JP2014530598A - プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびこれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびこれをコードするポリヌクレオチド Download PDF

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Abstract

本発明は、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドおよびポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、ポリヌクレオチドを含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞、ならびに、このポリペプチドを生成する方法およびこれを用いる方法に関する。

Description

配列表の参照
本出願は、コンピュータ読み取り可能な形態の配列表を含んでおり、これは本明細書において参照により援用される。
本発明は、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドおよびプロテアーゼをコードする単離された核酸配列に関する。本発明はまた、核酸配列を含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞(植物および動物細胞など)、ならびに、プロテアーゼを生成し、用いる方法、特に、動物飼料および洗剤におけるプロテアーゼの使用に関する。
本発明は、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
洗剤産業においては、30年間以上にわたって異なる酵素が洗剤配合物に利用されてきており、最も一般的に用いられている酵素としては、それぞれ種々のタイプの汚れの除去に適合しているプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼが挙げられる。酵素に追加して、洗剤組成物には、典型的には、処方成分の複雑な組み合わせが含まれる。例えば、大部分のクリーニング製品には、界面活性剤系、漂白薬剤またはビルダーが含まれる。現在の洗剤の複雑さに関わらず、新規の酵素および/または酵素ブレンドを含む新規の洗剤組成物を開発する必要性が未だ存在している。
伝統的に、洗濯は高温で行われており、周知の洗剤は、より高い温度で実施されるよう選択されている。
環境への負荷をさらに抑えるために洗浄プロセスの改善がますます重視されていることで、世界的に、環境に負荷を与え場合がある、洗浄時間、pHおよび温度を低減し、洗剤成分の量を減らす傾向が見られている。
従って、より低い温度での洗濯に対する要望、従って、低温で高い性能を有する洗剤プロテアーゼに対する要請が存在している。
動物飼料でのプロテアーゼの使用(in vivo)、および/または植物性タンパク質を処理するための上記プロテアーゼの使用(in vitro)において、タンパク質が、動物およびヒトにとって必須栄養素であることは了解されている。ほとんどの家畜および多くのヒトは、植物性タンパク質源から必要なタンパク質を摂取している。重要な植物性タンパク質源は、例えば、油糧種子作物、マメ科植物および穀物である。
例えば、ブタおよび家禽などの単胃動物の飼料にダイズミールが含まれている場合、有意な割合のダイズミール固形分が効率的に消化されていない(子豚、成長期ブタ、ならびにブロイラー、産卵鶏および雄鶏などの家禽における見掛け回腸タンパク質消化率は、80%前後でしかない)。
動物の胃腸管は、各々が異なるpH環境を示す一連のセグメントから構成される。ブタおよび家禽ならびに多種の魚などの単胃動物において、胃は、pH1〜2と低く、強度の酸性pHを呈示するのに対し、腸は、pH6〜7の領域で、より中性のpHを示す。家禽は、胃腸の他に、胃の前のそのうを有し、そのうのpHは、ほとんどの場合、摂取した飼料によって測定され、従って、典型的に、pH4〜6の範囲にある。プロテアーゼによるタンパク質消化は、プロテアーゼが活性で、消化管内の条件に耐えて生存すれば、消化管全体に沿って行われうる。従って、胃の環境において高度に酸に安定性であると同時に、対象動物の広範な生理的pHで有効に活性であるプロテアーゼが、特に望ましい。
また、動物飼料は、多くの場合、ペレット化形態で調製されるが、その際、供給流はペレット化工程に供される。従って、動物飼料に用いられるプロテアーゼは、供給流処理への暴露後も活性を保持することも望ましい。
飼料中のタンパク質の消化を改善するための動物飼料におけるプロテアーゼの使用は公知である。国際公開第95/28850号パンフレットは、フィターゼと、植物性タンパク質の可溶性を改善するための1種または複数種の微生物タンパク質分解酵素の組合せを開示している。国際公開第01/58275号パンフレットは、動物飼料におけるスブチリシンファミリーの酸安定性プロテアーゼの使用を開示している。国際公開第01/58276号パンフレットは、ノカジオプシス(Nocadiopsis)種NRRL 18262(10Rプロテアーゼ)由来のプロテアーゼ、ならびにノルカジオプシス・アルバ(Norcadiopsis alba)DSM 14010由来のプロテアーゼに関連する酸安定性プロテアーゼの、動物飼料における使用を開示している。国際公開第04/072221号パンフレット、国際公開第04/111220号パンフレット、国際公開第04/111223号パンフレット、国際公開第05/035747号パンフレット、および国際公開第05/123911号パンフレットは、10Rプロテアーゼに関連するプロテアーゼ、およびそれらの動物飼料における使用を開示している。国際公開第04/072279号パンフレットは、他のプロテアーゼの使用を開示している。
国際公開第04/034776号パンフレットは、家禽飼料におけるバチルス・リケニホルミス(B.licheniformis)由来のスブチリシン/ケラチナーゼ、PWD−1の使用を開示している。国際公開第04/077960号パンフレットは、細菌または真菌性プロテアーゼを適用することにより、反芻動物における飼葉または穀粒の消化性を高める方法を開示している。
プロテアーゼを含む商品で、動物飼料に用いるために市販されているものとして、RONOZYME(登録商標)ProAct(DSM NP/Novozymes)、Axtra(登録商標)(Danisco)、Avizyme(登録商標)(Danisco)、Porzyme(登録商標)(Danisco)、Allzyme(商標)(Alltech)、Versazyme(登録商標)(BioResources,Int.)、Poultrygrow(商標)(Jefo)およびCibenza(登録商標)DP100(Novus)が挙げられる。
本発明は:
(a)配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(b)配列番号1の配列をコードする成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)1つまたは複数(例えば、数個)の位置に置換、欠失および/または挿入を含む、配列番号2の成熟型ポリペプチドの変異体;ならびに
(d)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)または(c)のポリペプチドの断片
からなる群から選択される、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド;核酸構築物;組換え発現ベクター;このポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞;およびこのポリペプチドを生成する方法にも関する。
さらに本発明は、動物飼料および洗剤における本発明のプロテアーゼの使用、動物飼料組成物および洗剤組成物を生成する方法、ならびに動物飼料組成物および洗剤組成物にも関する。
本発明はまた、各々が、タンパク質をコードする遺伝子に作動可能にリンクしている、配列番号2のアミノ酸1〜29を含むか、これから構成されるシグナルペプチドをコードするポリヌクレオチド、配列番号2のアミノ酸30〜188を含むか、これから構成されるプロペプチドをコードするポリヌクレオチド、または、それぞれ、配列番号2のアミノ酸1〜188を含むか、これから構成されるシグナルペプチドおよびプロペプチドをコードするポリヌクレオチド;ポリヌクレオチドを含む核酸構築物、発現ベクターおよび組換え宿主細胞;ならびに、タンパク質を生成する方法に関する。
10Rプロテアーゼと比較したサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼのダイズ−トウモロコシミールに対する活性を示す。
定義
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド、すなわちプロテアーゼは、場合によっては、ペプチダーゼ、プロテイナーゼ、ペプチドヒドロラーゼ、またはタンパク質分解酵素とも呼ばれる。プロテアーゼは、いずれかの末端から開始するペプチドを加水分解するエキソ型、またはポリペプチド鎖の内部で作用するエンド型(エンドペプチダーゼ)のいずれであってもよい。エンドペプチダーゼは、N−およびC−末端でブロックされたペプチド基質に対して活性を示すが、これは、対象プロテアーゼの特異性に関連する。
「プロテアーゼ」という用語は、本明細書において、ペプチド結合を加水分解する酵素として定義される。プロテアーゼのこの定義は、本明細書で用いる用語「親プロテアーゼ」および「プロテアーゼ変異体」のプロテアーゼ部分にも適用される。「プロテアーゼ」という用語は、EC3.4酵素群(その13の亜群の各々を含む)に属する全ての酵素を包含する。EC番号は、NC−IUBMB,Academic Press,San Diego,CaliforniaからのEnzyme Nomenclature 1992を指し、Eur.J.Bio−chem.1994,223,1−5;Eur.J.Biochem.1995,232,1−6;Eur.J.Biochem.1996,237,1−5;Eur.J.Biochem.1997,250,1−6;およびEur.J.Biochem.1999,264,610−650にそれぞれ公開されている増補1−5を含む。学名は定期的に補足され、更新されている;例えば、ワールドワイドウェブ(WWW)サイトhttp://www.chem.qmw.ac.uk/iubmb/enzyme/index.htmlを参照されたい。
本発明のプロテアーゼおよび本発明に従い使用するためのプロテアーゼは、Biochem.J.290:205−218(1993)およびMEROPSプロテアーゼデータベース、公開、9.4(www.merops.ac.uk)に記載されているように、以下:
(a)EC3.4.21.酵素群に属するプロテアーゼ;および/または
(b)ペプチダーゼファミリーS1のセリンプロテアーゼ
からなる群から選択される。データベースは、Rawlings,N.D.,Barrett,A.J.& Bateman,A.(2010)MEROPS:the peptidase databese.Nucleic Acids Res 38,D227−D233に記載されている。
所与のプロテアーゼがセリンプロテアーゼおよびS1ファミリープロテアーゼであるか否かを決定するために、前述のHandbookおよびそこに示される原則を参照する。こうした決定は、天然に存在するプロテアーゼ、もしくは野生型プロテアーゼ;または遺伝子工学により作製もしくは合成したプロテアーゼなど、あらゆる種類のプロテアーゼについて実施することができる。
S1ファミリーのペプチダーゼは、His、Asp、Serの順で触媒三残基を含む。触媒三残基のアミノ酸のいずれかの突然変異によって、酵素活性の変化または喪失が起こる。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)(配列番号2)由来のS1プロテアーゼの触媒三残基のアミノ酸は、恐らくHis−32、Asp−56およびSer−136の位置である。
プロテアーゼ活性は、対象のプロテアーゼの特異性に関連するペプチド結合を含む基質が用いられていれば、どんなアッセイを用いて測定してもよい。アッセイpHおよびアッセイ温度も、対象のプロテアーゼに合わせて同様に調節する。アッセイpH値の例は、pH2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12である。アッセイ温度の例は、15、20、25、30、35、37、40、45、50、55、60、65、70、80、90、または95℃である。プロテアーゼ基質の例は、カゼイン、例えばAzurine−Crosslinked Casein(AZCL−カゼイン)、またはsuc−AAPF−pNAである。好適なプロテアーゼアッセイの例は、実施例の部に記載する。
プロテアーゼ活性:「プロテアーゼ活性」という用語は、ポリペプチド鎖中でアミノ酸を結合するペプチド結合の加水分解によって、アミド結合またはタンパク質の加水分解を触媒するタンパク質分解活性(EC3.4.21.)を意味する。プロテアーゼ活性を判定するための数々のアッセイが技術分野において利用可能である。本発明の目的のために、プロテアーゼ活性は、本出願の実施例において記載されているProtazyme AK錠剤(架橋され、染色されたカゼイン;Megazyme製)を用いて判定され得る。本発明のポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドの少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%のプロテアーゼ活性を有する。
対立遺伝子変異体:「対立遺伝子変異体」という用語は、同一の染色体座を占有する遺伝子の2つ以上の代替的な形態のいずれかを意味する。対立遺伝子変異は、突然変異を介して自然に生じ、また、個体群中の多型性によりもたらされ得る。遺伝子突然変異は、サイレント(コードされるポリペプチドにおける変化無し)であることが可能であり、または、改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドがコードされ得る。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によってコードされたポリペプチドである。
触媒ドメイン:「触媒ドメイン」という用語は、酵素の触媒機構を含む酵素の領域を意味する。
cDNA:「cDNA」という用語は、真核細胞または原核細胞から得られる成熟したスプライシングされたmRNA分子からの逆転写により調製されることが可能であるDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠いている。初期の一次RNA転写物は、成熟型のスプライシングされたmRNAとして出現する前にスプライシングを含む一連のステップを介して処理されるmRNAの前駆体である。
クリーニング組成物:「クリーニング組成物」および「クリーニング製剤」という用語は、洗浄しようとする品目、例えば、布地、カーペット、ガラス食器を含む食器類、コンタクトレンズ、タイル、亜鉛板、床およびテーブル面などの硬質面、毛髪(シャンプー)、皮膚(石鹸およびクリーム)、歯(うがい薬、歯磨きペースト)などから、不要な化合物を除去するのに用いられる組成物を指す。この用語は、組成物が、この組成物に用いられる本発明のプロテアーゼ、および他の酵素と適合性である限り、所望される特定の種類のクリーニング組成物および製品の形態(例えば、液体、ジェル、顆粒、もしくはスプレー組成物)について選択されるあらゆる材料/化合物を包含する。クリーニング組成物材料の特定の選択はクリーニングされる表面、アイテムまたは布地、および、使用中のクリーニング条件について所望される組成物の形態を考慮することにより容易になされる。これらの用語は、いずれかの対象物および/または表面のクリーニング、漂白、消毒および/または殺菌に好適ないずれかの組成物をさらに指す。これらの用語は、これらに限定されないが、洗剤組成物(例えば、液体および/または固体ランドリー洗剤および目の細かい布地用の洗剤;ガラス、木材、セラミックおよび金属製カウンター面ならびに窓などのための硬質面クリーニング配合物;カーペットクリーナ;オーブンクリーナ;布地フレッシュナー;布地柔軟剤;ならびに、生地およびランドリーの予備染み抜き、ならびに、食器用洗剤)を含むことが意図されている。
コード配列:「コード配列」という用語は、ポリペプチドのアミノ酸配列を直接規定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般に、オープンリーディングフレームによって決定されるが、これは、ATG、GTG、またはTTGなどの開始コドンで開始し、TAA、TAG、またはTGAなどの終止コドンで終了する。コード配列は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNA、またはこれらの組合せのいずれであってもよい。
制御配列:「制御配列」という用語は、本発明の成熟型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現に必要な核酸配列を意味する。各制御配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して在来(すなわち、同じ遺伝子に由来する)もしくは外来の(すなわち、異なる遺伝子に由来する)ものであっても、または、相互に在来もしくは外来のものであってもよい。このような制御配列としては、これらに限定されないが、リーダ、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、および転写ターミネータが挙げられる。少なくとも、制御配列は、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む。制御配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのコード領域と制御配列の連結を促進させる特定の制限部位を導入する目的で、リンカーを備えていてもよい。
洗剤組成物:「洗剤組成物」という用語は、別段の定めがある場合を除き、特にクリーニング洗剤といった粒状または粉末形態の汎用または重質洗浄剤;特にいわゆる重質液体(HDL)タイプの液体、ゲルまたはペースト形態の汎用洗浄剤;目の細かい布地用の液体洗剤;特に高発泡性タイプのものといった手洗い用食器洗い剤または軽質食器洗い薬剤;家庭用途および工業用途の種々の錠剤、粒状、液体およびすすぎ補助タイプを含む機械用食器洗い薬剤;抗菌性手洗いタイプ、クリーニングバー、うがい薬、義歯クリーナ、車またはカーペットシャンプー、浴室クリーナを含む液体クリーニングおよび消毒剤;髪用シャンプーおよび髪リンス;シャワーゲル、泡風呂;金属クリーナ;ならびに、漂白剤添加剤および「汚れ落としスティック(stain−stick)」または前処理タイプなどのクリーニング助剤を含む。「洗剤組成物」および「洗剤配合物」という用語は、汚染された対象物のクリーニング用の洗浄用媒体における使用が意図される混合物の言及において用いられる。いくつかの実施形態において、この用語は、布地および/または衣服の洗濯(例えば、「ランドリー洗剤」)に言及するために用いられる。代替的な実施形態において、この用語は、食器、カトラリーなどをきれいにするために用いられるもの(例えば、「食器洗い洗剤」)などの他の洗剤を指す。本発明がいずれかの特定の洗剤配合物または組成物に限定されることは意図されていない。この用語は、本発明に係るプロテアーゼに追加して、例えば、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、ポリマー、布地コンディショナ、起泡増進剤、セッケン泡抑制剤、染料、芳香剤、色あせ防止剤、光学増白剤、殺菌剤、殺菌・殺カビ剤、汚染物懸濁剤、腐食防止剤、酵素抑制剤もしくは安定化剤、酵素活性化剤、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、酸化還元酵素、青み付け剤および蛍光性染料、酸化防止剤、ならびに、溶解剤を含有する洗剤を包含することが意図されている。
食器洗浄組成物:「食器洗浄組成物」という用語は、硬質面を洗浄するための組成物のあらゆる形態を指す。本発明は、いずれか特定の種類の食器洗浄組成物または特定の洗剤に限定されない。
酵素洗浄力有益性:本明細書において、「酵素洗浄力有益性」または「洗浄力」という用語は、酵素を伴わない同一の洗剤と比して、酵素が洗剤に追加し得る有利な効果として定義される。酵素によりもたらされることが可能である重要な洗浄力有益性は、洗浄および/またはクリーニング後に視認可能な汚染物がないかほとんどない汚れ除去;再付着防止とも呼ばれる効果である、洗浄プロセスで遊離した汚染物の再付着の防止または低減;白色化とも呼ばれる効果である、元々は白色であったが反復的な使用および洗浄の後に灰色がかったもしくは黄色がかった外観となってしまった生地の白色度の完全なまたは部分的な回復である。触媒による汚れ除去もしくは汚染物の再付着防止に直接関係はしない、生地の取り扱いによる有益性(textile care benefit)もまた酵素洗浄力有益性に重要である。このような生地の取り扱いによる有益性の例は、移染防止または逆汚染防止とも呼ばれる、一の布地から他の布地へ、もしくは、同一の布地の他の部分への移染の防止もしくは低減;抗ピルとも呼ばれる、ピル性を低減するための布地表面からの突出繊維もしくは破断繊維の除去、または、既に存在しているピルもしくは毛羽の除去;布地柔軟性の向上;布地の色の清澄化;および、布地もしくは衣服の繊維中に詰まった粒状の汚染物の除去である。酵素漂白はさらなる酵素洗浄力有益性であり、ここで、触媒活性は、一般に、過酸化水素もしくは他の過酸化物などの漂白成分の形成を触媒するために用いられる。
発現:「発現」という用語は、限定するものではないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾および分泌物を含むポリペプチドの生成に関与するいずれかのステップを含む。
発現ベクター:「発現ベクター」という用語は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み、また、その発現をもたらす制御配列に作動可能にリンクされている直鎖または環状DNA分子を含む。
布地:「布地」という用語は、あらゆる生地材料を包含する。それ故、この用語は、衣服、ならびに、布地、ヤーン、繊維、不織材料、天然材料、合成材料、および、いずれかの他の生地材料を包含するものとする。
断片:「断片」という用語は、成熟型ポリペプチドまたはドメインのアミノおよび/またはカルボキシル末端から欠失された1つまたは複数(数個)のアミノ酸を有するポリペプチドを意味し;ここで、断片はプロテアーゼ活性を有する。
硬質面クリーニング:本明細書において「硬質面クリーニング」は、硬質面のクリーニングとして定義され、ここで硬質面は、床、テーブル、壁、屋根など、ならびに自動車(自動車洗浄剤)および食器(食器洗浄剤)などの硬質物体の表面を含みうる。食器洗浄は、限定するものではないが、プレート、カップ、ガラス食器、ボール、ならびにスプーン、ナイフ、フォークなどの食卓用金物、カトラリー、セラミック、プラスチック、金属、陶器、ガラスおよびアクリル製品などのクリーニングが挙げられる。
高度の緊縮条件:「高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、50%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、65℃で15分間ずつ3回洗浄される。
宿主細胞:「宿主細胞」という用語は、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクターによる形質転換、形質移入、形質導入などに対する感受性を有するあらゆる細胞型を意味する。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異による親細胞と同じではない親細胞のあらゆる子孫を包含する。
向上した洗浄性能:「向上した洗浄性能」という用語は、本明細書では、親プロテアーゼ変異体の洗浄性能に対して、例えば、汚れの除去の増加による、プロテアーゼ変異体の洗浄性能の変化を示す(変異体)酵素(また、酵素、必ずしも変異体だけではなく、骨格のブレンド、また、特定の洗浄組成物との組合せなども含む)として定義される。「洗浄性能」という用語は、洗濯だけではなく、例えば、食器洗浄における洗浄性能も包含する。
単離された:「単離された」という用語は、自然界においては生じない形態または環境にある物質を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、(1)いずれかの非天然物質、(2)限定するものではないが、自然界において関連している天然構成成分の1種または複数種もしくは全てから少なくとも部分的に取り出されたいずれかの酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチドもしくは補因子を含むいずれかの物質;(3)自然界において見出される物質に対して人為的に修飾されたいずれかの物質;または、(4)自然界で関連する他の成分に対して物質量の増加により修飾されたいずれかの物質(例えば、物質をコードする遺伝子の複数のコピー;物質をコードする遺伝子と自然界で関連するプロモータより強力なプロモータの使用)が挙げられる。単離された物質は、発酵ブロスサンプル中に存在してもよい。
低度の緊縮条件:「低度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、25%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、50℃で15分間ずつ3回洗浄される。
成熟型ポリペプチド:「成熟型ポリペプチド」という用語は、N末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化などの翻訳およびいずれかの翻訳後修飾後における、その最終形態にあるポリペプチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドは、エドマン(Edman)分解化学を用いたアミノ酸配列決定に基づいて、配列番号2のアミノ酸189〜374である。宿主細胞が、2つのさらに異なる成熟型ポリペプチド(すなわち、異なるC末端および/またはN末端アミノ酸を含む)の混合物を産生しうることは公知である。
成熟型ポリペプチドコード配列:「成熟型ポリペプチドコード配列」という用語は、プロテアーゼ活性を有する成熟型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドコード配列は、配列番号1のヌクレオチド665〜1222である。
中度の緊縮条件:「中度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、35%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、55℃で15分間ずつ3回洗浄される。
中度−高度の緊縮条件:「中−高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、35%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、60℃で15分間ずつ3回洗浄される。
核酸構築物:「核酸構築物」という用語は、一本鎖または二本鎖いずれかの核酸分子を意味し、これは、天然の遺伝子から単離されるか、もしくは、そうでなければ自然に存在しないであろう様式で核酸のセグメントを含有するよう修飾されるか、または、合成物であり、これは、1つまたは複数の制御配列を含む。
作動可能にリンクされた:「作動可能にリンクされた」という用語は、制御配列がコード配列の発現を指令するように、ポリヌクレオチドのコード配列に対して適切な位置に制御配列を配置する構造を意味する。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間または2つのヌクレオチド配列間の関連性は、「配列同一性」というパラメータによって表される。
本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて判定される。用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のように算出される:
(同等の残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
本発明の目的のために、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージ(前述のEMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(前述のNeedleman and Wunsch,1970)を用いて判定される。用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のように算出される:
(同等のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
サブ配列:「サブ配列」という用語は、成熟型ポリペプチドコード配列の5’および/または3’末端から欠失された1つまたは複数(例えば、数個)のヌクレオチドを有するポリヌクレオチドを意味し;ここで、サブ配列は、プロテアーゼ活性を有する断片をコードする。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:「実質的に純粋なポリヌクレオチド」という用語は、他の外来性または不要なヌクレオチドを含まず、および、遺伝的に操作されたポリペプチド産生系における使用に好適な形態のポリヌクレオチド調製物を意味する。従って、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、元々または組換え的に関連する他のポリヌクレオチド材料を最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%含有する。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、プロモータおよびターミネータなどの天然の5’−および3’−非翻訳領域を含み得る。好ましくは、ポリヌクレオチドは、重量基準で、少なくとも90%の純度、例えば、少なくとも92%の純度、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度および少なくとも99.5%の純度である。本発明のポリヌクレオチドは、実質的に純粋な形態であることが好ましい。
実質的に純粋なポリペプチド:「実質的に純粋なポリペプチド」という用語は、最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%の元々関連しているかまたは組換えにより関連する他のポリペプチド材料を含有する調製物を意味する。好ましくは、このポリペプチドは、調製物中に存在するポリペプチド材料の総重量を基準として、少なくとも92%の純度、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%、少なくとも99.5%の純度および100%の純度である。本発明のポリペプチドは、実質的に純粋な形態であることが好ましい。これは、例えば、周知の組換え方法によって、または、古典的な精製方法によってポリペプチドを調製することにより達成することができる。
生地:「生地」という用語は、ヤーン、ヤーン中間物、繊維、不織布材料、天然材料、合成材料などのいずれかの生地材料、およびその他いずれかの生地材料、これらの材料から製造される布地、ならびに布地から製造される製品(例えば、衣服および他の物品)を意味する。生地または布地は、ニット、織物、デニム、不織物、フェルト、ヤーンおよびタオル地の形態であってよい。生地は、綿、亜麻/リンネル、ジュート、ラミー、サイザルもしくはコイアを含む天然セルロース系材料、または、ビスコース/レーヨン、ラミー、酢酸セルロース繊維(三細胞性)、リオセルもしくはこれらのブレンドを含む人工セルロース系材料(例えば、木材パルプ由来のもの)などのセルロース系材料であってよい。生地または布地はまた、ウール、ラクダ、カシミヤ、モヘア、ウサギおよび絹などの天然ポリアミドなどの非セルロース系材料、または、ナイロン、アラミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンおよびスパンデックス/エラスタンなどの合成ポリマー、または、これらのブレンド、ならびに、セルロース系および非セルロース系繊維のブレンドであってよい。ブレンドの例は、綿および/またはレーヨン/ビスコースと、ウール、合成繊維(例えば、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリウレア繊維、アラミド繊維)、およびセルロース含有繊維(例えば、レーヨン/ビスコース、ラミー、亜麻/リンネル、ジュート、酢酸セルロース繊維、リオセル)などの1種または複数種の随伴材料とのブレンドである。布地は、例えば、汚れた家庭ランドリーなどの従来の可洗ランドリーであってよい。布地または衣服という用語が用いられる場合、より広義の生地という用語も含むものとする。
生地ケアの有益性:「生地ケアの有益性」は、触媒による汚れ除去もしくは汚染物の再付着防止に直接関連しないが、これも酵素洗浄力有益性にとって重要である。このような生地ケアによる有益性の例としては、以下のものがある:1つの布地から他の布地へ、もしくは同一の布地の別の部分への移染の防止もしくは低減(移染抑制または逆汚染防止とも呼ばれる作用);ピリング性を低減するための布地表面からの突出繊維もしくは破断繊維の除去(抗ピリングとも呼ばれる作用)、または、既存のピリングもしくは毛羽の除去;布地柔軟性の向上、布地の色の明瞭化、ならびに布地の繊維中に閉じ込められた粒状の汚染物の除去。酵素漂白はさらなる酵素洗浄力有益性であり、ここで、触媒活性は、一般に、過酸化水素もしくは他の過酸化物または他の種の漂白剤などの漂白成分の形成を触媒するために用いられる。
変異体:「変異体」という用語は、1つまたは複数(例えば、数個)の位置に改変(すなわち、置換、挿入および/または欠失)を含むプロテアーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換とは、ある位置のアミノ酸の異なるアミノ酸による置き換えを意味し;欠失とは、ある位置のアミノ酸の除去を意味し;また、挿入とは、ある位置のアミノ酸に隣接しこの直後に続く1つまたは複数(例えば、数個)のアミノ酸、例えば、1〜5個のアミノ酸を付加することを意味する。本発明の変異体は、少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%の配列番号2の成熟型ポリペプチドのプロテアーゼ活性を有する。
極めて高度の緊縮条件:「極めて高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、50%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、70℃で15分間ずつ3回洗浄される。
極めて低度の緊縮条件:「極めて低度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ***DNA、ならびに、25%ホルムアミドでのプレハイブリーダイゼーションおよびハイブリーダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、45℃で15分間ずつ3回洗浄される。
洗浄性能:「洗浄性能」という用語は、例えば、洗浄または硬質面クリーニングの最中に、クリーニングすべき物体上に存在する汚れを除去する酵素の能力として用いられる。
白色度:「白色度」という用語は、本明細書において、様々な分野における様々な顧客について、異なる意味を有する広義の用語として定義される。白色度の喪失は、例えば、灰色化、黄色化、または蛍光増白剤/着色料の除去に起因し得る。灰色化および黄色化は、汚れの再付着、身体の汚れ、鉄および鉄イオンなど由来の着色料または移染に起因して起こり得る。白色度は、以下に挙げるリストからの1つまたは複数の項目を含みうる:染料または染色効果;不完全な汚れの除去(例えば、身体の汚れ、皮脂など);再付着(対象物の灰色化、黄色化、またはその他の変色)(除去した汚れが、汚れた、または汚れていない布地の別の部分に再結合したもの);使用中の布地における化学変化;ならびに色の明瞭化もしくは白色化。
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド
一実施形態において、本発明は、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して有し、プロテアーゼ活性を有する、単離されたポリペプチドに関する。一態様では、本ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドと、20以下、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19アミノ酸だけ異なる。
本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列もしくはその対立遺伝子変異体を含むか、これから構成されることが好ましく;または、プロテアーゼ活性を有するその断片である。別の態様において、ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドを含むか、これから構成される。他の態様において、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸189〜374を含むか、これから構成される。
別の実施形態において、本発明は、極めて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、中度−高度の緊縮条件、高度の緊縮条件、または極めて高度の緊縮条件下で、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列、または、その完全長相補体(Sambrook,et al.,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d edition,Cold Spring Harbor,New York)にハイブリーダイズするポリヌクレオチドによりコードされるプロテアーゼ活性を有する、単離されたポリペプチドに関する。
配列番号1のポリヌクレオチドまたはそのサブ配列、ならびに、配列番号2のポリペプチドまたはその断片は、技術分野において周知である方法に従って、異なる属もしくは種の系統からプロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAを同定およびクローン化するために核酸プローブの設計に用いられ得る。特に、このようなプローブは、標準的なサザンブロッティング法の後に、含まれる対応する遺伝子を同定および単離するために、対象の細胞のゲノムDNAもしくはcDNAとのハイブリーダイゼーションに用いられることが可能である。このようなプローブは配列全体よりもかなり短いことが可能であるが、例えば、長さが少なくとも25、少なくとも35または少なくとも70ヌクレオチドと少なくとも15ヌクレオチドであるべきである。好ましくは、核酸プローブは、例えば、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチドまたは少なくとも900ヌクレオチドの長さといった、少なくとも100ヌクレオチドの長さである。DNAおよびRNAプローブの両方が用いられることが可能である。プローブは、典型的には、対応する遺伝子を検出するために標識化される(例えば、32P、3H、35S、ビオチンまたはアビジンで)。このようなプローブは本発明によって包含される。
このような他の系統から調製したゲノムDNAもしくはcDNAライブラリは、上記のプローブとハイブリーダイズし、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAについてスクリーニングされ得る。このような他の系統由来のゲノムまたは他のDNAは、アガロースもしくはポリアクリルアミドゲル電気泳動、または、他の分離技術によって分離され得る。これらのライブラリからのDNAまたは分離されたDNAが、ニトロセルロースもしくは他の好適なキャリア材料に移され固定化され得る。配列番号1もしくは3もしくはそのサブ配列とハイブリーダイズするクローンもしくはDNAを同定するために、キャリア材料がサザンブロッティングに用いられる。
本発明の目的に関して、ハイブリーダイゼーションとは、極めて低度〜極めて高度の緊縮条件下で、(i)配列番号1;(ii)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列;(iii)その完全長相補体;または(iv)そのサブ配列に対応する標識核酸プローブに、ポリヌクレオチドがハイブリーダイズすることを意味する。核酸プローブがこれらの条件下でハイブリーダイズする分子は、例えば、X線フィルムまたは当分野では公知の他のいずれかの検出手段によって検出することができる。
一態様において、核酸プローブは、配列番号1のヌクレオチド101〜1405、ヌクレオチド188〜1222、ヌクレオチド665〜1222、またはヌクレオチド800〜1200である。他の態様において、核酸プローブは、配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;その成熟型ポリペプチド;またはその断片である。別の態様において、核酸プローブは配列番号1である。
別の実施形態では、本発明は、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるプロテアーゼ活性を有する、単離されたポリペプチドに関する。
別の実施形態では、本発明は、1つまたは複数(例えば、数個)の位置に置換、欠失および/または挿入を含む、配列番号2の成熟型ポリペプチドの変異体に関する。一実施形態では、配列番号2の成熟型ポリペプチドに導入されるアミノ酸置換、欠失および/または挿入の数は、20以下、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19である。アミノ酸変異は、副次的な性質のものであってもよく、すなわち、タンパク質の折り畳みおよび/もしくは活性に顕著に影響しない保存的アミノ酸置換もしくは挿入;典型的には1〜30アミノ酸の小さな欠失;アミノ−端子メチオニン残基などの小さなアミノ−もしくはカルボキシル−末端伸長;20〜25個以下の残基の小さなリンカーペプチド;または、ポリヒスチジン配列、抗原性エピトープもしくは結合性ドメインなどの変異もしくは他の機能を変化させることによって精製を促進させる小さな伸長であってもよい。
保存的置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシンおよびバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および、小さいアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、スレオニンおよびメチオニン)の群の範囲内である。特異活性を一般に改変しないアミノ酸置換は技術分野において公知であり、例えば、H.Neurath and R.L.Hill,1979,In,The Proteins,Academic Press,New Yorkに記載されている。頻繁に生じる置換は、Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/GluおよびAsp/Glyである。
あるいは、アミノ酸変異は、ポリペプチドの物理化学的特性が改変されるような性質のものである。例えば、アミノ酸変異は、ポリペプチドの熱安定性を向上させ、基質特異性を改変し、至適pHを変化させることであり得る。
ポリペプチドにおける必須アミノ酸は、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081−1085)などの技術分野において公知である手法に従って同定することが可能である。後者の技術においては、単一のアラニン突然変異が分子中のすべての残基に導入され、得られたミュータント分子が、分子の活性に重要であるアミノ酸残基を同定するためにプロテアーゼ活性についてテストされる。また、Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699−4708を参照のこと。酵素の活性部位または他の生物学的相互作用は、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異が併用される、核磁気共嗚、結晶構造解析、電子回折または光親和性標識などの技術によって判定される、構造の物理的分析によって判定されることも可能である。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306−312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899−904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59−64を参照のこと。必須アミノ酸のアイデンティティーは、関連ポリペプチドとのアラインメントから推測することもできる。本発明のポリペプチドでは、10Rプロテアーゼのアミノ酸配列とのアラインメントにより、触媒三残基を形成する必須アミノ酸が、配列番号2中のHis−220、Asp−244およびSer−324に対応するアミノ酸として同定されている。
単一もしくは複数のアミノ酸置換、欠失、および/または挿入は、Reidhaar−Olson and Sauer,1988,Science 241:53−57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156;国際公開第95/17413号パンフレット;または、国際公開第95/22625号パンフレットにより開示されているものなどの公知の突然変異誘発方法、組換え法、および/または、シャッフリング法、これに続く関連するスクリーニング法を用いて行い、テストすることが可能である。用いられることが可能である他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30:10832−10837;米国特許第5,223,409号明細書;国際公開第92/06204号パンフレット)、および、領域特異的突然変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46:145;Ner et al.,1988,DNA 7:127)が挙げられる。
突然変異誘発/シャッフリング法は、宿主細胞によって発現されたクローン化突然変異誘発ポリペプチドの活性を検出するために、高スループット自動スクリーニング法と組み合わせることが可能である(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発DNA分子は、宿主細胞から回収可能であり、技術分野における標準的な方法を用いて直ぐに配列決定されることが可能である。これらの方法では、ポリペプチドにおける個別のアミノ酸残基の重要性を直ぐに判定することが可能である。
ポリペプチドは、一のポリペプチドの一領域が、他のポリペプチドの一領域のN−末端またはC−末端で融合したハイブリッドポリペプチドであり得る。
ポリペプチドは、他のポリペプチドが本発明のポリペプチドのN−末端またはC−末端で融合した融合ポリペプチドまたは切断可能な融合ポリペプチドであり得る。融合ポリペプチドは、他のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを本発明のポリヌクレオチドに融合させることにより生成される。融合ポリペプチドを生成する技術は、技術分野において公知であると共に、フレーム中に収まり、融合ポリペプチドの発現が同一のプロモータおよびターミネータによる制御下にあるよう、ポリペプチドをコードするコード配列を連結するステップを含む。融合ポリペプチドはまた、翻訳後に融合ポリペプチドが形成されるインテインテクノロジーを用いて構築されてもよい(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575−2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776−779)。
融合ポリペプチドは、2つのポリペプチドの間に切断部位をさらに含んでいることが可能である。融合タンパク質が分泌される際に、この部位が切断されて2つのポリペプチドが遊離される。切断部位の例としては、これらに限定されないが、Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498−503;および、Contreras et al.,1991,Biotechnology 9:378−381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982−987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240−248;および、Stevens,2003,Drug Discovery World 4:35−48に開示されている部位が挙げられる。
実施形態
本発明の特定の実施形態において、本発明のプロテアーゼは、熱安定性、蒸気安定性などの有益な熱的性質、酸安定性などのpH特性などを呈示する。本発明の実施形態は、37℃〜60℃、例えば、37℃〜50℃、または37℃、50℃もしくは60℃で、プロテアーゼ10Rに比して、向上したプロテアーゼ活性を有する、単離されたポリペプチドである。
酸性/アルカリ性特性
本発明の特定の実施形態において、本発明のプロテアーゼは、pHに関する有益な特性、例えば、酸安定性などを呈示する。低いpHでのプロテアーゼの安定性は、プロテアーゼが、胃を通過した後腸内で活性を保持することができるため、有益である。高いpHでのプロテアーゼの安定性は、洗剤組成物が多くの場合、アルカリ性pHを有するため、クリーニングおよび洗浄にとって有益である。本発明の一実施形態では、プロテアーゼは、実施例4に記載する方法を用いて決定すると、pH3で2時間経過後、>90%活性を保持する。本発明の別の実施形態では、プロテアーゼは、実施例4に記載する方法を用いて決定すると、pH9で2時間経過後、>90%活性を保持する。
本発明は、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。本発明のプロテアーゼは、ペプチダーゼファミリーS1のセリンプロテアーゼである。本発明のプロテアーゼは、驚くべきpH特性、特にpH安定性を呈示し、これによって、これらは、動物飼料および/または洗剤に用いるのに興味深い候補となる。
洗浄性能
本発明の特定の実施形態において、本発明のプロテアーゼは、有益な洗浄性能を呈示する。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、プロテアーゼを全く含まない洗剤に比して、汚れを除去するのにより有効である。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、20℃であっても血液および卵の汚れを除去するのに有効である。
飼料用途
本発明のプロテアーゼは、pH4〜11の広い範囲内で、Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNAに対して活性であり、pH6〜11の範囲において特に高い活性を呈示し、pH3〜7の広い生理的pH範囲内で飼料関連ダイズミール−トウモロコシミール基質に対して活性であり、2という低いpHに2時間付した後も80%超の活性を保持する。従って、本発明のサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、様々な飼料用途に好適である。
プロテアーゼ活性を有するポリペプチドのソース
本発明のプロテアーゼ活性を有するポリペプチドは、いずれかの属の微生物から得られ得る。本発明の目的のために、「〜から得られる」という用語は、本明細書において用いられるところ、所与のソースに関連して、ポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドがソースによって、または、ソースからのポリヌクレオチドが挿入された系統によって生成されることを意味することとする。一態様において、所与のソースから入手されるポリペプチドは細胞外に分泌される。
ポリペプチドは細菌性ポリペプチドであり得る。例えば、ポリペプチドは、プロテアーゼ活性を有する、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、サッカロスリックス(Saccharothrix)もしくはストレプトマイセス属(Streptomyces)ポリペプチドなどのグラム陽性細菌性ポリペプチド、または、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)もしくはウレアプラズマ属(Ureaplasma)ポリペプチドなどのグラム陰性細菌性ポリペプチドであり得る。
一態様では、ポリペプチドは、放線菌(Actinobacteria)類、例えば、アクチノミセス(Actinomycetales)目、もしくはシュードノナカルディネアエ(Pseudonocardineae)亜目、またはシュードノナカルディアセアエ(Pseudonocardiaceae)科、またはサッカロスリクス(Saccharothrix)属の細胞由来のプロテアーゼである。別の実施形態では、ポリペプチドは、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)ポリペプチドである。
これらの種の系統は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American Type Culture Collection)、ドイツ微生物細胞培養コレクション(DSMZ:Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)、オランダ微生物株保存センター(CBS:Centraalbureau Voor Schimmelcultures)、および、農業研究局特許培養物コレクション(Agricultural Research Service Patent Culture Collection、北方リサーチセンター(NRRL:Northern Regional Research Center)などの多数の微生物保存機関において公共に容易に利用可能である。
ポリペプチドは、前述のプローブを用いて天然(例えば、汚染物、コンポスト、水など)から単離された微生物、または天然物質(例えば、汚染物、コンポスト、水など)から直接得られるDNAサンプルを含む他のソースから同定し、取得することもできる。微生物およびDNAを自然環境から直接単離する技術は、当分野において周知である。次いで、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、他の微生物または混合DNAサンプルのゲノムDNAもしくはcDNAライブラリを同じようにスクリーニングすることにより得られ得る。一旦、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドがプローブで検出されたら、ポリヌクレオチドは、当業者に既知である技術(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)を利用することにより単離またはクローン化されることが可能である。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本明細書に記載するように、本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドにも関する。
ポリヌクレオチドの単離またはクローン化に用いられる技術は技術分野において公知であり、ゲノムDNAまたはcDNAからの単離、または、これらの組み合わせが含まれる。ゲノムDNAからのポリヌクレオチドのクローン化は、例えば、発現ライブラリの周知のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または抗体スクリーニングを用いて共有される構造機構を伴うクローン化されたDNA断片を検出することにより実施されることが可能である。例えば、Innis et al.,1990,PCR:A Guide to Methods and Application,Academic Press,New Yorkを参照のこと。リガーゼ連鎖反応(LCR)、連結活性化転写(LAT)およびポリヌクレオチドベース増幅(NASBA)などの他の核酸増幅法が用いられ得る。ポリヌクレオチドは、サッカロスリックス属(Saccharothrix)の系統、または、関連する生体からクローン化され得、それ故、例えば、ポリヌクレオチドの領域をコードするポリペプチドの対立形質もしくは種変異体であり得る。
本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの修飾は、ポリペプチドに実質的に類似するポリペプチドを合成するのに必要であり得る。ポリペプチドに「実質的に同様」という用語は、ポリペプチドの非天然形態を指す。これらのポリペプチドは、天然のソースから単離されたポリペプチドとはいくらかの操作法で異なっていてもよく、例えば、特異活性、耐熱性、至適pHなどが異なる変異体である。変異体は、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列(例えば、そのサブ配列)として表されるポリヌクレオチドに基づいて構築され得、および/または、ポリペプチドのアミノ酸配列に変化をもたらさないが、酵素の生成のために意図される宿主生体のコドン利用に対応するヌクレオチド置換の導入により、または、異なるアミノ酸配列をもたらし得るヌクレオチド置換の導入により構築され得る。ヌクレオチド置換の概要については、例えば、Ford et al.,1991,Protein Expression and Purification 2:95−107を参照のこと。
核酸構築物
本発明はまた、制御配列に適合する条件下で好適な宿主細胞中にコード配列を発現させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関する。
ポリヌクレオチドは、多様な方法で処置されてポリペプチドの発現がもたらされ得る。ベクターへ挿入される前のポリヌクレオチドの処置が、発現ベクターに応じて、望ましいか、または、必要であり得る。組換えDNA法を利用するポリヌクレオチドを修飾するための技術は技術分野において周知である。
制御配列は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現のための宿主細胞によって認識されるポリヌクレオチドであるプロモータであり得る。プロモータは、ポリペプチドの発現を媒介する転写制御配列を含有する。プロモータは、ミュータント、切断およびハイブリッドプロモータを含む宿主細胞において転写活性を示すいずれかのポリヌクレオチドであり得、ならびに、宿主細胞に対して相同性または非相同性である細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られ得る。
細菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写を指令する好適なプロモータの例としては、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)マルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、枯草菌(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、枯草菌(Bacillus subtilis)xylAおよびxylB遺伝子、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIA遺伝子(AgaisseおよびLereclus、1994、Molecular Microbiology 13:97−107)、大腸菌(E.coli)lacオペロン、大腸菌(E.coli)trcプロモータ(Egon et al.,1988,Gene 69:301−315)、ストレプトマイセス・コエリコロル(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)および原核β−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)、ならびに、tacプロモータ(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)から得られるプロモータがある。さらなるプロモータが、「Useful proteins from recombinant bacteria」,Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74−94;および、前述のSambrook et al.,1989に記載されている。タンデムプロモータの例が、国際公開第99/42835号パンフレットに開示されている。
糸状真菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写を指令する好適なプロモータの例としては、以下:アスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)アセトアミダーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)酸安定α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)またはアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)グルコアミラーゼ(glaA)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)アルカリ性タンパク分解酵素、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)トリオースリン酸イソメラーゼ、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン様プロテアーゼ(国際公開第96/00787号パンフレット)、フザリウム・ベネナツム(Fusarium venenatum)アミログルコシダーゼ(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウム・ベネナツム・ダリア(Fusarium venenatum Daria)(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウム・ベネナツム・クイン(Fusarium venenatum Quinn)(国際公開第00/56900号パンフレット)、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)リパーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)β−グルコシダーゼ、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼI、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼII、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼI、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼII、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIII、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIV、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼV、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼI、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼII、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)β−キシロシダーゼ、ならびに、NA2−tpiプロモータ(非翻訳リーダが、アスペルギルス属(Aspergillus)トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子由来の非翻訳リーダで置換された、アスペルギルス属(Aspergillus)中性α−アミラーゼ遺伝子由来の修飾プロモータ;非限定的例としては、非翻訳リーダがアスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子由来の非翻訳リーダで置換された、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性α−アミラーゼ遺伝子由来の修飾プロモータが挙げられる)の遺伝子から得られるプロモータ;ならびに、その突然変異体、切断およびハイブリッドプロモータがある。
イースト菌宿主において、有用なプロモータは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)ガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)トリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)メタロチオネイン(CUP1)およびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼの遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞に対する他の有用なプロモータは、Romanos et al.,1992,Yeast 8:423−488により記載されている。
制御配列はまた、宿主細胞によって認識されて転写を終結させる転写ターミネータであり得る。ターミネータは、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクする。本発明においては、宿主細胞において機能するいずれかのターミネータが用いられ得る。
細菌宿主細胞の好ましいターミネータは、バチルス・クラウシイ(Bacillus clausii)アルカリ性プロテアーゼ(aprH)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、および大腸菌(Escherichia coli)リボソームRNA(rrnB)の遺伝子から得られる。
糸状真菌宿主細胞の好ましいターミネータは、アスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素の遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好ましいターミネータは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)チトクロムC(CYC1)およびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素の遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞の他の有用なターミネータが、前述のRomanos et al.,1992に記載されている。
制御配列は、プロモータの下流で、かつ遺伝子のコード配列の上流のmRNA安定化領域であってもよく、これは、遺伝子の発現を増大させる。
好適なmRNA安定化領域の例は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIA遺伝子(国際公開94/25612号パンフレット)および枯草菌(Bacillus subtilis)SP82遺伝子(Hue et al.,1995,Journal of Bacteriology 177:3465−3471)から得られる。
制御配列はまた、リーダ、すなわち、mRNAの非翻訳領域であってもよく、これは、宿主細胞による翻訳にとって重要である。リーダは、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの5’−末端に作動可能にリンクさせる。宿主細胞において機能性であれば、どんなリーダを用いてもよい。
糸状真菌宿主細胞の好ましいリーダは、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびアスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)トリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好適なリーダは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
制御配列はまた、ポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクし、転写された場合に、ポリアデノシン残基を転写mRNAに負荷するシグナルとして宿主細胞により認識される配列であるポリアデニル化配列であり得る。宿主細胞において機能するポリアデニル化配列のいずれかが用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、およびフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の有用なポリアデニル化配列が、Guo and Sherman,1995,Mol.Cellular Biol.15:5983−5990に記載されている。
制御配列はまた、ポリペプチドのN−末端にリンクしたシグナルペプチドをコードし、および、ポリペプチドを細胞の分泌経路に送るシグナルペプチドコード領域であり得る。ポリヌクレオチドのコード配列の5’−末端は、ポリペプチドをコードするコード配列のセグメントと共に、翻訳読み枠に元々リンクしたシグナルペプチドコード配列を本質的に含有し得る。または、コード配列の5’−末端は、コード配列に対して外来性のシグナルペプチドコード配列を含有し得る。コード配列がシグナルペプチドコード配列を元々含有していない場合には、外来性のシグナルペプチドコード配列が必要とされる場合がある。または、外来性のシグナルペプチドコード配列は単に、ポリペプチドの分泌を増強するために天然シグナルペプチドコード配列を置き換えてもよい。しかしながら、発現ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路に送るいずれかのシグナルペプチドコード配列がもちいられてもよい。
細菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属(Bacillus)NCIB11837マルトジェニックアミラーゼ、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)サブチリシン、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)β−ラクタマーゼ、バチルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)α−アミラーゼ、バチルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)および古草菌(Bacillus subtilis)prsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。さらなるシグナルペプチドが、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109−137に記載されている。
糸状真菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)エンドグルカナーゼV、フミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)リパーゼおよびリゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。
イースト菌宿主細胞の有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)インベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード配列が、前述のRomanos et al.,1992により記載されている。
制御配列はまた、ポリペプチドのN−末端でプロペプチド位置をコードするプロペプチドコード配列であり得る。得られたポリペプチドは、酵素原またはプロポリペプチド(または、いくつかの場合においてチモーゲン)として公知である。プロポリペプチドは、一般に非活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒または自己触媒切断によって活性ポリペプチドに転換されることが可能である。プロペプチドコード配列は、古草菌(Bacillus subtilis)アルカリ性タンパク分解酵素(aprE)、古草菌(Bacillus subtilis)中性タンパク分解酵素(nprT)、ミセリオフトラ・テルモフィラ(Myceliophthora thermophila)ラッカーゼ(国際公開第95/33836号パンフレット)、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼおよびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子の遺伝子から得られ得る。
シグナルペプチドおよびプロペプチド配列の両方が存在する場合、プロペプチド配列はポリペプチドのN−末端に隣接して位置されており、また、シグナルペプチド配列は、プロペプチド配列のN−末端に隣接して位置されている。
宿主細胞の増殖に対したポリペプチドの発現を調節する調節配列を付加することが望ましい場合もあり得る。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応じて、遺伝子の発現をオンオフさせるものである。原核系における調節系としては、lac、tac、およびtrpオペレータ系が挙げられる。イースト菌においては、ADH2系またはGAL1系が用いられ得る。糸状菌においては、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼプロモータ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAα−アミラーゼプロモータおよびアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)グルコアミラーゼプロモータが用いられ得る。調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能とするものである。真核系において、これらの調節配列は、メトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、および、重金属を伴って増幅されるメタロチオネイン遺伝子を含む。これらの事例において、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、調節配列と作動可能にリンクしているであろう。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む組換え発現ベクターに関する。種々のヌクレオチドおよび制御配列が一緒になって、このような部位でポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの挿入または置換を可能とするために1つまたは複数の好都合な制限部位を含み得る組換え発現ベクターが生成される。または、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含む核酸構築物を発現に適切なベクターに挿入することにより発現され得る。発現ベクターの形成において、コード配列は、コード配列が、発現に適切な制御配列と作動可能にリンクするようベクター中に位置されている。
組換え発現ベクターは、組換えDNA法に簡便に供されることが可能であり、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことが可能であるいずれかのベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。ベクターの選択は、典型的には、ベクターが導入される宿主細胞に対するベクターの親和性に応じることとなる。ベクターは、直鎖または閉鎖された環状プラスミドであり得る。
ベクターは、例えばプラスミド、染色体外要素、微小染色体または人工染色体といった、自己複製ベクター(すなわち、染色体外のエンティティとして存在し、その複製が染色体複製とは無関係なベクター)であり得る。ベクターは、自己複製を確実とするための何らかの手段を含有し得る。または、ベクターは、宿主細胞に導入された際に、ゲノム中に統合され、および、中に統合された染色体と一緒に複製されるものであり得る。しかも、単一のベクターもしくはプラスミド、または、一緒になって、宿主細胞のゲノムに導入される全DNAを含有する2つ以上のベクターもしくはプラスミド、または、トランスポゾンが用いられてもよい。
ベクターは、形質転換、形質移入、形質導入などされた細胞の選択を容易とする1つまたは複数の選択マーカを含有することが好ましい。選択マーカは、その生成物が、殺生剤またはウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求体に対する原栄養性などをもたらす遺伝子である。
細菌性選択マーカの例としては、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)もしくは枯草菌(Bacillus subtilis)dal遺伝子、または、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、ネオマイシン、スペクチノマイシン、もしくはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を賦与するマーカである。酵母宿主細胞の好適なマーカとしては、限定するものではないが、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1およびURA3が挙げられる。糸状真菌宿主細胞に使用する選択マーカとしては、限定するものではないが、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)およびtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、ならびにこれらの同等物が挙げられる。アスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)amdSおよびpyrG遺伝子、ならびに、ストレプトマイセス・ハイグロスコピクス(Streptomyces hygroscopicus)bar遺伝子が、アスペルギルス属(Aspergillus)細胞での使用に好ましい。
ベクターは、宿主細胞のゲノムへのベクターの統合、または、ゲノムとは無関係の細胞中のベクターの自律複製を許容する要素を含有することが好ましい。
宿主細胞ゲノムへの統合に関して、ベクターは、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの配列、または、相同的もしくは非相同的組換えによるゲノムへの統合に係るベクターのいずれかの他の要素に依存し得る。または、ベクターは、染色体における正確な位置での宿主細胞のゲノムへの相同的組換えによる統合をもたらす追加のポリヌクレオチドを含有していてもよい。正確な位置で統合される可能性を高めるために、統合要素は、相同的組換えの確率を高めるために対応する標的配列に対して高度の配列同一性を有する、100〜10,000塩基対、400〜10,000塩基対および800〜10,000塩基対などの十分な数の核酸を含有しているべきである。統合要素は、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同的であるいずれかの配列であり得る。さらに、統合要素は、非コーディングまたはコーディングポリヌクレオチドであり得る。他方で、ベクターは、非相同的組換えにより宿主細胞のゲノムに統合され得る。
自律複製に関して、ベクターは、対象の宿主細胞におけるベクターの自律的な複製を可能とする複製起点をさらに含んでいてもよい。複製起点は、細胞において機能する自律複製を媒介するいずれかのプラスミドレプリケータであり得る。「複製起点」または「プラスミドレプリケータ」という用語は、インビボでのプラスミドまたはベクターの複製を可能とするポリヌクレオチドを意味する。
細菌性複製起点の例は、大腸菌(E.coli)における複製を許容するプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177およびpACYC184の複製起点、ならびに、バチルス属(Bacillus)における複製を許容するpUB110、pE194、pTA1060およびpAMβ1の複製起点である。
イースト菌宿主細胞において用いられる複製起点の例は、2ミクロン複製起点、ARS1、ARS4、ARS1とCEN3との組み合わせ、および、ARS4とCEN6との組み合わせである。
糸状真菌細胞において有用な複製起点の例は、AMA1およびANS1(Gems et al.,1991,Gene 98:61−67;Cullen et al.,1987,Nucleic Acids Res.15:9163−9175;国際公開第00/24883号パンフレット)である。AMA1遺伝子の単離およびAMA1遺伝子を含むプラスミドまたはベクターの構築は、国際公開第00/24883号パンフレットに開示されている方法に従って達成可能である。
本発明のポリヌクレオチドの2つ以上のコピーが宿主細胞に挿入されて、ポリペプチドの生成が高められてもよい。ポリヌクレオチドのコピーの数は、配列の少なくとも1つの追加のコピーを宿主細胞ゲノムに統合することにより、または、増幅可能な選択マーカ遺伝子をポリヌクレオチドに含めることにより増加させることが可能であり、ここで、選択マーカ遺伝子の増幅されたコピー、従って、ポリヌクレオチドの追加のコピーを含有する細胞は、適切な選択可能な薬剤中で細胞を培養することにより選択可能である。
上記の要素を連結して本発明の組換え発現ベクターを構築するために用いられる手法は、当業者に周知である(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)。
宿主細胞
本発明はまた、本発明のポリペプチドの生成をもたらす1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした本発明のポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞に関する。ポリヌクレオチドを含む構築物もしくはベクターは、構築物もしくはベクターが染色体性組み込み体として、もしくは、既述の自己複製余剰−染色体性ベクターとして維持されるよう宿主細胞に導入される。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異により親細胞と同等ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、ポリペプチドをコードする遺伝子およびそのソースに大きく依存することとなる。
宿主細胞は、例えば、原核生物または真核生物といった、本発明のポリペプチドの組換え生成において有用ないずれかの細胞であり得る。
原核宿主細胞は、グラム陽性またはグラム陰性バクテリアのいずれかであり得る。グラム陽性バクテリアとしては、これらに限定されないが、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が挙げられる。グラム陰性バクテリアとしては、これらに限定されないが、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)が挙げられる。
細菌宿主細胞は、特にこれらに限定されないが、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・シルクランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウシイ(Bacillus clausii)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バシラス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウツス(Bacillus lautus)、バチルス・レンツス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)、およびバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)細胞を含むいずれかのバチルス属(Bacillus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、およびストレプトコッカス・ズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)細胞のいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞を含むいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトマイセス・アウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・コエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、およびストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)細胞を含むいずれかのストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞であり得る。
バチルス属(Bacillus)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111−115を参照のこと)、コンピテント細胞転換(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823−829、またはDubnau and Davidoff−Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209−221を参照のこと)、電気穿孔法(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742−751を参照のこと)、または、接合により(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271−5278を参照のこと)行われ得る。大腸菌(E.coli)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換により(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557−580を参照のこと)または電気穿孔法により(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127−6145を参照のこと)行われ得る。ストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換電気穿孔法(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405を参照のこと)、接合(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583−3585を参照のこと)、または、形質導入により(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294を参照のこと)行われ得る。シュードモナス属(Pseudomonas)細胞へのDNAの導入は、電気穿孔法(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391−397を参照のこと)、または、接合により(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57を参照のこと)行われ得る。ストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞へのDNAの導入は、天然コンピテンス(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295−1297を参照のこと)、プロトプラスト形質転換(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189−207を参照のこと)、電気穿孔法(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804を参照のこと)、または、接合により(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409−436を参照のこと)行われ得る。しかしながら、DNAを宿主細胞に導入するための技術分野において公知である方法のいずれかを用いることが可能である。
宿主細胞はまた、哺乳類、昆虫、植物または真菌細胞などの真核生物であり得る。
宿主細胞は真菌細胞であってもよい。本明細書において用いられる「真菌」は、子嚢菌門(Ascomycota)、担子菌門(Basidiomycota)、ツボカビ門(Chytridiomycota)および接合菌門(Zygomycota)、ならびに、卵菌門(Oomycota)およびすべての栄養胞子形成真菌を含む(Hawksworth et al.,In,Ainsworth and Bisby’s Dictionary of The Fungi,8th edition,1995,CAB International,University Press,Cambridge,UKに定義されているとおり)。
真菌宿主細胞はイースト菌細胞であり得る。本明細書において用いられるところ、「イースト菌」は、子嚢菌酵母(エンドミセス目(Endomycetales))、担子菌イースト菌を含み、イースト菌は、不完全菌類(不完全酵母菌類(Blastomycetes))に属する。イースト菌の分類は将来において変更される可能性があるため、本発明の目的について、イースト菌は、Biology and Activities of Yeast(Skinner,,PassmoreおよびDavenport編,Soc.App.Bacteriol.Symposium Series No.9,1980)に記載されているとおりに定義されるものとする。
イースト菌宿主細胞は、クルイベロマイセスラクティス(Kluyveromyces lactis)、サッカロマイセスカルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ジアスタチクス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセス・ドウグラシイ(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)、サッカロマイセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)またはヤロウイア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞などのカンジダ属(Candida)、ハンセヌラ属(Hansenula)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、ピチア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)またはヤロウイア属(Yarrowia)細胞であり得る。
真菌宿主細胞は糸状真菌細胞であり得る。「糸状菌」は、真菌植物門(Eumycota)および卵菌門(Oomycota)亜門(前述のHawksworth et al.,1995で定義されているとおり)のすべてのフィラメント形を含む。糸状菌は、一般に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナンおよび他の複雑な多糖類から組成される菌糸体壁によって特徴付けられる。栄養成長は菌糸の伸展によるものであり、および、炭素異化は絶対好気性である。対照的に、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などのイースト菌による栄養成長は単細胞葉状体の出芽によるものであり、および、炭素異化は発酵性であり得る。
糸状真菌宿主細胞は、アクレモニウム属(Acremonium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、ブエルカンデラ属(Bjerkandera)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、コプリヌス属(Coprinus)、コリオルス属(Coriolus)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、フィリバシジウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、フミコラ属(Humicola)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、ムコール属(Mucor)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスチクス属(Neocallimastix)、ニューロスポラ属(Neurospora)、パエシロマイセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、ファネロケーテ属(Phanerochaete)、フレビア属(Phlebia)、ピロマイセス属(Piromyces)、プレウロツス属(Pleurotus)、シゾフィルム属(Schizophyllum)、タラロマイセス属(Talaromyces)、テルモアスクス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)、トラメテス属(Trametes)またはトリコデルマ属(Trichoderma)細胞であり得る。
例えば、糸状真菌宿主細胞は、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・フォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルス・ニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、ヤケイロタケ(Bjerkandera adusta)、セリポリオプシス・アネイリナ(Ceriporiopsis aneirina)、セリポリオプシス・カレギエア(Ceriporiopsis caregiea)、セリポリオプシス・ギルベスセンス(Ceriporiopsis gilvescens)、セリポリオプシス・パンノシンタ(Ceriporiopsis pannocinta)、セリポリオプシス・リブロサ(Ceriporiopsis rivulosa)、セリポリオプシス・スブルファ(Ceriporiopsis subrufa)、セリポリオプシス・スブベルミスポラ(Ceriporiopsis subvermispora)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・ケラチノフィルム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウム・パンニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンスランジクム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウム・トロピクム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・ゾナツム(Chrysosporium zonatum)、コプリヌス・シネレウス(Coprinus cinereus)、クリオルス・ヒルスツス(Coriolus hirsutus)、フザリウム・バクテリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウム・クロークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムグラミヌム(Fusarium graminum)、フザリウム・ヘテロスポルム(Fusarium heterosporum)、フザリウム・ネグンディ(Fusarium negundi)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・レチクランツム(Fusarium reticulatum)、フザリウム・ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム・サムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウムス・ポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウム・トルロスム(Fusarium torulosum)、フザリウム・トリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウム・ベネナツム(Fusarium venenatum)、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、フミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラ・テルモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・プルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum)、ファネロケーテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、フレビア・ラジアタ(Phlebia radiata)、プレウロツス・エリンギイ(Pleurotus eryngii)、チエラビア・テルレストリス(Thielavia terrestris)、トラメテス・ビロサ(Trametes villosa)、トラメテス・ベルシコロル(Trametes versicolor)、トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・コニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ・ロンギブラキアツム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)またはトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)細胞であり得る。
真菌細胞は、それ自体公知の様式でのプロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換、および、細胞壁の再生を含むプロセスにより形質転換され得る。アスペルギルス属(Aspergillus)およびトリコデルマ属(Trichoderma)宿主細胞の形質転換に好適な手法は、欧州特許第238023号明細書、Yelton et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470−1474、ならびにChristensen et al.,1988,Bio/Technology 6:1419−1422に記載されている。フザリウム属(Fusarium)種の形質転換に好適な方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147−156および国際公開第96/00787号パンフレットに記載されている。イースト菌は、Becker and Guarente,In Abelson,J.N.and Simon,M.I.,editors,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp 182−187,Academic Press,Inc.,New York;Ito et al.,1983,J.Bacteriol.153:163;および、Hinnen et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920に記載の手法を用いて形質転換され得る。
生成方法
本発明はまた:(a)ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、野生型形態でポリペプチドを生成する細胞を培養するステップ;および、(b)ポリペプチドを回収するステップを含む本発明のポリペプチドを生成する方法に関する。好ましい態様において、細胞は、サッカロスリクス(Saccharothrix)属細胞である。より好ましい態様において、細胞は、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)細胞である。
本発明はまた:(a)ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で本発明の組換え宿主細胞を培養するステップ;および、(b)ポリペプチドを回収するステップを含む本発明のポリペプチドを生成する方法に関する。
宿主細胞は、技術分野において既知である方法を用いてポリペプチドの生成に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、好適な培地中ならびにポリペプチドの発現および/または単離が許容される条件下で行われる、振盪フラスコ培養により、および、実験用もしくは産業用発酵槽における小規模もしくは大規模発酵(連続式、バッチ式、フェドバッチ式または固体状発酵を含む)により培養され得る。培養は、炭素および窒素源および無機塩を含む好適な栄養培地において、技術分野において公知である手法を用いて行われる。好適な媒体は、商業的な供給者から入手可能であるか、または、公開された組成に従って調製され得る(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)。ポリペプチドが栄養培地に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接回収可能である。ポリペプチドが分泌されない場合、細胞ライセートから回収可能である。
ポリペプチドは、ポリペプチドに特異的な技術分野において公知である方法を用いて検出され得る。これらの検出方法として、限定するものではないが、特定の抗体の使用、酵素産物の形成、または、酵素基質の消失などが挙げられる。例えば、酵素アッセイを用いてポリペプチドの活性を判定してもよい。
ポリペプチドは技術分野において公知である方法を用いて回収され得る。例えば、ポリペプチドは、特にこれらに限定されないが、収集、遠心分離、ろ過、抽出、噴霧乾燥、蒸発または沈殿を含む従来の手法により栄養培地から回収され得る。
ポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチドを得るために、特にこれらに限定されないが、クロマトグラフィ(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシングおよびサイズ排除)、電気泳動的手法(例えば、分取等電点電気泳動)、較差溶解度(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE、または、抽出(例えば、Protein Purification,JansonおよびRyden編,VCH Publishers,New York,1989を参照のこと)を含む技術分野において公知である多様な手法によって精製され得る。
代替的な態様においては、ポリペプチドは回収されず、ポリペプチドを発現する本発明の宿主細胞がポリペプチドのソースとして用いられ得る。
植物
本発明はまた、ポリペプチドまたはドメインを回収可能な量で発現および産生することができるように本発明のポリヌクレオチドを含む、単離された植物、例えば、トランスジェニック植物、植物部分、または植物細胞にも関する。ポリペプチドまたはドメインは、植物または植物部分から回収してもよい。あるいは、食品もしくは飼料の品質の改善、例えば、栄養価、嗜好性、および流動性の改善、または非栄養因子の破壊を目的として、ポリペプチドまたはドメインを含む植物または植物部分をそのまま用いてもよい。
トラスジェニック植物は、双子葉植物(dicot)または単子葉植物(monocot)であってよい。単子葉植物の例として、牧草(ナガハグサ、イチゴツナギ(Poa))、ウシノケグサ(Festuca)、ライグラス(Lolium)などの飼料草、ヌカボ(Agrostis)などの寒地型牧草などの草、ならびに穀類、例えば、コムギ、オーツムギ、ライムギ、オオムギ、イネ、モロコシおよびトウモロコシ(コーン)が挙げられる。
双子葉植物の例としては、タバコ、ハウチワマメなどのマメ類、ジャガイモ、テンサイ、エンドウマメ、インゲンマメおよびダイズ、ならびにカリフラワー、ナタネなどのアブラナ科植物(アブラナ科(Brassicaceae)、ならびに近縁のモデル生物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)がある。
植物部分の例としては、茎、カルス、葉、根、果実、種子、および塊茎、ならびにこれらの部分を含む個別の組織、例えば、表皮、歯肉、柔組織、導管組織、***組織などがある。葉緑体、アポプラスト、ミトコンドリア、液胞、ペロキシソームおよび細胞質などの特定の植物細胞コンパートメントも植物部分であると考えられる。さらに、どの組織由来のものかに関係なく、あらゆる植物細胞が植物部分であると考えられる。同様に、本発明の使用を容易にするために単離された特定の組織および細胞などの植物部分も植物部分であると考えられ、例えば、胚、内胚乳、アリューロンおよび種皮などがある。
また、こうした植物、植物部分、および植物細胞の子孫も本発明の範囲に含まれる。
ポリペプチドまたはドメインを発現するトランスジェニック植物または植物細胞は、当分野では公知の方法に従い構築することができる。手短には、ポリペプチドまたはドメインをコードする1つまたは複数の発現構築物を植物宿主細胞ゲノムまたは葉緑体ゲノムに組み込んだ後、得られた修飾済み植物または植物細胞をトランスジェニック植物または植物細胞に増殖させることによって構築する。
発現構築物は、好適には、選択した植物または植物部分におけるポリヌクレオチドの発現に必要な好適な調節配列と作動可能にリンクしたポリペプチドまたはドメインをコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物である。さらに、発現構築物は、発現構築物が組み込まれた植物細胞を同定するのに有用な選択マーカ、および対象植物への構築物の導入に必要なDNA配列を含んでもよい(後者は、使用するDNA導入方法に応じて異なる)。
プロモータおよびターミネータ配列、ならびに任意選択でシグナルまたはトランジット配列などの調節配列の選択は、例えば、いつ、どこで、どのようにポリペプチドまたはドメインを発現したいのかに応じて決定する。例えば、ポリペプチドまたはドメインをコードする遺伝子の発現は、構成性もしくは誘導性であってもよいし、または発生、段階もしくは組織特異的であってもよく、遺伝子産物を種子もしくは葉などの特定の組織もしくは植物部分にターゲティングしてもよい。調節配列は、例えば、Tague et al.,1988,Plant Physiology 86:506に記載されている。
構成性発現の場合、35S−CaMV、トウモロコシユビキチン1、またはイネアクチン1プロモータを用いてもよい(Franck et al.,1980,Cell 21 285−294;Christensen et al.,1992,Plant Mol.Biol.18:675−689;Zhang et al.,1991,Plant Cell 3:1155−1165)。器官特異的プロモータは、以下のものであってよい:例えば、種子、ジャガイモ塊茎、および果実などの貯蔵シンク組織(storage sink tissue)(Edwards and Coruzzi,1990,Ann.Rev.Genet.24:275−303)、または***組織などの代謝シンク組織(Ito et al.,1994,Plant Mol.Biol.24:863−878)由来のプロモータ、コメ由来のグルテリン、プロラミン、グロブリン、もしくはアルビンプロモータなどの種子特異的プロモータ(Wu et al.,1998,Plant Cell Physiol.39:885−889)、レグミンB4由来のソラマメ(Vicia faba)プロモータ、ならびにソラマメ(Vicia faba)由来の未知の種子タンパク質遺伝子(Conrad et al.,1998,J.Plant Cell Physiol.152:708−711)、油糧種子ボディタンパク質由来のプロモータ(Chen et al.,1998,Plant Physiol.39:935−941)、セイヨウアブラナ(Brassica napus)由来の貯蔵タンパク質napAプロモータ、または、例えば国際公開第91/14772号パンフレットに記載のように、当分野では公知のその他いずれかの種子特異的プロモータ。さらに、プロモータは、以下のものでもよい:イネもしくはトマト由来のrbcsプロモータなどの葉特異的プロモータ(Kyozuka et al.,1993,Plant Physiol.102:991−1000)、クロレラウイルスアデニンメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモータ(MitraおよびHiggins,1994,Plant Mol.Biol.26:85−93)、イネ由来のaldP遺伝子プロモータ(Kagaya et al.,1995,Mol.Gen.Genet.248:668−674)、あるいは、ジャガイモpin2プロモータなどの傷害誘導性プロモータ(Xu et al.,1993,Plant Mol.Biol.22:573−588)。同様に、プロモータは、温度、乾燥、もしくは塩分の変化などの非生物的処理によって誘導してもよいし、またはプロモータを活性化する細胞外から加える物質、例えば、エタノール、エストロゲン、およびエチレンなどの植物ホルモン(アブシシン酸、およびジベレリン酸など)、ならびに重金属により誘導してもよい。
植物におけるポリペプチドまたはドメインのより高度の発現を達成するために、プロモータエンハンサーエレメントを用いてもよい。例えば、プロモータエンハンサーエレメントは、イントロンであってもよく、これをプロモータと、ポリペプチドまたはドメインをコードするポリヌクレオチドとの間に配置する。例えば、Xuらは、1993年(前掲)、発現の増強を目的とする、イネアクチン1の第1イントロンの使用を開示している。
選択マーカ遺伝子および発現構築物の他のいずれかの部分を当分野で入手可能なものから選択してもよい。
核酸構築物は、アグロバクテリウム媒介形質転換、ウイルス媒介形質転換、マイクロインジェクション、パーティクルガン、微粒子銃、およびエレクトロポレーションなどの植物当分野では公知の従来の技術(Gasser et al.,1990,Science 244:1293;Potrykus,1990,Bio/Technology 8:535;Shimamoto et al.,1989,Nature 338:274)に従って植物ゲノムに組み込む。
アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)媒介の遺伝子移入は、トランスジェニック双子葉植物を作製する方法(概要については、HooykasおよびSchilperoort,1992,Plant Mol.Biol.19:15−38を参照)および単子葉を形質転換する方法であるが、別の形質転換方法をこれらの植物に用いてもよい。トランスジェニック単子葉植物を作製する方法は、胚発生カルスまたは発生中の胚のパーティクルガン(形質転換DNAをコーティングした微細な金もしくはタングステン粒子)である(Christou,1992,Plant J.2:275−281;Shimamoto,1994,Curr.Opin.Biotechnol.5:158−162;Vasil et al.,1992,Bio/Technology 10:667−674)。単子葉の形質転換のための別の方法は、Omirulleh et al.,1993,Plant Mol.Biol.21:415−428によって記載されているように、原形質体形質転換に基づくものである。別の形質転換方法としては、米国特許第6,395,966号明細書および同第7,151,204号明細書(いずれも、その全文を本明細書に参照として組み込む)に記載されているものがある。
形質転換の後、発現構築物が組み込まれた形質転換体を選択し、当分野で公知の方法によって全植物に再生させる。多くの場合、形質転換方法は、再生中、または後の作製時のいずれかに、選択遺伝子の選択的排除のために設計されるが、これは、例えば、2つの個別のT−DNA構築物による共形質転換、または特定のリコンビナーゼによる選択遺伝子の部位特異的切除を用いて行う。
本発明の構築物を含む特定の植物遺伝子型の直接形質転換以外にも、構築物を含まない第2の植物と、構築物を含む植物を交雑させることにより、トランスジェニック植物を作製することもできる。例えば、ポリペプチドまたはドメインをコードする構築物を交雑により特定の植物変種に導入することができ、その際、その所定変種の植物を直接形質転換する必要はない。従って、本発明は、本発明に従って形質転換した細胞から直接再生させた植物だけではなく、このような植物の子孫も含む。本明細書で用いる「子孫」は、本発明に従い調製される親植物のあらゆる世代の子孫を指し得る。こうした子孫は、本発明に従い調製したDNA構築物を含んでもよい。交雑の結果、出発系とドナー植物系の交差受粉により、植物系へのトランスジーンの導入が行われる。このようなステップの非制限的例が、米国特許第7,151,204号明細書に記載されている。
戻し交雑法により、植物を作製することもできる。例えば、植物は、戻し交雑遺伝子型、系列、同系繁殖体、またはハイブリッドと称する植物を含む。
1つの遺伝子バックグラウンドから別のものへの本発明の1つまたは複数のトラスジーンの遺伝子移入を促進するために、遺伝子マーカを用いてもよい。マーカ利用選択は、従来の育種に対して、表現型の変化によって起こる誤りを回避するのに用いることができるという利点をもたらす。さらに、遺伝子マーカは、特定の交雑の個別の子孫におけるエリート生殖質の相対割合に関するデータを提供しうる。例えば、通常は非農学的に望ましい遺伝子バックグラウンドを有する所望の特徴を備える植物をエリート親と掛け合わせる場合、遺伝子マーカを用いて目的の特徴を有するだけではなく、比較的大きな割合で所望の生殖質を含む子孫を選択することができる。このようにして、特定の遺伝子バックグラウンドに1つまたは複数の特徴を移入するのに必要な世代数が最小化される。
本発明はまた、(a)ポリペプチドまたはドメインの生成が実施可能な条件下でポリペプチドまたはドメインをコードするポリヌクレオチドを含むトランスジェニック植物または植物細胞を培養するステップ;および(b)ポリペプチドまたはドメインを回収するステップを含む、本発明のポリペプチドまたはドメインを生成する方法にも関する。
シグナルペプチドおよびプロペプチド
さらに、本発明は、配列番号2のアミノ酸1〜29を含むか、これから構成されるシグナルペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、配列番号2のアミノ酸30〜188を含むか、これから構成されるプロペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、配列番号2のアミノ酸1〜188を含むか、これから構成されるシグナルペプチドおよびプロペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチドに関する。ポリヌクレオチドは、シグナルペプチドおよび/またはプロペプチドに作動可能にリンクされたタンパク質をコードする遺伝子をさらに含んでいてもよい。タンパク質は、シグナルペプチドおよび/またはプロペプチドに対して外来性のものであることが好ましい。一態様では、シグナルペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド101〜187である。別の態様では、プロペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド188〜664である。別の態様では、シグナルペプチドおよびプロペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド101〜664である。
本発明はまた、このようなポリヌクレオチドを含む核酸構築物、発現ベクターおよび組換え宿主細胞に関する。
洗剤組成物
一実施形態において、本発明は、本発明の酵素を1種または複数種の追加のクリーニング組成成分と共に含む洗剤組成物に関する。従って、一実施形態において、本発明は、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有し、かつプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドを含む、洗剤組成物に関する。
追加の成分の選択は、当業者の技能の範囲内であり、以下に記載される例示的な非限定的な成分を含む従来の処方成分が含まれる。成分の選択には、布地の取り扱いに関して、クリーニングされる布地の種類、汚染物の種類および/または程度、クリーニングを行う温度、ならびに、洗剤生成物の配合物の検討が含まれ得る。以下に記載の成分は特定の官能基に従う一般的なヘッダによって分類されるが、これは限定として解釈されるべきではなく、当業者に認識されるであろうとおり追加の官能基が成分中に含まれていてもよい。
本発明の酵素
本発明の一実施形態において、本発明のポリペプチドは、洗浄液1リットル当たり、0.001〜200mgのタンパク質、例えば、0.005〜100mgのタンパク質、好ましくは0.01〜50mgのタンパク質、より好ましくは0.05〜20mgのタンパク質、さらに好ましくは0.1〜10mgのタンパク質に対応する量で洗剤組成物に添加してよい。
本発明の洗剤組成物の酵素は、例えば、プロピレングリコールもしくはグリセロールなどのポリオール、糖もしくは糖アルコール、乳酸、ホウ酸、もしくは、例えば芳香族ホウ酸エステルといったホウ酸誘導体、または、4−ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸誘導体などの従来の安定剤を用いて安定化してもよく、また、組成物は、例えば、国際公開第92/19709号パンフレットおよび国際公開第92/19708号パンフレットに記載されているように調製してもよい。あるいは、本発明の変異体は、国際公開第2005/105826号パンフレットおよび国際公開第2009/118375号パンフレットに記載されているものなどのペプチドアルデヒドまたはケトンを用いて、安定化してもよい。
本発明のポリペプチドはまた、参照により本明細書に援用される国際公開第97/07202号パンフレットに開示の洗剤配合物に組み込まれてもよい。
界面活性剤
洗剤組成物は、アニオン性および/またはカチオン性および/またはノニオン性および/または半極性および/または両イオン性またはこれらの混合物であり得る1種または複数種の界面活性剤を含んでいてもよい。特定の実施形態において、洗剤組成物は、1種または複数種のノニオン性界面活性剤および1種または複数種のアニオン性界面活性剤の混合物を含む。界面活性剤は、典型的には、約1%〜約40%または約3%〜約20%または約3%〜約10%などの約0.1%〜60重量%のレベルで存在する。界面活性剤は所望のクリーニング用途に基づいて選択され、技術分野において公知であるいずれかの従来の界面活性剤を含む。ランドリー洗剤に用いられ得る技術分野において公知であるいずれかのランドリー界面活性剤が利用され得る。
含まれる場合、洗剤は、通常は、約5%〜約15%または約20%〜約25%を含む約5%〜約30%などの約1%〜約40重量%のアニオン性界面活性剤を含有するであろう。アニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、硫酸塩およびスルホン酸塩、特に、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、LASの異性体、分岐アルキルベンゼンスルホネート(BABS)、フェニルアルカンスルホネート、α−オレフィンスルホネート(AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン−2,3−ジイルビス(硫酸塩)、ヒドロキシアルカンスルホネートおよびジスルホネート、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などのアルキルスルフェート(AS)、脂肪族アルコールスルフェート(FAS)、第1級アルコールスルフェート(PAS)、アルコールエーテルスルフェート(アルコールエトキシスルフェートまたは脂肪族アルコールエーテルスルフェートとしても公知であるAESまたはAEOSまたはFES)、第2級アルカンスルホネート(SAS)、パラフィンスルホネート(PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、メチルエステルスルホネート(MES)を含むα−スルホ脂肪酸メチルエステル(α−SFMeまたはSES)、アルキル−またはアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホコハク酸またはセッケンのジエステルおよびモノエステル、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含有する場合、洗剤は、通常、約1重量%〜約40重量%のカチオン性界面活性剤を含む。カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルエタノール第4級アミン(ADMEAQ)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ジメチルジステアリル塩化アンモニウム(DSDMAC)、アルキルベンジルジメチルアンモニウム、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルコキシル化第4級アンモニウム(AQA)、およびこれらの組合せが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約3%〜約5%または約8%〜約12%などの、例えば約0.5%〜約30%、特に約1%〜約20%、約3%〜約10%といった約0.2%〜約40重量%のノニオン性界面活性剤を含有するであろう。ノニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルコールエトキシレート(AEまたはAEO)、アルコールプロポキシレート、プロポキシル化脂肪族アルコール(PFA)、エトキシル化および/またはプロポキシル化脂肪酸アルキルエステルなどのアルコキシル化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(APE)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)、アルキルポリグリコシド(APG)、アルコキシル化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(FADA)、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(EFAM)、プロポキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、または、グルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(グルコサミドGAまたは脂肪酸グルカミドFAGA)、ならびに、商品名SPANおよびTWEENで入手可能な生成物、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約1%〜約40重量%の半極性界面活性剤を含有するであろう。半極性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、N−(ココアルキル)−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−(獣脂−アルキル)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドなどのアミンオキシド(AO)、脂肪酸アルカノールアミドおよびエトキシル化脂肪酸アルカノールアミド、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約1%〜約40重量%の両性イオン性界面活性剤を含有するであろう。両性イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベタイン、アルキルジメチルベタインおよびスルホベタイン、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
ヒドロトロープ
ヒドロトロープは、疎水性化合物を水溶液(または、反対に、極性物質を非極性環境)中に可溶化させる化合物である。典型的には、ヒドロトロープは、親水特性および疎水特性の両方を有する(いわゆる、界面活性剤から公知である両親媒性特性)が;しかしながら、ヒドロトロープの分子構造は、一般に、自発的な自己凝集を好まず、例えば、Hodgdon and Kaler(2007),Current Opinion in Colloid & Interface Science 12:121−128による概説を参照のこと。ヒドロトロープは、ミセル相、層状相または他の良好に画定されたメソ相を形成する界面活性剤および脂質について見出されるような、超えると自己凝集を生じる限界濃度を示さない。代わりに、多くのヒドロトロープは、凝集物の大きさが濃度の増加に伴って大型化する連続タイプの凝集プロセスを示す。しかしながら、多くのヒドロトロープは、水、脂、界面活性剤およびポリマーの混合物を含む、極性および非極性特性の物質を含有する系の相挙動、安定性およびコロイド特性を改変させる。ヒドロトロープは、伝統的に、製薬、パーソナルケア、食品から技術的用途にわたり産業で用いられている。洗剤組成物中においてヒドロトロープを使用することにより、相分離または高粘度などの望ましくない現象を誘起することなく、例えば、界面活性剤のより濃縮された配合物(水を排除することにより液体洗剤をコンパクトにするプロセスのとおり)が可能となる。
洗剤は、約0.5〜約5%または約3%〜約5%などの0〜5重量%のヒドロトロープを含有し得る。洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかのヒドロトロープが利用され得る。ヒドロトロープの非限定的な例としては、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム(STS)、キシレンスルホン酸ナトリウム(SXS)、クメンスルホン酸ナトリウム(SCS)、シメンスルホン酸ナトリウム、アミンオキシド、アルコールおよびポリグリコールエーテル、ヒドロキシナフタレンナトリウム、ヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム、エチルヘキシル硫酸ナトリウム、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
ビルダーおよびコビルダー
洗剤組成物は、約5%〜約50%などの約0〜65重量%の洗剤ビルダーもしくはコビルダー、または、これらの混合物を含有し得る。皿洗浄洗剤において、ビルダーのレベルは、典型的には40〜65%、特に50〜65%である。ビルダーおよび/またはコビルダーは特に、CaおよびMgと共に水溶性錯体を形成するキレート化剤であり得る。ランドリー洗剤に用いられる技術分野において公知であるいずれかのビルダーおよび/またはコビルダーが利用され得る。ビルダーの非限定的な例としては、ゼオライト、二リン酸塩(ピロリン酸塩)、三リン酸ナトリウム(STPまたはSTPP)などの三リン酸塩、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、メタケイ酸ナトリウムなどの可溶性ケイ酸塩、層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製SKS−6)、2−アミノエタン−1−オール(MEA)、ジエタノールアミン(DEA、また、イミノジエタノールとしても知られる)、トリエタノールアミン(TEA、また、2,2’,2’’−ニトリロトリエタノールとしても知られる)などのエタノールアミン、および、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
洗剤組成物はまた、約5%〜約40%などの0〜65重量%の洗剤コビルダーまたはこれらの混合物を含有し得る。洗剤組成物は、コビルダーを単独で含んでいても、または、例えばゼオライトビルダーといったビルダーと組み合わせて含んでいてもよい。コビルダーの非限定的な例としては、ポリ(アクリル酸)(PAA)またはコポリ(アクリル酸/マレイン酸)(PAA/PMA)などのポリアクリレートのホモポリマーまたはそのコポリマーが挙げられる。さらに非限定的な例としては、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、アミノポリカルボン酸塩およびホスホン酸塩などのキレート剤、ならびに、アルキル−またはアルケニルコハク酸が挙げられる。さらに別の具体例としては、2,2’,2’’−ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(EDTMPA)、ジエチレントリアミンエペンタキス(メチレンホスホン酸)(DTPMPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(EDG)、アスパラギン酸−N−一酢酸(ASMA)、アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アスパラギン酸−N−モノプロピオン酸(ASMP)、イミノジコハク酸(IDA)、N−(2−スルホメチル)アスパラギン酸(SMAS)、N−(2−スルホエチル)アスパラギン酸(SEAS)、N−(2−スルホメチル)グルタミン酸(SMGL)、N−(2−スルホエチル)グルタミン酸(SEGL)、N−メチルイミノ二酢酸(MIDA)、α−アラニン−N,N−二酢酸(α−ALDA)、セリン−N,N−二酢酸(SEDA)、イソセリン−N,N−二酢酸(ISDA)、フェニルアラニン−N,N−二酢酸(PHDA)、アントラニル酸−N,N−二酢酸(ANDA)、スルファニル酸−N,N−二酢酸(SLDA)、タウリン−N,N−二酢酸(TUDA)およびスルホメチル−N,N−二酢酸(SMDA)、N−(2−ヒドロキシエチル)−エチリデンジアミン−N,N’,N’−三酢酸(HEDTA)、ジエタノールグリシン(DEG)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ならびに、これらの組み合わせおよび塩が挙げられる。さらなるビルダーおよび/またはコビルダーの例は、例えば、国際公開第09/102854号パンフレット、米国特許第5977053号明細書に開示されている。
漂白系
洗剤は、約1%〜約5%などの0〜10重量の漂白系を含有し得る。ランドリー洗剤において用いられるいずれかの技術分野において公知である漂白系が利用され得る。好適な漂白系成分としては、漂白触媒、光漂白、漂白活性化剤、過炭酸ナトリウムおよび過ホウ酸ナトリウムなどの過酸化水素の供給源、事前に形成した過酸、ならびに、これらの混合物が挙げられる。好適な事前に形成した過酸としては、これらに限定されないが、ペルオキシカルボン酸および塩、過炭酸および塩、過イミド酸および塩、ペルオキシ一硫酸および塩、例えば、オキソン(R)、ならびに、これらの混合物が挙げられる。漂白系の非限定的な例としては、例えば、過ホウ酸(通常は一水和物または四水和物)、過炭酸、過硫酸、過リン酸、過ケイ酸のナトリウム塩などのアルカリ金属塩を含む無機塩を、過酸−形成性漂白活性化剤と組み合わせて含み得るペルオキシド系漂白系が挙げられる。本明細書において漂白活性化剤とは、過酸素漂白剤様過酸化水素と反応して、過酸を形成する化合物を意味する。このようにして形成された過酸は、活性化された漂白剤を構成する。本明細書で用いる好適な漂白活性化剤は、エステルアミド、イミドまたは無水物のクラスに属するものを含む。好適な例として、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ナトリウム4−[(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)オキシ]ベンゼンスルホネート(ISONOBS)、ジペルオキシドデカン酸、4−(ドデカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(LOBS)、4−(デカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート、4−(デカノイルオキシ)安息香酸塩(DOBS)、4−(デカノイルオキシ)ベンゾエート(DOBS)、4−(ノナノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(NOBS)、および/または、国際公開第98/17767号パンフレットに開示されているものである。対象の漂白活性化剤の特定のファミリーは欧州特許第624154号明細書に開示されており、アセチルトリエチルシトレート(ATC)が特に好ましいファミリーである。ATCまたは短鎖トリグリセリド様トリアシンは、最終的にはクエン酸およびアルコールに分解されるために、環境にやさしいという利点を有する。さらに、アセチルトリエチルシトレートおよびトリアセチンは、保管に際して生成物中における良好な加水分解安定性を有しており、これは効果的な漂白活性化剤である。最後に、ATCは、ランドリー添加剤に対して良好な補助能を提供する。または、漂白系は、例えば、アミド、イミドまたはスルホンタイプのペルオキシドを含み得る。漂白系はまた、6−(フタルイミド)ペルオキシヘキサン酸(PAP)などの過酸を含んでもよい。漂白系はまた、漂白触媒を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、漂白剤成分は、以下の式を有する有機触媒:
(iii)およびこれらの混合物(式中、各R1は、独立して、9〜24個の炭素を含有する分岐アルキル基または11〜24個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、好ましくは、各R1は、独立して、9〜18個の炭素を含有する分岐アルキル基または11〜18個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、より好ましくは各R1は、独立して、2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、イソ−ノニル、イソ−デシル、イソ−トリデシルおよびイソ−ペンタデシルからなる群から選択される)からなる群から選択される有機触媒であり得る。他の例示的な漂白系は、例えば、国際公開第2007/087258号パンフレット、国際公開第2007/087244号パンフレット、国際公開第2007/087259号パンフレット、国際公開第2007/087242号パンフレットに記載されている。好適な光漂白は、例えばスルホン化アエンフタロシアニンであり得る。
ポリマー
洗剤は、0.5〜5%、2〜5%、0.5〜2%または0.2〜1%などの0〜10重量%のポリマーを含有する。洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかのポリマーが利用され得る。ポリマーは、上記のとおりコビルダーとして機能し得、または、再汚染防止、繊維保護、汚染物遊離、移染防止、油脂クリーニングおよび/または消泡特性をもたらし得る。いくつかのポリマーは、上記の特性を2つ以上および/または下記のモチーフを2つ以上有している場合がある。例示的なポリマーとしては、(カルボキシメチル)セルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(エチレングリコール)またはポリ(エチレンオキシド)(PEG)、エトキシル化ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、および、PAAなどのポリカルボキシレート、PAA/PMA、ポリ−アスパラギン酸、および、ラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、疎水性修飾CMC(HM−CMC)およびシリコーン、テレフタル酸とオリゴマー系グリコールとのコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(オキシエテンテレフタレート)とのコポリマー(PET−POET)、PVP、ポリ(ビニルイミダゾール)(PVI)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)(PVPOまたはPVPNO)、ならびに、ポリビニルピロリドン−ビニルイミダゾール(PVPVI)が挙げられる。さらに例示的なポリマーとしては、スルホン化ポリカルボキシレート、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド(PEO−PPO)およびジクアタニウムエトキシスルフェートが挙げられる。他の例示的なポリマーは、例えば、国際公開第2006/130575号パンフレットに開示されている。上記のポリマーの塩もまた予期される。
布地色調剤
本発明の洗剤組成物はまた、染料または顔料などの布地色調剤を含んでいてもよく、これは、洗剤組成物に配合された場合に、前記布地が前記洗剤組成物を含む洗浄液と接触させられる際に布地に付着し、これにより、可視光の吸収/反射を介して前記布地の色合いを変えることが可能である。蛍光性白色化剤は少なくともいくらかの可視光を放つ。対照的に、布地色調剤は、可視光スペクトルの少なくとも一部分を吸収することで表面の色合いを変える。好適な布地色調剤としては、染料および染料−クレイ複合体が挙げられ、また、顔料もまた挙げられ得る。好適な染料としては、微小分子染料および高分子染料が挙げられる。好適な微小分子染料としては、例えば国際公開第2005/03274号パンフレット、国際公開第2005/03275号パンフレット、国際公開第2005/03276号パンフレットおよび欧州特許第1876226号明細書(本明細書において参照により援用される)に記載されている、Direct Blue、Direct Red、Direct Violet、Acid Blue、Acid Red、Acid Violet、Basic Blue、Basic VioletおよびBasic Red、または、これらの混合物の染料索引(C.I.)分類に属する染料からなる群から選択される微小分子染料が挙げられる。洗剤組成物は、約0.00003重量%〜約0.2重量%、約0.00008重量%〜約0.05重量%またはさらには約0.0001重量%〜約0.04重量%の布地色調剤を含むことが好ましい。組成物は、0.0001重量%〜0.2重量%の布地色調剤を含み得、これは、組成物が単位用量ポーチの形態である場合に特に好ましい場合がある。好適な色調剤はまた、例えば、国際公開第2007/087257号パンフレット、国際公開第2007/087243号パンフレットに開示されている。
(追加の)酵素
洗剤添加剤、ならびに、洗剤組成物は、例えばラッカーゼおよび/またはペルオキシダーゼといった、タンパク分解酵素、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼなどの1種または複数種[追加]の酵素を含み得る。
普通、選択された酵素の特性は選択された洗剤と適合性であるべきであり(すなわち、至適pH、他の酵素的および非酵素的処方成分などとの親和性)、酵素は有効量で存在しているべきである。
セルラーゼ:好適なセルラーゼは、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。好適なセルラーゼとしては、例えば、米国特許第4,435,307号明細書、米国特許第5,648,263号明細書、米国特許第5,691,178号明細書、米国特許第5,776,757号明細書および国際公開第89/09259号パンフレットに開示されている、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・テルモフィラ(Myceliophthora thermophila)およびフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)から生成された真菌セルラーゼといった、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、フミコラ属(Humicola)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼが挙げられる。
特に好適なセルラーゼは、色の取り扱いに関する有益性を有するアルカリ性または中性セルラーゼである。このようなセルラーゼの例は、欧州特許第0 495 257、欧州特許第0 531 372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、国際公開第96/29397号パンフレット、国際公開第98/08940号パンフレットに記載されているセルラーゼである。他の例は、国際公開第94/07998号パンフレット、欧州特許第0 531 315号明細書、米国特許第5,457,046号明細書、米国特許第5,686,593号明細書、米国特許第5,763,254号明細書、国際公開第95/24471号パンフレット、国際公開第98/12307号パンフレットおよび国際特許出願第PCT/DK98/00299号パンフレットに記載されているものなどのセルラーゼ変異体である。
市販されているセルラーゼとしては、Celluzyme(商標)およびCarezyme(商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(商標)およびPuradax HA(商標)(Genencor International Inc.)およびKAC−500(B)(商標)(花王株式会社)が挙げられる。
プロテアーゼ:好適なプロテアーゼは、動物、野菜または微生物性由来のものを含む。微生物性由来のものが好ましい。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。タンパク分解酵素は、セリンタンパク分解酵素またはメタロプロテアーゼ、好ましくはアルカリ性微生物性タンパク分解酵素またはトリプシン−様タンパク分解酵素であり得る。アルカリ性プロテアーゼの例は、サブチリシンであって、特にバチルス属(Bacillus)から誘導されたもの、例えば、サブチリシンNovo、サブチリシンCarlsberg、サブチリシン309、サブチリシン147およびサブチリシン168(国際公開第89/06279号パンフレットに記載)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、国際公開第89/06270号パンフレットおよび国際公開第94/25583号パンフレットに記載のトリプシン(例えば、ブタまたはウシ由来)およびフザリウム属(Fusarium)タンパク分解酵素である。
有用なプロテアーゼの例は、国際公開第92/19729号パンフレット、国際公開第98/20115号パンフレット、国際公開第98/20116号パンフレットおよび国際公開第98/34946号パンフレットに記載の変異体であって、特に、以下の1つまたは複数の位置に置換を伴う変異体である:27、36、57、76、87、97、101、104、120、123、167、170、194、206、218、222、224、235および274。
好ましい市販されているタンパク分解酵素としては、Alcalase(商標)、Savinase(商標)、Primase(商標)、Duralase(商標)、Esperase(商標)およびKannase(商標)(Novozymes A/S)、Maxatase(商標)、Maxacal(商標)、Maxapem(商標)、Properase(商標)、Purafect(商標)、Purafect OxP(商標)、FN2(商標)およびFN3(商標)(Genencor International Inc.)が挙げられる。
リパーゼおよびクチナーゼ:好適なリパーゼおよびクチナーゼは、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。例としては、欧州特許第258 068号明細書および欧州特許第305 216号明細書に記載されている、テルモマイセス属(Thermomyces)由来、例えば、T.ラヌギノスス(T.lanuginosus)(過去にはフミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)と命名されていた)由来のリパーゼ;国際公開第96/13580号パンフレットに記載されている、例えばH.インソレンス(H.insolens)といったフミコラ属(Humicola)由来のクチナーゼ;例えば、P.アルカリ(P.alcali)遺伝子またはP.シュードアルカリ(P.pseudoalcali)遺伝子(欧州特許第218 272号明細書)、P.セパシア(P.cepacia)(欧州特許第331 376号明細書)、P.スツツェリ(P.stutzeri)(英国特許第1,372,034号明細書)、P.フルオレッセンス(P.fluorescens)、シュードモナス属の一種(Pseudomonas sp.)SD705株(国際公開第95/06720号パンフレットおよび国際公開第96/27002号パンフレット)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(国際公開第96/12012号パンフレット)といったシュードモナス属(Pseudomonas)リパーゼ;例えば、枯草菌(B.subtilis)(Dartois et al.,1993,Biochemica et Biophysica Acta,1131:253−360)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(特開昭64/744992号公報)またはB.プミルス(B.pumilus)(国際公開第91/16422号パンフレット)といったバチルス属(Bacillus)リパーゼが挙げられる。
他の例は、国際公開第92/05249号パンフレット、国際公開第94/01541号パンフレット、欧州特許第407 225号明細書、欧州特許第260 105号明細書、国際公開第95/35381号パンフレット、国際公開第96/00292号パンフレット、国際公開第95/30744号パンフレット、国際公開第94/25578号パンフレット、国際公開第95/14783号パンフレット、国際公開第95/22615号パンフレット、国際公開第97/04079号パンフレット、国際公開第97/07202号パンフレット、国際公開第00/060063号パンフレット、国際公開第2007/087508号パンフレットおよび国際公開第2009/109500号パンフレットに記載のものなどのリパーゼ変異体である。
好ましい市販されているリパーゼ酵素としては、Lipolase(商標)、Lipolase Ultra(商標)およびLipex(商標)、Lecitase(商標)、Lipolex(商標);Lipoclean(商標)、Lipoprime(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。他の市販されているリパーゼとしては、Lumafast(Genencor Int Inc);Lipomax(Gist−Brocades/Genencor Int Inc)およびSolvay製のバチルス属(Bacillus sp)リパーゼが挙げられる。
アミラーゼ:好適なアミラーゼ(αおよび/またがβ)は、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。アミラーゼとしては、例えば、英国特許第1,296,839号明細書により詳細に記載されているバチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)の特別な系統といった、例えばバチルス属(Bacillus)から得られるα−アミラーゼが挙げられる。
有用なアミラーゼの例は、国際公開第94/02597号パンフレット、国際公開第94/18314号パンフレット、国際公開第96/23873号パンフレットおよび国際公開第97/43424号パンフレットに記載の変異体であって、特に、以下の1つまたは複数の位置に置換を伴う変異体である:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408および444。
市販されているアミラーゼは、Stainzyme(商標)、Natalase(商標)、Duramyl(商標)、Termamyl(商標)、Fungamyl(商標)およびBAN(商標)(Novozymes A/S)、Rapidase(商標)、およびPurastar(商標)(Genencor International Inc.製)である。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、例えば、C.シネレウス(C.cinereus)といったコプリヌス属(Coprinus)由来のペルオキシダーゼ、および、国際公開第93/24618号パンフレット、国際公開第95/10602号パンフレットおよび国際公開第98/15257号パンフレットに記載されているものなどのその変異体が挙げられる。
市販されているペルオキシダーゼとしては、Guardzyme(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
洗剤酵素は、1種または複数種の酵素を含有する個別の添加剤を加えることにより、または、これらの酵素のすべてを含む複合添加剤を加えることにより、洗剤組成物に含まれていてもよい。本発明の洗剤添加剤(すなわち、個別の添加剤または複合添加剤)は、例えば、粒質物、液体、スラリーなどとして配合されることが可能である。好ましい洗剤添加剤配合物は、粒質物、特に非発塵性粒質物、液体、特に安定化された液体またはスラリーである。
非発塵性粒質物は、例えば、米国特許第4,106,991号明細書および米国特許第4,661,452号明細書に開示のとおり生成され得、任意により、技術分野において公知である方法によりコーティングされてもよい。ワックス状コーティング材の例は、1000〜20000の平均モル重量を有するポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50個のエチレンオキシドユニットを有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を含有し、および、15〜80個のエチレンオキシドユニットが存在するエトキシル化脂肪族アルコール;脂肪族アルコール;脂肪酸;ならびに、脂肪酸のモノ−およびジ−およびトリグリセリドである。流動床技術による用途に対して好適なフィルム形成性コーティング材の例は英国特許第1483591号明細書に記載されている。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従って、プロピレングリコールなどのポリオール、糖質または糖質アルコール、乳酸またはホウ酸を添加することにより安定化され得る。保護された酵素は、欧州特許第238,216号明細書に開示されている方法に従って調製され得る。
補助材
ランドリー洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかの洗剤成分もまた利用され得る。他の任意の洗剤成分としては、単独もしくは組み合わせで、耐食剤、収縮防止剤、再汚染防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、バインダ、腐食抑制剤、崩壊剤/分解剤、染料、酵素安定化剤(ホウ酸、ホウ酸塩、CMC、および/または、プロピレングリコールなどのポリオールを含む)、クレイを含む布地コンディショナ、充填材/加工助剤、蛍光性白色化剤/光学増白剤、起泡増進剤、起泡(セッケンの泡)調節剤、香料、汚染物−懸濁剤、軟化剤、セッケン泡抑制剤、色あせ防止剤、および、ウィッキング剤が挙げられる。ランドリー洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかの処方成分が利用され得る。このような処方成分の選択は十分に当業者の技能の範囲内である。
分散剤−本発明の洗剤組成物はまた、分散剤を含有することが可能である。特に粉末洗剤が分散剤を含んでいてもよい。好適な水溶性有機材料としては、ホモ−またはコポリマー酸またはその塩が挙げられ、ここで、ポリカルボン酸は、2個以下の炭素原子によって相互に分離された少なくとも2つのカルボキシルラジカルを含む。好適な分散剤は、例えば、Powdered Detergents, Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.に記載されている。
移染防止剤−本発明の洗剤組成物はまた、1種または複数種の移染防止剤を含み得る。好適な高分子移染防止剤としては、これらに限定されないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールまたはこれらの混合物が挙げられる。主題の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、組成物の約0.0001%〜約10%、約0.01%〜約5%、または、さらには約0.1%〜約3重量%のレベルで存在し得る。
蛍光性白色化剤−本発明の洗剤組成物はまた、好ましくは、蛍光性白色化剤または光学増白剤などのクリーニングされる物品の色合いを変え得る追加の成分を含有するであろう。存在する場合、増白剤は、約0,01%〜約0,5%のレベルであることが好ましい。ランドリー洗剤組成物での使用に好適であれば、どんな蛍光性白色化剤を本発明の組成物に用いてもよい。最も一般的に用いられる蛍光性白色化剤は、ジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体、ジアリールピラゾリン誘導体およびビスフェニル−ジスチリル誘導体のクラスに属するものである。ジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体タイプの蛍光性白色化剤の例としては、以下:4,4’−ビス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2.2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(N−メチル−N−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート、4,4’−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(1−メチル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネートおよびナトリウム5−(2H−ナフト[1,2−d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−[(E)−2−フェニルビニル]ベンゼンスルホネートのナトリウム塩が挙げられる。好ましい蛍光性白色化剤は、Ciba−Geigy AG,Basel,Switzerlandから市販されているTinopal DMSおよびTinopal CBSである。Tinopal DMSは、4,4’−ビス−(2−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベンジスルホネートのジナトリウム塩である。Tinopal CBSは、2,2’−ビス−(フェニル−スチリル)−ジスルホネートのジナトリウム塩である。また、好ましい蛍光性白色化剤は、Paramount Minerals and Chemicals,Mumbai,India製の市販のParawhite KXである。本発明における使用に好適な他の蛍光剤としては、1−3−ジアリールピラゾリンおよび7−アルキルアミノクマリンが挙げられる。好適な蛍光性増白剤レベルは、約0.01、0.05、約0.1、または、さらには約0.2重量%の下限レベルから、0.5またはさらには0.75重量%の上限レベルを含む。
汚染物遊離ポリマー−本発明の洗剤組成物はまた、綿およびポリエステル系布地などの布地からの汚染物の除去、特にポリエステル系布地からの疎水性汚染物の除去を補助する1種または複数種の汚染物遊離ポリマーを含み得る。汚染物遊離ポリマーは、例えば、ノニオン性またはアニオン性テレフタレート系ポリマー、ポリビニルカプロラクタムおよび関連するコポリマー、ビニルグラフトコポリマー、ポリエステルポリアミドであり得る(例えばChapter 7,Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.を参照のこと)。他のタイプの汚染物遊離ポリマーは、コア構造と、このコア構造に結合した複数のアルコキシレート基とを含む両親媒性アルコキシル化油脂クリーニングポリマーである。コア構造は、国際公開第2009/087523号パンフレット(本明細書において参照により援用されている)に詳述されているとおり、ポリアルキレンイミン構造またはポリアルカノールアミン構造を含み得る。さらに、ランダムグラフトコポリマーは、好適な汚染物遊離ポリマーである。好適なグラフトコポリマーは、国際公開第2007/138054号パンフレット、国際公開第2006/108856号パンフレットおよび国際公開第2006/113314号パンフレット(本明細書において参照により援用されている)により詳細に記載されている。他の汚染物遊離ポリマーは、欧州特許第1867808号明細書または国際公開第2003/040279号パンフレット(共に本明細書において参照により援用されている)に記載されているものなどの変性セルロース誘導体などの特に置換セルロース系構造といった置換多糖類構造である。好適なセルロース系ポリマーとしては、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミドおよびこれらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、アニオン性変性セルロース、ノニオン性変性セルロース、カチオン性変性セルロース、両性イオン性変性セルロース、および、これらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、エステルカルボキシメチルセルロースおよびこれらの混合物が挙げられる。
再汚染防止剤−本発明の洗剤組成物としてはまた、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリオキシエチレンおよび/またはポリエチレングリコール(PEG)、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、ならびに、エトキシル化ポリエチレンイミンなどの1種または複数種の再汚染防止剤が挙げられ得る。上記の汚染物遊離ポリマーに記載のセルロース系ポリマーは、再汚染防止剤としても機能し得る。
他の好適な補助材としては、これらに限定されないが、収縮防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、バインダ、キャリア、染料、酵素安定化剤、布地軟化剤、充填材、起泡調節剤、ヒドロトロープ、香料、顔料、セッケン泡抑制剤、溶剤、液体洗剤用構造化剤、および/または、構造弾性化剤が挙げられる。
洗剤生成物の配合物
本発明の洗剤組成物は、例えば、バー、均質な錠剤、2つ以上の層を有する錠剤、通常のもしくは圧縮された粉末、顆粒、ペースト、ゲル、または、通常の圧縮もしくは濃縮液体といったいずれかの簡便な形態であり得る。
洗剤配合物形態:層(同一のまたは異なる相)、ポーチ、機械用量単位に対応した形態。
ポーチは、単一または複数のコンパートメントとして構成されることが可能である。例えば水との接触に先だってポーチから組成物が漏れ出るような組成物の漏れが防止される、組成物の保持に好適であれば如何なる形態、形状および材料のものであることも可能である。ポーチは、内部容積を有する水溶性フィルム製のものである。前記内部容積は、ポーチのコンパートメントに分離されていることが可能である。好ましいフィルムは、フィルムまたはシートに形成される好ましくはポリマーである高分子材料である。好ましいポリマー、コポリマーまたはその誘導体は、ポリアクリレート、および、水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムデキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、最も好ましくはポリビニルアルコールコポリマーおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)から選択される。好ましくは、フィルム中のポリマーのレベルは、例えばPVAで少なくとも約60%である。好ましい平均分子量は、典型的には約20,000〜約150,000であろう。フィルムはまた、ポリアクチドおよびポリビニルアルコール(MonoSol LLC,Indiana,USAから市販されている商品名M8630で知られている)などの加水分解により分解性で、水溶性ポリマーのブレンドと、グリセロール、エチレングリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよびこれらの混合物などの可塑剤とを含むブレンド組成物から成るものであってよい。ポーチは、水溶性フィルムにより分離された固体ランドリークリーニング組成物または部分成分および/または液体クリーニング組成物または部分成分を含んでいることが可能である。液体成分用のコンパートメントは、固形分を含有するコンパートメントとは組成が異なっていることが可能である。参照:(米国特許出願公開第2009/0011970 A1号明細書)
洗剤処方成分は、水溶性ポーチ中のコンパートメントにより、または、錠剤の異なる層中において相互に物理的に分離されていることが可能である。これにより、成分間の負の保管相互作用を防止することが可能である。コンパートメントの各々の異なる溶解プロファイルはまた、洗浄溶液中における選択された成分の溶解を遅延させることが可能である。
形態の定義/特徴:
単位用量にない液体またはゲル洗剤は、水性であり得、典型的には、最大で約70%の水、最大で約65%の水、最大で約55%の水、最大で約45%の水、最大で約35%の水などの少なくとも20重量%および最大で95%の水を含有し得る。特に限定されないが、アルカノール、アミン、ジオール、エーテルおよびポリオールを含む他のタイプの液体が、水性液体またはゲル中に含まれていてもよい。水性液体またはゲル洗剤は0〜30%の有機溶剤を含有していてもよい。
液体またはゲル洗剤は非水性であってもよい。
固形洗濯石鹸
本発明の酵素は、固形洗濯石鹸に添加して、ランドリー、布地および/または生地の手洗いのために用いることができる。「固形洗濯石鹸」と言う用語は、洗濯石鹸、固形石鹸、複合化粧石鹸、合成化粧石鹸および洗剤石鹸を含む。固形石鹸の種類は一般に、それらが含有する界面活性剤の種類が異なり、固形洗濯石鹸と言う用語は、脂肪酸由来の石鹸および/または合成石鹸を含むものを包含する。固形洗濯石鹸は、室温で固体の物理的形態をしており、液体、ジェルまたは粉末ではない。固形と言う用語は、時間が経過しても有意に変化しない物理的形態として定義する。すなわち、固形物(例えば、固形洗濯石鹸)が容器内に配置されていれば、固形物が変化して、それが配置されている容器を充填することはない。固形洗濯石鹸は、典型的に、棒状であるが、丸や楕円形などの別の形状をしていてもよい。
固形洗濯石鹸は、1つまたは複数の酵素、ペプチドアルデヒド(またはハイドロサルファイト付加物もしくはヘミアセタール付加物)などのプロテアーゼ阻害剤、ホウ酸、ホウ酸塩、ホウ砂および/またはフェニルボロン酸誘導体、例えば、4−ホルミルフェニルホウ酸、1種または複数種の石鹸もしくは合成界面活性剤、グリセリンなどのポリオール、脂肪酸、クエン酸、酢酸および/もしくはギ酸などのpH制御化合物、ならびに/または一価カチオンおよび有機アニオンの塩を含みうるが、ここで、一価カチオンは例えば、Na+、K+もしくはNH4 +であってよく、また、有機アニオンは、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩もしくは乳酸塩であってよく、従って、一価カチオンと有機アニオンの塩は、例えば、ギ酸ナトリウムであってよい。
固形洗濯石鹸はまた、EDTAおよびHEDPのような錯化剤、香料および/または別の種類の充填材、界面活性剤、例えば、アニオン系合成界面活性剤、ビルダー、ポリマー系汚れ放出剤、洗剤キレート剤、安定剤、充填材、染料、着色剤、移染防止剤、アルコキシル化ポリカーボネート、泡抑制剤、組織化剤、結合剤、浸出剤、漂白活性化剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、ポリマー系分散剤、増白材、布柔軟剤、香料および/または当分野では公知のその他の化合物を含んでもよい。
固形洗濯石鹸は、限定するものではないが、ミキサー、プロッダー(plodder)(例えば、2段式真空プロッダー)、押出機、カッター、ロゴスタンパー、冷却トンネルおよびラッピング装置などの従来の固形洗濯石鹸製造設備において処理してよい。本発明は、いずれかの単一の方法で固形洗濯石鹸を製造することに限定されない。本発明のプレミックスを工程の様々な段階で石鹸に添加してもよい。例えば、石鹸、酵素、任意選択で1種または複数種の別の酵素、プロテアーゼ阻害剤、ならびに一価カチオンと有機アニオンの塩を含有するプレミックスを調製した後、混合物をプロッド(plod)する。酵素と任意選択の別の酵素は、例えば、液状で、プロテアーゼ阻害剤と同時に添加してもよい。混合ステップおよびプロッドステップ以外に、この方法は、粉砕、押出、切断、スタンピング、冷却および/またはラッピングのステップをさらに含んでもよい。
粒状洗剤配合物
粒状洗剤は、国際公開第09/092699号パンフレット、欧州特許第1705241号明細書、欧州特許第1382668号明細書、国際公開第07/001262号パンフレット、米国特許第6472364号明細書、国際公開第04/074419号パンフレットまたは国際公開第09/102854号パンフレットに記載されているとおり配合され得る。他の有用な洗剤配合物が、国際公開第09/124162号パンフレット、国際公開第09/124163号パンフレット、国際公開第09/117340号パンフレット、国際公開第09/117341号パンフレット、国際公開第09/117342号パンフレット、国際公開第09/072069号パンフレット、国際公開第09/063355号パンフレット、国際公開第09/132870号パンフレット、国際公開第09/121757号パンフレット、国際公開第09/112296号パンフレット、国際公開第09/112298号パンフレット、国際公開第09/103822号パンフレット、国際公開第09/087033号パンフレット、国際公開第09/050026号パンフレット、国際公開第09/047125号パンフレット、国際公開第09/047126号パンフレット、国際公開第09/047127号パンフレット、国際公開第09/047128号パンフレット、国際公開第09/021784号パンフレット、国際公開第09/010375号パンフレット、国際公開第09/000605号パンフレット、国際公開第09/122125号パンフレット、国際公開第09/095645号パンフレット、国際公開第09/040544号パンフレット、国際公開第09/040545号パンフレット、国際公開第09/024780号パンフレット、国際公開第09/004295号パンフレット、国際公開第09/004294号パンフレット、国際公開第09/121725号パンフレット、国際公開第09/115391号パンフレット、国際公開第09/115392号パンフレット、国際公開第09/074398号パンフレット、国際公開第09/074403号パンフレット、国際公開第09/068501号パンフレット、国際公開第09/065770号パンフレット、国際公開第09/021813号パンフレット、国際公開第09/030632号パンフレット、および、国際公開第09/015951号パンフレット、国際公開第2011025615号パンフレット、国際公開第2011016958号パンフレット、国際公開第2011005803号パンフレット、国際公開第2011005623号パンフレット、国際公開第2011005730号パンフレット、国際公開第2011005844号パンフレット、国際公開第2011005904号パンフレット、国際公開第2011005630号パンフレット、国際公開第2011005830号パンフレット、国際公開第2011005912号パンフレット、国際公開第2011005905号パンフレット、国際公開第2011005910号パンフレット、国際公開第2011005813号パンフレット、国際公開第2010135238号パンフレット、国際公開第2010120863号パンフレット、国際公開第2010108002号パンフレット、国際公開第2010111365号パンフレット、国際公開第2010108000号パンフレット、国際公開第2010107635号パンフレット、国際公開第2010090915号パンフレット、国際公開第2010033976号パンフレット、国際公開第2010033746号パンフレット、国際公開第2010033747号パンフレット、国際公開第2010033897号パンフレット、国際公開第2010033979号パンフレット、国際公開第2010030540号パンフレット、国際公開第2010030541号パンフレット、国際公開第2010030539号パンフレット、国際公開第2010024467号パンフレット、国際公開第2010024469号パンフレット、国際公開第2010024470号パンフレット、国際公開第2010025161号パンフレット、国際公開第2010014395号パンフレット、国際公開第2010044905号パンフレット、国際公開第2010145887号パンフレット、国際公開第2010142503号パンフレット、国際公開第2010122051号パンフレット、国際公開第2010102861号パンフレット、国際公開第2010099997号パンフレット、国際公開第2010084039号パンフレット、国際公開第2010076292号パンフレット、国際公開第2010069742号パンフレット、国際公開第2010069718号パンフレット、国際公開第2010069957号パンフレット、国際公開第2010057784号パンフレット、国際公開第2010054986号パンフレット、国際公開第2010018043号パンフレット、国際公開第2010003783号パンフレット、国際公開第2010003792号パンフレット、国際公開第2011023716号パンフレット、国際公開第2010142539号パンフレット、国際公開第2010118959号パンフレット、国際公開第2010115813号パンフレット、国際公開第2010105942号パンフレット、国際公開第2010105961号パンフレット、国際公開第2010105962号パンフレット、国際公開第2010094356号パンフレット、国際公開第2010084203号パンフレット、国際公開第2010078979号パンフレット、国際公開第2010072456号パンフレット、国際公開第2010069905号パンフレット、国際公開第2010076165号パンフレット、国際公開第2010072603号パンフレット、国際公開第2010066486号パンフレット、国際公開第2010066631号パンフレット、国際公開第2010066632号パンフレット、国際公開第2010063689号パンフレット、国際公開第2010060821号パンフレット、国際公開第2010049187号パンフレット、国際公開第2010031607号パンフレット、国際公開第2010000636号パンフレットに記載されている。
使用
本発明はまた、家庭用ランドリーの洗濯および産業用ランドリーの洗濯などの、生地および布地のランドリーにおいて、ならびに動物飼料用に、本発明のプロテアーゼまたはその組成物を使用する方法に関する。
さらに、本発明は、自動食器洗い(ADW)、洗車および産業用表面のクリーニングなどの硬質面クリーニングに、その組成物を用いる方法に関する。従って、一実施形態において、本発明は、洗濯または食器洗いにおける、本発明のプロテアーゼ、または成熟型ポリペプチドに対して配列同一性を有する本発明のプロテアーゼを含有する洗剤組成物の使用に関する。従って、一実施形態では、本発明は、プロテアーゼ活性を有し、かつ配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する単離されたポリペプチドの、洗剤、クリーニング方法および/または洗濯方法における使用に関する。
洗剤における使用.本発明のポリペプチドは、添加されて、これにより、洗剤組成物の成分となり得る。
本発明の洗剤組成物は、例えば、汚れた布地の前処理に好適なランドリー添加剤組成物を含む手洗い式もしくは機械式ランドリー洗剤組成物として、および、リンス添加布地柔軟剤組成物として配合され得、または、一般的な家庭における硬質面クリーニング作業において用いられる洗剤組成物として配合され得、または、手洗いもしくは機械による食器洗い作業用に配合され得る。
特定の態様において、本発明は、本明細書に記載の本発明のポリペプチドを含む洗剤添加剤を提供する。
洗剤における本発明のプロテアーゼの使用
洗剤配合剤に対して重要な汚染物および汚れは多くの異なる物質から組成されており、そのすべてが異なる基質特異性を有する一連の異なる酵素が、ランドリー、および、食器洗いなどの硬質面クリーニングの両方に関連する洗剤において用いられるよう開発されてきている。酵素を伴わない同一のプロセスと比して、適用されたクリーニングプロセスにおける汚れ除去性を特異的に改善するために、これらの酵素は酵素洗浄力有益性をもたらすと考えられる。技術分野において公知である汚れ除去酵素としては、カルボヒドラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、クチナーゼおよびペクチナーゼなどの酵素が挙げられる。
一態様では、本発明は、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する、単離されたポリペプチドの、洗剤組成物ならびに洗濯および硬質面クリーニングなどのクリーニング方法における使用に関する。それ故、一態様において、本発明は、種々の条件下における、種々の汚れに対する本発明の多様な例示的なプロテアーゼの洗浄力効果を実証する。本発明の特定の態様において、洗剤組成物およびクリーニングプロセスにおける使用は、少なくとも1種の上記の汚れ除去酵素を伴う本発明のプロテアーゼの使用に関する。
本発明の好ましい態様において、本発明により有用である本発明のプロテアーゼは、少なくとも2種の酵素と組み合わされてもよい。これらの追加の酵素は、「他の酵素」の項において詳述されており、少なくとも3、4または5種の酵素がより好ましい。好ましくは、酵素は、例えば、カーボリティック(carbolytic)活性、タンパク質分解活性、デンプン分解活性、脂肪分解活性、ヘミセルロース分解活性またはペクチン分解活性といった異なる基質特異性を有する。酵素の組み合わせは、例えば、本発明のプロテアーゼおよびアミラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびセルラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびヘミセルラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびリパーゼ、本発明のプロテアーゼおよびクチナーゼ、本発明のプロテアーゼおよびペクチナーゼ、または、本発明のプロテアーゼおよび再付着防止酵素といった、例えば本発明のプロテアーゼと他の汚れ除去酵素であり得る。より好ましくは、本発明のプロテアーゼは、少なくとも2種の他の汚れ除去酵素と組み合わされ、例えば、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびヘミセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびヘミセルラーゼである。さらにより好ましくは、本発明のプロテアーゼは、少なくとも3種の他の汚れ除去酵素と組み合わされ得、例えば、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびヘミセルラーゼである。本発明のプロテアーゼは:アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ、キサンタナーゼまたはプルラナーゼなどのカルボヒドラーゼ、ペプチダーゼ、他のプロテアーゼまたはリパーゼを含む完全ではない列挙から選択される酵素のいずれかと組み合わされてもよい。
本発明の他の実施形態において、本発明のプロテアーゼは、Neutrase(商標)またはサーモリシンを含むM4メタロプロテアーゼなどの1種または複数種のメタロプロテアーゼと組み合わされてもよい。このような組み合わせは、上記に概説した他の洗剤酵素の組み合わせをさらに含んでいてもよい。
クリーニングプロセスもしくは生地の取り扱いプロセスは、例えば、ランドリープロセス、食器洗いプロセス、または、浴室タイル、床、テーブル表面、排水管、シンクおよび洗面器などの硬質面のクリーニングであり得る。ランドリープロセスは、例えば、家庭用洗濯であることが可能であるが、産業用洗濯であってもよい。しかも、本発明は、布地および/または衣服の洗濯プロセスに関し、ここで、このプロセスは、洗剤組成物および本発明の少なくとも1種のプロテアーゼを含有する洗浄溶液で布地を処理するステップを含む。クリーニングプロセスまたは生地取り扱いプロセスは、例えば、機械式洗浄プロセスまたは手動洗浄プロセスにおいて実施可能である。洗浄溶液は、例えば、洗剤組成物を含有する水性洗浄溶液であることが可能である。
本発明の洗浄、クリーニングまたは生地取り扱いプロセスに供される布地および/または衣服は、例えば家庭ランドリーといった従来の可洗ランドリーであり得る。好ましくは、ランドリーの主な製品は、ニット、織布、デニム、不織布、フェルト、ヤーンおよびタオルを含む衣服および布地である。布地は、綿、亜麻、亜麻、ジュート、カラムシ、サイザルもしくはコイアを含む天然セルロース系材料、または、ビスコース/レーヨン、カラムシ、酢酸セルロース繊維(三細胞性)、リオセルもしくはこれらのブレンドを含む人工セルロース系材料(例えば、木材パルプ由来のもの)などのセルロース系材料であり得る。布地はまた、ウール、ラクダ、カシミヤ、モヘア、ウサギおよび絹を含む天然ポリアミドなどの非セルロース系材料、または、ナイロン、アラミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンおよびスパンデックス/エラスタンなどの合成ポリマー、または、これらのブレンド、ならびに、セルロース系および非セルロース系繊維のブレンドであり得る。ブレンドの例は、綿および/またはレーヨン/ビスコースと、ウール、合成繊維(例えば、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリウレア繊維、アラミド繊維)およびセルロース含有繊維(例えば、レーヨン/ビスコース、カラムシ、亜麻、亜麻、ジュート、酢酸セルロース繊維、リオセル)などの1種または複数種の随伴材料とのブレンドである。
近年において、洗浄性能を犠牲にすることなく、酵素およびポリペプチドなどの再生可能な生物学的成分により石油化学製品に由来する洗剤中の成分を置き換えることに関心がますます集まっている。洗剤組成物の成分が変更されると、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼなどの一般的に用いられる洗剤酵素と比して改変されたおよび/もしくは向上した特性を有する新たな酵素活性、または、新たな酵素が、従来の洗剤組成物と比して同様のまたは向上した洗浄性能を達成するために必要とされる。
本発明は、タンパク質性の汚れ除去プロセスである、本発明のプロテアーゼの使用にさらに関する。タンパク質性の汚れは、例えば、ベビーフード、皮脂、カカオ、卵、血液、乳、インク、草またはこれらの組み合わせといった、食品汚れなどの汚れであり得る。
典型的な洗剤組成物は酵素に追加して種々の成分を含み、これらの成分は異なる効果を有し、いくつかの成分は、界面活性剤のように、洗剤における表面張力を低下させ、これにより、クリーニングされる汚れを浮き上がらせ、分散させ、次いで、洗い流すことが可能であり、漂白剤系のような他の成分は、度々酸化により除去、退色させ、また、多くの漂白剤は強い殺菌特性をも有し、消毒および殺菌に用いられる。ビルダーおよびキレート剤のようなさらに他の成分は、液体から金属イオンを取り除くことにより例えば洗浄水を軟化させる。
特定の実施形態において、本発明は本発明のプロテアーゼを含む組成物の使用に関し、ここで、前記酵素組成物は、少なくとも1種または複数種の以下の界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、ランドリーもしくは食器洗浄における漂白剤系もしくは漂白剤成分をさらに含む。
本発明の好ましい実施形態において、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分の量は、本発明のプロテアーゼが添加されずに用いられる界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分の量と比して低減される。好ましくは、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分である少なくとも1種の成分は、このような成分の従来の量などの本発明のプロテアーゼが添加されない系中の成分の量よりも、1%少ない、2%少ないなど、3%少ないなど、4%少ないなど、5%少ないなど、6%少ないなど、7%少ないなど、8%少ないなど、9%少ないなど、10%少ないなど、15%少ないなど、20%少ないなど、25%少ないなど、30%少ないなど、35%少ないなど、40%少ないなど、45%少ないなど、50%少ないなどの量で存在する。一態様において、本発明のプロテアーゼは洗剤組成物中において用いられ、ここで、前記組成物は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、および/または、ポリマーである少なくとも1種の成分を含まない。
洗浄方法
本発明の洗剤組成物は、理想的には、ランドリー用途における使用に好適である。従って、本発明は布地を洗濯する方法を含む。この方法は、選択される布地に本発明による洗剤組成物を含むクリーニングランドリー溶液を接触させるステップを含む。布地は、通常の消費者が用いる条件において洗濯されることが可能であるいずれかの布地を含み得る。この溶液は、約5.5〜約9のpHを有することが好ましい。組成物は、溶液中で約100ppm、好ましくは500ppm〜約15,000ppmの濃度で利用され得る。水温は、典型的には、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃および約90℃を含む約5℃〜約90℃の範囲である。水対布地の比は、典型的には約1:1〜約30:1である。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約5.0〜約11.5のpH、または、代替的実施形態においては、約5〜約11、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、約5〜約7、約5.5〜約11、約5.5〜約10、約5.5〜約9、約5.5〜約8、約5.5〜約7、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約6〜約7、約6.5〜約11、約6.5〜約10、約6.5〜約9、約6.5〜約8、約6.5〜約7、約7〜約11、約7〜約10、約7〜約9もしくは約7〜約8などのさらに約6〜約10.5、好ましくは約5.5〜約9、および、より好ましくは約6〜約8で実施される。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約1°dH、約2°dH、約3°dH、約4°dH、約5°dH、約6°dH、約7°dH、約8°dH、約9°dH、約10°dH、約11°dH、約12°dH、約13°dH、約14°dH、約15°dH、約16°dH、約17°dH、約18°dH、約19°dH、約20°dH、約21°dH、約22°dH、約23°dH、約24°dH、約25°dH、約26°dH、約27°dH、約28°dH、約29°dH、約30°dHなどの約0°dH〜約30°dHの硬度で実施される。典型的な欧州洗浄条件下では、硬度は約15°dHであり、典型的なUS洗浄条件下では約6°dHであり、および、典型的なアジア洗浄条件下では、約3°dHである。
本発明は、本発明のプロテアーゼを含む洗剤組成物を用いて布地、食器類または硬質面をクリーニングする方法に関する。
好ましい実施形態はクリーニング方法に関し、前記方法は:対象物に本発明のプロテアーゼを含むクリーニング組成物を前記対象物のクリーニングに好適な条件下で接触させるステップを含む。好ましい実施形態において、クリーニング組成物は洗剤組成物であり、プロセスはランドリーまたは食器洗浄プロセスである。
さらに他の実施形態は布地から汚れを除去する方法に関し、これは、前記布地に本発明のプロテアーゼを含む組成物を前記対象物のクリーニングに好適な条件下で接触させるステップを含む。
好ましい実施形態において、上記の方法において用いられる組成物は、カルボヒドラーゼ、ペプチダーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼもしくはクチナーゼ、または、これらの組み合わせからなる群から選択される酵素などの、上記の「他の酵素」の項において記載されている少なくとも1種の追加の酵素をさらに含む。さらに他の好ましい実施形態において、組成物は、以下の、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、または、ポリマーの成分の少なくとも1種または複数種を低減された量で含む。
また、本発明の1種または複数種のプロテアーゼを用いる、布地を処理する組成物および方法が予期される(例えば、生地からのり抜きするため)。プロテアーゼは、技術分野において周知であるいずれかの布地処理方法において用いられることが可能である(例えば、米国特許第6,077,316号明細書を参照のこと)。例えば、一態様においては、布地に溶液中のプロテアーゼを接触させるステップを含む方法によって、布地の触感および外観が向上する。一態様において、布地は加圧下で溶液で処理される。
一実施形態において、プロテアーゼは、生地を織り上げる最中もしくはその後、または、糊抜きステージの最中、または、1つまたは複数の追加の布地加工ステップの最中に適用される。生地を編み上げる最中、糸はかなりの機械的応力にさらされる。機械式織機で編み上げる前に、縦糸ヤーンは、度々、これらの引張強度を高めて破断を防止するためにサイジング用のデンプンもしくはデンプン誘導体でコーティングされる。プロテアーゼは、これらのサイジング用のタンパク質もしくはタンパク質誘導体を除去するために適用可能である。生地が織り上げられた後、布地を糊抜きステージに進めることが可能である。これに続いて、1つまたは複数の追加の布地加工ステップが可能である。糊抜きは、生地からサイジングを除去する作業である。編み上げた後、サイジングコーティングは、均質で耐洗浄性の結果が確実に得られるよう、布地のさらなる加工の前に除去されるべきである。酵素の作用によるサイジングの酵素性加水分解を含む糊抜き方法もまた提供されている。
低温での使用
本発明の一実施形態は、クリーニングされる表面に本発明のプロテアーゼを接触させるステップを含むランドリー、食器洗浄または産業用クリーニングを行う方法に関し、ここで、前記ランドリー、食器洗浄、産業用または組織的クリーニングは、約40℃以下の温度で実施される。本発明の一実施形態は、ランドリー、食器洗浄またはクリーニングプロセスにおける本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、ランドリー、食器洗浄、産業用クリーニングにおける温度は約40℃以下である。
他の実施形態において、本発明は、タンパク質除去プロセスにおける本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、タンパク質除去プロセスにおける温度は約40℃以下である。
本発明はまた、ランドリー、食器洗浄または産業用クリーニングプロセスにおける、Savinase(配列番号6)と比して少なくとも1つの向上した特性を有する本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、ランドリー、食器洗浄またはクリーニングプロセスにおける温度は、約40℃以下の温度で実施される。
上記で認識された方法および使用の各々において、洗浄温度は、約40℃以下、約39℃以下など、約38℃以下など、約37℃以下など、約36℃以下など、約35℃以下など、約34℃以下など、約33℃以下など、約32℃以下など、約31℃以下など、約30℃以下など、約29℃以下など、約28℃以下など、約27℃以下など、約26℃以下など、約25℃以下など、約24℃以下など、約23℃以下など、約22℃以下など、約21℃以下など、約20℃以下など、約19℃以下など、約18℃以下など、約17℃以下など、約16℃以下など、約15℃以下など、約14℃以下など、約13℃以下など、約12℃以下など、約11℃以下など、約10℃以下など、約9℃以下など、約8℃以下など、約7℃以下など、約6℃以下など、約5℃以下など、約4℃以下など、約3℃以下など、約2℃以下など、約1℃以下などである。
他の好ましい実施形態において、洗浄温度は、約5〜30℃、約5〜20℃、約5〜10℃、約10〜40℃、約10〜30℃、約10〜20℃、約15〜40℃、約15〜30℃、約15〜20℃、約20〜40℃、約20〜30℃、約25〜40℃、約25〜30℃または約30〜40℃などの約5〜40℃の範囲である。特定の好ましい実施形態において、洗浄温度は約30℃である。
特定の実施形態において、低温洗浄方法は、約5.0〜約11.5のpHで、または、代替的な実施形態においては、さらには、約5〜約11、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、約5〜約7、約5.5〜約11、約5.5〜約10、約を含む5.5〜約9、約5.5〜約8、約5.5〜約7、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約6〜約7、約6.5〜約11、約6.5〜約10、約6.5〜約9、約6.5〜約8、約6.5〜約7、約7〜約11、約7〜約10、約7〜約9または約7〜約8などの約6〜約10.5、好ましくは約5.5〜約9、および、より好ましくは約6〜約9で実施される。
特定の実施形態において、低温洗浄方法は、約1°dH、約2°dH、約3°dH、約4°dH、約5°dH、約6°dH、約7°dH、約8°dH、約9°dH、約10°dH、約11°dH、約12°dH、約13°dH、約14°dH、約15°dH、約16°dH、約17°dH、約18°dH、約19°dH、約20°dH、約21°dH、約22°dH、約23°dH、約24°dH、約25°dH、約26°dH、約27°dH、約28°dH、約29°dH、約30°dHなどの約0°dH〜約30°dHの硬度で実施される。典型的な欧州洗浄条件下では、硬度は約15°dHであり、典型的なUS洗浄条件下では約6°dHであり、および、典型的なアジア洗浄条件下では約3°dHである。
動物飼料
本発明はまた、動物飼料において、プロテアーゼ活性を有する本発明のプロテアーゼを用いる方法、ならびに本発明のプロテアーゼを含む飼料組成物および飼料添加剤にも関する。
従って、一実施形態では、本発明は、プロテアーゼ活性を有し、かつ配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する、単離されたポリペプチドを含む飼料組成物および飼料添加剤に関する。
本発明の別の態様は、少なくとも1つのタンパク質またはダイズなどのタンパク質源に、本発明の少なくとも1つのプロテアーゼを添加するステップを含む、タンパク質の処理方法に関する。従って、一態様は、プロテアーゼ活性を有し、かつ配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する、少なくとも1つの単離されたポリペプチドを、少なくとも1つのタンパク質またはダイズなどのタンパク質源に添加するステップを含む、タンパク質の処理方法に関する。
動物と言う用語は、ヒトを含むあらゆる動物を包含する。動物の例として、非反芻動物および反芻動物がある。反芻動物としては、例えば、ヒツジ、ヤギ、および畜牛、例えば、肉牛、乳牛、および子牛などの動物が挙げられる。特定の実施形態では、動物は、非反芻動物である。非反芻動物としては、単胃動物、例えば、ブタ若しくはブタ類(限定するものではないが、子豚、成長期のブタ、および雌豚など);家禽、例えば、シチメンチョウ、アヒルおよびニワトリ(限定するものではないが、ブロイラー鶏、産卵鶏など);ウマ(限定するものではないが、ホットブラッド、コールドブラッドおよびウォームブラッドなど)、子牛;ならびに魚類(限定するものではないが、サケ、マス、ティラピア、ナマズおよびコイ;ならびに甲殻類(限定するものではないが、コエビ類およびクルマエビ類など)が挙げられる。
飼料または飼料組成物という用語は、動物による摂取に好適な、または動物による摂取を意図するあらゆる化合物、調製物、混合物もしくは組成物を意味する。
本発明に従う使用では、給餌前、給餌後、またはそれと同時にプロテアーゼを動物に与えることができる。後者が好ましい。
特定の実施形態では、プロテアーゼは、飼料に添加する形態で、または飼料添加剤に含有されている場合、明瞭に規定されている。「明瞭に規定された」とは、プロテアーゼ調製物が、サイズ排除クロマトグラフィによる測定で、少なくとも50%の純度であることを意味する(国際公開第01/58275号明細書の実施例12を参照)。別の特定の実施形態では、プロテアーゼ調製物は、この方法による測定で、少なくとも60、70、80、85、88、90、92、94、または少なくとも95%の純度である。
明瞭に規定されたプロテアーゼ調製物は有利である。例えば、別の妨害もしくは混入プロテアーゼを実質的に含まないプロテアーゼを飼料に正確に投与することが、はるかに容易になる。「投与する」という用語は、正確に言えば、特に、一貫して一定の結果を得ることを目的として、所望の効果に基づき投与量を最適化することができることを指す。
しかし、動物飼料での使用の場合、プロテアーゼはそれほど純粋である必要はなく;例えば、別の酵素を含んでもよく、その場合、これは、プロテアーゼ調製物と呼ぶことができる。
プロテアーゼ調製物は、(a)飼料に直接添加する(もしくはタンパク質処理工程で直接用いる)か、または(b)飼料添加剤またはプレミックスなどの1種または複数種の中間組成物の生産に使用して、後にこれらを飼料に添加する(もしくは、処理工程で用いる)ことができる。前述した純度は、上記の(a)または(b)のいずれに従って使用する場合でも、元のプロテアーゼ調製物の純度を指す。
前述の程度の純度を有するプロテアーゼ調製物は、特に、組換え生産方法を用いて、取得することができるが、それほど容易に取得されるわけではなく、また、従来の発酵方法によって生産する場合には、より大きなバッチ間変動にさらされることになる。
言うまでもなく、このようなプロテアーゼ調製物を他の酵素と混合してもよい。
タンパク質は、獣肉および骨粉、フェザーミール、および/もしくは魚粉などの動物性タンパク質であってもよいし;または植物性タンパク質であってもよい。
本明細書で用いる「植物性タンパク質」という用語は、植物から得られる、または植物由来の少なくとも1種のタンパク質(修飾タンパク質およびタンパク質誘導体を含む)を含有するあらゆる化合物、組成物、調製物もしくは混合物を指す。特定の実施形態では、植物性タンパク質のタンパク質含有率は、少なくとも10、20、30、40、50、または60%(w/w)である。
植物性タンパク質は、マメ類および穀類、例えば、マメ科(Fabaceae)(マメ科(Leguminosae))、アブラナ科(Cruciferaceae)、アガサ科(Chenopodiaceae)、およびイネ科(Poaceae)などの植物性タンパク質源、例えば、ダイズミール、ハウチワマメミールおよびナタネミールなどから得られるものであってよい。
特定の実施形態では、植物性タンパク質源は、マメ科(Fabaceae)、例えば、ダイズ、ハウチワマメ、エンドウマメもしくはインゲンマメなどの1種または複数種の植物からの材料である。
別の特定の実施形態では、植物性タンパク質源は、アガサ科(Chenopodiaceae)、例えば、ビート、テンサイ、ホウレンソウもしくはキノアなどの1種または複数種の植物からの材料である。
植物性タンパク質源の他の例として、ナタネ、ヒマワリ種子、ワタ種子、およびキャベツが挙げられる。
ダイズが好ましい植物性タンパク質源である。
植物性タンパク質源の他の例として、オオムギ、コムギ、ライムギ、オーツムギ、トウモロコシ(コーン)、イネ、ライコムギ、およびモロコシなどの穀物が挙げられる。
処理方法の特定の実施形態では、対象のプロテアーゼは、植物タンパク質またはタンパク質源などのタンパク質に影響を与える(または作用する、またはその可溶化作用を及ぼす)ものである。これを達成するために、タンパク質またはタンパク質源を、典型的に、溶媒、例えば、水などの水性溶媒中に懸濁させ、対象の酵素の特性に細心の注意を払いながら、pHおよび温度値を調節する。例えば、実際のプロテアーゼの活性が、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または少なくとも90%であるpH値で、処理を実施してよい。同様に、例えば、実際のプロテアーゼの活性が、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または少なくとも90%である温度で、処理を実施してよい。上記の活性の割合は、最大活性に対するものである。所望の結果が達成されるまで、酵素反応を継続し、次に、例えば、熱処理ステップによって酵素を不活性化することにより、停止させてもよいし、または停止させなくてもよい。
本発明の処理方法の別の特定の実施形態では、プロテアーゼ作用を持続させるが、これは、例えば、プロテアーゼをタンパク質に添加するが、後で所望の時期に、好適な加水分解条件が確立される、もしくはいずれかの酵素阻害剤が不活性化されるまで、または何であれ、酵素の作用を延期するための他の手段が用いられたと考えられる時点まで、その加水分解作用のいわゆるスイッチをオンにしないことを意味する。
一態様では、処理は、動物飼料に用いる動物飼料またはタンパク質の前処理である。すなわち、摂取前にタンパク質を加水分解する。
「動物飼料の栄養価を改善する」という用語は、タンパク質の利用可能性を改善することによって、タンパク質抽出の増加、より高いタンパク質収率、および/またはタンパク質利用の改善をもたらすことを意味する。従って、飼料の栄養価が増加すると、タンパク質およびアミノ酸消化性も増大し、ならびに/または成長速度および/もしくは体重増加および/もしくは動物の飼料転化率(体重増加に対する摂取した飼料の重量)が改善する。
プロテアーゼは、比較的純粋なプロテアーゼ、または動物飼料への添加を意図する他の成分との混合物(すなわち、動物飼料用のいわゆるプレミックスなどの動物飼料添加剤の形態で)のいずれかの形態で、飼料に添加することができる。
本発明の別の形態では、本発明は、動物飼料、および動物飼料添加剤、例えば、プレミックスなどの、動物飼料に用いる組成物に関する。
本発明のプロテアーゼ以外にも、本発明の動物飼料添加剤は、少なくとも1種の脂溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の微量金属、および/または少なくとも1種の多量元素を含有する。
さらに、任意選択の飼料添加成分として、着色剤、例えば、βカロテン、アスタキサンチンおよびルテインなどのカロテノイド;安定剤;成長改善添加剤および芳香化合物/香味料、例えば、クレオゾール、アネトール、デカ−、ウンデカ−および/もしくはドデカ−ラクトン、イオノン、イロン、ジンゲロール、ピペリジン、プロピリデンファタライド、ブチリデンフタライド、カプサイシンおよび/またはタンニン;抗微生物ペプチド;多価不飽和脂肪酸(PUFA);活性酸素生成種があり;また、支持体を用いてもよく、これは、例えば、40〜50重量%の木繊維、8〜10重量%のステアリン、4〜5重量%のクルクマ粉末、4〜58重量%のローズマリー粉末、22〜28重量%の石灰岩、1〜3重量%のゴム(アラビアゴムなど)、5〜50重量%の糖および/またはデンプンならびに5〜15重量%の水を含有しうる。
本発明の飼料または飼料添加剤はまた、フィターゼ(EC3.1.3.8もしくは3.1.3.26);キシラーゼ(EC3.2.1.8);ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89);αガラクトシダーゼ(EC3.2.1.22);さらなるプロテアーゼ、ホスホリパーゼA1(EC3.1.32);ホスホリパーゼA2(EC3.1.1.4);リソホスホリパーゼ(EC3.1.1.5);ホスホリパーゼC(3.1.4.3);ホスホリパーゼD(EC3.1.4.4);アミラーゼ、例えば、αアミラーゼ(EC3.2.1.1);および/またはβグルカナーゼ(EC3.2.1.4もしくはEC3.2.1.6)から選択される少なくとも1種の他の酵素を含んでもよい。
特定の実施形態において、これらの他の酵素は、明瞭に規定されている(プロテアーゼ調製物について前述した通り)。
抗菌ペプチド(AMP)の例としては、CAP18、ロイコシンA、トリトルプチシン、プロテグリン−1、タナチン、デフェンシン、ラクトフェリン、ラクトフェリシン、ノビスピリン(Robert Lehrer,2000)などのオビスピリン、プレクタシン、およびスタチンがあり、国際公開第03/044049号パンフレットおよび国際公開第03/048148号パンフレットに記載の化合物およびポリペプチド、ならびに抗菌活性を保持する上記物質の変異体もしくは断片を含む。
国際公開第94/01459号パンフレットおよび国際公開第02/090384号パンフレットに開示されているように、抗真菌ポリペプチド(AFP)の例としては、アスペルギルス・ギガンテウス(Aspergillus giganteus)ペプチド、およびアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)ペプチド、ならびに抗真菌活性を保持するこれらの変異体および断片がある。
多価不飽和脂肪酸の例としては、C18、C20およびC22多価不飽和脂肪酸、例えば、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸およびγリノール酸がある。
活性酸素生成種の例としては、過ホウ酸塩、過硫酸塩、または過炭酸塩;およびオキシダーゼ、オキシゲナーゼもしくはシンターゼなどの酵素がある。
脂溶性および水溶性ビタミン、ならびに微量金属は、通常、飼料への添加を意図した、いわゆるプレミックスの一部を形成するが、多量元素は、通常、飼料に個別に添加する。これらの組成物タイプのいずれも、本発明のプロテアーゼで富化されれば、本発明の飼料添加剤である。
特定の実施形態において、本発明の動物飼料添加剤は、動物飼料中に0.01〜10.0%;より具体的には0.05〜5.0%;または0.2〜1.0%(%は、飼料100g当たりの添加剤のg数を意味する)のレベルで含有されるものとする(または含有すべきとして指示される)。これは、特に、プレミックスの場合に言えることである。
以下は、これらの成分例の非制限的リストである。
脂溶性ビタミンの例は、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、およびビタミンK、例えば、ビタミンK3である。
水溶性ビタミンの例は、ビタミンB12、ビオチンおよびコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸およびパントテン酸塩、例えば、Ca−D−パントテン酸塩である。
微量金属の例は、マンガン、亜鉛、鉄、銅、ヨウ素、セレン、およびコバルトである。
多量元素の例は、カルシウム、リンおよびナトリウムである。
これら成分の必要栄養量(家禽および子豚/ブタについて例示する)が、国際公開第01/58275号パンフレットの表Aに表示されている。必要栄養量とは、これらの成分を、指示される濃度で飼料中に供給すべきであることを意味する。
別の態様では、本発明の動物飼料添加剤は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Aに明示されている個別成分の少なくとも1つを含む。「少なくとも1つ」とは、1つまたは複数、1つ、または2つ、または3つ、または4つから全13まで、または全14までの個別成分のいずれかを意味する。さらに具体的には、この少なくとも1つの個別成分は、表Aの第4列、または第5列、または第6列に表示される範囲内の飼料中濃度を提供するような量で、本発明の添加剤に含有される。
さらに別の実施形態では、本発明の動物飼料添加剤は、好ましくは以下の表1に明示する範囲(それぞれ子豚飼料、およびブロイラー飼料について)内の飼料中濃度を提供するように、以下のビタミンの少なくとも1つを含有する。
本発明はまた、動物飼料組成物にも関する。動物飼料組成物または飼料は、比較的高いタンパク質含量を有する。家禽およびブタ飼料は、国際公開第01/58275号パンフレットの表B、第2〜3列に表示されているように特徴付けることができる。魚類飼料は、この表Bの第4列に表示のように特徴付けることができる。さらに、このような魚類飼料は、200〜310g/kgの粗脂肪含量を有する。
国際公開第01/58275号パンフレットは、米国特許09/779334号明細書と一致し、これは、参照として本明細書に組み込む。
本発明の動物飼料組成物は、50〜800g/kgの粗タンパク質含量を有し、さらに、本明細書で主張するように少なくとも1つのプロテアーゼを含む。
さらに、あるいは、別の態様(上に表示した粗タンパク質含量に代わって)では、本発明の動物飼料組成物は、10〜30MJ/kgの代謝エネルギー含量;および/または0.1〜200g/kgのカルシウム含量;および/または0.1〜200g/kgの利用可能なリン含量;および/または0.1〜100g/kgのメチオニン含量;および/または0.1〜150g/kgのメチオニンおよびシステインの含量;ならびに/または0.5〜50g/kgのリシン含量を有する。
特定の実施形態では、代謝エネルギー、粗タンパク質、カルシウム、リン、メチオニン、メチオニンおよびシステイン、ならびに/またはリシンの含量は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Bの範囲2、3、4もしくは5(R.2〜5)のいずれか1つの範囲内にある。
粗タンパク質は、窒素(N)に係数6.25を掛けたもの、すなわち、粗タンパク質(g/kg)=N(g/kg)×6.25として計算する。窒素含量は、Kjeldahl法(A.O.A.C.,1984,Official Methods of Analysis 14th ed.,Association of Official Analytical Chemists,Washington DC)によって決定する。
代謝エネルギーは、以下に基づいて計算することができる:NRC刊行物Nutrient requirements in swine、第9版1988年、ブタ栄養に関する小委員会、動物栄養に関する委員会、農業会議、国立研究会議。National Academy Press,Washington,D.C.,pp.2−6、ならびにEuropean Table of Energy Values for Poultry Feed−stuffs,Spelderholt centre for poultry research and extension、7361 DA Beekbergen,The Netherlands.Grafisch bedrijf Ponsen & looijen bv,Wageningen.ISBN 90−71463−12−5。
完全動物飼料中のカルシウム、利用可能なリンおよびアミノ酸の飼料含量は、Veevoedertabel 1997,gegevens over chemische samenstelling,verteerbaarheid en voederwaarde van voedermiddelen,Central Veevoederbureau,Runderweg 6,8219 pk Lelystad.ISBN 90−72839−13−7などの飼料表に基づいて計算する。
特定の実施形態では、本発明の動物飼料組成物は、上に定義したような少なくとも1種の植物性タンパク質を含む。
本発明の動物飼料組成物はまた、典型的に、0〜25%の量で、獣肉および骨粉、フェザーミール、および/もしくは魚粉などの動物性タンパク質も含んでよい。本発明の動物飼料組成物は、典型的に、0〜30%の量で、可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)をさらに含んでもよい。
さらに別の特定の実施形態では、本発明の動物飼料組成物は、0〜80%のトウモロコシ;および/または0〜80%のモロコシ;および/または0〜70%のコムギ;および/または0〜70%のオオムギ;および/または0〜30%のオーツムギ;および/または0〜40%のダイズミール;および/または0〜25%の魚肉;および/または0〜25%の獣肉および骨粉;および/または0〜20%の乳清を含有する。
動物飼料は、例えば、マッシュ飼料(非ペレット化)またはペレット化飼料として製造することができる。典型的に、粉砕した飼料材料を混合して、十分な量の必須ビタミンおよびミネラルを対象種についての規定に従って添加する。酵素は、固体または液体酵素調製物として添加することができる。例えば、マッシュ飼料の場合、固体または液体酵素調製物を、材料混合ステップの前またはステップ中に添加してよい。ペレット化飼料の場合も、やはり材料混合ステップの前またはステップ中に、(液体または固体)プロテアーゼ/酵素調製物を添加してよい。典型的には、液体プロテアーゼ/酵素調製物は、ペレット化ステップ後に添加する。また、飼料添加剤またはプレミックスに酵素を含有させてもよい。
飼料中の最終酵素濃度は、飼料kg当たり0.01〜200mgの酵素タンパク質の範囲内であり、例えば、飼料kg当たり0.5〜25mgの酵素タンパク質の範囲内である。
プロテアーゼは、言うまでもなく、有効量、すなわち飼料の加水分解、消化性を改善する、および/または栄養価を向上させるのに適切な量で添加すべきである。現時点では、以下の量(用量範囲):0.01〜200;0.01〜100;0.5〜100;1〜50;5〜100;10〜100;0.05〜50;または0.10〜10の1つまたは複数で酵素を投与することが考慮され、これらの範囲は全て、飼料kg当たりのプロテアーゼタンパク質mg(ppm)である。
飼料kg当たりのプロテアーゼタンパク質mgを決定するために、プロテアーゼを飼料組成物から精製した後、関連アッセイ(プロテアーゼ活性、基質およびアッセイの項目を参照)を用いて、精製済プロテアーゼの比活性を決定する。同じ方法を用いて、飼料組成物自体のプロテアーゼ活性も決定し、これら2つの測定値に基づき、飼料kg当たりのプロテアーゼタンパク質mg単位容量を計算する。
飼料添加剤中のプロテアーゼタンパク質mgを決定するために、同じ原理を適用する。勿論、飼料添加剤または飼料を調製するのに用いたプロテアーゼのサンプルが入手可能であれば、このサンプルから比活性を決定する(飼料組成物または添加剤からプロテアーゼを精製する必要はない)。
以下の実施例により、本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
材料および方法
洗浄アッセイ
ランドリー用自動機械式応力アッセイ(AMSA)
ランドリーにおける洗浄性能を評価するために、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いて洗濯実験を実施する。AMSAでは、大量の小容量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験可能である。AMSAプレートは、テスト溶液用の多数のスロットと、洗浄されるランドリーサンプルである生地をすべてのスロット開口部に対してしっかりと押し込む蓋とを有する。洗浄時間の間、プレート、テスト溶液、生地および蓋を激しく振盪してテスト溶液と生地とを接触させ、規則正しい周期的な振動で機械的応力を加える。さらなる説明については、国際公開第02/42740号パンフレット、特に第23〜24頁の段落「Special method embodiments」を参照のこと。
洗浄性能は、洗浄した生地の色の輝度として計測される。輝度はまた、白色の光を照射した際のサンプルからの反射光の強度として表されることが可能である。サンプルが汚れている場合、きれいなサンプルのものよりも反射光の強度は低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能である。
色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(Kodak iQsmart,Kodak、Midtager29、DK−2605 Brondby、Denmark)で行われる。
スキャンしたイメージからの光強度の値を抽出するために、イメージからの24ビットピクセル値をレッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換する。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さを考慮することによって算出する。
テスト材料は、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the NetherlandsおよびEMPA Testmaterials AG,Moevenstrasse 12,CH−9015 St.Gallen,Switzerlandから入手される。
プロテアーゼアッセイ
pH−活性プロファイルおよびpH安定性プロファイルを取得するために、速度論的Suc−AAPF−pNAアッセイを用いた。
pH6.5およびpH9で、温度−活性プロファイルを取得するために、Protazyme AK(架橋乾燥カゼイン)アッセイを用いた。
1)Suc−AAPF−pNAアッセイ:
pNA基質:Suc−AAPF−pNA(Bachem L−1400)。
温度:室温(25℃)
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100(HClまたはNaOHでpH値2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0および11.0に調節)。
20μlプロテアーゼ(0.01%Triton X−100で希釈)を100μlアッセイ緩衝剤と混合した。100μlのpNA基質(50mgを1.0mlのDMSO中に溶解し、さらに0.01%Triton X−100で45倍に希釈した)を添加することによりアッセイを開始した。プロテアーゼ活性の尺度として、OD405の増加を監視した。
2)Protazyme AKアッセイ:
基質:Protazyme AK錠剤(架橋され、染色されたカゼイン;Megazyme製)
温度:制御した(アッセイ温度)。
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100、pH7.0。
Protazyme AK錠剤を、2.0mlの0.01%Triton X−100中で穏やかに攪拌することにより懸濁させた。500μlのこの懸濁液および500μlアッセイ緩衝剤をエッペンドルフチューブに分取し、氷上に置いた。20μlプロテアーゼサンプル(0.01%Triton X−100で希釈)を添加した。アッセイを、エッペンドルフチューブを、アッセイ温度に設定したEppendorf thermomixerに移すことにより開始した。チューブを、最大の振盪率(1400rpm)でEppendorf thermomixerで15分間インキュベートした。チューブを氷浴に戻すことによりインキュベーションを停止した。次いで、チューブを氷冷遠心分離で数分間遠心分離し、200μlの上澄みをマイクロタイタープレートに移した。OD650をプロテアーゼ活性の尺度として読み取った。アッセイには緩衝剤ブラインドを含めた(酵素の代わり)。
3)Suc−AAPX−pNAアッセイ:
pNA基質:Suc−AAPA−pNA(Bachem L−1775)
Suc−AAPR−pNA(Bachem L−1720)
Suc−AAPD−pNA(Bachem L−1835)
Suc−AAPI−pNA(Bachem L−1790)
Suc−AAPM−pNA(Bachem L−1395)
Suc−AAPV−pNA(Bachem L−1770)
Suc−AAPL−pNA(Bachem L−1390)
Suc−AAPE−pNA(Bachem L−1710)
Suc−AAPK−pNA(Bachem L−1725)
Suc−AAPF−pNA(Bachem L−1400)
温度:室温(25℃)
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100、pH値9.0。
20μlプロテアーゼ(0.01%Triton X−100で希釈)を100μlアッセイ緩衝剤と混合した。100μlのpNA基質(50mgを1.0mlのDMSO中に溶解し、さらに0.01%Triton X−100で45倍に希釈した)を添加することによりアッセイを開始した。プロテアーゼ活性の尺度として、OD405の増加を監視した。
ダイズ−トウモロコシミールアッセイ(SMMアッセイ)
pH3、4、5、6、および7でのダイズ−トウモロコシミールに対するプロテアーゼ活性
pH3〜7でのプロテアーゼの活性プロファイルを取得するために、ダイズ−トウモロコシミールを基質として用いるエンドポイントアッセイを用いた。
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CAPS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100(10mlのアッセイ緩衝剤を1gのダイズ−トウモロコシミール(30:70比)と混合する際、HClまたはNaOHでpH値3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0および11.0に調節)。
2mLのダイズ−トウモロコシミールスラリーを30分間混合した後、プロテアーゼを添加し、40℃で3時間のインキュベーションを実施する(500rpm)。プロテアーゼは、100μlの100mM酢酸ナトリウム(NaAc)緩衝剤(9.565g/l NaAc、1.75g/lの酢酸、5mM CaCl2、0.01%BSA、0.01%Tween20、pH6.0)を用いて添加する。遠心分離(10分、4000rpm、0℃)後に上澄みを回収し、本質的にNielsenら(Nielsen,PM,Petersen,D,Dampmann,C.Improved method for determining food protein degree of hydrolysis.J Food Sci,2001,66:642−646)に従うo−フタト−ジアルデヒド(OPA)法に基づく比色アッセイを用いて、タンパク質活性を決定する。このアッセイは、遊離αアミノ基を検出するため、プロテアーゼ活性を吸光度の増加として測定することができる。各上澄みの最初の500μlを、遠心分離(60分、11,000rpm,5℃)により、100kDa Microconフィルターを通して濾過する。サンプルを脱イオン水中で10倍に希釈した後、25μlの各サンプルを96ウェルマイクロプレートにロードする(5回繰り返す)。最終的に、200μlのOPA試薬を全ウェルに分配し、プレートを振盪させ(10秒、750rpm)、340nmで吸光度を測定する。プロテアーゼ活性のレベルを、酵素処理サンプルとブランクサンプルの吸光度の差として計算し、「ODx希釈倍数」として表す。
in vitro消化アッセイ
単胃動物での消化を刺激するように設計した計画において、飼料基質(ダイズ−トウモロコシミール)に対するプロテアーゼの作用を評価するために、in vitro消化アッセイを用いた。インキュベーション工程は、pH3のブタペプシン(SP7000、Sigma−Aldrich、St.Louis,MO,USA)による胃での消化段階、続いて、pH3.8の短い十二指腸でのインキュベーションおよびpH7.0のパンクレアチン(8xUSB、P−7545、Sigma−Aldrich、St.Louis,MO,USA)による小腸インキュベーションから成る。
in vitro消化は、Gilsonリキッドハンドラー(Biolab,Denmark)に基づく自動化システムを用いて実施した。各サンプルについて、0.8gの飼料を試験管に計量して導入し、全試験管をリキッドハンドラー内に配置した(40℃、500rpm)。溶液の添加およびpH測定を自動的に実施した。0分時点で、4.1mL HCl(24mM CaCl2)を、溶液中pH3.0を達成するように添加した。30分時点で、0.5mL HCl(24mM CaCl2、3000Uペプシン/飼料)および100μlの100mM酢酸ナトリウムバッファー(リットル当たり258.6g NaAc、0.57%酢酸、pH6.0)を添加した。90分時点で、pH約3.8を達成するように900μL NaOHを添加し、120分時点で、飼料g当たり6.5mgパンクレアチンを含む400μLの1M NaHCO3溶液を添加することにより、溶液中pH6.8をもたらした。30、60、90、115、120および180分時点でpHを測定した。試験プロテアーゼは、30分時点で100μlNaAc緩衝剤を用いて添加した。
本質的にNielsenら(Nielsen,PM,Petersen,D,Dampmann,C.Improved method for determining food protein degree of hydrolysis.J Food Sci,2001,66:642−646)に従うo−フタト−ジアルデヒド(OPA)法に基づく比色アッセイを用いて、タンパク質加水分解度(DH)を決定する。このアッセイは、遊離αアミノ基を検出するため、プロテアーゼ活性を吸光度の増加として測定することができる。各上澄みの最初の500μlを、遠心分離(60分、11,000rpm,5℃)により、100kDa Microconフィルターを通して濾過する。サンプルを脱イオン水中で100倍に希釈した後、25μlの各サンプルを96ウェルマイクロプレートにロードする(5回繰り返す)。最後に、200μlのOPA試薬を全ウェルに分配し、プレートを振盪させ(10秒、750rpm)、340nmで吸光度を測定する。開裂したペプチド結合(DH)の割合(%)を以下のようにして算出した:
DH(%)=100×h/htot
(式中、htotは、タンパク質当量当たりのペプチド結合の総数であり、hは、加水分解された結合の数である)。htotの計算は、原料のアミノ酸配列に基づく。この試験では、Adler−Nissen(1986)に従い、ダイズについての値を用いた(タンパク質kg当たり7.8g当量)。OPA方法におけるhは、以下のように表される:
h=(セリン−NH2−β)/αmeqv/gタンパク質
(式中、Adler−Nissen(1979)に従い、α=0.970、β=0.342)。セリン−NH2は、以下のように計算する:
セリン−NH2=(ODブランク−ODサンプル)/(ODN標準−ODブランク)×0.9516meqv/L×0.1×100/X×P
(式中、セリン−NH2=megvセリン−NH2/gタンパク質;X=gサンプル;P=サンプル中のタンパク質%、また0.1は、リットル単位(L)のサンプル量である)。
統計:登録したパラメータの統計分析を、分散分析(ANOVA)法を用いて実施し、ANOVA法によって提供されるスチューデントt検定(α=0.05)を用いて、平均値の比較を行った(SAS,JMP(登録商標)5 Administrators Guide to Annually Licensed Windows,Mackintosh,and Linux Versions,Release 5.1.SAS Institute,Cary,NC.(2003))。
系統
サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)DSM 43800、Deutsche Sammlung von Microorganismen und Zellkulturen GmbH,Braunschweig,Germanyから入手可能。この系統は、元々オーストラリアの土壌から採集されたものである。
培地および溶液
LBプレートは、10gのBacto−Tryptone、5gの酵母エキス、10gの塩化ナトリウム、15gのBacto−agar、および1リットルまでの脱イオン水から構成された。
LB培地は、10gのBacto−Tryptone、5gの酵母エキス、および10gの塩化ナトリウム、ならびに1リットルまでの脱イオン水から構成された。
実施例1:サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)ゲノムのDNA調製およびDNA配列決定
サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)の染色体DNAを、QIAamp DNA Blood Mini Kit’’(Qiagen,Hilden,Germany)によって単離した。各系統の5μgの染色体DNAをゲノム配列決定のためにFASTERIS SA(スイス)に送った。ゲノムは、Illumina Sequencingにより配列決定された。分泌されたS1プロテアーゼについてゲノム配列を分析し、S1プロテアーゼ(配列番号1/配列番号2)を同定した。
実施例2:サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの発現
配列番号1として同定されたヌクレオチド配列に基づき、配列番号3を有する合成遺伝子をGene Art(GENEART AG BioPark,Josef−Engert−Str.11,93053,Regensburg,Germany)により合成した。合成遺伝子を、ClalおよびMlul制限部位を用いて、PCT/欧州特許第2011/064585号明細書の実施例1に記載されているように、バチルス属(Bacillus)発現ベクターにサブクローン化した。1ml当たり6μgのクロラムフェニコールを添加したLBプレート上で形質転換体を選択した。組み込まれた発現構築物を含む組換え枯草菌(Bacillus subtilis)クローンを選択し、これを回転式振動台上の34mg/lクロラムフェニコールを添加した100mlのカゼイン系培地を各々含有する500mLバッフル付エルレンマイヤーフラスコ中で培養した。クローンを30℃で5日間培養した。酵素を含有する上澄みを回収し、実施例3に記載するように、酵素を精製した。
実施例3:サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの精製
実施例2から得られた培養ブロスを遠心分離(20000×g、20分間)し、上澄みを沈殿物から注意深く傾瀉した。上澄みを、Nalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過することにより、残りのバチルス属(Bacillus)宿主細胞を除去した。0.2μm濾液をG25 Sephadexカラム(GE Healthcare製)上の50mM H3BO3、20mM CH3COOH/NaOH、1mM CaCl2、pH4.5に移した。G25 Sephadexに移した酵素を、50mM H3BO3、20mM CH3COOH/NaOH、1mM CaCl2、pH4.5で平衡化したSP−sepharose FFカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で入念に洗浄した後、プロテアーゼを、同一の緩衝剤中のリニアNaCl勾配(0→0.5M)で、カラム体積の5倍量で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析した(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)。プロテアーゼピークをプールし、脱イオン水で10倍に希釈することにより、サンプルの導電性を低減した後、50mM H3BO3、20mM CH3COOH/NaOH、1mM CaCl2、pH4.5で平衡化したSOURCE Sカラム(GE Healthcare製)に添加した。カラムを平衡緩衝剤で入念に洗浄した後、プロテアーゼを、同一の緩衝剤中のリニアNaCl勾配(0→0.5M)で、カラム体積の10倍量で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析し(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)、活性画分をSDS−PAGEによりさらに分析した。クーマシーで染色したSDS−PAGEゲル上にバンドが1つしか見られなかった画分を精製産物としてプールし、これをさらなる特徴付けに用いた。
実施例4:サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの特性決定
Suc−AAPF−pNAアッセイを用いて、pH−活性プロファイルおよびpH−安定性プロファイル(明示したpH値での2時間後の残存活性)を得た。pH−安定性プロファイルに関して、プロテアーゼを異なるアッセイ緩衝剤で10倍に希釈してこれらの緩衝剤のpH値とし、次いで、37℃で2時間インキュベートした。インキュベーション後、pH9.0アッセイ緩衝剤での希釈により、残存活性に係るアッセイの前にプロテアーゼインキュベートのpHを同一のpH値に移行させた。Protazyme AKアッセイを用いて、pH7.0での温度−活性プロファイルを得た。pH9.0での酵素のP1−特異性を取得するために、Suc−AAPX−pNAアッセイおよび10の異なるSuc−AAPX−pNA基質を用いた。
結果を以下の表3〜6に示す。これらの結果をプロテアーゼ10R(配列番号7)と比較する。表3に関して、活性は、酵素についての最適pHに対するものである。表4に関して、活性はサンプルに対する残存活性であり、これを安定な条件下(5℃、pH9.0)で維持した。表5に関して、活性は、酵素についてのpH7.0またはpH6.5での最適温度に対するものである。表6に関して、活性は、酵素について最良の基質(Suc−AAPF−pNA)に対するものである。
他の特徴
サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼをPMSFにより阻害した。N末端配列の決定は:IDVIGGN(配列番号4)であった。SDS−PAGEにより決定される相対分子量は、概算でMr=21kDaであった。インタクト分子量分析によって決定した分子量は、18746.9Daであった。
成熟型配列(MS−EDMANデータから):
この成熟型配列から算出された分子量は、18746.5Daであった。
実施例5:サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼを用いたAMSA洗浄
2種の異なる液体洗剤と1種の粉末洗剤を用いて、4種の異なる工業的汚れについて2つの洗浄温度で、自動機械式応力アッセイ(Automatic Mechanical Stress Assay)を用いて、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの洗浄性能を試験した。実験は、単サイクル洗浄法を用いるランドリー法についてAMSAに記載されているように、表2に記載の洗剤組成物および布きれと、以下の表7中に明示した実験条件を用いて実施した。
水の硬度は、CaCl2、MgCl2、およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+:CO3 -=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
これらの結果から、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼを含有する洗剤が、プロテアーゼを含まない洗剤と比較して、汚れの除去に有効であることがわかる。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、20℃で血液および卵汚れを除去するのに有効である。
これらの結果から、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼを含有する洗剤が、プロテアーゼを含まない洗剤と比較して、汚れの除去に有効であることがわかる。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、40℃で血液、卵および乳汚れを除去するのに有効である。
実施例6:AMSAを用いた、液体洗剤中のサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの安定性の評価
2つの洗浄温度で、自動機械式応力アッセイ(Automatic Mechanical Stress Assay)を用いて、プロテアーゼを含む洗剤の洗浄性能を試験することにより、洗剤中のサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼの安定性を試験した。以下のような3つの異なる安定条件を試験した:
プロテアーゼを洗浄の直前に洗剤組成物に添加した;
プロテアーゼを洗剤と一緒に25℃で48時間プレインキュベートした;および
洗浄の開始前に、プロテアーゼを洗剤液中に40℃で30分間プレインキュベートした。
実験は、単サイクル洗浄法を用いるランドリー法についての自動機械式応力アッセイ(Automatic Mechanical Stress Assay)AMSAに記載されているように、表2に記載の洗剤組成物および布きれと、以下の表10中に明示した実験条件を用いて実施した。
水硬度は、CaCl2、MgCl2、およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+:CO3 -=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
これらの結果から、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼを含有する洗剤は、液体洗剤中に25℃で48時間の貯蔵後の洗浄性能が、洗浄の直前に洗剤に添加した新鮮な酵素と同じであることがわかる。このことから、これらの条件下で、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼが洗剤安定性を示すことが明らかである。
さらに、これらの結果から、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼを含有する洗剤は、40℃で洗浄液の30分間のプレインキュベーション後の洗浄性能が、洗浄の直前に新鮮な酵素を洗剤に添加して調製した洗浄液と同じであることがわかる。このことから、これらの条件下で、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼが洗浄中安定性を示すことが明らかである。
実施例7:ダイズ−トウモロコシミールアッセイに対するプロテアーゼの活性
前述のダイズ−トウモロコシミールアッセイを実施して得られた結果を以下の表12に示す。ダイズ−トウモロコシミールに対するサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼのタンパク質分解活性は、pHがpH3からpH7へと増加するに従って増大し、pH6〜7での活性は、プロテアーゼ10R(ノカルディオプシス(Nocardiopsis)種由来のプロテアーゼ10R系統、国際公開第88/03947号パンフレットに開示)と同じくらい高いが、これは、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼが、pH7前後のブタおよび家禽の腸内でのタンパク質加水分解に対して、この市販の製品と同じ作用を有することを示している。
図1は、10Rプロテアーゼと比較したサッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼのダイズ−トウモロコシミールに対する活性を示す。
実施例8:in vitro消化アッセイ
前述のようにin vitro消化アッセイを実施して、サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼをプロテアーゼ10Rと比較した。結果を以下の表13に示す。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、サンプル中のタンパク質加水分解度をプロテアーゼ10Rと同じ程度まで高めたが、これは、2つのプロテアーゼが、ダイズ−トウモロコシ飼料中に存在するタンパク質を加水分解する上で同様に有効であることを示している。
実施例9:ブロイラー鶏からのそのう、砂のうおよび回腸消化物に対するタンパク質分解活性
トウモロコシ−ダイズ飼料を給餌した21日齢ブロイラー鶏からのそのう、砂のうおよび回腸消化物を回収し;これを凍結乾燥し、小型のコーヒーミルを用いて粉砕した。粉砕したサンプルを以下の緩衝剤中に懸濁させ(47%w/v)、4℃で一晩放置して加水分解させた(撹拌なし):
そのう緩衝剤:100mM HEPES、1mM CaCl2・2H2O、150mM KCl、0.01%TritonX−100、HClを用いてpH5に調節
砂のう緩衝剤:100mMコハク酸、1mM CaCl2・2H2O、150mM KCl、0.01%TritonX−100、HClを用いてpH1.67に調節
回腸緩衝剤:100mM HEPES、1mM CaCl2・2H2O、150mM KCl、0.01%TritonX−100、HClを用いてpH7.2に調節
得られたpHは、そのうサンプル中でpH5;砂のうサンプル中でpH3;および回腸サンプル中でpH7であった。懸濁液を40℃に加熱し、1mlを40℃に維持した試験管中に懸濁させた。ブランク(T0)を示す3つの試験管を直ちに遠心分離(3000xg、0℃、10分)して、上澄みを凍結させた。50μLの100mM酢酸ナトリウム緩衝剤(9.565g/l NaOAc、1.75g/l酢酸、5mM CaCl2、0.01%BSA、0.01%Tween20、pH6.0)中のいずれかの酵素(200mg酵素タンパク質/kg基質)またはブランクサンプルについては酢酸ナトリウム緩衝剤のみ(50μL)を試験管に添加した後、そのうおよび回腸サンプルは3時間(T3)、砂のうサンプルは1時間(T1)、40℃で撹拌(500rpm)しながらインキュベートした。サンプルを遠心分離(3000xg、0℃、10分)して、上澄みを回収し、凍結させた。o−フタルジアルデヒド(OPA)アッセイを用いて第一級アミンを分析することにより、タンパク質分解活性を決定した。結果を表14に示す。消化物タイプ(そのう、砂のうおよび回腸)の各々について、ブランクT0サンプルと、1または3時間インキュベートしたブランクサンプル中の可溶性第一級アミンのレベルに有意な差があった。この差は、基質に存在し、飼料の原料もしくは動物のいずれかに由来するプロテアーゼの可溶化および活性に起因すると考えられる。サッカロスリクス・アウストラリエンシス(Saccharothrix australiensis)由来のS1プロテアーゼは、プロテアーゼなしで1〜3時間インキュベートしたブランクと比較して、3つのアッセイで可溶性第一級アミンのレベルを数値的に増加した。

Claims (22)

  1. (a)配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリペプチド;
    (b)配列番号1の配列をコードする成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
    (c)1つまたは複数(例えば、数個)の位置に置換、欠失および/または挿入を含む、配列番号2の成熟型ポリペプチドの変異体;ならびに
    (d)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)または(c)のポリペプチドの断片
    からなる群から選択される、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  2. 配列番号2もしくは配列番号2の前記成熟型ポリペプチドを含むか、またはこれから構成される、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 前記成熟型ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸189〜374である、請求項2に記載のポリペプチド。
  4. 1つまたは複数の位置に置換、欠失および/または挿入を含む配列番号2の前記成熟型ポリペプチドの変異体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチドを含む組成物。
  6. ランドリーまたは自動食器洗浄用組成物などの洗剤組成物である、請求項5に記載の組成物。
  7. プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、キサンタナーゼ、ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシゲナーゼ、カタラーゼ、マンナナーゼまたはいずれかのこれらの混合物から選択される1種または複数種の追加の酵素をさらに含む、請求項6に記載の組成物。
  8. 界面活性剤、ビルダーなどから選択される1種または複数種の成分を含む、請求項6または7に記載の組成物。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  10. 発現宿主において前記ポリペプチドを生成させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした、請求項9に記載のポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクター。
  11. 前記ポリペプチドを生成させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした、請求項9に記載のポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞。
  12. (a)前記ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、野生型形態で前記ポリペプチドを生成する細胞を培養するステップ;および
    (b)前記ポリペプチドを回収するステップ
    を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチドを生成する方法。
  13. (a)前記ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、請求項11に記載の宿主細胞を培養するステップ;および
    (b)前記ポリペプチドを回収するステップ
    を含む、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドを生成する方法。
  14. 動物飼料の栄養価を改善する方法であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプロテアーゼを前記飼料に添加する方法。
  15. a.請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプロテアーゼ;および
    b.少なくとも1種の脂溶性ビタミン、および/または
    c.少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または
    d.少なくとも1種の微量金属
    を含む動物飼料添加剤。
  16. アミラーゼ;フィターゼ;キシラナーゼ;ガラクタナーゼ;αガラクトシダーゼ;プロテアーゼ、ホスホリパーゼ;および/またはβグルカナーゼをさらに含む、請求項15に記載の動物飼料添加剤。
  17. 50〜800g/kgの粗タンパク質含量を有し、請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプロテアーゼを含む動物飼料。
  18. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプロテアーゼを、少なくとも1つのタンパク質またはタンパク質源に添加するステップを含む、タンパク質の処理方法。
  19. 前記少なくとも1つのタンパク質源の中にダイズが含まれる、請求項18に記載の方法。
  20. 洗剤における請求項1〜4のいずれか1項に記載の少なくとも1つのプロテアーゼの使用。
  21. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む動物飼料組成物。
  22. 1つまたは複数のアミラーゼ;フィターゼ;キシラナーゼ;ガラクタナーゼ;αガラクトシダーゼ;プロテアーゼ、ホスホリパーゼ、βグルカナーゼ、またはこれらの混合物をさらに含む、請求項11に記載の動物飼料組成物。
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