JP2024037026A - 媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが可能な媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムを提供する。【解決手段】媒体搬送装置は、搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサと、複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出する検出部と、媒体のスキュー補正を実行する制御部と、を有し、制御部は、媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、媒体の傾きが傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない。【選択図】図6
Description
本開示は、媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムに関し、特に媒体のスキュー補正を実行する媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムに関する。
スキャナ等の媒体搬送装置では、媒体を搬送させて読み取る際に、媒体が傾いて搬送されるスキュー(斜行)が発生し、媒体全体が撮像されない場合、又は、媒体が搬送路の側壁に衝突して媒体のジャム(紙詰まり)が発生する場合がある。そのため、媒体搬送装置では、媒体のスキューが発生した場合、媒体のスキューを補正することが望まれているが、媒体のスキューを補正することにより、媒体に負荷がかかり、媒体の損傷が発生する可能性がある。
シートのサイズを検知するサイズ検知手段と、サイズ検知手段の検知結果に応じて決定される判定基準に基づいて、シートの斜行状態を判定する斜行判定手段と、を備えるシート搬送装置が開示されている(特許文献1を参照)。
媒体搬送装置では、装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが求められている。
本発明の目的は、装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが可能な媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムを提供することにある。
実施形態の一側面に係る媒体搬送装置は、搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサと、複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出する検出部と、媒体のスキュー補正を実行する制御部と、を有し、制御部は、媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、媒体の傾きが傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない。
実施形態の一側面に係る媒体搬送方法は、搬送ローラにより媒体を搬送し、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、媒体のスキュー補正を実行することを含み、スキュー補正の実行において、媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、媒体の傾きが傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない。
実施形態の一側面に係る制御プログラムは、搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、媒体のスキュー補正を実行することを媒体搬送装置に実行させ、スキュー補正の実行において、媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、媒体の傾きが傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない。
本発明によれば、媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムは、装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが可能となる。
以下、本発明の一側面に係る媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、イメージスキャナとして構成された媒体搬送装置100を示す斜視図である。媒体搬送装置100は、原稿である媒体を給送及び搬送し、撮像する。媒体は、用紙、薄紙、厚紙、カード又は冊子等である。媒体搬送装置100は、ファクシミリ、複写機、プリンタ複合機(MFP、Multifunction Peripheral)等でもよい。なお、搬送される媒体は、原稿でなく印刷対象物等でもよく、媒体搬送装置100はプリンタ等でもよい。
媒体搬送装置100は、下側筐体101、上側筐体102、載置台103、排出台104、操作装置105及び表示装置106等を備える。図1において矢印A1は媒体搬送方向を示し、矢印A2は媒体搬送方向と直交する幅方向を示し、矢印A3は媒体搬送路と直交する高さ方向を示す。以下では、上流とは媒体搬送方向A1の上流のことをいい、下流とは媒体搬送方向A1の下流のことをいう。
上側筐体102は、媒体搬送装置100の上面を覆う位置に配置され、媒体つまり時、媒体搬送装置100内部の清掃時等に開閉可能なようにヒンジにより下側筐体101に係合している。
載置台103は、下側筐体101に係合し、給送及び搬送される媒体を載置する。載置台103には、二つのサイドガイド103aが、幅方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。各サイドガイド103aは、載置台103の載置面上に、幅方向A2に相互に連動して移動可能に設けられる。サイドガイド103aは、載置台103に載置された媒体の幅に合わせて利用者により位置決めされ、媒体の幅方向を規制する。媒体の幅方向A2の端部が二つのサイドガイド103aにより位置決めされることにより、載置台103に載置された媒体は幅方向A2の中央位置に配置される。即ち、幅方向A2において、媒体の中心位置は載置台103の中心位置に配置され、給送及び搬送された媒体の中心位置は媒体搬送路の中心位置に配置される。
排出台104は、上側筐体102に係合し、排出された媒体を載置する。なお、排出台104は、下側筐体101に係合してもよい。
操作装置105は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。表示装置106は、液晶、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。
図2は、媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
媒体搬送装置100内部の搬送経路は、第1媒体センサ111、複数の給送ローラ112、複数の分離ローラ113、第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117、第5検出センサ118、複数の第1搬送ローラ119、複数の第1従動ローラ120、第2媒体センサ121、撮像装置122、複数の第2搬送ローラ123及び複数の第2従動ローラ124等を有している。
複数の給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ119、第1従動ローラ120、第2搬送ローラ123及び/又は第2従動ローラ124は、それぞれ媒体搬送方向と直交する幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ119、第1従動ローラ120、第2搬送ローラ123及び/又は第2従動ローラ124のそれぞれの数は、例えば二つである。なお、各ローラの数は、二つに限定されず、一つ又は三つ以上でもよい。
下側筐体101の上面は、媒体の搬送路の下側ガイド101aを形成し、上側筐体102の下面は、媒体の搬送路の上側ガイド102aを形成する。媒体搬送装置100は、いわゆるストレートパスを有し、載置台103に載置された媒体を下側から順に給送及び搬送し、排出台104に排出する。
第1媒体センサ111は、給送ローラ112及び分離ローラ113より上流側に配置される。第1媒体センサ111は、接触検知センサを有し、載置台103に媒体が載置されているか否かを検出する。第1媒体センサ111は、載置台103に媒体が載置されている状態と載置されていない状態とで信号値が変化する第1媒体信号を生成して出力する。なお、第1媒体センサ111は接触検知センサに限定されず、第1媒体センサ111として、光検知センサ等の、媒体の有無を検出可能な他の任意のセンサが使用されてもよい。
複数の給送ローラ112は、複数の搬送ローラの一例である。給送ローラ112は、下側筐体101に設けられる。給送ローラ112は、媒体給送方向A4に回転可能に設けられ、載置台103に載置された複数の媒体を下側から順に分離して給送及び搬送する。各給送ローラ112は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられる。各給送ローラ112は、共通のモータにより一体に回転するように設けられてもよい。分離ローラ113は、いわゆるブレーキローラ又はリタードローラであり、上側筐体102に設けられ、給送ローラ112に対向して配置される。分離ローラ113は、媒体給送方向の反対方向A5に回転可能に又は停止可能に設けられる。
第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120は、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側に、相互に対向して配置される。第1搬送ローラ119は、上側筐体102に設けられ、給送ローラ112及び分離ローラ113によって給送された媒体を撮像装置122に搬送する。各第1搬送ローラ119は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第1搬送ローラ119は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。第1搬送ローラ119が下側筐体101に、第1従動ローラ120が上側筐体102に設けられてもよい。また、第1従動ローラ120も、モータからの駆動力によって駆動するように設けられてもよい。その場合、各第1従動ローラ120は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第1従動ローラ120は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。
撮像装置122は、媒体搬送方向A1において、第1搬送ローラ119より下流側に且つ第2搬送ローラ123より上流側に配置され、第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120により搬送された媒体を撮像する。撮像装置122は、媒体搬送路を挟んで相互に対向して配置された第1撮像装置122a及び第2撮像装置122bを含む。
第1撮像装置122aは、主走査方向に直線状に配列されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を有する等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)によるラインセンサを有する。また、第1撮像装置122aは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第1撮像装置122aは、後述する処理回路からの制御に従って、搬送される媒体の表面を撮像して入力画像を生成し、出力する。
同様に、第2撮像装置122bは、主走査方向に直線状に配列されたCMOSによる撮像素子を有する等倍光学系タイプのCISによるラインセンサを有する。また、第2撮像装置122bは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第2撮像装置122bは、後述する処理回路からの制御に従って、搬送される媒体の裏面を撮像して入力画像を生成し、出力する。
なお、撮像装置122は、第1撮像装置122a及び第2撮像装置122bを一方だけ有し、媒体の片面だけを読み取ってもよい。また、CMOSによる撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサの代わりに、CCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCISによるラインセンサが利用されてもよい。また、CMOS又はCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプのラインセンサが利用されてもよい。
第2搬送ローラ123及び第2従動ローラ124は、媒体搬送方向A1において撮像装置122より、即ち第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120より下流側に、相互に対向して配置される。第2搬送ローラ123は、上側筐体102に設けられ、第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120によって搬送された媒体をさらに下流側に搬送し、排出台104に排出する。各第2搬送ローラ123は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第2搬送ローラ123は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。第2搬送ローラ123が下側筐体101に、第2従動ローラ124が上側筐体102に設けられてもよい。また、第2従動ローラ124も、モータからの駆動力によって駆動するように設けられてもよい。その場合、各第2従動ローラ124は、共通のモータにより一体に回転するように設けられる。各第2従動ローラ124は、別個のモータにより、それぞれ独立に回転するように設けられてもよい。
載置台103に載置された媒体は、給送ローラ112が媒体給送方向A4に回転することによって、下側ガイド101aと上側ガイド102aの間を媒体搬送方向A1に向かって搬送される。媒体搬送装置100は、給送モードとして、媒体を分離しながら給送する分離モードと、媒体を分離せずに給送する非分離モードとを有する。給送モードは、利用者により操作装置105又は媒体搬送装置100と通信接続する情報処理装置を用いて設定される。給送モードが分離モードに設定されている場合、分離ローラ113は、媒体給送方向の反対方向A5に回転又は停止する。給送ローラ112及び分離ローラ113の働きにより、載置台103に複数の媒体が載置されている場合、載置台103に載置されている媒体のうち給送ローラ112と接触している媒体のみが分離される。これにより、分離された媒体以外の媒体の搬送が制限される(重送の防止)。一方、給送モードが非分離モードに設定されている場合、分離ローラ113は、媒体給送方向(矢印A5の反対方向)に回転する。
媒体は、下側ガイド101aと上側ガイド102aによりガイドされながら、第1搬送ローラ119と第1従動ローラ120の間に送り込まれる。第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120がそれぞれ矢印A6及びA7の方向に回転することによって、第1撮像装置122aと第2撮像装置122bの間に送り込まれる。撮像装置122により読み取られた媒体は、第2搬送ローラ123及び第2従動ローラ124がそれぞれ矢印A8及びA9の方向に回転することによって排出台104上に排出される。
図3は、各検出センサ及び第2媒体センサ121について説明するための模式図である。図3は、上側筐体102が開かれた状態の下側筐体101を上方から見た模式図である。以下では、第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117及び第5検出センサ118をまとめて複数の検出センサと称する場合がある。
図3に示すように、複数の検出センサは、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側且つ第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120より上流側に配置される。また、複数の検出センサは、媒体搬送方向と直交する幅方向A2に間隔を空けて並べて配置される。複数の検出センサは、媒体搬送方向と直交する幅方向A2の中央位置Cを挟んで一方の側と他方の側とで、複数の検出センサのそれぞれから中央位置Cまでの距離が相互に異なるように配置される。
第1検出センサ114は、幅方向A2において中央部に配置される。第1検出センサ114は、幅方向A2において複数の給送ローラ112の内側端部の間、複数の第1搬送ローラ119の内側端部の間、且つ/又は、複数の第2搬送ローラ123の内側端部の間に配置される。特に、第1検出センサ114は、幅方向A2において媒体搬送路の両端に配置された二つの側壁Wから等距離である位置に配置される。幅方向A2において二つの側壁Wから等距離である位置は、媒体搬送方向と直交する幅方向A2の中央位置Cの一例である。
第2検出センサ115は、第1センサの一例である。第2検出センサ115は、幅方向A2において第1検出センサ114より外側、特に各給送ローラ112の内側端部、各第1搬送ローラ119の内側端部、及び、第2搬送ローラ123の内側端部より外側に配置される。第2検出センサ115は、幅方向A2において中央位置Cに対して一方の側(図3の例では右側)に、中央位置Cから第1距離D1だけ離間して配置される。第1距離D1は、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体の幅E1の1/2より小さく、且つ、最大サイズより小さい所定の第1規格のサイズの媒体の幅E2の1/2より大きい距離に設定される。最大サイズは、例えばA4サイズであり、第1規格のサイズは、例えばA5サイズである。最大サイズがA4サイズであり、第1規格のサイズがA5サイズである場合、幅E1は210mmであり、幅E2は148mmであり、第1距離D1は、105mmより小さく且つ74mmより大きい距離(例えば89.5mm)に設定される。
第3検出センサ116は、第2センサの一例である。第3検出センサ116は、幅方向A2において第1検出センサ114より外側、特に各給送ローラ112の内側端部、各第1搬送ローラ119の内側端部、及び、第2搬送ローラ123の内側端部より外側に配置される。第3検出センサ116は、幅方向A2において第2検出センサ115とは反対側、即ち中央位置Cに対して他方の側(図3の例では左側)に、中央位置Cから第1距離D1より小さい第2距離D2だけ離間して配置される。第2距離D2は、第1規格のサイズの媒体の幅E2の1/2より小さく、且つ、第1規格のサイズより小さい所定の第2規格のサイズの媒体の幅E3の1/2より大きい距離に設定される。第2規格のサイズは、例えばA6サイズである。第1規格のサイズがA5サイズであり、第2規格のサイズがA6サイズである場合、幅E2は148mmであり、幅E3は105mmであり、第2距離D2は、74mmより小さく且つ52.5mmより大きい距離(例えば63.25mm)に設定される。
第4検出センサ117は、第3センサの一例である。第4検出センサ117は、幅方向A2において第1検出センサ114より外側、特に各給送ローラ112の内側端部、各第1搬送ローラ119の内側端部、及び、第2搬送ローラ123の内側端部より外側に配置される。第4検出センサ117は、幅方向A2において第2検出センサ115と同じ側、即ち中央位置Cに対して一方の側(図3の例では右側)に、中央位置Cから第2距離D2より小さい第3距離D3だけ離間して配置される。第3距離D3は、第2規格のサイズの媒体の幅E3の1/2より小さく、且つ、第2規格のサイズより小さい所定の第3規格のサイズの媒体の幅E4の1/2より大きい距離に設定される。第3規格のサイズは、例えばA7サイズである。第2規格のサイズがA6サイズであり、第3規格のサイズがA7サイズである場合、幅E3は105mmであり、幅E4は74mmであり、第3距離D3は、52.5mmより小さく且つ37mmより大きい距離(例えば44.8mm)に設定される。
第5検出センサ118は、幅方向A2において第1検出センサ114より外側、特に各給送ローラ112の内側端部、各第1搬送ローラ119の内側端部、及び、第2搬送ローラ123の内側端部より外側に配置される。第5検出センサ118は、幅方向A2において第2検出センサ115とは反対側、即ち中央位置Cに対して他方の側(図3の例では左側)に、中央位置Cから第3距離D3より小さい第4距離D4だけ離間して配置される。第4距離D4は、第3規格のサイズの媒体の幅E4の1/2より小さく、且つ、第3規格のサイズより小さい所定の第4規格のサイズの媒体の幅E5の1/2より大きい距離に設定される。第4規格のサイズは、例えばA8サイズである。第3規格のサイズがA7サイズであり、第4規格のサイズがA8サイズである場合、幅E4は74mmであり、幅E4は52mmであり、第4距離D4は、37mmより小さく且つ26mmより大きい距離(例えば31.75mm)に設定される。
各検出センサは、その位置に搬送された媒体を検出する。各検出センサは、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、媒体搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器は、LED(Light Emitting Diode)等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、フォトダイオード等であり、発光器により照射され、導光管により導かれた光を受光する。各検出センサと対向する位置に媒体が存在するときは、発光器から照射された光は媒体により遮られるため、受光器は発光器から照射された光を検出しない。各検出センサは、受光器が受光する光の強度に基づいて、各検出センサの位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する検出信号を生成して出力する。
なお、導光管の代わりに、ミラー等の反射部材が使用されてもよい。また、発光器及び受光器は、媒体搬送路を挟んで対向して設けられてもよい。また、各検出センサは、媒体が接触している場合、又は、媒体が接触していない場合に所定の電流を流す接触検知センサ等により、媒体の存在を検出してもよい。
第2媒体センサ121は、媒体搬送方向A1において第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120より下流側且つ撮像装置122より上流側に配置される。第2媒体センサ121は、幅方向A2において中央部、特に複数の給送ローラ112の内側端部の間、複数の第1搬送ローラ119の内側端部の間、且つ/又は、複数の第2搬送ローラ123の内側端部の間に配置される。第2媒体センサ121は、その位置に搬送された媒体を検出する。第2媒体センサ121は、媒体搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、媒体搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられた導光管とを含む。発光器は、LED等であり、媒体搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、フォトダイオード等であり、発光器により照射され、導光管により導かれた光を受光する。第2媒体センサ121は、受光器が受光する光の強度に基づいて、第2媒体センサ121の位置に媒体が存在する状態と存在しない状態とで信号値が変化する第2媒体信号を生成して出力する。
なお、導光管の代わりに、ミラー等の反射部材が使用されてもよい。また、発光器及び受光器は、媒体搬送路を挟んで対向して設けられてもよい。また、第2媒体センサ121は、媒体が接触している場合、又は、媒体が接触していない場合に所定の電流を流す接触検知センサ等により、媒体の存在を検出してもよい。
図4は、媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。
媒体搬送装置100は、前述した構成に加えて、モータ131、インタフェース装置132、記憶装置140及び処理回路150等をさらに有する。
モータ131は、一又は複数のモータを含む。モータ131は、処理回路150からの制御信号によって、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ119、第1従動ローラ120、第2搬送ローラ123及び/又は第2従動ローラ124を回転させて媒体を給送、分離及び搬送させる。モータ131は、各給送ローラ112を独立に回転させる別個のモータを含む。モータ131は、各第1搬送ローラ119、各第1従動ローラ120、各第2搬送ローラ123及び/又は各第2従動ローラ124を独立に回転させる別個のモータを含んでもよい。
インタフェース装置132は、例えばUSB等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、不図示の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等)と電気的に接続して入力画像及び各種の情報を送受信する。また、インタフェース装置132の代わりに、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース装置とを有する通信部が用いられてもよい。所定の通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)である。通信部は、有線LAN等の通信プロトコルに従って、有線通信回線を通じて信号の送受信を行うための有線通信インタフェース装置を有してもよい。
記憶装置140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置140には、媒体搬送装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置140にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD-ROM(compact disc read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disc read only memory)等である。
処理回路150は、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づいて動作する。処理回路は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。処理回路150として、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
処理回路150は、操作装置105、表示装置106、第1媒体センサ111、第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117、第5検出センサ118、第2媒体センサ121、撮像装置122、モータ131、インタフェース装置132及び記憶装置140等と接続され、これらの各部を制御する。処理回路150は、各媒体センサから受信した各媒体信号に基づいて、各モータの駆動制御、撮像装置122の撮像制御等を行う。処理回路150は、撮像装置122から入力画像を取得し、インタフェース装置132を介して情報処理装置に送信する。また、処理回路150は、各検出センサから受信した検出信号に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、その検出結果に基づいて、媒体のスキューを補正するようにモータ131を制御する。
図5は、記憶装置140及び処理回路150の概略構成を示す図である。
図5に示すように、記憶装置140には、制御プログラム141及び検出プログラム142等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。処理回路150は、記憶装置140に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、処理回路150は、制御部151及び検出部152として機能する。
図6は、媒体搬送装置100の媒体読取処理の動作の例を示すフローチャートである。
以下、図6に示したフローチャートを参照しつつ、媒体搬送装置100の媒体読取処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主に処理回路150により媒体搬送装置100の各要素と協働して実行される。
最初に、制御部151は、利用者により操作装置105又は情報処理装置を用いて媒体の読み取りの指示が入力されて、媒体の読み取りを指示する操作信号を操作装置105又はインタフェース装置132から受信するまで待機する(ステップS101)。
次に、制御部151は、第1媒体センサ111から第1媒体信号を取得し、取得した第1媒体信号に基づいて、載置台103に媒体が載置されているか否かを判定する(ステップS102)。載置台103に媒体が載置されていない場合、制御部151は、一連のステップを終了する。
一方、載置台103に媒体が載置されている場合、制御部151は、モータ131を駆動する。これにより、制御部151は、給送ローラ112、分離ローラ113、第1搬送ローラ119、第1従動ローラ120、第2搬送ローラ123及び/又は第2従動ローラ124を回転させて媒体を給送、分離及び搬送させる(ステップS103)。
次に、検出部152は、給送された媒体の先端が何れかの検出センサの位置を通過するまで待機する(ステップS104)。検出部152は、各検出センサから定期的に各検出信号を取得し、各検出信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が、その検出信号を出力した検出センサの位置を通過したと判定する。
次に、検出部152は、給送された媒体のサイズを検出する(ステップS105)。検出部152は、複数の検出センサから取得した検出信号に基づいて、媒体のサイズを検出する。検出部152は、定期的に各検出センサ(第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117、第5検出センサ118)から各検出信号を取得する。検出部152は、各検出信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が、その検出信号を出力した検出センサの位置を通過し、その検出センサが媒体の先端を検出したと判定する。検出部152は、全ての検出センサのうち、最初に媒体の先端を検出した検出センサを最先検出センサとして特定する。検出部152は、最先検出センサが媒体の先端を検出してから所定時間内に媒体の先端を検出した検出センサを、後続検出センサとして特定する。
所定時間は、媒体の先端が最先検出センサの位置を通過してから第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120のニップ位置に到達するまでの時間に設定される。即ち、所定時間は、媒体搬送方向A1における各検出センサと、第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120のニップ位置の上流側の端部との間の距離を、給送ローラ112による媒体搬送速度(周速度)で除算した値に設定される。後述するように、制御部151は、複数の給送ローラ112の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正する。媒体の先端は、第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120のニップ位置に到達した後、第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120に挟持されるため、その時に媒体のスキューを補正すると、媒体に負荷がかかり媒体の損傷が発生する可能性がある。検出部152が、媒体のスキューを良好に補正できる所定時間内に後続検出センサを特定して媒体のサイズを特定することにより、制御部151は、媒体のスキューを補正するか否かを適切に決定することができる。
上記したように、載置台103に載置された媒体はサイドガイド103aにより位置決めされ、幅方向A2において、媒体の中央位置は、媒体搬送路の中央位置Cに配置される。そのため、最先検出センサ又は後続検出センサに、A4サイズの媒体に対応する第2検出センサ115が含まれる場合、検出部152は、媒体のサイズがA4サイズであると判定する。最先検出センサ又は後続検出センサに、第2検出センサ115が含まれず且つA5サイズの媒体に対応する第3検出センサ116が含まれる場合、検出部152は、媒体のサイズがA5サイズであると判定する。最先検出センサ又は後続検出センサに、第2~第3検出センサ115~116が含まれず且つA6サイズの媒体に対応する第4検出センサ117が含まれる場合、検出部152は、媒体のサイズがA6サイズであると判定する。最先検出センサ又は後続検出センサに、第2~第4検出センサ115~117が含まれず且つA7サイズの媒体に対応する第5検出センサ118が含まれる場合、検出部152は、媒体のサイズがA7サイズであると判定する。最先検出センサ又は後続検出センサに、第2~第5検出センサ115~118が含まれず且つ中央位置に配置された第1検出センサ114が含まれる場合、検出部152は、媒体のサイズがA8サイズ以下であると判定する。
これにより、媒体搬送装置100は、複雑な演算処理を実施することなく、簡易に媒体のサイズを検出することができる。また、媒体搬送装置100において、各媒体サイズに対応する各検出センサは、中央位置Cに対して一方の側にのみ配置されるため、媒体搬送装置100は、少ない数の検出センサを用いて媒体のサイズを効率良く検出できる。したがって、媒体搬送装置100は、装置サイズ、装置重量及び装置コストを低減させつつ媒体のサイズを検出できる。また、媒体搬送装置100において、各検出センサは、中央位置Cから離れている順に、中央位置Cに対して交互に異なる側に配置される。これにより、媒体搬送装置100において、各検出センサが一方の側に密集し、装置重量のバランスが悪くなることが抑制され、利用者は、媒体搬送装置100を安定して設置することができる。
図7(A)は、A4サイズの媒体M1が傾いて搬送されている様子を示す。
図7(A)に示すように、媒体M1が傾いて搬送されている場合、媒体M1の先端が各検出センサの位置に到達するタイミングは相互に異なる。図7(A)に示す例では、幅方向A2において一方の側に配置された第3検出センサ116が媒体M1の先端を検出した後に、他方の側に配置された第2検出センサ115が媒体M1の先端を検出する。検出部152は、各検出センサが所定時間内に媒体を検出するか否かによって媒体のサイズを検出するため、媒体M1が傾いて搬送される場合でも、媒体の先端が通過した検出センサを正しく特定し、媒体M1のサイズがA4サイズであることを正しく検出できる。
図7(B)は、A4サイズの媒体M2が、中央位置Cからわずかにずれつつ傾いて搬送されている様子を示す。
図7(B)に示す例では、媒体M2の先端は第2検出センサ115の位置を通過せず、媒体M2の幅方向A2の端部が第2検出センサ115の位置を通過している。この場合、幅方向A2において第2検出センサ115の隣に配置された第4検出センサ117が媒体M2の先端を検出した後に、第2検出センサ115が媒体M2の幅方向A2の端部を検出する。検出部152は、各検出センサが所定時間内に媒体を検出するか否かによって媒体のサイズを検出するため、媒体M2が中央位置Cからわずかにずれつつ傾いて搬送される場合でも、媒体M2のサイズがA4サイズであることを正しく検出できる。
図8は、A4サイズの媒体M3が、先端の角が折れた状態で搬送されている様子を示す。
図8に示す例では、媒体M3の先端の第2検出センサ115側の角が折れており、第2検出センサ115以外の各検出センサが媒体M3の先端を検出した後に、第2検出センサ115が媒体M1の先端を検出する。検出部152は、各検出センサが所定時間内に媒体を検出するか否かによって媒体のサイズを検出するため、媒体M3が先端の角が折れた状態で搬送される場合でも、媒体M3のサイズがA4サイズであることを正しく検出できる。
図9(A)は、A5サイズの媒体M4が傾かずに搬送されている様子を示す。
図9(A)に示す例では、A5サイズの媒体M4の中央位置が媒体搬送路の中央位置Cに配置されており、第2検出センサ115以外の各検出センサは媒体M4を検出するが、第2検出センサ115は媒体M4を検出しない。したがって、媒体搬送装置100は、各検出センサによる媒体の検出結果に基づいて、媒体M4のサイズがA5サイズであることを正しく検出できる。
図9(B)は、A5サイズの媒体M5が傾いて搬送されている様子を示す。
図9(B)に示す例では、A5サイズの媒体M5の中央位置が媒体搬送路の中央位置C付近に配置されており、第2検出センサ115以外の各検出センサは媒体M5を検出するが、第2検出センサ115は媒体M5を検出しない。仮に媒体M5の幅方向A2の端部が第2検出センサ115の位置を通過する場合でも、第4検出センサ117が媒体M5の先端を検出してから第2検出センサ115が媒体M5の端部を検出するまでには多大な時間がかかる。検出部152は、各検出センサが所定時間内に媒体を検出するか否かによって媒体のサイズを検出するため、媒体M5のサイズがA5サイズであることを正しく検出できる。
なお、検出部152は、他の基準に従って、媒体のサイズを検出してもよい。例えば、検出部152は、第2検出センサ115又は第3検出センサ116が最初に媒体の先端を検出した場合、媒体のサイズがA4サイズであると判定する。この場合、検出部152は、媒体のサイズがA5サイズであると判定してもよい。一般に、媒体が幅方向A2に対して全く傾かずに搬送される可能性は低い。したがって、幅方向A2のサイズが第2検出センサ115と第3検出センサ116の間の距離より大きい媒体が搬送される場合、第2検出センサ115又は第3検出センサ116の何れかが最初に媒体の先端を検出する可能性が高い。検出部152は、第2検出センサ115又は第3検出センサ116が最初に媒体の先端を検出した場合、媒体のサイズがA4サイズ又はA5サイズであると判定することにより、媒体のサイズを適切に推定することができる。
同様に、検出部152は、第4検出センサ117が最初に媒体の先端を検出した場合、媒体のサイズがA5サイズであると判定する。この場合、検出部152は、媒体のサイズがA6サイズであると判定してもよい。また、検出部152は、第5検出センサ118又は第1検出センサ114が最初に媒体の先端を検出した場合、媒体のサイズがA6サイズ以下であると判定する。この場合、検出部152は、媒体のサイズがA7サイズ以下であると判定してもよい。これらにより、検出部152は、より早期且つ簡易に媒体のサイズを検出することができる。
また、検出部152は、最先検出センサ及び後続検出センサのうち、幅方向A2の両端に配置された検出センサの間の距離を媒体のサイズとして検出してもよい。
このように、検出部152は、複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズを検出する。
次に、検出部152は、給送された媒体の傾きを検出する(ステップS106)。検出部152は、各検出センサから取得した各検出信号に基づいて、媒体の傾きを検出する。検出部152は、ステップS105で検出した後続検出センサのうち、最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサを特定する。検出部152は、最先検出センサが媒体の先端を検出してから、特定した後続検出センサが媒体の先端を検出するまでの経過時間に給送ローラ112の周速度を乗算した値を、その後続検出センサの位置における媒体の媒体搬送方向A1の移動距離として算出する。検出部152は、算出した媒体の媒体搬送方向A1の移動距離を、最先検出センサと、特定した後続検出センサとの間の幅方向A2の距離で除算した値を、媒体の傾きとして検出する。
上記したように、一般に、媒体が幅方向A2に対して全く傾かずに搬送される可能性は低い。したがって、通常、図7(A)に示すように、媒体が通過する検出センサのうち、幅方向A2の一方側において最も外側に配置された検出センサ(図7(A)に示す例では第3検出センサ116)が最初に媒体を検出し、最先検出センサとなる。一方、媒体が通過する検出センサのうち、幅方向A2の他方側において最も外側に配置された検出センサ(図7(A)に示す例では第2検出センサ115)が、第2最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサとなる。検出部152は、最先検出センサと、第2最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサとが媒体を検出した時間差を用いることにより、各検出センサによる媒体の検出タイミングの誤差の影響を低減させて、高精度に媒体の傾きを検出できる。
また、図7(B)に示す例では、媒体M2の先端は最も外側に配置された第2検出センサ115を通過せずに、その内側に配置された第4検出センサ117の位置を最初に通過するため、第4検出センサ117が最先検出センサとなる。一方、媒体が通過する検出センサのうち、幅方向A2において第4検出センサ117の反対側で最も外側に配置された第3検出センサ116が、最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサとなる。検出部152は、媒体の側部が通過する第2検出センサ115の検出結果を用いずに媒体の傾きを検出するため、高精度に媒体の傾きを検出できる。
また、図8に示す例において、媒体M3の先端が、最も外側に配置された第2検出センサ115の内側に配置された第4検出センサ117の位置を最初に通過する場合、第4検出センサ117が最先検出センサとなる。その場合、幅方向A2において第4検出センサ117の反対側で最も外側に配置された第3検出センサ116が、最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサとなる。検出部152は、媒体の側部が通過する第2検出センサ115の検出結果を用いずに媒体の傾きを検出するため、高精度に媒体の傾きを検出できる。
一方、図8に示す例において、媒体M3の先端が、第3検出センサ116の位置を最初に通過する場合、第3検出センサ116が最先検出センサとなる。その場合、幅方向A2において第3検出センサ116の反対側で最も外側に配置された第2検出センサ115が、最先検出センサから最も離れた位置に配置された後続検出センサとなる。この場合、媒体の先端の角が折れていることにより、媒体の傾きの検出精度は低減するが、第3検出センサ116と第2検出センサ115の間の幅方向A2の距離が大きいため、媒体の傾きの誤差は小さい。
なお、検出部152は、他の基準に従って、媒体の傾きを検出してもよい。例えば、検出部152は、連続して媒体を検出した二つの検出センサのペアを抽出する。検出部152は、抽出した各ペアについて、一方の検出センサが媒体の先端を検出してから、他方の検出センサが媒体の先端を検出するまでの経過時間に給送ローラ112の周速度を乗算した値を、媒体の媒体搬送方向A1の移動距離として算出する。また、検出部152は、各ペアについて、算出した移動距離を各検出センサの間の幅方向A2の距離で除算した除算値を算出する。検出部152は、各ペアについて算出した除算値の中央値又は平均値等を媒体の傾きとして検出する。これにより、検出部152は、媒体の側部を検出した検出センサ、又は、媒体の角折れ部分を検出した検出センサの影響を低減させて、高精度に媒体の傾きを検出できる。
このように、検出部152は、複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズを検出する。
次に、制御部151は、検出部152により検出された媒体のサイズが第1サイズ閾値以下であるか否かを判定する(ステップS107)。第1サイズ閾値は、サイズ閾値の一例である。第1サイズ閾値は、その大きさの媒体が傾いて搬送された場合に、搬送路の側壁Wに当接するサイズ又は幅方向A2において撮像装置122の撮像範囲外の領域を通過する可能性が高い大きさの最小値に設定される。第1サイズ閾値は、例えば媒体搬送装置100がサポートする最大サイズと第1規格のサイズの間の大きさに設定される。
例えば、第1サイズ閾値は、A4サイズとA5サイズの間の大きさに設定される。上記したように、検出部152は、最先検出センサが媒体を検出してから所定時間以内に第2検出センサ115が媒体を検出しない場合、媒体のサイズがA4サイズより小さいと判定する。即ち、検出部152は、第2検出センサ115より中央側に配置された第4検出センサ117が媒体を検出してから所定時間以内に第2検出センサ115が媒体を検出しない場合に、媒体のサイズが第1サイズ閾値以下であると判定する。これにより、検出部152は、媒体のサイズが第1サイズ閾値以下であるか否かを簡易且つ高精度に判定することができる。なお、第1サイズ閾値は、A5サイズとA6サイズの間の大きさ等、他の大きさに設定されてもよい。
媒体のサイズが第1サイズ閾値より大きい場合、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行し(ステップS108)、ステップS112へ処理を移行する。
制御部151は、複数の給送ローラ112の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正する。制御部151は、幅方向A2において、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度が、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度より速く(高く)なるように、各給送ローラ112の周速度を変更する。制御部151は、媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度を速く(高く)し、且つ/又は、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度を遅く(低く)する。制御部151は、例えば媒体の進行が遅れている側に配置された給送ローラ112の周速度が、先行している側に配置された給送ローラ112の周速度の3倍以上且つ10倍以下になるように各周速度を設定する。これにより、媒体は先行している側に配置された給送ローラ112を中心に回転するため、媒体のスキューが解消する。
また、制御部151は、媒体のスキュー補正を開始してから、予め設定された特定時間経過後に、各給送ローラ112の周速度を基準速度に戻し、媒体のスキュー補正を終了する。特定時間は、媒体の傾きの大きさに応じて変化させてもよい。制御部151は、例えば媒体の傾きが大きいほど、媒体のスキューを補正する特定の時間を長くしてもよい。
このように、制御部151は、媒体のサイズが第1サイズ閾値より大きい場合、媒体の傾きに関わらず、媒体のスキュー補正を実行する。一般に、媒体搬送装置100では、装置サイズの低減化及び装置コストの低減化が要求されており、幅方向A2における媒体搬送路の大きさ又は撮像装置122の撮像範囲の大きさと、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体の幅との差は小さい。制御部151は、媒体が大きく、搬送路の側壁Wに当接する可能性又は撮像装置122の撮像範囲外の領域を通過する可能性が高い場合、媒体のスキュー補正を実行するため、より確実に媒体のジャムの発生又は入力画像における媒体の欠けの発生を抑制できる。
一方、媒体のサイズが第1サイズ閾値以下である場合、制御部151は、検出部152により検出された媒体のサイズが第2サイズ閾値以下であるか否かを判定する(ステップS109)。第2サイズ閾値は、第1サイズ閾値より小さい値に設定される。第2サイズ閾値は、その大きさの媒体が傾いて搬送されたとしても、搬送路の側壁Wに当接しないサイズ又は幅方向A2において撮像装置122の撮像範囲内の領域を通過する可能性が高い大きさの最大値に設定される。第1サイズ閾値は、例えば第1規格のサイズと第2規格のサイズの間の大きさに設定される。例えば、第2サイズ閾値は、A5サイズとA6サイズの間の大きさに設定される。第2サイズ閾値は、A6サイズより小さい大きさ等、他の大きさに設定されてもよい。
媒体のサイズが第2サイズ閾値以下である場合、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行せず(ステップS110)、ステップS112へ処理を移行する。即ち、媒体のサイズが第2サイズ閾値以下である場合、制御部151は、媒体の傾きに関わらず、媒体のスキュー補正を実行しない。制御部151は、媒体が搬送路の側壁Wに当接しない可能性又は撮像装置122の撮像範囲内の領域を通過する可能性が高い場合、媒体のスキュー補正を実行しないことにより、媒体に負荷がかかることを抑制でき、媒体の損傷の発生を抑制できる。
一方、媒体のサイズが第2サイズ閾値より大きい場合、制御部151は、検出部152により検出された媒体の傾きが傾き閾値以下であるか否かを判定する(ステップS111)。
図10は、傾き閾値の一例について説明するための模式図である。
図10は、傾き閾値の一例について説明するための模式図である。
傾き閾値は、媒体搬送装置100がサポートする最大サイズの媒体M6より小さい第1規格のサイズの媒体M7の後端が、傾いていない状態の媒体M6の幅方向A2の端部と交わる程度に、媒体M7が傾いているときの傾きθに設定される。即ち、傾き閾値は、媒体M6の中央位置及び媒体M7の中央位置が媒体搬送路の中央位置Cに配置された状態で、媒体M7を先端の幅方向A2の中央位置を中心に回転させていき、後端が媒体M6の幅方向A2の端部と交わったときの傾きθに設定される。なお、第1規格のサイズの媒体M5が中央位置Cからずれた位置に給送されることを考慮して、傾き閾値は、上記の傾きθからマージンを減じた傾きに設定されてもよい。
媒体の傾きが傾き閾値より大きい場合、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行し(ステップS108)、ステップS112へ処理を移行する。
一方、媒体の傾きが傾き閾値以下である場合、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行せず(ステップS110)、ステップS112へ処理を移行する。
このように、制御部151は、媒体のサイズが第1サイズ閾値以下である場合、媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、媒体の傾きが傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない。即ち、制御部151は、媒体が搬送路の側壁Wに当接する可能性又は撮像装置122の撮像範囲外の領域を通過する可能性があるサイズである場合に、媒体の傾きに基づいて媒体のスキュー補正を実行するか否かを決定する。これにより、制御部151は、媒体のスキュー補正による媒体の損傷の発生を抑制しつつ、媒体のジャムの発生又は入力画像における媒体の欠けの発生を抑制することができる。
次に、制御部151は、撮像装置122から入力画像を取得する。制御部151は、入力画像から媒体が含まれる領域を切り出して媒体画像を生成し、生成した媒体画像を、インタフェース装置132を介して情報処理装置に送信することにより出力する(ステップS112)。制御部151は、給送された媒体の先端が撮像装置122の撮像位置の手前に到達した時に撮像装置122に撮像を開始させ、給送された媒体の後端が撮像位置を通過した時に撮像装置122に撮像を終了させる。
制御部151は、第2媒体センサ121から定期的に第2媒体信号を取得し、第2媒体信号の信号値が、媒体が存在しないことを示す値から媒体が存在することを示す値に変化したときに、媒体の先端が第2媒体センサ121の位置を通過したと判定する。制御部151は、媒体の先端が第2媒体センサ121の位置を通過した時に、媒体の先端が撮像位置の手前に到達したと判定する。一方、制御部151は、第2媒体信号の信号値が、媒体が存在することを示す値から媒体が存在しないことを示す値に変化したときに、媒体の後端が第2媒体センサ121の位置を通過したと判定する。制御部151は、媒体の後端が第2媒体センサ121の位置を通過してから第2所定時間が経過した時に、媒体の後端が撮像位置を通過したと判定する。第2所定時間は、媒体が第2媒体センサ121の位置から撮像位置まで移動するのに要する時間にマージンを加えた時間に設定される。なお、制御部151は、媒体の給送を開始してから予め定められた第1時間が経過した時に媒体の先端が撮像位置の手前に到達したと判定し、予め定められた第2時間が経過した時に媒体の後端が撮像位置を通過したと判定してもよい。
制御部151は、検出部152により検出された媒体のサイズに基づいて、入力画像内で媒体が含まれる領域を特定する。例えば、制御部151は、入力画像内の中心位置を中心とする、検出部152により検出された媒体のサイズの矩形領域を、媒体が含まれる領域として特定する。制御部151は、その矩形領域を所定のマージンだけ拡大した領域内で、公知の画像処理技術を用いて矩形領域を検出することにより、媒体が含まれる領域を検出してもよい。これにより、制御部151は、入力画像から媒体が含まれる領域を、低処理負荷且つ高精度に切り出すことができる。また、制御部151は、媒体のスキュー補正を実行するか否かを判定するために検出した媒体のサイズを利用して画像を切り出すため、画像を切り出すために媒体のサイズを再検出する必要がなく、結果として画像の切り出しに要する時間を低減させることができる。
次に、制御部151は、第1媒体センサ111から受信する第1媒体信号に基づいて載置台103に媒体が残っているか否かを判定する(ステップS113)。載置台103に媒体が残っている場合、制御部151は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104以降の処理を繰り返す。
一方、載置台103に媒体が残っていない場合、制御部151は、各ローラを停止させるようにモータ131を制御し(ステップS114)、一連のステップを終了する。
以上詳述したように、媒体搬送装置100は、共通の検出センサを用いて媒体のサイズ及び傾きを検出し、媒体のサイズが第1サイズ閾値以下である場合、媒体の傾きに応じて媒体のスキュー補正を実行するか否かを変更する。媒体搬送装置100は、媒体のサイズ及び傾きを検出するための検出センサを共通にすることにより、装置重量及び装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが可能となった。
図11は、さらに他の実施形態に係る媒体搬送装置における処理回路250の概略構成を示す図である。処理回路250は、処理回路150の代わりに使用され、処理回路150の代わりに、媒体読取処理等を実行する。処理回路250は、制御回路251及び検出回路252等を有する。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
制御回路251は、制御部の一例であり、制御部151と同様の機能を有する。制御回路251は、操作装置105又はインタフェース装置132から操作信号を受信する。また、制御回路251は、第1媒体センサ111及び第2媒体センサ121からそれぞれ第1媒体信号及び第2媒体信号を受信し、検出回路252から媒体のサイズ及び傾きの検出結果を受信する。制御回路251は、受信した各情報に基づいてモータ131を制御するとともに、撮像装置122から入力画像を取得し、媒体画像を生成してインタフェース装置132に出力する。
検出回路252は、検出部の一例であり、検出部152と同様の機能を有する。検出回路252は、第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117及び第5検出センサ118からそれぞれ第1検出信号、第2検出信号、第3検出信号、第4検出信号及び第5検出信号を受信する。検出回路252は、受信した各信号に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、検出結果を制御回路251に出力する。
以上詳述したように、媒体搬送装置は、処理回路250を用いる場合においても、装置重量及び装置コストの増大を抑制しつつ、媒体のスキューを適切に補正することが可能となった。
以上、好適な実施形態について説明してきたが、実施形態はこれらに限定されない。例えば、制御部151は、複数の給送ローラ112の代わりに、複数の第1搬送ローラ119及び/又は複数の第1従動ローラ120の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正してもよい。その場合、複数の第1搬送ローラ119及び/又は複数の第1従動ローラ120が複数の搬送ローラの一例である。または、制御部151は、複数の給送ローラ112の代わりに、複数の第2搬送ローラ123及び/又は複数の第2従動ローラ124の周速度を相互に異ならせることにより媒体のスキューを補正してもよい。その場合、複数の第2搬送ローラ123及び/又は複数の第2従動ローラ124が複数の搬送ローラの一例である。
これらの場合、制御部151は、複数の給送ローラ112の周速度を相互に異ならせる場合と同様にして、各ローラの周速度を異ならせることにより媒体のスキューを補正する。この場合も、制御部151は、媒体のスキューを適切に補正し、媒体のジャムの発生を抑制できる。但し、制御部151は、複数の給送ローラ112の周速度を相互に異ならせることにより、より早期に媒体のスキューを補正でき、より確実に、媒体のジャムの発生又は入力画像における媒体の欠けの発生を抑制できる。
また、制御部151は、不図示のストッパを制御することにより、媒体のスキューを補正してもよい。その場合、媒体搬送方向A1において、給送ローラ112より下流側且つ第1搬送ローラ119より上流側にストッパが配置される。ストッパは、モータ131からの駆動力に従って、給送される媒体と対向する対向位置と、給送される媒体と対向しない非対向位置との間で移動可能に設けられる。制御部151は、媒体のスキューが発生した場合に、ストッパを駆動するためのモータを制御して、ストッパを第3所定時間だけ対向位置に配置させることにより、媒体のスキューを補正する。給送される媒体は給送ローラ112によって下流側に押し出されるが、媒体の先端はストッパで止められてストッパより下流側に進まない。そのため、媒体の先端が傾いている場合、媒体の先端は、給送ローラ112によって押し出される力によって、ストッパの配置位置で幅方向A2と略平行になるように回転する。
また、媒体搬送装置がサポートする媒体の最大サイズはA4サイズに限定されず、A3サイズ等でもよい。その場合、媒体搬送装置において、A3サイズの媒体に対応する検出センサがさらに設けられる。その検出センサは、媒体搬送方向A1において給送ローラ112及び分離ローラ113より下流側且つ第1搬送ローラ119及び第1従動ローラ120より上流側に、且つ、幅方向A2において他の検出センサと間隔を空けて他の検出センサと並べて配置される。その検出センサは、幅方向A2において第2検出センサ115と反対側に、中央位置Cから第1距離D1より大きい第5距離だけ離間して配置される。第5距離は、A3サイズの媒体の幅の1/2より小さく、且つ、A4サイズの媒体の幅の1/2より大きい距離に設定される。
この場合、ステップS105において、検出部152は、最先検出センサ又は後続検出センサに、A3サイズの媒体に対応する検出センサが含まれる場合、媒体のサイズがA3サイズであると判定する。検出部152は、A3サイズの媒体に対応する検出センサ又は第2検出センサ115が最初に媒体の先端を検出した場合、媒体のサイズがA3サイズであると判定してもよい。第1サイズ閾値は、A3サイズとA4サイズの間のサイズに設定されてもよく、第2サイズ閾値は、A4サイズとA5サイズの間のサイズに設定されてもよい。
また、媒体搬送装置において、各媒体サイズに対応する検出センサは、幅方向A2において中央位置Cに対して一方の側にのみ配置されるのでなく、両方の側に配置されてもよい。その場合、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117及び/又は第5検出センサ118について、中央位置Cに対して線対称となる位置に、新たな検出センサが配置される。ステップS105において、検出部152は、最先検出センサ又は後続検出センサに、A4サイズに対応する検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる場合、媒体のサイズがA4サイズであると判定する。検出部152は、最先検出センサ又は後続検出センサに、特定のサイズに対応する検出センサのうちの少なくとも一つが含まれ、その特定のサイズより大きいサイズに対応する検出センサが全く含まれない場合、媒体のサイズがその特定のサイズであると判定する。
また、媒体搬送装置において、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117及び/又は第5検出センサ118は、幅方向A2において中央位置Cに対して図3に示された位置の反対側に配置されてもよい。また、媒体搬送装置は、複数の検出センサとして、少なくとも二つの検出センサを有していればよく、他の検出センサは省略されてもよい。
また、媒体搬送装置において、媒体のサイズを検出するための検出センサと、媒体の傾きを検出するための検出センサとは別個に設けられてもよい。例えば、媒体搬送方向A1において第1検出センサ114、第2検出センサ115、第3検出センサ116、第4検出センサ117及び第5検出センサ118の下流側に、且つ、幅方向A2において各検出センサと重なる位置に、新たな検出センサが設けられる。検出部152は、何れか一方の検出センサ群からの各検出信号に基づいて媒体のサイズを検出し、他方の検出センサ群からの各検出信号に基づいて媒体の傾きを検出する。なお、媒体のサイズを検出するための各検出センサと、媒体の傾きを検出するための各検出センサとは、幅方向A2において、相互に重ならない位置に配置されてもよい。
また、制御部151は、利用者による第1サイズ閾値、第2サイズ閾値及び/又は傾き閾値の設定を受け付けてもよい。その場合、制御部151は、利用者により操作装置105又は情報処理装置を用いて第1サイズ閾値、第2サイズ閾値及び/又は傾き閾値の設定が入力された場合に、入力された設定を操作装置105又はインタフェース装置132から受信する。これにより、媒体搬送装置100は、媒体搬送装置100が使用される環境、又は、媒体搬送装置100に給送される媒体の種類等、利用者毎の用途又は目的に応じて、媒体のスキュー補正を実行するか否かの判定基準を柔軟に変更することができる。したがって、媒体搬送装置100は、利用者の利便性を向上させることができる。
また、媒体搬送装置は、いわゆるUターンパスを有し、載置台に載置された媒体を上側から順に給送及び搬送し、排出台に排出してもよい。その場合、分離ローラは、給送ローラの下方に、給送ローラに対向して配置される。この場合も、媒体搬送装置は、媒体のスキューを適切に補正することができる。
100 媒体搬送装置、112 給送ローラ、119 第1搬送ローラ、123 第2搬送ローラ、114 第1検出センサ、115 第2検出センサ、116 第3検出センサ、117 第4検出センサ、118 第5検出センサ、151 制御部、152 検出部
Claims (9)
- 搬送ローラと、
媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサと、
前記複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出する検出部と、
媒体のスキュー補正を実行する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、前記媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、前記媒体の傾きが前記傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない、
ことを特徴とする媒体搬送装置。 - 複数の前記搬送ローラが、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置され、
前記制御部は、前記複数の搬送ローラの周速度を相互に異ならせることによって、媒体のスキュー補正を実行する、請求項1に記載の媒体搬送装置。 - 前記制御部は、前記媒体のサイズが前記サイズ閾値より大きい場合、前記媒体の傾きに関わらず、媒体のスキュー補正を実行する、請求項1または2に記載の媒体搬送装置。
- 前記制御部は、前記媒体のサイズが前記サイズ閾値より小さい第2サイズ閾値以下である場合、前記媒体の傾きに関わらず、媒体のスキュー補正を実行しない、請求項1または2に記載の媒体搬送装置。
- 前記複数の検出センサは、媒体搬送方向と直交する方向の中央位置を挟んで一方の側と他方の側とで、前記複数の検出センサのそれぞれから前記中央位置までの距離が相互に異なるように配置される、請求項1または2に記載の媒体搬送装置。
- 前記複数の検出センサは、
前記一方の側に、前記中央位置から第1距離だけ離間して配置された第1センサと、
前記他方の側に、前記中央位置から前記第1距離より小さい第2距離だけ離間して配置された第2センサと、
前記一方の側に、前記中央位置から前記第2距離より小さい第3距離だけ離間して配置された第3センサと、を含む、請求項5に記載の媒体搬送装置。 - 前記検出部は、前記第3センサが媒体を検出してから所定時間内に前記第1センサが媒体を検出しない場合に、前記媒体のサイズが前記サイズ閾値以下であると判定する、請求項6に記載の媒体搬送装置。
- 搬送ローラにより媒体を搬送し、
媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、
媒体のスキュー補正を実行することを含み、
前記スキュー補正の実行において、前記媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、前記媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、前記媒体の傾きが前記傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない、
ことを特徴とする媒体搬送方法。 - 搬送ローラと、媒体搬送方向と直交する方向に間隔を空けて配置された複数の検出センサと、を有する媒体搬送装置の制御プログラムであって、
前記複数の検出センサによる検出結果に基づいて、媒体のサイズ及び傾きを検出し、
媒体のスキュー補正を実行することを前記媒体搬送装置に実行させ、
前記スキュー補正の実行において、前記媒体のサイズがサイズ閾値以下である場合、前記媒体の傾きが傾き閾値より大きいときは媒体のスキュー補正を実行し、前記媒体の傾きが前記傾き閾値以下であるときは媒体のスキュー補正を実行しない、
ことを特徴とする制御プログラム。
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JP2022141645A JP2024037026A (ja) | 2022-09-06 | 2022-09-06 | 媒体搬送装置、媒体搬送方法及び制御プログラム |
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