JPH1061504A - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JPH1061504A
JPH1061504A JP9004765A JP476597A JPH1061504A JP H1061504 A JPH1061504 A JP H1061504A JP 9004765 A JP9004765 A JP 9004765A JP 476597 A JP476597 A JP 476597A JP H1061504 A JPH1061504 A JP H1061504A
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JP
Japan
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pressure
canister
valve
chamber
purge
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Application number
JP9004765A
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English (en)
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Naoya Takagi
直也 高木
Toru Kidokoro
徹 木所
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Priority to US08/870,670 priority patent/US5878728A/en
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0809Judging failure of purge control system

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障診断中、エバポパージ系内の圧力調整弁
が開弁してしまい、誤診断が発生する場合があった。 【解決手段】 タンク内圧制御弁20の背圧室21とキ
ャニスタ11とを連通路23で接続する。パージ実行中
には、エバポパージ系内の負圧が背圧室21へ導かれる
ため、タンク内圧制御弁20の開弁圧の設定も低下す
る。パージカットが開始されると、キャニスタ11の内
圧は、大気吸入弁40の開弁圧まで瞬時に上昇し、背圧
室21へ導入される圧力も上昇する。このため、タンク
内圧制御弁20の開弁圧の設定もその分高くなり、開弁
動作が抑止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクからキ
ャニスタを経てパージ通路に至るエバポパージ系内の故
障を診断するエバポパージシステムの故障診断装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図20に、このようなエバポパージシス
テムの故障診断装置の一例を示す(特開平5−1800
99)。
【0003】この装置における診断動作は、まず、大気
開放弁となる第2の制御弁101を閉弁してキャニスタ
102の大気孔を閉じると共に第1の制御弁103を開
弁する。これにより、吸気通路104の負圧が、パージ
通路105からキャニスタ102、ベーパ通路106を
介して燃料タンク107に至るエバポパージ系内に導入
される。この後、所定条件下において第1の制御弁10
3を閉弁して一時的にパージをカットし、この間の第1
の制御弁103から燃料タンク107までの系内の圧力
挙動を測定する。この系内の圧力挙動をキャニスタ内圧
として測定すると、キャニスタ内圧はパージカット後、
大気圧に向かって徐々に上昇していく。例えば穴あきな
どによってこの系内に漏れが発生している場合には、図
21に示すように、一定時間t当たりに変化する圧力Δ
P1は、漏れが発生していない場合に変化する圧力ΔP
0に比べて増大する。この現象を利用して、パージカッ
ト後の圧力挙動を測定することにより、対象となる系内
の故障を診断するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に、燃料
性状が揮発性の高い場合や、燃料温度が上昇して蒸発し
易い場合などには、燃料タンク内でのベーパ(蒸発燃
料)の発生量が増大し、この影響で、エバポパージ系内
の圧力調整用の弁装置が故障診断時に開弁してしまい、
正確な診断が実施できない場合があった。
【0005】このような圧力調整用の弁装置の1つとし
て、燃料タンク107内の圧力を調整するタンク内圧制
御弁108(図20参照)がある。故障診断時にベーパ
の発生量が増大すると、燃料タンク107の内圧上昇に
伴ってタンク内圧制御弁108が開弁する。このため、
燃料タンク107内のベーパがキャニスタ102側へ流
れ込み、診断中の系内の圧力が正圧側に上昇する。この
結果、実際には穴あき等の故障が無いにも関わらず、あ
たかも故障が存在するかのように、ΔP1(図21)で
示したような圧力変化を呈することとなり、この系内に
故障があるものと誤判断する場合があった。
【0006】また、この他にも圧力調整用の弁装置とし
ては、キャニスタ102を大気に開放する大気開放弁が
あり(図20の第2の制御弁)、この場合には、給油中
に排出されるベーパをキャニスタに吸着させるORVR
(On-Board Refueling VaperRecovery)システムを採用
した場合に問題となる。すなわち、ORVRシステムで
は、給油抵抗を低減すると共に、給油時の蒸発燃料ガス
(Evaporative Emission)の排出を抑止するために、大
気開放弁の開弁圧の設定を大気圧付近の比較的低い圧力
に設定しており、この点が、以下に説明するように故障
診断の際に問題となる。
【0007】故障診断の際には、エバポパージ系を密閉
して、燃料タンク107で発生するベーパによってこの
系内を昇圧させる。その結果、診断中の系内に穴あき等
が発生していれば、この系内の圧力はほぼ大気圧程度で
安定し、穴あき等が発生していなければ発生したベーパ
によって次第に正圧側に推移する(図22)。なお、図
22及び以下で示す図23中、キャニスタ内圧「0」の
表示は、大気圧からどの程度ずれているかを示す値であ
る。
【0008】このような圧力挙動から故障診断を行う
と、大気開放弁の開弁圧が大気圧付近であるため、この
系内を昇圧させる途中で大気開放弁が開弁してしまい、
図23に示すように、キャニスタ内圧が判定ラインまで
上昇せず、診断系内に漏れがあると誤判断する場合があ
った。
【0009】本発明は、これらの課題を解決すべくなさ
れたものであり、その目的は、故障診断中に、エバポパ
ージ系内の圧力調整用の弁装置が開弁することで発生す
る誤診断を解消し、故障診断をより正確に実施し得るエ
バポパージシステムの故障診断装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1にかか
るエバポパージシステムの故障診断装置は、ベーパ通路
を介してキャニスタに接続された燃料タンクから、キャ
ニスタと内燃機関の吸気通路とを接続するパージ通路に
至るエバポパージ系の故障を診断するエバポパージシス
テムの故障診断装置において、エバポパージ系内におけ
る所定区間の圧力を検出する圧力検出手段と、圧力検出
手段で検出される圧力変化により当該所定区間内の故障
の有無を判定する判定手段と、エバポパージ系内の圧力
を調整する圧力調整弁と、故障診断の間、圧力調整弁の
開弁動作を抑止する開弁抑止手段とを備えて構成する。
【0011】このような開弁抑止手段を設けることによ
り、故障診断中、圧力調整弁の開弁動作が抑止され、こ
の間、所定区間内の圧力を圧力検出手段で検出すると共
に、検出された圧力をもとに、判定手段によって故障の
有無を判定する。これにより、故障診断中に、圧力調整
弁が開弁することで発生する誤診断が解消され、この系
内の故障診断を正確に実施できる。
【0012】請求項2にかかるエバポパージシステムの
故障診断装置では、請求項1の圧力調整弁が、所定の圧
力が与えられる背圧室と、ベーパ通路を介して燃料タン
ク内の圧力が与えられる回路圧室とを有し、この回路圧
室の圧力が背圧室よりも大となる場合に開弁して燃料タ
ンクとキャニスタとを連通させるタンク内圧制御弁であ
り、また、請求項1の開弁抑止手段を、キャニスタ内の
圧力をタンク内圧制御弁の背圧室に導く連通路として構
成する。
【0013】このような連通路を設けることによる作用
について図1〜図3を参照して詳述する。通常、キャニ
スタ11内に大気を導く大気吸入弁40がキャニスタ1
1に連通するように設けられているが、パージ実行中の
キャニスタ内の負圧は、この大気吸入弁40によって一
定になるようにコントロールされる。この状態からパー
ジをカットすると(パージデューティVSV:全閉)、
キャニスタ11内の負圧は大気吸入弁40の開弁圧まで
低下するが、この圧力は連通路53を介してタンク内圧
制御弁20の背圧室21に導かれるため、この背圧室2
1に働く圧力も同様の挙動を示す。従って、背圧室21
には、パージ実行中に比べ、パージカット中の方が相対
的に高い圧力が与えられることとなり、この結果、パー
ジカット中におけるタンク内圧制御弁20の開弁圧はパ
ージ実行中に比べて高く設定される。このため、図3に
示すように、故障診断中、発生したベーパによって燃料
タンク内の圧力が増加しても、タンク内圧制御弁の開弁
動作を抑止することができる。
【0014】請求項3にかかるエバポパージシステムの
故障診断装置では、請求項1の圧力調整弁が、所定の圧
力が与えられる背圧室と、キャニスタ内の圧力が与えら
れる回路圧室とを有し、この回路圧室の圧力が背圧室よ
りも大となる場合に開弁してキャニスタを大気に開放さ
せる大気開放弁であり、また、請求項1の開弁抑止手段
を、故障診断時に大気開放弁の背圧室内の圧力設定を変
更する設定圧変更手段として構成する。
【0015】前述したように、ORVRシステムを採用
したエバポパージシステムでは、キャニスタに接続され
た大気開放弁の開弁圧の設定が大気圧付近の比較的低い
圧力に設定されている。このため、設定圧変更手段によ
って、故障診断時に大気開放弁の圧室内の圧力設定を上
昇させることで、この大気開放弁の開弁動作を抑止す
る。
【0016】ここで設定圧変更手段としては、例えば、
故障診断時にのみこの背圧室を密閉する大気弁VSVと
することができる。これは、大気開放弁の背圧室は通
常、大気に開放されているが、大気弁VSVによって背
圧室を密閉することで、背圧室側が一種の圧力バネとし
て構成され、開弁圧の設定が実質的に高まるように作用
する。このため、故障診断時にのみ大気弁VSVを閉弁
することにより、大気開放弁の開弁圧の設定を高くする
ことができる。
【0017】また、この他の設定圧変更手段としては、
故障診断時に大気開放弁の背圧室とキャニスタとを連通
する連通路としてもよい。このように連通路を設けるこ
とで、キャニスタ内の圧力が正圧側に増加した場合、大
気開放弁の背圧室内の圧力も正圧側に増加することとな
る。従って、キャニスタ内の圧力が正圧側に増加して
も、大気開放弁の背圧室との圧力差は相対的に変化しな
いため、大気開放弁の開弁動作を抑止できる。
【0018】請求項4にかかるエバポパージシステムの
故障診断装置では、請求項1の圧力調整弁が、所定の圧
力が与えられる背圧室と、キャニスタ内の圧力が与えら
れる回路圧室とを有し、この回路圧室の圧力が前記背圧
室よりも大となる場合に開弁してキャニスタを大気に開
放させる大気開放弁であり、また、請求項1の開弁抑止
手段は、吸気通路の圧力が導入される第1室と、大気圧
が導入される第2室と、この第1室と第2室との差圧に
応じて変位して大気開放弁の開弁圧を高める変位部材と
を備えて構成する。
【0019】機関運転中、吸気通路は負圧となるため、
第1室には負圧が導入される。このため、第1室と第2
室とを例えばダイアフラムで仕切り、このダイアフラム
に対して、例えば押し板を固定すれば、このダイアフラ
ムと押し板とは、第1室と第2室との差圧に応じて変位
する。そして、大気開放弁における回路圧室と背圧室と
を仕切る弁部材を、変位する押し板で押圧する機構とす
ることで、大気開放弁の開弁圧を高めることができる。
【0020】なお、給油時を含む機関停止時には、第1
室と第2室との差圧はなくなって、変位部材による押圧
力は消滅する。従って、機関停止中は、大気開放弁の開
弁圧が当初の設定圧に戻ることになり、ORVRシステ
ムを採用したエバポパージシステムに対しても何等支障
となることはない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
添付図面を参照して説明する。
【0022】図4に、第1の実施形態にかかる故障診断
装置を具備したエバポパージシステムを示す。このエバ
ポパージシステムは、燃料タンク10で発生したベーパ
(蒸発燃料)をチャコールキャニスタ11(以下、キャ
ニスタと記す)に一時的に吸着させ、機関運転中に吸気
通路12で発生する負圧を利用し、吸着されたベーパを
キャニスタ11から離脱させて吸気通路12内に導入す
るシステムであり、導入されたベーパは、内燃機関の燃
焼室で燃焼処理される。燃料タンク10とキャニスタ1
1とをベーパ通路13で接続すると共に、キャニスタ1
1と吸気通路12とをパージ通路14で接続して、エバ
ポパージ系を構成している。
【0023】パージ通路14には、電磁式のパージデュ
ーティVSV(Purge Duty VacuumSwitching Valve)1
5を設けており、電子制御装置1(以下、「ECU」と
記す)からの電気信号を受けて開閉し、吸気通路12に
流入させるベーパ量をデューティ制御する。ベーパ通路
13には、このエバポパージ系内の圧力調整用として、
弁動作によってこのベーパ通路13を開閉するタンク内
圧制御弁20を設けており、このエバポパージ系を構成
する燃料タンク10の内圧を調整する機能を有する。こ
のタンク内圧制御弁20の構成は、この弁の開弁圧を規
定すべく、バネ力によって所定の設定圧が与えられた背
圧室21と、ベーパ通路13に連通してその圧力が与え
られる回路圧室22とを備えており、ベーパ通路13の
内圧が増加し、背圧室21の設定圧よりも大となった場
合に開弁する機構となっている。なお、背圧室21は大
気開放されている。従って、燃料タンク10内で発生し
たベーパにより、燃料タンク10及びベーパ通路13の
内圧がこの設定圧よりも大となった場合にタンク内圧制
御弁20が開弁し、燃料タンク10側からキャニスタ1
1内へベーパが導入される。このようにタンク内圧制御
弁20を設けることで、燃料タンク10で発生するベー
パが必要以上にキャニスタ11に吸着されることを防止
している。なお、参照符号16は、燃料タンク10内の
圧力がキャニスタ11側に比べて所定圧以上に低くなっ
た場合に、ベーパ通路13を導通させるバックパージ弁
であり、燃料タンク10内の燃料温度が低下してタンク
内圧が減圧した場合などに開弁し、燃料タンク10内の
負圧を所定の圧力にコントロールする。
【0024】キャニスタ11には、キャニスタ11内が
所定の正圧となった場合に開弁してキャニスタ11を大
気に開放する大気開放弁30と、パージによりキャニス
タ11内が負圧となる場合に開弁してキャニスタ11内
に大気を吸入させる大気吸入弁40とを設けており、い
ずれも、このエバポパージ系内の圧力を調整する機能を
有している。なお、大気吸入弁40の大気吸入部には吸
入エアー中の塵埃を除去するエアーフィルタ41を設け
ている。
【0025】大気開放弁30は、この弁の開弁圧を規定
すべく、バネ力によって所定の設定圧が与えられた背圧
室31と、キャニスタ11と連通されその圧力が与えら
れた回路圧室36とを備えており、キャニスタ11の内
圧が増加することで、回路圧室36の圧力が背圧室31
の設定圧よりも大となった場合に開弁する機構となって
いる。すなわち、背圧室31と回路圧室36は、ダイア
フラム37によって仕切られており、このダイアフラム
37は、背圧室31内のスプリング38によって押圧さ
れた状態となっている。そして、回路圧室36の圧力が
スプリング38の押圧力よりも大となると、回路圧室3
6の圧力によってダイアフラム37が変形し、回路圧室
36を大気側に連通させる機構となっている。
【0026】また、このエバポパージシステムは、給油
時に排出されるベーパをキャニスタ11に吸着させるO
RVR(On-Board Refueling Vaper Recovery)システ
ムを採用しており、このため、燃料タンク10とキャニ
スタ11とをブリーザ通路17で接続し、ブリーザ通路
17には、給油口に連通する背圧室18aに比べて燃料
タンク10内の圧力が大の場合に開弁する差圧弁18を
設けている。給油時にタンクキャップ19が開けられる
と差圧弁18の背圧室18aが大気圧状態になり、給油
の圧力によって燃料タンク10が大気圧よりも加圧され
る。この圧力差により差圧弁18が開弁し、燃料タンク
10内に停留していたベーパがブリーザ通路17を介し
てキャニスタ11に導入される。このとき、大気開放弁
30も差圧弁18と同様に開弁する。
【0027】このように構成するエバポパージシステム
の故障診断を行うため、この系内の圧力を検出する圧力
センサ50を備えている。この圧力センサ50は3方V
SV51の固定側のポートに接続されており、残る2つ
のポートのうち、一方のポートは通路52を介してベー
パ通路13に接続され、他方のポートは通路53を介し
てキャニスタ11に接続されている。これにより圧力セ
ンサ50では、3方VSV51の切換動作により、タン
ク内圧制御弁20を境として、燃料タンク10側とキャ
ニスタ側とのいずれかの系内の圧力を検出できる。ま
た、タンク内圧制御弁16と燃料タンク10との間のベ
ーパ通路13には、故障診断中に閉弁し、ベーパ通路1
3を遮断するベーパカットVSV54を設けている。
【0028】これら圧力センサ50、3方VSV51、
ベーパカットVSV54及びパージデューティVSV1
5は、各々ECU1に接続されており、圧力センサ50
からの圧力信号がECU1に与えられると共に、3方V
SV51の切換動作、ベーパカットVSV54の弁開閉
動作はECU1の制御の下で行われる。
【0029】以上のように構成するエバポパージシステ
ムの動作を概略的に説明する。内燃機関が始動し、その
後所定のパージ条件(例えば、機関の暖機完了の検出、
所定値以上の機関負荷の検出)が成立すると、ECU1
による制御の下、パージデューティVSV15が作動
し、キャニスタ11に吸着されたベーパのパージを実施
する。パージデューティVSV15が開弁すると、吸気
通路12内の負圧がパージ通路14を通ってキャニスタ
11内に導入される。これにより大気吸入弁40が開弁
し、エアーフィルタ41を透過した大気がキャニスタ1
1に導かれる。キャニスタ11内を通過した大気は、キ
ャニスタ11内に吸着されたベーパをパージし、吸気通
路12へ導入される。パージ中のキャニスタ内圧は、大
気開放弁30が閉弁するために負圧になり、大気吸入弁
40により一定の圧力にコントロールされる。また、パ
ージデューティVSV15の開閉は、ECU1により、
パージガスによる排気エミッションへの影響が少なくな
るようにコントロールされる。このような一連の動作を
繰り返し実施することで、ベーパの大気放出を防止する
と共に、キャニスタ11のオーバーフローを防止してい
る。
【0030】ここで、このようなエバポパージシステム
の故障診断装置の処理動作につき、図5のフローチャー
ト及び、各弁動作とその際の各系内の圧力挙動を示す図
6を参照して説明する。
【0031】この処理動作は、ECU1において、例え
ば所定時間毎に実施されるルーチン処理である。この処
理動作が起動すると、先ずステップ101においてパー
ジが実施中か否かが判断される(以下、ステップをSと
示す)。この故障診断は、パージの実施によりエバポパ
ージ系内に導入される負圧を利用して行うため、パージ
が実施されていない場合には(S101で「No」)、
故障診断を実施せず、このルーチンを終了する。一方、
パージが実施中である場合には(S101で「Ye
s」)、この系内に負圧が導入されており、キャニスタ
内圧はパージデューティVSV15の開閉動作の影響に
より脈動している。(図6:矢印a参照)。
【0032】続いて、S102において、キャニスタ1
1の穴あきを検出する条件が成立しているか否かが判断
される。すなわち、キャニスタ11内に安定した負圧が
得られる状態か否かについて判断するものであり、例え
ば、(1)パージデューティVSV15のデューティ値
が所定値(%)以上の場合、(2)パージベーパ濃度の
学習値が所定値以下の場合などには、キャニスタ穴あき
検出条件が成立していると判断する。前者(1)では、
パージ開始直後などデューティ値が低い状況ではパージ
エアー量が少なく、十分なキャニスタ負圧の上昇が得ら
れないため、(1)で規定した条件について判断する。
また、後者(2)の判断は、キャニスタ11に大量のベ
ーパが吸着されていると、吸気通路12の負圧がキャニ
スタ11内に導入されても、ベーパが離脱することによ
ってキャニスタ11内の負圧が十分に上昇しないことを
考慮し、キャニスタ11がある程度空になってからリー
クチェックを実施する趣旨である。なお、パージベーパ
濃度の学習値は、パージ量の変化に対する、排気A/F
の悪化量からパージベーパ量を推定した値である。S1
02においてキャニスタ11の穴あき検出条件が成立し
ていないと判断された場合には(S102で“N
o”)、正確な故障診断が実施できないおそれがあるた
め、診断は行わずに、このルーチンを終了する。
【0033】一方、S102において、キャニスタ11
の穴あき検出条件が成立していると判断された場合(S
102で“Yes”)、3方VSV51を燃料タンク側
からキャニスタ側に切り換えて(S103)、圧力セン
サ50によってキャニスタ11側の圧力を検出できるよ
うにセットする。また、圧力取り込み時期タイマ(以
下、「時期タイマ」と記す)におけるカウント値の加算
を開始する(S104)。この時期タイマは、圧力セン
サ50による検出値をECU1に取り込むタイミングを
計時するためのタイマである。
【0034】続くS105では、時期タイマのカウント
値がt0以降か否かが判断され、カウント値がt0より
も前である場合には(S105で“No”)、S10
4,S105の処理が繰り返し実施される。これは、3
方VSV51をキャニスタ側に切り換えた後、直ちに圧
力検出を実施すると、3方VSV51−圧力センサ50
間の圧力が不安定であり、さらに、故障診断としての漏
れチェック時に安定した圧力挙動が得られないおそれが
あるため、キャニスタ側の圧力をより正確に検出する目
的で、キャニスタ11側の圧力を所定時間、監視するも
のである。
【0035】時期タイマのカウント値がt0となった時
点で(S105で“Yes”)、実際の故障診断を開始
する。まず、S106でベーパカットVSV54を閉弁
し、燃料タンク10からキャニスタ11に連通するベー
パ通路13を強制的に遮断する。これにより、タンク内
圧制御弁20を境とするキャニスタ11側の故障診断
中、ベーパの発生により燃料タンク10の内圧が次第に
増加した場合にも(図6:矢印e参照)、燃料タンク1
0からキャニスタ11側へベーパが流入することを回避
できる。
【0036】また、パージカット中を示すパージカット
フラグが、例えば“1”にセットされると(S10
7)、ECU1による制御の下、パージデューティVS
V15が閉弁され、パージがカットされる。このパージ
カットにより、キャニスタ11の内圧は、瞬時に大気吸
入弁40の開弁負圧まで上昇して大気吸入弁40が閉弁
する(図6:矢印b参照)。但し、大気吸入弁40など
は、完全な密閉構造ではないため、大気吸入弁40から
の漏れや、或いは穴あきが発生している場合にはその穴
からの漏れなどにより、次第にキャニスタ11の内圧が
正圧側に向かって上昇していく(図6:矢印c参照)。
【0037】次に、S108において時期タイマのカウ
ント値が取り込みタイミングt1以降か否かが判断さ
れ、取り込みタイミングt1よりも前の場合には(S1
08で“No”)、S104以降の処理が繰り返し実施
される。そして、時期タイマのカウント値が取り込みタ
イミングt1となった時点で(S108で“Ye
s”)、圧力センサ50で検出される圧力信号を取り込
み、ECU1内のRAMにその値をP1として記憶する
(S109)。続いて、S110において、時期タイマ
のカウント値が取り込みタイミングt2以降か否かが判
断され、カウント値がt2よりも前である場合には(S
110で“No”)、S104以降の処理が繰り返し実
施される。時期タイマのカウント値が取り込みタイミン
グt2となった時点で(S110で“Yes”)、圧力
センサ50で検出される圧力信号を取り込み、ECU1
内のRAMにその値をP2として記憶する(S11
1)。
【0038】続くS112において、RAMからP1,
P2を読み出し、P1とP2の圧力差ΔP=P2−P1
を算出する。すでに説明したように、穴あきによってこ
の系内に漏れが発生している場合、ΔPの値は、漏れが
発生していない場合に比べて増大するため、ΔPの値を
予め定めた判定値と比較する(S113)。この結果、
ΔPの値が判定値以上の場合には、キャニスタ11に穴
あきが発生しているものと判定し(S115)、ダイア
グフラグをセットする(S116)。ダイアグフラグが
セットされると、ECU1により、故障発生を示す警告
灯を点灯させ運転者に故障の発生を知らせるなどの処理
が実行される。一方、S113でΔPの値が判定値未満
の場合には(S113で“No”)、キャニスタ11に
穴あきが発生していないと判定する。
【0039】このような一連の判定処理が終了すると、
故障診断にあたって閉弁したベーパカットVSV54を
再び開弁すると共に(S117)、パージカットフラグ
をクリア(“0”にセット)する(S118)。パージ
カットフラグがクリアされると、ECU1による制御の
下、パージデューティVSV15が開弁され、パージ制
御が再開される(図6:矢印d参照)。また、同時に時
期タイマのカウント値をクリアして(S119)、次回
の故障診断に備える。さらに、3方VSV51をキャニ
スタ側から燃料タンク側に切り換えて、圧力センサ50
によって燃料タンク10側の圧力を検出できるようにセ
ットし(S120)、このフローを終了する。
【0040】このようにエバポパージシステムの故障診
断装置を構成することで、キャニスタ11側の故障診断
中に、燃料タンク10からキャニスタ11側へのペーパ
流入を遮断でき、キャニスタ11側の故障診断をより正
確に実施できる。また、ベーパカットVSV54を閉弁
することにより燃料タンク10が密閉状態となるので、
圧力センサ50によって燃料タンク10の圧力挙動を監
視することで、燃料タンク10側の穴あきの有無をより
正確に診断でき、微細な穴あきであっても十分に検出す
ることが可能となる。
【0041】図7に、第2の実施形態にかかる故障診断
装置を具備したエバポパージシステムを示す。なお、図
4と同一の構成要素には同一の参照符号を付して示す。
【0042】この例では、第1の実施形態におけるベー
パカットVSV54に代わり、タンク内圧制御弁20の
背圧室21を大気開放せず、背圧室21とキャニスタ1
1とを連通路23で接続して構成している。このように
構成した場合にも、故障診断の際のパージカット中に、
燃料タンク10からキャニスタ11へのペーパ流入を遮
断できる。
【0043】ここでこの遮断原理について説明する。ま
ず、内燃機関の停止時や始動後におけるパージを実施し
ていない領域では、キャニスタ11の内圧は、大気開放
弁30による正圧の設定圧と大気吸入弁40の開弁圧と
の間で安定している。これは、燃料タンク10の内圧に
依存し、図8は燃料タンク10の内圧が正圧の設定圧で
コントロールされている場合の例である。
【0044】閉弁していたパージデューティVSV15
が開弁してパージが開始されると、吸気通路12の負圧
がパージ通路14、キャニスタ11、ベーパ通路13を
経て燃料タンク10に至るエバポパージ系内に導入され
る。これにより、キャニスタ11の内圧及び燃料タンク
10の内圧は、それぞれ図8の矢印f,gで示すように
推移する。パージ実施中、キャニスタ内圧はパージデュ
ーティVSV15の開閉動作の影響により脈動するが、
この圧力変動に追随して、タンク内圧制御弁20の開弁
圧の設定も脈動する状態となる。
【0045】このようにキャニスタ11内の負圧が上昇
するが、この負圧は、図9に示すように、大気吸入弁4
0の制御圧にコントロールされており、この負圧が連通
路23を介してタンク内圧制御弁20の背圧室21に導
入される。この負圧は、タンク内圧制御弁20のダイア
フラム24を背圧室21側へ引き上げる方向に働くた
め、この作用によってタンク内圧制御弁20の開弁圧の
設定も低下することになる。
【0046】続いてパージデューティVSV15が閉弁
してパージカットが開始されると、キャニスタ11の内
圧は、図9及び図8の矢印hで示すように、大気吸入弁
40の開弁圧まで瞬時に正圧側に上昇する(負圧が低下
する)。これに伴って、背圧室21へ導入される圧力も
正圧側に上昇するため、タンク内圧制御弁20の開弁圧
の設定もその分高くなる。この間、燃料タンク10の内
圧は発生したベーパによって次第に上昇していくが(図
8:矢印i参照)、タンク内圧制御弁20の開弁圧の設
定が高くなっているため、タンク内圧制御弁20の閉弁
状態は維持されることとなる。従って、この間、燃料タ
ンク10からキャニスタ11へのベーパの流入が一時的
に遮断されるため、この間を利用してキャニスタ11側
の故障診断を実施することにより、燃料タンク10で発
生するベーパの影響を排除した状態で故障診断を行うこ
とができる。
【0047】また、図7の故障診断装置の一部を改良し
た第3の実施形態を図10に示す。この例でも、タンク
内圧制御弁20の背圧室21とキャニスタ11とを連通
路23で連通しているが、この連通路23の開口端23
aを、大気開放弁30及び大気吸入弁40の近傍のキャ
ニスタ11内空間に配置している。この位置に設けるこ
とで、先の図7に示した連通路23に比べて、背圧室2
1へ導かれる圧力の変動状態が抑制される。これは、前
述したようにパージ通路14を介して負圧が導入される
が、図7の連通路23では、その開口端23aとパージ
通路14の開口端14aとが、キャニスタ11を通過す
る前の同じ空間内に位置しているため、パージ通路14
を介して導入される負圧の圧力変動が背圧室21に直接
的に導かれる。これに対し、図10の連通路23では、
その開口端23aとパージ通路14の開口端14aとが
キャニスタ11を介して接続されるため、パージ通路1
4の開口端14aに現れる圧力の脈動が、抵抗としての
キャニスタ11を通過する際に減衰される。従って、背
圧室21に導入される負圧の変動も図7の場合に比べて
小さくなり、この分、タンク内圧制御弁20を構成する
ダイアフラムやスプリングなどの部材に要求される耐久
性や強度の許容範囲が広がる。
【0048】以上説明した第1〜第3の実施形態では、
燃料タンク10内で発生するベーパが増加した場合で
も、燃料タンク10からキャニスタ11へ流れ込むベー
パの流入を阻止(禁止)することで、流入するベーパの
影響を排除した状況下で故障診断を実施する例を示し
た。
【0049】ここで、さらに別の第4の実施形態にかか
る故障診断装置を具備したエバポパージシステムを図1
1示す。なお、図4と同一の構成要素には同一の参照符
号を付して示す。この例では、大気開放弁30における
背圧室31の大気開放側に大気弁VSV32を接続し、
大気弁VSV32の大気開放側は、VSVへの異物混入
を防止するため、連通路33によってエアーフィルタ4
1の下流側に接続しており、大気弁VSV32の開閉制
御をECU1によって実施する。このように構成するこ
とで、故障診断時に大気弁VSV32を閉弁させて背圧
室31を密閉することで、大気開放弁30の開弁圧の設
定を引き上げることができる。
【0050】以下、このようなエバポパージシステムの
故障診断装置の処理動作につき、図12のフローチャー
ト及び、各弁動作とその際の各系内の圧力挙動を示す図
13を参照して説明する。
【0051】先ずS201においてパージが実施中か否
かが判断される。この故障診断は、パージの実施により
エバポパージ系内に導入される負圧を利用して行うた
め、パージが実施されていない場合には(S201で
「No」)、故障診断を実施せず、このルーチンを終了
する。一方、パージが実施中である場合には(S201
で「Yes」)、この系内に負圧が導入されており、キ
ャニスタ内圧はパージデューティVSV15の開閉動作
の影響により脈動している。(図13:矢印j参照)。
【0052】続いて、S202において、キャニスタ1
1の穴あきを検出する条件が成立しているか否かが判断
される。この条件は、図5のS102で例示した条件と
同様である。S102においてキャニスタ11の穴あき
検出条件が成立していないと判断された場合には(S2
02で“No”)、正確な故障診断が実施できないおそ
れがあるため、故障診断は行わずに、このルーチンを終
了する。
【0053】一方、S202において、キャニスタ11
の穴あき検出条件が成立していると判断された場合(S
202で“Yes”)、3方VSV51を燃料タンク側
からキャニスタ側に切り換えて(S203)、圧力セン
サ50によってキャニスタ11側の圧力を検出できるよ
うにセットする。また、時期タイマにおけるカウント値
の加算を開始する(S204)。
【0054】続くS205では、時期タイマのカウント
値がt0以降か否かが判断され、カウント値がt0より
も前である場合には(S205で“No”)、S20
4,S205の処理を繰り返し実施する。これにより、
3方VSV51と圧力センサ50との間の圧力を安定さ
せ、さらに故障診断時に安定した圧力挙動を得るため、
キャニスタ11側の圧力を所定時間、監視する。
【0055】時期タイマのカウント値がt0となった時
点で(S205で“Yes”)、ECU1によって大気
弁VSV32を閉弁させる(S206)。これにより、
大気開放弁30の背圧室31が密閉されて、背圧室31
側が一種の圧力バネとして機能するため、大気開放時に
比べて大気開放弁30の開弁圧の設定が高くなる。
【0056】また、パージカット中を示すパージカット
フラグが、例えば“1”にセットされると(S20
7)、ECU1による制御の下、パージデューティVS
V15が閉弁され、パージがカットされる。このパージ
カットにより、キャニスタ11の内圧は、瞬時に大気吸
入弁40の開弁負圧まで上昇して大気吸入弁40が閉弁
する(図13:矢印k参照)。但し、大気吸入弁40な
どは、完全な密閉構造ではないため、大気吸入弁40か
らの漏れや、或いは穴あきが発生している場合にはその
穴からの漏れなどにより、次第にキャニスタ11の内圧
が正圧側に向かって上昇していく(図13:矢印l参
照)。この場合、後述するように、パージカットの継続
を続け、キャニスタ11に連通する回路圧室36が正圧
に推移した場合でも、S206において大気開放弁30
の開弁圧の設定を高めているため、大気開放弁30が開
弁することはない。
【0057】次に、S208において時期タイマのカウ
ント値が取り込みタイミングt1以降か否かが判断さ
れ、取り込みタイミングt1よりも前の場合には(S2
08で“No”)、S204以降の処理が繰り返し実施
される。そして、時期タイマのカウント値が取り込みタ
イミングt1となった時点で(S208で“Ye
s”)、圧力センサ50で検出される圧力信号を取り込
み、ECU1内のRAMにその値をP1として記憶する
(S209)。続いて、S210において、時期タイマ
のカウント値が取り込みタイミングt2以降か否かが判
断され、カウント値がt2よりも前である場合には(S
210で“No”)、S204以降の処理が繰り返し実
施される。時期タイマのカウント値が取り込みタイミン
グt2となった時点で(S210で“Yes”)、圧力
センサ50で検出される圧力信号を取り込み、ECU1
内のRAMにその値をP2として記憶する(S21
1)。
【0058】続くS212において、RAMからP1,
P2を読み出し、P1とP2の圧力差ΔP=P2−P1
を算出する。穴あきによってこの系内に漏れが発生して
いる場合、ΔPの値は、漏れが発生していない場合に比
べて増大するため、ΔPの値を予め定めた判定値と比較
する(S213)。この結果、ΔPの値が判定値未満の
場合には(S213で“No”)、キャニスタ11に穴
あきが発生していないと判定し(S219)、後述する
S220以降の処理に移る。
【0059】一方、ΔPの値が判定値以上の場合には
(S213で“Yes”)、燃料タンク10から流入す
るベーパの影響による誤判断の可能性がある。誤判断の
場合にはキャニスタ11の内圧は正圧まで上昇し、穴あ
きが発生している場合にはキャニスタ11の内圧は大気
圧付近で安定する。これを見極めるため、さらにパージ
カットを継続する。すなわち、S214において時期タ
イマのカウント値が取り込みタイミングt3以降か否か
が判断され、取り込みタイミングt3よりも前の場合に
は(S214で“No”)、S204以降の処理が繰り
返し実施される。
【0060】時期タイマのカウント値が取り込みタイミ
ングt3となった時点で(S214で“Yes”)、圧
力センサ50で検出される圧力信号を取り込み、ECU
1内のRAMにその値をP3として記憶する(S21
5)。
【0061】続くS216において、RAMからP3を
読み出し、所定の判定値(正圧の値)と比較する(図1
3参照)。P3の値が判定値未満の場合(S216で
“No”)、すなわちキャニスタ11の内圧が大気圧付
近で安定した場合には、キャニスタ11に穴あきが発生
しているものと判定し(S217)、ダイアグフラグを
セットする(S218)。ダイアグフラグがセットされ
ると、ECU1により、故障発生を示す警告灯を点灯さ
せ運転者に故障の発生を知らせるなどの処理が実行され
る。一方、P3の値がこの判定値以上の場合には(S2
16で“Yes”)、この圧力上昇は、燃料タンク10
で発生したベーパの影響によるものと判断できるため、
キャニスタ11に穴あき等の故障は発生していないと判
定する(S219)。
【0062】このような一連の故障診断における判定処
理が終了すると、故障診断にあたって閉弁した大気弁V
SV32を再び開弁すると共に(S220)、パージカ
ットフラグをクリア(“0”にセット)する(S22
1)。パージカットフラグがクリアされると、ECU1
による制御の下、パージデューティVSV15が開弁さ
れ、パージ制御が再開される(図13:矢印m参照)。
また、時期タイマのカウント値をクリアして(S22
2)次回の故障診断に備える。さらに、3方VSV51
をキャニスタ側から燃料タンク側に切り換えて、圧力セ
ンサ50によって燃料タンク10側の圧力を検出できる
ようにセットし(S223)、このフローを終了する。
【0063】このようにエバポパージシステムの故障診
断装置を構成することで、故障診断中における大気開放
弁30の開弁動作を抑止できるため、ORVRシステム
を採用したエバポパージ系であっても、キャニスタ11
の内圧を十分に正圧まで上昇させることが可能となり、
正確な診断結果が確実に得られる。また、大気弁VSV
32は、故障診断時にのみ閉弁させるため、給油時の抵
抗に影響することはない。
【0064】また、第5の実施形態を図14に示す。な
お、図4と同一の構成要素には同一の参照符号を付して
示す。この例では、大気開放弁30における背圧室31
に大気弁3方VSV34を接続し、大気弁3方VSV3
4の残る2つのポートのうち、一方のポートは大気開放
され、他方は連通路35を介してキャニスタ11に接続
されている。そして、大気弁3方VSV34の切換制御
をECU1によって実施し、通常、背圧室31を大気側
と連通させ、故障診断中の特定時期のみ、背圧室31と
キャニスタ11とを連通するように大気弁3方VSV3
4の切換制御がなされる。
【0065】ここで、図15のフローチャートを参照し
て、このようなエバポパージシステムの故障診断装置の
処理動作を説明する。
【0066】先ずS301においてパージが実施中か否
かが判断され、パージが実施されていない場合には(S
301で「No」)、故障診断を実施せず、このルーチ
ンを終了する。一方、パージが実施中である場合には
(S301で「Yes」)、キャニスタ11の穴あきを
検出する条件が成立しているか否かが判断される(S3
02)。この条件は、図5のS102で例示した条件と
同様である。S302においてキャニスタ11の穴あき
検出条件が成立していないと判断された場合には(S3
02で“No”)、正確な故障診断が実施できないおそ
れがあるため、故障診断は行わずに、このルーチンを終
了する。
【0067】一方、S302において、キャニスタ11
の穴あき検出条件が成立していると判断された場合(S
302で“Yes”)、3方VSV51を燃料タンク側
からキャニスタ側に切り換えて(S303)、圧力セン
サ50によってキャニスタ11側の圧力を検出できるよ
うにセットする。また、時期タイマにおけるカウント値
の加算を開始する(S304)。
【0068】続くS305では、時期タイマのカウント
値がt0以降か否かが判断され、カウント値がt0より
も前である場合には(S305で“No”)、S30
4,S305の処理を繰り返し実施する。これにより、
3方VSV51と圧力センサ50との間の圧力を安定さ
せ、さらに故障診断時に安定した圧力挙動を得るため、
キャニスタ11側の圧力を所定時間、監視する。
【0069】時期タイマのカウント値がt0となると
(S305で“Yes”)、パージカット中を示すパー
ジカットフラグが、例えば“1”にセットされ、ECU
1による制御の下、パージデューティVSV15が閉弁
され、パージがカットされる(S306)。
【0070】次に、S307において時期タイマのカウ
ント値が取り込みタイミングt1以降か否かが判断さ
れ、取り込みタイミングt1よりも前の場合には(S3
07で“No”)、S304以降の処理が繰り返し実施
される。そして、時期タイマのカウント値が取り込みタ
イミングt1となった時点で(S307で“Ye
s”)、圧力センサ50で検出される圧力信号を取り込
み、ECU1内のRAMにその値をP1として記憶する
(S308)。続いて、S309において、時期タイマ
のカウント値が取り込みタイミングt2以降か否かが判
断され、カウント値がt2よりも前である場合には(S
309で“No”)、S304以降の処理が繰り返し実
施される。時期タイマのカウント値が取り込みタイミン
グt2となった時点で(S309で“Yes”)、圧力
センサ50で検出される圧力信号を取り込み、ECU1
内のRAMにその値をP2として記憶する(S31
0)。
【0071】続くS311において、RAMからP1,
P2を読み出し、P1とP2の圧力差ΔP=P2−P1
を算出する。穴あきによってこの系内に漏れが発生して
いる場合、ΔPの値は、漏れが発生していない場合に比
べて増大するため、ΔPの値を予め定めた判定値と比較
する(S312)。この結果、ΔPの値が判定値未満の
場合には(S312で“No”)、キャニスタ11に穴
あきが発生していないと判定し(S319)、後述する
S320以降の処理に移る。
【0072】一方、ΔPの値が判定値以上の場合には
(S312で“Yes”)、燃料タンク10から流入す
るベーパの影響による誤判断の可能性がある。誤判断の
場合にはキャニスタ11の内圧は正圧まで上昇し、穴あ
きが発生している場合にはキャニスタ11の内圧は大気
圧付近で安定する状態となるはずである。これを見極め
るため、先ず、大気弁3方VSV34を大気側からキャ
ニスタ11側へ切り換え(S313)、大気開放弁30
の背圧室31をキャニスタ11に連通させる。これによ
り、キャニスタ11内の圧力が連通路35を介して背圧
室31に導かれるが、回路圧室36にもキャニスタ11
内の圧力が与えられるため、背圧室31と回路圧室36
には同じ圧力が与えられることになる。
【0073】さらにパージカットを継続し、S314に
おいて時期タイマのカウント値が取り込みタイミングt
3以降か否かが判断され、取り込みタイミングt3より
も前の場合には(S314で“No”)、S304以降
の処理が繰り返し実施される。
【0074】時期タイマのカウント値が取り込みタイミ
ングt3となった時点で(S314で“Yes”)、圧
力センサ50で検出される圧力信号を取り込み、ECU
1内のRAMにその値をP3として記憶する(S31
5)。
【0075】続くS316において、RAMからP3を
読み出し、所定の判定値(正圧の値)と比較する。P3
の値が判定値未満の場合(S316で“No”)、すな
わちキャニスタ11の内圧が大気圧付近で安定した場合
には、キャニスタ11に穴あきが発生しているものと判
定し(S317)、ダイアグフラグをセットする(S3
18)。ダイアグフラグがセットされると、ECU1に
より、故障発生を示す警告灯を点灯させ運転者に故障の
発生を知らせるなどの処理が実行される。
【0076】一方、P3の値がこの判定値以上の場合に
は(S316で“Yes”)、この圧力上昇は、燃料タ
ンク10で発生したベーパの影響によるものと判断でき
るため、キャニスタ11に穴あき等の故障は発生してい
ないと判定する(S219)。また、この場合、燃料タ
ンク10から流入するベーパの影響によってキャニスタ
11(回路圧室36)内の圧力が上昇するが、この圧力
上昇が連通路35を介して背圧室31へ導入され、背圧
室31内の圧力も上昇する。このような作用によって、
回路圧室36と背圧室31の相対的な圧力差は略一定と
なるため、大気開放弁30は開弁不可能な状態となり、
キャニスタ11内は密閉状態が維持される。このよう
に、キャニスタ11の内圧が正圧側に推移した場合も、
キャニスタ11内を密閉状態に維持できるため、故障診
断を実施することができる。
【0077】このような一連の故障診断における判定処
理が終了すると、故障診断にあたってキャニスタ11側
へ切り換えた大気弁3方VSV34を再び大気側へ切り
換え(S320)、パージカットフラグをクリア
(“0”にセット)する(S321)。パージカットフ
ラグがクリアされると、ECU1による制御の下、パー
ジデューティVSV15が開弁され、パージ制御が再開
される。また、時期タイマのカウント値をクリアして
(S322)次回の故障診断に備える。さらに、3方V
SV51をキャニスタ側から燃料タンク側に切り換え
て、圧力センサ50によって燃料タンク10側の圧力を
検出できるようにセットし(S323)、このフローを
終了する。
【0078】このようにエバポパージシステムの故障診
断装置を構成した場合には、故障診断中における大気開
放弁30の開弁動作を完全に抑止できるため、ORVR
システムを採用したエバポパージ系であっても、キャニ
スタ11の内圧を十分に正圧側に上昇させることが可能
となり、正確な診断結果が確実に得られる。また、第4
の実施形態と同様に、大気弁3方VSV34は、故障診
断時にのみキャニスタ11と連通させるため、給油時の
抵抗に影響することはない。
【0079】また、図14などで例示した大気開放弁3
0は、以下のように構成することもできる。図16は第
6の実施形態にかかるエバポパージシステムの一部を示
しており、図17は、図16で図示した大気開放弁30
を拡大して示している。なお、他のシステム構成は、例
えば図14で示した第5の実施形態と同様であり、図示
は省略する。
【0080】すでに説明したように、大気開放弁30
は、キャニスタ11と連通した回路圧室36と、大気圧
が導入されかつスプリング38のバネ力によって所定の
設定圧が与えられた背圧室31とを備えている。本実施
形態では、さらに、この背圧室31の隔壁60に隣接し
て第1室61を設けると共に、この第1室61に隣接し
て、大気に連通した第2室62を設けている。
【0081】第1室61はVTV(Vacuum Transmittin
g Valve) 80を介して吸気通路12に接続されてお
り、吸気通路12の圧力が第1室61に導入される。従
って、第1室61には、機関停止中は大気圧が導入さ
れ、機関運転中は吸気通路12の負圧が導入されること
になる。このVTV80は、図18に拡大して示すよう
に、常時開口した絞り81と、開口83に対して設けら
れた可動弁82とを備えている。可動弁82は、VTV
80を通過する空気の流れに応じて、図に点線で示す位
置と実線で示す位置との間を変位して開口83を開閉す
る。VTV80は、これら絞り81や可動弁82によっ
て、第1室61内の急激な圧力変化を緩和させる機能を
有している。
【0082】また、背圧室31内にプレート71を配
し、第1室61内にプレート72を配している。そし
て、プレート71とプレート72とは、隔壁60を気密
状態で貫通する支柱73を介して一体化されており、こ
れらプレート71、72及び支柱73によって変位部材
70を構成している。この変位部材70は、一端のプレ
ート72がダイアフラム63に固定されているため、ダ
イアフラム63と共に変位する。
【0083】第1室61内におけるプレート72と隔壁
60との間には、スプリング74を配設しており、前述
したスプリング38は、ダイアフラム37とプレート7
1との間に配設している。従って、変位部材70は、ス
プリング38の一端とスプリング74の一端とをそれぞ
れ支持した構造となっている。なお、参照符号75は、
変位部材70と当接してその変位を制限するストッパで
ある。
【0084】ここで、このように構成する大気開放弁3
0の動作について説明する。機関停止中、吸気通路12
の圧力(吸気圧力)は大気圧であり、この大気圧が第1
室61に導入される。従って、第1室61と第2室62
の圧力はともに大気圧となって釣り合い、変位部材70
は図17に示す位置となる。この際、スプリング38の
押圧力によって大気開放弁30の開弁圧が規定される
が、本実施形態では、ORVRシステムが採用されてお
り、開弁圧は大気圧付近の比較的低い圧力に設定されて
いる。
【0085】これに対し、機関運転中は、第1室61に
吸気通路12の負圧が導入されるため、図19に示すよ
うにダイアフラム63が変形して、第1室61の占める
空間が狭くなり、第2室62の占める空間が広がる。こ
の結果、変位部材70は押し上げられるように変位し
て、背圧室31内のスプリング38を圧縮する。このた
め、ダイアフラム37を押さえる力が強くなり、大気開
放弁30の開弁圧が上昇する。
【0086】また、機関が停止する際など、吸気通路1
2の負圧が次第に大気圧まで上昇すると、第1室61と
第2室62との差圧が次第に減少し、変位部材70は、
スプリング38、74の反発力によって、図17に示す
位置に復帰する。
【0087】このような動作により、給油時などの機関
停止中には、大気開放弁30の開弁圧は、大気圧付近の
比較的低い圧力となり、しかも、故障診断を実施する機
関運転中には、大気開放弁30の開弁圧を上昇させるこ
とができる。従って、ORVRシステムを採用したエバ
ポパージ系であっても、故障診断時にキャニスタ11の
内圧を十分に正圧側に上昇させることが可能となり、正
確な診断結果を得ることができる。また、このようにダ
イアフラム式のメカニカル弁を採用することで、大気開
放弁30の開弁圧を簡易な構成で変更することができ
る。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、各請求項にかかる
エバポパージシステムの故障診断装置では、故障診断の
間、エバポパージ系内の圧力を調整する圧力調整弁の開
弁動作を抑止する開弁抑止手段を備えて構成したので、
故障診断中、エバポパージ系内の圧力調整弁が開弁する
ことで発生する誤診断を解消することができ、故障診断
をより正確に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2にかかる発明の動作原理を説明するた
め、故障診断装置の一部を示すシステム構成図である。
【図2】パージエア流量とキャニスタ内圧との関係を示
すグラフである。
【図3】パージデューティVSVの動作と、その際のタ
ンク内圧制御弁の背圧室圧力と燃料タンク内圧力の推移
を示すタイムチャートである。
【図4】第1の実施形態にかかるエバポパージシステム
の故障診断装置を示すシステム構成図である。
【図5】図4の故障診断装置における処理動作を示すフ
ローチャートである。
【図6】図5に対応する、各弁動作とその際の各系内の
圧力挙動を示すタイムチャートである。
【図7】第2の実施形態にかかるエバポパージシステム
の故障診断装置を示すシステム構成図である。
【図8】図7の故障診断装置におけるパージデューティ
VSVの動作と、その際のタンク内圧制御弁の背圧室圧
力と燃料タンク内圧力の推移を示すタイムチャートであ
る。
【図9】パージエア流量とキャニスタ内圧との関係を示
すグラフである。
【図10】第3の実施形態について、故障診断装置の一
部を示すシステム構成図である。
【図11】第4の実施形態にかかるエバポパージシステ
ムの故障診断装置を示すシステム構成図である。
【図12】図11の故障診断装置における処理動作を示
すフローチャートである。なお、フローチャート中、
(*)−(*)は連続するフローを示している。
【図13】図11に対応する、各弁動作とその際の各系
内の圧力挙動を示すタイムチャートである。
【図14】第5の実施形態にかかるエバポパージシステ
ムの故障診断装置を示すシステム構成図である。
【図15】図14の故障診断装置における処理動作を示
すフローチャートである。なお、フローチャート中、
(*)−(*)は連続するフローを示している。
【図16】第6の実施形態にかかるエバポパージシステ
ムの故障診断装置の要部を示す構成図である。
【図17】機関停止中の大気開放弁の状態を拡大して示
す説明図である。
【図18】VTVの構造を概略的に示す説明図である。
【図19】機関運転中の大気開放弁の状態を示す説明図
である。
【図20】従来のエバポパージシステムの故障診断装置
を示す概略構成図である。
【図21】漏れ発生の有無により、キャニスタ内圧の推
移が負圧領域で相異することを説明するグラフである。
【図22】漏れ発生の有無により、キャニスタ内圧の推
移が正圧領域で相異することを説明するグラフである。
【図23】故障診断時における、キャニスタ内圧の推移
を例示したグラフである。
【符号の説明】
10…燃料タンク、11…キャニスタ、12…吸気通
路、13…ベーパ通路、14…パージ通路、15…パー
ジデューティVSV、20…タンク内圧制御弁、21…
背圧室、23…連通路、30…大気開放弁、31…背圧
室、32…大気弁VSV、34…大気弁3方VSV、4
0…大気吸入弁、50…圧力センサ、51…3方VS
V、53…連通路、54…ベーパカットVSV、61…
第1室、62…第2室、70…変位部材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベーパ通路を介してキャニスタに接続さ
    れた燃料タンクから、前記キャニスタと内燃機関の吸気
    通路とを接続するパージ通路に至るエバポパージ系の故
    障を診断するエバポパージシステムの故障診断装置にお
    いて、 前記エバポパージ系内における所定区間の圧力を検出す
    る圧力検出手段と、 前記圧力検出手段で検出される圧力変化により当該所定
    区間内の故障の有無を判定する判定手段と、 前記エバポパージ系内の圧力を調整する圧力調整弁と、 故障診断の間、前記圧力調整弁の開弁動作を抑止する開
    弁抑止手段とを備えるエバポパージシステムの故障診断
    装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力調整弁は、所定の圧力が与えら
    れる背圧室と、前記ベーパ通路を介して前記燃料タンク
    内の圧力が与えられる回路圧室とを有し、この回路圧室
    の圧力が前記背圧室よりも大となる場合に開弁して前記
    燃料タンクと前記キャニスタとを連通させるタンク内圧
    制御弁であり、 前記開弁抑止手段は、前記キャニスタ内の圧力を前記タ
    ンク内圧制御弁の背圧室に導く連通路である請求項1記
    載のエバポパージシステムの故障診断装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力調整弁は、所定の圧力が与えら
    れる背圧室と、前記キャニスタ内の圧力が与えられる回
    路圧室とを有し、この回路圧室の圧力が前記背圧室より
    も大となる場合に開弁して前記キャニスタを大気に開放
    させる大気開放弁であり、 前記開弁抑止手段は、前記大気開放弁の背圧室内の圧力
    設定を変更する設定圧変更手段である請求項1記載のエ
    バポパージシステムの故障診断装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力調整弁は、所定の圧力が与えら
    れる背圧室と、前記キャニスタ内の圧力が与えられる回
    路圧室とを有し、この回路圧室の圧力が前記背圧室より
    も大となる場合に開弁して前記キャニスタを大気に開放
    させる大気開放弁であり、 前記開弁抑止手段は、前記吸気通路の圧力が導入される
    第1室と、大気圧が導入される第2室と、この第1室と
    第2室との差圧に応じて変位して前記大気開放弁の開弁
    圧を高める変位部材とを備えることを特徴とする請求項
    1記載のエバポパージシステムの故障診断装置。
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