そのような疾患または障害を「治療する」、「治療」及び「治療すること」は、本明細書に記載の疾患または障害の少なくとも1つの症状を改善することを指す。これらの用語は、進行性骨化性線維異形成症などの状態と関連して使用される場合:異所性骨の成長の速度を制御すること;新たな骨の発達に関連する疼痛及び炎症を軽減すること;患者の予想される生存時間を延長すること;異所性骨の成長病変のサイズまたは数を減少させること;可動性を維持または改善すること;新たな再発を予防または治療すること;新たな異所性骨病変の発症を阻害すること;手足の機能及び/または可動性を回復させるために既存の異所性骨化を除去する手術を可能にすること;生存を延長すること;進行のない生存を延長すること;進行までの時間を延長すること;FOP関連損傷誘発浮腫を阻害すること、及び/または生活の質を向上させることのうちの1つ以上を指す。びまん性内在性橋神経膠腫などの状態と関連して使用される場合、これらの用語は、神経膠腫の成長を妨げること;重量または体積で神経膠腫を縮小させること;患者の予想される生存時間を延長すること、神経膠組織の成長を阻害すること、神経膠腫瘍の質量を減少させること、転移性病変のサイズまたは数を減少させること、新たな転移性病変の発症を阻害すること、生存を延長すること、進行のない生存を延長すること、進行までの時間を延長すること、及び/または生活の質を向上させることのうちの1つ以上を指す。
「治療効果」という用語は、本開示の化合物または組成物の投与によって引き起こされる、動物、詳細には哺乳動物、より詳細にはヒトにおける有益な局所的または全身的効果を指す。「治療的有効量」という語句は、合理的な利益/リスク比で異常ALK2活性に関連する疾患または状態を治療するのに有効な本開示の化合物または組成物の量を意味する。そのような物質の治療的有効量は、例えば、治療されている対象及び疾患の状態、対象の体重及び年齢、疾患状態の重篤度、投与の様式などに応じて変化し、当業者によって容易に決定され得る。
「アルキル」または「アルキル基」は、飽和直鎖または分枝炭化水素の一価の基、例えば、1〜12個、1〜10個、または1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝基(本明細書ではそれぞれC1−C12アルキル、C1−C10アルキル、及びC1−C6アルキルと称される)を指す。例示的なアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2ーメチルー1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが含まれるが、これらに限定されない。
「芳香族」は、環を指す場合、当該技術分野で認識されており、4n+2π電子を有する完全共役不飽和環を指し、交互の二重結合及び単結合を示す構造式によってしばしば特徴付けされる。芳香族環には、ベンゼンならびにN、O及びSから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する環の両方が含まれる。
「炭素環式環系」は、単環式、二環式または多環式の炭化水素環系(各環は完全に飽和しているか、または1つ以上の不飽和単位を含有するかのいずれかであるが、環は芳香族ではない)を指す。
「カルボシクリル」は、炭素環式環系の一価の基を指す。代表的なカルボシクリル基には、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、及びシクロアルケニル基(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニルなど)が含まれる。
「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素を有する環式、二環式、三環式、または多環式の非芳香族炭化水素基を指す。任意の置換可能な環原子は、(例えば、1つ以上の置換基によって)置換され得る。シクロアルキル基は、縮合環またはスピロ環を含有し得る。縮合環は、少なくとも2つの共通(炭素)原子を共有する環である。シクロアルキル部分の例には、シクロプロピル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、アダマンチル及びノルボルニルが含まれるが、これらに限定されない。
「ヘテロ芳香族環系」は、当該技術分野で認識されており、少なくとも1つの環が芳香族であり且つ少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)を含む;且つ他の環がヘテロシクリル(以下で定義される)ではない単環式、二環式または多環式環系を指す。所定の場合では、芳香族であり且つヘテロ原子を含む環は、そのような環に1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含有する。
「ヘテロアリール」は、ヘテロ芳香族環系の一価の基を指す。代表的なヘテロアリール基には、(i)各環が、ヘテロ原子を含み、芳香族、例えば、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、及びプテリジニルである;(ii)各環が、芳香族またはカルボシクリルであり、少なくとも1つの芳香環がヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が、炭化水素環または例えば、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、ピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3−(4H)−オン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル及び5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである;及び(iii)各環が、芳香族またはカルボシクリルであり、少なくとも1つの芳香族環が、橋頭ヘテロ原子を他の芳香族環と共有する(例えば、4H−キノリジニル)、環系が含まれる。
「複素環式環系」は、少なくとも1つの環が飽和または部分的に不飽和(しかし芳香族ではない)であり、その環が少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環式、二環式及び多環式環系を指す。複素環式環系は、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合し得、環原子のいずれかは任意に置換されていてよい。複素環式環系は縮合環であり得る。
「ヘテロシクリル」は、複素環式環系の一価の基を指す。代表的なヘテロシクリルには、(i)全ての環が非芳香族であり、少なくとも1つの環がヘテロ原子、例えば、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、及びキヌクリジニルを含む;(ii)少なくとも1つの環が、非芳香族であり、ヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が、芳香族炭素環、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルである;及び(iii)少なくとも1つの環が、非芳香族であり、ヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が、芳香族であり、ヘテロ原子を含む(例えば、3,4−ジヒドロ−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジン、及び1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ナフチリジン)、環系が含まれる。
本開示の所定の化合物は、特定の幾何学的または立体異性形態で存在し得る。本開示は、本開示の範囲内に入る場合、シス−及びトランス−異性体、R−及びS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、それらのラセミ混合物、及びそれらの他の混合物を含む全てのそのような化合物を企図している。追加の不斉炭素原子が、アルキル基などの置換基に存在し得る。全てのそのような異性体、及びその混合物は、本開示に含まれることが意図される。それ故、開示された化合物が、立体化学を特定せずに構造によって命名または図示され、1つ以上のキラル中心を有する場合、化合物の全ての可能な立体異性体、及びそのエナンチオマー混合物を表すと理解される。開示された化合物が、各キラル中心で立体化学を特定する構造によって命名または図示される場合、そのようなキラル中心で指定された立体化学を有する化合物のみを表すと理解される。しかしながら、開示された化合物が、全てではないが一部のキラル中心で立体化学を特定している場合、化合物の特定されていないキラル中心での全ての可能な立体異性体、及びそのエナンチオマー混合物を表すと理解される。
例えば、本開示の化合物の特定のエナンチオマーが所望される場合、それは、不斉合成によって、またはキラル補助剤での誘導によって調製され得、その場合、得られたジアステレオマー混合物が分離され、補助基が切断されて純粋な所望のエナンチオマーを提供する。あるいは、分子がアミノなどの塩基性官能基またはカルボキシルなどの酸性官能基を含有する場合、ジアステレオマー塩が適切な光学活性酸または塩基を用いて形成され、続いてこのように形成されたジアステレオマーを当該技術分野でよく知られている分別結晶またはクロマトグラフィー手段によって分割し、その後純粋なエナンチオマーを回収する。
組成物の「エナンチオマー過剰」または「%エナンチオマー過剰」は、以下に示される方程式を使用して計算され得る。以下に示される例では、組成物は、90%の一方のエナンチオマー、例えば、Sエナンチオマー、及び10%の他方のエナンチオマー、すなわち、Rエナンチオマーを含有する。
ee=(90−10)/100=80%.
本明細書に記載の化合物または組成物は、化合物の1つの形態、例えば、S−エナンチオマーの少なくとも50%、75%、90%、95%、または99%のエナンチオマー過剰を含有し得る。すなわち、そのような化合物または組成物は、Rエナンチオマーに対してSエナンチオマーのエナンチオマー過剰を含有する。
化合物は、遊離塩基または塩として有用であり得る。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフタル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプタン酸塩、ラクトビオン酸塩、及びラウリルスルホン酸塩などが含まれる。(例えば、Berge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19を参照されたい。)
本明細書に記載されるように、本開示の化合物は、「任意に置換された」部分を含有し得る。一般に、「置換された」という用語は、「任意に」という用語が先行するか否かにかかわらず、指定された部分の1つ以上の水素が好適な置換基で置き換えられていることを意味する。他に示さなれない限り、「任意に置換された」基は、基の各々の置換可能な位置に好適な置換基を有し得、任意の所与の構造における1つより多くの位置が、特定の基から選択される1つより多くの置換基で置換され得る場合、置換基は、各々の位置で同じでも異なっていてもよい。本開示の下で想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。「安定な」という用語は、本明細書で使用される場合、それらの生成、検出、ならびに、所定の実施形態では、それらの回収、精製、及び本明細書に開示された目的の1つ以上のための使用を可能にする条件に供されたときに、実質的に変化しない化合物を指す。
任意に置換されたアルキル,アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール基及びヘテロアリール基のための好適な置換基には、ハロゲン、=O、−CN、−ORc、−NRdRe、−S(O)kRc、−NRcS(O)2Rc、−S(O)2NRdRe、−C(=O)ORc、−OC(=O)ORc、−OC(=O)Rc、−OC(=S)ORc、−C(=S)ORc、−O(C=S)Rc、−C(=O)NRdRe、−NRcC(=O)Rc、−C(=S)NRdRe、−NRcC(=S)Rc、−NRc(C=O)ORc、−O(C=O)NRdRe、−NRc(C=S)ORc、−O(C=S)NRdRe、−NRc(C=O)NRdRe、−NRc(C=S)NRdRe、−C(=S)Rc、−C(=O)Rc、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ヘテロアルキル、カルボシクリル、(C1−C6−アルキレン)−カルボシクリル、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−カルボシクリル、ヘテロシクリル、(C1−C6−アルキレン)−ヘテロシクリル、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−ヘテロシクリル、アリール、(C1−C6−アルキレン)−アリール、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−アリール、ヘテロアリール、(C1−C6−アルキレン)−ヘテロアリール、または(C1−C6−ヘテロアルキレン)−ヘテロアリールが含まれ、前述のアルキル、アルキレン、ヘテロアルキル、ヘテロアルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールの各々は、ハロゲン、ORc、−NO2、−CN、−NRcC(=O)Rc、−NRdRe、−S(O)kRc、−C(=O)ORc、−C(=O)NRdRe、−C(=O)Rc、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、またはC1−C6ヘテロアルキルのうちの1つ以上で任意に置換されており、Rcは、水素、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6ヘテロアルキル、カルボシクリル、(C1−C6−アルキレン)−カルボシクリル、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−カルボシクリル、ヘテロシクリル、(C1−C6−アルキレン)−ヘテロシクリル、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−ヘテロシクリル、アリール、(C1−C6−アルキレン)−アリール、(C1−C6−ヘテロアルキレン)−アリール、ヘテロアリール、(C1−C6−アルキレン)−ヘテロアリール、または(C1−C6−ヘテロアルキレン)−ヘテロアリールであり、これらの各々は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ヘテロアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールのうちの1つ以上で任意に置換されており;Rd及びReは、それぞれ独立して、水素、C1−C6アルキル、またはC1−C6ヘテロアルキルから選択され;、kは、0、1、または2である。特許請求された開示は、置換基の上記の例示的な列挙によっていかなる手法でも制限されることは意図されていない。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載の式I、Ia、II、II、IIb、IIb−1、またはIIb−2のいずれかの化合物(例えば、表1中の化合物)またはその薬学的に許容可能な塩、及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物を特徴とする。
別の態様では、本開示は、対象における進行性骨化性線維異形成症を治療または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、表1中の化合物)もしくはその薬学的に許容可能な塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
別の態様では、本開示は、対象におけるびまん性内在性橋神経膠腫を治療または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、表1中の化合物)もしくはその薬学的に許容可能な塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
別の態様では、本開示は、対象における異常ALK2活性を阻害する方法であって、治療的有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、表1中の化合物)もしくはその薬学的に許容可能な塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、方法を特徴とする。
「薬学的に許容可能な塩」は、その生物学的特性を保持し、かつ毒性でないかまたはそうでなければ薬学的使用のために不要ではない本開示の化合物の任意の塩を指す。薬学的に許容可能な塩は、様々な有機及び無機対イオンから誘導され得る。そのような塩には:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、桂皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸及び類似の酸などの有機または無機酸を用いて形成された酸付加塩;または(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、(a)金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンもしくはアルミニウムイオン、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、リチウム、亜鉛、及びバリウム水酸化物、アンモニアによって置換されるか、または(b)アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リジン、アルギニン、オルニチン、クロリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、N−メチルグルカミンピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、及び類似物などの脂肪族、脂環式、または芳香族有機アミンなどの有機塩基と配位する場合に形成される塩が含まれる。薬学的に許容可能な塩には、例にすぎないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどが更に含まれ、化合物が塩基性官能基を含有する場合には、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、ベシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの非毒性有機または無機酸の塩が含まれる。本開示による薬学的に許容可能な塩は、少なくとも1種の塩を含み、また1種を超える塩の混合物であり得る。
本開示の組成物は、経口で、非経口で、吸入スプレーによって、局所的に、直腸に、経鼻で、口腔に、経膣的に、または移植されたリザーバーを介して投与され得る。本明細書で使用される「非経口」という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨下、髄腔内、肝内、病巣内及び頭蓋内注射または注入技術が含まれる。一実施形態では、本開示の組成物は、経口で、腹腔内にまたは静脈内に投与される。本開示の組成物の滅菌注射用形態は、水性または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、好適な分散または湿潤剤及び懸濁化剤を使用して当該技術分野で知られている技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用調製物はまた、例えば1,3−ブタンジオールの溶液として、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液であり得る。用いられ得る許容可能なビヒクル及び溶媒の中には、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。また、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられている。
この目的のため、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無菌不揮発性油が用いられ得る。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容可能な油、特にそれらのポリオキシエチル化された型のように、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液または懸濁液はまた、カルボキシメチルセルロースなどの長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、またはエマルション及び懸濁液を含む薬学的に許容可能な剤形の製剤に一般的に使用される同様の分散剤を含有し得る。Tween、Span及び他の乳化剤などの他の一般的に使用される界面活性剤または薬学的に許容可能な固体、液体、もしくは他の剤形の製造に一般的に使用される生物学的利用能促進剤も製剤化の目的で使用され得る。
本開示の薬学的に許容可能な組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液、または溶液を含むがこれらに限定されない任意の経口的に許容可能な剤形で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体には、ラクトース及びトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も典型的に添加される。カプセル形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には、ラクトース及び乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水性懸濁液が経口使用のために必要とされる場合、活性成分は乳化剤及び懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、所定の甘味剤、香味剤、または着色剤も添加され得る。
代替的には、本開示の薬学的に許容可能な組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与され得る。これらは、室温では固体であるが、直腸温度では液体であり、そのため直腸内で溶解して薬物を放出する好適な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することによって調製され得る。そのような材料には、ココアバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールが含まれる。
本開示の薬学的に許容可能な組成物はまた、特に、治療の標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含む、局所適用によって容易にアクセス可能な領域または器官を含む場合、局所投与され得る。好適な局所製剤は、これらの領域または器官の各々のために容易に調製される。下部腸管用の局所適用は、直腸坐剤製剤(上記参照)または好適な浣腸製剤で行われ得る。局所経皮パッチも使用され得る。
局所適用のために、薬学的に許容可能な組成物は、1種以上の担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適な軟膏で製剤化され得る。本開示の化合物の局所投与用の担体には、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水が含まれるが、これらに限定されない。代替的に、薬学的に許容可能な組成物は、1種以上の薬学的に許容可能な担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適なローションまたはクリームで製剤化され得る。好適な担体には、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が含まれるが、これらに限定されない。
本開示の薬学的に許容可能な組成物はまた、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。そのような組成物は、薬学的製剤の分野でよく知られている技術に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、生物学的利用能を向上させるための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/または他の従来の可溶化剤または分散剤を用いて、生理食塩水溶液として調製され得る。
単一剤形の組成物を生成するために担体と組み合わされ得る本開示の化合物の量は、治療されるホスト、特定の投与様式、及び単一剤形を投与する人によって決定される他の要因に応じて変化する。
細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、ヒトでの使用のための投薬量の範囲を定式化する際に使用され得る。そのような化合物の投薬量は、毒性がほとんどないかまたは全くないED50を含む循環濃度の範囲内にあり得る。投薬量は、用いられる剤形及び利用される投与経路に依存して、この範囲内で変化し得る。任意の化合物について、治療的有効用量は、最初は細胞培養アッセイから推定され得る。用量は、細胞培養で決定されるIC50(すなわち、症状の最大半量の阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するために動物モデルにおいて定式化され得る。そのような情報は、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定するために使用され得る。血漿中のレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定され得る。
任意の特定の患者のための特定の投薬量及び治療レジメンは、用いられる特定の化合物の活性、年齢、体重、総体的健康、性別、食事、投与時間、***速度、薬物の組み合わせ、ならびに治療する医師の判断及び治療されている特定の疾患の重篤度を含むがこれらに限定されない様々な要因に依存することも理解されるべきである。組成物中の本開示の化合物の量も組成物中の特定の化合物に依存する。
一実施形態では、本開示は、対象における異常ALK2活性を阻害する方法であって、それを必要とする対象に、薬学的有効量の本明細書に記載の少なくとも1種の化合物または薬学的組成物を投与する工程を含む、方法を提供する。一実施形態では、異常ALK2活性は、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328V、G328W、G328E、G328R、G356D、及びR375Pのうちの1つ以上から選択されるアミノ酸修飾を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子における突然変異によって引き起こされる。一実施形態では、ALK2酵素は、アミノ酸修飾R206Hを有する。
ALK2に対するそれらの活性のため、本明細書に記載の化合物は、異常ALK2活性に関連する状態を有する患者を治療するために使用され得る。一実施形態では、異常ALK2活性に関連する状態は、進行性骨化性線維異形成症である。FOPの診断は、足の親指の先天性奇形(外反外趾)の存在及び軟組織における線維性小結節の形成に基づく。小結節は、異所性骨に変形してもしなくてもよい。これらの軟組織病変はしばしば、頭部、頸部後部に最初に見られる。FOP患者の約97%が、同じc.617G>A;ACVR1(Alk2)遺伝子におけるR206H突然変異を有する。University of Pennsylvaniaから入手可能な遺伝子試験が存在する(Kaplan et all,Pediatrics 2008,121(5):e1295−e1300)。
他の一般的な先天異常には、親指の奇形、短く幅広い大腿骨頸、脛骨骨軟骨腫及び頸椎の結合した椎間関節が含まれる。頸部における結合した椎間関節はしばしば、乳幼児が、這うよりも彼らの臀部で突進することを引き起こす。FOPは一般的に誤診され(約80%;がんまたは線維腫症)、患者は、疾患を悪化させ、恒久的な障害を引き起こす生検などの不適切な診断処置に頻繁に供される。
一実施形態では、本開示は、対象における進行性骨化性線維異形成症を治療または改善する方法であって、それを必要とする対象に、薬学的有効量の本明細書に記載の化合物または薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
一実施形態では、異常ALK2活性に関連する状態は、進行性骨化性線維異形成症(FOP)であり、対象は、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356D、及びR375Pのうちの1つ以上から選択されるアミノ酸修飾を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子における突然変異を有する。この実施形態の一態様では、ALK2酵素は、アミノ酸修飾R206Hを有する。
本開示は、本明細書に記載の化合物または薬学的組成物のうちの1つ以上での治療のために患者を同定及び/または診断する方法を含む。一実施形態では、本開示は、対象における異常ALK2活性に関連する状態、例えば、FOBを検出する方法を提供し、その方法は、a.対象、例えば、ヒト患者から試料、例えば、血漿を得ること;及びb.本明細書に記載のALK2遺伝子における1つ以上の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出することを含む。別の実施形態では、本開示は、対象における異常ALK2活性に関連する状態を診断する方法を提供し、その方法は、a.対象から試料を得ること;b.本明細書に記載の検出方法を使用して本明細書に記載のALK2遺伝子における1つ以上の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出すること;及びc.1つ以上の突然変異の存在が検出された場合にその状態を有する対象を診断することを含む。突然変異を検出するための方法には、ハイブリダイゼーションに基づく方法、増幅に基づく方法、マイクロアレイ分析、フローサイトメトリー分析、DNAシークエンシング、次世代シークエンシング(NGS)、プライマー伸長、PCR、in situハイブリダイゼーション、ドットブロット、及びサザンブロットが含まれるがこれらに限定されない。一実施形態では、本開示は、対象における異常ALK2活性に関連する状態を診断及び治療する方法を提供し、その方法は、a.対象から試料を得ること;b.本明細書に記載のALK2遺伝子における1つ以上の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出すること;試料中に1つ以上の突然変異が検出された場合にその状態を有する対象を診断すること;及びd.本明細書に記載の化合物または薬学的組成物のうちの1種以上の有効量を診断された患者に投与することを含む。一実施形態では、本開示は、対象における異常ALK2活性に関連する状態を治療する方法を提供し、その方法は、a.対象が本明細書に記載のALK2遺伝子における1つ以上の突然変異を有するかどうかを決定すること、決定したこと、またはその情報を受け取ること;b.本明細書に記載の1種以上の化合物または薬学的組成物に応答して対象を同定すること;及びc.1種以上の化合物または薬学的組成物の有効量を対象に投与することを含む。
一実施形態では、異常ALK2活性に関連する状態は、脳腫瘍、例えば、神経膠腫瘍である。一実施形態では、神経膠腫瘍は、びまん性内在性橋神経膠腫(DIPG)である。一実施形態では、本開示は、対象におけるびまん性内在性橋神経膠腫を治療または改善する方法であって、それを必要とする対象に、薬学的有効量の本明細書に記載の化合物または薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
一実施形態では、異常ALK2活性に関連する状態は、びまん性内在性橋神経膠腫であり、対象は、R206H、G328V、G328W、G328E、及びG356Dのうちの1つ以上から選択されるアミノ酸修飾を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子における突然変異を有する。この実施形態の一態様では、ALK2酵素は、アミノ酸修飾R206Hを有する。
一実施形態では、本開示の化合物は、治療される疾患、例えば、FOPを治療するのに有用な第2の治療剤と(組み合わせ剤形の一部としてまたは投与の前、投与に連続して、投与後に投与される別々の剤形としてのいずれかで)共投与される。この実施形態の一態様では、本開示の化合物は、ステロイド(例えば、プレドニゾン)またはオマリズマブなどの他の抗アレルギー剤と共投与される。
一実施形態では、本開示の化合物は、治療される疾患、例えば、FOPを治療するためのRAR−γアゴニストまたはアクチビンに対する抗体と共投与される。一実施形態では、共投与されるRAR−γアゴニストはパロバロテンである。一実施形態では、共投与されるアクチビンに対する抗体はREGN2477である。
一実施形態では、本開示の化合物は、FOPを治療するのに有用な肥満細胞を標的とする療法と共投与される。一実施形態では、本開示の化合物は、KIT阻害剤を含むがこれに限定されない肥満細胞阻害剤と共投与される。一実施形態では、共投与される肥満細胞阻害剤は、クロモリンナトリウム(またはクロモグリク酸ナトリウム);ブレンツキシマブ(ADCETRIS(登録商標));イブルチニブ(IMBRUVICA(登録商標));オマリズマブ(XOLAIR(登録商標));抗ロイコトリエン剤(例えば、モンテルカスト(SINGULAIR(登録商標))またはジレウトン(ZYFLO(登録商標)またはZYFLO CR(登録商標));及びKIT阻害剤(例えば、イマチニブ(GLEEVEC(登録商標))、ミドスタウリン(PKC412A)、マシチニブ(MASIVET(登録商標)またはKINAVET(登録商標))、BLU−285、DCC−2618、PLX9486)から選択される。
ピロロピリダジン1は、置換反応を介して官能化されたピペラジン2とカップリングして、形成された新たな炭素−窒素結合を有する中間体を提供し得る。得られた中間体を、ビス−ピナコラートジボロンとのパラジウム媒介カップリングによってボロン酸エステルに転化し、中間体3’を得ることができる。いくつかの場合では、R1基は、異なるR1基で置換され得る(オキセタニルオキシでの置換ニトロフェニルオキシ)。得られたピロロピリダジンボロネートは、パラジウム媒介カップリング反応、例えば、Suzukiカップリングを介してアリールハライド(4’)にカップリングして、形成された新たな炭素−炭素結合を有する中間体を提供し得る。(LG2は、Cl、Br、I、OTfであり得る;R2’は、例えば、Br、OH、N−連結アルキルもしくはシクロアルキルアミン、またはC−連結アルキルもしくはシクロアルキルアミンであり得る)。この得られた2置換されたピロロピリダジン、中間体5は、アルキル化、カルボニル含有化合物での還元アミノ化、アシル化、フェノールとアルコールとの間のMitsunobuカップリングを介するエーテル形成、Buchwald反応を使用するアミノ化または十分に確立された反応プロトコルを介するビニルボロン酸の付加に続く水素化により達成されるアルキル/シクロアルキルアミン形成を含むキャッピング反応によって(必要により、保護基の除去後に)更に官能化され得る。合成プロトコル2を使用して調製される例示的な化合物の合成は、以下の実施例のいくつかに開示されている。
臭化ピロロピリダジン7は、Pd媒介反応を介してボロネートエステル10に転化され得る。中間体10におけるBOC基の除去に続いて、活性化されたカルボン酸、クロロホルメート、カルバモイルクロライド/イソシアネートを使用する得られた遊離NHのキャッピング反応を行い、十分に確立された反応プロトコルを介してアミド、カルバメート、またはウレアをそれぞれ得ることができる。ピロロピリダジンボロネートエステル3’をアリールハライド4’とカップリングさせて、中間体5を提供し得る。(LG2は、例えば、Cl、Br、またはIであり得る。R2’は、例えば、Br、OH、N−連結アルキルもしくはシクロアルキルアミン、またはC−連結アルキルもしくはシクロアルキルアミンであり得る)。中間体5は、アルキル化、カルボニル含有化合物での還元アミノ化、アシル化、Mitsunobuカップリングを介するエーテル形成、またはBuchwald反応を使用するアミノ化を含むキャッピング反応によって(必要により、保護基の除去後に)更に官能化されて、6を提供し得る。合成プロトコル5を使用して調製される例示的な化合物の合成は、以下の実施例のいくつかに開示されている。
C−1及びD−1から6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オールを合成する方法では、出発材料を極性溶媒に溶解する。極性溶媒の選択は、当該技術分野で知られている任意のものから行われ得る。より具体的には、極性溶媒は、N−メチル−2−ピロリジン(「NMP」)、N,N−ジメチルアセトアミド(「DMAC」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、テトラヒドロフラン(「THF」)、メチル−テトラヒドロフラン(「MeTHF」)、ジメチルスルホキシド(「DMSO」)、及びシクロペンチルメチルエーテル(「CPME」)から選択される。更により具体的には、極性溶媒はNMPまたはDMACである。
合成方法の第1の工程では、C−1は極性溶媒に溶解した。これは、溶解を可能にする可能な最低温度で行われる。次いで、溶解したC−1を、典型的にはその1.15〜1.5当量の塩基で処理し、任意にN2雰囲気下で維持する。塩基の選択は、当該技術分野で知られている任意のものから行われ得る。より具体的には、塩基は、KOC(CH3)3、NaOC(CH3)3、LiOC(CH3)3、LiC(CH3)3、Li(CH2)3CH3、LiN(C3H7)2、NaOCH3、NaOCH2CH3、KOCH3、LiOCH3、LiOCH2CH3、及びKOCH2CH3から選択される。更により具体的には、塩基はKOC(CH3)3である。
塩基でのC−1の処理は、撹拌しながら約15〜30℃の温度で0.5〜2時間実施される。次いで、塩基で処理されたC−1溶液を、試薬D−1を添加する前に−8℃〜−5℃に任意に冷却する。
その時点でプロトン化剤を酸性pHで約−5〜10℃の温度で添加する。プロトン化剤の選択は、当該技術分野で知られている任意のものから行われ得る。より具体的には、プロトン化剤は、NH4Cl、NaHCO3、KHCO3、LiHCO3、酢酸、HCl、HBr、及びH2SO4から選択される。更により具体的には、プロトン化剤はNH4Clである。いくつかの具体的な態様では、プロトン化剤との反応のpHは、酸性化剤を用いて約1〜5、より具体的には約2〜4に調節される。所定の具体的な実施形態では、酸性化剤はHClである。プロトン化反応を0〜10℃で0.5〜2時間進行させる。
次いで、得られた混合物を任意に濾過してから、不溶性材料を抽出剤で抽出する。濾過した場合、濾過ケーキを抽出剤で複数回抽出し、各抽出後に濾過する。次いで、元の濾液を抽出濾液の全てと組み合わせ、得られた溶液を有機相及び水相に分離する。次いで水相を抽出剤で更に数回抽出し、全ての有機相を組み合わせる。プロトン化反応から生じる混合物を濾過しない場合、それを抽出剤で複数回抽出し、抽出から生じる全ての有機相をプールする。
抽出剤の選択は、水相から有機相に材料を抽出することが可能な当該技術分野で知られている任意の薬剤から行われ得る。より具体的には、抽出剤は、メチルtert−ブチルエーテル(「MTBE」)、MeTHF、ジクロロメタン(「DCM」)、CPME、ジエチルエーテル、酢酸エチル、トルエン、及び酢酸イソプロピルから選択される。更により具体的には、抽出剤はMTBEである。
以下の実施例は例示であることが意図されており、決して限定することを意味するものではない。
本開示の化合物(その塩及びN−オキシドを含む)は、既知の有機合成技術を使用して調製することができ、以下のスキームにおけるものなどの多数の可能な合成経路のいずれかに従って合成することができる。本開示の化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者によって容易に選択され得る好適な溶媒中で行われ得る。好適な溶媒は、反応が行われる温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度までの範囲であり得る温度で、出発材料(反応物質)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1種の溶媒または1種より多い溶媒の混合物中で行われ得る。特定の反応工程に応じて、特定の反応工程に好適な溶媒が当業者によって選択され得る。
本開示の化合物の調製は、様々な化学基の保護及び脱保護を含み得る。保護及び脱保護の必要性、及び適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定され得る。保護基の化学は、例えば、Wuts and Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,John Wiley & Sons:New Jersey,(2006)で見つけることができ、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
反応は、当該技術分野で知られている任意の好適な方法に従って監視され得る。例えば、生成物の形成は、核磁気共鳴(NMR)分光法(例えば、1Hまたは13C)、赤外(IR)分光法、分光光度法(例えば、UV−可視)、質量分析法(MS)などの分光手段によって、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法によって監視され得る。化合物の特性化のための分析機器及び方法は以下を含む:
LC−MS:他に示されない限り、全ての液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)データ(純度及び同一性について分析された試料)は、22.4セルシウス度でAgilent Poroshel120(EC−C18、2.7μmの粒子サイズ、3.0×50mmの寸法)逆相カラムが装着されたES−APIイオン化を利用するAgilentモデル6120またはモデル1956質量分析計を使用するAgilentモデル−1260LCシステムを用いて得た。移動相は、水中に0.1%のギ酸及びアセトニトリル中に0.1%のギ酸の溶媒の混合物からなっていた。4分の過程にわたる95%水性/5%有機から5%水性/95%有機移動相への一定の勾配を利用した。流速は1mL/分で一定であった。
あるいは、以下のカラム及び移動相を使用してLC−MSデータを得た。塩基性移動相:A:水(10mMのNH4HCO3)B:ACN;勾配:5%のBが1.2分以内に95%のBに増加し、1.3分間95%のBとし、0.01分以内に5%のBに戻る;流速:2mL/分;カラム:XBridge、3.5um、50*4.6mm;オーブン温度:50℃。酸性移動相:A:水(0.01%TFA)B:CAN(0.01%TFA);勾配:5%のBが1.2分以内に95%のBに増加し、1.3分間95%のBとし、0.01分以内に5%のBに戻る;流速:2mL/分;カラム:Sunfire、3.5um、50*4.6mm;オーブン温度:50℃。
あるいは、以下のカラム及び移動相を使用してHPLCデータを得た。塩基性移動相:A:水(10mMのNH4HCO3)B:ACN;勾配:5%のBが1.2分以内に95%のBに増加し、1.3分間95%のBとし、0.01分以内に5%のBに戻る;流速:2mL/分;カラム:XBridge、3.5um、50*4.6mm;オーブン温度:50℃。酸性移動相:A:水(0.01%TFA)B:ACN(0.01%TFA);勾配:0分で5%のB、3分で5%のB、10分で95%B、15分で95%B;流速:1.2mL/分;カラム:Eclipse XDB−C18、4.6*150mm、5um;オーブン温度:40℃。
分取LC−MS:分取HPLCは、22.4セルシウス度でLuna 5u C18(2)100A、AXIA充填、250×21.2mmの逆相カラムが装着されたShimadzu Discovery VP(登録商標)分取システムで実施された。移動相は、水中に0.1%のギ酸及びアセトニトリル中に0.1%のギ酸の溶媒の混合物からなっていた。25分の過程にわたる95%水性/5%有機から5%水性/95%有機移動相への一定の勾配を利用した。流速は20mL/分で一定であった。マイクロ波内で行われた反応は、Biotage Initiatorマイクロ波ユニットでそのように行われた。
キラルHPLC:キラル混合物を分割するための分取HPLCは以下のシステムの1つで実施された。SFC−80またはSFC−200(Thar,Waters)機器を使用するSFCの場合、80〜180g/分の流速でCO2/メタノール(0.1%NH4OH)=40:60〜90:10の移動相勾配及び214〜360nmでの検出を使用して、35℃で実行されるAD−H 20×250mm、5μmDiacelカラムを使用した。Gilson−281機器を使用するHPLCの場合、ヘキサン(0.1%DEA):EtOH(0.1%DEA)=0:100〜100:0の移動相勾配を使用する40℃で実行されるAD−H 20×250mm、10μmDiacelカラムを使用した。
シリカゲルクロマトグラフィー:シリカゲルクロマトグラフィーは、Teledyne Isco COMBIFLASH(登録商標)ユニットまたはBIOTAGE(登録商標)Isolera Fourユニットのいずれかで行われた。
プロトンNMR:他に示されない限り、全ての1H NMRスペクトルは、Varian 400MHz Unity Inova 400MHz NMR機器(取得時間=1秒遅れで3.5秒;16〜64走査)、Bruker、AVANCEIII 500MHz UltraShield−PlusデジタルNMR分光計、またはBruker、AVANCEIII 400MHz UltraShield−PlusデジタルNMR分光計を用いて得られた。特性化される場合、全てのプロトンは、残留DMSO(2.50ppm)に対する百万分率(ppm)としてDMSO−d6溶媒で報告された。
実施例
以下の実施例は例示であることが意図されており、決して限定することを意味するものではない。
以下のスキームは、本開示の化合物を調製することに関連する一般的なガイダンスを提供することを意味している。当業者は、スキームに示される調製が、本開示の様々な化合物を調製するために有機化学の一般的知識を使用して改変または最適化され得ることを理解するであろう。
実施例1.6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネートの合成
工程1:1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)エタノン(中間体B)の合成
テトラヒドロフラン(10mL/g−バルク−LR;9.71モル;700.00mL;700.00g)中の商業的に入手可能な1−(1H−ピロール−2−イル)エタノン(70g;1.00当量;641.45ミリモル)の溶液にAmberlyst15(0.09g/g−バルク−LR)を室温(RT)(約25℃)で添加した。次に、1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(1当量(モル濃度);641.45ミリモル;114.17g)を−30〜−20℃で分割して添加し、LCMSが反応が完了したことを示すまでおよそ1時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を飽和Na
2SO
3水溶液(350mL)でクエンチし、DCM(700mL×2)で抽出した。有機層を濃縮し、次いでMTBE(700mL)で希釈した。有機層を組み合わせ、次いで飽和NaHCO
3(350mL×2)で洗浄し、減圧下でRotavaporで濃縮して、1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)エタノン(中間体B;91g;0.75当量;483.98ミリモル;91.00g;75.45%の収率)を白色固体として得た。LCMS:100%の純度。
工程2:(E)−1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エン−1−オン(中間体C)の合成
1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(5mL/g−純粋−LR;2.10モル;250.00mL;250.00g;)に1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)エタノン(50g;1.00当量;265.92ミリモル;50.00g)を室温(約25℃)で添加し、次いで反応混合物を70〜80℃で12時間加熱したところ、LCMSは反応が完了したことを示し、懸濁液をもたらした。反応混合物を濾過し、ケーキをPE(300mL)で洗浄した。湿ったケーキを空気中で16時間乾燥させて、(E)−1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エン−1−オン(35g;0.54当量;143.97ミリモル;35.00g;54.14%の収率)を黄色固体として得た。LCMS:>95%。
工程3:6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(中間体E)の合成
(E)−1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エン−1−オン(C;20g;1.00当量;82.27ミリモル;20.00g;)を1−メチルピロリジン−2−オン(30mL/g−バルク−LR;6.05モル;600.00mL;600.00g)中で取り出して溶液を形成した。次いでカリウム2−メチルプロパン−2−オレート(1.5当量(モル濃度);123.40ミリモル;13.85g)を分割して添加した。溶液温度を10〜25℃に維持し、次いで溶液を15〜25℃で0.5時間撹拌した。次いで商業的に入手可能なO−(4−ニトロベンゾイル)ヒドロキシルアミン(D;1.5当量(モル濃度);123.40ミリモル;22.48g)を反応混合物に添加し、温度を20〜30℃に維持し、次いで、出発材料がなくなったことをLCMSが示すまで30℃で2時間撹拌した。氷浴(0℃)中で冷却した反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を滴下して添加し、水(200mL)で希釈し、pHを塩酸(1M)で3〜4に調節した。得られた溶液をMTBE(3×150mL)で抽出し、組み合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、濃縮乾燥した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜5:1)によって精製して、6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(E;16g、90%の収率;純度:91.6%)を得、黄色固体として単離し、これは更に精製することなく次の工程に使用される。LCMS:91.6%。
工程3代替手段:6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(中間体E)の合成
同じ試薬を使用するが異なる条件を使用する中間体Eの合成をこの工程3代替手段で説明する。
200キログラムのDMAcを反応器に添加し、次いでそれにカリウムtert−ブトキシド(1.15当量)をN2の保護下で迅速に添加した。その混合物を試薬が溶解するまで撹拌した。((E)−1−(4−ブロモ−1H−ピロール−2−イル)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エン−1−オン)(C;20.5kg、84.32mol、1当量)を20〜30℃で1〜2時間撹拌を維持した。次いで反応混合物を−8〜−5℃に冷却した。次いで別の容器内でDMAc(100kg)にO−(4−ニトロベンゾイル)ヒドロキシルアミン(D;16.1kg、88.54mol、1.05当量)を溶解し、溶液を−5℃〜0℃で維持し、次いで得られたDの溶液を反応混合物に徐々に添加した。添加の間、溶液Dの温度を−5〜0℃で維持し、N2保護下で保持した。Dの添加は約4時間後に完了した。IPCによって決定して8%未満の出発材料Cが存在するまで、得られた混合物を更に1〜2時間−5〜0℃で継続的に撹拌した。飽和NH4Cl(150kg)を−5〜10℃で添加し、pHを−5〜10℃でまた維持された塩酸で2〜2.5に調節した。混合物を0〜10℃で更に1〜2時間継続的に撹拌した。次いで得られた混合物を濾過し、フィルターケーキをMTBE(100kg×2)で2回洗浄した。濾液を組み合わせ、水層を有機層から分離した。次いで水層をMTBEで4〜5回抽出し、有機相の全てを組み合わせた。次いで有機相を飽和NaCl(40kg×3)で洗浄した。有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を溶液体積が約50Lになるまで真空下で35〜45℃で濃縮した(この濃縮プロセスは3時間以内に完了するはずである)。得られた濃縮溶液をいくつかのより小さなバッチに分離し、各バッチを更なる且つより迅速な濃縮のためにロータリーエバポレーターに移して湿った固体を得た(このプロセスは2時間以内に完了するはずである)。得られた湿った固体を組み合わせ、次いでDCM(40kg)を添加して固体を10〜15℃で0.5時間スラリー洗浄した。次いでスラリーを濾過し、乾燥させて7.45kgのE(HPLC:98.51%、RRT=約1.4 不純物は1.28%であり、QHNMR:96.72%、外部標準法によるアッセイは94.5%であり、収率は41.4%である)を得た。
工程4:6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(中間体F)の合成
6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(E;10g;1.00当量;46.94ミリモル;10.00g)、ジクロロメタン(15mL/g−バルク−LR;2.34モル;150.00mL;198.75g)及びトリエチルアミン(1.18当量(モル濃度);55.39ミリモル;7.68mL;5.61g)を250mLの反応器内で組み合わせた。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.15当量(モル濃度);1.15当量;53.98ミリモル;9.08mL;15.23g)を滴下して添加し、温度を0〜20℃の間で保持した。反応混合物を25℃に温め、反応が完了したことをLC−MSが示すまで更に2時間撹拌した。次いで混合物をDCM(160mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液(2×80mL)で洗浄した。有機相を組み合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。MTBE(80mL)及びPE(80mL)を添加して、撹拌しながら粗生成物を希釈した。底部で析出した任意の固体は濾過によって除去した。濾液を飽和NaHCO
3(40mL×2)及び水(40mL)及び飽和NaCl(40mL)で洗浄し、次いで濃縮して粗生成物を得た。シリカクロマトグラフィー(PE/MTBE=100/0〜50/1)を用いて更なる精製を行い、6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(F;9g;0.56当量;26.08ミリモル;9.00g;55.56%の収率;[実測])を暗緑色液体として得た。LC−MS:345(M+H)
+、98%の純度(214nm)。
中間体Eの代替的合成
中間体Eの代替的合成は以下のように行った。
工程1:6−ブロモ−4−ヒドロキシ−ピロロ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル
メチル1−アミノ−4−ブロモ−ピロール−2−カルボキシレート(4.0g、18mmol、1.0当量)及び3,3−ジメトキシプロパンニトリル(12.6g、109mmol、6.0当量)の溶液に、TsOH(629mg、4mmol、0.2当量)を添加した。反応混合物を80℃で6時間撹拌した。次いで、DBU(16.7g、109mmol、6.0当量)を反応混合物に添加し、80℃で更に10時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を水(5mL)で希釈し、EA(10mL×2)で抽出した。組み合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)によって精製して、表題生成物(3.7g、15mmol、85%の収率)を黄色固体として得た。
工程2:6−ブロモ−4−ヒドロキシピロロ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミド
EtOH(20mL)中の6−ブロモ−4−ヒドロキシ−ピロロ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル(2.0g、8.4mmol、1.0当量)の溶液に、H
2O(50mL)中のNaOH(16.0g、400mmol)の溶液を添加した。出発材料の大部分が消費されたことをTLC(石油エーテル(PE):酢酸エチル(EA)=0:1)が示すまで反応混合物を100℃で48時間撹拌した。反応混合物を濃縮してEtOHを除去した。得られた水溶液のpHを5〜6に調節し、次いで酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:1)によって精製して、表題生成物(1.1g、4mmol、51%の収率)を黄色固体として得た。
工程3:6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(中間体E)
濃HCl(水溶液、30mL)中の6−ブロモ−4−ヒドロキシピロロ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボキサミド(1.0g、4mmol)の溶液にジオキサン(2mL)及びEtOH(2mL)を添加した。反応混合物を100℃で48時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=0:1)は、出発材料の大部分が消費されたことを示し、反応混合物を濃縮して有機溶媒を除去した。得られた水溶液のpHを4〜6に調節し、次いで酢酸エチルで(2回)抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜5:1)によって精製して、粗中間体E(150mg、2つの副生成物(ハロゲン交換及び脱ハロゲン)を含有する)を黄色固体として得た。
実施例2.シクロプロピル(4−(6−(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物127)の合成。
工程1:(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノンの合成。
NMP(300mL)中の6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(30g、86.9mmol)、シクロプロピル(ピペラジン−1−イル)メタノン(16.0g、104mmol)、及びトリエチルアミン(13.1g、130mmol)の混合物を100℃で30分間撹拌した。反応混合物を冷却し、EAで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して、表題生成物(26.0g、収率86%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
15H
17BrN
4O要求値:348、実測値:349[M+H]
+。
工程2:シクロプロピル(4−(6−(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物127)の合成。
1,4−ジオキサン/水(30mL/5mL)中の(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(3.0g、8.59mmol)、1−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジン塩酸塩(3.10g、12.8mmol)、K
2CO
3(4.73g、34.3mmol)及びPd(dppf)Cl
2・CH
2Cl
2(700mg、859μmol)の混合物をN
2で脱気し、次いでN
2下で100℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムによって精製して、表題生成物(1.95g、収率52.8%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
25H
30N
6O要求値:430、実測値:431[M+H]
+。
実施例3.シクロプロピル(4−(6−(4−(4−(2−ヒドロキシエチル)(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物274)の合成
シクロプロピル(4−(6−(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(100mg、232μmol)、2−ブロモエタノール(57.9mg、464μmol)及び炭酸カリウム(32mg、0.232mmol)の混合物を70℃で一晩(約12時間)撹拌した。反応混合物を冷却し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色固体として得た(10.5mg、収率9.5%)。MS(ES+)C
27H
34N
6O
2要求値:474、実測値:475[M+H]
+。
実施例4.シクロプロピル(4−(6−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物314)の合成
工程1:tert−ブチル4−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(10/1)中の(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(65mg、0.19mmol)、tert−ブチル4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(86mg、0.22mmol)、K
2CO
3(51mg、0.37mmol)及びPd(dppf)Cl
2(14mg、0.019mmol)の混合物をマイクロ波内で100℃で1時間照射した。濃縮し、フラッシュカラム(PE/EA=2/1〜1/10)によって精製して、表題生成物(66mg、収率65.4%)を得た。MS(ES+)C
30H
38N
6O
3要求値:530、実測値531[M+H]
+。
工程2:シクロプロピル(4−(6−(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
DCM中のtert−ブチル4−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(66mg、0.12mmol)の溶液にTFA(TFA/DCM、10:1)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和NaHCO
3溶液を混合物に添加してpHを8〜9にし、次いで混合物をDCMで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、表題生成物(55mg、粗製物)を得た。MS(ES+)C
25H
30N
6O要求値:430、実測値431[M+H]
+。
工程3:シクロプロピル(4−(6−(4−(4−(オキセタン−3−イル)ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
1,2−ジクロロエタン中のシクロプロピル(4−(6−(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(55mg、粗製物)の溶液に、オキセタン−3−オン(92mg、1.27mmol)を添加し、続いてNaBH(OAc)
3(269mg、1.27mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。濃縮及び分取HPLCによる精製により表題生成物(3.7mg、収率6.3%)を得た。MS(ES+)C
28H
34N
6O
2要求値:486、実測値487[M+H]
+。
実施例5.シクロプロピル(4−(6−(4−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物273)及び(4−(6−(4−(2−(4−エチルピペラジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物390)の合成。
工程1:tert−ブチル4−(2−(4−ブロモフェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(25mL)中のtert−ブチル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(400mg、1.73mmol)、MsCl(596mg、5.19mmol)及びトリエチルアミン(524mg、5.19mmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。溶液をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3及びブラインで洗浄した。有機層を濃縮した。残渣をDMF(15mL)に溶解し、続いて4−ブロモフェノール(451mg、2.61mmol)及びCs
2CO
3(1.70g、5.22mmol)を室温で添加した。得られた混合物を100℃で18時間撹拌した。その後、溶液をEAで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(320mg、収率48%)を無色油として得た。MS(ES+)C
17H
25BrN
2O
3要求値:384、386実測値:385、387[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル4−(2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(10mL)中のtert−ブチル4−(2−(4−ブロモフェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(320mg、830μmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(271mg、1.07mmol)、Pd(dppf)Cl
2(60.6mg、83.0μmol)及びKOAc(325mg、3.32mmol)の混合物をN
2でパージし、N
2下で100℃18時間撹拌した。その後、溶液を冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EA/PE=1/3)によって精製して、表題化合物(300mg、収率84%)を褐色油として得た。MS(ES+)C
23H
27BN
2O
5要求値:432、実測値:433[M+H]
+。
工程3:tert−ブチル4−(2−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン(5mL)及び水(1mL)中の(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(200mg、572μmol)、tert−ブチル4−(2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(271mg、629μmol)、Pd(dppf)Cl
2(41.8mg、57.2μmol)、及びK
2CO
3(314mg、2.28mmol)の混合物をN
2でパージし、次いでN
2下で100℃で18時間撹拌した。その後、溶液を冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(160mg、収率49%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
32H
42N
6O
4要求値:574、実測値:575[M+H]
+。
工程4:シクロプロピル(4−(6−(4−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物273)の合成
HCl/ジオキサン(4N、1mL)中のtert−ブチル4−(2−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(80mg、139μmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。その後、溶液を濃縮して、表題化合物(80mg、粗製物)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
27H
34N
6O
2要求値:474、実測値:475[M+H]
+。
工程5:シクロプロピル(4−(6−(4−(2−(4−エチルピペラジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物390)の合成
DCM(5mL)及びMeOH(2mL)中のtert−ブチル4−(2−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェノキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(40mg、84.2μmol)、CH
3CHO(11.0mg、252μmol)、NaBH
3CN(7.93mg、126μmol)及びAcOH(5.05mg、84.2μmol)の混合物を室温で2時間撹拌した。その後、溶液を濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物(12mg、28%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
29H
38N
6O
2要求値:502、実測値:503[M+H]
+。
実施例6.シクロプロピル(4−(6−(1−(5,5−ジフルオロピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物194)の合成
工程1:tert−ブチル5−オキソ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
DCM(25mL)中の1−(tert−ブトキシカルボキシル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−3−オール(300mg、1.50mmol)の溶液に、デス・マーチン酸化剤(1.27g、3.00mmol)を添加した。反応溶液を室温で12時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を飽和Na
2CO
3水溶液(50mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc(v/v)=2/1)によって精製して、表題化合物を無色油として得た(280mg、収率94%)。MS(ES+)C
10H
15NO
3要求値:197、実測値:142[M+H−56]
+。
工程2:(4−(6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノンの合成
ジオキサン/水(v/v=3:1、10mL)中のtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(335mg、1.14mmol)、(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(400mg、1.14mmol)、Na
2CO
3(362mg、3.42mmol)及びPd(t−Bu
3P)
2(116mg、0.228mmol)の混合物をN
2で3回脱気し、次いで85℃で12時間撹拌した。反応混合物を冷却し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラム(PE:EA=3:1〜1:3)によって精製して、表題化合物を黄色固体として得た(340mg、収率88%)。MS(ES+)C
18H
20N
6O要求値:336、実測値:337[M+H]
+。
工程3:tert−ブチル3−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−5−オキソピペリジン−1−カルボキシレートの合成
フラスコ内のMeCN(5mL)中のtert−ブチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(100mg、0.51mmol)及び(4−(6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(180mg、0.54mmol)の混合物を50℃で真空中で蒸発させた。残渣を5mLのMeCNで希釈し、次いで蒸発乾固した。希釈/蒸発を3回繰り返した。フラッシュカラム(PE/EA−EA)による精製により、表題化合物を灰色がかった白色の固体として得た(140mg、収率49%)。MS(ES+)C
28H
35N
7O
4要求値:533、実測値:534[M+H]
+。
工程4:tert−ブチル5−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−3,3−ジフルオロピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(4mL)中のtert−ブチル3−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−5−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(60mg、0.1124mmol)の溶液に、DAST(180mg、1.12mmol)を0℃で添加した。次いで、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を蒸発させ、フラッシュカラム(PE/EA=1:4−4:1)によって精製して、表題化合物を黄色固体として得た(12mg、収率19%)。MS(ES+)C
28H
35F
2N
7O
3要求値:555、実測値:556[M+H]
+。
工程5:シクロプロピル(4−(6−(1−(5,5−ジフルオロピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
DCM(2.0mL)中のtert−ブチル5−(4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−3,3−ジフルオロピペリジン−1−カルボキシレート(12mg、0.02159mmol)の溶液にTFA(1.0mL)を添加した。反応溶液を25℃で1時間撹拌した。反応溶液を真空中で濃縮した。残渣をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液によって中和した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、表題化合物(8.5mg、収率86%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
23H
27F
2N
7O要求値:455、実測値456[M+H]
+。
実施例7.(S)−シクロプロピル(4−(6−(4−(モルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物130)及び(R)−シクロプロピル(4−(6−(4−(モルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物131)の合成。
工程1:シクロプロピル(4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
CH
3CN(300mL)中の(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(11.6g、33.2mmol)、4,4,4’、4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(16.8g、66.4mmol)、Pd(dppf)Cl
2(3.63g、4.97mmol)及びKOAc(9.76g、99.6mmol)の混合物をN
2でパージし、次いでN
2下で65℃で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=10:1〜2:1)によって精製して、表題化合物(11.2g、80%の収率)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
21H
29BN
4O
3要求値:396、実測値:397[M+H]
+。
工程2:(S)−シクロプロピル(4−(6−(4−(モルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物130)及び(R)−シクロプロピル(4−(6−(4−(モルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物131)の合成
ジオキサン/水(3mL/0.5mL)中のシクロプロピル(4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(300mg、757μmol)、2−(4−ブロモフェニル)モルホリン(183mg、757μmol)、Pd(dppf)Cl
2−CH
2Cl
2(61.7mg、75.7μmol)及びK
2CO
3(208mg、1.51mmol)の混合物をN
2でパージし、次いでN
2下で100℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、黄色油(300mg、粗製物)を得た。CE−3カラムを使用してキラル分離を実施して表題化合物を得た。移動相:ヘキサン/EtOH/DEA=30/70/0.1;流速:50mL/分;0.4ml注入;25分の実行時間:試料溶液:30mLのMeOH中3.2g;Gilson−281を使用して214及び254nmで測定される溶離液。黄色固体としての化合物130:(56.3mg、17%の収率)MS(ES+)C
25H
29N
5O
2要求値:431、実測値:432[M+H]
+。黄色固体としての化合物131:(32.6mg、10%の収率)。MS(ES+)C
25H
29N
5O
2要求値:431、実測値:432[M+H]+。
実施例8.シクロプロピル(4−(6−(4−(4−エチルモルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物214)の合成
DCM/MeOH/CH
3COOH(2mL/2mL/0.5mL)中のシクロプロピル(4−(6−(4−(モルホリン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(100mg、231μmol)及びアセトアルデヒド(40.7mg、924μmol)の混合物を25℃で30分間撹拌し、続いてNaBH
3CN(72.2mg、1.15mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を分取HPLCによって精製して、表題化合物(8.4mg、収率8%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
27H
33N
5O
2要求値:459、実測値:460[M+H]
+。
実施例9.シクロプロピル(4−(6−(4−(2−(トリフルオロメチル)(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物374)の合成
工程1:4−ベンジル−1−(4−ブロモフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ピペラジンの合成
トルエン(4mL)中の1−ベンジル−3−(トリフルオロメチル)ピペラジン(200mg、818μmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(461mg、1.63mmol)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(83.3mg、163μmol)及び炭酸セシウム(798mg、2.45mmol)の混合物をN
2でパージし、80℃で一晩撹拌した。TLC及びLCMSは、完了した反応を示した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EA=10/1)によって精製して、表題化合物(40mg、収率12%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
18H
18BrF
3N
2要求値:398、実測値:399[M+H]
+。
工程2:(4−(6−(4−(4−ベンジル−2−(トリフルオロメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノンの合成
ジオキサン/水(4mL)中の4−ベンジル−1−(4−ブロモフェニル)−2−(トリフルオロメチル)ピペラジン(60mg、150μmol)、シクロプロピル(4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(118mg、300μmol)、Pd(dppf)Cl
2(21.9mg、30.0μmol)及び炭酸カリウム(62.1mg、450μmol)の混合物をN
2でパージし、100℃で2時間撹拌した。TLC及びLCMSは、完了した反応を示した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EA=2/1)によって精製して、表題化合物(80mg、粗製物)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
33H
35F
3N
6O要求値:588、実測値:589[M+H]
+。
工程3:シクロプロピル(4−(6−(4−(2−(トリフルオロメチル)(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物374)の合成
i−PrOH(4mL)中の(4−(6−(4−(4−ベンジル−2−(トリフルオロメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(70mg、118μmol)及びPd/C(14mg、20重量%)の混合物を水素下(バルーン)で45℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、表題化合物(1.6mg、収率3%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
26H
29F
3N
6O要求値:498、実測値:499[M+H]
+。
実施例10.N−エチル4−(6−(4−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物230)の合成。
工程1:6−(4−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
ジオキサン/水(20mL/5mL)中の6−ブロモ−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩(1.2g、3.77mmol)、1−エチル−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジン(1.78g、5.65mmol)、K
2CO
3(1.57g、11.3mmol)及びPd(t−Bu
3P)
2の混合物を窒素で3回脱気した。次いで、混合物を70℃に加熱し、その温度を一晩維持した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.2g、収率82%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
24H
31N
5要求値:389、実測値:390[M+H]
+。
工程2:エチル4−(6−(4−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物230)の合成。
DCM(10mL)中の6−(4−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(50mg、128μmol)及びDIPEA(82mg、640μmol)の溶液に、エチルクロロホルメート(41.5mg、384μmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、表題化合物(9mg、収率15%)を得た。MS(ES+)C
27H
35N
5O
2要求値:461、実測値:462[M+H]
+。
実施例11.N−エチル−4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド(化合物275)の合成
工程1:tert−ブチル−4−(6−ブロモ−ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
NMP(180mL)中の6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(200g、579.7mmol)、tert−ブチル−ピペラジン−1−カルボンキシレート(113.2g、609mmol)及びトリエチルアミン(176g、1740mmol)の混合物を100℃で1時間撹拌した。LC−MSによって監視し、反応を完了させた。混合物をEtOAcで希釈し、水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、PE中10〜40%のEtOAc)によって精製して、表題化合物(220.0g、粗製物)を得た。MS(ES+)C
16H
21BrN
4O
2要求値:380、382、実測値:381、383[M+H]+。
工程2:tert−ブチル−4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
CH
3CN(500mL)中のtert−ブチル4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(220gの粗製物、0.58mol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(294g、1.158mol)、Pd(dppf)Cl
2−CH
2Cl
2(42.4g、0.058mol)及びKOAc(170.2g、1.737mol)の混合物をN
2でパージし、N
2下で65℃で24時間撹拌した。LC−MSによって監視し、反応を完了させた。混合物を室温に冷却し、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1〜2:1)によって精製して、表題化合物(189.0g、76%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
22H
33BN
4O
4要求値:428、実測値:429[M+H]+。
工程3:tert−ブチルtert−ブチル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(30mL/10mL)中の4−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン(300mg、1.06mmol)及びtert−ブチル−4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(550mg、1.59mmol)の溶液に、Pd(t−Bu
3P)
2(108.3mg、0.212mmol)及びNa
2CO
3(337.1mg、3.18mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を75℃で3時間加熱した;LCMSは、反応が完了したことを示した。水(50mL)を添加し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、粗生成物を得、これをフラッシュカラム(DCM/MeOH、10:1)で精製して、表題化合物(346mg、収率65%)を白色粉末として得た。MS(ES+)C
30H
41N
5O
2要求値:503、実測値:504[M+H]
+。
工程4:6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩の合成
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(346mg、0.69mmol)の溶液に、6MのHCl/ジオキサン(3mL)を室温で添加した。得られた混合物を6時間撹拌した;LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、混合物を蒸発乾固して、表題生成物(282mg、93%の収率)を白色固体として得た。MS(ES+)C
25H
33N
5要求値:403、実測値:404[M+H]
+。
工程5:N−エチル−4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド(化合物275)の合成
DCM(10mL)中の6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩(282mg、0.64mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.5mL)及びイソシアナトエタン(0.1mL)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した;LCMSは、反応が完了したことを示した。水(50mL)を添加した後、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、表題化合物(89.9mg、収率30%)を白色粉末として得た。MS(ES+)C
27H
37N
7O要求値:475、実測値:476[M+H]
+。
実施例12.シクロプロピル(4−(6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物150)の合成
工程1:tert−ブチル4−(6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(15mL)中のtert−ブチル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(680mg、1.59mmol)の溶液に、3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルアゼチジン(480mg、1.9mmol)、Pd(t−Bu
3P)
2(81mg、0.16mmol)及びNa
2CO
3(337mg、3.18mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を窒素下で70℃で3時間撹拌した。水を添加し、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗化合物を得、これをDCM/MeOH(10:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(430mg、57%の収率)を淡黄色粉末として得た。MS(ES+)C
28H
37N
5O
2要求値:475、実測値476[M+H]
+。
工程2:6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル4−(6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(430mg、0.91mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、4.0M)を室温で添加した。得られた混合物を5時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。混合物を蒸発乾固して、表題化合物(360mg、99%の収率)を白色粉末として得た。MS(ES+)C
23H
29N
5要求値:375、実測値376[M+H]
+。
工程3:シクロプロピル(4−(6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
DMF(10mL)中の6−(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(120mg、0.32mmol)の溶液に、シクロプロパンカルボン酸(33mg、0.38mmol)及びトリエチルアミン(80mg、0.8mmol)を室温で添加し、続いてHATU(144mg、0.38mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをDCM/MeOH(5:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(101mg、72%の収率)を白色粉末として得た。MS(ES+)C
27H
33N
5O要求値:443、実測値444[M+H]
+。
実施例13.エチル4−(6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物448)の合成
工程1:tert−ブチル4−(5−ブロモピラジン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
NMP(40mL)中の2,5−ジブロモピラジン(2g、8.40mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(1.86g、10.0mmol)及びDIPEA(1.62g、12.6mmol)の混合物を110℃で2時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、表題生成物(2.8g、収率97%)を得た。MS(ES+)C
13H
19BrN
4O
2要求値:342、実測値:343[M+H]
+。
工程2:2−ブロモ−5−(ピペラジン−1−イル)ピラジンの合成
DCM(20mL)中のtert−ブチル4−(5−ブロモピラジン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(2.8g、8.15mmol)の溶液に、TFA(5mL)を添加した。混合物を20℃で1時間撹拌した。濃縮し、酢酸エチルで希釈した。飽和NaHCO
3溶液でpHを7〜8に調節した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、表題生成物(1.98g、粗製物)を得た。MS(ES+)C
8H
11BrN
4要求値:242、実測値:243[M+H]
+。
工程3:2−ブロモ−5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジンの合成
MeCN(10mL)中の2−ブロモ−5−(ピペラジン−1−イル)ピラジン(458mg、1.88mmol)、2−ヨードプロパン(479mg、2.82mmol)及びK
2CO
3(518mg、3.76mmol)の混合物を60℃で一晩撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(MeOH/EA=1:10)によって精製して、表題生成物(388mg、収率72%)を得た。MS(ES+)C
11H
17BrN
4要求値:284、実測値:285[M+H]
+。
工程4:tert−ブチル4−(6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(20mL)中の2−ブロモ−5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン(350mg、1.22mmol)、tert−ブチル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(625mg、1.46mmol)、Na
2CO
3(193mg、1.83mmol)及びPd(t−Bu
3P)
2(62.3mg、122μmol)の混合物をN
2でパージし、次いで窒素下で90℃で一晩撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(MeOH/EA=1:10)によって精製して、表題生成物(388mg、収率63%)を得た。MS(ES+)C
27H
38N
8O
2要求値:506、実測値:507[M+H]
+。
工程5:6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩の合成
DCM(4mL)中のtert−ブチル4−(6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(388mg、765μmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4mL、4M)を添加した。混合物を20℃で一晩撹拌し、次いで濃縮して、表題生成物(338mg、粗製物)を得た。MS(ES+)C
22H
31ClN
8要求値:406、実測値:407[M+H]
+。
工程6:エチル4−(6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物448)の合成。
DCM(10mL)中の6−(5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)ピラジン−2−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩(100mg、225μmol)及びDIPEA(87.0mg、675μmol)の溶液に、エチルクロロホルメート(48.8mg、450μmol)を添加した。混合物を20℃で1時間撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題生成物(30.0mg、収率28%)を得た。MS(ES+)C
25H
34N
8O
2要求値:478、実測値:479[M+H]
+。
実施例14.1−(4−(6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)アゼチジン−3−カルボニトリル(化合物300)の合成
工程1:tert−ブチル4−(6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(5mL)中の3−(4−ブロモフェニル)−1−エチルピロリジン(200mg、786μmol)の溶液に、tert−ブチル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(336mg、786μmol)、Pd(t−Bu
3P)
2(40.1mg、78.6μmol)及びCs
2CO
3(763mg、2.35mmol)を添加し、窒素で脱気し、次いでMW下で60℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(300mg、収率80%)を得た。MS(ES+)C
28H
37N
5O
2要求値:475、実測値:476[M+H]
+。
工程2:6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
DCM(8mL)中のtert−ブチル4−(6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(300mg、630μmol)の溶液に、TFA(5mL)を添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌した。混合物を濃縮して、表題化合物(230mg、収率97%)を得た。MS(ES+)C
28H
34N
6O
2要求値:375、実測値:376[M+H]
+。
工程3:1−(4−(6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)アゼチジン−3−カルボニトリルの合成
DMF(5mL)中の6−(4−(1−エチルピロリジン−3−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(200mg、532μmol)の溶液に、4−ニトロフェニル3−シアノアゼチジン−1−カルボキシレート(131mg、532μmol)及びNa
2CO
3(168mg、1.59mmol)を添加した。反応混合物を20℃で18時間撹拌した。水を添加し、DCM/MeOH(10/1)で抽出した。混合物を濃縮して残渣を得、これを分取HPLCによって精製して、表題化合物(130mg、収率51%)を得た。MS(ES+)C
28H
33N
7O要求値:483、実測値:484[M+H]
+。
実施例15.(4−(6−(4−(2−オキサ−5,8−ジアザスピロ[3.5]ノナン−8−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物260)の合成。
工程1:2−オキサ−5,8−ジアザスピロ[3.5]ノナンの合成
DCM(3mL)中のtert−ブチル2−オキサ−5,8−ジアザスピロ[3.5]ノナン−8−カルボキシレート(100mg、438μmol)の混合物に、TFA(1ml)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。NH
3(MeOH中7N)を添加してpHを8〜9に調節した。反応混合物を真空中で濃縮して、表題化合物(56mg、粗製物)を白色固体として得た。MS(ES+)C
6H
12N
2O要求値:128、実測値129[M+H]
+。
工程2:(4−(6−(4−(2−オキサ−5,8−ジアザスピロ[3.5]ノナン−8−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(化合物260)の合成
トルエン(3mL)中の2−オキサ−5,8−ジアザスピロ[3.5]ノナン(30mg、234μmol)、(4−(6−(4−ブロモフェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(129mg、304μmol)、Pd[(t−Bu)
3P]
2(11.9mg、23.4μmol)及びNa
2CO
3(49.6mg、468μmol)の混合物を窒素で脱気し、N
2下で100℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、表題化合物(7.2mg、収率6%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
27H
32N
6O
2要求値:472、実測値473[M+H]
+。
実施例16.2−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−6(7H)−オン(化合物157)の合成
工程1:1−(4−ブロモフェニル)−4−エチルピペラジンの合成
THF(500ml)中の1−(4−ブロモフェニル)ピペラジン(40g、165mmol)、ブロモエタン(17.9g、165mmol)及びトリエチルアミン(16.6g、165mmol)の混合物を60℃で一晩撹拌した。反応を室温に冷却し、EAで希釈し、水で洗浄した。有機層を濃縮して、表題化合物(50g、粗製物)を得た。MS(ES+)C
12H
17BrN
2要求値:268、実測値269[M+H]
+。
工程2:1−エチル−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジンの合成
ジオキサン(500mL)中の1−(4−ブロモフェニル)−4−エチルピペラジン(50g、185mmol)、KOAc(54.3g、554mmol)及びPd(dppf)Cl
2(13.5g、18.5mmol)の混合物をN
2でパージし、60℃で一晩撹拌した。反応混合物を冷却し、濃縮し、シリカゲルカラム(PE/EA=5/1からEA)によって精製して、表題化合物(40g、69.5%)を得た。MS(ES+)C
18H
29BN
2O
2要求値:316、実測値317[M+H]
+。
工程3:6−ブロモ−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
THF(100mL)中の6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(22.0g、103mmol)及びトリエチルアミン(31.2g、309mmol)の混合物に、(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(20.5g、123mmol)を0℃で滴下して添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、EAで希釈し、水で洗浄した。有機層を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)によって精製して、表題化合物(31g、収率87%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
13H
19BrN
2O
2Si要求値:342、実測値343[M+H]
+。
工程4:6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
ジオキサン/水(30mL、4/1)中の6−ブロモ−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(5g、14.5mmol)、1−エチル−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジン(5.94g、18.8mmol)、K
2CO
3(6.0g、43.5mmol)及びPd[(t−Bu)
3P]
2(370mg、725μmol)の混合物をN
2でパージし、次いでN
2下で70℃で4時間撹拌した。混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1〜1:2)によって精製して、表題化合物(6g、収率91%)を灰色固体として得た。MS(ES+)C
25H
36N
4O
2Si要求値:452、実測値453[M+H]
+。
工程5:6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オールの合成
ジオキサン(20mL)中の6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(8.0g、17.6mmol)の混合物に、HCl(ジオキサン中4N、40mL)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、表題化合物(4.77g、粗製物)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
19H
22N
4O要求値:322、実測値:323[M+H]
+。
工程6:6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネートの合成
DCM(30mL)中の6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−オール(3.0g、9.30mmol)の溶液に0℃でトリエチルアミン(2.82g、27.9mmol)を添加し、続いて1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(3.96g、11.1mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を蒸発させ、フラッシュカラム(PE:EA=5:1)によって精製して、表題化合物(1.9g、収率45%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
20H
21F
3N
4O
3S要求値:454、実測値455[M+H]
+。
工程7:2−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−6(7H)−オンの合成
NMP(2mL)中のヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−6(2H)−オン(30mg、214μmol)、6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(116mg、256μmol)及びトリエチルアミン(64.9mg、642μmol)の混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物(4.0mg、収率4%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
26H
32N
6O要求値:444、実測値445[M+H]
+。
実施例17.シクロプロピル(2−(ジフルオロメチル)−4−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物403)の合成
工程1:2−(ジフルオロメチル)ピペラジンの合成
ジオキサン(2.0mL)中のtert−ブチル3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(30mg、0.127mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4N、1.0mL)を添加した。反応溶液を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を更に精製することなく直接次の工程で使用した。
工程2:4−(3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−イル)−6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
NMP(3mL)中の6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イルトリフルオロメタンスルホネート(60mg、0.13mmol)及び2−(ジフルオロメチル)ピペラジン(17mg、0.13mmol)及びトリエチルアミン(40mg、0.40mmol)の混合物を100℃で2時間撹拌した。反応溶液を更に精製することなく直接次の工程で使用した。MS(ES+)C
24H
30F
2N
6要求値:440、実測値441[M+H]
+。
工程3:シクロプロピル(2−(ジフルオロメチル)−4−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物403)の合成
上記の反応混合物に、トリエチルアミン(40mg、0.40mmol)及びシクロプロパンカルボニルクロライド(27mg、0.26mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題生成物を黄色固体として得た(3.8mg、収率7.6%)。MS(ES+)C
28H
34F
2N
6O要求値:508、実測値509[M+H]
+。
実施例18.シクロプロピル(4−(6−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物111)の合成
工程1:4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ベンズアルデヒドの合成
ジオキサン/水(15mL)中のシクロプロピル(4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(250mg、0.63mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(120mg、0.65mmol)、炭酸ナトリウム(200mg、1.89mmol)及びPd(t−Bu
3P)
2(65mg、0.13mmol)の混合物をN
2でパージし、次いで75℃で3時間撹拌した。室温に冷却し、EtOAcで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、フラッシュカラム(PE/EtOAc=10/1〜5/1)によって精製して、表題生成物(180mg、粗製物)を得た。MS(ES+)C
22H
22N
4O
2要求値:374、実測値375[M+H]
+。
工程2:シクロプロピル(4−(6−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物111)の合成
t−BuOH(20mL)中の4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)ベンズアルデヒド(180mg、0.48mmol)の溶液に、炭酸カリウム(200mg、1.44mmol)及びヨウ素(122mg、0.48mmol)を添加した。反応混合物を70℃で2時間加熱した。飽和Na
2S
2O
3水溶液(20mL)によってクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、カラム(DCM/MeOH=20/1〜5/1)によって精製して、表題生成物(98.99mg、49.7%)を得た。MS(ES+)C
24H
26N
6O要求値:414、実測値415[M+H]
+。
実施例19.シクロプロピル(4−(6−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルアミノ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物121)の合成
工程1:(4−(6−(4−アミノフェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノンの合成
1,4−ジオアン(20mL)及び水(4mL)中の(4−(6−ブロモピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(250mg、0.72mmol)、4−アミノフェニルボロン酸(150mg、1.08mmol)、K
2CO
3(300mg、2.16mmol)及びPd(dppf)Cl
2(100mg)の混合物をN
2でパージし、次いで100℃で6時間撹拌した。室温に冷却し、DCMで希釈した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、フラッシュカラム(DCM/MeOH=100/1〜20/1)によって精製して、表題生成物(130mg、収率:50%)を得た。MS(ES+)C
21H
23N
5O要求値:361、実測値362[M+H]
+。
工程2:ジメチル4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェニルカルボンイミドジチオエートの合成
DMF(6mL)中の(4−(6−(4−アミノフェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)(シクロプロピル)メタノン(100mg、0.28mmol)の溶液にCS
2(1mL)を添加した。反応混合物に6mlの水中のNaOH(1N)を添加し、室温で30分間撹拌した。反応混合物にヨウ化メチル(0.3ml)を添加し、室温で一晩撹拌した。混合物をDCMで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、表題生成物(120mg、粗製物)を得た。MS(ES+)C
24H
27N
5OS
2要求値:465、実測値466[M+H]
+。
工程3:シクロプロピル(4−(6−(4−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルアミノ)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノン(化合物121)の合成
DMF(5mL)中のジメチル4−(4−(4−(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェニルカルボンイミドジチオエート(120mg、粗製物)及びエタン−1,2−ジアミン(300mg)の混合物を120℃に10時間加熱した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題生成物を白色固体として得た(48.2mg、収率40.2%)。MS(ES+)C
24H
27N
7O要求値:429、実測値430[M+H]
+。
実施例20.エチル4−(6−(2−フルオロ−4−(1−イソプロピル−4−メトキシピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物701)の合成
工程1:4−(ピペラジン−1−イル)−6−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
DCM(200mL)中のtert−ブチル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(100g、0.234mol)の混合物に、ジオキサン中のHCl(584mL、2.34mol)を15℃で16間添加した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して、表題生成物(100g、粗製物)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
17H
25BN
4O
2要求値:328、実測値:329[M+H]+。
工程2:エチル4−(6−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
4−(ピペラジン−1−イル)−6−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン、2TFA(917mg、1.45ミリモル)を7mLのジクロロメタンに溶解し、ヒューニッヒ塩基(1.0ミリモル、5.8ミリモル)を添加し、続いてエチルクロロホルメート(167uL、1.7ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を徹底的に蒸発させ、次いで残渣をシリカゲルに予め装填し、0から100%の酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、蒸発させて、403mg(58%)の表題化合物を淡黄色泡状物として得た。
工程3:エチル4−(6−(2−フルオロ−4−(1−イソプロピル−4−メトキシピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物701)の合成
エチル4−(6−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(106mg、0.22ミリモル)、4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−1−イソプロピル−4−メトキシピペリジン(70mg、0.21ミリモル)、酢酸パラジウム(II)(1.0mg、2mol%)、SPhos(3.5mg、4mol%)、及び炭酸カリウム(88mg、0.64ミリモル)をバイアル内で組み合わせ、窒素でパージした。アセトニトリル(0.8mL)及び水(0.4mL)を添加し、次いで反応を油浴中で100℃に3時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、次いでセライトを通して濾過し、分液漏斗に移した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過及び蒸発により粗生成物を得、これを1%水酸化アンモニウムを含有する0から10%のメタノール/ジクロロメタンの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、蒸発させて、96mg(87%)の表題化合物を黄褐色泡状物として得た。
実施例21.3−ヒドロキシ−2−(4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニルオキシ)プロパン酸(化合物847)の合成
工程1.ベンジル2,3−ジヒドロキシプロパノエートの合成
DMF(20mL)中の2,3−ジヒドロキシプロパン酸(10.0g、18.8mmol、20%水溶液)の溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(8.0g、47.1mmol)及びK
2CO
3(6.5g、47.1mmol)を添加した。得られた混合物を室温で48時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、EtOAc/石油エーテル(3:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.7g、46%の収率)を無色油として得た。
工程2.ベンジル3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−ヒドロキシプロパノエートの合成
DMF(10mL)中のベンジル2,3−ジヒドロキシプロパノエート(1.7g、8.6mmol)の溶液に、tert−ブチルクロロジフェニルシラン(2.6g、9.5mmol)及びイミダゾール(1.2g、17.2mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。水を添加し、DCMで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをPE/EA(3:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(510mg、14%の収率)を無色油として得た。
工程3.1−(ベンジルオキシ)−3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(10mL)中のベンジル3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−ヒドロキシプロパノエート(510mg、1.2mmol)の溶液に、CDI(194mg、1.2mmol)を添加した。溶液を室温で6時間撹拌した。
別のフラスコ内で、6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン(322mg、0.8mmol)をDCM(5mL)に溶解し、TEA(244mg、2.4mmol)をそれに添加した。ベンジル3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−ヒドロキシプロパノエート及びCDIの上記溶液にその溶液を添加した。混合物を室温で16時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。水を添加し、EtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをPE/EA(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(310mg、45%の収率)を淡黄色固体として得た。
工程4.1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソプロパン−2−イル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
THF(5mL)中の1−(ベンジルオキシ)−3−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−オキソプロパン−2−イル4−(6−(4−(1−(イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(250mg、0.29mmol)の溶液に、TBAF(2.0mL、1.0M)を添加した。溶液を70℃で6時間加熱した。反応混合物を濃縮し、DCM/MeOH(10:1)で溶離するシリカゲルに供して、表題化合物(80mg、44%の収率)を淡黄色固体として得た。
工程5.3−ヒドロキシ−2−(4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニルオキシ)プロパン酸の合成
MeOH(5mL)中の1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソプロパン−2−イル−4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(80mg、0.12mmol)の溶液に、Pd/C(50mg、10%湿潤)を添加した。懸濁液をH
2バルーンで室温で16時間水素化した。濾別し、濾液を蒸発させて粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、表題化合物(5.3mg、8%の収率)を淡白色固体として得た。
実施例22.1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル−4−(6−(4−(ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物789)の合成
工程1.2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル4−(6−(4−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(5mL)中の2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール(327mg、1.82mmol)の溶液にCDI(295mg、1.82mmol)を添加した。得られた混合物を室温で6時間撹拌した。別のフラスコ内で、tert−ブチル4−(4−(4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ−[1,2−b]ピリダジン−6−イル)フェニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(420mg、0.91mmol)をDCM(5mL)に溶解し、TEA(278mg、2.73mmol)をそれに添加した。その溶液に2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール及びCDIの上記溶液を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、LC−MSは、反応が完了したことを示した。水を添加し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をPE/EA(2:1)によって精製して、表題化合物(340mg、56%)を黄色粉末として得た。
工程2.1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル4−(6−(4−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
MeOH(10mL)中の2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル4−(6−(4−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(310mg、0.46mmol)の溶液に、Pd(OH)
2/C(100mg)を添加した。懸濁液を水素バルーンで室温で16時間水素化した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。次いで、懸濁液を濾過し、溶媒を減圧下で除去して、表題生成物(210mg、78%の収率)を黄色固体として得た。
工程3.1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル−4−(6−(4−(ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(5mL)中の1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル4−(6−(4−(1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(210mg、0.36mmol)の溶液に、0℃でTFA(2.5ml)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物を蒸発乾固して粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製して、表題化合物を白色粉末として得た。
実施例23.(S)−オキセタン−3−イル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物631)の合成:
工程1:4−(ピペラジン−1−イル)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩の合成
ジオキサン(200mL)中のtert−ブチル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(7g、16.3mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、16mL)を添加した。反応混合物を20℃で一晩撹拌した。得られた混合物を濃縮して、表題化合物を黄色固体として得た(9g、粗製物)。MS(ES+)C
17H
26BrClN4O
2要求値:328、実測値:329[M+H]+。
工程2:4−ニトロフェニル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジクロロメタン(DCM)(100mL)中の4−(ピペラジン−1−イル)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン塩酸塩(7g、19.1mmol)の溶液に、トリエチルアミン(TEA)(11.6g、115mmol)及び4−ニトロフェニルカルボノクロリデート(4.62g、23mmol)を添加した。混合物を室温(RT)で4時間撹拌した。溶液を濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(7g、85%)を得た。MS(ES+)C
24H
28BN
5O
6要求値:493、実測値:494[M+H]+。
工程3:オキセタン−3−イル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
0℃のテトラヒドロフラン(THF)(200mL)中のオキセタン−3−オール(1.56g、21.1mmol)の溶液に、60%のNaH(2.26g、56.4mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌し、続いて4−ニトロフェニル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(7g、14.1mmol)を添加した。反応混合物を25℃で更に5時間撹拌した。反応をNH
4Cl溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組み合わせ、乾燥させ、濃縮して、表題化合物(3.5g、71%)を得た。MS(ES+)C
21H
29BN
4O
5要求値:428、実測値:429[M+H]+。
工程4:(S)−オキセタン−3−イル4−(6−(4−(1−イソプロピルピペリジン−3−イル)フェニル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(20mL、10/1)中のオキセタン−3−イル4−(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(3g、7.00mmol)の溶液に、(S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン(1.77g、6.30mmol)、Pd(dppf)Cl
2(511mg、700μmol)及びK
2CO
3(2.89g、21.0mmol)を添加し、窒素で脱気し、90℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.5g、43%)を得た。
実施例24.ビルディングブロックの合成
A.1−シクロペンチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールの合成
CH
3CN(50mL)中のブロモシクロペンタン(1.0g、6.71mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(1.32g、6.84mmol)及びCs
2CO
3(6.54g、20.1mmol)の混合物を一晩還流した。混合物を冷却し、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)によって精製して、表題化合物を白色固体として得た(1.5g、収率85.7%)。MS(ES+)C
14H
23BN
2O
2要求値:262、実測値263[M+H]
+。
B.1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジンの合成
工程1:2,2−ジフルオロアセトアルデヒドの合成
DMF(20mL)中の2,2−ジフルオロエタノール(2.0g、24.3mmol)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(25.7g、60.7mmol)を0℃で分割して添加した。溶液を室温で6時間撹拌した。その後、溶液を次の反応に直接使用した。
工程2:1−(4−ブロモフェニル)−4−(2,2−ジフルオロエチル)ピペラジンの合成
DMF中の上記溶液(24.3mmol、想定)をDCM(30mL)及びCH
3OH(30mL)で希釈した。1−(4−ブロモフェニル)ピペラジン(6.0g、24.9mmol)及び酢酸(1.49g、24.9mmol)を添加し、続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.34g、37.3mmol)を0℃で添加した。溶液を室温で12時間撹拌した。その後、溶液をNaHCO
3(水溶液)及びブラインでクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、フラッシュカラム(PE/EtOAc=6/1)によって精製して、表題化合物を黄色固体として得た(400mg、5%)。MS(ES+)C
12H
15BrF
2N
2要求値:304、実測値305[M+H]
+。
工程3:1−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジンの合成
ジオキサン(20mL)中の1−(4−ブロモフェニル)−4−(2,2−ジフルオロエチル)ピペラジン(400mg、1.31mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(497mg、1.96mmol)、酢酸カリウム(385mg、3.93mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(191mg、262mmol)の混合物をN
2でパージし、次いで80℃で16時間撹拌した。その後、混合物を冷却し、濃縮し、フラッシュカラム(PE/EtOAc=5/1)によって精製して、表題化合物を白色固体として得た(350mg、76%)。MS(ES+)C
18H
27BF
2N
2O
2要求値:352、実測値353[M+H]
+。
C.1−(4−ブロモフェニル)−2−(ジフルオロメチル)ピペラジンの合成
工程1:tert−ブチル4−ベンジル−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
アセトニトリル(40mL)中のtert−ブチル3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(5g、23.1mmol)、(ブロモメチル)ベンゼン(4.73g、27.7mmol)及びトリエチルアミン(4.67g、46.2mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。反応溶液を冷却し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフ(EA:PE=1:5)によって精製して、表題生成物(6.0g、収率:85%)を無色油として得た。MS(ES+)C
17H
26N
2O
3要求値:306、実測値:307[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル4−ベンジル−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(10mL)中の塩化オキサリル(1.98g、15.6mmol)の溶液にDCM(10mL)中のDMSO(1.52g、19.5mmol)を−78℃で添加した。混合物を15分間撹拌し、続いてtert−ブチル4−ベンジル−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(4.00g、13.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、続いてEt
3Nを添加した。LC−MSは十分な転化を示した。反応混合物をDCMで希釈し、水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を濃縮して、表題化合物(4.00g、粗製物)を黄色油として得、これを更に精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
17H
24N
2O
3要求値:304、実測値:305[M+H]
+。
工程3:tert−ブチル4−ベンジル−3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(10mL)中のtert−ブチル4−ベンジル−3−ホルミルピペラジン−1−カルボキシレート(4.00g、13.1mmol)の混合物に、ジエチルアミノスルフルトリフルオリド(3.45mL、26.2mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。LC−MSは十分な転化を示した。反応溶液を氷水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフ(EA:PE=1:5)によって精製して、表題生成物(1.40g、収率33%)を淡黄色油として得た。MS(ES+)C
17H
24F
2N
2O
2要求値:326、実測値:327[M+H]
+。
工程4:tert−ブチル3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
メタノール(10mL)中のtert−ブチル4−ベンジル−3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.20g、3.67mmol)の混合物にPd/C(388mg)を添加した。懸濁液をH
2(バルーン)下で室温で一晩撹拌した。LC−MSは十分な転化を示した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過した。濾液を濃縮して、表題生成物(800mg、粗製物)を淡黄色油として得、これを更に精製することなく次の工程で使用した。
工程5:tert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
トルエン(20mL)中のtert−ブチル3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(250mg、1.05mmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1.48g、5.25mmol)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(268mg、525μmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(201mg、2.10mmol)の混合物をN
2でパージし、次いで60℃で15時間撹拌した。LCMSは十分な転化を示した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフ(EA:PE=1:10〜EA:PE=1:1)によって精製して、表題生成物(310mg、収率75%)を無色油として得た。MS(ES+)C
16H
21BrF
2N
2O
2要求値:390、実測値:391、[M+H]
+。
工程6:1−(4−ブロモフェニル)−2−(ジフルオロメチル)ピペラジンの合成
HCl/ジオキサン(4M、2mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−3−(ジフルオロメチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(150mg、383μmol)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。LCMSは十分な転化を示した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題生成物(80mg、収率72%)を無色油として得た。MS(ES+)C
11H
13BrF
2N
2要求値:290、実測値:291[M+H]
+。
D.tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
THF(20mL)中の1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1.0g、3.53mmol)の溶液を78℃に冷却し、続いてn−BuLi(ヘキサン中2.5N、1.4mL、3.53mmol)を添加した。15分後、THF(5mL)中のtert−ブチル3−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(703mg、3.53mmol)を徐々に添加した。反応溶液を−78℃で2時間撹拌し、0℃まで温め、飽和NH
4Cl水溶液を使用してクエンチし、EAで抽出した。有機層を濃縮し、フラッシュカラム(シリカゲル、PE:EA=3:1)によって精製して、表題生成物(0.8g、収率64%)を無色油として得た。MS(ES+)C
16H
22BrNO
3要求値:355、実測値356[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(30mL)中のtert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(3.0g、8.42mmol)の溶液にDast(2.0g、12.6mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、NaHCO
3水溶液及びブラインで洗浄し、蒸発させ、フラッシュカラム(シリカゲル、PE:EA=5:1)によって精製して、表題生成物(1.5g、収率50%)を無色油として得た。MS(ES+)C
16H
21BrFNO
2要求値:357、実測値358[M+H]
+。
E.tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(5mL、4/1)中のtert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.0g、3.38mmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1.91g、6.76mmol)、Pd(dppf)Cl
2(247mg、338μmol)及びK
2CO
3(932mg、6.76mmol)の混合物をN
2でパージし、N
2下で80℃で16時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)によって精製して、表題化合物(800mg、収率73%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
15H
18BrNO
2要求値:323、実測値324[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシレートの合成
BH
3(THF中1N、21.5mL、21.5mmol)の溶液を、THF(20mL)中のtert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキシレート(1.4g、4.31mmol)の撹拌溶液に0℃で添加した。室温で4時間撹拌した後、混合物を0℃に冷却し、続いてNaOH水溶液(4N、6.45mL、25.8mmol)を添加した。10分後、H
2O
2(2.92g、25.8mmol)を添加した。得られた混合物を室温まで温め、90分間撹拌した。LC−MSによって監視した。水によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1〜1:1)によって精製して、表題化合物(1.3g、収率88%)を淡色油として得た。MS(ES+)C
15H
20BrNO
3要求値:341、実測値342[M+H]
+。
工程3:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(10mL)中のtert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシレート(500mg、1.46mmol)の混合物に−78℃でDAST(1.17g、7.29mmol)を滴下して添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。LC−MSによって監視した。DCMで希釈し、飽和NaHCO
3溶液でクエンチした。有機層を分離し、真空中で濃縮して、表題化合物(400mg、粗製物)を黄色油として得た。MS(ES+)C
15H
19BrFNO
2要求値:343、実測値:344[M+H]
+。
F.4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
−78℃のTHF(60mL)中の1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(12g、42.6mmol)の溶液に、BuLi(20mL、ヘキサン中2.4M)を滴下して添加した。溶液を−78℃で2時間撹拌した。THF(20mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(8.5g、42.4mmol)の溶液を滴下して添加した。得られた溶液を−78℃で1時間撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、フラッシュカラム(PE/EtOAc=10/1〜3/1)によって精製して、表題生成物(12.6g、収率83.4%)を得た。MS(ES+)C
16H
22BrNO
3要求値:355、実測値282[M−73]
+。
工程2:tert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥DMF(2mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(178mg、499μmol)の溶液に、NaH(26mg、0.646mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。ヨードメタン(106mg、0.746mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出し、水及びブラインで洗浄し、濃縮し、フラッシュカラム(PE/EtOAc=10/1〜5/1)によって精製して、表題生成物(160mg、収率86.5%)を得た。MS(ES+)C
17H
24BrNO
3要求値:369、実測値282[M+H−88]
+。
工程3:4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジンの合成
ジオキサン(4mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(740mg、1.99mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3mL)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去して、表題生成物(690mg、粗製物)を得た。MS(ES+)C
12H
16BrNO要求値:269、実測値270[M+H]
+。
工程4:4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジンの合成
CH
3CN(50mL)中の4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン(1g、3.70mmol)の溶液に、K
2CO
3(1.53g、11.1mmol)及び2−ブロモプロパン(2.27g、18.5mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で5時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。残渣をフラッシュカラム(PE/EtOAc=10/1〜5/1)によって精製して、表題生成物(1.06g、収率91.8%)を得た。MS(ES+)C
15H
22BrNO要求値:311、実測値312[M+H]
+。
G.1−イソプロピル−4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(200mg、540μmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(178mg、702μmol)、Pd(dppf)Cl
2(39.5mg、54.0μmol)及びK
2CO
3(105mg、1.08mmol)の混合物を65℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=10:1〜5:1)によって精製して、表題生成物(158mg、収率:70%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
23H
36BNO
5要求値:417、実測値418[M+H]
+。
工程2:4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジンの合成
DCM(30mL)中のtert−ブチル4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(6g、14.3mmol)及びHCl/ジオキサン(30mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、表題生成物(4.6g、粗製物)を淡黄色固体として得、これを精製することなく次の工程に使用した。MS(ES+)C
18H
28BNO
3要求値:317、実測値318[M+H]
+。
工程3:1−イソプロピル−4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジンの合成
アセトニトリル(50mL)中の4−メトキシ−4−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペリジン(4.5g、14.1mmol)、2−ヨードプロパン(3.58g、21.1mmol)及びK
2CO
3(5.84g、42.3mmol)の混合物を85℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=15:1)によって精製して、表題生成物(4.8g、収率:95%)を淡黄色固体として得た。MS(ES+)C
21H
34BNO
3要求値:359、実測値360[M+H]
+。
H.tert−ブチル4−(3−(ジフルオロメトキシ)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:1,4−ジブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)ベンゼンの合成
DMF/水(30mL/10mL)中の2,5−ジブロモフェノール(1.5g、6.0mmol)の溶液に、ナトリウム2−クロロ−2,2−ジフルオロアセテート(2.3g、15.0mmol)及びCs
2CO
3(3.9g、12.0mmol)を室温で添加した。得られた混合物を100℃で3時間撹拌した。水でクエンチし、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固した。残渣をPE/EtOAc(5:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(1.2g、収率67%)を淡黄色粉末として得た。MS(ES+)C
7H
4Br
2F
2O要求値:300、実測値301[M+H]
+(弱イオン質量)。
工程2:tert−ブチル4−(4−ブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
DMF(20mL)中の1,4−ジブロモ−2−(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(500mg、1.66mmol)及びtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(309mg、1.66mmol)の溶液に、Pd
2(dba)
3(155mg、0.17mmol)、キサントホス(98mg、0.17mmol)及びCs
2CO
3(1.6g、5.0mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物をマイクロ波下で90℃で1時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。水でクエンチし、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固した。残渣をPE/EtOAc(3:1〜1:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(370mg、収率55%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
16H
21BF
2N
2O
3要求値:406、実測値351[M+H−56]
+。
工程3:tert−ブチル4−(3−(ジフルオロメトキシ)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(320mg、0.78mmol)及び4,4,4’,4’5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(309mg、1.66mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(63mg、0.078mmol)及びKOAc(229mg、2.34mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を窒素下で90℃で6時間撹拌した:LC−MSは、反応が完了したことを示した。水でクエンチし、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをPE/EtOAc(10:1〜3:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(260mg、収率73%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
22H
33BF
2N
2O
5要求値:454、実測値399[M+H−56]
+。
I.2−(4−クロロフェニル)−1−イソプロピル−2−メチルピロリジンの合成
工程1:tert−ブチル2−(4−クロロフェニル)−2−メチルピロリジン−1−カルボキシレートの合成
5−(4−クロロフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール(2.00g、11.1ミリモル)を33mLの乾燥THFに溶解し、−78℃に冷却した。ボロントリフルオリドジエチルエーテレート(2.8mL、22.3ミリモル)を滴下して添加し、−78℃で40分間撹拌し、次いでエーテル中の0.5Mメチルリチウム(13.9mL、22.3ミリモル)を滴下して添加し、次いで室温まで一晩徐々に温めた。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。反応混合物を1MのHClで酸性化し、次いで分液漏斗に移した。次いで、水層を6MのNaOHでpH約12〜13に塩基性にし、次いで酢酸エチル(2回)で抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過及び蒸発させて、所望の生成物及び出発材料からなる粗生成物を得た。その2つはクロマトグラフィーによって分離するのが困難であったので、分離を容易にするためにBoc保護生成物に転化した:粗生成物を30mLのジクロロメタンに溶解し、次いでBoc無水物(1.74g、8.0ミリモル)を5mLのジクロロメタン中の溶液として添加し、続いてDMAP(100mg、0.8ミリモル)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させ、次いでフラッシュクロマトグラフィー(0〜40%の酢酸エチル/ヘキサン、UV活性が低いために全ての画分を収集する)に供した。純粋な画分を組み合わせ、蒸発させて、920mg(28%)の表題化合物を無色油(放置すると結晶化する)として得た。
工程2:2−(4−クロロフェニル)−1−イソプロピル−2−メチルピロリジンの合成
tert−ブチル2−(4−クロロフェニル)−2−メチルピロリジン−1−カルボキシレート(915mg、3.1ミリモル)を12mLのジクロロメタン12mLに溶解し、トリフルオロ酢酸(3.6ミリモル、46.4ミリモル)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を徹底的に蒸発させ、次いで残渣をジクロロメタンと1MのNaOHとの間で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、610mg(100%)の2−(4−クロロフェニル)−2−メチルピロリジンを粘稠な橙色の油として得た。次いで、この材料を重壁圧力容器内で10mLのアセトニトリルに溶解し、炭酸カリウム(646mg、4.7ミリモル)を添加し、続いて2−ヨードプロパン(374uL、3.7ミリモル)を添加した。反応混合物を90℃で3日間加熱し、次いで酢酸エチルで希釈した。反応物をセライトを通して濾過し、蒸発させた。粗生成物を0〜30%の酢酸エチル/ヘキサンの勾配のIscoアミンカラムを使用するフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、蒸発させて、509mg(69%)の所望の生成物を淡黄色油として得た。
J.ベンジル4−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロピペリジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:ベンジル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(937mg、4.0ミリモル)及び1,4−ジブロモベンゼン(790mg、3.4ミリモル)を15mLのTHFに溶解し、−78℃に冷却した。nBuLi(1.47mLの2.5Mヘキサン溶液、3.7ミリモル)を滴下して添加し、反応混合物を数時間かけて室温に温めた。反応を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈し、分液漏斗に移した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過及び蒸発により粗生成物を得、これを0〜35%の酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーに供し、全ての画分を収集し、ELSDによって監視した。きれいな画分を組み合わせ、蒸発させて、732mg(56%)の所望の生成物を無色油として得た。
工程2:ベンジル4−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロピペリジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(731mg、1.87ミリモル)を8mLのジクロロメタンに溶解し、−78℃に冷却した。DAST(272uL、2.06ミリモル)を滴下して添加し、次いで数時間かけて室温まで徐々に温めた。反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチし、ジクロロメタンで希釈し、分液漏斗に移した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて粗生成物を得た。0〜35%の酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、全ての画分を収集し、ELSDによって監視した。きれいな画分を組み合わせ、蒸発させて、236mg(32%)の所望の生成物を無色油として得た。
K.tert−ブチル3−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:エチル2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパノエートの合成
THF中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(1M、14mL、14.0mmol)をTHF中のエチル2−(6−クロロピリジン−3−イル)アセテート(2.5g、12.5mmol)の溶液に窒素下で−78℃で添加した。−78℃で2時間撹拌した後、ヨウ化メチル(1.94g、13.7mmol)を添加した。混合物を20℃で更に8時間撹拌した。後処理し、濃縮し、0%〜10%のEA/PEで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(1.5g、LCMS中83%の純度、収率46%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
10H
12ClNO
2要求値:213、215、実測値:214、216[M+H]
+。
工程2:エチル2−ブロモ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパノエートの合成
パークロロメタン(50mL)中のエチル2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパノエート(1.5g、5.80mmol)、N−ブロモスクシンイミド(1.23g、6.95mmol)及び(E)−アゾビス(イソブチロニトリル)(95mg、0.58mmol)の溶液を窒素下で80℃で48時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。残渣を0%〜10%のEA/PEで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(1.9g、LCMS中75%の純度、収率84%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
10H
11BrClNO
2要求値:291、293、実測値:292、294[M+H]
+。
工程3:3−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−2−オンの合成
エタン−1,2−ジアミン(5mL)中のエチル2−ブロモ−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパノエート(1.2g、4.10mmol)の溶液を25℃で18時間撹拌した。DCMで希釈し、ブラインで洗浄した。濃縮し、残渣を100%のEAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(600mg、収率63%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
10H
12ClN
3O要求値:225、227、実測値:226、228[M+H]
+。
工程4:tert−ブチル3−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの合成
テトラヒドロフラン中のボランの溶液(22mL、1M、22.0mmol)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の3−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−2−オン(500mg、2.21mmol)の溶液に滴下して添加し、次いで窒素下で80℃で18時間撹拌した。冷却し、MeOHでクエンチし、HCl/ジオキサン溶液で還流した。混合物を1MのNaOH溶液でpH=10〜12に塩基性化し、次いでジ−tert−ブチルジカーボネート(1.23g、5.64mmol)を添加した。20℃で18時間撹拌した。EAで希釈し、水で洗浄した。濃縮し、残渣を0〜10%のMeOH/EAで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(200mg、収率34%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
15H
22ClN
3O
2要求値:311、313、実測値:312、314[M+H]
+。
L.2−クロロ−3−フルオロ−5−(1−イソプロピル−4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
−78℃のTHF(60mL)中の5−ブロモ−2−クロロ−3−フルオロピリジン(2g、9.50mmol)の溶液に、nBuLi(4mL、ヘキサン中2.4M)を滴下して添加した。溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いでTHF(10mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(1.89g、9.50mmol)の溶液を滴下して添加した。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜2/1)によって精製して、表題生成物(2g、64%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
15H
20ClFN
2O
3要求値:330、実測値:331[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル4−(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥DMF(20mL)中のtert−ブチル4−(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(2g、6.04mmol)の溶液に、NaH(60%)(313mg、7.85mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。次いでヨードメタン(1.28g、9.06mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。その後、混合物を氷水(200mL)に徐々に注ぎ、1時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、乾燥させて、表題化合物(1.5g、72%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
16H
22ClFN
2O
3要求値:344、実測値:345[M+H]
+。
工程3:2−クロロ−3−フルオロ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル4−(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、4.35mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4N、10mL)を添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。その後、溶液を濃縮した。残渣を更に精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
11H
14ClFN
2O要求値:244、実測値:245[M+H]
+。
工程4:2−クロロ−3−フルオロ−5−(1−イソプロピル−4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
CH
3CN(15mL)中の2−クロロ−3−フルオロ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン(1g、4.08mmol)、2−ヨードプロパン(693mg、4.08mmol)及びトリエチルアミン(1.23g、12.2mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。その後、溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)によって精製して、表題化合物(800mg、68%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
14H
20ClFN
2O要求値:286、実測値:287[M+H]
+。
M.(R)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン及び(S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジンの合成
工程1:3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン塩酸塩のキラル分離
ラセミ体の3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン塩酸塩を、以下の適切にスケールされたキラルHPLC条件を使用して単一エナンチオマーに分離した:カラム:CD−PH 250×4.6mm I.D.、5um 移動相:A:0.1%のTFAを有する水 B:0.1%のTFAを有するアセトニトリル A/B=70/30 流速:1.0mL/分 波長:220nm。
工程2:(S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジンの合成
CH
3CN(20mL)中の(S)−3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン塩酸塩(3.1g、11.2mmol)、2−ブロモプロパン(2.75g、22.4mmol)及びK
2CO
3(4.62g、33.5mmol)の混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を真空中で濃縮して、表題化合物(2.9g、収率91%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
14H
20BrN要求値:281、実測値:282[M+H]
+。
N.5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−イソプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
工程1:tert−ブチル3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン/H
2O(L/10mL)中のtert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(4.3g、13.9mmol)、4−ブロモ−2−フルオロ−1−ヨードベンゼン(6.25g、20.8mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(2.54g、2.78mmol)及び炭酸カリウム(5.75g、41.7mmol)の混合物を3回窒素で脱気し、次いで70℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)によって精製して、表題化合物(3.7g、収率75%)を褐色油として得た。MS(ES+)C
16H
19BrFNO
2要求値:355、実測値:300[M−56+H]
+。
工程2:5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンHCl塩の合成
ジオキサン(20ml)中のtert−ブチル3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(3.7g、10.3mmol)の混合物に、ジオキサン/HCl(4M、20mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。減圧下で濃縮して、表題化合物(2.6g、収率86%)を褐色固体として得、これを更に精製することなく次の工程に直接使用した。MS(ES+)C
11H
11BrFN要求値:255、実測値:256[M+H]
+。
工程3:5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−イソプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
アセトニトリル(10mL)中の5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンHCl塩(150mg、585μmol)及び炭酸カリウム(241mg、1.75mmol)の溶液に、2−ヨードプロパン(496mg、2.92mmol)を添加した。溶液を60℃で6時間撹拌した。室温に冷却し、水を添加した後、EtOAcで抽出した。有機相を水及びブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、表題化合物を黄色固体として得、これを更に精製することなく使用した(140mg、粗製物)。MS(ES+)C
14H
17BrFN要求値:297、実測値:298[M+H]
+。
O.3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピル−3−メチルピペラジンの合成
工程1:メチル2−(4−ブロモフェニル)アセテートの合成
MeOH(100mL、2mLの濃H
2SO
4を有する)中の2−(4−ブロモフェニル)酢酸(10g、46.5mmol)の混合物を4時間還流した。混合物を濃縮し、EtOAcで希釈した。有機物を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、表題生成物(10.6g、収率100%)を得た。MS(ES+)C
9H
9BrO
2要求値:229実測値230[M+H]
+。
工程2:メチル2−(4−ブロモフェニル)プロパノエートの合成
乾燥THF(20mL)中のメチル2−(4−ブロモフェニル)アセテート(1g、4.36mmol)の溶液にLiHMDS(5.23mL、1M)をN
2下で−78℃で滴下して添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。MeI(1.23g、8.72mmol)を−78℃で添加した後、混合物を20℃で16時間撹拌した。飽和NH
4Clでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機物を濃縮し、シリカゲルカラム(PE/EtOAc=1/0〜100/1)によって精製して、表題生成物(642mg、収率61%)を得た。MS(ES+)C
10H
11BrO
2要求値:243、実測値244[M+H]
+。
工程3:メチル2−ブロモ−2−(4−ブロモフェニル)プロパノエートの合成
CCl
4(300mL)中のメチル2−(4−ブロモフェニル)プロパノエート(30g、123mmol)、AIBN(2.01g、12.3mmol)及びNBS(32.9g、184mmol)の混合物を16時間還流した。室温に冷却し、濾過した。濃縮した後、残渣を更に精製することなく次の工程に使用した。
工程4:3−(4−ブロモフェニル)−3−メチルピペラジン−2−オンの合成
EtOH(200mL)中のメチル2−ブロモ−2−(4−ブロモフェニル)プロパノエート(39g、121mmol)の溶液に、エタン−1,2−ジアミン(14.5g、242mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。固体を濾別し、濃縮し、シリカゲルカラム(EtOAc)によって精製して、表題生成物(12g、収率37%)を得た。MS(ES+)C
11H
13BrN
2O要求値:269、実測値270[M+H]
+。
工程5:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの合成
3−(4−ブロモフェニル)−3−メチルピペラジン−2−オン(12g、44.5mmol)及びBH
3(250mL、THF中1M)の溶液を80℃で一晩撹拌した。室温に冷却し、MeOHでクエンチした。濃縮した後、残渣をMeOH(100mL)に溶解し、続いてHCl(250mL、水溶液、1M)を添加した。混合物を80℃で30分間撹拌した。室温に冷却した。NaOH(12g、0.3mol)を添加し、続いてBoc
2O(11.6g、53.3mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。EtOAcで抽出した。有機物を濃縮し、シリカゲルカラムDCM/MeOH(50/1)によって精製して、表題生成物(10g、収率63%)を得た。MS(ES+)C
16H
23BrN
2O
2要求値:355、実測値356[M+H]
+。
ラセミ生成物(10g)をキラルHPLCによって分離して、2つの単一エナンチオマー:P1(4.63g)及びP2(4.46g)を得た。キラル条件:共溶媒:MeOH(0.2%のメタノールアンモニア);カラム:OZ−H 100*4.6mm 5um;カラム温度:39.9。
工程6:2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルピペラジンの合成
DCM/MeOH(10mL/10mL)中のtert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(1.8g、5.06mmol)の混合物に、HCl/ジオキサン(14mL、4M)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、残渣をNH
3.MeOH(8mL、7mL)に溶解した。DCM(20mL)を添加した。固体を濾別し、次いで濃縮して表題生成物(1.2g、収率98%)を得た。MS(ES+)C
16H
23BrN
2O
2要求値:255、実測値256[M+H]
+。
工程7:3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピル−3−メチルピペラジンの合成
THF(50mL)中の2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルピペラジン(1.3g、5.09mmol)、2−ヨードプロパン(994mg、5.85mmol)及びDIPEA(3.28g、25.4mmol)の混合物を60℃で16時間撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラム(EtOAc)によって精製して、表題生成物(1.3g、収率86%)を得た。MS(ES+)C
14H
21BrN
2要求値:297、実測値298[M+H]
+。
P.6’−ブロモ−1−イソプロピル−1,2,5,6−テトラヒドロ−3,3’−ビピリジンの合成
工程1:tert−ブチル6’−ブロモ−5,6−ジヒドロ−[3,3’−ビピリジン]−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(10/1、20mL)中の2−ブロモ−5−ヨードピリジン(3.66g、12.9mmol)、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1−(2H)−カルボキシレート(4g、12.9mmol)、Pd(dppf)Cl
2(944mg、1.29mmol)及びK
2CO
3(2.66g、19.3mmol)の混合物を120℃で2時間マイクロ波下で照射した。濃縮し、シリカゲルカラムPE/EtOAc(10/1)によって精製して、表題生成物(2.12g、収率48%)を得た。MS(ES+)C
15H
19BrN
2O
2要求値:339実測値340[M+H]
+。
工程2:6’−ブロモ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3,3’−ビピリジンの合成
DCM(20mL)中のtert−ブチル6’−ブロモ−5,6−ジヒドロ−[3,3’−ビピリジン]−1(2H)−カルボキシレート(2.12g、6.24mmol)の溶液に、TFA(4mL)を室温で添加し、次いで1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、飽和NaHCO
3でpHを7〜8に調節し、DCMで抽出した。乾燥させ、濃縮して表題生成物(1.49g、収率100%)を得た。MS(ES+)C
10H
11BrN
2要求値:239、実測値240[M+H]
+。
工程3:6’−ブロモ−1−イソプロピル−1,2,5,6−テトラヒドロ−3,3’−ビピリジンの合成
MeCN(50mL)中の6’−ブロモ−1,2,5,6−テトラヒドロ−3,3’−ビピリジン(1.49g、6.23mmol)、DIPEA(2.39g、18.6mmol)及び2−ヨードプロパン(3.16g、18.6mmol)の混合物を60℃で16時間撹拌した。濃縮し、シリカゲルカラムDCM/MeOH(20/1)によって精製して、表題生成物(1.75g、収率100%)を得た。MS(ES+)C
13H
17BrN
2要求値:281実測値282[M+H]
+。
Q.2−ブロモ−5−(4−エトキシ−1−イソプロピルピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
150mLのTHF中の2−ブロモ−5−ヨードピリジン(18.5g、65.2mmol)の溶液に、n−BuLi(26mL、ヘキサン中2.5M)を−78℃でN
2下で滴下して添加した。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。30mLのTHF中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(10g、50.2mmol)の溶液を滴下して添加した。混合物を−78℃で更に1時間撹拌した。反応を飽和NH
4Cl溶液の添加によってクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(12.6g、70%の収率)を白色固体として得た。
工程2:tert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−エトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
100mLのTHF中のtert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、6.99mmol)の溶液に、NaH(60%、415mg、10.4mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いでブロモエタン(1.13g、10.4mmol)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をブライン及び水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(2.4g、89%の収率)を白色固体として得た。
工程3:2−ブロモ−5−(4−エトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
ジオキサン(80mL)中のtert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−エトキシピペリジン−1−カルボキシレート(2.4g、6.22mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(15mL、4.0M)を25℃で添加し、得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。蒸発乾固して、表題化合物(1.5g)をHCl塩として得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。
工程4:2−ブロモ−5−(4−エトキシ−1−イソプロピルピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
MeCN(100mL)中の2−ブロモ−5−(4−エトキシピペリジン−4−イル)ピリジン(1.5g、5.25mmol)及び炭酸カリウム(2.18g、15.7mmol)の混合物にヨードメタン(2.66g、15.7mmol)を添加し、次いで60℃で5時間撹拌した。濃縮し、残渣をDCM/水(200mL/200mL)で希釈し、DCMで抽出した。組み合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して表題生成物(1.4g)を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。
R.2−ブロモ−5−(1−(1−(ジフルオロメトキシ)プロパン−2−イル)−4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
工程1:2−(4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)プロパン−1−オールの合成
DCM(100mL)及びCH
3OH(100mL)中の2−ブロモ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン(10g、36.8mmol)及び1−ヒドロキシプロパン−2−オン(54.5g、736mmol)の溶液に、HOAc(1.0mL)を0℃で添加し、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(11.5g、184mmol)を添加した。混合物を35℃で16時間撹拌した。その後、混合物をNaHCO
3溶液の添加によってクエンチし、DCMで抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲルカラム(DCM/CH
3OH=10/1)によって精製して、表題化合物(8.0g、収率66%)を無色油として得た。MS(ES+)C
14H
21BrN
2O
2要求値:328、330、実測値329、331[M+H]
+。
工程2:2−(4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)プロパン−1−オールのキラル分離
2つのエナンチオマーをAY−Hカラム(250
*4.6mm、5um;移動相:n−ヘキサン(0.1%DEA):EtOH(0.1%DEA)=70:30;温度:40℃;流量:1.0mL/分)で分離し、SHIMADZU Instrumentで波長214nm及び254nmで画分を測定した。
工程3:2−ブロモ−5−(1−(1−(ジフルオロメトキシ)プロパン−2−イル)−4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
4mLのCH
3CN中の2−(4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)プロパン−1−オール(100mg、303μmol)及びCuI(86mg、0.45mmol)の混合物に、2mLのCH
3CN中の2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸(268mg、1.51mmol)の溶液をN
2下で45℃で滴下して添加した。得られた混合物を45℃で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルカラム(EtOAc/CH
3OH=20/1)によって精製して、表題生成物(40mg、収率35%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
15H
21BrF
2N
2O
2要求値:378、380、実測値379、381[M+H]
+。
S.2−ブロモ−5−(4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル)ピリンの合成
工程1:(S)−2−ブロモ−5−(4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
CH
3CN(30mL)中の2−ブロモ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン(800mg、2.95mmol)、(R)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネート(992mg、5.90mmol)及びK
2CO
3(1.22g、8.85mmol)の混合物を70℃に72時間加熱した。濃縮し、カラム(シリカゲル、DCM:MeOH=20:1)に通して、表題生成物(0.5g、50%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
15H
23BrN
2O
2要求値:342、実測値343[M+H]
+。
工程2:(R)−2−ブロモ−5−(4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
CH
3CN(5mL)中の2−ブロモ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩(200mg、0.65mmol)、(S)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネート(218mg、1.30mmol)及びK
2CO
3(269mg、1.95mmol)の混合物を70℃に72時間加熱した。濃縮し、カラム(シリカゲル、DCM:MeOH=20:1)に通して、表題生成物(100mg、45%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
15H
23BrN
2O
2要求値:342、実測値343[M+H]
+。
T.(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン−4−オールの合成
工程1:tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン(80mL)及び水(20mL)中のtert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(10g、32.3mmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(9.13g、32.3mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(2.35g、3.22mmol)及び炭酸ナトリウム(10.2g、96.8mmol)の混合物をN
2でパージし、75℃で2時間撹拌した。その後、溶液を室温に冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜5/1)によって精製して、表題化合物(8g、73%)を無色油として得た。MS(ES+)C
16H
20BrNO
2要求値:337、339、実測値:282、実測値284[M−55]
+。
工程2:(3r、4r)−tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
窒素の雰囲気下で無水テトラヒドロフラン(80mL)中のボラン−メチルスルフィド錯体(26.5mL、26.5mmol)の冷却溶液に、テトラヒドロフラン(20mL)中のtert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(7.5g、22.1mmol)の溶液を添加した。得られた混合物を室温で17時間撹拌し、次いで氷浴中で冷却し、水酸化ナトリウム(12.65mLの2N溶液、24.25mmol)を滴下方式で添加し、続いて過酸化水素(9.2mLの30%溶液)を添加した。得られた混合物を室温で3〜5時間撹拌し、次いで水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(150mL)、飽和NaHCO
3(150mL)及び飽和NaCl(150mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1〜1/1)によって精製して、表題化合物(トランス−、3.5g、44%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
16H
20BrNO
2要求値:355、357、実測値:300、実測値302[M−55]
+。
工程3:(3S,4S)−tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート及び(3R,4R)−tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの分離
エナンチオマーをS,S−Whelk−O1カラムで分離した(4.6
*100
*5um;共溶媒:MeOH(0.2%のメタノールアンモニア);カラム温度:40℃;CO
2流速:3.6。
工程4:(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−4−オールの合成
ジオキサン(20mL)中の(3S,4S)−tert−ブチル3−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、3.64mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4mol/L、10mL)を添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。その後、溶液を濃縮し、残渣を更に精製することなく次の工程に使用した。MS(ES+)C
11H
14BrNO要求値:255、257、実測値:256、258[M+H]
+。
工程5:(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン−4−オールの合成
CH
3CN(30mL)中の(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−4−オール(900mg、3.51mmol)、2−ヨードプロパン(1.19g、7.02mmol)及びトリエチルアミン(1.06g、10.5mmol)の混合物を70℃で一晩撹拌した。その後、溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/NH
3.MeOH=10/10/1)によって精製して、表題化合物(900mg、87%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
14H
20BrNO要求値:297、299、実測値:298、300[M+H]
+。
U.4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥THF(250mL)中の1,4−ジブロモベンゼン(25.9g、110mmol)の溶液に、n−BuLi(2.5M、48.0mL、120.0mmol)を−78℃で滴下して添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌してから、乾燥THF(100mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(20g、100mmol)を−78℃で滴下して添加した。反応混合物を−78℃で更に1時間撹拌し、室温に徐々に温めた。LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NH
4Clでクエンチし、EA(200mL×3)で抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフ(PE:EA=5:1)によって精製して、表題生成物(22g、収率:62%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
16H
22BrNO
3要求値:355、357、実測値356、358[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DMF中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(7.8g、21.8mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(60%、782mg、32.6mmol)を添加した。この混合物を20℃で30分間窒素下で撹拌した。次いでヨードメタン(32.6mmol、4.62g)を添加した。20℃で2時間撹拌した。水に溶解し、EAで抽出した。EA相を乾燥させ、1/4のEA/PEで溶離するシリカゲルクロマトグラフによって精製し、表題生成物を黄色油として得た(8.0g、LCMS中約80%、収率79%)。MS(ES+)C
17H
24BrNO
3要求値:369、371、実測値:282、284[M+H]
+。
工程3:4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジンHCl塩の合成
MeOH(20mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(3.7g、10.0mmol)の撹拌溶液に、ジオキサン中の4MのHCl(25mL、100.0mmol)の溶液を25℃で添加し、N
2下で3時間撹拌した。濃縮した後、粗生成物(2.5g、収率89%、黄色固体)を更に精製することなく次の反応に直接使用した。MS(ES+)C
12H
16BrNO要求値:269、271、実測値:270、272[M+H]
+。
工程4a:(R)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネートの合成
DCM(10mL)中の(R)−1−メトキシプロパン−2−オール(2.0g、22.1mmol)及びトリエチルアミン(6.70g、66.3mmol)の混合物に、塩化メタンスルホニル(3.79g、33.1mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3溶液でクエンチし、DCMで希釈し、水で洗浄し、Na
2SO
4無水物で乾燥させた。有機層を真空中で濃縮して、表題化合物(3.0g、収率80%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
5H
12O
4S要求値:168、実測値:169[M+H]
+。
工程4b:(S)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネートの合成
(S)−1−メトキシプロパン−2−オール(1.5g、16.6mmol)及びトリエチルアミン(5.03g、49.8mmol)の混合物に、メタンスルホニルクロライド(1.92mL、24.9mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、Na
2SO
4無水物で乾燥させた。有機層を真空中で濃縮して、表題化合物(2.3g、収率82%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
5H
12O
4S要求値:168、実測値:169[M+H]
+。
工程5a:(S)−4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジンの合成
DMF(5mL)中の4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン(250mg、0.93mmol)、炭酸カリウム(127mg、0.93mmol)、ヨウ化カリウム(153mg、0.93mmol)及び(R)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネート(186mg、1.11mmol)の溶液をN
2下で60℃で5時間撹拌した。EAに溶解し、水及びブラインで洗浄した。乾燥させ、濃縮した後、残渣を1/10のMeOH/EAで溶離するシリカゲルクロマトグラフによって精製して、所望の生成物(100mg、LCMS中65%の純度、収率21%)を褐色ペーストとして得た。MS(ES+)C
16H
24BrNO
2要求値:341、実測値:342、344[M+H]
+。
工程5b:(R)−4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)ピペリジンの合成
DMF(5mL)中の4−(4−ブロモフェニル)−4−メトキシピペリジン(250mg、0.93mmol)、炭酸カリウム(127mg、0.93mmol)、ヨウ化カリウム(153mg、0.93mmol)及び(S)−1−メトキシプロパン−2−イルメタンスルホネート(155mg、0.93mmol)の溶液をN
2下で60℃で5時間撹拌した。EAに溶解し、水及びブラインで洗浄した。乾燥させ、濃縮した後、残渣を1/10のMeOH/EAで溶離するシリカゲルクロマトグラフによって精製して、表題化合物(106mg、LCMS中で85%の純度、収率34%)を黄色ペーストとして得た。MS(ES+)C
16H
24BrNO
2要求値:341、343、実測値:342、344[M+H]
+。
V.(S)−5−(1−イソプロピルピペリジン−3−イル)ピリジン−2−イルトリフルオロメタンスルホネートの合成
工程1:tert−ブチル3−(6−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン/水(40mL/5mL)中のtert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(5g、16.1mmol)、2−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン(6.36g、24.1mmol)、Pd(dppf)Cl
2(818mg、1.12mmol)及びK
2CO
3(4.44g、32.2mmol)の混合物をN
2で3回パージし、100℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10:1)によって精製して、表題化合物(5.0g、収率84%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
22H
26N
2O
3要求値:366、実測値:367[M+H]
+。
工程2:(S)−tert−ブチル3−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(P1)及び(R)−tert−ブチル3−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(P2)の合成
EtOAc(10mL)中のtert−ブチル6’−(ベンジルオキシ)−5,6−ジヒドロ−[3,3’−ビピリジン]−1(2H)−カルボキシレート(2.5g、6.82mmol)及びPd/C(1.44g)の混合物をH
2下(H
2バルーン)で室温で16時間撹拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、分取HPLCによって精製して、ラセミ化合物(1.1g)を白色固体として得、これをキラルHPLC(キラル条件:共溶媒:MeOH(0.2%のメタノールアンモニア);カラム:OZ−H 100
*4.6mm 5um;カラム温度:36.8;CO2流速:3;共溶媒流速:1)によって分離して、表題化合物P1(500mg、収率26%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
15H
22N
2O
3要求値:278、実測値:279[M+H]
+及び白色固体としてのP2(500mg、収率26%)。MS(ES+)C
15H
22N
2O
3要求値:278、実測値:279[M+H]
+。
工程3:(S)−tert−ブチル3−(6−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(5mL)中の(S)−tert−ブチル3−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(500mg、1.79mmol)及びピリジン(431μL、5.37mmol)の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(450μL、2.68mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、DCMで希釈し、氷水で洗浄し、Na
2SO
4無水物で乾燥させた。有機層を真空中で濃縮して、表題化合物(700mg、収率95%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
16H
21F
3N
2O
5S要求値:410、実測値:411[M+H]
+。
工程4:(S)−5−(ピペリジン−3−イル)ピリジン−2−イルトリフルオロメタンスルホネート塩酸塩の合成
DCM(2mL)中の(S)−tert−ブチル3−(6−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(400mg、974μmol)の混合物に、ジオキサン中のHCl(1.21mL、4.84mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、表題化合物(330mg、粗製物)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
11H
14ClF
3N
2O
3S要求値:310、実測値:311[M+H]
+。
工程5:(S)−5−(1−イソプロピルピペリジン−3−イル)ピリジン−2−イルトリフルオロメタンスルホネートの合成
ACN(5mL)中の(S)−5−(ピペリジン−3−イル)ピリジン−2−イルトリフルオロメタンスルホネート塩酸塩(330mg、951μmol)、2−ヨードプロパン(322mg、1.90mmol)及びトリエチルアミン(288mg、2.85mmol)の混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)によって精製して、表題化合物(250mg、収率74%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
14H
19F
3N
2O
3S要求値:352、実測値:353[M+H]
+。
W.4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−1−イソプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成:
工程1:tert−ブチル4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン/H
2O(50mL/20mL)中の1−ブロモ−2−クロロ−4−ヨードベンゼン(4.9、15.4mmol)及びtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(4.3g、13.9mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl
2(626mg、0.77mmol)及びK
2CO
3(6.4g、46.2mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を70℃で2時間撹拌した。室温に冷却し、追加の水を添加した後にEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをPE/EA(10:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(3.6g、収率70%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
16H
19BrClNO
2要求値:371、実測値372[M+H]
+。
工程2:4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンTFA塩の合成
DCM(20mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(3.6g、9.7mmol)の溶液に、TFA(5mL)を室温で滴下して添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。溶液を蒸発乾固して粗生成物を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した(3.4g、TFA塩)。MS(ES+)C
11H
11BrClN要求値:271、実測値272[M+H]
+。
工程3:4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−1−イソプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
アセトニトリル(15mL)中の4−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンTFA塩(3.4g、9.2mmol)の溶液に、TEA(2.8g、27.6mmol)を添加し、続いてヨウ化イソプロピル(4.7g、27.6mmol)を添加した。溶液を70℃で6時間加熱した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。粗生成物をPE/EA(1:1〜1:3)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(2.4g、収率83%)を粘稠な油として得た。MS(ES+)C
14H
17BrClN要求値:313、実測値314[M+H]
+。
X.4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−1−イソプロピル−4−メトキシピペリジンの合成
工程1:tert−ブチル4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
−78℃のTHF(150mL)中の1−ブロモ−2−フルオロ−4−ヨードベンゼン(15.0g、50.1mmol)の溶液に、n−BuLi(20mL、ヘキサン中2.4M)を滴下して添加した。溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いで、THF(20mL)中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(10g、50.1mmol)の溶液を滴下して添加した。その後、得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜2/1)によって精製して、表題生成物(3g、16%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
16H
21BrFNO
3要求値:373、375、実測値:300、302[M−73]
+。
工程2:(tert−ブチル4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
乾燥DMF(50mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(3g、8.01mmol)の溶液に、NaH(60%)(416mg、10.4mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、ヨードメタン(1.7g、12.0mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。その後、混合物を氷水(200mL)に徐々に注ぎ、1時間撹拌した。固体を濾過により収集し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜4/1)によって精製して、表題化合物(2.5g、80%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
17H
23BrFNO
3要求値:387、389、実測値:300、302[M−87]
+。
工程3:4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−メトキシピペリジンの合成
ジオキサン(20mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、6.43mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4N、20mL)を添加した。混合物を室温で12時間撹拌した。その後、溶液を濃縮し、更に精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
12H
15BrFNO要求値:287、289、実測値:288、290[M+H]
+。
工程4:4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−1−イソプロピル−4−メトキシピペリジンの合成
CH
3CN(30mL)中の4−(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)−4−メトキシピペリジン(1.6g、5.55mmol)、2−ヨードプロパン(1.88g、11.1mmol)及びトリエチルアミン(1.67g、16.6mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。その後、溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)によって精製して、表題化合物(1.5g、82%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
15H
21BrFNO要求値:329、331、実測値:330、332[M+H]
+。
Y.tert−ブチル4−メチル−4−(4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:tert−ブチル4−(4−メトキシフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
ジオキサン/H
2O(60mL/30mL)中の1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(6.0g、32.0mmol)及びtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(10.0g、32.0mmol)の溶液に、Pd(t−Bu
3P)
2(163mg、0.32mmol)及びNa
2CO
3(6.8g、64mmol)を窒素下で室温で添加した。得られた混合物を70℃で2時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。室温に冷却し、追加の水を添加した後にEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをPE/EA(10:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(9.3g、収率97%)を白色固体として得た。MS(ES+)C
17H
23NO
3要求値:289、実測値234[M+H−56]
+。
工程2:tert−ブチル4−(4−メトキシフェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
THF(50mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(9.3g、32.0mmol)の溶液に、n−BuLi(25.6mL、ヘキサン中2.5M)を窒素下で−15℃で添加した。n−BuLiの滴下添加の終了時に血液赤色溶液が形成した。反応混合物をこの温度で15分間撹拌した。Me
2SO
4(8.1g、64.0mmol)を−15℃で上記の溶液に滴下して添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。NH
4OH(40mL、2.0M)を添加し、得られた混合物を水を添加した後にEtOAcで抽出した。組み合わせた有機物を水及びブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをPE/EA(5:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(1.5g、収率15%)を得た。MS(ES+)C
18H
25NO
3要求値:303、実測値248[M+H−56]
+。
工程3:4−(4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェノールの合成
無水DCM(15mL)中のtert−ブチル4−(4−メトキシフェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(750mg、2.5mmol)の溶液に、BBr
3(2mL、DCM中17%)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で6時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。反応混合物を後処理及び精製することなく次の工程に使用した。
工程4:tert−ブチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)フェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
最後の工程からの4−(4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェノールの溶液に、TEA(7mL)を0℃で添加して、pH値を9.0に調節した。Boc
2O(1.6g、7.5mmol)及び触媒DMAP(30mg、0.25mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。水を添加し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して粗生成物を得、これをPE/EA(20:1〜10:1)で溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題生成物(470mg、収率51%)を得た。MS(ES+)C
22H
31NO
5要求値:389、実測値390[M+H]
+。
工程5:tert−ブチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)フェニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
MeOH(10mL)中のtert−ブチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)フェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(470mg、1.2mmol)の溶液に、Pd/C(100mg、10%湿潤)を室温で添加した。得られた混合物を水素バルーン下で室温で16時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。濾別し、濾過を蒸発乾固して、表題生成物(410mg、収率87%)を得た。MS(ES+)C
22H
33NO
5要求値:391、実測値392[M+H]
+。
工程6:tert−ブチル4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの合成
MeOH(5.0mL)中のtert−ブチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)フェニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(410mg、1.0mmol)の溶液に、K
2CO
3(691mg、5.0mmol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。次いで、水を添加した後、混合物をEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2OS
4で乾燥させ、濃縮乾固して、表題生成物(310mg、定量的)を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。MS(ES+)C
17H
25NO
3要求値:291、実測値236[M+H−56]
+。
工程7:tert−ブチル4−メチル−4−(4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
DCM(15.0mL)中のtert−ブチル4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの溶液に、TEA(333mg、3.3mmol)を室温で添加した。DCM(3mL)中のTf
2O(372mg、1.3mmol)を5分の間に0℃で滴下して添加した。得られた混合物を0℃で4時間撹拌した;LC−MSは、反応が完了したことを示した。次いで、水を添加した後、混合物をEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して表題生成物を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した(270mg、8%)。MS(ES+)C
18H
24F
3NO
5S要求値:423、実測値424[M+H]
+。
Z.2−ブロモ−5−(4−メトキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)ピリジンの合成:
工程1:tert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
120mLのTHF中の2−ブロモ−5−ヨードピリジン(11.3g、40mmol)の溶液に、nBuLi(17.6ml、ヘキサン中2.5M)をN
2下で−78℃で滴下して添加した。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いで、20mlのTHF中のtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(7.96g、40.0mmol)の溶液を滴下して添加した。混合物を−78℃で更に1時間撹拌した。反応を飽和NaH
4Cl溶液の添加によってクエンチした。EtOAcで抽出した後、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(PE/EtOAc=10:1)によって精製して、表題生成物(8g、収率56%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C
15H
21BrN
2O
3要求値:356、358、実測値357、359[M+H]
+。
工程2:tert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
20mLのDMF中のtert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(6.5g、18.1mmol)の溶液に、NaH(60%、3.62g、90.5mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いでMeI(7.7g、54.3mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応を水の添加によって慎重にクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して粗生成物を得、これを精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
16H
23BrN
2O
3要求値:370、372、実測値315、317[M+H−56]
+。
工程3:2−ブロモ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩の合成
5mLのジオキサン中のtert−ブチル4−(6−ブロモピリジン−3−イル)−4−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(740mg、2mmol)の溶液に、HCl(4mL、ジオキサン中4M)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を真空中で除去して粗生成物を得、これを精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
11H
15BrN
2O要求値:270、272、実測値271、273[M+H]
+。
工程4:2−ブロモ−5−(4−メトキシ−1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)ピリジンの合成
10mLのDCM及び10mLのMeOH中の2−ブロモ−5−(4−メトキシピペリジン−4−イル)ピリジン塩酸塩(400mg、1.30mmol)及びオキセタン−3−オン(468mg、6.50mmol)の溶液に、NaCNBH
3(410mg、6.5mmol)及びAcOHの液滴を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応を水の添加によってクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して粗生成物を得、これを精製することなく次の工程で使用した。MS(ES+)C
14H
19BrN
2O
2要求値:326、328、実測値327、329[M+H]
+。
AA.(S)−tert−ブチル3−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−エトキシピペリジン−1−カルボキシレート及び(R)−tert−ブチル3−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−エトキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
工程1:tert−ブチル3−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートの合成
−78℃の乾燥THF(300mL)中の2−ブロモ−5−ヨードピリジン(15g、52.8mmol)の溶液に、n−BuLi(2.5M、21mL)を添加し、−78℃で1時間撹拌し、続いてTHF中のtert−ブチル3−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(10.5g、52.8mmol)を添加した。反応混合物を−78℃〜−60℃で2時間撹拌し、NH
4Cl/H
2Oによってクエンチし、EAによって抽出した。有機物を乾燥させて残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(8.4g、45%)を得た。MS(ES+)C
15H
21BrN
2O
3要求値:356、実測値:357[M+H]
+。
工程2:6−ブロモ−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンの合成
0℃のDMF(150mL)中のtert−ブチル3−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(6.5g、18.1mmol)の溶液に、60%NaH(3.00g、125mmol)を添加し、25℃で2時間撹拌し、続いてブロモエタン(7.88g、72.4mmol)を添加した。混合物を25℃で更に5時間撹拌した。水によってクエンチし、EAで抽出した。濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(5.7g、97%)を得た。MS(ES+)C
17H
25BrN
2O
3要求値:385、実測値:386[M+H]
+。
工程3:6−ブロモ−4−(ピペラジン−1−イル)ピロロ[1,2−b]ピリダジンのキラル分離
表題化合物(5.7g)を、キラルHPLC(キラル条件:共溶媒:PA(0.1%DEA);カラム:セルロース−SC 4.6
*100mm 5um;カラム温度:39.2;CO
2流速:3.6;共溶媒の流速:0.4)によって分離して、P1(1.8g)及びP2(1.8g)を得た。
BB.3−(トリメチルシリルオキシ)オキセタン−3−カルボニトリルの合成
DCM(5mL)中のオキセタン−3−オン(500mg、6.93mmol)及びトリエチルアミン(1.39g、13.8mmol)の混合物に、トリメチルシランカルボニトリル(1.71g、17.3mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いでDCMで希釈し、飽和Na
2CO
3溶液で洗浄し、Na
2SO
4無水物で乾燥させた。有機層を分離し、真空中で濃縮して、表題化合物(800mg、収率67%)を褐色油として得た。
CC.3−シアノオキセタン−3−イル1H−イミダゾール−1−カルボキシレートの合成
DCM(2mL)中の3−((トリメチルシリル)オキシ)オキセタン−3−カルボニトリル(50mg、291μmol)の混合物に、CDI(51.8mg、320μmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、これを次の反応溶液に直接添加した。MS(ES+)C
8H
7N
3O
3要求値:193、実測値:194[M+H]
+。
DD.(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)−4−(ジフルオロメトキシ)−1−イソプロピルピペリジンの合成
乾燥CH
3CN(10mL)中の(3S,4S)−3−(4−ブロモフェニル)−1−イソプロピルピペリジン−4−オール(900mg、3.01mmol)及びCuI(571mg、3.01mmol)の混合物に、乾燥CH
3CN(5mL)中の2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸(2.67g、15.00mmol)の溶液を45℃で滴下して添加した。その後、溶液を45℃で2時間撹拌した。反応を水(1.0mL)でクエンチし、抽出した。組み合わせた有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/NH
3.MeOH=10/10/1)によって精製して、表題化合物(500mg、48%)を黄色油として得た。MS(ES+)C
15H
20BrF
2NO要求値:347、349、実測値:348、350[M+H]
+。
実施例25.他の例示的化合物の合成。
表1は、本明細書に記載の様々な化合物を合成するために本開示に記載された合成プロトコル1、2、3、または4のどれが使用されたのかを示している。ブランク値は、合成プロトコル1〜4の1つ以外の合成スキームが使用され、そのような化合物のための合成スキームが実施例に説明されていることを示している。
実施例26.ALK結合アッセイ
結合アッセイは、LANTHASCREEN(登録商標)技術(ThermoFisher Scientific)を使用して行った。LANTHASCREEN(登録商標)は、蛍光トレーサーと、目的のキナーゼまたは発現標識(例えば、GST)に特異的なユウロピウム(Eu)標識抗体との間の時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)の読み取り値を使用して結合部位の想定定常状態占有率を測定する競合結合置換アッセイである。本開示の化合物によるトレーサーの置換は、トレーサーと抗体との間のTR−FRETを減少させ、それに直接比例する。トレーサーは、キナーゼのそのKdに等しいかまたは近い濃度で使用した。Eu標識抗体は、典型的には、トレーサーに結合することが可能な全ての適格性のあるタンパク質のサンプリングを保証するために過剰に使用した。
これらのアッセイのために、GSTでN−末端標識された突然変異ALK2(ALK2 R206H Carna Bioscience(09−148)またはALK2 R206H ThermoFisher(PV6232));Eu標識抗GST抗体(ThermoFisher)及びKinase Tracer 178(ThermoFisher)を使用した。全ての場合において、キナーゼ(2〜5nM)をEu標識抗体(10nM)ミックスと混合し、トレーサー(50nM)を100%DMSO(1%DMSO最終)中で調製された試験化合物滴定を用いて室温で30分間インキュベートした。全ての試薬及び化合物をKinase Buffer A(ThermoFisher)に溶解して、最終濃度を達成した。プレートをPerkinElmer EnVision(登録商標)マルチラベルプレートリーダーまたはBioTek Synergy Neoプレートリーダーで読み取り、アッセイシグナルをTR−FRET発光の比として表した(λem330nm、λem662nm及びλem665nm)。この読み取り値は、0%及び100%阻害された対照ウェルに対して正規化され、阻害剤濃度に対してプロットされ、4パラメーター対数用量応答曲線に適合された。
このアッセイの結果は表2において「結合アッセイ」と題された欄に示されており、「A」は10nM以下のIC50を表し;「B」は、10nMを超え50nM以下のIC50を表し;「C」は50nMを超えるIC50を表す。表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
実施例27.細胞ベースのALK2−R206H細胞活性アッセイ
A.細胞株HEK293−ALK2−R206H
ヒトALK2 R206H cDNA(GeneScript、Piscataway、NJによって合成)及びC末端にFLAG標識を発現するHEK293(ATCC、Cat#CRL1573)をベースとする安定な細胞株を、レンチウイルス形質導入及びその後の10μg/mlでの>2週間のブラストサイジン(Life Technologies,Cat#A1113902)選択によって生成した。この細胞株をHEK293−ALK2−R206Hと命名した。
B.AlphaLISAによるSmad1−Ser463/Ser465リン酸化の測定
HEK293−ALK2−R206H細胞を増殖させ、採取し、次いで、血清非含有、フェノールレッド非含有DMEM高グルコース培地(Life Technologies,Cat#−31053)に再懸濁した。その培地はまた、50単位/mlのペニシリン及び50μg/mlのストレプトマイシン(Life Technologies,Cat#−15070−063)を含有していた。次いで、HEK293−ALK2−R206H細胞を白色不透明384ウェルマイクロプレート(2×104/ウェル)(OptiPlate−384,PerkinElmer,Waltham,MA,Cat#6007299)においてアッセイでの使用のために37℃、5%CO2で一晩(>16時間)固定した。
試験化合物をまず4mMまたは0.4mMに希釈し、次いでDMSOを使用して連続して3倍希釈して10個の異なる濃度にした。化合物の各濃度を、フェノールレッド非含有DMEM(Life Technologies,Cat#−31053)で更に40倍に希釈した。次いで、2μlの希釈した化合物をマイクロプレートのHEK293−ALK2−R206H細胞含有ウェルに二回に分注した。このようにして、各化合物を10種の用量で試験した(最高濃度が10μMまたは1μMである3倍連続希釈)。液体の取り扱いは、Bravo Automated Liquid Handling Platform(Agilent Technologies)を使用して達成された。化合物を有しないDMSOを陰性対照として使用した。陽性対照は、既知の骨形成タンパク質(BMP阻害剤)である1μMのLDN193189であった。
試験化合物または対照を用いた2〜3時間のインキュベーションの後、細胞を溶解し、製造業者の推奨プロトコルに従ってALPHASCREEN(登録商標)SUREFIRE(登録商標)SMAD1(p−Ser463/465)細胞キナーゼアッセイキット(PerkinElmer,Cat#TGRSM1S10K)を使用してシグナルを発達させた。Perkin Elmer ENVISION(登録商標)プレートリーダー(発光520〜620nM)を使用してマイクロプレートを読み取った。シグナルは、溶解物中のホスホ−Ser/463/465−Smad1のレベルを反映した。DMSO陰性及びLDN193189陽性対照をそれぞれ0%及び100%阻害として使用して生データをプロットした。10点用量応答曲線を使用してIC50値を計算した。
このアッセイの結果は表2において「細胞アッセイ」と題された欄に示されており、「A」は100nM以下のIC50を表し;「B」は、100nMを超え500nM以下のIC50を表し;「C」は500nMを超えるIC50を表す。表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
表2では、以下の名称が使用されている:
「結合アッセイ」データについて:≦10nM=A;≧10〜50nM=B;>50nM=C;表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
「細胞株」データについて:≦100nM=A;≧100〜50nM=B;>500nM=C;表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、各々の個々の刊行物または特許が参照により組み込まれるように具体的かつ個別に示されているかのように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
均等物
特許請求の範囲において、「a」、「an」及び「the」などの冠詞は、逆に示されていない限りまたはそうでなければ文脈から明らかでない限り、1つまたは1つよりも多いことを意味する。群の1つ以上の要素の間の「または」を含む請求項または記載は、逆に示されていない限りまたはそうでなければ文脈から明らかでない限り、群の要素のうちの1つ、1つよりも多い、または全てが所与の生成物またはプロセスに存在するか、用いられるか、またはそうでなければ関連する場合、満足しているものとみなされる。本開示は、群のまさに1つの要素が、所与の生成物またはプロセスに存在するか、用いられるか、またはそうでなければ関連する実施形態を含む。本開示は、群の要素の1つを超える、または全てが所与の生成物またはプロセスに存在し、用いられ、またはそうでなければ関連する実施形態を含む。
更に、本開示は、列挙された請求項の1つ以上からの1つ以上の限定、要素、句、及び説明的用語が別の請求項に導入される全ての類型、組み合わせ、及び変更を包含する。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同じ基礎請求項に従属する任意の他の請求項に見られる1つ以上の限定を含むように変更され得る。要素がリストとして、例えば、マーカッシュ群形式で提示されている場合、要素の各副次的群もまた開示され、任意の要素(複数可)はその群から除去され得る。概して、本開示、または本開示の態様が特定の要素及び/または特徴を含むものとして言及される場合、本開示の所定の実施形態または本開示の態様は、そのような要素及び/または特徴からなるか、または本質的にそれらからなることが理解されるべきである。簡潔の目的のため、それらの実施形態は、本明細書では代わりの言葉で具体的に説明されていない。範囲が与えられている場合、端点が含まれる。更に、他に示されない限りまたはそうでなければ文脈及び当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表される値は、文脈が他に明確に示していない限り、本開示の異なる実施形態における記述された範囲内の任意の特定の値または副次的範囲を、範囲の下限の単位の10分の1まで想定し得る。
当業者は、慣習的な実験以下のものを使用して、本明細書に記載され特許請求される本開示の特定の実施形態に対する多くの均等物を認識し、確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。