JP2009530342A - Btkおよびsyk蛋白キナーゼを阻害する方法 - Google Patents
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Abstract
それを必要とする患者に、請求項1に記載の式(I)の化合物の治療有効量を投与することを含む、チロシンキナーゼ[ここで、チロシンキナーゼはBTKまたはSYKである]を阻害する方法が開示される。この化合物は自己免疫性および炎症性疾患の治療に有用である。
Description
本発明は、異常なB細胞活性化により引き起こされる自己免疫性および炎症性疾患の治療のための新規なフタラジノン誘導体の使用に関するものである。この新規なフタラジノンは、喘息、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスまたは多発性硬化症の治療に有用である。
蛋白キナーゼは、ヒトの酵素の最大ファミリーの一つを構成し、蛋白にリン酸基を加えることにより多くの異なるシグナル伝達プロセスを調節し;特にチロシンキナーゼは、チロシン残基のアルコール部分で蛋白をリン酸化する。このチロシンキナーゼファミリーは、細胞の増殖、移動、および分化を制御する成員を包含している。異常なキナーゼ活性は、癌、自己免疫性および炎症性疾患を包含する様々な人間の疾患に関係してきた。蛋白キナーゼは、細胞シグナル伝達の重要な調節因子の一員であるため、キナーゼ活性の小分子インヒビターを用いて細胞機能を調節する手段を提供し、したがって薬物設計の良好な標的となる。キナーゼ仲介性疾患プロセスの治療に加えて、キナーゼ活性の選択的および有効なインヒビターは、細胞シグナル伝達プロセスの研究および治療上興味深い他の細胞標的の同定にも有用である。
B細胞が自己免疫性および/または炎症性疾患の病理で重要な役割を果たしているという良好な証拠がある。B細胞を涸渇させる、蛋白に基づく治療薬、例えばリツキサンは、関節リウマチのような自己抗体駆動型炎症性疾患に対して有効である(Rastetter et al. Annu Rev Med 2004 55:477)。故に、B細胞活性化で役割を果たす蛋白キナーゼのインヒビターは、自己抗体産生のようなB細胞仲介性疾患の病理の有用な治療薬であるに相違ない。
B細胞レセプター(BCR)を介するシグナル伝達は、増殖および成熟した抗体産生細胞への分化を包含する一連のB細胞の応答を制御する。BCRは、B細胞活性の重要な調節点であり、異常なシグナル伝達は、B細胞増殖の調節不全および病的な自己抗体の形成を惹起し、それらが数多くの自己免疫性および/または炎症性疾患を導く。膜近位にありBCRのすぐ下流にある二つの非レセプターチロシンキナーゼが、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)およびブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)である。これらのチロシンキナーゼのうちいずれか一つの欠如がBCRシグナル伝達を遮断する事が示されており、故にこれらの標的の片方または両方の阻害が、B細胞仲介性疾患プロセスを遮断する有用な治療的アプローチであろうと提唱されている。
BTKは、チロシンキナーゼのTecファミリーの一員であり、初期のB細胞発生ならびに成熟B細胞活性化および生存の重要な調節因子であることが示されている(Khan et al. Immunity 1995 3:283;Ellmeier et al. J. Exp. Med. 2000 192:1611)。ヒトにおけるBTKの突然変異はX連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)の状態を導く(Rosen et al. New Eng. J. Med. 1995 333:431およびLindvall et al. Immunol. Rev. 2005 203:200に論評されている)。これらの患者は免疫無防備状態にあり、B細胞成熟の障害、免疫グロブリンおよび末梢B細胞レベルの低下、T細胞独立性免疫反応の低下ならびにBCR刺激後のカルシウム動員の減弱を示す。
自己免疫性および炎症性疾患におけるBTKの役割の証拠は、BTK欠損マウスモデルによっても提供されている。全身性エリテマトーデス(SLE)の前臨床マウスモデルにおいて、BTK欠損マウスは疾患の進行の著明な改善を示す。さらに、BTK欠損マウスはコラーゲン誘発性関節炎に抵抗性である(Jansson and Holmdahl Clin. Exp. Immunol. 1993 94:459)。
BTKはまた、疾患プロセスに関与しているであろうB細胞以外の細胞によっても発現される。例えば、BTKは肥満細胞によって発現され、BTK欠損骨髄から誘導される肥満細胞は、抗原誘導性脱顆粒の障害を示す(Iwaki et al. J. Biol. Chem. 2005 280:40261)。このことは、BTKがアレルギーおよび喘息といった病的肥満細胞反応の治療に有用であり得ることを示している。さらに、BTK活性が無いXLA患者由来の単球は、刺激後のTNFα産生の低下を示す(Horwood et al. J Exp Med 197:1603, 2003)。したがって、TNFαが仲介する炎症は、BTKの小分子インヒビターによって阻害され得る。また、BTKはアポトーシスにおける役割を果たしているとの報告もあり(Islam and Smith Immunol Rev 178:49, 2000)、よってBTKインヒビターは或る種のB細胞リンパ腫および白血病の治療に有用であろう(Feldhahn et al. J Exp Med 201:1837, 2005)。
SYKは、BCRシグナル伝達を介するB細胞活性化に必須の、もう一つの非レセプターチロシンキナーゼである。SYKは、リン酸化されたBCRに結合すると活性化し、そのようにしてBCR活性化後の初期シグナル伝達事象を開始する。SYKを欠損するマウスはB細胞発生において初期の遮断を示す(Cheng et al. Nature 378:303, 1995;Turner et al. Nature 378:298, 1995)。故に、細胞におけるSYK酵素活性の阻害が、自己抗体産生に及ぼす作用を介した自己免疫疾患の治療として提唱される。
BCRシグナル伝達およびB細胞活性化におけるSYKの役割に加え、SYKは、FcεRI仲介型肥満細胞脱顆粒および好酸球活性化においても重要な役割を果たしている。したがって、SYKは喘息を包含するアレルギー疾患に関わっている(Wong et al. Expert Opin Investig Drugs 13:743, 2004)。SYKは、そのSH2ドメインを介してFcεRIのリン酸化されたγ鎖に結合し、下流のシグナル伝達に必須である(Taylor et al. Mol. Cell. Biol. 15:4149, 1995)。SYK欠損肥満細胞は、脱顆粒、アラキドン酸およびサイトカイン分泌の不全を示す(Costello et al. Oncogene 13:2595, 1996)。このことは、肥満細胞でSYK活性を阻害する薬理物質についても示されている(Yamamoto et al. J Pharmacol Exp Ther 306:1174, 2003)。SYKアンチセンスオリゴヌクレオチドによる処置は、喘息の動物モデルにおいて好酸球および好中球の抗原誘発性浸潤を阻害する(Stenton et al. J Immunol 169:1028, 2002)。SYK欠損好酸球はまた、FcεR刺激に応答した活性化の障害を示す(Lach-Trifilieffe et al. Blood 96:2506, 2000)。故に、SYKの小分子インヒビターは、喘息を包含するアレルギーにより誘発される炎症性疾患の治療に有用である。
SYKキナーゼインヒビターは、細胞型アッセイにおいて肥満細胞の脱顆粒を阻害することが示されている(Lai et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003 13:3111-3114;Moriya et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1997 94:12539-12544;Yamamoto et al. J. Pharmacol. Exp Ther. 2003 306(3):1174-1181)。SYKインヒビターはさらに、ラットにおいて抗原誘発性受動皮膚アナフィラキシー、気管支収縮および気管支浮腫を阻害することが示された(Yamamoto、上記)。
WO2006/032518(2006年3月30日公開、Boyd et al.)は、癌、特に結腸直腸、***、肺、前立腺、膵臓、胃、膀胱、頭蓋、神経芽腫、頸部、腎臓または腎部癌およびメラノーマの治療に有用なオーロラキナーゼのインヒビターとして、本明細書に開示されるフタラジノン化合物の幾つかの例を教示している。
本発明は、式I:
{式中、
R1、R2およびR4は、独立してR8−X−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシにより1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R3は、R8−X−、R9−X1−、R8−X1(CH2)m−、R9−X1(CH2)m−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R8は、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、アリール−T3−、ヘテロアリール−T4−、または場合によりハロゲンで1〜5回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R9は、C1−6アルキル(式中、アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、C1−6ジアルキルアミノ、C1−6アルキルスルファニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルファモイル、C1−6ジアルキルスルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノまたはヘテロシクリルスルホニルで1〜3回置換されている)であり;
Xは、−C(O)NH−、−C(O)N(アルキル)−、−N(アルキル)C(O)−、−NHC(O)−、−NHC(O)NH−、−NHC(O)N(アルキル)−、−OC(O)N(アルキル)−、−NHS(O)2−、−S(O)2NH−、−S(O)2N(アルキル)−、−S(O)2−、−S(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−であり;
X1は、−S(O)2−、−S(O)−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−であり;
T1、T2、T3およびT4は、独立して、単結合、または場合によりヒドロキシで1または2回置換されていてもよいアルキレンであり;
R5は、水素、C1−6アルキル(これは場合によりハロゲンまたはアルコキシで1回または数回置換されていてもよい)、ヘテロアリール、またはフェニル[これは場合により、ハロゲン、−NO2、−OH、−C(O)OH、−C(O)NH−アリール、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)2、−C(O)−ヘテロシクリル、−NH2、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−C3−7シクロアルキル、−NHC(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)−C1−6アルキル、−NHC(O)O−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)O−C1−6アルキル、−NHC(O)−C1−6アルコキシアルキル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−C1−6アルキル、−C(O)NH−S(O)2−アリール、−C(O)NH−S(O)2−C1−6アルキル、−S(O)2−アルキル、−NH−アリール、−O−アリール、−S(O)−アリール、アリール、ヘテロシクリル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6アルキルスルファニル(前記アルキル、アルコキシおよびアルキルスルファニル基は、場合によりハロゲンで1または3回置換されていてもよい)で1または2回置換されていてもよい];場合により独立して1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいナフチル、独立して3個のハロゲンで置換されているフェニル;1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、C3−7シクロアルキルまたはC1−6アルケニルであり;
Yは、アルキレン、アルキレン−C(O)−またはアルキレン−CH(OH)−であり;
mは、1〜5であり;
nは、0または1であり;
R6は、水素、C1−6アルキル、シアノまたはハロゲンであり;そして、
R7は、水素、C1−6アルキルまたはC3−7シクロアルキルである}
で示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む、チロシンキナーゼ[ここで、このチロシンキナーゼはBTKまたはSYKである]により仲介される疾患の治療方法に関するものである。
{式中、
R1、R2およびR4は、独立してR8−X−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシにより1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R3は、R8−X−、R9−X1−、R8−X1(CH2)m−、R9−X1(CH2)m−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R8は、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、アリール−T3−、ヘテロアリール−T4−、または場合によりハロゲンで1〜5回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R9は、C1−6アルキル(式中、アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、C1−6ジアルキルアミノ、C1−6アルキルスルファニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルファモイル、C1−6ジアルキルスルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノまたはヘテロシクリルスルホニルで1〜3回置換されている)であり;
Xは、−C(O)NH−、−C(O)N(アルキル)−、−N(アルキル)C(O)−、−NHC(O)−、−NHC(O)NH−、−NHC(O)N(アルキル)−、−OC(O)N(アルキル)−、−NHS(O)2−、−S(O)2NH−、−S(O)2N(アルキル)−、−S(O)2−、−S(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−であり;
X1は、−S(O)2−、−S(O)−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(アルキル)−、−O−または−S−であり;
T1、T2、T3およびT4は、独立して、単結合、または場合によりヒドロキシで1または2回置換されていてもよいアルキレンであり;
R5は、水素、C1−6アルキル(これは場合によりハロゲンまたはアルコキシで1回または数回置換されていてもよい)、ヘテロアリール、またはフェニル[これは場合により、ハロゲン、−NO2、−OH、−C(O)OH、−C(O)NH−アリール、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)2、−C(O)−ヘテロシクリル、−NH2、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−C3−7シクロアルキル、−NHC(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)−C1−6アルキル、−NHC(O)O−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)O−C1−6アルキル、−NHC(O)−C1−6アルコキシアルキル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−C1−6アルキル、−C(O)NH−S(O)2−アリール、−C(O)NH−S(O)2−C1−6アルキル、−S(O)2−アルキル、−NH−アリール、−O−アリール、−S(O)−アリール、アリール、ヘテロシクリル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6アルキルスルファニル(前記アルキル、アルコキシおよびアルキルスルファニル基は、場合によりハロゲンで1または3回置換されていてもよい)で1または2回置換されていてもよい];場合により独立して1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいナフチル、独立して3個のハロゲンで置換されているフェニル;1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、C3−7シクロアルキルまたはC1−6アルケニルであり;
Yは、アルキレン、アルキレン−C(O)−またはアルキレン−CH(OH)−であり;
mは、1〜5であり;
nは、0または1であり;
R6は、水素、C1−6アルキル、シアノまたはハロゲンであり;そして、
R7は、水素、C1−6アルキルまたはC3−7シクロアルキルである}
で示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む、チロシンキナーゼ[ここで、このチロシンキナーゼはBTKまたはSYKである]により仲介される疾患の治療方法に関するものである。
式Iのチロシンキナーゼインヒビターは、アレルギーにより誘発される炎症性疾患の治療に有用である。式Iの化合物の治療有効量の投与によって軽減され得る疾患には、喘息を包含する、アレルギーにより誘発される炎症性疾患、全身性エリテマトーデスおよび多発性硬化症がある。本発明化合物は、関節リウマチの治療にも有益である。
本発明化合物は、蛋白キナーゼインヒビターとしての活性を示す。多くの疾患が、蛋白キナーゼにより仲介される事象によって誘発される異常な細胞反応と関連している。これらの疾患には、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経および神経変性疾患、癌、心血管疾患、アレルギーおよび喘息、アルツハイマー病またはホルモン関連疾患がある。それ故、治療物質として有効な蛋白キナーゼインヒビターを発見するため、医化学において実質的な努力がなされてきた。
本発明化合物は特にBTKおよびSYKインヒビターとしての活性を示し、故にこれらのキナーゼにより仲介される疾患の治療に有用である。BTKおよび/またはSYKの阻害はB細胞レセプター(BCR)シグナル伝達ならびに結果として起こるB細胞成熟および活性化を遮断する。この事は、BTKおよびSYKインヒビターが、関節リウマチ、多発性硬化症および全身性エリテマトーデスのような自己免疫疾患の治療に有用であることを示すものである。さらに、SYKのインヒビターは特に、喘息を包含するアレルギー性炎症の治療薬としての有用性がある。いずれのキナーゼもアポトーシスの調節とつながりがあり、リンパ腫または白血病の有用な治療薬となり得る。特に、近年BTKは、或る種の急性骨髄性白血病(AML)のフィラデルフィア陽性症例に関連しているとされており、AML患者の或る小集団のための有効な治療薬となり得る。
本発明は、式Iの化合物および全ての互変異性体、それらの薬学的に許容される塩、エナンチオマー型、ジアステレオマーおよびラセミ化合物、を用いて炎症性および自己免疫疾患を治療する方法、BTKおよびSYKインヒビターとしてのそれらの使用を包含する。例えば、式Iのピラゾール環は、本明細書下記に示すように二つの互変異性型で存在でき、本発明は、全互変異性体による炎症および自己免疫の治療を意図するものである:
「本明細書上記に定義されるように」という句は、最も広い請求項に記載される各々の基についての最も広い定義を指す。下に提供される他の全ての態様において、各態様に存在でき明示的に定義されていない置換基は、「発明の要約」に記載される最も広い定義を保持する。
本明細書で使用する「a」または「an」という句は、1以上のその実体を指し;例えば、「a compound」とは、1以上の化合物または少なくとも一つの化合物を指す。このように、「a」(または「an」)、「1以上」、および「少なくとも一つ」は本明細書では互換的に使用できる。
本発明の一つの態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、チロシンキナーゼBTKおよび/またはSYKにより仲介される疾患を治療する方法を提供する。
本発明の別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R4およびR6は水素であり;R3は、ヘテロシクリル−T2、R8−X−、R9−X1−、H(O)CNH−または場合によりヒドロキシで置換されていてもよいC1−6アルキルであり;R8はヘテロシクリル−T2であり;ヘテロシクリルは、ピペリジン、ピペラジン、N−メチルピペラジンまたはモルホリンであり;T2は単結合であり;Xは、−O−、−N(C1−6アルキル)−、−C(O)NH−または−C(O)N(C1−6アルキル)−であり;nが0であり且つR5がC1−6アルキルであるか、または、nが1であり、YがC1−6アルキレンであり且つR5が場合により置換されていてもよいフェニルであり;R7はC1−3アルキルである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、チロシンキナーゼBTKおよび/またはSYKにより仲介される疾患を治療する方法を提供する。
本発明の別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、BTKにより仲介される疾患を治療する方法を提供する。
本発明の別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、SYKにより仲介される疾患を治療する方法を提供する。
本発明のさらに別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、アレルギーにより誘発される炎症性疾患を治療する方法を提供する。
本発明のさらに別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、喘息を治療する方法を提供する。
本発明のさらに別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、全身性エリテマトーデスまたは多発性硬化症を治療する方法を提供する。
本発明のさらに別の態様では、それを必要とする患者に、式I[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、mおよびnは本明細書上記に定義のとおりである]の化合物の治療有効量を投与することを含む、関節リウマチを治療する方法を提供する。
本明細書で使用する「アルキル」という語は、1〜6、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1または2個の炭素原子を含む飽和直鎖または分岐鎖炭化水素、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、t−ブチルを意味する。
本明細書で使用する「アルコキシ」という語は、酸素原子を介して結びついている上記定義によるアルキル基を意味する。
本明細書で使用する「アルキルスルファニル」という語は、硫黄原子を介して結びついている上記定義によるアルキル基を意味する。
前記アルキル、アルコキシまたはアルキルスルファニル基がハロゲンで1または数回置換されている場合、それは、塩素またはフッ素、好ましくはフッ素により1〜5回、好ましくは1〜3回置換されている。例には、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペルフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−クロロ−エチル、3−クロロ−プロピルなど、好ましくはジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルまたはペルフルオロエチルがある。本明細書で使用する「ハロアルキル」という語は、1〜5個のハロゲンで置換されている、本明細書の定義によるアルキル基を指す。
前記アルキルがヒドロキシまたはアルコキシで1または数回置換されている場合、それは、ヒドロキシまたはアルコキシにより1〜3回、好ましくは1〜2回置換されている。例には、例えばヒドロキシ−メチル、2−ヒドロキシ−ブチル、2−ヒドロキシ−エチル、1−ヒドロキシ−エチル、2−ヒドロキシ−プロピル、3−ヒドロキシ−ブチル、2,3−ジヒドロキシ−プロピル、2,3−ジヒドロキシ−ブチル、1,2,3−トリヒドロキシ−プロピル、2−ヒドロキシ−ペンチル、メトキシ−メチル、エトキシ−メチル、2−メトキシ−エチル、2−エトキシ−エチル、4−メトキシ−ブチル、2−メトキシ−ブチル、2−エトキシ−プロピル、3−プロポキシ−ブチル、2,3−ジメトキシ−プロピル、2−エトキシ−3−メトキシ−プロピル、2,3−ジエトキシ−ブチル、1,2,3−トリメトキシ−プロピル、2−メトキシ−ペンチルなどがある。本明細書で使用する「ヒドロキシアルキル」という語は、1〜3個のヒドロキシ基で置換されている、本明細書の定義によるアルキル基を指す。
本明細書で使用する「アルキレン」という語は、1〜5、好ましくは1〜3個の炭素原子を含む飽和直鎖または分岐鎖、好ましくは直鎖炭化水素、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン(1,3−プロピレン);テトラメチレン(ブチレン)、ペンタメチレン、メチル−メチレン、メチル−エチレン(1,2−プロピレン)、エチル−エチレン、プロピル−エチレン、1−メチル−トリメチレン、2−メチル−トリメチレン、1−エチル−トリメチレン、2−エチル−トリメチレンを意味する。
好ましくは、Yは、メチレンまたはエチレン、より好ましくはメチレンを表す。
本明細書で使用する「アルケニル」という語は、2〜6、好ましくは2〜4個の炭素原子を含む不飽和直鎖または分岐鎖、好ましくは直鎖炭化水素を意味する。このような「アルケニル」の例は、ビニル(エテニル)、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、2−へキセニル、3−へキセニル、4−へキセニルおよび5−ヘキセニレン、好ましくはアリルである。
本明細書で使用する「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素、塩素または臭素、そしてより好ましくはフッ素および塩素を意味する。
本明細書で使用する「アリール」という語は、フェニルまたはナフチル、例えば1−ナフチル、2−ナフチルまたは3−ナフチル、好ましくはフェニル基を意味する。このようなアリール基は、場合により、a)アルキル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、好ましくは塩素またはフッ素、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシ、g)−C(O)−アルキル、好ましくはアセチル、h)アルキルスルホニル、i)ヒドロキシ、j)アミノまたはk)ニトロにより1〜3回、好ましくは1または2回置換されていてもよい。好ましくは、このアリールは、場合により、a)アルキル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシまたはi)ヒドロキシで置換されていてもよい。より好ましくは、このアリールは、場合により、a)アルキル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシまたはi)ヒドロキシで置換されていてもよい。本発明の或る態様では、R8において定義されるアリール基は、場合により上記のように1〜3回置換されていてもよく、一方R5中のアリール基は非置換である。さらに好ましくは、全てのアリール基は非置換である。置換アリール基の例は、例えば4−メチル−フェニル、3−メチル−フェニル、2−メチル−フェニル、4−クロロ−フェニル、3−クロロ−フェニル、2−クロロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2−フルオロ−フェニル、4−トリフルオロ−メチル−フェニル、4−トリフルオロメチル−2−フルオロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−フェニル、4−トリフルオロ−メトキシ−フェニル、3−トリフルオロメトキシ−フェニル、4−シアノ−フェニル、3−シアノ−フェニル、4−アミノ−フェニル、3−ヒドロキシ−フェニル、4−アセチル−フェニル、4−アセチル−2−メチル−フェニル等である。
「ヘテロアリール」という語は、N、OまたはSから独立して選ばれる最大3個、好ましくは1または2個のヘテロ原子を含み、残りの環上原子が炭素原子である、5〜10個の環上原子を有する単環式または二環式芳香環を意味する。このようなヘテロアリール基は場合により、a)アルキル(上記の定義による)、好ましくはメチル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、好ましくは塩素またはフッ素、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシにより1〜3回、好ましくは1または2回置換されていてもよい。好ましくはこのヘテロアリールは、場合により、a)アルキル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシまたはi)ヒドロキシで置換されていてもよい。より好ましくは、このヘテロアリールは、場合により、a)アルキル、b)ハロゲン化アルキル、c)ハロゲン、d)シアノ、e)アルコキシ、f)ハロゲン化アルコキシまたはi)ヒドロキシで置換されていてもよい。さらに好ましくは、このヘテロアリールは、場合によりアルキルで置換されていてもよい。このようなヘテロアリール基の例は、チオフェニル、メチルチオフェニル、ピラゾリル、ジメチルイソキサゾリル、ピリジル、ベンゾチオフェニル、インドリル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、メチルチアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル等、好ましくはチアゾリル、メチルチアゾリル、ピリジル、メチルピリジル、トリフルオロメチル−ピリジル、ピリミジル、トリアゾリル、メチルトリアゾリルまたはチアジアゾリル、より好ましくはピリジルまたはメチルチアゾリルである。
「シクロアルキル」という語は、3〜7、好ましくは3〜5個の環上原子を有する単環式飽和炭化水素環を意味する。このような単環式飽和炭化水素環は場合により、アルキル、好ましくはメチルにより1〜3回、好ましくは1または2回置換されていてもよい。好ましくは、このシクロアルキルは非置換である。このような飽和炭素環式基の例は、シクロプロピル、1−メチル−シクロプロパ−1−イル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、3,3−ジメチル−シクロヘキサ−1−イル、およびシクロヘプチル、好ましくはシクロプロピル、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、およびシクロヘプチル、より好ましくはシクロプロピルである。
「ヘテロシクリル」という語は、N、OまたはSから独立して選ばれる最大3個、好ましくは1または2個のヘテロ原子を含み、残りの環上原子が炭素原子である、5または6個の環上原子を有する飽和単環を意味する。このような飽和ヘテロ環式基は場合により、a)アルキル(上記の定義による)、好ましくはメチル、b)−C(O)−アルキル、好ましくはアセチル、c)オキソまたはd)−S(O)2−アルキルにより1〜3回、好ましくは1または2回置換されていてもよい。好ましくはこのヘテロ環式基は場合により、アルキルで置換されていてもよい。このような飽和ヘテロ環式基の例は、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル(または1,1−ジオキシド−チオモルホリン−4−イル)、ピペラジニル、N−メチル−ピペラジニル、N−アセチル−ピペラジニル、3−オキソ−ピペラジン−1−イル、2−オキソ−ピペラジン−1−イル、ピペリジル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル等、好ましくはモルホリニル、ピペラジニル、N−メチル−ピペラジニルまたはN−アセチル−ピペラジニル、そして特にモルホリニル、N−メチル−ピペラジニルまたはピペリジルである。
本明細書で一般的に使用される略語には、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,2−ジクロロエタン(DCE)、ジクロロメタン(DCM)、ジ−イソ−プロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI)、エチル(Et)、酢酸エチル(EtOAc)、エタノール(EtOH)、酢酸(HOAc)、イソ−プロパノール(IPA)、メタノール(MeOH)、融点(mp)、アセトニトリル(MeCN)、質量分析(msまたはMS)、N−メチルピロリドン(NMP)、陽イオンエレクトロスプレーイオン化モード(ESI+)、室温(RT)、トリエチルアミン(TEAまたはEt3N)、トリフルオロ酢酸(TFA)、テトラヒドロフラン(THF)がある。接頭語ノルマル(n)、イソ(i−)、第二(sec−)、第三(tert−)およびネオを包含する常套的命名法は、アルキル部分と共に使用される場合、それらの慣用的意義を有する。(Rigaudy and Klesney, Nomenclature in Organic Chemistry, IUPAC 1979 Pergamon Press, Oxford)。
「薬学的に許容される塩」という語は下記に使用されるとおりである。
本明細書で使用する「治療的に有効な」または「治療有効量」という語は、B細胞の増殖を著しく阻害しそして/または分化を妨げる、少なくとも一つの式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩の量を意味する。
核磁気共鳴(NMR)に関して本明細書で使用する「D6−DMSO」という語は、重水素化ジメチルスルホキシドを指し;「CDCl3」という語は重水素化クロロホルムを指し;「C6D6」という語は重水素化ベンゼンを指し;そして「CD3OD」という語は重水素化MeOHを指す。
一般式Iのアミノピラゾール誘導体または薬学的に許容されるその塩は、当業者が化学的に関連する化合物の製造に適用可能であるとわかっている任意の方法によって製造できる。式Iのアミノピラゾール誘導体または薬学的に許容されるその塩の製造に使用される時、そのような方法は、本発明のさらなる特徴として提供され、以下のスキーム1、2、3、4、5および6によって説明され、ここで、別途記載のない限り、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、T1、T2、T3、T4、X、X1、Y、nは本明細書前記に記載の意義を有する。必要な出発材料は、有機化学の標準法によって取得できる。そのような出発材料の製造は、付記する非限定的実施例の中に記載されている。或いは、必要な出発材料は、通常の有機化学の知識の範囲内にある、説明された方法と類似の方法によって取得できる。
式Iの化合物の合成方法は、式IIで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム1)の工程1は、ジブロム化の後モノ加水分解を行って式IIIで示される4−ブロモ−フタラジノン誘導体を生成する、二段階プロセスである。第一段階(ジブロム化)は、典型的には溶媒なしで、またはジクロロメタン(DCM)、ジクロロエタン(DCE)、アニソール、およびそれらの混合物のような溶媒中、30℃および150℃の間の温度で実施する。典型的に使用されるブロム化試薬は、オキシ臭化リン、五臭化リンおよび三臭化リンである。第二段階(ジブロミドのモノ加水分解)は、典型的には、水、水性水酸化リチウム、水性水酸化ナトリウム、水性水酸化カリウム、水性炭酸水素ナトリウム、水性炭酸ナトリウム、水性炭酸水素カリウム、水性炭酸カリウム、水性メタノール(MeOH)、氷酢酸(HOAc)のような溶媒中の水性または無水条件下に、20℃および110℃の間の温度で実施する。
スキーム1の工程2では、得られた式IIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基性条件下のアルキル化を利用して、対応する式VIIの第三級アミドに変換する。この反応は典型的には、テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリジノン(NMP)およびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、−78℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ハロゲン化アルキル、アルキルメシラートおよびアルキルトリフラートのようなアルキル化試薬と組み合わせた、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドである。アルキル化試薬の代わりに工程2において例えば、ジエチルアゾジカルボキシラートおよびトリフェニルホスフィンの存在下に、典型的にはTHFまたはDCMのような溶媒中、室温(RT)で、ミツノブ反応の条件下にアルコールを適用することもできる。
スキーム1の工程3では、式IVで示される無水フタル酸誘導体を、当業者に周知の方法を利用し、適当なヒドラジン誘導体を用いて、式VIで示される対応フタラジノンに変換する。この反応は典型的には、THF、DMF、NMPのような非プロトン性溶媒またはHOAc、エタノール(EtOH)、MeOHおよびイソプロパノール(IPA)ならびにそれらの混合物のようなプロトン性溶媒中、0℃および120℃の間の温度で実施する。典型的に使用されるヒドラジン誘導体は、脂肪族ヒドラジンまたは芳香族ヒドラジン、およびそれらの塩、例えばフェニルヒドラジン塩酸塩、メチルヒドラジン塩酸塩、ベンジルヒドラジンおよびイソプロピルヒドラジン塩酸塩であって、これらは当業者により容易に製造できる。
スキーム1の工程4では、式IVの無水フタル酸誘導体を、当業者に周知の方法を利用し、適当なヒドラジン誘導体を用いて、式Vで示されるそれらの対応するN−アミノフタルイミドに変換する。この反応は典型的には、THF、DMF、NMPのような非プロトン性溶媒またはHOAc、EtOH、MeOHおよびIPAならびにそれらの混合物のようなプロトン性溶媒中、0℃および120℃の間の温度で実施する。典型的に使用されるヒドラジン誘導体は、芳香族ヒドラジンおよびそれらの塩、例えば2−クロロフェニルヒドラジン、3−ニトロフェニルヒドラジン、4−ニトロフェニルヒドラジンおよび4−カルボキシエチルフェニルヒドラジンであって、これらは当業者により容易に製造できる
スキーム1の工程5では、得られた式Vの化合物を、当業者に周知の方法、例えば環拡大を利用して、対応する式VIのフタラジノンに変換する。この反応は典型的には、グリセロール、硫酸およびHClのようなプロトン性溶媒中、100℃および160℃の間の温度で実施する。
スキーム1の工程6では、得られた式VIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程1に記載の方法を利用した第二級アミドからのイミノブロミド形成を利用して、それらの対応する式VIIのフタラジノンに変換する。
スキーム1の工程7aでは、得られた式VIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、それらの対応するアミノピラゾールIに変換する。この反応は典型的には、THF、ジオキサン、トルエン、アルカノール、例えばMeOH、EtOH、IPA、およびそれらの混合物のような溶媒中、40℃および110℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、炭酸セシウム、トリエチルアミン(TEA)、ナトリウムtert−ブトキシドであり、ホスフィンに基づくリガンド、例えば2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンおよび2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニルと組み合わせた酢酸パラジウム、二塩化パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、パラジウムテトラキス−トリフェニルホスフィン、ビス−トリフェニルホスフィンパラジウムジクロリドのような試薬を用いて、適当な結合パラジウム(0)種を生成することができる。
或いは、式Iの化合物は、化合物VIIから二段階法で得ることもできる:
スキーム1の工程7bでは、式VIIの化合物を、工程7aに記載の方法と同じ方法を用いて、式VIII−aで示されるアミノピラゾール誘導体とカップリングすることにより、対応する保護アミノピラゾールI−保護に変換する。式I−保護およびVIII−aにおいて、PGはtert−ブチルまたはパラ−メトキシベンジルまたはtert−ブトキシカルボニルのような保護基を表し、これらはN−1またはN−2のいずれかを介してピラゾール環に結合している。
スキーム1の工程8では、式I−保護の化合物中の保護基PGを開裂してアミノピラゾールIを得る。これは、ギ酸またはHClのような酸の存在下での加熱といったような標準的脱保護法によって行うことができる。保護基PGがtert−ブトキシカルボニル基である場合、開裂は反応工程7Bの後処理中に既に起こっているかも知れない。
式I[式中、R5は、パラ−またはメタ−位において−NH2または−NH−R’で置換されているフェニルであり、R’は、−C(O)−アリール、−C(O)−シクロアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アルコキシアルキル、−S(O)2−アリール、−S(O)2−アルキルである]で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム2に記載する。R5が、パラ−またはメタ−位において−NH−R’で置換されているフェニルであり、R’が、−C(O)−アリール、−C(O)−シクロアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アルコキシアルキル、−S(O)2−アリール、−S(O)2−アルキルである、式Iの誘導体を、スキーム2においてI−aと命名する。
式I−aで示される化合物の合成方法は、式VII−aで示される対応ニトロフェニル誘導体から出発する。スキーム2の工程1では、得られた式VII−aの化合物(スキーム1を参照されたい)を、当業者に周知の方法、例えばニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式IXで示される対応アニリンに変換する。この反応は典型的には、DMF、NMP、アセトニトリル(MeCN)、HOAc、EtOHおよびMeOH、ならびにそれらの混合物のような溶媒中、20℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される還元剤は、塩化錫(II)、塩化錫(II)一水和物、三塩化鉄である。
スキーム2の工程2では、得られた式IXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアニリンのスルホニル化、アシル化またはアミノカルボキシ化を利用して、式Xで示される対応するアミド、スルホンアミドまたはウレアに変換する。この反応は典型的には、DCM、EtOH、THF、DMF、DMSO、NMPおよびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、0℃および80℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、TEA、DIPEA、ピリジン、炭酸カリウムおよび4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)である。
スキーム2の工程3では、得られた式Xの化合物を、スキーム1の工程7aに記載の方法を利用して、対応アミノピラゾールIaに変換する。
スキーム2の工程4では、式VII−aで示されるブロモフタラジノン化合物を、当業者に周知の方法を利用しスキーム1の工程7aに記載の方法を用いて、対応アミノピラゾールXIに変換する。
スキーム2の工程5では、得られた式XIの化合物を、スキーム2の工程1に記載されるように当業者に周知の方法を利用して、式XIIで示される対応アニリンに変換する。
スキーム2の工程6では、得られた式XIIの化合物を、スキーム2の工程2に記載の方法を利用して、式XIIIで示される対応ビス−アミド、−スルホンアミドまたは−ウレアに変換する。
スキーム2の工程7では、得られた式XIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばピラゾロアミド、ピラゾロスルホンアミドおよびピラゾロウレアの加水分解を利用して、式Iaで示される対応アミド、スルホンアミドまたはウレアに変換する。この反応は典型的には、水、MeOHおよびEtOHのようなプロトン性溶媒、またはMeCN、DCM、THF、DMF、NMPおよびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、0℃および80℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムである。
式I[式中、R5は、パラ−またはメタ−位において−COOHまたは−C(O)−R”で置換されているフェニルであり、R”は、−NH−アリール、−NH2、−NH−アルキル、−N(アルキル)2、−ヘテロシクリル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−アルキルである]で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム3に記載する。R5が、パラ−またはメタ−位において−C(O)−R’で置換されているフェニルであり、R’が、−NH−アリール、−NH2、−NH−アルキル、−N(アルキル)2、−ヘテロシクリル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−アルキルである、式Iの誘導体を、スキーム3においてI−bと命名する。
式I−bで示される化合物の合成方法は、式VII−bで示される対応カルボキシアルキル誘導体から出発する。スキーム3の工程1では、得られた式VII−bの化合物(スキーム1を参照されたい)を、当業者に周知の方法、例えばアルキルカルボキシラートの加水分解によるカルボン酸の形成を利用して、式XIVで示される対応カルボン酸に変換する。この反応は典型的には、THF、EtOHおよびMeOH、水およびそれらの混合物のような溶媒中、20℃および60℃の間の温度で実施する。典型的に使用される加水分解試薬は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。
スキーム3の工程2では、得られた式XIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアミンおよびスルホンアミドのアシル化を利用して、式XVで示される対応カルボキサミドまたはアシルスルホンアミドに変換する。この反応は典型的には、DCM、EtOH、THF、DMF、DMSO、NMPおよびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、0℃および80℃の間の温度で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロ−ホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロ−ホスファートである。この反応は、塩基の不在下または塩基の存在下で実施できる。典型的に使用される塩基は、TEA、DIPEA、ピリジン、炭酸カリウムおよびDMAPである。
スキーム3の工程3では、得られた式XVの化合物を、スキーム1の工程7aに記載されるように当業者に周知の方法を利用して、対応アミノピラゾールIbに変換する。
スキーム3の工程4では、式VIIbで示されるブロモフタラジノン化合物を、スキーム1の工程7aに記載されるように当業者に周知の方法を利用して、対応アミノピラゾールXVIに変換する。
スキーム3の工程5では、得られた式XVIの化合物を、スキーム3の工程1に記載されるように当業者に周知の方法を利用して、式XVIIで示される対応カルボン酸に変換する。
スキーム3の工程6では、得られた式XVIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム3の工程2に記載されるようなアミンおよびスルホンアミドのアシル化を利用して、式Ibで示される対応カルボキサミドまたはアシルスルホンアミドに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは−NH2またはR8−XI−[式中、XIは、−NH−または−NH(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム4に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XI−[式中、XIは、−NH−または−NH(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式(I)の誘導体を、スキーム4においてI−cと命名する。
式I−cの化合物の合成方法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム4)の工程1は、ジブロム化の後モノ加水分解を行って式XVIII
で示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を生成する、二段階プロセスである。この工程は、スキーム1の工程1に記載のように実施する。
で示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を生成する、二段階プロセスである。この工程は、スキーム1の工程1に記載のように実施する。
スキーム4の工程2では、得られた式XVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム4の工程3では、得られた式XIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程1に記載のようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式XXで示される対応アニリンに変換する。
スキーム4の工程4では、得られた式XXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアミンのアルキル化を利用して、式XXIで示される対応第二級または第三級アミンに変換する。この反応は典型的には、THF、DMF、DMSO、NMPおよびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、−78℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドである。
最終的には、t−ブチルオキシカルボニル(BOC)のような中間部のN−保護基の導入が必要であり、アルキル化工程の後にこれを開裂させてモノアルキル化アミンを得る。所望によりこれらのモノアルキル化アミンを、第二のアルキル化工程を導く物質として利用できる(BOC基の導入/脱保護についてはスキーム7および8をも参照されたい)。
スキーム4の工程5では、式XXIのブロモフタラジノン化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、対応アミノピラゾールIcに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つはR8−XII−[式中、XIIは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である}で示される誘導体の合成法をスキーム5に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XII−[式中、XIIは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム5においてI−dと命名する。
式I−dの化合物の合成方法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。工程1〜工程3はスキーム4に記載されたものと同じであり、式XXで示される対応アミンを生成する。
スキーム5の工程4では、得られた式XXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程2に記載のようなアニリンのスルホニル化、アシル化またはアミノカルボキシ化を利用して、式XXIIで示される対応アミド、スルホンアミドまたはウレアに変換する。
スキーム5の工程5では、式XXIIのブロモフタラジノン化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、対応アミノピラゾールIdに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは−C(O)OHまたはR8−X'''−[式中、X'''は、−NHC(O)−、−N(アルキル)C(O)−または−OC(O)−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム6に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−X'''−[式中、X'''は、−NHC(O)−、−N(アルキル)C(O)−または−OC(O)−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム6においてI−eと命名する。
式I−eの化合物の好ましい合成方法は、式II−bで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム6)の工程1は、スキーム1の工程1に記載のように、ジブロム化の後モノ加水分解を行って式XXIIIで示される4−ブロモ−アルキルカルボキシフタラジノン誘導体を生成する、二段階プロセスである。
スキーム6の工程2では、得られた式XXIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XXIVで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム6の工程3では、得られた式XXIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム3の工程1に記載のようなアルキルカルボキシラートの加水分解によるカルボン酸形成を利用して、式XXVで示される対応カルボン酸に変換する。
スキーム6の工程4では、得られた式XXVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム3の工程2に記載のようなアミン、スルホンアミドおよびアルコールのアシル化を利用して、式XXVIで示される対応カルボキサミド、アシルスルホンアミドまたはカルボン酸エステルに変換する。
スキーム6の工程5では、式XXVIのブロモフタラジノン化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、対応アミノピラゾールIeに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つはR8−XIV−[式中、XIVは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−および−C(O)N(アルキル)−、−NHC(O)N(アルキル)−または−S(O)2N(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム7に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XIV−[式中、XIVは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−および−C(O)N(アルキル)−、−NHC(O)N(アルキル)−または−S(O)2N(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R6が水素であり、そしてR7がメチルである、式Iの誘導体を、スキーム7においてI−fと命名する。
式I−fの化合物の好ましい合成方法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム7)の工程1は、スキーム1の工程1に記載のように、ジブロム化の後モノ加水分解を行って式XVIIIで示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を生成する、二段階プロセスである。
スキーム7の工程2では、得られた式XVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム7の工程3では、得られた式XIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程1に記載のようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式XXで示される対応アニリンに変換する。
スキーム7の工程4では、得られた式XXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアミンのtert−ブチルオキシカルボニル化を利用して、式XXVIIで示される対応第二級カルバメートに変換する。この反応は典型的には、DMF、NMP、MeCN、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ジ−tert−ブチルジカルボナートのような試薬と組み合わせた、イミダゾール、TEA、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)およびN,N−ジメチルアミノ−ピリジンである。
スキーム7の工程5では、得られた式XXVIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えば第二級カルバメートのアルキル化を利用して、式XXVIIIで示される対応第三級カルバメートに変換する。この反応は典型的には、DMF、NMP、MeCN、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ハロゲン化アルキル、アルキルメシラートおよびアルキルトリフラートのようなアルキル化試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム7の工程6では、得られた式XXVIIIの化合物(工程5で取得)または式XXの化合物(工程3で取得)の化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式XXIXまたは式XXXIで示される対応アミノピラゾールに変換する。
スキーム7の工程7では、得られた式XXIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばboc−保護されたアミンの酸仲介脱保護を利用して、式XXXで示される対応アニリンに変換する。この反応は典型的には、DCM、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジオキサンおよびアルキルアルコール、例えばMeOH、EtOHおよびそれらの混合物といった溶媒中、0℃および40℃の間の温度で実施する。典型的に使用される酸は、無水HCl、水性HCl、TFA、トリメチルシリルブロミドおよびトリフルオロメタンスルホン酸である。
スキーム7の工程8では、得られた式XXXまたは式XXXIの化合物を、(式XXXまたは式XXXIのアミンおよびピラゾール−NHの)ビスアシル化後に(アシル化されたピラゾール−NHの)モノ加水分解を行って式I−fで示されるアミノピラゾール誘導体を得る二段階法を利用して、式(I−f)で示される対応アミド、スルホンアミドまたはウレアに変換する。第一段階(ビスアシル化)は、典型的には、DCM、ジオキサン、およびTHFならびにそれらの混合物のような溶媒中、酸塩化物、酸無水物、スルホニルクロリドおよびイソシアナートのようなキャッピング試薬を使用し、0℃および80℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、0℃および80℃の間の温度の、TEA、DIPEAおよびDMAP、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。第二段階(ジアミド、ジスルホンアミド、ジウレアのモノ加水分解)は、典型的には、水、水性水酸化リチウム、水性水酸化ナトリウム、水性水酸化カリウム、水性炭酸水素ナトリウム、水性炭酸ナトリウム、水性炭酸水素カリウム、水性炭酸カリウムのような溶媒中、0℃および80℃の間の温度の水性条件で実施する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つはR8−XV−[式中、XVは、−N(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム7に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XIV−[式中、XVは、−N(アルキル)−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R6が水素であり、そしてR7がメチルである、式Iの誘導体を、スキーム8においてI−gと命名する。
式I−gの化合物の好ましい合成法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム8)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XVIIIで示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム8の工程2では、得られた式XVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム8の工程3では、得られた式XIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程1に記載のようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式XXで示される対応アニリンに変換する。
スキーム8の工程4では、得られた式XXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム7の工程4に記載のようなアミンのtert−ブチルオキシカルボニル化を利用して、式XXVIIで示される対応第二級カルバメートに変換する。
スキーム8の工程5では、得られた式XXVIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム7の工程5に記載のような第二級カルバメートのアルキル化を利用して、式XXVIIIで示される対応第三級カルバメートに変換する。
スキーム8の工程6では、得られた式XXVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばtert−ブチルオキシカルボニル基のような酸不安定保護基の脱保護を利用して、式XXXIIで示される対応第二級アミンに変換する。この反応は典型的には、溶媒なしで、またはジエチルエーテル、ジオキサン、THF、DCMおよびDCEもしくはそれらの混合物といった溶媒中、0℃および40℃の間の温度で実施する。典型的に使用される酸は、HOAcTFA、トリフルオロメタンスルホン酸、水性HCl、水性硫酸または無水塩化水素である。
スキーム8の工程7では、得られた式XXXIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム4の工程4に記載のような第二級アミンのアルキル化を利用して、式XXXIIIで示される対応化合物に変換する。
スキーム8の工程8では、得られた式(XXXIII)の化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のような、イミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−gで示される対応アミノピラゾールに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、−OHまたはR8−XVI−[式中、XVIは、−O−または−C(O)O−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム9に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XIV−[式中、XIVは、−O−または−C(O)O−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R6が水素であり、そしてR7がメチルである、式Iの誘導体を、スキーム9においてI−hと命名する。
式I−hの化合物の好ましい合成法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム9)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XVIIIで示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム9の工程2では、得られた式XVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム9の工程3では、得られた式XIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程1に記載のようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式XXで示される対応アニリンに変換する。
スキーム9の工程4では、得られた式(XX)の化合物を、当業者に周知の方法、例えばアニリンのジアゾ化および求核試薬によるジアゾニウム種の置換を利用して、式XXXIVで示される対応アルコールに変換する。この反応は、第一段階はジアゾニウム種の生成であり、第二段階では求核試薬を用いてジアゾニウム種の置換を行う、二段階プロセスである。この反応の第一段階は、典型的には、硫酸、HClまたはHOAcおよびそれらの混合物のような溶媒中で実施する。典型的に使用される試薬は亜硝酸ナトリウムおよび亜硝酸イソアミルであり、尿素のようなさらなる試薬を使用する。この反応の第一段階は、典型的には−10℃および30℃の間の温度で実施する。反応の第二段階は、典型的には、水性HCl、水性硫酸および水性HOAcのような水性媒質中で実施する。反応の第二段階は、典型的には20℃および130℃の間の温度で実施する。
スキーム9の工程5では、得られた式XXXIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばフェノールのアルキル化を利用して、式XXXVで示される対応エーテルに変換する。この反応は、典型的にはDMF、THF、NMP、MeCN、アセトン、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ハロゲン化アルキル、アルキルメシラートおよびアルキルトリフラートのようなアルキル化試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム9の工程6では、得られた式XXXVの化合物を、当業者に周知の方法、例えば実施例1の工程7aに記載されるようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−hで示される対応アミノピラゾールに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、R8−S−またはR8−XVII−[式中、XVIIは、−S(O)−または−S(O)2−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム10に記載する。R1〜R4のうち一つが、R8−S−またはR8−XVII−[式中、XVIIは、−S(O)−または−S(O)2−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R6が水素であり、そしてR7がメチルである、式Iの誘導体を、スキーム10においてI−i(R1〜R4のうち一つがR8−S−)またはI−j(R1〜R4のうち一つがR8−XVII−)と命名する。
式I−iおよびI−jの化合物の好ましい合成法は、式II−aで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム10)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XVIIIで示される4−ブロモ−ニトロフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム10の工程2では、得られた式XVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム10の工程3では、得られた式XIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム2の工程1に記載のようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式XXで示される対応アニリンに変換する。
スキーム10の工程4では、得られた式XXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアニリンのジアゾ化および求核試薬によるジアゾニウム種の置換を利用して、式XXXVIで示される対応チオールに変換する。この反応は、第一段階はジアゾニウム種の生成であり、第二段階では求核試薬を用いてジアゾニウム種の置換を行う、二段階プロセスである。この反応の第一段階は、典型的には、硫酸、HClまたはHOAcおよびそれらの混合物のような溶媒中で実施する。典型的に使用される試薬は亜硝酸ナトリウムおよび亜硝酸イソアミルであり、尿素のようなさらなる試薬を使用する。この反応の第一段階は、典型的には−10℃および30℃の間の温度で実施する。反応の第二段階は、典型的には、Na2SまたはO−エチルジチオ炭酸のような硫黄求核試薬の存在下の水性酸中で実施する。
スキーム10の工程5では、得られた式XXXVIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばチオフェノールのアルキル化を利用して、式XXXVIIで示される対応エーテルに変換する。この反応は、典型的にはDMF、THF、NMP、MeCN、アセトン、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ハロゲン化アルキル、アルキルメシラートおよびアルキルトリフラートのようなアルキル化試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム10の工程6では、得られた式XXXVIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えば実施例1の工程71に記載されるようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−iで示される対応アミノピラゾールに変換する。
スキーム10の工程7では、得られた式I−iの化合物を、当業者に周知の方法、例えばチオエーテルからスルホキシドまたはスルホンへの酸化を利用して、式I−jで示される対応スルホキシドまたはスルホンに変換する。この反応は、典型的には、THF、トルエン、アルカノール、例えばMeOH、EtOH、IPA、および水ならびにそれらの混合物のような溶媒中、0℃および110℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は、OXONE(登録商標)およびメタ−クロロ過安息香酸である。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、アルコキシで置換されている、アルキル(特にメチル)であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である]で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム11に記載する。R1〜R4のうち一つが、アルコキシで置換されている、アルキル(特にメチル)であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている}であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム11においてI−kと命名する。
式I−kの化合物の好ましい合成法は、式II−bで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム11)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XXIIIで示される4−ブロモ−アルキルカルボキシフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム11の工程2では、得られた式XXIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XXIVで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム11の工程3では、得られた式XXIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールを生成させるためのエステルの還元を利用して、式XXXVIIIで示される対応アルコールに変換する。この反応は、典型的には、THF、ジオキサン、DCMおよびそれらの混合物のような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される還元剤は、水素化硼素リチウムである。
スキーム11の工程4では、得られた式XXXVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールのアルキル化を利用して、式XXXIXで示される対応エーテルに変換する。この反応は、典型的には、DMF、THF、NMP、MeCN、アセトン、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、ハロゲン化アルキル、アルキルメシラートおよびアルキルトリフラートのようなアルキル化試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム11の工程5では、得られた式XXXIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載されるようなイミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−kで示される対応アミノピラゾールに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、アルコキシで置換されている、アルキル(特にメチル)であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である}で示される誘導体のもう一つの好ましい合成法をスキーム12に記載する。R1〜R4のうち一つが、アルコキシで置換されている、アルキル(特にメチル)であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム12においてI−kと命名する。
式I−kの化合物の好ましい合成法は、式II−bで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム12)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XXIIIで示される4−ブロモ−アルキルカルボキシフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム12の工程2では、得られた式XXIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような、塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XXIVで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム12の工程3では、得られた式XXIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム11の工程3に記載のような、アルコールを生成させるためのエステルの還元を利用して、式XXXVIIIで示される対応アルコールに変換する。
スキーム12の工程4では、得られた式XXXVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールからブロミドへの官能基の相互転換を利用して、式XLで示される対応アルキルブロミドに変換する。この反応は、典型的には、MeCN、THF、ジオキサン、DCMおよびそれらの混合物のような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される臭素化剤は、臭化リチウム、臭化トリメチルシリル、三臭化リンまたは四臭化炭素/トリフェニルホスフィンと組み合わせたトリメチルシリルクロリドである。
スキーム12の工程5では、得られた式XLの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールのアルキル化を利用して、式XXXIXで示される対応エーテルに変換する。この反応は、典型的には、DMF、THF、NMP、MeCN、アセトン、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、アルコールのような求核試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム12の工程6では、得られた式XXXIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のような、イミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−kで示される対応アミノピラゾールに変換する。
スキーム11およびスキーム12に記載の経路に代わり、式I−kの化合物を、スキーム14に示される式XLVのN,N’−ジ保護中間体を経由して製造することもできる。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、ヘテロシクリル−T2[式中、ヘテロシクリルは、少なくとも1個の窒素を含み、且つこのヘテロシクリルは窒素を介して結合しており、そして、T2は、アルキレンである]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム13に記載する。R1〜R4のうち一つが、ヘテロシクリル−T2[式中、ヘテロシクリルは、少なくとも1個の窒素を含み、且つこのヘテロシクリルは窒素を介して結合しており、そして、T2は、アルキレンである]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R6が水素であり、そしてR7がメチルである、式Iの誘導体を、スキーム13においてI−lと命名する。
式I−lの化合物の好ましい合成法は、式II−bで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム13)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式XXIIIで示される4−ブロモ−アルキルカルボキシフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム13の工程2では、得られた式XXIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような、塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XXIVで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム13の工程3では、式XXIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム11の工程3に記載のような、アルコールを生成させるためのエステルの還元を利用して、式XXXVIIIで示される対応アルコールに変換する。
スキーム13の工程4では、得られた式XXXVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム12の工程4に記載のような、アルコールからブロミドへの官能基の相互転換を利用して、式XLで示される対応アルキルブロミドに変換する。
スキーム13の工程5では、得られた式XLの化合物を、当業者に周知の方法、例えば窒素含有ヘテロ環のN−アルキル化を利用して、式XLIで示される対応ヘテロシクリルアルキル誘導体に変換する。この反応は、典型的には、DMF、THF、NMP、MeCN、アセトン、DCMおよびDCEのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、第二級アミンのような求核試薬と組み合わせた、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジドおよびカリウムヘキサメチルジシラジドである。
スキーム13の工程6では、得られた式XLIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のような、イミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−lで示される対応アミノピラゾールに変換する。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、R8−XIII−[式中、XIIIは、−NHC(O)−、−N(アルキル)C(O)−または−OC(O)−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R6は水素であり、そしてR7はメチルである}で示される誘導体の好ましい合成法をスキーム14に記載する。R1〜R4のうち一つがR8−XIII−[式中、XIIIは、−NHC(O)−、−N(アルキル)C(O)−または−OC(O)−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム14においてI−mと命名する。
式I−mの化合物の好ましい合成法は、式XXXVIIIで示される対応ヒドロキシメチルブロモフタラジノン(製造については、スキーム11および12を参照されたい)から出発する。スキーム14の工程1では、得られた式XXXVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールのシリル保護を利用して、式XLIIで示される対応シリルエーテルに変換する。この反応は、典型的には、DCM、THF、DMF、DMSO、NMPおよびそれらの混合物のような非プロトン性溶媒中、0℃および40℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は、シリルクロリドまたはシリルトリフラート、例えばtert−ブチルジメチルシリルクロリドおよびtert−ブチルジメチルシリルトリフラートである。典型的に使用される塩基は、イミダゾール、TEA、ピリジンおよびDMAPである。
スキーム14の工程2では、得られた式XLIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の反応7aに記載のような、イミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式XLIIIで示される対応アミノピラゾールに変換する。
スキーム14の工程3では、得られた式XLIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアミンのカルバメート保護を利用して、式XLIVで示される対応保護アミノピラゾールに変換する。この反応は、典型的には、THF、ジオキサン、DCM、DMFまたはNMPのような溶媒中で実施する。典型的に使用される塩基は、ジ−tert−ブチルジカルボナートのような試薬と組み合わせた、0℃および100℃の間の温度のTEA、水素化ナトリウム、DMAPである。
スキーム14の工程4では、得られた式XLIVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばシリルエーテルの弗化物仲介脱保護を利用して、式XLVで示される対応アルコールに変換する。この反応は、典型的には、THF、ジオキサン、およびDCMのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は、テトラブチルアンモニウムフルオリド、弗化カリウム、弗化水素−ピリジン複合体およびシリカ担持テトラブチルアンモニウムフルオリドである。
スキーム14の工程5では、得られた式XLVの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールの酸化を利用して、式XLVIで示される対応アルデヒドに変換する。この反応は、典型的には、DMF、NMP、DMSO、THF、ジオキサンおよびDCMのような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は、ピリジン−三酸化硫黄複合体、デス・マーチン ペルヨージナン(DMP)または2−ヨードオキシ安息香酸(IBX)である。
スキーム14の工程6では、得られた式XLVIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばカルボキシアルデヒドの酸化を利用して、式XLVIIで示される対応カルボン酸に変換する。この反応は、典型的には、DCM、THF、水およびそれらの混合物のような溶媒中、0℃および40℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は塩化ナトリウムであり、スルファミン酸およびリン酸のような緩衝剤ならびにイソブテンのようなラジカル捕捉試薬を使用する。
スキーム14の工程7では、得られた式XLVIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム3の工程2に記載のような、酸−アミンカップリングによるアミド形成を利用して、式XLVIIIで示される対応カルボキサミドに変換する。
スキーム14の工程8では、得られた式XLVIIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム7の工程7に記載のような、カルバメートの酸仲介脱保護を利用して、式I−mで示される化合物に変換する。
式I[式中、nは1であり、そしてYは、−アルキレン−C(O)−または−アルキレン−CH(OH)−である]の誘導体の好ましい合成法をスキーム15に記載する。スキーム15において、nが1であり、Yが−アルキレン−C(O)−である式Iの誘導体をI−nと命名し、nが1であり、Yが−アルキレン−CH(OH)−である式Iの誘導体をI−oと命名する。
式I−nおよびI−oの化合物の好ましい合成法は、式IIで示される対応フタラジンジオンから出発する。スキーム(スキーム15)の工程1は、スキーム1の工程1に記載されるように、ジブロム化の後にモノ加水分解を行い、式IIIで示される4−ブロモフタラジノン誘導体を得る、二段階プロセスである。
スキーム15の工程2では、得られた式IIIの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程2に記載のような、α−ハロ−カルボニル化合物による塩基性条件下でのアルキル化を利用して、式XLIXで示される対応第三級アミドに変換する。
スキーム14の工程3では、得られた式XLIXの化合物を、当業者に周知の方法、例えばスキーム1の工程7aに記載のような、イミノブロミド、ビニルブロミドまたはアリールブロミドのパラジウム仲介アミノ化を利用して、式I−nで示される対応アミノピラゾールに変換する。
スキーム15の工程4では、得られた式I−nの化合物を、当業者に周知の方法、例えばアルコールを生成させるためのケトンの還元を利用して、式I−oで示される対応アルコールに変換する。この反応は、典型的には、THF、ジオキサン、DCMおよびそれらの混合物のような溶媒中、0℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される還元剤は、水素化硼素リチウムおよびその他の還元剤である。
式I[式中、R5は、パラ−またはメタ−位において−N(アルキル)−R’で置換されているフェニルであり、そしてR’は、−C(O)−アリール、−C(O)−シクロアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アルコキシアルキル、−C(O)−アルコキシ、−S(O)2−アリール、−S(O)2−アルキルである]の誘導体の好ましい合成法をスキーム16に記載する。R5が、パラ−またはメタ−位において−N(アルキル)−R’で置換されているフェニルであり、そしてR’が、−C(O)−アリール、−C(O)−シクロアルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アルコキシアルキル、−C(O)−アルコキシ、−S(O)2−アリール、−S(O)2−アルキルである式Iの誘導体を、スキーム16においてI−oと命名する。
スキーム16の工程1は、当業者に周知の方法、例えば、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、またはDIPEAのような塩基の存在下におけるアルキルブロミドまたはヨージドまたはトシラートまたはメシラートでのアルキル化により式X−aで示される化合物を得る、式Xの化合物(スキーム2を参照されたい)のアルキル化である。好適な不活性溶媒は、例えばDMF、DMSO、NMPまたはTHFであり、この反応は−20℃〜100℃の範囲の温度で実施する。
スキーム16の工程2は、スキーム1の工程7bに記載のような、式X−aで示されるブロモ−フタラジノンと、式VIII−aで示される保護アミノピラゾールのバックウォルドカップリング(スキーム1の工程7a)であり、式(I−p−保護)で示される保護フタラジノン−アミノピラゾール誘導体が生成する。
スキーム16の工程3は、スキーム1の工程8に記載のような、保護基の開裂である。
R5が、パラ−またはメタ−位において置換基R''''で置換されているフェニルであり、R''''が、アリール基、またはNを介して結合している窒素含有ヘテロシクリル、NH−アルキル、NH−アリールまたはアルキルスルファニルまたはアリールスルファニル基である、式Iの或る誘導体は、好ましくはスキーム17に従って合成する。このような式Iの誘導体を、スキーム17においてI−qと命名する。
スキーム17の工程1aでは、ハロゲン置換されたフタラジノンL[ここで、Halはヨードまたはブロモまたはクロロまたはフルオロである]を、基R''''による芳香族ハロゲンの置換反応によって、式LIの化合物に変換する。もし基R''''が強求核試薬を含み、ハロゲンがフッ素であるならば、これは塩基性条件下で直接実施できる。より好ましくは、Halはヨード、ブロモまたはクロロであり、熟練した化学者の周知する方法により、遷移金属触媒の下でR''''を導入する。R'''が、Nを介して結合している窒素含有ヘテロシクリル、NH−アルキル、NH−アリールまたはアルキルスルファニルもしくはアリールスルファニル基である場合、この目的のための典型的な反応はバックウォルド反応である。このようなバックウォルド反応のための条件は、スキーム1の工程7aに記載の条件と同じである。R''''がアルキルスルファニルまたはアリールスルファニル基である場合、この置換反応は、ウルマン条件下で、例えば、ヨウ化銅または銅粉末のようなCu触媒の存在下に、キノリン、NMPまたはエチレングリコールのような溶媒中で、場合によりピリジンのような塩基の存在下で実施することもできる。ウルマン反応は、60℃〜200℃の高温で実施する。R''''がアリール基の場合、それはスズキカップリングの条件下で導入するのが最善である。スズキカップリングでは、R''''のボロン酸誘導体を、パラジウム黒、またはテトラキス−トリフェニルホスフィノ−パラジウム(0)のようなパラジウムホスフィン複合体によるパラジウム触媒の下で、炭酸ナトリウムまたはフッ化カリウムのような塩基の存在下でLと反応させる。好適な溶媒は、トルエン、水、ジオキサン、THF、MeOH、EtOH、またはそれらの混合物であり、このスズキカップリングはRT〜150℃の温度で実施する。
スキーム17の工程2aは、式LIIで示される4−ブロモフタラジノン誘導体を得るための、式LIで示されるフタラジンジオン誘導体の臭素化である。スキーム1の工程6の記載と同じ条件を適用する。
スキーム17の工程3aは、保護型の最終生成物(I−q−保護)を得るための、ブロモフタラジノン誘導体LIIと保護アミノピラゾールVIII−aのバックウォルドカップリングである。スキーム1の工程7bの記載と同じ方法および条件を適用する。
スキーム17の工程4は、最終アミノピラゾール誘導体I−qを得るための、誘導体(I−q−保護)の脱保護である。スキーム1の工程8の記載と同じ条件を適用する。
スキーム17の工程1bは、式(I−r−保護)で示される保護アミノピラゾール誘導体におけるハロゲン原子の置換反応である。これは、工程1aの記載と同じ方法および条件で実施する。
スキーム17の工程2bは、LIIIを得るための、フタラジンジオンLの臭素化であり、スキーム1の工程6に記載されるように実施する。
スキーム17の工程3bは、保護型のアミノピラゾール誘導体(I−r−保護)を得るための、ブロモフタラジノン誘導体LIIIと保護アミノピラゾールVIII−aのバックウォルドカップリングである。スキーム1の工程7bの記載と同じ方法および条件を適用する。この工程については、バックウォルド反応中、LIIIの臭素原子のみの選択的置換を達成するために、Halはクロロであるのが好ましい。
スキーム17の工程1cは、式I−rで示される非保護アミノピラゾール誘導体におけるハロゲン原子の置換反応である。これは、工程1aの記載と同じ方法および条件で実施する。
スキーム17の工程3cは、アミノピラゾール誘導体I−rを得るための、ブロモフタラジノン誘導体LIIIとアミノピラゾールVIIIのバックウォルドカップリングである。スキーム1の工程7bの記載と同じ方法および条件を適用する。この工程については、バックウォルド反応中、LIIIの臭素原子のみの選択的置換を達成するために、Halはクロロであるのが好ましい。
置換基R''''がアルキルスルファニルおよびアリールスルファニル基である場合、これらのスルファニル基を、引き続き、メタ−クロロ過安息香酸(MCPBA)またはオキソンのような周知の試薬により、置換基−S(O)アルキル、−SO2アルキルおよび−S(O)アリール、−SO2アリールに酸化できる。このような酸化工程は、場合により、一連の反応の後期に、例えば工程2aの後、または工程3aの後、または工程1bの後に実施することもできる。
式I{式中、R1〜R4のうち一つは、NH2またはNO2またはR8−XII−[式中、XIIは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−である]であり、R1〜R4のうち一つはR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つは水素である}で示される誘導体のもう一つの合成法をスキーム18に記載する。R1〜R4のうち一つが、R8−XII−[式中、XIIは、−C(O)NH−、−NHC(O)NH−または−S(O)2NH−である]であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム18においてI−dと命名する。R1〜R4のうち一つがNO2であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム18においてI−sと命名する。R1〜R4のうち一つがNH2であり、R1〜R4のうち一つがR'''[式中、R'''は、式Iのための上記R1〜R4として定義されている]であり、そしてR1〜R4のうち残りの2つが水素である、式Iの誘導体を、スキーム18においてI−tと命名する。
スキーム18の工程1は、式LIVで示される化合物を得るための、式LIIIで示されるニトロ置換無水フタル酸と置換ヒドラジンの反応である。工程1は、スキーム1の工程4に記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程2は、式LIVの化合物から式LVのフタラジンジオンへの転位であり、スキーム1の工程5に記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程3は、4−ブロモフタラジノンLVIを得るための、フタラジンジオンLVの臭素化であり、スキーム1の工程6に記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程4は、式I−s−保護で示される誘導体を得るための、ブロモフタラジノン誘導体LVIと保護アミノピラゾール誘導体VIII−aのバックウォルド反応であり、スキーム1の工程7bに記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程5aは、ニトロ置換誘導体I−sを得るための、誘導体I−s−保護の脱保護であり、スキーム1の工程8に記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程6では、得られた式I−s−保護の化合物を、当業者に周知の方法、例えば、スキーム2の工程1に記載されるようなニトロベンゼンの還元によるアニリン形成を利用して、式i−t−保護で示される対応アニリンに変換する。或いは、このニトロ基を、MeOHまたはTHFのような溶媒中、パラジウム木炭触媒を用いる接触水素化により、20℃および100℃の間の温度で還元することもできる。
スキーム18の工程7では、得られた式I−t−保護で示されるアニリン化合物を、当業者に周知の方法、例えば、スキーム2の工程6に記載されるようなアニリンのスルホニル化、アシル化またはアミノカルボニル化を利用して、式I−d−保護で示される対応アミド、スルホンアミドまたはウレアに変換する。
スキーム18の工程5bは、アミノ置換誘導体I−tを得るための、誘導体I−t−保護の脱保護であり、スキーム1の工程8に記載されるようにして実施する。
スキーム18の工程5cは、置換誘導体I−dを得るための、誘導体I−d−保護の脱保護であり、スキーム1の工程8に記載されるようにして実施する。
少数の特別な場合として、これらに代わり、異なる反応列が、通常のモノブロモ誘導体に代えてフタラジンジオンのモノクロロ誘導体の生成と、その直後または幾つかの中間工程後の、適当なアミノピラゾールを用いたバックウォルド反応を含むことができる(例えば、スキーム19を参照されたい)。
式I[式中、R1〜R4のうち一つはNO2であり、R1〜R4のうち残りの2つは水素であり、R5は水素であり、そしてnは0である]で示される誘導体のもう一つの合成法をスキーム19に記載する。R1〜R4のうち一つがNO2であり、R1〜R4のうち残りの2つが水素であり、R5が水素であり、そしてnが0である、式Iの誘導体を、スキーム19においてI−uと命名する。
スキーム19の工程1では、置換無水フタル酸[式(VI−a)の化合物]を、当業者に周知の方法、例えば、無水フタル酸のヒドラジン仲介環拡大を利用して、式(II−c)で示される対応フタラジノンに変換する。この反応は典型的には、THF、DMF、NMPのような非プロトン性溶媒、または、HOAc、EtOH、MeOHおよびIPAならびにそれらの混合物のようなプロトン性溶媒中、0℃および120℃の間の温度で実施する。典型的に使用される試薬は、ヒドラジン、ヒドラジン水和物および塩酸ヒドラジンである。(この方法は、R5が水素でない式Iのフタラジノンを得るためにも使用でき、代わりのN−置換ヒドラジン、ヒドラジン水和物および塩酸ヒドラジンならびに次の工程はそれに合わせた)。
スキーム19の工程2では、得られた式(II−c)の化合物を、当業者に周知の方法、例えば第二級アミドからのイミノクロリド形成を利用して、式(LVII)で示される対応ジクロロフタラジンに変換する。この反応は、典型的には溶媒なしで、またはDCM、DCEおよびアニソール、ならびにそれらの混合物のような溶媒中、30℃および150℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩素化試薬は、ピリジン、TEAおよびDIPEAのような塩基の存在下または不在下におけるPOCl3、PCl5およびPCl3である。
スキーム19の工程3では、得られた式(LVII)の化合物を、当業者に周知の方法、例えばアミンによるイミノクロリドの芳香族置換を利用して、対応アミノピラゾール(LVIII)に変換する。この反応は、典型的にはTHF、ピリジン、トルエン、IPAまたはtert−ブタノールのようなアルカノール、およびそれらの混合物のような溶媒中、40℃および150℃の間の温度で実施する。
スキーム19の工程4では、式(LVIII)で示されるイミノクロリドを、当業者に周知の方法、例えばイミノクロリドのモノ加水分解を利用して、対応アミド(I−u)に変換する。この反応は、典型的には水性または無水条件下で、水、水性水酸化リチウム、水性水酸化カリウム、水性炭酸ナトリウム、水性炭酸水素カリウム、水性炭酸カリウム、水性MeOH、氷酢酸のような溶媒中、20℃および110℃の間の温度で実施する。
上のスキーム1〜19において、基R1〜R4およびR5上の或る種の置換基は、上記合成反応列の条件に対して不活性でないことがあり、当分野で既知の標準保護基による保護が必要であるかも知れない。例えば、アミノまたはヒドロキシ基は、アセチルまたはtert−ブトキシカルボニル誘導体として保護され得る。或いは、幾つかの置換基は、反応列の最後に他の置換基から誘導され得る。例えば、式Iの化合物は、基R1〜R4およひR5上にニトロ−、エトキシカルボニル、スルホン酸置換基を担持して合成され、これらの置換基が、標準法によって最終的にアミノ−、アルキルアミノ−、ジアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ置換基、またはカルボキサミド置換基、またはスルホンアミド置換基に変換される。
本発明化合物は薬学的に許容されるそれらの塩の形態で存在できる。「薬学的に許容される塩」という語は、式Iの化合物の生物学的有効性および性質を保持している常套的酸付加塩を指し、適当な非毒性有機もしくは無機塩基または有機もしくは無機酸から形成される。塩基付加塩の例には、水酸化ナトリウム、カリウム、アンモニウム、四級アンモニウム(例えば水酸化テトラメチルアンモニウム)から誘導される塩がある。酸付加塩の例には、HCl、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸のような無機酸から誘導される塩、ならびにp−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などのような有機酸から誘導される塩がある。薬学的化合物(即ち薬物)から塩への化学的修飾は、化合物の改善された物理的および化学的安定性、吸湿性、流動性および溶解性を達成するための、薬化学者にとって周知の技術である。例えば、Stahl and Wermuth(editors), Handbook of Pharmaceutical Salts, Verlag Helvetica Chimica Acta(VHCA), Zurich, (2002)またはBastin et al., Organic Proc. Res. Dev. 4(2000)427-435を参照されたい。
式Iの化合物は1または数個のキラル中心を含むことができ、よってラセミまたは光学活性型で存在できる。ラセミ化合物は既知の方法に従ってエナンチオマーに分離できる。例えば、結晶化によって分離できるジアステレオ塩は、例えばD−またはL−カンファースルホン酸のような光学活性な酸との反応によってラセミ混合物から形成される。或いは、エナンチオマーの分離は、市販のキラルHPLC相でのクロマトグラフィーを用いて達成することもできる。
式Iの化合物およびそれらの薬学的に許容される塩は、価値ある薬理学的性質を有する。当該化合物はBTKおよびSYKのインヒビターとしての活性を示し、抗−B細胞活性化活性をも示す事が判明している。その結果、本発明化合物は、BTKおよび/またはSYKの活性化または過剰発現がわかっている疾病の治療および/または予防、特に上述の疾病の治療および/または予防に有用である。BTKおよび/またはSYKのインヒビターとしての本化合物の活性は、以下の生物学的アッセイによって立証される。
ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)阻害のIC50の測定
このアッセイは、濾過による放射性33Pリン酸化生成物の捕捉である。Btk、ビオチニル化SH2ペプチド基質(Src相同性)、およびATPの相互作用は、このペプチド基質のリン酸化を導く。ビオチニル化生成物はストレプトアビジンセファロースビーズと結合する。全て結合したならば、放射標識化生成物をシンチレーションカウンターで検出する。
このアッセイは、濾過による放射性33Pリン酸化生成物の捕捉である。Btk、ビオチニル化SH2ペプチド基質(Src相同性)、およびATPの相互作用は、このペプチド基質のリン酸化を導く。ビオチニル化生成物はストレプトアビジンセファロースビーズと結合する。全て結合したならば、放射標識化生成物をシンチレーションカウンターで検出する。
アッセイされたプレートは、96ウェルポリプロピレン(Greiner)および96ウェル1.2μm親水性PVDFフィルタープレート(Millipore)である。本明細書に報告する濃度は、最終アッセイ濃度である:DMSO中10〜100μM化合物(Burdick and Jackson)、5〜10nM Btk酵素(Hisタグ付き、全長)、30μMペプチド基質(Biotin−Aca−AAAEEIYGEI−NH2)、100μM ATP(Sigma)、8mMイミダゾール(Sigma、pH7.2)、8mMグリセロール−2−ホスファート(Sigma)、200μM EGTA(Roche Diagnostics)、1mM MnCl2(Sigma)、20mM MgCl2(Sigma)、0.1mg/ml BSA(Sigma)、2mM DTT(Sigma)、1μCi 33P ATP(Amersham)、20%ストレプトアビジンセファロースビーズ(Amersham)、50mM EDTA(Gibco)、2M NaCl(Gibco)、2M NaClw/1%リン酸(Gibco)、マイクロシント−20(Perkin Elmer)。
IC50の決定は、標準的な96ウェルプレートアッセイテンプレートから得たデータを利用し、1化合物あたり10のデータ点から算出する。各プレート上で1個の対照化合物および7個の未知インヒビターを試験し、各プレートを2回ランした。典型的には、化合物を100μMから出発し3nMで終了する半対数で希釈した。対照化合物はスタウロスポリンであった。ペプチド基質の不在下でバックグラウンドを計数した。ペプチド基質の存在下で全活性を測定した。以下のプロトコルを使用してBTK阻害を測定した。
1)試料の調製:被験化合物をアッセイ緩衝液で半対数希釈した(イミダゾール、グリセロール−2−ホスファート、EGTA、MnCl2、MgCl2、BSA)。
2)ビーズの調製
a)500gで遠心することによりビーズをすすぐ。
b)PBSおよびEDTAでビーズを再構成し、20%ビーズスラリーを作製する。
a)500gで遠心することによりビーズをすすぐ。
b)PBSおよびEDTAでビーズを再構成し、20%ビーズスラリーを作製する。
3)基質なしで反応ミックスをプレインキュベートし(アッセイ緩衝液、DTT、ATP、33P ATP)、30℃で15分間基質と混合する(アッセイ緩衝液、DTT、ATP、33P ATP、ペプチド基質)。
4)アッセイを開始するため、酵素緩衝液(イミダゾール、グリセロール−2−ホスファート、BSA)中のBTK 10μLおよび被験化合物10μLをRTで10分間プレインキュベートする。
5)BTKおよび化合物に、基質を加えたまたは加えない反応混合物30μLを加える。
6)全アッセイミックス50μLを30℃で30分間インキュベートする。
7)反応を停止させるため、アッセイ液40μLを、フィルタープレート中のビーズスラリー150μLに移す。
8)30分後、以下の工程でフィルタープレートを洗浄する。
a.3×250μL NaCl
b.1%リン酸を含有する3×250μL NaCl
c.1×250μL H2O
a.3×250μL NaCl
b.1%リン酸を含有する3×250μL NaCl
c.1×250μL H2O
9)65℃で1時間またはRTで一夜プレートを乾燥する。
10)マイクロシント−20 50μLを加え、シンチレーションカウンターで33P cpmを計数する。
生データから活性パーセントをcpmで算出する。
活性パーセント=(試料−bkg)/(全活性−bkg)×100
活性パーセント=(試料−bkg)/(全活性−bkg)×100
一部位用量反応シグモイドモデルを使用して、活性パーセントからIC50を算出する。
y=A+((B−A)/(1+((x/C)D))))
x=cmpd濃度、y=%活性、A=分、B=最大、C=IC50、D=1(ヒル勾配)
y=A+((B−A)/(1+((x/C)D))))
x=cmpd濃度、y=%活性、A=分、B=最大、C=IC50、D=1(ヒル勾配)
本発明化合物に関して、BTKの阻害についてのIC50は0.14〜0.88μM(13の化合物)および1.1〜65μM(45の化合物)の範囲で検出された。代表的な結果を表1に示す。
脾臓チロシンキナーゼ(SYK)阻害のIC50の測定
SYKキナーゼアッセイは、96ウェルプレートフォーマットに適合させた標準的キナーゼアッセイである。このアッセイは、10の半対数希釈および40μL反応容量である8個の試料を用いてIC50決定のために96ウェルフォーマットで実施する。このアッセイは、天然に存在するホスホアクセプターコンセンサス配列(ビオチン−11aaDY*E)から誘導されたN−末端ビオチニル化ペプチド基質への放射標識化33PγATPの取り込みを測定するものである。EDTAにより反応停止させストレプトアビジン被覆ビーズを加えると、リン酸化生成物が検出された。
SYKキナーゼアッセイは、96ウェルプレートフォーマットに適合させた標準的キナーゼアッセイである。このアッセイは、10の半対数希釈および40μL反応容量である8個の試料を用いてIC50決定のために96ウェルフォーマットで実施する。このアッセイは、天然に存在するホスホアクセプターコンセンサス配列(ビオチン−11aaDY*E)から誘導されたN−末端ビオチニル化ペプチド基質への放射標識化33PγATPの取り込みを測定するものである。EDTAにより反応停止させストレプトアビジン被覆ビーズを加えると、リン酸化生成物が検出された。
アッセイプレート:96ウェルMultiScreen 0.65umフィルタープレート(Millipore Cat.No.:MADVNOB10)。
ストレプトアビジン被覆ビーズ:ストレプトアビジンセファロースTM、懸濁液5.0mL、50mM EDTA/PBSで希釈(1:100)、(Amersham,Cat.No.:17-5113-01)。
化合物:100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中10mM、最終濃度:10%DMSO中、化合物0.003〜100uM。
酵素:SYK RPA精製された脾臓チロシンキナーゼの末端切除構造物、aa360−635、保存溶液1mg/mL、MW:31.2KDa、最終濃度:0.0005μM。
ペプチド1:ビオチニル化ペプチドは、天然に存在するホスホアクセプターコンセンサス配列(ビオチン−EPEGDYEEVLE)から誘導される。QCBからの特別注文。保存溶液20mM、最終濃度:5.0μM。
ATP:アデノシン−5’−三リン酸20mM(ROCHE Cat.No.:93202720)、最終濃度:20μM。
緩衝液:HEPES:2−ヒドロキシエチルピペラジン−2−エタンスルホン酸(Sigma, Cat.No.:H-3375)最終濃度:50mM HEPES pH7.5。
BSA:牛血清アルブミン画分V、無脂肪酸(Roche Diagnostics GmbH, Cat.No.9100221)。最終濃度0.1%に希釈。
EDTA:EDTA保存溶液500mM(GIBCO,Cat.No.:15575-038)、最終濃度:0.1mM。
DTT:1,4−ジチオトレイトール(Roche Diagnostics GmbH, Cat.No.:197777)、最終濃度:1mM。
MgCl2×6H2O:MERCK,Cat.No.:105833.1000、最終濃度:10mM。
アッセイ希釈緩衝液(ADB):50mM HEPES、0.1mM EGTA、0.1mM バナジウム酸Na、0.1mMβ−グリセロリン酸、10mM MgCl2、1mM DTT、0.1% BSA、pH7.5。
ビーズ洗浄緩衝液:2M NaCl+1%リン酸を添加した10g/L PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)。
ストレプトアビジン被覆ビーズ:ストレプトアビジンセファロースTM、懸濁液5.0mL、50mM EDTA/PBSで希釈(1:100)、(Amersham,Cat.No.:17-5113-01)。
化合物:100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中10mM、最終濃度:10%DMSO中、化合物0.003〜100uM。
酵素:SYK RPA精製された脾臓チロシンキナーゼの末端切除構造物、aa360−635、保存溶液1mg/mL、MW:31.2KDa、最終濃度:0.0005μM。
ペプチド1:ビオチニル化ペプチドは、天然に存在するホスホアクセプターコンセンサス配列(ビオチン−EPEGDYEEVLE)から誘導される。QCBからの特別注文。保存溶液20mM、最終濃度:5.0μM。
ATP:アデノシン−5’−三リン酸20mM(ROCHE Cat.No.:93202720)、最終濃度:20μM。
緩衝液:HEPES:2−ヒドロキシエチルピペラジン−2−エタンスルホン酸(Sigma, Cat.No.:H-3375)最終濃度:50mM HEPES pH7.5。
BSA:牛血清アルブミン画分V、無脂肪酸(Roche Diagnostics GmbH, Cat.No.9100221)。最終濃度0.1%に希釈。
EDTA:EDTA保存溶液500mM(GIBCO,Cat.No.:15575-038)、最終濃度:0.1mM。
DTT:1,4−ジチオトレイトール(Roche Diagnostics GmbH, Cat.No.:197777)、最終濃度:1mM。
MgCl2×6H2O:MERCK,Cat.No.:105833.1000、最終濃度:10mM。
アッセイ希釈緩衝液(ADB):50mM HEPES、0.1mM EGTA、0.1mM バナジウム酸Na、0.1mMβ−グリセロリン酸、10mM MgCl2、1mM DTT、0.1% BSA、pH7.5。
ビーズ洗浄緩衝液:2M NaCl+1%リン酸を添加した10g/L PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)。
実験方法:
40μL容量で、ADB希釈された精製組換えヒトSYK360−635[0.5nM]26μLを、[10%]DMSO中の10X濃度の被験化合物[通常100μM〜0.003μM]4μLと混合し、混合物をRTで10分間インキュベートした。
40μL容量で、ADB希釈された精製組換えヒトSYK360−635[0.5nM]26μLを、[10%]DMSO中の10X濃度の被験化合物[通常100μM〜0.003μM]4μLと混合し、混合物をRTで10分間インキュベートした。
DYEペプチド基質[0または5μM]、ATP[20μM]および33PγATP[2μCi/rxn]を含有する4×基質カクテル10μLの添加により、キナーゼ反応を開始させた。30℃で15分間インキュベートした後、反応試料25μLを、PBS中の5mM EDTA200μLおよび20%ストレプトアビジン被覆ビーズを入れた96ウェル0.65um Millipore MADVNOBメンブレン/プレートに移すことにより、反応を停止させた。
結合していない放射性ヌクレオチドを減圧下に3×250μL 2M NaCl;2×250μL 2M NaCl+1%リン酸;1×250μL H2Oで洗浄した。最後の洗浄の後、メンブレン/プレートをアダプタープレートに移し、60℃で15分間熱乾燥し、各ウェルにシンチレーションカクテル50μLを加え、4時間後、放射性の量をトップカウンターで計数した。
阻害されなかった酵素の割合に基づいて阻害パーセントを算出した。
阻害% = 100/(1+(IC50/阻害濃度)n)
阻害% = 100/(1+(IC50/阻害濃度)n)
IC50を、XLfitソフトウェア(ID Business Solution Ltd., Guilford, Surrey, UK)を用いる非線形曲線当てはめを利用して算出した。特許請求された化合物について、SYKの阻害に関するIC50は、0.04〜0.96μM(11化合物)および1.2〜87μM(38化合物)の範囲で検出された。代表的な結果を表1に示す。
B細胞活性化の阻害 − ラモス細胞におけるB細胞FLIPRアッセイ
本発明化合物によるB細胞活性化の阻害を、抗IgM刺激B細胞反応に及ぼす被験化合物の効果を測定することによって立証した。
本発明化合物によるB細胞活性化の阻害を、抗IgM刺激B細胞反応に及ぼす被験化合物の効果を測定することによって立証した。
B細胞FLIPRアッセイは、抗IgM抗体による刺激に由来する細胞内カルシウム増加の潜在的インヒビターの効果を測定する、細胞に基づく機能的方法である。ラモス(Ramos)細胞(ヒトバーキットリンパ腫セルライン。ATCC−No.CRL−1596)を増殖培地(下記)で培養した。アッセイの前日、ラモス細胞を新鮮な増殖培地(同上)に再懸濁し、組織培養フラスコ中で0.5×106/mLの濃度に調整した。アッセイの日、細胞を計数し、組織培養フラスコ中で1μM FLUO−3AM(TefLabs Cat-No.0116。無水DMSOおよび10%プルロニック酸中で調製)を添加した増殖培地中1×106/mLの濃度に調整し、37℃(4%CO2)で1時間インキュベートした。細胞外色素を除去するため、細胞を遠心(5分間、1000rpm)して集め、FLIPR緩衝液(下記)に1×106細胞/mLで再懸濁し、次いで96ウェルのポリ−D−リジン被覆黒色/透明プレート(BD Cat-No.356692)中にウェルあたり1×105細胞で分注した。100μM〜0.03μMの範囲の7種類の濃度の被験化合物を加え、細胞と共にRTで30分間インキュベートさせた。ラモス細胞Ca2+シグナル伝達を、10μg/mLの抗IgM(Southern Biotech, Cat-No.2020-01)の添加によって刺激し、FLIPR上で測定した(Molecular Devices。480nM励起のアルゴンレーザーによりCCDカメラを用いて96ウェルプレートの画像を捕捉する)。
増殖培地:L−グルタミン(Invitrogen, Cat-No.61870-010)、10%牛胎児血清(FBS. Summit Biotechnology Cat-No.FP-100-05)を含むRPMI1640培地;1mMピルビン酸ナトリウム(Invitrogen Cat.No.11360-070)。
FRIPR緩衝液:HBSS(Invitrogen, Cat.No.141175-079)、2mM CaCl2(Sigma Cat-No.C-4901)、HEPES(Invitrogen Cat.No.15630-080)、2.5mMプロベネシド(Sigma, Cat-No.P-8761)、0.1% BSA(Sigma, Cat-No.A-7906)、11mMグルコース(Sigma, Cat-No.G-7528)。
最も高い最終アッセイ濃度である100μMを達成するため、10mM化合物保存溶液(DMSOで作製)24μLを、FLIPR緩衝液576μLに直接加える。被験化合物をFLIPR緩衝液で希釈し(Biomek2000ロボットピペットを使用)、以下の希釈スキームを作製する:媒質、1.00×10−4M、1.00×10−5、3.16×10−6、1.00×10−6、3.16×10−7、1.00×10−7、3.16×10−8。
最大−最小統計値を用いて細胞内カルシウム増加を報告した(Molecular Devices FLIPR対照および統計学的転送ソフトウェアを使用して、刺激抗体の添加により惹起されたピークから休止時ベースラインを差し引く)。非線形曲線当てはめ(GraphPad Prismソフトウェア)を使用してIC50を決定した。代表的結果を表1に示す。
本発明において医薬として利用される化合物は、多岐にわたる経口投与剤型および担体中に調合できる。経口投与は、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、シロップ剤または懸濁剤の形態とすることができる。本明細書で利用される化合物は、他の投与経路のうち、持続的(静脈内点滴)局所非経口、筋肉内、静脈内および坐剤投与を包含するその他の投与経路によって投与される場合も有効である。好ましい投与様式は一般に、好都合な毎日の投与レジメンを用いる経口投与であり、これは、苦痛の程度および活性成分に対する患者の反応に従って調節できる。
BTKおよびSYKにより仲介される疾患の医薬として有用な化合物ならびにそれらの薬学的に使用可能な塩を、1以上の常用賦形剤、担体、または希釈剤と共に、医薬組成物の形態および単位投薬形態とすることができる。医薬組成物および単位投薬形態は、さらなる活性化合物または成分を伴いまたは伴わずに常套的割合の常套的成分を含み得、単位投薬形態は、使用する所望の日用量範囲に応じた適切な有効量の活性成分を含有することができる。この医薬組成物は、固体、例えば錠剤または充填カプセル剤、半固体、散剤、持続放出製剤、または液体、例えば液剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、または経口使用のための充填カプセル剤;または、直腸もしくは膣投与用坐剤の形態で;または、非経口使用のための無菌注射溶液の形態で使用できる。典型的な調製物は、約5%〜約95%の活性化合物または化合物群(w/w)を含有するであろう。「調製物」または「投薬形態」という語は、活性化合物の固体および液体製剤の両者を包含し、当業者は、標的臓器または組織に応じて、そして所望の用量および薬物動態学的パラメータに応じて、活性成分が異なる調製物中に存在し得ることが理解できるであろう。
本明細書で使用する「賦形剤」という語は、一般に安全で、非毒性で、且つ生物学的にもその他の点でも不適切でない、医薬組成物の製造において有用な化合物を指し、獣医学的使用およびヒトへの薬学的使用のために許容される賦形剤を包含する。本明細書に開示する化合物は単独で投与できるが、一般的には、目的とする投与経路および標準的薬務に関して選択された1以上の適当な薬学的賦形剤、希釈剤または担体と混合して投与される。
さらに、活性成分の「薬学的に許容される塩」の形態は、まず非塩形態においては存在しない望ましい薬物動態学的性質を活性成分に付与し、そして、身体におけるその治療活性の点で活性成分の薬力学に良い影響を与えることさえある。化合物の「薬学的に許容される塩」という句は、薬学的に許容され、親化合物の望ましい薬理活性を有する塩を意味する。そのような塩には、(1)HCl、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機酸によって形成される;もしくは、HOAc、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチルHOAc、第三ブチルHOAc、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、等のような有機酸によって形成される酸付加塩;または、(2)親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンに置き換わっているか;または、EtOHアミン、ジEtOHアミン、トリEtOHアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミン、等のような有機塩基に配位している場合に形成される塩がある。薬学的に許容される塩に対する全ての言及は、本明細書で定義される、同じ酸付加塩の、溶媒付加形態(溶媒和物)または結晶形態(多形)を包含する事を理解すべきである。
固体形態の調製物には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散性顆粒剤がある。固体担体は、希釈剤、香料、可溶化剤、潤滑剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても働き得る1以上の物質であってよい。散剤においては、担体は一般に、微粉化された活性成分との混合物である、微粉化された固体である。錠剤においては、活性成分を、一般に、必要とされる結合能を有する担体と適切な割合で混合し、所望の形状およびサイズに圧縮する。好適な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ロウ、カカオ脂などを包含するが、これらに限定される訳ではない。固体形態調製物は、活性成分に加えて着色料、香料、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有できる。
液体製剤もまた経口投与に好適であり、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、水性液剤、水性懸濁剤を包含する液体製剤を包含する。これらは、使用直前に液体形態調製物に変換されるよう意図されている固体形態調製物を包含する。乳剤は、溶液、例えばプロピレングリコール水溶液中に調製することができ、または、レシチン、ソルビタンモノオレアート、またはアラビアゴムのような乳化剤を含有することができる。水溶液は、活性成分を水に溶解し、適当な着色料、香料、安定剤、および増粘剤を添加することによって調製できる。水性懸濁液は、微粉化した活性成分を、粘性材料、例えば天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびその他の周知の懸濁化剤を用いて水に分散させる事によって製造できる。
本発明化合物は非経口投与(例えば、注射により、例えばボーラス注射または持続注入)用に調合でき、アンプル、薬剤充填済み注射器、小容量輸液で単位投薬形態として、または保存剤が添加された多用量容器で提供され得る。この組成物は、油性または水性媒質中の懸濁剤、液剤、または乳剤、例えば、水性ポリエチレングリコール溶液のような形態をとり得る。油性または非水性担体、希釈剤、溶媒または媒質の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えばオリーブ油)、および注射用有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)を包含し、保存剤、湿潤剤、乳化もしくは懸濁化剤、安定および/または分散剤といった製剤化用物質を含有するかも知れない。或いは、活性成分は、滅菌固体の無菌的単離によって得られる、または、適当な媒質、例えば発熱性物質を含有しない滅菌水で使用前に構成するための、溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末形態とすることもできる。
本明細書に開示する医薬は、坐剤として投与するために調合することができる。まず、低融点ロウ、例えば脂肪酸グリセリド混合物またはカカオ脂を融解させ、活性成分を例えば撹拌によって均一に分散させる。次に、溶融した均質な混合物を、都合の良いサイズの鋳型に注ぎ、冷却し、固化させる。
本明細書に開示する医薬は、腟内投与用に調合することができる。活性成分に加えてそのような担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、発泡剤またはスプレー剤は、当分野で適当であることが知られている。
所望により、製剤は、活性成分の持続または制御放出投与に適合させた腸溶被覆を施して製造することができる。例えば、本明細書で開示する医薬は、経皮または皮下薬物デリバリー器具中に調合できる。これらのデリバリー系は、当該化合物の持続放出が必要である場合、および、治療レジメンに対する患者のコンプライアンスが不可欠である場合に有利である。経皮デリバリー系における化合物は、しばしば皮膚粘着性固体支持体に付着させる。目的化合物はまた、浸透促進剤、例えばAzone(1−ドデシルアザ−シクロヘプタン−2−オン)と合することもできる。持続放出デリバリー系は、手術または注射によって皮下層へと挿入する。この皮下インプラントは、当該化合物を脂溶性膜、例えばシリコーンゴム、または生分解性ポリマー、例えばポリアクト酸の中に閉じこめてある。
薬用担体、希釈剤および賦形剤を伴う好適な製剤は、Martin編、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 1995, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Pennsylvaniaに記載されている。熟練した製剤科学者は、本明細書の教示内の製剤を改変して、本明細書に開示される医薬を不安定にしたりそれらの治療活性を損なったりすることなく、特定の投与経路のための数多くの製剤を提供することができる。
本明細書に開示する医薬を、例えば水またはその他の媒質に対してより可溶性にする改変は、軽微な改変(塩の製剤、エステル化など)によって容易に達成でき、それらは充分に当分野の通常の技術範囲内にある。患者に最大有益効果が得られるように本化合物の薬物動態を管理するため、特定化合物の投与経路および投薬レジメンを改変することも、充分に当分野の通常の技術範囲内にある。
本明細書で使用する「治療有効量」という語は、個体において疾患の症状を低減させるのに必要な量を意味する。用量は、それぞれ特定の症例における個々の必要性に適合させる。用量は、治療しようとする疾患の重篤度、患者の年齢および全身健康状態、患者がそれによって治療されている他の医薬、投与経路および投与形態、ならびに関わっている医師の好みおよび経験といった数多くの因子に応じて広範囲に変わり得る。経口投与のためには、一日あたり約0.01および約1000mg/kg(体重)の間の日用量が、単剤療法および/または併用療法において好適である。好ましい日用量は、一日あたり約0.1および約500mg/kg(体重)、より好ましくは0.1および約100mg/kg(体重)、そして最も好ましくは1.0および約10mg/kg(体重)の間である。したがって、70kgの人間に投与するためには、用量範囲は一日あたり約7mg〜0.7gとなる。この日用量は、単回投与または分割投与とすることができ、典型的には一日あたり1および5回の投与とする。一般に、治療は該化合物の最適用量より少ない少用量で開始する。その後、個々の患者に対して最適な効果が得られるまで少しずつ用量を増加させる。本明細書に記載の疾患を治療する当業者は、過度の実験を行うことなく、個人の知識、経験および本出願の内容に依拠して、与えられた疾患および患者のための本発明化合物の治療有効量を確定することができる。
実施例
フタラジノン誘導体の合成のためのジェネリック実験:
方法A
実施例A−1:4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−フェニル−2H−フタラジン−1−オン。
2−フェニル−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:フェニルヒドラジン(59.4g、0.55mol)を、室温でHOAc(500ml)中の、無水フタル酸(74.0g、0.5mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。得られた懸濁液を水(500ml)に注いで、固体を濾過により単離した。次に、固体を1M Na2CO3(400ml)中で撹拌して、残りの不溶解固体を濾過により除去した。この固体を、さらに1M Na2CO3 400mlで2回洗浄した。
フタラジノン誘導体の合成のためのジェネリック実験:
方法A
実施例A−1:4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−フェニル−2H−フタラジン−1−オン。
2−フェニル−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:フェニルヒドラジン(59.4g、0.55mol)を、室温でHOAc(500ml)中の、無水フタル酸(74.0g、0.5mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。得られた懸濁液を水(500ml)に注いで、固体を濾過により単離した。次に、固体を1M Na2CO3(400ml)中で撹拌して、残りの不溶解固体を濾過により除去した。この固体を、さらに1M Na2CO3 400mlで2回洗浄した。
塩基性溶液を合わせて、ガス発生が停止するまで濃HClを滴下により酸性化した。形成した沈殿物を濾過により単離して、減圧オーブン(50℃)中で18時間乾燥して、白色の固体としてフタラジノン(46.3g、39%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz; D6-DMSO); 11.7 (1H, br. s), 8.30 (1H, d), 8.03 (1H, d), 7.93 (2H, m), 7.67 (1H, d), 7.51 (1H, t), 7.4 (1H, t); MS (ESI+) = (M+H)+ 239
4−ブロモ−2−フェニル−2H−フタラジン−1−オン(臭素化):オキシ臭化リン(3.13g、10.9mmol)を、1,2DCE(15.0ml)中の2−フェニル−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(1.30g,5.4mmol)の撹拌した懸濁液に加えた。反応物を18時間100℃に加熱して、次に冷却して、水に注いだ。
水層を1M Na2CO3で塩基性にし、次にDCM(3×100ml)中で抽出した。有機層を合わせ、乾燥して(MgSO4)、減圧下で濃縮した。残留物をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製して(20% EtOAc:ヘキサン)、白色の固体としてブロモフタラジノン(0.770g、2.6mmol、48%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz; D6-DMSO); 8.20 (1H, dd), 7.91 (1H, td), 7.89 (1H, td), 7.35-7.55 (5H, m); MS (ESI+) = (M+H)+ 301, 303
4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−フェニル−2H−フタラジン−1−オン(A−1)(ブッフバルト反応のための典型的な手順):脱気したトルエン(6ml)およびEtOH(3ml)を、窒素下で4−ブロモ−2−フェニル−2H−フタラジン−1−オン(0.750g、2.5mmol)、t−ブトキシドナトリウム(0.337g、3.5mmol)、3−アミノ−5−メチルピラゾール(0.291g、3mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.115g、0.125mmol)および2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−ビフェニル(0.075g、0.25mmol)の混合物に一度に加えた。反応混合物を、撹拌しながら20時間100℃に加熱して、次に室温に冷却した。ジエチルエーテル(10ml)を加えて、沈殿した固体を濾過して、灰色の固体として粗生成物(0.6g、76%収率)を得た。粗生成物の0.06g量を、MeCN(2ml)および水(2ml)で粉砕して、標的化合物(0.045g、回収物質に基づく58%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.96 (1H, s), 9.33 (1H, s), 8.53 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.92-7.99 (2H, m), 7.88 (2H, d), 7.77 (2H, t) 7.34 (1H, t) 6.24 (1H, s) 2.18 (3H, s) MS (ESI+) = (M+H)+ 318.29.
上記(方法A)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法B:
実施例B−1:2−(4−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(4−クロロフェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(5.00g、28mmol)を、室温でHOAc(50ml)中の、無水フタル酸(3.70g、25mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。懸濁液を水(100ml)に注いで、沈殿物を濾過した。沈殿物を1M Na2CO3(100ml)中で撹拌して、残りの不溶解固体を濾過により除去した。この固体をさらに1M Na2CO3 100mlで洗浄した。
実施例B−1:2−(4−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(4−クロロフェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩(5.00g、28mmol)を、室温でHOAc(50ml)中の、無水フタル酸(3.70g、25mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。懸濁液を水(100ml)に注いで、沈殿物を濾過した。沈殿物を1M Na2CO3(100ml)中で撹拌して、残りの不溶解固体を濾過により除去した。この固体をさらに1M Na2CO3 100mlで洗浄した。
塩基性水溶液を合わせて、ガス発生が停止するまで濃HClを滴下により酸性化した。形成した白色の沈殿物を濾過して、減圧オーブン(50℃)中で18時間乾燥して、フタラジンジオン(270mg、4%収率)を得た。
1M Na2CO3に不溶である固体をグリセリン(50ml)中で撹拌して、10時間150℃に加熱した。次に、反応混合物を水(50ml)で希釈した。4M HClを沈殿物が形成するまで滴下した。これを濾過し、MeOH(30ml)中に再懸濁して、濾過により単離した。生成物を減圧下で乾燥して、所望のフタラジンジオン(3.6g、72%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz; D6-DMSO); 12.1 (1H, br. s), 8.3 (1H, d), 7.9-8.0 (3H, m), 7.7 (2H, d), 7.6 (2H, d); MS (ESI+) = (M+H)+ 273, 275
次に、この物質を、オキシ臭化リンで臭素化して、方法A.に記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−(4−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例B−1)を得た。
上記(方法B)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法C
実施例C−1:2−(4−アミノベンジル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
塩化スズ(II)二水和物(1.3g、5.76mmol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(10ml)中の4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ニトロ−ベンジル)−2H−フタラジン−1−オン(実施例B−3)(600mg、1.6mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で蒸発して、残留物をDCMに溶解した。水中の酒石酸ナトリウムカリウム四水和物の飽和溶液(20ml)を加えて、混合物を30分間撹拌した。
実施例C−1:2−(4−アミノベンジル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
塩化スズ(II)二水和物(1.3g、5.76mmol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(10ml)中の4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ニトロ−ベンジル)−2H−フタラジン−1−オン(実施例B−3)(600mg、1.6mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で蒸発して、残留物をDCMに溶解した。水中の酒石酸ナトリウムカリウム四水和物の飽和溶液(20ml)を加えて、混合物を30分間撹拌した。
相を分離して、水相をDCM(20ml)で逆抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄して、減圧下で蒸発して、オフホワイト色の固体として2−(4−アミノベンジル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(55mg、10%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.37 (1H, s), 8.40 (2H, d), 8.28 (2H, d), 7.81-7.91 (2H, m), 7.32 (2H, d), 7.04 (2H d), 6.12 (1H, s), 5.18 (2H, s), 2.17 (3H, s), MS (ESI+) = (M+H)+ 347.31.
上記(方法C)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質W−3、以下の誘導体を調製した:
方法D
実施例D−1:N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イルメチル]−フェニル}−アセトアミド
4−ブロモ−2−(4−アミノベンジル)−2H−フタラジン−1−オン:塩化スズ(II)二水和物(68mg、3.6当量)を、DMF(0.5ml)中の4−ブロモ−2−(4−ニトロベンジル)−2H−フタラジン−1−オン(30mg、0.09mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で蒸発して、残留物をDCM(0.5ml)に溶解した。水中の酒石酸ナトリウムカリウム四水和物の飽和溶液(0.5ml)を加えて、混合物を30分間撹拌した。
実施例D−1:N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イルメチル]−フェニル}−アセトアミド
4−ブロモ−2−(4−アミノベンジル)−2H−フタラジン−1−オン:塩化スズ(II)二水和物(68mg、3.6当量)を、DMF(0.5ml)中の4−ブロモ−2−(4−ニトロベンジル)−2H−フタラジン−1−オン(30mg、0.09mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で蒸発して、残留物をDCM(0.5ml)に溶解した。水中の酒石酸ナトリウムカリウム四水和物の飽和溶液(0.5ml)を加えて、混合物を30分間撹拌した。
相を分離して、水相をDCM(0.5ml)で逆抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄して、減圧下で蒸発して、オフホワイト色の固体として所望の生成物(23mg、87%収率)を得た。
1H-NMR: (400 MHz; C6D6); 8.42 (1H, d), 7.91 (1H, d), 7.83 (2H, m), 7.33 (2H, d), 6.63 (2H, d), 5.25 (2H, s). MS (ESI+) = (M+H)+ 330.2, 332.2.
1H-NMR: (400 MHz; C6D6); 8.42 (1H, d), 7.91 (1H, d), 7.83 (2H, m), 7.33 (2H, d), 6.63 (2H, d), 5.25 (2H, s). MS (ESI+) = (M+H)+ 330.2, 332.2.
4−ブロモ−2−(4−アセチルアミノベンジル)−2H−フタラジン−1−オン:無水酢酸(0.43ml、4.5mmol)を、MeCN(5ml)中の4−ブロモ−2−(4−アミノベンジル)−2H−フタラジン−1−オン(500mg、1.5mmol)およびピリジン(0.49ml、6mmol)の混合物に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。MeOH中の1Mアンモニア(2ml)を加えて、反応混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をDCMで粉砕して、オフホワイト色の固体として生成物(398mg、71%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 372.2, 374.2.
次に、この物質を、方法A.に記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応するN−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イルメチル]−フェニル}−アセトアミド(実施例D−1)を得た。
上記(方法D)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法E
実施例E−1:2−ベンジル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン(12.5g、78mmol)を、DCE(200ml)中に懸濁して、ペンタ臭化リン(50.0g、116mmol)を一度に加えて、反応物を加熱して24時間還流した。さらにペンタ臭化リン(20.0g、70mol)を加えて、反応物をさらに24時間加熱した。反応物を室温に冷却して、氷水に注いだ。得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、一および二臭化された生成物の粗混合物(22.8g)を得た。
実施例E−1:2−ベンジル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン(12.5g、78mmol)を、DCE(200ml)中に懸濁して、ペンタ臭化リン(50.0g、116mmol)を一度に加えて、反応物を加熱して24時間還流した。さらにペンタ臭化リン(20.0g、70mol)を加えて、反応物をさらに24時間加熱した。反応物を室温に冷却して、氷水に注いだ。得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、一および二臭化された生成物の粗混合物(22.8g)を得た。
この粗物質をHOAc(230.0mL)中に懸濁して、2時間120℃に加熱した。反応物を室温に冷却して、氷水に注いで、得られた沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄し、乾燥して、白色の固体として標記化合物(10.4g、60%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 12.95 (1H, s), 8.25 (1H, dd), 8.03 (1H, ddd), 7.96-7.90-(2H, m); MS (ESI+) = (M+H)+ 225 & 227
2−ベンジル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(10.38g、46mmol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(60ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(20ml)としてNaH(60%、1.55g、46.2mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌して、次に臭化ベンジル(13.82g、50.8mmol)をDMF(20ml)中の溶液として一度に加えた。反応混合物を2時間撹拌して、次にDMFを減圧下で除去して、得られた粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して(勾配溶離:100% ヘプタン〜20% EtOAc:ヘプタン)、白色の固体として標記化合物(8.16g、56%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.30 (1H, dd), 8.03 (1H, ddd), 7.97-7.91 (2H, m), 7.34-7.27 (5H, m), 5.31 (2H, s); MS (ESI+) = (M+H)+ 315 & 317
次に、この物質を、方法A.に記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−ベンジル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例E−1)を得た。
上記(方法E)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
実施例E−13:2−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン。
水素化ホウ素ナトリウム(6mg、0.15mmol)を、THF(1ml)中の4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)−2H−フタラジン−1−オン(17mg、0.05mmol)(実施例E−9)の撹拌した溶液に一度に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した後、MeOH(0.5ml)を加えて、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:97% DCM、3% MeOH)、白色の固体として標記化合物(2.2mg、12%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 361.98.
水素化ホウ素ナトリウム(6mg、0.15mmol)を、THF(1ml)中の4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)−2H−フタラジン−1−オン(17mg、0.05mmol)(実施例E−9)の撹拌した溶液に一度に加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した後、MeOH(0.5ml)を加えて、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:97% DCM、3% MeOH)、白色の固体として標記化合物(2.2mg、12%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 361.98.
方法F:
実施例F−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−モルホリノ−2H−フタラジン−1−オン
7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:ヒドラジン水和物(26.6g、0.53mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、4−ニトロ無水フタル酸(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、50℃で20時間、減圧オーブン中で乾燥して、ニトロフタラジノン(95g、88%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H+) 208.
実施例F−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−モルホリノ−2H−フタラジン−1−オン
7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:ヒドラジン水和物(26.6g、0.53mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、4−ニトロ無水フタル酸(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、50℃で20時間、減圧オーブン中で乾燥して、ニトロフタラジノン(95g、88%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H+) 208.
7−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(95.0g、0.46mol)を、DCE(1.0L)中に懸濁して、ペンタ臭化リン(789.0g、1.83mol)を3分割で加えて、反応物を加熱して24時間還流した。反応を室温に冷却して、氷(2.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、粗生成物(160g)を得た。
この粗物質を、HOAc(1.60L)中に懸濁して、2時間125℃に加熱した。反応物を室温に冷却して、氷(1.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄して、乾燥して、黄色の固体として標記化合物(84g、68%収率)を得た。
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 13.29 (1H,), 8.83 (1H, d), 8.79 (1H, dd), 8.61 (1H, dd), 8.54 (1H, d), 8.46 (1H, d), 8.16 (d) MS (ESI+) = (M+H)+ 269 & 271
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 13.29 (1H,), 8.83 (1H, d), 8.79 (1H, dd), 8.61 (1H, dd), 8.54 (1H, d), 8.46 (1H, d), 8.16 (d) MS (ESI+) = (M+H)+ 269 & 271
7−ニトロ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(84g、0.31mol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(400ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(200ml)としてNaH(60%、7.5g、0.31mol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に2−ブロモ−プロパノール(7.7g、62mmol)をDMF(250ml)中の溶液として一度に加えた。反応混合物を24時間撹拌するとすぐに、LC−MSが40%出発物質残渣を示した。これにNaH(3.75g 0.15mol)を加えて、反応物をさらに24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去して、得られた粗物質を連続カラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:92% ヘプタン〜8% EtOAc)、明黄色の固体として標記化合物(38.8g、40%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.88 (1H, d), 8.87 (1H, dd), 8.16 (1 H, d), 5.19 (1H, m), 1.13 (6H, d).
7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(4.6g、0.015mol)を、EtOHと水の5:1混合物(150ml)に溶解した。この溶液に鉄粉(2.14g、0.039mol)および濃HCl(1ml)を加えて、混合物を3時間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、セライトパッドを通して濾過し、セライトをEtOH(100ml)で洗浄して、溶液を減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(4.2g、98%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 7.56 (1H, d), 7.28 (1H, s), 7.13 (1 H, d), 6.47 (2H, s), 5.24-5.09 (1H, m), 1.23 (6H, d); MS (ESI+) = (M+H)+ 282, 284
7−モルホリノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:DMF(8ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.8g、0.0028mol)の溶液に、炭酸カリウム(2g、0.014mol)を加えた。5分後、ビス(2−クロロエチル)エーテル(0.41g、0.0028mol)を加えて、溶液を24時間140℃に加熱した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した後、混合物を冷却して、減圧下で濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:70% ヘプタン、30% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.2g、20%収率)を得た。
次に、この物質を、方法A.に記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−モルホリノ−2H−フタラジン−1−オン(実施例F−1)を得た。
上記(方法F)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法G:
実施例G−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メトキシ−2H−フタラジン−1−オン
7−ヒドロキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(17ml)を、HOAc(50ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(4.6g、0.016mol)の溶液にゆっくり加えた。反応混合物を0℃に冷却して、水(10ml)中のNaNO2(1.52g、0.022mol)の溶液を滴下した。反応混合物を、ウレア(0.55g、0.009mol)と冷水(50ml)の添加前に、さらに20分間、0℃で撹拌した。次に、反応混合物を水(115ml)中の硫酸(28ml)の還流混合物に注意深く加えて、放置して室温に冷却する前に、反応物をさらに10分間還流で撹拌した。放置した上に、橙色の沈殿物を観察し、それを濾過により回収して、水で洗浄して、橙色の粉末として標記化合物(4.22g、93%収率)を得た。
実施例G−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メトキシ−2H−フタラジン−1−オン
7−ヒドロキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(17ml)を、HOAc(50ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(4.6g、0.016mol)の溶液にゆっくり加えた。反応混合物を0℃に冷却して、水(10ml)中のNaNO2(1.52g、0.022mol)の溶液を滴下した。反応混合物を、ウレア(0.55g、0.009mol)と冷水(50ml)の添加前に、さらに20分間、0℃で撹拌した。次に、反応混合物を水(115ml)中の硫酸(28ml)の還流混合物に注意深く加えて、放置して室温に冷却する前に、反応物をさらに10分間還流で撹拌した。放置した上に、橙色の沈殿物を観察し、それを濾過により回収して、水で洗浄して、橙色の粉末として標記化合物(4.22g、93%収率)を得た。
7−メトキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:THF(5ml)中の7−ヒドロキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.4g、1.4mmol)の撹拌した溶液に、連続的に、K2CO3(0.59g、4.3mmol)およびヨウ化メチル(0.22g、1.55mmol)を加えて、混合物を加熱して24時間還流した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、反応混合物を減圧下で濃縮した。
残留物をEtOAc(50ml)に再溶解して、水(2×30ml)で洗浄し、有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、橙色の粉末として標記化合物(0.32g、76%収率)を得た。
次に、この物質を、方法A.に記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メトキシ−2H−フタラジン−1−オン(実施例G−1)を得た。
上記(方法G)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法H:
実施例H−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニル−2H−フタラジン−1−オン
7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(5ml)を、HOAc(15ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.5g、5.3mmol)の溶液に滴下して、溶液を0℃に冷却した。水(2.5ml)中のNaNO2(0.5g、7.4mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を0℃で20分間撹拌して、その後、ウレア(0.17g、2.8mmol)を一度に加えた。次に、反応混合物を水(7.5ml)中のエチル・キサントゲン酸カリウム(6g、37.7mmol)の溶液に滴下して、混合物を30分間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、DCM(100ml)を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
実施例H−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニル−2H−フタラジン−1−オン
7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(5ml)を、HOAc(15ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.5g、5.3mmol)の溶液に滴下して、溶液を0℃に冷却した。水(2.5ml)中のNaNO2(0.5g、7.4mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を0℃で20分間撹拌して、その後、ウレア(0.17g、2.8mmol)を一度に加えた。次に、反応混合物を水(7.5ml)中のエチル・キサントゲン酸カリウム(6g、37.7mmol)の溶液に滴下して、混合物を30分間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、DCM(100ml)を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
残留物をTHF(10ml)に取り、NaOH(4.95g、0.12mmol)を一度に加えて、混合物を加熱して24時間還流した。次に、混合物を室温に冷却して、懸濁液を濃HClでpH2に酸性化した。DCM(100ml)を加え、有機層を分離して、その後にHCl(1M、20ml)と水(20ml)で洗浄した。有機層をNaOH(1M、200ml)で抽出し、水層を分離して、濃HClでpH1に酸性化した。混合物をDCM(2×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(0.77g、48%収率)を得て、それを直接さらなる精製をしないで用いた。
7−メチルスルファニル−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:THF(8ml)中の7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.77g、2.6mmol)の溶液に、NaH(60%、0.13g、3.1mmol)を分割して加えた。5分間撹拌後、ヨウ化メチル(0.44g、3.1mmol)を滴下して、撹拌を4時間続けた。混合物を減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:90% ヘプタン、10% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.44g、54%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.02 (1H, d), 7.88 (1H, d), 7.75 (1 H, d), 5.26-5.15 (1H, m), 2.59 (3H, s), 1.35 (6H, d).
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニル−2H−フタラジン−1−オン(実施例H−1)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 11.92 (1H, s), 9.16 (1H, s), 8.36 (1 H, d), 8.01 (1H, d), 7.75 (1H, d), 6.35 (1H, s), 5.29-5.19 (1H, m), 2.62 (3H, s), 2.25 (2H, s), 1.32 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 330.26.
実施例H−2:2−イソプロピル−7−メタンスルホニル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−イソプロピル−7−メタンスルホニル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:オキソン(0.88g、1.4mmol)を、ジオキサン/水の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニル−2H−フタラジン−1−オン(0.12g、0.36mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、暗褐色の固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(溶離:96% DCM、4% MeOH)、明黄色の固体として標記化合物(0.032g、25%収率)を得た(実施例H−2)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.99 (1H, br s), 9.44 (1H, s), 8.76-8.68 (2H, m), 8.39 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.32-5.18 (1H, m), 3.36 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.34 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 362.16.
2−イソプロピル−7−メタンスルホニル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:オキソン(0.88g、1.4mmol)を、ジオキサン/水の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニル−2H−フタラジン−1−オン(0.12g、0.36mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、暗褐色の固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(溶離:96% DCM、4% MeOH)、明黄色の固体として標記化合物(0.032g、25%収率)を得た(実施例H−2)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.99 (1H, br s), 9.44 (1H, s), 8.76-8.68 (2H, m), 8.39 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.32-5.18 (1H, m), 3.36 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.34 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 362.16.
上記(方法H、実施例H−1またはH−2)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法I:
実施例I−1:2−イソプロピル−7−[メチル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にジ−tert−ブチルジカルボナート(Boc2O)(4.36g、20.1mmol)を、DMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃で加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
実施例I−1:2−イソプロピル−7−[メチル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にジ−tert−ブチルジカルボナート(Boc2O)(4.36g、20.1mmol)を、DMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃で加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
残留物をTHF/EtOHの1:1混合物(10ml)に溶解して、NaOH水溶液(50重量%溶液、10ml)を一度に加え、反応混合物を激しく30分間撹拌した。この後、混合物を水(20ml)とEtOAc(50ml)に分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過して濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(2.2g、88%収率)を得た。
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 382.22.
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 382.22.
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン:ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.2g、5.7mmol)を、THF(10ml)に溶解した。これにTHF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.34g、8.6mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にヨウ化メチル(1.4ml、23.0mmol)をTHF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
残留物を20% TFA/DCM溶液(10ml)に溶解して、反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、褐色の油状物が得られた。ヘプタン(20ml)を加えて、混合物を減圧下で濃縮した。ジエチルエーテル(10ml)を残留物に加えて、得られた沈殿物を濾過して減圧下で乾燥して、明褐色の固体として標記化合物(1.14g、68%収率)が得られた。MS (ESI+) = (M+H)+ 296.16.
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−[メチル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン(0.13g、0.44mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.053g、1.3mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に4−(2−クロロ−エチル)−モルホリン(0.12g、0.66mmol)をDMF(1ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を24時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(溶離:95% EtOAc、5% MeOH)、白色の固体として標記化合物(0.051g、30%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, CDCl3), 7.72 (1H, d), 7.49 (1H, s), 7.16 (1 H, d), 5.42-5.29 (1H, m), 3.73-3.67 (4H, m), 3.66-3.59 (2H, t), 3.15 (3H, s), 2.61-2.54 (2H, m), 2.53-2.46 (4H, m), 1.41 (6H, d).
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−[メチル−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例I−1)を得た。
上記(方法I)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法J:
実施例J−1:1−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−3−メチル−ウレア
1−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−3−メチル−ウレア:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.77mmol)を、THF(5ml)に溶解した。これにTHF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.14g、3.54mmol)を加えて、反応混合物を5分間撹拌した。この後、イソシアン酸メチル(0.2g、3.55mmol)を一度に加えて、反応混合物を室温でさらに48時間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(50ml)と水(50ml)に分配し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(0.47g、78%収率)を得た。
実施例J−1:1−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−3−メチル−ウレア
1−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−3−メチル−ウレア:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.77mmol)を、THF(5ml)に溶解した。これにTHF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.14g、3.54mmol)を加えて、反応混合物を5分間撹拌した。この後、イソシアン酸メチル(0.2g、3.55mmol)を一度に加えて、反応混合物を室温でさらに48時間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(50ml)と水(50ml)に分配し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(0.47g、78%収率)を得た。
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する1−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−3−メチル−ウレア(実施例J−1)を得た。
上記(方法J)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法K:
実施例K−1:2−イソプロピル−7−メトキシメチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:ヒドラジン水和物(26g、0.52mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、50℃で20時間、減圧オーブン中で乾燥して、標記化合物(91g、85%収率)を得た。
実施例K−1:2−イソプロピル−7−メトキシメチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:ヒドラジン水和物(26g、0.52mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、50℃で20時間、減圧オーブン中で乾燥して、標記化合物(91g、85%収率)を得た。
ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(91.0g、0.44mol)を、DCE(1.0L)中に懸濁して、ペンタ臭化リン(761.0g、1.77mol)を3分割で加えて、反応物を加熱して24時間還流した。反応物を室温に冷却して、氷(2.50kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、粗生成物(130g)を得た。
この粗物質を、HOAc(1.60L)中に懸濁して、2時間125℃に加熱した。反応物を室温に冷却して、氷(1.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄して、乾燥して、黄色の固体として標記化合物(85g、73%収率)を得た。MS(ESI+)=(M+H)+310&312
ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル:濃硫酸(40ml)を、EtOH(500ml)中の1−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(85g、0.32mol)の撹拌した溶液に加えて、混合物を加熱して48時間還流した。この後、反応混合物を冷却して、得られた沈殿物を濾過した。沈殿物をEtOAc(1L)と飽和NaHCO3(500ml)に分配し、有機層を分離して、乾燥する(MgSO4)前に、水(500ml)で洗浄し、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(30g、31%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 297 & 299
ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル:ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル(6g、0.02mol)を、DMF(60ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(5ml)としてNaH(60%、0.97g、0.024mol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に2−ブロモ−プロパノール(3.7g、0.03mol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えた。反応混合物を48時間撹拌するとすぐに、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した。DMFを減圧下で除去して、得られた残留物をDCM(100ml)と水(100ml)に分配し、有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた黄色の油状物をMeOHから再結晶化して、白色の固体として標記化合物(2.3g、34%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 339 & 341
4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル(2.3g、6.8mmol)を、THF(50ml)中に懸濁して、0℃に冷却した。懸濁液にLiBH4(THF中の2M溶液 5.1ml、10.2mmol)を滴下し、懸濁液を放置して室温に温めて、24時間撹拌した。この後、LC−MSが50%出発物質残渣を示した。これにLiBH4(THF中の2M溶液 1.7ml、3.4mmol)を加えて、反応混合物をさらに3時間撹拌した。反応物を0℃に冷却して、飽和NH4Cl(40ml)を加えて、次に反応混合物を水(50ml)とDCM(150ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。次に、得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% トルエン、30% EtOAc、20% DCM)、白色の固体として標記化合物(0.9g、43%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 8.28 (1H, s), 7.96 (1H, d), 7.88 (1 H, d), 5.64 (1H, t), 5.31-5.18 (1H, m), 4.78 (2H, d), 1.35 (6H, d); MS (ESI+) = (M+H)+ 297 & 299
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メトキシメチル−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.11g、0.37mmol)を、THF(2ml)に溶解した。これにTHF懸濁液(2ml)としてNaH(60%、0.019g、0.44mmol)を加えた。これにヨウ化メチル(0.063g、0.48mmol)を加えて、反応混合物を20時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:80% ヘプタン、20% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.08g、69%収率)を得た。
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−メトキシメチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例K−1)を得た。
上記(方法K)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法L:
実施例L−1:2−イソプロピル−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:MeCN(5ml)中の4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.74g、2.5mmol)の溶液を、MeCN(15ml)中の臭化トリメチルシリル(TMSBr)(0.9g、6.3mmol)およびLiBr(0.41g、5mmol)の撹拌した懸濁液に滴下した。反応混合物を24時間80℃に加熱し、その後に反応混合物を室温に冷却して、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:85% ヘプタン、15% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.4g、44%収率)を得た。1H-NMR: (250 MHz, D6- DMSO), 8.37 (1H, s), 8.03 (1H, d), 7.94 (1 H, d), 5.26-5.09 (1H, m), 4.93 (2H, s), 1.35 (6H, d).
実施例L−1:2−イソプロピル−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:MeCN(5ml)中の4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.74g、2.5mmol)の溶液を、MeCN(15ml)中の臭化トリメチルシリル(TMSBr)(0.9g、6.3mmol)およびLiBr(0.41g、5mmol)の撹拌した懸濁液に滴下した。反応混合物を24時間80℃に加熱し、その後に反応混合物を室温に冷却して、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:85% ヘプタン、15% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.4g、44%収率)を得た。1H-NMR: (250 MHz, D6- DMSO), 8.37 (1H, s), 8.03 (1H, d), 7.94 (1 H, d), 5.26-5.09 (1H, m), 4.93 (2H, s), 1.35 (6H, d).
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.2g、0.56mmol)をTHF(1ml)に溶解し、これにTHF(1ml)中の溶液としてN−メチルピペラジン(0.14g、1.4mmol)を加えて、反応混合物を1時間撹拌した。LC−MSが出発物質の完全な消費を示してすぐに、溶媒を減圧下で除去して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:90% EtOAC、10% MeOH)、明黄色の固体として標記化合物(0.17g、84%収率)を得た。
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例L−1)を得た。
上記(方法L)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法M:
実施例M−1:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸
3−{tert−ブトキシカルボニル−[6−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−1−イル]−アミノ}−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:7−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(0.68g、1.59mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.22g、5.56mmol)を加えた。混合物を室温で15分間撹拌し、次にDMF(2ml)中のジ−tert−ブチルジカルボナート(Boc2O)(1.05g、5.56mmol)を一度に加えて、反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% ヘプタン、50% EtOAc)、褐色の油状物として標記化合物(0.78g、78%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 628.51.
実施例M−1:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸
3−{tert−ブトキシカルボニル−[6−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−1−イル]−アミノ}−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:7−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(0.68g、1.59mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.22g、5.56mmol)を加えた。混合物を室温で15分間撹拌し、次にDMF(2ml)中のジ−tert−ブチルジカルボナート(Boc2O)(1.05g、5.56mmol)を一度に加えて、反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% ヘプタン、50% EtOAc)、褐色の油状物として標記化合物(0.78g、78%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 628.51.
3−[tert−ブトキシカルボニル−(6−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−1−イル)−アミノ]−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:3−{tert−ブトキシカルボニル−[6−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−1−イル]−アミノ}−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.78、1.25mmol)をTHF(3ml)に溶解し、これにTHF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)の1M溶液(1.87ml、1.87mmol)を加えて、混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% ヘプタン、50% EtOAc)、褐色の固体として標記化合物(0.39g、45%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 514.43.
1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:3−[tert−ブトキシカルボニル−(6−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−1−イル)−アミノ]−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.2g、0.39mmol)を、DMSO(3ml)に溶解した。これに2−ヨードキシ安息香酸(IBX)(0.22g、0.78mmol)を一度に加えて、反応混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(20ml)と水(20ml)に分配し、有機層を分離して、乾燥する(MgSO4)前に、水(3×20ml)で洗浄し、濾過して減圧下で濃縮した。得られた橙色の油状物(0.197g、0.38mmol)を、DCM(3ml)および水(3ml)に溶解した。これにスルファミン酸(0.037g、0.38mmol)を加えて、反応混合物を激しく0℃で撹拌した。5分後、亜塩素酸ナトリウム(0.034g、0.38mmol)を一度に加えて、混合物をさらに1時間撹拌した。この後、反応混合物をDCM(20ml)で希釈して、水(10ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% ヘプタン、50% EtOAc〜100% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.088g、44%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 528.41.
イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(13.0mg、0.02mmol)を、20% TFA/DCM溶液(2ml)に溶解して、反応混合物を48時間撹拌した。この後、反応混合物を濃縮して、得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して、白色の固体として標記化合物(実施例M−1)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6- DMSO), 9.34(1H, s), 8.73 (1H, s), 8.47 (1H, d), 8.26 (1H, d), 6.28 (1H, s), 5.20-5.17 (1H, m), 2.19 (3H, s), 1.26 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 328.31.
実施例M−2:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(モルホリン−4−カルボニル)−2H−フタラジン−1−オン
イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(モルホリン−4−カルボニル)−2H−フタラジン−1−オン:1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(13mg、0.025mmol)を、DMF(2ml)に溶解した。これにモルホリン(6.4mg、0.075mmol)を加えて、反応混合物を0℃に冷却し、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)(15mg、0.03mmol)とTEA(0.014ml、0.1mmol)を連続して加えて、反応混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(10ml)と水(10ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物(13.0mg、0.02mmol)を、20% TFA/DCM溶液(2ml)に溶解して、反応混合物を48時間撹拌した。この後、反応混合物を濃縮して、得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(モルホリン−4−カルボニル)−2H−フタラジン−1−オン(実施例M−2)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.40 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.23 (1H, s), 7.91 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.28-5.21 (1H, m), 4.12-3.30 (8H, obscured) 2.26 (3H, s), 1.33 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 397.21.
イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(モルホリン−4−カルボニル)−2H−フタラジン−1−オン:1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(13mg、0.025mmol)を、DMF(2ml)に溶解した。これにモルホリン(6.4mg、0.075mmol)を加えて、反応混合物を0℃に冷却し、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)(15mg、0.03mmol)とTEA(0.014ml、0.1mmol)を連続して加えて、反応混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(10ml)と水(10ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物(13.0mg、0.02mmol)を、20% TFA/DCM溶液(2ml)に溶解して、反応混合物を48時間撹拌した。この後、反応混合物を濃縮して、得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(モルホリン−4−カルボニル)−2H−フタラジン−1−オン(実施例M−2)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.40 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.23 (1H, s), 7.91 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.28-5.21 (1H, m), 4.12-3.30 (8H, obscured) 2.26 (3H, s), 1.33 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 397.21.
上記(方法M、実施例M−2)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
実施例M−8:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸メチルエステル
1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(10mg、0.019mmol)(実施例M−1の中間体)を、DCM(1ml)に溶解した。これにK2CO3(3.1mg、0.028mmol)を加え、続けてヨウ化メチル(3.3mg、0.028mmol)を加えて、反応混合物を室温で30分間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(10ml)と水(10ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
1−[tert−ブトキシカルボニル−(1−tert−ブトキシカルボニル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−アミノ]−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(10mg、0.019mmol)(実施例M−1の中間体)を、DCM(1ml)に溶解した。これにK2CO3(3.1mg、0.028mmol)を加え、続けてヨウ化メチル(3.3mg、0.028mmol)を加えて、反応混合物を室温で30分間撹拌した。この後、反応混合物をEtOAc(10ml)と水(10ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
得られた残留物を20% TFA/DCM溶液(2ml)に溶解して、反応混合物を48時間撹拌した。この後、反応混合物を濃縮して、得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して、白色の固体として標記化合物を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 12.16 (1H, br s), 9.39 (1H, s), 8.66 (1H, s), 8.51 (1H, d), 8.21 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.28-5.22 (1H, m), 3.75 (3H, s), 2.26 (3H, s), 1.33 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 357.12.
実施例M−9:7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(2.0g、6.73mmol)を、DCM(15ml)に溶解した。これにTEA(1.4ml、10.09mmol)とDMAP(5mg)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、その後、DCM(5ml)中の塩化tert−ブチルジメチルシリル(TBSCl)(1.22g、8.07mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物をDCM(100ml)と水(50ml)に分配し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体として4−ブロモ−7−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(2.54g、92%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 412 & 414
ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(2.0g、6.73mmol)を、DCM(15ml)に溶解した。これにTEA(1.4ml、10.09mmol)とDMAP(5mg)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、その後、DCM(5ml)中の塩化tert−ブチルジメチルシリル(TBSCl)(1.22g、8.07mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物をDCM(100ml)と水(50ml)に分配し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体として4−ブロモ−7−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(2.54g、92%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 412 & 414
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、残留物を1:1 THF/DCM溶液(6ml)に溶解した。シリカ上のTBAF(0.35g、0.35mmol)を加えて、混合物を室温で24時間撹拌した。この後、反応混合物を濾過して、シリカをDCM(20ml)で洗浄した。溶媒を減圧下で除去して、対応する7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例M−9)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 9.12 (1H, s), 8.40 (1H, d), 8.26 (1 H, s), 7.79 (1H, d), 6.37 (1H, s), 5.51 (1H, t), 5.30-5.21 (1H, m), 4.69 (2H, d), 2.24 (3H, s), 1.32 (6H, d) MS (ESI+) = (M+H)+ 314.16.
上記(方法M、実施例M−9)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法N:
実施例N−1:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸アミド
ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボニトリル:濃HCl(0.82ml)を、水(4ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.0g、3.55mmol)の懸濁液にゆっくり加えた。反応混合物を0℃に冷却して、水(1ml)中のNaNO2(0.3g、4.30mmol)の溶液を滴下した。混合物を−20℃に冷却し、トルエン(4ml)を加えて、混合物を飽和NaHCO3(5ml)で中和した。
実施例N−1:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸アミド
ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボニトリル:濃HCl(0.82ml)を、水(4ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.0g、3.55mmol)の懸濁液にゆっくり加えた。反応混合物を0℃に冷却して、水(1ml)中のNaNO2(0.3g、4.30mmol)の溶液を滴下した。混合物を−20℃に冷却し、トルエン(4ml)を加えて、混合物を飽和NaHCO3(5ml)で中和した。
同時に、水(3ml)中のKCN(1.5g、23.4mmol)の溶液を、水中のCu(I)Clの懸濁液(4ml)に滴下し、混合物を0℃に冷却して、1時間撹拌した。この後、EtOAc(8ml)を加え、続けて上記で調製したジアゾニウム種を分割して加えて、冷却する前に混合物をさらに1時間撹拌して、セライトを通して濾過した。濾液を水(5ml)、飽和NaHCO3(5ml)およびブライン(5ml)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:80% ヘプタン、20% EtOAc)、橙色の固体として標記化合物(0.077g、8%収率)を得た。MS (ESI+) = (M+H)+ 292 & 294.
次に、この物質を、方法Aに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸アミド(実施例N−1)を得た。
実施例N−1:3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸アミド
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 11.79 (1H, s), 9.12 (1H, s), 8.63 (1 H, s), 8.37 (1H, d), 8.22 (1H, s), 8.16 (1H, d), 7.52 (1H, s), 6.20 (1H, s), 5.21-4.95 (1H, m), 2.10 (3H, s), 1.18 (6H, d); MS (ESI+) = (M+H)+ 327.30.
1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 11.79 (1H, s), 9.12 (1H, s), 8.63 (1 H, s), 8.37 (1H, d), 8.22 (1H, s), 8.16 (1H, d), 7.52 (1H, s), 6.20 (1H, s), 5.21-4.95 (1H, m), 2.10 (3H, s), 1.18 (6H, d); MS (ESI+) = (M+H)+ 327.30.
方法O
実施例O−1:2−(2−メトキシエチル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−(2−メトキシエチル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(方法E参照、2.25g、10mmol)を、DMF(30ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(10ml)としてNaH(60%、0.27g、11mmol)を加えた。混合物を5℃で30分間撹拌し、次に1−ブロモ−2メトキシエタン(1.67g、12mmol)をDMF(10ml)中の溶液として一度に加えた。それをH2O(200ml)に注ぐ前に、反応混合物を24時間撹拌した。EtOAcで抽出、その後Na2SO4上で合わせた有機相を乾燥、固体を濾過およびジエチルエーテル:ヘプタン(1:1)中で回収した沈殿物を撹拌することにより、白色の固体として標記化合物(2.4g、85%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.30 (1H, d), 8.03-8.30 (1H, m), 7.94-7.99 (2H, m), 4.30 (2H, t), 3.71 (2H, t), 3.25 (3H, s).
実施例O−1:2−(2−メトキシエチル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−(2−メトキシエチル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(方法E参照、2.25g、10mmol)を、DMF(30ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(10ml)としてNaH(60%、0.27g、11mmol)を加えた。混合物を5℃で30分間撹拌し、次に1−ブロモ−2メトキシエタン(1.67g、12mmol)をDMF(10ml)中の溶液として一度に加えた。それをH2O(200ml)に注ぐ前に、反応混合物を24時間撹拌した。EtOAcで抽出、その後Na2SO4上で合わせた有機相を乾燥、固体を濾過およびジエチルエーテル:ヘプタン(1:1)中で回収した沈殿物を撹拌することにより、白色の固体として標記化合物(2.4g、85%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.30 (1H, d), 8.03-8.30 (1H, m), 7.94-7.99 (2H, m), 4.30 (2H, t), 3.71 (2H, t), 3.25 (3H, s).
4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2−メトキシ−エチル)−2H−フタラジン−1−オン(ブッフバルト反応のための典型的な手順):4−ブロモ−2−(2−メトキシエチル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.57g、2.0mmol)、1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン(0.46g、3.0mmol)、Cs2CO3(0.98mg、3.0mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.092g、0.1mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.17mg、0.3mmol)を、脱気したジオキサン(10ml)に溶解した。反応混合物を撹拌しながら8時間130℃に加熱して、次に室温に冷却した。H2O(100ml)を加えて、沈殿した固体を濾過して、EtOAcとH2Oで洗浄した。粗生成物をシリカゲル上で精製して(EtOAc:ヘプタン 0%−60% EtOAc)、標記化合物(0.46g、65%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.22-8.31 (3H, m), 7.95 (1H, t), 7.86 (1H, t), 5.91 (1H, s), 4.05 (1H, t), 3.55 (1H, t), 3.17 (3H, s), 2.14 (3H, s), 1.54 (9H, s); MS (ESI+) = 356.3 (M+H)+.
2−(2−メトキシエチル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(tert−ブチル保護されたピラゾールの脱保護のための典型的な手順):4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2−メトキシ−エチル)−2H−フタラジン−1−オン(0.36g、1.0mmol)を、ギ酸(20ml)に溶解して、加熱して4時間還流した。ギ酸の蒸発後、得られた粗生成物をH2OとDCMに溶解した。NaHCO3を添加して得られた固体の沈殿を、濾過により回収した。その後、H2O、DCMおよびジエチルエーテルで洗浄して、40℃、減圧中で乾燥して、所望の生成物2−(2−メトキシエチル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例O−1)(0.28g、94%)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.21 (1H, s), 8.43 (1H, d), 8.29 (1H, d), 8.14 (1H, s), 7.84-7.94 (2H, m), 6.28 (1H, s), 4.23 (2H, t), 3.74 (2H, t), 3.33 (3H, s), 2.23 (3H, s); MS (ESI+) = 300.3 (M+H)+
上記(方法O)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
実施例O−3:シス−2−(4−tert−ブチル−シクロヘキシル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
シス−4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−シクロヘキシル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン450mg(方法E参照)、トランス−4−tert−ブチルシクロヘキサノール469mgおよびトリフェニルホスフィン787mgを、トルエン50mlに溶解した。5℃で、アゾジカルボン酸ジエチルを30分で滴下した。撹拌を24時間、室温で続けた。水50mlとEtOAc 50mlを加えて、有機相を分離して、水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。乾燥および蒸発後、残留物をヘプタン〜ヘプタン/EtOAc 1:1の勾配で溶離するシリカ上でクロマトグラフィーに付した。標記生成物435mgが得られた。
シス−4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−シクロヘキシル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン450mg(方法E参照)、トランス−4−tert−ブチルシクロヘキサノール469mgおよびトリフェニルホスフィン787mgを、トルエン50mlに溶解した。5℃で、アゾジカルボン酸ジエチルを30分で滴下した。撹拌を24時間、室温で続けた。水50mlとEtOAc 50mlを加えて、有機相を分離して、水と塩化ナトリウム溶液で洗浄した。乾燥および蒸発後、残留物をヘプタン〜ヘプタン/EtOAc 1:1の勾配で溶離するシリカ上でクロマトグラフィーに付した。標記生成物435mgが得られた。
上記で得られた4−ブロモ−フタラジノンを、1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミンとカップリングして、その後にO−1に記載したようなギ酸処理により脱保護して、シス−2−(4−tert−ブチル−シクロヘキシル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例O−3)を得た。MS (ESI, M-H) 378.2.
方法P
実施例P−1:2−(4−イソプロピル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(4−イソプロピルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−イソプロピルフェニルヒドラジン塩酸塩(2.77g、14.6mmol)を、室温でHOAc(25ml)中の無水フタル酸(2.0g、13mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。得られた懸濁液をH2O(100ml)に注ぎ、NaHCO3溶液(1M)を加えて、得られた固体を濾過により除去した。母液を濃HClで酸性化した。得られた固体を濾過により回収して、減圧中で乾燥して、白色の固体として標記化合物(1.62g、45%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.80 (1H, s), 8.30 (1H, d), 7.92-8.01 (3H, m), 7.92 (2H, d), 7.35 (2H, d), 2.96 (1H, m), 1.25 (6H, d); MS (ESI+) = 345.12 (M+H)+.
実施例P−1:2−(4−イソプロピル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(4−イソプロピルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−イソプロピルフェニルヒドラジン塩酸塩(2.77g、14.6mmol)を、室温でHOAc(25ml)中の無水フタル酸(2.0g、13mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。得られた懸濁液をH2O(100ml)に注ぎ、NaHCO3溶液(1M)を加えて、得られた固体を濾過により除去した。母液を濃HClで酸性化した。得られた固体を濾過により回収して、減圧中で乾燥して、白色の固体として標記化合物(1.62g、45%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.80 (1H, s), 8.30 (1H, d), 7.92-8.01 (3H, m), 7.92 (2H, d), 7.35 (2H, d), 2.96 (1H, m), 1.25 (6H, d); MS (ESI+) = 345.12 (M+H)+.
4−ブロモ−2−(4−イソプロピルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヒドロキシ−2−(4−イソプロピルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.10g、0.36mmol)、オキシ臭化リン(0.41g、1.4mmol)および2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(0.02g、0.09mmol)を、150℃で30分間撹拌した。室温に冷却後、H2O(100ml)を加えた。DCMで抽出、Na2SO4上で合わせた有機相を乾燥および溶媒を蒸発して、所望の化合物(0.05g、41%)が得られ、それをさらなる特性なしで使用した。
次に、この物質を、1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミンを用いるブッフバルト反応中で使用して、続けて方法Oに記載のようにtert−ブチル群の酸触媒の脱保護を行い、対応する2−(4−イソプロピル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例P−1)を得た。
2−(4−イソプロピル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:収率(0.004g、21%);1H-NMR: (400 MHz, CDCl3/MeOD), 8.50 (1H, d), 8.22 (1H, d), 7.97 (1H, t), 7.91 (1H, t), 7.63 (2H, d), 7.38 (2H, d), 6.25 (1H, s), 3.01 (1H, m), 2.26 (3H, s), 1.28 (6H, d).
上記(方法P)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法Q−2−(ヨードフェニル)−フタラジノンを用いた鈴木カップリング
実施例Q−1:2−ビフェニル−4−イル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヨードフェニルヒドラジン(8.97g、36.4mmol)を、室温でHOAc(40ml)中の無水フタル酸(5.0g、33mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。懸濁液をH2O(100ml)に注いで、得られた固体を濾過により除去した。母液を濃HClで酸性化した。得られた固体を濾過により回収して、減圧中で乾燥して、白色の固体として標記化合物(1.0g、8%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.91 (1H, br. s), 8.30 (1H, d), 7.91-8.03 (3H, m), 7.83 (2H, d), 7.51 (2H, d); MS (ESI+) = 365.0 (M+H)+.
実施例Q−1:2−ビフェニル−4−イル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヨードフェニルヒドラジン(8.97g、36.4mmol)を、室温でHOAc(40ml)中の無水フタル酸(5.0g、33mmol)の撹拌した混合物に一度に加えた。反応混合物を2時間125℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。懸濁液をH2O(100ml)に注いで、得られた固体を濾過により除去した。母液を濃HClで酸性化した。得られた固体を濾過により回収して、減圧中で乾燥して、白色の固体として標記化合物(1.0g、8%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.91 (1H, br. s), 8.30 (1H, d), 7.91-8.03 (3H, m), 7.83 (2H, d), 7.51 (2H, d); MS (ESI+) = 365.0 (M+H)+.
2−ビフェニル−4−イル−4−ヒドロキシ−2H−フタラジン−1−オン:4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.1g、0.3mmol)、フェニルボロン酸(0.04g、3mmol)、パラジウム黒(0.02g、0.2mmol)およびKF(0.1g、18mmol)をMeOH(2ml)に溶解して、7時間加熱還流した。濾過により上清パラジウムを除去、H2Oで抽出およびその後の沈殿した固体を濾過することにより、白色の固体として所望の標記化合物(0.07g、78%収率)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.88 (1H, s), 8.33 (1H, d), 7.89-8.03 (3H, m), 7.78-7.86 (6H, m), 7.50 (2H, t), 7.39 (1H, t),; MS (ESI+) = 315.3 (M+H)+.
次に、この物質を、方法Rに記載されたように純オキシ臭化リンで臭素化して、その後に方法Aに記載されたようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−ビフェニル−4−イル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例Q−1)を得た。
2−ビフェニル−4−イル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:収率(0.03g、29%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO), 9.36 (1H, s), 8.58 (1H, d), 8.45 (1H, d), 7.95 (3H, m), 7.87-7.92 (6H, m), 7.56 (2H, t), 7.46 (1H, t) 6.35 (1H, s), 2.26 (3H, s); MS (ESI+) = 394.6 (M+H)+.
実施例Q−2:2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−(1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q−1と同様に適切な出発物質から調製した)を、方法Oに記載されたようにブッフバルト反応中で1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミンとカップリングして、標記化合物(0.049g、31%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.44 (1H, s), 8.40 (1H, d), 8.33 (1H, d), 8.05 (1H, t), 7.97 (1H, t), 7.62 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.30 (2H, d), 7.24 (2H, d), 6.00 (1H, s), 2.28 (3H, s), 2.12 (3H, s), 1.57 (9H, s); MS (ESI+) = 464.36 (M+H)+.
4−(1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q−1と同様に適切な出発物質から調製した)を、方法Oに記載されたようにブッフバルト反応中で1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミンとカップリングして、標記化合物(0.049g、31%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.44 (1H, s), 8.40 (1H, d), 8.33 (1H, d), 8.05 (1H, t), 7.97 (1H, t), 7.62 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.30 (2H, d), 7.24 (2H, d), 6.00 (1H, s), 2.28 (3H, s), 2.12 (3H, s), 1.57 (9H, s); MS (ESI+) = 464.36 (M+H)+.
2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:4−(1−tert−ブチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(2’−メチル−ビフェニル−4−イル)−2H−フタラジン−1−オンを、方法Oに記載されたようにギ酸で脱保護して、標記化合物(0.036g、83%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.29 (1H, s), 8.52 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.17 (1H, s), 7.97 (1H, t), 7.93 (1H, t), 7.82 (2H, d), 7.48 (2H, d), 7.30 (4H, m), 6.29 (1H, s), 2.33 (3H, s), 2.20 (3H, s); MS (ESI+) = 408.16 (M+H)+.
方法R−純POBr3における臭素化
実施例R−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オンを、方法Bに記載されたように3−トリフルオロメチルフェニルヒドラジンから調製した。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.95 (1H, s), 8.31 (1H, d), 7.91-8.10 (5H, m), 7.74 (2H, d); MS (ESI+) = 307.14 (M+H)+.
実施例R−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オンを、方法Bに記載されたように3−トリフルオロメチルフェニルヒドラジンから調製した。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.95 (1H, s), 8.31 (1H, d), 7.91-8.10 (5H, m), 7.74 (2H, d); MS (ESI+) = 307.14 (M+H)+.
4−ブロモ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.50g、1.6mmol)およびオキシ臭化リン(1.9g、6.5mmol)を、150℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、H2O(100ml)を加えた。沈殿した固体を濾過により回収して、H2Oで洗浄した。減圧中で固体を乾燥することにより、標記化合物(0.4g、66%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.39 (1H, d), 7.95-8.12 (5H, m), 7.79-7.99 (2H, m); MS (ESI+) = 370.98 (M+H)+.
次に、この物質を、方法Aに記載されたようにブッフバルト反応中で使用して、対応する4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(実施例R−1)を得た。
4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:収率(0.078g、19%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.95 (1H, s), 9.38 (1H, s), 8.53 (1H, d), 8.41 (1H, d), 8.20 (2H, s), 7.98 (2H, t), 7.94 (2H, t), 7.69-7.74 (2H, m), 6.27 (1H, s), 2.19 (3H, s).
上記(方法Rおよび方法A中のようなブッフバルト反応)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法S
実施例S−1:N−メチル−4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−ベンズアミド
4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)安息香酸:標記化合物を、上記(方法R)で報告された実験条件を使用する適切な出発物質から得た。収率(0.65g、33%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 13.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 8.01-8.12 (5H, m), 7.80 (2H, d); MS (ESI+) = 345.13 (M+H)+.
実施例S−1:N−メチル−4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−ベンズアミド
4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)安息香酸:標記化合物を、上記(方法R)で報告された実験条件を使用する適切な出発物質から得た。収率(0.65g、33%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 13.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 8.01-8.12 (5H, m), 7.80 (2H, d); MS (ESI+) = 345.13 (M+H)+.
4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)−N−メチル−ベンズアミド:4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)安息香酸(0.15g、0.43mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.10g、0.65mmol)を、室温でDMF(10ml)に溶解した。メチルアミン(THF中の2M溶液 0.33ml、0.65mmol)を加えて、撹拌を4時間続けた。減圧下で溶媒を蒸発、DCMで希釈、飽和NaHCO3水溶液で抽出および減圧中で溶媒を蒸発することにより、標記化合物(0.12g、77%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.55 (1H, d), 8.38 (1H, d), 8.10 (1H, t), 8.03 (2H, d), 8.02 (2H, d), 7.73 (2H, d), 2.82 (3H, d).
次に、この物質を、方法Aに記載したようにブッフバルト反応中で使用して、対応するN−メチル−4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−ベンズアミド(実施例S−1)を得た。
N−メチル−4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−ベンズアミド:収率(0.005g、10%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.95 (1H, s), 9.33 (1H, s), 8.52 (2H, d), 8.50 (1H, d), 7.84-8.03 (6H, m), 6.27 (1H, s), 2.74 (3H, s), 2.20 (3H, s).
方法T実施例T−1:N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−フェニル}−アセトアミド
2−(4−アミノ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(C−2、0.050g、0.15mmol)を、0℃でピリジン(1ml)に溶解した。塩化アセチル(0.024ml、0.33mmol)を加えて、混合物を放置して室温に温める前に、撹拌を30分間0℃で続けた。室温で2時間撹拌後、溶媒を蒸発した。残留物をMeOH(1ml)で希釈して、濃NH3(1ml)で処理した。室温で24時間撹拌して、減圧中で溶媒を蒸発後、標記化合物を得た(0.016g、29%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.93 (1H, s), 10.08 (1H, s), 9.26 (1H, s), 8.49 (1H, d), 8.36 (1H, d), 7.88-7.98 (2H, m), 7.61-7.69 (4H, m), 6.24 (1H, s), 2.19 (3H, s), 2.08 (3H, s); MS (API+) = 375 (M+H)+.
2−(4−アミノ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(C−2、0.050g、0.15mmol)を、0℃でピリジン(1ml)に溶解した。塩化アセチル(0.024ml、0.33mmol)を加えて、混合物を放置して室温に温める前に、撹拌を30分間0℃で続けた。室温で2時間撹拌後、溶媒を蒸発した。残留物をMeOH(1ml)で希釈して、濃NH3(1ml)で処理した。室温で24時間撹拌して、減圧中で溶媒を蒸発後、標記化合物を得た(0.016g、29%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.93 (1H, s), 10.08 (1H, s), 9.26 (1H, s), 8.49 (1H, d), 8.36 (1H, d), 7.88-7.98 (2H, m), 7.61-7.69 (4H, m), 6.24 (1H, s), 2.19 (3H, s), 2.08 (3H, s); MS (API+) = 375 (M+H)+.
上記で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法U
実施例U−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−フェニルアミノ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
アルゴン下、2−(4−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(B−1、0.10g、0.28mmol)、アニリン(0.034g、0.37mmol)、NaOtBu(0.041g、0.43mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.026g、0.028mmol)および2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−ビフェニル(0.017g、0.057mmol)を、17時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。溶媒を減圧中で蒸発し、残留物をH2O(50ml)で希釈して、得られた固体を濾過により回収した。DCM:MeOH(20:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、白色の固体として標記化合物(0.002g、2%収率)を得た(実施例U−1)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.0 (1H, s), 9.23 (1H, s), 8.49 (1H, d), 8.33-8.37 (2H, m), 7.88-7.97 (2H, m), 7.54 (2H, d), 7.28 (2H, t), 7.15 (4H, m), 6.86 (1H, t), 6.25 (1H, s), 2.19 (3H, s); MS (API+) = 409.0 (M+H)+.
実施例U−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−フェニルアミノ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
アルゴン下、2−(4−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(B−1、0.10g、0.28mmol)、アニリン(0.034g、0.37mmol)、NaOtBu(0.041g、0.43mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.026g、0.028mmol)および2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−ビフェニル(0.017g、0.057mmol)を、17時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。溶媒を減圧中で蒸発し、残留物をH2O(50ml)で希釈して、得られた固体を濾過により回収した。DCM:MeOH(20:1)を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、白色の固体として標記化合物(0.002g、2%収率)を得た(実施例U−1)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.0 (1H, s), 9.23 (1H, s), 8.49 (1H, d), 8.33-8.37 (2H, m), 7.88-7.97 (2H, m), 7.54 (2H, d), 7.28 (2H, t), 7.15 (4H, m), 6.86 (1H, t), 6.25 (1H, s), 2.19 (3H, s); MS (API+) = 409.0 (M+H)+.
上記(方法U)で報告された実験条件を使用して、適切な出発物質、以下の誘導体を調製した:
方法V
実施例V−1:4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ピペリジン−1−イル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:乾燥ジオキサン2ml中の4−ブロモ−2−(4−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Rに記載されたように調製した)200mg、1−tert.−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン91mg、炭酸セシウム310mg、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン21mgおよびトリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム16.4mgを、窒素下100℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、残留物を水50mlとともに撹拌した。粗生成物を濾過により単離し、水で洗浄して、ヘプタン、DCM、そして最後にDCM/MeOH 60:1で順次溶離するシリカ上でクロマトグラフィーにより精製した。標記生成物の収率180mg(74%)。
実施例V−1:4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ピペリジン−1−イル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン
4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:乾燥ジオキサン2ml中の4−ブロモ−2−(4−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Rに記載されたように調製した)200mg、1−tert.−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン91mg、炭酸セシウム310mg、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン21mgおよびトリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム16.4mgを、窒素下100℃で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、残留物を水50mlとともに撹拌した。粗生成物を濾過により単離し、水で洗浄して、ヘプタン、DCM、そして最後にDCM/MeOH 60:1で順次溶離するシリカ上でクロマトグラフィーにより精製した。標記生成物の収率180mg(74%)。
4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ピペリジン−1−イル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:アルゴン下、4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−クロロフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.10g、0.25mmol)、ピペリジン(0.025g、0.29mmol)、NaOtBu(0.033g、0.34mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.06g、0.008mmol)および2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−ビフェニル(0.004g、0.014mmol)を、19時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。溶媒を減圧中で蒸発し、残留物をH2O(30ml)で希釈して、得られた固体を濾過により回収した。分取HPLCにより粗生成物を精製することにより、標記化合物(0.014g、13%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.35 (1H, d), 8.34 (1H, s) により重ね合わされた, 8.29 (1H, d), 8.01 (1H, t), 7.92 (1H, t), 7.31 (2H, d), 6.92 (2H, d), 5.94 (1H, s), 3.16 (4H, m), 1.61 (4H, m), 1.55 (9H, s), 1.54 (2H, m) を重ね合わせる; MS (ESI+) = 457.16 (M+H)+.
4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ピペリジン−1−イル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−ピペリジン−1−イル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.012g、0.026mmol)をギ酸(1ml)に溶解して、95℃で4時間加熱した。ギ酸を蒸発後、得られた粗生成物をDCMに溶解した。飽和NaHCO3水溶液で抽出、有機相を合わせて、減圧中で溶媒を蒸発して、DCM:MeOH(20:1)を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製することにより、標記化合物(0.006g、57%)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.81 (1H, s), 9.21 (1H, s), 8.48 (1H, d), 8.35 (1H, d), 7.87-7.96 (2H, m), 7.50 (2H, d), 7.01 (2H, d), 6.25 (1H, s), 3.21 (4H, m), 2.19 (3H, s), 1.64 (4H, m), 1.60 (2H, m); MS (ESI+) = 401.29 (M+H)+.
方法W−Boc保護されたアミノピラゾールを用いたブッフバルトカップリング
実施例W−1:2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:乾燥EtOH 80ml中の2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−イソインドール−1,3−ジオン(方法Aと同様に2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニルヒドラジンから調製した)1.74gを、ナトリウム・エトキシド347mgで処理して、混合物を85℃で2時間撹拌した。冷却後、混合物を蒸発して水に溶解した。沈殿物を濾別して、水で数回洗浄した。合わせた濾液を、濃HClを加えて酸性化するとすぐに、生成物が沈殿した。それを濾過により単離して、ヘプタン/EtOAc(50:50)〜純粋なEtOAcの勾配で溶離するシリカ上でのクロマトグラフィーにより精製した。収率250mg(14%)。
実施例W−1:2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:乾燥EtOH 80ml中の2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニルアミノ)−イソインドール−1,3−ジオン(方法Aと同様に2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニルヒドラジンから調製した)1.74gを、ナトリウム・エトキシド347mgで処理して、混合物を85℃で2時間撹拌した。冷却後、混合物を蒸発して水に溶解した。沈殿物を濾別して、水で数回洗浄した。合わせた濾液を、濃HClを加えて酸性化するとすぐに、生成物が沈殿した。それを濾過により単離して、ヘプタン/EtOAc(50:50)〜純粋なEtOAcの勾配で溶離するシリカ上でのクロマトグラフィーにより精製した。収率250mg(14%)。
3−アミノ−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:NaH(95%、0.57g、22.7mmol)を、THF(40ml)中の3−アミノ−5−メチルピラゾール(2.0g、20.6mmol)の0℃溶液にゆっくり加えた。30分後、Boc2O(4.94g、22.7mmol)を加えて、混合物を放置して室温に温めた。2時間室温で撹拌後、混合物をNaHCO3の飽和水溶液に注いだ。水相をCHCl3で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧内で除去して、標記化合物およびその2−カルボン酸tert.−ブチルエステル異性体の粗混合物を得て、それをEtOAc/ヘプタン 2:1中のシリカ上でのクロマトグラフィーにより分離した。収率2.4g、59%。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 5.60 (1H, s), 5.27 (2H, s), 2.34 (3H, s), 1.51 (9H, s); MS (ESI+) = 198.26 (M+H)+.
tert−ブトキシカルボニル保護されたピラゾールを用いたブッフバルト反応の典型的な手順:
2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:窒素下、乾燥ジオキサン2ml中の4−ブロモ−2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様にPOBr3を用いた臭素化により上記フタラジン−1,4−ジオンから得た)(0.15g、0.37mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.080g、0.41mmol)、Cs2CO3(0.033g、0.34mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.017g、0.019mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.022g、0.037mmol)を、18時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。分取HPLCにより粗生成物を精製して、標記化合物(0.069g、44%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.92 (1H, s), 9.34 (1H, s), 8.54 (1H, d), 8.35 (1H, d), 8.14 (1H, s), 8.01 (1H, t), 7.92 (3H, m), 6.06 (1H, s), 2.14 (3H, s); MS (ESI+) = 420.23 (M+H)+.
2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:窒素下、乾燥ジオキサン2ml中の4−ブロモ−2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様にPOBr3を用いた臭素化により上記フタラジン−1,4−ジオンから得た)(0.15g、0.37mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.080g、0.41mmol)、Cs2CO3(0.033g、0.34mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.017g、0.019mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.022g、0.037mmol)を、18時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。分取HPLCにより粗生成物を精製して、標記化合物(0.069g、44%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.92 (1H, s), 9.34 (1H, s), 8.54 (1H, d), 8.35 (1H, d), 8.14 (1H, s), 8.01 (1H, t), 7.92 (3H, m), 6.06 (1H, s), 2.14 (3H, s); MS (ESI+) = 420.23 (M+H)+.
同様に、4−ブロモ−2−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン、4−ブロモ−2−(4−ニトロフェニル)−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−シクロヘキシル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Rにしたがって対応するフェニルヒドラジンから得た)を、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルとカップリングして、
を得た。
方法X−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(キサントホス)を用いたブッフバルトカップリング
実施例X−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−ピリジン−4−イル−2H−フタラジン−1−オン
窒素下、4−ブロモ−2−ピリジン−4−イル−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様に適切な出発物質から得た)(0.20g、0.66mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール(0.093g、0.93mmol)、Cs2CO3(0.30g、0.93mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.030g、0.033mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(キサントホス)(0.039g、0.066mmol)を、20時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、標記化合物(0.015g、7%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.0 (1H, s), 9.38 (1H, s), 8.67 (2H, d), 8.53 (1H, d), 8.40 (1H, d), 7.91-8.02 (4H, m), 6.31 (1H, s), 2.24 (3H, s); MS (ESI+) = 319.2 (M+H)+.
実施例X−1:4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−ピリジン−4−イル−2H−フタラジン−1−オン
窒素下、4−ブロモ−2−ピリジン−4−イル−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様に適切な出発物質から得た)(0.20g、0.66mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール(0.093g、0.93mmol)、Cs2CO3(0.30g、0.93mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.030g、0.033mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(キサントホス)(0.039g、0.066mmol)を、20時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、標記化合物(0.015g、7%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.0 (1H, s), 9.38 (1H, s), 8.67 (2H, d), 8.53 (1H, d), 8.40 (1H, d), 7.91-8.02 (4H, m), 6.31 (1H, s), 2.24 (3H, s); MS (ESI+) = 319.2 (M+H)+.
実施例X−2:2−(3−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
窒素下、4−ブロモ−2−(3−tert−ブチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様に適切な出発物質から得た)(0.10g、0.28mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール(0.038g、0.39mmol)、Cs2CO3(0.13g、0.39mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.013g、0.014mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.016g、0.028mmol)を、10時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、標記化合物(0.020g、19%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.32 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.95 (1H, t), 7.90 (1H, t), 7.78 (1H, s), 7.63 (1H, d), 7.37-7.40 (2H, m), 6.38 (1H, s), 2.18 (3H, s), 1.22 (9H, s); MS (ESI+) = 374.27 (M+H)+.
窒素下、4−ブロモ−2−(3−tert−ブチルフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(上記で報告されたように、方法Rと同様に適切な出発物質から得た)(0.10g、0.28mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール(0.038g、0.39mmol)、Cs2CO3(0.13g、0.39mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.013g、0.014mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.016g、0.028mmol)を、10時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。得られた固体を濾過により回収した。シリカゲル上でのクロマトグラフィーにより粗生成物を精製することにより、標記化合物(0.020g、19%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.32 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.95 (1H, t), 7.90 (1H, t), 7.78 (1H, s), 7.63 (1H, d), 7.37-7.40 (2H, m), 6.38 (1H, s), 2.18 (3H, s), 1.22 (9H, s); MS (ESI+) = 374.27 (M+H)+.
上記に記載された実施例と同様に、4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法R中のように得た)を、適切なアミノ−ピラゾールとカップリングして、
を得た。
方法Y
実施例Y−1:N−エチル−N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−フェニル}−アセトアミド
2−(4−アミノ−フェニル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(4−ニトロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法B参照)(1.0g、2.9mmol)およびPtO2(0.13g、0.58mmol)を、室温でEtOAc(40ml)に溶解した。触媒を濾別する前に、混合物を周囲圧力で2時間水素化して、標記化合物(0.61g、67%収率)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.34 (1H, d), 8.07 (1H, t), 7.99 (2H, t), 7.18 (2H, d), 6.63 (2H, d), 5.35 (2H, s); MS (ESI+) = 318.42 (M+H)+.
実施例Y−1:N−エチル−N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−フェニル}−アセトアミド
2−(4−アミノ−フェニル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(4−ニトロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法B参照)(1.0g、2.9mmol)およびPtO2(0.13g、0.58mmol)を、室温でEtOAc(40ml)に溶解した。触媒を濾別する前に、混合物を周囲圧力で2時間水素化して、標記化合物(0.61g、67%収率)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.34 (1H, d), 8.07 (1H, t), 7.99 (2H, t), 7.18 (2H, d), 6.63 (2H, d), 5.35 (2H, s); MS (ESI+) = 318.42 (M+H)+.
N−[4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)−フェニル]アセトアミド:塩化アセチル(0.15g、1.90mmol)を、室温でピリジン(3ml)中の2−(4−アミノ−フェニル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.30g、0.95mmol)の撹拌した溶液に加えた。溶媒を減圧中で蒸発する前に、撹拌を12時間続けた。得られた粗生成物をH2Oに溶解して、標記化合物を濾過により回収した(0.22g、65%収率)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 10.16 (1H, s), 8.37 (1H, d), 8.08 (1H, t), 8.00-8.03 (2H, m), 7.72 (2H, d), 7.52 (2H, d), 2.05 (3H, s); MS (ESI+) = 358.15 (M+H)+.
N−[4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)−フェニル]−N−エチル−アセトアミド:NaH(95%、0.005g、0.21mmol)を、室温でDMF(2ml)中のN−[4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)−フェニル]アセトアミド(0.070g、0.20mmol)の溶液にゆっくり加えた。ヨウ化エチル(0.046g、0.29mmol)を加える前に、撹拌を1時間続けた。溶媒を減圧中で蒸発する前に、撹拌を12時間続けた。得られた粗生成物を、ヘプタン:EtOAc(3:1〜最大で1:1まで)を用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物(0.010g、14%収率)を得た。MS (ESI+) = 388.22 (M+H)+.
N−エチル−N−{4−[4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル]−フェニル}−アセトアミド:窒素下、N−[4−(4−ブロモ−1−オキソ−1H−フタラジン−2−イル)−フェニル]−N−エチル−アセトアミド(0.10g、0.027mmol)、3−アミノ−5−メチル−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.006g、0.03mmol)、Cs2CO3(0.01g、0.03mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.001g、0.001mmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.002g、0.003mmol)を、18時間100℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。H2Oを加えて、溶媒を減圧中で蒸発した。クロマトグラフィーを経て精製して、標記化合物(0.003g、23%収率)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.28 (1H, s), 8.51 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.99 (1H, t), 7.91 (1H, t), 7.87 (2H, d), 7.41 (2H, d), 6.25 (1H, s), 3.69 (2H, q), 2.20 (3H, s), 1.81 (3H, s), 1.07 (3H, t); MS (ESI+) = 403.34 (M+H)+.
実施例Y−1と同様にして、2−(4−アミノ−フェニル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オンを、適切なクロロギ酸エステルでアシル化して、対応するカルバミン酸が得られた。これらを、Y−1に記載されたようにブッフバルト条件下で、Boc−保護されたアミノ−ピラゾールとカップリングするために直接使用するか、または最初にアルキル化して、次にY−1に記載されたようにブッフバルトカップリングのために使用した。こうして、以下の類似体を得た:
方法Z:
方法ZBで記載された同様の手順にしたがって、適切な出発物質を使用して、以下の実施例を調製することができた。
方法ZBで記載された同様の手順にしたがって、適切な出発物質を使用して、以下の実施例を調製することができた。
方法ZA−2−(ヨードフェニル)フタラジノンからスルファニル置換した2−フェニルフタラジノン
実施例ZA−1:2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(4−tert−ブチルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q参照)(0.30g、0.8mmol)、ナトリウム2−メチル−プロパン−2−チオラート(0.094g、0.8mmol)、CuI(0.011g、0.06mmol)およびエチレングリコール(0.10g、1.6mmol)を、N−メチル−ピロリジノン(NMP)(0.5ml)に、アルゴン下で溶解して、150℃に加熱した。混合物を放置して室温に温める前に、この温度で撹拌を4日間続けた。H2O(50ml)を加えて、沈殿した固体を濾過により回収した。DCMを用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.21g、78%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.35 (1H, s), 8.73 (1H, d), 8.33-8.41 (3H, m), 8.14 (2H, d), 8.01 (2H, d), 1.70 (9H, s); MS (ESI+) = 327.14 (M+H)+.
実施例ZA−1:2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(4−tert−ブチルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q参照)(0.30g、0.8mmol)、ナトリウム2−メチル−プロパン−2−チオラート(0.094g、0.8mmol)、CuI(0.011g、0.06mmol)およびエチレングリコール(0.10g、1.6mmol)を、N−メチル−ピロリジノン(NMP)(0.5ml)に、アルゴン下で溶解して、150℃に加熱した。混合物を放置して室温に温める前に、この温度で撹拌を4日間続けた。H2O(50ml)を加えて、沈殿した固体を濾過により回収した。DCMを用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.21g、78%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.35 (1H, s), 8.73 (1H, d), 8.33-8.41 (3H, m), 8.14 (2H, d), 8.01 (2H, d), 1.70 (9H, s); MS (ESI+) = 327.14 (M+H)+.
2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:2−(4−tert−ブチルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(0.20g、0.61mmol)およびMCPBA(0.28g、1.2mmol)を、室温でDCM(3ml)中で4時間撹拌した。減圧中で溶媒を蒸発して、その後にヘプタン:DCM(1:1〜0:1まで)を用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.21g、98%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 13.30 (1H, s), 8.34 (1H, d), 7.85-8.12 (3H, m), 7.72 (2H, d), 7.55 (2H, t), 1.28 (9H, s); MS (ESI+) = 359.16 (M+H)+.
4−ブロモ−2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−2H−フタラジン−1−オン:2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(0.20g、0.56mmol)およびオキシ臭化リン(0.48g、1.7mmol)を、150℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、H2O(50ml)を加えた。DCMで抽出、Na2SO4上で合わせた有機相を乾燥、溶媒を蒸発して、分取HPLCにより粗生成物を精製して、所望の化合物(0.06g、18%)が得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.41 (1H, d), 8.07 (1H, d), 8.03-8.10 (4H, m), 7.80 (2H, d), 1.30 (9H, s); MS (API+) = 423.0 (M+H)+.
次に、この物質を、方法Aに記載されたようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例ZA−1)を得た。
2−[4−(2−メチル−プロパン−2−スルホニル)−フェニル]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:収率(0.003g、8%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.40 (1H, s), 8.52 (1H, d), 8.39 (1H, d), 8.13 (2H, d), 7.99 (1H, t), 7.92 (2H, d), 7.91 (1H, t) を重ね合わせる, 6.29 (1H, s), 1.30 (9H, s); MS (API+) = 438.3 (M+H)+.
実施例ZA−2:2−(4−ベンゼンスルフィニル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
2−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q参照)(0.20g、0.55mmol)、チオフェノール(0.061g、0.55mmol)、CuI(0.006g、0.03mmol)およびエチレングリコール(0.070g、1.1mmol)を、N−メチル−ピロリジノン(NMP)(1ml)にアルゴン下で溶解して、90℃に加熱した。混合物を放置して室温に温める前に、この温度で撹拌を26時間続けた。H2O(50ml)を加えて、得られた溶液をDCMで抽出した。DCMを用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.10g、54%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.91 (1H, s), 8.30 (1H, s), 7.91-8.06 (3H, m), 7.69 (2H, d), 7.34-7.45 (7H, m); MS (ESI+) = 347.26 (M+H)+.
2−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:4−ヒドロキシ−2−(4−ヨードフェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Q参照)(0.20g、0.55mmol)、チオフェノール(0.061g、0.55mmol)、CuI(0.006g、0.03mmol)およびエチレングリコール(0.070g、1.1mmol)を、N−メチル−ピロリジノン(NMP)(1ml)にアルゴン下で溶解して、90℃に加熱した。混合物を放置して室温に温める前に、この温度で撹拌を26時間続けた。H2O(50ml)を加えて、得られた溶液をDCMで抽出した。DCMを用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.10g、54%)。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.91 (1H, s), 8.30 (1H, s), 7.91-8.06 (3H, m), 7.69 (2H, d), 7.34-7.45 (7H, m); MS (ESI+) = 347.26 (M+H)+.
4−ブロモ−2−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:2−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(0.10g、0.29mmol)およびオキシ臭化リン(0.33g、12mmol)を、150℃で40分間撹拌した。室温に冷却後、H2O(50ml)を加えた。DCMで抽出、Na2SO4上で合わせた有機相を乾燥、溶媒を蒸発して、ヘプタン:DCM(2:1〜0:1)を用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、所望の化合物(0.10g、86%)を得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 8.36 (1H, d), 8.11 (1H, d), 8.00 (2H, m), 7.65 (2H, d), 7.44 (7H, m); MS (ESI+) = 411.2 (M+H)+.
2−(4−ベンゼンスルフィニル−フェニル)−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(4−フェニルスルファニル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.095g、0.23mmol)およびMCPBA(0.052g、0.23mmol)を、室温でDCM(1ml)中で1時間撹拌した。減圧中で溶媒を蒸発して、その後にヘプタン:DCM(1:1〜0:1まで)を用いたシリカゲル上でクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した後、標記化合物を得た(0.031g、31%収率)。1H-NMR: (400 MHz, CDCl3) 8.49 (1H, d), 7.80-7.99 (5H, m), 7.76 (2H, d), 7.69 (2H, d), 7.48 (3H, m); MS (ESI+) = 427.22 (M+H)+.
次に、この物質を、方法Aに記載されたようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−(4−ベンゼンスルフィニル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(実施例ZA−2)を得た。
2−(4−ベンゼンスルフィニル−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:収率(0.003g、9%);1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.31 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.36 (1H, d), 7.89-8.00 (4H, m), 7.83 (2H, d), 7.80 (2H, d), 7.54 (3H, m), 6.22 (1H, s), 2.20 (3H, s); MS (ESI+) = 440.33 (M-H)+.
方法ZB:6−および7−置換された2−フェニル−4−ピラゾリルアミノ−フタラジノン
実施例ZB−1:N−[3−(4−tert−ブチル−フェニル)−1−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−ホルムアミド
4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンならびに4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ニトロフタル酸無水物および4−tert.−ブチルフェニルヒドラジンを方法Bと同様に反応して、2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンおよび2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンの1:1混合物を得た。この混合物1.60gにオキシ臭化リン6.47gを加えて、それを撹拌しながら150℃に加熱した。1時間後、HPLCが完全な変換を示して、混合物を室温に冷却して、水100mlで希釈して、15分間撹拌した。粗生成物を濾過により単離して、最初はヘプタンで、その後にヘプタン/EtOAc 1:1で溶離するシリカ上でクロマトグラフィーにより精製した。最初に溶離する物質は、4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(121mg)であり、2番目は、4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンの1:1混合物(720mg)であった。
実施例ZB−1:N−[3−(4−tert−ブチル−フェニル)−1−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−ホルムアミド
4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンならびに4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ニトロフタル酸無水物および4−tert.−ブチルフェニルヒドラジンを方法Bと同様に反応して、2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンおよび2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオンの1:1混合物を得た。この混合物1.60gにオキシ臭化リン6.47gを加えて、それを撹拌しながら150℃に加熱した。1時間後、HPLCが完全な変換を示して、混合物を室温に冷却して、水100mlで希釈して、15分間撹拌した。粗生成物を濾過により単離して、最初はヘプタンで、その後にヘプタン/EtOAc 1:1で溶離するシリカ上でクロマトグラフィーにより精製した。最初に溶離する物質は、4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(121mg)であり、2番目は、4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンの1:1混合物(720mg)であった。
6−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オンおよび7−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:乾燥ジオキサン45ml中の4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンおよび4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オンの1:1混合物4.56gを、窒素下80℃で、1−(tert.ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン2.605g、炭酸セシウム5.526g、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム311mgおよび4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン393mgと反応させた。2時間後、HPLCが完全な変換を示して、混合物を室温に冷却して、DCM 150mlで希釈して、希HClで2回洗浄した。有機相を乾燥し蒸発して、残留物を、最初はヘプタン、その後にヘプタン/EtOAc 8:2で溶離するシリカ上でクロマトグラフィーに付した。最初に溶離する生成物は6−ニトロ異性体(1.82g)であり、2番目に溶離する生成物は7−ニトロ異性体(2.05g)であった。
7−アミノ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン2.00gを、パラジウム担持炭上で、MeOH/THF 1:1中、室温で水素化した。反応を完了後、触媒を濾別して、濾液を蒸発した。残留物をDCM 50mlに溶解して、水/濃HClの3:1混合物で3回抽出した。合わせた水相を、重炭酸ナトリウムを加えてpH8に合わせて、DCMで抽出した。溶媒を除去して、標記生成物1.25gが得られた。
N−[3−(4−tert−ブチル−フェニル)−1−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−ホルムアミド:上記tert.−ブチル保護されたピラゾール15mgを、ギ酸1ml中で、6時間90℃に加熱した。減圧下で過剰なギ酸を除去して、残留物をDCMに溶解して、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。DCMを蒸発して、標記生成物12mgが得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 12.00 (1H, s), 10.77 (1H, s), 9.17 (1H, s), 8.61 (1H, s), 8.50 (2H, m), 8.10 (1H, m), 7.63 (2H, d), 7.51 (2H, d), 6.22 (1H, s), 2.19 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 417.25 (M+H)+.
実施例ZB−2:7−アミノ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
MeOH 0.5mlおよび濃HCl 0.5mlの混合物中のN−[3−(4−tert−ブチル−フェニル)−1−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−ホルムアミド(ZB−1)9mgを、50℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で蒸発して、残留物をDCMに溶解した。DCM溶液を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し蒸発して、標記生成物4mgが得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.8 (1H, br s), 8.81 (1H, s), 8.02 (1H, d), 7.52 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.34 (1H, d), 6.99 (1H, dd), 6.10 (br s, 2H), 2.10 (3H, s), 1.27 (9H, s); MS (ESI+) = 389.21 (M+H)+.
MeOH 0.5mlおよび濃HCl 0.5mlの混合物中のN−[3−(4−tert−ブチル−フェニル)−1−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−ホルムアミド(ZB−1)9mgを、50℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で蒸発して、残留物をDCMに溶解した。DCM溶液を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し蒸発して、標記生成物4mgが得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.8 (1H, br s), 8.81 (1H, s), 8.02 (1H, d), 7.52 (2H, d), 7.40 (2H, d), 7.34 (1H, d), 6.99 (1H, dd), 6.10 (br s, 2H), 2.10 (3H, s), 1.27 (9H, s); MS (ESI+) = 389.21 (M+H)+.
実施例ZB−3:2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−ニトロ−2H−フタラジン−1−オン
7−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)15mgを、ZA−1に記載されたようにギ酸中で加熱することにより脱保護した。過剰なギ酸を蒸発、DCM、次にDCM/MeOH 20:1で溶離するシリカ上で残留物をクロマトグラフィーにより、標記生成物7mgを得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.9 (1H, br s), 9.53 (1H, br s), 8.98 (1H, s),8.80 (1H, d), 8.71 (1H, d), 7.65 (2H, d), 7.54 (2H, d), 6.25 (1H, s), 2.20 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 418.31 (M+H)+.
7−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)15mgを、ZA−1に記載されたようにギ酸中で加熱することにより脱保護した。過剰なギ酸を蒸発、DCM、次にDCM/MeOH 20:1で溶離するシリカ上で残留物をクロマトグラフィーにより、標記生成物7mgを得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.9 (1H, br s), 9.53 (1H, br s), 8.98 (1H, s),8.80 (1H, d), 8.71 (1H, d), 7.65 (2H, d), 7.54 (2H, d), 6.25 (1H, s), 2.20 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 418.31 (M+H)+.
実施例ZB−4:2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−6−ニトロ−2H−フタラジン−1−オン
6−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)12mgを、ZB−1に記載されたようにギ酸中で加熱することにより脱保護した。過剰なギ酸を蒸発、DCM、次にDCM/MeOH 20:1で溶離するシリカ上で残留物をクロマトグラフィーにより、標記生成物5mgを得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.9 (1H, br s), 9.78 (1H, s), 9.52 (1H, s), 8.65-8.56 (2H, m), 7.65 (2H, d), 7.53 (2H, d), 6.26 (1H, s), 2.20 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 418.32 (M+H)+.
6−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)12mgを、ZB−1に記載されたようにギ酸中で加熱することにより脱保護した。過剰なギ酸を蒸発、DCM、次にDCM/MeOH 20:1で溶離するシリカ上で残留物をクロマトグラフィーにより、標記生成物5mgを得た。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.9 (1H, br s), 9.78 (1H, s), 9.52 (1H, s), 8.65-8.56 (2H, m), 7.65 (2H, d), 7.53 (2H, d), 6.26 (1H, s), 2.20 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 418.32 (M+H)+.
実施例ZB−5:6−アミノ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
6−アミノ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:6−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)1.80gを、ZB−1下の7−ニトロ異性体に記載されたように水素化して、6−アミノフタラジノン1.11gを得た。
6−アミノ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:6−ニトロ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZB−1を参照)1.80gを、ZB−1下の7−ニトロ異性体に記載されたように水素化して、6−アミノフタラジノン1.11gを得た。
6−アミノ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:6−アミノ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン30mgを、MeOH 0.5mlに溶解した。濃HCl 2mlを加えて、混合物を7時間80℃に加熱した。混合物を減圧下で蒸発し、残留物をDCMに溶解して、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。DCMを除去して、標記生成物12mgが得られた。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 11.75 (1H, br s), 8.75 (1H, br s), 8.00 (1H, d), 7.59 (2H, d), 7.46 (2H, d), 7.27 (1H, s), 7.05 (1H, d), 6.16 (br s, 2H), 2.17 (3H, s), 1.33 (9H, s); MS (ESI+) = 389.22 (M+H)+.
実施例ZB−6:6−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
6−ブロモ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZA−1を参照)11mgを、1−tert.−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン39.0mg、炭酸セシウム132mg、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム7.0mgおよび4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン8.8mgと反応させて、HPLCが完了した変換を示すまで、アルゴン下100℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をDCMに取って、希HClで洗浄した。DCMを除去して、最初はヘプタン、次にヘプタン/EtOAc 8:2中のシリカ上でクロマトグラフィーにより、標記生成物25mgが得られた。
6−ブロモ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4,6−ジブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(調製はZA−1を参照)11mgを、1−tert.−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン39.0mg、炭酸セシウム132mg、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム7.0mgおよび4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン8.8mgと反応させて、HPLCが完了した変換を示すまで、アルゴン下100℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をDCMに取って、希HClで洗浄した。DCMを除去して、最初はヘプタン、次にヘプタン/EtOAc 8:2中のシリカ上でクロマトグラフィーにより、標記生成物25mgが得られた。
6−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−4−(5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:6−ブロモ−4−(2−tert−ブチル−5−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン15mgを、ギ酸中で5時間90℃で加熱し、次に蒸発して、シリカ(DCM、次にDCM/MeOH 40:1)上でクロマトグラフィーに付した。収率10mg。1H-NMR: (400 MHz, D6-DMSO) 9.33 (1H, br s), 8.86 (1H, br s), 8.26 (1H, d), 8.80 (1H, d) 7.62 (2H, d), 7.51 (2H, d), 6.26 (1H, s), 2.20 (3H, s), 1.35 (9H, s); MS (ESI+) = 452.35 (M+H)+.
方法ZC
実施例ZC−1:2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Rにしたがって調製した)54mgを、MeOH 5mlに溶解した。室温で、塩素ガスを、2分間、溶液に通して泡立てた。塩素添加を停止して、混合物を3日間撹拌した。標記生成物29mgを、得られた懸濁液の濾過により単離した。蒸発および分取HPLC/MSクロマトグラフィーの後、濾液から別の11mgを得た。
実施例ZC−1:2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−フェニル)−2H−フタラジン−1−オン(方法Rにしたがって調製した)54mgを、MeOH 5mlに溶解した。室温で、塩素ガスを、2分間、溶液に通して泡立てた。塩素添加を停止して、混合物を3日間撹拌した。標記生成物29mgを、得られた懸濁液の濾過により単離した。蒸発および分取HPLC/MSクロマトグラフィーの後、濾液から別の11mgを得た。
2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オンを、1−tert.−ブチル−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミンと4−ブロモ−2−(4−tert−ブチル−2−クロロ−フェニル)−2H−フタラジン−1−オンのブッフバルト反応、その後、方法Oに記載のようにN−tert.−ブチル基の開裂により得た。1H-NMR: (400 MHz, CDCl3/ CD3OD) 8.53 (1H, d), 8.13 (1H, d), 7.94 (1H, t), 7.88 (1H, t) 7.58 (1H, s), 7.46 (2H, s), 6.17 (1H, s), 2.24 (3H, s), 1.39 (9H, s); MS (ESI+) = 408.4 (M+H)+.
実施例ZD−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン
7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:ヒドラジン水和物(26.6g、0.53mol)を、HOAc(1.0L)中の、4−ニトロフタル酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に、室温で一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、減圧下50℃で20時間乾燥して、ニトロフタラジノン(95g、88%収率)を得た。Tr = 0.85 分 m/z (ES+) (M+H+) 208
7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン:ヒドラジン水和物(26.6g、0.53mol)を、HOAc(1.0L)中の、4−ニトロフタル酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に、室温で一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、減圧下50℃で20時間乾燥して、ニトロフタラジノン(95g、88%収率)を得た。Tr = 0.85 分 m/z (ES+) (M+H+) 208
6−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オンおよび7−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−フタラジン−1,4−ジオン(95.0g、0.46mol)をDCE(1.0L)中に懸濁して、ペンタ臭化リン(789.0g、1.83mol)を3分割で加えて、反応物を加熱して24時間還流した。反応を室温に冷却して、氷(2.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、粗生成物(160.0g)を得た。
この粗物質をHOAc(1.60L)中に懸濁して、2時間125℃に加熱した。反応物を室温に冷却して、氷(1.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄し乾燥して、黄色の固体として標記化合物(84g、68%収率、異性体の1:1混合物)を得た。7−ニトロ:δH (400 MHz, DMSO), 13.29 (1H), 8.83 (1H, d), 8.79 (1H, dd), 8.61 (1H, dd), 8.54 (1H, d), 8.46 (1H, d), 8.16 (d) Tr = 1.11 分, m/z (ES+) (M+H)+ 269 & 271
7−ニトロ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:6−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オンおよび7−ニトロ−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オンの混合物(84g、0.31mol)を、DMF(400ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(200ml)としてNaH(60%、7.5g、0.31mol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に2−ブロモ−プロパン(7.7g、62mmol)をDMF(250ml)中の溶液として一度に加えた。反応混合物を24時間撹拌してすぐに、LC−MSが40%出発物質残渣を示した。これにNaH(3.75g、0.15mol)を加えて、反応をさらに24時間撹拌した。DMFを減圧下で除去して、得られた粗物質を連続カラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:92% ヘプタン、8% EtOAc)、明黄色の固体として標記化合物(38.8g、40%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.88 (1H, d), 8.87 (1H, dd), 8.16 (1 H, d), 5.19 (1H, m), 1.13 (6H, d).
7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:7−ニトロ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(4.6g、0.015mol)を、EtOHと水の5:1混合物(150ml)に溶解した。この溶液に鉄粉(2.14g、0.039mol)と濃HCl(1ml)を加えて、混合物を3時間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、セライトパッドを通して濾過して、セライトをEtOH(100ml)で洗浄して、溶液を減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(4.2g、98%収率)を得た。δHH (400 MHz, DMSO), 7.56 (1H, d), 7.28 (1H, s), 7.13 (1 H, d), 6.47 (2H, s), 5.24-5.09 (1H, m), 1.23 (6H, d) Tr = 1.34 分 m/z (ES+) (M+H)+ 282, 284
7−ヒドロキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(17ml)を、HOAc(50ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(4.6g、0.016mol)の溶液にゆっくり加えた。反応混合物を0℃に冷却して、水(10ml)中の亜硝酸ナトリウム(1.52g、0.022mol)の溶液を滴下した。ウレア(0.55g、0.009mol)および冷水(50ml)を添加前に、反応混合物をさらに20分間0℃で撹拌した。次に、反応混合物を注意深く加えて、水(115ml)中の硫酸(28ml)の混合物を還流して、放置して室温に冷却する前に、反応物をさらに10分間還流で撹拌した。放置した上で、橙色の沈殿物を観察して、それを濾過により回収して、水で洗浄して、橙色の粉末として標記化合物(4.22g、93%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 11.18 (1H, br s), 7.93 (1H, d), 7.71 (1 H, d), 7.53 (1H, dd), 5.34-5.26 (1H, m), 1.42 (6H, d)
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン:DMF(8ml)中の7−ヒドロキシ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.8g、0.0028mol)の溶液に、炭酸カリウム(2g、0.014mol)を加えた。5分後、2−クロロエチルメチルスルフィド(0.34g、0.0028mol)を加えて、溶液を24時間100℃に加熱した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、混合物を冷却し、減圧下で濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:70% ヘプタン、30% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.3g、24%収率)を得た。
2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(ZD−1):脱気したトルエン(6ml)およびEtOH(3ml)を、4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(0.3g、0.8mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(0.112g、1.2mmol)、3−アミノ−5−メチルピラゾール(0.107g、1.2mmol)、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.038g、0.042mmol)および2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−ビフェニル(0.025g、0.084mmol)の混合物に窒素下で、一度に加えた。反応混合物を撹拌しながら20時間100℃に加熱して、次に室温に冷却した。ジエチルエーテル(10ml)を加えて、沈殿した固体を濾過して、灰色の固体として粗生成物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:95% EtOAc、5% MeOH)により、白色の固体として標記化合物(0.070g、7%収率)が得られた。
実施例ZD−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン
H (400 MHz, DMSO) 11.95-11.83 (1H, m), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.46 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.20 (1H, m), 4.33 (2H, t), 2.91 (2H, t), 2.24 (3H, s), 2.18 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.77 分, m/z (ES+) (M+H)+ 374.26.
H (400 MHz, DMSO) 11.95-11.83 (1H, m), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.46 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.20 (1H, m), 4.33 (2H, t), 2.91 (2H, t), 2.24 (3H, s), 2.18 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.77 分, m/z (ES+) (M+H)+ 374.26.
実施例ZD−2:2−イソプロピル−7−(2−メトキシ−エトキシ)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO) 9.18 (1H, s), 8.36 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.34 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 4.28 (2H, t), 3.72 (2H, t), 3.33 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.12 分, m/z (ES+) (M+H)+ 358.39.
δH (400 MHz, DMSO) 9.18 (1H, s), 8.36 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.34 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 4.28 (2H, t), 3.72 (2H, t), 3.33 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.12 分, m/z (ES+) (M+H)+ 358.39.
実施例ZD−3:3−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イルオキシ]−プロパン−1−スルホン酸ジメチルアミド
δH (400 MHz, DMSO) 11.89 (1H, br s), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.19 (1H, m), 4.27 (2H, t), 3.27-3.21 (2H, m), 2.80 (6H, s), 2.24 (3H, s), 2.21-2.14 (2H, m), 1.31 (6H, d) Tr = 1.23 分, m/z (ES+) (M+H)+ 449.19.
δH (400 MHz, DMSO) 11.89 (1H, br s), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.19 (1H, m), 4.27 (2H, t), 3.27-3.21 (2H, m), 2.80 (6H, s), 2.24 (3H, s), 2.21-2.14 (2H, m), 1.31 (6H, d) Tr = 1.23 分, m/z (ES+) (M+H)+ 449.19.
実施例ZD−4:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−[3−(モルホリン−4−スルホニル)−プロポキシ]−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO) 11.88 (1H, br s), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 4.27 (2H, t), 3.66-3.62 (4H, m), 3.31-3.25 (2H, m), 2.24 (3H, s), 2.22-2.15 (2H, m), 1.32 (6H, d) Tr = 1.60 分, m/z (ES+) (M+H)+ 491.22.
δH (400 MHz, DMSO) 11.88 (1H, br s), 9.10 (1H, s), 8.39 (1H, d), 7.68 (1H, d), 7.47 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 4.27 (2H, t), 3.66-3.62 (4H, m), 3.31-3.25 (2H, m), 2.24 (3H, s), 2.22-2.15 (2H, m), 1.32 (6H, d) Tr = 1.60 分, m/z (ES+) (M+H)+ 491.22.
実施例ZD−5:7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
H (400 MHz, DMSO) 8.41 (1H, d), 7.67 (1H, d), 7.45 (1H, dd), 6.32 (1H, s), 5.32-5.16 (1H, m), 4.23 (2H, t), 2.68 (2H, t), 2.23 (9H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.38 分, m/z (ES+) (M+H)+ 371.28.
H (400 MHz, DMSO) 8.41 (1H, d), 7.67 (1H, d), 7.45 (1H, dd), 6.32 (1H, s), 5.32-5.16 (1H, m), 4.23 (2H, t), 2.68 (2H, t), 2.23 (9H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.38 分, m/z (ES+) (M+H)+ 371.28.
実施例ZD−6:2−イソプロピル−7−(2−メタンスルフィニル−エトキシ)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
DCM(2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(0.077g、0.23mmol)の溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(0.040g、0.23mmol)を分割して加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、溶媒を減圧下で除去した。分取薄層クロマトグラフィー(溶離:50% EtOAc、50% EtOH)により、淡黄色の固体として標記化合物(0.015g、14%収率)が得られた。δH (400 MHz, DMSO) 11.93 (1H, br s), 9.16 (1H, br s), 8.42 (1H, d), 7.72 (1H, d), 7.50 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.20 (1H, m), 4.62-4.55 (1H, m), 4.52-4.43 (1H, m), 3.17-3.09 (2H, m), 2.67 (3H, s), 2.23 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.02 分, m/z (ES+) (M+H)+ 390.26.
DCM(2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(0.077g、0.23mmol)の溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(0.040g、0.23mmol)を分割して加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、溶媒を減圧下で除去した。分取薄層クロマトグラフィー(溶離:50% EtOAc、50% EtOH)により、淡黄色の固体として標記化合物(0.015g、14%収率)が得られた。δH (400 MHz, DMSO) 11.93 (1H, br s), 9.16 (1H, br s), 8.42 (1H, d), 7.72 (1H, d), 7.50 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.20 (1H, m), 4.62-4.55 (1H, m), 4.52-4.43 (1H, m), 3.17-3.09 (2H, m), 2.67 (3H, s), 2.23 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.02 分, m/z (ES+) (M+H)+ 390.26.
実施例ZD−7:2−イソプロピル−7−(2−メタンスルホニル−エトキシ)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
DCM(2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(0.077g、0.23mmol)の溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(0.080g、0.46mmol)を分割して加えた。溶液を室温で一晩撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、溶媒を減圧下で除去した。分取薄層クロマトグラフィー(溶離:50% EtOAc、50% EtOH)により、白色の固体として標記化合物(0.010g、9%収率)が得られた。H (400 MHz, DMSO) 11.90 (1H, s), 9.12 (1H, s), 8.42 (1H, d), 7.72 (1H, d), 7.53 (1H, dd), 6.35 (1H, s), 5.31-5.16 (1H, m), 4.54 (2H, t), 3.70 (2H, t), 3.11 (3H, s), 2.24 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.59 分, m/z (ES+) (M+H)+ 406.22.
DCM(2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エトキシ)−2H−フタラジン−1−オン(0.077g、0.23mmol)の溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(0.080g、0.46mmol)を分割して加えた。溶液を室温で一晩撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示して、溶媒を減圧下で除去した。分取薄層クロマトグラフィー(溶離:50% EtOAc、50% EtOH)により、白色の固体として標記化合物(0.010g、9%収率)が得られた。H (400 MHz, DMSO) 11.90 (1H, s), 9.12 (1H, s), 8.42 (1H, d), 7.72 (1H, d), 7.53 (1H, dd), 6.35 (1H, s), 5.31-5.16 (1H, m), 4.54 (2H, t), 3.70 (2H, t), 3.11 (3H, s), 2.24 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.59 分, m/z (ES+) (M+H)+ 406.22.
方法ZE:
実施例ZE−1:2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にBoc2O(4.36g、20.1mmol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をTHF/EtOHの1:1混合物(10ml)に溶解して、NaOH水溶液(50重量%溶液、10ml)を一度に加え、反応混合物を激しく30分間撹拌した。この後、混合物を水(20ml)とEtOAc(50ml)に分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(2.2g、88%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) Tr = 1.73 分, m/z (ES+) (M+H)+ 382.22.
実施例ZE−1:2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にBoc2O(4.36g、20.1mmol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をTHF/EtOHの1:1混合物(10ml)に溶解して、NaOH水溶液(50重量%溶液、10ml)を一度に加え、反応混合物を激しく30分間撹拌した。この後、混合物を水(20ml)とEtOAc(50ml)に分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(2.2g、88%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) Tr = 1.73 分, m/z (ES+) (M+H)+ 382.22.
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン:(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.2g、5.7mmol)を、THF(10ml)に溶解した。これにTHF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.34g、8.6mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にヨウ化メチル(1.4ml、23.0mmol)をTHF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
残留物を20% TFA/DCM溶液(10ml)に溶解して、反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、褐色の油状物が得られた。ヘプタン(20ml)を加えて、混合物を減圧下で濃縮した。エーテル(10ml)を残留物に加えて、得られた沈殿物を濾過して減圧下で乾燥して、明褐色の固体として標記化合物(1.14g、68%収率)が得られた。Tr = 1.50 分, m/z (ES+) (M+H)+ 296.16.
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−2H−フタラジン−1−オン:4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン(0.095g、0.32mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.015g、0.38mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にクロロエチルメチルスルフィド(0.042g、0.38mmol)をDMF(1ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を24時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:70% ヘキサン、30% EtOAc)により、白色の固体として標記化合物(0.021g、18%収率)を得た。δH (400 MHz, CDCl3), 7.73 (1H, d), 7.48 (1H, d), 7.13 (1 H, d), 5.41-5.29 (1H, m), 3.71 (2H, t), 3.18 (3H, s), 3.15 (3H, s), 2.73 (2H, t), 1.41 (6H, d).
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(B−1)を得た。
実施例ZE−1:2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 9.11 (1H, s), 8.19 (1H, d), 7.35 (1H, d), 7.28 (1H, dd), 6.34 (1H, s), 5.29-5.19 (1H, m), 3.71 (2H, t), 3.09 (3H, s), 2.69 (2H, t), 2.25 (3H, s), 2.14 (3H, s), 1.31 (6H, d) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 387.26.
δH (400 MHz, DMSO), 9.11 (1H, s), 8.19 (1H, d), 7.35 (1H, d), 7.28 (1H, dd), 6.34 (1H, s), 5.29-5.19 (1H, m), 3.71 (2H, t), 3.09 (3H, s), 2.69 (2H, t), 2.25 (3H, s), 2.14 (3H, s), 1.31 (6H, d) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 387.26.
実施例ZE−2:2−イソプロピル−7−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 11.83 (1H, s), 8.87 (1H, s), 8.21 (1H, d), 7.34 (1H, d), 7.25 (1H, d), 6.34 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 3.66 (2H, t), 3.53 (2H, t), 3.25 (3H, s), 3.06 (3H, s), 2.23 (3H, s), 1.30 (6H, d) Tr = 1.69 分, m/z (ES+) (M+H)+ 371.32.
δH (400 MHz, DMSO), 11.83 (1H, s), 8.87 (1H, s), 8.21 (1H, d), 7.34 (1H, d), 7.25 (1H, d), 6.34 (1H, s), 5.30-5.18 (1H, m), 3.66 (2H, t), 3.53 (2H, t), 3.25 (3H, s), 3.06 (3H, s), 2.23 (3H, s), 1.30 (6H, d) Tr = 1.69 分, m/z (ES+) (M+H)+ 371.32.
実施例ZE−3:7−[(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ]−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 11.83 (1H, br s), 8.90 (1H, br s), 8.21 (1H, d), 7.33 (1H, d), 7.22 (1H, d), 6.33 (1H, br s), 5.29-5.17 (1H, m), 3.61-3.52 (2H, m), 3.05 (3H, t), 2.41 (2H, t), 2.23 (3H, s), 2.20 (6H, s), 1.30 (6H, d) Tr = 1.01 分, m/z (ES+) (M+H)+ 384.22.
δH (400 MHz, DMSO), 11.83 (1H, br s), 8.90 (1H, br s), 8.21 (1H, d), 7.33 (1H, d), 7.22 (1H, d), 6.33 (1H, br s), 5.29-5.17 (1H, m), 3.61-3.52 (2H, m), 3.05 (3H, t), 2.41 (2H, t), 2.23 (3H, s), 2.20 (6H, s), 1.30 (6H, d) Tr = 1.01 分, m/z (ES+) (M+H)+ 384.22.
方法ZF:
実施例ZF−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン
7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(5ml)を、HOAc(15ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.5g、5.3mmol)の溶液に滴下して、溶液を0℃に冷却した。水(2.5ml)中の亜硝酸ナトリウム(0.5g、7.4mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を0℃で20分間撹拌し、その後、ウレア(0.17g、2.8mmol)を一度に加えた。次に、反応混合物を水(7.5ml)中のエチルキサントゲン酸カリウム(6g、37.7mmol)の溶液に滴下して、混合物を30分間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、DCM(100ml)を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
実施例ZF−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン
7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン:濃硫酸(5ml)を、HOAc(15ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.5g、5.3mmol)の溶液に滴下して、溶液を0℃に冷却した。水(2.5ml)中の亜硝酸ナトリウム(0.5g、7.4mmol)の溶液を滴下して、反応混合物を0℃で20分間撹拌し、その後、ウレア(0.17g、2.8mmol)を一度に加えた。次に、反応混合物を水(7.5ml)中のエチルキサントゲン酸カリウム(6g、37.7mmol)の溶液に滴下して、混合物を30分間80℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、DCM(100ml)を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。
残留物をTHF(10ml)に取り、NaOH(4.95g、0.12mmol)を一度に加えて、混合物を加熱して24時間還流した。次に、混合物を室温に冷却して、懸濁液を濃HClでpH2に酸性化した。DCM(100ml)を加え、有機層を分離して、その後HCl(1M、20ml)と水(20ml)で洗浄した。有機層をNaOH(1M、200ml)で抽出し、水層を分離して、濃HClでpH1に酸性化した。混合物をDCM(2×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(0.77g、48%収率)を得て、それをさらに精製しないで直接用いた。
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン:DMF(8ml)中の粗7−メルカプト−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.40g、1.3mmol)の溶液に、NaH(60%、0.064g、1.6mmol)を分割して加えた。5分間撹拌後、クロロエチルメチルスルフィド(0.17g、1.6mmol)を滴下した。混合物を2時間60℃に加熱し、その後、混合物を減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:90% ヘプタン、10% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.44g、54%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.03 (1H, d), 7.92 (1H, d), 7.81 (1 H, d), 5.26-5.15 (1H, m), 3.41 (2H, t), 2.78 (2H, t), 2.15 (3H, s), 1.36 (6H, d).
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン(ZF−1)を得た。
実施例ZF−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン
Tr = 1.33 分, m/z (ES+) (M+H)+ 390.23.
Tr = 1.33 分, m/z (ES+) (M+H)+ 390.23.
実施例ZF−2:2−イソプロピル−7−(2−メタンスルホニル−エタンスルホニル)−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
オキソン(0.12g、0.07mmol)を、ジオキサン/水の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.013g、0.03mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(0.008g、57%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO) 9.69 (1H, br s), 8.75 (1H, d), 8.71 (1H, d), 8.47 (1H, dd), 6.40 (1H, s), 5.31-5.22 (1H, m), 3.95-3.89 (2H, m), 3.48-3.42 (2H, m), 3.06 (3H, s), 2.29 (3H, s), 1.36 (6H, d) Tr = 1.61 分, m/z (ES+) (M+H)+ 454.10.
オキソン(0.12g、0.07mmol)を、ジオキサン/水の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(2−メチルスルファニル−エチルスルファニル)−2H−フタラジン−1−オン(0.013g、0.03mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(0.008g、57%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO) 9.69 (1H, br s), 8.75 (1H, d), 8.71 (1H, d), 8.47 (1H, dd), 6.40 (1H, s), 5.31-5.22 (1H, m), 3.95-3.89 (2H, m), 3.48-3.42 (2H, m), 3.06 (3H, s), 2.29 (3H, s), 1.36 (6H, d) Tr = 1.61 分, m/z (ES+) (M+H)+ 454.10.
方法ZG:
実施例ZG−1:7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にBoc2O(4.36g、20.1mmol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をTHF/EtOHの1:1混合物(10ml)に溶解して、NaOH水溶液(50重量%溶液、10ml)を一度に加えて、反応混合物を激しく30分間撹拌した。この後、混合物を水(20ml)とEtOH(50ml)に分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(2.2g、88%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) Tr = 1.73 分, m/z (ES+) (M+H)+ 382.22.
実施例ZG−1:7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル:7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(1.88g、6.7mmol)を、DMF(20ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.8g、20.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にBoc2O(4.36g、20.1mmol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を3時間70℃に加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をTHF/EtOHの1:1混合物(10ml)に溶解して、NaOH水溶液(50重量%溶液、10ml)を一度に加えて、反応混合物を激しく30分間撹拌した。この後、混合物を水(20ml)とEtOH(50ml)に分配した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し濃縮して、明褐色の固体として標記化合物(2.2g、88%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.32 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.88 (1 H, d), 7.41 (1H, s), 5.46-5.31 (1H, m), 1.52 (9H, s), 1.41 (6H, d) Tr = 1.73 分, m/z (ES+) (M+H)+ 382.22.
7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン:(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.75g、1.96mmol)を、DMF(10ml)に溶解した。これにDMF(5ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.2g、4.9mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.4g、2.9mmol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えて、反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を室温に冷却して、水(20ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×50ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:60% ヘプタン、40% EtOAc)、白色の固体として(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−(2−ジメチルアミノ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.2g、23%収率)が得られた。
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−[メチル−(2−メチルスルファニル−エチル)−アミノ]−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オンを得た。
残留物を20% TFA/DCM溶液(5ml)に溶解して、反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮して、褐色の油状物が得られた。ヘプタン(2ml)を加えて、混合物を減圧下で濃縮した。エーテル(1ml)を残留物に加えて、得られた沈殿物を濾過して、減圧下で乾燥して、淡黄色の固体として標記化合物(0.061g、6%収率)が得られた。
実施例ZG−1:7−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 9.41 (1H, br s), 8.95 (1H, s), 8.18 (1H, d), 7.35 (1H, d), 7.14 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.17 (1H, m), 3.60-3.53 (2H, m), 3.33-3.26 (2H, m), 2.88-2.84 (6H, m), 2.24 (3H, s), 1.31 (6H, d) Tr = 1.50 分, m/z (ES+) (M+H)+ 370.38.
δH (400 MHz, DMSO), 9.41 (1H, br s), 8.95 (1H, s), 8.18 (1H, d), 7.35 (1H, d), 7.14 (1H, dd), 6.33 (1H, s), 5.29-5.17 (1H, m), 3.60-3.53 (2H, m), 3.33-3.26 (2H, m), 2.88-2.84 (6H, m), 2.24 (3H, s), 1.31 (6H, d) Tr = 1.50 分, m/z (ES+) (M+H)+ 370.38.
方法ZH:
実施例ZH−1:7−シクロプロピルメトキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:ヒドラジン水和物(26g、0.52mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、減圧下50℃で20時間乾燥して、標記化合物(91g、85%収率)を得た。
実施例ZH−1:7−シクロプロピルメトキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:ヒドラジン水和物(26g、0.52mol)を、室温でHOAc(1.0L)中の、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物(100g、0.52mol)の撹拌した混合物に一度に加えた。混合物を2時間120℃に加熱して、次に放置して室温に冷却した。固体を濾過し、水(250ml)で洗浄して、減圧下50℃で20時間乾燥して、標記化合物(91g、85%収率)を得た。
1−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸:1,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(91.0g、0.44mol)をDCE(1.0L)中に懸濁して、ペンタ臭化リンを3分割で加えて、反応物を加熱して24時間還流した。反応物を室温に冷却して、氷(2.5kg)へ注ぎ、得られた沈殿物を濾過して、水で洗浄して、粗生成物(130.0g)を得た。この粗物質をHOAc(1.6L)中に懸濁して、2時間125℃に加熱した。反応物を室温に冷却して、氷(1.5kg)へ注いで、得られた沈殿物を濾過した。固体を水で洗浄して、乾燥して、黄色の固体として標記化合物(85g、73%収率)を得た。Tr = 0.94 分, m/z (ES+) (M+H)+ 310 & 312
1−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル:濃硫酸(40ml)を、EtOH(500ml)中の1−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸(85g、0.32mol)の撹拌した溶液に加えて、混合物を加熱して48時間還流した。この後、反応混合物を冷却して、得られた沈殿物を濾過した。沈殿物をEtOAc(1L)と飽和NaHCO3(500ml)に分配し、有機層を分離して、乾燥する(MgSO4)前に水(500ml)で洗浄し、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(30g、31%収率)を得た。Tr = 1.23 分, m/z (ES+) (M+H)+ 297 & 299
1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル:1−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル(6g、0.02mol)を、DMF(60ml)に溶解した。これにDMF懸濁液(5ml)としてNaH(60%、0.97g、0.024mol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次に2−ブロモ−プロパノール(3.7g、0.03mol)をDMF(5ml)中の溶液として一度に加えた。反応混合物を48時間撹拌してすぐに、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した。DMFを減圧下で除去して、得られた残留物をDCM(100ml)と水(100ml)に分配して、有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。得られた黄色の油状物をMeOHから再結晶して、白色の固体として標記化合物(2.3g、34%収率)を得た。Tr = 1.75 分, m/z (ES+) (M+H)+ 339 & 341
4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−カルボン酸エチルエステル(2.3g、6.8mmol)をTHF(50ml)中に懸濁して、0℃に冷却した。懸濁液にLiBH4(THF中の2M溶液5.1ml、10.2mmol)を滴下し、懸濁液を放置して室温に温めて、24時間撹拌した。この後、LC−MSが50%出発物質残渣を示した。これにLiBH4(THF中の2M溶液1.7ml、3.4mmol)を加えて、反応混合物をさらに3時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(40ml)を加えて、次に反応混合物を水(50ml)とDCM(150ml)に分配した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。次に、得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:50% トルエン、30% EtOAc、20% DCM)、白色の固体として標記化合物(0.9g、43%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO), 8.28 (1H, s), 7.96 (1H, d), 7.88 (1 H, d), 5.64 (1H, t), 5.31-5.18 (1H, m), 4.78 (2H, d), 1.35 (6H, d) Tr = 1.31 分, m/z (ES+) (M+H)+ 297 & 299
4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:MeCN(5ml)中の4−ブロモ−7−ヒドロキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.74g、2.5mmol)の溶液を、MeCN(15ml)中のTMSBr(0.9g、6.3mmol)およびLiBr(0.41g、5mmol)の撹拌した懸濁液に滴下した。反応混合物を24時間80℃に加熱して、その後、反応混合物を室温に冷却して、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:85% ヘプタン、15% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.4g、44%収率)を得た。δH (250 MHz, DMSO), 8.37 (1H, s), 8.03 (1H, d), 7.94 (1 H, d), 5.26-5.09 (1H, m), 4.93 (2H, s), 1.35 (6H, d).
4−ブロモ−7−シクロプロピルメトキシメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン:シクロプロピルメタノール(0.05ml、0.67mmol)を、THF(1ml)に溶解した。これにNaH(60%、0.028g、0.72mmol)を一回で加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次にTHF(1ml)中の4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.2g、0.56mmol)を一度に加えて、反応混合物を1時間撹拌した。LC−MSが出発物質の完全な消費を示してすぐに、溶媒を減圧下で除去して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離:80% ヘプタン、20% EtOAc)、明黄色の油状物として標記化合物(0.17g、87%収率)を得た。Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 351 & 353
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する7−シクロプロピルメトキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(E−1)を得た。
実施例ZH−1:7−シクロプロピルメトキシメチル−2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 11.92 (1H, br s), 9.15 (1H, s), 8.42 (1 H, d), 8.24 (1H, s), 7.80 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.29-5.21 (1H, m), 4.68 (2H, s), 2.25 (2H, s), 1.32 (6H, d), 1.12-1.03 (1H, m), 0.53-0.47 (2H, m) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 368.35.
δH (400 MHz, DMSO), 11.92 (1H, br s), 9.15 (1H, s), 8.42 (1 H, d), 8.24 (1H, s), 7.80 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.29-5.21 (1H, m), 4.68 (2H, s), 2.25 (2H, s), 1.32 (6H, d), 1.12-1.03 (1H, m), 0.53-0.47 (2H, m) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 368.35.
実施例ZH−2:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−(ピリジン−3−イルメトキシメチル)−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 11.92 (1H, s), 9.17 (1H, s), 8.55-8.53 (1H, m), 8.45 (1H, d), 8.31-8.29 (1H, m), 7.89-7.81 (2H, m), 7.52 (1H, d), 7.34-7.30 (1H, m), 6.37 (1H, s), 5.29-5.21 (1H, m), 4.83 (2H, s), 4.68 (2H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.55 分, m/z (ES+) (M+H)+ 405.31.
δH (400 MHz, DMSO), 11.92 (1H, s), 9.17 (1H, s), 8.55-8.53 (1H, m), 8.45 (1H, d), 8.31-8.29 (1H, m), 7.89-7.81 (2H, m), 7.52 (1H, d), 7.34-7.30 (1H, m), 6.37 (1H, s), 5.29-5.21 (1H, m), 4.83 (2H, s), 4.68 (2H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.55 分, m/z (ES+) (M+H)+ 405.31.
方法ZI:
実施例ZI−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン:ナトリウムメタンチオラート(0.23g、3.33mmol)をTHF(1ml)に溶解して、THF(10ml)中の4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.4g、1.11mmol)の溶液に滴下した。混合物を室温で3時間撹拌するとすぐに、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した。反応混合物を水(20ml)で希釈して、EtOAc(50ml)で抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:80% ヘプタン、20% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.29g、79%収率)を得た。
実施例ZI−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン:ナトリウムメタンチオラート(0.23g、3.33mmol)をTHF(1ml)に溶解して、THF(10ml)中の4−ブロモ−7−ブロモメチル−2−イソプロピル−2H−フタラジン−1−オン(0.4g、1.11mmol)の溶液に滴下した。混合物を室温で3時間撹拌するとすぐに、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した。反応混合物を水(20ml)で希釈して、EtOAc(50ml)で抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:80% ヘプタン、20% EtOAc)、白色の固体として標記化合物(0.29g、79%収率)を得た。
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン(F−1)を得た。
実施例ZI−1:2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン
δH (400 MHz, DMSO), 9.15 (1H, s), 8.41 (1 H, d), 8.20 (1H, d), 7.82 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.31-5.19 (1H, m), 3.90 (2H, s), 2.24 (3H, s), 1.95-1.93 (3H, m), 1.32 (6H, d) Tr = 1.75 分, m/z (ES+) (M+H)+ 344.29.
δH (400 MHz, DMSO), 9.15 (1H, s), 8.41 (1 H, d), 8.20 (1H, d), 7.82 (1H, d), 6.36 (1H, s), 5.31-5.19 (1H, m), 3.90 (2H, s), 2.24 (3H, s), 1.95-1.93 (3H, m), 1.32 (6H, d) Tr = 1.75 分, m/z (ES+) (M+H)+ 344.29.
実施例ZI−2:2−イソプロピル−7−メタンスルフォニルメチルl−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン
オキソン(0.43g、0.7mmol)を、ジオキサン/水中の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン(0.06g、0.17mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(0.013g、20%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO) 9.23 (1H, s), 8.48 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.89 (1H, dd), 6.36 (1H, s), 5.33-5.20 (1H, m), 4.77 (2H, s), 2.96 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.33 (6H, d) Tr = 1.58 分, m/z (ES+) (M+H)+ 376.24.
オキソン(0.43g、0.7mmol)を、ジオキサン/水中の4:1混合物(1.2ml)中の2−イソプロピル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−7−メチルスルファニルメチル−2H−フタラジン−1−オン(0.06g、0.17mmol)の撹拌した溶液に一度に加えて、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(5ml)で希釈して、溶液をEtOAc(3×75ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮して、白色の固体として標記化合物(0.013g、20%収率)を得た。δH (400 MHz, DMSO) 9.23 (1H, s), 8.48 (1H, d), 8.38 (1H, d), 7.89 (1H, dd), 6.36 (1H, s), 5.33-5.20 (1H, m), 4.77 (2H, s), 2.96 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.33 (6H, d) Tr = 1.58 分, m/z (ES+) (M+H)+ 376.24.
方法ZJ:
実施例ZJ−1:N−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
N−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド:4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.69mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.19g、5.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にメトキシ酢酸クロリド(0.27g、2.5mmol)を滴下して、反応混合物を室温で24時間撹拌した。この後、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:50% ヘキサン、50% EtOAc)により、白色の固体として標記化合物(0.47g、76%収率)を得た。
実施例ZJ−1:N−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
N−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド:4−ブロモ−2−イソプロピル−7−メチルアミノ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.69mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.19g、5.1mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次にメトキシ酢酸クロリド(0.27g、2.5mmol)を滴下して、反応混合物を室温で24時間撹拌した。この後、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離:50% ヘキサン、50% EtOAc)により、白色の固体として標記化合物(0.47g、76%収率)を得た。
次に、この物質を、方法ZCに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する2−イソプロピル−7−メチルアミノ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オンを得た。
2−イソプロピル−7−メチルアミノ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−2H−フタラジン−1−オン(0.4g、1.3mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.1g、2.6mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次にメトキシ酢酸クロリド(0.28g、2.6mmol)を滴下して、反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をTHF(5ml)に溶解して、固体水酸化ナトリウム(100mg)の存在下、2時間60℃に加熱した。この後、混合物を減圧下で濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:95% EtOAc、5% MeOH)、白色の固体としてN−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(0.06g、12%収率)を得た。
実施例ZJ−1:N−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
δH (400 MHz, DMSO), 9.25 (1H, s), 8.48 (1H, d), 8.17 (1H, d), 7.89 (1H, dd), 6.35 (1H, s), 5.32-5.17 (1H, m), 4.05-3.92 (2H, m), 3.28 (3H, s), 3.22 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.56 分, m/z (ES+) (M+H)+ 385.29.
δH (400 MHz, DMSO), 9.25 (1H, s), 8.48 (1H, d), 8.17 (1H, d), 7.89 (1H, dd), 6.35 (1H, s), 5.32-5.17 (1H, m), 4.05-3.92 (2H, m), 3.28 (3H, s), 3.22 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.32 (6H, d) Tr = 1.56 分, m/z (ES+) (M+H)+ 385.29.
実施例ZJ−2:N−[3−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−2−メトキシ−N−メチル−アセトアミド
δH (400 MHz, DMSO), 9.32 (1H, br s), 8.49 (1H, d), 8.20 (1H, d), 7.92 (1H, dd), 7.22-7.02 (3H, m), 6.06 (1H, br s), 5.26 (2H, s), 4.01 (2H, br s), 3.29 (3H, s), 3.22 (3H, s), 2.17 (1H, s) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 468.95.
δH (400 MHz, DMSO), 9.32 (1H, br s), 8.49 (1H, d), 8.20 (1H, d), 7.92 (1H, dd), 7.22-7.02 (3H, m), 6.06 (1H, br s), 5.26 (2H, s), 4.01 (2H, br s), 3.29 (3H, s), 3.22 (3H, s), 2.17 (1H, s) Tr = 1.80 分, m/z (ES+) (M+H)+ 468.95.
実施例ZJ−3:N−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル]−N−メチル−2−フェノキシ−アセトアミド
δH (400 MHz, DMSO), 9.41 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.26 (1H, s), 7.99 (1H, d), 7.31-7.13 (4H, m), 7.10-7.05 (1H, m), 6.91 (1H, t), 6.87-6.78 (2H, m), 6.08 (1H, s), 5.28 (2H, s), 4.78 (2H, br s), 2.19 (3H, s) Tr = 2.07 分, m/z (ES+) (M+H)+ 530.97.
δH (400 MHz, DMSO), 9.41 (1H, s), 8.50 (1H, d), 8.26 (1H, s), 7.99 (1H, d), 7.31-7.13 (4H, m), 7.10-7.05 (1H, m), 6.91 (1H, t), 6.87-6.78 (2H, m), 6.08 (1H, s), 5.28 (2H, s), 4.78 (2H, br s), 2.19 (3H, s) Tr = 2.07 分, m/z (ES+) (M+H)+ 530.97.
方法ZK:
実施例ZK−1:4−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イルアミノ]−酪酸
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−2H−フタラジン−1−オン:DMF(8ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.8mmol)の溶液に、TEA(0.28ml、1.98mmol)を加えた。5分後、4−クロロ酪酸クロリド(0.22ml、2.0mmol)を加えて、溶液を室温で2時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した後、混合物をDCM(30ml)で希釈して、HCl(1M、20ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥して(MgSO4)、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:60% ヘプタン、40% EtOAc)、白色の固体としてN−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−4−クロロ−ブチルアミド(0.46g、67%収率)を得た。
実施例ZK−1:4−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イルアミノ]−酪酸
4−ブロモ−2−イソプロピル−7−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−2H−フタラジン−1−オン:DMF(8ml)中の7−アミノ−2−イソプロピル−4−ブロモ−2H−フタラジン−1−オン(0.5g、1.8mmol)の溶液に、TEA(0.28ml、1.98mmol)を加えた。5分後、4−クロロ酪酸クロリド(0.22ml、2.0mmol)を加えて、溶液を室温で2時間撹拌した。この後、LC−MSが出発物質の完全な消費を示した後、混合物をDCM(30ml)で希釈して、HCl(1M、20ml)で洗浄した。有機層を分離し、乾燥して(MgSO4)、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:60% ヘプタン、40% EtOAc)、白色の固体としてN−(1−ブロモ−3−イソプロピル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イル)−4−クロロ−ブチルアミド(0.46g、67%収率)を得た。
この物質を、DMF(5ml)に溶解した。これにDMF(2ml)中の懸濁液としてNaH(60%、0.05g、1.3mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。この後、水(10ml)を慎重に加え、混合物をEtOAc(3×10ml)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濾過して減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーに付して(溶離:60% ヘプタン、40% EtOAc)、淡黄色の固体として標記化合物(0.15g、36%収率)を得た。
次に、この物質を、方法ZDに記載のようにブッフバルト反応中で使用して、対応する4−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イルアミノ]−酪酸(H−1)を得た。
実施例ZK−1:4−[3−イソプロピル−1−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−フタラジン−6−イルアミノ]−酪酸
δHH (400 MHz, DMSO) 8.10 (1H, s), 7.08 (1H, d), 7.02-6.83 (2H, m), 6.16 (1H, s), 5.27-5.01 (1H, m), 3.02 (2H, d), 2.08 (3H, s), 1.99 (2H, t), 1.78-1.54 (2H, m), 1.19 (6H, d) Tr = 1.60 分, m/z (ES+) (M+H)+ 385.43.
δHH (400 MHz, DMSO) 8.10 (1H, s), 7.08 (1H, d), 7.02-6.83 (2H, m), 6.16 (1H, s), 5.27-5.01 (1H, m), 3.02 (2H, d), 2.08 (3H, s), 1.99 (2H, t), 1.78-1.54 (2H, m), 1.19 (6H, d) Tr = 1.60 分, m/z (ES+) (M+H)+ 385.43.
必要に応じて、前述の説明に開示された特性、またはそれらの特定の形態もしくは開示された作用を実行するための手段に関して表される以下の請求項、または開示された結果を達成するための方法もしくは過程は、単独で、またはそのような特性のいかなる組み合わせにおいて、それらの種々の形態における本発明の実現のために利用することができる。
明確および理解の目的上、前述の本発明は、例証および実施例の目的で、いくつかの詳細において記載している。変更点および変更態様が添付の請求項の範囲内で実施してもよいことは、当業者には明らかである。したがって、上記説明が例示的であり、限定的でないことを目的とすることが理解されることである。したがって、本発明の範囲は、上記説明に関して決定されてはならないが、代わりにそのような請求項が権利を与えられる等価物の完全な範囲とともに、以下の添付の請求項に関して決定されなければならない。
個々の特許、特許出願または刊行物がそのように個別に意味されるように、本出願において引用される全ての特許、特許出願および刊行物は、同じ範囲に全ての目的のためのそれらの全部において参照することにより本明細書に組み込まれる。
Claims (8)
- 式I:
{式中、
R1、R2およびR4は、独立してR8−X−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R3は、R8−X−、R9−X1−、R8−X1(CH2)m−、R9−X1(CH2)m−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R8は、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、アリール−T3−、ヘテロアリール−T4−、または場合によりハロゲンで1〜5回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R9は、C1−6アルキル(式中、アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、C1−6ジアルキルアミノ、C1−6アルキルスルファニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルファモイル、C1−6ジアルキルスルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノまたはヘテロシクリルスルホニルで1〜3回置換されている)であり;
Xは、−C(O)NH−、−C(O)N(C1−6アルキル)−、−N(C1−6アルキル)C(O)−、−NHC(O)−、−NHC(O)NH−、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−、−OC(O)N(C1−6アルキル)−、−NHS(O)2−、−S(O)2NH−、−S(O)2N(C1−6アルキル)−、−S(O)2−、−S(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(C1−6アルキル)−、−O−または−S−であり;
X1は、−S(O)2−、−S(O)−、−OC(O)−、−C(O)−、NH−、−N(C1−6アルキル)−、−O−または−S−であり;
T1、T2、T3およびT4は、独立して、単結合、または場合によりヒドロキシで1または2回置換されていてもよいアルキレンであり;
R5は、水素、C1−6アルキル(これは場合によりハロゲンまたはアルコキシで1回または数回置換されていてもよい)、ヘテロアリール、またはフェニル[これは場合により、ハロゲン、−NO2、−OH、−C(O)OH、−C(O)NH−アリール、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)2、−C(O)−ヘテロシクリル、−NH2、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−C3−7シクロアルキル、−NHC(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)−C1−6アルキル、−NHC(O)O−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)O−C1−6アルキル、−NHC(O)−C1−6アルコキシアルキル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−C1−6アルキル、−C(O)NH−S(O)2−アリール、−C(O)NH−S(O)2−C1−6アルキル、−S(O)2−アルキル、−NH−アリール、−O−アリール、−S(O)−アリール、アリール、ヘテロシクリル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6アルキルスルファニル(前記アルキル、アルコキシおよびアルキルスルファニル基は、場合によりハロゲンで1または3回置換されていてもよい)で1または2回置換されていてもよい];場合により独立して1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいナフチル、独立して3個のハロゲンで置換されているフェニル;1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、C3−7シクロアルキルまたはC1−6アルケニルであり;
Yは、アルキレン、アルキレン−C(O)−またはアルキレン−CH(OH)−であり;
mは、1〜5であり;
nは、0または1であり;
R6は、水素、C1−6アルキル、シアノまたはハロゲンであり;そして、
R7は、水素、C1−6アルキルまたはC3−7シクロアルキルである}
で示される化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む、チロシンキナーゼ(ここで、このチロシンキナーゼはBTKまたはSYKである)により仲介される疾患の治療方法。 - R1、R2、R4およびR6が水素であり;
R3が、ヘテロシクリル−T2、R8−X−、R9−X1−、H(O)CNH−または場合によりヒドロキシで置換されてもよいC1−6アルキルであり;
R8が、ヘテロシクリル−T2であり;ヘテロシクリルが、ピペリジン、ピペラジン、N−メチルピペラジンまたはモルホリンであり;
T2が単結合であり;
Xが、−O−、−N(C1−6アルキル)−、−C(O)NH−または−C(O)N(C1−6アルキル)−であり;
Nが0でありかつR5がC1−6アルキルであるか、またはNが1であり、YがC1−6アルキレンでありかつR5が場合により置換されてもよいフェニルであるかのいずれかであり;そして
R7がC1−3アルキルである、
請求項1記載の方法。 - チロシンキナーゼがBTKである、請求項1に記載の方法。
- チロシンキナーゼがSYKである、請求項1に記載の方法。
- 疾患が、アレルギーにより誘発される炎症性疾患、例えば喘息または多発性硬化症である、請求項3に記載の方法。
- 疾患が関節リウマチである、請求項1に記載の方法。
- チロシンキナーゼ(ここで、このチロシンキナーゼはBTKまたはSYKである)により仲介される疾患の治療のための医薬を製造するための、式I:
{式中、
R1、R2およびR4は、独立してR8−X−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R3は、R8−X−、R9−X1−、R8−X1(CH2)m−、R9−X1(CH2)m−、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OH、−NH2、−NH−C(O)H、−C(O)OH、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−NHC(O)NH2、−C(O)NH−O−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−NHC(O)NH−O−C1−6アルキル、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、−S(O)2NH−O−C1−6アルキル、−S(O)2N(C1−6アルキル)−O−C1−6アルキル、または、場合によりハロゲン、ヒドロキシもしくはアルコキシで1または3回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R8は、C3−7シクロアルキル−T1−、ヘテロシクリル−T2−、アリール−T3−、ヘテロアリール−T4−、または場合によりハロゲンで1〜5回置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
R9は、C1−6アルキル(式中、アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、C1−6ジアルキルアミノ、C1−6アルキルスルファニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルファモイル、C1−6ジアルキルスルファモイル、C1−6アルキルスルホニルアミノまたはヘテロシクリルスルホニルで1〜3回置換されている)であり;
Xは、−C(O)NH−、−C(O)N(C1−6アルキル)−、−N(C1−6アルキル)C(O)−、−NHC(O)−、−NHC(O)NH−、−NHC(O)N(C1−6アルキル)−、−OC(O)N(C1−6アルキル)−、−NHS(O)2−、−S(O)2NH−、−S(O)2N(C1−6アルキル)−、−S(O)2−、−S(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−C(O)−、−NH−、−N(C1−6アルキル)−、−O−または−S−であり;
X1は、−S(O)2−、−S(O)−、−OC(O)−、−C(O)−、NH−、−N(C1−6アルキル)−、−O−または−S−であり;
T1、T2、T3およびT4は、独立して、単結合、または場合によりヒドロキシで1または2回置換されていてもよいアルキレンであり;
R5は、水素、C1−6アルキル(これは場合によりハロゲンまたはアルコキシで1回または数回置換されていてもよい)、ヘテロアリール、またはフェニル[これは場合により、ハロゲン、−NO2、−OH、−C(O)OH、−C(O)NH−アリール、−C(O)NH2、−C(O)NH−C1−6アルキル、−C(O)N(C1−6アルキル)2、−C(O)−ヘテロシクリル、−NH2、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−C3−7シクロアルキル、−NHC(O)−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)−C1−6アルキル、−NHC(O)O−C1−6アルキル、−N(C1−6アルキル)C(O)O−C1−6アルキル、−NHC(O)−C1−6アルコキシアルキル、−NH−S(O)2−アリール、−NH−S(O)2−C1−6アルキル、−C(O)NH−S(O)2−アリール、−C(O)NH−S(O)2−C1−6アルキル、−S(O)2−アルキル、−NH−アリール、−O−アリール、−S(O)−アリール、アリール、ヘテロシクリル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはC1−6アルキルスルファニル(前記アルキル、アルコキシおよびアルキルスルファニル基は、場合によりハロゲンで1または3回置換されていてもよい)で1または2回置換されていてもよい];場合により独立して1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいナフチル、独立して3個のハロゲンで置換されているフェニル;1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、C3−7シクロアルキルまたはC1−6アルケニルであり;
Yは、アルキレン、アルキレン−C(O)−またはアルキレン−CH(OH)−であり;
mは、1〜5であり;
nは、0または1であり;
R6は、水素、C1−6アルキル、シアノまたはハロゲンであり;そして、
R7は、水素、C1−6アルキルまたはC3−7シクロアルキルである}
で示される化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。 - 本明細書前記の発明。
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