JP3357233B2 - 非接触型電力伝送装置 - Google Patents

非接触型電力伝送装置

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JP3357233B2
JP3357233B2 JP33292895A JP33292895A JP3357233B2 JP 3357233 B2 JP3357233 B2 JP 3357233B2 JP 33292895 A JP33292895 A JP 33292895A JP 33292895 A JP33292895 A JP 33292895A JP 3357233 B2 JP3357233 B2 JP 3357233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電動シェ
ーバー(電動ひげそり器)、コードレス電話機、携帯用
電話機、電動歯ブラシ等の家庭用電気機器の電源、或い
は各種OA機器等の電源として利用される非接触型電力
伝送装置に関する。
【0002】非接触型電力伝送装置は、前記のように携
帯用電話機、電動シェーバーなど、充電を必要とする2
次電池を利用した機器が普及するに従い、感電等の事故
を防ぐ目的で利用が増大している。非接触型電力伝送の
原理は、送信側と受信側を磁気的に結合させ、電気的に
絶縁した状態で電力を伝送するものである。従って、簡
単に言えば、伝送すべき電気エネルギーを高周波電力に
変換して送信側コイルを駆動し、送信側コイルの近傍に
置かれた受信側コイルに誘起する電圧を利用すれば良
い。
【0003】しかしながら、利用範囲が家庭用機器に広
がったため、価格が十分に下げられないと実用的ではな
い。そのため、非接触型電力伝送装置で最も価格の高い
高周波エネルギー発生手段、すなわち送信側の発信回路
に色々な工夫がなされている。更に要求される特性とし
ては、小型であること、ラジオ、テレビ等への妨害とな
る不要電波輻射が少ないこと、電力伝送効率の良いこと
などであり、このような特性を満たした非接触型電力伝
送装置の開発が要望されていた。
【0004】
【従来の技術】以下、従来例について説明する。 §1:従来例1の説明・・・図10参照 図10は従来例1の説明図である。図10中、1はスタ
ンド、2は電源プラグ、3は歯ブラシの柄、4は電源コ
ード、5は2次電池、L1 、L2 は1次コイル、L3
2次コイル、D1 、D2 はダイオード、Trはトランジ
スタ、C1 、C 2 、C3 はコンデンサ、R1 は抵抗を示
す。
【0005】従来、負荷に電力を供給する装置として、
非接触で電力伝送を行う非接触型電力伝送装置が知られ
ていた。この装置は一般的に、送信ユニットと受信ユニ
ットで構成されており、送信ユニットには送信用コイル
を有する高周波発振器を備え、受信ユニットには受信コ
イルを備えている。そして、送信ユニットの送信コイル
と受信ユニットの受信用コイルが電磁結合することで、
非接触で電力伝送し、受信用コイルで受信した電力を負
荷に供給するものである。以下、負荷を2次電池とした
例について説明する。
【0006】この場合、負荷が2次電池なので、非接触
型電力伝送装置を構成する送信ユニットが充電部であ
り、受信ユニットが充電用の2次電池を備えた被充電部
となる。制御充電部と被充電部を備え非接触式充電を行
う装置として、例えば、図10に示した装置が知られて
いた(実開昭60−8636号公報参照)。
【0007】この装置は、電動歯ブラシの例であり、ス
タンド1に充電部があり、歯ブラシの柄3に被充電部が
ある。そして、スタンド1の充電部には、トランスの1
次コイルL1 、L2 、トランジスタTr、抵抗R1 、コ
ンデンサC2 、C3 で構成された高周波発振器(自励振
型発振回路)を備えており、前記高周波発振回路から外
部に電磁界を発生するように構成されている。
【0008】また、歯ブラシの柄3の被充電部には、充
電部の1次コイルL1 、L2 と電磁結合して電圧を誘起
させるために、トランスの2次コイルL3 を設けると共
に、整流用のダイオードD2 、2次電池(Ni−Cd電
池)5等が設けてある。この電動歯ブラシは、歯ブラシ
の使用時には、人が歯ブラシの柄3を持ってスタンド1
から取り出して使用するが、使用しない時は図示のよう
に歯ブラシをスタンド1に建てて保管する。
【0009】この状態で、充電部の1次コイルL1 、L
2 と、被充電部の2次コイルL3 が電磁結合するので、
被充電部の2次コイルL3 には電圧が誘起する。そし
て、この誘起した電圧によりダイオードD2 を介して2
次電池5が充電される。
【0010】§2:従来例2の説明・・・図11参照 図11は従来例2の説明図である。図11中、20は送
信ユニット、21は受信ユニット、L5 は送信用コイ
ル、L6 は帰還用コイル、L7 は受信用コイル、Q1
トランジスタ(FET)、d5 はダイオード、C5 はコ
ンデンサ、R5 、R6 は抵抗を示す。
【0011】従来例2の非接触型電力伝送装置は、送信
ユニット20と受信ユニット21からなり、送信ユニッ
ト20に図示構成の発振回路が設けてある。前記発振回
路は、反結合発振回路として知られているもので、送信
用コイルL5 と磁気的に結合したトランスを構成する帰
還用コイルL6 、及びトランジスタQ1 がオンの時のゲ
ートバイアス電圧を安定化するためのダイオードd5
抵抗R5 の直列回路からなるバイアス安定化回路を備え
ている。
【0012】前記反結合発振回路は、トランジスタQ1
のドレイン電圧と同相の電圧をゲートに帰還することで
発振回路を構成するものである。良く知られているよう
に、トランジスタ増幅器ではトランジスタ(FET)の
ゲートとドレインは逆相となるから、同相帰還のために
はトランスでの位相反転は不可欠である。
【0013】なお、送信側ユニット20において、抵抗
6 はバイアス抵抗、コンデンサC 5 は直流遮断用のコ
ンデンサである。また、受信側ユニット21において、
受信用コイルL7 は送信用コイルと電磁結合して電力の
受信を行うものである。
【0014】前記送信側ユニット20に設けた発振回路
の動作は次の通りである。送信用コイルL5 に蓄えられ
るエネルギーは、流れる電流の2乗及びその継続時間、
つまりトランジスタQ1 のオン時間に比例する。トラン
ジスタQ1 のオン時間はゲートバイアス時間で決まるの
で、ダイオードd5 と抵抗R5 からなるバイアス安定化
回路がない場合、電源電圧が上昇するとトランジスタQ
1 のバイアス電圧が高くなり、ドレイン電流が増大し、
その結果送信用コイルL5 に蓄えられるエネルギーが増
大する。
【0015】この時、受信ユニット21側で負荷を少な
くすると送信用コイルL5 に蓄えられたエネルギーは、
逃げ場がなく、結果として送信用コイルL5 の両端電圧
が異常に増大しトランジスタQ1 が破壊される。これを
防ぐため、バイアス電圧が不必要に上がらない手段が必
要である。
【0016】このため、前記バイアス安定化回路は、ト
ランジスタQ1 のオン時間、つまりドレインがGND電
位と等しい時のみ、コンデンサC5 に保持されたバイア
ス電圧をドレイン側に逃がしてオン時間を短縮する働き
をする。従って、トランジスタQ1 のオン時間は、コン
デンサC5 、及びバイアス安定化回路を構成するダイオ
ードd5 と抵抗R5 で決まる時定数で制御され、電源電
圧が上昇した場合でもオン時間が短縮されるので、送信
用コイルL5 に蓄えられるエネルギーは減少し、送信用
コイルL5 の両端電圧が不必要に増大することを防いで
いる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :前記従来例のようにトランジスタ1個の発振回路
では、反結合発振回路を用いざるを得ず、送信用コイル
に帰還用コイルを付加する、つまり、トランスを構成し
なければならなかった。このことは、送信用コイルの構
造を複雑化し、例えば送信用コイルとしてボビンレスの
単一巻線コイルが利用できないなど、価格アップの原因
ともなっていた。
【0018】(2) :前記従来例の発振回路では、発振が
パルス的に行われるため、不要輻射が極めて大きくな
る。そのため、ラジオ、テレビ等の他の機器へのノイズ
の影響が大きくなる。
【0019】(3) :前記従来例2では、バイアス安定化
回路に用いるダイオードは、トランジスタのドレイン電
圧変動をゲートに帰還させないため、接合容量の小さな
ダイオードが必要となる。一方、この回路のダイオード
はドレインにかかる高電圧に耐えなければならないた
め、通常、500V以上の逆耐圧が必要である。一般に
高逆耐圧で小容量のダイオードは極めて高価である。従
って、非接触型電力伝送装置のコストアップの原因とな
っていた。
【0020】(4) :送信用コイルとして安価なボビンレ
スの単一巻線コイルを利用し、かつ帰還コイルを持つト
ランス構造とするため、帰還コイルを回路基板上にプリ
ントコイルとして構成したものは既に提案されていた。
しかし、前記提案されたものは、プリントコイルを回路
基板上に構成するため、プリント基板の面積を増大した
り、それを避けるため、両面プリント基板を用いれば、
片面プリント基板より高価になることは避けられなかっ
た。
【0021】本発明は、このような従来の課題を解決
し、:十分安価で不要輻射が少ないこと、:高価と
なる原因の帰還巻線を含まないこと、:高価な小容量
ダイオードを含まずにバイアス安定化が達成されるこ
と、等の条件を満たし、小型、安価で高効率の電力伝送
を可能にすることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明は前記の目的を達成するため、次のよ
うに構成した。 (1) :発振回路を含み、該発振回路で発生した電力を送
信する送信ユニット20と、送信ユニット20から送信
された電力を受信する受信ユニット21からなり、送信
ユニット20から受信ユニット21に対して非接触で電
力の伝送を行う非接触型電力伝送装置において、前記発
振回路に、第1の電極E1(ベース、又はゲート)を制
御信号入力用とし、第2の電極E2(エミッタ、又はソ
ース)をGND接続用とし、第3の電極E3(コレク
タ、又はドレイン)を負荷接続用としたトランジスタQ
を備えた。
【0023】そして、トランジスタQの第3の電極E3
と電源間に第1のコイル25(送信用コイル)を接続
し、第1の電極E1とGND間に直流遮断手段(コンデ
ンサ35)を有し、かつ第1のコイル25とは磁気的に
結合していない第2のコイル26を接続し、第1の電極
E1と電源間にバイアス用抵抗37を接続すると共に、
第1の電極E1と第3の電極E3間にはコンデンサ28
による帰還手段を接続した。
【0024】(2) :発振回路を含み、該発振回路で発生
した電力を送信する送信ユニット20と、送信ユニット
20から送信された電力を受信する受信ユニット21か
らなり、送信ユニット20から受信ユニット21に対し
て非接触で電力の伝送を行う非接触型電力伝送装置にお
いて、前記発振回路に、第1の電極E1(ベース、又は
ゲート)を制御信号入力用とし、第2の電極E2(エミ
ッタ、又はソース)をGND接続用とし、第3の電極E
3(コレクタ、又はドレイン)を負荷接続用としたトラ
ンジスタを備えた。
【0025】そして、トランジスタQの第3の電極E3
と電源間に第1のコイル25(送信用コイル)を接続
し、第1の電極E1とGND間に直流遮断手段(コンデ
ンサ35)を有し、かつ第1のコイル25とは磁気的に
結合していない第2のコイル26を接続し、第1の電極
E1と電源間にバイアス用抵抗37を接続し、第1の電
極E1と第3の電極E3間にはコンデンサ28による帰
還手段を接続すると共に、第1の電極E1と第3の電極
E3間に、アノードを第1の電極E1側としてダイオー
ド42を接続した。
【0026】(3) :前記(1) 又(2) の非接触型電力伝送
装置において、受信ユニット21に受信用の第3のコイ
ル27を備え、第3のコイル27と送信ユニット20の
第1のコイル25の極性を逆にし、フライバックコンバ
ータ方式による電力の伝送を可能にした。
【0027】(作用)前記構成に基づく本発明の作用
を、図1に基づいて説明する。非接触型電力伝送装置を
使用する場合は、送信ユニット20に電源を接続し、受
信ユニット21に負荷Lを接続すると共に、送信ユニッ
ト20と受信ユニット21を対向配置する。そして、前
記第1のコイル25と第3のコイル27は、その極性を
逆にして、フライバックコンバータ方式により電力伝送
ができるようにしておく。この状態での動作は次の通り
である。
【0028】送信ユニット20に電源が印加されると、
送信ユニット20の発振回路では発振動作を開始する。
この発振動作では、第1のコイル25と第2のコイル2
6と、帰還用のコンデンサ28からなる共振回路が所定
の共振周波数で共振し、この共振動作によりトランジス
タQがオン/オフ動作を繰り返して行うことにより、高
周波発振を行う。
【0029】この場合、第1のコイル25と第2のコイ
ル26のインダクタンス値と、帰還用のコンデンサ28
の容量値で決まる周波数で発振を行う。そして、前記発
振回路の発振動作により発生した高周波電力は第1のコ
イル25から高周波の電磁波による電力の送信を行う。
【0030】前記のように、送信ユニット20と受信ユ
ニット21を対向配置した状態で送信ユニット20の発
振回路を動作させると、送信ユニット20から高周波の
電磁界が発生する。この場合、第1のコイル25と第3
のコイル27はフライバックコンバータ方式により電磁
結合する。
【0031】このため、第3のコイル27には電圧が誘
起するので、第3のコイル27と共振用のコンデンサ3
0からなる並列共振回路は、所定の周波数で共振する。
そして、前記並列共振回路の出力はダイオード32によ
り整流されコンデンサ31で平滑化され、コンデンサ3
1の端子に平滑化された直流電圧を発生させる。このコ
ンデンサ31の直流電圧により、定電流回路33が定電
流を出力し負荷Lに供給する。このようにして、送信ユ
ニット20と受信ユニット21を対向配置することによ
り非接触で送信ユニット20から受信ユニット21への
高周波電力の伝送が可能になる。
【0032】以上のようにして、不要輻射が少なく、高
価となる原因の帰還巻線を含まず、高価な小容量ダイオ
ードを含まずに安定した発振動作を行うことができる。
そのため、小型、安価で高効率の電力伝送が可能とな
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態における
各例を図面に基づいて説明する。 §1:非接触型電力伝送装置の基本的な説明・・・図2
参照 図2は非接触型電力伝送装置の基本構成図である。図示
のように非接触型電力伝送装置は、電力を送信する送信
ユニット20と、送信ユニット20から送信された電力
を受信する受信ユニット21からなり、送信ユニット2
0から受信ユニット21に対して非接触で電力を伝送す
る装置である。
【0034】前記送信ユニット20には送信用の電力を
発生させるための発振回路22と、発振回路22で発生
した電力を送信するための第1のコイル25(送信用コ
イル)が設けてある。そして発振回路22には、逆相増
幅器23と、帰還用のコンデンサ28と、第2のコイル
26が設けてある。なお、第1のコイル25は送信用コ
イルであるが、前記発振回路の素子も兼ねている。
【0035】また、受信ユニット21には、送信ユニッ
ト20から送信された電力を受信するための第3のコイ
ル27(受信用コイル)と、共振用のコンデンサ30
と、整流用のダイオード32と、平滑用のコンデンサ3
1と、定電流回路33が設けてあり、定電流回路33の
出力側には負荷として2次電池34が接続されている。
なお、受信ユニット21では、前記第3のコイル27と
コンデンサ30とで並列共振回路を構成している。前記
送信ユニット20と受信ユニット21の動作は次の通り
である。
【0036】(1) :発振回路22の発振原理の説明 逆相増幅器23の入力(P1側)に対し、逆相増幅器2
3の出力(P2側)は、前記入力とは逆相となるが、帰
還用のコンデンサ28と第2のコイル26との接続点
(P1)では、180°の位相変位が生じるので、入力
に対し同相で帰還される。このため、前記の構成により
発振回路は発振動作を行うことができる。
【0037】(2) :送信ユニット20と受信ユニット2
1間の非接触電力伝送の説明 送信ユニット20と受信ユニット21が接近して対向す
るように位置決めする。この時、第1のコイル25と第
3のコイル27が対向配置されるようにする。この状態
で、送信ユニット20の発振回路22が発振動作を開始
すると、送信ユニット20には高周波電力が発生し、第
1のコイル25から高周波電力が送信される。
【0038】この時、第1のコイル25と第3のコイル
27が電磁結合し、第3のコイル27に電圧が誘起す
る。そして、前記第3のコイル27に誘起した電圧によ
り共振用のコンデンサ30にも電流が流れ、第3のコイ
ル27とコンデンサ30からなる並列回路は並列共振状
態となる。そして、前記並列共振回路の出力はダイオー
ド32で整流され、コンデンサ31で平滑化されて直流
電圧に変換される。そして、コンデンサ31の電圧によ
り定電流回路33で定電流化した電流を出力し、2次電
池34に定電流を供給することで2次電池34を充電す
る。以下、前記非接触型電力伝送装置の基本構成を基に
具体化した各例について説明する。
【0039】§2:例1の説明・・・図3参照 図3は例1の説明図である。以下、図3に基づいて例1
の非接触型電力伝送装置を説明する。
【0040】(1) :回路構成の説明 例1は、前記発振回路22を構成する逆相増幅器23と
して、バイポーラ型のトランジスタ39を使用した例で
ある。図示のように、非接触型電力伝送装置は、送信ユ
ニット20と受信ユニット21からなり、送信ユニット
20から受信ユニット21に対して非接触で電力が伝送
できるように構成されている。
【0041】前記送信ユニット20には、前記逆相増幅
器を構成するバイポーラ型のトランジスタ39と、帰還
用のコンデンサ28と、第2のコイル26と、直流遮断
用のコンデンサ35と、電流調整用の抵抗37及び可変
抵抗38からなる発振回路が設けてあり、この発振回路
の出力側に第1のコイル25が接続されている。この場
合、第1のコイル25は前記発振回路の素子も兼ねてい
る。
【0042】すなわち、前記発振回路において、トラン
ジスタ39には第1のコイル25(送信用コイル)がコ
レクタ負荷として接続され、ベースには第1のコイル2
5とは磁気的に結合してない第2のコイル26が接続さ
れている。また、第2のコイル26には、トランジスタ
39のベースに印加するバイアス電圧がGNDに接続さ
れないように直流遮断用のコンデンサ35が直列に接続
されている。
【0043】更にトランジスタ39のベースは、電流調
整用の抵抗37及び可変抵抗38の直列回路を介して電
源に接続されており、前記可変抵抗38の調整によりト
ランジスタ39のバイアス電流を調整できるようになっ
ている。なお、コンデンサ36はバイパス用のコンデン
サである。
【0044】コンデンサ28はトランジスタ39のコレ
クタからベースへの帰還用のコンデンサであり、このコ
ンデンサ28と第2のコイル26によりコレクタ信号は
位相が反転されてベースへ帰還されるようになってい
る。また、コンデンサ28は第1のコイル25、第2の
コイル26と共に共振回路(直列共振回路)を構成して
おり、この共振回路の共振周波数に応じてトランジスタ
39が動作することにより、この発振回路は正弦波発振
を行うように構成されている。
【0045】前記構成において、第1のコイル25と第
2のコイル26は、磁気的に結合しない独立した別のコ
イルであるから、第1のコイル25には安価なボビンレ
スコイルが使用でき、第2のコイル26としては安価な
汎用の固定コイルが使用できる。
【0046】(2) :例1の動作説明・・・図4参照 図4は例1の動作説明図である。以下、図4に基づいて
例1の非接触型電力伝送装置の動作を説明する。
【0047】非接触型電力伝送装置を使用する場合は、
送信ユニット20に直流電源(電圧:VIN)を接続し、
受信ユニット21の負荷として、定電流回路33の出力
側に2次電池34を接続すると共に、送信ユニット20
と受信ユニット21を対向配置する。この場合、第1の
コイル25と第3のコイル27は極性を逆にし、フライ
バックコンバータ方式により電力伝送できるようにして
おく。この状態での動作は次の通りである。
【0048】送信ユニット20に直流電源(電圧:
IN)が印加すると、送信ユニット20の発振回路では
発振動作を開始する。この発振動作では、第1のコイル
25と第2のコイル26と、帰還用のコンデンサ28か
らなる共振回路(直列共振回路)が所定の共振周波数で
共振し、この共振動作によりトランジスタ39がオン/
オフ動作を繰り返して行うことにより、高周波発振を行
う。
【0049】この場合、第1のコイル25と第2のコイ
ル26のインダクタンス値と、帰還用のコンデンサ28
の容量値で決まる周波数で発振を行う。そして、前記発
振回路の発振動作により発生した高周波電力は第1のコ
イル25から高周波の電磁波による電力の送信を行う。
【0050】前記のように、送信ユニット20と受信ユ
ニット21を対向配置した状態で送信ユニット20の発
振回路を動作させると、送信ユニット20から高周波の
電磁界が発生する。この場合、送信ユニット20の第1
のコイル25と受信ユニット21の第3のコイル27は
トランスのフライバックコンバータ方式による1次コイ
ルと2次コイルの関係と同じ状態(逆極性)で電磁結合
する。
【0051】このため、第3のコイル27には電圧が誘
起する。この誘起電圧により、第3のコイル27と共振
用のコンデンサ30からなる並列共振回路は、所定の周
波数で共振状態となる。また、この時、第3のコイル2
7の電圧によりダイオード32を介して平滑用のコンデ
ンサ31に電流が流れ、コンデンサ31を充電する。こ
のようにしてコンデンサ31には平滑化された直流電圧
が発生する。そして、コンデンサ31で平滑化された直
流電圧により定電流回路33で定電流を出力し、この定
電流により2次電池34を充電する。
【0052】このようにして、送信ユニット20と受信
ユニット21を対向配置することにより送信ユニット2
0から受信ユニット21へ非接触で高周波電力を伝送す
ることができる。この場合の各部の波形は図5に示した
通りである。
【0053】図5において、はトランジスタ39の状
態(オン/オフ)、はトランジスタ39のコレクタ・
エミッタ間電圧VCE、はトランジスタ39のコレクタ
電流IC 、はトランジスタ39のベース・エミッタ間
電圧VBE、は帰還用のコンデンサ28に流れる電流I
1 、は第3のコイル27に発生する電圧VS 、は共
振用のコンデンサ30に流れる電流IS を示す。
【0054】前記のように送信ユニット20の発振回路
が発振動作を行うと、トランジスタ39は、のように
オン/オフ動作を繰り返して行う。この時トランジスタ
39のコレクタ・エミッタ間電圧VCEは、のようにト
ランジスタ39がオン状態の時VCEは略0となり、オフ
状態の時VCEは正弦波状に大きくなる。
【0055】また、トランジスタ39のコレクタ電流I
cは、のようにトランジスタ39がオン状態の時大き
く、オフ状態の時殆ど流れないが、トランジスタ39が
オン時の電流が少し遅れるので、トランジスタ39がオ
フになってもコレクタ電流は少し流れる)。
【0056】トランジスタ39のベース・エミッタ間電
圧VBEは、のようにトランジスタ39がオン状態の時
略一定の電圧(エミッタに対しベース側が高い電位)で
あり、オフ状態の時逆方向に正弦波状の大きな電圧(エ
ミッタに対しベース側が低い電位)となる。帰還用のコ
ンデンサ28に流れる電流I1 は、のように略正弦波
状の共振電流が流れる。
【0057】一方、受信ユニット21では、第3のコイ
ル27は送信ユニット20の第1のコイル25に対し
て、フライバックコンバータ方式により結合(逆極性で
結合)しているため、第3のコイル27に発生する電圧
S はのようになる。すなわち、第3のコイル27に
発生する電圧VS は、トランジスタ39がオンになって
コレクタ電流が大きくなった時のみ、略正弦波状の大き
な電圧(正弦波の半波状の誘起電圧)が発生する。ま
た、コンデンサ30に流れる電流IS はのような電流
が流れる。
【0058】前記動作において、送信ユニット20の入
力電源の電圧をVIN、入力電流をI INとし、受信ユニッ
ト21の出力電圧(定電流回路33の出力電圧)を
O 、出力電流をIO とし、電力伝送効率をηとすると
ηは次の通りである。すなわち、入力電力はVIN×IIN
(W)であり、出力電力はVO ×IO (W)であるか
ら、電力伝送効率ηは、η=VO ×IO /VIN×I
IN(%)となる。
【0059】(3) :その他の説明 前記非接触型電力伝送装置において、第1のコイル25
と第3のコイル27との電磁結合は、フライバックコン
バータ方式による結合と、フォワードコンバータ方式に
よる結合とがあり、両方の結合方法で実施した結果、図
4のA図、B図に示した結果が得られた。図4のA図は
フライバックコンバータ方式による波形図であり、B図
はフォワードコンバータ方式による波形図である。
【0060】図4のA図及びB図に示したように、トラ
ンジスタ39のコレクタ・エミッタ間電圧VCEに対して
コレクタ電流IC は図示のように流れるが、前記両波形
の重なった部分において電力の損失が発生する。この場
合、A図に示したフライバックコンバータ方式による場
合の損失をPA(W)、B図に示したフォーワードコン
バータ方式による場合の損失をPB(W)とし、A図の
コレクタ電流のピーク値をIC1、B図のコレクタ電流の
ピーク値をIC2とすると、IC1<IC2(例えば、IC1
400mA、IC2=600mA)、PA<PBの関係に
なる。
【0061】前記のように、第1のコイル25と第3の
コイル27の極性を逆にし、フライバックコンバータ方
式による電力伝送では、トランジスタ39がオンの時、
受信ユニット21のダイオード32がカットオフ状態と
なる。このため、第3のコイル27のインダクタンスに
よりトランジスタ39のピーク電流IC1が低減され(I
C1<IC2)、トランジスタ39のオフ時の損失電力PA
が低減できる(PA<PB)。
【0062】その結果、フライバック結合により電力伝
送した場合には、フォーワード結合により電力伝送した
場合に比べて、電力伝送効率η(η=VO ×IO /VIN
×I IN)が改善される。
【0063】§3:例2の説明・・・図6〜図8参照 図6は例2の説明図、図7は例2の動作説明図、図8は
例2の特性図である。以下、図6〜図8に基づいて例2
の非接触型電力伝送装置を説明する。例2は前記逆相増
幅器として電界効果型のトランジスタ(FET)を用い
た例であり、基本的には前記例1と同じである。
【0064】(1) :例2の構成の説明 送信ユニット20には、前記逆相増幅器として電界効果
型のトランジスタ40が設けてあり、前記トランジスタ
40のドレインには送信用コイルを構成する第1のコイ
ル25が負荷として接続され、第1のコイル25とは磁
気的に結合していない第2のコイル26がゲートに接続
されている。この例でも、第1のコイル25と第2のコ
イル26は磁気的に結合しない独立した別のコイルであ
るから、第1のコイル25には安価なボビンレスコイル
が使用でき、第2のコイル26としては、安価な汎用の
固定コイルが使用できる。
【0065】前記第2のコイル26の一端(P3)は、
直流遮断用のコンデンサ35を介してGNDに接続さ
れ、他端(P1)は抵抗43を介してトランジスタ40
のゲートに接続されている。前記第2のコイル26の他
端(P1)と電源との間には抵抗37、可変抵抗38が
接続されている。
【0066】また、トランジスタ40のドレインとゲー
ト間には、抵抗43を介して帰還用のコンデンサ28が
接続されると共に、前記コンデンサ28に対し、ダイオ
ード42がアノードをゲート側にして並列接続されてい
る。なお、コンデンサ36はバイパス用のコンデンサで
あり、44はヒューズである。
【0067】前記のようにトランジスタ40のゲートに
は、抵抗43を介してバイアス電圧が加えられており、
ドレイン側の電圧は帰還用コンデンサ28、及び抵抗4
3を介してゲートに帰還されている。そして、送信ユニ
ット20の発振回路では、第1のコイル25、及び第2
のコイル26のインダクタンス値と、コンデンサ28の
容量値で決まる周波数で発振(高周波発振)するように
構成されている。
【0068】前記発振回路で発生した電力は第1のコイ
ル25から送信され、この送信された電力は受信ユニッ
ト21で受信される。この場合、発振回路に設けたダイ
オード42は、直流負帰還用のダイオードであるが、従
来例とは異なりトランジスタ40はパルス的な動作では
なく、線型動作に近いため、直流的にはゲートバイアス
電圧が一定になるような負帰還回路として動作するもの
である。
【0069】ダイオード41は、トランジスタ40のゲ
ート電位が何らかの原因で負になった時、トランジスタ
40のゲート、ソース間が破壊されることを防ぐための
ダイオードである。ダイオード42はコンデンサ28と
並列に接続され、その接合容量は帰還用のコンデンサ2
8の容量に加わるだけであるから、もし、接合容量が大
きければ、その分、帰還用コンデンサ28の容量を減ら
せば良く、従来のように、接合容量の存在が回路動作を
不安定にすることはない。
【0070】また、例2の発振回路では前記のように線
型動作に近い動作をするため、トランジスタ40のドレ
イン電圧、ドレイン電流共に正弦波に近く、高周波成分
が非常に少ないため、不要な電磁界輻射は極めて少な
い。
【0071】(2) :例2の動作説明・・・図7参照 図7は例2の動作説明図である。以下、図7に基づいて
例2の非接触型電力伝送装置の動作を説明する。
【0072】非接触型電力伝送装置を使用する場合は、
送信ユニット20に直流電源(電圧:VIN)を接続し、
受信ユニット21の負荷として、定電流回路33の出力
側に2次電池34を接続すると共に、送信ユニット20
と受信ユニット21を対向配置する。この場合、第1の
コイル25と第3のコイル27は極性を逆にし、フライ
バックコンバータ方式により電力伝送できるようにして
おく。この状態での動作は次の通りである。
【0073】送信ユニット20に直流電源VINが印加さ
れると、送信ユニット20の発振回路では発振動作を開
始する。この発振動作では、第1のコイル25と第2の
コイル26と、帰還用のコンデンサ28からなる共振回
路が所定の共振周波数で共振し、この共振動作によりト
ランジスタ40がオン/オフ動作を繰り返すことによ
り、高周波発振を行う。
【0074】この場合、第1のコイル25及び第2のコ
イル26のインダクタンス値と、帰還用のコンデンサ2
8の容量値で決まる周波数で発振を行う。そして、前記
発振回路の発振動作により発生した高周波電力は第1の
コイル25から高周波の電磁波による電力の送信を行
う。
【0075】前記のように、送信ユニット20と受信ユ
ニット21を対向配置した状態で送信ユニット20の発
振回路を動作させると、送信ユニット20から高周波の
電磁界が発生する。この場合、送信ユニット20の第1
のコイル25と受信ユニット21の第3のコイル27は
トランスのフライバックコンバータ方式による1次コイ
ルと2次コイルの関係と同じ状態で電磁結合(逆極性で
結合)する。
【0076】このため、第3のコイル27には電圧が誘
起し、この誘起電圧により第3のコイル27と共振用の
コンデンサ30からなる並列共振回路は、所定の周波数
で共振状態となる。また、この時、第3のコイル27の
電圧によりダイオード32を介してコンデンサ31に電
流が流れ、コンデンサ31を充電する。このようにして
コンデンサ31には平滑化された直流電圧が発生する。
そして、コンデンサ31で平滑化された直流電圧により
定電流回路33で定電流を出力し、この定電流により2
次電池34を充電する。
【0077】このようにして、送信ユニット20と受信
ユニット21を対向配置することにより非接触で送信ユ
ニット20から受信ユニット21への高周波電力の伝送
を行う。前記のように送信ユニット20の発振回路が発
振動作を行うと、トランジスタ40はオン/オフ動作を
繰り返して行う。この時トランジスタ40のドレイン・
ソース間電圧はオン状態で略0となり、オフ状態で正弦
波状に大きくなる。また、トランジスタ40のドレイン
電流はオン状態で大きく、オフ状態で殆ど流れないが、
トランジスタ40がオン時の電流が少し遅れるので、ト
ランジスタ40がオフになってもドレイン電流は少し流
れる。
【0078】トランジスタ40のゲート・ソース間電圧
は、オン状態では略一定の電圧(ソースに対しゲート側
が高い電位)であり、オフ状態では逆方向に正弦波状の
大きな電圧(ソースに対しゲート側が低い電位)とな
る。帰還用のコンデンサ28に流れる電流は、略正弦波
状の共振電流である。
【0079】一方、受信ユニット21では、第3のコイ
ル27は送信ユニット21の第1のコイル25に対し
て、フライバックコンバータ方式による結合をしている
ため、第3のコイル27に発生する電圧は、トランジス
タ40がオンになってドレイン電流が大きくなった時の
み、略正弦波状の大きな電圧(正弦波の半波状の誘起電
圧)が発生する。
【0080】前記動作において、送信ユニット20の入
力電源をVIN、入力電流をIINとし、受信ユニット21
の出力電圧(定電流回路33の出力電圧)をVO 、出力
電流をIO とし、電力伝送効率をηとするとηは次の通
りである。すなわち、入力電力はVIN×IIN(W)であ
り、出力電力はVO ×IO (W)であるから、電力伝送
効率をηは、η=VO ×IO /VIN×IIN(%)とな
る。
【0081】(3) :その他の説明 非接触型電力伝送装置において、第1のコイル25と第
3のコイル27との電磁結合は、フライバックコンバー
タ方式による結合と、フォワードコンバータ方式による
結合とがあり、両方の結合方法で実施した結果、図7の
A図、B図に示した結果が得られた。図7のA図はフラ
イバックコンバータ方式による波形図であり、B図はフ
ォワードコンバータ方式による波形図である。
【0082】図7のA図及びB図に示したように、トラ
ンジスタ40のドレイン・ソース間電圧VDSに対してド
レイン電流ID は図示のように流れるが、前記両波形の
重なった部分において電力の損失が発生する。この場
合、A図に示したフライバックコンバータ方式による場
合の損失をPA(W)、B図に示したフォーワードコン
バータ方式による場合の損失をPB(W)とし、A図の
コレクタ電流のピーク値をID1、B図のコレクタ電流の
ピーク値をID2とすると、ID1<ID2、PA<PBの関
係になる。
【0083】前記のように、第1のコイル25と第3の
コイル27の極性を逆にし、フライバックコンバータ方
式による電力伝送では、トランジスタ40がオンの時、
受信ユニット21のダイオード32がカットオフ状態と
なる。このため、第3のコイル27のインダクタンスに
よりトランジスタ40のピーク電流ID1が低減され(I
D1<ID2)、トランジスタ40のオフ時の損失電力PA
が低減できる(PA<PB)。
【0084】その結果、フライバックコンバータ方式に
より電力伝送した場合には、フォーワードコンバータ方
式により電力伝送した場合に比べて、電力伝送効率η
(η=VO ×IO /VIN×IIN)が改善される。
【0085】前記のように動作を行う例2の装置におい
て、フライバックコンバータ方式による電力伝送効率と
フォワードコンバータ方式による電力伝送効率を比較す
るため実験を行った結果、図8のような特性が得られ
た。図8において、横軸は出力電流IO (mA)、縦軸
は電力伝送効率η(%)であり、はフライバックコン
バータ方式による電力伝送効率の特性、はフォワード
コンバータ方式による電力伝送効率の特性を表す。
【0086】実験例では、フライバックコンバータ方式
により電力伝送した場合(図8のの特性)には、フォ
ーワードコンバータ方式により電力伝送した場合(図8
のの特性)に比べて、電力伝送効率η(η=VO ×I
O /VIN×IIN)が13%改善された。なお、実験によ
れば、例2による非接触電力伝送時の電力伝送効率は、
50%を越え、パルス的な動作を行う従来の装置に比べ
て遜色はなかった。
【0087】§4:例3の説明・・・図9参照 図9は例3の説明図である。例3は前記例2の非接触型
電力伝送装置において、前記発振回路に設けた直流遮断
用のコンデンサ35の挿入位置を変えた例であり、他の
構成は例2と同じである。
【0088】前記直流遮断用のコンデンサ35は例2の
ようにGND側に挿入する必要はなく、例3のように、
第2のコイル26とトランジスタ40のゲートの間に挿
入しても良い。また、この場合電源とトランジスタ40
のゲートとの間に抵抗37を接続する。なお、例3の動
作は実質的に前記例2の動作と同じなので説明は省略す
る。
【0089】(他の実施の形態)以上実施の形態につい
て説明したが、本発明は次のようにしても実施可能であ
る。
【0090】(1) :受信ユニットの回路構成は、前記実
施の形態例に示したものに限らず、他の任意の回路にも
適用可能である。但し、受信用コイルは必要である。 (2) :受信ユニットの負荷は、2次電池に限らず、他の
任意の負荷で実施可能である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :発振回路には、従来のような高価となる原因の帰
還巻線を含まないので、安価で、かつ小型の非接触型電
力伝送装置が実現できる。
【0092】(2) :発振回路は、従来のようなパルス的
な動作ではなく、線型的な動作をするので、不要輻射が
少なくなる。このため、他の電気機器等に対してノイズ
による悪影響を与えない。
【0093】(3) 発振回路において、高価な小容量ダイ
オードを含まずにバイアス安定化が達成されるので、安
価で安定した発振動作を行う装置が実現できる。 (4) :発振回路において、第1のコイルと第2のコイル
は、磁気的に結合しない独立した別のコイルであるか
ら、第1のコイルには安価なボビンレスコイルが使用で
き、第2のコイルとしては安価な汎用の固定コイルが使
用できる。従って、小型、安価で高効率の電力伝送が可
能な非接触型電力伝送装置を実現することができる。
【0094】(6) :受信ユニットの第3のコイルと送信
ユニットの第1のコイルの極性を逆にし、フライバック
コンバータ方式による電力の伝送を可能にしたので、フ
ォワードコンバータ方式による電力伝送に比べて、電力
伝送効率が大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態における非接触型電力伝送装置の基
本構成図である。
【図3】実施の形態における例1の説明図である。
【図4】実施の形態における例1の動作説明図である。
【図5】実施の形態における例1の各部の波形図であ
る。
【図6】実施の形態における例2の説明図である。
【図7】実施の形態における例2の動作説明図である。
【図8】実施の形態における例2の特性図である。
【図9】実施の形態における例3の説明図である。
【図10】従来例1の説明図である。
【図11】従来例2の説明図である。
【符号の説明】
E1 第1の電極(ベース、又はゲート) E2 第2の電極(エミッタ、又はソース) E3 第3の電極(コレクタ、又はドレイン) Q トランジスタ 20 送信ユニット 21 受信ユニット 22 発振回路 23 逆相増幅器 25 第1のコイル 26 第2のコイル 27 第3のコイル 28、30、31、35 コンデンサ 32、41、42 ダイオード 33 定電流回路 37、43 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 実 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−339271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 17/00 H02J 7/00 301 H02M 3/00 - 3/44 H02M 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振回路を含み、該発振回路で発生した電
    力を送信する送信ユニットと、前記送信ユニットから送
    信された電力を受信する受信ユニットからなり、前記送
    信ユニットから受信ユニットに対して非接触で電力の伝
    送を行う非接触型電力伝送装置において、 前記発振回路に、第1の電極を制御信号入力用とし、第
    2の電極をGND接続用とし、第3の電極を負荷接続用
    としたトランジスタを備え、 前記トランジスタの第3の電極と電源間に第1のコイル
    を接続し、前記第1の電極とGND間に直流遮断手段を
    有しかつ前記第1のコイルとは磁気的に結合していない
    第2のコイルを接続し、前記第1の電極と電源間にバイ
    アス用抵抗を接続すると共に、前記第1の電極と第3の
    電極間にはコンデンサによる帰還手段を接続したことを
    特徴とする非接触型電力伝送装置。
  2. 【請求項2】発振回路を含み、該発振回路で発生した電
    力を送信する送信ユニットと、前記送信ユニットから送
    信された電力を受信する受信ユニットからなり、前記送
    信ユニットから受信ユニットに対して非接触で電力の伝
    送を行う非接触型電力伝送装置において、 前記発振回路に、第1の電極を制御信号入力用とし、第
    2の電極をGND接続用とし、第3の電極を負荷接続用
    としたトランジスタを備え、 前記トランジスタの第3の電極と電源間に第1のコイル
    を接続し、前記第1の電極とGND間に直流遮断手段を
    有しかつ前記第1のコイルとは磁気的に結合していない
    第2のコイルを接続し、前記第1の電極と電源間にバイ
    アス用抵抗を接続し、前記第1の電極と第3の電極間に
    はコンデンサによる帰還手段を接続すると共に、前記第
    1の電極と第3の電極間に、アノードを第1の電極側と
    してダイオードを接続したことを特徴とする非接触型電
    力伝送装置。
  3. 【請求項3】前記受信ユニットに受信用の第3のコイル
    を備え、前記第3のコイルと前記送信ユニットの第1の
    コイルの極性を逆にし、フライバックコンバータ方式に
    よる電力の伝送を可能にしたことを特徴とする請求項1
    又は2記載の非接触型電力伝送装置。
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