JP2018536640A - イブルチニブ及びその中間体の製造方法 - Google Patents

イブルチニブ及びその中間体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、効率的且つ経済的に改良されたイブルチニブ及びその中間体の合成方法を提供する。本発明は、有利には、追加の抽出及び洗浄工程を伴うことなく反応混合物からイブルチニブを容易に分離することを可能にする特徴的な二相性アシル化反応系を含む。本明細書に記載の方法を用いて形成された単離されたイブルチニブは、非晶質形態のイブルチニブの製造に有用であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の製造方法によって製造された単離されたイブルチニブは、イブルチニブとDMSOとの均質な溶液であり、非晶質多形の形成に直接使用され得る。いくつかの実施形態では、単離されたイブルチニブは固体のイブルチニブである。固体のイブルチニブは、非晶質のイブルチニブの形成にも使用することができる。

Description

本出願は、2015年10月28日に出願された米国特許出願(non- provisional patent application)第14/924,922号に対する優先権を主張する。2016年9月21日、37 C.F.R. § 1.53(c)(2)に基づき、仮出願に対する出願番号14/924,922への変更申請、及び37 C.F.R. §1.182に基づく早期審査の申請がM.P.E.P § 601.01(c)により米国特許庁へ提出された。仮出願番号は2016年10月28日の時点で利用不可能である。疑義を避けるため、出願人は米国特許出願番号14/924,922及び/又は仮出願に対する通常の特許出願番号14/924,922への変更申請の許可となった仮出願の内容に基づく優先権を主張する。米国特許出願番号14/924,922又は変更された仮出願の開示は、申請認可を受け、本明細書にその全体が参照として組み込まれる。
連邦政府支援研究開発の下でなされた発明に対する権利に関する声明
適用なし
コンパクトディスクで提出される「配列表」、表又はコンピュータプログラムリスティングの付録に対する参照
適用なし
発明の背景
イブルチニブ(ibrutinib)は、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、及びヴァルデンスレームのマクログロブリン血症(Waldenstrom’s macroglobulinemia)の治療のための経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤である。イブルチニブの化学名は、1-[(3R)-3-[4-アミノ-3-(4-フェノキシフェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル]-1-ピペリジニル]-2-プロペン-1-オンである。イブルチニブの構造を以下に示す。
以下のスキーム1に示すように、イブルチニブ及びその中間体の合成は、Honigbergらの米国特許第8155876号に開示されている。
スキーム1−米国特許第8,158,786 B2号に開示されるイブルチニブの製造方法
ホニグベルグ(Honigberg)らは、光延反応条件下で化合物9を化合物10とカップリングさせて化合物7aを得、化合物7aを脱保護し(すなわち、Boc基を除去して)化合物8aを形成し、標準的なアシル化条件を用いて8aを塩化アクリロイルと反応させて化合物の3-ピペリジン部分の窒素をアシル化することによりイブルチニブを形成することによりイブルチニブを製造する方法を開示する。この方法によれば、化合物9はポリマー結合トリフェニルホスフィン(TPP)の存在下で化合物10とカップリングされ、有機溶媒(ジクロロメタン、DCM)および有機塩基(トリエチルアミン、NEt3)を用いて化合物8aをアシル化することによってイブルチニブが形成される。イブルチニブをアシル化反応混合物から単離するためには、複数の抽出および洗浄工程が必要である。
米国特許公開第2014/0275126 A1号でPyeらは、下記のスキーム2に示すイブルチニブを調製するための同様の方法を開示している。
スキーム2−米国特許第2014/0275126 A1号に開示されるイブルチニブの製造方法
この反応スキームにおいて、化合物6は、先の一連の反応から得られた化合物4をヒドラジン誘導体と反応させることによって形成される。化合物7のピリミジン部分は、化合物6をホルムアミドと反応させることによって調製される。ホニグベルグ(Honigberg)らの開示と同様に、化合物8は化合物7を脱保護することによって調製され、イブルチニブは、化合物8の3-ピペリジン部分の窒素を標準的なアシル化条件を用いて塩化アクリロイルでアシル化してイブルチニブを形成することによって得られる。ホニグベルグ(Honigberg)らの方法のように、アシル化反応混合物からのイブルチニブの単離は、複数の抽出および洗浄工程を必要とする。
上記に鑑みて、商業的に許容される収率および向上された効率でイブルチニブを製造するための改善された方法が必要とされている。
1つの観点から、本発明はイブルチニブの製造のための有用な製造方法を提供する。
1つの実施態様として、前記製造方法は、以下:
(1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
を形成させること、
(2)化合物11を化合物9
と接触させ、反応混合物を形成させること、
(3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12aを得ること、
及び、
(4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8
を形成させること、
(5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、及び、
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得ること、
を含む。
別の観点では、本発明は、以下の化学構造12及び12a
を含む、新規化合物を提供する。
別の観点では、本発明は、イブルチニブの非晶質形態の製造方法を提供する。
いくつかの実施態様において、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(a)イブルチニブをジメチルスルホキシド中に溶解させ、均質な溶液とし、
(b)イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
を含む。
いくつかの実施態様において、いくつかの実施態様において、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
を形成させること、
(2)化合物11を化合物9
と接触させ、反応混合物を形成させること、
(3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12aを得ること、
(4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8を形成させること、
(5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得、ここで、単離されたイブルチニブは、イブルチニブのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を含み、及び、
(7)イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
を含む。
図1は、本明細書におけるイブルチニブの製造のためのスキームを提示する。
図2は、イブルチニブの非晶質形態のXPRDパターンを提示する。
発明の詳細な説明
I. 総論
本発明は、イブルチニブおよびその中間体の改良された製造方法を提供する。具体的には、化合物8と無機塩基の存在下で塩化アクリロイルとのアシル化反応が発見された。該方法は、アシル化反応における二相性反応系を提供し、これは、反応の完了後に一回の抽出で二相の容易な分離を可能にする。これは、従来の方法で必要とされる複数回の繰返し抽出および洗浄ステップを回避する。したがって、本発明は、時間を節約し、工業的製造に適している。また、本明細書では、イブルチニブの非晶質形態を調製するための新規なプロセスが提供される。
スキーム3(図1)と同様に、本発明の概要に完全な合成スキームが提供されているが、当業者は、本方法の選択された工程が新規であり、また出発物質または中間体の起源とは無関係に行われ得ることを理解する。
II. 定義
本明細書で使用される「接触させる」という用語は、少なくとも2つの別個の種が反応することができるように接触させるプロセスを指す。しかしながら、得られる反応生成物は、添加された試薬の間の反応により直接的に製造されることができ、又は、反応混合物中で製造することができる、1種以上の試薬からの中間体から製造されることができることを理解されるべきである。
用語「アルキル」は、それ自体で又は別の置換基の一部として、特段の指示がないかぎり、直鎖もしくは枝分かれ鎖炭化水素基を意味する。アルキル置換基は、他の炭化水素置換基と同様に、置換基中の炭素原子の数を指示する数値指定子を含むことができ(すなわち、C1-C8は1〜8個の炭素を意味する)、しかし、このような指定子は省略してもよい。特段の指示がないかぎり、本発明のアルキル基は1〜12個の炭素原子を含む。例えば、アルキル基は1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、1〜8、1〜9、1〜10、1〜11、1〜12、2〜3、2〜4、2〜5、2〜6、3〜4、3〜5、3〜6、4〜5、4〜6又は5〜6個の炭素原子を含む。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1個の二重結合を有する直鎖または分枝炭化水素をいう。アルケニルは、任意の数の炭素、例えばC2、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C2-7、C2-8、C2-9、C2-10、C3、C3-4、C3-5、C3-6、C4、C4-5、C4-6、C5、C5-6及びC6を含むことができる。アルケニル基は、限定されるものではないが、1,2,3,4,5又はそれ以上を含む任意の適切な数の二重結合を有することができる。
本明細書で使用される「アシル」という用語は、分子の残部に結合した炭素原子がオキソ基で置換されてC=O結合を形成する、上記のようなアルキルまたはアルケニル基を指す。 アシル基の例としては、アセチル、プロピオニル、ブチリルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中に使用されるときに、用語「保護基」は官能性部分をより低い反応性又は無反応性にするように形成される部分を指す。その部分を形成することを、官能性部分又は官能性部分を含む分子を「保護する」という。保護基は、初期の状態に官能性部分を回復するように除去されうる。保護基の除去は「脱保護」と呼ばれる。ヒドロキシ保護基を含む、種々の保護基及び保護試薬は当業者によく知られており、Protective Groups in Organic Synthesis, 4th edition, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, John Wiley & Sons, New York, 2006に開示されている化合物が挙げられ、該文献の全体を参照により本明細書中に取り込む。
本明細書中で使用される場合、用語「二相性反応系」は、2相を有する反応系を指す。二相性反応系の例は、水相および有機相を含むものである。
本明細書で使用される「塩基性」という用語は、塩基である化学物質を指す形容詞である。塩基性添加剤とは、塩基である添加剤のことをいう。塩基性反応条件とは、7を超えるpH値を含む反応条件をいう。
III. 発明を実施するための形態
1つの実施形態において、本明細書において示されるイブルチニブの製造方法は、以下:
(1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
を形成させること、
(2)化合物11を化合物9
と接触させ、反応混合物を形成させること、
(3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12aを得ること、及び、
(4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8
を形成させること、
(5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、及び、
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得ること、を含む。
発明の概要でも言及したように、当業者は、前記製造方法において選択された各工程は出発原料又は中間体の起源とは無関係に行われてもよいことを理解する。
例えば、1つの実施態様では、工程(5)は化合物8を製造するために使用された工程と無関係に行われることができる。この実施態様において、イブルチニブは以下により製造される:
(5)化合物8
を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、及び
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離すること。
化合物8のアシル化は、種々の無機塩基を用いて達成することができる。前記無機塩基は、限定されるものではないが、Li2CO3 ,K2CO3 , Cs2CO3, Na2CO3, NaHCO3,及びKHCO3であってもよい。いくつかの実施形態において、無機塩基は、Li2CO3 ,K2CO3 , Cs2CO3, Na2CO3, NaHCO3, KHCO3及びそれらの組合せから選択される。
いくつかの実施形態において、化合物8のアシル化は、1以上の有機溶媒を含む水性溶媒混合物中で行われる。当業者は、化合物8をイブルチニブに首尾よく変換するために、化合物および溶媒の添加順序は要求されないことを認識するであろう。いくつかの実施形態において、水性溶媒混合物は、水相および有機相を含む二相性反応系である。いくつかの実施形態において、化合物8は、水、無機塩基および有機溶媒中に溶解される。いくつかの実施形態では、有機溶媒に溶解した塩化アクリロイルを、水、無機塩基および有機溶媒に溶解した化合物8に加える。いくつかの実施形態では、塩化アクリロイルをゆっくりと添加する。ゆっくりと添加することは、約1.2mL/分、約0.82mL/分、約0.62mL/分、約0.41mL/分、約0.31mL/分、約0.25mL/分または約0.21mL/分の速度で試薬を反応混合物に連続的に添加することを含む。いくつかの実施形態において、アシル化反応混合物は、ブチル化されたヒドロキシトルエンをさらに含む。
化合物8のアシル化は、1以上の有機溶媒中で行うことができる。1以上の有機溶媒は、ジクロロメタン、酢酸エチル、2-メチルテトラヒドロフラン、酢酸イソプロピル、およびそれらの組合せであり得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、1以上の有機溶媒は、ジクロロメタン、2-メチルテトラヒドロフラン又はそれらの組合せから選択される。いくつかの実施形態では、1以上の有機溶媒はジクロロメタンである。
化合物8のアシル化が完了した後、水相の除去によってイブルチニブの単離を達成することができる。いくつかの実施形態では、洗浄工程を用いずに水相を除去することによって、工程(6)においてイブルチニブが単離される。イブルチニブを含む残りの有機層は、任意に当技術分野で公知の手段によって減圧濃縮することができ、必要に応じて当該分野で公知の手段を用いてカラムクロマトグラフィーにより精製することができる。いくつかの実施形態では、移動相を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いてイブルチニブを精製する。いくつかの実施形態では、移動相はMeOH/DCM混合物(3:97)である。いくつかの実施形態では、移動相は酢酸エチル(EtOAc)/アセトン混合物である。
いくつかの実施形態において、工程(6)におけるイブルチニブの単離は、(i-a)水相を除去する工程、及び(ii-a)有機相を濃縮して、固体の単離されたイブルチニブを得る工程によって達成される。いくつかの実施形態では、有機相は濃縮ステップを介して除去され、結果として固体の非結晶性イブルチニブのみが残る。いくつかの実施形態では、(i-b)水相を除去すること、(ii-b)有機相を濃縮すること、及び(iii-b)DMSOを添加して単離されたイブルチニブのDMSO溶液を得ることによって、イブルチニブの単離を達成することができる。DMSOの添加は、工程(ii-b)における有機相の濃縮の前、最中及び/又は後に行うことができることが、本開示から理解される。いくつかの実施形態では、DMSOは、工程(5)の変換において使用される有機溶媒である。そのような実施形態では、追加のDMSOが任意に添加される。特定の実施形態において、DMSOは、有機相の最初の濃縮後に添加される。
いくつかの実施形態では、工程6で形成されたイブルチニブのDMSO溶液は、実質的に別の溶媒を含まない。いくつかの実施形態において、実質的に含まないとは、追加の有機溶媒(v/v)が5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下、または0.5%以下であることをいう。
いくつかの実施形態では、カラムクロマトグラフィーは、上記の実施形態のいずれかにおいて、工程(ii-a)又は(ii-b)の前に任意に含まれる。
工程(5)における化合物8のアシル化は、様々な温度で行うことができる。いくつかの実施形態において、工程(5)における化合物8のアシル化は、40℃未満の温度で行われる。いくつかの実施形態において、工程(5)における化合物8のアシル化は、約20〜30℃の温度で行われる。
選択された実施形態群においては、前記製造方法は化合物8を利用し、以下、
(2)化合物11
を、化合物9
と接触させ、反応混合物を形成させる、
(3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12a
を得ること、及び、
(4)化合物12及び12aを脱保護する、
ことにより、製造される。
光延反応は、1967年に初めて報告されたよく知られている化学変換である(Mitsunobu et al. Bull. Chem. Soc. Jpn., 40 (10): 2380-2382 (1967))。当業者は、工程(3)の光延反応条件が、不活性雰囲気、トリフェニルホスフィン、溶媒、及びアゾジカルボキシレートを含むことを認識するであろう。アゾジカルボキシレートは、ジエチルアゾジカルボキシレートまたはジイソプロピルアゾジカルボキシレートを含むことができるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、工程(3)の光延反応条件には、不活性雰囲気、トリフェニルホスフィン、溶媒、およびジイソプロピルアゾカルボキシレートが含まれる。不活性雰囲気は、窒素、アルゴン、ネオン及びこれらの組み合わせを含む任意の好適な不活性ガスを含むことができる。いくつかの実施形態では、不活性雰囲気は窒素である。溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、およびそれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒を含むことができる。 いくつかの実施形態において、溶媒はテトラヒドロフランである。
工程(3)の光延反応は、化合物11および化合物9の混合物にジイソプロピルアゾジカルボキシレートを添加することによって行うことができるが、この化学変換を首尾よく行うために、特定の溶媒または化合物の添加が必須とされるものではない。いくつかの実施形態では、化合物11及び化合物9の混合物を不活性雰囲気下で有機溶媒に溶解し、有機溶媒に溶解したアゾジカルボキシレートを化合物11および化合物9の混合物に添加する。いくつかの実施形態では、アゾジカルボキシレートを反応混合物にゆっくりと添加した。ゆっくりと添加することは、約3.0mL/分、約2.7mL/分、約1.8mL/分、約1.3mL/分、0.88mL/分または約0.66mL/分の速度で試薬を反応混合物に連続的に添加することを含む。
工程(3)における光延反応は、種々の温度で行うことができる。いくつかの実施形態において、工程(3)における光延反応は、約20〜30℃の温度で行われる。
化合物12及び12aの3-ピペリジル部分の窒素から保護基を除去するための、及び化合物12aのピリミジン部分の環外アミン(exocyclic amine)からのトリフェニルホスホランイミン基を除去するための、工程(4)の脱保護工程は当業者に周知の方法によって行われる。例えば、化合物12および12aは、2つの連続する工程で脱保護することができる。まず、化合物12及び12aを強塩基および有機溶媒と組合せて塩基性脱保護反応混合物を形成する。塩基性脱保護反応の完了後、強酸を加えて酸性脱保護反応混合物を形成する。いくつかの実施形態では、工程(4)の脱保護工程は、(i)化合物12及び12aを水酸化ナトリウム(NaOH)及びメタノール(MeOH)と組合せて塩基性脱保護反応混合物を形成する工程;(ii)十分な量の塩化水素(HCl)を塩基性脱保護反応混合物に添加して酸性脱保護反応混合物を形成する工程を含む。一般に、酸性脱保護反応混合物のpHが0〜約6の範囲である場合、十分な量のHClが酸性脱保護反応混合物に添加されている。
いくつかの実施形態において、脱保護反応混合物のpHは、約-2〜約2、約0〜約2、約2〜約4、約0〜4、または約4〜約6の範囲である。
塩基性脱保護反応混合物は、pHが約8から14以上の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、塩基性脱保護反応混合物のpHは、約13~約16、約12~約14、約10~約12、約10~約14、又は約8~約11の範囲である。いくつかの実施形態では、工程(4)(i)は約20〜30℃で行われる。いくつかの実施形態では、工程(4)(ii)は約40〜55℃で行われる。
化合物8のさらなる抽出および精製は、液体-液体抽出、カラムクロマトグラフィー、および結晶化を含む当技術分野における任意の既知の手段を用いて行うことができる。いくつかの実施形態では、第2の脱保護反応の後、水および有機溶媒を添加して液-液抽出を行い、抽出した水性溶媒に塩基を加え化合物8を沈殿させることにより化合物8を単離する。いくつかの実施形態では、ろ過し、乾燥して溶媒を除去する。いくつかの実施形態では、酢酸エチル(EtOAc)は、抽出に使用される有機溶媒である。いくつかの実施形態では、NaOHを用いて化合物8を沈殿させる。
光延反応生成化合物8は、化合物11を利用し、いくつかの実施形態では、
(1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11を形成させる
ことにより、製造することができる。
化合物11のアシル化は、様々な有機溶媒を用いて達成することができる。有機溶媒は、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、2メチルテトラヒドロフランまたはそれらの組合せであり得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、有機溶媒はジクロロメタンである。いくつかの実施形態において、化合物8の製造には、トリエチルアミンをさらに含む。当業者は、使用される反応成分または特定の溶媒の添加順序は、化合物11の形成において決定的ではないことを認識するであろう。いくつかの実施形態では、トリフルオロ酢酸の代わりに代替の保護基が使用される。保護基は、当該分野で公知の任意の有用な窒素保護基であり得る。
化合物11のさらなる抽出および精製は、液-液抽出およびカラムクロマトグラフィーを含む当該技術分野における任意の既知の手段を用いて行うことができる。例えば、反応が完了した後、酸の添加、続いて液-液抽出、濃縮、およびカラムクロマトグラフィーによって反応をクエンチすることができる。いくつかの実施形態では、1M HClを添加して反応を停止させる。いくつかの実施形態では、液相抽出中に水相を除去する。いくつかの実施形態では、液-液抽出後の残りの有機層を濃縮し、移動相として有機溶媒の混合物を用いてシリカゲルカラムで精製する。いくつかの実施形態では、移動相はn-ヘプタン/ 酢酸エチル(EtOAc)混合物(4:1)である。
関連する観点において、本発明は、構造12および12aによるものを含む新規な化合物を提供する。
別の態様では、本発明は、イブルチニブの非晶質形態の調製方法を提供する。
いくつかの実施形態においては、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(a)イブルチニブをジメチルスルホキシドに溶解して均一な溶液を得ること、及び、
(b)工程(a)からの均質溶液を水と接触させて、非晶質のイブルチニブを得ること、
を含む。
いくつかの実施形態においては、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(c)工程(b)からの非晶質のイブルチニブを濾過し、濾過された非晶質のイブルチニブを得ること、も含む。
いくつかの実施形態においては、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(d)工程(c)からの濾過された非晶質のイブルチニブを、洗浄し湿潤固形物を得ること、及び、
(e)不活性気体でパージし、減圧条件下で乾燥させ、前記非晶質のイブルチニブを得ること、をさらに含む。
いくつかの実施形態においては、イブルチニブの非晶質形態の製造方法は、以下:
(1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
を形成させること、
(2)化合物11を化合物9
と接触させ、反応混合物を形成させること、
(3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12a
を得ること、
(4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8
を形成させること、
(5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得、ここで、単離されたイブルチニブは、イブルチニブのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を含み、及び、
(7)前記イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
を含む。
以下で具体的に説明しないステップについては、前段落を参照する。
上記の工程(6)で形成されたイブルチニブのDMSO溶液は、上記のようなイブルチニブの合成に記載された手段のいずれかを用いて製造することができる。この実施形態および固体のイブルチニブが反応混合物から単離される実施形態との顕著な相違点は、非晶質形態のイブルチニブを調製する際に、イブルチニブをDMSOに溶解する必要性をなくすことである。これにより、取扱工程がなくなり、非晶質形態のイブルチニブの製造効率が向上すする。
本発明の概要に記載されているように、またイブルチニブを調製する方法を記載する場合、当業者は、本方法における選択された工程は、出発物質または中間体の起源とは無関係に実施できることを理解するであろう。
例えば、1つの実施形態では、化合物8を調製するために使用される製造方法とは独立して、工程(5)を実施することができる。この実施形態では、非晶質のイブルチニブは、
(5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、
(6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得、ここで、単離されたイブルチニブは、イブルチニブのDMSO溶液を含み、及び、
(7)前記イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
によって製造することができる。
当業者は、イブルチニブを調製するための方法に記載されているさらなる態様は、本明細書に記載の非晶質イブルチニブを調製する方法にも適用可能であることを認識するであろう。
いくつかの実施形態では、イブルチニブの非晶質形態を調製する方法は、以下:
(8)工程(7)からの非晶質のイブルチニブを濾過し、濾過された非晶質のイブルチニブを得ること、も含む。
いくつかの実施形態では、イブルチニブの非晶質形態を調製する方法は、以下:
(9)非晶質のイブルチニブを減圧条件下で乾燥させ、イブルチニブの非晶質形態を得ること、をさらに含む。
工程(d)および(e)は、非晶質のイブルチニブを製造するための前述の方法の工程(9)と同様に製造方法間で互換的に使用され得ることも理解される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の製造方法によって調製されたイブルチニブの非晶質形態が提供される。本明細書に記載のイブルチニブの非晶質形態は、図2に実質的に示される粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、本発明は、薬学的に許容される賦形剤および本明細書に記載の製造方法によって調製されたイブルチニブの非晶質形態を含む組成物を提供する。
以下の実施例は、本発明をさらに例示するために提供されるものであって、本発明を限定するものではない。
実験方法
X線粉末回折パターンは、CuKα1放射線(40kV、40mA)、θ-2θゴニオメーター、及びV4の発散および受容スリット、GeモノクロメーターおよびLynxEye検出器を用いて、Bruker AXS D8 Advance回折計において収集された。代表的なXRPDパターンは室温条件下で収集した。
スキャンパラメータの詳細は以下:
角度範囲:5-40°
ステップサイズ:0.02°
スキャン速度:0.6秒/ステップ
実施例1.化合物11の製造
(S)-3-ヒロキシピペリジン塩酸塩(13.7g、99.5mmol)およびDCM(68mL)を、熱伝対(thermal couple)及びオーバーヘッド撹拌機を備えた適切な反応器に添加した。混合物に30℃でEt 3 N(55.5mL、397.9mmol)を加えた。反応混合物を0〜10℃に冷却した。DCM(27mL)中のTFAA(18.01mL、129.3mmol)溶液を10℃で添加した。得られた溶液を20〜30℃に加温し、20〜30℃で3時間にわたって撹拌した。TLC分析によって反応完了を確認し、1M HCl(水溶液)(55mL)の添加により反応を停止させた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌し、次いで相を分離させた。水層を除去した。有機層を減圧下で45℃で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、n-ヘプタン/ 酢酸エチル(EtOAc)(4:1)により処理し、化合物11(16.6g、85%)を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, CDCl3) δ 3.91-3.79 (m, 2.5H), 3.59-3.27 (m, 2.5H), 2.02-1.88 (m, 2H), 1.71-1.66(m, 2H).
実施例2.化合物8の製造
メカニカルスターラー及び温度計を備えた四つ口丸底フラスコに、30℃、窒素雰囲気化、化合物11(39.08g、198.2mmol)、化合物9(20.0g、65.95mmol)、トリフェニルホスフィン(51.81g、198.2mmol)及びTHF(500mL)を加えた。THF(40mL)中のアゾジカルボン酸ジイソプロピル(40mL、198.2mmol)を含む溶液を、反応混合物の温度を30℃に維持しながら1.5時間かけてゆっくりと添加した。前記溶液を20〜30℃で3時間撹拌した。HPLC分析によって反応完了を確認し、溶液を減圧下(40〜50torr)、45℃、約120mLまで濃縮した。MeOH(240mL)を30℃で反応混合物に添加した。粗化合物12及び12aのMeOH溶液に、25%NaOH水溶液(32g、198.2mmol)を30℃で添加した。溶液を20〜30℃で2時間撹拌した。HPLC分析によって反応が完了を確認し、温度を55℃に維持しながら、5M HCl(水溶液)(66.95mL)をゆっくり添加した。混合物を45〜55℃で3時間撹拌した。HPLC分析によって反応完了を確認し、反応混合物を減圧下(10〜50torr)、45℃で約140mLまで濃縮した。反応混合物に水(280mL)を加え、溶液を減圧下(10〜50torr)、55℃で約140mLまで濃縮した。反応混合物に30℃で水(240mL)および酢酸エチル(EtOAc)(400mL)を加えた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌し、次いで相を分離させ、水層を保存した。1M HCl(200mL)を有機層に加え、20〜30℃で10〜20分間撹拌した。相を分離させ、有機層を除去した。水層を合わせ、30℃で合わせた水層に酢酸エチル(EtOAc)(200mL、10容量)を加えた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌した。相を分離させ、有機層を除去した。残りの水層に25%NaOHを添加して、水層のpHを8〜11に調整しながら温度を20〜30℃に維持した。反応混合物を20〜30℃で3時間攪拌した後、固体を濾過し、湿潤固形物を水(23mL)で洗浄した。 湿潤固形物を真空下及び窒素下、50℃以下で乾燥させて、化合物8(21.6g、84.8%)を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, DMSO) δ 8.24 (s, 1H), 7.68-7.64 (m, 2H), 7.47-7.41 (m, 2H), 7.21-7.11 (m, 5H), 4.71-4.65 (m, 1H), 3.09-3.06 (m, 1H), 2.97-2.90 (m, 1H), 2.50-2.45 (m, 1H), 2.16-2.01 (m, 2H), 1.77-1.74 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 1H),
実施例3.イブルチニブの製造
H2O(28mL、5vol)、化合物8(5.58g、14.45mmol、1.0当量)、K2CO3(2.20g、15.9mmol、1.1当量)及びDCM(75mL、15容量)を、20〜30℃、熱電対(thermocouple)およびオーバーヘッドスターラーを装着した反応容器に加えた。ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)(32mg、0.14mmol、0.01当量)を20〜30℃で反応混合物に添加した。温度を30℃に維持しながら、DCM(11.16mL、2容量)中の蒸留した塩化アクリロイル(1.17mL、14.45mmol、1.0当量)を含む溶液を0.5時間かけてゆっくりと反応混合物に添加した。反応溶液を20〜30℃で0.5時間撹拌した。HPLC分析によって反応完了を確認し、相を分離させ、水層を除去した。有機層を減圧下45℃で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、MeOH/DCM(3:97)を用いて処理し、イブルチニブ(7.29g、91%)を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, MeOH) δ 8.24 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.42 (m, 4H), 7.19 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.10 (m, 2H), 6.67 (dd, J = 16.6, 10.6 Hz, 1H) , 6.83 (dd, J = 16.6, 10.6 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.64 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.86 (m, 2H), 4.65 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.22 (m, 1H), 3.88 (dd, J = 13.0, 9.4 Hz, 1H), 3.51 (m, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.22 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 2.23 (m, 2H), 2.38 (m, 2H), 2.08 (m, 2H), 1.72 (m, 2H)
実施例4.イブルチニブのアモルファス形態の製造
2gのイブルチニブを16mLのDMSOに約23℃で添加した。得られた混合物を完全に溶解するまで撹拌した。完全に溶解した混合物を200rpmで攪拌しながら約23℃で100mLの水にゆっくりと加えた。攪拌を約0.5時間続けた。得られた懸濁液を濾過し、固体を約50mLの5%アセトン/水(v / v = 5/95)で約0.3時間再スラリー化して、湿潤固形物を得た。湿潤固形物に窒素で約0.5時間パージし、次いで40℃で真空下(100 torr)16時間乾燥させて、約1.25gの非晶質形態のイブルチニブを得た。
図2は、上記の実験方法を用いて収集したアモルファス形態のイブルチニブのX線粉末回折パターンを示す。
実施例5.化合物11の製造
(S)-3-ヒドロキシピペリジン塩酸塩(13.7g、99.5mmol)及びDCM(68mL)を、熱電対(thermal couple)及びオーバーヘッド撹拌機を備えた適切な反応器に添加した。混合物に30℃でEt3N(55.5mL、397.9mmol)を加えた。反応混合物を0〜10℃に冷却した。DCM(27mL)中のTFAA(18.01mL、129.3mmol)の溶液を10℃で添加した。得られた溶液を20〜30℃に昇温し、20〜30℃で3時間にわたって撹拌した。TLC分析によって反応完了を確認し、1M HCl(水溶液)(55mL)の添加により反応を停止させた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌し、次いで相を分離させた。水層を除去した。有機層を減圧下、45℃で濃縮した。残留物を酢酸エチル(EtOAc)のシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、酢酸エチル(EtOAc)中の化合物11を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, CDCl3) δ 3.91-3.79 (m, 2.5H), 3.59-3.27 (m, 2.5H), 2.02-1.88 (m, 2H), 1.71-1.66(m, 2H).
実施例6.化合物8の製造
酢酸エチル(EtOAc)中の化合物11(39.08g、198.2mmol)、化合物9(20.0g、65.95mmol)、トリフェニルホスフィン(51.81g、198.2mmol)及びTHF(500mL)を、メカニカルスターラー及び温度計を備えた4つ口丸底フラスコに窒素下30℃で添加した。反応混合物の温度を30℃に維持しながら、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(40mL、198.2mmol)のTHF(40mL)溶液を1.5時間かけてゆっくりと添加した。溶液を20〜30℃で3時間撹拌した。HPLC分析によって反応完了を確認し、溶液を減圧下(40〜50torr)、45℃で約120mLまで濃縮した。 MeOH(240mL)を30℃で反応混合物に添加した。粗化合物12及び12aのMeOH溶液に、25%NaOH(32g、198.2mmol)の水溶液を30℃で添加した。溶液を20〜30℃で2時間撹拌した。HPLC分析により反応完了を確認し、5MHCl(水溶液)(66.95mL)を温度55℃に維持しながらゆっくりと添加した。反応混合物を45〜55℃で3時間撹拌した。HPLC分析により反応完了を確認し、反応混合物を減圧下(10〜50torr)、45℃で約140mLまで濃縮した。反応混合物に水(280mL)を加え、溶液を減圧下(10〜50torr)、55℃で約140mLまで濃縮した。反応混合物に30℃で水(240mL)及び酢酸エチル(EtOAc)(400mL)を加えた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌し、次いで相を分離させ、水層を保存した。1M HCl(200mL)を有機層に加え、20〜30℃で10〜20分間撹拌した。相を分離させ、有機層を除去した。水層を合わせ、30℃で、合わせた水層に酢酸エチル(EtOAc)(200mL、10vol)を加えた。混合物を20〜30℃で10〜20分間撹拌した。相を分離させ、有機層を除去した。残りの水層に25%NaOHを添加して、水層のpHを8〜11に調整しながら温度を20〜30℃に維持した。反応混合物を20〜30℃で3時間攪拌した後、固体を濾過し、湿潤固形物を水(23mL)で洗浄した。湿潤固形物を真空下及び窒素下、60℃以下で乾燥して、化合物8(21.6g、84.8%)を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, DMSO) δ 8.24 (s, 1H), 7.68-7.64 (m, 2H), 7.47-7.41 (m, 2H), 7.21-7.11 (m, 5H), 4.71-4.65 (m, 1H), 3.09-3.06 (m, 1H), 2.97-2.90 (m, 1H), 2.50-2.45 (m, 1H), 2.16-2.01 (m, 2H), 1.77-1.74 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 1H)
実施例7.イブルチニブの製造
H2O(28mL、5vol)、化合物8(5.58g、14.45mmol、1.0当量)、K2CO3(2.20g、15.9mmol、1.1当量)及びDCM(75mL、15容量)を、20〜30℃で、熱電対(thermocouple)及びオーバーヘッドスターラーを備えた反応容器に加えた。ブチルヒドロキシトルエン(BHT)(32mg、0.14mmol、0.01当量)を20〜30℃で反応混合物に添加した。蒸留した塩化アクリロイル(1.17mL 、14.45mmol、1.0当量)を含むDCM(11.16mL、2容量)溶液を、温度を30℃に維持しながら0.5時間かけてゆっくりと反応混合物に加えた。反応溶液を0.5時間、20〜30℃で撹拌した。HPLC分析により反応完了を確認し、相を分離させ、水層を除去した。有機層を減圧下、45℃で濃縮した。残留物を酢酸エチル(EtOAc) /アセトンを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。イブルチニブを含有する画分を合わせ、40℃、減圧下で濃縮する。DMSO(1容量)を40℃で添加した。留出物が観察されなくなるまで40℃、減圧下で濃縮した。DMSO(7容量)を添加して、イブルチニブ/DMSO溶液を得た。
1H NMR (400Hz, MHz, MeOH) δ 8.24 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.42 (m, 4H), 7.19 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.10 (m, 2H), 6.67 (dd, J = 16.6, 10.6 Hz, 1H) , 6.83 (dd, J = 16.6, 10.6 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.64 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.86 (m, 2H), 4.65 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.22 (m, 1H), 3.88 (dd, J = 13.0, 9.4 Hz, 1H), 3.51 (m, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.22 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 2.23 (m, 2H), 2.38 (m, 2H), 2.08 (m, 2H), 1.72 (m, 2H)
実施例8.イブルチニブの非晶質形態の製造
前もって調製したDMSO中のイブルチニブを含む混合物を、約23℃/200〜300rpmで水にゆっくりと加え、約0.5時間攪拌した。得られた懸濁液を濾過し、湿潤固形物を40℃、真空下で乾燥させて、イブルチニブの非晶質形態を得た。
上記の発明は、理解を明確にするために、例示および実施例によってある程度詳細に記載されているが、当業者は、添付の特許請求の範囲内である種の変更および修正を実施できることを理解するであろう。さらに、本明細書中に提供される各参考文献は、各参考文献が個々に参照により組込まれているかのように、その全体が参照により本明細書に組込まれる。本出願と本明細書で提供される参照との間に矛盾が存在する場合、本出願が優位であるものとする。

Claims (36)

  1. イブルチニブの製造方法であって、以下:
    (5)化合物8
    を、無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、及び、
    (6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得ること、
    を含む、方法。
  2. 前記無機塩基が、Li2CO3、K2CO3、Cs2CO3、Na2CO3、NaHCO3、KHCO3、及びそれらの組合せからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(5)を1以上の有機溶媒を含む水性溶媒混合物中で行う、請求項1に記載の方法。
  4. 前記水性溶媒混合物が、水相及び有機相を含む二相反応系である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記1以上の有機溶媒が、ジクロロメタン、酢酸エチル、2−メチルテトラヒドロフラン、酢酸イソプロピル及びそれらの組合せからなる群より選択される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記1以上の有機溶媒が、ジクロロメタンである、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(6)において洗浄工程を伴うことなく水相を除去することによりイブルチニブを単離する、請求項4に記載の方法。
  8. 単離されたイブルチニブがイブルチニブの有機溶媒溶液を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記単離されたイブルチニブの有機溶媒溶液中の前記有機溶媒が、DMSOである、請求項8に記載の方法。
  10. 工程(6)がさらに有機相を濃縮することを含む、請求項7に記載の方法。
  11. 前記単離されたイブルチニブが固体のイブルチニブを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 工程(5)が40℃未満で行われる、請求項1に記載の方法。
  13. 工程(5)が約20~30℃で行われる、請求項1に記載の方法。
  14. 化合物8は、
    (2)化合物11
    を、化合物9
    と接触させ、反応混合物を形成させること、
    (3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12a
    を得ること、及び、
    (4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8を形成させること、
    により製造される、請求項1に記載の方法。
  15. 工程(3)の光延反応条件が、不活性雰囲気下、トリフェニルホスフィン、溶媒、及びジイソプロピルアゾカルボキシレートを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記溶媒が、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン及びそれらの組合せからなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記溶媒が、テトラヒドロフランである、請求項16に記載の方法。
  18. 工程(3)が約20~30℃で行われる、請求項14に記載の方法。
  19. 工程(4)が、
    (i)化合物12及び12aを水酸化ナトリウム及びメタノールと組合せ、塩基性の脱保護反応混合物を形成させること、及び
    (ii)塩基性の脱保護反応混合物に十分量の塩化水素を加え、pHが約1〜約5の酸性の脱保護反応混合物を形成させること、
    を含む、請求項15に記載の方法。
  20. 化合物11が、
    (1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11を形成させること、
    により製造される、請求項14に記載の方法。
  21. イブルチニブの製造方法であって、前記製造方法が、以下:
    (1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
    を形成させること、
    (2)化合物11を化合物9
    と接触させ、反応混合物を形成させること、
    (3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12aを得ること、
    (4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8
    を形成させること、
    (5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、及び、
    (6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得ること、
    を含む、方法。
  22. 前記単離されたイブルチニブが固体のイブルチニブを含む、請求項21に記載の方法。
  23. イブルチニブの製造方法であって、前記製造方法が、以下:
    (1)(S)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩を無水トリフルオロ酢酸と組合せ、化合物11
    を形成させること、
    (2)化合物11を化合物9
    と接触させ、反応混合物を形成させること、
    (3)反応混合物を光延反応条件に付し、化合物12及び12a
    を得ること、
    (4)化合物12及び12aを脱保護し、化合物8
    を形成させること、
    (5)化合物8を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、
    (6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、イブルチニブのDMSO溶液を含む単離されたイブルチニブを得ること、及び、
    (7)前記イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
    を含む、方法。
  24. 下記構造:
    により表される、化合物。
  25. 下記構造:
    により表される、化合物。
  26. イブルチニブの非晶質形態の製造方法であって、以下:
    (a)イブルチニブをジメチルスルホキシドに溶解して均一な溶液を得ること、及び、
    (b)工程(a)からの均質溶液を水と接触させて、非晶質のイブルチニブを得ること、
    を含む、方法。
  27. (c)工程(b)からの非晶質のイブルチニブを濾過し、濾過された非晶質のイブルチニブを得ることをさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. (d)工程(c)からの濾過された非晶質のイブルチニブを、洗浄し湿潤固形物を形成させること、及び、
    (e)不活性気体でパージし、減圧条件下で乾燥させ、前記イブルチニブの非晶質形態を得ること、
    をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記不活性気体が、窒素である、請求項28に記載の方法。
  30. 非晶質のイブルチニブの製造方法であって、以下
    (5)化合物8
    を無機塩基の存在下、塩化アクロイルと組合せてアシル化反応混合物を形成させること、
    (6)前記アシル化反応混合物からイブルチニブを単離し、単離されたイブルチニブを得、ここで、単離されたイブルチニブは、イブルチニブのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を含み、及び、
    (7)前記イブルチニブのDMSO溶液を水に接触させ、非晶質のイブルチニブを得ること、
    を含む、方法。
  31. (8)工程(7)からの非晶質のイブルチニブを濾過し、濾過された非晶質のイブルチニブを得ることをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. (9)非晶質のイブルチニブを減圧条件下で乾燥させ、イブルチニブの非晶質形態を得ることをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 請求項30に記載の方法により製造された、イブルチニブの非晶質形態。
  34. 請求項26に記載の方法により製造された、イブルチニブの非晶質形態。
  35. 実質的に図2に示されるXPRDを有する、イブルチニブの非晶質形態。
  36. 薬学的に許容される賦形剤、及び請求項26の方法で製造されたイブルチニブの非晶質形態を含む、組成物。
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