JP2884925B2 - 燃料タンク内圧力制御装置 - Google Patents

燃料タンク内圧力制御装置

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JP2884925B2
JP2884925B2 JP18517492A JP18517492A JP2884925B2 JP 2884925 B2 JP2884925 B2 JP 2884925B2 JP 18517492 A JP18517492 A JP 18517492A JP 18517492 A JP18517492 A JP 18517492A JP 2884925 B2 JP2884925 B2 JP 2884925B2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料タンク内圧力制御装
置に係り、特に内燃機関の運転時と停止時とで燃料タン
クの内圧を適切に制御する燃料タンク内圧力制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料タンク内で発生した蒸発
燃料(ベーパ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸
着された燃料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系に吸
引させて燃焼させるエバポパージシステムでは、燃料タ
ンク内で蒸発燃料が多量に発生してキャニスタの容量以
上に蒸発燃料がキャニスタに供給されると、キャニスタ
内の蒸発燃料がオーバーフローし、大気に蒸発燃料が漏
れてしまう。
【0003】かかる現象を防止するためには、燃料タン
ク内で発生する蒸発燃料量(ベーパ量)を極力低減する
必要があり、そのために燃料タンク内圧力の設定を高く
制御することが従来より行なわれている。
【0004】しかし、機関停止直後のメインタンクの燃
料温度は、サブタンク内の燃温の高い燃料から熱を受
け、更にタンク周りの排気管等(停止直後はまだ高温)
から熱を受けるために、停止時後数分間は上昇し、その
ために大量のベーパが発生する。この機関停止時はキャ
ニスタから機関吸気系へ蒸発燃料が放出されないため
に、このときに発生したベーパはすべてキャニスタ内に
排出されてしまい、特に問題である。
【0005】そこで、従来より燃料タンク内圧力の設定
圧力を機関停止時に高く設定することにより、機関停止
直後の大量のベーパ発生を抑え、キャニスタの負荷及び
容量の低減を図るようにした燃料タンク内圧力制御装置
が知られている(実開昭51−105906号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の燃料タンク内圧力制御装置は、機関運転時はタンク内
圧開放としているため、機関運転中はスピレッジ(車両
旋回時に燃料タンクからキャニスタへのベーパ通路に燃
料が飛び出してくる現象)を防止できない。
【0007】また機関運転状態での燃料注入時の過注入
対策のためカットオフバルブが設けられているが、この
ものは精度が悪く、車両横転時等の燃料タンクからの燃
料流出は防止することができるが、給油時のように燃料
液面が徐々に上昇する場合にはうまく作動しないことが
多いため、上記の従来装置では機関運転状態で過注入の
問題もある。
【0008】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
機関運転時はタンク内圧力を大気圧よりも高い圧力に制
御し、かつ、機関運転時と機関停止時とで差圧を設ける
ことにより、上記の課題を解決した燃料タンク内圧力制
御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】図1は本発明になる燃料
タンク内圧力制御装置の原理構成図を示す。同図に示す
ように、本発明は、内燃機関10の燃料タンク11で発
生した蒸発燃料を、キャニスタ12内の吸着剤に吸着さ
せた後、所定運転条件下で内燃機関10の吸気系へ吸引
させるエバポパージシステムの燃料タンク内圧力制御装
置において、少なくとも一対の弁座13a及び弁体13
bと、弁体13bを弁座13aへ付勢する付勢手段13
cとを有する単一の制御弁13と、前記内燃機関10の
運転時は付勢手段13cによる設定圧を前記燃料タンク
11内の圧力が正圧となるような第1の設定圧とし、内
燃機関10の運転停止時は付勢手段13cによる設定圧
を第1の設定圧よりも正圧方向に大なる第2の設定圧と
する設定圧調整手段14とを、前記燃料タンク11から
前記吸気系の前記蒸発燃料パージ部15までの系内に設
けたものである。
【0010】
【作用】本発明では内燃機関10の運転時には前記設定
圧調整手段14と制御弁13により燃料タンク11内圧
力が正圧の第1の設定圧に設定される。また、内燃機関
10の運転停止時には設定圧調整手段14と制御弁13
により燃料タンク11内圧力が運転中よりも正圧方向に
大なる第2の設定圧に制御される。更に、本発明では燃
料タンク内圧力を制御する制御弁13が単一の構成とさ
れている。
【0011】
【実施例】図2は本発明の第1実施例の構成図を示す。
同図中、燃料タンク21は前記燃料タンク11に相当
し、メインタンク21aとサブタンク21bとからな
る。サブタンク21b内にはフューエルポンプ22が配
置され、またフューエルゲージ23がサブタンク21b
内に設けられている。フューエルポンプ22はパイプ2
4と連通されている。サブタンク21bはリターンパイ
プ25を介して燃料の一部が戻されるように構成されて
いる。
【0012】また、燃料タンク21はベーパ通路26を
介してタンク内圧制御弁20に連通されている。タンク
内圧制御弁20は前記制御弁13に相当し、ベーパ通路
26にチェック弁27と第1の空間28とが連通し、ま
た第2の空間29がダイアフラム30を介して第1の空
間28と隔離されている。ダイアフラム30は第2の空
間29内のスプリング31により、前記付勢手段13c
を構成しており、図中、下方向にばね力が付勢されてい
る。
【0013】ダイアフラム30の中央部には弁体32
(前記13bに相当)が固定されており、運転停止時は
スプリング31のばね力とダイアフラム30とにより弁
体32がベーパ導入口33(前記弁座13aに相当)を
閉塞している。ベーパ導入口33はベーパ通路34を介
してキャニスタ36に連通されている。
【0014】タンク内圧制御弁20はスプリング31と
ダイアフラム30とにより、第1の空間28を一定圧力
に制御する。また、タンク内圧力が負圧になった場合、
チェック弁27が開き、キャニスタ36に負圧を導入
し、キャニスタ36内の活性炭37に吸着しているベー
パを脱離させ、燃料タンク21に戻す。
【0015】タンク内圧制御弁20の第2の空間29は
ベーパ通路34のポート42に負圧通路35を通して連
通されている。また、キャニスタ36は大気導入口38
を有する一方、パージ通路39及びバキューム・スイッ
チング・バルブ(VSV)40を夫々通してスロットル
バルブ41の下流側の吸気通路43に連通されている。
また、吸気通路43は前記内燃機関10に相当するエン
ジン44の燃焼室に連通されている。燃料噴射弁45は
一部が吸気通路43に突設されている。
【0016】また、プレッシャレギュレータ46は燃料
噴射弁45にかかる燃料圧力を一定に調整する。電子制
御装置48はマイクロコンピュータにより構成されてお
り、燃料噴射弁45の燃料噴射時間とVSV40の開閉
制御を、各種の機関パラメータに基づいて行なう。な
お、負圧通路35、キャニスタ36、パージ通路39、
VSV40などにより前記設定圧調整手段14が実現さ
れる。
【0017】上記の構成において、図3(C)に示す如
く時刻t1 でイグニッションスイッチ(IG)がオンと
されると、図2に示すフューエルポンプ22が作動され
てサブタンク21b内の燃料を吐出する。この吐出され
た燃料はパイプ24を通ってプレッシャレギュレータ4
6に入り、燃料圧力を一定にされて燃料噴射弁45へ入
力される一方、余った燃料がプレッシャレギュレータ4
6からリターンパイプ25を通り燃料タンク21内に戻
される。
【0018】一方、燃料タンク21内で発生した蒸発燃
料はベーパ通路26を通してタンク内圧制御弁20に入
る。ここで、機関始動後でもパージ制御条件が満足され
ないときは、ポート42はキャニスタ36の大気導入口
38に連通されていることから、ポート42の圧力PA
は大気圧付近の値となり、負圧通路35には負圧が導入
されていないから、タンク内圧制御弁20の第1の空間
28の圧力PT (これは燃料タンク21のタンク内圧に
等しい)は、スプリング31とダイアフラム30により
設定された圧力Pに制御される。
【0019】タンク内圧PT が設定値P以上になると、
スプリング31とダイアフラム30のばね力に抗して弁
体32が図中上方向に押し上げられるため、タンク内圧
制御弁20に入力された蒸発燃料がベーパ導入口33、
ベーパ通路34を夫々通してキャスタ36に送られ、キ
ャニスタ36内の活性炭37に吸着される。
【0020】前記パージ制御条件はパージにより空燃比
が荒れても、運転性や排気エミッションへの悪影響を極
力小さくできる運転条件であり、例えば機関冷却水温が
所定温度以上、空燃比を目標値とする燃料噴射のフィー
ドバック制御中、吸入空気量が所定値以上、フューエル
カットをしていないなどがあり、これらをすべて満足し
ているときパージ制御条件を満足していると電子制御装
置48によって判断される。
【0021】パージ制御条件が満足していると時刻t2
で判定されたものとすると、電子制御装置48はVSV
40を開弁する。すると、吸気通路43の負圧により、
大気導入口38より大気がキャニスタ36内に導入さ
れ、活性炭37に吸着されている燃料が脱離されてパー
ジ通路39及びVSV40を夫々通して吸気通路43内
に蒸発燃料が吸い込まれる。また、活性炭37は上記の
脱離により再生され、次のベーパの吸着に備える。これ
により、図3(B)に示す如く、時刻t2 以降パージ流
量が徐々に上昇していく。
【0022】このパージ実行中の運転時は、ポート42
の圧力PA が吸気通路43の負圧に応じた負圧とされる
ため、この負圧PA が負圧通路35を通してタンク内圧
制御弁20の第2の空間29に導入される。その結果、
第1の空間29の圧力、すなわちタンク内圧力PT はス
プリング31とダイアフラム30とにより設定された圧
力Pよりも低い、P−PA なる圧力に制御される。従っ
て、図3(A)に示す如く、上記時刻t2 以降タンク内
圧力PT はP−PA となる。なお、スプリング31とダ
イアフラム30で設定される圧力Pは圧力取り出し口の
負圧PA よりも高く設定されているため、運転中の設定
圧力P−PA もPと同じように正圧である。
【0023】その後、時刻t3 で図3(C)に示す如く
運転を停止すると、図2のVSV40が閉弁され、それ
によってポート42に負圧が導入されず大気圧となるた
め、タンク内圧力は図3(A)に示す如く、スプリング
31とダイアフラム30により設定された高い正圧Pに
制御される。
【0024】このように、本実施例によれば、運転中も
タンク内圧力PT が正圧に保持されるため、スピレッジ
や過注入を防止することができる。また、キャニスタ3
6へのベーパ吸着量が抑えられるため、パージ時にキャ
ニスタ36から大量にベーパが吸気系へ吸い込まれるこ
とを防止でき、その結果空燃比の大きな変動に伴う排気
エミッションの悪化を防止できる。また、運転停止時に
はタンク内圧力PT は運転中よりも高い圧力Pに制御さ
れるため、メインタンク21aの燃料がサブタンク21
bやタンク周りの排気管等から受ける熱により一時的に
高温となっても、蒸発燃料(ベーパ)のキャニスタ36
への流出を、運転時との差圧PA だけ抑えることができ
る。
【0025】図4は本発明の第2実施例の構成図を示
す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。図4において、タンク内圧制御弁
20の第2の空間29は、パージ通路39の途中のポー
ト51に負圧通路52を介して連通されている。
【0026】本実施例では、エンジン44、パージ通路
39の配管、キャニスタ36の形状の違いにより、車種
毎にキャニスタ36付近のパージ通路39の負圧は異な
り、中には第1実施例のように負圧取り出し口をベーパ
通路34に設けたのでは負圧が足りないこともある。本
実施例はベーパ通路34よりも負圧の大なるパージ通路
39に負圧取り出し口としてのポート51を設けたもの
で、これにより十分な負圧を得て、タンク内圧制御弁2
0を確実に作動することができる。
【0027】図5は本発明の第3実施例の構成図を示
す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。本実施例は図2の第1実施例に比
し、負圧通路35の途中にバキューム・トランスミッテ
ィング・バルブ(VTV)55を設けた点に特徴を有す
る。
【0028】VTV55はチェック弁55a及びオリフ
ィス55bなどより構成されており、ポート42の負圧
が高くなったとき、チェック弁55aとオリフィス55
bを通して負圧がタンク内圧制御弁20の第2の空間2
9に伝達される。逆にポート42の圧力が第2の空間2
9の圧力より高いときにはチェック弁55aが閉じ、オ
リフィス55bだけを通してポート42と第2の空間2
9とが連通される。
【0029】ここで、前述したように、運転性、排気エ
ミッションへの悪影響をできるだけ避けるために、パー
ジ制御条件を満足したときだけVSV40を開弁してパ
ージ制御を行ない、かつ、VSV40によりパージ流量
を最適値に制御している。このため、エンジン44の負
荷に応じてパージ流量が変化し、加速時はパージ流量は
多く、それに伴いパージ通路39の負圧は大きいのに対
して、減速時はパージ通路39の負圧は小さくなる。
【0030】これにより、単に負圧取り出し口をベーパ
通路34の途中に設けただけでは加減速に応じて圧力の
出入りを繰り返すこととなり、第1の空間28の圧力変
動も大きく、更に走行時の設定圧力になるまでに時間を
要する。
【0031】そこで、本実施例では上記の如くにVTV
55を設け、減速時の負圧が小さいときの負圧抜けを防
止する。また、走行時の設定圧力を適合するため、VT
V55中のオリフィス55bの径を設定する。なお、V
TV55は図4の第2実施例の負圧通路52の途中に設
けるようにしてもよいことは勿論である。
【0032】次に本発明の第4実施例について図6の構
成図と共に説明する。同図中、図5と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。図6に示す第4
実施例は図5の第3実施例におけるVTV55とポート
42との間の負圧通路35とパージ通路39とを通路6
1で連通し、かつ、通路61の途中にオリフィス62を
設けた点に特徴がある。通路61はパージ通路39のポ
ート63と、負圧通路35の合流部64との間を連通し
ている。なお、オリフィス62はポート42と合流部6
4との間に設けてもよい。
【0033】これにより、本実施例では負圧取り出し口
をポート42とポート63の2個所とすることができ、
第2の空間29にはポート42の圧力PA とポート63
の圧力PB との平均圧力(PA +PB )/2が導入され
る。この結果、本実施例によれば以下の特長がある。
【0034】前記第3実施例で説明したように、VTV
55中のオリフィス55bの径を設定することにより走
行時の設定圧力の適合ができるが、オリフィス55bの
径を絞りすぎると第2の空間29へ送られる負圧が減る
ため、設定圧力になるまでに時間がかかり、逆にオリフ
ィス55bの径を大きくしすぎると負圧抜けの問題が発
生してしまうため、オリフィス55bの径の細かな適合
が必要となる。しかし、本実施例ではオリフィス62に
よりVTV55中のオリフィス55bの径に関係なく走
行時の設定圧力を適合することができ、設定圧力の幅も
大きい。
【0035】また、負圧の取り出し口を比較的負圧の大
きいポート51(63)のみとした第2実施例では、ポ
ート51(63)の負圧がポート55(63)よりエン
ジン44側の形状等の影響を受け易く、車種毎に設定圧
力の細かな適合が必要となる。しかし、本実施例では、
上記のポート63の負圧とパージ通路39の形状の影響
を受け難いポート42との平均負圧を利用するので、V
TV55やオリフィス62の要求は車種毎に大きく異な
ることはない。
【0036】次に本発明の第5実施例について図7乃至
図9と共に説明する。図7及び図8は夫々本発明の第5
実施例の構成図で、図7はエンジン停止時、図8は運転
時の構成を示しており、図2と同一構成部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。図7及び図8におい
て、タンク内圧制御弁71は前記制御弁13に相当し、
チェック弁72と第1の空間73とがベーパ通路26を
介して燃料タンク21に連通されている。ベーパ通路3
4はチェック弁72に連通される一方、そのベーパ導入
口33が弁体73により閉塞又は開放される。
【0037】弁体14はダイアフラム75の中央部に固
定されており、ダイアフラム75とスプリング76とに
より所定の設定値P1 で図中、下方向に力が付勢されて
いる。更に、スプリング76は第2の空間77に位置
し、一端が押え部材78に固定され、他端がダイアフラ
ム75の上面に固定されている。
【0038】ダイアフラム75は第1の空間73と第2
の空間77とを隔離し、ダイアフラム79は第2の空間
77と第3の空間80とを隔離する。第3の空間80内
にはスプリング81が設けられ、ダイアフラム79と共
に設定圧P2 が得られるように構成されている。ダイア
フラム79の下面中央部にはシャフト82の一端が固着
されており、運転停止時は図7に示すように、シャフト
82の他端がダイアフラム75の上面に接触した状態と
されている。
【0039】第1の空間73はタンク内圧と等しい。第
2の空間77はタンク内圧制御弁71の筐体側壁に穿設
されたポート83により常時大気圧に保たれる。第3の
空間80は負圧通路84を通してスロットルバルブ41
の下流側の吸気通路43に連通されて、運転時には負圧
が導入されるように構成されている。
【0040】次に本実施例の作動について説明する。ま
ず、時刻t11で図9(B)に模式的に示す如くイグニッ
ションスイッチがオンとされてエンジン44が運転開始
されると、負圧通路84を通して吸気通路43の負圧が
タンク内圧制御弁71の第3の空間80に導入されるた
め、図8に示す如くダイアフラム79がスプリング81
のばね力に抗して図中、上方向に引き上げられる。これ
により、シャフト82は図8に示すように、ダイアフラ
ム79と共に引き上げられ、その先端がダイアフラム7
5と離れた状態になる。
【0041】この結果、第1の空間73の圧力、すなわ
ち燃料タンク21内の圧力PT は、図9(A)に示すよ
うにスプリング76とダイアフラム75による設定圧P
1 となる。これにより、エンジン運転中のタンク内圧P
T はスプリング76とダイアフラム75による設定圧P
1 (正圧)となるよう制御されるため、燃料タンク21
内で発生する蒸発燃料(ベーパ)の量を抑えることがで
きる。なお、タンク内圧P1 以上となるベーパは弁体7
4を押し上げ、ベーパ導入口35、ベーパ通路34を夫
々通してキャニスタ36に送り込まれ、活性炭37に吸
着される。そして、VSV40が開のときにキャニスタ
36からVSV40を通して吸気通路43に吸着燃料が
吸い込まれる。
【0042】次に時刻t12で図9(B)に模式的に示す
如くイグニッションスイッチをオフとしてエンジン44
を停止すると、負圧通路84に負圧が導入されなくな
る。すると、第3の空間80は大気圧となるため、ダイ
アフラム79はスプリング81のばね力により図7に示
す如くシャフト82の先端がダイアフラム75に当接し
た状態に復帰される。
【0043】これにより、第1の空間73の圧力PT
スプリング76とダイアフラム75による設定圧力P1
に、スプリング81とダイアフラム79による設定圧力
2を加えた圧力に制御される。すなわち、燃料タンク
21の内圧は時刻t12以降の運転停止時は図9(A)に
示す如く、運転中のタンク内圧P1 よりも正圧方向に更
に大なる値(P1 +P2 )に切替えられる。これによ
り、運転停止直後に従来大量に発生していたベーパが運
転時との差圧P2 分だけキャニスタ36への流出が抑え
られる。
【0044】本実施例も前記実施例と同じように単一の
タンク内圧制御弁71により運転時と運転停止時共にタ
ンク内圧を正圧に制御し、運転停止時のタンク内圧を運
転時よりも高く制御することができる。
【0045】更に、前記実施例のタンク内圧制御弁20
を用いた場合、エンジン44の運転中のタンク内圧力の
設定圧がキャニスタ36付近でのパージ負圧に応じた値
であるため、異常な大気条件下での走行や揮発性の高い
燃料を間違って注入されるなどに起因して、燃料タンク
21内での燃料の蒸発が異常に多くなった時は、キャニ
スタ36付近でのパージ負圧が小さくなってしまい、そ
の結果、走行時のタンク内圧力は上昇し、エンジン44
の運転停止直後のベーパ発生に対処できるだけの充分な
タンク内圧の切替えができなくなる可能性がある。
【0046】これに対し、本実施例はエンジン44の運
転中のタンク内圧力の設定圧はダイアフラム75とスプ
リング76のみにより機械的に定まるP1 であり、キャ
ニスタ36付近のパージ負圧に無関係であるため、上記
のベーパの異常発生の影響を受け難いという特長があ
る。
【0047】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、運転時は
タンク内圧を正圧に制御しているため、車両旋回時に燃
料タンク内の燃料がキャニスタへ侵入する現象や燃料注
入時の過注入を夫々防止できる。また運転停止時は運転
時よりも高い正圧にタンク内圧が制御されるため、運転
停止直後に一時的に燃温が上昇してベーパが発生して
も、運転時との差圧分だけベーパのキャニスタへの流出
を抑えることができ、よってキャニスタ吸着能を従来よ
りも増すことができる。更に、本発明では燃料タンク内
圧の上記の運転中と運転停止時の2段階切替えを、単一
の制御弁により簡単な構造で実現することができる等の
特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の第1実施例の構成図である。
【図3】図2の作動を説明するタイムチャートである。
【図4】本発明の第2実施例の構成図である。
【図5】本発明の第3実施例の構成図である。
【図6】本発明の第4実施例の構成図である。
【図7】本発明の第5実施例の運転停止時の構成図であ
る。
【図8】本発明の第5実施例の運転中の構成図である。
【図9】図7及び図8の作動を説明するタイムチャート
である。
【符号の説明】
10 内燃機関 11,21 燃料タンク 12,36 キャニスタ 13 制御弁 13a 弁座 13b,32,74 弁体 13c 付勢手段 14 設定圧調整手段 15 パージ個所 20,71 タンク内圧制御弁 26,34 ベーパ通路 30,75,79 ダイアフラム 31,76,81 スプリング 28,73 第1の空間 29,77 第2の空間 35,84 負圧通路 39 パージ通路 40 バキューム・スイッチング・バルブ(VSV) 42,51,63 ポート 48 電子制御装置 55 バキューム・トランスミッティング・バルブ(V
TV) 62 オリフィス 80 第3の空間
フロントページの続き (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−130254(JP,A) 特開 平5−52156(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 37/00 301 B60K 15/077

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料タンクで発生した蒸発燃
    料を、キャニスタ内の吸着剤に吸着させた後、所定運転
    条件下で内燃機関の吸気系へ吸引させるエバポパージシ
    ステムの燃料タンク内圧力制御装置において、 少なくとも一対の弁座及び弁体と、該弁体を該弁座へ付
    勢する付勢手段とを有する単一の制御弁と、 前記内燃機関の運転時は該付勢手段による設定圧を前記
    燃料タンク内の圧力が正圧となるような第1の設定圧と
    し、該内燃機関の運転停止時は該付勢手段による設定圧
    を該第1の設定圧よりも正圧方向に大なる第2の設定圧
    とする設定圧調整手段とを、前記燃料タンクから前記吸
    気系の前記蒸発燃料パージ部までの系内に設けたことを
    特徴とする燃料タンク内圧力制御装置。
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