JP2008240693A - 消音器付き吸気ダクト及びその製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Mori
浩之 森
Miho Osaka
美保 大坂
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Abstract

【課題】結合構造が簡素で、かつ複雑な組み付け工程が不要で、しかも消音器近傍から音漏れするおそれの少ない消音器付き吸気ダクトを提供する。
【解決手段】この消音器付き吸気ダクトは、吸気ダクトの一般部としての第1端部11及び第2端部12間に消音器部13が接続されてなるダクト本体1と、消音器部13の大径筒部13cの内側に配設されたインナーダクト2とからなる。インナーダクト2が消音器部13の大径筒部13cの内側に配設されることで、インナーダクト2と大径筒部13cとの間に消音室3が形成され、消音室3とダクト内部4とを連通する連通部5が形成されている。消音室3を区画する壁部に溶着接合部が存在しないので音漏れの心配がない。
【選択図】図1

Description

本発明は消音器付き吸気ダクト及びその製造方法に関し、詳しくは車両等の内燃機関に接続される吸気ダクトであって、吸気ダクト内のエア流路に発生し又は伝播する騒音を消すための消音器を有する消音器付き吸気ダクト及びその製造方法に関する。
自動車等の内燃機関に接続される吸気ダクトとして、吸気ダクト内のエア流路に発生し又は伝播する騒音を消すための消音器(レゾネータ)付きのものが知られている。
このような消音器付き吸気ダクトとして、例えば図6に示されるように、両端にある一般部としての第1端部71及び第2端部72と、これら一般部よりも大径の第1消音器部73a及び第2消音器部74aを有する第1中間部73及び第2中間部74とが一体的に形成されたものがある。
この消音器付き吸気ダクトでは、エアクリーナやスロットルボデーとの締結部位となる第1端部71及び第2端部72が、組み付け性や気密性を確保するために軟質樹脂(CRやTPO等)よりなる。一方、第1消音器部73a及び第2消音器部74aでは壁面からの放射音を抑えることが必要であるため、第1中間部73及び第2中間部74が硬質樹脂(PPやPA等)よりなる。そして、これら第1端部71、第2端部72、第1中間部73及び第2中間部74の4部品がそれぞれ溶着により一体的に接合されている。
また、図7に示されるように、合成ゴムよりなる一般部としての第1端部81及び第2端部82と、硬質樹脂よりなり第1消音器部83a及び第2消音器部84aを有する第1中間部83及び第2中間部84とからなるものがある。この吸音器付き吸気ダクトでは、第1中間部83と第2中間部84とが溶着により一体的に接合されるとともに、第1端部81と第1中間部83とが第1クランプ85により締結され、第2端部82と第2中間部84とが第2クランプ86により締結されている。
さらに、図8に示されるように、一般部としての第1端部91及び第2端部92と、消音室93を形成するためのインナー部94及びアウター部95とからなるものもある(例えば、特許文献1参照)。この吸音器付き吸気ダクトでは、インナー部94の外周面にアウター部95の結合部95aが周状に緊縛されるとともに、第1端部91及び第2端部92とインナー部94の両端部とが第1クランプ96及び第2クランプ97により締結されている。
特許第3487031号公報
しかし、図6、図7に示された前記従来の消音器付き吸気ダクトでは、いずれも消音室を区画する壁部に2部品の溶着接合部が存在することから、この溶着接合部からの音漏れを確実に防ぐべく、溶着接合部においてシール性を確保するための厳密な管理が必要となる。
また、図8に示された前記従来の消音器付き吸気ダクトでは、インナー部94の外周面にアウター部95の結合部95aが周状に緊縛されているだけなので、この結合部95aから音漏れがする。この結合部95aからの音漏れを防ぐには、例えば結合部95aにおいて複雑形状を施して接合強度やシール性を確保しなければならない。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、結合構造が簡素で、かつ複雑な組み付け工程が不要で、しかも消音器近傍から音漏れするおそれの少ない消音器付き吸気ダクトを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の消音器付き吸気ダクトは、吸気ダクトの一般部にそれぞれの軸方向外端が接続された一対の小径筒部と、各該小径筒部の軸方向内端にそれぞれの軸方向外端が連設され該小径筒部よりも大径の一対の中径筒部と、各該中径筒部の軸方向内端に軸方向外端がそれぞれ連設され該中径筒部よりも大径の大径筒部とを有する消音器部と、軸方向両端部のうちの少なくとも一方が前記中径筒部に保持されて前記大径筒部との間に消音室を形成し、該消音室とダクト内部とを連通する連通部を形成するインナーダクトと、を備えていることを特徴とするものである。
この消音器付き吸気ダクトは、吸気ダクトの一般部に消音器部の小径筒部が接続されている。そして、この消音器部の中径筒部にインナーダクトが保持されている。すなわち、消音器部の内側にインナーダクトが配設されることで、消音器部の大径筒部とインナーダクトとの間に消音室が形成されている。このため、消音室を区画する壁部に溶着接合部が存在しない。したがって、音漏れ防止のための厳密な隙間管理は不要で、溶着接合部からの音漏れの心配がない。よって、音漏れ防止対策として結合構造を複雑にする必要がなく、また、複雑な組み付け工程も不要である。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記インナーダクトの軸方向両端部の双方が両前記中径筒部に保持され、前記連通部は、該インナーダクトに予め形成されたスリット部よりなることが好ましい。
インナーダクトの軸方向両端部の双方が両中径筒部に保持されていれば、消音器部に対するインナーダクトの保持をより確実なものとすることができる。また、インナーダクトに予めスリット部を形成することにより、消音室とダクト内部とを連通する連通部を容易に形成することができる。
また、前記インナーダクトの軸方向両端部の双方が両前記中径筒部に保持されている場合は、インナーダクトの軸方向両端面の双方が両前記小径筒部の軸方向内端面に当接していることが好ましい。インナーダクトの軸方向両端面の双方が両小径筒部の軸方向内端面に当接していれば、消音器部に対してインナーダクトを軸方向に規制しつつ確実に保持させることができる。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記インナーダクトの軸方向一端部が一方の前記中径筒部に保持され、前記連通部は、該インナーダクトの軸方向他端部の軸方向外端と、他方の前記中径筒部の軸方向内端との間に形成された隙間部よりなることが好ましい。
このようにインナーダクトの軸方向外端と中径筒部の軸方向内端との間の隙間部により連通部が形成されるものであれば、消音器部の中径筒部に対して所定長さのインナーダクトの軸方向一端部を保持させることにより、所定の大きさの連通部を容易に形成することができる。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記インナーダクトの内径と、前記小径筒部の内径とが略同一であることが好ましい。
インナーダクトの内径と消音器部の小径筒部の内径とが略同一であれば、ダクト内のエア流路を流れるエアの流れがスムーズとなる。このため、吸気ダクト内のエア流路に発生する乱流に起因する圧力損失を抑えるのに有利となる。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記インナーダクトは、該インナーダクトの外面から遠心方向に一体に突出して前記大径筒部の内面に当接する補強壁部を有することが好ましい。
消音器部を例えば三次元ブロー成形により成形する場合、消音器部のうち特に大径筒部が薄肉になり易い。大径筒部の壁が薄肉になると、剛性の低い薄肉壁部の脈動により騒音が発生するおそれがある。この点、大径筒部の内面に当接する補強壁部があれば、大径筒部の剛性が増大するので、脈動による騒音の発生を抑えることができる。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記一般部が軟質樹脂よりなり、前記消音器部が該軟質樹脂より硬い硬質樹脂よりなることが好ましい。
一般部が軟質樹脂よりなるものであれば、エアクリーナやスロットルボデーとの締結部位において、組み付け性や気密性を確保するのが容易となる。また、消音器部が硬質樹脂よりなるものであれば、消音器部の壁面からの放射音をより確実に抑えることができる。
本発明の消音器付き吸気ダクトにおいて、前記一般部と前記消音器部とが3次元ブロー成形により一体成形されてなるダクト本体を備えていることが好ましい。
ダクト本体を3次元ブロー成形することにより、吸気ダクトの一般部と消音器部とを容易に一体成形することができる。また、一般部と消音器部とで材料を異ならせることも容易となる。
上記課題を解決する本発明の消音器付き吸気ダクトの製造法は、吸気ダクトの一般部と、該一般部と3次元ブロー成形により一体成形され、該一般部よりも大径の大径筒部をもつ消音器部と、を有するダクト本体と、前記大径筒部の内側に配設されて該大径筒部との間に消音室を形成し、該消音室とダクト内部とを連通する連通部を形成するインナーダクトと、を備えた消音器付き吸気ダクトの製造方法であって、前記インナーダクトを3次元ブロー成形用の型内に配置するとともに、該インナーダクトと該型との間にダクト本体成形用のパリソンを挿入、配置する配置工程と、前記型を型締めする型締め工程と、前記パリソン内に空気を吹き込んで前記ダクト本体を3次元ブロー成形するとともに、前記消音器部に前記インナーダクトを保持させるブロー工程と、を備えていることを特徴とするものである。
この消音器付き吸気ダクトの製造方法における配置工程では、予め準備しておいた所定形状のインナーダクトを3次元ブロー成形用の型内に配置する。この際、インナーダクトをマンドレル等で保持することが好ましい。また、この配置工程では、インナーダクトと型との間にダクト本体成形用のパリソンを挿入、配置する。そして、型締め工程で型を型締めした後、ブロー工程を実施する。このブロー工程では、パリソン内に空気を吹き込んでダクト本体を3次元ブロー成形するとともに、消音器部にインナーダクトを保持させる。これにより、消音器部と一般部とが一体成形されたダクト本体を3次元ブロー成形により形成することができる。また、消音器部の内側にインナーダクトが配設されて一体的に保持され、インナーダクトと消音器部の大径部との間に消音室が形成されるとともに、消音室とダクト内部とを連通する連通部が形成された消音器付き吸気ダクトを得ることができる。
したがって、本発明の消音器付き吸気ダクトの製造方法によれば、吸気ダクトの一般部と消音器部とが一体成形されたダクト本体の内側にインナーダクトが配設された消音器付き吸気ダクトを容易に得ることができる。この消音器付き吸気ダクトでは、消音室を区画する壁部に溶着接合部が存在しないので、音漏れ防止のための厳密な隙間管理は不要で、溶着接合部からの音漏れの心配がない。よって、音漏れ防止対策として結合構造を複雑にする必要がなく、また、複雑な組み付け工程も不要である。
したがって、本発明によれば、結合構造が簡素で、かつ複雑な組み付け工程が不要で、しかも消音器近傍から音漏れするおそれの少ない消音器付き吸気ダクトを提供することが可能となる。
以下、本発明の消音器付き吸気ダクトについての実施形態を具体的に説明する。
(実施形態1)
図1に示される本実施形態の消音器付き吸気ダクトは、ダクト本体1と、このダクト本体1の内部に一体的に配設されたインナーダクト2との2部品により構成されている。
ダクト本体1は、吸気ダクトの一般部としての第1端部11及び第2端部12と、これら第1端部11及び第2端部12よりも大径の消音器部13とを有している。そして、一般部としての第1端部11及び第2端部12は軟質樹脂よりなり、消音器部13はこの軟質樹脂よりも硬い硬質樹脂よりなる。
ここに、前記軟質樹脂及び前記硬質樹脂の材料としては特に限定されない。軟質樹脂として、例えばTPO(熱可塑性ポリオレフィン)やTEEE(ポリエステルエラストマー)を採用することができる。また、硬質樹脂として、例えばPP(ポリプロピレン)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)を採用することができる。
そして、このダクト本体1は、一般部としての第1端部11及び第2端部12と、消音器部13とが多層3次元ブロー成形により一体成形されてなるものである。
第1端部11はエアクリーナに締結される第1締結端部11aを有している。また、第2端部12はスロットルボデーに締結される第2締結端部12aと、振動吸収用の蛇腹部12bとを有している。
消音器部13は、軸方向両端にある一対の小径筒部13a、13aと、各小径筒部13a、13aのそれぞれ軸方向内側にある一対の中径筒部13b、13bと、両中径筒部13b、13b間にある大径筒部13cとを有している。
一方(図1の左側)の小径筒部13aの軸方向外端と、図1の左側の第1端部11の軸方向内端とは、一体成形により端面同士が接続されている。同様に、他方(図1の右側)の小径筒部13aの軸方向外端と、図1の右側の第2端部12の軸方向内端とは、一体成形により端面同士が接続されている。この小径筒部13a、13aの内径は、吸気ダクトの一般部としての第1端部11及び第2端部12の内径と同等である。
そして、各小径筒部13a、13aの軸方向内端と、各中径筒部13b、13bの軸方向外端とは、第1環状縦壁部13d、13dを介して、一体成形により連設されている。また、各中径筒部13b、13bの軸方向内端と、大径筒部13cの軸方向外端とは、第2環状縦壁部13e、13eを介して、一体成形により連設されている。
インナーダクト2は、小径筒部13a、13a、第1端部11及び第2端部12の内径と同等の内径を有し、かつ、中径筒部13b、13bの内径と同等の外径を有する円筒状を呈している。また、インナーダクト2の軸方向中央部には、周方向に延びる複数のスリット部21が形成されている。なお、スリット部21の数や大きさは適宜設定可能である。
このインナーダクト2は、硬質樹脂よりなり、射出成形により予め所定形状に成形されたものである。この硬質樹脂の材料としては特に限定されず、例えばPP(ポリプロピレン)やPA(ポリアミド)を採用することができる。また、インナーダクト2の成形方法は特に限定されず、ブロー成形によって成形してもよい。なお、インナーダクト2の材料として金属を採用してもよい。
そして、インナーダクト2は、ダクト本体1の消音器部13の内側に配設されている。詳しくは、インナーダクト2の軸方向両端部の双方の外周面が両中径筒部13b、13bの内周面に当接、保持されている。これにより、インナーダクト2の内周面と、小径筒部13a、13a、第1端部11及び第2端部12の内周面とが面一状態とされている。また、インナーダクト2の軸方向両端面の双方が両小径筒部13a、13aの軸方向内端面に当接している。これにより、インナーダクト2は消音器部13に対する軸方向移動が規制されている。そして、インナーダクト2とダクト本体1の消音器部13の大径筒部13cとの間に消音室3が形成されるとともに、消音室13とダクト内部4とを連通する連通部5が形成されている。
この消音器付き吸気ダクトは、例えば以下のようにして製造することができる。まず、射出成形又はブロー成形により、所定形状のインナーダクト2を予め成形しておく。そして、図2に示されるように、インナーダクト2をマンドレル31で保持した状態で、このインナーダクト2を多層3次元ブロー成形用の分割金型32、33間に配置する。この状態で、分割金型32、33とインナーダクト2との間に所定材料よりなるダクト本体成形用のパリソン34を挿入して配置する。そして、分割金型32、33を型締め後、パリソン34内に空気を吹き込んで3次元ブロー成形する。これにより、第1端部11、消音器部13及び第2端部12よりなるダクト本体1を所定形状に一体成形するとともに、このダクト本体1内の所定位置(消音器部13の両中径部13b、13bの内周面)にインナーダクト2を一体的に保持させる。こうして、消音器付き吸気ダクトを完成する。
この消音器付き吸気ダクトは、一般部としての第1端部11及び第2端部12と消音器部13とが一体成形されたダクト本体1の消音器部13の内側にインナーダクト2が配設されることで、消音器部13の大径部13cとインナーダクト2との間に消音室3が形成されている。このため、消音室3を区画する壁部に溶着接合部が存在しない。したがって、音漏れ防止のための厳密な隙間管理が不要になるとともに、溶着接合部からの音漏れの心配がない。
また、この消音器付き吸気ダクトは、インナーダクト2の軸方向両端部の双方の外周面が両中径筒部13b、13bの内周面に当接、保持されているので、消音器部13に対するインナーダクト2の保持がより確実なものとなっている。加えて、インナーダクト2の軸方向両端面の双方が両小径筒部13a、13aの軸方向内端面に当接しているので、消音器部13に対するインナーダクト2の軸方向移動が規制されている。このため、消音器部13内でのインナーダクト2のガタツキを確実に規制することができる。
さらに、この消音器付き吸気ダクトでは、インナーダクト2に予めスリット部21が形成されているので、消音室3とダクト内部4とを連通する連通部5を容易に形成することができる。
加えて、この消音器付き吸気ダクトでは、インナーダクト2の内径と、小径筒部13a、13a、第1端部11及び第2端部12の内径とが同等とされ、かつインナーダクト2、小径筒部13a、13a、第1端部11及び第2端部12の内周面が面一状態とされている。このため、ダクト内部4のエア流路を流れるエアの流れがスムーズとなる。したがって、ダクト内部4のエア流路に発生する乱流に起因する圧力損失を抑えるのに有利となる。
また、この消音器付き吸気ダクトでは、ダクト本体1が多層3次元ブロー成形により一体成形されているので、ダクト本体1を構成する一般部としての第1端部11及び第2端部12と消音器部13とを容易に一体成形することができる。そして、ダクト本体1を多層3次元ブロー成形すると同時に、このダクト本体1の中径筒部13bにインナーダクト2を保持させているので、結合構造が簡素で、かつ複雑な組み付け工程も不要である。
さらに、一般部としての第1端部11及び第2端部12が軟質樹脂よりなるので、第1締結部11a及び第2締結部12aにおいて、組み付け性や気密性を確保するのが容易になるとともに、蛇腹部12bにおいて防振性能を効果的に確保することができる。一方、消音器部13が硬質樹脂よりなるので、消音器部13の壁面からの放射音をより確実に抑えることができる。
(実施形態2)
図3に示される本実施形態の消音器付き吸気ダクトでは、前記スリット21の代わりに隙間部により前記連通部5が形成されている。
すなわち、この消音器付き吸気ダクトにおけるインナーダクト2は、前記実施形態1におけるインナーダクト2よりも軸方向長さが所定量短い円筒状を呈している。そして、インナーダクト2の軸方向一端部のみが消音器部13の一方(図3の左側)の中径筒部13bに保持されている。詳しくは、この中径筒部13の内周面のほぼ全体に、インナーダクト2の軸方向一端部の外周面が当接して、保持されている。これにより、インナーダクト2の軸方向他端部側の軸方向外端と、消音器部13の他方(図3の右側)の中径筒部13bの軸方向内端との間に隙間部22が形成されており、この隙間部22により、消音室3とダクト内部4とを連通する連通部5が形成されている。
したがって、この消音器付き吸気ダクトでは、ダクト本体1の消音器部13の中径筒部13bに対して所定長さのインナーダクト2の軸方向一端部を保持させることにより、所定の大きさの連通部5を容易に形成することができる。
その他の構成及び作用効果は前記実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図4に示される本実施形態の消音器付き吸気ダクトにおけるインナーダクト2は、インナーダクト2の軸方向一端側の外周面から遠心方向に一体に突出する環状の補強壁部23を有している。
この補強壁部23は、一体成形された縦壁部23aと横壁部23bとを有している。補強壁部23の縦壁部23aが消音器部13の第2環状縦壁部13eの内面に当接し、補強壁部23の横壁部23bが消音器部13の大径部13cの内面に当接している。
この消音器付き吸気ダクトでは、ダクト本体1を三次元ブロー成形する際に薄肉になりやすい大径筒部13c及び第2環状縦壁部13eが補強壁部23により補強されているので、消音器部13の壁部が脈動することにより発生する騒音を抑えることができる。
その他の構成及び作用効果は前記実施形態1と同様である。
(実施形態4)
図5に示される本実施形態の消音器付き吸気ダクトは、前記実施形態1の消音器付き吸気ダクトにおけるタクト本体1において、吸気ダクトの一般部としての第1端部11及び第2端部12と、消音器部13とを、別体に成形したものである。
すなわち、この消音器付き吸気ダクトにおけるダクト本体1は、軟質樹脂よりなり第1端部11及び第2端部12と硬質樹脂よりなる消音器部13とをそれぞれ別々に成形した後、第1端部11及び第2端部12と消音器部13とを締結したものである。第1端部11及び第2端部12並びに消音器部13の成形方法は特に限定されず、射出成形や3次元ブロー成形等を利用することができる。
ダクト本体1の軸方向一端側に配置される一方(図5の左側)の第1端部11は、軸方向内端側に大径端部11cを有している。この大径端部11cは消音器部13の一方(図5の左側)の小径筒部13aの外周面のほぼ全体に被覆されている。そして、大径端部11cの外周面にクランプやバンド等の締結具14が締結されている。また、ダクト本体1の軸方向他端側に配置される他方(図5の右側)の第2端部12は、軸方向内端側に大径端部12cを有している。この大径端部12cは消音器部13の他方(図5の右側)の小径筒部13aの外周面のほぼ全体に被覆されている。そして、大径端部12cの外周面にクランプやバンド等の締結具14が締結されている。
この消音器付き吸気ダクトは、例えば以下のようにして製造することができる。まず、射出成形又はブロー成形により、所定形状のインナーダクト2と、所定形状の第1端部11及び第2端部12とを予め成形しておく。そして、インナーダクト2をマンドレルで保持した状態で、このインナーダクト2を3次元ブロー成形用の分割金型間に配置する。この状態で、分割金型とインナーダクト2との間に所定材料よりなる消音器部成形用のパリソンを挿入して配置する。そして、分割金型を型締め後、パリソン内に空気を吹き込んで3次元ブロー成形する。これにより、消音器部13を所定形状に一体成形するとともに、この消音器部13内の所定位置(消音器部13の両中径部13b、13bの内周面)にインナーダクト2を一体的に保持させる。その後、消音器部13の小径筒部13a、13aに第1端部11の大径端部11c及び第2端部12の大径端部12cを被せ、大径端部11c及び12cの外周面に締結具14を締結する。こうして、消音器付き吸気ダクトを完成する。
その他の構成は、前記実施形態1と同様である。したがって、この消音器付き吸気ダクトは、基本的には前記実施形態1のものと同様の作用効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る消音器付き吸気ダクトの全体構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る消音器付き吸気ダクトの製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施形態2に係る消音器付き吸気ダクトの構成を示す部分断面図である。 本発明の実施形態3に係る消音器付き吸気ダクトの構成を示す部分断面図である。 本発明の実施形態4に係る消音器付き吸気ダクトの構成を示す部分断面図である。 従来の消音器付き吸気ダクトの構成を示す断面図である。 他の従来の消音器付き吸気ダクトの構成を示す断面図である。 さらに他の従来の消音器付き吸気ダクトの構成を示す断面図である。
符号の説明
1…ダクト本体 2…インナーダクト
3…消音室 4…ダクト内部
5…連通部 11…第1端部(一般部)
12…第2端部(一般部) 13…消音器部
13a…小径筒部 13b…中径筒部
13c…大径筒部 21…スリット
22…隙間部

Claims (9)

  1. 吸気ダクトの一般部にそれぞれの軸方向外端が接続された一対の小径筒部と、各該小径筒部の軸方向内端にそれぞれの軸方向外端が連設され該小径筒部よりも大径の一対の中径筒部と、各該中径筒部の軸方向内端に軸方向外端がそれぞれ連設され該中径筒部よりも大径の大径筒部とを有する消音器部と、
    軸方向両端部のうちの少なくとも一方が前記中径筒部に保持されて前記大径筒部との間に消音室を形成し、該消音室とダクト内部とを連通する連通部を形成するインナーダクトと、を備えていることを特徴とする消音器付き吸気ダクト。
  2. 前記インナーダクトの軸方向両端部の双方が両前記中径筒部に保持され、前記連通部は、該インナーダクトに予め形成されたスリット部よりなる請求項1に記載の消音器付き吸気ダクト。
  3. 前記インナーダクトの軸方向両端面の双方が両前記小径筒部の軸方向内端面に当接している請求項2に記載の消音器付き吸気ダクト。
  4. 前記インナーダクトの軸方向一端部が一方の前記中径筒部に保持され、前記連通部は、該インナーダクトの軸方向他端部の軸方向外端と、他方の前記中径筒部の軸方向内端との間に形成された隙間部よりなる請求項1に記載の消音器付き吸気ダクト。
  5. 前記インナーダクトの内径と、前記小径筒部の内径とが略同一である請求項1乃至4のいずれか一つに記載の消音器付き吸気ダクト。
  6. 前記インナーダクトは、該インナーダクトの外面から遠心方向に一体に突出して前記大径筒部の内面に当接する補強壁部を有する請求項1乃至5のいずれか一つに記載の消音器付き吸気ダクト。
  7. 前記一般部が軟質樹脂よりなり、前記消音器部が該軟質樹脂より硬い硬質樹脂よりなる請求項1乃至6のいずれか一つに記載の消音器付き吸気ダクト。
  8. 前記一般部と前記消音器部とが3次元ブロー成形により一体成形されてなるダクト本体を備えている請求項1乃至7のいずれか一つに記載の消音器付き吸気ダクト。
  9. 吸気ダクトの一般部と、該一般部と3次元ブロー成形により一体成形され、該一般部よりも大径の大径筒部をもつ消音器部と、を有するダクト本体と、
    前記大径筒部の内側に配設されて該大径筒部との間に消音室を形成し、該消音室とダクト内部とを連通する連通部を形成するインナーダクトと、を備えた消音器付き吸気ダクトの製造方法であって、
    前記インナーダクトを3次元ブロー成形用の型内に配置するとともに、該インナーダクトと該型との間にダクト本体成形用のパリソンを挿入、配置する配置工程と、
    前記型を型締めする型締め工程と、
    前記パリソン内に空気を吹き込んで前記ダクト本体を3次元ブロー成形するとともに、前記消音器部に前記インナーダクトを保持させるブロー工程と、を備えていることを特徴とする消音器付き吸気ダクトの製造方法。
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JP2018123757A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 ダイキョーニシカワ株式会社 吸気ダクト

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