JP2009103708A - 分光光度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測定結果を見やすくできる分光光度計を提供すること
【解決手段】 試料部から出力される出力光を光電子増倍管2で電気信号に変換し、演算部12等で試料部中の試料の偏光性を測定できる分光光度計において、モニタ4に表示するフルスケールを複数有し、測定手段で求めた測定結果の大きさに応じて使用するフルスケールを選択するモニタ制御部16(スケール選択手段)と、そのモニタ制御部で選択されたフルスケールで表示されるようにモニタに向けて出力するモニタ出力部15とを備えるようにした。
【選択図】 図12

Description

本発明は、分光光度計に関するもので、より具体的には測定されるデータの処理部分や表示部分の構造の改良に関する。
円二色性分光光度計は、その測定結果を円二色性信号(CD信号)として出力しており、光の偏光性が左右で異なる程出力されるCD信号の波形は右円偏光側或いは左円偏光側へ大きく振幅するようになる。また、これらの信号は、リアルタイムでモニタ等にグラフ表示されたりプリントアウトされたりする。
ところで、検出器の出力を基に得られる測定結果は、一般に連続スキャンやステップスキャンによって算出された結果である。すなわち、図1に示すように、連続スキャンとは、光源の波長を一定の速度でスキャンさせながら吸収量を測定し、一定の時間T(レスポンス)ごとにその時間内に取り込まれた光の吸収量の平均値を求め、その値をその時間内にスキャンされた波長のうちのある一点の波長の光の吸収量に決定する。
よって、最終的に測定結果として出力されるスペクトルデータは実際には前後の波長のデータの平均値によるデータとなってしまうが、一定の速度で波長を動かしながらデータを取りこんでいるため測定を迅速に終了させられる。
一方、ステップスキャンは、図2に示すように、設定した間隔(データ間隔)で波長のスキャンを一定時間止めてレスポンスごとのデータの積算を行っている。従って、その止めた波長位置ごとの正確なデータが得られるので、波長純度の高いスペクトルデータが得られる。しかし、各波長毎に一時停止するため、レスポンスが長くなるほど(精度よく測定を行うほど)、一回の測定に要する時間がかかってしまう。
さらに、上記いずれのスキャンの場合も、レスポンスは予め設定された複数の中から1つを選択し、一回の測定では単一のレスポンスで実行していた。
ところで、ステップスキャンを単一のレスポンスで測定すると、以下のような問題が生じる。すなわち、試料の光吸収が強く起こる領域では出力されるCD信号のS/Nが悪くなる傾向があり測定結果が見にくくなることがある。
一方、S/Nが悪い領域でもしっかり測定できるような長いレスポンスを設定して測定すると、それまで十分良好に測定されていたS/N領域まで必要以上に長いレスポンスでスキャンすることになり測定時間が長くなり、実用に供し得なくなる。
一例を示すと、図3(a)に示すような300nm附近に高い光吸収を示す光学的に無偏光な試料の円二色性を調べた場合、その試料の偏光特性をCD信号として検出すると、どの波長帯域においても微弱な振幅の波形を示すはずである。しかし、実際には、図3(b)に示すように、300nm附近の比較的光吸収が良好な部分ではCD信号の大きさが他の波長領域の大きさよりもノイズの影響で測定結果が見にくくなっている。
また、連続スキャンの場合、レスポンスを長くすると、スペクトルピークがつぶれてしまって測定結果が見にくくなったり、測定誤差の原因となっていた。
さらに、どちらのスキャンで測定した場合も、測定結果をリアルタイムでモニタ等にグラフ表示するようになっている。そのため、測定を開始する前にグラフのスケールを±1〜1000mdegの範囲で予めフルスケールを設定しなくてはならなかった。
しかし、図4或いは図5に示すように、測定中に表示されるグラフは振り切れてしまったり、或いは表示されたグラフの変化が小さすぎてリアルタイム表示される測定結果が見にくかった。また、測定後に最適なスケールにわざわざ直す面倒もあった。
上記のような課題は、円二色性分光光度計のみならず、試料部の試料に光を照射し、その試料部からの出力光の強度を検出する分光光度計全般の課題でもある。
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、測定結果のモニタ状態を改善することで、測定結果を見やすくできる分光光度計を提供することにある。
(1)光源の光を試料部に入力し、予め決められた間隔(レスポンス,時定数)ごとに前記試料部から出力される出力光を測定手段で測定する分光光度計において、複数個の前記間隔と、前記間隔を設定する設定手段と、前記出力光の光量を測定する光量測定手段と、測定中に前記光量測定手段の出力に応じて前記複数個の間隔の中からいずれか1つの間隔を選択する選択手段を備えるように構成する。
このように構成すると、試料部から出力される出力光の強度が小さくても、測定結果に混入するノイズの影響を解消することができ、しかも全体として測定時間があまり長くならない。具体的には、分光光度計は予め決められた間隔(レスポンス)ごとに測定したデータを取り込んでから所定の演算を行い測定結果を出力するので、出力光の強度が大きいときのレスポンスと、出力光の強度が小さいときのレスポンスをそれぞれ別に設定することで、レスポンスの長さを変化させながら測定できるようになる。この(1)の構成により、測定時間を必要以上に長くせずにレスポンスを最適化しつつ、その測定結果に混入するノイズの影響を抑えられることから、測定結果が見やすくなる。
したがって、出力光の強度が小さいときのレスポンスを出力光の強度が大きいときのレスポンスより長くすることが可能となり、出力光の強度が小さいときに測定結果に混入するノイズの影響を小さくできるようになる。また、出力光の強度が大きいときにはレスポンスを短くして測定できるので、出力光の強度が小さいときのレスポンスで全ての波長領域の測定を行うよりも測定を短時間に終えることができるようになる。
(1)の構成に加えて、前記測定手段は、光電子増倍管を備え、前記光量測定手段は、測定する前記出力光の光量を、光電子増倍管に対する制御電圧を基に測定するように構成することができる。このように構成すると、光量測定手段は出力光の強度を簡単に把握できるようになるので選択手段による間隔(レスポンス)の選択が良好に行えるようになる。
すなわち、光電子増倍管の制御電圧は、出力信号を一定にするように働くので、試料部中の試料の光吸収が強くなって試料部からの出力光が小さくなるにしたがい大きくなる。よって、その制御電圧により、簡単に試料から出力される光量を推定できる。そして、制御電圧が大きいほどレスポンスを長くすると、出力光の強度が小さいときに測定結果に混入するノイズの影響を小さくできる。そして、この構成により、出力光の強度が測定しやすくなることから、レスポンスの最適化がより上手くできるようになるので測定結果が見やすくなる。
さらに、上記の構成に加えて、前記試料部中の試料の円二色性を前記測定手段で測定できるように構成する。この構成は実施の形態で示してある。実施の形態中の測定結果に示されているように、光源の光が試料部中の試料に吸収されて試料部から出力される出力光の強度が小さい程、電気信号に変換され、さらに所定の信号処理をされて得られる出力光の持つ円二色性は、特に、光の吸収が強く行われる帯域の波長位置での測定結果に含まれるノイズの影響を少なくできる。
上記した目的を達成するために、本発明に係る分光光度計は、光源の光を試料部に入力し、その試料部から出力される出力光を測定手段で測定し、その測定した測定結果を表示手段へ出力表示する分光光度計において、前記表示手段に表示するフルスケールを複数有し、前記測定手段で求めた測定結果の大きさに応じて使用するフルスケールを選択するスケール選択手段と、その選択手段で選択されたフルスケールで表示されるように前記表示手段に向けて出力する出力手段とを備えるように構成する。
このように構成すると、分光光度計で測定される測定結果の読み間違い等を防止できるようになる。具体的には、第2,第3の実施の形態に示しているように、分光光度計で測定される測定結果をリアルタイムで表示手段に表示するとき、フルスケールに比べてグラフ表示される測定結果のピークや谷間等の振幅が小さすぎたり、或いは、これらの測定結果がフルスケールに比べて大きすぎて振りきれてしまい表示手段に表示されないようなことが無くなる。
表示手段に測定結果のピークや谷間が入りきらないと測定終了後に表示設定をやり直さなくてはならないので最終的な測定データを得られるまでの時間がかかり過ぎてしまうが上記の構成に最適な状態で測定結果の全体像がわかるので余計な手間が必要なくなる。
本発明は、いずれも従来一回の測定中には単一の測定条件で実行していたのを条件を複数設定し、出力に応じて適宜切替えることにより、全体として短時間で精度の高い測定ができ、測定結果がみやすくなるという点で共通する。
以上のように、本発明に係る分光光度計では、特にリアルタイムでモニタ等に測定結果をグラフ表示する場合において、その結果の全体像が把握しやすくなるので測定結果が見やすくなる。
円二色性信号は、特に試料の偏光性が少ない波長部分の測定結果にノイズが入り込みやすいため、測定結果が見やすくなる。
以下、本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)を説明する。図6は、係る分光光度計の概略構成を示している。同図に示すように、この分光光度計は、光源から出射された光を試料部(セル)に照射したり、試料部(試料)から出射される光を所定位置に導くための光学系を含む分光器本体1と、その分光器本体1から出射される光を検出するとともに、その受光強度に応じた検出信号を出力する光検出器2と、その光検出器2から出力される検出信号に基づいて所定の信号処理をし、測定結果を求める信号処理装置3と、信号処理装置3で求めた測定結果を出力する出力装置4を備えている。さらに、この出力装置4に対して出力する際の条件等は、入力装置5を介して信号処理装置3に与えられるようになっている。
本形態(参考例)では、検出器2として光電子増倍管を用いている。また、出力装置4としては、出力表示するモニタが用いられる。もちろんプロッター等の印刷装置でも良い。入力装置5は、キーボードや、タッチパネル等の文字等を入力する装置や、マウス等のポインティングデバイスが用いられる。
信号処理装置3の内部構造は、図7に示すようになっている。すなわち、入力側に信号処理部10を持ち、この信号処理部10にて光検出器(光電子増倍管)2から与えられる検出信号を前置増幅器にてインピーダンス変換したり、その前置増幅器の出力を直流増幅器に接続し、そこにおいてその出力の直線成分を増幅して検出器駆動制御部11に与えるようになっている。
検出器駆動制御部11は、光検出器(光電子増倍管)2の陰極電圧をコントロールし、出力信号の直流成分が一定になるようにフィードバック制御されている。従って、この検出器駆動制御部11からの制御電圧(HT電圧)は、光検出器2への受光量が小さいものほど、大きな値となる。つまり、試料の吸光度が大きい場合に、制御電圧が高くなる。
また、光検出器2から出力される検出信号は、上記したごとく信号処理部10で前処理された後、演算部12に与えられる。一方、キーボード,マウス等の入力装置5から与えられる測定条件は、測定条件設定メモリ13に記憶保持され、その記憶された測定条件(後述するようにレスポンスは除く)が、演算部12に与えられる。
そして、演算部12では、測定条件設定メモリ13に格納された条件にしたがって、信号処理部10から与えられた検出信号に基づいて所定の演算処理をし、試料の偏光性を円二色性信号(CD信号)として求める。そして、その算出結果をモニタ4に出力表示する。なお、係る演算処理するためのアルゴリズムは、従来と同様のものを用いることができるので、その詳細な説明は省略する。
図8は、スペクトル測定する際の条件設定画面の一例を示している。同図に示すように、従来の装置と同様に、感度,開始・終了波長,データ読み込み間隔などの各種の条件を入力するようになっている。このデータ入力方式は、表示装置4に表示された設定画面に対し、入力装置5を操作し、プルダウンメニュー方式(図中逆三角形のある入力領域)を用いて予め用意された条件を選択したり、操作者が任意の値を入力することによって設定するようになる。係る入力操作・方式は、従来と同様である。
ここで、本発明では、レスポンスを複数個入力できるようにしている。より具体的には、オートレスポンス処理機能の設定は、走査モード入力ボックスb1とレスポンス入力ボックスb2に所定の入力を行うことによって実行できる。
つまり、レスポンス入力ボックスb2では、測定を行う上でのレスポンスの上限hと下限lを入力することにより、そのレスポンスの可変範囲を特定するようにしている。そして、この上限h,下限lの入力は、予め用意された値から選択するプルダウンメニュー方式により設定するようになっている。もちろん、この入力方法(上限,下限による特定)に限ることはなく、予め、採り得る複数のレスポンスの値を具体的に入力するようにしてもよく、各種の方法が採れる。
また、本形態では、従来からある1つのレスポンスを使用する測定方法にも対応できるようにしている。つまり、上限hと下限lを同一の値を入力すると、従来方式による単一レスポンスに基づく測定ができるようにしている。これに対応して、操作モードも、オートレスポンスか否かを特定するようになっている。つまり、複数のレスポンスを適宜切り替えるオートレスポンスを用いる場合には、図示するように走査モード入力ボックスb1の表示を「Step(Auto Response)」のようにオートレスポンス用にし、そうでない場合には「Step」等を選択するようにする。もちろん、Step(ステップスキャン)に限らず、連続スキャンによって走査されるように走査モード入力ボックスb1の設定を行うことも可能である。
そして、実際の測定に際しては、入力・設定された複数個のレスポンスの中で、レスポンス選択部14によって択一的に1つのレスポンスのみが選択され、その選択されたレスポンスは、演算部12に与えられるようになる。そして、レスポンス選択部14による選択は、検出器駆動制御部11から出力される制御電圧に基づいて決定される。
このように光電子増倍管2の出力を処理することで、ある波長帯域附近で測定されるデータの演算部12で処理されるデータ量と、別の波長帯域附近で測定されたデータが演算部12で処理されるデータ量を変えて測定していくことができるようになる。
これにより、測定されるデータに誤差(ノイズ)が混入しやすい波長帯域の測定においては取り込むデータ量を増加させる。すると、測定結果の誤差は少なくなり、その測定結果を明瞭で見やすいものにできる。また、測定されるデータにノイズが混入しにくい周波数帯域の測定に関しては、レスポンスを短くし迅速に測定を進めることができる。
従って、レスポンス選択部14の機能としては、検出器駆動制御部11の制御電圧を監視し、その制御電圧が大きいときはレスポンスを長くし、制御電圧が小さいときはレスポンスを短くするように制御する。つまり、制御電圧が大きい場合は、そもそもの光電子増倍管2における受光量が少ないことを意味するので、検出信号とノイズ成分のレベルが近いので、レスポンスを長くして確実に検出信号を認識できるようにする。逆に、制御電圧が小さく受光量が多い時には、レスポンスを短くして高速処理をするようにしている。
より具体的には、例えば図9に示すように、制御電圧(HT電圧)とレスポンスが比例関係に対応付けられた場合、レスポンス選択部14は、その比例式を記憶し、所定のサンプリングタイムごとに制御電圧に基づいて演算処理し、対応するレスポンスを決定し、演算部12に与えるようになる。そして、上記演算式は、例えば図示するようにレスポンスの上限hと下限lに対応する制御電圧(HT電圧)の上限電圧h′と下限電圧l′を設定しておくことにより、簡単に求めることができる。
なお、レスポンスの切り替えパターンは、上記したように一次関数(比例関数)に限ることはなく、二次関数その他の関数としても良い。さらには、図10に示すように、縦軸にレスポンス間隔をとり、横軸にHT電圧をとるとき、上限電圧h′に相当する点cと下限電圧l′に相当する点d間を階段状に結ぶように上限電圧h′と下限電圧l′間に位置する各HT電圧に対するレスポンスを決め、それに基づいて選択するようにしても良い。このように階段状にした場合には、レスポンスの値が離散的になるため、h,lを受け取ったならばそれに対応するテーブルを作成し、実際のレスポンス選択部14における選択処理は、そのテーブルを参照して行っても良い。これにより、より高速な処理ができる。
なお、本形態(参考例)ではデータの取り込み時間間隔のカウントをデジタル処理で行うためレスポンスとしたが、アナログ的に時定数によりデータの取り込み時間間隔をカウントしても構わない。
さらにまた、レスポンス選択部14で決定したレスポンスや、測定条件設定メモリ13に記憶されたデータは、上記したように演算部12に与えられるが、必要に応じて所定のデータ・情報が分光器本体1側に与えられるのは言うまでもない。
次に、上記分光光度計1の作用について説明する。試料を分光器本体1にセットし、波長を逐次変えながら試料に所定の光を照射し、その透過光を光検出器(光電子増倍管)2で検出する。この検出した検出信号を信号処理部10を介して演算部12に与え、そこにおいて測定条件(レスポンス)に応じた演算処理を行い、CD信号を算出しモニタ4に出力する。
このとき、検出器駆動制御部11から出力されるHT電圧を取得し、HT電圧、つまり測定波長に対する試料の吸光度に応じたレスポンスに設定する。これにより、図11に示すような測定結果が得られる。
すなわち、図11は、本形態(参考例)による試料の測定結果の一例を試料の光吸収特性を添えて示してある。図11(a)に、偏光特性のほとんどない試料の光吸収量を波長ごとに示した。そして、図11(b)に、この試料をオートレスポンス処理で測定した測定結果L1と、レスポンスを0.25秒に固定して測定した測定結果L2を示した。
図から明らかなように、本形態(参考例)のように試料の光の吸収具合によってレスポンスを0.25〜16秒の間で変化させながら測定した場合、試料の光吸収が特に強く起こる300nm附近における測定結果のノイズの混入が低減されているのがわかる。
以下、本発明に係る分光光度計の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態と第1の形態(参考例)の異なる点は試料部に照射した光の透過光を測定する測定系のみである。そこで、第1の形態(参考例)と共通する部材に関しては同一符号を付しそれらの部材の説明は省略する。
図12は、係る分光光度計の信号処理装置3′を示している。同図に示すように、光検出器である光電子増倍管2の出力が信号処理部10に入力され、この信号に基づき、信号処理部10は検出器駆動制御部11を操作して光電子増倍管2に対してフィードバック制御する構成部分は第1の形態(参考例)と同一である。さらに、信号処理部10の出力に基づき演算部12′が演算処理し、試料の偏光性をCD信号としてモニタに出力する構成も同一である。
ここで本実施の形態では、演算部12′で求めたCD信号をモニタに出力表示する際のフルスケールを切り替えることができるようにしている。すなわち、本形態においても、キーボード等の入力装置5から与えられる測定条件は、測定条件設定メモリ13′に記憶保持され、その記憶された測定条件が、演算部12′に与えられる。ここでいう設定条件は、第1の形態(参考例)と基本的に同じである。但し、本形態では、一回の測定ではレスポンスは同一のものを用いたため、測定条件の設定画面は、図8に示すものを基本とし、レスポンスの入力ボックスを1つにしたものにより実現できる。また、オートレスポンス機能がなくなることから、走査モードもオートレスポンスに関するものは当然なくなる。もちろん、必要な測定条件は、分光器本体1にも与えられる。
そして、演算部12′では、測定条件設定メモリ13′に格納された条件にしたがって、信号処理部10から与えられた検出信号に基づいて所定の演算処理をすることで試料の偏光性を円二色性信号(CD信号)として求める。そして、その算出結果を出力装置たるモニタ4に出力表示すべく、演算結果を出力する。
ここで、本形態では、演算部12′で求めらたれCD信号は、モニタ出力部15に与えられ、そこにおいて設定されたフルスケールのグラフ上の所望の位置に出力表示するように調整され、モニタ4上に所定のレイアウトで出力表示される。なお、第1の形態(参考例)では、出力表示する部分は要部ではないため演算部12の出力をそのまま出力装置4に接続するように描画したが、実際には、第2の実施の形態のようにモニタ出力部が設けられる。
そして、求められたCD信号は、上記モニタ出力部15とともに、モニタ制御部16にも与えられる。このモニタ制御部16は、モニタ出力部15で出力表示するグラフのフルスケールの値を設定するもので、CD信号の大きさに応じてフルスケールを変更するようになっている。
すなわち、CD信号が小さい場合には、フルスケールも小さい値にして、出力の変化等がわかるようにし、CD信号が大きい場合には、フルスケールも大きい値にして振り切れることがないようにする。
具体的には、フルスケールの各値として、±1→2→5→10→100→200→1000mdegを保持している。そして、与えられたCD信号の大きさが、現在のフルスケールの値を超えた場合には、一つ上のフルスケールに設定しなおす。また、CD信号が減少してきた場合でも、一旦拡大された表示域は測定される光の吸収量が減ってきても縮小されることはない。さらに、測定が開始されるとモニタ制御部15ではモニタ4に表示できるフルスケールのうち、最小の設定値(上記の例では±1mdeg)を選択するようになる。
また、切り替えのタイミングとしては、フルスケールに達した時でも良いし、たとえばフルスケールの90%などというようにフルスケールに近づいた時とするなど、各種のものを採り得る。
上記のように構成すると、測定を行いながら常にモニタ(出力装置)4に表示される測定結果を最適なフルスケールで表示できるようになり、測定結果が見やすくなる。そして、具体的な測定結果の一例を示すと、図13,図14のようになる。
図13,図14は、本実施の形態によってある試料の偏光特性をCD信号の形でモニタ4に出力した様子を示し、図13(a),(b),図14(a),(b)にかけてこの順で測定は進んでいるものとする。
まず、図13(a)に示すように、測定開始当初におけるモニタ4へ表示される測定結果は縦軸をCD信号の強度(mdeg)とし、横軸に波長(nm)をとるグラフとして表されていて、そのグラフのフルスケールは縦軸±1mdeg,横軸200〜350nmとなっている。図13(b)に示すように、測定が進むにつれて試料の光の吸収が1mdegを超えると、モニタ4のフルスケールは変更されて、縦軸の表示域が±20mdegまで広がる。なお、図14(a)に示すように、一旦拡大された表示域は測定される光の吸収量が減ってきても縮小されることはない。
さらに、図14(b)に示すように、本実施の形態では測定が終了するまで縦軸の表示域はその測定されるCD信号を超える度に広げられる。同図に示すように、上記の測定では最終的に縦軸の表示スケールが±30mdegまで広げられている。なお、上記の測定においては、モニタ4のフルスケールの変更は縦軸のみの変更になっているが、横軸に対しても測定中にスケール設定が変更されるようになっていても構わない。
また、上記の測定では、フルスケール表示の切り換えを、±1→20→30mdegとしたが、これはあくまで一例である。例えば、測定前に行う測定条件設定メモリ13′に登録するフルスケール表示の登録が±1→2→5→10→100→200→1000mdegとしてあったとしても、モニタ制御部16はモニタ出力部15に上記フルスケールの登録値をこの順番どおりに表示スケールの拡大をしていく必要はない。
つまり、演算部12′からモニタ制御部16に出力されるCD信号の変化が急な場合には、モニタ4のフルスケールを上記したような登録値から間欠的にその登録値を用いるようにしても良い。具体的には上記のように±1→2→5→10→100→200→1000mdegの設定値が登録されていたとすると、実際にモニタ4のフルスケールの変更が±1→5→100→1000mdegの順に切り換えられても構わない。
また、上記した実施の形態では、予め使用する各フルスケールの値をモニタ制御部16に登録していたが、このフルスケールの値も入力装置5を介して条件設定メモリ13′に記憶させ、それに基づいてモニタ制御部16で使用するフルスケールを決定するようにしてもよい。
図15は、本発明に係る分光光度計の第3の実施の形態の要部を示している。同図に示すように、本実施の形態では、上記した第1の形態(参考例)と第2の実施の形態の2つの機能を持たせている。すなわち、入力装置5を用いて、複数のレスポンスを含めた測定条件を入力する。そして、実際の測定に際しては、HT電圧に応じてレスポンスを変化させることにより、演算部12″では、高精度な測定が実行され、求められたCD信号が出力される。
一方、その求められたCD信号は、モニタ出力部15を介してモニタ4に出力表示される。このとき、モニタ制御部16からの制御信号に基づき、CD信号の増加に対応してフルスケールが切り替わるようになる。
上記した各形態では、いずれもデータの取込間隔(サンプリングタイム)は、一定であった。しかし、例えば図13(a)のように測定開始当初は、検出信号の変化が小さく、ある時期から急激に変化し始めることが有る。係る場合、変化があまりないのに、短い間隔でデータを取得すると、無用な演算処理が多くなり、負荷が大きくなる。一方、取込間隔を長くすると、急な変化に対応できない。
そこで、本形態では、1回の測定中においてデータの取込間隔を変えることができるようにした。すなわち、図16に示すような入力画面を用意する。そして、時間変化測定画面中のデータ取り込み間隔入力ボックスb3の設定をプルダウンメニューにより「タイムテーブル」を選択する。すると、図16に示すように、タイムテーブルボックスが開くので、同図に示すように所定の形式にのっとってデータ取り込み間隔を設定し、記憶する。
このように、演算部12がどれくらいの時間間隔で試料を測定していくかをタイムテーブル用メモリにて設定することで、効率よく測定でき、全体として短時間でかつ高精度な測定が可能となる。なお、本形態のブロック図としては、上記した各形態のブロック図と等価となり、入力装置5を介して入力するデータ、つまり、条件設定メモリに記録される情報並びにそれに基づく処理(データの取得間隔)が異なる。換言すれば、上記したいずれの実施の形態にも適用できる。
従来の分光光度計における測定データの処理方法を説明するための図である。 従来の分光光度計における測定データの処理方法を説明するための図である。 (a)は、ある試料の光吸収特性を示した図である。 (b)は、従来の分光光度計における測定結果の一例を示した図である。 従来の分光光度計における課題を説明するための図である。 従来の分光光度計における課題を説明するための図である。 本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)を示す図である。 本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)の要部の回路構成を示す図である。 本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)の操作方法を説明するための図である。 本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)におけるレスポンスの切替処理方法を説明するための図である。 本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)における別のレスポンス切替処理方法を説明するための図である。 (a)は、ある試料の光吸収特性を示した図である。 (b)は、本発明に係る分光光度計の第1の形態(参考例)の測定結果の一例を示した図である。 本発明に係る分光光度計の第2の実施の形態の要部の回路構成を示す図である。 (a),(b)は、本発明に係る分光光度計の第2の実施の形態による測定結果を示した図である。 (a),(b)は、本発明に係る分光光度計の第2の実施の形態による測定結果を示した図である。 本発明に係る分光光度計の第3の実施の形態の要部の回路構成を示す図である。 本発明に係る分光光度計の変形例を説明するための図である。 本発明に係る分光光度計の変形例を説明するための図である。
符号の説明
1 分光器本体
2 光検出器
3 信号処理装置
4 出力装置,モニタ(表示手段)
5 入力装置
10 信号処理部
11 検出器駆動制御部(光量測定手段)
14 レスポンス選択部(選択手段)
13,13′ 測定条件設定メモリ
12,12′,12″ 演算部 (測定手段)
15 モニタ出力部(出力手段)
16 モニタ制御部(スケール選択手段)

Claims (1)

  1. 光源の光を試料部に入力し、その試料部から出力される出力光を測定手段で測定し、その測定した測定結果を表示手段へ出力表示する分光光度計において、
    前記表示手段に表示するフルスケールを複数有し、
    前記測定手段で求めた測定結果の大きさに応じて使用するフルスケールを選択するスケール選択手段と、
    その選択手段で選択されたフルスケールで表示されるように前記表示手段に向けて出力する出力手段とを備えたことを特徴とする分光光度計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6227629A (ja) * 1985-07-27 1987-02-05 Horiba Ltd スペクトルデ−タ表示装置

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