JP2008259851A - 飲料機械および１回量カプセルを備えるシステム - Google Patents

Abstract

【課題】飲料機械および少なくとも２種類の１回量カプセルを備えるシステムを提供する。
【解決手段】飲料機械、および、それぞれが飲料物質を含む少なくとも２種類の１回量カプセル（１）を備えるシステムにおいて、異なる種類の１回量カプセル（１）は、互いに異なる色コードを備える。飲料機械は、１回量カプセル（１）を用いて飲料を調製するようになっており、特に、ホットコーヒーを作るようになっており、加圧水装置、１回量カプセルを収容するようになっているカプセルホルダー、および、制御手段を有する。また、飲料機械は、カプセルホルダーに挿入される、または、挿入されている１回量カプセル（１）の色コードを検知し、制御手段において、飲料機械を操作するために、この色コードに関連付けられたプログラムを選択するようになっている色識別装置（２０）を含む。
【選択図】図２

Description

本発明は、飲料機械および少なくとも２種類の異なる１回量カプセル（カートリッジ）を備えるシステム、飲料を調製するようになっており、特に、ホットコーヒーを作るようになっている飲料機械、および、飲料調製方法に関する。

特許文献１には、コーヒーマシンおよび１回量カプセルを備えるシステムが開示されており、そのシステムにより、例えば、コーヒーなどの抽出可能な物質から、飲料を生成することが可能となる。このコーヒーマシンは、加圧水装置、１回量カプセルホルダー、および、制御手段を有する。１回量カプセルが、１回量カプセルホルダーに挿入されたとき、または、挿入された後に、１回量カプセルのカバーおよび底に、相対的に移動可能な２つの穴あけ手段によって穴が開けられ、その結果、熱水が、カプセルカバーを通して１回量カプセルの内部に入り、飲料が、カプセル底を通して１回量カプセルの外に出ることができる。この公知のシステムでは、制御手段は、例えば、エスプレッソ（例えば、１３バール乃至１８バール、または、８バール乃至１８バール）、カフェクレマ（ｃａｆｅ ｃｒｅｍａ）（例えば、９バール乃至１３バール、または、４バール乃至１０バール）、フィルタコーヒー（例えば、３バール乃至９バール、または、１バール乃至４バール）などを煎じるための加圧水に、少なくとも３つの異なる圧力を提供するようになっている。異なる圧力段階に用意された１回量カプセルは、この場合、異なる設計を有する。そのため、例えば、最も圧力が低い段階用の１回量カプセルは、底に所定の弱くなった部分を持ち、一方、圧力が高い段階用の１回量カプセルの底は、弱くなった部分を持たない。コーヒーマシンの制御手段を用いて予め指定した抽出のための圧力は、それぞれの１回量カプセルの内容物に合わせてあり、１回量カプセルを用いて作るコーヒー飲料に合わせてある。

特許文献１によるシステムは、コーヒーマシンの抽出のための圧力段階と、それぞれのカプセルの設計を単純に関連付けることが可能な１回量カプセルを用いて販売されている。このために、１回量カプセルは、例えば、最も低い圧力段階（フィルタコーヒー）用には青、最も高い圧力段階（エスプレッソ）には黒など、カプセルの底やカプセルの側壁が色付けされる。そして、コーヒーマシンの抽出キーが、同じ色で識別され、それぞれの抽出キーは、コーヒーマシンの制御手段の圧力段階と明確に関連付けられている。そのため、利用者は、どの圧力で、どのカプセルを抽出しなければならないかを明確に識別することができ、この目的のために、コーヒーマシンのどのファンクションキーを操作しなければならないかを明確に識別することができる。

独国特許出願公開第１０２００４０５６２２４号明細書 国際公開第２００５／０７９６３８号パンフレット

しかしながら、この実施形態では、それぞれの圧力段階を、利用者が明確に選択しなければならないという欠点がある。そのため、例えば、利用者が、低い圧力用の１回量カプセルが挿入されているときに、コーヒーマシンの高い圧力段階を選択してしまうといった間違いを起こす危険性がある。

特許文献２には、無線認証チップ（ＲＦＩＤチップ）またはバーコードをカバーに備えた１回量カプセルが開示されている。その１回量カプセルが、適切なＲＦＩＤまたはバーコードの読み取り装置を備える抽出機（ｂｒｅｗｉｎｇ ｍａｃｈｉｎｅ）に挿入されると、ＲＦＩＤまたはバーコードに含まれる情報を使って、抽出機を制御することができる。ＲＦＩＤまたはバーコードの読み取り装置に比較的高い費用がかかるだけでなく、例えば、汚れなどの観点から、抽出機や飲料機械における一般的な条件の元では、信頼できる機能が、確実ではないという欠点がある。

本発明の目的は、飲料機械および少なくとも２種類の１回量カプセルを備えるシステムを提供することであり、そのシステムにおいて用いられる１回量カプセルは、自動的に認識され、そのシステムは、シンプルな構成および信頼できる機能を有する。

この目的は、請求項１によるシステム、および、請求項１６による対応する飲料機械によって達成される。請求項１８は、飲料を調製する方法を定義する。本発明の効果的な改良点は、下位クレームにおいて見いだすことができる。

本発明によるシステムは、飲料機械、および、それぞれのカプセルが飲料物質を含む少なくとも２種類の１回量カプセルを備える。飲料機械は、１回量カプセルを用いて飲料を調製、特に、ホットコーヒーを作るようになっており、加圧水装置、１回量カプセルを収容するようになっているカプセルホルダー（例えば、抽出チャンバ）、および、制御手段を有する。異なる種類の１回量カプセルは、互いに異なる色コードを備える。飲料機械は、カプセルホルダーに挿入される、または、挿入されている１回量カプセルの色コードを検知し、制御手段において飲料機械を操作するために、この色コードと関連付けられたプログラムを選択するようになっている色識別装置を有する。

「操作（ｏｐｅｒａｔｉｏｎ）」という語は、ここでは、完全に一般的な意味に理解されるべきである。特に、飲料機械を操作するためのプログラムを実行することには、検知したばかりの１回量カプセルでの飲料機械の使用をブロックすることも含んでよいし、または、この１回量カプセルでは、実行させないようにしてもよい。

色コードは、飲料機械の色識別装置によって検知できるそれぞれの１回量カプセルの識別子と認識される。この場合、例えば、１回量カプセルの所定の領域において用いられるような色のことである。この場合、例えば、色付けされた縞状のバーコードは、「色コード」という語の意味の範疇には入らない。

色は、低価格で市場で入手可能な色識別装置を用いて、予め特定された色パレットから確実に選択することができる。このことは、特に、異なる種類の１回量カプセルの色、または、色コードの数が比較的小さい場合に当てはまる。これは、実際には、１回量カプセルの種類の数が限られていることによる場合である。このため、実際に発生する色の偏差（例えば、１回量カプセルの特定の種類の色コードにおける微妙な差異、または、汚れによるもの）、または、色識別装置の誤りに基づく色の偏差は、問題なく無視することができる。

色識別装置は、色センサを有していてもよい。また、色識別装置も、色センサから独立した光源、および／または、色センサに組み込まれた光源を有していてもよい。色コードは、例えば、光源を用いて、白色光で照らされる。色センサは、色コードによって反射された光を検知し、光のスペクタクル構成は、色コードの色に対応する。色センサは、例えば、それぞれ予めセットされた色フィルターを用いて、三原色に適合する３つの個別のセンサを含む。このタイプの色センサは、公知である。これらのセンサを接続して、電子機器を制御し評価する。

１回量カプセルが、飲料機械に挿入されると、色センサが、挿入された１回量カプセルの色コードの色を識別し、それを、例えば、デジタル信号として、飲料機械の制御手段に転送する間の短い間、例えば、マイクロスイッチを用いて、光源のスイッチを入れることができる。また、利用者がスタートボタンを押して、飲料の調製プロセスを開始すると、光源のスイッチが入り、１回量カプセルの色コードを検知することが可能である。

飲料機械を操作している間、制御手段は、挿入された１回量カプセルの色コードと関連付けられたプログラムを実行する。調製プロセスに用いる水圧、水温、水量、または、水の貫流速度は、例えば、このプログラムを実行している間に制御することができる。また、特定の変数値を変更することも可能である。すなわち、調製の間に、その変数値は、一定に保たれない。例えば、抽出プロセスの短い中断によって、抽出可能な物質の抽出特性を改善することができる。

本発明の一実施形態において、飲料機械の制御手段は、飲料の調製プロセスの第１のステップを、第１の１回量カプセルの色コードを用いて選択したプログラムに従って実行し、第１の１回量カプセルの後に、カプセルホルダーに収容されている第２の１回量カプセルの色コードに従って、飲料の調製プロセスの第２のステップを実行するようになっている。この例として、２つの１回量カプセルを用いてカプチーノを作る場合がある。この場合、挽いたコーヒーを含む１回量カプセルを、初めにカプセルホルダーに挿入する。色識別装置は、その色コードを検知し、例えば、中間の範囲の圧力を用いて飲料機械を制御する。その後、空の１回量カプセルは取り除かれ、例えば、ミルクパウダーなどを含む別の種類の１回量カプセルと交換される。また、色識別装置も、この１回量カプセルの色コードを検知し、例えば、ミルクパウダーの量に水の量を対応させるプログラムなどの制御手段のプログラムを選択する。この例では、飲料機械におけるプログラムシーケンスは、第２の１回量カプセルに対する特定の色コードを、第１の１回量カプセル（すなわち、カプチーノ用の挽いたコーヒーを含む１回量カプセル）の色コードが識別された後できるだけ早く予測できるように、予め選択することができる。第２の１回量カプセルから検知した色コードが、これから逸脱する場合、例えば、エラー信号を発生させてもよい。

また、本発明によるシステムは、複雑なプログラムシーケンスを予め定義した色コードと関連付けることも可能とする。

このシステムは、温かい飲料、または、冷たい飲料を調製するために用いることができる。温かい飲料も冷たい飲料も両方調製することができる本発明によるシステムは、同様に実現可能である。この種類のシステムは、例えば、設けられているヒーターを熱さずに冷たい飲料を調整することもできる。

効果的な改良において、異なる種類の１回量カプセルは、それぞれの場合において配送の状態では全ての面が閉まっており、カプセルの底および側壁を有するカプセルボディを有し、そのカプセルボディに固定されたカプセルカバーも含む。この場合、異なる種類の１回量カプセルのカプセルボディは、環状、かつ、その上にカプセルカバーを固定できる外に突き出たフランジを、その外端上に有することができる。異なる種類の１回量カプセルの色コードは、それぞれのカプセルボディに異なる色付けがなされており、これは、例えば、カプセルボディ用に用いられるプラスチック材料を完全に色付けすることによって実現することができる。これに加えて、または、代替的に、異なる種類の１回量カプセルの色コードは、それぞれのカプセルカバー上に異なる色の着色、および／または、色コードを有することができる。この例としては、色付けされたドット、カプセルカバーにおける均一な色のコーティング、または、追加的にラベルが設けられたカプセルカバーの原色などである。

色コードが、カプセルボディ上に設けられると、色識別装置の光源は、カプセルボディの上で光らなければならず、そのため、例えば、カプセルボディの側面のカプセルホルダー上に配置されなければならない。同じことが、色センサの位置にも当てはまる。カプセルカバー上の色コードの場合、光源は、カプセルカバーを照らさなければならず、色センサは、色センサがカプセルカバーからの反射を検知するように位置づけされなければならない。複数の色センサ、および／または、光源を用いることも同様に実現可能である。レンズ、リフレクタ、または、光導体などの光学素子も、ビーム路を誘導するために用いることができる。

その他の場合、飲料機械の１回量カプセルおよびカプセルホルダーは、効果的な実施形態における特許文献１から公知のものと同様の方法で構成することができる。そのため、カプセルの底には、調製プロセスの開始時において、１回量カプセルの開封を容易にするために、特に、例えば、フィルタコーヒーで満たされている低い調製圧力用の１回量カプセルにおいて所定の弱くなった部分を有することができる。カプセルホルダーは、相対的に移動可能な２つの穴あけ手段を有してもよく、１回量カプセルが、カプセルホルダーに挿入されたとき、または、挿入された後に、１回量カプセルのカバーおよびカプセル底に穴を開けるようになっている。その結果、熱水を、カプセルカバーを通してカプセルボディの内部に入れることができ、飲料を、カプセル底を通してカプセルボディの外に出すことができる。カプセルホルダーは、飲料機械の他の部分から取り外すことができる１回量カプセル保持装置を有することができる。それにより、飲料機械が、１回量カプセル保持装置を収容するようになっている移動可能な保持装置を有することが可能となる。そして、それを用いて、その１回量カプセル保持装置は、静止した受面に向かって動き、受面から遠ざかって動くことができる。少なくとも１種類の１回量カプセルは、調製した水、および／または、調整した飲料へのフィルタ効果の均一な分配を確実にするために、飲料物質の上方に分配装置、および／または、飲料物質の下方にスクリーニング装置を含むことができる。また、スクリーニング装置は、調製した飲料を１回量カプセルからスムーズに流し出す収集装置として用いることもできる。

１回量カプセルを満たす適当な飲料物質は、例えば、挽いたコーヒーなどの粒子状でかつ水で抽出可能な飲料物質、特に、フィルタコーヒー用の挽いたコーヒー、カフェクレマ用の挽いたコーヒー、エスプレッソ用の挽いたコーヒー、または、カフェイン抜きの挽いたコーヒーであるが、インスタントコーヒー、紅茶、ミルクパウダー、ココアパウダー、インスタントスープ、砂糖、甘味料、液体ミルク、液体濃縮ミルク、果実濃縮物などである。

以下、本発明を、例示的な実施形態を参照して、さらに説明する。図において

図１は、カプセルカバーを検知する光源および色センサを有する１回量カプセルの配置の概略を説明する図である。特に、（ａ）は、部分側面図、（ｂ）は、３次元の部分図を示す。

図２は、カプセルの側壁を検知する光源および色センサを有する１回量カプセルの配置の概略を説明する図である。特に、（ａ）は、部分側面図、（ｂ）は、３次元の部分図を示す。

図１および図２は、飲料物質を含む１回量カプセル１を説明する図である。例示的な実施形態において、１回量カプセル１は、配送の状態では、全ての面において閉じられており、カプセルの底２および側壁３を有するカプセルボディを有する。周辺部のフランジ４は、側壁３の上端部で外側に向かって突出している。例示的な実施形態において、カプセルの底２、側壁３、フランジ４は、１層以上の層から構成可能な食品用のプラスチックから、射出形成部品、または、熱形成した部品として、一体的に形成されている。アルミニウムフォイルを含むカプセルカバー６は、上部からフランジ４に封止されている。

カプセルの底２は、所定の弱くなった部分を備えることができる。その内部において、１回量カプセルは、飲料物質の上方に分配器、および／または、飲料物質の下方にスクリーニング装置または収集装置を有することができる。これらの例を、特許文献１に見いだすことができる。

例示的な実施形態において、８つの異なる種類の１回量カプセルが提供されている。すなわち、

低い調製圧力用の飲料物質としてフィルタコーヒー用の挽いたコーヒーで満たされた１回量カプセルであり、カプセルの底に所定の弱くなった部分を備え、飲料物質の下方かつカプセルの底の上方に、比較的大きい開口部を有するスクリーニング装置またはフィルター装置を備える１回量カプセル。

中間の調製圧力用の飲料物質としてカフェクレマ用の挽いたコーヒーで満たされた１回量カプセルであり、カプセルの底に所定の弱くなった部分を備え、飲料物質の下方かつカプセルの底の上方に、比較的小さい開口部を有するスクリーニング装置またはフィルター装置を備える１回量カプセル。

高い調製圧力の飲料物質としてエスプレッソ用の挽いたコーヒーで満たされた１回量カプセルであり、カプセルの底に弱くなった部分を備えず、飲料物質の下方かつカプセル底の上方にスクリーニング装置またはフィルター装置を有する１回量カプセル。

飲料物質として液体の濃縮ミルクで満たされた１回量カプセル。

飲料物質として液体の濃縮ココアで満たされた１回量カプセル。

飲料物質として溶解性のミルクパウダーで満たされた１回量カプセル。

飲料物質として紅茶の葉で満たされた１回量カプセル。

飲料物質として、溶解性、または、ほとんどが溶解性である果実濃縮物で満たされ、冷水を用いて、低い調製圧力でフルーツジュースを調製する１回量カプセル。

例示的な実施形態において、異なる種類の１回量カプセル１は、同じ外形を有するが、カプセル底２に所定の弱くなった部分が存在するかしないかによって異なり、また、図示しない内部の構成要素によって異なる。

さらに、異なる種類の１回量カプセル１は、互いに異なる色コードを備える。図１にかかる例示的な実施形態において、カプセルカバー６は、互いに著しくことなる原色を有している（および１回量カプセルの種類を識別するために原色の上にラベルを備える）。図２による例示的な実施形態において、カプセルボディ（カプセルの底２、側壁３、フランジ４を有する）は、著しく異なる色を用いて均一に色付けされている。

１回量カプセル１の色コードは、この色コードと関連付けたプログラムに従って飲料機械を操作するために、飲料機械の色識別装置によって検知することができる。

図１による例示的な実施形態において、カプセルカバー６の上方に配置された色識別装置１０は、色センサ１２および光源１４を有する。光源１４は、上方からカプセルカバー６を照らし、色センサ１２は、反射光を検知し、関連する不図示の電子機器を用いて色コード、または、色の範囲を識別し、信号、好ましくはデジタル信号を、出力信号として、場合によっては、関連の電子機器を介して発する。そのシグナルによって、飲料機械を操作するプログラムが明確に選択される。

図２によると、色識別装置２０が、１回量カプセルの側壁３のとなりに配置されているため、色センサ２２が、壁３によって反射された、光源２４の光を検知することができる。

色センサは、一般的に、人間の目の原則に基づいて動作する。この場合、全ての色は、原色である赤、緑、青の混合色によって説明される。光源は、色付けされた表面を、好ましくは、白色光で照らす。識別される色付けされた表面からの反射光は、その原色に分解され、加えて強度信号が生成される。これらの値を標準化することにより、距離に依存しない色識別ができる。このような処理により、全ての認識できる色付けされた表面が事実上認識できるようになる。色値成分は、反射された照射光から決定され、関連の電子機器に記憶されている値と比較される。その値が通常の範囲内に対応する、または、通常の範囲内にある場合に、対応する出力信号が活性化される。

ボディの表面（すなわち、色コード）から色センサに反射されたあとの光源の光スペクルは、計算されて、色と呼ばれる。ボディの表面は、スペクトルの異なる部分を吸収し、反射する。そして、これは、色センサによって検知される。個別の原色に対する電気出力信号は、受信した光のそれぞれの強度に対応しており、電子機器が、この強度から色値を決定する。色の識別は、光源の色および形状、ボディの反射および吸収特性に依存し、関連の電子機器において評価目的で用いられるソフトウェアの感度にも依存する。

色の印象は、完全に主観的なものである。しかしながら、この場合、重要なことは、１回量カプセルの主観的な色の感度ではなく、１回量カプセル１の色コードの明確な区別である。赤、緑、青の３つの原色には基づかないが、例えば、反射光を２つの範囲のみにおいて評価する別の種類の色センサも、使用可能である。評価の種類には、様々なオプションが存在する。２つだけの波長範囲だけが考慮されると、２つの強度の測定値は、直接それぞれによって分けることができる。これにより、例えば、有意義な出力信号を求めるために、特にシンプルな標準化が成される。しかしながら、そのような場合、問題となる色コードも、不明瞭な結果とならないように選択されなければならない。

市販の色センサは、一般的に、原色である赤、緑、青用の３つの感光型のセルを有する。その電子信号は、受信した光のそれぞれの強度に対応し、関連の電子機器が、この強度から色値を決定する。この場合、感光型セルの数、および、信号の振幅の質は、差別化されたやり方において、色をどのように評価することができるかを決定する。この場合、備えられた光源を用いて、予め白色および黒色に対するキャリブレーションを行うことが望ましい。

色識別装置１０および色識別装置２０において、光源１４および光源２４は、色センサ１２または色センサ２２から独立して設計されている。色センサに組み込まれた光源は、追加的な光源であっても、同様に可能である。

１回量カプセル１を用いることができる飲料機械は、特許文献１に開示されたコーヒーマシン（抽出機）と同様の構成とすることができる。本明細書の内容、および、特許文献１により優先権が主張されている申請書または明細書は、本請求書の開示された内容に含まれる。図１による飲料機械が、カプセルカバー６に穴をあけるために中央にスパイクを有する場合、色センサ１２は、１回量カプセル１の縦軸に沿っては配置されないが、その代わりに、１回量カプセルの側に置換される。この場合、光源１４の向きは、色センサ１２によって検知される領域にあわせる。

１回量カプセル１が飲料機械のカプセルホルダー（すなわち、例示的な実施形態においては熱水を注ぐチャンバ）に挿入されるなどすると、その後（例えば、熱水を注ぐプロセスの開始時など）、色識別装置１０、または、色識別装置２０が、１回量カプセル１の色コードを検知し、飲料機械の制御手段において飲料機械を操作する、この色コードと関連付けられたプログラムを選択する。プログラムを実行している間、例えば、水圧、水温、水量、および／または、水の貫流速度などの異なる変数は、上述したように、１回量カプセル１の中の飲料物質に合わせて変えることができる。この場合、調製プロセスは、複数のステップにおいて複数の１回量カプセルを用いて行うことができる。これは、カプチーノ飲料の例を用いて詳しく上述した。

よって、色コードを有する１回量カプセル、および、それぞれの色コードを検知するための色識別装置を含む飲料機械を有するシステムによって、調製する飲料にほぼ最適な方法で飲料調製プロセスをシンプルかつ確実に制御することができる。

説明した例示的な実施形態においては、１回量カプセルが飲料機械のカプセルホルダーに挿入されると、色識別装置が、それぞれの１回量カプセル１の色コードを検知する。しかしながら、色コードを用いて選択されるプログラムを用いる調製プロセスの制御の基本的な考え方を、他のアプリケーションに転用することもできる。例えば、比較的数の多い種類の１回量カプセル用の貯蔵マガジンを有する、飲料機械においては、特定の種類の１回量カプセルを、色識別の助けによって貯蔵マガジンからカプセルホルダーに自動で供給することができる。この場合、色識別装置は、例えば、カプセルマガジン自体、または、カプセルマガジンおよびカプセルホルダーの間の供給経路に配置することができる。

カプセルカバーを検知する光源および色センサを有する１回量カプセルの配置の概略を説明する図である。特に、（ａ）は、部分側面図、（ｂ）は、３次元の部分図を示す。 カプセルの側壁を検知する光源および色センサを有する１回量カプセルの配置の概略を説明する図である。特に、（ａ）は、部分側面図、（ｂ）は、３次元の部分図を示す。

Claims (20)

1. １回量カプセル（１）を用いて飲料を調製するようになっており、特に、ホットコーヒー飲料を作るようになっており、加圧水装置、１回量カプセル（１）を収容するようになっているカップホルダー、および、制御手段を有する飲料機械と、
   それぞれが飲料物質を含む少なくとも２種類の異なる１回量カプセル（１）とを備えるシステムであって、
   異なる種類の１回量カプセル（１）は、互いに異なる色コードを備え、
   前記飲料機械は、カプセルホルダーに挿入される、または、挿入された１回量カプセル（１）の色コードを検知し、前記制御手段において、前記飲料機械を操作するために、この色コードと関連付けられたプログラムを選択するようになっている色識別装置（１０；２０）を有することを特徴とするシステム。
2. 前記色識別装置（１０；２０）は、色センサ（１２；２２）を有することを特徴とする請求項１に記載のシステム。
3. 前記色識別装置（１０；２０）は、前記色センサ（１２；２２）から独立した光源（１４；２４）を有することを特徴とする請求項２に記載のシステム。
4. 前記色識別装置は、前記色センサに組み込まれた光源を有することを特徴とする請求項２または３に記載のシステム。
5. 前記制御手段は、前記色コードを用いて選択した前記プログラムに従って、飲料調製プロセスの間、水圧、水温、水量、水の貫流速度の一覧に含まれる変数のうちの少なくともひとつを制御するようになっている、請求項１乃至４のいずれか１項に記載のシステム。
6. 前記制御手段は、前記飲料調製プロセスの第１のステップを、第１の１回量カプセル（１）の色コードを用いて選択した前記プログラムに従って実行し、前記第１の１回量カプセル（１）の後に、前記カプセルホルダーに収容されている第２の１回量カプセル（１）の色コードに従って、前記飲料調製プロセスの第２のステップを実行するようになっていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１項に記載のシステム。
7. 前記異なる種類の１回量カプセルは、それぞれ配送時の状態では全ての面が閉じられており、カプセル底（２）および側壁（３）を有するカプセルボディと、前記カプセルボディに固定されたカプセルカバー（６）とを含むことを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載のシステム。
8. 前記異なる種類の前記１回量カプセル（１）において、前記カプセルボディはそれぞれその上端に、前記カプセルカバー（６）を固定する環状でかつ外側に突出したフランジ（４）を有することを特徴とする請求項７に記載のシステム。
9. 前記異なる種類の１回量カプセル（１）の前記色コードは、それぞれ前記カプセルボディ（２、３、４）上に異なる色を有することを特徴とする請求項７または８に記載のシステム。
10. 前記異なる種類の１回量カプセル（１）の前記色コードは、それぞれ前記カプセルボディ（６）上に異なる色および／または異なる色コードを有することを特徴とする請求項７乃至９のいずれか１項に記載のシステム。
11. 前記カプセル底（２）は、所定の弱くなった部分を有することを特徴とする請求項７乃至１０のいずれか１項に記載のシステム。
12. 前記カプセルホルダーは相対的に移動可能な２つの穴あけ手段と連動しており、前記１回量カプセル（１）が前記カプセルホルダーに挿入されると、または、挿入されていると、前記カプセルカバー（６）および前記カプセル底（２）に穴を開けるようになっており、その結果、水を前記カプセルカバー（６）を通して前記カプセルボディ内部に出すことができ、飲料を前記カプセル底（２）を通して前記カプセルボディの外に出すことができることを特徴とする請求項７乃至１１のいずれか１項に記載のシステム。
13. 前記カプセルホルダーは、前記飲料機械の他の部分から取り外すことができる１回量カプセル保持装置を有し、前記飲料機械は、前記１回量カプセル保持装置を収容するようになっている移動可能な保持装置を有することが好ましく、それによって、前記１回量カプセルの保持装置が、静止した受面に向かって動き、また前記受面から遠ざかって動くことができることを特徴とする請求項１乃至１２のいずれか１項に記載のシステム。
14. 少なくとも１種類の１回量カプセル（１）は、分配装置を飲料物質の上方、および／または、スクリーニング装置を飲料物質の下方に含むことを特徴とする請求項１乃至１３のいずれか１項に記載のシステム。
15. 前記少なくとも１種類の１回量カプセル（１）の前記飲料物質は、粒子状かつ水で抽出可能な飲料物質、挽いたコーヒー、フィルタコーヒー用の挽いたコーヒー、カフェクレマ（ｃａｆｅ ｃｒｅｍａ）用の挽いたコーヒー、エスプレッソ用の挽いたコーヒー、カフェイン抜きの挽いたコーヒー、インスタントコーヒー、紅茶、ミルクパウダー、ココアパウダー、インスタントスープ、砂糖、甘味料、液体ミルク、液体濃縮ミルク、果物濃縮物からなるリストから選ばれた物質の少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項１乃至１４のいずれか１項に記載のシステム。
16. １回量カプセル（１）を用いて飲料を調製するようになっており、特に、ホットコーヒーを作るようになっており、加圧水装置、１回量カプセル（１）を収容するようになっているカプセルホルダー、および、制御手段を有する飲料機械であって、色コードが設けられ、前記カプセルホルダーに挿入される、または、挿入されている前記１回量カプセル（１）の前記色コードを検知し、前記制御手段において、前記飲料機械を操作するために、前記色コードと関連付けられたプログラムを選択するようになっている色識別装置（１０；２０）を有することを特徴とする飲料機械。
17. 請求項２乃至６、１２、および１３に明確に特定される特徴のうちの少なくともひとつを特徴とする請求項１６に記載の飲料機械。
18. 飲料を調製する方法であって、
    色コードを備え、飲料物質を含む１回量カプセル（１）を、加圧水装置および制御手段を有する飲料機械のカプセルホルダーに挿入するステップと、
    前記飲料機械の色識別装置（１０；２０）を用いて前記色コードを検知するステップと、
    前記飲料機械を操作するために、この色コードと関連付けられたプログラムを選択するステップと、
    前記選択したプログラムに従って、前記制御手段を用いて前記飲料機械を操作するステップとを有する方法。
19. 前記制御手段は、前記色コードを用いて選択した前記プログラムに従って、飲料調製プロセスの間、水圧、水温、水量、水の貫流速度の一覧に含まれる変数のうちの少なくともひとつを制御することを特徴とする請求項１８に記載の方法。
20. 前記飲料調製プロセスの第１のステップを、第１の１回量カプセル（１）の色コードを用いて選択した前記プログラムに従って最初に実行し、前記第１の１回量カプセル（１）の後に、前記カプセルホルダーに収容されている第２の１回量カプセル（１）の色コードに従って、前記飲料調製プロセスの第２のステップを実行することを特徴とする請求項１８または１９に記載の方法。

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