JP2017222568A - 改善された耐候性を有するリン酸塩ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】改善された耐候性を有するが、しかしそれにもかかわらず、リン酸塩ガラスに通常課されるその他の要求を満たすリン酸塩ガラス、該リン酸塩ガラスの製造方法並びにフィルターガラスとして、殊に熱線吸収ガラスとしての該リン酸塩ガラスの使用。【解決手段】本発明のリン酸塩ガラスは、次の成分(酸化物基準での質量%):P2O5:66〜85、Al2O3:10〜30、SiO2:0.1〜10、B2O3:0〜2、Fe2O3:0.1〜7を含有し、Al2O3の、SiO2に対する質量割合の比が、少なくとも2である。【選択図】なし

Description

リン酸塩ガラスは、劣悪な耐候性(Klimabestaendigkeit)を有することが知られている。リン酸塩ガラスは、殊に大気湿分により侵食され、かつかさばる塩を形成しながら分解する。コーティングされたリン酸塩ガラスでさえ、その保護されていない側から、空気湿分により侵食される。広範囲に及ぶ保護を、該ガラスの完全な封入(Verkapselung)のみが提供するが、しかし該封入は、高いコストと結び付いており、加えて該ガラスのそれぞれの使用分野によっても不可能でありうる。
該ガラスの使用分野に応じて、代替的なガラス系に簡単に換えることもできない。例えば、フィルターガラスの場合であって、その吸収特性及び泡の等級に関して高い光学的要求を満たすべきである場合に、より耐候性のケイ酸塩ガラスの使用は通例不可能である、それというのも、相応する光学的要求は、リン酸塩ガラスによってのみ満たされるからである。
米国特許第2359789号明細書(US 2,359,789 A)及び英国特許出願公告第576205号明細書(GB 576,205 A)には、殊に化学的侵食(chemische Angriffe)に対して安定化されているリン酸塩ガラスが記載されている。もちろん、これらの刊行物は、SiOの高い割合が、そのガラス特性に不利な作用を及ぼさないこと、及び該ガラスがゆえに経済的な考慮から、できるだけ高い割合のSiOを有すべきであることを教示する。そのことから、Alの、SiOに対する質量割合の比及びPの、SiOに対する質量割合の比について小さすぎる値となる。そのうえ、これらの刊行物は、該製造のための主原料としてのメタリン酸アルミニウムの使用を教示し、それにより、該ガラス中で、Pの、Alに対する高すぎる比となる。
これまで、リン酸塩ガラスの劣悪な耐候性は、まず第一に、そのリン酸塩(P)の吸湿性に起因されるはずであることを前提としている。リン酸塩フリーのフィルターガラスは、所望のフィルター特性を有しないので、その劣悪な耐候性は必然的に甘受されていた。
米国特許第2359789号明細書 英国特許出願公告第576205号明細書 特開平01−167257号公報 国際公開第2016/098554号
本発明の課題は、ゆえに、改善された耐候性を有するが、しかしそれにもかかわらず、前記の、かつリン酸塩ガラスに通常課されるその他の要求を満たす、リン酸塩ガラスを提供することであった。
本発明において、意外なことに、酸化ホウ素含有リン酸塩ガラスの劣悪な耐候性が、そのリン酸塩にではなくて、B(酸化ホウ素)に、優先的に起因されうることが見出された。これらの結果を立証して説明したものをこれまで見出すことができなかった。もしかすると、そのリン酸塩ネットワークがまず最初にポリリン酸塩に分解し、かつ水が挿入するように挙動し、このことが少なくとも短期間の侵食の際に、乾燥後に再び“きれい”に見える表面をもたらす。それに対して、酸化ホウ素は、他のガラス成分とよりいっそう結晶質の塩を形成し、該塩がさらなるプロセスにおいて、凝結核として小滴形成に利用されるように思われる。
意外なことに、さらに、BをAlで置換することによって、AlがBのようにそのガラス構造中へ組み込まれ、ひいてはその他の点で匹敵しうる性質を有するガラスが得られるにもかかわらず、改善された耐候性を有するリン酸塩ガラスを得ることができることが見出された。さらにまた、該リン酸塩ガラスが、ホウ素をアルミニウムと(もしくは酸化ホウ素を酸化アルミニウムと)交換することによって、該ガラスの所望のフィルター特性が損なわれることなく、耐引っかき性及び層付着(Schichthaftung)のようなさらなる性質に関しても改善できることが見出された。
少ない割合のBを有するリン酸塩ガラスは、同様に先行技術から知られている。もちろん、そのようなガラスは、CuO含有ガラスである。通常の使用分野は、センサ保護である。ゆえに、これらのガラスは既に近赤外(NIR)において吸収しなければならない。殊に、既に約700nmの波長からの著しい吸収は、例えば特開平01−167257号公報(JP H01-167257 A)及び国際公開第2016/098554号(WO 2016/098554 A1)に記載されたように、普通である。そのようなフィルターガラスの通常の使用厚みは、≦0.3mmの範囲内にある。
先行技術から知られたCuO含有フィルターガラスは、熱線吸収ガラスとして使用可能ではない、それというのも、これらのフィルターガラスは、必要な高いCuO含有量及びそれと結び付いた700nm〜1000nmの範囲内の高い吸収に基づき、強い青色に着色されているからである。ゆえに、これらのガラスはブルーガラスとも呼ばれる。
加えて、該CuO含有フィルターガラスが、該ガラスの茶色化ないし黒色化をまねくかもしれないコロイド銅の形成(銅鏡(Kupferspiegel))を防止するために、酸化溶融されなければならないことが顧慮されるべきである。ゆえに、該CuO含有フィルターガラス中でのかなりの量のFeの使用は不可能である、それというのも、Feは、望ましくない茶色化(Braunfaerbung)と結び付くかもしれないFe2+からFe3+への酸化を防止するために、還元溶融条件を必要とするからである。
Fe含有ガラスは、熱線吸収ガラスとして、例えば保護めがね用のガラスとして、特に適している、それというのも、これらは可視域においてわずかにのみ吸収し、ひいては本質的には無色であり、そのために色の混ざらない光学検査を可能にするからである。通常、3mmより大きい厚みを有するFe含有熱線吸収ガラスが使用されるが、保護めがねにおいて場合によってはより薄いものも使用される。
本発明のリン酸塩ガラスは、次の成分を(酸化物基準の質量%で)含有する:
: 66〜85
Al: 10〜30
SiO: 0.1〜10
: 0〜2
Fe: 0.1〜7、
ここで、Alの、SiOに対する質量割合の比は、少なくとも2である。
下記の吸収成分(殊にFe)以外の全ての成分が、母体ガラスを形成する。該母体ガラスの成分は、合計で100質量%になる。Feの質量百分率の割合及び場合によりさらなる吸収成分の質量百分率の割合は、足して付け加えられる。
公知のリン酸塩フィルターガラスは、それに対して、Bを明らかにより高い割合で有するので、公知のガラスは、本発明のガラスの有利な性質を達成しない。
本発明によれば、該ガラス中のBの含有量が少なければ少ないほど、いっそう改善された耐候性を有するリン酸塩ガラスが得られる。極めて特に好ましくは、該ガラスはゆえにBを含まない。もちろん、酸化ホウ素を全く含まないことは、常に簡単に達成できるとは限らない。該酸化ホウ素含有量を調節する際には、ゆえに、改善された耐候性の形の利益に加えて、その酸化ホウ素含有量の減少に必要な費用も顧慮されるべきである。本発明によれば、本発明のガラスは、多くとも2質量%、好ましくは多くとも1.5質量%、さらに好ましくは多くとも1質量%、さらに好ましくは多くとも0.75質量%、さらに好ましくは多くとも0.5質量%、さらに好ましくは多くとも0.25質量%、さらに好ましくは多くとも0.1質量%のBの含有量を有する。該ガラスが酸化ホウ素を含有する場合には、酸化ホウ素は少なくとも0.01質量%の割合で含まれている。
本発明のリン酸塩ガラスは、Pを多くとも85質量%の含有量で含有する。好ましくは、本発明によるガラスは、多くとも80質量%、さらに好ましくは多くとも75質量%のPを含有する。該ガラスがPを極めて多く含有する場合には、その耐候性は損なわれうる。本発明によるガラスは、しかしながら、少なくとも66質量%、好ましくはそれどころか少なくとも70質量%のPを含有する。
本発明によるガラスは、SiOを少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも0.5質量%、さらに好ましくは少なくとも1質量%、さらになお好ましくは少なくとも2質量%の含有量で含有する。もちろん、該ガラスは、多すぎるSiOも含有してはならない、それというのも、さもないと結晶化及び失透が起こりうるからである。ゆえに、該ガラスは、多くとも10質量%、好ましくは多くとも7.5質量%、さらに好ましくは多くとも5質量%、さらになお好ましくは多くとも3質量%、さらになお好ましくは多くとも2.9質量%、さらになお好ましくは多くとも2.5質量%のSiOを含有する。
本発明のリン酸塩ガラスの耐候性は、本発明によれば、Bが、できるだけ高い程度でAlにより置換されることによって改善される。そのことから、本発明によるガラスの相応して高いAl含有量となる。本発明によるガラスは、少なくとも10質量%、さらに好ましくは少なくとも15質量%、さらに好ましくは少なくとも17質量%、さらに好ましくは少なくとも18質量%のAl含有量を有する。該Al含有量は、しかし大きすぎてもいけない、それというのも、そのバッチはさもないと劣悪にのみ溶融し、かつ該ガラスの結晶化傾向も高まっているからである。本発明によるガラスは、ゆえに、多くとも30質量%、好ましくは多くとも25質量%、さらに好ましくは多くとも20質量%のAl含有量を有する。
意外なことに、Alの、SiOに対する質量割合の比も、本発明によるガラスの耐候性に影響を与えることが判明した。Alの、SiOに対する質量割合の比は、本発明によれば、少なくとも2、好ましくは少なくとも3、さらに好ましくは少なくとも4、さらに好ましくは少なくとも5、さらに好ましくは少なくとも6、さらに好ましくは少なくとも7、さらに好ましくは少なくとも8、さらに好ましくは少なくとも9、さらになお好ましくは少なくとも10である。好ましくは、Alの、SiOに対する質量割合の比は、多くとも20、より好ましくは多くとも15である。
の、Alに対する質量割合の比も、その耐候性に影響を与える。もちろん、この比に関して、所望のガラス特性を得るために、まさに小さい値が好ましい。Pの、Alに対する質量割合の比は、本発明によれば、多くとも5、好ましくは多くとも4.5、さらに好ましくは多くとも4.25、さらに好ましくは多くとも4.2、さらに好ましくは多くとも4.1、さらに好ましくは多くとも4.0、さらに好ましくは多くとも3.95、さらに好ましくは多くとも3.9、さらになお好ましくは多くとも3.75である。Pの、Alに対する質量割合の比は、本発明によれば、少なくとも1.0、より好ましくは少なくとも1.2、さらに好ましくは少なくとも1.5である。
さらに、Pの、SiOに対する質量割合の高い比の場合に、該ガラスの透過率が特に良好に調節されうることが見出された。Pの、SiOに対する質量割合の比は、本発明によれば、少なくとも5、好ましくは少なくとも10、さらに好ましくは少なくとも15、さらに好ましくは少なくとも20、さらに好ましくは少なくとも25、さらに好ましくは少なくとも26、さらに好ましくは少なくとも27、さらに好ましくは少なくとも28、さらに好ましくは少なくとも30、さらに好ましくは少なくとも35、さらに好ましくは少なくとも40、さらになお好ましくは少なくとも50である。Pの、SiOに対する質量割合の比は、本発明によれば、好ましくは多くとも150、より好ましくは多くとも100である。
本発明のガラスは、さらなる成分を含有することができる。殊に、本発明のガラスは、MgO、CaO、SrO及びBaOからなる群から選択される1種以上のアルカリ土類金属酸化物を含有することができる。本発明のガラス中のアルカリ土類金属酸化物の割合は、好ましくは0〜15質量%である。好ましくは、本発明によるガラスは、少なくとも1質量%、さらに好ましくは少なくとも2質量%、さらになお好ましくは少なくとも3質量%、さらになお好ましくは少なくとも4質量%のアルカリ土類金属酸化物を含有する。それにより、該ガラスの溶融温度を低下させることができる。アルカリ土類金属酸化物の割合は、しかしながら高すぎてもいけない、それというのも、さもないと結晶化が起こりうるからである。本発明によるガラスは、ゆえに、好ましくは多くとも15質量%、さらに好ましくは多くとも10質量%、さらに好ましくは多くとも9質量%、さらになお好ましくは多くとも8質量%のアルカリ土類金属酸化物を含有する。好ましいアルカリ土類金属酸化物は、CaO及び/又はMgOである。
好ましくは、本発明のガラスは、CaOを0ないし多くとも10質量%の含有量で含有する。好ましくは、本発明のガラスは、CaOを少なくとも0.5質量%、さらに好ましくは少なくとも1質量%、さらになお好ましくは少なくとも2質量%の含有量で含有する。それにより、該ガラスの溶融温度を低下させることができる。好ましくは、本発明によるガラスは、CaOを多くとも10質量%、さらに好ましくは多くとも5質量%、さらになお好ましくは多くとも3質量%の含有量で含有する、それというのも、さもないと結晶化が起こりうるからである。
好ましくは、本発明のガラスは、MgOを0ないし多くとも10質量%の含有量で含有する。好ましくは、本発明のガラスは、MgOを少なくとも0.5質量%、さらに好ましくは少なくとも1質量%、さらに好ましくは少なくとも2質量%、さらになお好ましくは少なくとも3質量%の含有量で含有する。それにより、該ガラスの溶融温度を低下させることができる。好ましくは、本発明によるガラスは、MgOを多くとも10質量%、さらに好ましくは多くとも5質量%、さらになお好ましくは多くとも4質量%の含有量で含有する、それというのも、さもないと結晶化が起こりうるからである。
本発明によるガラスは、BaOを含有することができるが、好ましくはしかしながら多くとも1質量%、さらに好ましくは多くとも0.5質量%、さらになお好ましくは多くとも0.1質量%の量で含有することができる、それというのも、さもないと結晶化が起こりうるからである。極めて特に好ましくは、本発明のガラスはそれどころかBaOを含まない。
本発明によるガラスは、SrOを含有することができるが、好ましくはしかしながら多くとも1質量%、さらに好ましくは多くとも0.5質量%、さらになお好ましくは多くとも0.1質量%の量で含有することができる、それというのも、さもないと結晶化が起こりうるからである。極めて特に好ましくは、本発明のガラスはそれどころかSrOを含まない。
本発明のガラスは、LiO、NaO、KO、RbO及びCsOの群から選択される1種以上のアルカリ金属酸化物を含有することができる。もちろん、それによってその溶融物はより腐食性になるので、その溶融槽からの供給物に基づき、結晶化がますます起こりうる。ゆえに、本発明によるガラスは、好ましくは多くとも10質量%、さらに好ましくは多くとも5質量%、さらに好ましくは多くとも2質量%、さらに好ましくは多くとも1質量%、さらに好ましくは多くとも0.5質量%、さらに好ましくは多くとも0.1質量%、さらになお好ましくは多くとも0.05質量%のアルカリ金属酸化物を含有する。極めて特に好ましくは、本発明によるガラスは、LiO、NaO、KO、RbO及びCsOの群からのアルカリ金属酸化物のうち1種以上を含まない。
本発明によるガラスは、次の成分の毒性及び生態リスクに基づき、好ましくはPb、Cd、Ni及びAsを含まない。
本明細書において、該ガラスが、1種の成分を含まないか又は特定の1種の成分を含有しないと書いてある場合に、このことは、この成分が、せいぜいのところ不純物として該ガラス中に存在することが許されることを意味している。このことは、この成分が、本質的な量で含まれていない及び/又は該ガラスにガラス成分として添加されないことを意味する。本質的ではない量は、本発明によれば、1000ppmより小さい、好ましくは500ppmより小さい及び最も好ましくは100ppmより小さい量である。
好ましくは、本発明によるガラスは、本明細書においてガラス成分として挙げていない成分も含まない。
好ましい一実施態様によれば、本発明によるガラスの母体ガラスは、本質的には、成分P、Al、SiO、CaO及びMgOからなる。このことは、該ガラスの好ましくは少なくとも90質量%、さらに好ましくは少なくとも95質量%、さらに好ましくは少なくとも97.5質量%、さらに好ましくは少なくとも99質量%、さらに好ましくは少なくとも99.5質量%、さらになお好ましくは少なくとも99.9質量%が、前記の成分からなることを意味する。
フィルターガラスとしての使用の場合に、該ガラスは、吸収成分を0.1ないし好ましくは15質量%の合計の割合で含有する。
吸収成分として、該ガラス(すなわち該母体ガラス)に、次の群から選択される1種以上の成分を添加することができる:Fe、CoO、CuO、CeO、Cr、Er、Nd、Yb、Pr。Feは該ガラス中に含まれている。酸化鉄は、熱線吸収ガラスのため、例えば保護めがね用のガラスのための、吸収成分として、特に適している、それというのも、Fe2+は可視域においてわずかにのみ吸収するので、得られたガラスは、本質的には無色であり、そのために色の混ざらない光学検査を可能にするからである。
Feは、―例えば熱線吸収ガラスとしての使用の場合に―0.1〜7質量%の量で含まれている。好ましくは、0.2〜6質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%、さらになお好ましくは1〜4質量%を添加することができる。好ましくは、Feは、少なくとも0.1質量%、さらに好ましくは少なくとも0.2質量%、さらに好ましくは少なくとも0.5質量%、さらに好ましくは少なくとも1.0質量%、さらに好ましくは少なくとも1.5質量%の量で添加される。好ましくは、Feは、多くとも7質量%、さらに好ましくは多くとも6質量%、さらに好ましくは多くとも5質量%、さらに好ましくは多くとも4質量%の量で添加される。
鉄用の還元剤として、好ましくは糖(Zucker)又は他の有機還元剤が0.5〜5質量%、さらに好ましくは1〜4質量%の量で添加される。還元溶融条件は、望ましくない茶色化と結び付くかもしれないFe2+からFe3+への酸化を防止するのに利用される。
それとは対照的に、CuO含有フィルターガラスは、該ガラスの茶色化ないし黒色化をまねくかもしれないコロイド銅の形成を防止するために、酸化溶融されなければならない。特に好ましい実施態様において、本発明のガラスはゆえにCuOを含まない。さらに好ましくは、本発明のガラスは、成分CoO、CuO、CeO、Cr、Er、Nd、Yb及びPrのうち1種以上を含まない。
好ましくは、本発明によるガラスは、少なくとも1.40、さらに好ましくは少なくとも1.45、さらに好ましくは少なくとも1.50の屈折率nを有する。しかしながら、該屈折率は、好ましくは、1.70、さらに好ましくは1.60、さらに好ましくは1.55の値を超えるべきではない。
好ましくは、該ガラスは−30℃〜70℃の範囲内で、4〜7ppm/K、さらに好ましくは4.5〜6.5ppm/K、さらになお好ましくは5〜6ppm/Kの平均線熱膨張係数を有する。
該ガラスの純透過率は、400nm〜600nmの波長域において、1mmの試料厚みの場合に、好ましくは80%より大きく、さらに好ましくは85%より大きく、さらに好ましくは90%より大きく、さらに好ましくは93%より大きく、さらに好ましくは95%より大きい。それに対して、1000nm〜1300nmの波長域において、該純透過率は1mmの試料厚みの場合に、好ましくは20%より小さく、さらに好ましくは15%より小さく、さらに好ましくは10%より小さく、さらに好ましくは5%より小さく、さらに好ましくは4%より小さく、さらに好ましくは3%より小さく、さらに好ましくは2%より小さい。
純透過率(英語:“Internal Transmission”)の概念は、反射損失を含まない光透過率であると理解される。反射損失を含む光透過率は、本明細書において“透過率T”と呼ぶ。
本発明のリン酸塩ガラスは、フィルターガラスとして使用することができる。本発明によれば、殊に、熱線吸収ガラスとして又は保護めがね用のガラスとしての本発明によるリン酸塩ガラスの使用が好ましい。本発明はゆえに、本発明によるリン酸塩ガラスを含むフィルターにも関し、その際に、そのようなフィルターは好ましくは、熱線吸収フィルターであるか又は保護めがね用のガラスである。熱線吸収ガラスもしくは熱線吸収フィルターは、光源からの長波長の赤外放射が意図的に吸収されるべき場合に、例えば照明システム(例えば病院における手術用照明灯)、プロジェクタ、フォトコピー機、センサ技術に関する用途において、常に使用することができる。その際に、その熱は、熱くなる熱線吸収ガラスから意図的に除去することができる。さらなる用途は、例えばレーザー保護めがねである。
フィルターガラスとしての使用の場合に、該純透過率は、通過域、すなわち、光ができるだけ強度低下せずに通過されるべきである波長域において、例えば400nm〜600nmの波長域において、1mmの試料厚みの場合に好ましくは少なくとも85%、より好ましくは90%より大きい。阻止域において、例えば1000nm〜1300nmの波長域における熱線吸収フィルターとしての使用の場合に、該純透過率は、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、好ましくは多くとも15%、より好ましくは10%より小さい。
特に好ましくは、本発明のガラスは、熱線吸収ガラスとして使用される。殊にそのような使用のためには、本発明によれば、可視域における該ガラスの吸収が比較的少ないことが好ましい。好ましくは、400nm〜600nmの波長域における該純透過率は、1mmの試料厚みの場合に少なくとも85%、さらに好ましくは90%より大きい。好ましくは、400nm〜650nmの波長域における該純透過率は、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも75%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも85%である。
先行技術から知られたCuO含有フィルターガラスとは対照的に、本発明のガラスは好ましくは、可視スペクトルの長波長端でも比較的高い透過率を有する。好ましくは、650nm〜780nmの波長域における該純透過率は、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、少なくとも20%、さらに好ましくは少なくとも25%、さらに好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも35%、さらに好ましくは少なくとも40%である。好ましくは、650nm〜780nmの波長域における該透過率Tは、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、少なくとも15%、さらに好ましくは少なくとも20%、さらに好ましくは少なくとも25%、さらに好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも35%である。0.2mmの試料厚みの場合に、650nm〜780nmの波長域における該純透過率は、好ましくはそれどころか少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも75%、さらに好ましくは少なくとも80%である。0.2mmの試料厚みの場合に、650nm〜780nmの波長域における該透過率Tは、好ましくは少なくとも45%、さらに好ましくは少なくとも55%、さらに好ましくは少なくとも65%、さらに好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも75%である。
熱線吸収ガラスとしての使用にとって特に有利であると判明しているのは、680nm〜720nmの波長域における高い透過率である。好ましくは、680nm〜720nmの波長域における該純透過率は、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも70%である。好ましくは、680nm〜720nmの波長域における該透過率Tは、1mmの試料厚みの場合にそれぞれ、少なくとも25%、さらに好ましくは少なくとも35%、さらに好ましくは少なくとも45%、さらに好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも55%、さらに好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも65%である。0.2mmの試料厚みの場合に、680nm〜720nmの波長域における該純透過率は、好ましくはそれどころか少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%である。0.2mmの試料厚みの場合に、680nm〜720nmの波長域における該透過率Tは、好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも85%である。
上記のように、可視域におけるその吸収は、好ましくは比較的少ない。本発明によるガラスのこの好ましい性質は、該透過率が少なくとも50%である波長域の記述により説明されることができる。1mmの試料厚みの場合に、該純透過率は好ましくは、380nm〜720nm、さらに好ましくは360nm〜730nm、さらに好ましくは340nm〜740nm、さらに好ましくは320nm〜750nm、さらに好ましくは315nm〜770nm、さらに好ましくは310nm〜800nmの波長域において、少なくとも50%である。1mmの試料厚みの場合に、該透過率Tは好ましくは、390nm〜710nm、さらに好ましくは370nm〜720nm、さらに好ましくは350nm〜730nm、さらに好ましくは330nm〜740nm、さらに好ましくは320nm〜760nm、さらに好ましくは310nm〜780nmの波長域において、少なくとも50%である。0.2mmの試料厚みの場合に、該純透過率は好ましくは、320nm〜850nm、さらに好ましくは310nm〜900nm、さらに好ましくは300nm〜950nm、さらに好ましくは290nm〜1000nm、さらに好ましくは285nm〜1200nm、さらに好ましくは280nm〜1400nmの波長域において、少なくとも50%である。0.2mmの試料厚みの場合に、該透過率Tは好ましくは、330nm〜800nm、さらに好ましくは320nm〜850nm、さらに好ましくは310nm〜900nm、さらに好ましくは300nm〜950nm、さらに好ましくは295nm〜1100nm、さらに好ましくは290nm〜1200nmの波長域において、少なくとも50%である。
本明細書において、しばしば、1mm又は0.2mmの試料厚みが参照される。これに関して、本発明によるガラスもしくは該フィルターが、その用途において好ましくはより大きな厚みを有することが顧慮されるべきである。好ましくは、本発明のガラスもしくはフィルターは、1mmより大きい、さらに好ましくは1.5mmより大きい、さらに好ましくは2mmより大きい、さらに好ましくは2.5mmより大きい、さらに好ましくは3mmより大きい、さらに好ましくは3.5mmより大きい、さらに好ましくは4mmより大きい厚みを有する。該ガラスもしくは該フィルターの厚みは、その上限に関して、製造が溶融技術的に可能であることによってのみ制限されている。さらに、企図される用途にとってなお十分な透過率が与えられていなければならない。前記の用途のためには、多くとも100mmまで、好ましくは多くとも50mmまで、通常の変型に従い多くとも40mmまで、多くとも30mmまで、多くとも20mmまで又は多くとも10mmまでの厚みが好ましい。
本発明によるガラスを、85/85試験においてそれらの耐候性に関して試験した。この試験の場合に、該ガラスを、恒温恒湿室中で、85%の相対空気湿度で85℃の温度にさらす。該恒温恒湿室中で12、24及び48時間後に、該ガラスについて、目に見える欠陥を調べた。好ましくは、本発明によるガラスは、24時間後、より好ましくは48時間後に、前記の条件で、目に見える欠陥を有しない。
本発明によるのは、本発明によるリン酸塩熱線吸収フィルターガラスを製造する方法でもある。本発明による方法は、好ましくは次の工程を含む:
A.プレバッチを製造する工程
B.Fe及び糖を該プレバッチに添加する工程
C.得られたバッチを溶融する工程
D.該溶融物を冷却する工程。
Feは、好ましくは0.1〜7質量%の量で添加される。鉄用の還元剤として、好ましくは糖が0.5〜5質量%の量で添加される。
好ましい溶融温度は、1400℃〜1550℃、さらに好ましくは1450℃〜1500℃の範囲内にある。
好ましくは、保護ガス雰囲気下で溶融される。これは、酸素の割合をできるだけ少なく保持するため、ひいては、還元溶融条件の補助に寄与するために利用される。特に好ましい保護ガス雰囲気は、好ましくは窒素及び/又はアルゴンを含む。
代表的な例ガラス(例2)の透過スペクトル。 例ガラス2a(点線)及び2b(破線)の透過スペクトル。
実験結果
まず最初に、通常の鉄含有熱線吸収フィルターガラス(比較例1)中のBが、モル濃度で半分(例1)又は完全に(例2)、Alにより置換された実験室規模の溶融物を調合した。鉄用の還元剤として、糖を使用した。付加的に、空気からの酸素を、Arバブリングにより遮断した。その融解温度は、1450℃〜1500℃の範囲内にあった。B含有量の減少によって、該ガラスの透過特性は変わらなかった。得られた全てのガラスは、可視域における高い透過及び赤外域における高い吸収を有する熱線吸収ガラスであった。該純透過率は、400nm〜600nmの波長域において1mmの試料厚みの場合に常に90%超であった。それに対して、1000nm〜1300nmの波長域において、該純透過率は1mmの試料厚みの場合に、常に10%より小さかった。例2による代表的な例ガラスの透過スペクトルは図1に示されている。
3種の異なるガラス((i)通常のB含有ガラス(比較例1)、(ii)BがAlにより半分置換されたもの(例1)及び(iii)BがAlにより完全に置換されたもの(例2))を、いわゆる85/85試験において、それらの耐候性に関して試験した。この試験の場合に、該ガラスは、恒温恒湿室中で、85%の相対空気湿度で85℃の温度にさらす。該恒温恒湿室中で12、24及び48時間後に、該ガラスについて、目に見える欠陥を調べた。通常のB含有ガラスの場合に、24時間後に既に、線状の形態をした明らかな目に見える欠陥が現れ、これらの欠陥は48時間後に最も際立っていた。BがAlによりモル濃度で半分置換されたガラス中でも、散発的な線状の欠陥が観察され得た。これらの欠陥は、しかしながら、出発ガラスと比較して、はるかにずっとまれに見出され得た。BがAlによりモル濃度で完全に置換されたガラスにおいて、48時間後にも、縦長の欠陥を認識することはできなかった。極めて散発的に、焦点的な(fokale)欠陥が生じ、これらの欠陥は、BがAlによりモル濃度で半分置換されたガラスの場合にも認識することができ、おそらくZrO粒子を有する不純物に起因されうる。該実験結果からは、従って、その耐候性が、B含有量が低下するにつれて、増加することを読み取ることができる。
実験室規模の溶融物を槽規模に移行するために、その色調節に必要な還元条件のために、その原料からまず最初にプレバッチ(Vorgemenge)を製造し、これを次いでさらにFe及び糖と混合した。該実験のために、該プレバッチを相応して変更した。出発ガラス中で酸化ホウ素をリン酸塩として使用したので、幾つかの他の原料、例えばAl(OH)及び炭酸Mgを、使用した。本発明によるガラスは、第1表に示された組成を(酸化物基準の質量%で)有していた。その際に、該実施例及び比較例において母体ガラスを形成する成分P、B、Al、SiO、CaO、MgOの質量百分率の割合は、合計で100質量%になる。Feを、多様な量でそれぞれ足して付け加えた。
第1表:該ガラスの組成範囲(酸化物基準の質量%)
Figure 2017222568
出発ガラス(比較例1)と比較してB含有量の減少によって、該ガラスの透過特性は変わらなかった。可視域における高い透過及び赤外域における高い吸収を有する熱線吸収ガラスが得られた。同じように、熱成形(Heissformgebung)及びロール法による加工性に関して変化はあまり生じなかった。
もちろん、その耐候性は、100時間の85/85試験の結果が示したように、明らかに改善されることができた。通常のB含有熱線吸収フィルターガラスである出発ガラスの場合に、著しい目に見える欠陥が生じた。試験された本発明による減少した酸化ホウ素含有量を有するガラスの場合も、目に見える作用が認識され得た。これらは、しかしながら、明らかにあまり際立っておらず、また、それらの種類に応じて、出発ガラス中で観察された欠陥とは相違していた。出発ガラス中では、縦長の線状の形態をした欠陥であったのに対して、本発明によるガラス中の欠陥は、互いに離れた個々の点として生じた。減少したB含有量を有するガラスの場合に観察可能な目に見える欠陥は、おそらく、ZrO粒子を有する不純物に起因されうるものであり、これらの粒子がガラス中での結晶をまねいたものであろう。その溶融プロセス及び鋳込プロセスの最適化により、この種類の欠陥を完全に回避することができるはずである。該実験からは、従って、その耐候性が、B含有量が低下するにつれて、上昇することを読み取ることができる。
例ガラス2a及び2bの場合に、例ガラス2と比較して、添加されたFeの量を変えた。図2には、得られたガラスの透過特性への、添加されたFeの量の変化の影響が示されている。Feの量が増加するにつれて、該透過率は、図2から分かるように、低下する。
図面の説明
図1は、代表的な例ガラス(例2)の透過スペクトルを示す。1mmの厚みを有する試料の純透過率は、波長に対して作図されている。該ガラスが、可視域における高い透過及び赤外域における高い吸収を有する熱線吸収ガラスであることが分かる。
図2は、例ガラス2a(点線)及び2b(破線)の透過スペクトルを比較して示す。1mmの厚みを有する試料に相当する純透過率は、波長に対して作図されている。例ガラス2a及び2bは、可視域における高い透過及び赤外域における高い吸収を有する熱線吸収ガラスである。透過率が、Feの量が増加するにつれて低下することを認識することができる。

Claims (14)

  1. 次の成分(酸化物基準で、質量%):
    : 66〜88
    Al: 10〜30
    SiO: 0.1〜10
    : 0〜2
    Fe: 0.1〜7
    を含有し、Alの、SiOに対する質量割合の比が、少なくとも2である、リン酸塩ガラス。
  2. 該ガラスが多くとも1.5質量%のBの含有量を有する、請求項1記載のリン酸塩ガラス。
  3. 該ガラスが少なくとも70質量%のPを含有する、請求項1又は2記載のリン酸塩ガラス。
  4. 該ガラスが多くとも7.5質量%のSiOを含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラス。
  5. 該ガラスが少なくとも15質量%のAl含有量を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラス。
  6. Alの、SiOに対する質量割合の比が、少なくとも3である、請求項1から5までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラス。
  7. アルカリ土類金属酸化物の割合が0〜15質量%である、請求項1から6までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラス。
  8. 該ガラスが多くとも10質量%のアルカリ金属酸化物を含有する、請求項1から7までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラス。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラスを製造する方法であって、該方法が、次の工程:
    a.プレバッチを製造する工程
    b.Fe及び場合により糖を該プレバッチに添加する工程
    c.得られたバッチを溶融する工程
    d.該溶融物を冷却する工程
    を含む、前記方法。
  10. フィルターガラスとしての、殊に熱線吸収ガラスとして又は保護めがね用のガラスとしての、請求項1から8までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラスの使用。
  11. 請求項1から8までのいずれか1項記載のリン酸塩ガラスを含む、フィルター。
  12. 熱線吸収フィルターである、請求項11記載のフィルター。
  13. 保護めがね用のガラスである、請求項11記載のフィルター。
  14. 1mmより大きい厚みを有する、請求項11から13までのいずれか1項記載のフィルター。
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