JP2017520605A - 4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7h−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−n−メチルベンズアミドの非晶形、その組成物及びそれらの使用方法 - Google Patents

4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7h−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−n−メチルベンズアミドの非晶形、その組成物及びそれらの使用方法 Download PDF

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Abstract

本明細書において、4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドの非晶形、その組成物、ならびにがん、特に、本明細書に記載される固形腫瘍及び血液がんの治療または予防のためのそれらの使用方法が提供される。【選択図】図1

Description

本出願は、2014年7月14日出願の米国仮特許出願第62/024,123号の利益を主張し、その全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
1.分野
本明細書では、4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドの非晶形、その組成物、ならびにがん、特に、本明細書に記載されるような固形腫瘍及び血液がんの治療または予防のためのそれらの使用方法、ならびにこれらの方法での使用のための4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドの非晶形及びその組成物が提供される。
2.背景
2.1 製薬化合物の固体形
固体形の変化が、他の重要な製薬特徴の中でも、加工、調合、安定性、生物学的利用能、貯蔵、取り扱い(例えば、輸送)における利益または欠点を提供し得る様々な物理的及び化学的特性に影響を与え得ることを考えると、製薬化合物の固体形の同定及び選択は複雑である。結晶質固体が構造的周期性によって特徴づけられるのに対して、非晶質固体は、長い範囲の構造的秩序の欠如によって特徴づけられる。
注目すべきことに、成功裏にそれらを調製する方法は言うまでもなく、化合物の結晶形が存在するかどうかさえも先験的に予測することはできない(例えば、Braga and Grepioni,2005,“Making crystals from crystals:a green route to crystal engineering and polymorphism,”Chem.Commun.:3635−3645(結晶工学に関して、指示がそれほど正確ではない場合、及び/または他の系外因子がプロセスに影響を与える場合、結果を予想できない可能性がある);Jones et al.,2006,Pharmaceutical Cocrystals:An Emerging Approach to Physical Property Enhancement,”MRS Bulletin 31:875−879(現在のところ、最も単純な分子でさえも観察可能な多形の数をコンピュータで予測することは一般に不可能である);Price,2004,“The computational prediction of pharmaceutical crystal structures and polymorphism,”Advanced Drug Delivery Reviews 56:301−319(“Price”);及びBernstein,2004,“Crystal Structure Prediction and Polymorphism,”ACA Transactions 39:14−23(いずれかの信頼度で、結晶構造、まして多形を予測する能力を言及する前に、大量の学習及び実行がなお必要である)参照)。
4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドと化学的に命名された化合物及びその互変異性体(本明細書において、「化合物1」と総称される)は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、2014年1月15日出願の米国特許出願第14/155,485号に開示されている。
2.2 がん
がんは、主に、所与の正常組織から生じる異常細胞数の増加、これらの異常細胞による隣接組織の浸潤、あるいは所属リンパ節へ、及び遠位部位へのリンパ液または血液運搬による悪性細胞の拡散(転移)によって特徴づけられる。臨床データ及び分子生物学的研究により、がんは、ある特定の条件下で新生物へと進行し得る微少な前新生物変化から開始する多段階過程であることが示される。新生物病変は、特に新生物細胞が宿主免疫監視機構から逃れる条件下で、クローン的に発展し得、そして浸潤、成長、転移及び異質性の能力増加を生じる。Roitt,I.,Brostoff,J and Kale,D.,Immunology,17.1−17.12(3rd ed.,Mosby,St.Louis,Mo.,1993)参照。
がんは、世界的に主な死因であり、2012年には820万人の死因となっている。年間がん患者数は、2012年の1400万から、次の20年以内に2200万まで増大すると予想される。Cancer Fact sheet N°297,World Health Organization,February 2014,retrieved 10 June 2014及びGlobocan 2012,IARC参照。
がん治療で現在使用されている薬剤は非常に有毒であり、しばしば非特異的である。現在の抗がん治療戦略は、典型的に急速増殖性細胞に焦点を合わせており、これによって、原発性及び転移性腫瘍を縮小することができるが、そのような効果は通常一時的であり、そしてほとんどの転移性がんの腫瘍再発がしばしば生じる。不良の1つの可能な理由は、がん幹細胞の存在である。腫瘍中のほとんどの細胞とは異なり、がん幹細胞は、明瞭な化学療法に対して耐性があり、そして治療後、それらは主として静止性のそれらの幹細胞様挙動及びそれらの薬剤輸送体の豊富な発現を通して、腫瘍の全ての細胞型を再生することができる。
がんには多くの変種があり、これは医学文献に詳細に記載されている。年齢の増加、新しいがんの発生、及び感受性群(例えば、AIDSに感染しているか、または直射日光に過度に暴露された人々)の増加とともに、がんの発生率は上昇し続ける。しかしながら、がんの治療の選択は限定されている。したがって、がん患者を治療するために使用することができる新規方法及び組成物が、非常に高く要求されている。
本出願の第2節(背景技術)におけるいずれの参考文献の引用または特定も、その参考文献が、本出願の先行技術であることを認めるものとして解釈されるものではない。
3.概要
本明細書では、その互変異性体を含む、4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドという名称を有する化合物1:
Figure 2017520605
の非晶形が提供される。また、非晶形の調製、単離及び特徴決定方法も提供される。
本明細書では、がん、特に固形腫瘍もしくは血液がんの治療方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。
また、本明細書では、がん転移の予防方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法も提供される。さらに、本明細書では、対象のがん幹細胞の根絶方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法も提供される。また、対象のがん幹細胞の分化誘導方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法も提供される。一態様において、対象のがん幹細胞死の誘導方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。
一態様において、本明細書では、乳がん、特にトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の治療または予防方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、がんの治療方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量及び薬学的に許容できる担体、賦形剤または媒体を投与することを含む、方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、がんの予防方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量及び薬学的に許容できる担体、賦形剤または媒体を投与することを含む、方法が提供される。
本実施形態は、詳細な説明、及び非限定的な実施形態を例示するように意図される実施例を参照することによって、より完全に理解することができる。
4.図面の簡単な説明
化合物1の非晶形のXRPDパターンを示す。
非晶質化合物1の代表的なDSCサーモグラムを示す。 非晶質化合物1の代表的なDSCサーモグラムを示す。
非晶質化合物1の代表的なSEM像を示す。 非晶質化合物1の代表的なSEM像を示す。
非晶質化合物1の代表的な粒径分布を示す。 非晶質化合物1の代表的な粒径分布を示す。 非晶質化合物1の代表的な粒径分布を示す。
非晶形の代表的な調製プロセスを示す。
3カ月にわたる、そのHPLC純度に基づく、非晶形の安定性の研究を示す。
3カ月にわたる、そのXRPDに基づく、非晶形の安定性の研究を示す。
5.詳細な説明
5.1 定義
本明細書で使用される場合、かつ別途指定されない限り、「約」及び「およそ」という用語は、組成物もしくは剤形の成分の服用量、量または重量%に関連して使用される場合、指定された服用量、量または重量%から得られるものと同等の薬理学的効果を提供するように当業者によって認識される服用量、量または重量%を意味する。ある特定の実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、これに関連して使用される場合、指定された服用量、量または重量%の30%以内、20%以内、15%以内、10%以内または5%以内の服用量、量または重量%を企図する。
本明細書で使用される場合、かつ別途指定されない限り、「約」及び「およそ」という用語は、非晶形を特徴付けるために提供される数値または値の範囲、例えば、特定の温度または温度範囲、例えば、溶融、脱水、脱溶媒またはガラス転移温度を記載するもの;質量変化、例えば、温度または湿度の関数としての質量変化;例えば、質量またはパーセンテージに関連する溶媒または水含有量;あるいは例えば、IRまたはラマン分光分析法またはXRPDによる分析におけるピーク位置に関連して使用される場合、値または値の範囲が、なお固体形式を記載しているが、当業者には妥当であるとみなされる程度まで逸脱し得ることを示す。結晶形及び非晶形を特徴決定するための技術としては、限定されないが、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量法(DSC)、X線粉末回折法(XRPD)、単結晶X線回折法、振動分光分析法、例えば、赤外線(IR)及びラマン分光分析法、固体及び溶液核磁気共鳴(NMR)分光分析法、光学顕微鏡法、ホットステージ光学顕微鏡法、走査型電子顕微鏡法(SEM)、電子結晶学及び定量分析、粒径分析(PSA)、表面積分析、溶解性研究及び溶解研究が含まれる。ある特定の実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、これに関連して使用される場合、数値または値の範囲が、記載された値または値の範囲の30%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%または0.25%以内で変化し得ることを示す。例えば、いくつかの実施形態において、XRPDのピーク位置の値は、なお特定のXRPDのピークを記載しながら、±0.2°2θまで変化し得る。
本明細書で使用される場合、かつ別途指定されない限り、「実質的に物理的に純粋な」非晶形は、結晶形などの他の固体形を実質的に含まない。ある特定の実施形態において、実質的に物理的に純粋な非晶形は、重量基準で、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%または0.01%未満の1種またはそれ以上の他の固体形を含有する。他の固体形の検出は、限定されないが、回折分析、熱分析、元素燃焼分析、分光分析、走査型電子顕微鏡法(SEM)及び/またはX線粉末回折(XRPD)を含む当業者に明白ないずれかの方法によって達成することができる。ある特定の実施形態において、本明細書では、実質的に物理的に純粋な化合物1の非晶質形が提供される。
本明細書で使用される場合、かつ別途指定されない限り、「実質的に化学的に純粋な」非晶形は、他の化合物(すなわち、化学的不純物)を実質的に含まない。ある特定の実施形態において、実質的に化学的に純粋な非晶形は、重量基準で、約10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%または0.01%未満の1種またはそれ以上の他の化合物を含有する。他の化合物は、限定されないが、例えば、質量分析、分光分析、熱分析、元素燃焼分析及び/または色層分析などの化学分析法を含む当業者に明白ないずれかの方法によって達成することができる。ある特定の実施形態において、本明細書では、実質的に化学的に純粋な化合物1の非晶質形が提供される。
「互変異性体」は、互いに平衡である化合物の異性体の形態を意味する。異性体の形態の濃度は、化合物が見出される環境次第であり、かつ例えば、化合物が固体であるか、または有機溶液もしくは水溶液であるかどうか次第で異なり得る。例えば、水溶液中、ピラゾールは、互いの互変異性体と呼ばれる次の異性体の形態を示し得る:
Figure 2017520605
当業者によって容易に理解されるように、多種多様な官能基及び他の構造が互変異性を示し得、そして化合物1の全ての互変異性体は、本発明の範囲内にある。
別途指定されない限り、「組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、指定された成分(複数可)(示される場合、指定された量(複数可)で)、ならびに指定された量(複数可)で、直接的または間接的に、指定された成分(複数可)の組合せから得られる生成物を含む生成物を含むように意図される。「薬学的に許容できる」とは、配合物中の希釈剤、賦形剤または担体が、配合物の他の成分(複数可)と適合性があるべきであり、かつその受容個体にとって有害であってはならないことを意味する。
「固体形」という用語は、主に液体また気体状態にない物理的形態を示す。
本明細書で使用される場合、そして別途指定されない限り、「結晶質」という用語は、化合物、物質、変性物、材料、成分または生成物を記載するために使用される場合、別途指定されない限り、化合物、物質、変性物、材料、成分または生成物が、X線回折によって決定されるように、実質的に結晶質であることを意味する。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,Lippincott,Williams and Wilkins,Baltimore,MD(2005);The United States Pharmacopeia,23rd ed.,1843−1844(1995)参照。
別途指定されない限り、「非晶質」または「非晶形」という用語は、問題の物質、成分または生成物が、X線回折によって決定されるように、実質的に結晶質ではないことを意味する。特に、「非晶形」という用語は、無秩序な固体形、すなわち、長い範囲の結晶質の秩序が欠如している固体形を記載する。ある特定の実施形態において、物質の非晶形は、他の非晶形及び/または結晶形を実質的に含み得ない。ある特定の実施形態において、物質の非晶形は、重量基準で、約1重量%未満、約2重量%未満、約3重量%未満、約4重量%未満、約5重量%未満、約10重量%未満、約15重量%未満、約20重量%未満、約25重量%未満、約30重量%未満、約35重量%未満、約40重量%未満、約45重量%未満または約50重量%未満の1種またはそれ以上の他の非晶形及び/または結晶形を含有し得る。ある特定の実施形態において、物質の非晶形は、物理的及び/または化学的に純粋であり得る。ある特定の実施形態において、物質の非晶形は、約99%、約98%、約97%、約96%、約95%、約94%、約93%、約92%、約91%または約90%、物理的及び/または化学的に純粋であり得る。ある特定の実施形態において、本明細書に提供される化合物1の非晶形は、X線回折によって決定されるように、いずれの結晶度も有さない。
「治療」は、本明細書で使用される場合、障害、疾患もしくは健康状態、または障害、疾患もしくは健康状態と関連する症状の1つまたはそれ以上の全体的または部分的な軽減、あるいはそれらの症状のさらなる進行もしくは悪化を遅延させること、または停止すること、あるいは障害、疾患もしくは健康状態自体の原因(複数可)を軽減するか、または根絶させることを意味する。一実施形態において、障害は、がん、特に、固形腫瘍または血液がんである。いくつかの実施形態において、「治療」は、がん、特に固形腫瘍もしくは血液がん、またはがん、特に固形腫瘍もしくは血液がんと関連する症状の全体的または部分的な軽減、あるいはそれらの症状のさらなる進行もしくは悪化を遅延させること、または停止することを意味する。
「予防」は、本明細書で使用される場合、全体的または部分的に、障害、疾患もしくは健康状態、または障害、疾患もしくは健康状態と関連する症状の1つまたはそれ以上、特に固形腫瘍または血液がんの発症、再発または拡散を遅延させて、かつ/または回避する方法;対象が、がん、特に固形腫瘍または血液がんに罹患することを抑制する方法;あるいは、がん、特に固形腫瘍または血液がんに罹患することの対象のリスクを低減する方法を意味する。
化合物1の非晶形に関連する「有効量」という用語は、本明細書に開示されるように、障害、疾患または健康状態、あるいはその症状を治療または予防することができる量を意味する。化合物1の非晶形の有効量は、例えば、医薬組成物において、望ましい効果を及ぼすレベルにあり得;例えば、非経口投与のための単位服用量で、対象の体重1kgあたり約0.005mgから対象の体重1kgあたり100mgまでであり得る。当業者に明白であろう通り、本明細書に開示される化合物1の非晶形の有効量は、治療される兆候の重度によって異なり得ることが予想される。
「患者」及び「対象」という用語には、本明細書で使用される場合、限定されないが、ウシ、サル、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギまたはモルモットなどの動物が含まれ、一実施形態においては、ほ乳類、別の実施形態においてはヒトが含まれる。一実施形態において、対象は、固形腫瘍または血液がん、あるいはその症状を有するか、またはそれらを有するリスクがあるヒトである。一実施形態において、患者は、組織学的に、または細胞学的に確認されたTNBCを有するヒトであり、これには、標準的抗がん治療に進んだ(またはそれに耐えることができなかった)対象、または標準的抗がん治療が存在しないヒトである対象が含まれる。
本明細書で使用される場合、そして特記されない限り、「がん」という用語は、典型的に、制御されない細胞成長によって特徴づけられる哺乳動物における生理学的状態を意味するか、またはそれを説明する。がんの例としては、固形腫瘍及び血液がんが含まれる。いくつかの実施形態において、がんは原発性がんであり、他では、がんは転移する。一実施形態において、がんは乳がんである。一実施形態において、がんは、トリプルネガティブ乳がんである。
「トリプルネガティブ乳がん(TNBC)」は、本明細書で使用される場合、エストロゲンレセプター(ER)及びプロジェステロンレセプター(PR)に対応するタンパク質を発現せず、かつヒト上皮増殖因子レセプター2(Her2/neu)タンパク質を過度に発現しない乳がんを意味する。
本明細書で使用される場合、「固形腫瘍」には、限定されないが、膀胱がん(限定されないが、表在性膀胱がんを含む)、乳がん(限定されないが、ルミナルB型、ER+、PR+及びHer2+乳がんを含む)、中枢神経系がん(限定されないが、多形性膠芽腫(GBM)、膠腫、髄芽細胞腫及び星状細胞腫を含む)、結腸直腸がん、胃腸がん(限定されないが、胃がん、食道がん及び直腸がんを含む)、内分泌がん(限定されないが、甲状腺がん及び副腎がんを含む)、眼がん(限定されないが、網膜芽細胞腫を含む)、女性泌尿生殖器がん(限定されないが、胎盤、子宮、外陰、卵巣、子宮頸部のがんを含む)、頭頸部がん(限定されないが、いん頭、食道及び舌のがんを含む)、肝臓がん、肺がん(限定されないが、非小細胞肺がん(NSCLC)、小細胞肺がん(SCLC)、粘膜表皮性、気管支原性、扁平上皮がん(SQCC)及び未分化/NSCLCを含む)、皮膚がん(限定されないが、黒色腫及びSQCCを含む)、軟組織がん(限定されないが、肉腫、ユーイング肉腫及び横紋筋肉腫を含む)、骨がん(限定されないが、肉腫、ユーイング肉腫及び骨肉腫を含む)、扁平上皮がん(限定されないが、肺、食道、子宮頸部及び頭頸部がんを含む)、膵臓がん、腎臓がん(限定されないが、腎臓ウィルム腫瘍及び腎細胞がん腫を含む)ならびに前立腺がんが含まれる。いくつかの実施形態において、固形腫瘍は、乳がん、結腸がん、肺がんまたは膀胱がんである。1つのそのような実施形態において、固形腫瘍は、表在性膀胱がんである。別において、固形腫瘍は、肺扁平上皮がんである。さらに別の実施形態において、固形腫瘍はルミナルB型乳がんである。
本明細書で使用される場合、「血液がん」とは、限定されないが、白血病(限定されないが、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性T細胞白血病、B細胞前駆白血病、急性前骨髄球白血病(APML)、形質細胞白血病、骨髄単芽球性/T−ALL、B骨髄単球性白血病、赤白血病及び急性骨髄性白血病(AML)を含む)、リンパ腫(限定されないが、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、B細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)、大細胞型免疫芽球性リンパ腫を含む)ならびに多発性骨髄腫を含む。
がんに関して、抑制は、とりわけ、疾患進行の抑制、腫瘍成長の抑制、原発性腫瘍の減少、腫瘍関連症状の軽減、腫瘍分泌因子(カルチノイド症候群に寄与するものなどの腫瘍分泌ホルモンを含む)の抑制、原発性または続発性腫瘍の発生の遅延、原発性または続発性腫瘍の進行の遅延、原発性または続発性腫瘍の発生の減少、疾患の二次的影響の遅延または重度の減少、腫瘍成長の停止及び腫瘍退縮、増殖抑制期間(Time To Progression)(TTP)の増加、無増悪生存期間(Progression Free Survival)(PFS)の増加、全生存期間(OS)の増加によって評価され得る。本明細書で使用される場合、OSは、無作為抽出からいずれかの原因による死亡までの時間を意味し、そして治療意図群において測定される。本明細書で使用される場合、TTPは、無作為抽出から客観的な腫瘍進行までの時間を意味し、TTPは死亡を含まない。本明細書で使用される場合、PFSは、無作為抽出から客観的な腫瘍進行または死亡までの時間を意味する。一実施形態において、PFS率は、カプラン−マイアー法を使って算出される。極端には、完全な抑制は、本明細書では、予防または化学防御を意味する。これに関して、「予防」という用語は、臨床的に明白ながんの兆候を完全に防ぐか、またはがんの前臨床的に明白なステージの兆候を防ぐことを含む。また、悪性細胞への転換の予防、あるいは前悪性細胞から悪性細胞への進行の停止または反転も、この定義によって含まれることが意図される。これには、がん発生リスクにあるものへの予防的治療が含まれる。
ある特定の実施形態において、リンパ腫の治療は、以下に示される反応及びエンドポイント定義を使用して、非ホジキンリンパ腫(NHL)に対するInternational Workshop Criteria(IWC)によって評価され得る(Cheson BD,Pfistner B,Juweid,ME,et.al.Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma.J.Clin.Oncol:2007:(25)579−586を参照のこと)。
Figure 2017520605
Figure 2017520605
Figure 2017520605
Figure 2017520605
略語:CR、完全寛解;FDG、[18F]フルオロデオキシグルコース;PET、陽電子放出断層撮影法;CT、コンピュータ断層撮影法;PR、部分寛解;SPD、径の積の合計;SD、安定;PD、進行。
Figure 2017520605
略語:CR、完全寛解;PR、部分寛解。
一実施形態において、リンパ腫のエンドポイントは、臨床的利点の証明である。臨床的利点は、生活の質の改善、あるいは患者症状、輸血必要量、頻繁な感染または他のパラメーターの低減を反映し得る。リンパ腫関連症状の再発または進行までの時間も、このエンドポイントにおいて使用することができる。
ある特定の実施形態において、CLLの治療は、その中に、及び特に以下の表に示される反応及びエンドポイント定義を使用して、CLLに対するInternational Workshop Guidelinesによって評価され得る(Hallek M,Cheson BD,Catovsky D,et al.Guidelines for the diagnosis and treatment of chronic lymphocytic leukemia:a report from the International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemia updating the National Cancer Institute−Working Group 1996 guidelines.Blood,2008;(111)12:5446−5456を参照のこと)。
Figure 2017520605
Figure 2017520605
群A基準は腫瘍負荷を定義し、群B基準は、造血系(または骨髄)の作用を定義する。CR(完全寛解):基準の全てが満たされなければならず、そして患者は疾患関連の全身症状がなくならなければならない;PR(部分寛解):群Aの基準の少なくとも2つ及び群Bの基準の1つが満たされなければならない;SDは、進行(PD)の欠如及び少なくともPRの達成の不成功であり;PD:群Aまたは群Bの上記基準の少なくとも1つが達成されなければならない。多発性リンパ節の積の合計(臨床試験でCTスキャンによって、または一般診療で身体検査によって評価される)。これらのパラメーターは、いくつかの反応カテゴリーに無関係である。
ある特定の実施形態において、多発性骨髄腫の治療は、以下に示される反応及びエンドポイント定義を使用して、多発性骨髄腫に対するInternational Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)によって評価され得る(Durie BGM,Harousseau J−L,Miguel JS,et al.International uniform response criteria for multiple myeloma.Leukemia,2006;(10)10:1−7を参照のこと)。
Figure 2017520605
Figure 2017520605
Figure 2017520605
略語:CR、完全奏効;FLC、遊離軽鎖;PR、部分奏効;SD、安定;sCR、厳格な完全奏効;VGPR、最良部分奏効;全ての反応カテゴリーは、いずれの新規治療の開始前に常に連続2回の評価が行われるよう要求される;また全てのカテゴリーは、エックス線検査が行なわれる場合、進行性または新規骨病変の周知の証明を必要としない。エックス線検査は、これらの反応必要条件を満たすために必要とされない;繰り返しの骨髄生検による確認は必要とされない;クローン細胞の存在/不在はκ/λ比に基づく。免疫組織化学及び/または免疫蛍光による異常κ/λ比は、分析のための最小限100の形質細胞を必要とする。異常クローンの存在を反映する異常比率は、>4:1または<1:2κ/λである。測定可能な疾患は次の測定の少なくとも1つによって定義された:骨髄形質細胞≧30%;血清Mタンパク質≧1g/dl(≧10gm/l)[10g/l];尿Mタンパク質≧200mg/24時間;血清FLCアッセイ:関係するFLCレベル≧10mg/dl(≧100mg/l);ただし、血清FLC比は異常である。
ある特定の実施形態において、がんの治療は、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)によって評価され得る(Thereasse P.,et al.New Guidelines to Evaluate the Response to Treatment in Solid Tumors.J.of the National Cancer Institute;2000;(92)205−216及びEisenhauer E.A.,Therasse P.,Bogaerts J.,et al.New response evaluation criteria in solid tumours:Revised RECIST guideline(version 1.1).European J.Cancer;2009;(45)228−247を参照のこと)。新規病変の発生の有無にかかわらず、標的及び非標的病変における腫瘍反応の全ての可能な組合せに対する全反応は、次の通りである:
Figure 2017520605
CR=完全奏効;PR=部分奏効;SD=安定;及びPD=進行。
標的病変の評価に関して、完全奏効(CR)は、全ての標的病変の消失であり、部分奏効(PR)は、ベースライン合計最長径を参照にして標的病変の最長径の合計の少なくとも30%の減少であり、進行(PD)は、治療開始または1つもしくはそれ以上の新規病変の発生から記録した最小合計最長径を参照にして標的病変の最長径の合計の少なくとも20%の増加であり、かつ安定(SD)は、治療開始からの最小合計最長径を参照にして部分奏効とみなされる十分な縮小または進行とみなされる十分な増加のいずれもないことである。
非標的病変の評価に関して、完全奏効(CR)は、全ての非標的病変の消失及び腫瘍マーカーレベルの正常化であり;不完全奏効/安定(SD)は、1つまたはそれ以上の非標的病変の残存及び/または正常上限より高い腫瘍マーカーレベルの持続であり、そして進行(PD)は、1つまたはそれ以上の新規病変の発生及び/または既存の非標的病変の明らかな進行である。
以下に記載される手順、規約及び定義は、高度膠腫に関する反応基準に関するResponse Assessment for Neuro−Oncology(RANO)Working Groupからの勧告の実施に関するガイドラインを提供する(Wen P.,Macdonald,DR.,Reardon,DA.,et al.Updated response assessment criteria for highgrade gliomas:Response assessment in neuro−oncology working group.J Clin Oncol 2010;28:1963−1972)。タイムポイント奏効基準(Criteria for Time Point Responses)(TPR)に対するRANO基準への主要な修正は、糖質コルチコイド量の変更決定のための操作上の規約の追加、及び客観的放射線学的評価に焦点をあてるための対象の臨床的悪化要素の除去を含むことができる。ベースラインMRIスキャンは、化合物治療を再開する前の手術後休憩期間の終了時に実行される評価として定義される。ベースラインMRIは、完全奏効(CR)及び部分奏効(PR)の評価のための参照として使用される。それに対して、ベースラインにおいて、またはその後の評価において得られた最小SPD(垂直径の積の合計)は、ナディア評価に定められ、そして進行の決定のための参照として利用される。いずれのプロトコル定義MRIスキャンの前の5日間、対象は、糖質コルチコイドを受け取らないか、または糖質コルチコイドの安定服用量を投与される。安定服用量は、MRIスキャンの前の連続5日間、同じ1日量として定義される。処方された糖質コルチコイド服用量が、ベースラインスキャンの前の5日間で変更される場合、糖質コルチコイドの使用が上記の基準を満たす新しいベースラインスキャンが必要とされる。以下の定義が使用される。
測定可能な病変:測定可能な病変は、二次元的に測定することができるコントラスト増強病変である。測定は、(最長径、LDとしても知られる)最大増強腫瘍径から行われる。最大垂直径も同じ画像において測定される。二次元測定の十字照準線は交差するべきであり、そしてこれらの径の積が算出される。
最小径:断面が1mmスキップで5mmであるT1強調画像。測定可能な病変の最小LDは、5mm×5mmとして設定される。標的病変を含み、かつ/または標的病変としての指定のために、より大きい径が必要とされ得る。ベースライン後、測定のための最小必要条件より小さくなるか、または二次元測定をもはや受けることができなくなる標的病変は、5mm未満のそれぞれの径に対して5mmのデフォルト値で記録される。消失した病変は、0mm×0mmとして記録される。
多中心性病変:(連続とは対照的に)多中心性であるとみなされる病変は、2つ(またはそれ以上)の病変の間に正常介在脳組織が存在する病変である。増強の離散性病巣である多中心性病変については、アプローチは、組み入れ基準を満たす各増強病変を個別に測定することである。2つ(またはそれ以上)の病変の間に正常脳組織が存在しない場合、それらは、同じ病変とみなされる。
測定不能病変:上で定義した測定可能な病変の基準を満たさない全ての病変は、全ての非増強及び他の真に測定不能病変と同様に、測定不能病変とみなされる。測定不能病変は、規定の最小径に満たない(すなわち、5mm×5mm未満)増強の病巣、非増強病変(例えば、T1強調ポストコントラスト、T2強調または水抑制反転回復(fluid−attenuated inversion recovery)(FLAIR)画像に見られるような)、出血性もしくは主として嚢胞性もしくは壊死性病変、及び軟膜腫瘍を含む。出血性病変は、しばしば増強腫瘍と誤解される可能性がある本質的なT1強調超強度を有し、このような理由のために、プレコントラストT1強調画像を検討して、ベースラインまたは中間期亜急性出血を除外することができる。
ベースラインにおいて、病変を以下のように分類するものとする:標的病変:5個までの測定可能病変を、それぞれが対象の病変の代表的な少なくとも10mm×5mmを測定する標的病変として選択することができる;非標的病変:全ての測定不能病変(圧迫所見及びT2/FLAIR所見を含む)及び標的病変として選択されないいずれの測定可能病変を含む、全ての他の病変。ベースラインにおいて、測定可能病変の定義において述べたように標的病変を測定すべきであり、全ての標的病変のSPDを決定すべきである。全ての他の病変の存在を文書化するべきである。全ての治療後評価時に、標的及び非標的病変としての病変のベースライン分類を維持管理し、病変を時間の経過とともに一貫した方法で文書化し、記述する(例えば、原資料及びeCRFに同じ順序で記録する)。全ての測定可能及び測定不能病変は、変化を解釈する際の困難を減らすために試験期間中にベースラインと同じ技術を用いて評価しなければならない(例えば、対象は、同じMRIスキャナで、または少なくとも同じ磁石強度を用いて撮像すべきである)。各評価時に、標的病変を測定し、SPDを算定する。非標的病変を定性的に評価し、新たな病変があれば別々に文書化する。各評価時に、タイムポイント反応を標的病変、非標的病変及び新たな病変について測定する。病変のサブセットのみを評価する場合でさえも、腫瘍の進行を立証することができる。しかし、進行が観察されない限り、全ての病変を評価する場合にのみ客観的状態(安定、PRまたはCR)を判定することができる。
CR及びPRの全タイムポイント反応の確認評価は、次回予定されている評価時に行うことができるが、スキャンが28日未満の間隔を有する場合、確認を行うことができない。確認要件を組み込んだ最善の反応は、タイムポイントの系列から得られる。
5.2 化合物1
本明細書で提供される非晶形、配合物及び使用方法は、その互変異性体を含む、4−((4−シクロペンチルオキシ)−5−(2−メチルベンゾ[d]オキサゾール−6−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)アミノ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミドという名称を有する化合物1:
Figure 2017520605
に関する。
化合物1は、2014年1月15日出願の米国特許出願第14/155,485号(その全内容が参照によって本明細書に組み込まれる)で提供される方法を含む、当該技術において既知の試薬及び方法を使用して調製することができる。
示された構造と、その構造を与える名称との間に差異がある場合、示された構造が、より多くの重要性を与えることは留意されるべきである。加えて、構造または構造の一部分の立体化学が、例えば、太線または破線で示されない場合、その構造または構造の一部分は、そのすべての立体異性体を含むものとして解釈される。
5.3 化合物1の固体形
化合物1の固体形は、限定されないが、X線粉末回折(XRPD)、顕微鏡法(例えば、走査型電子顕微鏡法(SEM))及び熱分析(例えば、示差走査熱量法(DSC))を含む当業者に既知の数多くの方法を使用して特徴決定され得る。本明細書に提供される固体形の粒径及び粒度分布は、レーザー光散乱技術などの慣用法によって決定されてよい。
X線粉末回折パターンのピークの数値は、機械によって、または試料によって、わずかに変動し得ることは理解されるべきであり、そして引用された値は絶対として解釈されず、±0.2°2θなどの許容される変動を有するものとして解釈される(United State Pharmacopoeia,page 2228(2003)参照)。
5.3.1 非晶形
ある特定の実施形態において、本明細書では、化合物1の非晶質形が提供される。一実施形態において、非晶形は、化合物1の無水固体形である。
一実施形態において、非晶形は、実質的に図1に示されるようなX線粉末回折パターンを有する。一実施形態において、非晶形は、図1に示されるように、1つの特徴的なX線ハローを有する。
一実施形態において、本明細書では、実質的に図2Aまたは図2Bに示されるようなDSCサーモグラムを有する化合物1の非晶形が提供される。一実施形態において、DSCサーモグラムは、約100℃〜約135℃の範囲のガラス転移または溶融現象を含む。一実施形態において、DSCサーモグラムは、およそ0℃からおよそ200℃まで加熱された場合、約125℃〜約135℃の範囲(例えば、図2Aの場合、約132.5℃)のガラス転移または溶融現象を含む。別の実施形態において、DSCサーモグラムは、およそ−25℃からおよそ200℃まで加熱された場合、約100℃〜約110℃の範囲(例えば、図2Bの場合、約106℃)のガラス転移または溶融現象を含む。一実施形態において、DSCサーモグラムは、約163℃〜約168℃、例えば、約163℃または約168℃での発熱を含む。理論によって限定されないが、化合物1の非晶形の比較的高いガラス現象及び/または融解温度のために、化合物1の非晶形は安定であり、容易に結晶形へ変換しないと考えられる。
一実施形態において、非晶形は、実質的に図3Aまたは図3Bに示されるSEMデジタル像を有する。
一実施形態において、非晶形は、実質的に図4A、図4Bまたは図4Cに示される粒径分布パターンを有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、約0.1μm〜約60μmの粒径分布を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、約0.2μm〜約30μmの粒径分布を有する。さらに他において、非晶形は、約0.1μm〜約0.5μmの粒径分布を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、粒子の90%が約10μmの平均径を有する粒径分布を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、約10μm未満の粒径を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、粒子の90%が約16μmの平均径を有する粒径分布を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、約16μm未満の粒径を有する。さらに他の実施形態において、非晶形は、粒子の90%が約22μmの平均径を有する粒径分布を有する。いくつかの実施形態において、非晶形は、約22μm未満の粒径を有する。
一実施形態において、非晶形は、実質的に図6に示されるように、3カ月にわたってそのHPLC純度の有意な変化を有さない。いくつかの実施形態において、3カ月にわたるHPLC純度の変化は、約0.5%未満の減少である。他では、HPLC純度の変化は、3カ月にわたるHPLC純度の約0.25%未満または約0.3%未満の減少である。
一実施形態において、非晶形は、実質的に図7に示されるように、3カ月にわたってそのXRPDの有意な変化を有さない。
さらに別の実施形態において、非晶形は実質的に純粋である。ある特定の実施形態において、実質的に純粋な非晶形は、他の固体形を実質的に含まない。ある特定の実施形態において、実質的に純粋な非晶形の純度は、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、約98.5%以上、約99%以上、約99.5%以上または約99.8%以上である。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される化合物1の非晶形は、実質的に非結晶質である。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される化合物1の非晶形は、非結晶質である。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される化合物1の非晶形は、X線回折によって決定されるように、非結晶質である。
5.4 製造方法
ある特定の実施形態において、本明細書で提供される非晶形は、実質的に図5に示される化合物1の噴霧乾燥プロセスによって得ることができる。ある特定の実施形態において、噴霧乾燥プロセスは、1)化合物1を溶媒(例えば、メタノール)と混合すること;2)ある特定の温度(例えば、約110〜130℃または約121℃)まで混合物を加熱すること;3)混合物を噴霧乾燥すること;及び4)得られた固体を回収することを含む。ある特定の実施形態において、噴霧乾燥プロセスは、1)化合物1をメタノールと混合すること;2)約121℃まで混合物を加熱すること;3)混合物を噴霧乾燥すること;及び4)得られた固体を回収することを含む。別の実施形態において、噴霧乾燥プロセスは、1)化合物1をアセトン中で混合すること;2)混合物を噴霧乾燥すること;及び3)得られた固体を回収することを含む。理論によって限定されないが、化合物1の非晶形は、本明細書で提供された噴霧乾燥技術を使用して得られたが、標準的な蒸発方法では、化合物1の非晶形が得られなかった。
5.5 使用方法
化合物1の非晶形は、動物またはヒトにおけるがんを治療、予防または改善するための薬剤としての有益性を有する。したがって、本明細書では、本明細書に示すがんの治療または予防を含む、化合物1の非晶形の使用が提供される。本明細書に提供される方法は、それを必要としている対象に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む。
別の態様において、本明細書では、がんの治療または予防方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態において、がんは、固形腫瘍または血液腫瘍である。いくつかの実施形態において、がんは、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。別の態様において、本明細書では、がんの治療または予防方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
いくつかの実施形態において、固形腫瘍は、膀胱がん(表在性膀胱がんを含む)、乳がん(ルミナルB型、ER+、PR+及びHer2+乳がんを含む)、中枢神経系がん(多形性膠芽腫(GBM)、膠腫、髄芽細胞腫及び星状細胞腫を含む)、結腸直腸がん、胃腸がん(胃がん、食道がん及び直腸がんを含む)、内分泌がん(甲状腺がん及び副腎がんを含む)、眼がん(網膜芽細胞腫を含む)、女性泌尿生殖器がん(胎盤、子宮、外陰、卵巣、子宮頸部のがんを含む)、頭頸部がん(いん頭、食道及び舌のがんを含む)、肝臓がん、肺がん(非小細胞肺がん(NSCLC)、小細胞肺がん(SCLC)、粘膜表皮性、気管支原性、扁平上皮がん(SQCC)及び未分化/NSCLCを含む)、皮膚がん(黒色腫及びSQCCを含む)、軟組織がん(肉腫、ユーイング肉腫及び横紋筋肉腫を含む)、骨がん(肉腫、ユーイング肉腫及び骨肉腫を含む)、扁平上皮がん(肺、食道、子宮頸部及び頭頸部がんを含む)、膵臓がん、腎臓がん(腎臓ウィルム腫瘍及び腎細胞がん腫を含む)または前立腺がんである。いくつかの実施形態において、固形腫瘍は、トリプルネガティブ乳がんである。いくつかの実施形態において、固形腫瘍は、乳がん、結腸がん、肺がんまたは膀胱がんである。1つのそのような実施形態において、固形腫瘍は、表在性膀胱がんである。別において、固形腫瘍は、肺扁平上皮がんである。さらに別の実施形態において、固形腫瘍はルミナルB型乳がんである。
いくつかの実施形態において、血液がんは、白血病(急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性T細胞白血病、B細胞前駆白血病、急性前骨髄球白血病(APML)、形質細胞白血病、骨髄単芽球性/T−ALL、B骨髄単球性白血病、赤白血病及び急性骨髄性白血病(AML)を含む)、リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、B細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)ならびに大細胞型免疫芽球性リンパ腫を含む)を含む。いくつかの実施形態において、がんは、多発性骨髄腫である。
いくつかの実施形態において、本明細書では、がん転移の予防方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法も提供される。いくつかの実施形態において、がんは転移性がん、特に、固形腫瘍及び血液がんが本明細書に記載される通りである、転移性固形腫瘍または転移性血液がんである。他の実施形態において、本明細書では、がん転移の予防方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法も提供される。なお別の態様において、本明細書では、対象のがん幹細胞の根絶方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。他の実施形態において、本明細書では、対象のがん幹細胞の分化誘導方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。他の実施形態において、本明細書では、対象のがん幹細胞死の誘導方法であって、それを必要としている対象に、本明細書に記載される化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、方法が提供される。いくつかのそのような実施形態において、がんは、固形腫瘍、例えば、CNSがん(例えば、GBM)または乳がん、あるいは血液がん、例えば、白血病である。いくつかの実施形態において、本明細書では、がん転移の予防方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
一実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における完全奏効、部分奏効または安定のResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)の達成方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、カプラン−マイアー法によって決定される、無増悪生存(Progression Free Survival)率の増加方法を提供する。一実施形態において、本明細書では、患者における完全奏効、部分奏効または安定のResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)の達成方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
一実施形態において、本明細書では、本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における進行のResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)の予防または遅延方法を提供する。一実施形態において、進行の予防または遅延は、治療前と比較して、例えば、−30%〜+20%の標的病変の全体径の変化によって特徴づけられるか、または達成される。別の実施形態において、標的病変の径の変化は、治療前と比較して、標的病変径の30%より高い、例えば、50%より高い全体径の減少である。別では、予防は、治療前と比較して、非標的病変の径の減少または進行の遅延によって特徴づけられるか、または達成される。一実施形態において、予防は、治療前と比較して、標的病変数の減少によって達成されるか、または特徴づけられる。他では、予防は、治療前と比較して、非標的病変の数または品質の減少によって達成されるか、または特徴づけられる。一実施形態において、予防は、治療前と比較して、標的病変の不在または消失によって達成されるか、または特徴づけられる。別では、予防は、治療前と比較して、非標的病変の不在または消失によって達成されるか、または特徴づけられる。別の実施形態において、予防は、治療前と比較して、新規病変の予防によって達成されるか、または特徴づけられる。なお別の実施形態において、予防は、治療前と比較して、がん関連悪液質または痛みの増加などの疾患進行の臨床的兆候または症状の予防によって達成されるか、または特徴づけられる。一実施形態において、本明細書では、患者における進行のResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)の予防または遅延方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、治療前と比較して、患者における標的病変径の減少方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、治療前と比較して、患者における標的病変径の減少方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、治療前と比較して、患者における非標的病変径の減少方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、治療前と比較して、患者における非標的病変径の減少方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、治療前と比較して、患者における標的病変数減少の達成方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、治療前と比較して、患者における標的病変数減少の達成方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、治療前と比較して、患者における非標的病変数減少の達成方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、治療前と比較して、患者における非標的病変数減少の達成方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における全標的病変不在の達成方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、患者における全標的病変不在の達成方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における全非標的病変不在の達成方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、患者における全非標的病変不在の達成方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含み、治療によって、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)によって決定されるような完全奏効、部分奏効または安定が得られる、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含み、治療によって、治療前と比較して、標的病変径の減少、非標的病変径の減少ならびに/あるいは新規標的及び/または非標的病変の不在が得られる、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含み、治療によって、がん関連悪液質または痛みの増加などの臨床的進行の予防または遅延が得られる、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍の治療方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるようなリンパ腫などの血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者の、International Workshop Criteria(IWC) for NHL(Cheson BD,Pfistner B,Juweid,ME,et.al.Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma.J.Clin.Oncol:2007:(25)579−586を参照のこと)によって特徴づけられる治療反応の誘導方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるようなリンパ腫などの血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における、International Workshop Criteria(IWC) for NHLによって決定される完全寛解、部分寛解または安定の達成方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるようなリンパ腫などの血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における、International Workshop Criteria(IWC) for NHLによって決定される全生存期間、無増悪生存期間、無再発生存期間、増殖抑制期間、無病生存期間または無リンパ腫生存期間の増加の達成方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、International Workshop Criteria(IWC) for NHLによって特徴づけられる治療反応の誘導方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、がん、特に多発性骨髄腫を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者の、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)(Durie BGM,Harousseau J−L,Miguel JS,et al.International uniform response criteria for multiple myeloma.Leukemia,2006;(10)10:1−7を参照のこと)によって評価される治療反応の誘導方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、がん、特に多発性骨髄腫を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)によって決定される厳格な完全奏効、完全奏効または最良部分奏効の達成方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、がん、特に多発性骨髄腫を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者における、全生存期間、無増悪生存期間、無再発生存期間、増殖抑制期間または無病生存期間の増加の達成方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、患者の、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)によって評価される治療反応の誘導方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、がん、特に多形性膠芽腫(GBM)を有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者の、Response Assessment for Neuro−Oncology(RANO) Working Group for GBM(Wen P.,Macdonald,DR.,Reardon,DA.,et al.Updated response assessment criteria for highgrade gliomas:Response assessment in neuro−oncology working group.J.Clin.Oncol.2010;28:1963−1972)参照のこと)によって評価される治療反応の誘導方法を提供する。一実施形態において、RANOは、GBM型の有効性の評価可能な対象と比較して、1日から6カ月の増殖抑制期間の対象の割合を確立するために使用される。別の実施形態において、本明細書では、患者の、Response Assessment for Neuro−Oncology(RANO) Working Group for GBMによって評価される治療反応の誘導方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者の、Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG)の改善方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、患者の、Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG)の改善方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含む、患者の、Positron Emission Tomography(PET)結果によって評価される治療反応の誘導方法を提供する。ある特定の実施形態において、本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんを有する患者に、化合物1の非晶形の有効量を投与することを含み、治療によって、例えば、PET撮像によって測定されるように、腫瘍代謝活性の減少が得られる、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんの治療方法を提供する。別の実施形態において、本明細書では、患者の、Positron Emission Tomography(PET)結果によって評価される治療反応の誘導方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
さらに本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんに関して以前に治療を受けた患者、ならびに以前に治療を受けたことがない患者の治療方法を提供する。がんを有する患者は、不均一な臨床症状を有し、そして臨床結果が変動するため、患者に与えられる治療は、患者の予後診断次第で変動してよい。熟練した臨床医は、過度の実験を行わずに、がんを有する個々の患者を治療するために効果的に使用することができる特定の二次薬剤、手術の種類及び非薬剤ベースの標準的治療の種類を容易に決定することが可能であるであろう。さらに本明細書では、がん、特に本明細書に記載されるような固形腫瘍または血液がんに関して以前に治療を受けた患者、ならびに以前に治療を受けたことがない患者の治療方法で使用するための化合物1の非晶形が提供される。
5.6 医薬組成物及び投与経路
化合物1の非晶形は、注射、懸濁液、溶液及び乳液などの従来の調製形態で、非経口的に対象に投与することができる。単独で、または組み合わせてのいずれかで、化合物1の非晶形の静脈用製剤を提供するために有用となる可能性のある媒体としては、限定されないが、注射用水USP;水性媒体、例えば、限定されないが、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、ならびに乳酸リンゲル注射液;水混和性媒体、例えば、限定されないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール;ならびに非水性媒体、例えば、限定されないが、コーン油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、エチルオレエート、イソプロプルミリステート及びベンジルベンゾエートが含まれる。静脈内製剤は、そのような適切な液体媒体によって化合物1の非晶形を再構成することによって調製することができる。静脈内製剤の所望の濃度は、適切な体積の液体媒体によって適切な量の化合物1の非晶形を再構成することによって得ることができる。静脈内製剤の所望の濃度は、静脈内製剤を必要としている患者への治療有効量の化合物1の非晶形を提供し、そして患者における化合物1の非晶形の治療有効濃度を維持する。治療有効である服用量は、静脈内製剤が患者に送達される速度及び静脈内製剤の濃度次第である。
医薬組成物における化合物1の非晶形の有効量は、所望の効果をもたらす濃度であり得;例えば、非経口投与のための単位服用量で、対象の体重1kgあたり約0.005mg〜対象の体重1kgあたり約100mgであり得る。
対象に投与される化合物1の非晶形の服用量は、むしろ広範囲に可変的であり、かつ医療専門家の判断次第であることが可能である。一般に、化合物1の非晶形は、対象の体重1kgあたり約0.005mg〜対象の体重1kgあたり約10mgの服用量で、1週間に1回から7回、2週ごとに1回、3週ごとに1回または4週ごとに1回投与することができるが、上記服用量は、対象の年齢、体重及び健康状態ならびに投与の種類次第で適切に変更され得る。一実施形態において、服用量は、対象の体重1kgあたり約0.01mg〜対象の体重1kgあたり約5mg、対象の体重1kgあたり約0.05mg〜対象の体重1kgあたり約1mg、対象の体重1kgあたり約0.1mg〜対象の体重1kgあたり約0.75mgまたは対象の体重1kgあたり約0.25mg〜対象の体重1kgあたり約0.5mgである。一実施形態において、1週間あたり一服用量が与えられる。他では、1週間あたり2、3または4回、一服用量が与えられる。なお他では、2週間あたり、3週間あたり、または4週間あたり一服用量が与えられる。いかなるケースにおいても、投与される化合物1の非晶形の量は、活性成分の溶解性、使用された製剤及び投与経路などの要因次第である。
別の実施形態において、本明細書では、約0.375mg/服用量〜約750mg/服用量、約0.75mg/服用量〜約375mg/服用量、約3.75mg/服用量〜約75mg/服用量、約7.5mg/服用量〜約55mg/服用量または約18mg/服用量〜約37mg/服用量の化合物1の非晶形の、それを必要とする対象への投与を含む、疾患または障害の治療または予防方法が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、約1mg/服用量〜約1200mg/服用量、約10mg/服用量〜約1200mg/服用量、約100mg/服用量〜約1200mg/服用量、約400mg/服用量〜約1200mg/服用量、約600mg/服用量〜約1200mg/服用量、約400mg/服用量〜約800mg/服用量または約600mg/服用量〜約800mg/服用量の化合物1の非晶形の、それを必要とする対象への投与を含む、疾患または障害の治療または予防方法が提供される。特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、400mg/服用量、600mg/服用量または800mg/服用量の化合物1の非晶形の、それを必要とする対象への投与を含む。特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、20mg/服用量、40mg/服用量、80mg/服用量、160mg/服用量、320mg/服用量または650mg/服用量の化合物1の非晶形の、それを必要とする対象への投与を含む。
別の実施形態において、本明細書では、約1mg〜200mg、約35mg〜約1400mg、約125mg〜約1000mg、約250mg〜約1000mgまたは約500mg〜約1000mgの化合物1の非晶形を含む単位服用量剤形が提供される。
特定の実施形態において、本明細書では、約100mgまたは400mgの化合物1の非晶形を含む単位服用量剤形が提供される。特定の実施形態において、本明細書では、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mgまたは650mgの化合物1の非晶形を含む単位服用量剤形が提供される。
別の実施形態において、本明細書では、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、35mg、40mg、50mg、70mg、80mg、100mg、125mg、134mg、140mg、160mg、175mg、200mg、250mg、280mg、320mg、350mg、500mg、560mg、637mg、650mg、700mg、750mg、805mg、1000mgまたは1400mgの化合物1の非晶形を含む単位服用量剤形が提供される。
化合物1の非晶形は、1日1回、2回、3回、4回またはそれ以上投与することができる。特定の実施形態において、600mg以下の服用量は、1日1回の服用量として投与され、そして600mgより多い服用量は、全1日服用量の半分に相当する量で1日2回投与される。
別の実施形態において、本明細書では、有効量の化合物1の非晶形及び薬学的に許容できる担体または媒体を含む組成物が提供される。ここで、薬学的に許容できる担体媒体は、賦形剤、希釈剤またはそれらの混合物を含むことができる。一実施形態において、組成物は医薬組成物である。
組成物は、溶液、非経口溶液及び懸濁液などの形態であることができる。組成物は、単一バイアルまたは都合のよい体積の液体であり得る投与単位において、単一用量または単一用量の都合のよい分画を含有するように配合されることができる。一実施形態において、溶液は、塩酸塩などの水溶性塩から調製される。一般に、全ての組成物は、製薬化学の周知の方法に従って調製される。
化合物1の非晶形の効果は、適切な製剤によって遅延または延期することができる。化合物1の非晶形を、それが血清にゆっくりと分散することを可能にする油状または乳化媒体中に溶解または懸濁することによって、非経口製剤を長期間効果があるようにさせることができる。
一実施形態において、本明細書では、約0.1〜5重量%の化合物1の非晶形、約50〜80重量%のポリエチレングリコール(PEG)、約5〜30重量%のエタノール(EtOH)及び約15〜45重量%の生理食塩水を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.4重量%、約0.8重量%または約1.63重量%の化合物1の非晶形を含有する。
一実施形態において、本明細書では、約54重量%のPEG、約18重量%のEtOH及び約28重量%の生理食塩水を含む溶液中で再構成された化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約1〜3重量%の化合物1の非晶形を含む。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.4重量%、約0.8重量%または約1.63重量%の化合物1の非晶形を含む。特定の実施形態において、再構成された溶液は、約40mLの体積で投与される。
一実施形態において、本明細書では、約54.1重量%のPEG、約17.7重量%のEtOH及び約28.2重量%の生理食塩水を含む溶液中で再構成された化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約1〜3重量%の化合物1の非晶形を含む。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.4重量%、約0.8重量%または約1.63重量%の化合物1の非晶形を含む。特定の実施形態において、再構成された溶液は、約40mLの体積で投与される。
一実施形態において、本明細書では、約65.6重量%のPEG、約10.5重量%のEtOH及び約23.9重量%の生理食塩水を含む溶液中で再構成された化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約1〜3重量%の化合物1の非晶形を含む。ある特定の実施形態において、再構成された溶液は、約1.7重量%の化合物1の非晶形を含む。
一実施形態において、本明細書では、約0g〜約60gのPEG、約0g〜約20gのEtOH及び約0g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、約0.1mg〜約1500mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mgまたは約650mgの化合物1の非晶形を含有する。
一実施形態において、本明細書では、約1g〜約60gのPEG、約1g〜約20gのEtOH及び約1g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、約0.1mg〜約1500mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mgまたは約650mgの化合物1の非晶形を含有する。
一実施形態において、本明細書では、約0g〜約80gのPEG、約0g〜約20gのEtOH及び約0g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、約0.1mg〜約750mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約1g〜約60gのPEG、約1g〜約20gのEtOH及び約1g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、約0.1mg〜約750mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約10g〜約50gのPEG、約1g〜約10gのEtOH及び約5g〜約15gの生理食塩水を含む約3g〜約75gの液体中に、約500mg〜約1000mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約10g〜約50gのPEG、約1g〜約10gのEtOH及び約5g〜約15gの生理食塩水を含む約15g〜約75gの液体中に、約50mg〜約300mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約15g〜約40gのPEG、約2.5g〜約5.5gのEtOH及び約7.5g〜約9.5gの生理食塩水を含む約25g〜約55gの液体中に、約0.1mg〜約750mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約15g〜約30gのPEG、約2.5g〜約5.5gのEtOH及び約7.5g〜約9.5gの生理食塩水を含む約25g〜約45gの液体中に、約50mg〜約300mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約1g〜約10gのPEG、約0.1g〜約5gのEtOH及び約0.5g〜約5gの生理食塩水を含む約3.5g〜約20gの液体中に、約10mg〜約500mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約4.5g〜約6.5gのPEG、約0.5g〜約1.5gのEtOH及び約1.0g〜約2.5gの生理食塩水を含む約6g〜約11gの液体中に、約50mg〜約200mgの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、約637mgの化合物1の非晶形、約24.3gのPEG、約3.9gのEtOH及び約8.9gの生理食塩水を含む医薬組成物が提供される
一実施形態において、本明細書では、化合物1の非晶形(例えば、約637mgまたは約134mg)及び約26.3gのPEG、約4.2gのEtOH及び約9.6gの生理食塩水を含む医薬組成物が提供される。
ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約0.1mg/mL〜約20mg/mLの化合物1の非晶形を含む。
一実施形態において、本明細書では、約0g〜約60gのPEG、約0g〜約20gのEtOH及び約0g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、0.1mg/mL〜約20mg/mLの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mgまたは約650mgの化合物1の非晶形を含有する。
一実施形態において、本明細書では、約1g〜約60gのPEG、約1g〜約20gのEtOH及び約1g〜約20gの生理食塩水を含む約0.5g〜約100gの液体中に、0.1mg/mL〜約20mg/mLの化合物1の非晶形を含む医薬組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、約20mg、約40mg、約80mg、約160mg、約320mgまたは約650mgの化合物1の非晶形を含有する。
ある特定の実施形態において、本明細書において医薬組成物中で使用されるPEGは、約300g/モル〜約1000g/モルの分子量を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において医薬組成物中で使用されるPEGは、PEG−300である。
ある特定の実施形態において、本明細書で提供される医薬組成物は、実質的に純粋な化合物1の非晶形を含む化合物1の非晶形を含む。
6.実施例
限定ではなく、実例として、以下の例を提示する。記載及び実施例において、以下の略語が使用される。
DSC: 示差走査熱分析
EtOH: エタノール
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
PEG: ポリエチレングリコール
XRPD: X線粉末回折
6.1 分析方法
固体試料をXRPDによって分析した。XRPD分析は、1.54ÅにおいてCu Kα線を使用して、PANalytical EmpyreanまたはThermo ARL X’TRA X線粉末回折計において実行した。
PANalytical Empyrean測定器には、ファインフォーカスX線管が設置されていた。X線発生装置の電圧及びアンペア数は、それぞれ、45kV及び40mAに設定された。発散スリットは1/16°及び1/8°に設定され、そして受光スリットは1/16°に設定された。回折線は、Pixel 2D検出素子を使用して測定された。シータ−2シータ連続スキャンを、試料スピニング速度4で、ステップサイズ0.013または0.026において、3°から40°2θまでに設定した。焼結アルミナ基準を使用して、ピーク位置を確認した。
Thermo ARL X’TRA測定器には、ファインフォーカスX線管が設置されていた。X線発生装置の電圧及びアンペア数は、それぞれ、45kV及び40mAに設定された。発散スリットは4mm及び2mmに設定され、そして測定スリットは0.5mm及び0.2mmに設定された。回折線は、Peltier−冷却Si(Li)固体検出素子を使用して測定された。2.40°/分(0.5秒/0.02°ステップ)において、1.5°から40°2θまでのシータ−2シータ連続スキャンを使用した。焼結アルミナ基準を使用して、ピーク位置を確認した。
TA Discovery Differential Scanning Calorimeterにおいて、DSC分析を実行した。インジウムが校正基準として使用された。およそ2〜5mgの試料をDSCパン中に配置した。試料を、最終温度300℃まで、10℃/分の速度において、窒素下で加熱した。融点を外挿開始温度として報告した。
試料のモフォロジー分析は、Even Mini SEMにおいて実行した。少量の試料を試料ホルダー上に分散し、次いで、金でコーティングし、そして500倍の倍率で調査した。
6.2 非晶形の調製
化合物1の非晶形は、図5に示される化合物1の噴霧乾燥プロセスから得られた。噴霧乾燥プロセスは、(1)25℃において化合物1をメタノールと混合して、懸濁液を得ること;(2)121℃まで加熱すること;(3)表1または表2の条件下で噴霧乾燥して、非晶質固体形を得ること;及び(4)得られた固体を回収することを含む。あるいは、噴霧乾燥プロセスは、(1)化合物1をアセトンと混合して、溶液を得ること;(2)表3の条件下で噴霧乾燥して、非晶質固体形を得ること;及び(3)得られた固体を回収することを含む。得られた化合物1の非晶形は、エタノール中に易溶性であることがわかった。
表1.噴霧乾燥条件A
Figure 2017520605
* 噴霧化圧力は実行中一定して上昇した
** 乾燥収率は、乾燥バルク及び乾燥SDP試料のみを含む
表2.噴霧乾燥条件B
Figure 2017520605
表3.噴霧乾燥条件C
Figure 2017520605
非晶形XRPDは、図1に示されるように、結晶質回折パターンを含まず、そして非晶質化合物に典型的なハローを有する。非晶質化合物1の代表的なDSCサーモグラムを図2A及び図2Bに示す。これらは、代表的なガラスの転移及び/または融解温度を示す。
図3A及び図3Bは、非晶質化合物1の代表的なSEM像である。
非晶質化合物1の代表的な粒径分布パターンを、図4A、図4B及び図4Cに示す。
安定性の研究は、非晶形が、図6に示すように、そのHPLC純度で、または図7に示すように、そのXRPDでのいずれかで、3カ月にわたって化学的及び物理的に安定であることを示した。
6.3 非晶形の溶解
ある特定の条件下での化合物1の非晶形の溶解時間を表4に提示する。
表4.化合物1の非晶形の溶解時間
Figure 2017520605
6.4 非晶形の配合物
化合物1の非晶形を含有する配合物及び服用量を表5、表6及び表7に提示する。
表5.配合物A及びB
Figure 2017520605
表6.追加的配合物
Figure 2017520605
表7.服用量
Figure 2017520605
6.1 非晶質化合物1の用量調製手順
再構成手順
表8.薬物製品中間体(DPI)バイアル及び再構成キット
Figure 2017520605
Figure 2017520605
全再構成は、ISOクラス5空気清浄度環境及び生物学用安全キャビネット下で実行されるべきである。使用された全注射器は滅菌されていなければならない。この手順における針は、16G 1インチまたは18G 1インチのPrecision Glide針である。全バイアルストッパーは、貫通前に70%のイソプロピルアルコールで殺菌されなければならない。無菌薬物調製についての現場特有の手順に従わなければならない。DPIバイアルを冷蔵庫から取り出し、そして以下のステップの開始の10分間前に、制御された室温にさせる。
18G針を使用して、バイアル2に挿入して、バイアルを裏返し、そして4.6mlのエタノールを引き出す。針を有する注射器をバイアル2から取り外し、そしてバイアル1中にエタノールを注入し、バイアル内の圧力のバランスを取るため、最後にバイアル1から同体積の空気を確実に引き出す。針を有する注射器をバイアル1から取り外し、そして激しく振盪し、バイアルの壁からいずれの粉末も除去する。白色の沈殿物がバイアルの壁を均一に被覆するまで、およそ3分間、上下に激しく振盪する。16G針を使用して、バイアル3に挿入させ、バイアルを裏返し、そして26.3mlのPEG/エタノールを引き出す。針を有する注射器をバイアル3から取り外し、バイアル1中に挿入し、そして溶液を白色沈殿に注入する。バイアルの壁から全ての白色沈殿を除去するために、バイアル1を回転させる。次いで、固体が完全に溶解するまで、最低5分間、激しく上下に振盪する。18G針を有する注射器をバイアル4に取り付け、バイアルを裏返し、そして10.3mlの生理食塩水を引き出す。針を有する注射器をバイアル4から取り外し、針を有する注射器をバイアル1に取り付け、そして溶液に直接注入する。バイアル内の圧力のバランスを取るため、最後にバイアル1から同体積の空気を確実に引き出す。注記:溶液中で最初のクラッシュアウトがあるであろう。これは予想され、そして振盪時に明確になるべきであり、またバイアルはこのプロセスの間に温かくなるであろう。注入直後に、針を有する注射器を取り外し、そしておよそ3分間、激しく上下に振盪する。溶液は透明なままであるべきである。注記:微細発砲が存在し得、これは予想される。16G針を有する注射器をバイアル1に取り付け、バイアル1を裏返し、そして以下の表で概説された用量に従って、バイアル1(親バイアル)から適切な量の溶液を引き出す。
表9.用量調製
Figure 2017520605
針を有する注射器をバイアル1から取り外し、針を有する注射器をバイアル7に取り付け、そしてバイアル7に溶液を注入する。バイアル7内の圧力のバランスを取るため、最後にバイアル7から同体積の空気を確実に引き出す。16G針を有する注射器をバイアル5に取り付け、バイアル5を裏返し、そして上記の表によって概説された用量に従って、適切な量のQS溶液を引き出す。針を有する注射器をバイアル5から取り外し、針を有する注射器をバイアル7に挿入し、そして溶液にバイアル7に注入する。バイアル7内の圧力のバランスを取るため、最後にバイアル7から同体積の空気を確実に引き出す。針を有する注射器をバイアル7から取り外し、15秒間、激しく振盪し、混合する。最終体積は約40mlであるべきである。16G針を有する注射器をバイアル7に取り付け、バイアル7を裏返し、そして全40mlの最終溶液を引き出す。
対象投与手順
溶解していない薬物粒子によって誘導される可能性がある薬物析出を防ぐために、最終溶液は、可能な限り早く、そして8時間以前に0.2μmインラインフィルターを通して対象に投与されるべきであり、かつ上記の「再構成手順」の後の現場間での輸送のために、制御された室温(15℃〜30℃)に保持されるべきである。注射器をバイアル7から取り外し、そしてシリンジポンプ上に配置する。対象への投与のため、0.2ミクロン Ultrasite Filtered Extension Setを注射器に取り付ける。注入前に管の下準備を行う。バイアル6からQS溶液で患者ラインを洗い流す。全40mlの最終溶液の1時間にわたる投与のためにポンプを設定する。投与後、バイアル6からQS溶液で患者ラインを洗い流す。
本明細書で開示された実施形態は、開示された実施形態のいくつかの態様の例示として意図される実施例において開示された特定の実施形態によって範囲を限定されず、かつ機能的に同等であるいずれの実施形態も、本開示によって含まれる。実際に、本明細書に開示された実施形態の種々の修正は、本明細書に示されるもの及び記載されるものに加えられるものであり、当業者に明らかになるであろう。かつそれらは、添付の請求の範囲に含まれるように意図される。
多くの参考文献が引用されているが、それらの開示は、参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の化合物は、本明細書で提供される治療方法で使用するためのものである。

Claims (38)

  1. 化合物1またはその互変異性体:
    Figure 2017520605
    を含む非晶形。
  2. 実質的に図1に示されるX線粉末回折パターンを有する、請求項1に記載の非晶形。
  3. 無水である、請求項1に記載の非晶形。
  4. 実質的に非晶質である、請求項1に記載の非晶形。
  5. がんの治療及び予防方法であって、それを必要としている対象に、化合物1の有効量を投与することを含み、前記がんが、固形腫瘍または血液がんである、前記方法。
  6. 前記固形腫瘍が、膀胱がん、乳がん、中枢神経系がん、結腸直腸がん、胃腸がん、内分泌がん、眼がん、女性泌尿生殖器がん、頭頸部がん、肝臓がん、肺がん、皮膚がん、軟組織がん、骨がん、扁平上皮がん、膵臓がん、腎臓がん、前立腺がんまたはトリプルネガティブ乳がんである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記固形腫瘍が、トリプルネガティブ乳がんである、請求項5に記載の方法。
  8. 前記血液がんが、白血病、リンパ腫または多発性骨髄腫である、請求項5に記載の方法。
  9. 前記白血病が、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性T細胞白血病、B細胞前駆白血病、急性前骨髄球白血病(APML)、形質細胞白血病、骨髄単芽球性/T−ALL、B骨髄単球性白血病、赤白血病、M−CML及びM−AMLから選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記リンパ腫が、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、B細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)及び大細胞型免疫芽球性リンパ腫から選択される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記血液がんが、多発性骨髄腫である、請求項5に記載の方法。
  12. がん転移の予防方法であって、それを必要としている対象に、請求項1に記載の非晶形の有効量を投与することを含む、前記方法。
  13. がん幹細胞の根絶方法であって、それを必要としている対象に、請求項1に記載の非晶形の有効量を投与することを含む、前記方法。
  14. がん幹細胞の分化誘導方法であって、それを必要としている対象に、請求項1に記載の非晶形の有効量を投与することを含む、前記方法。
  15. がん幹細胞死の誘導方法であって、それを必要としている対象に、請求項1に記載の非晶形の有効量を投与することを含む、前記方法。
  16. 前記がんが、固形腫瘍または血液がんである、請求項12、13、14または15に記載の方法。
  17. 前記固形腫瘍が、膀胱がん、乳がん、中枢神経系がん、結腸直腸がん、胃腸がん、内分泌がん、眼がん、女性泌尿生殖器がん、頭頸部がん、肝臓がん、肺がん、皮膚がん、軟組織がん、骨がん、扁平上皮がん、膵臓がん、腎臓がん、前立腺がんまたはトリプルネガティブ乳がんである、請求項16に記載の方法。
  18. 前記固形腫瘍が、トリプルネガティブ乳がんである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記血液がんが白血病である、請求項16に記載の方法。
  20. 約0.1〜5重量%の請求項1に記載の非晶形、約50〜80重量%のポリエチレングリコール(PEG)、約5〜30重量%のエタノール(EtOH)及び約15〜45重量%の生理食塩水を含む、医薬組成物。
  21. 約1g〜約60gのPEG、約1g〜約20gのEtOH及び約1g〜約20gの生理食塩水を含む、約0.5g〜約100gの液体中に、約0.1mg〜約1500mgの請求項1に記載の非晶形を含む、医薬組成物。
  22. 薬剤としての使用するための、請求項1に記載の非晶形。
  23. がんの治療方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含み、前記がんが固形腫瘍または血液がんである、前記非晶形。
  24. がんの予防方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含み、前記がんが固形腫瘍または血液がんである、前記非晶形。
  25. 前記固形腫瘍が、膀胱がん、乳がん、中枢神経系がん、結腸直腸がん、胃腸がん、内分泌がん、眼がん、女性泌尿生殖器がん、頭頸部がん、肝臓がん、肺がん、皮膚がん、軟組織がん、骨がん、扁平上皮がん、膵臓がん、腎臓がん、前立腺がんまたはトリプルネガティブ乳がんである、請求項23または24に記載の使用のための非晶形。
  26. 前記固形腫瘍が、トリプルネガティブ乳がんである、請求項23または24に記載の使用のための非晶形。
  27. 前記血液がんが、白血病、リンパ腫または多発性骨髄腫である、請求項23または24に記載の使用のための非晶形。
  28. 前記白血病が、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性T細胞白血病、B細胞前駆白血病、急性前骨髄球白血病(APML)、形質細胞白血病、骨髄単芽球性/T−ALL、B骨髄単球性白血病、赤白血病、M−CML及びM−AMLから選択される、請求項27に記載の使用のための非晶形。
  29. 前記リンパ腫が、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、B細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)及び大細胞型免疫芽球性リンパ腫から選択される、請求項27に記載の使用のための非晶形。
  30. 前記前記血液がんが、多発性骨髄腫である、請求項23または24に記載の使用のための非晶形。
  31. がん転移の予防方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含む、前記非晶形。
  32. がん幹細胞の根絶方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含む、前記非晶形。
  33. がん幹細胞の分化誘導方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含む、前記非晶形。
  34. がん幹細胞死の誘導方法で使用するための、請求項1に記載の非晶形であって、前記方法が、それを必要としている対象に、前記非晶形の有効量を投与することを含む、前記非晶形。
  35. 前記がんが、固形腫瘍または血液がんである、請求項31、32、33または34に記載の使用のための非晶形。
  36. 前記固形腫瘍が、膀胱がん、乳がん、中枢神経系がん、結腸直腸がん、胃腸がん、内分泌がん、眼がん、女性泌尿生殖器がん、頭頸部がん、肝臓がん、肺がん、皮膚がん、軟組織がん、骨がん、扁平上皮がん、膵臓がん、腎臓がん、前立腺がんまたはトリプルネガティブ乳がんである、請求項35に記載の使用のための非晶形。
  37. 前記固形腫瘍が、トリプルネガティブ乳がんである、請求項36に記載の使用のための非晶形。
  38. 前記血液がんが白血病である、請求項35に記載の使用のための非晶形。
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