JP2016001030A - 被挟持部材へのクリップ取付構造 - Google Patents

被挟持部材へのクリップ取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】クリップの挟持部材に対する着脱を容易にして取扱性及び再利用性に優れた構成にする。【解決手段】被挟持部材4を第一挟持部材1と第二挟持部材2とにより表裏から挟持した状態で、クリップ3の係合脚部35を前記両挟持部材の一方に設けられた貫通孔16に挿入し、前記貫通孔内に設けられた被係合部18aに係合する被挟持部材へのクリップ取付構造であって、クリップ3が係合脚部35を貫通孔16に挿入したり貫通孔16から引き抜く何れの操作によっても、係合脚部35もしくは被係合部18aの少なくともいずれか一方の弾性変形を伴って挟持部材に対し着脱可能となるようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、クリップを用いて物品を目的の部材に取り付ける仕様において、特に目的の部材が厚かったり軟質もしくは弾性のような場合、その部材を被挟持部材として第一挟持部材と第二挟持部材とで表裏から挟持した状態で、クリップを一方の挟持部材の貫通孔に挿入し係合するような構成に好適な被挟持部材へのクリップ取付構造に関する。
図9は特許文献1に開示されたクリップ取付構造を示している。 この例は、被挟持部材がフロアカーペット44、物品がフロアカーペット44上に取り付けられるフロアマット40である。構成部材は、フロアカーペット44の表裏からフロアカーペットを挟持する表挟持部材14及び裏挟持部材16と、前記挟持部材のうちフロアカーペット44の表側に位置する表挟持部材14に係合されるクリップ部材12とからなる。このうち、クリップ部材12は、ベース上面に突設された係止突起18と、ベース下面に突設された係止ピン22とからなる。係止突起18は、フロアマット側係止孔42に嵌入してフロアマットを固定する部分である。係止ピン22は、先端周囲に設けられて、後述する表挟持部材14の係止爪30と係合する凹部24を有している。
表挟持部材14は、裏挟持部材16の連結筒32内に嵌入される連結筒26と、連結筒26の上周囲に設けられて表挟持部材14に当接するフランジ部と、連結筒26の先端周囲に設けられた爪部28と、連結筒26内に設けられた複数の弾性係止爪30とを有している。係止爪30同士の対向間隙は、係止ピン22の外径よりも狭く形成されている。そして、各係止爪30は、係止ピン22の押入により拡開変形を伴って凹部24と係合可能となっている。
実開平5−47514号公報
上記クリップ取付構造では、フロアカーペット44を表挟持部材14と裏挟持部材16とにより表裏から挟持した状態から、クリップ部材12が表挟持部材14に対し係止ピン22を係止爪30同士の間の間隔に押入し凹部24と係止爪30先端との係合により取り付けられる。従って、この構造では、フロアカーペット44にフロアマット40を後付方式で簡単に取り付けることができる。
しかし、この構造では、図9(b)に示されるごとくクリップ部材12が係止爪30先端と係止ピン側凹部24との係合により取り付けられるため、クリップ部材12を取り外し方向に引っ張ると、係止爪30同士が間の間隔を狭める方向に弾性変形して取り外し不能つまり嵌め殺しとなる。仮に、クリップ部材12を強制的に引き抜くと、係止爪30を破損して再利用できなくなる。
本発明の目的は、以上のような課題を解消して、例えば、クリップを挟持部材に対して着脱可能、更には着脱容易にして再利用性に優れたものにすることにある。他の目的は以下の内容説明のなかで明らかにする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、図1〜図7を参照して特定すると、被挟持部材(4)を第一挟持部材(1)と第二挟持部材(2)とにより表裏から挟持した状態で、クリップ(3)の係合脚部(35)を前記両挟持部材の一方に設けられた貫通孔(16)に挿入し、前記貫通孔内に設けられた被係合部(18a)に係合する被挟持部材へのクリップ取付構造であって、前記クリップ(3)が前記貫通孔(16)に挿入したり貫通孔(16)から引き抜く何れの操作によっても、前記係合脚部(35)もしくは前記被係合部の少なくともいずれか一方の弾性変形を伴って前記挟持部材に対し着脱可能となることを特徴としている。
以上の本発明において、『被挟持部材』は、クリップを用いて目的の物品を取り付ける箇所を形成している部材であり、特にその部材が厚かったり発泡材等のごとく軟質もしくはゴム等のごとく弾性であるような場合、その部材を被挟持部材として第一挟持部材と第二挟持部材とで表裏から挟持した状態とされ、クリップを一方の挟持部材に係合できるよう処理される。『第一挟持部材』と『第二挟持部材』は、図1や図8に例示されるごとく被挟持部材を表裏から挟持し被挟持部材に装着可能な関係であればよい。従って、図1や図8を天地逆転した構成でも差し支えなく、その場合には同図の第一挟持部材が第二挟持部材となり、第二挟持部材が第一挟持部材となる。
クリップとしては、目的の物品を上記被挟持部材に挟持部材を介して取り付ける構成であり、被挟持部材に対してクリップの係合脚部を第一挟持部材ないしは第二挟持部材の貫通孔に挿入し係合する。用途は、特に限定されないが、一例を挙げると実開平3−85243号公報に開示のスカッフプレート用クリップ、それに類似のクリップである。また、『弾性変形』は、形態例のごとく隙間を介して行われるが、係合脚部又は被係合部の一方だけ弾性変形する構成と、係合脚部及び被係合部の両者が共に弾性変形する構成とを含む。
以上の本発明は、請求項2〜5で特定したように具体化されることがより好ましい。
(ア)前記被挟持部材は軟質もしくは弾性を有する部材であり、前記第一及び第二挟持部材は前記挟持部材に対する挟持方向への移動が規制された状態で締結される構成である(請求項2)。なお、形態では、移動を規制する手段として、図1に示されるごとく第一挟持部材では連結筒上周囲のフランジ部15、第二挟持部材ではフランジ部25を構成している弾性当接片部28を挙げたが、これらに類似の構成であればよい。
(イ)前記係合脚部に設けられて、前記クリップの前記貫通孔への挿入方向に向かうに伴って次第に拡がるように傾斜した傾斜部を有している構成である(請求項3)。なお、図1の傾斜部37aは、上から下に行くに従って次第に内側(中央側)より外側へ拡がるような傾斜(例えば、係合脚部が錨形であれば、略ハ字形のような傾斜)である。(請求項3)。
(ウ)前記被係合部は前記貫通孔の孔内側に突出した突出部に形成されていると共に、前記貫通孔のクリップ挿入端側は前記突出部の内径よりも大径の開口縁に形成されている構成である(請求項4)。
(エ)前記開口縁は、直径がクリップ挿入方向に向かうに従い次第に狭まって前記クリップの挿入を案内するガイド部を形成している構成である(請求項5)。
請求項1の発明は、クリップが挟持部材側貫通孔に挿入係合したり係合解除して引き抜く何れの操作によっても、係合脚部もしくは貫通孔周縁の少なくともいずれか一方の弾性変形(この弾性変形は図8の例だと係合脚部35が隙間38の存在、被係合部18aや23aが隙間19や29の存在)を伴って挟持部材に対し着脱可能となる。これにより、本発明は、被挟持部材へのクリップ取付構造として、クリップが挟持部材に着脱されるためメンテナンス等でクリップを確実に取り外すことができ、しかも取り外しが係合脚部もしくは被係合部の少なくともいずれか一方の弾性変形を伴って行われるため簡単であり再利用性に優れたものとなる。
請求項2の発明では、クリップ取付構造として、図1に例示されるごとく各挟持部材が挟持方向への移動を規制された状態で互いに締結されるため、被挟持部材が軟質又は弾性部材でも適用可能となる。
請求項3の発明では、図1及び図4の各(b)から推察されるごとくクリップの係合脚部が被係合部に係合した状態から係合解除してクリップを取り外す際に傾斜部を介して取り外し容易となる。
請求項4の発明では、クリップ取付操作において、貫通孔のクリップ挿入端側が大径の開口縁に形成されているためクリップの挿入操作を良好に行え、めくら作業も可能となる。取付後の係合状態では、突出部が係合脚部と当接し、係合脚部の貫通孔からの抜出しを防止する。
請求項5の発明では、請求項4において、貫通孔の開口縁が次第に狭まるよう形成れたガイド部になっているため滑らかに挿入でき、更には挿入力低減も可能となる。
(a)は形態の被挟持部材へのクリップ取付構造を示し、(b)は(a)のX部拡大図である。 図1のクリップ取付構造の各構成部材を分解して示す分解断面図である。 第一及び第二挟持部材と、クリップとの関係を示す分解斜視図である。 (a)は上記クリップを挟持部材に装着する過程を図1(b)に対応して示す要部拡大図、(b)は上記クリップを挟持部材から外す過程を示す要部拡大図である。 上記第一挟持部材単品で示し、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図である。 上記第二挟持部材単品で示し、(a)は上面図、(b)は右側面図、(c)は(b)のC−C線拡大断面図である。 上記クリップ単品で示し、(a)は上面図、(b)は右側面図、(c)は下面図である。 上記クリップ取付構造の変形例を示し、(a)は図1(a)に対応して示す断面図、(b)は(a)のX1部拡大図である。 特許文献1の構造を示し、(a)は文献1の図1、(b)は文献1の図2である。
以下、本発明の形態及び変形例を図面を参照して説明する。この説明では、被挟持部材へのクリップ取付構造を詳述した後、主な作動を明らかにし、最後に図8の変形例について言及する。
(構造)形態例のクリップ取付構造は、図1〜図7に示されるごとく被挟持部材4を表裏から挟持する第一挟持部材(以下、表側挟持部材1という)及び第二挟持部材(以下、裏側挟持部材2という)と、両挟持部材1,2の一方に設けられた貫通孔16に挿入し、該貫通孔内に設けられた被係合部18aに係合する取付用クリップ3とで構成されている。
ここで、表側挟持部材1、裏側挟持部材2、クリップ3の材質は共に樹脂成形品であるが、樹脂以外でも差し支えない。また、被挟持部材4は、厚さT寸法が比較的厚い発泡材や弾性材を想定しているが、金属や硬質樹脂等の鋼材であってもよい。被挟持部材4には、上記したスカッフプレート等の取付部材6を取り付ける箇所に対応させて表裏貫通した取付孔5と、表面側にあって取付孔5を中心として少し窪んだ凹部4aとが設けられている。取付孔5は裏側挟持部材2に対応した孔径からなる。凹部4aは省いてもよく、逆に裏面側にも付設するようにしてもよい。
表側挟持部材1は、図2及び図5に示されるごとく裏側挟持部材2に対し挿入される雄構成であり、大きくは貫通孔16を形成している連結筒10と、連結筒10の一端側周囲に突出したフランジ部15とからなる。連結筒10において、外周には、フランジ部15の下から縦方向に延びた複数(この例では周囲を四等分している4つ)のリブ11と、先端側周囲の径大部13とが設けられている。内周つまり貫通孔16は、挿入端側に設けられた開口縁17と、開口縁17に続いて挿入口付近に設けられた突出部18とを有している。なお、図1及び図2の表側挟持部材1は、図5(a)のA−A線断面図に対応している。
このうち、各リブ11は、連結筒10の略上下中間まで延び、更にリブ11より低いガイドリブ12を一体に有している。ガイドリブ12は、径大部13とほぼ同じ外径に形成されている。そして、連結筒10は、図1(a)のごとく裏側挟持部材の連結筒20内に対しガイドリブ12を介して挿入される。この例では、リブ11とガイドリブ12との間の段差が連結筒20に対する挿入規制部となる。また、径大部13は、連結筒10の外周面との間に規制用段差14を形成している。そして、段差14は、後述する連結筒20の係止片部22に設けられた段差22aと係合される。
一方、開口縁17は、直径がクリップ挿入方向である突出部18の内径に向かうに従い次第に狭まっている。換言すると、開口縁17は、略すり鉢(下側を裁断したすり鉢状)となつており、クリップ3の挿入を案内するガイド部として形成されている。また、突出部18は、貫通孔16の内径より小さな孔径、つまり貫通孔16の内径との間に段差となる最小孔径の被係合部18aを形成している。
すなわち、この被係合部18aは、図1及び図4のごとく開口縁17との間の上角部Y1と、貫通孔16との間の下角部Y2との間に位置している。上角部Y1は、図4(a)のごとくクリップ側係合脚部35が連結筒10内に挿入されるとき、その係合脚部35を構成している係合片部37が最初に当たる箇所である。下角部Y2は、係合片部37の傾斜部37aが係合する箇所である。上角部Y1と下角部Y2との間の内径は、係合片部37の先端に設けられた立片部37bが係合する箇所となる。
裏側挟持部材2は、図2及び図6に示されるごとく表側挟持部材1の連結筒20を受け入れる雌構成であり、大きくは貫通孔21を形成している連結筒20と、連結筒20の他端側周囲に突出したフランジ部25とからなる。連結筒20において、外周には、フランジ部25側から縦方向に延びた複数(この例では周囲を四等分する箇所に設けられた4つ)のリブ24と、先端側周囲に設けられた複数(この例では周囲を二等分する箇所に設けられた2つ)の係止片部22とが設けられている。内周つまり貫通孔21には、各係止片部22の先端の段差22aが対向して突出されている。また、フランジ部25は、複数(この例では周囲を四等分する箇所に設けられた4つ)の切欠部27と、切欠部27に対応して突出された圧接片部28と、切欠部27同士の間を形成している複数の平板部26とからなる。なお、図1及び図2の裏側挟持部材2は、図6(a)のB−B線断面図に対応している。
このうち、各リブ24は、連結筒20の略上下中間まで延びており、先端側がテーパーに形成されている。そして、連結筒20は、図1(a)のごとく被挟持部材4に設けられた取付孔5に対し先端側より挿入されると、各リブ24が取付孔5の内周に圧入され、又、圧接片部28が被挟持部材4の対応端面に圧接して規制されるまで挿入される。各圧接片部28は、例えば、被挟持部材4の厚さばらつきを傾きを可変することにより吸収可能にし、両挟持部材1と2の締結を常に確実に行えるようにする。但し、圧接片部28は省略してもよい。
クリップ3は、筒形の係合軸部30と、係合軸部30の上周囲に突出した矩形板状の頭部31と、係合軸部30の下周囲に突出した略傘状の鍔部32と、鍔部32の内側中央部に連結された係合脚部35とを有している。このうち、係合軸部30、頭部31、鍔部32は物品取付部を形成し、取付部材6がそこに設けられた取付孔7に係合軸部30を係合した状態で取付可能となっている。なお、図1及び図2のクリップ3は、図7(a)のD−D線断面図に対応している。符号34は、頭部30から鍔部32に設けられた凹所である。
また、係合脚部35は、略中心の板部36と、板部36の先端両側より斜めに折り返された対の係合片部37と、各係合片部37と板部36上に設けられた前記した物品取付部側とを連結している補強片部39とを有し、係合片部37が補強片部39の弾性変位を伴って傾斜角を可変される。なお、補強片部39は、各係合片部37と板部36とを連結した構成でもよい。
すなわち、係合脚部35は、板部36及び左右の係合片部37により略錨状となっており、板部36と係合片部37及び補強片部39とで区画された枠状の隙間38を有している。各係合片部37及び補強片部39は、図4のごとく隙間38を狭める方向に変形可能となっている。この構造では、係合脚部35が図4(a)のごとく貫通孔16に挿入される過程、逆に貫通孔16から引き抜かられる過程において、係合片部37が補強片部39の弾性変位を伴って傾斜角を可変する。
また、係合片部37は、先端側に傾斜部37aと、更に立片部37bとを有している。傾斜部37aは、被係合部18aに対する係合部を立片部37bと共に形成しており、貫通孔16への挿入方向に向かうに伴って次第に拡がるように傾斜している。つまり、傾斜部37aは、立片部37b側より下に行くに従って次第に内側(中央側)より外側へ拡がるような傾斜、この例では両係合片部37に略ハ字形のような傾斜となっており、立片部37bが突出部18の内径つまり被係合部18aに係合した状態で、立片部37bと傾斜部37aとの間の角部が上記した下角部Y2に係合する。
(作動)以下、以上のクリップ取付構造の主な作動特徴を図1及び図4を参照し明らかにする。
(ア)まず、両挟持部材1と2の締結作業の要領について述べる。通常は、裏側挟持部材2が被挟持部材4の取付孔5に連結筒20をリブ24を介して圧入され、その状態から、表側挟持部材1が裏側挟持部材2に係合される。裏側挟持部材2は、フランジ部25が被挟持部材4の対応端面に圧接して規制されるまで押入されると、リブ24が取付孔5の入口側周囲壁を変形しつつ圧入される。このため、この構造では、裏側挟持部材2が取付孔5に対する圧入力により単独でも取付孔5から簡単に抜け落ちないため作業性を良好に維持できる。
(イ)次に、表皮側挟持部材1を裏側挟持部材2に締結する。すなわち、表側挟持部材1は、連結筒10が取付孔5に挿入されると、連結筒10の先端側が連結筒20の貫通孔21内に入って各係止片部22の内側先端に当たるので更に押入する。すると、表側挟持部材1は、フランジ部15が凹部4aの底面に圧接して規制されるまで押入されて、径大部13手前の段差14と係止片部22の段差22aとが係合し、この係合により裏側挟持部材2に対し締結される。この締結状態は、互いに係合している段差14と段差22aが取付孔5の内側に配置されている点、各係止片部22が径大部13等により段差14と段差22aとの係合力を強める方向に押されているため安定に保たれる。
(ウ)次に、クリップ3を表皮側挟持部材1に取り付ける。すなわち、クリップ3は、係合脚部30が開口縁17から連結筒10内に押し込み操作される。すると、各係合片部37は、図4(a)のごとく押し力F1により開口縁17のガイド作用を受けながら、開口縁17に続く被係合部18aのうち、上記した上角部Y1より受ける応力により隙間38側へ弾性変位するが、その際は補強片部39の弾性変位を伴って傾斜角を狭める。各係合片部37は、傾斜部37aが被係合部18a(突出部18の内径)を通過すると、図1のごとく補強片部39等に加わっていた応力が解放されて補強片部39と共に元の状態に復元される。これにより、クリップ3は、立片部37bが被係合部18aに係合し、かつ、立片部37bと傾斜部37aとの間の角部が上記した下角部Y2に係合することにより、表側挟持部材1に確実かつ所定の係合力にて固定される。このような係合脚部30は、略中心の板部36と板部36の先端両側より斜めに折り返された対の係合片部37とを有し、つまり略錨形からなり、更に各係合片部37と板部36もしくは板部36上に設けられた物品取付部側とを連結している補強片部39を有している。この補強片部39は、例えば、被係合部に対する係合片部37の係合力を係合片部37の傾斜角を抑えたり過剰に拡開させることなく補強可能にする。
(エ)次に、取付部材6がクリップ3の物品取付部に取り付けられる。取付部材6には、例えば、係合軸部30と係合可能な孔径の取付孔7及び該取付孔7と連通し、かつ取付孔7の孔径より大きく頭部31を挿通可能な導入用孔部(不図示)が設けられている。そして、取付部材6は、例えば、クリップ3が表側挟持部材1に係合固定された状態から、前記導入用孔部に頭部31を挿通して係合軸部30を嵌合した後、係合軸部30が前記導入用孔部から取付孔7の方向へ相対的に動かされることにより取付孔7と係合し、かつ、取付部材6の取付箇所が頭部31と鍔部32との間に挟み込まれて抜け止めされることになる。但し、上記物品取付部は、この例つまり係合軸部30、頭部31、鍔部32からなる構成に限られず、他の公知の構成により取付部材6を取り付けるようにしてもよい。
なお、取付部材6は、被取付部材4に取り付ける物品であれば特に制約されない。ここでは上記したスカッフプレートを想定している。スカッフプレートは、自動車の乗降口の開口下縁部(通常は車体フロアに対し所定高さかさ上げされている)に配設される。また、スカッフプレートは、車体フロアの側端部から車体の外端部を構成するアウタパネルの段部上面の外端部に延び、上記クリップによりアウタパネルに上記挟持部材を介し固定される。
(オ)次に、以上のクリップ3を再び取り外す場合は、クリップ3が直接ないしは取付部材6と共に連結筒10から引き抜き操作される。すると、各係合片部37は、図4(b)のごとく引き抜き力F2により、傾斜部37aが被係合部18a(突出部18の内径)のうち、上記した下角部Y2より受ける応力により隙間38側へ補強片部39と共に弾性変位を伴って傾斜角を狭める。各係合片部37は、傾斜部37aが下角部Y2及び被係合部18a(突出部18の内径)を通って開口縁17、更に外へ引き出されると、補強片部39等に加わっていた応力が解放されて補強片部39と共に元の状態に復元される。なお、この例ではF2の値がF1に比べてかなり大きくなっている。
(カ)従って、以上のクリップ取付構造では、クリップ3が表側挟持部材1の貫通孔16に挿入係合したり係合解除して引き抜く何れの操作によっても、係合脚部35の弾性変形(この弾性変形は図1の例だと係合脚部35が隙間38の存在)を伴って表側挟持部材1に対し着脱可能となる。このため、被挟持部材へのクリップ取付構造としては、クリップ3を必要に応じ確実に取り外すことができ、しかも取り外しが係合脚部35の弾性変形を伴って行われること、係合脚部35が傾斜部37aを介して取り外し容易となるため簡単であり再利用性に優れたものとなる。
(変形例)図8の変形例は以上のクリップ取付構造を図1に対応して示している。この説明では、上記形態例と同一又は類似する箇所には同じ符号を付し変更点だけ述べる。
第1の変更は、クリップ3を裏側挟持部材2にも取り付ける点にある。すなわち、裏側挟持部材2の連結筒20において、内周つまり貫通孔21は、挿入端側に設けられた開口縁23bと、開口縁23bに続いて挿入口付近に設けられた突出部23とを有している。開口縁23bは、直径がクリップ挿入方向である突出部23の内径に向かうに従い次第に狭まっている。換言すると、開口縁23bは、略逆すり鉢状であり、クリップ3の挿入を案内するガイド部として形成されている。また、突出部23は、貫通孔21の内径より小さな孔径、つまり貫通孔21の内径との間に段差となる最小孔径の被係合部23aを形成している。
換言すると、被係合部23aは、開口縁23bとの間の下角部Y1と、貫通孔21との間の上角部Y2との間に位置している。下角部Y1は、クリップ側係合脚部35が連結筒20内に挿入されるとき、係合脚部35を構成している係合片部37が最初に当たる箇所である。上角部Y2は、係合片部37の傾斜部37aが係合する箇所である。下角部Y1と上角部Y2との間の内径は、係合片部37の先端に設けられた立片部37bが係合する箇所となる。符号8は取付孔9付きの取付部材である。
第2の変更は、表側挟持部材1に取り付けられるクリップ3が連結筒10の貫通孔16に挿入したり貫通孔16から引き抜く何れの操作によっても、係合脚部35及び被係合部18aの弾性変形を伴って表側挟持部材1に対し着脱可能となる。係合脚部35(上記係合片部37及び補強片部39)の弾性変位は上記形態と同じく隙間38を介して行われ、被係合部18(突出部23の内径で形成されている)の弾性変位は、フランジ部15から下向きに設けられた凹状の隙間19を介して行われる。
以上の点は、裏側挟持部材2も同様であり、裏側挟持部材2に取り付けられるクリップ3が連結筒20の貫通孔21に挿入されたり貫通孔21から引き抜かれる何れの操作によっても、係合脚部35及び被係合部23aの弾性変形を伴って裏側挟持部材2に対し着脱可能となる。係合脚部35(上記係合片部37及び補強片部39)の弾性変位は上記形態と同じく隙間38を介して行われる。被係合部23aの弾性変位は、フランジ部25の平板部26から上向きに設けられた逆凹状の隙間29を介して行われる。
以上のように、本発明のクリップ取付構造は、各請求項で特定される構成を備えておればよく、細部はこの形態及び変形例を参考にして更に変更したり展開可能なものである。その一例として、形態ではフランジ部25の方だけ圧接片部28を設けたが、フランジ部15にも同様な圧接片部を設けたり、逆に圧接片部を省略することである。また、用途としては形態以外にも色々な分野に応用可能である。
1・・・・・表側挟持部材(第一挟持部材)
2・・・・・裏側挟持部材(第二挟持部材)
3・・・・・クリップ
4・・・・・被挟持部材(5は取付孔)
6・・・・・取付部材(7は取付孔)
8・・・・・取付部材(9は取付孔)
10・・・・連結筒(11はリブ、12と14は段差、16は貫通孔)
17・・・・開口縁
23b・・・開口縁
18・・・・突出部(18aは被係合部)
23・・・・突出部(23aは被係合部)
19・・・・隙間
29・・・・隙間
20・・・・連結筒(21は貫通孔、22は係止片部、24はリブ)
25・・・・フランジ部(28は圧接片部)
30・・・・係合軸部(物品取付部)
31・・・・頭部(物品取付部)
32・・・・鍔部(物品取付部)
35・・・・係合脚部(36は中心板部、37は係合片部、39は補強片部)
37a・・・傾斜部
37b・・・立片部
38・・・・隙間

Claims (5)

  1. 被挟持部材を第一挟持部材と第二挟持部材とにより表裏から挟持した状態で、クリップの係合脚部を前記両挟持部材の一方に設けられた貫通孔に挿入し、前記貫通孔内に設けられた被係合部に係合する被挟持部材へのクリップ取付構造であって、
    前記クリップが前記係合脚部を前記貫通孔に挿入したり貫通孔から引き抜く何れの操作によっても、前記係合脚部もしくは前記被係合部の少なくともいずれか一方の弾性変形を伴って前記挟持部材に対し着脱可能となることを特徴とする被挟持部材へのクリップ取付構造。
  2. 前記被挟持部材は軟質もしくは弾性を有する部材であり、前記第一及び第二挟持部材は前記挟持部材に対する挟持方向への移動が規制された状態で締結されることを特徴とする請求項1に記載の被挟持部材へのクリップ取付構造。
  3. 前記係合脚部に設けられて、前記クリップの前記貫通孔への挿入方向に向かうに伴って次第に拡がるように傾斜した傾斜部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の被挟持部材へのクリップ取付構造。
  4. 前記被係合部は前記貫通孔の孔内側に突出した突出部に形成されていると共に、前記貫通孔のクリップ挿入端側は前記突出部の内径よりも大径の開口縁に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の被挟持部材へのクリップ取付構造。
  5. 前記開口縁は、直径がクリップ挿入方向に向かうに従い次第に狭まって前記クリップの挿入を案内するガイド部を形成していることを特徴とする請求項4に記載の被挟持部材へのクリップ取付構造。
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