JP3186475B2 - 車間距離警報装置 - Google Patents

車間距離警報装置

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JP3186475B2 JP29815494A JP29815494A JP3186475B2 JP 3186475 B2 JP3186475 B2 JP 3186475B2 JP 29815494 A JP29815494 A JP 29815494A JP 29815494 A JP29815494 A JP 29815494A JP 3186475 B2 JP3186475 B2 JP 3186475B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車両から先行車両ま
での車間距離等を検出し、過剰接近したような場合に運
転者に対して警報を発する車間距離警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車間距離警報装置としては、
「“自動車技術”Vol.43,No.2,1989,p
p65〜73」、「“自動車工学臨時増刊”1992〜
1993テクノロジー・オブ・ザ・イヤー,pp32〜
57」等の刊行物に掲載されているものがあり、また、
実開平1−152282号公報に記載されたものなどが
ある。上記の装置においては、車両前方に電磁波(例え
ばレーザ光など)を放射して、その電磁波の反射波を受
信し、出力から受信までの伝播遅延時間から反射体まで
の距離Dを検出する。そして距離Dの変化から検出した
相対速度などに基づいて警報距離Dwを算出し、その警
報距離Dwと計測した距離Dとを比較し、実際の距離D
が警報距離Dwよりも短い場合には、運転者に過剰接近
であることを警報するようになっている。なお、上記の
警報距離とは、余裕を持って安全に停止または回避でき
る最小限の距離に相当し、それ以下になると過剰接近状
態となる。上記の警報距離Dwは、例えば下記(数1)
式によって求められる。
【0003】
【数1】
【0004】 ただし、Vf:自車両の車速度 Td:空走時間 α:減速度 Vr:自車両と先行車両の相対
速度 なお、空走時間Tdとは、運転者が過剰接近と判断して
から実際に減速または制動が作動するまでの時間であ
る。
【0005】また、運転者がその状況下で安全と思われ
る車間距離を保って走行している場合や、追い越しをか
ける直前まで接近を続けた場合等においては、上記のご
とき一段階のみの警報では警報音が鳴り続けることにな
って、快適な運転が妨げられると共に、警報が出すぎる
ことによって警報に対する運転者の注意力が減少し、警
報本来の目的である過剰接近に対する注意を喚起するこ
とが出来なくなってしまう。そのため、上記従来の先行
車両接近警報装置においては、上記の警報距離Dwより
も短い第2の警報距離Dwmを設定し、実際の車間距離
Dが警報距離Dw以下となったときに一次警報を、第2
の警報距離Dwm以下となったときに二次警報を発生さ
せるように警報を2段階にし、第1段階では注意喚起用
の一次警報信号を一定時間発生させた後に停止させて警
報器が鳴り続けないようにし、さらに、それ以上接近し
てはならない第2段階では緊急用の二次警報を継続して
発生させるように構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の車間
距離警報装置は、自車両と先行車両等の目標物との距離
データから相対速度を算出し、その値と自車速度とに基
づいて警報距離を算出しているので、次のような場合に
は誤警報を発してしまうという問題がある。例えば、図
7に示すように、自車両10が先行車両11を追尾して
走行している際に、その中間に割込み車両12が急に割
り込んで自車両10のレーダ検知領域13に入ったよう
な場合、或いは自車両10が車線変更したために急にレ
ーダのターゲット車両が代わったような場合には、車間
距離が瞬間的に減少するため、相対速度の演算値が非常
に大きな値になり、前記(数1)式から判るように警報
距離Dwの値が急激に大きくなるので、警報を発してし
まうことになる。すなわち、上記のような場合には、自
車両10が先行車両11に急接近しているものと誤判断
して、警報を発生してしまう。上記のごとき問題に対処
するため、例えば、現在の車間距離が警報距離よりも短
いという判断が警報演算の複数周期(例えば5周期)の
あいだ連続して得られた場合に、初めて警報を発令する
ように構成することが考えられる。しかし、上記の構成
では、割込み等のない正常状態においても常に所定の複
数周期のあいだ警報の発令が遅れるので、警報遅れを生
じるおそれがある。例えば、警報演算の1周期が100
msecで、上記の5周期間警報発令を遅延させるものと
すれば、警報発令には常に約400msecの遅れを生じ
ることになり、自車速度が例えば100km/hである
場合には、この間に約11.1mも走行してしまうこと
になる。
【0007】本発明は、上記のごとき従来技術の問題を
解決するためになされたものであり、誤警報や警報遅れ
のない車間距離警報装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明は、
図1の機能ブロック図に示すように、車両に搭載され、
自車両と先行車両の車間距離を計測する車間距離計測手
段100と、上記車間距離の変化から自車両と先行車両
の相対速度を算出する相対速度算出手段101と、自車
速度を検出する自車速度検出手段102と、少なくとも
上記自車速度と上記相対速度とに基づいて、警報距離を
算出する警報距離算出手段103と、基本的には上記車
間距離が上記警報距離以下の場合に警報を発すると判断
するが、現在の車間距離と所定時間前の車間距離との差
が所定値以上の場合には、所定の猶予時間のあいだ警報
発令を抑制する警報発生判断手段104と、上記警報発
生判断手段の判断に応じて警報を発生する警報発生手段
105と、を備えている。なお、上記の各手段は、例え
ば後記図2の実施例における下記の手段に相当する。す
なわち、車間距離計測手段100は車間距離センサ1
に、自車速度検出手段102は車速センサ3に、警報発
生手段105は警報ブザー4にそれぞれ相当する。ま
た、相対速度算出手段101はCPU2の機能である相
対速度演算部2cに、警報距離算出手段103は警報距
離演算部2eに、警報発生判断手段104は警報発令判
定部2fに、それぞれ相当する。また、上記の構成にお
ける演算処理は、例えば後記図3のフローチャートに示
すようになる。
【0009】次に、請求項2に記載のように、上記車間
距離計測手段は、所定周期で繰返し自車両と先行車両の
車間距離を計測するものであり、上記相対速度算出手段
は、上記車間距離計測手段で順次得られる連続したJ個
の車間距離データを平均した平均車間距離データをK個
用いて、最小2乗処理法によって相対速度を算出するも
のであり、上記警報発生判断手段は、最新の平均車間距
離データと1周期前に計測した平均車間距離データとの
差が所定値以上の場合には、上記猶予時間を(J+K−
2)周期分としてその間警報発令を抑制するものであ
る。なお、この場合、相対速度算出手段101は、図2
の移動平均処理演算部2bと相対速度演算部2cの部分
に相当する。
【0010】また、請求項3に記載のように、上記警報
発生判断手段は、現在の車間距離と所定時間前の車間距
離との差が所定値以上の場合であっても、上記車間距離
が上記自車速度に対応して定まる所定の最低車間距離以
下である場合には、上記猶予時間を設けることなく直ち
に警報発令と判断するものである。上記の構成における
演算処理は、例えば、後記図6のフローチャートに示す
ようになる。
【0011】
【作用】上記のように本発明においては、警報発生判断
手段104の演算において、基本的には車間距離が警報
距離以下になった場合に警報を発すると判断するが、現
在の車間距離と所定時間前の車間距離との差が所定値以
上の場合には、所定の猶予時間のあいだ警報発令を抑制
するように構成したものである。上記のように構成した
ことにより、車間距離が連続的に変化する正常時(割込
み等のない場合)においては、現在の車間距離と所定時
間前の車間距離との差が所定値未満となるので、時間遅
れなしで直ちに警報を発令することが出来る。また、割
込み等によって車間距離が瞬間的に急変した場合には、
現在の車間距離と所定時間前の車間距離との差が所定値
以上になるので、所定の猶予期間のあいだ警報発令が抑
制され、その期間を過ぎてもなお警報条件を満足する場
合にのみ警報が発令されることになり、誤警報の発生を
防止することが出来る。
【0012】また、請求項2は、上記猶予時間の定め方
を示したものである。詳細を後述するように、連続した
J個の車間距離データを平均した平均車間距離データを
K個用いて、最小2乗処理法によって相対速度を算出す
る場合には、一旦、距離データに不連続な段差が発生す
ると、それ以後、平均距離データに対しては(J−1)
周期、相対速度データに対しては(J+K−2)周期の
あいだ影響を与えることになる。したがって、上記の影
響を除いて誤判断を防止するためには、上記猶予時間を
(J+K−2)周期分としてその間警報発令を抑制すれ
ばよい。
【0013】また、請求項3においては、上記の猶予期
間を設ける条件が満足された場合であっても、車間距離
が自車速度に対応して定まる所定の最低車間距離以下で
ある場合には、猶予時間を設けることなく直ちに警報発
令と判断するように構成したものである。上記の最低車
間距離Dmは、自車速Vfをkm/hで表示した場合
に、Dm=Vf/5程度の値、例えば自車速が50km
/hで10m、100km/hで20m程度の値であ
り、この程度の車間距離は最低限確保する必要がある。
そのため、車間距離が上記の最低車間距離Dm以下にな
った場合には、猶予期間を設けることなく直ちに警報を
発令するようにしたものである。なお、この最低車間距
離Dmを前記従来例で説明した第2の警報距離Dwmと
し、車間距離がこの値以下になった場合には緊急用の二
次警報を継続して発生させるように構成してもよい。
【0014】
【実施例】図2は、本発明の一実施例のブロック図であ
る。なお、本実施例において、路上で自車両が衝突する
可能性のある目標物は、落下物等でも先行車両や停止車
両であっても等価であるため、以下の説明においては、
目標物は全て先行車両として説明する。図2において、
車間距離センサ1は、例えば、レーザレーダやドップラ
レーダ等の測距装置であり、送信信号を車両前方に発信
し、先行車両等からの反射を受信信号として受信し、上
記送信信号と受信信号との送受時間差に基づいて車間距
離Dを算出する機能を備えている。また、車速センサ3
は、例えば車輪の回転数等から自車両の速度Vfを計測
する。また、CPU2は先行車両との過剰接近の判断な
どの各種信号処理を行なうものであり、コンピュータの
中央処理装置である。また、警報ブザー4は、CPU2
における情報処理の結果、警報発生と判断された場合に
出力される警報信号を受け、警報を発する装置である。
なお、ブザーの他に、例えば、チャイム等による音響警
報、録音や合成音声による音声警報、発光装置による光
警報などを用いることが出来る。
【0015】CPU2においては、車間距離センサ1か
ら送られた距離データを第1メモリ2aに記憶する。そ
して移動平均処理演算部2bでは、上記第1メモリ2a
に記憶された時間的に変動する距離データ群を移動平均
処理演算する。なお、移動平均処理とは、時系列的に順
次計測された複数個の距離データのうち、連続した所定
個数のデータの平均値を求める演算を、古いデータから
最新のデータまで順次1データづつずらしながら行なう
ものである。この移動平均処理演算部2bで求めた車間
距離値(平均車間距離)は、第2メモリ2dに格納され
る。また、相対速度演算部2cでは、移動平均処理演算
部2bで求めた平均車間距離の単位時間当たりの変化量
として相対速度を算出する。
【0016】次に、警報距離演算部2eでは、上記の相
対速度および車速センサ3から入力した自車速度に応じ
て、例えば前記(数1)式または後記(数5)式等に基
づいて警報距離Dwを演算する。そして警報発令判定部
2fでは、基本的には、現在の平均車間距離が警報距離
Dw以下の場合に警報を発令すると判断するが、移動平
均処理演算部2bから与えられる現在の平均車間距離と
第2メモリ2dに記憶しておいた1周期前の平均車間距
離(1回前の演算の値)との差が所定値以上である場合
には、割込み等による異常値であると判断し、所定の猶
予時間のあいだ警報発令を抑制する。なお、上記の猶予
時間は、具体的には周期的に繰り返される上記の演算処
理の所定周期分として計測する。例えば、連続したJ個
の車間距離データを平均した平均車間距離をK個用い
て、最小2乗処理法によって相対速度を算出する場合に
は、猶予時間を(J+K−2)周期分とする(詳細後
述)。
【0017】以下、図3に示すフローチャートに基づい
て本実施例の演算処理内容を詳細に説明する。図3にお
いて、電源が投入されてシステムが作動すると、まず、
ステップS1において、警報抑制カウンタNが0にリセ
ットされる。そしてステップS2で距離の計測が開始さ
れる。例えば、図2の車間距離センサ1はパルス発光方
式のセンサであり、送出された光が先行車両によって散
乱されてセンサに帰還するまでの遅延時間から先行車両
までの距離を算出するものである。測距が開始される
と、ステップS3で、車間距離センサ1の送光部からパ
ルス光が自車両の前方に向けて放射される。そしてステ
ップS4では、上記のパルス光が前方の先行車両で散乱
反射されて帰還した光を受光部で受信する。
【0018】次にステップS5では、光を送出してから
受光するまでの経過時間Δtから、下記(数2)式によ
って先行車両までの車間距離d(t)を算出する。 d(t)=C×Δt/2 …(数2) ただし、C:光速度 なお、車間距離をd(t)で表示しているのは、距離d
が計測した時点tによって変化することを意味する。次
に、ステップS6では、上記のようにして算出した車間
距離d(t)を第1メモリ2aに格納する。ここまでの
ステップが測距処理であり、ステップS7で測距処理を
終了する。次に、ステップS8では、演算された車間距
離d(t)のデータ群を移動平均処理する。これは瞬間
的な距離変動分を除去することにより、データを平滑化
するための処理であり、本実施例では、例えば過去4回
分の距離データの平均値を求めている。したがって平均
化処理後の平均車間距離データD(t)は、下記(数
3)式によって求められる。
【0019】
【数3】
【0020】 ただし、 d(t):現在(最新)の距離データ d(t−δt):1周期前の演算で求めた距離データ d(t−2δt):2周期前の演算で求めた距離データ d(t−3δt):3周期前の演算で求めた距離データ なお、測距演算周期δtは、例えば100msecであ
る。次に、ステップS9では、上記のようにして求めた
平均車間距離データD(t)を第2メモリ2dに格納す
る。次に、ステップS10では、今回求められた最新の
平均車間距離データと過去3回分の平均車間距離データ
との合計4回分の平均車間距離データを用いて、下記
(数4)式に基づいて自車両と先行車両との相対速度V
rを演算する。なお、(数4)式は最小2乗法による演
算式である。
【0021】
【数4】
【0022】ただし、 D(t):現在(最新)
の平均車間距離データ D(t−δt):1周期前の演算で求めた平均車間距離
データ D(t−2δt):2周期前の演算で求めた平均車間距
離データ D(t−3δt):3周期前の演算で求めた平均車間距
離データ 次に、ステップS11では、車速センサ3から読み込ん
だ自車速度Vf(図3のフローには表示せず)と上記の
相対速度Vrとに基づいて警報距離Dwを演算する。な
お、警報距離Dwの演算式の例としては、前記(数1)
式に示したものもあるが、下記(数5)式を用いてもよ
い。
【0023】
【数5】
【0024】ただし、TfとTrは時間に関する定数で
あり、例えば0.5〜1.0sec程度の値である。また、
αは減速度(定数)であり、例えば7.0m/sec2程度
の値である。図4は、警報距離Dwと自車速度Vfとの
関係の一例を示す特性図である。この特性は、相対速度
Vrを20km/hとした場合の特性である。図示の直
線が警報距離Dwを示しており、該直線の下側(車間距
離の短い方)が警報距離範囲になる。
【0025】次に、ステップS12では、警報抑制カウ
ンタNの値が0か否かを判定し、“YES”の場合、す
なわち警報抑制中でない場合には、ステップS13へ進
む。ステップS13では、現在の平均車間距離D(t)
と警報距離Dwとを比較する。そして現在の平均車間距
離D(t)が警報距離Dwよりも長い場合は、ステップ
S14で“警報なし”の処理を行ない、ステップS2へ
戻る。なお、“警報なし”の処理とは、警報が停止され
ている場合はその状態を継続し、警報が発令されている
場合は警報を停止する処理である。ステップS13で、
現在の平均車間距離D(t)が警報距離Dw以下であっ
た場合には、ステップS15へ行く。ステップS15で
は、現在の平均車間距離D(t)と1回前の平均車間距
離D(t−δt)との差|D(t)−D(t−δt)|を
求め、その差を所定値(例えば4m)と比較し、上記の
差が4m以下の場合にはステップS16へ進んで警報発
令の処理を行ない、ステップS2へ戻る。これによって
警報ブザー4が作動し、警報が発せられる。ステップS
15で、上記の差が4mよりも大きかった場合には、ス
テップS17へ行き、警報抑制カウンタNの値を1とし
てステップS2へ戻る。
【0026】警報抑制カウンタNの値が1になっている
場合には、前記ステップS12の判断において“NO”
となるので、ステップS18へ行く。ステップS18で
は、Nの値を1だけインクリメントする。次に、ステッ
プS19では、Nの数が所定値(例えば6)か否かを判
断し、“YES”の場合にはステップS20で、Nの値
を0にリセットして、ステップS2へ戻る。また、“N
O”の場合にはそのままでステップS2へ戻る。したが
って、警報抑制カウンタNの値が一旦1になった場合に
は、Nが所定値(上記の例では6)に達するまで、すな
わち所定の演算処理回数が繰り返されるまで、ステップ
S13〜ステップS17の処理はパスされる。
【0027】このように、現在の平均車間距離D(t)
が警報距離Dw以下で本来なら警報を発令すべき場合で
あっても、現在の平均車間距離D(t)と1回前の平均
車間距離D(t−δt)との差が所定値以上の場合、す
なわち車間距離が急激に変化した場合には、警報を発令
しないようになっている。この際の所定値6に相当する
演算が繰り返される間の時間が猶予時間となる。例え
ば、1回の演算周期が100msecの場合には、猶予時
間は600msecとなる。なお、上記のステップ15に
おける所定値の4mという値は、車両の空走距離と制動
距離の速度依存性から選定した値であり、これだけの制
限幅としておけば、相対速度140km/hまでの急接
近を想定して効果的に警報を発令することが可能とな
る。なお、車間距離が急変しない通常時においては、ス
テップS15からステップS16へ行って直ちに警報が
発令されるので、通常時には警報発令に遅れを生じるこ
とはない。
【0028】また、ステップS19における所定値の値
6、すなわち猶予時間を定める演算処理の繰返し回数の
値は、次のようにして定めている。すなわち、前記のよ
うに本実施例では、ステップS8における移動平均処理
において、4個の車間距離データを用いて平均車間距離
を求めている。したがって一旦、車間距離データに不連
続な段差が発生すると、それ以後、平均車間距離データ
に対しては3周期、相対速度データに対しては6周期の
あいだ影響を与えることになる。図5は、上記の状態を
示す特性図であり、車間距離データで5番目のデータに
段差が生じると、平均車間距離データでは7番目まで、
相対速度データでは10番目まで影響が残ることが判
る。また、距離の段差が大きい場合には、相対速度の演
算値が大きくなるため、前記(数5)式で演算される警
報距離Dwが長くなり、一定期間の間(上記の例では、
最大6周期間)誤警報が発令される可能性が高くなる。
そのため、本実施例においては、ステップS19の所定
値を6とし、6周期の間は猶予時間とするように構成し
ている。なお、上記の説明から判るように、一般の場合
には、車間距離センサ1で順次得られる連続したJ個の
車間距離データd(t)を平均した平均車間距離データ
D(t)をK個用いて、最小2乗処理法によって相対速
度Vrを算出する場合には、猶予時間を(J+K−2)
周期分とすればよい。上記の例の場合には、J=4、K
=4であるから、4+4−2=6となる。
【0029】次に、図6は、演算処理を示す他の実施例
のフローチャートである。図6のフローは、前記図3の
フローにおけるステップS13とステップS15の間
に、ステップS21を設けたものである。ステップS2
1では、平均車間距離D(t)が最低車間距離Dm以下
か否かを判定する。そして“YES”の場合にはステッ
プS16へ行って直ちに警報を発令する。また、“N
O”の場合には、ステップS15へ行って前記図3と同
様の処理が行なわれる。上記のように、この実施例にお
いては、前記の猶予期間を設ける条件が満足されるよう
な場合であっても、車間距離が所定の最低車間距離Dm
以下である場合には、猶予時間を設けることなく直ちに
警報発令と判断するように構成したものである。
【0030】上記の最低車間距離Dmは、例えば、自車
速度に対応して定まる値であり、自車速Vfをkm/h
で表示した場合に、Dm=Vf/5程度の値、例えば自
車速が50km/hで10m、100km/hで20m
程度の値である。この程度の車間距離は最低限確保する
必要があるため、車間距離が上記の最低車間距離Dm以
下になった場合には、猶予期間を設けることなく直ちに
警報を発令するように構成したものである。なお、この
最低車間距離Dmを前記従来例で説明した第2の警報距
離Dwmとし、車間距離がこの値以下になった場合には
緊急用の二次警報を継続して発生させるように構成して
もよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明においては、
基本的には車間距離が警報距離以下になった場合に警報
を発すると判断するが、現在の車間距離と所定時間前の
車間距離との差が所定値以上の場合には、所定の猶予時
間のあいだ警報発令を抑制するように構成したことによ
り、割込み等によって車間距離が瞬間的に急変した場合
には、所定の猶予期間のあいだ警報発令が抑制され、そ
の期間を過ぎてもなお警報条件を満足する場合にのみ警
報が発令されることになるので、誤警報の発生を防止す
ることが出来ると共に、車間距離が連続的に変化する正
常時(割込み等のない場合)においては、時間遅れなし
で直ちに警報を発令することが出来る、という効果が得
られる。また、車間距離が最低車間距離以下になった場
合に、他の条件に関わりなく直ちに警報を発令するよう
に構成したものにおいては、車間距離が安全走行上必要
とされる最低車間距離以下になった場合に速やかに警報
を発令し、過剰接近状態であることを警報することが出
来る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機能ブロック図。
【図2】本発明の一実施例のブロック図。
【図3】本発明の演算処理を示すフローチャートの第1
の実施例図。
【図4】警報距離と自車速度との関係を示す特性図。
【図5】距離データに生じた段差が平均距離データおよ
び相対速度データに及ぼす影響を示す特性図。
【図6】本発明の演算処理を示すフローチャートの第2
の実施例図。
【図7】車両割込み時の状態を説明するための図。
【符号の説明】
1…車間距離センサ 2…CPU 3…車速センサ 2a…第1メモリ 4…警報ブザー 2b…移動平均処理
演算部 10…自車両 2c…相対速度演
算部 11…先行車両 2d…第2メモリ 12…割込み車両 2e…警報距離演
算部 13…レーダ検知領域 2f…警報発令判
定部 100…車間距離計測手段 103…警報距離
算出手段 101…相対速度算出手段 104…警報発生
判断手段 102…自車速検出手段 105…警報発生
手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 - 9/02 G01S 13/93 G01S 17/93 G08B 3/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載され、自車両と先行車両の車間
    距離を計測する車間距離計測手段と、 上記車間距離の変化から自車両と先行車両の相対速度を
    算出する相対速度算出手段と、 自車速度を検出する自車速度検出手段と、 少なくとも上記自車速度と上記相対速度とに基づいて、
    警報距離を算出する警報距離算出手段と、 基本的には上記車間距離が上記警報距離以下の場合に警
    報を発すると判断するが、現在の車間距離と所定時間前
    の車間距離との差が所定値以上の場合には、所定の猶予
    時間のあいだ警報発令を抑制する警報発生判断手段と、 上記警報発生判断手段の判断に応じて警報を発生する警
    報発生手段と、 を備えたことを特徴とする車間距離警報装置。
  2. 【請求項2】上記車間距離計測手段は、所定周期で繰返
    し自車両と先行車両の車間距離を計測するものであり、 上記相対速度算出手段は、上記車間距離計測手段で順次
    得られる連続したJ個の車間距離データを平均した平均
    車間距離データをK個用いて、最小2乗処理法によって
    相対速度を算出するものであり、 上記警報発生判断手段は、最新の平均車間距離データと
    1周期前に計測した平均車間距離データとの差が所定値
    以上の場合には、上記猶予時間を(J+K−2)周期分
    としてその間警報発令を抑制するものである、 ことを特徴とする請求項1に記載の車間距離警報装置。
  3. 【請求項3】上記警報発生判断手段は、現在の車間距離
    と所定時間前の車間距離との差が所定値以上の場合であ
    っても、上記車間距離が上記自車速度に対応して定まる
    所定の最低車間距離以下である場合には、上記猶予時間
    を設けることなく直ちに警報発令と判断するものであ
    る、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    車間距離警報装置。
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