JP2509989B2 - 蛋白質クルクリン及びその用途 - Google Patents

蛋白質クルクリン及びその用途

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な蛋白質クルクリン及びその味覚修飾
剤としての用途に関するものである。
〔従来の技術〕
舌の受容膜に作用して、食品の味覚を変える物質(味
覚修飾物質)としては、従来、口中に含んだ後、甘味物
質を食した時、または甘味物質とともに食した時、甘味
を感じさせなくするものとしてギムネマ シルベスタ
(Gymnema sylvestre)の葉に含まれるギムネマ酸、及
びなつめ(Ziziphusjujuba)の葉に含まれるジジフィン
が知られており、また上記と同様にして酸味物質を食し
た時、甘味を感じさせるものとして、ミラクルフルーツ
(Synsepulm dulcificum)の実に含まれるミラクリンが
知られている。
また、クルクリゴ・ラチフォリア(Curculigo latifo
lia)は、西マレーシアやタイ南部等に自生するきんば
いざさ科の植物であり、その果実は食用に適し、食欲増
進効果があることは知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のミラクリンは、上述の如き機能を有するもので
あるが、安定性上の問題があり、味覚修飾物質として実
用化されていない。
また、クリクリゴ・ラチフォリアの果実は上述以外の
性質については知られていない。
従って、本発明の目的は、安定化度の高い新規な味覚
修飾物質を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、クルクリゴ・ラチフォリアの果実を食
した後、酸味物質または水を食すると、甘味が感じられ
ることを見いだし、その誘因物質が何であるか鋭意研究
した結果、クルクリゴ・ラチフォリアの実(Fruit)に
含まれる特定の蛋白質(クルクリンと命名)が甘味を感
じさせる誘因物質であり、前記目的を達成するものであ
ることを知見した。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、クルク
リゴ・ラチフォリアの果実またはその乾燥物から0.01M
以上の濃度の塩の水溶液で抽出することによって得ら
れ、甘味を感じさせる味覚修飾作用を有し、等電点7.
1、分子量約12500ダルトンであるモノマーのダイマーで
ある蛋白質クルクリン、クルクリンを含有する食品、及
び蛋白質クリクリンの抽出方法を提供するものである。
以下、本発明の蛋白質クルクリンについて詳述する。
本発明のクルクリンは、クルクリゴ・ラチフォリア
(Curculigo latifolia)の果実またはその乾燥物から
0.01M以上の濃度の塩の水溶液で抽出することによって
得られる。
上記の塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム若しくはアンモニウムの塩酸塩、ナト
リウム、カリウム、マグネシウム若しくはアンモニウム
のリン酸塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム若し
くはアンモニウムの炭酸塩、ナトリウム、マグネシウ
ム、カルシウム若しくはアンモニウムの硫酸塩又は亜硫
酸塩、ナトリウム若しくはカリウムの硝酸塩又は亜硝酸
塩、ナトリウム若しくはカルシウムの乳酸塩、ミョウバ
ン、焼ミョウバン、酢酸ナトリウム、ナトリウム若しく
はカリウムのピロリン酸塩、ナトリウム若しくはカルシ
ウムのプロピオン酸塩、安息香酸ナトリウム、フマル酸
−ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等が用いられ
る。
また、上記のクルクリゴ・ラチフォリアの果実の乾燥
物としては、その乾燥手段に特に制限されるものではな
く、天日乾燥物、熱風乾燥物、及び凍結乾燥パルプ等の
凍結乾燥物等が用いられる。
そして、上記塩の水溶液によるクルクリンの抽出方法
の代表的な一例を挙げると次の通りである。
クルクリゴ・ラチフォリアの果実またはその乾燥物に
上記の塩の水溶液を加えてホモジナイズした後、濾過、
遠心分離等を行って抽出できるが、クルクリンはクルク
リゴ・ラチフォリアの果実の果肉中の水不溶部分に含ま
れるため、上記果実またはその乾燥物に水を加えてホモ
ジナイズし、充分水洗いして水可溶部を除去した後、そ
の残査から上記の塩の水溶液で抽出する方がクルクリン
を高純度で得られるので好ましい。
抽出に用いられる塩の水溶液が0.01M未満の濃度のも
のではクルクリンを充分に抽出することができないの
で、0.01M以上の濃度の塩の水溶液が必要である。一
方、あまり高濃度では、抽出後の脱塩に手間がかかるの
で、抽出効率と抽出以後の精製の手間のかね合いから0.
1〜1.0Mの濃度の塩の水溶液が好ましい。
上記塩の水溶液による抽出液を脱塩、乾燥することに
より、充分実用に供するクルクリン含有物質が得られる
が、抽出液をさらにCM−セファローズによるイオン交
換、ゲルカラム使用中のHPLCにかけて精製することによ
り、純度を上げることができ、その後、脱塩、乾燥して
純クルクリンが得られる。もちろん、上記の精製法の
他、抽出液を塩析、溶剤沈殿その他の公知の蛋白精製法
により分画することによっても、クルクリン純度を上げ
ることができる。
このようにして得られる本発明のクルクリンの具体例
としては、分子量約12500ダルトン(dalton)、等電点
7.1の蛋白質が挙げられ、この蛋白質は分子量約26000ダ
ルトン(dalton)のダイマー(dimer)として存在す
る。また、上記蛋白質のアミノ酸組成は下記の第1表の
通りであり、上記蛋白質は比較的多量のアスパラギン
酸、ロイシン及びグリシンを含むものである。
上記の本発明の蛋白質クルクリンは、甘味修飾剤とし
て好適に用いられる。
上記クルクリンからなる本発明の味覚修飾剤は、その
まま摂取してもよいが、食品、飲料または薬剤等に適宜
配合して用いることができる。食品等に対する配合量
は、後述するクルクリンの甘味発現活性を参考にして、
目的及び用途に応じ定めることができる。
また、クルクリンからなる味覚修飾剤を含有する食品
等は、その食品等の性状に応じて、粉末状、溶液状、シ
ート状、スプレー状または乳化物状等に加工することが
できる。
〔作用〕
本発明のクルクリンは、口中に含んだ後、酸味物質、
無味物質または水等を食した時、または酸味物質、無味
物質または水等とともに食した時、舌の受容膜に作用し
て甘味を感じさせる効果を有しており、本発明のクルク
リンあるいは該クルクリンを含む製剤または食品等を事
前に食しておけば、30分後までは、酸味物質、無味物質
または水を食した時に甘味を感じさせることができる。
各種水溶液に対する純クルクリン(クルクリン4×10
-5M濃度)の甘味発現活性は下記第2表に示す通りであ
り、酸味物質に対し、特に活性が高い。
また、本発明のクルクリンは、ミラクルフルーツの実
に含まれるミラクリンと異なり、水溶液中でも安定であ
るので、クルクリン及びクルクリンを含む製剤または食
品等を粉末状、錠剤状、シート状の他、溶液状、乳化物
状、スプレー状とすることが容易である。
また、本発明のクルクリンは、それ自体弱い甘味を有
する。
〔実施例〕
次に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1 クルクリゴ・ラチフォリア(Curculigo latifolia)
の果実の凍結乾燥パルプ30gに600mlの水を加え、ミキサ
ーで2分間ホモジナイズした後、10000r.p.m.で30分間
遠心分離した。上澄(着色している)を除去後、残査に
600mlの水を加え、ホモジナイズ、遠心分離、上澄除去
を、上澄が着色しなくなるまで4回くりかえし、残査を
得た。
次に、この残査に0.5MNaCl水溶液250mlを加え、ミキ
サーで2分間ホモジナイズした後、吸引濾過した。濾液
分取後、残査にさらに0.5MNaCl水溶液250mlを加え、ホ
モジナイズ及び吸引濾過を行い、濾液を分取した。
次に、濾液を合わせた後、30000r.p.m.で1時間遠心
分離し、上澄(クルクリン粗抽出液)を得た。
この粗抽出液から脱塩、凍結乾燥して、クルクリン含
有物質(粗クルクリン)を得た。
実施例2 実施例1で得られたクルクリン粗抽出液500mlが限外
濾過により、30mlまで濃縮した後、この濃縮液に0.01M
リン酸バッファー(pH6.8)70mlを加え、100mlとしたも
のを試料液として、CM−セファローズカラムクロマトグ
ラフィーを行った〔CM−セファローズCL−6B。0.01Mリ
ン酸バッファー(pH6.8)で平衡化したもの。〕。ベッ
ドボリューム130ml及びベッド高さ17cmのカラムに試料
液を流下し、0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)で洗浄し
た後、0−1.0MNaCl/0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)
のグラディエントで溶出し、活性画分を集めた。
この活性画分から、脱塩、凍結乾燥して、クルクリン
含有物質(粗精製クルクリン)を得た。
実施例3 実施例2で得られた活性画分を限外濾過で濃縮した
後、ゲルカラム(東洋ソーダ製TSKゲルG3000SW)を用い
たHPLCにかけ、0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)で溶出
した。
クルクリンは、強い活性を持つシャープな1ピークと
して溶出された。
この活性画分を脱塩、凍結乾燥して、精製クルクリン
を得た。
なお、この精製クルクリンを8.0M尿素の存在下でSDS
−PAGEにかけたところ、分子量12500ダルトン(dalto
n)の所に単一バンドを示し、クルクリン純品であるこ
とが確認された。
クルクリゴ・ラチフォリアの果実の凍結乾燥パルプ30
gあたりの、各実施例で得られたクルクリンの蛋白量、
活性収率及び比活性は下記第3表に示す通りであった。
実施例4 実施例1で得られた粗クルクリン10mgと食塩1mgを水2
0mlに溶解し、0.05%水溶液とした。この水溶液は室温
(25℃前後)に1ケ月放置した後も安定であった。この
水溶液1mlを口中に1分間含み吐き出した後、0.02Mクエ
ン酸、水、紅茶(ブラック)をそれぞれ飲食した。その
時の甘味の感じ方は下記第4表に示す通りであった。
紅茶(ブラック)の場合は普通の砂糖添加の紅茶と同
様の味を感じた。
実施例5 下記第5表に示す配合にて、ブラックのコーヒーゼリ
ー(A)及び砂糖入りのコーヒーゼリー(B)を作成し
た。
一方、市販の生クリーム(C)に実施例1で得られた
粗クルクリン0.005%を加え、クルクリン含有生クリー
ム(D)を作成した。
コーヒーゼリー(A)を溶解後、カップに注ぎ、冷却
してゼリー状に固めたものの上に、生クリーム(D)に
砂糖10%を加えてホイップしたものを約10g絞って、ク
リームコーヒーゼリーを得た。また、コーヒーゼリー
(B)の上に、生クリーム(C)に砂糖10%を加えてホ
イップしたものをのせたクリームコーヒーゼリーを、上
記と同様にして得た。
ホイップクリーム(D)を食した後コーヒーゼリー
(A)を食したところ、ホイップクリーム(C)を食し
た後コーヒーゼリー(B)を食した場合と同様の風味を
感じた。
実施例6 実施例5で用いたホイップクリーム(D)の代りに、
実施例1で得られた粗クルクリンを0.2%加えて作成し
た可食性フィルム0.2gを乾燥防止をかねて、実施例5の
コーヒーゼリー(A)の表面に薄膜状においた。この可
食性フィルムを食した後コーヒーゼリー(A)を食した
ところ、実施例5のコーヒーゼリー(B)を食した場合
と同様の風味を感じた。
実施例7 クルクリゴ・ラチフォリア(Curculigo latifolia)
の果実の乾燥物30gに600mlの水を加え、ミキサーで2分
間ホモジナイズした後、10000r.p.m.で30分間遠心分離
した。上澄(着色している)を除去後、残査に600mlの
水を加え、ホモジナイズ、遠心分離、上澄除去を、上澄
が着色しなくなるまで4回くりかえし、残査を得た。
次に、この残査に0.5MNaCl水溶液250mlを加え、ミキ
サーで2分間ホモジナイズした後、吸引濾過した。濾液
分取後、残査にさらに0.5MNaCl水溶液250mlを加え、ホ
モジナイズ及び吸引濾過を行い、濾液を分取した。
次に、濾液を合わせた後、30000r.p.m.で1時間遠心
分離し、上澄(クルクリン粗抽出液)を得た。
この粗抽出液から脱塩、乾燥して、クルクリン含有物
質(粗クルクリン)を得た。
実施例8 実施例7で得られたクルクリン粗抽出液500mlを限外
濾過により、30mlまで濃縮した後、この濃縮液に0.01M
リン酸バッファー(pH6.8)70mlを加え、100mlとしたも
のを試料液として、CM−セファローズカラムクロマトグ
ラフィーを行った〔CM−セファローズCL−6B。0.01Mリ
ン酸バッファー(pH6.8)で平衡化したもの。〕。ベッ
ドボリューム130ml及びベッド高さ17cmのカラムに試料
液を流下し、0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)で洗浄し
た後、0−1.0MNaCl/0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)
のグラディエントで溶出し、活性画分を集めた。
この活性画分から、脱塩、乾燥して、クルクリン含有
物質(粗精製クルクリン)を得た。
実施例9 実施例8で得られた活性画分を限外濾過で濃縮した
後、ゲルカラム(東洋ソーダ製TSKゲルG3000SW)を用い
たHPLCにかけ、0.01Mリン酸バッファー(pH6.8)で溶出
した。
クルクリンは、強い活性を持つシャープな1ピークと
して溶出された。
この活性画分を脱塩、乾燥して、精製クルクリンを得
た。
なお、この精製クルクリンを8.0M尿素の存在下でSDS
−PAGEにかけたところ、分子量12500ダルトン(dalto
n)の所に単一バンドを示し、クルクリン純品であるこ
とが確認された。
クルクリゴ・ラチフォリアの果実の乾燥物30gあたり
の、各実施例で得られたクルクリンの蛋白量、活性収率
及び比活性は下記第6表に示す通りであった。
実施例10 実施例7で得られた粗クルクリン100mgと食塩1mgを水
20mlに溶解し、0.5%水溶液とした。この水溶液は室温
(25℃前後)に1ケ月放置した後も安定であった。この
水溶液1mlを口中に1分間含み吐き出した後、0.02Mクエ
ン酸、水、紅茶(ブラック)をそれぞれ飲食した。その
時の甘味の感じ方は下記第7表に示す通りであった。
紅茶(ブラック)の場合は普通の砂糖添加の紅茶と同
様の味を感じた。
実施例11 下記第8表に示す配合にて、ブラックのコーヒーゼリ
ー(A)及び砂糖入りのコーヒーゼリー(B)を作成し
た。
一方、市販の生クリーム(C)に実施例7で得られた
粗クルクリン0.05%を加え、クルクリン含有生クリーム
(D)を作成した。
コーヒーゼリー(A)を溶解後、カップに注ぎ、冷却
してゼリー状に固めたものの上に、生クリーム(D)に
砂糖10%を加えてホイップしたものを約10g絞って、ク
リームコーヒーゼリーを得た。また、コーヒーゼリー
(B)の上に、生クリーム(C)に砂糖10%を加えてホ
イップしたものをのせたクリームコーヒーゼリーを、上
記と同様にして得た。
ホイップクリーム(D)を食した後コーヒーゼリー
(A)を食したところ、ホイップクリーム(C)を食し
た後コーヒーゼリー(B)を食した場合と同様の風味を
感じた。
実施例12 実施例11で用いたホイップクリーム(D)の代りに、
実施例7で得られた粗クルクリンを0.5%加えて作成し
た可食性フィルム0.2gを乾燥防止をかねて、実施例11の
コーヒーゼリー(A)の表面に薄膜状においた。この可
食性フィルムを食した後コーヒーゼリー(A)を食した
ところ、実施例11のコーヒーゼリー(B)を食した場合
と同様の風味を感じた。
実施例13〜18 実施例7で用いた0.5MNaCl水溶液に代えて、0.5MKC1
水溶液(実施例13)、0.5MCaCl2水溶液(実施例14)、
0.5MNaHCO3水溶液(実施例15)、0.5MMgCO3水溶液(実
施例16)、0.2MKH2PO4水溶液(実施例17)、0.2MNaH2PO
4水溶液(実施例18)をそれぞれ用いた以外は、実施例
7と同様にして、クルクリン含有物質(粗クルクリン)
をそれぞれ得た。
〔発明の効果〕
本発明の新規物質クルクリンは、安定化度が高く、味
覚修飾物質として好適に用いられ、例えば、本発明のク
ルクリンまたはその含有物を事前に食しておけば、酸味
物質または水等を飲食した時に甘味を感じさせることが
でき、保存性等の理由から酸性にせざるを得ない食品、
または健康や栄養上の理由から砂糖を含有しない食品等
を食する際に好ましい甘味を感じさせることができるの
で、広範な用途に利用可能である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クルクリゴ・ラチフォリアの果実またはそ
    の乾燥物から0.01M以上の濃度の塩の水溶液で抽出する
    ことによって得られ、甘味を感じさせる味覚修飾作用を
    有し、等電点7.1、分子量約12500ダルトンであるモノマ
    ーのダイマーである蛋白質クルクリン。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の蛋白質クルクリンを含
    有する食品。
  3. 【請求項3】粉末状、溶液状、シート状、錠剤状、スプ
    レー状または乳化物状に加工されている請求項(2)記
    載の食品。
  4. 【請求項4】クルクリゴ・ラチフォリアの果実またはそ
    の乾燥物から0.01M以上の濃度の塩の水溶液で、請求項
    (1)記載の蛋白質クルクリンを抽出することを特徴と
    する蛋白質クルクリンの抽出方法。
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