JP2015009114A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別役の内部当選フラグが持ち越されている内部中状態に滞在しやすい遊技機において、開店時に入店した遊技者の好奇心を引き起こす。
【解決手段】
特別役が入賞するまでの間に設定される内部中ゲーム状態では、第1の図柄の組合せが有効ライン上に表示されても、ゲーム状態の移行は発生しない。しかし内部中ゲーム状態に滞在中にて、フラグ解消手段により特別役の内部当選フラグが解消された場合には、内部中ゲーム状態における小役および再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持されたフラグ解消後ゲーム状態となり、フラグ解消後ゲーム状態にて第1の図柄組合せが有効ライン上に表示されると、第1のゲーム状態への移行が発生する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技機に認められているボーナスには、第一種特別役物や、第一種特別役物に係る役物連続作動装置、第二種特別役物や、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置等がある。
そして、これらのボーナスに対応する特別役が内部当選して、当該特別役を入賞させることができなかった場合には、その当選フラグが次ゲーム以降も持ち越されるゲーム状態(以下、内部中ゲーム状態ともいう)が開始するようになっている。
また一般的に、遊技機には、出玉率の調整を容易に行うための手段としての設定機能が実装されている。ホールの従業員は、開店前等のタイミングにて設定機能を操作して遊技機の設定値を変更し、遊技機の出玉率の調整を行う。またさらに遊技機には、このような設定機能とは別に、開店前等のタイミングにて従業員が簡易に操作することで遊技者に対して一時的に有利な状態を提供できるものもある。
なお、特許文献1には、入賞が出易い台であるか否かを外部より判断できるよう構成した遊技機が開示されている。
特開平1994−277333号公報
ここで例えば、上記の内部中ゲーム状態において、特別役の入賞の可能性を小さくして、遊技者が実行する遊技において内部中ゲーム状態に滞在する割合を高くすることも考えられる。
このような内部中ゲーム状態に滞在する割合が高い遊技機では、内部中ゲーム状態のまま遊技者が遊技を終了して閉店を迎えることも想定される。そして、次の日のホールの開店時に設定値の変更があった形跡を残すことや、遊技者にとって有利な状態を提供することが出来るのであれば、開店時における遊技者の好奇心を引き起こすことができて有意義であるものと考えられる。
本発明は、上記のような課題に鑑みて、特別役の内部当選フラグが持ち越されている内部中状態に滞在しやすい遊技機であって、開店時に入店した遊技者の好奇心を引き起こして、稼働率の向上に寄与することが出来る遊技機を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。なお、発明の理解を容易にするため添付図面の参照符号等を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が表示の形態に限定されるものではない。
本発明にかかる遊技機は、上記課題に鑑みて、複数種類の図柄が配置されて回転駆動される複数のリール(R1〜R3)と、前記複数のリールに対応して設けられ、回転駆動を停止させる指示を遊技者が入力するための複数の停止操作手段(13a〜13c)と、特別ゲーム状態と、前記特別ゲーム状態を開始する特別役(第一種特別役物、第二種特別役物に係る役物連続作動装置、等)が内部当選した後から、前記特別役が入賞するまでの間に設定される内部中ゲーム状態と、第1のゲーム状態と、を含む複数種類のゲーム状態の中から、所定のゲーム状態に設定をするゲーム状態設定手段(GS)と、前記ゲーム状態に応じて設定される複数種類の抽選対象から、内部抽選によりいずれか1つの抽選対象を導出する内部抽選手段(IL)と、前記内部抽選の結果、及び、前記停止操作手段に入力される停止操作に基づいて、予め定められた範囲内で図柄を引き込むことにより前記リールの停止制御を行うリール制御手段(RC)と、前記内部中ゲーム状態において持ち越される前記特別役の内部当選フラグを、所定の操作が入力されることにより解消をするフラグ解消手段(設定変更手ユニット70等)と、を有する遊技機であって、前記内部中ゲーム状態における前記複数種類の抽選対象には、前記リール制御手段による制御により第1の図柄組合せ(再遊技役2「ベル−リプレイ−ベル」)を有効ライン上に表示可能にする第1の抽選対象(再遊技役B)を含み、前記内部抽選手段は、前記内部中ゲーム状態に滞在中に前記フラグ解消手段により前記特別役の内部当選フラグが解消された場合には、前記内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役および再遊技役に対応する各抽選対象(第1の実施形態では小役1〜3、再遊技役B、第2の実施形態では小役1〜3、再遊技役A、B、第3の実施形態の内部中ゲーム1状態では小役1〜3、再遊技役B、内部中ゲーム状態2では小役1〜3、再遊技役A、B)の内部当選確率が維持される状態(フラグ解消後ゲーム状態)にて内部抽選を実行し、前記ゲーム状態設定手段は、前記特別役の内部当選フラグが解消した状態にて、前記第1の図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、前記第1のゲーム状態に設定する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記ゲーム状態設定手段によって設定される前記複数種類のゲーム状態には、前記特別ゲーム状態が終了した後に設定される通常ゲーム状態が含まれて、前記内部中ゲーム状態は、前記通常ゲーム状態において前記特別役が内部当選した後から前記特別役が入賞するまでの間に設定され、前記第1のゲーム状態は、前記通常ゲーム状態とは異なるゲーム状態となる、ことを特徴としてもよい。
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記第1のゲーム状態は、前記内部中ゲーム状態よりも再遊技役が内部当選する確率が低くなる(図6参照)、ことを特徴としてもよい。
また、本発明に係る遊技機の一態様では、前記第1の図柄組合せが表示されることによって設定された前記第1のゲーム状態に滞在する場合には、遊技者にとって有利となる特典の付与に関して、前記内部中ゲーム状態に滞在する場合よりも優遇される、ことを特徴としてもよい。
また、本発明に係る遊技機の一態様では、第1のゲーム状態では、第1のゲーム状態でしか表示されない図柄組合せ(第1の実施形態における再遊技役3、再遊技役4)が表示される、ことを特徴としてもよい。
また、本発明にかかる遊技機は、上記課題に鑑みて、複数種類の図柄が配置されて回転駆動される複数のリール(R1〜R3)と、前記複数のリールに対応して設けられ、回転駆動を停止させる指示を遊技者が入力するための複数の停止操作手段(13a〜13c)と、第1特別ゲーム状態と、第2特別ゲーム状態と、前記第1特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選した後から入賞するまでの間に設定される第1内部中ゲーム状態と、前記第2特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選した後から入賞するまでの間に設定される第2内部中ゲーム状態と、第1のゲーム状態と、を含む複数種類のゲーム状態の中から、所定のゲーム状態に設定をするゲーム状態設定手段(GS)と、前記ゲーム状態に応じて設定される複数種類の抽選対象から、内部抽選によりいずれか1つの抽選対象を導出する内部抽選手段(IL)と、前記内部抽選の結果、及び、前記停止操作手段に入力される停止操作に基づいて、予め定められた範囲内で図柄を引き込むことにより前記リールの停止制御を行うリール制御手段(RC)と、前記第1内部中ゲーム状態において持ち越される特別役の内部当選フラグを、所定の操作が入力されることにより解消をするフラグ解消手段(設定変更ユニット70)と、遊技者に対して、所定の特典を付与する特典付与手段と、を有する遊技機であって、前記第1内部中ゲーム状態における前記複数種類の抽選対象には、前記リール制御手段による制御により第1の図柄組合せ(再遊技役2)を有効ライン上に表示可能にする第1の抽選対象(再遊技役B)を含み、前記内部抽選手段は、前記第1内部中ゲーム状態に滞在中に前記フラグ解消手段により特別役の内部当選フラグが解消された場合には、前記第1内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役および再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持される状態(フラグ解消後ゲーム1状態)にて内部抽選を実行し、前記ゲーム状態設定手段は、前記第1内部中ゲーム状態の滞在中に特別役の内部当選フラグが解消されて、前記第1内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役に対応する各抽選対象と、再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持される状態にて前記第1の図柄組合せ(再遊技役2)が有効ライン上に表示された場合には、前記第1のゲーム状態に設定し、前記特典付与手段は、前記第2特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選する場合、および、前記第1特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選する場合のうちの一方の場合を、他方の場合よりも優遇するように制御する、ことを特徴とする。
本明細書で用いる用語は、それぞれ次の意味を表す。
「遊技媒体」とは、遊技メダル又は遊技球をいう。
「入賞ライン」とは、表示列の図柄が組合せとして判定される表示位置の組をいう。「有効ライン」とは、ベット処理や自動ベット処理等により有効化された入賞ラインのことをいう。
「一遊技(1ゲーム)」とは、ベット処理を開始したときから次のベット処理が可能になるまでの一連の処理をいう。
「遊技価値」とは、入賞によって付与する特典であり、例えば、他の種類のゲームを開始する条件や配当を付与するものがある。
「役」とは、原則として、図柄の組合せのうち遊技価値の付与に必要な図柄の組合せ(図柄の並び)をいう。例えば、赤7役、7−7−7役などのようにいう。また、本明細書においては、後述の内部抽選の抽選対象の名称として「役」が用いられることもある。
「賞」とは、有効ライン上に役が表示されたことを契機として付与される特典のことをいい、他の種類のゲームを開始する条件を付与する開始賞と、配当を付与する小役賞、遊技媒体又はクレジットの投入なしに、次ゲームを開始する条件を付与する再遊技賞がある。また、開始賞にはBB賞、MB賞、SB賞、RB賞、CB賞などがある。なお、一つの賞には複数の役が対応してもよい。
「役抽選テーブル」とは、複数の抽選対象のそれぞれに数値範囲が関連づけられた情報であり、各抽選対象の当選確率(抽選確率)が定められたものを言う。各抽選対象は、1又は複数の役を含んで構成されるが、「ハズレ」に相当する抽選対象が存在していてもよい。また「役抽選テーブル」のことを「内部抽選テーブル」ということもある。
「内部抽選」とは、ハードウェア又はソフトウェアで構成した数列発生装置から発生する複数の数値の中から1つの数値を取得(乱数抽出)し、さらに役抽選テーブルを参照して、取得した乱数値が属することとなる抽選対象を導出することで実行する抽選処理のことをいう。ひとつの抽選対象に複数の賞が対応付けられている場合に、取得した乱数値が当該抽選対象の数値範囲に属する場合には、当該複数の賞のそれぞれに当選したことになる。
「内部当選」とは、内部抽選において取得された乱数値が、役抽選テーブルにおけるいずれかの抽選対象に該当する数値範囲に属したことをいう。また、本明細書では、単に「当選」ということもある。
「ハズレ」とは、内部抽選において取得された乱数値が役抽選テーブルのハズレに対応する抽選対象の数値範囲に該当した場合、又は、役抽選テーブルにおけるいずれの数値範囲にも属さなかった場合をいう。また、本明細書では、「ハズレ」のことを「不当選」ということもある。
「図柄」とは、文字、図形、記号、色彩若しくはこれらの結合であって、表示列上に表示されるもの、又は役の構成要素の単位をいう。
「入賞」とは、ベット操作で有効とされた入賞ライン上に表示された図柄の組合せが、あらかじめ定められた役であると判定されたことをいう。
「非入賞」とは、ベット操作で有効ライン上に表示された図柄の組合せが、あらかじめ定められた役でないと判定されたことをいう。非入賞には、内部抽選の結果によりいずれかの役が有効ライン上に表示されることが許可された状態であるにも関わらず、停止ボタンの操作によって有効ライン上に役が揃わなかった場合と、内部抽選でハズレの場合に役が揃わない場合がある。また、前者の場合を、「取りこぼし」という。
「当選フラグ」とは、内部抽選の結果に基づいて、有効ライン上にいずれの図柄の組合せの表示を許可するかを記憶するデータをいう。内部抽選の結果に基づいてセットされた当選フラグは、原則として一遊技終了時にクリアされる。
「押し順小役」とは、遊技者が入力するストップボタンの操作順序によって、有効ライン上に小役が停止するか否かが決定される抽選対象、或いは、有効ライン上に停止する小役が決定される抽選対象のことをいい、「押し順再遊技役」とは、遊技者が入力するストップボタンの操作順序によって、有効ライン上に表示される図柄の組合せが異なることとなる再遊技役のことをいう。また、「押し順小役」や「押し順再遊技役」のことを「操作順序役」ともいう。
「投入枚数」とは、一遊技を開始するために必要となる遊技媒体数のことをいい、当該一遊技を開始する際に遊技者によって投入されたメダルの枚数をいう。
「払出し数」とは、有効ラインに停止した役に対応して、払い出される遊技媒体数のことをいい、複数の入賞ラインに役が停止した場合には、各役に付与される配当を合計した数となる。ただし、払出し数には上限値「15」(枚)が定められており、各役に付与される配当を合計した枚数が15枚を超える場合には、上限値である15枚が払出し数となる。
「出玉率」とは、遊技媒体の投入枚数に対する払出し数の割合(払出し数/投入枚数)をいい、出玉率が1(100%)のときは、遊技媒体の投入枚数と払出し数とが同一値であることを意味する。
「ベット操作」とは、遊技媒体又はクレジットの投入によって、投入枚数(ベット数)に応じた入賞ラインを有効化することをいう。ベット操作に応じた制御をベット処理といい、遊技媒体の投入による投入ベット処理、クレジットの投入による貯留ベット処理、及び再遊技賞に入賞した次ゲームで前ゲームと同じ入賞ラインを自動的に有効化する自動ベット処理を含む。
「RBゲーム」とは、RB賞が入賞した次ゲームから所定条件を充足するまで、通常ゲームと比較して、小役賞に係る図柄の組合せの数を増加、又は小役賞の当選確率を変動させて行うゲームをいう。RBゲームを遊技規則で第1種特別役物という。
「BBゲーム」とは、BB賞が入賞した次ゲームから所定条件を充足するまで、通常ゲームと比較して、RB賞に係る図柄の組合せ(役)の数を増加、若しくはRB賞の当選確率を変動させて行うゲーム、又はRBゲームを連続して開始させて行うゲームをいう。
なお、本明細書中の「RBゲーム」、「BBゲーム」は、それぞれ、遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則(昭和六十年二月十二日国家公安委員会規則第四号)の別表第二(技術上の規格における用語の意味)(以下、この規則を「遊技規則」という。)における、「第1種特別役物」、「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」に対応する用語である。
本発明によれば、特別役の内部当選フラグが持ち越されている内部中状態に滞在しやすい遊技機において、開店時に入店した遊技者の好奇心を引き起こして、稼働率の向上に寄与することが出来る。
本発明の第1の実施形態に係る遊技機1を説明するための図である。 第1の実施形態に係る遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る遊技機における3つのリール帯に印刷された図柄の配置を示す説明図である。 第1の実施形態に係る遊技機のゲーム状態の遷移する様子を説明するための図である。 第1の実施形態に係る遊技機において設定される役の種類を説明するための図である。 第1の実施形態の遊技機における各ゲーム状態の役抽選テーブルを説明するための図である。 第1の実施形態における遊技機1の機能的構成を示す図である。 第1の実施形態における遊技機1の電源投入後の処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のメイン制御基板における一遊技の流れの内容を示すフローチャートである。 第2の実施形態の遊技機における各ゲーム状態の役抽選テーブルを説明するための図である。 第3の実施形態の遊技機におけるゲーム状態の遷移する様子を説明するための図である。 第3の実施形態の遊技機における各ゲーム状態の役抽選テーブルを説明するための図である。
[第1の実施形態]
以下においては、本発明の第1の実施形態に係る遊技機1についての説明をする。
[1.遊技機の外観構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る遊技機1の概観を示す斜視図である。遊技機1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3とは片側で蝶番により固定され開閉できるようになっている。前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのボタン類が配置された操作部OP、リール可変表示装置RLの図柄を視認させるためのリール窓20や遊技を進行するための情報が表示される表示器類が配置されたパネル表示部DP、遊技を進行するための情報が表示される表示器類や電飾装置が配置された演出表示部TP及び受皿部BPから構成されている。
操作部OPには、メダル投入口10、MAXBETボタン11をはじめとする一遊技に賭ける遊技媒体の数を設定するベットボタン、スタートレバー12、左ストップボタン13a、中ストップボタン13b、右ストップボタン13c、精算ボタン14が設けられている。操作部OPの上面右側にメダル投入口10が配置され、上面左側にMAXBETボタン11が配置されている。遊技機1の遊技は、メダル投入操作又はベットボタン操作、再遊技賞の入賞に伴う自動ベット処理により開始できる。MAXBETボタン11の下部位置の前面側には、リールR1〜R3の回転を行うためのスタートレバー12が配置され、その右側には左リールR1の回転を停止させるための左ストップボタン13a、中リールR2の回転を停止させるための中ストップボタン13b及び右リールR3の回転を停止させるための右ストップボタン13cが配置される。
また、リールR1〜R3が回転を開始した後、ストップボタン13a〜13cのうちリールを停止するために最初に入力される操作を第1停止操作、次に入力される操作を第2停止操作、最後に入力される操作を第3停止操作というものとする。また、ストップボタン13a〜13cのうち、リールを停止するために最初に押下されるボタンを第1停止ボタン、次に押下されるボタンを第2停止ボタン、最後に押下されるボタンを第3停止ボタンというものとする。また、リールR1〜R3のうち、最初に停止制御されるリールを第1停止リール、次に停止制御されるリールを第2停止リール、最後に停止制御されるリールを第3停止リールというものとする。さらに、「順押し」とは、第1停止操作が左ストップボタン13aに、第2停止操作が中ストップボタン13bに、第3停止操作が右ストップボタン13cに入力される操作順序のことをいい、「挟み押し」とは、第1停止操作が左ストップボタン13aに、第2停止操作が右ストップボタン13cに、第3停止操作が中ストップボタン13bに入力される操作順序のことをいう。また、「変則押し」とは、左ストップボタン13a以外に第1停止操作が入力される操作順序のことをいう。
パネル表示部DPには、リール窓20、遊技ガイド表示器22及び遊技価値情報表示部23が設けられている。遊技価値情報表示部23は、クレジット数表示器23a、配当数表示器23c及び獲得枚数表示器23bから構成される。リール窓20は、1つのリールにつき、3個の連続した図柄をのぞむ透明アクリル板からなり、遊技者は3つのリールで9個分の図柄を、リール窓20を通して目視することができる。
本実施形態における遊技機1は、リール窓20の中段表示位置に水平の入賞ラインL1を有している。すなわち、左リールR1における上段表示位置をU1、中段表示位置をM1、下段表示位置をD1、中リールR2における上段表示位置をU2、中段表示位置をM2、下段表示位置をD2、右リールR3における上段表示位置をU3、中段表示位置をM3、下段表示位置をD3、とした場合に、入賞ラインL1は、各リールR1〜R3における中段表示位置M1−M2−M3に対応している。
演出表示部TPには、遊技の進行状態を画像で表示する液晶ディスプレイなどで構成される表示器30、ゲーム状態に応じて色彩や点灯パターンを変化させてゲーム状態を表示する電飾LED31及びゲーム状態に応じて変化させるBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ32が設けられている。
また、遊技機1の筐体内部には、設定変更ユニット70(図1において不図示)が設けられており、設定変更ユニット70は、設定キースイッチおよび設定変更スイッチを含んで構成される。
本実施形態の遊技機1では、小役や再遊技役等の内部当選確率を定めた役抽選テーブルや、所定の契機にAT遊技が付与される確率を定めた後述のAT抽選テーブル等の各種の抽選テーブルについて6つの組み合わせが予め定められており、設定変更ユニット70の操作により、設定値を6段階中のうちの1つにすることができるようになっている。設定変更ユニット70においては、設定キースイッチに設定変更キーを差し込んでONの状態にし、さらに、不図示の電源スイッチをONにすることで、設定変更スイッチの入力による設定値の切り替えが可能となる。遊技機1の設定値は、一遊技における出玉率に対応しており、設定変更スイッチの入力により1→2→3→4→5→6→1の順番に変化して数字が大きくなるに従って前記の抽選テーブルについての組み合わせが遊技者にとって有利なものとなる。
[2.遊技機の電気的構成]
図2は、遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。遊技機1は、遊技の主たる制御を行うメイン制御基板100A、表示器30に対して表示制御を行い画像表示するサブ制御基板100Bを備えている。メイン制御基板100Aは、CPU(centralprocessingunit)101、クロック発生回路a102、クロック発生回路b103、ROM(read-onlymemory)104、RAM(random-accessmemory)105、データ送出回路106、入出力ポート107から構成されている。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用することができる。その場合には、外付けのROM104、RAM105は不要となる。
CPU101は、ROM104に格納されたプログラムを、クロック発生回路a102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU101は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路a102の周期とは異なるクロック発生回路b103で発生したINTR信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR信号の間隔は、例えば、2ミリ秒である。CPU101はプログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ又は各種遊技情報をRAM105に保存する。外部から供給される電源が遮断した場合でも、RAM105は電池により記憶情報が保持されており、その後電源が復帰した場合には、電源断発生の直前の状態から再開する。CPU101は、入出力ポート107を介して各種ボタン、センサの状態を読み取って各種モータ等を駆動する。
ベット操作指示信号111a〜111c、開始操作指示信号112、停止操作指示信号113a〜113c及び精算操作指示信号114は、それぞれ操作部OPに設けられたMAXボタン11をはじめとするベットボタン、スタートレバー12、ストップボタン13a〜13c、精算ボタン14が遊技者に操作されたことに応じて検知される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。表示制御信号123a〜123cは、それぞれパネル表示部DPに設けられたクレジット数表示器23a、獲得枚数表示器23b、配当数表示器23cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。リール位置検出信号155a〜155cはそれぞれリール可変表示装置RLのそれぞれのリールに対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に送られる。リール駆動信号154a〜154cは、それぞれリール可変表示装置RLのそれぞれのリールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。このリール駆動信号154a〜154cによってステッピングモータに対する制御を行うことにより、各リールR1〜R3の回転制御の開始や停止制御を実行することができる。
メダル投入信号160は、投入された遊技メダルをメダル投入口10から通ずる前面扉3の内部に設けられたメダル検出装置に設けられたメダルを検出するセンサの信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、メダルブロック信号161はメダル検出装置に設けられたソレノイドを駆動する信号であり入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。メダル払出信号162はメダル払出装置のメダル放出部に設けられたメダルを検出するセンサ信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、払出駆動信号163はメダル払出装置に設けられたモータを駆動する信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
設定キースイッチ信号170は、設定変更キーを差し込んでONの状態とし、さらに不図示の電源スイッチをONにすることで出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、設定変更スイッチ信号171は、設定変更スイッチに入力された押圧を検知するセンサの信号であり、設定キースイッチに設定変更キーが差し込まれてONの状態となっている場合に、入出力ポート107を介してCPU101に受入れられる。メイン制御基板100Aは、設定キースイッチ信号170を再び受入れて設定値の切り替えが不可能となるOFFの状態となった際の設定値をRAM105に記録し、当該設定値に基づいて内部抽選等に用いられる役抽選テーブルを予め決定する。また、RAM105に記録された設定値は、外部からの電源が遮断した場合であっても電池によって情報が保持されるようになっている。
また、設定変更ユニット70による設定の変更または設定の打ち直しの一連の操作に伴って、RAM105やRAM195に記録されていた内部抽選の当選フラグや演出パターン等の、遊技を制御する際に発生した一部の情報が解消されるようになっている。具体的には、設定キースイッチ信号170が内部当選フラグ解消信号を兼ねており、設定変更キーが差し込まれてON・OFFの状態とされることで、特別役等の内部当選フラグが解消されるようになっている。ただし本実施形態の遊技機1では、設定変更に伴って特別役の内部当選フラグが解消された場合であっても、再遊技役および小役の内部当選確率が維持される(RTが維持される)ようになっている。
CPU101は、データ送出回路106を介してサブ制御基板100Bへ各種コマンドを出力する。サブ制御基板100Bは、CPU(centralprocessingunit)191、クロック発生回路c192、クロック発生回路d193、ROM(read-onlymemory)194、RAM(random-accessmemory)195、データ入力回路196及びグラフィックLSIとその周辺回路からなる表示回路197を備えている。このCPU191は、ROM194に格納されたプログラムを、クロック発生回路c192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU191は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路c192の周期とは異なるクロック発生回路d193で発生したINTR1信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR1信号の間隔は、例えば、2ミリ秒とする。CPU191は、プログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ又は各種遊技情報をRAM195に保存する。また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路からのデータ送出タイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。
サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aより各種コマンドを受信して、遊技に伴う演出画像を表示器30に表示させる指示を表示回路197に出力する。また、サブ制御基板100Bは、遊技ガイド表示器22、電飾LED31による電飾装置の点灯制御や、リール可変表示装置RLに設けられたバックライト装置53a〜53cの点灯制御、及びBGMなどのサウンドをスピーカ32から出力する音制御を行う。
[3.遊技機1について]
以下では、本実施形態の遊技機1について説明をする。
本実施形態の遊技機1の入賞ラインは、リール窓20の中段表示位置にて水平となる入賞ラインL1のみであり、サブ制御基板100Bにおける画像や音声の制御により、押し順小役等を入賞させる停止操作順序やタイミングなどを報知するAT(アシストタイム)機能を有している。
ここで、「AT機能」とは、ストップボタン13a〜13cの操作に応じて有効ライン上に停止する図柄の組合せが異なるように設定された抽選対象が内部当選したときに、遊技者にとって有利となる操作態様を報知する演出を伴う「AT遊技(報知ゲーム)」を実行する機能のことをいい、AT遊技が実行されることとなる状態をAT状態、AT遊技が実行されない状態を非AT状態とも言う。また、AT遊技の将来的な付与を確定する抽選処理のことを「AT抽選」ともいう。本実施形態におけるAT状態では、内部当選の結果に応じて、サブ制御基板100Bによる画像や音声の制御により遊技者にとって有利となる押し順の報知が行われる。また、AT状態は所定の条件を充足するまで継続するようになっており、本実施形態では、AT抽選により所定の遊技数の報知ゲームが付与されて、当該遊技数の報知ゲームを消化するまでAT状態が継続する。
また遊技機1では、押し順等の報知がない遊技において、ストップボタン13a〜13cを操作するべき基準となる押し順(基準操作順序)として、左リールを第1停止リールとする順押し又は挟み押しが推奨されている。押し順等の報知が無い遊技において、変則押しが入力された場合には、AT抽選を実行しないAT不抽選ゲームの設定等、遊技者に対してペナルティが付与される。
[3−1.図柄の配置について]
図3は、本実施形態の遊技機1におけるリール帯58a〜58cに印刷された図柄の配置を示す説明図である。左、中、右のそれぞれのリールには21個の図柄が等間隔で配置して印刷されている。400ステップのパルスの供給で1回転するステッピングモータ54a〜54cを使用しているので、21個の図柄を配置すると図柄の間隔は19ステップとなる。また、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから10ステップ進めたときに、図柄番号PN=1がリール窓20の中段の入賞ラインL1上に位置するようにしているため、リール位置検出信号155a〜155cを検知してから29ステップ進めれば図柄番号PN=2がリール窓の中段に位置し、48ステップ進めれば図柄番号PN=3がリール窓の中段に位置し、390ステップ進めれば図柄番号PN=21がリール窓の中段に位置することになる。390ステップより先に進めると、再びリール位置検出信号155a〜155cが検知される。これによりリール位置検出信号155a〜155cが検知されたタイミングを基点にして、進めるステップ数により所定の図柄をリール窓の中段に位置させることができる。
[3−2.遊技機1のゲーム状態遷移図について]
図4は、本実施形態の遊技機1のゲーム状態の遷移する様子を示す図である。まず通常ゲーム状態は、工場出荷後に遊技機1の電源をはじめて投入した直後や、特別ゲーム状態の終了後に設定されるゲーム状態となっており、RAMクリアして初期化される際のゲーム状態となっている。通常ゲーム状態において特別役に内部当選をすると、内部中ゲーム状態を経て、特別ゲーム状態に移行するようになっている。
そして本実施形態の遊技機1では、特別役が内部当選した遊技やそのフラグを持ち越している状態において、当該特別役よりも小役および再遊技役が優先して有効ライン上に停止する仕様となっており、内部中ゲーム状態において特別役を入賞させ難くなっている。またさらに、内部中ゲーム状態においては、小役および再遊技役の内部当選確率が役抽選テーブルの主要部分を占めて、不当選の割合が比較的小さくなっており、これにより特別役を入賞可能とする機会を少なくしているため、内部中ゲーム状態が維持され易くなっている。
ここで特に、内部中ゲーム状態においては、第1のゲーム状態への移行を発生させる第1の図柄の組合せを有効ラインL1上に表示しうる第1の抽選対象(後述の再遊技役B)が設定される。またさらに、内部中ゲーム状態に滞在中に閉店等を迎えて、特別役の内部当選フラグを解消する操作を行うと、内部中ゲーム状態からフラグ解消後ゲーム状態へと変化するようになっている(図4における破線の矢印)。フラグ解消後ゲーム状態は、内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役に対応する各抽選対象と、再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持された状態となっている(小役および再遊技役に対応する各抽選対象の抽選値が同一となる値に維持されている)。
内部中ゲーム状態の場合は、特別役の内部当選フラグが存在することから、RT移行図柄となる特定の図柄組合せが有効ラインL1上に停止してもゲーム状態の移行は発生しないようになっているため(第一種特別役物又は役物連続作動装置の作動に係る条件装置、第一種特別役物及び役物連続差動装置が作動していない場合において、特定の図柄の組合せが表示されたときに、再遊技に係る条件装置が作動する確率が変動するため)、第1の抽選対象が内部当選をして第1の図柄組合せが表示された場合であっても、第1のゲーム状態への移行が発生せず内部中ゲーム状態が維持される。
これに対して、フラグ解消後ゲーム状態では、図4で示されるように、第1の抽選対象が内部当選をして第1の図柄組合せが表示されることで、フラグ解消後ゲーム状態から第1のゲーム状態への移行が発生するようになっている。
第1のゲーム状態は、特別役の内部当選フラグを解消する場合に移行可能となるゲーム状態となっており、上述のような特別役の内部当選フラグを解消する操作をした場合にのみ移行しうるゲーム状態とするのが望ましい(すなわち、フラグ解消後ゲーム状態からのみ移行可能となるゲーム状態とするのが望ましい)。
また本実施形態の第1のゲーム状態では、第1のゲーム状態においてのみ内部当選しうる第2の抽選対象(後述の再遊技役C)と第3の抽選対象(後述の再遊技役D)とが含まれている。具体的には、第2の抽選対象および第3の抽選対象は、第1のゲーム状態においてのみ表示して他のゲーム状態では表示されない図柄の組合せを有効ライン上に表示するものとなっている。具体的には、第2の抽選対象は、通常ゲーム状態への移行を発生させる第2の図柄の組合せを有効ラインL1上に表示しうる抽選対象となっており、第3の抽選対象は、ゲーム状態の移行が発生しない図柄の組合せのみを有効ラインL1上に表示する抽選対象となっている。
以上のような第2の抽選対象または第3の抽選対象が、第1のゲーム状態における内部抽選の抽選対象として設定されていることで、フラグ解消後に遊技を開始した遊技者は、普段とは異なる状況を察知することが出来て、設定変更等の期待感を持って遊技を継続することが出来る。また第2の抽選対象の場合には、第2の図柄の組合せが一度表示されることで通常ゲーム状態に移行するため、観察者のある限られた遊技者であれば察知出来るようになっており、第3の抽選対象の場合には、第1のゲーム状態に滞在する限り表示される可能性があるため、遊技者が普段とは異なる状況であることを察知しやすくなっている。
また同様に、本実施形態の第1のゲーム状態では、内部中ゲーム状態(あるいは、内部中ゲーム状態および通常ゲーム状態)とで、再遊技役の内部当選確率と不当選の確率が異なるものとなっている。このため、フラグ解消後に遊技を開始した遊技者は、これらの確率の差異に基づいて普段とは異なる状況を察知することが出来て、設定変更等の期待感を持って遊技を継続することが出来る。
なお、フラグ解消後ゲーム状態、第1のゲーム状態、通常ゲーム状態のそれぞれは、特別役の内部当選フラグが立っていない状態であるため、特別役に対応する抽選対象が内部当選しうるものとなっている。仮に、特別役の内部当選フラグを解消した直後に特別役に内部当選をしてしまうと、第1のゲーム状態を経ることなく内部中ゲーム状態に設定されることとなる。遊技機のホール側としては、特別役のフラグの解消を遊技者に必ずしも察知されないようにできることとなり、熟練の遊技者による攻略の頻度の抑制に繋がる。
[3−3.遊技機1における役の種類と各ゲーム状態の役抽選テーブルについて]
次に、図5および図6を用いて、本実施形態の遊技機1において成立する役の種類と、各ゲーム状態における役抽選テーブルについて説明をする。
図5で示されるように、本実施形態の遊技機1では、特別役と、小役1〜3と、再遊技役A〜Dに抽選値が割り当てられており、これら以外の抽選値に不当選(ハズレ)が対応している。
特別役は、本実施形態では、「スイカB−青セブン−白バー」の図柄の組合せに対応しており、第二種特別役物に係る役物連続作動装置(以下、本明細書において第二種BB役というものとする。)となっている。第二種BB役の入賞後(すなわち特別ゲーム状態)は、第二種特別役物が連続して作動し、原則として予め定められた枚数を超える払出しがなされるまで継続する。特別役に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(メイン制御基板100AのRAM105の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技において特別役に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次ゲーム以降であっても特別役が入賞しうる内部中ゲーム状態に滞在する。
本実施形態では、上述したように、特別役の内部当選フラグが成立している場合には、小役や再遊技役が有効ラインL1上に優先的に停止する使用が採用されていると共に、図3で示されるように、特別役を構成する3つの図柄の引込範囲を網羅するように、リプレイやベルの図柄が配置され、小役1〜3や再遊技役A〜Dが内部当選した際に、特別役の入賞が発生しないようになっている。遊技機1においては、内部中ゲーム状態にて押し順小役を入賞させる操作順序やタイミングの報知をするAT状態と、非AT状態とを切替えることで、出玉の波が創出されるようになっている。なお、内部中ゲーム状態において、「不当選」となった場合には、特別役に対応する図柄の組合せを引き込むリール制御が実行されるため、ストップボタン13a〜13cの入力のタイミングにより、特別役が入賞する場合が生じることとなる。
ベル役および1枚役A〜Fは、図5で示されるような図柄の組合せにそれぞれ対応しており、9枚または1枚の配当が付与される小役となっている。そして小役1〜3は、それぞれ6700/65536の確率で内部当選して、遊技者が入力をした操作順序に応じてベル役、1枚役A〜Fのいずれかが入賞しうる押し順小役となっており、AT状態における純増枚数の向上に寄与する抽選対象となっている。なお、特別役および小役の抽選値は、図6で示されるように、各ゲーム状態にて一定となっている。
次に、再遊技役1は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せに、再遊技役2は、「ベル−リプレイ−ベル」の図柄の組合せに、再遊技役3は、「リプレイ−リプレイ−ベル」の図柄の組合せに、再遊技役4は、「リプレイ−リプレイ−スイカA」の図柄の組合せに対応している。また、「ベル−リプレイ−ベル」は、第1のゲーム状態への移行を発生させる特定図柄の組合せとなっており、「リプレイ−リプレイ−ベル」は、通常ゲーム状態への移行を発生させる特定図柄の組合せとなっている。
図6で示されるように、本実施形態の遊技機1では、内部中ゲーム状態における再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が、フラグ解消後ゲーム状態においても維持されており、これらのゲーム状態において、再遊技役Bの内部当選確率が共通したものとなっている。特別役の内部当選フラグを解消する操作をした場合には、再遊技役Bが比較的高い確率で内部当選し、再遊技役2に対応する特定図柄の組合せ「ベル−リプレイ−ベル」が表示されることで第1のゲーム状態に移行する。第1のゲーム状態では、再遊技役B〜Dがそれぞれ8000/65536の確率にて内部当選しうるようになっており、再遊技役Cが内部当選する場合には、通常ゲーム状態への移行が発生しうるようになっている。また、第1のゲーム状態では、内部中ゲーム状態の場合よりも、再遊技役の内部当選確率が低下して不当選の確率が向上するようになっている。
[3−4.遊技機の機能的構成]
以下では、本実施形態における遊技機1の機能的構成について具体的に説明をする。
図7は、本実施形態における遊技機1の機能的構成を示す図であり、メイン制御基板100Aと、サブ制御基板100Bを主として実現される。同図で示されるように、メイン制御基板100Aは、内部抽選部ILと、リール制御部RCと、入賞判定処理部WJと、ゲーム状態設定部GSと、ROM104と、RAM105とを含んで構成される。また、RAM105は、当選フラグ記憶部SMaと設定値記憶部SMbを含んでおり、設定値記憶部SMbには、設定変更ユニット70を介して入力された設定値が記憶される。
また、サブ制御基板100Bは、演出制御部PCと、報知ゲーム付与部AGと、遊技状態設定部PSと、ROM194と、RAM195とを含んで構成され、演出制御部PCは、さらに、報知演出制御部ACを含み、報知ゲーム付与部AGは、報知ゲーム抽選部ALを含んで構成される。
[3−4−1.メイン制御基板100Aの機能的構成]
メイン制御基板100Aは、ROM104にあらかじめ記憶されているメインプログラムや割込プログラムを実行することにより、遊技機1で実行されるゲーム全体を制御する。メイン制御基板100AのCPU101は、遊技者によるベットボタンの操作、遊技者による遊技媒体の投入、スタートレバー(開始操作部)12の操作などの入力を受け付けると、内部抽選部ILに内部抽選を行わせるとともに、リール駆動信号154a〜154cを生成して各リールR1〜R3の回転を制御する。
内部抽選部ILは、乱数を発生させるための乱数発生器を含んで構成されて、開始操作部(スタートレバー)12からの入力による開始操作指示信号112を検知したタイミングで、一定の範囲の数値、例えば、0〜65535の範囲で1つの乱数値を発生する。そしてさらに内部抽選部ILは、現在のゲーム状態に応じた役抽選テーブルを選択する。内部抽選部ILは、乱数発生器で発生した乱数値を選択された役抽選テーブルに照らし合せることにより、乱数値の数値範囲に対応する抽選対象を内部抽選の結果を示す情報として導出する。内部抽選の結果は、RAM105における当選フラグ記憶部SMaに、内部抽選の結果に対応する当選フラグとして記録される。この当選フラグは、演出テーブルの決定だけでなく、AT遊技に関する抽選や、AT遊技の抽選条件の設定の際などに参照される。
リール制御部RCは、遊技者によるスタートレバー12の操作によりリールR1〜R3の回転駆動を開始して、内部抽選の結果に基づいて停止制御テーブルを選択し、選択された停止制御テーブルと、停止操作部13(ストップボタン13a〜13c)が押下されるタイミングに基づいて、有効ライン上に停止される図柄を制御する。
また、停止制御テーブルは、各リールの図柄が中段表示位置に位置しているときにストップボタンが入力された場合において、その位置からいくつの図柄分を回動させた後に停止させるか(すなわち、滑りコマ数)を示す情報を規定している。本実施形態における滑りコマ数は、0から4のいずれかの値となっている。
入賞判定処理部WJは、全リールの図柄が停止された後、有効ラインL1上に停止された図柄の組合せに基づいて入賞したか否かを判定する。
ゲーム状態設定部GSは、条件に応じて遊技機1におけるゲーム状態を設定するものとなっている。本実施形態のゲーム状態設定部GSは、通常ゲーム状態と、内部中ゲーム状態と、特別ゲーム状態と、フラグ解消後ゲーム状態と、第1のゲーム状態の中から、条件に応じていずれかのゲーム状態に設定するものである。
具体的には、ゲーム状態設定部GSは、通常ゲーム状態と、フラグ解消後ゲーム状態と、第1のゲーム状態とにおいて、特別役に内部当選した場合には、内部中ゲーム状態に設定するとともに、特別役に入賞した場合には特別ゲーム状態に設定し、特別ゲーム状態が終了した場合には通常ゲーム状態に移行するように設定する。また、第1の図柄の組合せや第2の図柄の組合せ等の特定図柄の組合せが有効ラインL1上に表示された場合には、それぞれに定められたゲーム状態に移行するように設定する。
そしてゲーム状態設定部GSは、設定キースイッチ信号170を検知した際等、RAM105に記録された当選フラグ記録部SMaを随時参照しており、特別役の内部当選フラグが解消された場合には、図6で示されるように、特別役に対応する抽選対象に、通常ゲーム状態と同一の抽選値となるように、再遊技役や小役に割り当てられていない抽選値(すなわち、「不当選」に相当する抽選値)の一部を再び割り当てるように制御する。換言すると、ゲーム状態設定部GSは、再遊技役および小役に対応する各抽選対象の内部当選確率を維持しつつ、「不当選」に相当する抽選値の一部を特別役に対応する抽選対象に割り当てた役抽選テーブルを、内部抽選に用いる役抽選テーブルとして設定をすることにより、内部中ゲーム状態からフラグ解消後ゲーム状態に移行するように設定する。
[3−4−2.サブ制御基板100Bの機能的構成]
次に、サブ制御基板100Bの機能的構成について説明をする。サブ制御基板100Bは、メイン制御基板100Aの下位に属する制御基板であって、メイン制御基板100Aから信号や情報が伝達されるものの、サブ制御基板100Bからメイン制御基板100Aには信号や情報を入力することができないようになっている。すなわち、メイン制御基板100Aからサブ制御基板100Bには、一方通行で信号が伝達されるようになっている。
演出制御部PCは、内部抽選の結果に対応するフラグを参照して、ROM194に記録された演出テーブルを選択する。そしてさらに、演出制御部PCは、新たに乱数値を発生させて、当該乱数値および選択された演出テーブルに基づいて、表示器30に表示させる演出パターンをセットし、セットされた演出パターンを実行する。
報知演出制御部ACは、遊技状態設定部PSによりAT状態の遊技状態に設定された場合に、内部抽選の結果に応じて、遊技者にとって有利となる操作態様を報知する演出を実行する。本実施形態の報知演出制御部ACは、AT状態において、押し順小役等が内部当選した場合に、配当が最も高くなる操作順序を表示器30にて表示するものとなっている。
報知ゲーム付与部AG(特典付与部)は、遊技者に対して報知ゲームを将来的に付与するか否かを決定する処理を実行する機能ブロックであって、報知ゲーム抽選部ALを含んで構成される。本実施形態における報知ゲーム抽選部ALは、内部当選の結果と、サブ制御基板100Bによって設定される遊技状態とに応じて抽選処理を実行する。当該抽選処理により報知ゲームに当選した場合には、遊技者に付与する報知ゲーム数をRAM195のAT遊技カウンタに蓄積する。また、一回の当選によって遊技者に付与する報知ゲーム数は、予め定められたゲーム数であっても良いし、別途抽選処理によって決定されても良く、遊技状態に応じて決定するようにしてもよい。
遊技状態設定部PSは、サブ制御基板100B側で管理される遊技状態を設定する機能ブロックとなっており、内部抽選の結果に応じてサブ制御基板100Bで実行される移行抽選の結果や、報知ゲーム抽選部ALによる抽選処理の結果等に応じて、複数の遊技状態の中から1つの遊技状態に設定するように制御する。遊技状態設定部PSは、報知ゲーム付与部AGの処理により報知ゲームの付与が決定された場合には、その直後、あるいは、数ゲームを消化した後に、遊技状態をAT状態に設定するように制御する。
[4.遊技機の動作について]
次に、遊技機1の全体動作の詳細を説明する。まず図8は、遊技機1における電源投入後の処理のフローチャートを示す図である。同図で示されるように、CPU101は、電源投入後、設定変更ユニットがONの状態にあるか否かを判断して、設定変更モードにと遊技モードのいずれにあるかを判断する(S201)。S201においてYESとなる場合には、設定変更モードに進んで設定値の入力を受入れる(S202)。その後、設定変更ユニットがOFF状態となったか否かを判断し(S203)、設定変更ユニットがOFF状態となった場合(YESの場合)には、S202において入力された設定値にて遊技機1の設定を確定するとともに、特別役の内部当選フラグのクリアをする処理を行う(S204)。またS204の終了後、あるいは、S201においてNOとなる場合には、遊技モードを開始する(S205)。
[4−1.一遊技の流れ]
図9は、本実施形態の遊技機1の遊技モードにおいて、メイン制御基板100Aにおける一遊技の流れの内容を示すフローチャートである。まずCPU101は、メダル投入信号160による投入ベット操作、又はMAXBETボタン11の押下による貯留ベット操作が行われたか否かを判定し、いずれかの信号を検出するまで待機する(S100)。CPU101は、いずれかの信号を検知した場合は次に進み、開始操作指示信号112に基づいてスタートレバー操作が行われたか否かを判定し、信号を検出するまで待機する(S101)。CPU101は、開始操作指示信号112を検出した場合は、ベット操作を禁止する(S102)。具体的には、メダルブロック信号161によりメダルセレクタ装置のソレノイドをOFFにし、メダルセレクタ装置の通過経路を切替えて、遊技メダルがメダル投入口10から投入された場合でもメダル受皿に排出する。また、ベット操作指示信号111a〜111cも受け付けないようにする。
次に内部抽選部ILは、0000HからFFFFHの範囲で10ナノ秒毎に順次インクリメントし、約1.6ミリ秒で1巡回するするカウンタ回路から入出力ポート107を介してカウンタ値を取得し乱数値とする(S103)。
次にS104では、CPU101は、RAM105に記録されたゲーム状態を示すフラグと、特別役の内部当選フラグの有無を参照することにより、役抽選テーブルを選択する(あるいは生成する)。ここで前者は、前回の遊技において設定されたゲーム状態に対応し、設定変更モードの実行の有無にかかわらず保持されるものとなっており、後者は、設定変更モードの実行後は解消されるものとなっている。したがって、CPU101は、内部中ゲーム状態であって特別役の内部当選フラグが存在しない場合には、図6におけるフラグ解消後ゲーム状態に対応する役抽選テーブルを選択する。内部抽選部ILは、選択された役抽選テーブルを使用して、役抽選テーブル上の抽選対象となる役ごとに設定されたどの数値の範囲に取得した乱数値が属するかの判定を行い、当選フラグをセットする(S105)。次にステップS105で設定された当選フラグに基づき、リール制御部RCは、リールの停止制御で参照する停止制御テーブルを準備する(S106)。
遊技機1では、遊技者が短時間に多くの遊技メダルを消費することを防ぐために、一遊技に要する経過時間を計測している。この実施形態では一遊技の最小消費時間を4.1秒とし、1分間に15ゲーム以上実行できないようにしている。具体的には、一遊技の経過時間を示す2ミリ秒毎に0までカウントダウンするタイマ値を参照して、タイマ値が0に到達した場合には、タイマ値を4.1秒に相当する初期値(2050)に設定し直す。したがって、ステップS101でスタートレバー12が操作されても、前のゲームのリールの回転の開始から4.1秒経過していない場合には、リールR1〜R3は回転させないで待機状態にする(S107)。そして4.1秒の経過後、CPU101は、リール駆動信号154a〜154cとしてパルスを供給して、ステッピングモータを順次又は同時に駆動して、3つのリールの定常回転駆動を開始する(S108c)。
次にCPU101は、10ステップの加速期間を経て3つのリールR1〜R3を全て一定回転速度に移行させる。3つのリールR1〜R3が一定回転速度に到達したことを検出し、この検出時点を基準時点とし、この基準時点から自動停止時間が経過するまでの残り時間の計測を開始するとともにストップボタン13a〜13cの受け付けができることを知らせるためにストップボタンに内蔵したLEDを点灯させる。
そしてリール制御部RCは、3つのリールR1〜R3を停止させるリール停止制御処理を行う(S109)。リール停止制御処理では、遊技者によるストップボタン13a〜13cの入力がされて停止操作指示信号113a〜113cが検出された場合には、ステップS106で選択した停止制御テーブルと、ストップボタンの操作タイミングで得られたリール上の図柄位置とに基づいて、有効ラインL1上に停止させる図柄番号PNを決定し、全ての巻線相を同時に励磁する全相励磁によってブレーキ力を与えて、全相励磁を開始してから15ステップ相当分の惰性で回転して停止させるリール停止制御処理をそれぞれのリールに対して行う。また、その一方で、基準時点から自動停止時間が経過した場合(残り時間がなくなる場合)には、停止操作が行われなかったリールを自動的に停止させる。
次にCPU101は、全リールが停止した場合、有効な入賞ライン上に役が成立して入賞したかを判定し(S110)、入賞している場合には役ごとに設定した遊技価値を付与する。また、S110においては、ゲーム状態を移行する図柄組合せが有効ライン上に停止しているか否か等も判断され、メイン制御基板100Aにおけるゲーム状態の設定処理も実行される。次にCPU101は、当選フラグクリア処理を行う(S111)。S111では、そのゲームで成立した当選フラグがフラグの持ち越しできる特別役であれば、入賞した場合にだけ当選フラグをクリアし、入賞せずに取りこぼした場合には当選フラグをクリアせずそのままとする。一方、そのゲームで成立した当選フラグがフラグの持ち越しできない小役賞であれば、入賞したか、入賞しないで取りこぼしたかにかかわらずその当選フラグをクリアする。
次にCPU101は、再遊技賞に入賞したかを判定し(S112)、入賞したと判定した場合は、自動ベット処理を行い(S100a)、ステップS101に戻って次の遊技を開始する。入賞していないと判定した場合は、ステップS102で行ったベット操作の禁止を解除し(S113)、遊技メダルの投入又はMAXBETボタン11の入力の受け付けを行えるようにし、次のゲームの開始に備えるため、ステップS100へ戻る。
[第2の実施形態]
次に、図10を用いて本発明の第2の実施形態の遊技機1について説明をする。図10は、第2の実施形態の各ゲーム状態に対応する役抽選テーブルを説明するための図であり、再遊技役Dの代わりに再遊技役A1が採用されている点において、第1の実施形態と相違している。
再遊技役A1は、再遊技役1と特別役とが重複当選する抽選対象であり、フラグ解消後ゲーム状態および第1のゲーム状態において抽選値が割り当てられている。
図10で示されるように、内部中ゲーム状態とフラグ解消後ゲーム状態とでは、再遊技役1に対応する再遊技役Aが内部当選する確率と、再遊技役1および特別役に対応する再遊技役A1が内部当選する確率が一致したものとなっている。
ここで特別役の内部当選フラグを解消して、再遊技役および小役の内部当選確率を維持させる場合(RTを維持させる場合)には、内部中ゲーム状態における不当選に相当する抽選値を、通常ゲーム状態等における特別役に対応する抽選値よりも大きく設定する必要がある(図6参照)。しかしながら、内部中ゲーム状態において特別役を入賞させ難くするには、不当選に相当する抽選値を低くするのが望ましい。このため第2の実施形態の遊技機1では、内部中ゲーム状態において設定された再遊技役に対応する所定の抽選対象において、特別役を重複して内部当選させることで、内部中ゲーム状態における不当選の占める割合を小さく抑えるようにしている。
第2の実施形態の遊技機1は、図10に示される各ゲーム状態の役抽選テーブルや抽選対象について第1の実施形態の遊技機1と異なっているものの、他の点については第1の実施形態と略同様であり、略同様である点についての説明は省略するものとする。
[第3の実施形態]
次に、図11および図12を用いて、本発明の第3の実施形態の遊技機1について説明をする。
図11は、第3の実施形態の遊技機1のゲーム状態の遷移する様子を示す図であり、図12は、第3の実施形態の各ゲーム状態に対応する役抽選テーブルを説明するための図である。図11等で示されるように、第3の実施形態においては2種類の特別役が実装されており、通常ゲーム状態等における内部抽選の結果に応じて2種類の内部中ゲーム状態に遷移するようになっている点で、第1の実施形態等と相違している。
内部中ゲーム1状態と内部中ゲーム2状態(さらには、特別ゲーム1状態、特別ゲーム2状態)においては異なる遊技性が実現されるものとなっており、例えば、内部中ゲーム1状態は内部中ゲーム2状態よりも、AT抽選等の特典の付与処理において優遇されるようになっている。そして、内部中ゲーム1状態と内部中ゲーム2状態に滞在中において、特別役の内部当選フラグを解消する操作が入力されると、フラグ解消後ゲーム1状態、フラグ解消後ゲーム2状態に設定される。
フラグ解消後ゲーム1状態およびフラグ解消後ゲーム2状態では、再遊技役Bの内部当選時に重複して特別役1または特別役2が内部当選するようになっており(換言すると、再遊技役1と再遊技役2と特別役1が重複して当選する再遊技役B1と、再遊技役1と再遊技役2と特別役2が重複して当選する再遊技役B2とが、内部抽選の抽選対象として設定されており)、再遊技役Bに対応する再遊技役1および再遊技役2が内部当選する確率が維持されるようになっている。
また具体的には、図12で示されるように、フラグ解消後ゲーム2状態では、内部中ゲーム2状態において内部当選しうる再遊技役の抽選対象のそれぞれに、1または複数の抽選対象が対応している。内部中ゲーム2状態における抽選対象が、フラグ解消後ゲーム2状態の複数の抽選対象に対応している場合には、前者の抽選対象と、後者の複数の抽選対象とが共通する対応役(具体的には、1又は複数の再遊技役)を有しているとともに、前者の抽選対象の抽選値と、後者の複数の抽選対象の合計値が同一であって、後者の複数の抽選対象のいずれかは、対応役としてさらに特別役を含んで構成されるものとなっている。
なお、第3の実施形態の遊技機1としては、フラグ解消後ゲーム1状態とフラグ解消後ゲーム2状態とで、AT抽選等の特典の付与処理等において差が生じるようにしてもよい。また、フラグ解消後ゲーム1状態とフラグ解消後ゲーム2状態とにおいては、再遊技役Bにより第1のゲーム状態への移行が発生するようになっているが、必ずしもこのような態様に限定されることはなく、一方の内部中ゲーム状態・フラグ解消後ゲーム状態において再遊技役Bが採用されないこととしてもよいし、第1のゲーム状態とは異なるゲーム状態への移行を発生させる抽選対象が別途設定されるようになっていてもよい。
[その他]
なお、上記の各実施形態においては、第1のゲーム状態において再遊技役Cや再遊技役Dが内部当選することで、遊技者は普段とは異なる状況を察知しやすくなっているが、これらのような抽選対象が第1のゲーム状態において設定されておらずともよく、例えば、サブ制御基板100Bによる演出を制御することにより、特別役の内部当選フラグが解消された場合にのみ移行可能となる第1のゲーム状態に滞在する旨を暗示・示唆するようにしてもよい。
なお、上記の各実施形態においては、設定変更の操作に伴って、特別ゲーム開始役の内部当選フラグがクリアされるようになっているが、必ずしもこのような態様に限定されることはなく、設定変更ユニット70とは別に内部当選フラグを解消する手段が設けられていてもよい。このような内部当選フラグ解消手段としては、例えば、特定のコマンドを入力することで表示器30にて表示されるメニュー画面を介して内部当選フラグを解消する操作が入力されるようなソフトウェア的な手段であってもよいし、遊技機筐体内部や前面扉3の裏面に単独で設けられるようなスイッチ等により実現されるものであってもよい。
なお、設定変更ユニット70とは別に内部当選フラグを解消する手段が設けられている場合には、設定変更ユニット70による設定変更後は、通常ゲーム状態に設定されるようにしてもよい。
なお、上記の各実施形態においては、第1のゲーム状態に滞在する場合には、内部中ゲーム状態に滞在する場合よりも、AT遊技等の特典の付与処理で優遇されるようにしてもよい(具体的には、後者の場合よりも前者の場合に、AT当選確率や、獲得される報知ゲーム数の期待値を向上させるようにする)。また、フラグ解消後ゲーム状態から第1のゲーム状態への移行が発生することや、第1のゲーム状態から通常ゲーム状態への移行が発生することを契機として、比較的高い確率でAT遊技が付与されるAT抽選が実行されるようにしてもよく、例えば、第1の実施形態において、再遊技役Dが内部当選する毎にAT抽選が実行されるようにしてもよい。また、各ゲーム状態において内部当選する抽選対象として、チェリー役やスイカ役が別途採用されていてもよく、第1のゲーム状態においてこれらが内部当選すると、内部中ゲーム状態の場合よりも高い確率でAT遊技が付与されるようにしても良い。これらのようにすることで、特別役の内部当選フラグが解消された開店直後においての遊技を開始するインセンティブが向上することとなる。
なお、第1の実施形態のように、第2の抽選対象および第3の抽選対象としては、第1のゲーム状態においてのみ表示しうる図柄の組合せを有効ライン上に表示するものとするのが望ましいが、例えば、「リプレイ−リプレイ−スイカA」の図柄の組合せが、内部中ゲーム状態等において、第1のゲーム状態の場合よりも低い頻度で表示されるようにしてもよい。具体的には、第1のゲーム状態としては、他のゲーム状態の場合と比べて2倍以上となる内部当選確率にて、「リプレイ−リプレイ−スイカA」等の所定図柄の組合せに対応する抽選対象が当選するようになっているのが望ましい。
なお、上記の各実施形態においては、特別役が第二種BB役となっているが、本発明はこの態様に限定されず、第一種特別役物等の他の特別ゲームを開始する役であってもよいし、第二種BB役とは異なる他の特別役が内部当選するようになっていてもよい。また特別役、小役、再遊技役の内部当選確率や種類としては、第1〜第3の実施形態の態様に限定されないことは言うまでもない。
なお、上記の各実施形態において、第二種BB役の入賞による特別ゲーム状態に設定された場合には、内部中ゲーム状態よりもAT遊技等の特典の付与処理で優遇されるように、頻繁にAT抽選が実行されるようにしてもよい。
なお、上記の実施形態ではリール表示窓20内の中段表示位置M1−M2−M3において1つのみの有効ラインL1が設定されているが、有効ラインL1としては上記の実施形態に限定されず、他の態様が採用されるものであってもよい。
なお本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1 遊技機、R1〜R3 リール、12 スタートレバー(開始操作部)、13a〜13c ストップボタン(停止操作部)、30 表示器(画像表示部)、100A メイン制御基板、100B サブ制御基板、101,191 CPU。

Claims (6)

  1. 複数種類の図柄が配置されて回転駆動される複数のリールと、
    前記複数のリールに対応して設けられ、回転駆動を停止させる指示を遊技者が入力するための複数の停止操作手段と、
    特別ゲーム状態と、前記特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選した後から、前記特別役が入賞するまでの間に設定される内部中ゲーム状態と、第1のゲーム状態と、を含む複数種類のゲーム状態の中から、所定のゲーム状態に設定をするゲーム状態設定手段と、
    前記ゲーム状態に応じて設定される複数種類の抽選対象から、内部抽選によりいずれか1つの抽選対象を導出する内部抽選手段と、
    前記内部抽選の結果、及び、前記停止操作手段に入力される停止操作に基づいて、予め定められた範囲内で図柄を引き込むことにより前記リールの停止制御を行うリール制御手段と、
    前記内部中ゲーム状態において持ち越される前記特別役の内部当選フラグを、所定の操作が入力されることにより解消をするフラグ解消手段と、を有する遊技機であって、
    前記内部中ゲーム状態における前記複数種類の抽選対象には、前記リール制御手段による制御により第1の図柄組合せを有効ライン上に表示可能にする第1の抽選対象を含み、
    前記内部抽選手段は、
    前記内部中ゲーム状態に滞在中に前記フラグ解消手段により前記特別役の内部当選フラグが解消された場合には、前記内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役および再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持される状態にて内部抽選を実行し、
    前記ゲーム状態設定手段は、
    前記特別役の内部当選フラグが解消した状態にて、前記第1の図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、前記第1のゲーム状態に設定する、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載された遊技機であって、
    前記ゲーム状態設定手段によって設定される前記複数種類のゲーム状態には、前記特別ゲーム状態が終了した後に設定される通常ゲーム状態が含まれて、
    前記内部中ゲーム状態は、前記通常ゲーム状態において前記特別役が内部当選した後から前記特別役が入賞するまでの間に設定され、
    前記第1のゲーム状態は、前記通常ゲーム状態とは異なるゲーム状態となる、
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1に記載された遊技機であって、
    前記第1のゲーム状態は、前記内部中ゲーム状態よりも再遊技役が内部当選する確率が低くなる、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1に記載された遊技機であって、
    前記第1の図柄組合せが表示されることによって設定された前記第1のゲーム状態に滞在する場合には、遊技者にとって有利となる特典の付与に関して、前記内部中ゲーム状態に滞在する場合よりも優遇される、
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1に記載された遊技機であって、
    第1のゲーム状態では、第1のゲーム状態でしか表示されない図柄組合せが表示される、
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 複数種類の図柄が配置されて回転駆動される複数のリールと、
    前記複数のリールに対応して設けられ、回転駆動を停止させる指示を遊技者が入力するための複数の停止操作手段と、
    第1特別ゲーム状態と、第2特別ゲーム状態と、前記第1特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選した後から入賞するまでの間に設定される第1内部中ゲーム状態と、前記第2特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選した後から入賞するまでの間に設定される第2内部中ゲーム状態と、第1のゲーム状態と、を含む複数種類のゲーム状態の中から、所定のゲーム状態に設定をするゲーム状態設定手段と、
    前記ゲーム状態に応じて設定される複数種類の抽選対象から、内部抽選によりいずれか1つの抽選対象を導出する内部抽選手段と、
    前記内部抽選の結果、及び、前記停止操作手段に入力される停止操作に基づいて、予め定められた範囲内で図柄を引き込むことにより前記リールの停止制御を行うリール制御手段と、
    前記第1内部中ゲーム状態において持ち越される特別役の内部当選フラグを、所定の操作が入力されることにより解消をするフラグ解消手段と、
    遊技者に対して、所定の特典を付与する特典付与手段と、を有する遊技機であって、
    前記第1内部中ゲーム状態における前記複数種類の抽選対象には、前記リール制御手段による制御により第1の図柄組合せを有効ライン上に表示可能にする第1の抽選対象を含み、
    前記内部抽選手段は、
    前記第1内部中ゲーム状態に滞在中に前記フラグ解消手段により特別役の内部当選フラグが解消された場合には、前記第1内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役および再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持される状態にて内部抽選を実行し、
    前記ゲーム状態設定手段は、
    前記第1内部中ゲーム状態の滞在中に特別役の内部当選フラグが解消されて、前記第1内部中ゲーム状態において内部当選しうる小役および再遊技役に対応する各抽選対象の内部当選確率が維持される状態にて、前記第1の図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、前記第1のゲーム状態に設定し、
    前記特典付与手段は、
    前記第2特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選する場合、および、前記第1特別ゲーム状態を開始する特別役が内部当選する場合のうちの一方の場合を、他方の場合よりも優遇するように制御する、
    ことを特徴とする遊技機。
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