JP2024060492A - 媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

Figure 2024060492000001
【課題】搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能な媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】媒体搬送装置は、搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、第1センサが一番目に媒体を検出し、第3センサが二番目に媒体を検出し、第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、第1センサが媒体を検出してから第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
媒体を搬送しながら撮像するスキャナ等の媒体搬送装置では、搬送中の媒体の傾き角度が変化してしまい、媒体全体が撮像されない場合、又は、媒体が搬送路の側壁に衝突して媒体のジャム(紙詰まり)が発生する場合がある。
第1検出部、第2検出部及び第3検出部を備え、第1検出部と第2検出部と第3検出部との検出結果に基づき、媒体の搬送を停止する画像読取装置が開示されている(特許文献1を参照)。第1検出部は、媒体搬送方向において、給送ローラと分離ローラのニップ位置である第1位置と、搬送ローラ対のニップ位置である第2位置との間にあり、媒体幅方向において、給送ローラ及び搬送ローラ対の両側に位置するように設けられる。第2検出部は、媒体搬送方向において、第1検出部と、第2位置と、の間にあり、媒体幅方向において、給送ローラ及び搬送ローラ対の両側に位置するように設けられる。第3検出部は、媒体幅方向において一対の第2検出部の間であって、媒体搬送方向において第1位置の下流側であって一対の第2検出部の上流側に配置される。
特開2019-029816号公報
媒体搬送装置では、媒体全体が撮像されないこと、又は、媒体が搬送路の側壁に衝突して媒体のジャム(紙詰まり)が発生することを抑制するために、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが求められている。
本発明の目的は、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能な媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラムを提供することにある。
本発明の一側面に係る媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、第1センサが一番目に媒体を検出し、第3センサが二番目に媒体を検出し、第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、第1センサが媒体を検出してから第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、を有する。
本発明の一側面に係る媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、第1センサ及び第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1センサ及び第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、一方のセンサが媒体を検出してから第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、を有する。
本発明の一側面に係る媒体搬送装置は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、媒体搬送方向において中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、を有し、中央センサ及びサイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含み、判定部は、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
本発明の一側面に係る制御方法は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御方法であって、第1センサが一番目に媒体を検出し、第3センサが二番目に媒体を検出し、第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、第1センサが媒体を検出してから第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
本発明の一側面に係る制御方法は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御方法であって、第1センサ及び第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1センサ及び第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、一方のセンサが媒体を検出してから第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
本発明の一側面に係る制御方法は、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、媒体搬送方向において中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、を有し、中央センサ及びサイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含む、媒体搬送装置の制御方法であって、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
本発明の一側面に係る制御プログラムは、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、第1センサが一番目に媒体を検出し、第3センサが二番目に媒体を検出し、第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、第1センサが媒体を検出してから第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定することを媒体搬送装置に実行させる。
本発明の一側面に係る制御プログラムは、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、媒体搬送方向において第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、第1センサ及び第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1センサ及び第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、一方のセンサが媒体を検出してから第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定することを媒体搬送装置に実行させる。
本発明の一側面に係る制御プログラムは、媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、媒体搬送方向において中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、を有し、中央センサ及びサイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含む、媒体搬送装置の制御プログラムであって、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定することを媒体搬送装置に実行させる。
本発明によれば、媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラムは、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となる。
実施形態に係る媒体搬送装置100を示す斜視図である。 媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。 各センサについて説明するための模式図である。 媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。 累積スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 (A)、(B)は累積スキューについて説明するための模式図である。 異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 (A)、(B)は異常スキューについて説明するための模式図である。 記憶装置140及び処理回路150の概略構成を示す図である。 媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。 媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。 (A)、(B)は、媒体の端部が領域外センサ115の位置を通過している状態を示す模式図である。 (A)は他の累積スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図であり、(B)は他の異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 (A)は累積スキューについて説明するための模式図であり、(B)は異常スキューについて説明するための模式図である。 (A)は累積スキューについて説明するための模式図であり、(B)は異常スキューについて説明するための模式図である。 (A)は他の累積スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図であり、(B)は他の異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 (A)は他の累積スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図であり、(B)は他の異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 他の実施形態に係る処理回路250の概略構成を示す図である。
以下、本発明の一側面に係る媒体搬送装置、制御方法及び制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、イメージスキャナとして構成された媒体搬送装置100を示す斜視図である。媒体搬送装置100は、原稿である媒体を搬送し、撮像する。媒体は、用紙、厚紙、カード、冊子又はパスポート等である。媒体搬送装置100は、ファクシミリ、複写機、プリンタ複合機(MFP、Multifunction Peripheral)等でもよい。なお、搬送される媒体は、原稿でなく印刷対象物等でもよく、媒体搬送装置100はプリンタ等でもよい。
図1において矢印A1は媒体搬送方向を示し、矢印A2は媒体搬送方向と直交する幅方向を示す。以下では、上流とは媒体搬送方向A1の上流のことをいい、下流とは媒体搬送方向A1の下流のことをいう。
媒体搬送装置100は、下側筐体101、上側筐体102、載置台103、排出台104、操作装置105及び表示装置106等を備える。
上側筐体102は、媒体搬送装置100の上面を覆う位置に配置され、媒体つまり時、媒体搬送装置100内部の清掃時等に開閉可能なようにヒンジにより下側筐体101に係合している。
載置台103は、下側筐体101に係合している。載置台103は、媒体を載置する載置面103aを有し、給送及び搬送される媒体を載置する。載置面103a上には、サイドガイド103bが、媒体搬送方向と直交する幅方向A2に移動可能に設けられる。サイドガイド103bは、載置台103に載置された媒体の幅に合わせて位置決めされ、媒体の幅方向を規制する。図1に示す例では、幅方向A2において、媒体が中央部に配置されるように、二つのサイドガイド103bが間隔を空けて配置されている。幅方向A2において、媒体が一方の端部に配置されるように、一つのサイドガイド103bのみが配置されてもよい。
排出台104は、上側筐体102に係合し、排出された媒体を載置する。排出台104は、下側筐体101に係合するように設けられてもよい。
操作装置105は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。表示装置106は、液晶、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。
図2は、媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
媒体搬送装置100内部の搬送経路は、載置センサ111、給送ローラ112、分離ローラ113、第1中央センサ114、領域外センサ115、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117、厚さセンサ118、第2サイドセンサ119、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3サイドセンサ122、撮像装置123、第3搬送ローラ124及び第4搬送ローラ125等を有している。
給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125は、媒体を搬送する搬送ローラの一例である。給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125のそれぞれの数は一つに限定されず、複数でもよい。その場合、複数の給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125は、それぞれ幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。
媒体搬送装置100は、いわゆるストレートパスを有する。下側筐体101の上面は、媒体の搬送路の下側ガイド101aを形成し、上側筐体102の下面は、媒体の搬送路の上側ガイド102aを形成する。
載置センサ111は、給送ローラ112及び分離ローラ113より上流側に配置される。載置センサ111は、接触検出センサを有し、載置台103に媒体が載置されているか否かを検出する。載置センサ111は、載置台103に媒体が載置されている状態と載置されていない状態とで信号値が変化する載置信号を生成して出力する。なお、載置センサ111は接触検知センサに限定されず、載置センサ111として、光検知センサ等の、媒体の有無を検出可能な他の任意のセンサが使用されてもよい。
給送ローラ112は、下側筐体101に設けられ、載置台103に載置された媒体を下側から順に分離して給送する。各給送ローラ112は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられる。各給送ローラ112は、共通のモータにより一体に回転するように設けられてもよい。分離ローラ113は、いわゆるブレーキローラ又はリタードローラであり、上側筐体102に設けられ、給送ローラ112と対向して配置され、媒体給送方向の反対方向に回転する。分離ローラ113は、媒体給送方向の反対方向A4に回転可能に又は停止可能に設けられる。
厚さセンサ118は、給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側且つ第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121より上流側に配置される。図2に示す例では、厚さセンサ118は、第1サイドセンサ117より下流側且つ第2サイドセンサ119より上流側に配置されている。厚さセンサ118は、媒体搬送路上の任意の位置に配置されてもよい。厚さセンサ118は、超音波センサであり、超音波発信器118a及び超音波受信器118bを含む。超音波発信器118a及び超音波受信器118bは、媒体の搬送路の近傍に、搬送路を挟んで対向して配置される。超音波発信器118aは、超音波を発信する。一方、超音波受信器118bは、超音波発信器118aにより発信され、媒体を透過した超音波を受信し、受信した超音波に応じた電気信号である厚さ信号を生成して出力する。媒体を透過する超音波は、その媒体自体によっても減衰し、透過する媒体が厚いほど、減衰量は大きくなる。したがって、媒体搬送装置100は、厚さ信号に基づいて、搬送される媒体の厚さを検出することができる。また、複数の媒体が重なって搬送される場合、媒体を透過する超音波は、重なって搬送される媒体の間の空気層で減衰する。したがって、媒体搬送装置100は、厚さ信号に基づいて、媒体の重送を検出することができる。
厚さセンサ118として、例えば媒体の搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器のペアと、他方の側に設けられた発光器及び受光器のペアとを含む反射光センサが用いられてもよい。反射光センサは、一方のペアが媒体の一方の面に光を照射してから反射光を受光するまでの時間と、他方のペアが媒体の他方の面に光を照射してから反射光を受光するまでの時間とから、各ペアと媒体の各面までの距離を検出する。反射光センサは、二つのペアの間の距離から、検出した各距離を減算した減算値を厚さとして示す厚さ信号を生成する。厚さセンサ118として、搬送される媒体により押圧される押圧力を検出し、検出した押圧力を厚さとして示す厚さ信号を生成して出力する圧力センサが用いられてもよい。また、厚さセンサ118として、搬送される媒体に接触する接触片の移動量を検出し、検出した移動量を厚さとして示す厚さ信号を生成して出力する移動量センサが用いられてもよい。
第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121は、給送ローラ112より下流側に、相互に対向して配置され、給送ローラ112及び分離ローラ113によって給送された媒体を撮像装置123に搬送する。第1搬送ローラ120は、上側筐体102に設けられ、第2搬送ローラ121は、下側筐体101に、第1搬送ローラ120の下側に設けられる。各第1搬送ローラ120及び/又は各第2搬送ローラ121は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第1搬送ローラ120及び/又は各第2搬送ローラ121は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のうちの何れか一方のローラは、他方のローラに従動して回転する従動ローラでもよい。
撮像装置123は、第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121より下流側に配置され、第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121によって搬送された媒体を撮像する。撮像装置123は、媒体搬送路を挟んで相互に対向して配置された第1撮像装置123a及び第2撮像装置123bを含む。第1撮像装置123aは、主走査方向に直線状に配列されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を有する等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)によるラインセンサを有する。また、第1撮像装置123aは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第1撮像装置123aは、後述する処理回路からの制御に従って、搬送される媒体の表面を撮像して入力画像を生成し、出力する。
同様に、第2撮像装置123bは、主走査方向に直線状に配列されたCMOSによる撮像素子を有する等倍光学系タイプのCISによるラインセンサを有する。また、第2撮像装置123bは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第2撮像装置123bは、後述する処理回路からの制御に従って、搬送される媒体の裏面を撮像して入力画像を生成し、出力する。
なお、媒体搬送装置100は、第1撮像装置123a及び第2撮像装置123bを一方だけ配置し、媒体の片面だけを読み取ってもよい。また、CMOSによる撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサの代わりに、CCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサが利用されてもよい。また、CMOS又はCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプのラインセンサが利用されてもよい。
第3搬送ローラ124及び第4搬送ローラ125は、撮像装置123より下流側に、相互に対向して配置され、第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121によって搬送され、撮像装置123によって撮像された媒体を排出台104に排出する。第3搬送ローラ124は、上側筐体102に設けられ、第4搬送ローラ125は、下側筐体101に、第3搬送ローラ124の下側に設けられる。各第3搬送ローラ124及び/又は各第4搬送ローラ125は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第3搬送ローラ124及び/又は各第4搬送ローラ125は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。第3搬送ローラ124及び第4搬送ローラ125のうちの何れか一方のローラは、他方のローラに従動して回転する従動ローラでもよい。
載置台103に載置された媒体は、給送ローラ112が図2の矢印A3の方向、即ち媒体給送方向に回転することによって、下側ガイド101aと上側ガイド102aの間を媒体搬送方向A1に向かって搬送される。媒体搬送装置100は、給送モードとして、媒体を分離しながら給送する分離モードと、媒体を分離せずに給送する非分離モードとを有する。給送モードは、利用者により操作装置105又は媒体搬送装置100と通信接続する情報処理装置を用いて設定される。給送モードが分離モードに設定されている場合、分離ローラ113は、媒体搬送時、矢印A4の方向、即ち媒体給送方向の反対方向に回転又は停止する。これにより、分離された媒体以外の媒体の搬送が制限される(重送の防止)。一方、給送モードが非分離モードに設定されている場合、分離ローラ113は、矢印A4の反対方向、即ち媒体給送方向に回転する。
媒体は、下側ガイド101aと上側ガイド102aによりガイドされながら、第1搬送ローラ120と第2搬送ローラ121の間に送り込まれる。媒体は、第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121がそれぞれ矢印A5及び矢印A6の方向に回転することによって、第1撮像装置123aと第2撮像装置123bの間に送り込まれる。撮像装置123により読み取られた媒体は、第3搬送ローラ124及び第4搬送ローラ125がそれぞれ矢印A7及び矢印A8の方向に回転することによって排出台104上に排出される。
図3は、媒体を検出するための各センサについて説明するための模式図である。
図3に示す例では、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び第4搬送ローラ125の数はそれぞれ二つである。また、第1中央センサ114及び第2中央センサ116の数は一つであり、領域外センサ115、第1サイドセンサ117、第2サイドセンサ119及び第3サイドセンサ122の数はそれぞれ二つである。なお、第1中央センサ114、領域外センサ115、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117、第2サイドセンサ119及び/又は第3サイドセンサ122の数は、任意の数でよい。
第1中央センサ114は、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサ及び中央センサの一例であり、その配置位置に搬送された媒体を検出する。第1中央センサ114は、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の中央部に配置される。特に、第1中央センサ114は、媒体搬送方向A1において、給送ローラ112と分離ローラ113のニップ部N1より下流側且つ第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より上流側に配置される。また、第1中央センサ114は、幅方向A2において、複数の領域外センサ115の間、複数の第1サイドセンサ117の間、第2サイドセンサ119の間、且つ/又は、複数の第3サイドセンサ122の間に配置される。第1中央センサ114は、幅方向A2において、複数の給送ローラ112(ニップ部N1)の間、複数の第1搬送ローラ120(ニップ部N2)の間、且つ/又は、複数の第3搬送ローラ124(第3搬送ローラ124と第4搬送ローラ125のニップ部N3)の間に配置される。図3に示す例では、第1中央センサ114は、媒体搬送方向A1において給送ローラ112と分離ローラ113のニップ部N1の近傍に、且つ、幅方向A2において媒体搬送路の中心位置に配置される。
第1中央センサ114は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器114a及び受光器114bと、媒体搬送路を挟んで発光器114a及び受光器114bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器114aは、LED(Light Emitting Diode)等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器114bは、フォトダイオード等であり、発光器114aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器114a及び受光器114bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器114aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器114bは発光器114aから照射された光を検出しない。第1中央センサ114は、受光器114bが受光する光の強度に基づいて、第1中央センサ114の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第1中央信号を生成して出力する。
発光器114a及び受光器114bは、幅方向A2において同一位置に配置されように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置される。発光器114a及び受光器114bが幅方向A2において異なる位置に配置される場合、媒体が発光器114aの位置と受光器114bの位置のうちの何れの位置を先に通過するかは、媒体の傾きによって異なる。一方、発光器114a及び受光器114bが幅方向A2において同一位置に配置される場合、媒体は、その傾きによらず、発光器114aの位置と受光器114bの位置のうちの上流側の位置を先に通過する可能性が高い。したがって、媒体搬送装置100は、媒体の端部が幅方向A2における特定位置(発光器114aの位置と受光器114bの位置のうちの上流側の位置)を通過するタイミングを正確に特定できる。また、発光器114a及び受光器114bが幅方向A2において同一位置、特に中央位置に配置されることにより、発光器114a、受光器114b及び/又はその光の通過穴の配置位置の製造誤差による媒体の検出タイミングの誤差が低減される。したがって、媒体搬送装置100は、第1中央センサ114と、第1中央センサ114より外側に配置された複数の第1サイドセンサ117又は複数の第2サイドセンサ119とを用いて、媒体の傾き度合いをより正確に検出できる。なお、発光器114a及び受光器114bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されてもよい。
領域外センサ115は、その配置位置に搬送された媒体を検出する。図3に示す例では、二つの領域外センサ115が、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。領域外センサ115は、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側、特に第1中央センサ114より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の両方のサイドのそれぞれに配置される。特に、領域外センサ115は、媒体搬送方向A1において、撮像装置123より上流側、特に第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より上流側に配置される。また、領域外センサ115は、幅方向A2において、媒体搬送路の側壁101bより内側(中央側)に配置される。領域外センサ115は、幅方向A2において、載置台103に載置された状態の、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体より外側(側壁101b側)、即ち最も外側に配置された状態のサイドガイド103bの内側側面の位置より外側に配置される。また、領域外センサ115は、幅方向A2において、撮像装置123の撮像範囲の端部位置より外側に配置される。領域外センサ115は、幅方向A2において、撮像装置123の撮像範囲の端部位置より内側に配置されてもよい。
領域外センサ115は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器115a及び受光器115bと、媒体搬送路を挟んで発光器115a及び受光器115bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器115aは、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器115bは、フォトダイオード等であり、発光器115aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器115a及び受光器115bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器115aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器115bは発光器115aから照射された光を検出しない。領域外センサ115は、受光器115bが受光する光の強度に基づいて、領域外センサ115の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する領域外信号を生成して出力する。
発光器115a及び受光器115bは、幅方向A2において同一位置に配置されるように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置される。なお、発光器115a及び受光器115bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されてもよい。
第2中央センサ116は、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサ及び中央センサの一例であり、その配置位置に搬送された媒体を検出する。第2中央センサ116は、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側、特に第1中央センサ114より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の中央部に配置される。即ち、第2中央センサ116は、媒体搬送方向A1において、第1中央センサ114と異なる位置に配置される。特に、第2中央センサ116は、媒体搬送方向A1において、領域外センサ115より下流側且つ撮像装置123より上流側、特に第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より上流側に配置される。また、第2中央センサ116は、幅方向A2において、複数の領域外センサ115の間、複数の第1サイドセンサ117の間、第2サイドセンサ119の間、且つ/又は、複数の第3サイドセンサ122の間に配置される。第2中央センサ116は、幅方向A2において、複数の給送ローラ112(ニップ部N1)の間、複数の第1搬送ローラ120(ニップ部N2)の間、且つ/又は、複数の第3搬送ローラ124(ニップ部N3)の間に配置される。図3に示す例では、第2中央センサ116は、幅方向A2において、媒体搬送路の中心位置に配置される。
第2中央センサ116は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器116a及び受光器116bと、媒体搬送路を挟んで発光器116a及び受光器116bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器116aは、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器116bは、フォトダイオード等であり、発光器116aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器116a及び受光器116bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器116aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器116bは発光器116aから照射された光を検出しない。第2中央センサ116は、受光器116bが受光する光の強度に基づいて、第2中央センサ116の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第2中央信号を生成して出力する。
発光器116a及び受光器116bは、幅方向A2において同一位置に配置されるように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置される。これにより、媒体搬送装置100は、第2中央センサ116と、第2中央センサ116より外側に配置された複数の第1サイドセンサ117又は複数の第2サイドセンサ119とを用いて、媒体の傾き度合いをより正確に検出できる。なお、発光器116a及び受光器116bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されてもよい。
第1サイドセンサ117は、媒体搬送方向において第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイド及びその反対側のサイドにそれぞれ配置された第3センサ及び第4センサ並びにサイドセンサの一例である。第1サイドセンサ117は、その配置位置に搬送された媒体を検出する。図3に示す例では、二つの第1サイドセンサ117が、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。第1サイドセンサ117は、媒体搬送方向A1において、第1中央センサ114及び第2中央センサ116より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の両方のサイドのそれぞれに配置される。特に、第1サイドセンサ117は、媒体搬送方向A1において、撮像装置123より上流側、特に第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より上流側に配置される。また、第1サイドセンサ117は、幅方向A2において、載置台103に載置された状態の、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体より内側、即ち最も外側に配置された状態のサイドガイド103bの内側側面の位置より内側に配置される。また、第1サイドセンサ117は、幅方向A2において、撮像装置123の撮像範囲の端部位置より内側に配置される。
第1サイドセンサ117は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器117a及び受光器117bと、媒体搬送路を挟んで発光器117a及び受光器117bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器117aは、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器117bは、フォトダイオード等であり、発光器117aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器117a及び受光器117bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器117aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器117bは発光器117aから照射された光を検出しない。第1サイドセンサ117は、受光器117bが受光する光の強度に基づいて、第1サイドセンサ117の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第1サイド信号を生成して出力する。
発光器117a及び受光器117bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。これにより、媒体搬送装置100は、発光器117aと受光器117bの間の広範囲な領域において、搬送される媒体の端部の通過を監視できる。したがって、媒体搬送装置100は、載置台103上で媒体の載置位置がずれている場合でも、媒体の傾き度合いをより確実に検出することができる。なお、発光器117a及び受光器117bは、幅方向A2において同一位置に配置されるように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置されてもよい。その場合、媒体搬送装置100は、媒体の傾き度合いをより正確に検出することができる。
第2サイドセンサ119は、媒体搬送方向において第3センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第5センサ及びサイドセンサの一例である。第2サイドセンサ119は、その配置位置に搬送された媒体を検出する。図3に示す例では、二つの第2サイドセンサ119が、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。第2サイドセンサ119は、媒体搬送方向A1において、第1中央センサ114、第2中央センサ116及び第1サイドセンサ117より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の両方のサイドのそれぞれに配置される。即ち、第2サイドセンサ119は、媒体搬送方向A1において、第1サイドセンサ117と異なる位置に配置される。特に、第2サイドセンサ119は、媒体搬送方向A1において、撮像装置123より上流側、特に第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より上流側に配置される。また、第2サイドセンサ119は、幅方向A2において、載置台103に載置された状態の、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体より内側、即ち最も外側に配置された状態のサイドガイド103bの内側側面の位置より内側に配置される。また、第2サイドセンサ119は、幅方向A2において、撮像装置123の撮像範囲の端部位置より内側に配置される。各第2サイドセンサ119は、幅方向A2において、各第1サイドセンサ117より内側(中央側)に配置される。なお、各第2サイドセンサ119は、幅方向A2において、各第1サイドセンサ117と同一位置又は各第1サイドセンサ117より外側に配置されてもよい。
第2サイドセンサ119は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器119a及び受光器119bと、媒体搬送路を挟んで発光器119a及び受光器119bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器119aは、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器119bは、フォトダイオード等であり、発光器119aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器119a及び受光器119bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器119aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器119bは発光器119aから照射された光を検出しない。第2サイドセンサ119は、受光器119bが受光する光の強度に基づいて、第2サイドセンサ119の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第2サイド信号を生成して出力する。
発光器119a及び受光器119bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。これにより、媒体搬送装置100は、媒体の傾き度合いをより確実に検出することができる。なお、発光器119a及び受光器119bは、幅方向A2において同一位置に配置されるように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置されてもよい。その場合、媒体搬送装置100は、媒体の傾き度合いをより正確に検出することができる。
第3サイドセンサ122は、その配置位置に搬送された媒体を検出する。図3に示す例では、二つの第3サイドセンサ122が、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。第3サイドセンサ122は、媒体搬送方向A1において、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119より下流側に、且つ、媒体搬送方向と直交する幅方向A2において媒体搬送路の両方のサイドのそれぞれに配置される。即ち、第3サイドセンサ122は、媒体搬送方向A1において、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119のそれぞれと異なる位置に配置される。特に、第3サイドセンサ122は、媒体搬送方向A1において、第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121のニップ部N2より下流側且つ撮像装置123より上流側に配置される。また、第3サイドセンサ122は、幅方向A2において、載置台103に載置された状態の、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体より内側、即ち最も外側に配置された状態のサイドガイド103bの内側側面の位置より内側に配置される。また、第3サイドセンサ122は、幅方向A2において、撮像装置123の撮像範囲の端部位置より内側に配置される。
第3サイドセンサ122は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器122a及び受光器122bと、媒体搬送路を挟んで発光器122a及び受光器122bと対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器122aは、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器122bは、フォトダイオード等であり、発光器122aにより照射され、導光管により導かれた光を受光する。発光器122a及び受光器122bの少なくとも一方と対向する位置に媒体が存在するときは、発光器122aから照射された光は媒体により遮られるため、受光器122bは発光器122aから照射された光を検出しない。第3サイドセンサ122は、受光器122bが受光する光の強度に基づいて、第3サイドセンサ122の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第3サイド信号を生成して出力する。
発光器122a及び受光器122bは、幅方向A2において異なる位置に配置されるように、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。これにより、媒体搬送装置100は、媒体の傾き度合いをより確実に検出することができる。なお、発光器122a及び受光器122bは、幅方向A2において同一位置に配置されるように、媒体搬送方向A1に間隔を空けて並べて配置されてもよい。その場合、媒体搬送装置100は、媒体の傾き度合いをより正確に検出することができる。
なお、第1中央センサ114、領域外センサ115、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117、第2サイドセンサ119及び/又は第3サイドセンサ122の各センサにおいて、導光管の代わりに、ミラー等の反射部材が使用されてもよい。また、各センサにおいて、発光器及び受光器は、媒体搬送路を挟んで対向して設けられてもよい。また、各センサは、媒体が接触している場合、又は、媒体が接触していない場合に所定の電流を流す接触検知センサ等により、媒体の存在を検出してもよい。また、各センサは、超音波センサにより、媒体の存在を検出してもよい。
図4は、媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。
媒体搬送装置100は、前述した構成に加えて、モータ131、インタフェース装置132、記憶装置140及び処理回路150等をさらに有する。
モータ131は、一又は複数のモータを含み、処理回路150からの制御信号によって、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125を回転させて媒体を搬送させる。モータ131は、各給送ローラ112を独立に回転させる別個のモータを含む。モータ131は、各第1搬送ローラ120、各第2搬送ローラ121、各第3搬送ローラ124及び各第4搬送ローラ125を独立に回転させる別個のモータを含んでもよい。
インタフェース装置132は、例えばUSB等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、不図示の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等)と電気的に接続して入力画像及び各種の情報を送受信する。また、インタフェース装置132の代わりに、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース装置とを有する通信部が用いられてもよい。所定の通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)である。通信部は、有線LAN等の通信プロトコルに従って、有線通信回線を通じて信号の送受信を行うための有線通信インタフェース装置を有してもよい。
記憶装置140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置140には、媒体搬送装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置140にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD-ROM(compact disc read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disc read only memory)等である。
記憶装置140には、データとして、累積スキュー条件テーブル及び異常スキュー条件テーブル等が記憶される。累積スキュー条件テーブルには、累積スキューが発生しているか否かを判定するための累積スキュー条件が記憶される。累積スキューは、媒体が傾いて搬送される斜行のうち、搬送中の媒体の傾き角度が変化する斜行、即ち媒体が回転移動する斜行である。異常スキュー条件テーブルには、異常スキューが発生しているか否かを判定するための異常スキュー条件が記憶される。異常スキューは、媒体が傾いて搬送される斜行のうち、搬送中の媒体の傾き角度が変化しない斜行、即ち媒体が傾いた状態で平行移動する斜行である。特に、異常スキューは、その傾き角度で媒体が進行し続けると媒体が媒体搬送路の側壁に衝突する可能性がある斜行である。搬送中の媒体の傾き角度が変化しない斜行とは、搬送中の媒体の傾き角度が全く変化しない斜行に限定されず、搬送中の媒体の傾き角度が十分に小さい角度の範囲(例えば10度以下)で変化する斜行を含む。累積スキュー条件テーブル及び異常スキュー条件テーブルの詳細については後述する。
処理回路150は、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づいて動作する。処理回路は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。処理回路150として、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
処理回路150は、操作装置105、表示装置106、載置センサ111、第1中央センサ114、領域外センサ115、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117、厚さセンサ118、第2サイドセンサ119、第3サイドセンサ122、撮像装置123、モータ131、インタフェース装置132及び記憶装置140等と接続され、これらの各部を制御する。処理回路150は、各センサから受信した各信号に基づいて、モータ131の駆動制御、撮像装置123の撮像制御等を行い、撮像装置123から入力画像を取得し、インタフェース装置132を介して情報処理装置に送信する。また、処理回路150は、各センサから受信した各信号に基づいて、媒体の累積スキュー及び/又は異常スキューが発生しているか否かを判定する。
図5は、累積スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図5に示すように、累積スキュー条件テーブルには、第1中央センサ114、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119を用いて累積スキューが発生していると判定するための累積スキュー条件が記憶されている。累積スキュー条件として、媒体(の先端)を検出したセンサの順序に関する順序条件と、一番目のセンサが媒体を検出してから所定番目のセンサが媒体を検出するまでの時間に関する時間条件とが設定される。図5に示す例では、累積スキュー条件テーブルには、複数の累積スキュー条件1~7が設定されている。
累積スキュー条件1の順序条件として、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件1の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから三番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第1時間が第1閾値T1より大きいことが設定される。第1閾値T1は、累積スキュー条件1の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第1時間と、累積スキューが発生していないときの第1時間との間の時間に予め設定される。
図6(A)は、累積スキュー条件1~4を満たす累積スキューについて説明するための模式図である。図6(A)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図6(A)において、直線L11~L15は、それぞれ累積スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L11は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L12は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L13は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。直線L14は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L15は、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体が通過した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。このように、累積スキューが発生する場合、媒体の先端は、上流側に配置されたセンサから順に各センサの位置を通過していくのでなく、上流側に配置された中央センサの位置より前に下流側に配置されたサイドセンサの位置を通過する可能性が高い。
また、累積スキューが発生する場合、幅方向A2に対する媒体の先端の角度は徐々に大きくなる。累積スキューは、複数の給送ローラ112のうちの一方のみに紙粉等が大量に付着することにより、複数の給送ローラ112のそれぞれと媒体との間の摩擦の大きさに差が生じ、各給送ローラ112から媒体に付与される給送力に差が生じる場合に発生する。また、累積スキューは、先行する媒体が傾いて搬送されることにより、先行する媒体の後端が各給送ローラ112を通過するタイミングが異なり、各給送ローラ112から後続する媒体に給送力が付与され始めるタイミングが異なる場合に発生する。即ち、累積スキューが発生している場合、複数の給送ローラ112の少なくとも一方からは、媒体に適切な給送力が付与されていない。そのため、累積スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度は、累積スキューが発生していない場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度より低くなる。
したがって、媒体搬送装置100は、媒体を検出したセンサの順序と、各センサが媒体を検出する時間の間隔とに基づいて、累積スキューが発生しているか否かを適切に判定することができる。
累積スキュー条件1では、媒体の先端が直線L11、L12、L13の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L11のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L13のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
累積スキュー条件2の順序条件として、累積スキュー条件1の順序条件に加えて、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが四番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件2の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから四番目の第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第2時間が第2閾値T2より大きいことが設定される。第2閾値T2は、累積スキュー条件2の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第2時間と、累積スキューが発生していないときの第2時間との間の時間に予め設定される。累積スキュー条件2では、媒体の先端が直線L11、L12、L13、L14の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L11のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L14のように第2サイドセンサ119の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
累積スキュー条件3の順序条件として、累積スキュー条件2の順序条件に加えて、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体を検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサが五番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件3の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから五番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出するまでの第3時間が第3閾値T3より大きいことが設定される。第3閾値T3は、累積スキュー条件3の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第3時間と、累積スキューが発生していないときの第3時間との間の時間に予め設定される。累積スキュー条件3では、媒体の先端が直線L11、L12、L13、L14、L15の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L11のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L15のように第1サイドセンサ117の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
累積スキュー条件4の順序条件として、累積スキュー条件1の順序条件に加えて、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体を検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサが四番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件4の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから四番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出するまでの第4時間が第4閾値T4より大きいことが設定される。第4閾値T4は、累積スキュー条件4の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第4時間と、累積スキューが発生していないときの第4時間との間の時間に予め設定される。媒体の搬送状況によって、媒体の先端が、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過しない可能性がある。したがって、累積スキュー条件4では、累積スキュー条件3に対して、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが四番目に媒体を検出することが除外されている。
累積スキュー条件5の順序条件として、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件5の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから三番目の第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第5時間が第5閾値T5より大きいことが設定される。第5閾値T5は、累積スキュー条件5の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第5時間と、累積スキューが発生していないときの第5時間との間の時間に予め設定される。
図6(B)は、累積スキュー条件5~7を満たす累積スキューについて説明するための模式図である。図6(B)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図6(B)において、直線L21~L25は、それぞれ累積スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L21は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L22は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L23は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L24は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。直線L25は、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体が通過した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。このように、累積スキューが発生した場合、媒体の先端は、第2中央センサ116の位置よりも先に第2サイドセンサ119の位置を通過する可能性がある。
累積スキュー条件5では、媒体の先端が直線L21、L22、L23の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L21のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L23のように第2サイドセンサ119の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
累積スキュー条件6の順序条件として、累積スキュー条件5の順序条件に加えて、第2中央センサ116が四番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件6の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから四番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第6時間が第6閾値T6より大きいことが設定される。第6閾値T6は、累積スキュー条件6の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第6時間と、累積スキューが発生していないときの第6時間との間の時間に予め設定される。累積スキュー条件6では、媒体の先端が直線L21、L22、L23、L24の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L21のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L24のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
累積スキュー条件7の順序条件として、累積スキュー条件6の順序条件に加えて、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体を検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサが五番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件7の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから五番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出するまでの第7時間が第7閾値T7より大きいことが設定される。第7閾値T7は、累積スキュー条件7の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第7時間と、累積スキューが発生していないときの第7時間との間の時間に予め設定される。累積スキュー条件7では、媒体の先端が直線L21、L22、L23、L24、L25の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L21のように第1中央センサ114の位置を通過してから直線L25のように第1サイドセンサ117の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。
なお、累積スキュー条件テーブルには、累積スキュー条件1~7のうちの少なくとも一つが含まれていればよく、他の条件は設定されなくてもよい。
媒体搬送装置100では、媒体搬送路の中央部に、媒体搬送方向A1において相互に異なる位置に第1中央センサ114及び第2中央センサ116が配置される。そのため、第1中央センサ114は、第2中央センサ116の下流側に配置された各サイドセンサから十分に離れた上流側の位置に配置される。これにより、媒体が第1中央センサ114の位置を通過してから各サイドセンサまでの位置を通過するまでの時間が十分に大きくなるため、媒体搬送装置100は、各センサが媒体を検出する時間の間隔に基づいて、累積スキューの発生をより高精度に検出できる。また、第1中央センサ114とは別に第2中央センサ116が設けられることにより、媒体搬送装置100は、累積スキュー条件をより細かく設定でき、累積スキューの発生をより高精度に検出できる。
図7は、異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7に示すように、異常スキュー条件テーブルには、第1中央センサ114、第2中央センサ116、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119を用いて異常スキューが発生していると判定するための異常スキュー条件が記憶されている。異常スキュー条件として、媒体(の先端)を検出したセンサの順序に関する順序条件と、一番目のセンサが媒体を検出してから所定番目のセンサが媒体を検出するまでの時間に関する時間条件とが設定される。図7に示す例では、異常スキュー条件テーブルには、複数の異常スキュー条件1~4が設定されている。
異常スキュー条件1の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が二番目に媒体を検出することが設定される。異常スキュー条件1の時間条件は設定されていない。即ち、異常スキュー条件1の順序条件が満たされた場合、特定のセンサが媒体を検出してから他のセンサが媒体を検出するまでの時間に関わらず、異常スキュー条件1が満たされたと判定される。
図8(A)は、異常スキュー条件1~2を満たす異常スキューについて説明するための模式図である。図8(A)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図8(A)において、直線L31~L33は、それぞれ異常スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L31は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L32は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L33は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。このように、異常スキューが発生した場合、媒体の先端は、大きく傾き、上流側の中央部に配置された第1中央センサ114の位置を通過する前に、下流側のサイドに配置された第1サイドセンサ117を通過する可能性が高い。
また、搬送中の媒体の傾き角度が変化しない異常スキューが発生している場合、複数の給送ローラ112の両方から、媒体に適切な給送力が付与されている。そのため、異常スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度は、累積スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度より高くなる。
したがって、媒体搬送装置100は、媒体を検出したセンサの順序と、一番目のセンサが媒体を検出してから特定のセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、異常スキューが発生しているか否かを適切に判定することができる。
異常スキュー条件1では、媒体の先端が直線L31、L32の順に遷移することが規定される。
異常スキュー条件2の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が二番目に媒体を検出することが設定される。異常スキュー条件2の時間条件は設定されていない。媒体の搬送状況によって、媒体の先端が、第1中央センサ114を通過しない可能性がある。したがって、異常スキュー条件2では、異常スキュー条件1に対して、第1中央センサ114でなく、第2中央センサ116が二番目に媒体を検出することが規定されている。異常スキュー条件2では、媒体の先端が直線L32の状態を経ずに、直線L31、L33の順に遷移することが規定される。
異常スキュー条件3の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが二番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が三番目に媒体を検出することが設定される。異常スキュー条件3の時間条件は設定されていない。
図8(B)は、異常スキュー条件3~4を満たす異常スキューについて説明するための模式図である。図8(B)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図8(B)において、直線L41~L44は、それぞれ異常スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L41は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L42は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L43は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L44は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。このように、異常スキューが発生した場合、媒体の先端は、大きく傾き、上流側の中央部に配置された第1中央センサ114の位置を通過する前に、下流側のサイドに配置された第1サイドセンサ117に加えて第2サイドセンサ119を通過する可能性がある。
異常スキュー条件3では、媒体の先端が直線L41、L42、L43の順に遷移することが規定される。
異常スキュー条件4の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが二番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出することが設定される。異常スキュー条件4の時間条件は設定されていない。媒体の搬送状況によって、媒体の先端が、第1中央センサ114を通過しない可能性がある。したがって、異常スキュー条件4では、異常スキュー条件3に対して、第1中央センサ114でなく、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出することが規定されている。異常スキュー条件4では、媒体の先端が直線L43の状態を経ずに、直線L41、L42、L44のように遷移することを規定される。
なお、異常スキュー条件テーブルには、異常スキュー条件1~4のうちの少なくとも一つが含まれていればよく、他の条件は設定されなくてもよい。
媒体搬送装置100では、媒体搬送路の中央部に、媒体搬送方向A1において相互に異なる位置に第1中央センサ114及び第2中央センサ116が配置される。これにより、第1中央センサ114は、第2中央センサ116の下流側に配置された各サイドセンサから十分に離れた上流側の位置に配置される。そのため、媒体搬送装置100は、媒体が第1中央センサ114の位置より先に各サイドセンサの位置を通過した場合に、媒体の傾き角度が大きい異常スキューが発生していると判定することができる。
図9は、記憶装置140及び処理回路150の概略構成を示す図である。
図9に示すように、記憶装置140には、制御プログラム141及び判定プログラム142等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。処理回路150は、記憶装置140に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、処理回路150は、制御部151及び判定部152として機能する。
図10及び図11は、媒体搬送装置100の媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。
以下、図10及び図11に示したフローチャートを参照しつつ、媒体搬送装置100の媒体読取処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主に処理回路150により媒体搬送装置100の各要素と協働して実行される。
最初に、制御部151は、利用者により操作装置105又は情報処理装置を用いて媒体の読み取りの指示が入力されて、媒体の読み取りを指示する操作信号を操作装置105又はインタフェース装置132から受信するまで待機する(ステップS101)。
次に、制御部151は、載置センサ111から載置信号を取得し、取得した載置信号に基づいて、載置台103に媒体が載置されているか否かを判定する(ステップS102)。載置台103に媒体が載置されていない場合、制御部151は、一連のステップを終了する。
一方、載置台103に媒体が載置されている場合、制御部151は、モータ131を駆動する。これにより、制御部151は、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125を回転させて、媒体を給送及び搬送させる(ステップS103)。
次に、判定部152は、累積スキュー条件テーブルに記憶された何れかの累積スキュー条件が満たされたか否かを判定する(ステップS104)。判定部152は、第1中央センサ114、第2中央センサ116、各第1サイドセンサ117及び各第2サイドセンサ119から定期的に第1中央信号、第2中央信号、第1サイド信号及び第2サイド信号を取得する。判定部152は、各信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が、その信号を送信したセンサの位置を通過したと判定する。判定部152は、媒体の先端が各センサの位置を通過したときに、各センサの通過順番及び通過時刻を記憶装置140に記憶する。判定部152は、累積スキュー条件テーブルに記憶された複数の累積スキュー条件ごとに、記憶装置140に記憶した通過順番及び通過時刻が、各累積スキュー条件の順序条件及び時間条件を満たすか否かを判定する。
何れの累積スキュー条件も満たされていない場合、判定部152は、媒体の累積スキューが発生していないと判定し(ステップS105)、ステップS111へ処理を移行する。
一方、何れかの累積スキュー条件が満たされた場合、判定部152は、媒体の累積スキューが発生したと判定する(ステップS106)。
このように、判定部152は、各累積スキュー条件が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。さらに、判定部152は、各センサが媒体を検出する時間の間隔の合計、即ち少なくとも一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
特に、判定部152は、累積スキュー条件1が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出した場合に、第1中央センサ114が媒体を検出してから第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第1時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
また、判定部152は、累積スキュー条件3又は累積スキュー条件4が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出し、その後、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサが媒体を検出した場合に、第1中央センサ114が媒体を検出してから、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサが媒体を検出するまでの第3時間又は第4時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
また、判定部152は、累積スキュー条件5が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、二番目に媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出した場合に、第1中央センサ114が媒体を検出してから、その第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第5時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
これらにより、判定部152は、搬送中の媒体の傾き角度が変化していることを早期且つ高精度に検出することができる。
次に、判定部152は、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出しているか否かを判定する(ステップS107)。判定部152は、複数の領域外センサ115から定期的に領域外信号を受信する。判定部152は、媒体を先に検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置された領域外センサ115から受信した何れかの領域外信号の信号値が、媒体が存在することを示す場合、媒体の端部が、その領域外センサ115の位置を通過したと判定する。その場合、判定部152は、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出したと判定する。
領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出している場合、判定部152は、媒体のスキュー補正を実行せずに(ステップS108)、ステップS111へ処理を移行する。
図12(A)、(B)は、媒体の端部が領域外センサ115の位置を通過している状態を示す模式図である。図12(A)、(B)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図12(A)の点線は、先端の右側部分が先行するように傾いて搬送され且つ右端が右側の領域外センサ115を通過している媒体M1を示す。媒体M1の傾きを補正するためには、媒体の遅れている側(左側)が先行する側(右側)より進行するように、遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度を、先行する側に配置された給送ローラ112の周速度より高くする必要がある。この場合、媒体M1は、一点鎖線で示すように、図12(A)の矢印A11の方向に回転し、媒体M1の右端は、媒体搬送路の右側の側壁から離れる方向に移動(回転)する。
図12(B)の点線は、先端の左側部分が先行するように傾いて搬送され且つ右端が右側の領域外センサ115を通過している媒体M2を示す。媒体M2の傾きを補正するためには、媒体の遅れている側(右側)が先行する側(左側)より進行するように、遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度を、先行する側に配置された給送ローラ112の周速度より高くする必要がある。この場合、媒体M2は、一点鎖線で示すように、図12(B)の矢印A12の方向に回転し、媒体M2の右端は、媒体搬送路の右側の側壁に近づく方向に移動(回転)する。その結果、媒体M2の右端が媒体搬送路の右側の側壁に衝突し、媒体のジャムが発生する可能性がある。
このように、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出している場合に媒体のスキュー補正が実行されると、媒体の進行が遅れている側の端部が媒体の側壁に衝突して媒体のジャムが発生する可能性がある。判定部152は、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出している場合に、媒体のスキュー補正を実行しないことにより、媒体のジャムの発生を抑制することができる。
一方、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出していない場合、判定部152は、媒体の第1スキュー量を算出する(ステップS109)。判定部152は、先行している側に配置された第1サイドセンサ117が媒体の先端を検出してから媒体の進行が遅れている側に配置された第1サイドセンサ117が媒体の先端を検出するまでの時間を第1スキュー量として算出する。なお、判定部152は、上記の時間に媒体の搬送速度を乗じた距離を第1スキュー量として算出してもよい。また、判定部152は、上記の距離を複数の第1サイドセンサ117の間の距離で除算した除算値、又は、その除算値の逆正接を第1スキュー量として算出してもよい。また、判定部152は、各第1サイドセンサ117が媒体を検出したタイミングの代わりに、各第2サイドセンサ119が媒体を検出したタイミングを用いて、第1スキュー量を算出してもよい。
次に、制御部151は、媒体のスキュー補正を開始する(ステップS110)。制御部151は、複数の給送ローラ112の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正する。制御部151は、幅方向A2において、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度が、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度より速く(高く)なるように、各給送ローラ112の周速度を変更する。制御部151は、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度を速く(高く)し、且つ/又は、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度を遅く(低く)する。制御部151は、第1スキュー量が大きいほど、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度と、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度の差が大きくなるように各周速度を設定する。これにより、媒体は先行している側に配置された給送ローラ112を中心に回転するため、媒体のスキューが解消する。
次に、判定部152は、異常スキュー条件テーブルに記憶された何れかの異常スキュー条件が満たされたか否かを判定する(ステップS111)。判定部152は、異常スキュー条件テーブルに記憶された複数の異常スキュー条件ごとに、記憶装置140に記憶された通過順番及び通過時刻が、各異常スキュー条件の順序条件及び時間条件を満たすか否かを判定する。
何れかの異常スキュー条件が満たされた場合、判定部152は、媒体の異常スキューが発生したと判定する(ステップS112)。
次に、制御部151は、媒体の異常処理を実行し(ステップS113)、一連のステップを終了する。制御部151は、異常処理として、モータ131を停止して、媒体の給送及び搬送を停止する。また、制御部151は、異常処理として、媒体の異常スキューが発生したことを示す情報を表示装置106に表示し又はインタフェース装置132を介して情報処理装置に送信することにより利用者に通知する。
一方、ステップS111において何れの異常スキュー条件も満たされていなかった場合、判定部152は、媒体の異常スキューが発生していないと判定する(ステップS114)。
このように、判定部152は、異常スキュー条件1が満たされたか否かを判定することにより、媒体の異常スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が媒体を検出する前に複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する。
また、判定部152は、異常スキュー条件3が満たされたか否かを判定することにより、媒体の異常スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が媒体を検出する前に複数の第2サイドセンサ119のうちの一方のセンサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する。
これらにより、判定部152は、搬送中の媒体が搬送路の側壁に衝突するように搬送されていることを早期且つ高精度に検出することができる。
次に、判定部152は、媒体の先端が第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121の位置を通過したか否かを判定する(ステップS115)。判定部152は、各第3サイドセンサ122から定期的に第3サイド信号を取得する。判定部152は、何れかの第3サイド信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121の位置を通過したと判定する。なお、判定部152は、媒体の給送を開始してから予め定められた時間が経過した時に、媒体の先端が第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121の位置を通過したと判定してもよい。まだ媒体の先端が第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121の位置を通過していない場合、判定部152は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104以降の処理を繰り返す。
一方、媒体の先端が第1搬送ローラ120及び第2搬送ローラ121の位置を通過した場合、制御部151は、撮像装置123に媒体の撮像を開始させる(ステップS116)。
次に、判定部152は、現在、スキュー補正中であるか否かを判定する(ステップS117)。判定部152は、ステップS110で制御部151がスキュー補正を開始したか否かにより、スキュー補正中であるか否かを判定する。スキュー補正中でない場合、判定部152は、ステップS122へ処理を移行する。
一方、スキュー補正中である場合、判定部152は、媒体の第2スキュー量を算出する(ステップS118)。判定部152は、先行している側に配置された第3サイドセンサ122が媒体の先端を検出してから媒体の進行が遅れている側に配置された第3サイドセンサ122が媒体の先端を検出するまでの時間を第2スキュー量として算出する。
なお、判定部152は、先行している側に配置された第1サイドセンサ117が媒体の後端を検出してから媒体の進行が遅れている側に配置された第1サイドセンサ117が媒体の後端を検出するまでの時間を第2スキュー量として算出してもよい。また、判定部152は、先行している側に配置された第3サイドセンサ122が媒体の後端を検出してから媒体の進行が遅れている側に配置された第3サイドセンサ122が媒体の後端を検出するまでの時間を第2スキュー量として算出してもよい。また、判定部152は、上記の各時間に媒体の搬送速度を乗じた距離を第2スキュー量として算出してもよい。また、判定部152は、上記の距離を複数の第3サイドセンサ122の間の距離で除算した除算値、又は、その除算値の逆正接を第2スキュー量として算出してもよい。
次に、判定部152は、ステップS109で算出した第1スキュー量と、ステップS118で算出した第2スキュー量の変化量が変化量閾値以上であるか否かを判定する(ステップS119)。判定部152は、第1スキュー量から第2スキュー量を減算した減算値、又は、第1スキュー量を第2スキュー量で除算した除算値を変化量として算出する。判定部152は、変化量が変化量閾値以上である場合、スキュー補正量が適正であると判定し、スキュー補正量を変更せずに、ステップS122へ処理を移行する。一方、判定部152は、変化量が変化量閾値未満である場合、スキュー補正量が不足していると判定する。変化量閾値は、事前の実験により、媒体のスキューが適切に補正されている場合の変化量と、媒体のスキューが適切に補正されていない場合の変化量との間の値に設定される。
変化量が変化量閾値未満である場合、判定部152は、搬送される媒体の厚さが厚さ閾値以上であるか否かを判定する(ステップS120)。判定部152は、厚さセンサ118から定期的に厚さ信号を取得する。厚さセンサ118が超音波センサである場合、判定部152は、何れかの厚さ信号の信号値が所定閾値以下である場合に、媒体の厚さが厚さ閾値以上であると判定する。厚さ閾値は、例えばPPC(Plain Paper Copier)用紙の厚さと薄紙の厚さの間の値に設定される。所定閾値は、搬送される媒体の厚さが厚さ閾値である場合の厚さ信号の信号値に設定される。厚さセンサ118が反射光センサ、圧力センサ又は移動量センサである場合、判定部152は、何れかの厚さ信号の信号値が所定閾値以上である場合に、媒体の厚さが厚さ閾値以上であると判定する。判定部152は、媒体の厚さが厚さ閾値未満である場合、搬送される媒体が薄紙であると判定し、スキュー補正量を変更せずに、ステップS122へ処理を移行する。これにより、媒体搬送装置100は、薄紙のように強度の低い媒体を強引に回転させて、媒体を損傷させてしまうことを抑制できる。一方、判定部152は、媒体の厚さが厚さ閾値以上である場合、搬送される媒体が薄紙でないと判定する。
媒体の厚さが厚さ閾値以上である場合、制御部151は、スキュー補正量を変更する(ステップS121)。制御部151は、スキュー補正量を現在のスキュー補正量より大きくする。制御部151は、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度と、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度の差が、ステップS110で設定した差より大きくなるように各周速度を設定する。制御部151は、最初に設定したスキュー補正量で媒体のスキューを十分に補正できない場合に、スキュー補正量を大きくすることにより、媒体のスキューをより確実に補正することができる。これにより、制御部151は、媒体が傾いた状態で撮像され、媒体の一部(角)が入力画像に含まれない画像欠けが発生することを抑制できる。また、制御部151は、スキュー補正量を段階的に変更することにより、スキューを補正し過ぎて、媒体のジャム又は損傷が発生すること、及び、媒体の搬送速度が低下することを抑制できる。
次に、制御部151は、媒体の後端が撮像装置123の撮像位置を通過するまで待機する(ステップS122)。制御部151は、各第3サイドセンサ122から定期的に第3サイド信号を取得する。制御部151は、各第3サイド信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化したときに、媒体の後端が各第3サイドセンサ122の位置を通過したと判定する。制御部151は、媒体の後端が何れかの第3サイドセンサ122の位置を通過してから所定時間が経過した時に、媒体の後端が撮像位置を通過したと判定する。所定時間は、媒体が第3サイドセンサ122の位置から、撮像装置123の撮像位置まで移動するのに要する時間に設定される。なお、制御部151は、媒体の給送を開始してから予め定められた時間が経過した時に、媒体の後端が撮像位置を通過したと判定してもよい。
次に、制御部151は、撮像装置123から入力画像を取得し、取得した入力画像を、インタフェース装置132を介して情報処理装置に送信することにより出力する(ステップS123)。
次に、制御部151は、載置センサ111から取得する載置信号に基づいて載置台103に媒体が残っているか否かを判定する(ステップS124)。載置台103に媒体が残っている場合、制御部151は、ステップS103へ処理を戻し、ステップS103~S124の処理を繰り返す。
一方、載置台103に媒体が残っていなかった場合、制御部151は、モータ131を停止させる。これにより、制御部151は、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125を停止させる(ステップS125)。そして、制御部151は、一連のステップを終了する。
なお、ステップS104~S110の処理が省略され、判定部152は、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定しなくてもよい。また、ステップS107~S108の処理が省略され、制御部151は、領域外センサ115が媒体の進行が遅れている側の端部を検出しているか否かに関わらず、媒体のスキュー補正を実行してもよい。また、ステップS111~S114の処理が省略され、判定部152は、媒体の異常スキューが発生したか否かを判定しなくてもよい。また、ステップS117~S121の処理が省略され、制御部151は、スキュー補正量を変更しなくてもよい。また、ステップS119の処理が省略され、制御部151は、変化量が変化量閾値以上であるか否かに関わらず、媒体のスキュー補正量を変更してもよい。また、ステップS120の処理が省略され、制御部151は、媒体の厚さが厚さ閾値以上であるか否かに関わらず、媒体のスキュー補正量を変更してもよい。
また、制御部151は、利用者による操作装置105又は情報処理装置を用いた、ステップS104~S110、S107~S108、S111~S114、S117~S121、S119又はS120の各処理を実行するか否かの設定を受け付けてもよい。
また、ステップS109において算出した第1スキュー量がスキュー量閾値より大きい場合、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行せずに、異常処理を実行し、一連のステップを終了してもよい。スキュー量閾値は、例えば、事前の実験において媒体の搬送を継続した場合に媒体が媒体搬送路の側壁に衝突したときの第1スキュー量の平均値、中央値又は最小値等に設定される。これにより、媒体搬送装置100は、媒体を強引に回転させすぎて、媒体を損傷させてしまうことを抑制できる。
以上詳述したように、媒体搬送装置100では、媒体搬送路の中央部及び/又はサイドに一又は複数のセンサが配置される。媒体搬送装置100は、何れかのセンサが媒体を検出してから他のセンサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。これにより、媒体搬送装置100は、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となった。
特に、媒体搬送装置100は、媒体の累積スキューが発生していることを早期に検出し、媒体の累積スキューを適切に補正することが可能となり、媒体読取処理の処理性能を向上させることが可能となった。
また、媒体搬送装置100は、利用者により媒体が載置台103にどのようにセットされたかにかかわらず、安定して媒体を搬送することが可能となり、入力画像の生産性を向上させることが可能となった。利用者は、載置台103に媒体をセットする際に、媒体の先端を揃える作業、又は、相互にサイズが異なる媒体の端部を揃える作業等を行う必要がなくなり、媒体搬送装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となった。
図13(A)、(B)は、それぞれ他の実施形態に係る媒体搬送装置における累積スキュー条件テーブル及び異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
本実施形態に係る累積スキュー条件テーブルには、図5に示した累積スキュー条件1~7に加えて、図13(A)に示す累積スキュー条件8~9が設定される。また、異常スキュー条件テーブルには、図7に示した異常スキュー条件1~4に代えて、図13(B)に示す異常スキュー条件1~2が設定される。
累積スキュー条件8の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が四番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件8の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから四番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第8時間が第8閾値T8より大きいことが設定される。第8閾値T8は、累積スキュー条件8の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第8時間と、異常スキューが発生しているときの第8時間との間の時間に予め設定される。
一方、異常スキュー条件1の順序条件として、累積スキュー条件8の順序条件と同一の条件が設定される。但し、異常スキュー条件1の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから四番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第8時間が第8閾値T8以下であることが設定される。
図14(A)は、累積スキュー条件8を満たす累積スキューについて説明するための模式図であり、図14(B)は、異常スキュー条件1を満たす異常スキューについて説明するための模式図である。図14(A)、(B)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図14(A)において、直線L51~L54は、それぞれ累積スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L51は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L52は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L53は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L14は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。
一方、図14(B)において、直線L61~L64は、それぞれ異常スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L61は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L62は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L63は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L64は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。
このように、累積スキューが発生した場合と、異常スキューが発生した場合とで、媒体を検出するセンサの順序が同じになる可能性がある。但し、上記したように、異常スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度は、累積スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度より高くなる。したがって、媒体搬送装置100は、各センサが媒体を検出する時間の間隔に基づいて、累積スキューが発生しているか異常スキューが発生しているかを適切に判定することができる。
累積スキュー条件8では、媒体の先端が直線L51、L52、L53、L54の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L51のように第1サイドセンサ117の位置を通過してから直線L54のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。異常スキュー条件1では、媒体の先端が直線L61、L62、L63、L64の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L61のように第1サイドセンサ117の位置を通過してから直線L64のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が小さいことが規定される。
図13(A)、(B)に戻って、累積スキュー条件9の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが二番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が三番目に媒体を検出し、第2中央センサ116が四番目に媒体を検出することが設定される。累積スキュー条件9の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから四番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第9時間が第9閾値T9より大きいことが設定される。第9閾値T9は、累積スキュー条件9の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第9時間と、異常スキューが発生しているときの第9時間との間の時間に予め設定される。
一方、異常スキュー条件2の順序条件として、累積スキュー条件9の順序条件と同一の条件が設定される。但し、異常スキュー条件2の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから四番目の第2中央センサ116が媒体を検出するまでの第9時間が第9閾値T9以下であることが設定される。
図15(A)は、累積スキュー条件9を満たす累積スキューについて説明するための模式図であり、図15(B)は、異常スキュー条件2を満たす異常スキューについて説明するための模式図である。図15(A)、(B)は、上側筐体102を開いた状態で下側筐体101を上方から見た模式図である。
図15(A)において、直線L71~L74は、それぞれ累積スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L71は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L72は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L73は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L74は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。
一方、図15(B)において、直線L81~L84は、それぞれ異常スキューが発生している媒体の先端の推移を示している。直線L81は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L82は、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体が通過した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサを通過する時の媒体の先端を示す。直線L83は、第1中央センサ114を通過する時の媒体の先端を示す。直線L84は、第2中央センサ116を通過する時の媒体の先端を示す。
このように、累積スキューが発生した場合と、異常スキューが発生した場合とで、媒体を検出するセンサの順序が同じとなる可能性がある。但し、上記したように、異常スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度は、累積スキューが発生している場合に媒体が媒体搬送方向A1に進行する速度より高くなる。したがって、媒体搬送装置100は、各センサが媒体を検出する時間の間隔に基づいて、累積スキューが発生しているか異常スキューが発生しているかを適切に判定することができる。
累積スキュー条件9では、媒体の先端が直線L71、L72、L73、L74の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L71のように第1サイドセンサ117の位置を通過してから直線L74のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が大きいことが規定される。異常スキュー条件1では、媒体の先端が直線L81、L82、L83、L84の順に遷移し且つ媒体の先端が直線L81のように第1サイドセンサ117の位置を通過してから直線L84のように第2中央センサ116の位置を通過するまでの時間が小さいことが規定される。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、各センサが媒体を検出する時間の間隔に基づいて累積スキューが発生しているか異常スキューが発生しているかを判定する場合も、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となった。
図16(A)、(B)は、それぞれさらに他の実施形態に係る媒体搬送装置における累積スキュー条件テーブル及び異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
本実施形態に係る媒体搬送装置は、媒体搬送装置100と同様の構成及び機能を有する。但し、本実施形態では、媒体搬送装置は第2中央センサ116を有さず、幅方向A2において媒体搬送路の中央部に配置されるセンサは、第1中央センサ114のみである。本実施形態では、第1中央センサ114が、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサ及び中央センサの一例である。また、第1サイドセンサ117は、媒体搬送方向において第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイド及びその反対側のサイドにそれぞれ配置された第2センサ及び第4センサの一例である。また、第2サイドセンサ119は、媒体搬送方向において第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサの一例である。また、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119は、サイドセンサの一例である。
累積スキュー条件テーブルには、第1中央センサ114、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119を用いて累積スキューが発生していると判定するための累積スキュー条件が記憶されている。また、異常スキュー条件テーブルには、第1中央センサ114、第1サイドセンサ117及び第2サイドセンサ119を用いて異常スキューが発生していると判定するための異常スキュー条件が記憶されている。
累積スキュー条件1の順序条件として、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出することが設定される。即ち、累積スキュー条件1の順序条件として、図5に示した累積スキュー条件2のうち、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出することが削除された条件が設定される。累積スキュー条件1の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから三番目の第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第10時間が第10閾値T10より大きいことが設定される。第10閾値T10は、累積スキュー条件1の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第10時間と、累積スキューが発生していないときの第10時間との間の時間に予め設定される。
累積スキュー条件2の順序条件として、累積スキュー条件1の順序条件に加えて、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体を検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサが四番目に媒体を検出することが設定される。即ち、累積スキュー条件1の順序条件として、図5に示した累積スキュー条件3のうち、第2中央センサ116が三番目に媒体を検出することが削除された条件が設定される。累積スキュー条件2の時間条件として、一番目の第1中央センサ114が媒体を検出してから四番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出するまでの第11時間が第11閾値T11より大きいことが設定される。第11閾値T11は、累積スキュー条件2の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第11時間と、累積スキューが発生していないときの第11時間との間の時間に予め設定される。
累積スキュー条件3の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出することが設定される。即ち、累積スキュー条件3の順序条件として、図5に示した累積スキュー条件2のうち、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出することが削除され且つ第2中央センサ116の代わりに第1中央センサ114が三番目に媒体を検出する条件が設定される。累積スキュー条件3の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから三番目の第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第12時間が第12閾値T12より大きいことが設定される。第12閾値T12は、累積スキュー条件3の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第12時間と、累積スキューが発生していないときの第12時間との間の時間に予め設定される。
累積スキュー条件4の順序条件として、累積スキュー条件3の順序条件に加えて、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサ、即ち既に媒体を検出した第1サイドセンサ117の反対側に配置されたセンサが四番目に媒体を検出することが設定される。即ち、累積スキュー条件4の順序条件として、図5に示した累積スキュー条件3のうち、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出することが削除され且つ第2中央センサ116の代わりに第1中央センサ114が三番目に媒体を検出する条件が設定される。累積スキュー条件4の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから四番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出するまでの第13時間が第13閾値T13より大きいことが設定される。第13閾値T13は、累積スキュー条件4の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第13時間と、累積スキューが発生していないときの第13時間との間の時間に予め設定される。
一方、異常スキュー条件1として、図7に示した異常スキュー条件1と同一の条件が設定され、異常スキュー条件2として、図7に示した異常スキュー条件3と同一の条件がさらに設定されてもよい。
本実施形態においても、判定部152は、各累積スキュー条件が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。さらに、判定部152は、各センサが媒体を検出する時間の間隔の合計、即ち少なくとも一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
特に、判定部152は、累積スキュー条件1が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、二番目に媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出した場合に、第1中央センサ114が媒体を検出してからその第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第10時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
また、判定部152は、累積スキュー条件3が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、一番目に媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出した場合に、その第1サイドセンサ117が媒体を検出してからその第2サイドセンサ119が媒体を検出するまでの第12時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
また、判定部152は、累積スキュー条件2が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が一番目に媒体を検出し、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、二番目に媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出し、その後、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサが媒体を検出した場合に、第1中央センサ114が媒体を検出してから、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサが媒体を検出するまでの第11時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
また、判定部152は、累積スキュー条件4が満たされたか否かを判定することにより、媒体の累積スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が二番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、一番目に媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが三番目に媒体を検出し、その後、複数の第1サイドセンサ117のうちの他方のセンサが媒体を検出した場合に、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが媒体を検出してから、他方のセンサが媒体を検出するまでの第12時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する。
これらにより、判定部152は、搬送中の媒体の傾き角度が変化していることを早期且つ高精度に判定することができる。
また、判定部152は、異常スキュー条件1又は異常スキュー条件2が満たされたか否かを判定することにより、媒体の異常スキューが発生したか否かを判定する。即ち、判定部152は、第1中央センサ114が媒体を検出する前に複数の第2サイドセンサ119のうちの一方のセンサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する。
これにより、判定部152は、搬送中の媒体が搬送路の側壁に衝突するように搬送されていることを早期且つ高精度に判定することができる。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、媒体搬送路の中央部に配置されるセンサが一つである場合も、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となった。
図17(A)、(B)は、それぞれさらに他の実施形態に係る媒体搬送装置における累積スキュー条件テーブル及び異常スキュー条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
本実施形態に係る媒体搬送装置は、媒体搬送装置100と同様の構成及び機能を有する。但し、本実施形態では、媒体搬送装置は第2中央センサ116を有さず、幅方向A2において媒体搬送路の中央部に配置されるセンサは、第1中央センサ114のみである。累積スキュー条件テーブルには、図16(A)に示した累積スキュー条件1~4に加えて、図17(A)に示す累積スキュー条件5が設定される。また、異常スキュー条件テーブルには、図16(B)に示した異常スキュー条件1~2に代えて、図17(B)に示す異常スキュー条件1が設定される。
累積スキュー条件5の順序条件として、複数の第1サイドセンサ117のうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、複数の第2サイドセンサ119のうちの、媒体を検出した第1サイドセンサ117と同じ側に配置されたセンサが二番目に媒体を検出し、第1中央センサ114が三番目に媒体を検出することが設定される。即ち、累積スキュー条件1の順序条件として、図13(A)に示した累積スキュー条件9のうち、第2中央センサ116が四番目に媒体を検出することが削除された条件が設定される。累積スキュー条件5の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから三番目の第1中央センサ114が媒体を検出するまでの第14時間が第14閾値T14より大きいことが設定される。第14閾値T14は、累積スキュー条件5の順序条件を満たすように媒体が搬送された場合に、累積スキューが発生しているときの第14時間と、異常スキューが発生しているときの第14時間との間の時間に予め設定される。
一方、異常スキュー条件1の順序条件として、累積スキュー条件5の順序条件と同一の条件が設定される。即ち、異常スキュー条件1の順序条件として、図13(B)に示した異常スキュー条件2のうち、第2中央センサ116が四番目に媒体を検出することが削除された条件が設定される。但し、異常スキュー条件1の時間条件として、一番目の第1サイドセンサ117が媒体を検出してから三番目の第1中央センサ114が媒体を検出するまでの第14時間が第14閾値T14以下であることが設定される。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、媒体搬送路の中央部に配置されるセンサが一つであり、且つ、各センサが媒体を検出する間の時間に基づいて累積スキューが発生しているか異常スキューが発生しているかを判定する。この場合も、媒体搬送装置は、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となった。
図18は、他の実施形態に係る媒体搬送装置における処理回路250の概略構成を示す図である。処理回路250は、媒体搬送装置100の処理回路150の代わりに使用され、処理回路150の代わりに、媒体読取処理等を実行する。処理回路250は、制御回路251及び判定回路252等を有する。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
制御回路251は、制御部の一例であり、制御部151と同様の機能を有する。制御回路251は、操作装置105又はインタフェース装置132から操作信号を、載置センサ111から載置信号を、判定回路252から媒体の累積スキュー又は異常スキューの判定結果を受信する。制御回路251は、受信した各信号に基づいてモータ131を制御するとともに、撮像装置123から入力画像を取得し、インタフェース装置132に出力する。
判定回路252は、判定部の一例であり、判定部152と同様の機能を有する。判定回路252は、第1中央センサ114から第1中央信号を、領域外センサ115から領域外信号を、第2中央センサ116から第2中央信号を、第1サイドセンサ117から第1サイド信号を、厚さセンサ118から厚さ信号を、第2サイドセンサ119から第2サイド信号を、第3サイドセンサ122から第3サイド信号をそれぞれ受信する。判定回路252は、受信した各信号に基づいて媒体の累積スキュー及び異常スキューが発生したか否かを判定し、判定結果を制御回路251に出力する。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、処理回路250を用いる場合も、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することが可能となった。
以上、好適な実施形態について説明してきたが、実施形態はこれらに限定されない。例えば、媒体搬送装置は、複数の給送ローラ112に代えて、複数の第1搬送ローラ120、第2搬送ローラ121、第3搬送ローラ124及び/又は第4搬送ローラ125の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正してもよい。
また、媒体搬送装置において、複数の領域外センサ115、複数の第1サイドセンサ117、複数の第2サイドセンサ119及び/又は複数の第3サイドセンサ122のうち、何れか一方のセンサは省略されてもよい。
また、媒体搬送装置は、分離モードで動作する場合と非分離モードで動作する場合とで、スキュー補正を実行するか否かの判定基準、及び/又は、異常処理を実行するか否かの判定基準を変更してもよい。例えば、制御部151は、分離モードで動作する場合は媒体の累積スキューが発生したときに媒体のスキュー補正を実行し、非分離モードで動作する場合は媒体の累積スキューが発生しても媒体のスキュー補正を実行しない。これにより、媒体搬送装置は媒体のジャムが発生することを抑制できる。または、制御部151は、分離モードで動作する場合は媒体の累積スキューが発生したときに媒体のスキュー補正を実行し、非分離モードで動作する場合は媒体の累積スキューが発生したときに異常処理を実行する。これにより、媒体搬送装置は媒体のジャムが発生することを防止できる。また、制御部151は、非分離モードで動作する場合のスキュー量閾値を分離モードで動作する場合のスキュー量閾値より小さくしてもよい。これにより、媒体搬送装置は媒体のジャムが発生することを抑制できる。
また、媒体搬送装置は、分離モードで動作する場合と非分離モードで動作する場合とで、累積スキューの判定基準を変更してもよい。例えば、判定部152は、非分離モードで動作する場合の累積スキューの判定基準を、分離モードで動作する場合の累積スキューの判定基準より厳しくする。判定部152は、非分離モードで動作する場合の第1~第14閾値T1~T14を、分離モードで動作する場合の第1~第14閾値T1~T14より大きくすることにより、判定基準を厳しくする。これにより、媒体搬送装置は、媒体を強引に補正しすぎて、媒体を損傷させてしまうことを抑制できる。
また、媒体搬送装置は、いわゆるUターンパスを有し、載置台に載置された媒体を上側から順に給送及び搬送し、排出台に排出してもよい。その場合、給送ローラは、分離ローラの上方に、分離ローラに対向して配置される。この場合も、媒体搬送装置は、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを適切に判定することができる。
100 媒体搬送装置、112 給送ローラ、113 分離ローラ、114 第1中央センサ、116 第2中央センサ、117 第1サイドセンサ、119 第2サイドセンサ、120 第1搬送ローラ、121 第2搬送ローラ、124 第3搬送ローラ、125 第4搬送ローラ、152 判定部

Claims (15)

  1. 媒体を搬送する搬送ローラと、
    媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、
    媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、
    媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、
    前記第1センサが一番目に媒体を検出し、前記第3センサが二番目に媒体を検出し、前記第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記第1センサが媒体を検出してから前記第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドの反対側のサイドに配置された第4センサをさらに有し、
    前記判定部は、前記第1センサが媒体を検出してから前記第4センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  3. 媒体搬送方向において前記第3センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドに配置された第5センサをさらに有し、
    前記判定部は、前記第1センサが一番目に媒体を検出し、前記第3センサが二番目に媒体を検出し、前記第5センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記第1センサが媒体を検出してから前記第5センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  4. 前記判定部は、前記第1センサが媒体を検出する前に前記第3センサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  5. 媒体搬送方向において前記第3センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドに配置された第5センサをさらに有し、
    前記判定部は、前記第1センサが媒体を検出する前に前記第5センサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する、請求項1に記載の媒体搬送装置。
  6. 媒体を搬送する搬送ローラと、
    媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、
    媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、
    媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドに配置された第3センサと、
    前記第1センサ及び前記第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、前記第1センサ及び前記第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、前記第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記一方のセンサが媒体を検出してから前記第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする媒体搬送装置。
  7. 媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドの反対側のサイドに配置された第4センサをさらに有し、
    前記判定部は、前記一方のセンサが媒体を検出してから前記第4センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、請求項6に記載の媒体搬送装置。
  8. 前記判定部は、前記第1センサが媒体を検出する前に前記第3センサが媒体を検出した場合、搬送中の媒体の傾き角度が変化することなくスキューが発生していると判定する、請求項6に記載の媒体搬送装置。
  9. 媒体を搬送する搬送ローラと、
    媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、
    媒体搬送方向において前記中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、
    搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する判定部と、を有し、
    前記中央センサ及び前記サイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含み、
    前記判定部は、一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、前記一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから前記三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを特徴とする媒体搬送装置。
  10. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御方法であって、
    前記第1センサが一番目に媒体を検出し、前記第3センサが二番目に媒体を検出し、前記第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記第1センサが媒体を検出してから前記第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  11. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御方法であって、
    前記第1センサ及び前記第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、前記第1センサ及び前記第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、前記第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記一方のセンサが媒体を検出してから前記第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  12. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、媒体搬送方向において前記中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、を有し、前記中央センサ及び前記サイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含む、媒体搬送装置の制御方法であって、
    一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、前記一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから前記三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  13. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第2センサと、媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、
    前記第1センサが一番目に媒体を検出し、前記第3センサが二番目に媒体を検出し、前記第2センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記第1センサが媒体を検出してから前記第2センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを前記媒体搬送装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
  14. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された第1センサと、媒体搬送方向において前記第1センサより下流側に且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置された第2センサと、媒体搬送方向において前記第2センサより下流側に、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の前記一方のサイドに配置された第3センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、
    前記第1センサ及び前記第2センサのうちの一方のセンサが一番目に媒体を検出し、前記第1センサ及び前記第2センサのうちの他方のセンサが二番目に媒体を検出し、前記第3センサが三番目に媒体を検出した場合に、前記一方のセンサが媒体を検出してから前記第3センサが媒体を検出するまでの時間に基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを前記媒体搬送装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
  15. 媒体を搬送する搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の中央部に配置された中央センサと、媒体搬送方向において前記中央センサより下流側に且つ且つ媒体搬送方向と直交する方向において媒体搬送路の一方のサイドに配置されたサイドセンサと、を有し、前記中央センサ及び前記サイドセンサのうちの少なくとも一方は、媒体搬送方向において相互に異なる位置に配置された二つのセンサを含む、媒体搬送装置の制御プログラムであって、
    一番目に媒体を検出したセンサ、二番目に媒体を検出したセンサ及び三番目に媒体を検出したセンサが何れのセンサであるかと、前記一番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出してから前記三番目に媒体を検出したセンサが媒体を検出するまでの時間とに基づいて、搬送中の媒体の傾き角度が変化しているか否かを判定する、
    ことを前記媒体搬送装置に実行させることを特徴とする制御プログラム。
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