JP2748723B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JP2748723B2
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    • F02M—SUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00—Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08—Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料を吸
気系へ放出して処理するエバポパージシステムの故障診
断装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、内燃機関の燃料タンク等から
発生する蒸発燃料を活性炭に吸着させ、これを吸気系へ
パージ（放出）して処理するエバポパージシステムがあ
る。
【０００３】このようなエバポパージシステムの故障診
断を行なう装置として、本出願人は特願平２−２７５６
６８号により、燃料タンクからキャニスタを経て吸気管
に至るベーパ通路の故障診断を行なう装置としてキャニ
スタの大気開放口に診断用の制御弁を設けると共にキャ
ニスタと吸気管とを結合するパージ通路にパージ用の制
御弁を設け、診断時に大気開放口に設けた診断用の制御
弁を閉弁してパージ用の制御弁を開弁して燃料タンクま
で吸気管負圧を導入し、ベーパ通路内の圧力変化を検出
して故障検出を行なう故障診断装置を提案した。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、負圧を見る場
合はベーパ通路の管の外れ等の大きな漏れに対しては検
出可能であるが、小さな漏れにより負圧が正圧側に多少
上昇しても燃料タンク内の燃料が気化してタンク内圧が
上昇する状況との区別がつかず、故障なしと判定してし
まい、誤診断のおそれがあるという問題があった。
【０００５】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
ベーパ通路に負圧を導入して一定時間保持し、この負圧
の変化を見ることにより、ベーパ通路を含むエバポパー
ジシステム全体のベーパの大きな漏れだけでなく、ベー
パの小さな漏れも検出できるエバポパージシステムの故
障診断装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理図を
示す。
【０００７】同図中、燃料タンクＭ１で発生した蒸発燃
料はベーパ通路Ｍ２によりキャニスタＭ３へ供給され、
また、キャニスタＭ３に蓄えられた蒸発燃料はパージ用
の制御弁Ｍ４を設けたパージ通路Ｍ５により内燃機関の
吸気通路Ｍ６に供給される。密閉保持手段Ｍ７は、前記
パージ用の制御弁Ｍ４を開弁して前記吸気通路Ｍ６よ
り、診断対象となるエバポ経路へ所定の負圧を導入し、
該所定の負圧導入後、前記エバポ経路と吸気通路及び大
気との連通を一定時間遮断して前記導入負圧を密閉保持
する。 圧力検出手段Ｍ９は、前記密閉保持された前記エ
バポ経路内の圧力値を検出し得る。 判定手段Ｍ１２は、
前記一定時間内での前記検出圧力値の変化の度合いに基
づいて前記エバポ経路の異常を判定する。
【０００８】
【０００９】
【作用】本発明においては、パージ用の制御弁Ｍ４を開
弁して吸気管の負圧をベーパ通路Ｍ２に導入した後パー
ジ用の制御弁Ｍ４を閉弁して一定時間保持し、一定時間
内での圧力値の変化により故障の検出を行なうため、燃
料タンクＭ１，ベーパ通路Ｍ２，キャニスタＭ３，パー
ジ通路Ｍ５全てにおけるベーパの小さな漏れを正確に検
出できる。
【００１０】
【実施例】図２は本発明装置の一実施例の構成図を示
す。
【００１１】同図中、１０（Ｍ３に対応）はキャニスタ
であり、燃料タンク１１（Ｍ１に対応）の上底とベーパ
通路１２（Ｍ１２に対応）で結合されており、燃料タン
ク１１から蒸発するベーパを吸着する。またキャニスタ
１０はパージ用の電気式負圧切換弁（ＶＳＶ）１３（Ｍ
４に対応）を備えたパージ通路１４（Ｍ５に対応）によ
り吸気通路１５（Ｍ６に対応）のスロットルバルブ１６
全閉時の直上流に結合されている。
【００１２】また、キャニスタ１０の大気開放口１７に
は端部に診断用ＶＳＶ１８が設けられている。
【００１３】また、ベーパ通路１２には圧力検出手段Ｍ
９に対応する圧力センサ１９が取付けられ、燃料タンク
１１内には燃料温度センサ２０が取付けられており、ま
た水温検出センサ２２はエンジン冷却水の水温を検出す
る。
【００１４】圧力センサ１９及び燃料温度センサ２０夫
々の出力信号は電子制御回路２１に供給され、電子制御
回路２１はＶＳＶ１３，１８夫々の開閉制御を行なって
システムの診断を行なう。
【００１５】図３は電子制御回路２１が実行する診断処
理の一実施例のフローチャートを示す。この処理はメイ
ンルーチンの一部である。
【００１６】まず、ステップ３１で実行フラグがセット
されているかどうかを判別する。実行フラグはエンジン
始動時にはリセットされており、実行フラグがセットさ
れていないときにステップ３２で始動直後かどうかを判
別する。これは例えばスタート信号がオンからオフに切
換わったタイミング等で判別する。この判別は燃料タン
ク１１の内圧が上昇等の変化を行なうのはタンク内の燃
料温度が主因であり、燃料温度が最も安定しているのは
大気温度が安定した状態で一定時間以上エンジン停止し
たときである。エンジン運転中は燃料リターンや排気熱
の影響によりタンク内の燃料温度は上昇してタンク内圧
の変化が生じる。つまり始動直後はまだエンジンの暖機
がなされておらず、ある時間まではタンク内圧が安定し
た状態であるため、この始動直後に異常判定を行なう。
【００１７】ステップ３２の判別で始動直後である場合
はステップ３３にて水温センサで検出されたエンジン冷
却水の水温が所定温度ｘ℃以下か否かを判別する。長時
間エンジンを停止していた場合は水温が低下してｘ℃以
下である。水温がｘ℃以下を越えたときはエンジン停止
が短時間のため診断にふさわしくないとしてステップ４
６に進んで、実行フラグに“１”をセットし、ステップ
４７でカウンタをクリアして処理を終了する。
【００１８】診断を行なわずに実行フラグをセットする
のは、始動直後という条件は１度しかなく、この始動直
後のタイミングで条件を満たさなければ以後診断を行な
う意味がないからである。
【００１９】水温がｘ℃以下のときはステップ３４でタ
ンク内の燃料温度をエンジン停止時とこのエンジン始動
直後とで比較し、大気温度が上昇している過程にあるの
かどうかを判別する。始動時の方が高いときは大気温度
が上昇している可能性が高いためステップ４６，４７を
実行して処理を終了する。
【００２０】このようにエンジンが暖機された状態及び
大気温度が高い状態では燃料温度が上昇しやすくタンク
内圧の変化によって誤検出の危険性が増すので診断を行
なわない。
【００２１】また、始動時の方が低いときはステップ３
５でＶＳＶ１３を開弁、ＶＳＶ１８を閉弁して吸気管負
圧をパージ通路１４，キャニスタ１０，ベーパ通路１２
を通して燃料タンク１１に導びく。ステップ３６ではス
ロットル弁１６の開度によって負圧が発生していない場
合があるために圧力センサ１９の検出圧力が所定値−ｙ
mmＨｇ以下であるかどうかを判別する。−ｙmmＨｇ以上
で負圧としては小さい場合はＶＳＶ１３を開のままとす
るが、−ｙmmＨｇ以下で負圧としては大きい場合はステ
ップ３７でＶＳＶ１３を遮断して負圧を保持し、ステッ
プ３８で圧力センサ１９の検出圧力ＰS を記憶して処理
を終了する。なお、ステップ３３，３４が共に満足され
た場合はステップ３６で検出圧力が−ｙmmＨｇ以上であ
っても実行フラグは０のままとする。
【００２２】ステップ３２で始動直後ではない場合は、
ステップ４１でカウンタに１を加算してカウントアップ
を行ない、ステップ４２で上記カウンタの値をみて始動
後所定時間Ｚ秒を経過したかを判別する。Ｚ秒を経過し
ていなければ処理を終了し、Ｚ秒を経過していればステ
ップ４３で圧力センサ１９の検出圧力ＰE を記憶する。
この後ステップ４４で記憶した圧力ＰS ，ＰE を比較
し、ＰS ≧ＰE となってＺ秒間に検出圧力ＰE が上昇し
ていないときは漏れがない正常と判定し、ステップ４
６，４７で実行フラグを１にセットしてカウンタをクリ
アし処理を終了する。ＰS ＜ＰE で検出圧力ＰE が上昇
して正圧に近づく場合は漏れがある故障と判定して、ス
テップ４５でウォーニングランプを点灯させて運転者に
異常を知らせ、ステップ４６，４７で実行フラグを１に
セットしてカウンタをクリアし処理を終了する。上記の
ステップＳ４５，Ｓ４６が判定手段Ｍ１２に対応し、ス
テップＳ３５，Ｓ３７が密閉保持手段Ｍ７に対応する。
【００２３】このように、機関始動直後で、かつ機関温
度が所定値以下のとき、つまり燃料温度が上昇して燃料
タンク１１の内圧が上昇することのない状態で、パージ
用の制御弁１３を開弁して吸気管の負圧をベーパ通路１
２に導入した後パージ用の制御弁１３を開弁して一定時
間（Ｚ秒）保持し、一定時間内での圧力値の変化により
故障の検出を行なうため、燃料タンク１１，ベーパ通路
１２，キャニスタ１０，パージ通路１４全てにおけるベ
ーパの小さな漏れを正確に検出でき、誤診断のおそれが
ない。なお、上記実施例では機関始動直後で機関温度が
所定値以下のときに故障検出を行なっているが、これ以
外の条件下で故障検出を行なってもかまわず、上記実施
例に限定されない。
【００２４】
【発明の効果】上述の如く、本発明のエバポパージシス
テムの故障診断装置によれば、ベーパ通路を含むエバポ
パージシステム全体のベーパの大きな漏れだけでなくベ
ーパの小さな漏れも検出でき、誤診断のおそれなく実用
上きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の原理図である。
【図２】本発明装置の一実施例の構成図である。
【図３】診断処理の一実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
Ｍ１，１１ 燃料タンク Ｍ２，１２ ベーパ通路 Ｍ３，１０ キャニスタ Ｍ４ パージ用制御弁 Ｍ５，１４ パージ通路 Ｍ６，１５ 吸気通路 Ｍ７ 密閉保持手段 Ｍ９ 圧力検出手段Ｍ１２ 判定手段 １３，１８ ＶＳＶ ２１ 電子制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 燃料タンクで発生した蒸発燃料をベーパ
    通路によりキャニスタへ供給し、該キャニスタに蓄えら
    れた蒸発燃料をパージ用の制御弁を設けたパージ通路に
    より内燃機関の吸気通路に供給するエバポパージシステ
    ムの故障診断装置であって、前記パージ用の制御弁を開弁して前記吸気通路より、診
    断対象となるエバポ経路へ所定の負圧を導入し、該所定
    の負圧導入後、前記エバポ経路と吸気通路及び大気との
    連通を一定時間遮断して前記導入負圧を密閉保持する密
    閉保持手段と、 前記密閉保持された前記エバポ経路内の圧力値を検出し
    得る 圧力検出手段と、前記一定時間内での前記検出圧力値の変化の度合いに基
    づいて前記エバポ経路の異常を判定する判定手段とを有
    する ことを特徴とするエバポパージシステムの故障診断
    装置。
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