JP2014013335A - 表示装置及び表示パネルの駆動方法 - Google Patents

表示装置及び表示パネルの駆動方法 Download PDF

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Shuhei Takahashi
Hideo Mori
秀雄 森
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Abstract

【課題】パネル面内における温度分布が生じても、正確に各発光素子の輝度を補正でき、長時間の点灯の後でも表示むらのない均一な表示を維持できる表示装置を提供する。
【解決手段】各画素が発光素子である表示パネル2と、各発光素子に電力供給するパネル駆動回路3と、環境温度を検出する温度検出部と、映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正し、補正後の階調情報をパネル駆動回路3へ出力する演算部5と、各種情報を保存する記憶部6と、を備える。演算部5は、表示パネル2の各発光素子の各画素温度を算出する各画素温度演算部51、表示パネル2の表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する輝度劣化量演算部52、及び輝度劣化量演算部52による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する焼付き補正演算部53を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、各画素を構成する発光素子の輝度劣化量を表示輝度の累積情報から見積もって、輝度劣化量を補正する手段を備えた表示装置、及び表示パネルの駆動方法に関する。
フラットパネル型の有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ(以下、「有機ELパネル」という。)は、マトリクス状に配置した各画素が有機EL素子で構成される。有機ELパネルは、動画の高速表示が可能で色再現性に優れる反面、有機EL素子の発光輝度が点灯により劣化する。
有機ELパネルに表示する画像に応じて、各画素の有機EL素子は点灯する。点灯により有機EL素子の輝度が劣化してくると、画素間に輝度差が生じ、これが焼付き現象や表示むらとして視認される。
有機EL素子の輝度劣化速度は、当該有機EL素子の温度に依存することが判っている。有機ELパネルの温度を検出することにより、当該有機ELパネルの焼付きや表示むらを防止する技術が種々提案されている。
例えば、表示領域外の温度検出部で検出した環境温度と表示階調とから有機EL素子の輝度劣化量を見積もり、その輝度劣化量を劣化前の輝度になるように補正する技術が提案されている(特許文献1)。
また、有機ELパネルの過度な温度上昇をパネル面内に複数配置した熱電対で検知し、上昇位置を温度調節器で冷却して輝度劣化速度の面内分布を抑制する技術が提案されている(特許文献2)。特許文献2によれば、パネル面内における輝度劣化量のばらつきを抑制し、パネル面内の輝度むらの発生が防止される。
特開2004−070349号公報 特開2003−295776号公報
ところで、有機ELパネルは、パネル面内において温度分布が生じるため、温度に依存する輝度劣化速度にも面内分布が生じる。パネル面内における温度分布は表示する画像にも依存するが、例えば、パネルサイズ3inchの有機ELパネルでは、最大で20℃程度の面内温度差が生じることがある。また、輝度劣化速度の温度係数は使用材料にもよるが、例えば、ある材料では1.4倍/10℃程度である。
特許文献1の技術によれば、表示領域外の環境温度を検出しているが、パネル面内における温度分布を把握することは困難である。例えば、20℃の温度分布を把握しないで輝度劣化量を見積もると、約2倍の輝度劣化量の見積もり誤差が生じる。見積もり誤差の生じた輝度劣化量に基づいて焼付き補正すると、却って表示むらが生じる場合がある。
また、特許文献2の技術によれば、有機ELパネルの面内に複数の熱電対を配置すると共に、温度調節器を設けているので、部品点数の増加により製造コストが増大する。また、複数の熱電対の配置は全画素に対応しておらず、熱電対間に存する有機EL素子の温度を正確に把握することができない。
本発明は、パネル面内における温度分布が生じても、製造コストを増大させることなく、正確に各発光素子の輝度を補正することができる表示装置、及び表示パネルの駆動方法の提供を目的とする。
また本発明は、長時間の点灯の後においても表示むらのない均一な表示を維持することができる表示装置、及び表示パネルの駆動方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る表示装置は、各画素が発光素子で構成された表示パネルと、
前記表示パネルの各画素を構成する発光素子に電力を供給するパネル駆動回路と、
前記表示パネルの環境温度を検出する温度検出部と、
映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正して、補正後の階調情報を前記パネル駆動回路へ出力する演算部と、
演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報を保存する記憶部と、を備える。
前記演算部は、
前記表示パネルの前記各発光素子の各画素温度を算出する各画素温度演算部と、
前記表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する輝度劣化量演算部と、
前記輝度劣化量演算部による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する焼付き補正演算部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る表示パネルの駆動方法は、温度検出部が検出した表示パネルの環境温度と、記憶部に保存された演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報と、に基づいて、映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正して、補正後の階調情報をパネル駆動回路へ出力する表示パネルの駆動方法であって、
前記表示パネルの各画素を構成する発光素子の各画素温度を算出する手順と、
前記表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する手順と、
前記各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する手順と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、温度検出部が検出した表示パネルの環境温度と、記憶部に保存された演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報と、に基づいて、演算部は入力された映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正する。
演算部は、表示パネルの各発光素子の各画素温度を算出する各画素温度演算部、表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する輝度劣化量演算部、及び輝度劣化量演算部による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する焼付き補正演算部を有する。そして演算部は、演算処理により映像信号の階調情報を各画素劣化量に応じて補正し、補正後の階調情報をパネル駆動回路へ出力する
したがって、パネル面内における温度分布が生じても、製造コストを増大させることなく、正確に各発光素子の輝度を補正することができ、長時間の点灯の後においても表示むらのない均一な表示を維持することができる。
本発明の表示装置の一例の構成概要を示す平面図である。 本発明の表示装置の一例の概略機能を示すブロック図である。 第1実施形態において表示パネルの各画素温度を算出する方法を示すフロー図である。 第1実施形態において画素回路の一例を示す回路図である。 第1実施形態における表示パネルの温度推定結果を示す図である。 第1実施形態における表示パネルの温度推定の時間変化を示す図である。 第1実施形態における劣化曲線の推定を示す図である。 第1実施形態における各画素の輝度劣化量を算出する手順を示すフロー図、及び劣化特性テーブルである。 第1実施形態における焼付き補正の手順を示すフロー図である。 第1実施形態の焼付き補正方法を説明する階調−輝度特性図である。 第2実施形態のおける温度分布の算出方法を説明する概念図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る表示装置と、本発明に係る表示パネルの駆動方法を説明する。
≪表示装置の構成≫
まず図1及び図2を参照して、本発明の表示装置の構成および機能について説明する。図1は本発明の表示装置の一例の構成概要を示す平面図である。図2は本発明の表示装置の一例の機能概要を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の表示装置100は、ガラス基板1a上に表示パネル2とパネル駆動回路3及び温度検出部4を備える。さらに表示装置100は、ガラス基板1b上に演算部5と記憶部6を備える。
表示パネル2は、画像を表示するフラットパネル型のディスプレイである。表示パネル2としては、各画素が自発光型の発光素子である有機EL素子で構成された有機ELディスプレイを採用する。有機ELディスプレイは、複数の有機EL素子1がマトリクス状に配置されている。
図1及び図2に示すように、パネル駆動回路3は、表示パネル2の各画素である有機EL素子に電力を供給する回路である。パネル駆動回路3は、表示パネル2および演算部5と電気的に接続される。
温度検出部4は、例えば、ガラス基板1上において環境温度を検出する温度センサである。図1において温度検出部4はガラス基板1の角部近傍に配置されている。温度検出部4としては、例えば、熱電対が採用される。温度検出部4は、演算部5と電気的に接続される。
演算部5は、入力された映像信号の階調情報を各画素の劣化度合いに応じて補正して、補正後の階調情報をパネル駆動回路3へ出力する制御回路である。演算部5は、各画素温度演算部51、輝度劣化量演算部52、焼付き補正演算部53の3つの機能を有する。
各画素温度演算部51は、表示パネル2の各画素を構成する有機EL素子の各画素温度を算出する。各画素温度は、前フレームの各画素温度に、環境温度の変化量と現フレームにおける自己発熱による温度上昇量を加えることで算出される。
輝度劣化量演算部52は、表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する。各画素の輝度劣化量は、前フレームまでの劣化量に、現フレームの劣化量を加えることで算出される。
焼付き補正演算部53は、輝度劣化量演算部52による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する。補正は最も劣化した画素を基準とし、その他の画素に対して最も劣化した画素との差分に応じて電流値を小さくする様に補正を行うことで、均一な表示を得る。
演算部5の演算に必要な情報は、温度検出部4で検出される環境温度、及び記憶部6の不揮発性メモリ61に保存された演算パラメータ及び各画素輝度劣化量の情報である。演算部5は、例えば、マイクロコンピュータで構成される。演算部5は、パネル駆動回路3、温度検出部4及び記憶部6と電気的に接続される。
記憶部6は、ROM等の不揮発性メモリ61とRAM等の揮発性メモリ62からなる。不揮発性メモリ61には、熱拡散方程式の演算パラメータや、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチの情報等が予め保存されている。画素間ピッチ情報は、パネルサイズ、解像度、パネル縦横比、によって決まる。例えば、パネルサイズ3inch、解像度267ppi、縦横比4:3のVGA表示パネルの画素ピッチは95μmである。
揮発性メモリ62には、演算部5での演算処理に伴って、各画素温度及び各画素輝度劣化量の演算情報が保存される。
なお、図1では、パネル駆動回路3及び温度検出部4はガラス基板1上に搭載されているが、ガラス基板1外に別部品として備えても構わない。
≪表示パネルの駆動方法≫
<第1実施形態>
次に、図3から図10を参照して、本発明に係る表示パネルの駆動方法の第1実施形態について説明する。
本実施形態の駆動方法は、表示パネルの各画素を構成する有機EL素子の各画素温度を算出する手順を有する。さらに本実施形態の駆動方法は、表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する手順と、各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する手順と、を有する。以下、本実施形態の駆動方法を各手順ごとに説明する。
[各画素温度の算出手順]
まず図3及び図4を参照して、演算部5の各画素温度演算部51(図2参照)による各画素温度を算出する手順について説明する。図3は本実施形態において表示パネルの各画素温度を算出する方法を示すフロー図である。図4は本実施形態において画素回路の一例を示す回路図である。
図3に示すように、現(N)フレームの各画素温度(TN)は、前(N−1)フレームの各画素温度(TN-1)に、環境温度の変化量(ΔTN(env))と現フレームにおける自己発熱による温度上昇量(ΔTN)を加えることで算出される。
環境温度の変化量(ΔTN(env))は、前フレームの環境温度(TN-1(env))と現フレームの環境温度(TN(env))から算出される(S301)。
また、現フレームにおける温度上昇量(ΔTN)は、以下の手順で算出される。
まず、各画素の階調情報(ID)から各画素の電流値(I)が算出される(S302)。このとき必要な演算情報は、(階調情報−電流特性)(γ)、最大階調時の電流(I0)及び最大階調時の階調情報(IDmax.;例えば8bitでは255)である。
具体的には、I=I0×(ID/IDmax.γの式を用いて、各画素の電流値(I)を算出する。
次に、上記で算出した電流値(I)に駆動電圧(V)と1フレーム内の発光期間(t)を乗じて、1フレームあたりの発熱量(Q)が算出される(S303)。ここで駆動電圧(V)は、図4に示す回路図中のVOLEDとGND間の電圧である。
上記で得られた当該フレームの各画素の発熱量(Q)から、以下に示す非定常状態の熱伝導方程式を用いて、各画素の温度上昇量が算出される(S304)。
Figure 2014013335
ここで、λはパネルの熱伝導率[W/(m・K)]、ρはパネルの密度[kg/m3]、cはパネルの比熱[J/(kg・K)]、Aは伝熱面積[m2]、αは熱伝達率[W/(m・K2)]、TN(env)は環境温度である。
また、各画素温度を算出するためには、表示パネルの画素間ピッチ情報が必要である。画素間ピッチ情報は、記憶部6の不揮発性メモリ61(図1及び図2参照)に予め保存されている。
このようにして算出した現(N)フレームの各画素の温度変化量ΔTNと前(N−1)フレームの各画素温度TN-1、及び環境温度の変化量Δ(TN(env))を加算して、現(N)フレームの各画素温度TNを算出する。
なお、本実施形態では現フレームをNフレームとし、各フレームにおいて演算を行う場合を説明したが、これに限定されず、複数フレームについて1回の演算でもよい。複数フレームについて1回の演算をする場合は、温度の見積もり精度は下がるが、演算量を削減することができる。
次に図5を参照して、表示パネルを9×9のブロックに分割して温度分布を見積もる場合の具体例を説明する。図5は、本実施形態における表示パネルの温度推定結果を示す図である。
図5(a)は、各ブロックの表示階調を示している。具体的には、表示パネルの全面が最大階調の255である。
図5(b)は、自己発熱による温度上昇量を考慮しない場合の表示パネルの推定温度を示している。ここで環境温度は25℃で一定としている。
図5(c)は、自己発熱による温度上昇量及び放熱を考慮した表示パネルの温度推定結果である。
表示パネルの温度は、環境温度に加え、自己発熱と外部への熱拡散によって決定される。ここで発熱量は実験値から表示パネル全体で2[W]で、各ブロックの発熱量は約25[mW](=2000/81)とした。
外部への熱拡散は、主に表示パネル面を経由する熱伝導と、各画素から外部への直接的な拡散からなる。ガラス材の特性値として、比熱c=840[J/(kg・K)]、密度ρ=2700[kg/m3]、熱伝導率λ=0.76[W/(m・K)]を用いた。また、各画素から外部への直接的な拡散は、表示パネルの温度と外部温度と差に比例し、比例係数である熱伝達率α[W/K・m2]は実験値からα=30[W/K・m2]とした。
図5(a)に示す階調で、150秒間表示した後の表示パネル温度を前述の熱伝導方程式を用いて求めると、図5(c)の結果が得られる。図5(c)において、パネル中心の温度(位置a)は46℃であり、実測値と一致する。
一方、自己発熱を考慮しない場合、図5(b)に示すように全てのブロックが25℃であり、実測値と比べて最大21℃の差が生じる。この場合、輝度劣化速度の温度係数が1.4℃/10℃とすると、約2倍(=(1.4)2.1)の劣化量見積もり誤差が生じる。
次に図6を参照して、時間経過による表示パネルの面内での温度変化について説明する。図6は本実施形態における表示パネルの温度推定の時間変化を示す図である。
図6は、図5(a)に示した表示階調、具体的には全面最大階調の255で点灯し続けた場合の50秒後、100秒後、150秒後の温度推移を、前述の熱伝導方程式を用いて算出したものである。
図6に示すように、同一の表示階調であっても、時間経過により表示パネルの面内で温度差が生じ、表示パネルの中央(位置a)と表示パネルの周縁部(位置b)は異なる温度推移を示している。
次に図7を参照して、推定劣化曲線の特性について説明する。図7は本実施形態における劣化曲線の推定を示す図である。
図7は、図6で示した位置a,位置b及び自己発熱を考慮しない場合(25℃)の推定劣化曲線を示しており、図6に示した温度推移に従って見積もった位置a,位置bの劣化量は、実測値とよく一致した。
図7では、表示パネルにおいて、ある位置の温度を50秒毎に算出している。0から50秒後までの温度は0秒の環境温度を表示している。実際には、0から50秒後までの間においても、位置a,位置bの温度は変化するので、位置a,位置b及び自己発熱を考慮しない場合(25℃)の推定劣化曲線は50秒後から分岐することになる。したがって、温度を算出する時間間隔を短くした方が、劣化量の見積もり精度は高くなる。
[各画素劣化量の算出手順]
次に図8を参照して、演算部5の輝度劣化量演算部52(図2参照)による各画素の輝度劣化量を算出する手順について説明する。図8(a)は本実施形態における各画素の輝度劣化量を算出する手順を示すフロー図、図8(b)は劣化特性テーブルである。
各画素の輝度劣化量は、前(N−1)フレームまでの劣化量ΔL(N−1)に、現(N)フレームの劣化量を加えることで算出される。
現(N)フレームまでの劣化量は、実験結果から求めた劣化特性テーブルに基づいて、現(N)フレームにおける各画素階調情報、各画素温度情報を用いて求める。
図8(a)のNフレームの各画素温度TNには、図3のフローで算出した現(N)フレームの各画素温度TNが入力される。ここでは、図8のTNは図3のTNと一致する。
有機EL素子の劣化特性は、当該有機EL素子に流れる電流値と、当該有機EL素子が置かれた温度に依存する。また、劣化特性は図8(b)に示すように劣化が進むにつれて徐々に劣化速度が落ちてくることが一般的である。
基準劣化特性テーブルには、最大階調、25℃のときの劣化特性情報が製品出荷段階に予め記憶されている。この劣化特性テーブル上の前(N−1)フレームまでの劣化量の位置を参照することで、現(N)フレームの基準劣化量、即ち当該画素が25℃環境において最大階調表示がされたときの現(N)フレームの劣化量を知ることができる(S801)。
劣化量は電流値と温度に依存するため、現(N)フレームにおける各画素階調情報から求めた各画素電流値と、各画素温度情報による補正を加えることで、現(N)フレームの各画素劣化量を求めることができる。
電流値に応じた劣化量の補正は、以下の手順で行う。まず、各画素の階調情報(ID)から各画素の電流値を算出する(S802)。このとき必要な演算情報は、(階調情報−電流特性)(γ)、最大階調時の電流(I0)及び最大階調時の階調情報(IDmax;例えば8bitでは255)である。
具体的には、I=I0×(ID/IDmaxγの式を用いて、各画素の電流値(I)を算出する。
次に、劣化量の電流補正率を算出する(S803)。具体的には、実験結果から求めた以下の式を用いて電流値に応じた補正率αを算出する。
α=(I/I0α0
ここで、I0は最大階調時の電流、α0は電流依存換算係数で、ここでは1を用いる。α0は発光素子の材料や構成で決まる。
次に、劣化量の温度補正率を算出する(S804)。温度に応じた補正率βは、実験結果から求めた以下の式を用いて求める。
β=β0 (TN-25)/10
ここで、β0は10℃あたりの劣化速度比で、ここでは1.4を用いる。β0は発光素子の材料や構成で決まる。
[焼付き補正の手順]
次に図9を参照して、演算部5の焼付き補正演算部53(図2参照)による各画素の焼付き補正の手順について説明する。図9は、本実施形態における焼付き補正の手順を示すフロー図である。
図8を用いて説明した手順で各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報に補正をかけるものである。補正は最も劣化した画素を基準とし、その他の画素に対して最も劣化した画素との差分に応じて電流値を小さくする様に補正を行うことで、均一な表示を得る。
図8のNフレームまでの劣化量ΔL(N)から、図9の前フレームまでの劣化後の輝度L(N−1)と前フレームまでの最大劣化画素の劣化後輝度L(N−1)min.を抽出する(S901)。これらの輝度Lと以下に記す輝度Lは環境温度25℃かつ最大階調における輝度である。
ここでは、図8のNフレームは、図9のN−1フレームと一致する。劣化前の輝度から図8のΔL(N)を減じた値が図9におけるL(N−1)となる。また、図8のΔL(N)が面内を分割したブロックもしくは全画素で最大であるΔL(N)max.を劣化前の最大階調における輝度から減じたものが、図9におけるL(N−1)min.である。
図10を参照して、補正の具体的な方法を説明する。図10は本実施形態の焼付き補正方法を説明する階調−輝度特性図である。
図10に示すように、各画素の劣化量が異なると、ある階調IDに応じて電流を流したときに得られる輝度が異なる。各画素の劣化量は前述した算出方法によって求めており、劣化後の輝度をLとすると、補正後の階調情報ID’は以下の式を用いて算出される(図9のS902参照)。
ID’=(L最大劣化画素/L)1/γ×ID
演算部は、上記式を用いて得た補正後の階調情報ID’をパネル駆動回路に出力することで、均一な表示を得ることができる(図9のS903参照)。
以上説明したように、本発明の表示装置100及び本実施形態の駆動方法によれば、温度検出部4が表示パネル2の環境温度を検出する。また記憶部6には、演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報が予め保存されている。演算部5は、温度検出部4の検出情報及び記憶部6に保存された情報に基づいて、入力された映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正する。
演算部5における演算処理は、各画素温度演算部51、輝度劣化量演算部52及び焼付き補正演算部53の3つの機能を有する。各画素温度演算部51は、表示パネル2の各有機EL素子の各画素温度を算出する。輝度劣化量演算部52は、表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する。焼付き補正演算部53は、輝度劣化量演算部による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する。
そして演算部は、これらの機能による演算処理により映像信号の階調情報を各画素劣化量に応じて補正し、補正後の階調情報をパネル駆動回路3へ出力する。
したがって、本発明の表示装置100及び本実施形態の駆動方法は、パネル面内における温度分布が生じても、製造コストを増大させることなく、正確に各発光素子の輝度を補正することができる。また、長時間点灯した後においても、表示むらのない均一な表示を維持することができる表示装置が実現される。
<第2実施形態>
次に、図11を参照して、本発明に係る表示パネルの駆動方法の第2実施形態について説明する。図11は本実施形態のおける温度分布の算出方法を説明する概念図である。
第1実施形態の駆動方法では、各画素温度演算部51(図2参照)が、表示パネル2の表示画像の階調情報から求めた各画素の発熱量の分布に、二次元ローパスフィルタをかけることによって各有機EL素子の各画素温度を求める点が、第1実施形態と異なる。
具体的には、図11に示すように、各画素の階調から求めた発熱量に、二次元ローパスフィルタをかけることで各画素の発熱量を近似し、近似して得られた発熱量から下記の式を用いて各画素の温度変化量を算出する。
Figure 2014013335
ここで、ρはパネルの密度[kg/m3]、cはパネルの比熱[J/(kg・K)]である。
算出した温度変化量に環境温度TN(x,y)を加算することで、現(N)フレームの各画素温度を算出する。
また、得られた各画素温度を用いて、第1実施形態で説明した手順で輝度劣化量を算出し、焼付き補正を行う。各画素温度を用いた輝度劣化量を算出手順及び焼付き補正手順に関しては第1実施形態で説明しており、説明を省略する。
本実施形態の駆動方法は、第1実施形態のように、各画素の温度分布を演算して加算する必要がないため、演算量を大幅に少なくすることができるという特有の効果を奏するものである。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)、テレビジョン、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の各種の映像を表示する表示装置に利用できる。
2 表示パネル、3 パネル駆動回路、4 温度検出部、5 演算部、6 記憶部、51 各画素温度演算部、52 輝度劣化量演算部、53 焼付き補正演算部、100 表示装置

Claims (8)

  1. 各画素が発光素子で構成された表示パネルと、
    前記表示パネルの各画素を構成する発光素子に電力を供給するパネル駆動回路と、
    前記表示パネルの環境温度を検出する温度検出部と、
    映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正して、補正後の階調情報を前記パネル駆動回路へ出力する演算部と、
    演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報を保存する記憶部と、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記表示パネルの前記各発光素子の各画素温度を算出する各画素温度演算部と、
    前記表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する輝度劣化量演算部と、
    前記輝度劣化量演算部による各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する焼付き補正演算部と、
    を有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記各画素温度演算部は、前記温度検出部で検出した環境温度と、前記表示パネルの表示画像の階調情報から求める各画素の温度上昇量と、から前記各発光素子の各画素温度を算出することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示パネルの表示画像の階調情報から求めた各画素の発熱量に基づき、熱伝導方程式を用いて各画素の温度上昇量を算出することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記各画素温度演算部は、前記表示パネルの表示画像の階調情報から求めた各画素の発熱量の分布に二次元ローパスフィルタをかけることによって前記各発光素子の各画素温度を求めることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 温度検出部が検出した表示パネルの環境温度と、記憶部に保存された演算パラメータ、各画素温度、各画素輝度劣化量及び画素間ピッチ情報と、に基づいて、映像信号の階調情報を各画素の劣化量に応じて補正して、補正後の階調情報を前記パネル駆動回路へ出力する表示パネルの駆動方法であって、
    前記表示パネルの各画素を構成する発光素子の各画素温度を算出する手順と、
    前記表示パネルの表示画像の累積階調情報から各画素の輝度劣化量を算出する手順と、
    前記各画素の劣化情報を取得し、劣化量に応じて階調情報を補正する手順と、
    を有することを特徴とする表示パネルの駆動方法。
  6. 前記各画素温度の情報は、前記温度検出部で検出した環境温度と、前記表示パネルの表示画像の階調情報から求める各画素の温度上昇量と、から算出することを特徴とする請求項5に記載の表示パネルの駆動方法。
  7. 前記各画素の温度上昇量は、前記表示パネルの表示画像の階調情報から求めた各画素の発熱量に基づき、熱伝導方程式を用いて算出することを特徴とする請求項6に記載の表示パネルの駆動方法。
  8. 前記各画素温度の情報は、前記表示パネルの表示画像の階調情報から求めた各画素の発熱量の分布に二次元ローパスフィルタをかけることによって求めることを特徴とする請求項5に記載の表示パネルの駆動方法。
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