JP2011526917A - オキシインドール化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、PIMキナーゼおよびFlt3キナーゼを阻害する化合物、ならびにそのような化合物を含む組成物を提供する。これらの化合物および組成物は、癌などの増殖性障害、および炎症を含む他のキナーゼ関連状態を処置するために有用である。本発明は一部では、限定するものではないが、細胞増殖の阻害、血管形成の阻害、およびタンパク質キナーゼ活性の調整を含む特定の生物学的活性を有する化学化合物を提供する。本発明は、PIM−1、PIM−2および/またはPIM−3を阻害し、そしてまた、Flt3も阻害し得る化合物を提供する。

Description

(関連出願への相互参照)
本出願は、2008年6月30日に出願された米国仮特許出願第61/077,091号;2009年2月27日に出願された同第61/156,426号;および2009年5月20日に出願された同第61/180,095号からの優先権を主張する。これらの文書のそれぞれの内容は、本明細書中にその全体が参照として援用される。
(技術分野)
本発明は、PIM−1、PIM−2、および/またはPIM−3を阻害し、ならびに癌および炎症などのこれらのキナーゼのうちの1つ以上の過剰な活性に関連する他の状態を処置ずるために有用である化合物に関する。さらに、これらの化合物はまた、Flt3キナーゼの活性なインヒビターであり、PIMおよびFlt3の両方に対して活性を有する化合物が本発明によって提供される。これらの新規なオキシインドール化合物およびこれらの化合物を含む薬学的組成物は、癌または炎症などのPIMキナーゼおよび/またはFlt3キナーゼの阻害に応答する疾患または状態を処置する方法に有用である。
(背景技術)
密接に関連するPIM−1、−2、および−3を含むPIMタンパク質キナーゼは、細胞の生存、増殖および分化などの多様な生物学的プロセスに関与している。PIM−1は腫瘍形成に高度に関連する多数のシグナル伝達経路に関与している[非特許文献1に概説される]。これらの多くは、細胞周期の進行およびアポトーシスに関与している。PIM−1はアポトーシス促進因子BADの不活性化を介して抗アポトーシス因子として作用することが示されている(Bcl2関連死プロモーター、アポトーシス発動因子)。この知見によって、細胞死を妨げるのにおけるPIM−1の直接的な役割が示唆された。なぜならBADの不活性化は、Bcl−2活性を増強し得、およびそれによって細胞生存を促進し得るからである[非特許文献2]。PIM−1はまた、細胞周期進行の陽性の調節因子として認識されている。PIM−1はCdc25Aに結合して、リン酸化し、このCdc25Aがそのホスファターゼ活性の増大およびG1/S移行の進展をもたらす[非特許文献3に概説される]。さらに、サイクリンキナーゼインヒビターp21Waf(G1/Sの進行を阻害する)は、PIM−1によって不活性化されることが見出された[非特許文献4]。さらに、リン酸化の手段によって、PIM−1はC−TAKlを不活性化し、およびG2/M移行の加速を生じるCdc25Cを活性化する[非特許文献5]。
PIM−1は、造血性の増殖における必須のプレイヤーであると考えられる。キナーゼ活動性のPIM−1が、gpl30媒介性のSTAT3増殖シグナルに必要である[非特許文献6]。PIM−1は、多数の腫瘍および異なるタイプの腫瘍細胞株で過剰発現されるか変異さえされており、ならびにゲノム不安定性をもたらす。Fedorovらは、白血病を処置するのに開発中である第III相の化合物LY333’531が、選択性のPIM−1インヒビターであると結論付けた。非特許文献7。PIM−1は、前立腺癌、口腔癌およびバーキットリンパ腫を含めてヒト腫瘍に関与することを示す証拠が公開されている(非特許文献8)。これらの知見の全てが、種々の腫瘍および造血性障害を含めてヒトの癌の発症および進行におけるPIM−1の重要な役割を示しており、従ってPIM−1活性の低分子インヒビターは、有望な治療的ストラテジーである。
さらに、PIM−2およびPIM−3は、PIM−1と重複する機能を有し、2つ以上のイソ型の阻害は、追加の治療利益を提供し得る。しかし、PIMのインヒビターについては、種々の他のキナーゼのそれらの阻害を通じてインビボでは影響をほとんどまたは全く有さないことが好ましい場合がある。なぜならこのような効果は副作用または予測不可能な結果を生じる可能性が高いからである。例えば、特異的でないキナーゼインヒビターが生じ得る影響について考察している、非特許文献7を参照のこと。従って、いくつかの実施形態では、本発明は、PIM−1、PIM−2、およびPIM−3、またはこれらのいくつかの組み合わせのうちの少なくとも1つの選択的なインヒビターであるが、本明細書にさらに記載されるように、特定の他のヒトキナーゼには実質的に活性が少ない化合物を提供する。
癌におけるPIM−3の役割の意味は、最初、転写プロファイリング実験によって示唆され、この実験では、PIM3遺伝子転写は、NIH 3T3細胞のEWS/ETS誘導性悪性形質転換で上方制御されたことが示されている。これらの結果を拡大すれば、PIM−3が選択的にヒトおよびマウスの肝細胞および膵臓癌腫で発現されるが、正常な肝臓または膵臓の組織では発現されないことが示された。さらに、PIM−3のmRNAおよびタンパク質は、複数のヒト膵臓癌および肝細胞癌の細胞株で構成的に発現される。
PIM−3の過剰発現と腫瘍形成を促進するのにおける機能的役割との間の関連は、PIM−3を過剰発現するヒトの膵臓癌および肝細胞癌の細胞株でのRNAi研究に由来した。これらの研究では、内因性のPIM−3タンパク質のアブレーションは、これらの細胞のアポトーシスを促進した。PIM−3がアポトーシスを抑制する分子機構の一部は、アポトーシス促進タンパク質BADのリン酸化の調節を通じて行われる。BADタンパク質をリン酸化するPIM−1およびPIM−2の両方と同様に、siRNAによるPIM−3タンパク質のノックダウンは、Serll2でBADリン酸化の減少を生じる。従って、PIM−1およびPIM−2と同様に、PIM−3は内胚葉由来の癌、例えば、膵臓癌および肝臓癌におけるアポトーシスの抑制因子として作用する。さらに、膵臓癌での従来の治療は臨床的な転帰が劣るので、PIM−3は、この不治の疾患の首尾よい制御に向かう新規な重要な分子標的であり得る。
2008 AACR Annual Meetingでは、SuperGenは、主要なPIMキナーゼインヒビターであるSGI−1776を特定したこと、これが急性骨髄性白血病(AML)異種移植片モデルで腫瘍退行を生じることを発表した(要約番号4974)。口演発表のタイトル「血液学的および固形悪性腫瘍由来の細胞株における活性を有する強力な低分子PIMキナーゼインヒビター(A potent small molecule PIM kinase inhibitor with activity in cell lines from hematological and solid malignancies)」では、Steven Warner博士は、低分子キナーゼインヒビターの作製を可能にしたモデルを構築するために科学者らがSuperGen’s CLIMB(TM)技術を用いる方法を詳細に説明した。SGI−1776は、アポトーシスおよび細胞周期停止を誘発し、それによってインビトロでホスホ−BADレベルの減少およびmTORの増強を生じる、PIMキナーゼの強力かつ選択的なインヒビターとして特定された。最も顕著なことに、SGI−1776は、MV−4−11(AML)およびMOLM−13(AML)異種移植片モデルで有意な腫瘍退行を誘発した。これによって、PIMキナーゼのインヒビターが白血病を処置するために用いられ得ることが示される。
Fedorovらは、非特許文献7において、PIM−1キナーゼの選択性のインヒビター(Ly5333’531)が細胞増殖を抑制し、およびAML患者由来の白血病細胞において細胞死を誘発したことを示した。PIM−3は膵臓癌細胞で発現されるが、正常な膵臓細胞では発現されないことが示されており、このことは、PIM−3が膵臓癌の良好な標的であるはずであるということを示している。非特許文献9。
白血病を含めて特定の癌のための有用な標的であることが示された別のキナーゼは、Flt3キナーゼ(FMS様チロシンキナーゼ3)である。Flt3は、不応性AML患者では優勢であり、そのためFlt3のインヒビターはこのような患者を処置するために有用である。Smithらは、Flt3の強力なインヒビターであり、試験した被験体での臨床応答での用量依存性毒性が最小である、CEP−701と呼ばれるアルカロイドを報告した。非特許文献10。PIMおよびFlt3の両方に対して活性である二重インヒビターは、いずれかの標的単独のインヒビターよりも有利であり得る。詳細には、過剰なFlt3活性は、不応性AMLに関連しており、そのため本明細書に開示される化合物などのPIMおよびFlt3の二重インヒビターは不応性AMLを処置するために有用である。
さらに、Flt3インヒビターは、炎症を処置するのに有用である。Flt3のインヒビターは、マウスの喘息モデルを用いて、マウスでの気道炎症を処置するのに有効であることが示されている。非特許文献11。従って、本発明の化合物、ならびに特に式(II)および式(III)の化合物は、気道炎症および喘息などの炎症を含むFlt3の過剰な活性に関連する状態を処置するために有用である。
集合的に、これらの結果によって、PIMキナーゼおよびFlt3キナーゼのインヒビターが、特定のタイプの癌を処置するのに有用であることが示される。従って、PIM−1、PIM−2、PIM−3、および/またはFlt3のシグナル伝達を特異的に阻害、調節、および/または調整する化合物の特定は、癌などの異常な細胞増殖に関連する疾患状態を処置または予防するための手段として所望される。本発明は、この必要性に取り組み、ならびに癌を処置するために有用である化合物、組成物および方法を提供する。
Bachmann & Moroy,Internat.J.Biochem.Cell Biol.,37,726−730(2005) Ahoら、FEBS Letters,571,43〜49(2004) Losmanら、JBC,278,4800〜4805(1999) Wangら、Biochim.Biophys.Act.1593,45〜55(2002) Bachmanら、JBC,279,48319−48(2004) Hiranoら、Oncogene 19,2548〜2556,(2000) O.Fedorov,ら、PNAS 104(51),20523〜28(Dec.2007) Gaidano & Dalla Faver,1993 Liら、Cancer Res.66(13),6741〜47(2006) Blood,103(10),3669〜76(2004) Edwanら、J.Immunologoy,5016〜23(2004)
発明の実施形態
本発明は一部では、限定するものではないが、細胞増殖の阻害、血管形成の阻害、およびタンパク質キナーゼ活性の調整を含む特定の生物学的活性を有する化学化合物を提供する。本発明は、PIM−1、PIM−2および/またはPIM−3を阻害し、そしてまた、Flt3も阻害し得る化合物を提供する。本発明はまた一部では、新規な化学化合物、およびそのアナログを調製するための方法、ならびにこれらの化合物を使用する方法を提供する。また、他の治療剤を含めて、他の材料と組み合わせて、上記の分子を含む組成物、およびこのような組成物を使用するための方法も提供される。
本発明の特定の化合物は一般的な構造式(I):
Figure 2011526917
を有し、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
はH、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCは、HまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して、5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方ともAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
本発明の他の化合物は一般的な構造式(I’):
Figure 2011526917
を有し、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
はH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCは、HまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して、5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方ともAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩である。
特定の実施形態では、式IIIの化合物は、式(IIIa):
Figure 2011526917
を有し、
式中、mが0または1であり、そしてXがClまたはFであり;
がH、Cl、OH、OMe、NH、NHMe、Me、およびFから選択され;
がH、DまたはMeであり;そして
RがH、Me、Et、またはイソプロピルである、化合物
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
本発明の化合物は一般的な構造式(IV):
Figure 2011526917
を有し、
式中:
がH、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
がH、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
がH、D、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
がOまたはSであり;
がO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXが独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換され、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arが5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換され;
AがCHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZがH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立して、H、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方がAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
本発明の他の化合物は、一般的な構造式(IV’):
Figure 2011526917
を有し、
式中:
がH、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
がH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
がH、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
がOまたはSであり;
がO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXが独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換され、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arが5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換され;
AがCHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZがH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立して、H、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方がAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩である。
下記の方法に有用な特定の化合物は、本明細書全体にわたって例示され、および式Iに対応するこれらの化合物の各々は、好ましい種であり、本明細書に記載の組成物および方法で有用である。
他の局面では、本発明は、本明細書に提供される式の1つの化合物を含む薬学的組成物、本明細書に記載される式の1つの化合物を用いるPIM−1、PIM−2、PIM−3および/またはFlt3のインビボ活性を阻害する方法、ならびに本明細書に記載の式の1つの化合物を用いて増殖性の疾患および炎症状態を処置する方法を提供する。
タンパク質を含む系と、本明細書に記載の化合物とをこのタンパク質の活性を調整するために有効な量で接触させる工程を包含する、Pimタンパク質の活性を調整するための方法も提供される。特定の実施形態では、この系は細胞であり、他の実施形態では、この系は無細胞系である。特定の実施形態では、Pimタンパク質の活性は阻害される。
また、細胞と、本明細書に記載の化合物とをこの細胞の増殖を阻害するために有効な量で接触させる工程を包含する、細胞増殖を阻害するための方法も提供される。この細胞は、時には細胞株、例えば、癌細胞株(例えば、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、造血性の癌、結腸直腸癌、皮膚癌、卵巣癌の細胞株)(例えば)である。いくつかの実施形態では、この癌細胞株は、乳癌、前立腺癌または膵臓癌の細胞株である。この細胞は時には、組織中にあり、被験体中にあってもよく、時には腫瘍にあり、そして被験体の腫瘍にある場合もある。特定の実施形態では、この方法はさらに、細胞のアポトーシスを誘発する工程を包含する。細胞は時には、黄斑変性症を有する被験体由来である。
異常な細胞増殖に関連する状態を処置するための方法も提供され、この方法は、本明細書に記載の化合物をその必要な被験体に対して細胞増殖状態を処置するために有効な量で投与する工程を包含する。特定の実施形態では、この細胞増殖条件は腫瘍関連癌である。癌とは時には***の癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、結腸直腸癌、皮膚癌または卵巣癌である。いくつかの実施形態では、細胞増殖条件は、非腫瘍癌、例えば、造血系の癌、例えば、例としては、白血病およびリンパ腫である。細胞増殖条件はいくつかの実施形態では黄斑変性症である。
本発明はまた、このような処置の必要な被験体で癌または炎症性の障害を処置するための方法を包含し、この方法は、このような障害を処置するために有用な治療剤の治療上有効な量をこの被験体に対して投与する工程と;Pimおよび/またはFltを阻害する分子を、治療剤の所望の効果を増強するために有効な量でこの被験体に対して投与する工程とを包含する。特定の実施形態では、Pimおよび/またはFltを阻害する分子とは、式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である。特定の実施形態では、Pimおよび/またはFltを阻害する分子によって増強される治療剤の所望の効果は、少なくとも1つのタイプの細胞におけるアポトーシスの増大である。
いくつかの実施形態では、Pimおよび/またはFltを阻害する治療剤および分子を、実質的に同時に投与する。Pimおよび/またはFltを阻害する治療剤および分子は時に、被験体によって同時に用いられる。Pimおよび/またはFltを阻害する治療剤および分子は、特定の実施形態では1つの薬学的組成物中に組み込まれてもよく;他の実施形態では、別々の組成物として投与される。
本明細書に記載される化合物および単離されたタンパク質を含む物質の組成物も提供される。このタンパク質は時にはPimタンパク質である。特定の組成物は、細胞と組み合わせて本明細書に記載される化合物を含む。細胞は細胞株、例えば、癌細胞株由来であってもよい。後の実施形態では、この癌細胞株は時に、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、造血系の癌、結腸直腸癌、皮膚癌、または卵巣癌の細胞株である。
前述は、単に本発明の特定の局面をまとめたものであり、事実上限定は意図していない。これらの局面および他の局面および実施態様は、下にさらに詳細に記載される。本明細書に言及される特許および科学文献によって、当業者が利用可能な知識が確立される。
図1は、100を超えるキナーゼのパネルに対する式(III)の化合物の活性を示す。その化合物を0.5μMの濃度で活性について試験した。このチャートによって、本発明の化合物がPIMに対して多くの他の公知のキナーゼよりも活性であり、ならびに、AST1、MST1、Abl、CDK2、EGFR、PDGFRa、MAPK、CK1g、PKD2、GSK3b、PKCa、JAK2、CK2、CDK1、c−RAF、mTOR、PDK1、およびPAK2を含む一群のキナーゼよりも大きい余裕で選択性であることが示される。この化合物はまた、Flt3を含めて2〜3の他のキナーゼに対して活性を示すことに注意のこと。 図2は急性のリンパ性白血病のMV4−11異種移植片モデルにおける式(III)の化合物の活性を示す。
式Iの化合物は、限定するものではないが、細胞増殖の阻害、血管形成の減少、炎症応答および疼痛の予防または軽減、ならびに特定の免疫応答の調節を含む、生物学的活性を発揮する。この式の化合物は、本明細書のデータによって示されるように、Pim活性、Flt活性またはその両方を調整し得る。従って、このような化合物は、当業者によって複数の適用で利用され得る。例えば、本明細書に記載の化合物は、例えば、(i)Pim活性(例えば、PIM−1活性)の調整、(ii)Flt活性(例えば、Flt3活性)の調整、(iii)細胞増殖の調整、(iv)アポトーシスの調整、および(v)細胞増殖関連障害の処置のために用いられ得る(例えば、単独での投与、または別の分子との同時投与)。
ある場合には、本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含む。本発明は、単離された立体異性体型の各々、およびラセミ混合物を含めて、種々の程度のキラル純度の立体異性体の混合物を含む。これには、形成され得る種々のジアステレオマーおよび互変異性体を包含し、これには、環ではない二重結合のE異性体およびZ異性体の両方を含む。本発明の化合物はまた、2つ以上の互変異性型で存在してもよく;1つの互変異性体の本明細書の描写は、簡便のために過ぎず、示される形態の他の互変異性体を包含することも理解される。
単なる一例として、式Iの化合物は、R基が結合される炭素−炭素二重結合を有する。この式によって、この式がE異性体もしくはZ異性体、またはその両方に相当し得ることを示すことが示される。他の構造は、特定の異性体を示すものと考えられ得るが、単なる簡便のためであり、本発明を示されるオレフィン異性体に限定することは意図しない。
本明細書において用いる場合、「ヒドロカルビル残基」とは、炭素および水素のみを含む残基を指す。この残基は、脂肪族もしくは芳香族、直鎖、環状、分枝、飽和もしくは不飽和、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。ヒドロカルビル残基は、しかし、そのように言及される場合、ヒドロカルビル基自体の炭素および水素メンバーに加えて、またはその代わりにヘテロ原子を含んでもよい。従って、ヘテロ原子を含むと特に注記される場合、ヒドロカルビル基はヒドロカルビル残基の「骨格」内にヘテロ原子を含んでもよく、必要に応じて置換される場合、このヒドロカルビル残基はまた、1つ以上のカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシル基などを親のヒドロカルビル残基の1つ以上の水素の代わりに有してもよい。
本明細書において用いる場合、「無機置換基」とは、炭素を含まない基を指す。例としては限定するものではないが、ハロ、ヒドロキシ、NO、またはNHが挙げられる。
本明細書において用いる場合、「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」という用語は、直鎖、分枝鎖および環式の一価ヒドロカルビル基、ならびにこれらの組み合わせを含み、これらは非置換の場合にはCおよびHのみを含む。例としては、メチル、エチル、イソブチル、シクロヘキシル、シクロペンチルエチル、2−プロペニル、3−ブチニルなどが挙げられる。そのような基各々における炭素原子の総数は時には本明細書に記載され、例えば、基が10個までの炭素原子を含み得る場合、それは1〜10CまたはC1〜C10またはC1〜10と表すことができる。例えば、ヘテロアルキル基のようにヘテロ原子(代表的にはN、OおよびS)が炭素原子と置き換え可能である場合、基を記載する数は、例えば、C1〜C6と書かれていても、基の炭素原子の数に加えて、記載されている環または鎖における炭素原子に置き換わるものとして含まれるそのようなヘテロ原子の数の合計を表す。
代表的には、本発明のアルキル、アルケニルおよびアルキニル置換基は1〜10C(アルキル)または2〜10C(アルケニルまたはアルキニル)を含む。あるいは、これらは1〜8C(アルキル)または2〜8C(アルケニルまたはアルキニル)を含む。時には、これらは1〜4C(アルキル)または2〜4C(アルケニルまたはアルキニル)を含む。1つの基は2つ以上の型の多重結合、または2つ以上の多重結合を含むことができ;このような基は、それらが少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む場合、「アルケニル」という用語の定義の範囲内に包含され、それらが少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む場合、「アルキニル」という用語の定義の範囲内に包含される。
アルキル、アルケニルおよびアルキニル基はしばしば、そのような置換が化学的に意味がある程度に置換される。代表的な置換基としては、限定するものではないが、ハロ、=O、=N−CN、=N−OR、=NR、OR、NR、SR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、およびNOが挙げられ、ここで各々のRは独立してH、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C6〜C10アリール、またはC5〜C10ヘテロアリールであり、そして各々のRは必要に応じてハロ、=O、=N−CN、=N−OR’、=NR’、OR’、NR’、SR’、SOR’、SONR’、NR’SOR’、NR’CONR’、NR’COOR’、NR’COR’、CN、COOR’、CONR’、OOCR’、COR’、およびNOで置換されており、ここで各々のR’は独立してH、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリールまたはC5〜C10ヘテロアリールである。アルキル、アルケニルおよびアルキニル基はC1〜C8アシル、C2〜C8ヘテロアシル、C6〜C10アリールまたはC5〜C10ヘテロアリールで置換されていてもよく、これらの各々は特定の基に適した置換基で置換されてもよい。置換基が同じ原子または隣接の原子の上に2つ以上のRまたはR’基を含む場合(例えば、−NR、または−NR−C(O)R)、2つのRまたはR’基は必要に応じて、置換基中の原子と一緒になってもよく、この原子に対してそれらが結合して5〜8の環員を有する環を形成し、この環員はRまたはR’自体について可能であるとおり置換されてもよく、ならびに環員として追加のヘテロ原子(N、OまたはS)を含んでもよい。
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、および「ヘテロアルキニル」などは、対応するヒドロカルビル(アルキル、アルケニルおよびアルキニル)基と同様に定義されるが、「ヘテロ」という用語は骨格残基内に1〜3個のO、SもしくはNヘテロ原子またはそれらの組み合わせを含む基を意味し;したがって対応するアルキル、アルケニル、またはアルキニル基の少なくとも1つの炭素原子が特定のヘテロ原子の1つで置き換えられてヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、またはヘテロアルキニル基を形成する。これらの用語が用いられる場合、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基はやはり、その骨格に少なくとも1つの炭素を含み、すなわち、単一のヘテロ原子リンカー、例えば、−O−が、これらの用語の範囲内であることは意図せず、一方で−O−CH−は含まれる。アルキル、アルケニルおよびアルキニル基のヘテロ型の代表的で、および好ましいサイズは一般に、対応するヒドロカルビル基と同じであり、ヘテロ型に存在し得る置換基は、ヒドロカルビル基について前述したものと同じである。化学的安定性の理由から、特に記載がないかぎり、そのような基は、ニトロまたはスルホニル基のようにNまたはS上にオキソ基が存在する場合を除いて、3個以上の隣接ヘテロ原子を含まないことも理解される。
「アルキル」とは本明細書において用いる場合、シクロアルキルおよびシクロアルキルアルキル基を含むが、「シクロアルキル」という用語は本明細書において、環炭素原子により連結されている炭素環非芳香族基を記載するために用い得(すなわち、分子の連結のためのその開放原子価(open valence)は環炭素上にある)、「シクロアルキルアルキル」は、アルキルリンカーを通じて分子に連結されている炭素環非芳香族基を記載するために用い得る。同様に、「ヘテロシクリル」は、環員として少なくとも1つのヘテロ原子(代表的にはN、OおよびSから選択される)を含み、および環原子を介して分子に連結されていて、この環原子はCまたはNであってもよい、非芳香族環式基を記載するために用いてもよく;そして「ヘテロシクリルアルキル」とは、リンカーを通じて別の分子に連結されている、そのような基を記載するために用いてもよい。シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキル基に適したサイズおよび置換基は、アルキル基について前述したものと同じである。本明細書において用いられる場合、これらの用語はまた、環が芳香族でないかぎり、1または2つの二重結合を含む環も包含する。
本明細書において用いる場合、「アシル」とは、カルボニル炭素原子(−C(O)−)の2つの利用可能な原子価の位置のうちの1つに結合したアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはアリールアルキル基を含む基を包含し、ヘテロアシルとは、カルボニル炭素以外の少なくとも1つの炭素がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置き換えられている、対応する基を意味する。カルボニルの他の開放原子価は、塩基分子に対してアシル基またはヘテロアシル基を接続するために利用可能である。従って、ヘテロアシルとしては、例えば、−C(=O)ORおよび−C(=O)NRならびに−C(=O)−ヘテロアリールが挙げられる。
アシルおよびヘテロアシル基は任意の基または分子に結合され、それらに対してカルボニル炭素原子の開放原子価を通じて結合されている。代表的には、それらはホルミル、アセチル、ピバロイル、およびベンゾイルを含むC1〜C8アシル基、ならびにメトキシアセチル、エトキシカルボニル、および4−ピリジノイルを含むC2〜C8ヘテロアシル基である。アシルまたはヘテロアシル基を含む、ヒドロカルビル基、アリール基、およびそのような基のヘテロ型は、アシルまたはヘテロアシル基の対応する成分それぞれに一般に適した置換基として本明細書に記載の置換基で置換されてもよい。
「芳香族」部分または「アリール」部分とは、芳香族性の周知の特徴を有する単環式または縮合二環式部分を意味し;例としてはフェニルおよびナフチルが挙げられる。同様に、「ヘテロ芳香族」および「ヘテロアリール」とは、環員としてO、SおよびNから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む、このような単環式または縮合二環式環系を意味する。ヘテロ原子を含む場合、5員環ならびに6員環で芳香族性が得られる。代表的なヘテロ芳香族系としては、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、およびイミダゾリルなどの単環式C5〜C6芳香族基、ならびにこれらの単環式基の1つをフェニル環または任意のヘテロ芳香族単環式基と縮合させて、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、ピラゾロピラジル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニルなどのC8〜C10二環式基を形成することにより形成される縮合二環式部分が挙げられる。環系全体にわたる電子分布に関して芳香族性の特徴を有する任意の単環式または縮合環二環式系がこの定義に含まれる。この定義は、少なくとも分子の残りに直接結合している環が芳香族性の特徴を有する、二環式の基も含む。代表的には、環系は5〜12個の環員原子を含む。好ましくは、単環式ヘテロアリールは5〜6個の環員を含み、二環式ヘテロアリールは8〜10個の環員を含む。
アリールおよびヘテロアリール部分は、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C5〜C12アリール、C1〜C8アシル、およびこれらのヘテロ型を含む様々な置換基で置換されていてもよく、これらはその各々がそれ自体さらに置換されてもよく;アリールおよびヘテロアリール部分の他の置換基としては、ハロ、OR、NR、SR、SOR、SONR、NRSOR、NRCONR、NRCOOR、NRCOR、CN、COOR、CONR、OOCR、COR、およびNOが挙げられ、ここで各々のRは独立してH、C1〜C8アルキル、C2〜C8ヘテロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8ヘテロアルケニル、C2〜C8アルキニル、C2〜C8ヘテロアルキニル、C6〜C10アリール、C5〜C10ヘテロアリール、C7〜C12アリールアルキル、またはC6〜C12ヘテロアリールアルキルであり、そして各々のRは必要に応じてアルキル基について前述したとおりに置換されている。アリールまたはヘテロアリール基上の置換基は当然のことながら、そのような置換基の各々の型または置換基の各々の成分に適していると本明細書において記載される基でさらに置換されていてもよい。したがって、例えば、アリールアルキル置換基は、アリール基について代表的と本明細書において記載される置換基でアリール部分上において置換されていてもよく、また、アルキル基について代表的または適していると本明細書において記載される置換基でアルキル基上においてさらに置換されていてもよい。置換基が同じまたは隣接原子上に2つのRまたはR’基を含む場合(例えば、−NR、または−NR−C(O)R)、この2つのRまたはR’基は必要に応じて、置換基中の原子と一緒にされてもよく、この置換基にそれらが結合されて、5〜8個の環員を有する環を形成し、この環員は、RまたはR’自体について可能であるとおり置換されてもよく、および環員として追加のヘテロ原子(N、OまたはS)を含んでもよい。
同様に、「アリールアルキル」および「ヘテロアリールアルキル」とは、置換または非置換、飽和または不飽和、環式または非環式リンカーを含む、アルキレンなどの連結基を通じてそれらの結合点に結合している芳香環およびヘテロ芳香環系を意味する。代表的には、リンカーはC1〜C8アルキルまたはそのヘテロ型である。これらのリンカーはカルボニル基を含んでいてもよく、これによって、それらがアシルまたはヘテロアシル部分として置換基を提供できるようになる。アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基におけるアリールまたはヘテロアリール環は、アリール基について前述したものと同じ置換基で置換されていてもよい。好ましくは、アリールアルキル基は、アリール基について上で定義した基で置換されていてもよいフェニル環および非置換または1もしくは2つのC1〜C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されているC1〜C4アルキレンを含み、ここでこのアルキルまたはヘテロアリール基は必要に応じて環化してシクロプロパン、ジオキソラン、またはオキサシクロペンタンなどの環を形成することができる。同様に、ヘテロアリールアルキル基は、好ましくは、アリール基において代表的な置換基として上記の基で必要に応じて置換されているC5〜C6単環式ヘテロアリール基、および非置換または1もしくは2つのC1〜C4アルキル基もしくはヘテロアルキル基で置換されているC1〜C4アルキレンを含むか、あるいは置換されていてもよいフェニル環またはC5〜C6単環式ヘテロアリール、および非置換または1もしくは2つのC1〜C4アルキルもしくはヘテロアルキル基で置換されているC1〜C4ヘテロアルキレンを含み、ここでこのアルキルまたはヘテロアルキル基は必要に応じて環化してシクロプロパン、ジオキソラン、またはオキサシクロペンタンなどの環を形成することができる。
アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル基が必要に応じて置換されていると記載される場合、この置換基は基のアルキルもしくはヘテロアルキル部分またはアリールもしくはヘテロアリール部分のいずれにあってもよい。アルキルまたはヘテロアルキル部分に必要に応じて存在する置換基は、一般にアルキル基について前述したものと同じであり;アリールまたはヘテロアリール部分に必要に応じて存在する置換基は、一般にアリール基について上記した置換基と同じである。
「アリールアルキル」基とは、本明細書において用いる場合、非置換である場合はヒドロカルビル基であり、環およびアルキレンまたは同様のリンカーにおける炭素原子の総数で記載される。従って、ベンジル基はC7−アリールアルキル基であり、フェニルエチルはC8−アリールアルキルである。
「ヘテロアリールアルキル」とは上記されるとおり、連結基を通じて結合されているアリール基を含む部分を意味し、アリール部分の少なくとも1つの環原子または連結基の1つの原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である点で「アリールアルキル」とは異なる。ヘテロアリールアルキル基は本明細書において、組み合わされた環およびリンカーにおける原子の総数に従って記載し、これらとしてはヘテロアルキルリンカーを通じて連結されているアリール基;アルキレンなどのヒドロカルビルリンカーを通じて連結されているヘテロアリール基;およびヘテロアルキルリンカーを通じて連結されているヘテロアリール基が挙げられる。従って、例えば、C7−ヘテロアリールアルキルにはピリジルメチル、フェノキシ、およびN−ピロリルメトキシが挙げられる。
「アルキレン」とは、本明細書において用いる場合、二価のヒドロカルビル基を意味し;これは二価であるため、2つの他の基を一緒に連結することができる。時には、これは、−(CH−を意味し、ここでnは1〜8であり、好ましくはnは1〜4であるが、特定されている場合には、アルキレンは他の基で置換されていてもよく、および他の長さであってもよい。アルキレンの開放原子価は鎖の反対の末端である必要はない。従って、−CH(Me)−および−C(Me)−も「アルキレン」という用語の範囲内に含まれてもよく、シクロプロパン−1,1−ジイルなどの環式基も同様である。アルキレン基が置換されている場合、置換基としては本明細書に記載のアルキル基に代表的に存在する置換基が挙げられる。
一般に、置換基に含まれる任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、またはアリールもしくはアリールアルキル基あるいはこれらの基の1つの任意のヘテロ型はそれ自体必要に応じて追加の置換基で置換されていてもよい。これらの置換基の性質は、置換基が特に記載されていない場合、最初の置換基それ自体に関して列挙されたものと同様である。従って、例えば、Rの実施形態がアルキルである場合、このアルキルはRの実施形態として挙げられた残りの置換基で必要に応じて置換されていてもよく、ここでこれは化学的意味をなし、そしてこれはアルキル自体について提供されるサイズの限界を崩すことはなく;例えば、アルキルまたはアルケニルによって置換されているアルキルは、これらの実施形態の炭素原子の上限を単純に拡大することになり、含まれない。しかし、アリール、アミノ、アルコキシ、=Oなどで置換されているアルキルは、本発明の範囲内に含まれることになり、これらの置換基の原子は記載されているアルキル、アルケニルなどの基を記載するのに用いる数に算入されない。置換基の数が示されていない場合、各々のそのようなアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、またはアリール基は、その利用可能な原子価に従い、多数の置換基によって置換されていてもよく;特に、例えば、任意のこれらの基はその利用可能な原子価のいずれか、またはすべてでフッ素原子によって置換されていてもよい。
「ヘテロ型」とは、本明細書において用いる場合、アルキル、アリール、またはアシルなどの基の誘導体を意味し、ここで指定の炭素環基の少なくとも1つの炭素原子は、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置き換えられている。従って、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリール、およびアリールアルキルのヘテロ型はそれぞれ、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアシル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルである。オキソ基がNまたはSに結合してニトロまたはスルホニル基を形成する場合を除いて、2つ以下のN、OまたはS原子が通常、逐次連結されることはないことが理解される。
「必要に応じて置換された」とは本明細書において用いる場合、記載されている特定の基(単数または複数)が非水素置換基を有さなくてもよく、またはこの基(単数または複数)が1つ以上の非水素置換基を有してもよいことを示す。他に特定されない場合、存在し得るこのような置換基の総数は、記載されている基の非置換型で存在するH原子の数に等しい。いくつかの実施形態では、ある基の上で許容される置換基の数は、その基における炭素原子の数に等しい。任意の置換基が、二重結合、例えば、カルボニル酸素(=O)を介して結合される場合、この基は、2つの利用可能な価数を占有し、そのため、含まれ得る他の置換基の総数は、他の利用可能な価数の総数に従って減少される。
「ハロ」とは、本明細書において用いる場合、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。フルオロおよびクロロがしばしば好ましい。
「アミノ」とは、本明細書において用いる場合、NHを指すが、あるアミノが「置換されている」または「置換されていてもよい」と記載される場合、この用語はNR’R’’を含み、ここで各々のR’およびR’’は独立してHであるか、あるいはアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリール、もしくはアリールアルキル基またはこれらの基の1つのヘテロ型であり、そして各々のアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリール、もしくはアリールアルキル基またはこれらの基の1つのヘテロ型は必要に応じて、対応する基に適していると本明細書において記載される置換基で置換される。この用語はまた、R’およびR’’が一緒に連結されて、3〜8員環を形成する型を包含し、この環は飽和、不飽和もしくは芳香族であってもよく、環員としてN、OおよびSから独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、ならびにアルキル基に適していると記載される置換基で必要に応じて置換されているか、またはNR’R’’が芳香族基である場合、これはヘテロアリール基について代表的と記載される置換基で必要に応じて置換されている。
一局面では、本発明は、PIMキナーゼのインヒビターである新規な化合物を提供する;このような化合物は、癌を処置するために有効である。この化合物は、PIM−1、PIM−2、およびPIM−3のうちの1つ以上のインヒビターであり得る。いくつかの実施形態では、この化合物は、これらの3つの標的のうちの1つ以上の選択的インヒビターであり、ならびにAST1、MST1、Abl、CDK2、EGFR、PDGFRa、MAPK、CK1g、PKD2、GSK3b、PKCa、JAK2、CK2、CDK1、c−RAF、mTOR、PDK1、およびPAK2などの他のキナーゼのインヒビターとしては有意に活性は低い。他の実施形態では、この化合物は、1つ以上のPIMキナーゼに加えて他のキナーゼを阻害し得る。
一局面では、本発明の新規な化合物は、式(I):
Figure 2011526917
に示される構造を有する化合物であり、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
はH、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCは、HまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して、5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方ともAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である;
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
別の局面では、本発明の新規な化合物は、式(I’):
Figure 2011526917
に示される構造を有する化合物であり、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
はH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCは、HまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して、5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方ともAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である;
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である。
式(I)および(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、YはOである。いくつかの実施形態では、RはH、Meまたは−C(=O)Rである。好ましい実施形態では、RはHである。
いくつかの実施形態では、YはOである。他の実施形態では、YはSである。さらなる他の実施形態では、YはNRである。
式(I)のいくつかの実施形態では、RはH、D、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルまたはCHOHである。好ましい実施形態では、RはHまたはDである。
式(I’)のいくつかの実施形態では、RはH、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルまたはCHOHである。好ましい実施形態では、RはHである。
式(I)および(I’)のいくつかの実施形態では、WおよびWは各々独立してCHまたはCMeである。好ましい実施形態では、WおよびWの両方がCHである。
前述の実施形態のいくつかでは、mは1である。mが1である場合、いくつかの実施形態では、Xはハロである。
式(I)および(I’)では、W、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換され、ただしWまたはWのいずれかはCであり、およびArの結合点である。Arはこの環の1つの位置に結合されるので、W、WおよびWのうちの2つ以下はNであってもよく、そして好ましくはW、WおよびWのうちの多くとも1つがNであり、および他の2つは両方とも炭素である。いくつかの好ましい実施形態では、W、WおよびWは各々が炭素である。
いくつかの実施形態では、WはCであり、そしてWおよびWのうちの1つはNである。
前述の化合物では、時にはWはArの結合点である。これらの化合物の他の実施形態では、WはArの結合点である。好ましくは、WはCであり、およびArの結合点である。
前述の化合物のいくつかの実施形態では、Arはフェニルまたはピリジルまたはピラジニルであり、その各々は置換されてもよい。いくつかの実施形態では、Arは3−ピリジルである;またはArはフェニルである;またはArは2−ピラジニルである。
前述の化合物のいくつかの実施形態では、Aはアミド結合を含む。前述の化合物のいくつかの実施形態では、Arは好ましくはフェニルまたは3−ピリジルである。好ましくは、Aは、ArがWまたはWに結合する点に対してメタまたはパラである位置でArに対して結合され、すなわち、AおよびW(またはW)はこのような実施形態では環Arの隣接する原子に結合されない。
前述の実施形態のArは、置換されてもよい。いくつかの実施形態では、Arは、Aに加えて、ハロ、アミノ、アルキル、およびヒドロキシルから選択される1つの基で置換される。
前述の化合物のいくつかの実施形態では、Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、ここでq、RおよびZは、本明細書にさらに記載されるように定義される。前述の化合物のいくつかの実施形態では、Aは−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZであり、ここでRはHまたはMeである。他の実施形態では、基AのRおよびZが一緒に連結されて、必要に応じて置換された環、例えば、必要に応じて置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、またはチオモルホリンを形成する。いくつかの実施形態では、Aは−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZである。さらに他の実施形態では、Aは−NRZまたは−OZである。
上記の化合物のいくつかの実施形態では、Zは式−(CHZ’の基であり、ここでrは0、1、2、3または4であり、そしてZ’は−NRまたは5〜6員のヘテロアリールもしくは複素環式環であって、環員として少なくとも1つのNを含み、および必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、Z’は1−ピロリジニル、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、2−ピラジニル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−ピペリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニル、2−チアゾリニル、および2−チアゾリジニルである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II)の化合物:
Figure 2011526917
であり、
式中、A、R、R、X、X、X、m、n、およびpは式(I)の化合物について上記で定義されるとおりであり、
そして各々のZ、Z、Z、ZおよびZは独立してCまたはNであり、ただしZ、Z、Z、ZおよびZのうちの2つ以下がNであり、そしてここで各々のCがCHもしくはCXであるか、またはAの結合点である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
いくつかの実施形態では、式(I’)の化合物は、式(II’)の化合物:
Figure 2011526917
であり、
式中、A、R、R、X、X、X、m、n、およびpは式(I’)の化合物について上記で定義されるとおりであり、
そして各々のZ、Z、Z、ZおよびZは独立してCまたはNであり、ただしZ、Z、Z、ZおよびZのうちの2つ以下がNであり、そしてここで各々のCがCHもしくはCXであるか、またはAの結合点である、化合物である。
式(II)および(II’)のいくつかの実施形態では、ZはC−Aである。
式(II)および(II’)のいくつかの実施形態では、ZはNであり、そしてZはNである。Aはいくつかの実施形態では、Zに結合され得る。
式(II)および(II’)のいくつかの実施形態では、Aは−C(=O)−NRZもしくは−NRC(O)Zであり、式中RはHもしくはMeであるか;またはAは−NRZもしくは−OZである。Aが−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZであるいくつかのこのような実施形態では、基AのRおよびZは一緒に連結されて、必要に応じて置換された環、例えば、必要に応じて置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、またはチオモルホリンを形成する。
式(II)および(II’)の化合物では、時にmは1であり;そしてmが1である場合、いくつかの実施形態では、Xがハロである。
式(II)および(II’)の化合物のいくつかの実施形態では、ZおよびZは両方ともCである。
式(II)および(II’)の化合物のいくつかの実施形態では、ZはC−Aである。これらの実施形態では、時にはZはNである。
上記の式(II)および(II’)の化合物のいくつかの実施形態では、ZおよびZは両方ともCHである。
上記の式(II)および(II’)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0である。
上記の式(II)および(II’)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0である。
別の局面では、本発明は、式(III)の化合物:
Figure 2011526917
であって、
式中、XがClまたはFであり、そしてmが0または1であり;
がH、D、アルキルおよび置換アルキルから選択され;
がハロ、NH、OH、またはCHOHであり、そしてnが0または1であり;
がMeであり、そしてpが0または1であり;
およびZのうちの一方がCHであり、そしてZおよびZの他方がCAであり;
がNもしくはCHであるか、またはZはnが1である場合CXであってもよく;
がHまたは−C(O)Rであり;
AがCOOH、OH、CHOH、NH、CONH、−SONH、−NHSOCF、テトラゾール、または式−L−Azの基であり、式中Lが−NR−、−C(O)−、−O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRSO−、−SONR−、−NRC(O)−(CH、および−C(O)NR−(CH−からなる群より選択されるリンカーであり;各々のrは独立して1〜3であり;
各々のRは独立してH、アルキルまたは置換アルキルであり;そして
Azは5〜7員の窒素含有複素環基またはヘテロアリール基である;
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型を提供する。
別の局面では、本発明は、式(III’)の化合物:
Figure 2011526917
であって、
式中、XがClまたはFであり、そしてmが0または1であり;
がH、アルキルおよび置換アルキルから選択され;
がハロ、NH、OH、またはCHOHであり、そしてnが0または1であり;
がMeであり、そしてpが0または1であり;
およびZのうちの一方がCHであり、そしてZおよびZのうち他方がCAであり;
がNもしくはCHであるか、またはZはnが1である場合CXであってもよく;
がHまたは−C(O)Rであり;
そしてAがCOOH、OH、CHOH、NH、CONH、−SONH、−NHSOCF、テトラゾール、または式−L−Azの基であり、ここでLが−NR−、−C(O)−、−O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)−(CH、および−C(O)NR−(CH−からなる群より選択されるリンカーであり;ここで各々のrは独立して1〜3であり;
各々のRは独立してH、アルキルまたは置換アルキルであり;そして
Azは5〜7員の窒素含有複素環基またはヘテロアリール基である;
化合物を提供する。
上記の式(III)および(III’)の化合物のいくつかの実施形態では、mは0である。他の実施形態では、mは1である。
上記の式(III)および(III’)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0である。
上記の式(III)および(III’)の化合物のいくつかの実施形態では、ZはCAである。上記の式(III)および(III’)の化合物の他の実施形態では、ZはCAである。
上記の式(III)および(III’)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1であり、そしてZはCXである。式(III)および(III’)の化合物の他の実施形態では、ZはNである。式(III)および(III’)の化合物の他の実施形態では、Zは、CHである。
式(III)および(III’)の好ましい実施形態では、Rは、Hである。
式(III)のいくつかの実施形態では、Rは、Hである。いくつかの実施形態では、Rは、H、DおよびMeから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、H、D、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルおよびCHOHから選択される。
式(III’)のいくつかの実施形態では、Rは、Hである。いくつかの実施形態では、Rは、HおよびMeから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、H、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルおよびCHOHから選択される。
上記の式(III)および(III’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは基−L−Azである。式(III)のいくつかの実施形態では、Lは−NR−、−C(O)−、−O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRSO−、−SONR−、−NRC(O)−(CH、および−C(O)NR−(CH−からなる群より選択されるリンカーである。式(III)および(III’)のいくつかの実施形態では、Lは−NR−、−NRC(O)−、および−C(O)NR−からなる群より選択されるリンカーである。式(III)および(III’)の他のこのような実施態様では、Lは、−NRC(O)−(CH、および−C(O)NR−(CH−から選択され、各々のrは独立して1〜3である。
特定の実施形態では、式(III)の化合物は式(IIIa):
Figure 2011526917
を有し、
式中、mは0または1であり、そしてXはClまたはFであり;
は、H、Cl、OH、OMe、NH、NHMe、Me、およびFから選択され;
はH、DまたはMeであり;そして
RはH、Me、Et、またはイソプロピルである;
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型である。
特定の実施形態では、式(III’)の化合物は、式(IIIa’):
Figure 2011526917
を有し、
式中、mは0または1であり、そしてXはClまたはFであり;
は、H、Cl、OH、OMe、NH、NHMe、Me、およびFから選択され;
はHまたはMeであり;そして
RはH、Me、Et、またはイソプロピルである;
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩である。
式IIIaおよびIIIa’では、Xを有するフェニル環に結合されたアシル基はフェニル環上の任意の位置であってもよく;好ましくは、これは、フェニル−フラン連結結合に対してオルトではない。特定の実施形態では、アシル基は、Xに対してパラの位置(すなわち最も遠い位置)に結合される。特定の実施形態では、アシル基は式IIIaおよびIIIa’のフランに対してフェニル環を連結する結合に対してパラの位置(すなわち最も遠い位置)に結合される。式IIIaおよびIIIa’の化合物では、Xは時にH、FまたはClであってもよい。いくつかの実施形態では、RはMeまたはHであり、そして時にはMeが好ましい。これらの化合物の多くの実施形態では、Rは、Hである。式IIIaのいくつかの実施形態では、RはDである。式IIIaおよびIIIa’の化合物では、mは0であってもよく(Xが存在しない場合);またはmは1であってもよい(XがFまたはClである場合)。好ましくは、mは1である。
別の局面では、本発明は、式(IV)の化合物:
Figure 2011526917
であって、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
は、H、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
は、H、D、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNRの上の2つのRは、環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて、環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方がAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは標識型を提供する。
別の局面では、本発明は、式(IV’)の化合物:
Figure 2011526917
であって、
式中:
は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
は、H、アルキル、および置換アルキルから選択され;
は、H、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
はOまたはSであり;
はO、SまたはNRであり;
各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
そしてQはOZまたはNRZであり;
Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNRの上の2つのRは、環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて、環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
そしてRおよびZは、両方がAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、この環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
各々のqは独立して0、1または2である、化合物、
またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。
式(IV)および(IV’)の化合物のいくつかの実施形態では、YはOである。いくつかの実施形態では、RはH、Meまたは−C(=O)Rである。好ましい実施形態では、Rは、Hである。
いくつかの実施形態では、YはOである。他の実施形態では、YはSである。さらに他の実施形態では、YはNRである。
式(IV)のいくつかの実施形態では、RはH、D、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピル、またはCHOHである。特定の好ましい実施形態では、Rは、Hである。他の好ましい実施形態では、RはDである。
式(IV’)のいくつかの実施形態では、RはH、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピル、またはCHOHである。好ましい実施形態では、Rは、Hである。
式(IV)の化合物では、Rは、H、D、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択される。いくつかの実施形態ではRは、Hである。他の実施形態では、RはDである。他の実施形態では、RはFまたはOHである。さらなる実施形態では、Rはアルキルまたは置換アルキルである;時にはRはメチルである。式(IV)の特定の実施形態では、各々のRおよびRは、Hである。他の実施形態では、各々のRおよびRはDである。
式(IV’)の化合物では、Rは、H、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択される。いくつかの実施形態ではRは、Hである。他の実施形態では、RはFまたはOHである。さらなる実施形態では、Rはアルキルまたは置換アルキル;時にはRはメチルである。
式(IV)および(IV’)の前述の化合物のいくつかの実施形態では、WおよびWは各々独立してCHまたはCMeである。好ましい実施形態では、WおよびWの両方ともCHである。
前述の実施形態のいくつかでは、mは1である。mが1である場合、いくつかの実施形態ではXがハロである。
式(IV)および(IV’)では、W、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかがCであって、そしてArの結合点である。Arはこの環の1つの位置に結合されるので、W、WおよびWのうちの2つ以下がNであってもよく、そして好ましくはW、WおよびWのうちの多くとも1つはNであり、および他の2つは両方とも炭素である。いくつかの好ましい実施形態では、W、WおよびWは各々が炭素である。
いくつかの実施形態では、WはCであり、そしてWおよびWのうちの1つはNである。
前述の化合物では、時にはWはArの結合点である。これらの化合物の他の実施形態では、WはArの結合点である。好ましくは、WはCであり、およびArの結合点である。
前述の化合物のいくつかの実施形態では、Arはフェニルまたはピリジルまたはピラジニルであり、その各々は置換されてもよい。いくつかの実施形態では、Arは3−ピリジルであり;またはArはフェニルであり;またはArは2−ピラジニルである。
前述の化合物のいくつかの実施形態では、Aは、アミド結合を含む。前述の化合物のいくつかの実施形態では、Arは好ましくはフェニルまたは3−ピリジルである。好ましくは、Aは、ArがWまたはWに結合する点に対してメタまたはパラである位置でArに結合され、すなわち、AおよびW(またはW)はこのような実施態様において、環Arの隣接する原子で結合されない。
前述の実施形態のArは置換されてもよい。いくつかの実施形態では、ArはAに加えて、ハロ、アミノ、アルキル、およびヒドロキシルから選択される1つの基で置換される。
式(IV)の化合物では、AはCHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択される。前述の化合物のいくつかの実施形態では、Aは−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZであり、ここでRはHまたはMeである。Aが−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZである他の実施形態では、基AのRおよびZは一緒に連結されて、必要に応じて置換された環、例えば、必要に応じて置換されたピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリン、またはチオモルホリンを形成する。さらに他の実施形態では、Aは−NRZまたは−OZである。
上記の化合物のいくつかの実施形態では、Zは式−(CHZ’の基であり、ここでrは0、1、2、3または4であり、そしてZ’は−NRまたは5〜6員のヘテロアリールまたは複素環式環であって、環員として少なくとも1つのNを含み、および必要に応じて置換される。いくつかの実施形態では、Z’は1−ピロリジニル、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、2−ピラジニル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−ピペリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリニル、2−チアゾリニル、および2−チアゾリジニルである。
選択された実施態様では、本発明は、表1の化合物から選択される化合物を提供する。さらなる実施形態では,本発明は、本明細書に提供される表のうちのいずれか1つにおいて化合物から選択される化合物を提供する。
別の局面では、本発明は、PIMキナーゼまたはFlt3の過剰な活性に関連する状態を処置する方法を提供する。これらの状態としては癌が挙げられ;従って特定の実施形態では、本発明は、癌を処置する方法を提供し、この方法は、癌の処置の必要な被験体に対して、式(I)、(I’)、(II)、(II’)、(III)、(III’)、(IV)および/または(IV’)の上記のような化合物の有効量を投与する工程を包含する。特定の実施形態では、癌は、結腸癌、膵臓癌、前立腺癌、および白血病からなる群より選択される。特定の実施形態では、癌は急性骨髄性白血病である。場合によって、白血病は、不応性のAMLまたは変異したFlt3に関連するAMLであってもよい。
別の局面では、本発明は、医薬を製造するための方法を提供し、ここでこの医薬は、上記のような式のうちの1つの化合物を含む。
別の局面では、本発明は、少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤と混合された、上記の化合物のうちの少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物を提供する。好ましくは、この賦形剤(単数または複数)は、水、エタノールまたはDMSO以外に少なくとも1つの賦形剤を含む。
さらに別の局面では、本発明は、炎症または疼痛を処置する方法を提供し、この方法は、このような処置の必要な被験体に対して、上記の化合物の有効量を投与する工程を包含する。例えば、被験体において疼痛を処置するための方法が提供され、この方法は、本明細書に記載される化合物をその必要な被験体に対して、疼痛を処置するために有効な量で投与する工程を包含する。また、被験体において炎症を処置する方法も提供され、この方法は、本明細書に記載の化合物をその必要な被験体に対して、炎症を処置するのに有効な量で投与する工程を包含する。この被験体は、例えば、実験動物(例えば、げっ歯類、イヌ、ネコ、サル)であってもよいし、またはヒトであってもよい。炎症および疼痛に関連する状態としては限定するものではないが、酸の逆流、胸やけ、ざ瘡、アレルギーおよびアレルゲン過敏症、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、気管支炎、心臓炎、セリアック病、慢性疼痛、クローン病、肝硬変、大腸炎、痴呆、皮膚炎、糖尿病、ドライアイ、浮腫、肺気腫、湿疹、線維筋痛、胃腸炎、歯肉炎、心疾患、肝炎、高血圧、インスリン耐性、間質性膀胱炎、関節痛/関節炎/関節リウマチ、メタボリック・シンドローム(代謝症候群)(症候群X)、筋炎、腎炎、肥満、骨減少症、糸球体腎炎(GN)、若年性嚢胞性腎疾患、およびI型ネフロン癆(nephronophthisis)(NPHP)、骨粗鬆症、パーキンソン病、グアム−パーキンソン認知症(Guam−Parkinson dementia)、核上性麻痺(supranuclear palsy)、クッフス病(Kuf’s disease)、およびピック病、ならびに記憶障害、脳虚血、および統合失調症、歯周病、多発性動脈炎、多発性軟骨炎、乾癬、強皮症、副鼻腔炎、シェーグレン症候群、けいれん性結腸、全身性カンジタ症、腱炎、***、膣炎、炎症性癌(例えば、炎症性乳癌)などが挙げられる。
疼痛または炎症に対する本明細書の化合物の効果を決定およびモニタリングするための方法が公知である。例えば、実験動物におけるホルマリン刺激疼痛行動は、疼痛の処置を評価するために、本明細書に記載される化合物の投与後にモニターされ得る(例えば、Liら、Pain 115(1〜2):182〜90(2005))。また、炎症促進性分子(例えば、IL−8、GRO−α、MCP−1、TNFαおよびiNOS)の調整も、炎症の処置を評価するために本明細書に記載の化合物の投与後にモニターされ得る(例えば、Parharら、Int J Colorectal Dis.22(6):601〜9(2006))(例えば)。従って、また、本明細書の化合物が炎症または疼痛を低減するか否かを決定するための方法も提供され、この方法は、ある系と本明細書に記載の化合物とを、疼痛シグナルまたは炎症シグナルの活性を調整(例えば、阻害)するために有効な量で接触させる工程を包含する。
炎症または疼痛を軽減する化合物を特定するための方法も提供され、この方法は以下:ある系と式Iの化合物とを接触させる工程と;疼痛シグナルまたは炎症シグナルを検出する工程であって、これによってコントロール分子に対して疼痛シグナルを調整する化合物が疼痛の炎症を低減する化合物として特定される工程とを包含する。疼痛シグナルの非限定的な例は、ホルマリン刺激性の疼痛行動であり、炎症シグナルの例としては限定するものではないが、炎症促進性分子のレベルが挙げられる。従って、本発明は一部は、被験体において血管形成を調整するための方法、および被験体において異常な血管形成に関連する状態、増殖性糖尿病網膜症を処置するための方法に関する。
また、被験体における異常な免疫応答に関連する状態を処置するための方法であって、この方法は、その必要な被験体に対して、この状態を処置するために有効な量で本明細書に記載の化合物を投与する工程を包含する。異常な免疫応答によって特徴付けられる状態としては限定するものではないが、器官移植拒絶、喘息、自己免疫障害、例としては、関節リウマチ、多発性硬化症、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、混合性結合組織病(MCTD)、クローン病および潰瘍性大腸炎が挙げられる。特定の実施形態では、免疫応答は、本明細書の化合物を、mTOR経路のメンバーまたは関連の経路のメンバー(例えば、mTOR、PI3キナーゼ、AKT)の生物学的活性を調整(例えば、阻害)する分子と組み合わせて投与することによって調整され得る。特定の実施形態では、mTOR経路のメンバーまたは関連の経路のメンバーの生物学的活性を調整する分子はラパマイシンである。特定の実施形態では、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載の化合物を、mTOR経路のメンバーまたは関連の経路のメンバー、例えば、ラパマイシン(例えば)の生物学的活性を調整する分子と組み合わせて含む組成物である。
この化合物は、少なくとも1つのPIMキナーゼのインヒビターであって、それらは他のキナーゼよりも発揮する阻害が少ないが、PIM−1、PIM−2およびPIM−3のうちの1つ以上を阻害する選択的インヒビターである場合が多い。この目的のための他のキナーゼとしては、AST1、MST1、Abl、CDK2、EGFR、PDGFRa、MAPK、CK1g、PKD2、GSK3b、PKCa、JAK2、CK2、CDK1、c−RAF、mTOR、PDK1、およびPAK2が挙げられる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、IC50によって測定した場合、1つ以上のPIMキナーゼに対して、目的の任意の他のキナーゼに対してよりも少なくとも3倍活性である。
本明細書に記載の式の化合物は、描写される構造の互変異性体として存在してもよく、炭素−炭素二重結合について単一の異性体として存在しても、異性体の混合物として存在してもよい。いくつかの実施形態では、この化合物は、1つ以上の立体中心を含んでもよく、従って、エナンチオマーとして存在しても、またはジアステレオマーとして存在してもよい。それらはまた、回転異性体(回転性の異性体)として存在してもよく、ここで、アリール−アリール結合などの結合に対する回転は、2つの回転性の異性体が室温で分離可能で、および比較的安定であるように十分に妨げられている。本発明は、各々の互変異性体、異性体、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび回転性の異性体、ならびにそれらの混合物を包含する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、C−Cの二重結合に対してE立体配置であることが好ましく、このことはW−Wを含む環がオキシインドール環のC=Yの炭素原子に対する二重結合の反対側にある(すなわち、トランス立体配置である)ことを意味する。
本発明の化合物は、薬学的に受容可能な塩として調製できるようなイオン性の基を有してもよい。これらの塩は、無機の酸または有機の酸を含む酸付加塩であってもよく、または塩は、本発明の化合物の酸性型の場合には、無機または有機の塩基から調製されてもよい。適切な薬学的に受容可能な酸および塩基は、当該分野で周知である。薬学的に受容可能な塩を形成するために適切な酸の例としては、非排他的な例だが、塩酸、硫酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、リン酸、乳酸、コハク酸、安息香酸、クエン酸、酢酸または酒石酸が挙げられる。薬学的に受容可能な塩基付加塩を形成するための例示的な塩基としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、カフェイン、種々のアミンなどが挙げられる;他の対イオン、例えば、マグネシウム、亜鉛、カルシウムおよび鉄も用いられてもよい。適切な塩の調製のための方法は当該分野で十分確立されている。
本発明による化合物は必要に応じて標識型であってもよい。本明細書に記載される化合物の標識型としては、いくつかの分析技術によって検出可能であるように修飾されている化合物が挙げられる。本明細書に記載される化合物の代表的な標識型としては、1つ以上の原子が通常は自然に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられるという事実以外は、本明細書に提供される一般式に定義される化合物と同一である、同位体標識された化合物が挙げられる。本発明の化合物に組み込まれてもよい同位体の例としては、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、18F、99Tc、31P、34S、123Iおよび125Iなどで例示される、水素、炭素、窒素、酸素、リン、イオウ、フッ素、塩素、ヨウ素、臭素およびテクネチウムが挙げられる。このような標識された化合物は、当業者に公知の方法を用いて調製され得る。本発明の化合物およびこのような化合物の薬学的に受容可能な塩およびプロドラッグ(上述の同位体および/または他の原子の同位体を含む)は、本発明の範囲内である。他の適切な標識としては、放射性標識、蛍光標識、常磁性標識、重元素または希土類イオンが挙げられる。
本発明はまた、本発明の化合物のプロドラッグを提供する。プロドラッグとは、式(I)の化合物にインビボで容易に変換できる化合物を指す。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための従来の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」,編集H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
別の局面では、本発明は、PIM−1、PIM−2、および/またはPIM−3のインビボ活性を阻害する方法を提供し、この方法はこのような処置の必要な被験体に対して、治療上有効な量の式(I)もしくは(I’)の化合物もしくは塩、またはその薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の化合物は、本明細書に提供される実施例に示されるようにPIMキナーゼを阻害することが示されている。本明細書に提供される式の代表的な化合物は、PIMキナーゼに対する、および他のキナーゼに対するその有効性について試験されており、ならびにPIM−1、PIM−2、およびPIM−3のうちの少なくとも1つの有効なインヒビターであることが示されており;そして多くの場合には、それらはまた他のキナーゼに対して選択性である。
図1は、100を超えるキナーゼのパネルに対して式(III)の1つの化合物を試験した結果を示す。3つのPIMキナーゼを85%以上まで阻害した単一濃度(0.5μM)で試験した場合、パネル中のほとんどのキナーゼは50%未満まで阻害され、ASK1、MST1、Abl、CDK2、EGFR、PDGFRa、MAPK、CK1g、PKD2、GSK3b、PKCa、JAK2、CK2、CDK1、c−RAF、mTOR、PDK1、およびPAK2を含む1群の他のキナーゼの阻害は10%以下であった。ASK1およびMST1は、式(III)の化合物のこの濃度までは測定できるほど阻害されず、これは特に重要である、なぜならこれらのキナーゼの阻害は、予測できない副作用を生じ得るからである。O.Fedorov,ら、PNAS 104(51),20523〜28(Dec.2007)。従って、一局面では、本発明は、これらの他のキナーゼよりもPIMに選択性であるPIMキナーゼのインヒビターを提供する。式(III)の化合物は、図1に図示されるように、他のPIMキナーゼよりもPIM−1キナーゼに対して活性であり得;従って、本発明はまた、PIM−2またはPIM−3キナーゼよりもPIM−1キナーゼに選択性である化合物を提供する。
PIMキナーゼに対するそれらの示された活性に加えて、本発明の化合物は、細胞培養物中で増殖を阻害するかまたは癌細胞の死を生じることが示されている。本明細書に提供される式の代表的な化合物は、HCT116(結腸癌)、K−562(慢性骨髄性白血病),MV−4−11(急性骨髄性白血病),MiaPaca(膵臓癌)、PC3(前立腺癌)、およびTHP−1(急性骨髄性白血病)の細胞培養物における細胞増殖の有効なインヒビターであることが示されている。従って、これらの化合物は、癌の処置のために有用であることが示されている。理論によって束縛されることはないが、この抗癌活性は、PIMキナーゼの阻害に関連し、および本明細書に提供される式の化合物によるその阻害から生じると考えられる。
従って、なお別の局面では、本発明は、PIM−1、PIM−2、および/またはPIM−3によって直接または間接的に影響される未制御、異常および/または所望されない細胞活性に関連する疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法は、このような処置の必要な哺乳動物に対して、本明細書に提供される任意の式の化合物もしくは塩、またはその薬学的組成物の治療上有効な量を投与する工程を包含する。
PIMキナーゼに対するそれらの活性に加えて、本明細書に記載される化合物はまた、Flt3のインヒビターとして活性であり得る。Flt3のインヒビターは、不応性AMLを処置するための臨床的な有効性を示している。従って、別の局面では、本発明はまた、Flt3活性の過剰または所望されないレベルと関連する障害を処置するための化合物および組成物を提供する。特定の実施形態では、これらの化合物は、Smithらによって示されるように、再発性または不応性のAMLを有する患者を処置するために有用である。Smithらは、変異したFlt3が多くの不応性AML状態に関連すること、およびFlt3のインヒビターがこのような状態を処置するために有効であることを示した。いくつかの実施形態では、従って、本発明は、患者(被験体)がFlt3キナーゼの過剰な活性を有するか否か、または関与する癌が正常よりも活性化されている変異したFlt3キナーゼを含むか否かを決定することによって、処置について適切な患者を特定するというさらなる工程を包含する。
別の局面では、本発明は、細胞の増殖活性を阻害する方法を提供し、このような活性が所望されないかまたは過剰である場合、この方法は、1つの細胞または複数の細胞に対して有効量の本明細書に提供される式の1つの化合物もしくは塩、またはその薬学的な組成物を投与する工程を包含する。
さらに別の局面では、本発明は、癌を処置する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に提供される任意の式の化合物、または薬学的に受容可能な塩、またはこれらの式のうちの1つの化合物もしくは塩を含む薬学的組成物をこのような処置の必要な患者に投与する工程を包含する。
本発明のさらなる局面は、とりわけ、このような処置の必要な患者において、悪性腫瘍、例えば、卵巣癌、子宮頸癌、乳癌、結腸直腸癌、およびグリア芽細胞腫を処置する方法であって、式1の化合物もしくは塩、またはその薬学的組成物を投与することによる方法である。いくつかの実施形態では、悪性腫瘍は、結腸癌、膵臓癌、前立腺癌、および白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)および/または慢性骨髄性白血病(CML)から選択される。一実施形態では、本発明は、不応性AMLを処置する方法を提供する。
本発明の化合物および組成物は、本明細書にさらに記載されるように、単独で、または抗癌剤もしくは他の剤、例えば、緩和剤(癌を処置されている患者に対して一般に投与される)と組み合わせて用いられてもよい。
別の局面では、本発明は、炎症を処置するための方法であって、そのような処置の必要な被験体に対して、本明細書に記載されるように、有効量の本明細書に提供される式のうちの1つの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的組成物を投与する工程を包含する方法を提供する。
さらに別の局面では、本発明は、PIMキナーゼをインビトロで阻害する方法を提供する。この方法は、化合物または抗体がPIMキナーゼに対して結合することを評価するスクリーニングのために、すなわちアッセイのための標準として、もしくは置換アッセイにおける結合剤として用いられてもよいし、またはインビトロのアッセイ方法の機能を確認するために用いられてもよいし、または経路がPIMキナーゼを含むかその活性に依存している場合、全体的な活性のための経路を評価するために用いられるインビトロの混合物で無細胞においてPIMキナーゼの活性を低減または予防するために用いられてもよい。
別の局面では、本発明は、Flt3のインヒビターである化合物を提供する。これらの化合物およびこのような化合物を含む薬学的組成物は、炎症を含めて、Flt3の過剰な活性または望ましくない活性に関連する状態を処置するために有用である。従って、本発明はまた、炎症を処置する方法であって、このような処置の必要な被験体に対して、有効量の本明細書に提供される任意の式の化合物を投与する工程を包含する方法を提供する。この状態は、気道炎症障害であってもよく;一実施形態では、この状態は喘息である。
本発明の目的のための「被験体」としては、ヒトおよび他の動物、特に哺乳動物が挙げられる。従って、この方法は、ヒトの治療および獣医の適用の両方に適用可能である。特定の実施形態では、この被験体は哺乳動物であり、好ましい実施形態では、この被験体はヒトである。
本発明が本明細書に記載される式のうちの1つの化合物をある被験体に対して投与する工程を包含する場合、本発明はまた、このような処置の必要な被験体を特定する工程を包含し得る。癌の処置の必要な被験体を特定する方法は、当業者には公知である。これらの実施形態のいくつかでは、被験体とは癌の少なくとも1つの型を有すると診断されたヒトである。いくつかの実施形態では、この被験体は、癌について以前に処置されているヒトであり、そしていくつかの実施形態では、この被験体とは、癌について現在処置を受けているヒトである。
「治療上有効な量」または「有効量」とは本明細書において用いる場合、本発明の化合物のある量であって、被験体に投与された場合、その疾患の少なくとも1つの症状を寛解させる量である。これは例えば、癌細胞の増殖を減速もしくは停止させてもよいし、または細胞死を誘導してもよいし、そうでなければ癌細胞の数を減少させてもよい。「治療上有効な量」を構成する本発明の化合物の量は、その化合物、疾患の状態、およびその重篤度、処置されるべき患者の年齢および体重などに依存して変化する。治療上有効な量は、当業者の知識および本開示を考慮して当業者が慣用的に決定できる。治療上有効な量を決定するための方法は、既知の用量で処置を開始する工程と、治療効果が観察できるまでこの用量を調節する工程とを包含する。この調節工程は投薬量の増大であってもまたは減少であってもよく、代表的には、比較的低い初回用量からの投薬量の増大である。
「癌」とは、限定するものではないが以下を含む細胞増殖性の疾患状態を指す:心部:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞、未分化型小細胞、未分化型大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;胃腸管:食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫(Karposi’s sarcoma)、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛線腫、過誤腫、平滑筋腫);尿生殖;腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮細胞癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝臓癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(孤立性骨軟骨性外骨腫症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽細胞腫、神経膠腫、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科系:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(頚癌、前腫瘍子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣癌[漿液性胞嚢性腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、未分類型癌]、顆粒膜−莢膜細胞腫瘍、セルトーリ・ライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫]、卵管(癌腫)、血液学系:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、脊髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫(Karposi’s sarcoma)、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;ならびに副腎:神経芽細胞腫。従って、本明細書で示される「癌細胞」という用語には、上で特定した状態の任意の1つに罹患した細胞が包含される。
「処置する」および「処置すること」という用語は本明細書において用いる場合、疾患または状態の症状を改善、軽減、減少、および除去することを指す。本明細書に記載の候補分子または化合物は、処方物または医薬中で治療上有効な量であってもよく、これは例えば、特定の細胞(例えば、癌細胞)のアポトーシス、特定の細胞の増殖低減などの生物学的効果を導く場合もあるし、または疾患の症状もしくは状態を改善、軽減、減少、もしくは除去することにつながる場合もある量である。この用語は、細胞増殖速度を低下もしくは停止する(例えば、腫瘍成長を減速または停止する)、または増殖中の癌細胞の数を減少させる(例えば、腫瘍の一部または全部を除去する)ことを指す場合もある。
「処置すること」または「処置」とは、癌または細胞増殖障害に関して本明細書において用いる場合、ヒトでの疾患状態の処置を包含し、この疾患状態は、異常な、過剰なおよび/または所望されない細胞増殖によって特徴付けられ、ならびに以下の少なくとも1つを包含する:(i)その疾患状態がヒトで生じることを、特に、このようなヒトが疾患状態に対して罹りやすいが、まだその疾患を有しているとは診断されていない場合、防ぐこと;(ii)疾患状態を阻害すること、すなわち、その発達を阻止すること;(iii)新しい場所へのその疾患状態の伝播を阻害すること、例えば、腫瘍の転移を遅らせるかまたは阻止すること;および(iv)疾患状態を救済すること、すなわち、疾患状態の退行を生じること。
炎症状態に関して「処置すること」または「処置」とは、炎症が生じると予想される被験体における炎症の予防、または発赤、腫脹、これらに関連する疼痛もしくは体温上昇などの炎症の症状を有する、被験体における炎症の1つ以上の症状の程度もしくは期間の減少を包含する。
本明細書において用いられる「アポトーシス」という用語は、内因性の細胞自己破壊または自殺プログラムを指す。誘発刺激に応答して、細胞は細胞収縮、細胞膜の小疱形成、ならびに染色質濃縮および断片化を含む事象のカスケードを受ける。これらの事象は膜結合粒子のクラスター(アポトーシス小体)への細胞の変換を起こし、このクラスターはその後マクロファージに取り込まれる。
当該分野で公知のとおり、全身投与対局所送達、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食餌、投与時間、薬物相互作用および状態の重篤度について調節が必要である場合があり、ならびに当業者による慣用的な実験で解明可能である。
本発明の代表的な化合物は表1に示しており、この表は、その化合物のLC質量スペクトル分析で検出された分子イオンの質量、そのIC50(2μM以下でIC50を達成した化合物についてPIM−1キナーゼの阻害について);および単一のスクリーニングアッセイで試験した高用量(2μM)でのPIM−1キナーゼの阻害%を含む。表2〜8は、本発明の代表的な化合物についての細胞ベースの活性データを含む。本明細書にさらに記載されるとおり、これらの化合物はまた、Flt3を阻害し得る。図1はさらに、このような化合物が、他のPIMキナーゼのインヒビターとして活性であること、およびそれらが他のキナーゼの配列よりもPIMキナーゼに選択性であることを示す。
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以下の表(表2および表3)は、選択された化合物の細胞ベースのデータを示す。全てのデータはμMで報告される。
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以下は化合物の表(表4)であり、これには、細胞ベースのデータ、およびホスホFlt3およびホスホBADのデータを含む。全てのデータはμMである。
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以下の表(表5)は追加の細胞ベースのスクリーニングのデータを含む。全てのデータはμMで報告される。
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以下の表(表6)は選択された化合物についてPIM−2での活性についてのIC50のデータを示す。
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式(I)の化合物の例は、Flt3の活性なインヒビターであることが示された。表7は、例示的な化合物およびFlt3に対するそれらの活性を示す。
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処方物および投与方法
本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩の投与は、純粋な形態で、または適切な薬学的組成物中で、同様の有用性をもたらすための剤の任意の許容される投与方式を介して行われ得る。従って、投与は、例えば、経口的、経鼻的、非経口的(静脈内、筋肉内、または皮下)、局所的、経皮的、膣内、膀胱内、大槽内にまたは直腸内に、固体、半固体、ゲル、軟膏、凍結乾燥粉末、または液体剤形の形態で、例えば、錠剤、坐剤、丸剤、軟質の弾性および硬質のゼラチンカプセル、粉末、溶液、懸濁液またはエアロゾルなどのような形態で、好ましくは、正確な投薬量の簡易な投与に適切な単位剤形であってもよい。いくつかの実施形態では、この剤形は、筋肉内注射、皮下注射または静脈内注射などの注射による投与に適切な溶液である。このような剤形は、単回ボーラスもしくは注入で投与されてもよいし、またはデポー送達を用いるなど当該分野で公知の他の方法によって投与されてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成物は、ほぼ1週あたり1回投与される。いくつかの実施形態では、それらは、ほぼ1日に1回、または1日に少なくとも1回投与される。いくつかの実施形態では、この化合物および組成物は適切には、1日あたり2回以上の投薬中で投与されてもよい。投与のタイミングおよび頻度の選択、ならびに処置の期間の決定は一般には、当業者の水準の範囲内である。
本明細書に考察される薬学的組成物は、従来の薬学的なキャリアまたは賦形剤および本発明の化合物を活性因子として含む。代表的には、この組成物は、少なくとも1つの薬学的に受容可能なキャリアを含み、そしていくつかの実施形態では、このキャリアは水、DMSOおよびエタノール以外またはそれらに加えて賦形剤である。さらに、それらは、他の薬剤、薬学的な因子、キャリア、アジュバント、緩衝液などをふくんでもよい。アジュバントとしては、防腐剤、湿潤剤、懸濁剤、甘味剤、香味料、芳香剤、乳化剤および調剤が挙げられる。微生物の作用の防止は、種々の抗菌および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などによって保証され得る。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを含むことも所望され得る。注射用の医薬品形態の長期にわたる吸収は、吸収を遅らせる剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によって達成され得る。
所望される場合、本発明の薬学的組成物はまた、微量の補助剤、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝化剤、抗酸化剤など、例えば、クエン酸、モノオレイン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、ブチル化ヒドロキシトルエンなどを含んでもよい。
非経口注射に適した組成物は、生理学的に許容される滅菌水溶液または非水溶液、分散液、懸濁液またはエマルジョン、および滅菌注射溶液または分散液への再構成のための滅菌粉末を含んでもよい。適切な水性および非水性キャリア、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなど)、適切なそれらの混合物、植物油(例えばオリーブ油)および注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。
投与の1つの好ましい経路は経口であって、これには処置されるべき疾患状態の重篤度によって調節され得る従来の投与計画を用いる。
経口投与のための固形の剤形としては、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、および顆粒が挙げられる。その様な固形の剤形において、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な慣習的な賦形剤(またはキャリア)、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムまたは(a)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸;(b)結合剤、例えば、セルロース誘導体、デンプン、アルギネート(alignate)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアゴム;(c)保湿剤、例えばグリセロール;(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカのデンプン、アルギン酸、クロスカルメロースナトリウム、複合体シリケート、および炭酸ナトリウム、(e)溶液凝固遅延剤、例えばパラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、ステアリン酸マグネシウムなど、(h)吸着剤、例えば、カオリンおよびベントナイト、ならびに(i)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形のポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤、および丸剤に関して、この剤形は更に緩衝剤を含んでもよい。
上記の固体剤形は、当該分野で周知の腸溶コーティングなどのようなコーティングおよびシェルで調製されてもよい。それらは、制圧剤(pacifying agent)を含んでもよく、および腸管の特定の部分で活性な化合物(単数または複数)を遅延方式で放出するような組成物であってもよい。用いられ得る包埋された組成物の例は、ポリマー物質およびワックスである。活性な化合物はまた、必要に応じて、上述の賦形剤の1つ以上とともにマイクロカプセル化型であってもよい。
経口投与のための液体の剤形としては、薬学的に受容可能なエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。このような剤形は、例えば、本発明の化合物(単数または複数)またはその薬学的に受容可能な塩、および任意の薬学的なアジュバントを、キャリア、例えば、水、生理食塩水、水性のデキストロース、グリセロール、エタノールなど;可溶化剤、および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド;油、特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステル;またはこれらの物質の混合物などの中に溶解すること、分散することなどによって調製され、これよって溶液または懸濁液が形成される。
懸濁液は、この活性化合物に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微晶質セルロース、アルミニウムメタ水酸化物、ベントナイト、寒天およびトラガカントゴム、またはこれらの物質の混合物などを含んでもよい。
直腸投与のための組成物は、例えば本発明の化合物を、例えば、適切な非刺激性賦形剤または担体、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ワックスと混合させることにより調製することのできる坐剤であって、これは、常温では固体であるが、しかし体温では液体であり、したがって適切な体腔中にある間は融解して、その中に活性化合物を放出する坐剤である。
本発明の化合物の局所投与のための剤形としては、軟膏、粉末、噴霧薬および吸入薬が挙げられる。この活性成分は、滅菌条件下で、生理学的に許容可能なキャリアと、そして必要に応じて、任意の防腐剤、緩衝剤または噴射剤と混合される。眼用処方物、眼用軟膏、粉末および溶液も、本発明の範囲に含まれると考えられる。
一般的には、意図する投与方式によって、薬学的に受容可能な組成物は、約1重量%〜約99重量%の本発明の化合物(単数または複数)、またはその薬学的に受容可能な塩、および99重量%〜1重量%の適切な製剤賦形剤を含む。一例では、この組成物は、約5重量%〜約75重量%の本発明の化合物(単数または複数)またはその薬学的に受容可能な塩であり、残りは適切な製剤賦形剤である。固体剤形では、本明細書に記載される式の1つの化合物またはその薬学的に受容可能な塩は時に、10〜90%の固体剤形、または約20〜80%の固体剤形を含む。液体の剤形では、この化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、液体剤形の約1重量%〜約10重量%を含む場合が多い。
このような剤形の実際の調製方法は、当業者には公知であるかまたは明らかである;例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,第18版,(Mack Publishing Company, Easton,Pa.,1990)。投与する組成物は、全ての場合において、本発明の教示に従って、疾患状態の処置のために、治療上有効な量の本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む。
本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩は、種々の因子、例えば、使用される特定化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、全身健康状態、性別、食餌、投与方式および投与時間、***率、薬剤の組合せ、特定の病状の重症度、並びに治療を受けている宿主によって変化する治療上有効な量で投与される。本発明の化合物は、1日あたり約0.1〜約1,000mgの範囲の投与量レベルで患者に投与することができる。約70キログラムの体重を有する正常な成人に関しては、1日あたり体重1kgあたり約0.01〜約100mgの範囲の投与量が一例である。動物またはヒトへの投与のためには、上記の化合物の適切な投薬量は0.01〜15mg/kgである場合が多く、時には0.1〜10mg/kgである。いくつかの実施形態では、成人患者のために適切な本発明の化合物の投薬量は、1用量あたり1〜500mg、しばしば10〜300mgであり、投薬量は、1日あたり1〜4回投与されてもよい。投与レベルは、その状態の性質、薬物有効性、患者の状態、施術者の判定ならびに投与頻度および投与方式に依存するが、このようなパラメーターの最適化は、当業者の通常の水準内である。
しかし、用いられる特定の投薬量は、変化し得る。例えば、投薬量は、患者の要求、処置されている状態の重篤度、および用いられる化合物の薬理学的活性を含む多数の要因に依存し得る。特定の患者に最適の投薬量の決定は、当業者に周知である。
治療の組み合わせ
本発明の化合物および組成物は、抗癌剤または他の剤、例えば、癌について処置されている患者に対して代表的には投与される緩和剤と組み合わせて用いられてもよい。このような「抗癌剤」としては、例えば、古典的な化学療法剤、ならびに分子標的の治療剤、生物学的な治療剤、および放射性治療剤が挙げられる。
本発明の化合物または組成物が、別の剤に対して抗癌剤と組み合わせて用いられる場合、本発明は、例えば、同時、時差的(staggered)または交互の治療を提供する。従って、本発明の化合物は、抗癌剤と同時に、同じ薬学的組成物中で投与されてもよく;本発明の化合物は、抗癌剤と同時に、別々の薬学的組成物中で投与されてもよく;本発明の化合物は、抗癌剤の前に投与されてもよく、または抗癌剤は、本発明の化合物の前に、例えば、数秒、数分、数時間、数日または数週の時間間隔で投与されてもよい。
時差的な処置の例では、本発明の化合物での治療のコースは、抗癌剤での治療のコース後に投与してもよいし、または逆の順序の処置を用いてもよく、また各々の成分で二連以上の処置を用いてもよい。本発明の特定の実施例では、1つの成分、例えば、本発明の化合物または抗癌剤は、他の成分またはその誘導生成物が、哺乳動物の血流内に残ったままで、哺乳動物に投与される。例えば、式(I)〜(IV)の化合物は、血流中に抗癌剤もしくはその誘導生成物が残ったままで投与されてもよいし、または抗癌剤が、式(I)〜(IV)の化合物もしくはその誘導体が血流中に残ったままで投与されてもよい。他の実施例では、この第二の成分は、最初の成分またはその誘導体の全てまたはほとんどが哺乳動物の血流に残っているままで投与される。
本発明の化合物および抗癌剤は、同じ剤形で投与されてもよく、例えば、両方、静脈内溶液として、投与されてもよく、またはそれらは、異なる剤形で投与されてもよく、例えば、一方の化合物が局所的にそして他方が経口的に投与されてもよい。当業者は、剤のどのような組み合わせが、その薬物の特定の特徴および関与する癌に基づいて有用であるかを決定することができるであろう。
本発明の化合物と組み合わせて有用な抗癌剤としては、限定するものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドのような微小管阻害剤;白金配位錯体;ナイトロジェンマスタード、オキサザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソ尿素およびトリアゼンのようなアルキル化剤;アントラサイクリン、アクチノマイシンおよびブレオマイシンのような抗生物質;エピポドフィロトキシンのようなトポイソメラーゼIIインヒビター;プリンおよびピリミジンアナログならびに葉酸拮抗化合物のような代謝拮抗薬;カンプトテシンのようなトポイソメラーゼIインヒビター;ホルモンおよびホルモンアナログ;シグナル伝達経路インヒビター;非レセプターチロシンキナーゼ血管新生インヒビター;免疫療法薬;アポトーシス促進剤;ならびに細胞周期シグナル伝達インヒビターなどを含む、当業者に公知の任意の分類から選択される剤を挙げることができる。
微小管阻害剤または有糸***阻害剤は、細胞周期のM期または有糸***期の間、腫瘍細胞の微小管に対して代表的には活性な期特異的剤(phase specific agent)である。微小管阻害剤の例としては、限定するものではないが、ジテルペノイドおよびビンカアルカロイドが挙げられる。
天然原料由来のジテルペノイドは、細胞周期のG2/M期で作用すると考えられる期特異的抗癌剤である。ジテルペノイドは、このタンパク質と結合することによって微小管のp−チューブリンサブユニットを安定化させると考えられる。タンパク質の分解は、有糸***の停止および細胞死の続行を伴って阻害されると考えられる。
ジテルペノイドの例としては限定するものではないが、パクリタキセル、ドセタキセル、ラロタキセルおよびテセタキセルなどのタキサン類が挙げられる。パクリタキセルは、タイヘイヨウイチイTaxus brevifoliaから単離された天然ジテルペン生成物であり、注射液TAXOL(登録商標)として市販されている。ドセタキセルは、ヨーロッパイチイの針葉から抽出された天然の前駆物質、10−デアセチル−バッカチンIIIを用いて調製された任意量のパクリタキセルの半合成誘導体である。ドセタキセルは、TAXOTERE(登録商標)として注射可能な溶液として市販される。
ビンカアルカロイドは、ニチニチソウ由来の期特異的抗腫瘍剤である。ビンカアルカロイドは、チューブリンと特異的に結合することによって細胞周期のM期(有糸***)にて作用すると考えられる。結果として、結合したチューブリン分子は、微小管へと重合することはできない。有糸***は、***中期に停止され、細胞死の続行を伴うと考えられる。ビンカアルカロイドの例としては、限定するものではないが、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビンが挙げられる。ビンブラスチン、硫酸ビンカロイコブラスチンは、注射液としてVELBAN(登録商標)として市販されている。ビンクリスチン、ビンカロイコブラスチン、22−オキソ−硫酸塩は、注射液としてONCOVIN(登録商標)として市販されている。ビノレルビンは、酒石酸ビノレルビンの注射液(NAVELBINE(登録商標))として市販されており、半合成ビンカアルカロイド誘導体である。
白金配位錯体は、DNAと相互作用する期特異的ではない抗癌剤である。この白金錯体は、腫瘍細胞に侵入し、アクオ化を受け、DNAと鎖内および鎖間の架橋を形成して、腫瘍に対して有害な生物学的影響を及ぼす。白金ベースの配位錯体の例としては、限定するものではないが、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、および(SP−4−3)−(シス)−アンミンジクロロ−[2−メチルピリジン]白金(II)が挙げられる。シスプラチン、シス−ジアミンジクロロ白金は注射溶液としてPLATINOL(登録商標)として市販されている。カルボプラチン、白金、ジアンミン[1,1−シクロブタン−ジカルボキシレート(2−)−O,O’]は、注射液としてPARAPLATIN(登録商標)として市販されている。
アルキル化剤は、一般には期特異的ではない剤であり、および典型的には強い求電子試薬である。代表的には、アルキル化剤は、アルキル化によりホスフェート、アミノ、スルフヒドリル、ヒドロキシル、カルボキシルおよびイミダゾール基のようなDNA分子の求核部分を通じてDNAと共有結合を形成する。このようなアルキル化は核酸機能を破壊して細胞死へと導く。アルキル化剤の例としては、限定するものではないが、アルキルスルホナート、例えば、ブスルファン;エチレンイミンおよびメチルメラミン誘導体、例えば、アルトレタミンおよびチオテパ;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、シクロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、メルファランおよびウラムスチン;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、ロムスチン、およびストレプトゾシン;トリアゼンおよびイミダゾテトラジン、例えば、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾラミド、およびテモゾロミドが挙げられる。シクロホスファミド、2−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]テトラヒドロ−2H−1,3,2−オキサザホスホリン2−オキシド一水和物は、注射液または錠剤としてCYTOXAN(登録商標)として市販されている。メルファラン、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]−L−フェニルアラニンは、注射液または錠剤としてALKERAN(登録商標)として市販されている。クロラムブシル、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]ベンゼンブタン酸は、LEUKERAN(登録商標)錠剤として市販されている。ブスルファン、ジメタンスルホン酸1,4−ブタンジオールは、MYLERAN(登録商標)錠剤として市販されている。カルムスチン、1,3−[ビス(2−クロロエチル)−1−ニトロソ尿素は、BiCNU(登録商標)として凍結乾燥剤の単剤バイアルとして市販されている。5−(3,3−ジメチル−1−トリアゼノ)−イミダゾール−4−カルボキサミドは、DTIC−Dome(登録商標)として単剤バイアルとして市販されている。
抗腫瘍抗生物質は、DNAと結合するかまたはインターカレートすると考えられる期に非特異的な剤である。このような作用により安定なDNA複合体または鎖の破壊が生じ得、これが通常の核酸の機能を破壊して細胞死へと導く。抗腫瘍抗生物質剤の例としては、限定するものではないが、アントラサイクリン、例えば、ダウノルビシン(リポソームダウノルビシンを含む)、ドキソルビシン(リポソームドキソルビシンを含む)、エピルビシン、イダルビシン、およびヴァルルビシン(valrubicin);ストレプトミセス関連剤、例えば、ブレオマイシン、アクチノマイシン、ミトラマイシン、ミトマイシン、ポルフィロマイシン;ならびにミトキサントロンが挙げられる。Actinomycin Dとしても公知のダクチノマイシンは、注射液形のCOSMEGEN(登録商標)として市販されている。ダウノルビシン、(8S−cis−)−8−アセチル−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−a−L−リキソヘキソピラノシル)オキシ]−7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12−ナフタセンジオン塩酸塩は、リポソーム注射液形としてDAUNOXOME(登録商標)として、または注射液としてCERUBIDINE(登録商標)として市販されている。ドキソルビシン、(8S,10S)−10−[(3−アミノ−2,3,6−トリデオキシ−α−L−リキソヘキソピラノシル)オキシ]−8−グリコロイル,7,8,9,10−テトラヒドロ−6,8,11−トリヒドロキシ−1−メトキシ−5,12−ナフタセンジオン塩酸塩は、注射液形としてRUBEX(登録商標)またはADRIAMYCIN RDF(登録商標)として市販されている。ブレオマイシンは、ストレプトマイセス・ヴェルチシルス(Streptomyces verticillus)の株から単離された細胞障害性グリコペプチド系抗生物質の混合物であって、BLENOXANE(登録商標)として市販されている。
トポイソメラーゼIIインヒビターとしては、限定するものではないが、エピポドフィロトキシンが挙げられ、これは、マンドレイク植物由来の期特異的な抗腫瘍剤である。エピポドフィロトキシンは、代表的には、トポイソメラーゼIIおよびDNAとの三元複合体を形成してDNA鎖の破壊を引き起こすことによって、細胞周期のS期およびG2期において細胞に影響を及ぼす。この鎖の破壊は蓄積し、次いで細胞死が起こる。エピポドフィロトキシンの例としては限定するものではないが、エトポシド、テニポシドおよびアムサクリンが挙げられる。エトポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−エチリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液またはカプセル剤としてVePESID(登録商標)として市販されており、一般にはVP−16として公知である。テニポシド、4’−デメチル−エピポドフィロトキシン9[4,6−0−(R)−テニリデン−β−D−グルコピラノシド]は、注射液としてVUMON(登録商標)として市販されており、一般にはVM−26として公知である。
代謝拮抗性抗腫瘍剤は、DNA合成を阻害することによって、またはプリンもしくはピリミジン塩基合成を阻害してDNA合成を制限することによって、代表的には、細胞周期のS期(DNA合成)で作用する期特異的抗腫瘍剤である。その結果、S期は進行せず、次いで細胞死が起こる。代謝拮抗性剤としては、プリンアナログ類、例えば、フルダラビン、クラドリビン、クロロデオキシアデノシン、クロファラビン、メルカプトプリン、ペントスタチン、エリスロヒドロキシノニラデニン、リン酸フルダラビンおよびチオグアニン;ピリミジンアナログ類、例えば、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、シタラビン、アザシチジン、エダトレキセート、フロクスウリジンおよびトロキサシタビン;葉酸代謝拮抗薬、例えば、メトトレキセート、ペメトレキセド、ラルチトレキセドおよびトリメトレキセートが挙げられる。シタラビン、4−アミノ−1−p−D−アラビノフラノシル−2(1H)−ピリミジノンは、CYTOSAR−U(登録商標)として市販されており、一般的にAra−Cとして公知である。メルカプトプリン、1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオン一水和物は、PURINETHOL(登録商標)として市販されている。チオグアニン、2−アミノ−1,7−ジヒドロ−6H−プリン−6−チオンは、TABLOID(登録商標)として市販されている。ゲムシタビン、2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロシチジン一塩酸塩(p−異性体)は、GEMZAR(登録商標)として市販されている。
トポイソメラーゼIインヒビターはカンプトテシンおよびカンプトテシン誘導体を含む。トポイソメラーゼIインヒビターの例としては限定するものではないが、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン、ルビテカン、ベロテカン、および米国特許第6,063,923号;同第5,342,947号;同第5,559,235号;同第5,491,237号、および1997年11月24日に出願された係属中の米国特許出願第08/977,217号に記載されている7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−カンプトテシンの種々の光学型(すなわち、(R)、(S)または(R,S))が挙げられる。イリノテカンHCl、(4S)−4,11−ジエチル−4−ヒドロキシ−9−[(4−ピペリジノピペリジノ)カルボニルオキシ]−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)−ジオン塩酸塩は、注射液CAMPTOSAR(登録商標)として市販されている。イリノテカンは、その活性代謝産物8N−38と一緒に、トポイソメラーゼI−DNA複合体と結合するカンプトテシンの誘導体である。トポテカンHCl、(S)−10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロキシ−1H−ピラノ[3’,4’,6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14−(4H,12H)−ジオン一塩酸塩は、注射液HYCAMTIN(登録商標)として市販されている。
ホルモンおよびホルモンアナログは、ホルモン(単数または複数)と癌の増殖および/または増殖欠如との間に関係がある癌を処置するのに有用な化合物である。癌の処置に有用なホルモンおよびホルモンアナログの例としては、限定するものではないが、アンドロゲン、例えば、フルオキシメステロンおよびテストラクトン;抗アンドロゲン、例えば、ビカルタミド、シプロテロン、フルタミド、およびニルタミド;アロマターゼインヒビター、例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ホルメスタン、ボラゾールおよびレトラゾール;コルチコステロイド、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾンおよびプレドニソロン;エストロゲン、例えば、ジエチルスチルベストロール;抗エストロゲン、例えば、フルベストラント、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフェン、ドロロキシフェン、およびヨードキシフェン、ならびに米国特許第5,681,835号、同第5,877,219号および同第6,207,716号に記載されているもののような選択的エストロゲンレセプター修飾因子(SERMS);5α−リダクターゼ、例えば、フィナステリドおよびデュータステライド(dutasteride);黄体ホルモン(LH)および/または濾胞刺激ホルモン(FSH)の放出を刺激するゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)およびそのアナログ、例えば、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、例えば、ブセレリン、ゴセレリン、ロイプロリドおよびトリプトレリン;プロゲスチン、例えば、酢酸メドロキシプロゲステロンおよび酢酸メゲステロール;ならびに甲状腺ホルモン、例えば、レボチロキシンおよびリオチロニンが挙げられる。
シグナル伝達経路インヒビターは、細胞内変化、例えば、細胞の増殖または分化を引き起こす化学プロセスを遮断または阻害するインヒビターである。本発明において有用なシグナル伝達インヒビターとしては、例えば、レセプターチロシンキナーゼ、非レセプターチロシンキナーゼ、SH2/SH3ドメインブロッカー、セリン/トレオニンキナーゼ、ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ、ミオイノシトールシグナル伝達およびRasオンコジーンのインヒビターが挙げられる。
いくつかのタンパク質チロシンキナーゼは、細胞増殖の調節に関与している種々のタンパク質における特定のチロシル残基のリン酸化を触媒する。このようなタンパク質チロシンキナーゼはレセプターまたは非レセプターキナーゼとして大きく分類することができる。レセプターチロシンキナーゼは、細胞外リガンド結合ドメイン、膜貫通ドメインおよびチロシンキナーゼドメインを有する膜貫通タンパク質である。レセプターチロシンキナーゼは、細胞増殖の調節に関与しており、時には増殖因子レセプターと称される。
例えば、過剰発現または変異による、これらのキナーゼの多くの不適切な活性化または未制御の活性化は、未制御の細胞増殖を引き起こすことが示されている。したがって、このようなキナーゼの異常な活性は悪性の組織増殖と関連している。その結果、このようなキナーゼのインヒビターは癌処置方法をもたらすことができる。
増殖因子レセプターとしては、例えば、上皮増殖因子レセプター(EGFr)、血小板由来増殖因子レセプター(PDGFr)、erbB2、erbB4、血管内皮増殖因子レセプター(VEGFr)、イムノグロブリン様および上皮増殖因子ホモロジードメイン(TIE−2)を有するチロシンキナーゼ、インスリン増殖因子−I(IGFI)レセプター、マクロファージコロニー刺激因子(cfms)、BTK、ckit、cmet、線維芽細胞増殖因子(FGF)レセプター、Trkレセプター(TrkA、TrkBおよびTrkC)、エフリン(eph)レセプターならびにRETプロトオンコジーンが挙げられる。
増殖レセプターのいくつかのインヒビターは開発中であり、リガンドアンタゴニスト、抗体、チロシンキナーゼインヒビターおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドが挙げられる。増殖因子レセプター、および増殖因子レセプター機能を阻害する薬剤は、例えば、Kath, John C.,Exp.Opin.Ther.Patents(2000) 10(6):803〜818;Shawverら、Drug Discov.Today(1997)2(2):50〜63;およびLofts, F.J.ら、「Growth factor receptors as targets」,New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy,編集.Workman, Paul and Kerr,David,CRC press 1994,Londonに記載されている。レセプターチロシンキナーゼインヒビターの特異的な例としては、限定するものではないが、スニチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブおよびイマチニブが挙げられる。
増殖因子レセプターキナーゼではないチロシンキナーゼは、非レセプターチロシンキナーゼと称される。抗癌薬の標的または潜在的な標的である、本発明に有用な非レセプターチロシンキナーゼとしては、cSrc、Lck、Fyn、Yes、Jak、cAbl、FAK(接着斑キナーゼ)、Brutonsチロシンキナーゼ、およびBcr−Ablが挙げられる。このような非レセプターキナーゼ、および非レセプターチロシンキナーゼ機能を阻害する薬剤は、Sinh,S.およびCorey,S.J.,J.Hematotherapy&Stem Cell Res.(1999)8(5):465〜80;およびBolen,J.B.,Brugge,J.S.,Annual review of Immunology.(1997)15:371〜404に記載されている。
SH2/SH3ドメインブロッカーは、PI3−K p85サブユニット、Srcファミリーキナーゼ、アダプター分子(Shc、Crk、Nck、Grb2)およびRas−GAPを含めて種々の酵素またはアダプタータンパク質においてSH2またはSH3ドメイン結合を破壊する薬剤である。抗癌薬の標的としてのSH2/SH3ドメインは、Smithgall,T.E.J Pharmacol.Toxicol.Methods.(1995)34(3)125〜32に記載されている。セリン/トレオニンキナーゼのインヒビターとしては、Rafキナーゼ(rafk)、マイトジェンまたは細胞外調節キナーゼ(MEK)および細胞外調節キナーゼ(ERK)のブロッカーを含むMAPキナーゼカスケードブロッカー;ならびにPKC(α、β、γ、ε、μ、λ、ι、ζ)、IkBキナーゼファミリー(IKKa、IKKb)、PKBファミリーキナーゼ、AKTキナーゼファミリーメンバー、およびTGFβレセプターキナーゼのブロッカーを含むタンパク質キナーゼCファミリーメンバーブロッカーが挙げられる。このようなセリン/トレオニンキナーゼおよびそのインヒビターは、Yamamoto,T.,Taya,S.,Kaibuchi,K.,(1999),J.Biochemistry.(1999)126(5)799〜803;Brodt,P,Samani,A,&Navab,R.(2000),Biochem.Pharmacol.(2000)60.1101〜1107;Massague,J.,Weis−Garcia,F.,Cancer Surv.(1996)27:41〜64;Philip,P.A.,およびHarris,AL,Cancer Treat.Res.(1995)78:3〜27;Lackey,K.ら、Bioorg.Med.Chem.Letters,(2000)10(3)223〜226;米国特許第6,268,391号;およびMartinez−Lacaci,I.,ら、Int.J.Cancer(2000),88(1),44〜52に記載されている。PI3−キナーゼ、ATM、DNA−PKおよびKuのブロッカーを含めてホスファチジルイノシトール−3キナーゼファミリーメンバーのインヒビターもまた本発明において有用である。このようなキナーゼは、Abraham,RT.Current Opin.Immunol.(1996),8(3)412〜8;Canman,C.E.,Lim,D.S.,Oncogene(1998)17(25):3301〜8;Jackson,S.P.,Int.J.Biochem.Cell Biol.(1997)29(7):935〜8;およびZhong,H.ら、Cancer Res.(2000)60(6),1541〜5に考察されている。ホスホリパーゼCブロッカーおよびミオイノシトールアナログのようなミオイノシトールシグナル伝達インヒビターもまた本発明において有用である。このようなシグナルインヒビターは、Powis,G.,およびKozikowski A.,(1994)New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy 編集Paul WorkmanおよびDavid Kerr,CRC press 1994,Londonに記載されている。
別のグループのシグナル伝達経路インヒビターは、Rasオンコジーンのインヒビターである。このようなインヒビターとしては、ファルネシルトランスフェラーゼ、ゲラニル−ゲラニルトランスフェラーゼおよびCAAXプロテアーゼのインヒビター、ならびにアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムおよび免疫療法が挙げられる。このようなインヒビターは、野生型変異体rasを含有する細胞においてras活性化をブロックし、これによって抗増殖剤として作用することが示されている。Rasオンコジーンの阻害は、Scharovsky,O.G.,Rozados,V.R.,Gervasoni,SI,Matar,P.,J.Biomed.Sci.(2000)7(4)292〜8;Ashby,M.N.,Curr.Opin.Lipidol.(1998)9(2)99〜102;およびOliff,A.,BioChim.Biophys.Acta,(1999)1423(3):C19〜30に考察されている。
上記のように、レセプターキナーゼリガンド結合に対する抗体アンタゴニストはまた、シグナル伝達インヒビターとしても機能し得る。このグループのシグナル伝達経路インヒビターは、レセプターチロシンキナーゼの細胞外リガンド結合ドメインに対するヒト化抗体の使用を含む。例えば、Imclone C225 EGFR特異的抗体(Green,M.C.ら、Cancer Treat.Rev.,(2000),26(4):269〜286を参照);Herceptin(登録商標)erbB2抗体(Stern,DF,Breast Cancer Res.(2000)2(3),176〜183を参照);および2CB VEGFR2特異的抗体(Brekken,R.A.ら、Cancer Res.(2000)60(18),5117〜24を参照のこと)。
非レセプターキナーゼ血管新生インヒビターもまた本発明において用途を見出し得る。血管新生関連VEGFRおよびTIE2のインヒビターは、シグナル伝達インヒビターに関して上記にて考察されている(両者のレセプターはレセプターチロシンキナーゼである)。erbB2およびEGFRのインヒビターが血管新生、主に、VEGF発現を阻害することが示されているので、血管新生は一般にerbB2/EGFRシグナル伝達に関連している。したがって、erbB2/EGFRインヒビターと血管新生のインヒビターとの組み合わせが意味をなす。したがって、非レセプターチロシンキナーゼインヒビターは本発明のEGFR/erbB2インヒビターと組み合わせて用いてもよい。例えば、VEGFR(レセプターチロシンキナーゼ)を認識しないがリガンドと結合する抗VEGF抗体;血管新生を阻害するインテグリン(αvβ3)の低分子インヒビター;エンドスタチンおよびアンジオスタチン(非RTK)もまた、開示したerbファミリーインヒビターと組み合わせて有用であることを立証し得る。(Bruns CJら、Cancer Res.(2000),60(11):2926〜2935;Schreiber AB,Winkler ME,& Derynck R.,Science(1986)232(4755):1250〜53;Yen L.ら、Oncogene(2000)19:(31)3460〜9を参照のこと)。
免疫療法計画で用いられる薬剤はまた式(I)〜(IV)の化合物と組み合わせて有用であり得る。erbB2またはEGFRに対して免疫応答を生じさせるための多くの免疫学的ストラテジーがある。これらのストラテジーは一般に腫瘍ワクチン投与の分野におけるものである。免疫学的アプローチの効力は、低分子インヒビターを用いてerbB2/EGFRシグナル伝達経路の複合阻害により大きく増強される場合がある。erbB2/EGFRに対する免疫学的/腫瘍ワクチンアプローチの考察は、Reilly RTら、Cancer Res.(2000)60(13):3569〜76;およびChen Y,ら、Cancer Res.(1998)58(9):1965〜71に見出される。
アポトーシス促進計画で用いられる薬剤(例えば、bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチド)もまた本発明の組合せにおいて用いられ得る。Bcl−2ファミリーのタンパク質のメンバーはアポトーシスをブロックする。したがって、bcl−2の上方制御は化学療法剤耐性と関連している。上皮増殖因子(EGF)がbcl−2ファミリーの抗アポトーシスメンバーを刺激することが研究によって示されている。したがって、腫瘍におけるbcl−2の発現を下方制御するように設計されたストラテジーは、臨床的有用性を立証しており、現在、第II相/第III相の試験中である(すなわち、GentaのG3139 bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチド)。bcl−2に対してアンチセンスオリゴヌクレオチドストラテジーを用いるこのようなアポトーシス促進性ストラテジーは、Water JSら、J.Clin.Oncol.(2000)18(9):1812〜23;およびKitada Sら,Antisense Res.Dev.(1994)4(2):71〜9に考察されている。
細胞周期シグナル伝達インヒビターは、細胞周期の制御に関与する分子を阻害する。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)と称されるタンパク質キナーゼのファミリー、およびサイクリンと称されるタンパク質のファミリーとそれらとの相互作用は、真核生物細胞周期の進行を制御する。細胞周期の正常な進行には、種々のサイクリン/CDK複合体の協調的な活性化および不活性化が必要である。細胞周期シグナル伝達のいくつかのインヒビターが開発中である。例えば、CDK2、CDK4およびCDK6を包含するサイクリン依存性キナーゼならびにそれらのインヒビターの例は、例えば、Rosania GRおよびChang Y−T、Exp.Opin.Ther.Patents(2000)10(2):215〜30に記載されている。
他の分子標的剤としては、FKBP結合剤、例えば、免疫抑制性マクロライド系抗生物質、ラパマイシン;遺伝子治療剤、アンチセンス治療剤、および遺伝子発現修飾因子、例えば、レチノイドおよびレキシノイド、例えば、アダパレン、ベキサロテン、トランスレチノイン酸、9−シスレチノイン酸、およびN−(4ヒドロキシフェニル)レチナミド;表現型指向性治療剤(phenotype−directed therapy agents)、例としては:モノクローナル抗体、例えば、アレムツズマブ、ベバシズマズ、セツキシマブ、イブリツモマブチウキセタン、リツキシマブおよびトラスツズマブ;免疫毒素、例えば、ゲムツズマブオゾガマイシン、ラジオイムノコンジュゲート、例えば、131−トシツモマブ;および癌ワクチンが挙げられる。
種々の剤としては、アルトレタミン、三酸化ヒ素、硝酸ガリウム、ヒドロキシ尿素、ラバミゾール、ミトタン、オクトレオチド、プロカルバジン、スラミン、サリドマイド、光力学性化合物、例えば、メトキサレンおよびポルフィマーナトリウム、およびプロテアソームインヒビター、例えば、ボルテゾミブが挙げられる。
生物学的治療剤としては以下が挙げられる:インターフェロン、例えば、インターフェロン−u2aおよびインターフェロン−u2b、ならびにインターロイキン、例えば、アルデスロイキン、デニロイキンディフィチトクス(denileukin diftitox)、およびオプレルベキン(oprelvekin)。
癌細胞に対して作用することを意図するこれらの抗癌剤に加えて、以下を含む保護剤または補助剤の使用を含む併用療法も想定される:細胞保護剤、例えば、アミフォスチン(armifostine)、デクスラゾキサン(dexrazonxane)、およびメスナ(mesna)、ホスホン酸塩、例えば、パルミドロネートおよびゾレドロン酸、ならびに刺激因子、例えば、エポエチン、ダルベオペチン、フィルグラスチム、PEG−フィルグラスチムおよびサルグラモスチム。
以下の実施例は、本発明を例示するために提案されているが、本発明を限定するものではない。本明細書に提供される式の化合物は、入手可能な出発材料で開始して、公知の変換を用いてなされてもよい。このような化合物のための一般的な反応スキームは、本明細書に開示される特定の化合物を作製するために用いられた以下の実施例に例示されている。本発明の化合物は、従来の公知の方法によって試験されてもよく;例示的な方法は本明細書に提供される。これらの化合物の試験のために用いられるいくつかの細胞型としては以下が挙げられる:
・HCT116:Colon
・K−562:CML
・MV−4−11:AML
・MiaPaca:膵臓癌
・PC3:前立腺癌
・THP−1:AML
(実施例1)
化合物3の合成:一般的な縮合手順
Figure 2011526917
式1の公知であって、および容易に入手できるオキシインドールは、2のようなヘテロアリールアルデヒドと反応して、式3の中間体をもたらす;この反応は、アルコール溶媒中のピペリジンなどのアミンによって促進され得る。一般的な例としては、EtOH(4.0mL)中の、オキシインドール1(1.54mmol)、アルデヒド2(1.24mmol)およびピペリジン(1.52mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して所望の化合物3を得た。
(実施例2)
化合物4の合成:一般的なアリール化手順
Figure 2011526917
H2O/ジオキサン(5%,5mL)中の化合物3(0.41mmol)、アリールボロン酸(0.64mmol)、Cs2CO3(270mg、0.83mmol)およびPdCl2(dppf)(16mg、0.02mmol)の溶液を6時間加熱還流した。その反応混合物をH2O(150mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)を用いて抽出した。その有機層を、ブライン(100mL)を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥して、濃縮して所望の化合物4を得た。
(実施例3)
化合物4の合成:一般的な手順−アリール化に続いて縮合
Figure 2011526917
H2O/ジオキサン(5%,5mL)中の化合物1(0.64mmol)、アリールブロミド(0.41mmol)、Cs2CO3(270mg、0.83mmol)およびPdCl2(dppf)(16mg、0.02mmol)の溶液を6時間加熱還流した。その反応混合物を、H2O(150mL)を用いて希釈して、EtOAc(3×100mL)を用いて抽出した。その有機層をブライン(100mL)を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して所望の化合物2を得た。EtOH(2.0mL)中の化合物2(0.12mmol)、アルデヒド2(0.12mmol)およびピペリジン(0.12mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して所望の化合物4を得た。
(実施例4)
化合物3の合成:中間体を作製するための一般的な手順
Figure 2011526917
乾燥トルエン(150mL)中の5−アリールテトラゾール1(45mmol)およびエチル塩化オキサリル2(45mmol)を90分間還流する。その溶媒を真空中でエバポレートして、その残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチルが4:1(v/v))によって精製して、化合物3を得る。
(実施例5)
アリールテトラゾール2の合成:アリールテトラゾールを作製するための一般的な手順
Figure 2011526917
DMF(2mL)中の化合物1(0.13mmol)およびアジドトリメチルシラン(0.1mL、0.76mmol)、および塩化アンモニウム(21mg、0.39mmol)の溶液を90℃で3日間加熱した。その混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタンで希釈して、1NのHCl、水を用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過して濃縮した。その残渣をシリカゲル上で精製し(ジクロロメタンで溶出)所望の化合物2を得た。
(実施例6)
エステルからのアルデヒドの合成:一般的な手順
Figure 2011526917
化合物1(2.4mmol)を10mLの無水THF中に溶解し、次いで1.2mLの1M溶液のLiAlH4を、得られた溶液に0℃で添加した。その反応を室温で30分間継続した後、8mLの1NのHCLをその反応系に添加し、その混合物を減圧下で約8mLの容積まで濃縮し、その得られた濃縮物を、酢酸エチルを用いて抽出し、次いでその抽出物を減圧下で濃縮して、これによって相当するアルコールを得た。このアルコールを20mLの塩化メチレン中に溶解し、1g Molecular Sieves 4Aおよびクロロクロム酸ピリジニウム(0.63mmol)をこの溶液に0℃で添加し、その混合物を0℃で3時間撹拌し、その混合物をセライトのプラグを通過させ、その後に100mLのジエチルエーテルで溶出し、減圧下で濃縮して化合物2を得た。
(実施例7)
化合物3の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
EtOH(4.0mL)中のオキシインドール1(1.54mmol)、メチル3−(5−ホルミルフラン−3−イル)ベンゾエート2(350mg、1.24mmol)およびピペリジン(0.15mL、1.52mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して所望の化合物3を得た。
(実施例8)
化合物5の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
NMP(0.5mL)中の化合物3(0.06mmol)およびHOBt(16mg、0.14mmol)の溶液にEDCI(22mg、0.12mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いでアミン4(0.24mmol)、続いてDIEA(0.05mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、HO(10mL)を用いて希釈した。その混合物を、EtOAcを用いて抽出し、Na2SO4で乾燥して濃縮した。その粗生成物をRHPLCによって精製して、化合物5を得た。
(実施例9)
(E)−3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH(4.0mL)中のオキシインドール(205mg、1.54mmol)、メチル3−(5−ホルミルフラン−3−イル)ベンゾエート(350mg、1.24mmol)およびピペリジン(0.15mL、1.52mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゾエート(370mg)を得た。LCMS(ES):m/z 346[M+1]+。
(実施例10)
(E)−3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1イル)エチル)ベンズアミドの合成
Figure 2011526917
NMP(0.5mL)中の(E)−3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゾエート(20mg、0.06mmol)およびHOBt(16mg、0.14mmol)の溶液に、EDCI(22mg、0.12mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(0.05mL)、続いてDIEA(0.05mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、H2O(10mL)を用いて希釈した。その混合物をEtOAcを用いて抽出し(3×20mL)、Na2SO4で乾燥して濃縮した。その粗生成物をRHPLCによって精製して、(E)−3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミドを得た。LCMS(ES):m/z 463[M+1]+。
(実施例11)
(E)−3−(5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH(10mL)中のオキシインドール(400mg、2.4mmol)、メチル3−(5−ホルミルフラン−3−イル)ベンゾエート(518mg、2.4mmol)およびピペリジン(0.24mL、2.4mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−(5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(541mg)を得た。LCMS(ES):m/z 366[M+1]
(実施例12)
(E)−5−クロロ−3−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
DMF(2mL)中の(E)−3−(5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(541mg、1.48mmol)およびHOBt(400mg、2.96mmol)の溶液にEDCI(565mg、2.96mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで1−メチルホモピペラジン(0.734mL、5.92mmol)、続いてDIEA(1mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、HO(10mL)を用いて希釈した。その混合物をEtOAcを用いて抽出し、NaSOで乾燥して、濃縮した。その粗生成物を、ジクロロメタン中の2%メタノールで溶出する分取TLCによって精製して(E)−5−クロロ−3−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(ES):m/z 462[M+1]
(実施例13)
(E)−3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)ベンズアミドの合成
Figure 2011526917
実施例12と同じ手順
(実施例14)
(E)−3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)ベンズアミドの合成
Figure 2011526917
実施例12と同じ手順
(実施例15)
3−((3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
DMF(0.65mL、8.431mmol)中のPOCl3(0.60mL、7.08mmol)の溶液を室温で1時間攪拌した。その反応物を0℃まで冷却し、3−メチルフラン(490mg、5.97mmol)を滴下した。その混合物を0℃で1時間、40℃でさらに40分間攪拌した。その反応混合物をH2O(25mL)に注ぎ、中和して(Na2CO3)、EtOAc(25mL×5)を用いて抽出した。その有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮した。その粗生成物質を、EtOH(5mL)中のオキシインドール(800mg、6.02mmol)およびピペリジン(0.60mL、8.08mmol)を用いて3時間加熱還流した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の3−((3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(340mg)を得た。LCMS(ES):m/z 226[M+1]+。
(実施例16)
3−((5−ブロモ−3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
DMF(7.0mL)中の3−((3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(330mg、1.47mmol)の溶液に、DMF(1.0mL)中のNBS(265mg、1.49mmol)を0℃で添加した。その反応物を0℃で1時間攪拌し、HO(13mL)を添加した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の3−((5−ブロモ−3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(320mg)を得た。LCMS(ES):m/z 304[M+1]
(実施例17)
メチル3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゾエートの合成
Figure 2011526917
O/ジオキサン(5%,5mL)中の3−((5−ブロモ−3−メチルフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(125mg、0.41mmol)、3−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(115mg、0.64mmol)、CsCO(270mg、0.83mmol)およびPdCl(dppf)(16mg、0.02mmol)の溶液を、1時間加熱還流した。その反応混合物をHO(150mL)を用いて希釈し、EtOAc(3×100mL)を用いて抽出した。その有機層をブライン(100mL)を用いて洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して所望のメチル3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゾエートを得た。LCMS(ES):m/z 360[M+1]
(実施例18)
3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH(5.0mL)およびNaOH(3N,3.0mL)中のメチル3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゾエート(125mg、0.35mmol)の溶液を80℃で30分間加熱した。その反応混合物を室温まで冷却して、HCl(6N)を用いてpHを調節した(pH=4)。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(95mg)を得た。LCMS(ES):m/z 346[M+1]
(実施例19)
3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミドの合成
Figure 2011526917
DMF(0.5mL)中の3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(40mg、0.12mmol)およびHOBt(32mg、0.24mmol)の溶液にEDCI(46mg、0.24mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(0.05mL)、続いてDIEA(0.05mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、HO(10mL)を用いて希釈した。その混合物をEtOAc(3×20mL)を用いて抽出し、NaSOで乾燥して濃縮した。その粗生成物を分取TLC(5%/MeOH、1%のTEA/DCM)によって精製して、3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ベンズアミド(25mg)を得た。LCMS(ES):m/z 442[M+1]
(実施例20)
エチル5−(5−ホルミルフラン−2−イル)ニコチン酸エステルの合成
Figure 2011526917
O/ジオキサン(5%,10mL)中のエチル5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチン酸エステル(570mg、2.06mmol),5−ブロモフラン−2−カルバルデヒド(300mg、1.71mmol)、CsCO(1.125g、3.46mmol)およびPdCl(dppf)(65mg、0.09mmol)の溶液を15分間、加熱還流した。その反応混合物を室温まで冷却してHO(100mL)で希釈した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望のエチル5−(5−ホルミルフラン−2−イル)ニコチン酸エステル(420mg)を得た。LCMS(ES):m/z 246[M+1]
(実施例21)
(E)−エチル 5−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ニコチン酸エステルの合成
Figure 2011526917
EtOH(5.0mL)中のエチル5−(5−ホルミルフラン−2−イル)ニコチン酸エステル(235mg、0.96mmol)、5−クロロインドリン−2−オン(161mg、0.96mmol)、およびピペリジン(0.10mL、1.01mmol)の溶液を室温で2時間攪拌した。その沈殿物を濾過によって収集して、所望の粗生成物質を、EtOH(5mL)中のオキシインドール(800mg、6.02mmol)およびピペリジン(0.60mL、8.08mmol)とともに3時間加熱還流した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−エチル5−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ニコチン酸エステル(290mg)を得た。LCMS(ES):m/z 395[M+1]
(実施例22)
(E)−3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH(5.0mL)およびNaOH(3N,3.0mL)中の(E)−エチル5−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ニコチン酸エステル(280mg、0.71mmol)の溶液を80℃で30分間加熱した。その反応混合物を室温まで冷却して、HCl(6N)を用いてpHを調節した(pH=4)。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(260mg)を得た。LCMS(ES):m/z 367[M+1]
(実施例23)
(E)−5−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ニコチンアミドの合成
Figure 2011526917
NMP(0.5mL)中の(E)−3−(4−メチル−5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)安息香酸(20mg、0.06mmol)およびHOBt(16mg、0.14mmol)の溶液にEDCI(22mg、0.12mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(0.05mL)、続いてDIEA(0.05mL)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、HO(10mL)を用いて希釈した。その混合物をEtOAcを用いて抽出し(3×20mL)、NaSOで乾燥して、濃縮した。その粗生成物をRHPLCによって精製して、(E)−5−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)ニコチンアミドを得た。LCMS(ES):m/z 463[M+1]
(実施例24)
(E)−tert−ブチル3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニルカルバメートの合成
Figure 2011526917
EtOH(5.0mL)中のオキシインドール(235mg、1.76mmol)、tert−ブチル3−(5−ホルミルフラン−2−イル)フェニルカルバメート(500mg、1.74mmol)およびピペリジン(0.18mL、1.80mmol)の溶液を室温で一晩攪拌した。その得られた沈殿物を、濾過によって収集して、所望の(E)−tert−ブチル3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニルカルバメート(640mg)を得た。LCMS(ES):m/z 403[M+1]
(実施例25)
(E)−3−((5−(3−アミノフェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
HCl/ジオキサン(4M、3.0mL)中の(E)−tert−ブチル3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニルカルバメート(600mg、1.49mmol)の溶液を一晩攪拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−((5−(3−アミノフェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(503mg)を得た。LCMS(ES):m/z 303[M+1]
(実施例26)
(E)−3−クロロ−N−(3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニル)プロパンアミドの合成
Figure 2011526917
DCM(5.0mL)中の(E)−3−((5−(3−アミノフェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(80mg、0.26mmol)およびTEA(0.11mL、0.79mmol)の溶液に3−クロロプロパノイルクロライド(0.04mL、0.42mmol)を添加した。その反応物を20分間攪拌し、その沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−クロロ−N−(3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニル)プロパンアミドを得た。LCMS(ES):m/z 357[M+1−Cl]
(実施例27)
(E)−N−(3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニル)−3−(ピロリジン−1−イル)プロパンアミドの合成
Figure 2011526917
NMP(0.75mL)中の(E)−3−クロロ−N−(3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニル)プロパンアミド(25mg、0.06mmol)およびピロリジン(0.025mL)の溶液をマイクロ波中で加熱した(100℃、5分)。その反応混合物をRHPLCによって精製して、所望の(E)−N−(3−(5−((2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)フェニル)−3−(ピロリジン−1−イル)プロパンアミドを得た。LCMS(ES):m/z 428[M+1]
(実施例28)
メチル3−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエートの合成
Figure 2011526917
窒素を用いて15分間フラッシュした、水/ジオキサン(5%,20mL)中の1−(5−ブロモフラン−2−イル)エタノン(2g、10.58mmol)および炭酸セシウム(10.35g、31.74mmol)の溶液に3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(2.09g、11.64mmol)、続いて触媒PdCl(dppf)(379mg、0.519mmol)を添加した。その溶液を窒素下で3時間、加熱還流した(105℃)。室温まで冷却した後、この混合物に水(100mL)を添加した。濾過によって2.56gの黒色の粗生成物質を得た。ジクロロメタンで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによる精製によってメチル3−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエート(1.58g,6.19mmol、収率61%)を黄色の固体として得た。LCMS(ES):m/z 245[M+1]
(実施例29)
3−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸の合成
Figure 2011526917
エタノール(15mL)中のメチル3−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエート(1,50g、6.1mmol)の溶液、および水酸化ナトリウム(6N,3mL)を70℃で30分間加熱した。その反応混合物を室温まで冷却して、HCl(6N)を用いてpHを調節した(pH=4)。その得られた沈殿物を、濾過によって収集して所望の3−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸(1.10g、4.78mmol,収率77%)を黄色/緑色の固体として得た。LCMS(ES):m/z 231[M+1]
(実施例30)
1−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エタノンの合成
Figure 2011526917
DMF(10mL)中の3−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸(1.10g、4.78mmol)およびHOBt(1.29g、9.56mmol)の溶液に、EDCI(1.83g,9.56mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで1−メチルホモピペラジン(2.38mL、19.12mmol)、続いてDIEA(3.35mL、19.12mmol)を添加した。その反応混合物を室温で1時間撹拌し、HO(50mL)を用いて希釈した。その混合物をDCM(3×50mL)を用いて抽出し、NaSOで乾燥し濃縮して褐色の油状物を得た(1.70g)。LCMS(ES):m/z 442[M+1]
(実施例31)
(E)−5−クロロ−3−(1−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エチリデン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
トルエン(15mL)中の5−クロロオキシインドール(668mg、4mmol)、1−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エタノン(1.7gの油状物)およびピペリジン(394μL,4mmol)の溶液をDean−Starkレシーバーを用いて24時間加熱還流した。溶媒のエバポレーション後、シリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール勾配、0〜5%容積)による精製によって、(E)−5−クロロ−3−(1−(5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エチリデン)インドリン−2−オン(800mg)をE:Z混合物として得た。LCMS(ES):m/z 476[M+1]
(実施例32)
化合物3の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
化合物2は、Lidia De Lucaら、J.Org.Chem.2001,66,2534〜2537に記載のように合成できる。
THF(11mL)中の酸1(3.7mmol)の溶液に、室温で、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−[1,3,5]トリアジン(CDMT)(4.4mmol)およびN−メチルモルホリン(NMM)(11.1mmol)を添加した。攪拌の間に沈殿物が形成され、次いでN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.7mmol)を添加した。その混合物をさらに8時間攪拌し、次いで15mLの水を用いてクエンチし、7mLのジエチルエーテルを用いて2回抽出した。その合わせた有機相を15mLのNaCOの飽和溶液を用いて2回、続いて15mLの1NのHClおよびブラインの溶液を用いて洗浄した。その有機層を無水NaSOで乾燥して、溶媒のエバポレーション後に、化合物2を得た。THF(10mL)中の化合物2(2.5mmol)の溶液を室温でRMgBr(2.5mmol)のTHF溶液(11mL)に添加し、さらに0.5時間攪拌し、次いで水性の飽和NH4Clでクエンチして、10mLのジエチルエーテルを用いて2回抽出した。その合わせた有機相を15mLの飽和溶液のNaCOを用いて、続いて15mLの溶液1NのHClおよびブラインを用いて洗浄した。その有機層を無水NaSOで乾燥して、溶媒のエバポレーション後に、粗生成物3を得て、これをさらにフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
(実施例33A)
化合物3の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
トルエン(15mL)中の化合物2(4mmol)および化合物1(4mmol)およびピペリジン(394μL,4mmol)の溶液を、Dean−Starkレシーバーを用いて24時間加熱還流した。溶媒のエバポレーション後、シリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール勾配、0〜5%の容積)による精製によって化合物3を得た。
(実施例33B)
化合物3の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
トルエン(15mL)中の化合物2(4mmol)および化合物1(4mmol)およびピペリジン(394μL,4mmol)の溶液を、Dean−Starkレシーバーを用いて24時間加熱還流した。溶媒のエバポレーション後、シリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール勾配、0〜5%の容積)による精製によって化合物3を得た。
(実施例34)
オキシインドール4の合成:一般的な手順
Figure 2011526917
オキシインドール4は、上記のスキームに従ってTian−Ming Yangら、J.Comb.Chem.2007,9,86〜95に記載のとおり合成し得る。
30mLのTHF中の水素化ナトリウムの混合物に、20mLのTHF中の15mmolのジエチルマロン酸塩の溶液を滴下した。その反応混合物を室温でさらに1時間連続して攪拌した。次いで、化合物1(10mmol)を添加し、その混合物をさらに30分間室温で攪拌した。溶媒をエバポレートした後、水を添加した。その溶液を、2MのHClを用いてpH2〜3に中和し、次いで酢酸エチルを用いて抽出した。その有機層をブラインを用いて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して化合物3を得た。
50mLのエタノール中の30mmolの化合物3の溶液に、15当量の12MのHClを添加した。次いで、すずの粉末(5当量)を、強力に攪拌しながら部分的にかつ緩徐に添加した。すず粉末の添加の完了後、その反応混合物をさらに5時間還流した。次いで、その溶媒をエバポレートした。その溶液を攪拌し、40%のNaOHを用いて、その混合物のpHがほぼ7になるまで中和した。その混合物を濾過した。その水層を、酢酸エチルを用いて抽出した。その有機溶媒をブラインを用いて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲル上で精製して、オキシインドール4を得て、これは酢酸エチル/石油エーテル系によって溶出した。
(実施例35)
(E)−3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成:
Figure 2011526917
EtOH(10mL)中のオキシインドール2(2.4mmol)、化合物1(2.4mmol)およびピペリジン(0.24mL、2.4mmol)の溶液を室温で30分間撹拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の(E)−3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン)を得た。LCMS(ES):m/z 291[M+1]
(実施例36)
(E)−3−((5−(6−(3−(ジメチルアミノ)プロポキシ)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成:
Figure 2011526917
窒素を用いて15分間フラッシュした、水/ジオキサン(150μL/2mL)中の化合物1(50mg、0.173mmol)および炭酸セシウム(142mg)の溶液に、3−ボロン酸2(0.2mmol)、続いて触媒PdCl(dppf)(8mg)を添加した。その溶液を窒素下で3時間加熱還流した(105℃)。室温まで冷却した後、その混合物に水(100mL)を添加した。形成された固体を濾過によって単離し、ジクロロメタンで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによる精製によって化合物3を得た。LCMS(ES):m/z 390[M+1]
(実施例37)
(E)−3−((5−(6−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成:
Figure 2011526917
実施例36と同じ手順。
(実施例38)
7−ブロモ−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)キノリン−2−アミンの合成:
Figure 2011526917
0.5mLのジオキサン中の7−ブロモ−2−クロロキノリン1(107mg、0.44mmol)および2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン2(55.4mg、0.48mmol)に、p−トルエンスルホン酸(83mg)を添加した。その混合物を160℃でマイクロ波中で20分間加熱した。水を添加し、その化合物をジクロロメタンを用いて抽出し、その有機層をブラインを用いて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧下で濃縮し、粗生成物3を得た。
(実施例39)
3−((5−(2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)キノリン−7−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成:
Figure 2011526917
5mLのジオキサン中の7−ブロモ−N−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)キノリン−2−アミン(70mg、0.219mmol)5−ホルミルフラン−2−イルボロン酸(46mg、0.328mmol)および炭酸セシウム(214mg、0.656mmol)の溶液に、PdCl(dppf)(8mg、0.011mmol)を添加した。この溶液を窒素下で10時間、加熱還流した。LC/MSによるモニタリングによって、鈴木カップリングの完了が示された。
オキシインドール(44mg、0.328mmol)をこの溶液に添加して、これを室温で3時間攪拌した。この生成物を、水を添加することによって沈殿させ、濾過して60mgの褐色の固体を得た。3−((5−(2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチルアミノ)キノリン−7−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを、分取HPLC/MSによって精製した。LCMS(ES):m/z 451[M+1]
(実施例40)
メチル4−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエートの合成:
Figure 2011526917
窒素を用いて15分間フラッシュした、水/ジオキサン(5%,20mL)中の1−(5−ブロモフラン−2−イル)エタノン(963mg、5.09mmol)および炭酸セシウム(4.98g、15.27mmol)の溶液に、4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(1.01g、5.60mmol)を、続いて触媒PdCl(dppf)(186mg、0.255mmol)を添加した。その溶液を窒素下で16時間、加熱還流した(105℃)。室温まで冷却した後にその混合物に水(50mL)を添加した。濾過によって1.44gの黒色の粗生成物質を得た。ジクロロメタンで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによる精製によって、メチル4−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエート(580g、2.37mmol,47%の収率)を黄色の固体として得た。LCMS(ES):m/z 245[M+1]
(実施例41)
4−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸の合成:
Figure 2011526917
エタノール(5mL)中のメチル4−(5−アセチルフラン−2−イル)ベンゾエート(580mg、2.37mmol)の溶液、および水酸化ナトリウム(6N,1mL)を70℃で30分間加熱した。その反応混合物を室温まで冷却して、pHを、HCl(6N)を用いて調節した(pH=4)。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の4−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸(500mg、2.17mmol、91%の収率)を黄色/緑色の固体として得た。LCMS(ES):m/z 231[M+1]
(実施例42)
1−(5−(4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エタノンの合成:
Figure 2011526917
DMF(5mL)中の4−(5−アセチルフラン−2−イル)安息香酸(500g、2.17mmol)およびHOBt(587mg、4.35mmol)の溶液にEDCI(835mg、4.35mmol)を添加した。その反応物を室温で10分間撹拌し、次いで1−メチルホモピペラジン(1.08mL、8.69mmol)を、続いてDIEA(1.52mL、8.69mmol)を添加した。その反応混合物を室温で3時間攪拌し、HO(20mL)を用いて希釈した。その混合物をDCM(3×25mL)を用いて抽出し、水(2×25mL)、続いてブライン(25mL)を用いて洗浄し、NaSOで乾燥して、濃縮して褐色の油状物を得た(800mg)。LCMS(ES):m/z 442[M+1]
(実施例43)
5−クロロ−3−(1−(5−(4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エチリデン)インドリン−2−オンの合成:
Figure 2011526917
トルエン(10mL)中の5−クロロオキシインドール(362mg、2.17mmol),1−(5−(4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エタノン(800mgの油状物)およびピペリジン(214μL,2.17mmol)の溶液を、Dean−Starkレシーバーを用いて16時間加熱還流した。溶媒をエバポレーションした後、シリカカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中のメタノール勾配、0〜5%の容積)による精製によって、5−クロロ−3−(1−(5−(4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)エチリデン)インドリン−2−オン(200mg)をE:Z混合物として得た。LCMS(ES):m/z 476[M+1]
(実施例44)
5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イルボロン酸の合成
Figure 2011526917
EtOH(5.0mL)中の5−クロロオキシインドール(999mg、5.98mmol)、5−ホルミルフラン−2−ボロン酸(832mg、5.98mmol)およびピペリジン(0.59mL、5.98mmol)の溶液を、室温で90分間攪拌した。その得られた沈殿物を濾過によって収集して、所望の化合物(354mg)を得た。LCMS(ES):m/z 290[M+1]
(実施例45)
5−クロロ−3−((5−(6−クロロピラジン−2−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
O/ジオキサン(5%,5mL)中の前述の実施例由来の生成物(354mg、1.22mmol)、2,6−ジクロロピラジン(271mg、1.83mmol)、CsCO(1.196g、3.67mmol)およびPdCl(dppf)(44mg、0.06mmol)の溶液を一晩加熱還流した。その反応混合物を室温まで冷却して、HO(20mL)およびDCM(20mL)を用いて希釈した。そのDCM層を濃縮して、沈殿物を濾過によって収集した(81mg)。この水層中の残りの沈殿物をまた、濾過によって収集して、所望の化合物(245mg)を得た。LCMS(ES):m/z 358[M+1]
(実施例46)
5−クロロ−3−((5−(6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)ピラジン−2−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン(0.4mL)中の5−クロロ−3−((5−(6−クロロピラジン−2−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(80mg、0.224mmol)、N−メチルホモピペラジン(0.031ml、0.246mmol)、およびトリエチルアミン(0.035ml、0.246mmol)の溶液を、マイクロ波試験管中に調製した。その反応混合物を140℃で15分間マイクロ波にかけた。その溶液を水で希釈し、その沈殿物を濾過によって収集して、所望の生成物(40mg)を得た。その沈殿物をさらに、ジクロロメタン中の2%MeOHの分取TLCによって精製した。LCMS(ES):m/z 436[M+1]
(実施例47)
5−クロロ−3−((5−(6−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)ピラジン−2−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン(0.4mL)中の5−クロロ−3−((5−(6−クロロピラジン−2−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(80mg、0.224mmol)、(1−メチル−4−ピペリジニル)メタンアミン(32mg、0.246mmol)、およびトリエチルアミン(0.035ml、0.246mmol)の溶液を、マイクロ波試験管中で調製した。その反応混合物を140℃で15分間マイクロ波にかけた。その溶液を水を用いて希釈し、その沈殿物を濾過によって収集して、所望の生成物を得た(70mg)。その沈殿物をさらに、ジクロロメタン中の2%MeOHで溶出する分取TLCによって精製した。LCMS(ES):m/z 450[M+1]
(実施例48)
PIM−1アッセイ方法
以下の手順を用いて、本発明の化合物のPIM−1キナーゼ活性をアッセイした。PIM−1および他のPIMキナーゼをアッセイするための他の方法、ならびに図1の種々のキナーゼに対する活性についてアッセイするための方法は当該分野で公知である。
50ulの最終反応容積中で、組み換えPIM−1(1ng)を、12mMのMOPS pH7.0、0.4mMのEDTA、グリセロール1%、brij 35 0.002%、2−メルカプトエタノール0.02%、BSA0.2mg/ml、100uMのKKRNRTLTK、10mMの酢酸Mg、15uMのATP、[γ−33P−ATP](比活性が約500cpm/pmol)、DMSO4%および試験インヒビター化合物の必要濃度とともにインキュベートした。その反応物をマグネシウムATP混合物の添加によって開始した。23℃で40分のインキュベーション後、その反応物を100ulの0.75%のリン酸の添加によってクエンチし、その標識したペプチドをホスホセルロースフィルタープレートを通した濾過によって収集した。そのプレートを0.075%のリン酸(1ウェルあたり100ul)で4回洗浄し、次いで、シンチレーション液(1ウェルあたり20ul)の添加後、そのカウントをシンチレーションカウンターによって測定した。
(実施例49)
PIM−2アッセイ方法
DMSO(2ml)中に溶解して希釈した試験化合物を、10mlの5倍反応緩衝液(40mMのMOPS pH7.0、5mMのEDTA)、10mlの組み換えヒトPIM2溶液(希釈緩衝液(20mMのMOPS pH7.0;EDTA 1mM;5%グリセロール;0.01% Brij 35;0.1%;0.1%の2−メルカプトエタノール;1mg/mlのBSA)中に溶解した4ngのPIM−2)および8ulの水を含む反応混合物に添加した。反応は、10ulのATP溶液(49%(15mMのMgCl2;75uM ATP)1%([γ−33P]ATP:ストック1mCi/100μl;3000Ci/mmol(Perkin Elmer))および10ulの基質ペプチド溶液(RSRSSYPAGT,1mMの濃度で水に溶解した)の添加によって開始して、反応は、30℃で10分間維持した。その反応物を100ulの0.75%リン酸でクエンチし、次いでホスホセルロースフィルタープレート(Millipore,MSPH−N6B−50)に移してこれを通して濾過した。各々のウェルを0.75%のリン酸を用いて4回洗浄した後、シンチレーション液(20uL)を各々のウェルに添加して、残留の放射活性をWallac発光カウンターを用いて測定した。
(実施例50)
細胞増殖調整活性
Alamar Blue(アラマーブルー)色素(4℃で貯蔵、1ウェルあたり20ul)を用いる代表的な細胞増殖アッセイプロトコールを、本明細書において以降に記載する。
96ウェルプレートの設定および化合物の処理
a.細胞を分割してトリプシン処理する。
b.血球計数器を用いて細胞をカウントする。
c.100μlの培地中に1ウェルあたり4,000〜5,000個の細胞をプレートして、以下のプレートのレイアウトにしたがって96ウェルプレートに播種する。B10〜B12のウェルには細胞培養培地のみを添加する。B1〜B9のウェルには細胞はあるが、化合物は添加しない。
Figure 2011526917
d.上記のプレートのレイアウトに示される濃度で各々のウェルに100μlの2×薬物希釈物を添加する。同時に、コントロールのウェル(B10〜B12のウェル)に100μlの培地を添加する。総容積は200μl/ウェルである。
e.加湿インキュベーター中で、37℃、5%COで四(4)日間インキュベートする。
f.各々のウェルに20μlのAlamar Blue試薬を添加する。
g.加湿インキュベーター中で、37℃、5%COで四(4)日間インキュベートする。
h.マイクロプレートリーダーを用いて、544nmの励起波長および590nmの放射波長で蛍光を記録する。
このアッセイでは、細胞を約4日間、試験化合物とともに培養し、次いで色素を細胞に添加して、非減少色素の蛍光を約4時間後に検出する。種々のタイプの細胞をアッセイ中で利用してもよい(例えば、HCT−116ヒト結腸直腸癌腫細胞、PC−3ヒト前立腺癌細胞、およびMiaPacaヒト膵臓癌腫細胞)。
(実施例51)
インビトロアッセイにおける無細胞でのFLT−3キナーゼ活性の調整
FLT−3阻害は、20mMのHepes pH7.5、10mMのMgCl、1mMのEGTA、0.02%のBrij35、0.02mg/mlのBSA、0.1mMのNaVO、2mMのDTT、および1%のDMSOを含有する反応混合物中で10uMのATPを用いて、ペプチドEAIYAAPFAKKKの組み換えヒトFLT−3リン酸化の阻害を測定することによって決定した。
(実施例52)
標準的な放射測定のキナーゼアッセイにおけるタンパク質キナーゼ活性の調整
化合物を他のタンパク質キナーゼに対する活性についてさらに試験した。タンパク質キナーゼ阻害のIC50のデータは、目的のキナーゼによる33P標識基質タンパク質のフィルター結合を必要とする、各々の個々のキナーゼについての標準的な放射測定キナーゼアッセイを用いて決定した。各々のIC50値は、ある範囲の10の薬物濃度にまたがって決定した。反応条件は、World Wide Web URL upstate.com/discovery/services/ic50_profiler.q.から入手可能である。
(実施例53)
Figure 2011526917
メタノール(4ml)中の5−クロロ−3−((5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オン(24mg)に、水素化ホウ素ナトリウム(8mg)を添加した。その反応物を室温で5分間撹拌した。水を添加して、その生成物をジクロロメタンを用いて抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して5−クロロ−3−((5−(3−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチル)インドリン−2−オンをオレンジ色の粉末として得た。LCMS(ES):純度>95%,m/z 464[M+1]
(実施例54)
4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミドの合成
Figure 2011526917
EtOH中の4−(5−ホルミルフラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(30mg、0.120mmol)に5−クロロオキシインドール(20mg、0.120mmol)およびピペリジン(12μL、0.120mmol)を添加した。その混合物を70℃で数時間撹拌した。形成された固体を濾過によって単離して、風乾し、4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンンゼンスルホンアミドを得た。LC−MS(M+1=401)。
(実施例55)
メチル3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロベンゾエートの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(2850/150μL)の中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(150mg、0.466mmol)に、2−フルオロ−5−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(111mg、0.559mmol)およびCsCO(456mg、1.398mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでPdCldppf(17mg、0.023mmol)を添加した。その混合物を、マイクロ波中において110℃で40分間加熱した。水を添加し、形成された固体を濾過によって単離してメチル3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロベンゾエートを得た。LCMS(M+1=398)。
(実施例56)
メチル4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロベンゾエートの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(2850/150μL)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(150mg、0.466mmol)に対して、2−フルオロ−4−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(111mg、0.559mmol)およびCsCO(456mg、1.398mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでPdCldppf(17mg、0.023mmol)を添加した。その混合物を、マイクロ波中において110℃で40分間加熱した。水を添加して、形成された固体を濾過によって単離して、メチル4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロベンゾエートを得た。LCMS(M+1=398)。
(実施例57)
3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロ安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH中のメチル3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロベンゾエートに1.5mLの6MのNaOHを添加した。その混合物を室温で撹拌した。EtOHを減圧下で除去した。水をこの残りの固体に添加して、その混合物を超音波処理した。その固体を、濾過によって単離して、風乾し、3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロ安息香酸をナトリウム塩として得た。LCMS(M+1=384)。
(実施例58)
4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロ安息香酸の合成
Figure 2011526917
EtOH中のメチル4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロベンゾエートに1.5mLの6MのNaOHを添加した。その混合物を室温で撹拌した。EtOHを減圧下で除去した。水をこの残りの固体に添加し、その混合物を超音波処理した。その固体を濾過によって単離して、風乾し、4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロ安息香酸をナトリウム塩として得た。LCMS(M+1=384)。
(実施例59)
5−クロロ−3−((5−(2−フルオロ−5−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)−フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
DMF中の3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−4−フルオロ安息香酸(39mg、0.102mmol)にHBTU(58mg、0.153mmol)およびDIEA(53μL,0.306mmol)を添加した。その混合物を室温で撹拌し、次いで1−メチルホモピペラジン(16μL,0.122mmol)を添加して、室温で撹拌させた。形成された固体を濾過によって単離して、HPLCによって精製して5−クロロ−3−((5−(2−フルオロ−5−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=480)。
(実施例60)
5−クロロ−3−((5−(2−フルオロ−4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
DMF中の4−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)−3−フルオロ安息香酸(40mg、0.104mmol)にHBTU(60mg、0.157mmol)およびDIEA(55μL、0.313mmol)を添加した。その混合物を室温で撹拌し、次いで1−メチルホモピペラジン(16μL,0.125mmol)を添加して、室温で撹拌させた。形成された固体を濾過によって単離して、HPLCによって精製して5−クロロ−3−((5−(2−フルオロ−4−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−カルボニル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=480)。
(実施例61)
3−((5−(3−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
5mLのDMF/DMA中の3−(5−((5−クロロ−2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル)フラン−2−イル)ベンズアミド(100mg,0.275mmol)を80℃で2時間撹拌した。DMFをエバポレートして、AcOH(10mL)を添加した。ヒドラジン(1mL)を滴下して、その混合物を室温で10分間、次いで80℃で45分間撹拌した。水を添加して、その形成された固体を濾過によって単離して、減圧下で乾燥した。その生成物を分取TLC(DCM/MeOHが1%)によって精製した。LCMS(M+1)=389。
(実施例62)
5−クロロ−3−((5−(4−(3−モルホリノプロポキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)にCsCO(152mg、0.466mmol)および4−(3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)プロピル)モルホリン(65mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いで、マイクロ波中で120℃で20分間加熱した。その溶液を、水を用いて希釈して、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して5−クロロ−3−((5−(4−(3−モルホリノプロポキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=465)。
(実施例63)
5−クロロ−3−((5−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)にCsCO(152mg、0.466mmol)および4−(2−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)エチル)モルホリン(62mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでマイクロ波中において120℃で20分間加熱した。その溶液を、水を用いて希釈して、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して5−クロロ−3−((5−(3−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=451)。
(実施例64)
5−クロロ−3−((5−(4−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)にCsCO(152mg、0.466mmol)および4−(2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)エチル)モルホリン(62mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでマイクロ波中で120℃で20分間加熱した。その溶液を、水を用いて希釈して、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して、5−クロロ−3−((5−(4−(2−モルホリノエトキシ)フェニル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=451)。
(実施例65)
5−クロロ−3−((5−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)に対してCsCO(152mg、0.466mmol)およびN−(2−モルホリノエチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−アミン(62mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでマイクロ波中において120℃で20分間加熱した。その溶液を水を用いて希釈して、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して、5−クロロ−3−((5−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=451)。
(実施例66)
5−クロロ−3−((5−(6−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)に対してCsCO(152mg、0.466mmol)および1−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)ピペラジン(54mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでマイクロ波中において120℃で20分間加熱した。その溶液を、水を用いて希釈し、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して、5−クロロ−3−((5−(6−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=407)。
(実施例67)
5−クロロ−3−((5−(6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンの合成
Figure 2011526917
ジオキサン/水(5%水)中の3−((5−ブロモフラン−2−イル)メチレン)−5−クロロインドリン−2−オン(50mg、0.155mmol)に対してCsCO(152mg、0.466mmol)および6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イルボロン酸(34mg、0.186mmol)を添加した。その混合物を、窒素を用いて5分間脱気し、次いでマイクロ波中で120℃で20分間加熱した。その溶液を、水を用いて希釈し、形成された固体を濾過によって単離した。その固体をHPLCによって精製して、5−クロロ−3−((5−(6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル)フラン−2−イル)メチレン)インドリン−2−オンを得た。LCMS(M+1=366)。
(実施例68)
Figure 2011526917
化合物2は、実施例67に記載のように化合物1およびボロン酸の鈴木カップリング反応を介して調製し得る。以下は用いられ得るボロン酸の例である:
Figure 2011526917
(実施例69)
Figure 2011526917
以下は、化合物1を化合物2に還元するために用いられ得る方法である。
方法A:パールマン(Pearlman)の触媒を用いる還元。メタノール中の化合物1の溶液を、室温で1/2〜10時間パールマンの触媒上で水素化する。その触媒は、濾過によって除去して、メタノールでリンスして、その濾液を濃縮して還元生成物2を得た。
方法B:炭素上のパラジウムを用いる還元。2滴の酢酸を含むメタノール中の化合物1の溶液を炭素上のパラジウムで室温で一晩水素化する。その触媒を濾過によって除去し、メタノールでリンスして、その濾液を濃縮して還元生成物2を得た。
(実施例70)
以下は重水素化アナログの合成の代表例である:
Figure 2011526917
工程1は実施例16に記載のとおり行うことができる。
工程2は実施例7に記載のとおり行うことができる。
工程3は、鈴木反応については実施例17に記載されたとおり、続いて加水分解については実施例18に記載のとおり行うことができる。
工程4は、実施例8に記載のとおり行うことができる。
(実施例71)
Figure 2011526917
化合物2は、文献(Pojer、P.M.Tetrahedron Letters(1984),25:2507〜2508に記載のとおり、テトラヒドロフラン中での重水素化されたラネーニッケルとの還元反応によって化合物1から調製され得る。
(実施例72)
PIM−3アッセイ
PIM−3アッセイは、Milloporeで行った。以下は、Milloporeのプロトコールのガイドに記載されたアッセイである。25μLという最終反応容積で、Pim−3(h)(5〜10mU)を、8mMのMOPS(pH7.0)、0.2mMのEDTA、0.1%のTriton X−100、300μMのRSRHSSYPAGT、10mMの酢酸Mgおよび[g−33P−ATP](比活性が約500cpm/pmol、濃度は必要なとおり)とともにインキュベートする。その反応は、MgATPミックスの添加によって開始する。室温で40分間のインキュベーション後、その反応を、5μLの3%のリン酸溶液の添加によって停止する。次いで、10μLの反応物をP30フィルターマット上にスポットして、75mMのリン酸中で5分間3回、およびメタノール中で1回洗浄し、その後に乾燥およびシンチレーションカウントを行う。
以下の表(表8)は選択された化合物のPIM2およびPIM3のIC50を示す。
Figure 2011526917
(実施例73)
MV4−11異種移植片モデル
動物研究:式IIIの化合物を、急性リンパ球性白血病のMV4−11異種移植片モデルで評価した。腫瘍は、5〜7週齢の雌性無胸腺マウス(CrTac:Ncr−Foxn1nu)の右の脇腹の後ろへのMV4−11腫瘍細胞の皮下注射によって開始した。腫瘍が140±4.2mmの体積に達したとき、マウスを1群あたり10匹のマウスの群に無作為化および分けた。ビヒクル(5%のデキストロース/水)または式IIIの試験化合物を、口腔的な胃管栄養法によって毎日1回50、100および200mg/kg投与した。その投与計画は最初の10日間が毎日×10日で、続いて15日間は5−2−5の投与計画(1日1回×5日で処置なしを2日)であった。腫瘍体積および体重は週2回測定した。腫瘍容積は、ノギスで2つの方向で測定することによって決定し、以下の式を用いて算出した:腫瘍体積=(長さ×幅)/2。データを図2に中央値の腫瘍容積としてプロットした。

Claims (26)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2011526917
    であって、
    式中:
    は、H、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
    はH、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
    はOまたはSであり;
    はO、SまたはNRであり;
    各々のX、X、およびXは独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
    m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
    、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCは、HまたはXまたはArで置換されており、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
    Arは5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換されており;
    Aは、CHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
    ここでZはH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
    そしてQはOZまたはNRZであり;
    Rは独立してH、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して、5〜7員の環を形成し得、該環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
    そしてRおよびZは、両方ともAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、該環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
    各々のqは独立して0、1または2である;
    化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩。
  2. がOである、請求項1に記載の化合物。
  3. がHまたはMeである、請求項1に記載の化合物。
  4. がH、D、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルまたはCHOHである、請求項1に記載の化合物。
  5. およびWが各々独立してCHまたはCMeである、請求項1に記載の化合物。
  6. mが1であり、そしてXがハロである、請求項1に記載の化合物。
  7. がArの結合点である、請求項1に記載の化合物。
  8. がArの結合点である、請求項1に記載の化合物。
  9. Arがフェニルまたはピリジルであり、その各々が置換され得る、請求項1に記載の化合物。
  10. ArがAに加えて、ハロ、アミノ、アルキル、およびヒドロキシルから選択される1つの基で置換される、請求項9に記載の化合物。
  11. Aが−NR−C(O)Zまたは−C(=O)NRZであり、式中RがHもしくはMeであるか、またはRおよびZが必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、該環が置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよい、請求項1に記載の化合物。
  12. Zが一群の式−(CHZ’であり、式中rが0、1、2、3または4であり、そしてZ’が−NRまたは5〜6員のヘテロアリールまたは複素環であり少なくとも1つのNを環員として含み、および必要に応じて置換される、請求項11に記載の化合物。
  13. 前記化合物が式(II)の化合物:
    Figure 2011526917
    であり、
    式中、A、R、R、X、X、X、m、n、およびpが式(I)に定義されるとおりであり、
    そして各々のZ、Z、Z、ZおよびZは独立してCまたはNであり、ただしZ、Z、Z、ZおよびZのうちの2つ以下がNであり、そしてここで各々のCがCHもしくはCXであるか、またはAの結合点である;
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  14. Aが−C(=O)−NRZもしくは−NRC(O)Zであり、式中RがHもしくはMeであり、またはRおよびZが必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、該環が置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよい、請求項13に記載の化合物。
  15. mが1であり、そしてXがハロである、請求項13に記載の化合物。
  16. がC−Aである、請求項13に記載の化合物。
  17. がC−Aである、請求項13に記載の化合物。
  18. 式:
    Figure 2011526917
    の化合物であり、
    式中、XがClまたはFであり、そしてmが0または1であり;
    がハロ、NH、OH、またはCHOHであり、そしてnが0または1であり;
    がMeであり、そしてpが0または1であり;
    がH、D、Me、Et、シクロプロピル、イソプロピルまたはCHOHであり;
    およびZのうちの一方がCHであり、そしてZおよびZのうちの他方がCAであり;
    がNもしくはCHであるか、またはZはnが1である場合CXであってもよく;
    がHまたは−C(O)Rであり;
    AがCOOH、OH、CHOH、NH、CONH、−SONH、−NHSOCF、テトラゾール、または式−L−Azの基であり、式中Lが−NR−、−C(O)−、−O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRSO−、−SONR−、−NRC(O)−(CH、および−C(O)NR−(CH−からなる群より選択されるリンカーであり、各々のrは独立して1〜3であり;
    各々のRは独立してH、アルキルまたは置換アルキルであり;そして
    Azは5〜7員の窒素含有複素環基またはヘテロアリール基である;
    請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  19. 式(IIIa)の化合物:
    Figure 2011526917
    であって、
    式中、mが1であり、そしてXがClまたはFであり;
    がH、Cl、OH、OMe、NH、NHMe、Me、およびFから選択され;
    がH、DまたはMeであり;そして
    RがH、Me、Et、またはイソプロピルである;
    化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  20. 式(IV)の化合物:
    Figure 2011526917
    であって、
    式中:
    がH、アルキル、置換アルキル、−SONR、および−C(=O)Rから選択され;
    がH、D、アルキル、および置換アルキルから選択され;
    がH、D、F、OH、アルキル、および置換アルキルから選択され;
    がOまたはSであり;
    がO、SまたはNRであり;
    各々のX、X、およびXが独立してハロ、CN、CF、NO、アルキル、置換アルキル、OR、およびNR、COR、CONR、SOR、NSOR、NRCONR、およびNRC(O)ORから選択され;
    m、nおよびpは各々独立して0、1、または2を表し;
    、WおよびWは各々独立してCまたはNであり、ここで各々のCはHまたはXまたはArで置換され、ただしWまたはWのいずれかはArの結合点であり;
    Arが5〜10員の芳香族または複素環式芳香族基であり、必要に応じて(Xで置換され;
    AがCHQ、−O−Z、−NRZ、SOZ、SONRZ、NRSOZ、NR−C(O)Z、NRC(O)−OZ、NRC(O)−NRZ、NRC(O)−OZ、OC(O)NRZ、−C(=O)OZおよび−C(=O)NRZからなる群より選択され、
    ここでZがH、アルキル、置換アルキル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、アリール、または置換アリールであり、
    そしてQはOZまたはNRZであり;
    Rは独立して、H、アルキルまたは置換アルキルからなる群より各々の出現で選択され、そしてNR上の2つのRは環化して5〜7員の環を形成し得、該環は置換されてもよく、ならびに必要に応じて環員としてN、OおよびSから選択される1つの追加のヘテロ原子を含んでもよく、
    そしてRおよびZは、両方がAまたはQ上に存在する場合、必要に応じて環化して5〜7員の環を形成し得、該環は置換されてもよく、および環員として追加のO、NまたはSを含んでもよく;そして
    各々のqは独立して0、1または2である、
    化合物、またはその薬学的に受容可能な塩。
  21. 少なくとも1つの薬学的に受容可能な賦形剤と混合された請求項1に記載の式(I)の少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物。
  22. 癌を処置する方法であって、このような処置の必要な被験体に対して、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量を投与する工程を包含する方法。
  23. 前記癌が、結腸癌、膵臓癌、前立腺癌および白血病からなる群より選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記白血病が急性骨髄性白血病(AML)である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記白血病が、不応性AMLであるか、または該AMLが変異したFlt3に関連している、請求項24に記載の方法。
  26. 炎症を処置する方法であって、このような処置の必要な被験体に対して、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量を投与する工程を包含する方法。
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