JP2020021032A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度および経過時間に基づき、表示パネルの表示部の温度分布を推定し、推定した温度分布に応じた駆動条件の補正が行われる表示装置を実現する。【解決手段】表示パネル1が置かれている環境温度、および表示パネル1が駆動した時間ごとの表示部における温度分布情報を温度分布テーブルとして、複数の温度分布テーブルが記憶部6に格納されており、温度情報取得部4で環境温度の情報を取得し、時間計測部5で駆動した時間情報を取得する。温度分布推定部71は、複数の温度分布テーブルのうち取得した環境温度および駆動した時間に対応する1つの温度分布テーブルに基づき、表示部の温度分布を推定する。劣化推定部72は、推定された温度分布に基づき、表示部の各画素の劣化度合いを推定し、補正部73はこれに基づき、駆動条件の補正を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、温度情報に基づいて駆動条件の補正が行われる表示装置に関する。
近年、ディスプレイ分野において、液晶表示装置(LCD)、電界放出表示装置(FED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)や有機発光ダイオード(OLED)表示装置などの様々な表示装置が開発され、軽量化や薄型化が進められている。特に自発光素子であるOLEDを用いた表示装置は、表示品位を高くできるため、有望視されている。
ここで、OLEDは、連続して発光させると、その発光時間に応じて発光効率が低下し、同一駆動条件であっても発光輝度が低下する特性があり、発光輝度が大きいほど、すなわち電流量が大きいほど、その特性低下の度合いが大きくなる。また、OLEDには、より高い温度の環境におかれるほど、その特性低下の度合いがさらに大きくなる傾向がある。
ところで、表示装置では、表示部に様々な映像などが表示され、表示部を構成する画素ごとに駆動履歴が異なるのが通常である。そのため、自発光素子により構成された画素ごとに発光特性の低下度合いがばらつき、使用頻度の高い画素が、使用頻度の低い画素よりも劣化が進行して同一の駆動条件であっても輝度差が生じることで焼きついて見える、いわゆる焼きつきが生じてしまう。
このOLEDによる焼きつきを抑制するためには、劣化要因となる電流量の情報および温度情報に基づいて、各画素の駆動条件の補正を行い、各画素間の発光輝度を同程度に合わせ、人の視覚上での違和感を生じさせないようにする必要がある。このような補正が行われる表示装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載の表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部の温度を計測する1つの温度センサと、各画素の電流量および発光時間を取得する手段と、電流量および温度の情報に基づいて各画素の駆動条件を補正する制御手段とを備える。これにより、各画素が電流量および温度の履歴に基づいて駆動条件の補正がなされ、各画素間での輝度差が低減されるため、焼きつきが抑制される。
特開2011−112887号公報
しかしながら、この表示装置は、温度センサを1つ有するのみであるため、温度センサから離れた部分の温度情報を取得できず、表示部全体の温度分布を計測することが難しい。そのため、画素間における温度差が大きい場合であって、温度が高い画素についての正しい温度情報を取得できなかったときには、劣化の度合いが大きい画素について適切な補正がなされず、焼きつきを抑制することができない。
一方、表示部における温度分布についての情報を取得するために、複数の温度センサを有する構成とすることが考えられる。しかしながら、温度センサを複数設ける場合には、各画素の温度分布をより正確に把握できるものの、製造コストが増大してしまうため、コストの観点から好ましくない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、温度センサの数を必要最小限としつつも、表示部の温度分布を考慮して各画素の駆動条件の補正が行われる表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示装置は、複数の画素を有してなる表示部(11)を備える表示パネル(1)と、表示パネルを駆動するために用いられる駆動部(2)と、表示パネルが置かれている環境温度の情報を取得する温度情報取得部(4)と、表示パネルが駆動した時間を計測する時間計測部(5)と、複数の温度分布テーブルが記憶された記憶部(6)と、温度分布テーブルに基づいて、表示部における温度分布を推定する温度分布推定部(71)と、温度分布推定部により推定された表示部における温度分布に基づき、複数の画素の劣化度合いを推定する劣化推定部(72)と、劣化推定部により推定された劣化度合いに基づき、複数の画素の駆動条件を補正する補正部(73)と、を備え、温度分布推定部は、複数の温度分布テーブルのうち環境温度および駆動した時間に対応する1つの温度分布テーブルに基づいて、表示部の温度分布を推定する。
これにより、表示パネルが置かれた環境温度と駆動した時間に基づいて、表示部の温度分布を推定すると共に、推定した温度分布に基づいて、複数の画素の劣化度合いを推定し、それらの駆動条件を補正することができる構成となる。そのため、温度センサなどの温度情報を取得する部材の数を必要最小限としつつも、表示部の温度分布を考慮して各画素の駆動条件の補正が行われる表示装置となる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の表示装置の配置を示す概略平面図である。 開き配置における表示部の温度分布の経時変化の一例を示す図であって、(a)は駆動直後であり、(b)は(a)から所定の時間が経過した後である。 経過時間ごとの温度分布テーブルの一例を示す図であって、(a)〜(c)は、それぞれt1、t2、t3時点のものである。 経過時間と環境温度とに基づく表示部の温度分布テーブル群の一例を示す模式図である。 表示部の表面温度とストレス量との対応関係の一例を示すグラフである。 駆動条件の補正に用いられる階調分布テーブルの一例を示す図であって、(a)〜(c)は、それぞれ図4(a)〜(c)に対応するものである。 表示部の表面温度および電流量とストレス量との対応関係の一例を示す図である。 第2実施形態の表示装置の配置を示す図であって、(a)は正面から見た概略平面図であり、(b)は側面から見た概略側面図である。 図8に示す表示部の時間経過ごとの温度分布テーブルの一例を示す図であって、(a)〜(c)は、それぞれt1、t2、t3時点のものである。 第2実施形態の表示装置で用いられる表示部の温度分布テーブル群の一例を示す模式図である。 他の実施形態の表示装置における温度分布テーブルの一例を示す模式図であって、図4(b)に対応するものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置について、図1〜図8を参照して述べる。本実施形態の表示装置は、例えば自動車などの車両に搭載される車載表示装置などに適用されるが、勿論、他の用途にも適用され得る。
本実施形態の表示装置は、図1および図2に示すように、表示パネル1と、駆動部2と、映像入力部3と、温度情報取得部4と、時間計測部5と、記憶部6と、制御部7とを有してなる。本実施形態の表示装置は、温度情報取得部4から得られる温度情報および時間計測部5から得られる経過時間に基づいて表示パネル1の温度分布を推定し、これに応じて映像入力部3による映像信号の補正を行う構成とされている。
表示パネル1は、例えば、図2に示すように、映像信号に基づいて各種の映像を表示する表示部11を備え、本実施形態では、自発光素子としてOLEDとその駆動用の薄膜トランジスタとにより構成された複数の画素を有してなるOLEDパネルとされている。表示パネル1は、映像入力部3からの映像信号または後述する補正部73により補正された後の映像信号に基づいて、各種の映像を表示部11に表示する。車載用途に適用される場合には、表示パネル1は、例えばイグニッションをON状態にしたときにONの状態とされ、イグニッションをOFF状態にしたときにOFFの状態とされる。
なお、OLEDパネルとされた表示パネル1は、「有機ELディスプレイ」と称され得る。OLEDパネルやOLEDの構成などについては、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略する。
駆動部2は、表示パネル1を駆動するために用いられるものであり、駆動用の回路配線や駆動制御用の各種電子部品を備え、図示しない外部の電源に接続される。駆動部2は、例えば、図2に示すように、例えばFPC(Flexible Printed Circuitsの略)などのフレキシブルな配線21を介して表示パネル1と接続されている。駆動部2は、本実施形態では、図2に示すように、表示部11を正面から見たときに、表示パネル1と異なる位置、すなわち表示パネル1と重畳しない位置に配置される。
以下、説明の簡略化のため、図2に示すように、正面視にて、表示パネル1と駆動部2とが重畳していない配置を便宜的に「開き配置」と称する。
映像入力部3は、表示部11に表示される映像に関する映像信号を表示パネル1に入力するものであり、任意のものが用いられることができる。映像入力部3は、表示部11に表示する映像の種類に応じて、図示しない外部の各種電子機器に接続される。なお、各種電子機器は、本実施形態の表示装置が車載表示装置とされる場合には、カーナビゲーションシステムや車載カメラなどが想定されるが、これらに限定されない。
温度情報取得部4は、表示パネル1が置かれている環境の温度、すなわち環境温度についての情報を取得するものであり、例えば任意の温度センサとされる。温度情報取得部4は、表示部11の温度分布の情報を直接的に取得するものではなく、表示パネル1がONの状態とされた際の表示部11の温度に相当する温度情報を取得するものである。この詳細については、後述する。
温度情報取得部4は、環境温度を測定できる任意の箇所に配置される。温度情報取得部4は、例えば、表示パネル1や駆動部2などに配置されてもよいし、本実施形態の表示装置が車載用途として適用される場合には、車室内の任意の箇所に配置されてもよい。他のシステムなどに搭載された温度センサなどを温度情報取得部4として流用してもよい。温度情報取得部4の数は、任意であるが、本実施形態では1つのみとされている。温度情報取得部4が取得した温度情報のデータは、図1に示すように、後述する制御部7に伝送される。
時間計測部5は、表示部11がONの状態とされている際に時間を計測するものであり、例えば、任意のタイマーとされる。時間計測部5は、少なくとも表示部11がONの状態とされてからOFFの状態とされるまでの時間を計測すればよく、その配置などについては任意である。時間計測部5で得られた時間についてのデータは、図1に示すように、後述する制御部7に伝送される。
記憶部6は、後述する制御部7で実行される各種プログラムおよび表示部11の温度分布推定で用いられる複数の後述する温度分布テーブルが記憶されている記憶媒体であり、例えば、ROM、RAMや不揮発性RAMなどにより構成され得る。記憶部6は、必要に応じて、各画素の駆動条件などの駆動履歴や制御部7により推定された各画素の温度分布や劣化度合いなどのデータを記憶する。
制御部7は、図1に示すように、温度分布推定部71と、劣化推定部72と、補正部73とを有してなり、例えば、図示しないCPUが記憶部6に予め格納された各種プログラムを読み込んで実行する電子制御ユニットとされる。
温度分布推定部71は、図1に示すように、温度情報取得部4から得られた温度情報と、時間計測部5から得られた時間情報と、記憶部6に格納されている温度分布テーブルとに基づいて、表示部11の温度分布を推定するものである。温度分布テーブルおよび温度分布の推定の詳細については、後述する。
劣化推定部72は、複数の画素の駆動履歴、すなわち通電の履歴と、推定した温度分布に基づく温度履歴とに基づいて、表示部11を構成する各画素の劣化度合いを推定する。言い換えると、劣化推定部72は、電流量および温度の影響による各画素のストレス量を推定するものである。
劣化推定部72は、例えば、公知のOLEDの推定寿命方法で用いられる下記の(1)式を推定寿命カーブとして用いて、各画素の劣化度合いを推定する。
L=α×exp(−t×β)+α×exp(−t×β)・・・(1)
なお、(1)式は、OLEDの劣化を劣化度合いの大きい初期劣化とその後の劣化度合いの小さい通常劣化との2つの成分に分けて得られる公知の理論式である。また、(1)式では、Lは輝度、α、βは初期劣化における係数、α、βは初期劣化後の通常劣化における係数、tは経過時間である。
画素を構成するOLED素子を所定の定電流で駆動した際における、当該OLED素子の輝度の経時変化の実測値を上記の(1)式に適用して各種係数を算出することで、経過時間と画素の輝度との関係を示す推定寿命カーブを予め作成する。このとき、OLED素子について、初期輝度に対応する加速係数や環境温度に対応する加速係数を算出し、電流量や環境温度に対応する各種の基準カーブを作成する。このようにして得られた各種基準カーブのデータを記憶部6に記憶させておき、計測された各画素の経過時間や温度を基準カーブに適用する。これにより、電流量や温度影響またはこれらを総合した要因による各画素の劣化度合いを推定できる。なお、各画素の劣化度合いの推定は、上記した方法に限定されるものではなく、他の公知の方法が採用されてもよい。
補正部73は、劣化推定部72により推定された各画素の劣化度合いに基づいて、画素間の輝度差を低減するように、各画素の駆動条件の補正を行う。各画素の駆動条件の補正としては、例えば、各画素が初期輝度と同程度の輝度となるように電流量を調整したり、各画素が初期輝度から輝度が低下してもこれらの画素の輝度が同程度になる電流量に調整したりするなどの任意の方法が採用され得る。
以上が、本実施形態の表示装置の基本的な構成である。
次に、温度分布テーブルおよびこれを用いた表示部11の温度分布推定、並びにその効果について、図3〜図5を参照して説明する。
図3〜図5では、断面を示すものではないが、温度勾配を視覚的に分かり易くするため、一部にハッチングを施している。また、図3、図4では、主な発熱源である駆動部2側の方向を矢印で示している。図4では、表示部11における温度勾配を、温度情報取得部4で得られる環境温度Taと、後述する勾配係数aとを用いて示している。
まず、開き配置とされた表示部11の温度分布の経時変化の一例について、図3を参照して簡単に説明する。
表示部11は、表示パネル1がONの状態とされた直後においては、図3(a)に示すように、その全体が表示パネル1が置かれた環境温度Taと同じ温度となっている。表示パネル1がONの状態とされた後、表示部11および駆動部2に電流が生じるが、表示部11よりも駆動部2の電流値が大きいため、表示部11自身の電流による発熱よりも、駆動部2の電流による発熱のほうが大きい。つまり、本実施形態の表示装置における主な発熱源は、駆動部2であると言える。
図3(a)の状態から所定の時間が経過すると、駆動部2から生じた熱が表示部11に伝わり、表示部11のうち駆動部2に近い領域から温度上昇が生じる。その結果、例えば、図3(b)に示すように、表示部11のうち駆動部2の発熱源に最も近い領域の温度がT2、表示部11のうち温度T2の領域に隣接する領域の温度がT1、残部の温度がTaとなる。なお、これらの温度の大小関係は、T2>T1>Taである。
ここで、画素を構成するOLEDには、温度が高いほどその劣化度合いが大きくなる傾向があるため、表示部11において温度による劣化度合いが異なる領域が生じることとなる。図3(b)に示す例では、温度がTa、T1、T2である領域の順に、その領域を構成する画素の温度による劣化度合いが大きくなる。そのため、表示部11に温度分布が生じた際に、画素間における輝度差を低減するには、温度分布の情報を取得した上で、その温度分布に応じて各画素の駆動条件の補正を行う必要がある。
温度情報取得部4として1つの温度センサのみを有し、後述する温度分布テーブルを用いない構成とされた従来の表示装置は、例えば、正面視にて表示部11の外側の任意の領域に1つの温度センサが配置された構成とされる。しかしながら、このような従来の構成では、表示部11のうち温度センサに近い領域の温度情報を取得するに留まるため、表示部11全体の温度分布を的確に把握することができず、駆動条件の補正の精度が不十分となる。また、温度センサの数を増やすことも考えられるが、製造コストが増大するため、好ましくない。
そのため、温度センサの数を必要最小限としつつも、駆動条件の補正の精度を向上させるには、表示部11全体の温度分布の情報を精度良く取得する必要がある。この温度分布の情報取得に用いられるのが、次に説明する温度分布テーブルである。
続いて、開き配置における温度分布テーブルについて、図4、図5を参照して説明する。
開き配置とされた本実施形態の表示装置では、例えば、図4(a)〜図4(c)に示すように、環境温度Taにおいて表示部11がONの状態とされた後に、所定の経過時間ごとの複数の温度分布テーブルが記憶部6に格納されている。この温度分布テーブルは、環境温度Taの状態において、表示部11がONの状態とされた後の所定の経過時間ごとにおける温度分布を予め実測した結果に基づいて、表示部11の温度分布を環境温度Taと勾配係数aとを用いて表したデータテーブルである。つまり、温度分布テーブルとは、表示パネル1と駆動部2との配置関係、環境温度および駆動した時間に対応した表示部11の温度分布情報である。
具体的には、所定の経過時間をt1、t2、t3(t3>t2>t1)とする。図4(a)は、経過時間t1に対応するデータテーブルであって、表示部11のうち駆動部2に最も近い領域の温度がTa+2a、この領域に隣接する領域の温度がTa+a、残部の温度がTaとされたものを示している。図4(b)は、経過時間t2に対応するデータテーブルであって、表示部11のうち駆動部2に最も近い領域の温度がTa+3aに上昇し、この領域から駆動部2の反対側に向かうにつれてTa+2a、Ta+a、Taの温度勾配が生じたものを示している。図4(c)は、経過時間t3に対応するデータテーブルであって、温度がTa+3a、Ta+2a、Ta+aの領域が広くなり、残部のTaの領域が狭くなったものを示している。
表示部11の任意の時間間隔における複数の温度分布テーブルを環境温度Ta別に用意し、これら複数の温度分布テーブルを温度分布テーブル群として、記憶部6に予め格納する。例えば、温度分布テーブル群は、図5に示すように、環境温度b1、b2、b3(b3>b2>b1)それぞれの場合における、経過時間t0、t1、t2、t3(t3>t2>t1>t0)での温度分布テーブルを有してなる。そして、環境温度がb2であって、経過時間がt2である場合には、温度分布推定部71は、温度分布テーブル群のうちこれらに対応する1つの温度分布テーブル(この例では、図5紙面の右から二列目、かつ上から2番目のもの)を読み込む。
これにより、1つの温度情報取得部4により得られる環境温度Taの情報と、時間計測部5により得られる経過時間とに基づいて、表示部11の温度分布を推定することができる。すなわち、1つのみの温度情報取得部4を備える構成であっても、予め複数の温度分布テーブルおよびこれらによりなるテーブル群を設定しておくことで、精度良く表示部11の温度分布を推定することが可能となる。
なお、勾配係数aは、任意の数値であり、実測結果に基づいて適宜変更される。また、温度分布テーブルを構成する温度情報のデータ数は、任意であり、表示部11のサイズや表示部11を構成する画素数に応じて適宜変更される。さらに、温度分布テーブル群を構成する温度分布テーブルの数についても、任意である。
次に、温度分布の推定に基づく各画素の駆動条件の補正について、図6〜図8を参照して説明する。
図7では、画素を所定の初期輝度とするための階調を基準階調Gとし、階調の補正に用いられる係数を補正係数gとして、温度分布に対応して補正した表示部11の階調の分布を示している。また、図7では、駆動部2側の方向を矢印で示すと共に、階調の勾配を視覚的に分かり易くするため、一部にハッチングを施している。なお、基準階調Gおよび補正係数gは、任意の数値であり、各画素の劣化度合いに応じて適宜変更される。
劣化推定部72は、温度分布推定部71による温度分布の推定結果に基づき、予め記憶部6に格納された温度に応じたストレス量を算出するためのプログラムを実行する。例えば、図6に示すように、温度に応じてストレス量を算出する数式データを予め記憶部6に記憶させておき、この数式データに推定された温度分布に基づく温度の値を適用することで、温度ごとの各画素のストレス量を算出できる。なお、このストレス量とは、画素の劣化度合いの指標である。また、温度に応じたストレス量の算出については、例えば、劣化推定部72での説明にて述べたような公知の方法が採用され得る。
このストレス量が多い画素ほど劣化度合いが大きく、同一の駆動条件であってもその輝度が低下する。例えば、任意の初期輝度を100cd/mとし、この際の画素の初期駆動条件を基準階調Gとして、所定の時間が経過した時点において、表示部11には、温度がTa、Ta+a、Ta+2aの領域が生じたとする。この場合、例えば、表示部11の全領域を基準階調Gで駆動すると、温度がTaの領域では100cd/m、温度がTa+aの領域では98cd/m、温度がTa+2aの領域では95cd/m、といった具合に劣化度合いに応じて輝度差が生じてしまう。
この輝度差を低減するためには、例えば劣化度合いに応じて画素の駆動条件、すなわち階調を補正し、全画素の輝度を同程度とすることが考えられる。この階調を補正するために、例えば図7に示すような複数の階調分布テーブルを用いる。図7(a)〜図7(c)に示すように、温度影響による劣化度合いに対応して、輝度低下が見込まれる領域の画素については、基準階調Gよりも高い階調とする。例えば、図7(b)に示す例では、温度がTa+3aとなることで劣化した画素については、その階調をG+3gとし、温度がTa+2aとなることで劣化した画素については、その階調をG+2gとする。そして、温度がTa+aとなることで劣化した画素については、その階調をG+gとし、温度がTaのままの領域については、その階調をGで維持する。このような階調の制御を行うことで、いずれの画素も初期輝度と同程度の輝度が維持され、輝度ムラが抑制される。
なお、この階調分布テーブルは、画素の駆動条件の補正に用いられるため、「補正テーブル」と称され得る。また、図7に示した階調分布テーブルは、一例であり、これに限定されるものではなく、温度分布テーブルに対応して適宜変更される。
ここで、表示部11を構成する画素の劣化としては、主に、通電による劣化、すなわち電流量(階調)に起因する劣化、および発熱に起因する劣化の2つの要因が挙げられる。そのため、例えば図8に示すように、その表面温度および電流量それぞれに起因するストレス量を総合的に算出することで、各画素のストレス量の算出精度を向上させることができる。
本実施形態によれば、環境温度および駆動した時間を取得し、複数の温度分布テーブル群のうち取得した環境温度および駆動した時間に対応する1つの温度分布テーブルに基づいて、表示部11の温度分布を推定できる表示装置となる。また、環境温度を取得する温度情報取得部4を1つ有していれば足りるため、必要最小限の温度センサなどによって、表示部11の温度分布を精度良く推定できる。そのため、必要最小限の温度センサなどを有する構成とされつつも、推定された温度分布に基づいて、各画素の劣化度合いを算出でき、従来よりも精度の高い駆動条件の補正が行われ、焼きつきを抑制できる表示装置となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の表示装置について、図9〜図11を参照して述べる。
図9(a)では、表示部11を正面視したときに表示パネル1に隠れて見えない駆動部2の外郭を破線で示している。図10、図11では、断面を示すものではないが、温度勾配を視覚的に分かり易くするため、一部にハッチングを施すと共に、表示部11における温度勾配を環境温度Taと勾配係数aとにより示している。
本実施形態の表示装置は、図9(a)に示すように、表示部11を正面から見たとき、表示パネル1と駆動部2とが重畳して配置され、この配置に対応する温度分布テーブル群に基づいて補正が行われる点が上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
駆動部2は、表示パネル1のうち表示部11側を表側として、図9(b)に示すように、表示パネル1の側面から見て、表示パネル1の裏側に配置され、配線21を介して表示パネル1に接続されている。そのため、本実施形態の表示装置は、駆動部2で生じた熱が表示パネル1の裏側から表示部11に伝達される配置とされる。
以下、説明の簡略化のため、図9(a)に示すように、表示パネル1と駆動部2とが正面視で重畳した配置を便宜的に「重畳配置」と称する。
重畳配置とされた本実施形態の表示装置では、駆動部2から表示部11への熱伝達の経路やこれに起因する温度分布が開き配置の場合とは異なるため、重畳配置に対応する温度分布テーブル群が用いられる。
重畳配置の場合には、例えば、図10(a)に示すように、表示部11のうち駆動部2に最も近い領域の温度がTaから2aほど上昇し、当該領域から放射状に熱が伝わり、この領域に隣接する領域の温度がTa+a、残部の温度がTaとなる。そして、経過時間がt1からt2、t3となると、図10(b)、図10(c)に示すように、当該最も近い領域の温度がTa+3aに上昇し、その周囲の温度も併せて上昇し、環境温度Taよりも高温の領域が広がっていく。このように、環境温度Taおよび経過時間ごとの重畳配置に合わせた複数の温度分布テーブルにより、例えば、図11に示すように、重畳配置に対応する温度分布テーブル群を用意し、記憶部6に格納する。本実施形態では、温度分布推定部71は、この重畳配置に対応する温度分布テーブル群から1つの温度分布テーブルを選択し、これに基づいて表示部11の温度分布を推定する。
本実施形態によれば、表示部11と駆動部2との配置関係に対応した温度分布テーブル群に基づいて、各画素の駆動条件の補正が行われるため、上記第1実施形態と同様の効果が得られる表示装置となる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した表示装置は、本発明の表示装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記各実施形態では、図4や図10に示すように、任意のデータ数により構成された温度分布テーブルの例について説明したが、必要に応じて、このデータ数を意図的に減らしてもよい。
具体的には、例えば、図12に示すように、表示部11を25個の領域に分割し、これらの領域1つにつき1つの代表点の温度情報で構成された温度分布テーブルとしてもよい。
なお、図12では、図4(b)で示した温度分布テーブルを25個の温度データにより構成した例を示すと共に、これらの対応関係を分かり易くするため、図4(b)での温度勾配に対応した線を破線で示している。また、図12では、分割した25個の領域における温度データとなる代表点を便宜的に黒点で示すと共に、断面を示すものではないが、温度勾配を視覚的に分かり易くするため、一部にハッチングを施している。
つまり、図12に示す例での温度分布テーブルは、25点の温度データにより構成された温度勾配情報となる。このような場合であっても、1つの温度情報取得部4を有する構成とされつつも、表示部11の温度分布を推定でき、温度分布に対応した駆動条件の補正が可能な表示装置となる。また、データ数を減らすことで、温度分布テーブルのデータ容量を圧縮でき、記憶部6として容量の小さい記憶媒体を採用することも可能となる。
(2)表示部11がONの状態とされた後、所定以上の十分な時間が経過した場合には、熱的に飽和してしまい、表示部11の温度分布がそれ以上変化しない状態(以下「飽和状態」という)となることが考えられる。
このような場合には、環境温度Taおよび経過時間を取得し、これに対応する温度分布テーブルの選択をしても同一の温度分布テーブルが選択され続けることとなるため、このような処理を継続する意義が薄い。そのため、例えば、飽和状態となる経過時間として閾値およびこれに対応する特定の温度分布テーブルを設定し、経過時間がこの閾値以上となった場合には、温度分布推定部71は、特定の温度分布テーブルに基づき、温度分布を推定してもよい。言い換えると、この場合には、温度分布推定部71は、所定の時間が経過すると、特定の温度分布テーブルに固定して、表示部11の温度分布を推定する処理を行う。これにより、温度分布テーブル群を構成する温度分布テーブルを必要最低限とすることができ、記憶部6に格納するデータの容量を削減することができる。
(3)上記第1実施形態では開き配置、上記第2実施形態では重畳配置とされた例について説明したが、表示パネル1と駆動部2との配置関係は、これらに限られず、他の配置とされてもよい。他の配置とされる場合には、当該他の配置に対応した温度分布テーブルおよび階調分布テーブルを用意すればよい。
また、表示パネル1と駆動部2との配置関係ごとの複数の温度分布テーブル群を記憶部6に格納しておき、上記の表示装置を取り付けた際の表示パネル1と駆動部2との配置に対応して、特定の温度分布テーブル群を設定してもよい。これにより、表示パネル1と駆動部2との様々な配置に対応して、適宜、表示部11の温度分布の推定および各画素の駆動条件の補正を精度良く実行できる表示装置となる。
(4)上記各実施形態では、表示パネル1がOLEDパネルとされた例について説明したが、パネルの種類はこれに限定されるものではなく、LCD、PDP、FEDなどの他のものとされてもよい。
1 表示パネル
11 表示部
2 駆動部
4 温度情報取得部
5 時間計測部
6 記憶部
7 制御部
71 温度分布推定部
72 劣化推定部
73 補正部

Claims (5)

  1. 複数の画素を有してなる表示部(11)を備える表示パネル(1)と、
    前記表示パネルを駆動するために用いられる駆動部(2)と、
    前記表示パネルが置かれている環境温度の情報を取得する温度情報取得部(4)と、
    前記表示パネルが駆動した時間を計測する時間計測部(5)と、
    複数の温度分布テーブルが記憶された記憶部(6)と、
    前記温度分布テーブルに基づいて、前記表示部における温度分布を推定する温度分布推定部(71)と、
    前記温度分布推定部により推定された前記表示部における温度分布に基づき、前記複数の画素の劣化度合いを推定する劣化推定部(72)と、
    前記劣化推定部により推定された劣化度合いに基づき、前記複数の画素の駆動条件を補正する補正部(73)と、を備え、
    前記温度分布推定部は、前記複数の温度分布テーブルのうち前記環境温度および前記駆動した時間に対応する1つの前記温度分布テーブルに基づいて、前記表示部の温度分布を推定する表示装置。
  2. 前記温度分布テーブルは、前記表示パネルと前記駆動部との配置関係、前記環境温度および前記時間に対応した前記表示部の温度分布情報である請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示パネルは、OLEDパネルである請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記温度情報取得部は、1つのみである請求項1ないし3のいずれか1つに記載の表示装置。
  5. 前記温度分布推定部は、前記表示パネルがONの状態とされてから所定以上の時間が経過した場合、前記表示パネルの温度が飽和状態に達したとみなして、所定の前記温度分布テーブルに固定して前記温度分布を推定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の表示装置。
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