JP2022048290A - 易開封線が形成された袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口部を大きく形成することができる袋を提供する。【解決手段】袋は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容するためのものである。袋は、短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、長手方向に沿って第1端部から第2端部へ延び、短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、第1端部及び第2端部に沿ってそれぞれ延び、包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、第1端部シール部と第2端部シール部との間に位置し、包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、非シール部において包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含む易開封線と、を備える。易開封線は、表面を短手方向において横断して裏面側に至るように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、包装材料を貫通しない易開封線が形成された袋に関する。
内容物を収容するための袋として、PETやナイロンなどのプラスチック材料を含むフィルム状の包装材料が用いられている。このような袋は、例えば特許文献1に記載されているように、包装材料の内面同士を熱溶着してシール部を形成することによって構成されている。
包装材料から構成された袋から内容物を注出する際、使用者は、袋の一部を破断させて開口部を形成する。袋の破断を容易化するため、袋を構成する包装材料の一部には通常、ハーフカット線などの易開封線が形成されている。例えば特許文献1においては、包装材料のうち内容物と重なる部分に、包装材料を貫通しない易開封線を設けることが提案されている。このタイプの袋から内容物を取り出す場合、使用者は、袋を折り曲げたり押したりすることによって袋の易開封線に力が加わるようにして、これにより、易開封線に沿って袋を破断させる。このタイプの袋においては、使用者が袋を引き裂くタイプの袋に比べて、使用者は、より小さな力で袋の一部を破断させて袋から内容物を取り出すことができる。
特許第5428647号公報
特許文献1に記載の袋において、易開封線は袋の表面側にのみ形成されている。この場合、袋の破断も表面側においてのみ生じるので、開口部を大きく形成することができないことがある。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る袋を提供することを目的とする。
本発明は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、
短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、
前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、
前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、
前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、
前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含む易開封線と、を備え、
前記易開封線は、前記表面を前記短手方向において横断して前記裏面側に至るように構成されており、
前記易開封線は、前記長手方向における前記非シール部の中央部に位置し、
前記中央部は、前記長手方向における前記非シール部の中心から、前記第1端部側及び前記第2端部側へ0.1×L1以内の範囲であり、L1は、前記長手方向における前記非シール部の寸法である、袋である。
本発明による袋において、前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含んでいてもよい。
本発明による袋において、前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下であってもよい。
本発明による袋において、前記易開封線は、少なくとも前記表面に位置し、前記短手方向に沿って延びるセンター線と、前記裏面側に位置し、前記センター線が延びる方向とは異なる方向に延びる抑止線と、を有していてもよい。
本発明は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、
短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、
前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、
前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、
前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、
前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含み、少なくとも部分的に前記短手方向に延びる易開封線と、を備え、
前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含み、
前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下であり、
前記易開封線は、前記長手方向における前記非シール部の中央部に位置し、
前記中央部は、前記長手方向における前記非シール部の中心から、前記第1端部側及び前記第2端部側へ0.1×L1以内の範囲であり、L1は、前記長手方向における前記非シール部の寸法である、袋である。
本発明による袋において、前記包装材料が接着剤層を含む場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、好ましくは25N以上である。
本発明による袋において、前記包装材料が接着剤層を含まない場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、好ましくは15N以上である。
本発明による袋は、前記第1端部から前記第2端部まで前記長手方向に沿って延び、前記裏面側において前記包装材料が重ねられた合掌部を更に備えていてもよい。
本発明による袋において、前記内容物が、複数の粒状体を含んでいてもよい。
本発明による袋において、前記長手方向における前記非シール部の寸法が、40mm以上200mm以下であってもよい。
本発明による袋において、前記易開封線は、前記短手方向に沿って延び、且つ波形状を有する部分を含んでいてもよい。
本発明によれば、袋に開口部を大きく形成することができる。このため、内容物の取り出し易さを向上させることができる。
本発明の実施の形態における袋を示す平面図である。 図1の袋をII-II方向から見た断面図である。 図1の袋をIII-III方向から見た断面図である。 袋に収容されている内容物を拡大して示す断面図である。 図1の袋をV-V方向から見た断面図である。 図1に示す袋を開封する様子を示す平面図である。 開封された状態の袋を示す平面図である。 図7に示す開口部を矢印VIII方向から見た図である。 一変形例に係る袋の易開封線を拡大して示す平面図である。 一変形例に係る袋の易開封線を拡大して示す平面図である。 一変形例に係る袋の易開封線を拡大して示す平面図である。 袋の曲げ耐力を測定する方法を説明する図である。 袋の曲げ耐力を測定する方法を説明する図である。 実施例1~5及び比較例1~5の評価結果を示す図である。 実施例6~10及び比較例6~10の評価結果を示す図である。
以下、図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。

図1は、内容物19が収容された袋10を示す平面図である。また、図2は、図1の袋10をII-II方向から見た断面図である。袋10は、フィルム状の包装材料30の内面同士を部分的に接合することによって形成されている。袋10は、包装材料30によって構成された表面11及び裏面12を含む。図2に示すように、表面11及び裏面12はいずれも、1枚の包装材料30を折り返すことによって構成されている。なお、図示はしないが、袋10を構成する包装材料30の枚数が1枚に限られることはなく、複数枚の包装材料30によって袋10が構成されていてもよい。
袋10は、表面11及び裏面12に設けられた易開封線20を備える。本実施の形態に係る袋10においては、易開封線20に沿って袋10が破断することによって袋10に開口部を形成し、この開口部を介して内容物19を外部に取り出す、という使用方法が想定されている。
易開封線20に沿って破断された袋10から取り出すことができる限りにおいて、袋10に収容される内容物は特には限られない。例えば、袋10に充填される内容物として、ポン酢やドレッシングや液体洗剤などの液体、マヨネーズやケチャップやシャンプーやリンスなどの粘稠体、粉末調味料などの粉状体、米などの粒状体など、流動性を有する流動物を挙げることができる。
以下、袋10の構成について説明する。図1に示すように、袋10は、第1端部13、第2端部14、第3端部15及び第4端部16を備える。第1端部13及び第2端部14は、袋10の長手方向D1において互いに対向している。また、第3端部15及び第4端部16は、袋10の短手方向D2において互いに対向している。第3端部15及び第4端部16は、長手方向D1に沿って第1端部13から第2端部14まで延びている。
長手方向D1は、フィルム状の包装材料30から袋10を作製する際の包装材料30の搬送方向であり、いわゆるMD(Machine Direction)である。図1に示す例において、第1端部13及び第2端部14が延びる短手方向D2と、第3端部15及び第4端部16が延びる長手方向D1とが直交しており、このため袋10は矩形状の外形を有している。
図示はしないが、第1端部13及び第2端部14は、長手方向D1に対して傾斜した方向に延びていてもよい。
図1及び図2に示すように、袋10は、第1端部13から第2端部14まで長手方向D1に沿って延び、包装材料30が重ねられた合掌部17を備える。このように、袋10はいわゆるピロー袋である。合掌部17は、裏面12側に位置する。言い換えると、本実施の形態においては、合掌部17が位置する側の面を裏面12と称する。
(シール部)
袋10は、フィルム状の包装材料30の内面同士を接合するシール部を備える。シール部は、第1端部に沿って延びる第1端部シール部131、第2端部14に沿って延びる第2端部シール部141、及び、合掌部17に位置する合掌部シール部171を含む。なお、包装材料30の内面同士を接合して袋10を封止することができる限りにおいて、シール部を形成するための方法が特に限られることはない。例えば、加熱などによって包装材料30の一部を溶融させて、包装材料30の内面同士を溶着させることによって、シール部を形成してもよい。若しくは、接着剤などを用いて包装材料30の内面同士を接着することによって、シール部を形成してもよい。
図1に示すように、合掌部シール部171は、第1端部シール部131から第2端部シール部141に至るように長手方向D1に延びている。図2に示すように、合掌部シール部171は、短手方向D2において合掌部17の先端部172にまで広がっていてもよく、若しくは、図示はしないが、合掌部シール部171は、先端部172にまで広がっていなくてもよい。また、合掌部シール部171は、短手方向D2において合掌部17の基部173にまで広がっていてもよく、若しくは、図示はしないが、合掌部シール部171は、基部173にまで広がっていなくてもよい。
(非シール部)
また、袋10は、包装材料30の内面同士が接合されていない非シール部18を備える。図3は、図1の袋10をIII-III方向から見た断面図である。図3に示すように、非シール部18は、表面11を構成する包装材料30の内面と裏面12を構成する包装材料30の内面との間に内容物19が存在している部分(以下、第1非シール部181とも称する)を含む。第1非シール部181においては、図3に示すように、表面11を構成する包装材料30の内面、及び、裏面12を構成する包装材料30の内面のいずれもが、内容物19に接触していてもよい。
また、非シール部18は、表面11を構成する包装材料30の内面と裏面12を構成する包装材料30の内面とが接触している部分(以下、第2非シール部182とも称する)を含んでいてもよい。図3に示す例において、非シール部18は、第1端部シール部131に隣接する第2非シール部182、及び、第2端部シール部141に隣接する第2非シール部182を含む。図示はしないが、非シール部18は、第1端部シール部131又は第2端部シール部141のいずれか一方に隣接する第2非シール部182のみを含んでいてもよい。
第1非シール部181及び第2非シール部182は、一部が開口した状態の袋10の内部に内容物19を投入し、続いて、袋10の内部の空気を外部に放出し、その後に開口に沿ってシール部を形成して袋10を封止することによって形成される。包装材料30の内面が内容物19に接触している部分が第1非シール部181となり、包装材料30の内面同士が接触している部分が第2非シール部182となる。
以下、袋10の内部の空気を外部に放出すること、すなわち脱気することの利点について説明する。ここでは、図4に示すように、内容物19が複数の粒状体191を含む場合について説明する。この場合、袋10の内部の脱気を実施することにより、図4に示すように、複数の粒状体191を互いに接触させることができる。また、表面11を構成する包装材料30の内面301、及び裏面12を構成する包装材料30の内面301を、複数の粒状体191に接触させることができる。これにより、袋10の内部の空間のうち粒状体191が存在しない空間の比率を低くし、各粒状体191の流動性を低下させることができる。例えば、袋10を手で把持した状態で袋10を長手方向D1において繰り返し揺らした場合に、各粒状体191の接触状態を維持することができる。この結果、内容物19全体に所定の剛性を持たせることができる。例えば、袋10の第1端部13側を把持して、表面11及び裏面12が水平方向に平行になるように袋10を持ち上げたとき、内容物19が折れ曲がらないようになる。また、袋10に力を加えたときに、易開封線20が破断するよりも前に内容物19及び袋10が折れ曲がってしまうことを抑制することができる。従って、後述するように、長手方向D1において袋10を折り曲げて表面11の包装材料30に張力を発生させるような力を、袋10に加えやすくなる。このため、表面11の包装材料30に加えられる張力に基づいて、易開封線20に沿って袋10を破断させることができる。
粒状体191の寸法や重量は、袋10の内部が脱気された状態において内容物19全体に所定の剛性を持たせることができる範囲内であることが好ましい。例えば、粒状体191の平均粒径が、0.05mm以上10mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい。若しくは、個々の粒状体191の平均体積が、0.05mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上10mm以下であることが更に好ましい。
図1において、符号L1は、長手方向D1における非シール部18の寸法を表し、符号L2は、短手方向D2における非シール部18の寸法を表す。寸法L1は、例えば40mm以上200mm以下であり、より好ましくは50mm以上150mm以下であってもよい。これにより、使用者が袋10を片手で保持した状態で開封することが可能になる。また、寸法L2は、例えば15mm以上70mm以下であり、20mm以上50mm以下であってもよい。
寸法L1に対する寸法L2の比は、例えば0.10以上であり、0.20以上であってもよく、0.30以上であってもよい。また、寸法L1に対する寸法L2の比、すなわちL2/L1は、例えば0.70以下であり、0.60以下であってもよく、0.50以下であってもよい。
寸法L1、寸法L2及びL2/L1のいくつかの具体例は、以下の通りである。
・L1=200mm、L2=100mm、L2/L1=0.50
・L1=180mm、L2=40mm、L2/L1=0.22
・L1=130mm、L2=30mm、L2/L1=0.23
・L1=100mm、L2=20mm、L2/L1=0.20
・L1=80mm、L2=25mm、L2/L1=0.31
・L1=60mm、L2=30mm、L2/L1=0.50
なお、袋10の内部を脱気した状態で袋10を封止している場合、袋10の内部の気圧が大気圧よりも低い。このため、袋10の一部を破断させて袋10の内部を外部に連通させると、空気が袋10の内部に流入し、袋10が少なくとも部分的に膨らむ。従って、袋10の内部が脱気されているか否かは、袋10の一部を破断させた後に袋10が少なくとも部分的に膨らむか否かに基づいて判断し得る。
(易開封線)
次に、易開封線20について説明する。易開封線20は、非シール部18に位置する包装材料30のうち、破断が生じ易くなるよう構成された線状の部分である。
易開封線20は、センター線21を少なくとも含む。センター線21は、易開封線20のうち、表面11の法線方向に沿って袋10を見た場合に表面11側において袋10の中心線Cと交差するように延びる部分である。中心線Cとは、第1端部13の中点と第2端部14の中点とを結ぶ直線である。図1に示す例においては、合掌部17の基部173が中心線Cに一致している。
易開封線20は、好ましくは、長手方向D1における非シール部18の中央部に位置する。中央部とは、例えば、長手方向D1における非シール部18の中心から、第1端部13側及び第2端部14側へ0.1×L1以内の範囲である。
本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、センター線21が、表面11を短手方向D2において横断して裏面12側に至っている。例えば、センター線21は、表面11側から第3端部15を介して裏面12側に至るよう直線的に延び、一端211において終端している。また、センター線21は、表面11側から第4端部16を介して裏面12側に至るよう直線的に延び、他端212において終端している。
図2に示す例において、センター線21の一端211及び他端212は、合掌部17の基部173を挟むよう短手方向D2において対向している。短手方向D2における一端211と他端212との間の距離S1は、例えば2mm以上10mm以下である。
距離S1は、図2に示す、短手方向D2に沿った断面図における袋10の全周に対して定められていてもよい。袋10の全周に対する距離S1の比率は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下である。言い換えると、袋10の全周に対する、易開封線20の長さの比率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。なお、袋10の全周は、包装材料30のうち表面11、裏面12、第3端部15及び第4端部16の部分の長さは含むが、合掌部17の部分の長さは含まない。
次に、包装材料30に形成される易開封線20の構造について、包装材料30の層構成とともに、図5を参照して説明する。図5は、図1の袋10をV-V方向から見た断面図である。
まず、包装材料30の層構成について説明する。包装材料30は、基材層31及びシーラント層32を少なくとも含む。図5に示す例においては、基材層31が包装材料30の外面302を構成し、シーラント層32が包装材料30の内面301を構成している。また、包装材料30は、基材層31とシーラント層32とを接着する接着剤層33などの接着剤層を更に含んでいてもよい。接着剤層は、後述する接着剤によって構成された層である。包装材料30の厚みは、例えば50μm以上であり、より好ましくは55μm以上である。また、包装材料30の厚みは、例えば150μm以下であり、より好ましくは100μm以下であり、更に好ましくは80μm以下である。
基材層31を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステルやナイロン(Ny)などのポリアミドや高密度ポリエチレン(HDPE)やポリプロピレン(PP)といったポリオレフィンなどの延伸プラスチックフィルムを用いることができる。延伸プラスチックフィルムは、長手方向D1および短手方向D2の2軸に延伸されていてもよい。基材層31として、短手方向D2に引き裂け易い2軸延伸プラスチックフィルムを用いてもよい。このようなフィルムとしては、東レ株式会社製の二軸延伸ポリプロピレンフィルムである「トレファンYT42」やユニチカ株式会社製の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである「エンブレットPC」などが挙げられる。包装材料30は、複数の基材層31を備えていてもよい。基材層31の厚みは、例えば4μm以上かつ30μm以下である。
シーラント層32を構成する材料としては、例えば、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMMA)や低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレンやポリプロピレン(PP)を用いることができる。シーラント層32は、未延伸であることが好ましい。シーラント層32の厚みは、例えば60μm以下であってもよく、50μm以下であってもよく、30μm以下であってもよい。また、シーラント層32の厚みは、例えば13μm以上である。シーラント層32は、単一の層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよい。
図示はしないが、包装材料30は、袋10に製品情報を示したり美感を付与したりするための印刷表示を含む印刷層を更に含んでいてもよい。印刷層は、例えば基材層31の内面側に設けられる。印刷表示としては、文字、数字、記号、図形、絵柄などを挙げることができる。
また、図示はしないが、包装材料30は、機能層を更に含んでいてもよい。機能層は、例えば基材層31とシーラント層32との間に位置する。
機能層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性、各種の機械的強度など、必要とされる性能に応じて、適切なものが選択され得る。例えば、機能層がガスバリア層である場合、機能層は、アルミニウム箔などの金属箔であってもよい。また、機能層は、基材層31やシーラント層32に設けられた蒸着層や樹脂層であってもよい。蒸着層は、例えば、アルミニウムなどの無機物や酸化アルミニウムや酸化珪素などの無機酸化物などの、ガスバリア性を有する物質を含む。蒸着層の厚みは、例えば5nm以上且つ200nm以下であり、好ましくは50nm以上且つ100nm以下である。樹脂層は、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂材料を含む。このようなガスバリア性を有する機能層を設けることにより、酸素や水蒸気が袋10の内部に浸入することを抑制することができる。
次に、易開封線20の構造について説明する。図5に示すように、易開封線20は、包装材料30の外面302に形成された非貫通孔201を含む。図5に示す例において、非貫通孔201は、基材層31を貫通して接着剤層33に達するように構成されている。なお、図示はしないが、非貫通孔201は、基材層31を貫通しないように構成されていてもよい。
易開封線20の非貫通孔201の幅S2や深さS3は、使用者が袋10に適切な力を加えたときに易開封線20が破断するよう、設定される。例えば、易開封線20の非貫通孔201の幅は、80μm以上1mm以下である。また、非貫通孔201の深さS3は、例えば12μm以上かつ40μm以下である。このような非貫通孔201は、例えば、包装材料30に外面302側からレーザー光を照射して包装材料30を加工することによって形成され得る。
袋10に力を加えたときの易開封線20の破断のし易さは、包装材料30のうち非貫通孔201が形成されていない部分(以下、残留部分とも称する)の構成、厚みなどに依存する。残留部分は、少なくともシーラント層32を含む。残留部分は、非貫通孔201の形成方法や、包装材料30の層構成に応じて、接着剤層やアンカーコート層、接着性樹脂層、一軸延伸フィルム、機能層を更に含む。残留部分の構成は、易開封線20に加わると想定される力の範囲内で残留部分が適切に破断するよう、設定される。包装材料が接着剤層を含む場合は袋10の曲げ耐力が強くなり、包装材料が接着剤層を含まない場合は袋10の曲げ耐力が弱くなる傾向がある。袋10の曲げ耐力については、後述にて説明する。
残留部分の厚みは、易開封線20に加わると想定される力の範囲内で残留部分が適切に破断するよう、設定される。残留部分の厚みは、例えば80μm以下であり、60μm以下であってもよく、50μm以下であってもよい。
(接着剤層)
接着剤層は、ドライラミネート法を用いて一の層と他の層を貼り合わす際に使用されるものである。接着剤層を構成する接着剤としては、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2-エチルへキシルエステルなどのホモポリマーもしくはこれらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレンなどとの共重合体などからなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸などのモノマーとの共重合体などからなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂などからなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル酸系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴムなどからなる無機系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラスなどからなる無機系接着剤、その他の接着剤を使用することができる。より好ましくは、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、またはヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート等の多官能イソシアネートと、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリアクリレートポリオール、その他のヒドロキシル基含有化合物との硬化物であるポリウレタン系樹脂、を主成分とするものである。これらによれば、柔軟性と屈曲性に富む薄膜を形成することができ、その引っ張り伸長度を向上させ、柔軟性、屈曲性などを有する被膜として作用し、ラミネート加工、印刷加工などの加工適性を向上させることができる。
上記接着剤を、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他のコーティング方法を用いて塗布し、溶媒を乾燥させることにより、接着剤層を形成することができる。
接着剤の塗布量としては、1.5g/m以上10g/m以下(乾燥状態)が好ましく、3g/m以上5g/m以下(乾燥状態)がより好ましい。乾燥状態における接着剤層の厚みは、1.5μm以上10μm以下であり、好ましくは3μm以上5μm以下である。
(アンカーコート層)
溶融押し出し法や溶融押し出しラミネート法を用いて接着性樹脂層を積層する際に、接着性樹脂層が積層される層に予めアンカーコート剤を塗布して、アンカーコート層を形成することが好ましい。
アンカーコート層を構成するアンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、その他のアンカーコーティング剤が例示できる。
より好ましくは、例えば、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート、またはヘキサメチレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナートなどの脂肪族ポリイソシアナート等の多官能イソシアナートと、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリアクリレートポリオール、その他のヒドロキシル基含有化合物との硬化物であるポリウレタン系樹脂を主成分とするものを好適に使用することができる。包装材料を構成する層の間の密着性を向上させることができる。
上記アンカーコート剤を、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スプレーコート法、その他のコーティング法を用いて塗布し、溶媒を乾燥させることにより、アンカーコート層を形成することができる。
アンカーコート剤の塗布量としては、0.1g/m以上0.5g/m以下(乾燥状態)位が好ましい。乾燥状態におけるアンカーコート層の厚みは、0.5μm以下であり、好ましくは0.1μm以下である。
(接着性樹脂層)
本発明において接着性樹脂層としては、熱可塑性樹脂からなる樹脂層が使用される。具体的には、接着性樹脂層の材料としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン・αオレフィンとの共重合体などのポリエチレン(PE)、エチレン・ポリプロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂、無水マレイン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂等を使用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、接着性樹脂層の厚みは、5μm以上30μm以下、好ましくは、10μm以上120μm以下が望ましい。また、接着性樹脂層は、単層のみならず2層以上の多層とすることもできる。その場合、各層の厚みは、包装材料として要求される物性(熱接着性やフィルムの腰等)に応じて適時設定することができる。
(一軸延伸フィルム)
本発明において一軸延伸フィルムとは、短手方向D2においてのみ延伸されているフィルムを指す。このようなフィルムとしては、デンカ株式会社製の高密度ポリエチレンフィルムである「カラリヤンY」などが挙げられる。
包装材料30の層構成の例は、以下の通りである。
第1例: 基材層/印刷層/接着剤層/シーラント層
第2例: 基材層/印刷層/接着剤層/金属蒸着層/シーラント層
第3例: 基材層/印刷層/接着剤層/一軸延伸フィルム/接着剤層/シーラント層
第4例: 基材層/印刷層/アンカーコート層/接着性樹脂層/一軸延伸フィルム/アンカーコート層/シーラント層
第5例: 基材層/印刷層/アンカーコート層/接着性樹脂層/金属箔/アンカーコート層/接着性樹脂層/シーラント層
第6例: 基材層/印刷層/アンカーコート層/接着性樹脂層/シーラント層
上記第1~6例の具体例は、以下の通りである。
第1例: PET(12)/印刷層(1)/接着剤層(3)/PE(50)
第2例: PP(25)/印刷層(1)/接着剤層(3)/アルミニウム蒸着層(0.05)/PP(30)
第3例: Ny(15)/印刷層(1)/接着剤層(3)/一軸延伸HDPE(18)/接着剤層(3)/PE(40)
第4例: PET(12)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)/PE(15)/一軸延伸HDPE(18)/アンカーコート層(0.1)/PE(30)
第5例: PET(12)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/アルミニウム箔(6)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)
第6例: Ny(15)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)
第1~6例において、基材層を構成するプラスチックフィルムは、いずれも二軸延伸プラスチックフィルムであり、シーラント層はいずれも未延伸である。また、括弧内の数値は、各層の厚みを表す。厚みの単位はμmである。
包装材料30において、非貫通孔201は、少なくとも基材層31を貫通するように形成され、且つ、最も外側に位置する接着性樹脂層または一軸延伸フィルムからシーラント層32にかけては形成されない。
第1例の包装材料30においては、「PET(12)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「接着剤(3)/PE(50)」が残留部分となる場合と、「PET(12)/印刷層(1) /接着剤層(3)」に非貫通孔201が形成され、「PE(50)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmであり、残留部分の厚みは53μmである。後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmより大きく16μm以下であり、残留部分の厚みは50μm以上53μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは66μmである。
第2例の包装材料30においては、「PP(25)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「接着剤層(3)/アルミニウム蒸着層(0.05)/PP(30)」が残留部分となる場合と、「PP(25)/印刷層(1)/接着剤層(3)」に非貫通孔201が形成され、「アルミニウム蒸着層(0.05)/PP(30)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは26μmであり、残留部分の厚みは33.05μmである。後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは26μmより大きく29μm以下であり、残留部分の厚みは30.05μm以上33.05μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは59.05μmである。
第3例の包装材料30においては、「Ny(15)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「接着剤層(3)/一軸延伸HDPE(18)/接着剤層(3)/PE(40)」が残留部分となる場合と、「Ny(15)/印刷層(1)/接着剤層(3)」に非貫通孔201が形成され、「一軸延伸HDPE(18)/接着剤層(3)/PE(40)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは16μmであり、残留部分の厚みは64μmである。
後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは16μmより大きく19μm以下であり、残留部分の厚みは61μm以上64μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは80μmである。
第4例の包装材料30においては、「PET(12)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「アンカーコート層(0.1)/PE(15)/一軸延伸HDPE(18)/アンカーコート層(0.1)/PE(30)」が残留部分となる場合と、「PET(12)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)」に非貫通孔201が形成され、「PE(15)/一軸延伸HDPE(18)/アンカーコート層(0.1)/PE(30)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmであり、残留部分の厚みは63.2μmである。後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmより大きく13.1μm以下であり、残留部分の厚みは63.1μm以上63.2μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは75.2μmである。
第5例の包装材料30においては、「PET(12)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「アンカーコート層(0.1)/PE(13)/アルミニウム箔(6)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)」が残留部分となる場合と、「PET(12)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)」に非貫通孔201が形成され、「PE(13)/アルミニウム箔(6)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmであり、残留部分の厚みは62.2μmである。後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは13μmより大きく13.1μm以下であり、残留部分の厚みは62.1μm以上62.2μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは75.2μmである。
第6例の包装材料30においては、「Ny(15)/印刷層(1)」に非貫通孔201が形成され、「アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)」が残留部分となる場合と、Ny(15)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)」に非貫通孔201が形成され、「PE(13)/PE(30)」が残留部分となる場合がある。前者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは16μmであり、残留部分の厚みは43.1μmである。後者の場合、包装材料30のうち非貫通孔201が形成される部分の厚みは16μmより大きく16.1μm未満であり、残留部分の厚みは43.μm以上43.1μm未満である。また、包装材料30全体の厚みは59.1μmである。
袋の製造方法
次に、上述の袋10を製造する方法の一例について説明する。
はじめに、長尺状の包装材料30を準備する。次に、包装材料30を包装材料30のMDに沿って搬送しながら、包装材料30の外面302に易開封線20の非貫通孔201を形成する。続いて、包装材料30を折り曲げて筒状体にする。その後、筒状体において向かい合う内面301同士を加熱しながら挟圧することにより、第2端部シール部141を形成する。
続いて、筒状体の内部に内容物19を投入する。また、筒状体を構成する包装材料30のうち搬送方向に沿って重なっている部分を加熱しながら挟圧することにより、合掌部シール部171を形成する。
続いて、筒状体の内部を脱気する。例えば、ノズル式真空包装機またはチャンバー式真空包装機を用いて脱気を行う。その後、筒状体を構成する包装材料30のうち内容物19を挟んで第2端部シール部141と対向する部分を加熱しながら挟圧することにより、第1端部シール部131を形成する。
次に、第1端部シール部131及び第2端部シール部141の位置において、筒状体を構成する包装材料30を、搬送方向に直交する方向において切断する。このようにして、内部が脱気された袋10を得ることができる。
袋の開封方法
次に、上述の袋10を開封する方法について、図6及び図7を参照して説明する。
まず、使用者は、図6に示すように、第1端部13に例えば一方の手の人差し指41を添え、第2端部14に例えば一方の手の親指42を添えることにより、袋10を保持する。続いて、長手方向D1において裏面12側へ袋10を折り曲げるような力を袋10に加える。例えば、図6に示すように、裏面12側且つ第2端部14側に向かう力F1を第1端部13側から袋10に加える。また、裏面12側且つ第1端部13側に向かう力F2を第2端部14側から袋10に加える。
ここで本実施の形態においては、上述のように、袋10の内部に収容される内容物19が、複数の粒状体191を含み、また、袋10の内部が脱気されている。このため、内容物19全体が所定の剛性を有している。従って、図6に示す力F1及び力F2はそれぞれ、剛性を有する内容物19全体を裏面12側へ折り曲げようとする力として機能する。
力F1及び力F2が内容物19全体の剛性を上回ると、内容物19全体が裏面12側へ折れ曲がり、この際、表面11を構成する包装材料30に張力が加わる。ここで本実施の形態においては、表面11を構成する包装材料30に易開封線20のセンター線21が形成されている。このため、センター線21に沿って表面11を構成する包装材料30を破断させて、図7に示すように、袋10に開口部25を形成することができる。
また、本実施の形態においては、上述のように、易開封線20のセンター線21が、表面11を構成する包装材料30を横断して裏面12を構成する包装材料30にまで至っている。このため、センター線21に沿った袋10の破断を、表面11側から裏面12側まで進行させることができる。
図8は、図7に示す開口部25を矢印VIII方向から見た図である。本実施の形態においては、易開封線20のセンター線21が裏面12側にまで延びている。このため、表面11側にのみ易開封線20が形成されている場合に比べて、第1端部13側の開口部25の輪郭の長さ、及び第2端部14側の開口部25の輪郭の長さをそれぞれ大きくすることができる。これにより、開口部25の面積を大きくすることができ、内容物19の取り出し易さを向上させることができる。
なお、上述した各実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した各実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の本実施の形態においては、センター線21などの易開封線20が直線的に延びる例を示した。本変形例においては、センター線21などの易開封線20が波形状を有する部分を含む例について説明する。図9は、本変形例に係る袋10を表面11側から見た場合を示す平面図である。
本変形例においては、図9に示すように、短手方向D2に延びるセンター線21が、波形状を有する。例えば、センター線21が、第1端部13側に位置する山部203、及び第2端部14側に位置する谷部204を含む。この場合、表面11を構成する包装材料30に張力が加わると、張力が山部203又は谷部204に集中する。このため、易開封線20に沿った破断が開始し易くなる。
図9において、符号S4は、短手方向D2における波形状の周期を表し、符号S5は、波形状の振幅を表す。周期S4は、例えば2mm以上13mm以下である。また、振幅S5は、例えば1mm以上5mm以下である。
(第2の変形例)
本変形例においては、易開封線20が複数の線を含む例について説明する。図10は、本変形例に係る袋10を表面11側から見た場合を示す平面図である。
図10に示す例において、易開封線20は、表面11側に位置するセンター線21と、センター線21の一端211に接続された第1サイド線22と、センター線21の他端212に接続された第2サイド線23と、を有する。
第1サイド線22は、センター線21よりも第1端部13側に位置する第1端部側第1サイド線221と、第1端部側第1サイド線221及びセンター線21よりも第2端部14側に位置する第2端部側第1サイド線222と、を有する。第1サイド線22の第1端部側第1サイド線221及び第2端部側第1サイド線222はいずれも、第3端部15を介して裏面12に至るように延びている。
第2サイド線23は、センター線21よりも第1端部13側に位置する第1端部側第2サイド線231と、第1端部側第2サイド線231及びセンター線21よりも第2端部14側に位置する第2端部側第2サイド線232と、を有する。第2サイド線23の第1端部側第2サイド線231及び第2端部側第2サイド線232はいずれも、第4端部16を介して裏面12に至るように延びている。
以下、図10に示す袋10の作用について説明する。長手方向D1において裏面12側へ袋10を折り曲げるような力を袋10に加えると、上述のように、表面11を構成する包装材料30に張力が加わる。ここで本実施の形態においては、第1サイド線22及び第2サイド線23がそれぞれ、長手方向D1に並ぶ複数の線を含む。この場合、第1端部13側から包装材料30に加わる張力は、第1端部13側に位置する線、例えば第1端部側第1サイド線221や第1端部側第2サイド線231に加わる。また、第2端部14側から包装材料30に加わる張力は、第2端部14側に位置する線、例えば第2端部側第1サイド線222や第2端部側第2サイド線232に加わる。このように、第1サイド線22及び第2サイド線23においては、第1端部13側からの張力と第2端部14側からの張力とがそれぞれ別の線に加わる。
これに対して、短手方向D2における中央部においては、第1端部13側からの張力と第2端部14側からの張力とがいずれもセンター線21に加わる。このため、センター線21は、第1サイド線22及び第2サイド線23に比べて力が集中的に加わるので、破断し易い。従って、本実施の形態においては、センター線21に沿った破断が開始し易くなる。
センター線21が破断した後、第1サイド線22においては、第1端部側第1サイド線221又は第2端部側第1サイド線222のいずれか一方において破断が進行して裏面12側に至る。また、第2サイド線23においても、第1端部側第2サイド線231又は第2端部側第2サイド線232のいずれか一方において破断が進行して裏面12側に至る。
図10において、符号S6は、短手方向D2におけるセンター線21の寸法を表し、符号S7は、第1端部側第1サイド線221と第2端部側第1サイド線222との間の長手方向D1における最大間隔を表す。寸法S6は、センター線21に張力が集中し易くなるよう設定されており、例えば3mm以上15mm以下である。最大間隔S7は、例えば2mm以上8mm以下である。第1端部側第2サイド線231と第2端部側第2サイド線232との間の長手方向D1における最大間隔も、最大間隔S7と同等である。
(第3の変形例)
本変形例においては、易開封線20が抑止線24を含む例について説明する。図11は、本変形例に係る袋10を裏面12側から見た場合を示す平面図である。
図11に示す例において、易開封線20は、表面11側から裏面12側に至るよう延びるセンター線21と、センター線21の一端211に接続された抑止線24と、センター線21の他端212に接続された抑止線24と、を有する。抑止線24は、センター線21が延びる方向とは異なる方向に延びている。例えば、図11に示すように、抑止線24は、センター線21が延びる短手方向D2に直交する長手方向D1に沿って延びている。
このため、破断の進行を抑止線24において停止させることができる。
図11に示すように、抑止線24は、センター線21の一端211又は他端212から第1端部13側へ延びる第1端部側抑止線241、及び、センター線21の一端211又は他端212から第2端部14側へ延びる第2端部側抑止線242を含んでいてもよい。
若しくは、図示はしないが、抑止線24は、第1端部側抑止線241又は第2端部側抑止線242のいずれか一方のみを含んでいてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
(他の態様)
本発明の他の態様は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含む易開封線と、を備え、前記易開封線は、前記表面を前記短手方向において横断して前記裏面側に至るように構成されている、袋である。
本発明の他の態様による袋において、前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含んでいてもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下であってもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記易開封線は、少なくとも前記表面に位置し、前記短手方向に沿って延びるセンター線と、前記裏面側に位置し、前記センター線が延びる方向とは異なる方向に延びる抑止線と、を有していてもよい。
本発明の他の態様は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含み、少なくとも部分的に前記短手方向に延びる易開封線と、を備え、前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含み、前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下である、袋である。
本発明の他の態様による袋において、前記包装材料が接着剤層を含む場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、好ましくは25N以上である。
本発明の他の態様による袋において、前記包装材料が接着剤層を含まない場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、好ましくは15N以上である。
本発明の他の態様による袋は、前記第1端部から前記第2端部まで前記長手方向に沿って延び、前記裏面側において前記包装材料が重ねられた合掌部を更に備えていてもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記内容物が、複数の粒状体を含んでいてもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記長手方向における前記非シール部の寸法が、40mm以上200mm以下であってもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記易開封線は、前記短手方向に沿って延び、且つ波形状を有する部分を含んでいてもよい。
本発明の他の態様による袋において、前記易開封線は、前記表面に位置し、前記短手方向に沿って延びるセンター線と、前記センター線の一端に接続されるとともに前記裏面に至るように延びる第1サイド線と、前記センター線の他端に接続されるとともに前記裏面に至るように延びる第2サイド線と、を有し、前記第1サイド線は、前記センター線よりも前記第1端部側に位置する第1端部側第1サイド線と、前記センター線よりも前記第2端部側に位置する第2端部側第1サイド線と、を含み、前記第2サイド線は、前記センター線よりも前記第1端部側に位置する第1端部側第2サイド線と、前記センター線よりも前記第2端部側に位置する第2端部側第2サイド線と、を含んでいてもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
上述の第3例に示す層構成、すなわち
ONy(15)/印刷層(1)/接着剤層(3)/一軸延伸HDPE(18)/接着剤層(3)/PE(40)
という層構成を有する包装材料30を準備した。非貫通孔201は、Ny(15)/印刷層(1)に形成した。続いて、包装材料30を用いて、図1に示す袋10を作製した。袋10の非シール部18の長手方向D1における寸法L1は120mmであり、非シール部18の短手方向D2における寸法L2は25mmであった。袋10の内容物は、粒状のインスタントコーヒーとした。また、袋10を封止する前に袋10の内部の脱気を実施した。
続いて、引張試験機(テンシロン)を用いて、圧縮試験モードにて、袋10の曲げ耐力を測定した。具体的には、まず、図12Aに示すように、袋10のうち易開封線20よりも第2端部14側に位置する部分の裏面12が支持台52に接するよう、袋10を支持台52上に載置した。続いて、袋10のうち易開封線20よりも第2端部14側に位置する部分が変位しないように支持台52に対して固定した状態で、図12Aに示すように、袋10のうち易開封線20から第1端部13側へ距離Tだけ離れた部分を表面11側から裏面12側へ治具51を用いて力F3で押圧した。治具51としては、引張試験機(テンシロン)に設けられている金属治具を用いた。距離Tは1cmとした。
袋10が折れ曲がるまで、治具51が袋10を押圧する力F3を増加させた。結果、力F3が26.7Nのときに、図12Bに示すように易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が、折れ曲がった袋10の第1端部13側へ抜けて行った。袋10が折れ曲がって治具51が第1端部13側へ抜けて行ったときの力F3、すなわち26.7Nを、袋10の曲げ耐力として記録した。
(実施例2)
内容物としてふりかけを用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が30.8Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例3)
袋10の非シール部18の長手方向D1における寸法L1を130mmとし、非シール部18の短手方向D2における寸法L2を30mmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が34.0Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例4)
内容物として雑穀を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が26.5Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例5)
内容物として粉末洗剤を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が28.6Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例1)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が9.8Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例2)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例2の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が14.7Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例3)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例3の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が24.3Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例4)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例4の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が14.6Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例5)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例5の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が21.7Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
実施例1~5及び比較例1~5における評価結果をまとめて図13に示す。実施例1~5に係る、内部の脱気を実施した袋10においては、曲げ耐力が26N以上であった。また、26N以上の力F3を袋10に加えたときに、袋10の内容物が折れ曲がるよりも先に易開封線20が破断したので、袋10を開封することができた。実施例1~5において、袋10の折れ曲がりは、易開封線20が破断して内部の脱気状態が解消され、内容物の剛性が低下したことによって生じたと考えられる。
一方、比較例1~5に係る、内部に気体が充填されている袋10においては、曲げ耐力が25N以下であった。具体的には、易開封線20が破断するよりも前に内容物及び袋10の折れ曲がりが生じた。このため、袋10を開封することができなかった。
(実施例6)
上述の第5例に示す層構成、すなわち
PET(12)/印刷層(1)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/アルミニウム箔(6)/アンカーコート層(0.1)/PE(13)/PE(30)
という層構成を有する包装材料30を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。非貫通孔201は、PET(12)/印刷層(1)に形成した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が16.0Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例7)
内容物としてふりかけを用いたこと以外は、実施例6の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が16.3Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例8)
袋10の非シール部18の長手方向D1における寸法L1を130mmとし、非シール部18の短手方向D2における寸法L2を30mmとしたこと以外は、実施例7の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が20.9Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例9)
内容物として雑穀を用いたこと以外は、実施例6の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が25.8Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(実施例10)
内容物として粉末洗剤を用いたこと以外は、実施例6の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が27.0Nのときに、易開封線20が破断して袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例6)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例6の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が11.6Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例7)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例7の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が14.4Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例8)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例8の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が12.1Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例9)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例9の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が8.3Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
(比較例10)
袋10を封止する前に、袋10の内部の脱気ではなく、袋10の内部への気体充填を行ったこと以外は、実施例10の場合と同様にして、包装材料30を用いて袋10を作製した。続いて、袋10の曲げ耐力を測定した。結果、力F3が10.9Nのときに、易開封線20が破断することなく袋10が折れ曲がり、治具51が第1端部13側へ抜けて行った。
実施例6~10及び比較例6~10における評価結果をまとめて図14に示す。実施例6~10に係る、内部の脱気を実施した袋10においては、曲げ耐力が16N以上であった。また、16N以上の力F3を袋10に加えたときに、袋10の内容物が折れ曲がるよりも先に易開封線20が破断し、袋10を開封することができた。実施例6~10において、袋10の折れ曲がりは、易開封線20が破断して内部の脱気状態が解消され、内容物の剛性が低下したことによって生じたと考えられる。
一方、比較例6~10に係る、内部に気体が充填されている袋10においては、曲げ耐力が15N以下であった。具体的には、易開封線20が破断するよりも前に内容物及び袋10の折れ曲がりが生じた。このため、袋10を開封することができなかった。
10 袋
11 表面
12 裏面
13 第1端部
131 第1端部シール部
14 第2端部
141 第2端部シール部
15 第3端部
16 第4端部
17 合掌部
171 合掌部シール部
172 先端部
173 基部
18 非シール部
181 第1非シール部
182 第2非シール部
19 内容物
191 粒状体
20 易開封線
201 非貫通孔
21 センター線
211 一端
212 他端
22 第1サイド線
221 第1端部側第1サイド線
222 第2端部側第1サイド線
23 第2サイド線
231 第1端部側第2サイド線
232 第2端部側第2サイド線
24 抑止線
241 第1端部側抑止線
242 第2端部側抑止線
30 包装材料
31 基材層
32 シーラント層
33 接着剤層
41 人差し指
42 親指

Claims (11)

  1. 第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、
    短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、
    前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、
    前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、
    前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、
    前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含む易開封線と、を備え、
    前記易開封線は、前記表面を前記短手方向において横断して前記裏面側に至るように構成されており、
    前記易開封線は、前記長手方向における前記非シール部の中央部に位置し、
    前記中央部は、前記長手方向における前記非シール部の中心から、前記第1端部側及び前記第2端部側へ0.1×L1以内の範囲であり、L1は、前記長手方向における前記非シール部の寸法である、袋。
  2. 前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含む、請求項1に記載の袋。
  3. 前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下である、請求項1又は2に記載の袋。
  4. 前記易開封線は、
    少なくとも前記表面に位置し、前記短手方向に沿って延びるセンター線と、
    前記裏面側に位置し、前記センター線が延びる方向とは異なる方向に延びる抑止線と、を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の袋。
  5. 第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有し、内容物を収容する袋であって、
    短手方向に延び、長手方向において互いに対向する第1端部及び第2端部と、
    前記長手方向に沿って前記第1端部から前記第2端部へ延び、前記短手方向において互いに対向する第3端部及び第4端部と、
    前記第1端部及び前記第2端部に沿ってそれぞれ延び、前記包装材料の内面同士を接合する第1端部シール部及び第2端部シール部と、
    前記第1端部シール部と前記第2端部シール部との間に位置し、前記包装材料の内面同士が接合されていない非シール部と、
    前記非シール部において前記包装材料の外面側に形成された非貫通孔を含み、少なくとも部分的に前記短手方向に延びる易開封線と、を備え、
    前記非シール部は、前記第1端部シール部又は前記第2端部シール部のいずれかに隣接して位置し、且つ前記包装材料の内面同士が接触している部分を含み、
    前記長手方向における前記非シール部の寸法に対する、前記短手方向における前記非シール部の寸法の比率が、0.20以上0.50以下であり、
    前記易開封線は、前記長手方向における前記非シール部の中央部に位置し、
    前記中央部は、前記長手方向における前記非シール部の中心から、前記第1端部側及び前記第2端部側へ0.1×L1以内の範囲であり、L1は、前記長手方向における前記非シール部の寸法である、袋。
  6. 前記包装材料が接着剤層を含む場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、25N以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の袋。
  7. 前記包装材料が接着剤層を含まない場合、前記袋のうち前記易開封線よりも前記第2端部側に位置する部分を固定した状態で、前記袋のうち前記易開封線から前記第1端部側へ1cm離れた部分を前記表面側から前記裏面側へ押圧した場合に、前記袋を折り曲げることに要する力である曲げ耐力が、15N以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の袋。
  8. 前記第1端部から前記第2端部まで前記長手方向に沿って延び、前記裏面側において前記包装材料が重ねられた合掌部を更に備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の袋。
  9. 前記内容物が、複数の粒状体を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の袋。
  10. 前記長手方向における前記非シール部の寸法が、40mm以上200mm以下である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の袋。
  11. 前記易開封線は、前記短手方向に沿って延び、且つ波形状を有する部分を含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の袋。
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