JP2859939B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、大当り遊技状態において変動入賞装置を遊
技者にとって有利な状態とし、その有利な状態中に変動
入賞装置に設けられる継続入賞口に打球が入賞したこと
に基づいて再度変動入賞装置を遊技者にとって有利な状
態とする動作を所定回数繰り返すことができるパチンコ
機に関するものである。

［従来の技術］ 従来、大当り遊技状態において変動入賞装置を遊技者
にとって有利な状態とし、その有利な状態中に変動入賞
装置に設けられる継続入賞口に打球が入賞したことに基
づいて再度変動入賞装置を遊技者にとって有利な状態と
する動作を所定回数繰り返すことができるパチンコ機が
多数市場に提供されていた。このようなパチンコ機にお
いては、変動入賞装置に設けられる継続入賞口は、単に
変動入賞装置を繰り返し遊技者に有利な状態にする機能
だけを有するものであった。

［発明が解決しようとする課題］ したがって、変動入賞装置の繰り返しに基づいてある
程度多数の入賞玉の発生が可能であるが、それは変動入
賞装置への打球の入賞に基づくものが大部分であり、遊
技盤に設けられる他の入賞口又は入賞装置への入賞に基
づくものは、極めて少量であった。このため、大当り遊
技状態時においては、変動入賞装置にどれだけ打球が入
賞するかだけに遊技者の注意が向き、当該パチンコ機に
慣れてきた遊技者にとっては、遊技がマンネリ化すると
いう問題があった。

本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは、遊技者の注意を変動入賞装置以
外にも向けて遊技者の興趣を引き付けることができるパ
チンコ機を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記した目的を達成するために、本発明においては、 大当り遊技状態において変動入賞装置を遊技者にとっ
て有利な状態とし、その有利な状態中に変動入賞装置に
設けられる継続入賞口に打球が入賞したことに基づいて
再度変動入賞装置を遊技者にとって有利な状態とする動
作を所定回数繰り返すことができるパチンコ機におい
て、 前記継続入賞口に打球が入賞したことに基づいて前記
変動入賞装置以外の遊技盤に設けられる入賞装置を遊技
者にとって有利な状態に駆動するように構成されたこと
を特徴とするものである。

［作用］ 大当り遊技状態時に変動入賞装置が遊技者にとって有
利な状態となり、その有利な状態中に打球が継続入賞口
に入賞すると、再度変動入賞装置が遊技者にとって有利
な状態となる。また、変動入賞装置ばかりでなく遊技盤
に設けられる他の入賞装置も継続入賞口への打球の入賞
に基づいて駆動されるので、大当り遊技状態中において
遊技者は、変動入賞装置への打球の入賞と遊技盤に設け
られる他の入賞装置への打球の入賞の両方に注意を向け
ることとなって遊技の興趣を盛り上げることができる。

［実施例］ 以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明
する。

まず、第１図を参照して、実施例に係る変動入賞装置
10が設けられるパチンコ機の遊技盤１の全体の構成につ
いて説明する。第１図において、遊技盤１には、周知の
ように、打球を誘導する誘導レール２がほぼ円状に植立
され、その誘導レール２に囲まれた範囲が打球が落下す
る遊技領域３を構成している。

遊技領域３のほぼ中央には、本実施例の要部を構成す
る変動入賞装置10が配置され、その変動入賞装置10の下
方に３つの始動入賞口4a〜4cが水平方向に併設されてい
る。また、遊技領域３には、上記した部品以外に入賞口
5a,5b、入賞装置6a,6b、風車８等が配置されている。ま
た、遊技領域３の最下方には、上記した入賞口や入賞装
置に入賞しなかった打球が取入れられるアウト口９が設
けられている。上記した部品のうち入賞装置6a,6bは、
遊技盤１の裏面に設けられるソレノイド7a,7bによって
開閉駆動され、後述する継続入賞口15への打球の入賞に
基づいて所定時間（例えば、６秒）開放状態を維持する
ように駆動制御される。

ところで、遊技領域３のほぼ中央に設けられる変動入
賞装置10は、第１図及び第２図に示すように、複数の図
柄を可変表示する図柄表示装置11を有し、その図柄表示
装置11の下方に長方形状の入賞開口12が開設されてい
る。入賞開口12は、通常時においては板状の開閉部材13
で閉塞され、後に詳述する大当り遊技状態となったとき
に、変動入賞装置10の後方に設けられる開閉ソレノイド
14によってその上方端部が開放して打球を受け入れ易い
状態となる。

上記した図柄表示状態11は、前記始動入賞口4a〜4cの
いずれかに打球が入賞すると、図柄表示装置11に表示さ
れる多数の図柄が可変表示（可変速度は、遊技者に図柄
が認識できない速度）され、一定時間（例えば、５秒）
経過後に可変表示が停止されて３つの図柄が停止表示さ
れる。停止表示された図柄の組合せが予め定められた大
当り図柄の組合せであるときに、大当り遊技状態とな
る。

大当り遊技状態になると、前記開閉部材13が一定時間
（例えば、25秒）開放される。ただし、その開放中に開
閉部材13に受け入れられた入賞玉が10個となった場合に
は、一定時間が経過する前であっても開閉部材13は閉じ
られる。

開閉部材13に受け入れられた打球は、入賞開口12に受
け入れられるが、入賞開口12の内部が３つに区画され、
その中央が継続入賞口15とされている。しかして、開閉
部材13に受け入れられた打球が継続入賞口15に入賞する
と、前記した開閉部材13の一定時間の開放状態が繰り返
されるようになっている。つまり、大当り遊技状態とな
った場合には、開閉部材13の一定時間の開放状態が繰り
返し行われるので、短時間に多量の入賞玉が発生するこ
とになる。ただし、上記した繰り返し回数は、継続入賞
口15への打球の入賞を条件として、最高10回に設定され
ている。また、本実施例においては、継続入賞口15に打
球が入賞（ただし、継続入賞口15に多数入賞した場合に
は、最初に入賞した打球だけが有効）すると同時に前記
ソレノイド7a,7bが励磁され、入賞装置6a,6bが一定時間
開放された状態となる。このため、開閉部材13が開放し
た状態と入賞装置6a,6bが同時的に開放した状態が出現
するので、遊技者は、開閉部材13への打球の入賞と入賞
装置6a,6bへの打球の入賞の両方に注意を向けて遊技を
行うことになり、今迄にない遊技の興趣を楽しむことが
できる。なお、開閉部材13の開放状態が継続される場合
には、開放状態と開放状態との間で一般的にインターバ
ル時間（例えば、３秒）が採用されるが、このインター
バル時間に前記入賞装置6a,6bを開放するように制御し
ても良い。この場合、継続入賞口15への打球を記憶して
おき、インターバル時間が開始すると同時に入賞装置6
a,6bを開放させ、インターバル時間が終了すると同時又
は終了した後一定時間が経過した後に入賞装置6a,6bを
閉じるように制御すればよい。このようにインターバル
時間中に入賞装置6a,6bを開放駆動することにより、大
当り遊技状態中遊技者は、開閉部材13への打球の入賞と
入賞装置6a,6bへの打球の入賞の両方に注意を向けて遊
技を行うことになり、今迄にない遊技の興趣を楽しむこ
とができることに加えて、大当り遊技状態の間継続して
発射した打球が変動入賞装置10か入賞装置6a,6bのいず
れかに入賞するので、インターバル時間となったからと
いって、打球の発射を休む必要もないし、また、インタ
ーバル時間中に発射した打球が従来のようにほとんど入
賞しない事態を防止することができる。なお、上記した
説明では、変動入賞装置10の開閉部材13の１回の開放状
態中に継続入賞口15に打球が多数入賞した場合には、最
初に入賞した打球だけが入賞装置6a,6bを開放するのに
有効としたが、所定個数の入賞まで有効として、その所
定個数に対応する回数だけ入賞装置6a,6bを開放駆動す
るようにしてもよい。

上記した実施例（以下、第１実施例という）において
は、大当り遊技状態を出現させるものとして図柄表示装
置11を例示したが、これ以外の構成によって大当り遊技
状態を出現させるものでも良い。例えば、第３図及び第
４図に示すような実施例（以下、第２実施例という）で
あってもよい。ここで、第２実施例について詳細に説明
すると、この第２実施例も前記第１実施例と同様に正方
形状の遊技盤１に打球を誘導する誘導レール２がほぼ円
状に植立されている。誘導レール２の内部は、打球が落
下する遊技領域３を構成しているが、その遊技領域３の
ほぼ中央には、この実施例の要部を構成する大型の変動
入賞装置30が配置されている。変動入賞装置30は、一対
の開閉部材31a,31bを有し、その開閉部材31a,31bによっ
て受入れられた入賞玉を上部玉転動板32及び下部玉転動
板33を流下させて下部玉転動板33の前端縁に形成された
複数の入賞口に誘導するようになっている。この複数の
入賞口の中には、継続スイッチ35を含む継続入賞口34を
含んでいる。

変動入賞装置30の下方には、複数（３つ）の始動入賞
口21a〜21cが配置されている。この始動入賞口21a〜21c
に打球が入賞すると、前記開閉部材31a,31bを微小時間
（例えば、0.9秒）開閉させ、その開閉動作によって受
入れられた入賞玉が前記継続入賞口34に誘導されると、
前記した大当り状態となる。しかして、中央の始動入賞
口21aに打球が入賞すると、開閉部材31a,31bが２回開閉
動作を行い、左右の始動入賞口21b,21cに打球が入賞す
ると、開閉部材31a,31bが１回開閉動作を行うように設
定されている。

また、遊技領域３には、始動入賞口21a〜21cの左右上
部に入賞装置22a,22bが配置されている。この入賞装置2
2a,22bは、遊技盤１の裏面に設けられるソレノイド23a,
23bによって開閉駆動され、前記変動入賞装置30の継続
入賞口34に打球が入賞すると同時に所定時間開放状態を
維持するように駆動制御される。更に、遊技領域３に
は、第１実施例と同様に多数の障害釘（図示しない）や
風車が配置され、遊技領域３を落下する打球の流路を変
化させるようになっている。また、遊技領域３の最下方
には、アウト口９が設けられている。

上記のように構成される第２実施例においても、始動
入賞に基づく１回又は２回の開閉部材31a,31bの開閉動
作によって誘導された入賞玉が継続入賞口34に入賞する
と、大当り遊技状態となって開閉部材31a,31bを所定の
態様（例えば、開閉部材31a,31bを18回開閉動作させる
か、あるいはその18回の開閉動作中に10個の入賞玉が発
生するまで；以下、開閉サイクルという）で駆動し、そ
の開閉サイクル中に受入れられた入賞玉が再度継続入賞
口34に入賞したときには、直ちに開閉サイクルを中断し
て、一定時間（例えば、３秒）のインターバル時間を経
過した後、次の開閉サイクルを繰返すようになってい
る。そして、上記したような開閉サイクルの繰返し回数
は、入賞玉が継続入賞口34に入賞することを条件として
最高８回繰返すことができるように設定されている。ま
た、この第２実施例においても入賞玉が継続入賞口34に
入賞すると同時にソレノイド23a,23bが励磁され、入賞
装置22a,22bを一定時間開放する。この場合、継続入賞
口34に入賞玉が入賞すると変動入賞装置30の開閉部材31
a,31bが閉じてインターバル時間に移行してしまうた
め、入賞装置22a,22bは、インターバル時間中に開放す
ることになる。そして、インターバル時間が終了すると
同時に又はインターバル時間の終了後一定時間が経過し
た後に入賞装置22a,22bが閉じられる。このように第２
実施例においても大当り遊技状態中に変動入賞装置30へ
の打球の入賞と入賞装置22a,22bへの打球の入賞の両方
に注意を向けて遊技を行うことになる、今迄にない遊技
の興趣を楽しむことができる。また、この第２実施例の
場合にも大当り遊技状態の間継続して発射した打球が変
動入賞装置30か入賞装置22a,22bのいずれかに入賞する
ので、インターバル時間となったからといって、打球の
発射を休む必要もないし、また、インターバル時間中に
発射した打球が従来のようにほとんど入賞しない事態を
防止することができる。

なお、上記した第１実施例及び第２実施例において、
他の入賞装置として、いわゆるチューリップ式入賞口を
遊技領域３の下部両側にあるものを示したが、他の構造
を有する入賞装置であってもよいし、その数及び配置位
置も入賞領域３の中であればどのような位置であっても
よい。

また、本発明の技術思想を応用すれば、例えば、変動
入賞装置10、30の１回の開放中に受け入れられた打球の
数が所定個数となったとき、又は所定個数以下のときに
遊技盤に設けられる他の入賞装置を開放状態に駆動制御
するようにしたパチンコ機も考えられる。

［発明の効果］ 以上、説明したところから明らかなように、本発明に
係るパチンコ機においては、変動入賞装置ばかりでなく
遊技盤に設けられる他の入賞装置も継続入賞口への打球
の入賞に基づいて駆動されるので、大当り遊技状態中に
おいて遊技者は、変動入賞装置への打球の入賞と遊技盤
に設けられる他の入賞装置への打球の入賞の両方に注意
を向けることとなって遊技の興趣を盛り上げることがで
きる。

【図面の簡単な説明】 第１図及び第２図は、本発明の第１実施例を示し、第１
図は、パチンコ機の遊技盤の正面図であり、第２図は、
その遊技盤に設けられる変動入賞装置の正面から見た斜
視図である。 第３図及び第４図は、本発明の第２実施例を示し、第３
図は、パチンコ機の遊技盤の正面図であり、第４図は、
その遊技盤に設けられる変動入賞装置の正面から見た斜
視図である。 １…遊技盤、6a,6b…入賞装置 10…変動入賞装置 15…継続入賞口 22a,22b…入賞装置 30…変動入賞装置 34…継続入賞口

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】大当り遊技状態において変動入賞装置を遊
   技者にとって有利な状態とし、その有利な状態中に変動
   入賞装置に設けられる継続入賞口に打球が入賞したこと
   に基づいて再度変動入賞装置を遊技者にとって有利な状
   態とする動作を所定回数繰り返すことができるパチンコ
   機において、 前記継続入賞口に打球が入賞したことに基づいて前記変
   動入賞装置以外の遊技盤に設けられる入賞装置を遊技者
   にとって有利な状態に駆動するように構成されたことを
   特徴とするパチンコ機。