JP2014162453A - 自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ペダルピボット軸21を介して車体へ揺動可能に支持されるブレーキペダル20と、ブレーキペダル20と一体的に形成されて上方に延びる作動アーム28と、作動アーム28へ回動可能に支持されるイコライザ30と、ブレーキペダル20を初期位置側に付勢するリターンスプリング32と、イコライザ30の下端部30bに支持され後輪ブレーキ25を作動させるブレーキロッド27と、イコライザ30の上端部30aに支持され前輪ブレーキ15を作動させる連動ブレーキケーブル17とを備える。サブフレーム9にブラケット33を設け、このブラケット33に連動ブレーキケーブル17を支持するとともに、リターンスプリング32の一端に設けたフック32bをブラケット33に支持し、他端のフック32aを作動アーム28の上端28aへ支持させた。
【選択図】図6
Description
なお、本願において用いる方向は、車両を基準とする(各図中には前方をFrontとして矢示する)。
そこで、本発明は、ペダル連動ブレーキを採用しても支持ブラケットの数が増えることを抑制することができる自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
スイングアーム(24)を揺動可能に支持するメインフレーム(6)と、
メインフレーム(6)の後部から後方に延びるリアフレーム(1R)と、
車体又はパワーユニット(4)へ、ペダルピボット軸(21)を介して揺動可能に支持されるブレーキペダル(20)と、
前記ブレーキペダル(20)と一体的に形成されるとともに前記ペダルピボット軸(21)から上方に延びる作動アーム(28)と、
前記作動アーム(28)に回動可能に支持されるイコライザ(30)と、
前記ブレーキペダル(20)を初期位置側に付勢するリターンスプリング(32)と、
前記イコライザ(30)の一端(30a)に支持され前輪ブレーキを作動させる連動ブレーキケーブル(17)と、
前記イコライザ(30)の他端(30b)に支持され後輪ブレーキを作動させる後輪ブレーキ作動部材(27)と、
を備える自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置において、
前記リアフレーム(1R)に前記ブラケット(33)を設け、
このブラケット(33)に前記連動ブレーキケーブル(17)を支持するとともに、
前記リターンスプリング(32)の一端(32b)を前記ブラケット(33)に支持し、他端(32a)を前記作動アーム(28)に支持したことを特徴とする。
前記ディレイスプリング(34)の一端(34b)を前記ブラケット(33)に支持し、他端(34a)を前記イコライザ(30)の一端(30a)に支持したことを特徴とする。
リターンスプリング及びブラケット等を、外観上見えにくくなるように隠すことができる。このため、外観性が向上する。
また、ディレイスプリングとリターンスプリングが同じブラケットに支持されるので、2つのスプリングが互いに近くに設けられることになる。このため、誤組等した場合には互いのバネが干渉しやすくなるので、誤組の防止が図りやすい。
前輪2はフロントフォーク10の下端部へ車軸14により支持されるとともに、同軸で前輪ブレーキ15が設けられ、ブレーキケーブル16及び連動ブレーキケーブル17で操作される。ブレーキケーブル16の一端は前輪ブレーキ15へ連結され、他端はハンドル13に設けられたブレーキレバー18へ連結されている。ブレーキレバー18を握るとブレーキケーブル16を介して前輪ブレーキ15が作動される。
ピボット部22は、後方へ湾曲しながら下方へ延びる左右一対のピボット部フレーム22aと、メインフレーム6の下部に溶接された車幅方向へ延びる上クロスパイプ22bと、この下方へ平行に配置された下クロスパイプ22cと、ピボットプレート22dを備え、左右一対のピボット部フレーム22aは、上クロスパイプ22bと、下クロスパイプ22cとを上下に連結している。また、ピボット部フレーム22aにはサブフレーム9の前端部(下端部)が溶接されている。
スイングアーム24の後端部には後輪3及び後輪ブレーキ25が車軸26により同軸で支持されている。
前輪ブレーキ15及び後輪ブレーキ25はいずれもドラム式ブレーキ(機械式ブレーキ)である。前輪ブレーキ15はブレーキレバー18により単独で作動するとともに、ブレーキペダル20により後輪ブレーキ25と連動して作動されるペダル連動ブレーキ機構を備えている。
ブレーキペダル20はペダルピボット軸21が挿通されるペダルピボットパイプ21aと、これと一体的に設けられて上方へ延出する作動アーム28を有する。この作動アーム28には、イコライザ30長手方向中間部がイコライザピボット軸31により回動自在に連結されている。イコライザ30は上下方向へ長い板状の金属製であり、上端部30a(本願発明の一端に相当する)と下端部30b(本願発明の他端に相当する)を備える。下端部30bにブレーキロッド27の前端が連結される。ブレーキロッド27の後端は後輪ブレーキ25のブレーキアーム29に連結されている。
湾曲パイプ19は、金属等からなる剛性のあるパイプであり、これを予め湾曲させておくことにより、連動ブレーキケーブル17を、サブフレーム9に沿う部分から上方へ曲がり、さらに後側湾曲部17gで前方へ曲がるようにしても、曲げの急な部分が湾曲パイプ19内を低摩擦で移動できる。このため、湾曲パイプ19を使用しない状態では大きな摩擦により作動できなくなるような小さい曲率で曲げることが可能になり、車体フレームに沿わせて配線できるようになった。
作動アーム28の上端には、リターンスプリング32の他端32a(前端)が連結され、その一端32b(後端)はブラケット33へ連結されている。リターンスプリング32はブレーキペダル20を初期位置(ブレーキペダル20が踏み込まれないブレーキ非作動時における位置)へ戻すよう、初期位置側、すなわち図5において作動アーム28を反時計回り方向へ回動付勢するためのものである。
ディレイスプリング34は、イコライザ30の上部側における連動ブレーキケーブル17に対する引っ張り作動の開始を、作動アーム28の作動より遅らせるためのものであって、ブレーキペダル20の踏み込み量が所定以上、すなわち、作動アーム28の回動量が所定以上まで、伸びないようにセット荷重が設定され、セット荷重を超えると伸び出して、イコライザ30を戻し方向へ回動するように付勢している。
図5の(A)は、前後輪ブレーキの非連動状態におけるブレーキペダル操作、(B)は前後輪ブレーキの連動状態におけるブレーキペダル操作を示す。
まず、(A)において、ブレーキペダル20を中立位置Nから所定の踏み込み量未満の後輪ブレーキ単独作動位置RBまで踏むと、作動アーム28がペダルピボット軸21を中心にリターンスプリング32に抗して時計回り方向(矢示a)へ回動する。
このため、イコライザ30の上端に連結された連動ブレーキケーブル17が引かれ(矢示f)、前輪ブレーキ15を作動させる。また、ブレーキロッド27はより前方へ引かれ(矢示g)、ブレーキアーム29をより大きく回動させ、後輪ブレーキ25の制動力を大きくする。
したがって、前輪ブレーキ15及び後輪ブレーキ25をブレーキペダル20の踏み込みにより同時に作動させる連動ブレーキ状態になる。
図5は車両右側面のうちイコライザ30回りを示す図、図6は図2の一部について車両左側から示す図、図7はイコライザ30回りの平面図、図8はイコライザ30並びにリターンスプリング32、ディレイスプリング34部分を前方かつ右上方から示す斜視図である。
作動アーム28はペダルピボットパイプ21aの車両内側となる端部から上方へ突出し、その上端28aは車両左側へ向かって折れ曲がったフランジ状をなし、ここに形成された係止穴38へリターンスプリング32の他端に形成されたフック部32aが係止されている。
イコライザ30の下端部30bには、ブレーキロッド27の前端部が連結されている。
ストッパ46はサブフレーム9へ一端部を溶接されて片持ち式にイコライザ30側へ突出しており、細径部42がストッパ46へ当接すると、イコライザ30の戻し方向における回動が規制される(但し、反対側への回動は許容される)。
規制されている。
リターンスプリング32は、踏み込まれたブレーキペダル20を中立位置へ戻すように作動アーム28を回動付勢している。
ディレイスプリング34及びリターンスプリング32は、共通する一つのブラケット33に対して、並んで取付けられている。
なお、図中の符号16a及び17aは、ブレーキケーブル16及び連動ブレーキケーブル17の各インナーケーブルであり、16b及び17bは各アウターケーブルである。
各先端間には、カム64が設けられ、カム軸51により回動するようになっている。
図6及び8に示すように、サブフレーム9(リアフレーム1Rの一部)に取付けられているブラケット33の固定部48に、連動ブレーキケーブル17を挿通した湾曲パイプ19の一端を固定して支持するとともに、このブラケット33の係止部35に、リターンスプリング32の両端に設けられるフックのうち一方側のフック32bを支持したので、共通のブラケット33で連動ブレーキケーブル17とリターンスプリング32を支持することができる、このため、ペダル連動ブレーキ機構を採用しても、ブラケットの使用個数を低減させることができる。
例えば、ブレーキペダル20はピボット部22ではなく、車体フレームの他の部分又はパワーユニット4へ支持させてもよい。
また、ブラケット33を支持する部材は、サブフレーム9に限らず、リアフレーム1Rのいずれか部分であってもよい。
さらに、図10のカム構造は、ドラム式の後輪ブレーキにも適用できる。
Claims (5)
- スイングアーム(24)を揺動可能に支持するメインフレーム(6)と、
前記メインフレーム(6)の後部から後方に延びるリアフレーム(1R)と、
車体又はパワーユニット(4)へ、ペダルピボット軸(21)を介して回動可能に支持されるブレーキペダル(20)と、
前記ブレーキペダル(20)と一体的に形成されるとともに前記ペダルピボット軸(21)から上方に延びる作動アーム(28)と、
前記作動アーム(28)に回動可能に支持されるイコライザ(30)と、
前記ブレーキペダル(20)を初期位置側に付勢するリターンスプリング(32)と、
前記イコライザ(30)の一端(30a)に支持され前輪ブレーキを作動させる連動ブレーキケーブル(17)と、
前記イコライザ(30)の他端(30b)に支持され後輪ブレーキを作動させる後輪ブレーキ作動部材(27)と、
を備える自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置において、
前記リアフレーム(1R)にブラケット(33)を設け、
このブラケット(33)に前記連動ブレーキケーブル(17)を支持するとともに、
リターンスプリング(32)の一端(32b)を前記ブラケット(33)に支持し、他端(32a)を前記作動アーム(28)に支持したことを特徴とする自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置。 - 前記ブラケット(33)は、前記リアフレーム(1R)の内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載した自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置。
- 前記リアフレーム(1R)に沿って前記連動ブレーキケーブル(17)と前記リターンスプリング(32)が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置。
- 前記作動アーム(28)がイコライザ(30)の一端(30a)近傍まで延び、側面視イコライザの一端(30a)近傍で前記リターンスプリング(32)の他端(32a)が前記作動アーム(28)に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置。
- 前記イコライザ(30)の一端(30a)側の前記連動ブレーキケーブル(17)に対する引っ張り作動を前記作動アーム(28)の作動に対して遅延させるディレイスプリング(34)を設け、
前記ディレイスプリング(34)の一端(34b)を前記ブラケット(33)に支持し、他端(34a)を前記イコライザ(30)の一端(30a)に支持したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した自動二輪車用ペダル連動ブレーキ装置。
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