JP2009074509A - インテークマニホールド - Google Patents
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Abstract
【課題】インテークマニホールドを樹脂化する場合に、耐熱性がそれほど要求されない部位を耐熱性の低い安価な樹脂材で構成しながら、各部材を強固に一体化できるようにする。
【解決手段】サージタンク部は、吸気取入口11と、サージタンク部内に連通する出口筒部22と、エンジンに取り付けられる取付部15とを有している。取付部15には、エンジンの吸気通路に接続される接続筒部35が形成されている。吸気管部4は、サージタンク部を構成する樹脂材よりも耐熱性の低い樹脂材で構成されている。吸気管部4の上流側には、出口筒部22に接続される上流側接続部41が形成されている。吸気管部4の下流側には、接続筒部35に接続される下流側接続部42が形成されている。出口筒部22と上流側接続部41との一方が他方に圧入された状態で接続され、接続筒部35と下流側筒部42との一方が他方に圧入された状態で接続されている。
【選択図】図4
【解決手段】サージタンク部は、吸気取入口11と、サージタンク部内に連通する出口筒部22と、エンジンに取り付けられる取付部15とを有している。取付部15には、エンジンの吸気通路に接続される接続筒部35が形成されている。吸気管部4は、サージタンク部を構成する樹脂材よりも耐熱性の低い樹脂材で構成されている。吸気管部4の上流側には、出口筒部22に接続される上流側接続部41が形成されている。吸気管部4の下流側には、接続筒部35に接続される下流側接続部42が形成されている。出口筒部22と上流側接続部41との一方が他方に圧入された状態で接続され、接続筒部35と下流側筒部42との一方が他方に圧入された状態で接続されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、エンジンの気筒に吸気を供給するためのインテークマニホールドに関する。
従来より、この種のインテークマニホールドとして、樹脂材を成形してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のインテークマニホールドは、エンジンの気筒にそれぞれ接続される複数の吸気管部と、吸気管部の上流端部が接続されるサージタンク部とを備えている。吸気管部の下流端部は、エンジンに取り付けられた状態で、エンジンの吸気通路に接続され、サージタンク部に取り入れられた吸気が吸気管部を通ってエンジンの吸気通路に吸入されるようになっている。
このインテークマニホールドのサージタンク部及び吸気管部の一部は、2つの半割状の部材で構成され、さらに、吸気管部の残りの部分はサージタンク部とは別の半割状の部材で構成されている。これら各部材は、成形後に振動溶着等の溶着法によって互いに接合されて一体化するようになっている。
特開2004−251176号公報
ところが、特許文献1のインテークマニホールドでは、吸気管部の下流端部が、エンジンに取り付けられるようになっているため、吸気管部の下流端部にはエンジンの熱が直接伝わることになる。従って、吸気管部の少なくとも下流端部を形成する樹脂材は、エンジンの熱に十分に耐え得ることのできる耐熱性が必要であるが、そのような耐熱性の高い樹脂材は高価である。
また、特許文献1のような樹脂製のインテークマニホールドを製造する際には、成形型の型抜きの関係上、複数の部材に分割して成形した後、互いに溶着して一体化する必要がある。このようにする場合には、各部材の材質が互いに異なると溶着強度が十分に確保できないので、エンジンから離れた熱影響の小さい部位も、エンジンに取り付けられる部位と同じ耐熱性の高い樹脂材で成形しなければならない。つまり、インテークマニホールド全体を高価な樹脂材で成形することになって、コスト高を招く。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂製の複数の部材を組み合わせてインテークマニホールドを構成する場合に、耐熱性がそれほど要求されない部位を耐熱性の低い安価な樹脂材で構成しながら、各部材を強固に一体化できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、樹脂製サージタンク部と、該サージタンク部とは別体に形成され、該サージタンク部に接続される樹脂製吸気管部とを備えたインテークマニホールドであって、上記サージタンク部は、該サージタンク部内へ吸気を取り入れるための吸気取入口と、該サージタンク部内に連通する出口筒部と、エンジンに取り付けられる取付部とを有し、該取付部には、上記エンジンの吸気通路に接続される接続筒部が形成され、上記吸気管部は、上記サージタンク部を構成する樹脂材よりも耐熱性の低い樹脂材を成形してなり、該吸気管部の上流側には、上記出口筒部に接続される上流側接続部が形成され、下流側には、上記接続筒部に接続される下流側接続部が形成され、上記出口筒部と上記上流側接続部との一方が他方に圧入された状態で接続され、上記接続筒部と上記下流側筒部との一方が他方に圧入された状態で接続されている構成とする。
第2の発明では、第1の発明において、サージタンク部は、出口筒部を有する第1分割体と、取付部を有する第2分割体とに分割され、上記第1分割体と上記第2分割体とは溶着されている構成とする。
第3の発明では、第1または2の発明において、吸気管部の上流側接続部と下流側接続部との間には、蛇腹形状をなす蛇腹部が形成されている構成とする。
第4の発明では、第1から3のいずれか1つの発明において、出口筒部が上流側接続部に圧入され、上記出口筒部の外周面と上流側接続部の内周面との一方には、凸部が形成され、他方には、該凸部に嵌合する凹部が形成されている構成とする。
第5の発明では、第1から4のいずれか1つの発明において、接続筒部が下流側接続部に圧入され、上記接続筒部の外周面と下流側接続部の内周面との一方には、凸部が形成され、他方には、該凸部に嵌合する凹部が形成されている構成とする。
第1の発明によれば、高い耐熱性が要求されるエンジンへの取付部を有するサージタンク部と、そのサージタンク部の出口筒部及び接続筒部に接続される吸気管部とを別体にし、吸気管部をサージタンク部よりも耐熱性の低い樹脂材で構成したので、吸気管部の材料費を低減でき、ひいては、インテークマニホールドの低コスト化を図ることができる。さらに、サージタンク部の出口筒部と吸気管部の上流側接続部とを圧入構造によって接続し、サージタンク部の接続筒部と吸気管部の下流側接続部とを圧入構造によって接続するようにしたので、吸気管部をサージタンク部に対し気密にかつ強固に固定して一体化することができる。
第2の発明によれば、サージタンク部を第1分割体と第2分割体とに分割することで、容易に製造することができる。この場合に、サージタンク部の第1分割体と、第2分割体とを溶着した状態で、出口筒部と接続筒部との相対位置が公差範囲内で若干ずれている場合に、吸気管部が耐熱性の低い樹脂材で構成されているため、吸気管部を例えば加熱によって形状修正して、吸気管部の各接続部をサージタンク部の出口筒部及び接続筒部に容易にかつ確実に接続することができる。
第3の発明によれば、吸気管部を容易に変形させて各接続部をサージタンク部の出口筒部及び接続筒部に接続することができる。
第4の発明によれば、サージタンク部の出口筒部を吸気管部の上流側接続部に圧入した状態で、一方に形成された凹部が他方に形成された凸部に嵌合するので、吸気管部の上流側接続部を出口筒部にしっかりと接続することができる。
第5の発明によれば、第4の発明と同様に、吸気管部の下流側接続部をサージタンク部の接続筒部にしっかりと接続することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るインテークマニホールド1を示す図である。このインテークマニホールド1は、直列4気筒型のエンジンに装着され、各気筒に吸気を供給するためのものである。インテークマニホールド1は、図2〜図4にも示すように、樹脂製サージタンク部2と、該サージタンク部2とは別体の4本の樹脂製吸気管部4、4、…とを備えており、サージタンク部2に吸気管部4、4、…が組み付けられている。
図1は、本発明の実施形態1に係るインテークマニホールド1を示す図である。このインテークマニホールド1は、直列4気筒型のエンジンに装着され、各気筒に吸気を供給するためのものである。インテークマニホールド1は、図2〜図4にも示すように、樹脂製サージタンク部2と、該サージタンク部2とは別体の4本の樹脂製吸気管部4、4、…とを備えており、サージタンク部2に吸気管部4、4、…が組み付けられている。
サージタンク部2は、エンジンの熱に十分に耐え得る樹脂材で構成される一方、吸気管部4、4、…は、サージタンク部2を構成する樹脂材よりも耐熱性が低く、かつ常温において比較した場合に低剛性な樹脂材で構成されている。サージタンク部2を構成する樹脂材としては、例えば、ガラス繊維が混入した樹脂材を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
サージタンク部2は、エンジンの気筒列方向(水平方向)に長く形成され、長手方向一端部(図1の左側)には、下方へ向けて湾曲形成された湾曲部10が設けられている。湾曲部10の下端部には、図5や図6に示すように、サージタンク部2内へ吸気を取り入れるための吸気取入口11が形成され、この吸気取入口11の周りには、フランジ12が形成されている。フランジ12には、スロットル弁を内蔵したスロットルボディ(図示せず)が取り付けられるようになっている。フランジ12の周縁部には、スロットルボディを締結固定するためのボルト(図示せず)が挿通する複数の挿通孔16、16、…が形成されている。これら挿通孔16、16、…には、金属製のカラー(図示せず)が嵌め込まれるようになっている。また、サージタンク部2には、エンジンに取り付けられる取付部15が設けられている。
サージタンク部2は、図1に示すように、その略上半部を構成する第1分割体20と、略下半部を構成する第2分割体30とを有し、両部材20、30が振動溶着により一体化されている。第2分割体30は、図4にも示すように、第2タンク構成部31と、取付部15と、フランジ12とが一体成形されてなるものである。第2タンク構成部31は、気筒列方向に長く、かつ、インテークマニホールド1の上方に開放した半割形状をなしている。第2タンク構成部31の周縁部には、溶着用の突条部32が全周に亘って形成されている。取付部15は、図1に示すように、第2タンク構成部31の下壁部から下方へ突出して第2タンク構成部31の長手方向に長く延びる板状とされている。取付部15は、エンジンのシリンダヘッドH(図2、3、6に仮想線で示す)の締結面に沿っている。
取付部15には、シリンダヘッドHに形成されている4つの吸気ポートの上流端部にそれぞれ連通する4つの連通孔33、33、…が取付部15の長手方向に間隔をあけて形成されている。連通孔33の周りには、シール材(図示せず)が嵌め込まれる溝15aが形成されている。また、取付部15の上縁部及び下縁部近傍には、取付部15をエンジンのシリンダヘッドHに締結固定するためのボルト(図示せず)が挿通する複数の挿通孔34、34、…が形成されている。取付部15の挿通孔34には、金属製のカラー(図示せず)がそれぞれ嵌め込まれるようになっている。
また、取付部15には、図4に示すように、各連通孔33の周縁部からシリンダヘッドH側とは反対側へ突出する接続筒部35が形成されている。接続筒部35に吸気管部4の下流側が接続されるようになっている。接続筒部35は、略円形断面を有している。接続筒部35の外周面には、径方向外方へ突出して周方向に延びる鍔部35aが形成されている。また、接続筒部35の外周面の鍔部35aよりも先端側には、径方向外方へ突出して周方向に延びる凸部35bが形成されている。さらに、接続筒部35の外周面には、凸部35bよりも先端側に、段差部35cが形成されており、この段差部35cによって接続筒部35の先端側の肉厚が基端側に比べて薄くなっている。接続筒部35の先端部には、先細となるようにテーパー面35dが形成されている。
第1分割体20は、第1タンク構成部21と、4つの出口筒部22、22、…とが一体成形されてなるものである。第1タンク構成部21は、気筒列方向に長く、かつ、下方に開放した半割形状をなしており、第2タンク構成部31の開放側を覆うように形成されている。第1タンク構成部21の周縁部には、第2タンク構成部31の突条部32に対応して突条部23が形成されている。両突条部23、32は振動溶着されるようになっている。
第1タンク構成部21の上壁部には、4つの開口部24、24、…が長手方向に間隔をあけて形成されている。これら開口部24、24、…の間隔は、接続筒部35、35、…の間隔と略同じに設定されている。出口筒部22は、第1タンク構成部21の各開口部24の周縁部からインテークマニホールド1の上方へ向かってサージタンク部2の外方へ突出している。出口筒部22の軸線と接続筒部35の軸線とは、サージタンク部2を側方から見たときに、略直交するようになっている。出口筒部22の外周面には、図9に示すように、上記接続筒部35と同様に、鍔部22aと、凸部22bと、段差部22cと、テーパー面22dとが形成されている。
4つの吸気管部4、4、…は互いに同じ形状である。各吸気管部4は、樹脂材をブロー成形してなるものであり、図8に示すように、全体としてC字に近い形状に屈曲形成されている。吸気管部4の上流端部は、出口筒部22に接続される上流側接続部41とされ、下流端部は、接続筒部35に接続される下流側接続部42とされている。吸気管部4は、図2及び図3にも示すように、上流側接続部41から略90゜屈曲して延びる第1屈曲部43と、第1屈曲部43から略90゜屈曲して延びる第2屈曲部44と、第2屈曲部44からインテークマニホールド1の下方へ真っ直ぐに延びる直線部45と、直線部45から略90゜屈曲して延びる第3屈曲部46とを有している。直線部45には、蛇腹形状の蛇腹部45aが形成されている。この蛇腹部45aにより、吸気管部4の第2屈曲部44と第3屈曲部46との間が曲がり易くなっている。尚、この吸気管部4は、ブロー成形以外にも、例えば、押し出し成形した後に曲げて得ることも可能である。
上流側接続部41は、吸気管部4の中途部よりも大径とされている。この上流側接続部41の内径は、出口筒部22の内径よりも大きく、かつ、外径よりも僅かに小さく設定されている。従って、出口筒部22が上流側接続部41に圧入されるようになっている。図9に示すように、上流側接続部41の内周面には、出口筒部22の凸部22bが嵌る凹部41aが全周に亘って形成されている。また、上流側接続部41の内周面には、凹部41aよりも下流側に段差部41bが形成されている。
下流側接続部42は、上流側接続部41と同様に吸気管部4の中途部よりも大径とされている。下流側接続部42の内径は、接続筒部35の内径よりも大きく、かつ、外径よりも僅かに小さく設定されている。従って、接続筒部35が、下流側接続部42に圧入されるようになっている。図示しないが、下流側接続部42の内周面にも、上流側接続部41と同様に、接続筒部35の凸部35bが嵌る凹部42aと、段差部42cとが形成されている。
次に、上記のように構成されたインテークマニホールド1を製造する場合について説明する。まず、樹脂材を射出成形して第1分割体20及び第2分割体30を得る。また、樹脂材をブロー成形して4つの吸気管部4、4、…を得る。その後、第1分割体20及び第2分割体30を振動溶着機(図示せず)にセットして、両部材20、30の突条部23、32を突き合わせた状態で、例えば、第2分割体30を固定して第1分割体20を振動させ、両突条部23、32を溶融させる。この状態で振動を止めると、第1分割体20の第1タンク構成部21の周縁部と、第2分割体30の第2タンク構成部31の周縁部とが溶着して第1分割体20と第2分割体30とが気密に一体化する。このとき、第1分割体20と第2分割体30とは、同じ樹脂材であるため、強固に溶着される。
しかる後、サージタンク部2に吸気管部4、4、…を組み付ける。まず、吸気管部4の上流側接続部41と下流側接続部42を加熱してから、サージタンク部2の出口筒部22を吸気管部4の上流側接続部41に圧入し、これと同時に、接続筒部35を下流側接続部42に圧入する。その後、吸気管部4の上流側接続部41及び下流側接続部42が常温に戻ると収縮して、上流側接続部41の内周面が出口筒部22の外周面に密着し、下流側接続部42の内周面が接続筒部35の外周面に密着する。これにより、吸気管部4がサージタンク部2に対し気密にかつ強固に固定されることになる。
圧入時、出口筒部22及び接続筒部35にテーパー面22d、35dが形成されているので、出口筒部22及び接続筒部35を上流側接続部41及び下流側接続部42に容易に差し込んでいくことが可能である。
また、接続筒部35が一体成形された第2分割体30に、出口筒部22が一体成形された第1分割体20を溶着するようにしているので、接続筒部35と出口筒部22との相対位置が公差範囲内で若干ずれている場合が考えられる。この場合、吸気管部4が剛性の低い樹脂材で構成されていることに加えて、吸気管部4に蛇腹部45aを形成しているので、吸気管部4を小さな力で容易に変形させて接続筒部35と出口筒部22との位置ずれに対応するように形状修正することが可能である。尚、この吸気管部4の形状修正は、吸気管部4を加熱してから行うようにしてもよい。
また、出口筒部22を上流側接続部41に深く差し込んでいくと、出口筒部22の凸部22bが上流側接続部41の凹部41aに嵌り、上流側接続部41と出口筒部22との気密性が十分に確保されるとともに、出口筒部22がより一層抜けにくくなる。接続筒部35も同様に下流側接続部42に深く差し込んでいくと、接続筒部35の凸部35bが下流側接続部42の凹部42aに嵌り、下流側接続部42と接続筒部35との気密性が十分に確保されるとともに、接続筒部35がより一層抜けにくくなる。
尚、出口筒部22の凸部22b及び上流側接続部41の凹部41aは省略してもよい。また、上流側接続部41の凹部41aのみを省略してもよく、この場合は、吸気管部4の上流側接続部41が常温に戻ったときに、出口筒部22の凸部22bが吸気管部4の上流側接続部41の内周面に食い込むようになり、シール性が高まる。下流側接続部42の凹部42a及び接続筒部35の凸部35bについても同様である。
また、出口筒部22に形成されている鍔部22aがストッパとして機能して、出口筒部22の圧入深さを適正にすることが可能である。接続筒部35に形成されている鍔部35aも同様にストッパとして機能する。図9に示す符号39は、出口筒部22と上流側接続部41との間をシールするためのシール部材であるが、このシール部材39は設けてもよいし、設けなくてもよい。
以上説明したように、この実施形態1に係るインテークマニホールド1によれば、エンジンへの取付部14を有するサージタンク部2と、吸気管部4とを別体にし、吸気管部4をサージタンク部2の出口筒部22及び接続筒部35に接続するようにしているので、吸気管部4はエンジンに直接接しない。これにより、吸気管部4をサージタンク部2よりも耐熱性の低い樹脂材で構成できるので、吸気管部4の材料費を低減でき、ひいては、インテークマニホールド1の低コスト化を図ることができる。さらに、サージタンク部2と吸気管部4とを圧入構造によって接続するようにしたので、吸気管部4をサージタンク部2に対し気密にかつ強固に固定することができる。
また、サージタンク部2の第1分割体20と、第2分割体30とを溶着した状態で、出口筒部22と接続筒部35との相対位置が公差範囲内で若干ずれている場合に、吸気管部4が耐熱性の低い樹脂で構成されていることに加えて、吸気管部4に蛇腹部45aを形成しているので、吸気管部4を容易に変形させてサージタンク部2の出口筒部22及び接続筒部35に接続することができる。
尚、この実施形態1において、サージタンク部2の接続筒部35を吸気管部4の下流側接続部42に圧入した後に、出口筒部22を上流側接続部41に圧入するようにしてもよいし、出口筒部22を上流側接続部41に圧入した後に、接続筒部35を下流側接続部42に圧入するようにしてもよい。
また、出口筒部22の外周面に凹部を形成し、上流側接続部41の内周面に凸部を形成してもよいし、接続筒部35の外周面に凹部を形成し、下流側接続部42の内周面に凸部を形成してもよい。
また、吸気管部4の上流側接続部41を出口筒部22に圧入するようにしてもよいし、吸気管部4の下流側接続部42を接続筒部35に圧入するようにしてもよい。
また、吸気管部4の蛇腹部45aは省略してもよい。
また、吸気管部4の上流側接続部41と下流側接続部42を加熱することなく、出口筒部22を上流側接続部41に圧入し、接続筒部35を下流側接続部42に圧入してもよい。この場合は、出口筒部22と上流側接続部41との間にシール部材39を設けるとともに、接続筒部35と下流側接続部42との間にも同様にシール部材(図示せず)を設ける。さらに、出口筒部22の凸部22bが上流側接続部41の凹部41aに嵌ることでシール性が確保され、接続筒部35の凸部35bが下流側接続部42の凹部42aに嵌ることでシール性が確保される。
《発明の実施形態2》
図10及び図11は、本発明の実施形態2に係るインテークマニホールド1を示すものである。このインテークマニホールド1は、実施形態1のものに対し、サージタンク部2の形状と、吸気管部5の形状が異なっており、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図10及び図11は、本発明の実施形態2に係るインテークマニホールド1を示すものである。このインテークマニホールド1は、実施形態1のものに対し、サージタンク部2の形状と、吸気管部5の形状が異なっており、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。
サージタンク部2における吸気取入口11側は、実施形態1のものよりも気筒列方向に長く延びている。図11に示すように、第1分割体20の出口筒部22は、全体として、接続筒部35よりも吸気取入口11側に位置付けられている。これら出口筒部22は、インテークマニホールド1の吸気取入口11側とは反対側へ向けて斜めに突出するように形成されている。
また、吸気管部5は、上流側接続部51からU字状に屈曲するU字状部53と、U字状部53から略水平に接続筒部35へ向けて延びる直線部54と、直線部54から取付部15側へ向けて略90゜屈曲して下流側接続部52まで延びる屈曲部55とを有している。
この実施形態2のインテークマニホールド1を製造する場合には、まず、第1分割体20と第2分割体30とを溶着して一体化する。そして、吸気管部5をサージタンク部2に組み付ける際には、下流側接続部52に接続管部35を圧入した後に、図11に矢印で示すように、吸気管部5全体を接続管部35の軸線周りに回動させて、上流側接続部51に出口筒部22を差し込んで圧入する。この吸気管部5には、蛇腹部が形成されていないが、実施形態1の吸気管部4と同様な蛇腹部を形成してもよい。
したがって、この実施形態2によっても、取付部15を有するサージタンク部2と、吸気管部5とを別体にし、吸気管部5をサージタンク部2よりも耐熱性の低い樹脂材で構成したので、インテークマニホールド1の低コスト化を図ることができる。さらに、サージタンク部2と吸気管部5とを圧入構造によって接続するようにしたので、吸気管部5をサージタンク部2に対し気密にかつ強固に固定することができる。
吸気管部5の上流側接続部51を出口筒部22に圧入してもよいし、下流側接続部52を接続筒部35に圧入するようにしてもよい。
尚、図示しないが、出口筒部22及び接続筒部35の形状を変更して、出口筒部22に上流側接続部51を圧入した後に、吸気管部5を出口筒部22の軸線周りに回動させて、接続筒部35に下流側接続部52を差し込んで圧入するようにしてもよい。また、吸気管部5の上流側接続部51及び下流側接続部52を圧入前に加熱してもよいし、加熱しなくてもよい。上流側接続部51及び下流側接続部52を加熱しない場合には、実施形態1と同様に、出口筒部22及び接続筒部35の外周面に凸部を設け、上流側接続部51及び下流側接続部52の内周面に凹部を設け、さらに、シール材を設けるのが好ましい。
また、吸気管部5の上流側接続部51を出口筒部22に圧入するようにしてもよいし、吸気管部5の下流側接続部52を接続筒部35に圧入するようにしてもよい。
また、上記実施形態1、2では、直列4気筒型エンジン用のインテークマニホールド1に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明は、水平対向型エンジンやV型エンジン用のインテークマニホールドにも適用することができる。また、気筒数も4気筒に限られるものではない。
また、サージタンク部2は、3つ以上の部材に分割して互いに溶着するようにしてもよい。
また、吸気管部4、5の形状や長さは、任意に設定することができる。
以上説明したように、本発明に係るインテークマニホールドは、例えば、直列4気筒型エンジンの吸気系に用いることができる。
1 インテークマニホールド
2 サージタンク部
4、5 吸気管部
11 吸気取入口
15 取付部
20 第1分割体
22 出口筒部
22b 凸部
30 第2分割体
35 接続筒部
41、51 上流側接続部
41a 凹部
45a 蛇腹部
42、52 下流側接続部
2 サージタンク部
4、5 吸気管部
11 吸気取入口
15 取付部
20 第1分割体
22 出口筒部
22b 凸部
30 第2分割体
35 接続筒部
41、51 上流側接続部
41a 凹部
45a 蛇腹部
42、52 下流側接続部
Claims (5)
- 樹脂製サージタンク部と、該サージタンク部とは別体に形成され、該サージタンク部に接続される樹脂製吸気管部とを備えたインテークマニホールドであって、
上記サージタンク部は、該サージタンク部内へ吸気を取り入れるための吸気取入口と、該サージタンク部内に連通する出口筒部と、エンジンに取り付けられる取付部とを有し、該取付部には、上記エンジンの吸気通路に接続される接続筒部が形成され、
上記吸気管部は、上記サージタンク部を構成する樹脂材よりも耐熱性の低い樹脂材を成形してなり、該吸気管部の上流側には、上記出口筒部に接続される上流側接続部が形成され、下流側には、上記接続筒部に接続される下流側接続部が形成され、
上記出口筒部と上記上流側接続部との一方が他方に圧入された状態で接続され、上記接続筒部と上記下流側筒部との一方が他方に圧入された状態で接続されていることを特徴とするインテークマニホールド。 - 請求項1に記載のインテークマニホールドにおいて、
サージタンク部は、出口筒部を有する第1分割体と、取付部を有する第2分割体とに分割され、
上記第1分割体と上記第2分割体とは溶着されていることを特徴とするインテークマニホールド。 - 請求項1または2に記載のインテークマニホールドにおいて、
吸気管部の上流側接続部と下流側接続部との間には、蛇腹形状をなす蛇腹部が形成されていることを特徴とするインテークマニホールド。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載のインテークマニホールドにおいて、
出口筒部が上流側接続部に圧入され、
上記出口筒部の外周面と上流側接続部の内周面との一方には、凸部が形成され、他方には、該凸部に嵌合する凹部が形成されていることを特徴とするインテークマニホールド。 - 請求項1から4のいずれか1つに記載のインテークマニホールドにおいて、
接続筒部が下流側接続部に圧入され、
上記接続筒部の外周面と下流側接続部の内周面との一方には、凸部が形成され、他方には、該凸部に嵌合する凹部が形成されていることを特徴とするインテークマニホールド。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016152401A1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-09-29 | 株式会社ケーヒン | 吸気マニホールド装置 |
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-
2007
- 2007-09-25 JP JP2007246593A patent/JP2009074509A/ja active Pending
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