404 インク
106、208、212、304 超音波発生器
108、216、308、422 被記録媒体
112、220、312 対向電極
302 中間転写体
402 ミスト帯電器
406 ミスト搬送用ファン
408 ミスト発生手段
412 転写機構
414 感光体ドラム
416 帯電器
418 露光器
420 露光

Claims (19)

  1. 液滴のドットにより画像を形成する方法であって、
    記録媒体に定着後に等価円直径が10ミクロン以下となる液滴を発生する工程と、
    前記液滴が物理変性または化学変性することにより前記記録媒体へ定着される工程とを有し、
    前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、
    前記ポリビニルエーテル構造は、一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有することを特徴とする画像形成方法。
    Figure 0003689643
    (但し、lは1から18の整数から選ばれ、R、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
  2. 前記ドットの着弾数を制御することにより、出力の最小単位である一絵素の多値階調表現を行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記液滴がゾルインクよりなり、かつ、該インクが物理変性または化学変性によりゲルへ転移することにより定着されることを特徴とする請求項1または3に記載の画像形成方法。
  5. 前記ゾルインクが熱的にゾルゲル転移をするインクであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
  6. ポリビニルエーテル構造を含む高分子と、水と、顔料または染料とを含有する刺激応答性の水性分散性インクを使用する請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 前記刺激応答性が温度変化または電磁波に対して状態が変化する性質であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記刺激応答性がpH変化またはインク濃度の変化に対して状態が変化する性質であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  9. 前記ポリマーは、下記一般式(1)の繰り返し単位構造からなるブロックポリマーをさらに有することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の画像形成方法。
    −(CH−CH(OR))− (1)
    (ただしRは炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH(R)−CH(R)−O)−Rもしくは−(CH−(O)−Rから選ばれ、芳香族環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
  10. 液滴のインクを用いて潜像を現像することで画像を形成することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画像形成方法。
  11. 中間転写体を介して液滴を被記録媒体上へ転写することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 液滴を吐出ヘッドから媒体へ吐出または飛翔させて媒体上で定着する液滴の吐出飛翔方法であって、
    記録媒体に定着後に等価円直径が10ミクロン以下となる液滴を発生させ、吐出または飛翔させる工程を含み、
    前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、
    前記ポリビニルエーテル構造は、一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有し、
    前記液滴が物理変性または化学変性することにより前記記録媒体へ定着されることを特徴とする液滴の吐出飛翔方法。
    Figure 0003689643
    (但し、lは1から18の整数から選ばれ、R、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
  13. 前記液滴の着弾数を制御することにより、情報の出力または入力の最小単位の多値階調を実現することを特徴とする請求項12に記載の液滴の吐出飛翔方法。
  14. 液滴記録用インクであって、
    液滴が、記録媒体に定着した後に10ミクロン以下の等価円直径を有し、
    前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、
    前記ポリビニルエーテル構造は、一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有し、
    前記液滴が物理変性または化学変性することを特徴とする液滴記録用インク。
    Figure 0003689643
    (但し、lは1から18の整数から選ばれ、R、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
  15. 2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることを特徴とする請求項14に記載の液滴記録用インク。
  16. 前記液滴記録用インクがゾルインクであり、前記ゾルインクが物理変性または化学変性によりゲルへ転移することを特徴とする請求項14に記載の液滴記録用インク。
  17. 前記インクが、ポリビニルエーテル構造を有する高分子と、水と、顔料または染料とを含有する刺激応答性の水性分散性インクであることを特徴とする請求項14または15に記載の液滴記録用インク。
  18. 液滴のドットにより画像を形成するための装置であって、
    記録媒体に定着後に等価円直径が10ミクロン以下となる液滴を発生する手段を少なくとも含み、
    前記液滴は刺激応答性を有し、且つ、ポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを含み、
    前記ポリビニルエーテル構造は、一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有し、
    前記液滴が物理変性または化学変性することにより前記記録媒体へ定着されることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 0003689643
    (但し、lは1から18の整数から選ばれ、R、Rはそれぞれ独立にH、もしくはCHである。RはH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH、−CO−C(CH)=CHからなり、Rが水素以外の場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。)
  19. 2種以上の異なる液滴を用い、この液滴同士が接触することで物理変性または化学変性が起こることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
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