JP2017067276A - 遊星歯車装置および遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法 - Google Patents

遊星歯車装置および遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遊星歯車装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりを確保する。【解決手段】遊星歯車10と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車40と、該内歯歯車と一体化されたケーシング50と、該ケーシングと相対回転するキャリヤ61と、ケーシングとキャリヤとの間に配置される主軸受71と、を備えた遊星歯車装置G1であって、ケーシングと一体化され、キャリヤと軸方向に空間P1を有して対向するカバー部材80を備え、キャリヤは、主軸受が配置される最外周部61Aと、該最外周部よりも径方向内側に設けられ該最外周部よりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部65(第1凹部66、第2凹部67)と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、遊星歯車装置および遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法に関する。
特許文献1に、遊星歯車と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車と、該内歯歯車と一体化されたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、を備えた遊星歯車装置が開示されている。ケーシングとキャリヤとの間には、主軸受が配置されている。
ケーシングにはカバー部材が一体化されている。カバー部材はキャリヤと軸方向に空間を有して対向しており、キャリヤとカバー部材との間の空間は、潤滑剤溜まりを構成している。
特開2006−38108号公報(図1)
特許文献1においては、キャリヤとの間により大きな潤滑剤溜まりを確保するために、装置全体の軸方向長さが大きくなるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりを確保することのできる遊星歯車装置を提供することその課題としている。
本発明は、遊星歯車と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車と、該内歯歯車と一体化されたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、前記ケーシングと前記キャリヤとの間に配置される主軸受と、を備えた遊星歯車装置であって、前記ケーシングと一体化され、前記キャリヤと軸方向に空間を有して対向するカバー部材を備え、前記キャリヤは、前記主軸受が配置される最外周部と、該最外周部よりも径方向内側に設けられ該最外周部よりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部と、を有する構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明によれば、ケーシングと相対回転するキャリヤが、凹部を備えている。この凹部は、主軸受が配置される最外周部よりも径方向内側に設けられ、該最外周部よりも軸方向反カバー部材側に凹んでいる。このため、装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、(当該凹部が形成されていなかった)従来のキャリヤを組み込んだ構成と比較して、より大きな潤滑剤溜まりを確保することができる。
なお、本発明は、遊星歯車と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車と、該内歯歯車と一体化されたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、前記ケーシングと一体化され、前記キャリヤと軸方向に空間を有して対向するカバー部材と、を備えた遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法であって、前記遊星歯車装置内に、当該遊星歯車装置の内部空間の第1の所定%に相当する量の潤滑剤を封入する初期封入工程と、当該遊星歯車装置を第1の所定期間運転した後に、前記内部空間の第2の所定%に相当する量の潤滑剤を追加封入する追加封入工程と、を含むことを特徴とする遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法という形で捉えることもできる。
本発明によれば、遊星歯車装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりを確保することができる。
本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の歯車装置の構成を示す断面図 図1の歯車装置を、カバー部材を取り除いて軸方向から見た右側面図 図1の歯車装置の第1キャリヤ側の外歯歯車を含む軸と直角の断面図 図1の歯車装置の第1キャリヤ単体の斜視図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例に係る遊星歯車装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の歯車装置の構成を示す断面図、図2は、該歯車装置を、カバー部材を取り除いて軸方向から見た右側面図、図3は、図1の歯車装置の第1キャリヤ側の外歯歯車を含む軸と直角の断面図である。なお、図1は、図3の矢視I−I線に沿う断面図に相当している。
概略を説明すると、この偏心揺動型の歯車装置(遊星歯車装置)G1は、外歯歯車(遊星歯車)10と、該外歯歯車10と噛合する内歯歯車40と、該内歯歯車40と一体化されたケーシング50と、該ケーシング50と相対回転する第1キャリヤ61と、を備える。
ケーシング50と第1キャリヤ61との間には、第1主軸受71が配置されている。ケーシング50にはカバー部材80が一体化されている。カバー部材80は第1キャリヤ61と軸方向に空間P1を有して対向している。第1キャリヤ61とカバー部材80との間の空間P1は、潤滑剤溜まりを構成している。第1キャリヤ61は、第1主軸受71が配置される最外周部61Aと、該最外周部61Aよりも径方向内側に設けられ該最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部65(第1凹部66、第2凹部67)と、を有する。
以下、より詳細に説明する。
偏心揺動型の歯車装置G1は、径方向中央に入力軸12を備える。入力軸12は、軸方向に貫通する大径の中空部12Sを有する。入力軸12の軸方向端部12Eには、タップ穴12Tが形成されている。タップ穴12Tを介して、該入力軸12に図示せぬモータ側からの動力を入力するための動力入力部材(図示略)が連結される。
入力軸12は、その外周に、外歯歯車10を揺動させるための2つの偏心部14を一体的に備えている。つまり、この入力軸12は、外歯歯車10を揺動させるための偏心部14を備えたクランク軸を構成している。2つの偏心部14の軸心C14は、入力軸12の軸心C12に対してそれぞれ偏心量eだけ偏心している。2つの偏心部14は、外歯歯車10の揺動バランスを取るために、互いに180度の位相差で偏心している。
偏心部14と外歯歯車10との間には、偏心部軸受16が配置されている。偏心部軸受16はリテーナ18を有し、専用の内輪、外輪を有さないニードル軸受で構成されている。なお、本明細書でのニードル軸受には、ころ軸受の概念が含まれる。
前記外歯歯車10は、偏心部14の外周に当該偏心部軸受16を介して組み込まれている。そのため、外歯歯車10の軸心C10は、入力軸(クランク軸)12の軸心C12に対して揺動する。
遊星歯車である外歯歯車10は、内歯歯車40に内接噛合している。内歯歯車40の軸心C40は、入力軸12の軸心C12と一致している。内歯歯車40は、ケーシング50と一体化された内歯歯車本体41と、該内歯歯車本体41の内周に軸方向に沿って形成されたピン溝42と、該ピン溝42に回転自在に組み込まれ当該内歯歯車40の内歯を構成する円柱状の内歯ピン43と、を有している。
図3に示されるように、本歯車装置G1では、内歯ピン43は、周方向に均等に配置されているのではなく、「2個配置」と「2個間引き」が交互に繰り返された態様で配置されている。この例では、実際に配置されている内歯ピン43は、30個である。
内歯ピン43をこのように配置しても、内歯歯車40の実質的な内歯の数は、間引きされた内歯ピンの分を含めた数(この例では60)に相当する数となる。内歯歯車40の実質的な内歯の数は、外歯歯車10の外歯の数(この例では58)よりも僅かだけ(この例では2だけ)多い。
外歯歯車10には、その軸心C10からオフセットした位置において、複数(図1では1本のみ図示)の内ピン22が貫通している。外歯歯車10には、内ピン22が貫通する複数の内ピン穴10Aが形成されている。内ピン22は、外歯歯車10を貫通しているため、該外歯歯車10の自転と同期した動きをする。
外歯歯車10の軸方向両側には、キャリヤ60(第1キャリヤ61および第2キャリヤ62)が配置されており、内ピン22は、該キャリヤ60によって支持されている。
より具体的には、内ピン22は、第1キャリヤ61の第1内ピン挿入穴61Qには、隙間嵌めで嵌入され、第2キャリヤ62の第2内ピン挿入穴62Qには、締まり嵌め(圧入)で嵌入している。つまり、グリースは、第1キャリヤ61の第1内ピン挿入穴61Qと内ピン22との間には入り込めるが、第2キャリヤ62の第2内ピン挿入穴62Qと内ピン22との間には入り込めない。
内ピン22には、摺動促進部材として、内ローラ24が外嵌されている。内ピン22と内ローラ24との間には、ニードル軸受26が軸方向に2列並んで配置されている。この構成により、内ピン22と内ローラ24との相対回転をきわめて円滑に行うことができ、結果として外歯歯車10を偏心部14の周りで円滑に揺動させることができる。
内ローラ24は、その一部が外歯歯車10の内ピン穴10Aと当接している。内ローラ24の外径は、内ピン穴10Aの内径よりも小さく、内ローラ24と内ピン穴10Aとの間には偏心部14の偏心量eの2倍に相当する隙間30が確保されている。外歯歯車10の揺動成分は、当該内ローラ24と内ピン穴10Aとの間に確保された隙間30によって吸収される。
キャリヤ60とケーシング50との間には主軸受70(第1主軸受71および第2主軸受72)が配置されている。キャリヤ60は、主軸受70を介してケーシング50と相対回転する。
具体的には、ケーシング50と第1キャリヤ61との間に配置される第1主軸受71は、内輪の機能を兼用する第1キャリヤ61の外周に形成された第1転走面71A、ケーシング50の内周に配置された第1外輪71B、および第1転走面71Aと第1外輪71Bとの間で転動する第1ボール71Cによって構成されている。ケーシング50と第2キャリヤ62との間に配置される第2主軸受72も、同様の構成とされている。
なお、本歯車装置G1においては、入力軸(クランク軸)12は、キャリヤ60の径方向内側において該キャリヤ60と相対回転している。入力軸12と第1キャリヤ61との間には、第1入力軸軸受31が配置されている。第1入力軸軸受31は、リテーナ33を有し、専用の内輪、外輪を有さないニードル軸受で構成されている。
また、入力軸12と第2キャリヤ62との間には、第2入力軸軸受32が配置されている。第2入力軸軸受32は、専用の第2内輪32A、第2外輪32B、および第2ボール32Cを有する玉軸受で構成されている。
第1キャリヤ61と第2キャリヤ62は、第2キャリヤ62側から一体的に突出されたキャリヤピン63および第1キャリヤ61側から挿入されたキャリヤボルト64を介して連結されている。キャリヤピン63は、外歯歯車10に形成されたキャリヤピン穴10Bを隙間を有して貫通している。つまり、外歯歯車10とキャリヤピン63は、外歯歯車10が揺動しても接触しない。第2キャリヤ62には、図示せぬ相手機械(被駆動軸)を連結するための連結ボルト穴62Sが形成されている。
次に、図1〜図3に、図4を合わせて参照して、本偏心揺動型の歯車装置G1の潤滑剤溜まりに関する構成について詳細に説明する。なお、図4は、本歯車装置G1の第1キャリヤ61の単体の斜視図である。
本歯車装置G1は、ケーシング50と一体化され、第1キャリヤ61と軸方向に空間P1を有して対向するカバー部材80を備える。この空間P1が後述する潤滑剤溜まりを構成している。以下ではこの空間P1を適宜潤滑剤溜まりP1とも称す。
本歯車装置G1のケーシング50は、ケーシング筒状部55と、該ケーシング筒状部55のカバー部材側端部において径方向外側に突出するケーシングフランジ部56と、を備える。
ケーシング50の軸方向カバー部材側端面50Eの形状は、4つの辺54を有する正方形をベースとし、かつ、該正方形の4つの角部が、ケーシング50の軸心C50(=内歯歯車40の軸心C40)と同心の半径R52の円弧52によって丸められた形状とされている。なお、カバー部材80の軸方向ケーシング側端面80Eの形状は、ケーシング50の軸方向カバー部材側端面50Eの形状と一致している。
ケーシング50とカバー部材80は、ケーシングフランジ部56に形成された連結穴56Sと、該連結穴56Sに対応してカバー部材80に形成された連結穴86Sを介して連結ボルト(取付部材)87によって着脱自在に連結され、一体化されている。
本歯車装置G1のカバー部材80は、カバー部材筒状部82と、該カバー部材筒状部82の軸方向キャリヤ側端部において径方向外側に突出するカバー部材フランジ部86と、カバー部材筒状部82の軸方向反キャリヤ側端部から径方向内側に向けて延在される竪壁部84と、を有する。
カバー部材80の竪壁部84は、カバー部材筒状部82の軸方向長さL82の分、カバー部材80の軸方向ケーシング側端面80Eから軸方向反キャリヤ側に後退した軸方向位置に形成されている。つまり、カバー部材80と第1キャリヤ61との間に形成される潤滑剤溜まりP1は、竪壁部84がカバー部材フランジ部86よりも軸方向反キャリヤ側に後退している分、(単純な平板状に形成されたカバー部材と比較して)より大きく確保されている。
なお、本発明においては、カバー部材80側については、必ずしもこのように潤滑剤溜まりP1を大きく確保する構成を有していなくてもよい。例えば、単純な平板状に形成された部材(筒状部がなく、カバー部材フランジ部86と竪壁部84が同一平面で構成された部材)で構成してもよい。これにより、歯車装置G1全体の軸方向長さを、より短縮できるようになる。
本歯車装置G1のカバー部材80の竪壁部84は、径方向中央に入力軸12が貫通する貫通孔84Sを有している。竪壁部84の貫通孔84Sと入力軸12との間には、第1オイルシール88が配置されている。竪壁部84の貫通孔84Sの近傍は、第1キャリヤ61側に若干突出・延在され、第1オイルシール88の配置面が広く形成されている。竪壁部84は、補強リブ87を放射状に備えている。
なお、ケーシング50とカバー部材80との間には、Oリング90が配置されている。ケーシング50と第2キャリヤ62との間には第2オイルシール91が配置されている。第2キャリヤ62と入力軸12との間には第3オイルシール92が配置されている。これにより、歯車装置G1の内部空間(第1オイルシール88、Oリング90、第2、第3オイルシール91、92によって密封される空間)P2が封止されている。
本歯車装置G1においては、該歯車装置G1の動力伝達機構を潤滑する潤滑剤として、該内部空間P2にグリースが封入される。本歯車装置G1では、チャネリング型の潤滑(後述)を意図しているため、ちょう度番号1号〜2号程度の比較的硬いグリースが潤滑剤として使用されている。
一方、本歯車装置G1の第1キャリヤ61は、第1主軸受71が配置される最外周部61Aと、該最外周部61Aよりも径方向内側に設けられ該最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部65と、を有する。
具体的には、本第1キャリヤ61は、凹部65として、1個の大きな第1凹部66と、9個の小さな第2凹部67とを有している。
第1凹部66は、第1キャリヤ61の最外周部61Aの径方向内側で、開口よりもやや小さい底面66Bを有する平皿形状に形成されている。第1凹部66は、周方向に一周繋がったリング状に形成されている。第1凹部66の底面66Bは、キャリヤボルト64の座面と面一である。第1凹部66の底面66Bは、第1キャリヤ61の内周縁61Bまで面一に形成されている。つまり、本歯車装置G1においては、キャリヤ60の内周縁61Bも、最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んでいる。
別言するならば、キャリヤボルト64の座面が、第1キャリヤ61の内周縁61Bを含め、周方向に一周繋がったリング状に拡大形成されることによって第1凹部66が形成されている。
第1凹部66は、第1キャリヤ61の最外周部61Aの径方向内側において、最外周部61Aの軸方向端面61A1よりも、軸方向深さδ66だけ、軸方向反カバー部材側に凹んだ底面66Bを含む。そのため、第1凹部66は、本実施形態において、「最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んでいる凹部」を構成している。第1凹部66は、第1キャリヤ61とカバー部材80との間の空間(潤滑剤溜まり)P1を、(該第1凹部66を有さない構成と比較して)より拡大している。
一方、第2凹部67は、9個の貫通孔61Pと、第1キャリヤ61と一体化されている内ピン22の軸方向端面22Eとによって構成されている。すなわち、貫通孔61Pは、第1キャリヤ61の最外周部61Aの径方向内側において、内ピン22の軸心C22と同軸に形成されている。この貫通孔61Pには、軸方向反カバー部材側から内ピン22が嵌入されている。内ピン22は、第1キャリヤ61と一体化されているため、その軸方向端面22Eが該貫通孔61Pの底面を構成していると捉えることができる。
つまり、貫通孔61Pおよび内ピン22の軸方向端面22Eは、第1キャリヤ61の最外周部61Aの径方向内側において、最外周部61Aの軸方向端面61A1よりも、軸方向反カバー部材側に凹んだ第2凹部67を構成していると言える。
なお、第1キャリヤ61のキャリヤボルト64の貫通孔61Sは、該キャリヤボルト64によって閉塞されており、「軸方向反カバー部材側に凹んでいる凹部」とは言えないため、本実施形態の凹部には相当しない。
また、キャリヤボルト64の頭部のカバー部材80側の端面64Eは、最外周部61Aの軸方向端面61A1よりも「軸方向カバー部材80側」に位置しているため、本実施形態の凹部には相当しない。
ただし、当該キャリヤボルト64の頭部のカバー部材80側の端面64Eが、もし、最外周部61Aの軸方向端面61A1よりも「軸方向反カバー部材側」に位置している場合には、当該キャリヤボルト64の頭部の端面64Eも、本実施形態の凹部に相当することになる。
なお、凹部の底面は、必ずしも軸と直角の平面で構成されている必要はない。例えば、軸と直角の面に対して角度を有する平面で構成されていてもよい。さらには、凹部の底面は、必ずしも平面で構成されている必要もない。例えば、曲面で構成されていてもよい。
凹部65は、キャリヤ60の最外周部61Aの軸方向端面61A1からの軸方向深さ(凹みの大きさ)が大きければ大きいほど、第1キャリヤ61とカバー部材80との間により大きな潤滑剤溜まりP1を確保することができる。そのため、本第1キャリヤ61の第1凹部66は、第1主軸受71の第1外輪71Bと径方向から見てδ(66B−71B1)だけ重なるように形成してある。換言するならば、第1凹部66の底面66Bは、第1主軸受71の第1外輪71Bの軸方向カバー部材側の端面71B1よりもδ(66B−71B1)だけ軸方向反カバー部材側に位置している。
また、本第1キャリヤ61の第2凹部67は、第1主軸受71の第1転走面71A、第1外輪71B、および第1ボール71Cと径方向から見て重なっている。
このように、各凹部の底面の軸方向位置は必ずしも一律(面一)である必要はない。
また、凹部65は、その底面の面積が大きければ大きいほど、第1キャリヤ61とカバー部材80との間により大きな潤滑剤溜まりP1を確保することができる。この観点で、凹部65の面積は、大きい方が好ましい。
ここで、「凹部の面積」とは、各凹部の底面または開口の面積の総和を意味している。特定の凹部の底面の面積と開口の面積とが異なる場合には、いずれか大きい方の面積と定義する。この定義によれば、例えば、本歯車装置G1の第1凹部66のように、開口よりも底面の方が小さい凹部の場合には、開口の面積が当該凹部の面積となる。一方、本歯車装置G1の第2凹部67のように、開口(貫通孔61Pの軸と直角の断面)の面積よりも底面(内ピン22の軸方向端面22E)の面積の方が大きい場合には、内ピン22の底面22Eの面積が、「凹部の面積」を意味することになる。
なお、凹部が、複数に分割されている場合のほか、本歯車装置G1のように、一つの大きな凹部の中に重ねて小さな凹部がある場合でも、各凹部の面積の総和が当該歯車装置での「凹部の面積」とされる。これは、大きな凹部、小さな凹部のそれぞれが、相乗的に潤滑剤溜まりを、拡大する機能を有しているからである(例えば第1凹部66のみを有し、第2凹部67を有さない構成と比較すると、第2凹部67を有していた方が、より潤滑剤溜まりを拡大できる)。
凹部の面積は、本発明を有効に機能させるためには、第1キャリヤ61の軸方向端面の面積(凹部の面積と、凹部以外の軸方向端面の面積とを合算したもの)の50%以上、より好ましくは60%以上確保されているのが望ましい。なお、本歯車装置G1においては、凹部65の面積(第1凹部66の開口部の面積+第2凹部67の内ピン22の軸方向端面22Eの面積の合計)は、第1キャリヤ61の軸方向端面の面積の約65%に至っている。
なお、図3の符号93は、給脂口(グリースの注入口)を示している。符号95は、該給脂口93の蓋体である。給脂口93は、ケーシング50を径方向に貫通し、第1キャリヤ61とカバー部材80との間に確保された潤滑剤溜まりP1以外の部位に開口している。具体的には、給脂口93は、内歯歯車40と外歯歯車10の噛合部位(内歯歯車40のピン溝42と内歯ピン43との間)に開口している。又、符号94は、排脂口(グリースの排出口)を示している。符号96は、該排脂口94の蓋体である。排脂口94は、内歯歯車40の軸心C40に対して、給脂口93の180度反対側に設けられている。つまり排脂口94も、第1キャリヤ61とカバー部材80との間に確保された潤滑剤溜まりP1以外の部位に開口している。
次に、本偏心揺動型の歯車装置G1の作用を説明する。
先ず、動力伝達系の作用から説明する。入力軸12は、図示せぬ動力入力部材を介してモータ側からの動力を受けて回転する。入力軸12が回転すると、入力軸12と一体的に形成された偏心部14が回転する。偏心部14が回転すると該偏心部14の外周に偏心部軸受16を介して組み込まれている外歯歯車10の軸心C10が揺動する。外歯歯車10は、内歯歯車40に内接噛合している。また、外歯歯車10の外歯の歯数58は、内歯歯車40の実質的な内歯の歯数60よりも2だけ少ない。
これにより、外歯歯車10は、入力軸12が1回回転する毎に、軸心C10が1回揺動し、噛合している内歯歯車40に対して歯数差分(2歯分)だけ位相がずれ、自転する。この自転成分が、外歯歯車10を貫通している内ローラ24、ニードル軸受26を介して内ピン22に伝達され、内ピン22は内歯歯車40の軸心C40の周りで公転する。
この内ピン22の公転により、該内ピン22が一体化されているキャリヤ60(第1キャリヤ61および第2キャリヤ62)が内歯歯車40の軸心C40の周りで回転(自転)する。この結果、第2キャリヤ62とボルト(連結ボルト穴62Sのみ図示)を介して一体化されている相手機械を回転・駆動することができる。
続いて、本歯車装置G1の潤滑剤の保持およびメンテナンスに関する作用について説明する。
一般に、遊星歯車装置の潤滑の手法には、いわゆる「チャーニング型の潤滑」と「チャネリング型の潤滑」とがある。両者は、明確な境界があるものではないが、定性的には、チャーニング型の潤滑とは流動性のある軟らかいグリース(ちょう度の高いグリース、ちょう度番号の小さなグリース)を用い、潤滑部位をグリースに浸らせる態様で潤滑を行う。そのため、チャーニング型の潤滑では、潤滑に必要なグリース量が多くなる傾向となる。また、チャーニング型の潤滑では、可動部材がグリースを押しのける態様で動くため、動力損失が大きくなり易い。しかし、チャーニング型の潤滑は、潤滑剤が使用によって劣化したときの交換(メンテナンス)は容易である。具体的には、新しい潤滑剤を給脂口93から注入することによって使用済みの潤滑剤を排脂口94から押し出すように排出させる、いわゆるグリースアップと称される交換手法を採用することができる。
一方、チャネリング型の潤滑とは、流動性の小さい硬いグリース(ちょう度の低いグリース、ちょう度番号の大きいグリース)を用い、潤滑部位に適量のグリースを付着させる態様で潤滑を行う。そのため、チャネリング型の潤滑では、潤滑に必要なグリース量は少なくて済む傾向となる。チャネリング型の潤滑は、可動部材がグリースを押しのける抵抗をより小さくできるため、動力損失をより小さく抑えることができる。しかし、チャネリング型の潤滑は、チャーニング型の潤滑のような、いわゆるグリースアップによる交換手法が採用できないため、潤滑剤が使用によって劣化したときは、装置を分解してグリースを塗り直すことになる。このため、作業者に、装置の構造に関する相応の知識が要求され、かつ手間も時間も掛かる(メンテナンスにコストが掛かる)。
そこで、本歯車装置G1においては、動力損失の小さなチャネリング型の潤滑を採用しつつ、メンテナンスをより簡易に行うことができるように設計することを意図した。
具体的には、本歯車装置G1では、ケーシング50と一体化され、第1キャリヤ61と軸方向に空間P1を有して対向するカバー部材80を備え、その上で、歯車装置G1内に、当該歯車装置G1の内部空間P2の第1の所定%に相当する量の潤滑剤を封入する(初期封入工程)。第1の所定%とは、本歯車装置G1を新規に製造したときに最初に封入するグリースの内部空間P2の容積に対する量(容積%)を意味している。具体的には、例えば、30%程度である。チャネリング型の潤滑を意図しているため、既に説明したように、グリースとしては、硬めのグリース、具体的にはちょう度番号で1号〜2号程度、或いはこれより大きいちょう度番号のグリースが封入される。
この初期封入は、歯車装置G1の組み立ての際に、必要な潤滑部位に、適量のグリースを付着させる態様で行われる。この結果、グリースは、第1キャリヤ61と第2キャリヤ62との間の潤滑の必要な部位に適正に封入される。なお、初期封入についても、歯車装置G1を組み立てた後に給脂口93から封入することを禁止するものではない。
そして、当該歯車装置G1を第1の所定期間運転した後(例えば2〜3年後)に、内部空間P2の第2の所定%(例えば、10%)に相当する量の潤滑剤を追加で封入する(追加封入工程)。この追加封入は、歯車装置G1を分解することなく、かつ排脂口94の蓋体96を閉塞した状態で(或いは極めて僅かに蓋体96を緩めた状態で)、内歯歯車40と外歯歯車10の噛合部位に開口している給脂口93から行う。追加の封入量(第2の所定%)は、多くの場合、第1の所定%より少なくてよい(多くしてもよい)。
潤滑部位には、既に既存のグリースが付着しており、また、排脂口94が閉塞または閉塞に近い状態とされているため、追加封入されたグリースには適度の圧力が掛かる。そのため、追加封入されたグリースは、大半の既存の(使用してきた)グリースを、第1主軸受71、第1入力軸軸受31、あるいは貫通孔61P等を介して潤滑剤溜まりP1側に押し出すと共に、一部の既存のグリースと合体して馴染み、品質が改善される。グリースの歯車装置G1外への排出は行われない。
このように、歯車装置G1を分解することなく、かつ既存のグリースを歯車装置G1の外部に排出することなく、潤滑剤のメンテナンスを完了するというのが、本歯車装置G1における潤滑剤のメンテナンス手法の大きな特徴である。
そして、この追加封入によるメンテナンスを行った後、当該歯車装置G1をさらに第2の所定期間運転した段階で、歯車装置G1の内部空間P2の第3の所定%に相当する量の潤滑剤を更に追加封入する(増量工程)。第2の所定期間は、第1の所定期間と同一でも、短くても、長くてもよい。第3の所定%は、第2の所定%と同一でも、少なくても、多くてもよい。
そして、増量工程を1回または複数回経ることによって、潤滑剤の総封入量が、内部空間P2の第4の所定%(例えば80%)に達したときに、着脱自在にケーシング50と一体化されているカバー部材80を該ケーシング50から取り外して、潤滑剤溜まりP1に溜まった潤滑剤を排出する。これにより、歯車装置G1のカバー部材80以外の部材を分解することなく、再び追加封入工程、或いは増量工程を繰り返すことが可能となる。
このような手順により、多くのメリットがありながらメンテナンスにコストが掛かるのが欠点と言われてきたチャネリング型の潤滑を採用する歯車装置G1において、簡易かつ低コストのメンテナンスを実現することが可能となる。
なお、上記メンテナンス手法は、カバー部材80以外の構成部材を分解しなくても済むということであり、当該分解をすることを全く「禁止する」というものではない。カバー部材80を含む歯車装置G1の構成要素の一部または全部を分解するメンテナンスを、例えば、潤滑剤の総封入量が、内部空間P2の第4の所定%に達する前に、適宜に行うのは自由である。
ここで、本歯車装置G1では、ケーシング50と一体化され、第1キャリヤ61と軸方向に空間P1を有して対向するカバー部材80と、を備えると共に、第1キャリヤ61は、第1主軸受71が配置される最外周部61Aと、該最外周部61Aよりも径方向内側に設けられ該最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部65(第1凹部66および第2凹部67)を有している。
そのため、第1キャリヤ61の凹部65の存在により、第1キャリヤ61とカバー部材80との間の潤滑剤溜まりP1は、カバー部材側端面が面一とされた(凹部がない)キャリヤが組み込まれる場合と比較して、より拡大されている。そして、この凹部65の存在によって潤滑剤溜まりP1が拡大されても、歯車装置G1全体の軸方向長さは、特に増大してはいない。したがって、歯車装置G1全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりP1を確保することができている。
特に、上記歯車装置G1では、第1凹部66は、周方向に一周繋がったリング状に形成されている。また、第1凹部66は、第1キャリヤ61の内周縁61Bまで形成され、該第1キャリヤ61の内周縁61Bも、最外周部61Aよりも軸方向反カバー部材側に凹んでいる。さらに、第1凹部66の底面66Bは、第1主軸受71(の第1外輪71B)と径方向から見てδ(66B−71B1)だけ重なっており、第2凹部67は、第1主軸受71の第1転走面71A、第1外輪71B、および第1ボール71Cと径方向から見て重なっている。これらの構成から、結果として、第1凹部66および第2凹部67は、第1キャリヤ61の軸方向端面の面積の50%以上(具体的には65%)の面積を有している。このため、軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりP1を確保することができている。
さらには、本歯車装置G1は、第1キャリヤ61の径方向内側において該第1キャリヤ61と相対回転する入力軸12と、該入力軸12と第1キャリヤ61との間に配置される第1入力軸軸受31と、を備えており、この第1入力軸軸受31が、専用の内外輪を有さないニードル軸受で構成されている。このため、第1凹部66が形成された分、第1キャリヤ61の内周縁61B近傍の軸方向長さが小さくなっているにも拘わらず、大きな容量の第1入力軸軸受31を配置することができている。逆に言うならば、第1入力軸軸受31の容量を低下させることなく、大きな第1凹部66を形成することを可能としている。
そして、本歯車装置G1では、さらに、カバー部材80側においても潤滑剤溜まりP1をより大きく確保する構成を採用している。これらの相乗効果により、軸方向長さの増大を抑えつつ、一層大きな潤滑剤溜まりP1を確保することができている。そのため、多少多めにグリースを追加封入しても、あるいは、多少頻繁にグリースを増量したとしても、潤滑剤溜まりP1に押し出されてきたグリースが短期間で限度量に達してしまうことをより効果的に防止できる。
なお、上記実施形態では、クランク軸(上記例では入力軸12)が内歯歯車40の軸心C40上に1個のみ設けられた、いわゆるセンタクランク型と称される偏心揺動型の歯車装置(遊星歯車装置)に本発明が適用されていた。しかし、偏心揺動型の遊星歯車装置には、外歯歯車を揺動させる偏心部を有するクランク軸が外歯歯車の軸心からオフセットされた位置に複数設けられた、いわゆる振り分け型と称される構成を採用したものも公知である。
本発明は、このような振り分け型の偏心揺動型の遊星歯車装置にも同様に適用可能である。さらには本発明は、偏心揺動型の遊星歯車装置だけでなく、例えば、単純遊星型の遊星歯車装置にも適用可能であり、同様な作用効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、「キャリヤに設けた凹部の存在により、遊星歯車装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ潤滑剤溜まりをより大きく確保する」という構成を、チャネリング型の潤滑を採用する遊星歯車装置に適用していた。しかし、本発明は、チャネリング型の潤滑を採用する遊星歯車装置にのみ有効な訳ではなく、チャーニング型の潤滑を採用する遊星歯車装置にも適用できる。
例えば、特許文献1では、チャーニング型の潤滑を採用する遊星歯車装置において、潤滑剤溜まりをより大きく確保することにより、潤滑性の向上に伴う長寿命化や高効率化を図っていた。本発明をチャーニング型の潤滑を採用する遊星歯車装置に適用した場合には「遊星歯車装置全体の軸方向長さの増大を抑えつつ、より大きな潤滑剤溜まりを確保し、潤滑剤の品質を長期に亘って良好に維持する」という有益な作用効果を得ることができる。
上記実施形態においては、カバー部材80を単一の部材で構成しているが、カバー部材の構成はこれに限定されず、例えば、カバー部材80を周方向に複数(例えば、2つ)に分割された部材を組み合わせて構成してもよい。
このような構成とすることにより、入力軸12の中空部12Sに配線等が挿通されている場合にも、配線等を取り外すことなく、カバー部材80を取り外すことができる。
なお、このようにカバー部材を分割構造とする場合には、オイルシール(上記例では88)を配置するのではなく、例えばラビリンス構造を採用するのが好ましい。
G1…偏心揺動型の歯車装置(遊星歯車装置)
10…外歯歯車(遊星歯車)
40…内歯歯車
50…ケーシング
61…第1キャリヤ
61A…最外周部
71…第1主軸受
80…カバー部材
65…凹部
66…第1凹部
67…第2凹部
P1…空間(潤滑剤溜まり)

Claims (9)

  1. 遊星歯車と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車と、該内歯歯車と一体化されたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、前記ケーシングと前記キャリヤとの間に配置される主軸受と、を備えた遊星歯車装置であって、
    前記ケーシングと一体化され、前記キャリヤと軸方向に空間を有して対向するカバー部材を備え、
    前記キャリヤは、前記主軸受が配置される最外周部と、該最外周部よりも径方向内側に設けられ該最外周部よりも軸方向反カバー部材側に凹んだ凹部と、を有する
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  2. 請求項1において、
    前記凹部は、周方向に一周繋がったリング状である
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記凹部は、前記キャリヤの内周縁まで設けられ、該キャリヤの内周縁も、前記最外周部よりも軸方向反カバー部材側に凹んでいる
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記凹部の底面は、前記主軸受と径方向から見て重なる
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記凹部は、前記キャリヤの軸方向端面の面積の50%以上の面積を有する
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記遊星歯車装置は、さらに、前記キャリヤの径方向内側において該キャリヤと相対回転する軸と、該軸と前記キャリヤとの間に配置される軸受と、を備え、
    該軸受は、専用の内外輪を有さないニードル軸受で構成される
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記カバー部材を、前記ケーシングに着脱自在に取り付ける取付部材を有する
    ことを特徴とする遊星歯車装置。
  8. 遊星歯車と、該遊星歯車と噛合する内歯歯車と、該内歯歯車と一体化されたケーシングと、該ケーシングと相対回転するキャリヤと、前記ケーシングと一体化され、前記キャリヤと軸方向に空間を有して対向するカバー部材と、を備えた遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法であって、
    前記遊星歯車装置内に、当該遊星歯車装置の内部空間の第1の所定%に相当する量の潤滑剤を封入する初期封入工程と、
    当該遊星歯車装置を第1の所定期間運転した後に、前記内部空間の第2の所定%に相当する量の潤滑剤を追加封入する追加封入工程と、
    を含むことを特徴とする遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法。
  9. 請求項8において、
    前記遊星歯車装置は、前記カバー部材が前記ケーシングと着脱自在に一体化された遊星歯車装置であって、さらに、
    前記追加封入工程の後に、当該遊星歯車装置を第2の所定期間運転した後に、前記内部空間の第3の所定%に相当する量の潤滑剤を更に追加封入する増量工程と、
    前記増量工程を1回または複数回経ることによって、前記潤滑剤の総封入量が、前記内部空間の第4の所定%に達したときに、前記カバー部材を取り外して、前記キャリヤと前記カバー部材との間の空間に溜まった潤滑剤を排出する排出工程と、
    を含むことを特徴とする遊星歯車装置の潤滑剤のメンテナンス方法。
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