JP2010189576A - シラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間の乾燥処理で残存有機溶媒量を低減でき、水分散性および溶解性も良好なシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒中、アルカリ存在下にて水溶性高分子化合物をカチオン化して、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーを調製するスラリー調製工程と、前記カチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理してシラン変性カチオン化高分子化合物を得るシラン処理工程と、前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度50〜120℃、真空度4.0〜53.3kPaにて処理する1次乾燥工程と、前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度105〜155℃、真空度2.0kPa以下にて処理する2次乾燥工程と、を有することを特徴とするシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理したシラン変性カチオン化高分子化合物の粉末の製造方法に関する。
カチオン化セルロースなどのカチオン化高分子化合物は、親水性、増粘性を有することから、増粘剤、接着剤、分散剤、乳化安定化剤など、種々の分野において幅広く利用されている。
これらの用途において、カチオン化高分子化合物は、一般的に、水、または水を含む混合溶媒(以下、水系溶媒ということがある。)に溶解して用いられるため、通常、溶解性を考慮して、粉末状〜微粒子状にして用いられている。
しかし、このような微粒子状のカチオン化高分子化合物は、水または水系溶媒への溶解性が非常に高いため、そのまま水または水系溶媒に投入した際に、各粒子の表面だけが水に濡れて溶解し、粒子同士が付着して塊、いわゆるママコが生成してしまう。一旦このママコが生成すると、カチオン化高分子化合物と水との接触面積が極度に減少するため、カチオン化高分子化合物を完全に溶解するのに時間がかかってしまい、工業プロセス上、問題となる。
このような問題に対し、ママコの発生を防止して溶解性を良好にするために、カチオン化高分子化合物をアミノシラン系化合物で処理してシラン変性カチオン化高分子化合物を得る製造方法が提案されている(特許文献1参照)。該製造方法においては、具体的には、カチオン化高分子化合物を、低級アルコール等の有機溶媒の存在下、アミノシラン系化合物と反応させ、乾燥することによりシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を製造している。
特開2007−211167号公報
上記特許文献1記載の製造方法により製造されるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末は、良好な水分散性・溶解性を有する。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記製造方法では、特定範囲の粒子径(106〜425μm)のシラン変性カチオン化高分子化合物粉末については良好な水分散性を得ることができるものの、それよりも広範囲の粒子径の粒子を含む場合、充分な水分散性が得られない問題があり、実用上、その改善が求められる。
さらに、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末には、乾燥処理を行っていても、有機溶媒が充分には除去されずに残留している問題もある。この問題は、臭気や取り扱い時の環境整備等の点から、その改善が求められる。
有機溶媒を除去すべく、温度を高くしたり、乾燥時間を長くすることが考えられる。しかし、乾燥温度を高くしても、残存有機溶媒量を低減することは難しく、また、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性や溶解性、色調等が悪化する問題も生じてしまう。また、乾燥時間を長くすることは、製造効率上、好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、短時間の乾燥処理で残存有機溶媒量を低減でき、水分散性および溶解性も良好なシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の条件での2段階の乾燥処理を行うことにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
上記課題を解決する本発明は、水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒中、アルカリ存在下にて水溶性高分子化合物をカチオン化して、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーを調製するスラリー調製工程と、
前記カチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理してシラン変性カチオン化高分子化合物を得るシラン処理工程と、
前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度50〜120℃、真空度4.0〜53.3kPaにて処理する1次乾燥工程と、
前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度105〜155℃、真空度2.0kPa以下にて処理する2次乾燥工程と、
を有することを特徴とするシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法である。
本発明によれば、短時間の乾燥処理で残存有機溶媒量を低減でき、水分散性および溶解性も良好なシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を製造できる。
本発明の製造方法は、水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒中、アルカリ存在下にて水溶性高分子化合物をカチオン化して、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーを調製するスラリー調製工程と、
前記カチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理してシラン変性カチオン化高分子化合物を得るシラン処理工程と、
前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度50〜120℃、真空度を4.0〜53.3kPaにて処理する1次乾燥工程と、
前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度105〜155℃、真空度を2.0kPa以下にて処理する2次乾燥工程と、を有する。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「真空度」は、絶対圧基準での圧力を示す。
また、本発明の製造方法は、任意に、上記以外の他の工程を有していてもよい。該他の工程としては、たとえば、以下の工程が挙げられる。
前記スラリー調製工程で調製したスラリーに酸を添加する工程(酸添加工程)。
前記スラリー調製工程後または酸添加工程後、得られたスラリーまたはそのケーキに対し、水相溶性有機溶媒を添加する工程(水相溶性有機溶媒添加工程)。
以下、各工程についてより詳細に説明する。
[スラリー調製工程]
本工程では、水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒中、アルカリ存在下にて水溶性高分子化合物をカチオン化して、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーを調製する。
ここで調製するカチオン化高分子化合物としては、特に制限はなく、公知のもののなかから適宜選択することができる。具体的には、たとえばカチオン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン化グアーガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化タラガム、カチオン化コラーゲン、カチオン化加水分解ケラチン、カチオン化加水分解シルク等が挙げられる。これらの中でも、本発明の有用性に優れる点、産業上の有用性の点などから、カチオン化セルロースが好ましい。
カチオン化高分子化合物のカチオン化度は、特に限定されず、最終的に得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の使用目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは0.3〜2.5質量%であり、0.5〜2.0質量%がより好ましい。該カチオン化度が0.3質量%以上であると、該カチオン化高分子化合物のカチオン性、ひいてはシラン変性カチオン化高分子化合物のカチオン性が向上し、その機能(増粘性等)が向上する。2.5質量%以下であると、該カチオン化高分子化合物とアミノシラン化合物との反応性が良好であり、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性も向上する。カチオン化高分子化合物のカチオン化度は、その製造時に用いるカチオン化剤の使用量等を調節することにより調節できる。
カチオン化高分子化合物のカチオン化度は、公知の測定方法により測定できる。たとえばカチオン化セルロースのカチオン化度は、該カチオン化セルロースのグルコース残基単位骨格当たりの窒素原子の割合を意味し、医薬部外品原料規格2006(薬事日報社)の塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースの頁に記載の方法により測定できる。該窒素原子は、カチオン化剤に由来するものである。
「水相溶性有機溶媒」は、水と当該有機溶媒とを、30℃の条件下、1:1(質量比)で混合した際に均一な溶液となる有機溶媒を意味する。
水相溶性有機溶媒としては、上記定義に当てはまるものであればよく、たとえば、炭素数1〜4のアルコール、アセトン等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、t−ブタノール等が挙げられる。これらの中で、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールが価格・安全性面から好ましい。
混合溶媒中の水の割合は、副反応を抑制し、カチオン化反応を効率よく進行させる観点から、12〜30質量%が好ましく、12〜20質量%がより好ましい。下限以上とすることでカチオン化反応をより効率よく進行させることができる。上限を超えると、生成したカチオン化高分子化合物や水溶性高分子化合物が水に溶解することによるゲル化が生じ、歩留まりや取り扱い性、製造性等が低下するおそれがある。
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物を挙げることができる。これらの中では、安価であることから、水酸化ナトリウムが好ましい。
水溶性高分子化合物は、2質量%の水溶液の20℃における粘度が5〜35,000mPa・sであるものが好ましい。該粘度は、B型粘度計で測定開始から1分後の粘度をいう。
水溶性高分子化合物の種類は、目的のカチオン化高分子化合物に応じて適宜選択すればよい。たとえばカチオン化高分子化合物がカチオン化セルロースである場合、水溶性高分子化合物としては、水溶性セルロースエーテルが好ましく用いられる。
水溶性セルロースエーテルとしては、たとえば、ヒドロキシアルキルセルロースエーテルが挙げられる。
ヒドロキシアルキルセルロースエーテルは、セルロースの水酸基に、置換基として、ヒドロキシアルキル基が結合したものである。該ヒドロキシアルキル基は、一般式−(A−O)Hで表される基である。式中、Aは、炭素数2〜3のアルキレン基であり、エチレン基またはプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数であり、該平均付加モル数は、水溶性セルロースエーテルのグルコース残基(単位骨格)1モルに対して、0.5〜3.5モルが好ましく、1〜2.5モルがより好ましい。
ヒドロキシアルキルセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキル基以外の置換基を有してもよい。該置換基としては、たとえば炭素数1〜3のアルキル基等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルセルロースエーテルとして、具体的にはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチル−ヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチル−ヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)、エチル−ヒドロキシエチルセルロース(EHEC)等が挙げられる。中でもHECが安価であり増粘剤等の用途に一般的に使用されるため好ましい。これらはいずれか1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
かかるヒドロキシアルキルセルロースエーテルは、市販のものを用いてもよく、合成してもよい。ヒドロキシアルキルセルロースエーテルは、たとえば、セルロースをアルカリ処理してアルカリセルロースとし、これにアルキレンオキサイドを反応させることにより合成できる。市販品として、住友精化製:HEC AL‐15、AH‐15、AX‐15、SW‐25F、SG‐25F、SY‐25Fおよびダイセル化学工業製:HECダイセル SE550、SE600、SE900などがある。
カチオン化は、前記混合溶媒中、アルカリ存在下にて、水溶性高分子化合物とカチオン化剤とを反応させることにより実施できる。
カチオン化剤としては、水溶性高分子化合物が有する活性水素、たとえば水溶性セルロースエーテルの水酸基の水素原子(活性水素)と反応して当該水溶性高分子化合物にカチオン性を与えるものであればよく、具体的には、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリメチルアンモニウムブロミド、グリシジルトリエチルアンモニウムブロミド等のグリシジルトリアルキルアンモニウムハライドや、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、メタクリロイルオキシエチレントリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどのアンモニウムハライド化合物が挙げられる。これらの中では、安価で反応性が高い観点から、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドが好ましい。
水溶性高分子化合物とカチオン化剤とは、たとえば、水溶性高分子化合物と前記混合溶媒とアルカリとを混合、撹拌した後、カチオン化剤を添加し、所定の反応温度とすることにより反応させることができる。
混合溶媒の使用量は、水溶性高分子化合物のカチオン化が局部的に進行することを回避する観点、および反応器の容積効率を高める観点から、水溶性高分子化合物100質量部に対して、200〜1500質量部が好ましく、300〜800質量部がより好ましい。
アルカリの使用量は、水溶性高分子化合物に対してアルカリの含有量が0.1〜10質量%となる量が好ましい。
カチオン化剤の使用量は、カチオン化高分子化合物の所望のカチオン化度、収率、経済性(使用量に見合う効果があるかどうか等)等を考慮して適宜設定すればよい。たとえば水溶性セルロースエーテルをカチオン化してカチオン化度0.3〜2.5質量%のカチオン化セルロースを得る場合、カチオン化剤の使用量は、水溶性セルロースエーテル中のグルコース残基単位骨格当たりに対して0.1〜1.4モルとなる量が好ましく、0.3〜1.2モルとなる量がより好ましい。
反応温度は、反応を促進させ、反応時間を短縮させる観点および反応が急激に進行するのを回避する観点から、通常、40〜60℃の範囲内であり、好ましくは45〜55℃である。
反応時間は、反応温度によって異なるので一概には決定することができないが、通常、2〜4時間程度である。
[酸添加工程]
上記スラリー調製工程後、シラン処理工程を行う前に、得られたスラリーに酸を添加する酸添加工程を行ってもよい。本工程を行うことにより、最終的に得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を水溶液とした際のpHを調整できる。
ただし本発明において、酸添加工程は必ずしも必要ではなく、酸添加工程を行わなくてもよい。従来、カチオン化セルロースの水分散性を向上させる手法の1つとして、グリオキザール処理が知られている。グリオキザール処理を行うと、グリオキザールとカチオン化セルロースとがヘミアセタール結合により架橋し、疎水性が高まる。この架橋は、アルカリや熱により加水分解するため、グリオキサール処理の際には、酸を添加し、反応系内を酸性にすることが必須となる。一方、本発明におけるアミノシラン化合物による処理の場合、アルカリ条件下で反応が良好に進行し、生成物の安定性も良好であるため、酸添加工程を行わなくても、水分散性、溶解性等の良好なシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を製造できる。
酸添加工程に用いる酸としては、前記カチオン化の際に用いたアルカリを中和し得るものであればよく、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等の強酸、及び酢酸、リン酸等の弱酸を挙げることができる。これらの中では、安価であることから、塩酸、硫酸、硝酸が好ましい。
酸の使用量は、特に限定されず、酸添加後のスラリーのpHを考慮して適宜調整すればよい。
酸添加後のスラリーのpHは、最終的に得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を水溶液とした際のpHを考慮すると、25℃の条件下で、2.0〜6.0が好ましく、3.5〜5.5がより好ましい。
酸を添加した場合、得られるスラリー中には、中和により生成した塩が含まれる。そのため、酸の添加後、アミノシラン化合物による処理を行う前に、この塩を洗浄除去する精製処理を行ってもよい。
該精製処理を行う場合、中和塩を除去効率の観点から、水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましく、特に、水分量が15〜30質量%程度の水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましい。
[水相溶性有機溶媒添加工程]
上記スラリー調製工程後または酸添加工程後のスラリー中には、カチオン化高分子化合物とともに、カチオン化時に使用した水が残存しており、該スラリー中に含まれる全溶媒(母液)中の水分、つまりカチオン化高分子化合物と接触する全溶媒中の水分は、通常、12〜30質量%である。該全溶媒中の水分は、該スラリーを脱液してケーキとした場合でも、ほぼ同じである。
そのため、前記全溶媒中の水分を低減させる目的で、前記スラリー調製工程後、または酸添加工程後、シラン処理工程を行う前に、得られたスラリーまたはそのケーキに対し、水相溶性有機溶媒を添加する水相溶性有機溶媒添加工程を行ってもよい。該水分を低減することにより、生産性の向上やハンドリング向上の効果が期待できる。
ただし本発明において、水相溶性有機溶媒添加工程は必ずしも必要ではなく、水相溶性有機溶媒添加工程を行わなくてもよい。該工程を行わない場合でも、水分散性、溶解性等の良好なシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を得ることができる。
水相溶性有機溶媒としては、前記カチオン化の際に用いる水相溶性有機溶媒として挙げたものと同様のものが挙げられる。該水相溶性有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、水相溶性有機溶媒は、水との混合溶媒として添加してもよい。この場合、該混合溶媒中の水の割合は、当該混合溶媒を添加した後のカチオン化高分子化合物のスラリーまたはケーキ中に含まれる全溶媒(母液)中の水分が、添加前よりも少なくなる範囲であればよく、当該混合溶媒を添加するスラリーまたはケーキ中の水分量に応じて適宜選択すればよい。
水相溶性有機溶媒添加工程を行う場合、水相溶性有機溶媒または前記混合溶媒の添加後の全溶媒中の水分は、10質量%以下が好ましく、2〜7質量%がより好ましい。
水相溶性有機溶媒添加処理の実施方法として、具体的には、以下の方法(1)、(2)等が挙げられる。
方法(1):前記スラリーに対して水相溶性有機溶媒または水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒を添加して混合する方法。
方法(2):前記スラリーの脱液処理を行い、得られたケーキに水相溶性有機溶媒、または水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒を添加する方法。
方法(1)において、水相溶性有機溶媒または混合溶媒は、添加後のスラリーに含まれる全溶媒(母液)中の水分が所望の値となるように添加すればよい。
方法(2)において、脱液処理方法は特に限定されず、ろ過や遠心分離などの従来公知の固液分離方法を利用できる。たとえば、濾布を用いて遠心脱液機を使用することにより実施できる。
このときの脱液処理は、ケーキ中の固形分が30〜90質量%となるように行うことが好ましい。該固形分量は、1gのケーキを105℃、2時間乾燥させて、その前後の差分量から算出する。
方法(2)において、得られたケーキに水相溶性有機溶媒、または水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒を添加する方法としては、以下の方法(2a)、(2b)等が挙げられる。
方法(2a):得られたケーキを水相溶性有機溶媒または混合溶媒中に再分散させてスラリーとする方法。
方法(2b):得られたケーキ上に水相溶性有機溶媒または混合溶媒をシャワーする方法。
方法(2a)において、水相溶性有機溶媒または混合溶媒の使用量は、再分散後のスラリーに含まれる全溶媒(母液)中の水分が所望の値となるように適宜設定すればよい。
方法(2b)のようにシャワーによりケーキの処理を行なう場合は、最終的にケーキに含まれる母液中の水分が所望の値となるまでシャワーすればよい。
シャワーによりケーキの処理を行なう場合は、ケーキをベルトコンベアなどにのせて、その上にシャワーをする連続的な処理方法もとることができる。
前記「全溶媒中の水分」は、たとえばスラリーを静置または遠心分離し、その上澄みを採取して水分を測定する方法、水相溶性有機溶媒または混合溶媒添加後のスラリーまたはケーキの脱液処理を行い、脱液した液中の水分を測定する等により確認できる。
液中の水分量は、カールフィッシャー法により、市販の水分測定装置、たとえば平沼産業株式会社製、微量水分測定装置AQV−7等を使用して測定できる。
水相溶性有機溶媒添加工程は、カチオン化高分子化合物の精製処理を兼ねることもできる。たとえば前記酸添加工程を行った場合、得られるスラリー中には、上述したように、中和により生成した塩が含まれるが、本工程を行うことにより、この塩を洗浄除去できる。
ただし、本工程に水相溶性有機溶媒を用いると、または水分量が少ない混合溶媒を用いると、中和塩の除去効率が低下し、得られるカチオン化高分子化合物中に中和塩が残存するおそれがある。そのため、酸添加工程を行った場合は、中和塩の除去効率の観点から、本工程の前に、別途、水分量が15〜30質量%程度の水溶性有機溶媒と水との混合溶媒を用いて、カチオン化高分子化合物の精製処理(洗浄)を行うことが好ましい。
上記のようにして調製した、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーまたはそのケーキは、そのままシラン処理工程に用いてもよく、該シラン処理工程の前に脱液処理を施してもよい。
脱液処理方法は特に限定されず、ろ過や遠心分離などの従来公知の固液分離方法を利用できる。たとえば、濾布を用いて遠心脱液機を使用することにより実施できる。
このときの脱液処理は、得られるケーキ中の固形分が30〜90質量%となるように行うことが好ましい。該固形分量は、1gのケーキを105℃、2時間乾燥させて、その前後の差分量から算出する。
[シラン処理工程]
シラン処理工程では、上記のようにして得られたスラリーまたはそのケーキに含まれるカチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理(シラン処理)してシラン変性カチオン化高分子化合物を得る。
シラン処理方法としては、特に制限はなく、目的に応じ、従来のシラン処理方法を利用できる。
ただし、シラン処理を行う前に、前記水相溶性有機溶媒添加工程を行った場合は、該工程による効果を損なわないために、カチオン化高分子化合物を、水分10質量%超の溶媒(水の割合が10質量%以上の混合溶媒等)とは接触させずシラン処理を行うことが好ましい。
好ましいシラン処理方法としては、前記カチオン化高分子化合物のスラリーまたはそのケーキに対し、アミノシラン化合物を、スプレーなどで噴霧する等により添加し、反応させる方法が挙げられる。この場合、均一にシラン処理を行なうために、アミノシラン化合物を添加後に攪拌を行なうことが好ましい。
シラン処理において、カチオン化高分子化合物とアミノシラン化合物とを反応させる際の反応温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは20〜80℃であり、25〜75℃がより好ましく、30〜70℃がさらに好ましい。該温度が20℃以上であると、反応が充分に進行し、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性が良好であり、80℃以下であると、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末の色調が良好である。
反応時間は、特に制限はなく、反応温度、目的等に応じて適宜選択することができる。好ましくは5〜120分間であり、10〜100分間がより好ましく、15〜80分間がさらに好ましい。該反応時間が5分間以上であると反応が充分に進行し、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性が良好であり、120分間以内であると、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末の色調が良好である。
アミノシラン化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメチルエトキシシラン、N−2―アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2―アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−2−カルボエトキシエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2―アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、N−2−カルボエトキシエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシランが、最終的に得られるシラン変性カチオン化セルロースをシャンプーやボディーソープなどに使用する際に、メタノールの遊離などが生じない点で好ましい。アミノシラン化合物としては、信越化学工業製:KBE−903、KBE−603、KBE−9103、東レ・ダウコーニング製:AY43−059などの市販品を利用できる。
アミノシラン化合物の使用量は、当該アミノシラン化合物と反応させるカチオン化高分子化合物の原料として用いた水溶性高分子化合物量の0.3〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、0.9〜12質量%がさらに好ましく、1.0〜10質量%が最も好ましい。該アミノシラン化合物の使用量が0.3質量%以上であると、水分散性、溶解性等が向上し、20質量%以下であると、水分散性、溶解性等が良好であるとともに、カチオン化高分子化合物の有効成分量が増加し、コストを低減できるため、工業的に好ましい。
上記のようにして得られた生成物(シラン変性カチオン化高分子化合物を含有するスラリーまたはケーキ)は、そのまま次の1次乾燥工程に供してもよく、1次乾燥工程の前に、脱液処理を施してもよい。
脱液処理方法は特に限定されず、ろ過や遠心分離などの従来公知の固液分離方法を利用できる。たとえば、濾布を用いて遠心脱液機を使用することにより実施できる。
このときの脱液処理は、得られるケーキ中の固形分が30〜90質量%となるように行うことが好ましい。該固形分量は、1gのケーキを105℃、2時間乾燥させて、その前後の差分量から算出する。
[1次乾燥工程]
本工程では、前記シラン処理工程で得られるシラン変性カチオン化高分子化合物を、温度50〜120℃、真空度4.0〜53.3kPa(30〜400Torr)にて処理(1次乾燥処理)する。該温度および真空度が上記範囲をはずれると、シラン変性カチオン化高分子化合物中の残存有機溶媒を充分に低減できなかったり、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性や溶解性が低下するおそれがある。
該温度は、50〜100℃が好ましく、60〜95℃がより好ましい。また、真空度は、4.0〜33.3kPa(30〜250Torr)が好ましく、4.0〜26.7kPa(30〜200Torr)がより好ましい。
1次乾燥処理は、温度および真空度を所定の範囲内とする以外は公知の方法により行うことができ、たとえば一般的に使用されている減圧乾燥装置を用いて実施できる。減圧乾燥装置としては、たとえば振動式真空乾燥機、真空撹拌ドライヤー、スイング式真空式乾燥機、ドラム式真空乾燥機等が挙げられる。
本発明においては、1次乾燥処理を、下記数式により求められる乾燥速度が40質量%/h以下となるように行うことが好ましい。該乾燥速度が速すぎると、水相溶性有機溶媒がシラン処理カチオン化高分子化合物中に残存してしまう恐れがある。
該乾燥速度は、35質量%/h以下が好まし好ましい。
また、該乾燥速度は、製造効率、熱履歴による色調等を考慮すると、2質量%/h以上が好ましい。
Figure 2010189576
各乾燥減量(質量%)は、以下の手順で求められる。
秤量瓶を予め恒量化し、その質量(質量A)を正確に量る。次に、該秤量瓶に測定対象試料1g(質量B)を正確に量り取り、これを105℃、2時間加熱し、デシケータ内で室温まで放冷させてから、その質量(質量C)を量る。質量A、質量B、質量Cから以下の数式により乾燥減量が算出される。
Figure 2010189576
上記乾燥速度は、乾燥条件(温度および真空度)を調節することにより調節できる。
該乾燥速度は、上記乾燥条件のほか、乾燥させるシラン変性カチオン化高分子化合物の総量、固形分等の影響も受けるが、温度および真空度を変更して予備的試験を行って、乾燥速度が所望の値となる乾燥条件を求めておけばよい。
本発明においては、上記1次乾燥処理を、シラン変性カチオン化高分子化合物中の残存有機溶媒量が0.20質量%以下となるまで行うことが好ましい。これにより、最終製品として、残存有機溶媒量が0.1質量%未満のシラン処理カチオン化高分子化合物を得ることが出来る。
1次乾燥処理終了時の残存有機溶媒量は、0.10質量%以下が好ましい。該残存有機溶媒量の下限は特に限定されず、限りなく少ないことが好ましい。
ここで、シラン変性カチオン化高分子化合物中に残存する有機溶媒としては、スラリー調製時に用いた水相溶性有機溶媒が挙げられる。
残存有機溶媒量は、ガスクロマトフラフィー等の公知の方法により測定できる。
1次乾燥処理終了時の乾燥減量(質量%)は、特に限定されないが、1〜40質量%程度が好ましく、5〜30質量%程度がより好ましい。該乾燥減量が上記範囲内であると、生産効率が向上する等の利点がある。該乾燥減量は、前記と同様の手順で求められる。
[2次乾燥工程]
2次乾燥工程では、上記1次乾燥工程後のシラン変性カチオン化高分子化合物を、105〜155℃、真空度2.0kPa(15Torr)以下にて処理(2次乾燥処理)する。該温度および真空度が上記範囲をはずれると、シラン変性カチオン化高分子化合物中の残存有機溶媒量を充分に低減できなかったり、得られるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性や溶解性が低下するおそれがある。特に温度が高すぎると、色調が悪化するおそれもある。
該温度は、105〜145℃が好ましく、105〜125℃がより好ましい。また、真空度は、1.3kPa(10Torr)以下が好ましい。
2次乾燥処理は、温度および真空度を所定の範囲内とする以外は1次乾燥処理と同様の方法により行うことができる。ただし、2次乾燥処理における乾燥速度は特に限定されない。
2次乾燥処理は、乾燥減量(質量%)が2質量%以下となるまで行うことが好ましい。これにより、残存有機溶媒量を充分に低減できるとともに、シラン変性カチオン化高分子化合物粉末の水分散性および溶解性が向上する。
2次乾燥終了時の乾燥減量(質量%)は、1質量%以下がより好ましく、0であってもよい。該乾燥減量は、前記と同様の手順で求められる。
上記1次乾燥工程および2次乾燥工程は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
また、1次乾燥工程および2次乾燥工程の間に、1次乾燥処理にも2次乾燥処理にも該当しない条件での乾燥処理を行ってもよい。たとえば1次乾燥処理から連続的に2次乾燥処理を行う際に、中間的な処理条件(たとえば真空度4.0kPa未満2.0kPa超の真空度)を経由してもよい。
本発明により製造するシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の粒子径は、使用目的等を考慮して適宜選択すればよい。好ましくは10〜1,000μmであり、30〜800μmがより好ましく、50〜600μmがさらに好ましい。該粒子径が10μm以上であると、水分散性が向上し、また、使用時に粉塵が発生しにくく、ハンドリング性が良好である。1,000μm以下であると、水への溶解性が良好である。
また、該シラン変性カチオン化セルロースは、2質量%水溶液とした際のpHが、25℃の条件下で、5〜7.5であることが好ましい。該pHが7.5以下であると水分散性が向上し、5以上であると水への溶解性が向上する。
上記本発明の製造方法によれば、残存有機溶媒量の低減されたシラン変性カチオン化高分子化合物粉末、たとえば残存有機溶媒量が0.10質量%未満のシラン変性カチオン化高分子化合物粉末を短時間の乾燥処理で製造できる。かかるシラン変性カチオン化高分子化合物粉末は、臭気、着色等の問題を生じにくく、また、安全性、取り扱い時の環境整備等の観点からも優れている。また、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末は、水分散性に優れており、水や、水と水相溶性有機溶媒との混合溶媒等の水系溶媒に投入すると、短時間で容易に分散する。また、水系溶媒への溶解性にも優れている。
上記効果が得られる理由としては、定かではないが、アミノシラン化合物がカチオン化高分子化合物と水素結合もしくは脱水縮合による化学結合を有し、表面が疎水的になることにより水への分散性が向上し、そのため溶解時間についても向上すると考えられる。また、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末は、シラン処理により、各種化粧品組成物に配合されている各種成分との相互作用が向上することが考えられる。
そのため、該シラン変性カチオン化高分子化合物粉末は、たとえばシャンプーやボディーソープ用のコンディショニング剤、頭髪化粧品、基礎化粧品、メークアップ化粧品、芳香化粧品、日焼け用化粧品、日焼け止め用化粧品、爪化粧品、入浴用化粧品など、幅広い用途に有用であり、なかでもコンディショニング剤として有用である。
本発明について、実施例を示してさらに具体的に説明する。
以下、特に断りのない限り、「部」および「%」は、それぞれ質量部および質量%を示す。
各実施例および比較例において、乾燥処理(1次乾燥処理、2次乾燥処理)は、ロターリーバキュームエバポレーター:EYELA製 N−Nシリーズおよび500mLナスフラスコを用いて行った。
各実施例および比較例にて用いた分析方法および評価方法は下記のとおりである。
<分析方法>
(a)水分(%)(カールフィッシャー法):
平沼産業株式会社製、微量水分測定装置AQV−7を用い、分析試料0.3gを分析に供した。
(b)pH:
横河電気株式会社製のpHメータ「PH71」を用いて測定した。
(c)乾燥減量:
ガラス製の蓋付き秤量瓶を105℃、1時間で加熱し、恒量化した。これをデシケータ内で室温(25℃)まで放冷させてから、その質量(質量A)を正確に量った。
次に、恒量化した秤量瓶に分析試料1g(質量B)を正確に量り取った。これを105℃、2時間加熱し、デシケータ内で室温まで放冷させてから、その質量(質量C)を量った。質量A、質量B、質量Cから以下の数式を用いて乾燥減量を算出した。
Figure 2010189576
(d)乾燥速度:
1次乾燥開始前の分析試料の乾燥減量(乾燥減量A)および1次乾燥開始から1時間後の分析試料の乾燥減量(乾燥減量B)をそれぞれ前記(c)と同様に求めた。そして、この乾燥減量Aと乾燥減量(B)の差であるΔ乾燥減量(%)を1時間あたりの乾燥速度(%/h)とした。
(e)1次乾燥終了次残存イソプロパノール(IPA)量:
分析試料0.5gを正確に量りとり、正確に量りとった蒸留水49.5gで溶解させた。得られた水溶液を、ADVANTEC社製ウルトラフィルターユニットUSY−1を用いて限外濾過した。
この抽出液を分析サンプルとしてガスクロマトフラフィー(SHIMADZU製 GC−2010)を用いて分析を行った。2−プロパノール(関東化学製 UGRグレード 有効分:99.9%)を用い、2ppm、5ppm、10ppm、20ppm、50ppm、100ppmとなる2−プロパノール水溶液を調製して検量線を作成し、該検量線から、分析試料中に残存するIPAを定量した。
<評価方法>
各実施例および比較例で得たシラン変性カチオン化セルロース粉末をそれぞれふるいにかけて粒径850μm以下のものを分別し、これを試料粉末として以下の評価を行った。
(f)残存IPA量:
試料粉末0.5gを正確に量りとり、前記(e)と同様にして、試料粉末中に残存するIPAを定量した。
(g)水分散性:
100mLビーカーに蒸留水50gを入れ、ここに、試料粉末0.5gを、水面から高さ4cmのところから投入した。試料粉末を投入し終わってから、該試料粉末が水面に残らず水中に完全に分散するまでの時間を測定し、これを「分散時間」とした。該分散時間から、下記評価基準により分散性を評価した。
〔評価基準〕
◎◎:10秒未満。
◎:10秒以上30秒未満。
○:30秒以上60秒未満。
△:60秒以上120秒未満。
×:120秒以上。
(h)溶解性:
200mLトールビーカー(外径6cm)に25℃の蒸留水を150g加え、スリーワンモーター(HEIDON社製)にセットした。攪拌羽根はφ40mmのファンタービン型(2枚パドル)を用い、羽根の下部がビーカーの下部より2cm上となるようにセットした。攪拌回転数は、400rpmとした。
攪拌しながら、試料粉末4.5gを加えて、直後に70℃のウォーターバスに浴して攪拌を続けた。試料粉末を投入してから、溶液の粘度が上昇して、試料粉末が完全に溶解するまでの時間を目視で測定した。
ただし、実施例4については攪拌回転数を600rpmに変更し、実施例7については攪拌回転数を600rpm、試料粉末量を1.5gに変更して行った。
上記のようにして測定した溶解時間から、下記評価基準により溶解性を評価した。
〔評価基準〕
◎◎:10分未満。
◎:10分以上15分未満。
○:15分以上20分未満。
△:20分以上30分未満。
×:30分以上。
(i)色調:
試料粉末の1%水溶液を調製した。この水溶液をAPHA比色管に入れて、基準油脂分析試験法2.2.1.4−1996(日本油化学会)に基づいてAPHAを測定し、その値から、下記評価基準により色調を評価した。
〔評価基準〕
◎◎:APHA20未満。
◎:APHA20以上40未満。
○:APHA40以上60未満。
×:APHA60以上。
[実施例1]
ヒドロキシエチルセルロース(住友精化製:SH−15、2質量%水溶液粘度(25℃):1,200mPa・s)30g(100質量部)に対して、IPA/水(質量比)=85/15の混合溶媒を120g(400質量部)、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.8g(6質量部)加えて混合した。そして、50℃まで昇温させ、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品製:SY−GTA80、有効分:73%水溶液)を15.8g(53質量部)加えて、3時間反応させた。
その後、アミノシラン系カップリング剤として、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学製、KBE−903、有効分:100%)を0.6g(2質量部)加えて混合し、50℃で45分間反応させた。その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH6に調製して、シラン変性カチオン化セルローススラリーを得た。
該シラン変性カチオン化セルローススラリーを脱液し、得られたケーキ(固形分60%)に対し、温度80℃、真空度26.7kPa(200Torr)の1次乾燥処理を2時間行った。その後、さらに温度115℃、真空度1.3kPa(10Torr)の2次乾燥処理を1時間行うことにより、目的のシラン変性カチオン化セルロース粉末を得た。
[実施例2]
ヒドロキシエチルセルロース(住友精化製:SH−15、2質量%水溶液粘度(25℃):1,200mPa・s)30g(100質量部)に対して、IPA/水(質量比)=85/15の混合溶媒を120g(400質量部)、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.8g(6質量部)加えて混合した。そして、50℃まで昇温させ、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品製:SY−GTA80、有効分:73%水溶液)を15.8g(53質量部)加えて、3時間反応させた。
その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH4に調製し、カチオン化セルローススラリーを得た。
続いてこのカチオン化セルローススラリー中に、IPA(純度99.5%)を250g加えて15分攪拌・混合した。この時、カチオン化セルローススラリー中の水分は5%であった。その後、攪拌を止めて静置してその上澄み液250g除去した。
その後、アミノシラン系カップリング剤として、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学製、KBE−903、有効分:100%)を2g(7質量部)加えて混合し、50℃で45分間反応させた。その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH6に調製して、シラン変性カチオン化セルローススラリーを得た。
該シラン変性カチオン化セルローススラリーを脱液し、得られたケーキ(固形分70%)に対し、温度90℃、真空度20.0kPa(150Torr)の1次乾燥処理を2時間行った。その後、さらに温度125℃、真空度1.3kPa(10Torr)の2次乾燥処理を1時間行うことにより、目的のシラン変性カチオン化セルロース粉末を得た。
[実施例3]
ヒドロキシエチルセルロース(住友精化製:SH−15、2質量%水溶液粘度(25℃):1,200mPa・s)30g(100質量部)に対して、IPA/水(質量比)=85/15の混合溶媒を120g(400質量部)、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.8g(6質量部)加えて混合した。そして、50℃まで昇温させ、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品製:SY−GTA80、有効分:73%水溶液)を15.8g(53質量部)加えて、3時間反応させた。
その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH4に調製し、カチオン化セルローススラリーを得た。
その後、アミノシラン系カップリング剤として、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学製、KBE−903、有効分:100%)を2.4g(8質量部)加えて混合し、50℃で45分間反応させた。その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH6に調製して、シラン変性カチオン化セルローススラリーを得た。
該シラン変性カチオン化セルローススラリーを脱液し、得られたケーキ(固形分60%)に対し、温度70℃、真空度4.7kPa(35Torr)の1次乾燥処理を2時間行った。その後、さらに温度115℃、真空度1.3kPa(10Torr)の2次乾燥処理を1時間行うことにより、目的のシラン変性カチオン化セルロース粉末を得た。
[実施例4]
ヒドロキシエチルセルロース(住友精化製:SH−15、2質量%水溶液粘度(25℃):1,200mPa・s)30g(100質量部)に対して、イソプロピルアルコール/水(質量比)=85/15の混合溶媒を120g(400質量部)、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.8g(6質量部)加えて混合した。そして、50℃まで昇温させ、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品製:SY−GTA80、有効分:73%水溶液)を8.1g(27質量部)加えて、3時間反応させた。
その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH4に調製し、カチオン化セルローススラリーを得た。
続いてこのカチオン化セルローススラリー中にIPA(純度99.5%)を250g加えて15分攪拌・混合した。この時、カチオン化セルローススラリー中の水分は5%であった。その後、攪拌を止めて静置してその上澄み液250g除去した。
その後、アミノシラン系カップリング剤として、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学製、KBE−903、有効分:100%)を2.7g(9質量部)加えて混合し、50℃で45分間反応させた。その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH6に調製して、シラン変性カチオン化セルローススラリーを得た。
該シラン変性カチオン化セルローススラリーを脱液し、得られたケーキ(固形分75%)に対し、温度95℃、真空度33.3kPa(250Torr)の1次乾燥処理を2時間行った。その後、さらに温度125℃、真空度1.3kPa(10Torr)の2次乾燥処理を1時間行うことにより、目的のシラン変性カチオン化セルロース粉末を得た。
[実施例5]
1次乾燥処理を温度120℃、真空度33.3kPa(250Torr)で行った以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[実施例6]
1次乾燥処理を温度100℃、真空度26.7kPa(200Torr)で行った以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[実施例7]
ヒドロキシエチルセルロース(住友精化製:SY−25、1質量%水溶液粘度(25℃):2880mPa・s)30g(100質量部)に対して、IPA/水(質量比)=85/15の混合溶媒を120g(400質量部)、更に25質量%水酸化ナトリウム水溶液を1.8g(6質量部)加えて混合した。そして、50℃まで昇温させ、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品製:SY−GTA80、有効分:73%水溶液)を15.8g(53質量部)加えて、3時間反応させた。
その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH4に調製し、カチオン化セルローススラリーを得た。
続いてこのカチオン化セルローススラリー中にIPA(99.5%)を250g加えて15分攪拌・混合した。この時、カチオン化セルローススラリー中の水分は5%であった。その後、攪拌を止めて静置してその上澄み液250g除去した。
その後、アミノシラン系カップリング剤として、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学製、KBE−903、有効分:100%)を3.7g(12質量部)加えて混合し、50℃で45分間反応させた。その後、10質量%塩酸IPA溶液を加えてpH6に調製して、シラン変性カチオン化セルローススラリーを得た。
該シラン変性カチオン化セルローススラリーを脱液し、得られたケーキ(固形分65%)に対し、温度90℃、真空度20.0kPa(150Torr)の1次乾燥処理を2時間行った。その後、さらに温度105℃、真空度1.3kPa(10Torr)の2次乾燥処理を1時間行うことにより、シラン変性カチオン化セルロース粉末を得た。
[実施例8]
2次乾燥処理を温度155℃、真空度1.3kPa(10Torr)で行った以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[実施例9]
1次乾燥処理を温度120℃、真空度33.3kPa(250Torr)、2次乾燥処理を145℃、真空度1.3kPa(10Torr)で行った以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[実施例10]
1次乾燥処理を温度100℃、真空度26.7kPa(200Torr)で行った以外は実施例7と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[比較例1]
1次乾燥処理を温度90℃、真空度0.1kPa(1Torr)で10時間行い、2次乾燥処理を行わなかった以外は実施例3と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
なお、2次乾燥処理を行わなかったため、1次乾燥終了時の残存IPA量および乾燥減量は分析しなかった。
[比較例2]
1次乾燥処理を温度90℃、真空度20.0kPa(150Torr)で5時間行い、2次乾燥処理を行わなかった以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
なお、2次乾燥処理を行わなかったため、1次乾燥終了時の残存IPA量および乾燥減量は分析しなかった。
[比較例3]
1次乾燥処理を温度125℃、真空度1.3kPa(10Torr)で3時間行い、2次乾燥処理を行わなかった以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
なお、2次乾燥処理を行わなかったため、1次乾燥終了時の残存IPA量および乾燥減量は分析しなかった。
[比較例4]
1次乾燥処理を温度70℃、真空度1.3kPa(10Torr)で行い、2次乾燥処理を115℃、真空度1.3kPa(10Torr)で行った以外は実施例3と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[比較例5]
1次乾燥処理を温度130℃、真空度26.7kPa(200Torr)で行い、2次乾燥処理を温度130℃、真空度26.7kPa(200Torr)で行った以外は実施例2と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
[比較例6]
2次乾燥処理を温度115℃、真空度6.7kPa(50Torr)で行った以外は実施例3と同様にして、目的のシラン変性カチオン化セルロースを得た。
Figure 2010189576
Figure 2010189576
Figure 2010189576
Figure 2010189576
上記結果から明らかなように、実施例1〜10では、トータル3時間の乾燥時間で、残存IPA量が0.06%以下のシラン変性カチオン化セルロースを製造でき、得られたシラン変性カチオン化セルロースの水分散性および溶解性も良好であった。
一方、高真空度または低真空度での乾燥処理を1回のみ行った比較例1〜2では、乾燥時間が5〜10時間と長いにもかかわらず、残存IPA量が実施例1〜10よりも多く、水分散性および溶解性も悪かった。また、高温、高真空度での乾燥処理を1回のみ行った比較例3や、1次乾燥処理を高真空度で行った比較例4、1次乾燥処理を高温で行った比較例5では、実施例1〜10と同じ乾燥時間では、残存IPA量を充分に低減できなかった。また、2次乾燥処理を低真空度で行った比較例6では、得られたシラン変性カチオン化セルロースの水分散性および溶解性が良くなかった。

Claims (4)

  1. 水相溶性有機溶媒と水との混合溶媒中、アルカリ存在下にて水溶性高分子化合物をカチオン化して、カチオン化高分子化合物を含有するスラリーを調製するスラリー調製工程と、
    前記カチオン化高分子化合物をアミノシラン化合物で処理してシラン変性カチオン化高分子化合物を得るシラン処理工程と、
    前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度50〜120℃、真空度4.0〜53.3kPaにて処理する1次乾燥工程と、
    前記シラン変性カチオン化高分子化合物を、温度105〜155℃、真空度2.0kPa以下にて処理する2次乾燥工程と、
    を有することを特徴とするシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法。
  2. 前記1次乾燥工程における前記処理を、下記数式により求められる乾燥速度が40質量%/h以下となるように行う請求項1に記載のシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法。
    Figure 2010189576
  3. 前記1次乾燥工程を、残存有機溶媒量が0.20質量%以下となるまで行う請求項1または2に記載のシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法。
  4. 前記カチオン化高分子化合物がカチオン化セルロースである請求項1〜3のいずれか一項に記載のシラン変性カチオン化高分子化合物粉末の製造方法。
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