JP2008223370A - 隅角部の剛結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏荷重が作用した場合でも、安定して荷重に抵抗することができる隅角部の剛結構造を提供することを目的とする。
【解決手段】隅角部1Aの剛結構造は、幅方向両側に設けられた縦壁部11の上端と、該縦壁部11の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材4と、前記型枠部材4上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部5とからなる頂版部3の側端とで構成される。前記縦壁部11は、上端にフック筋29を備え、前記型枠部材4は、隅角部1Aに生じる曲げモーメントM1に抵抗する上部鉄筋23を一体的に設け、前記上部鉄筋23の一端を前記型枠部材4に埋設し、前記フック筋29内に配筋される長さ鉄筋30に前記上部鉄筋23を係合する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材と現場打ちコンクリートとを組み合わせて構築され、ボックスカルバートや橋梁などに用いることができる隅角部の剛結構造に関するものである。
隅角部の剛結構造を用いたボックスカルバートや橋梁などのコンクリート構造体として、現場で型枠を組んでコンクリートを打設する現場施工によるもの、ボックス形状に形成したプレキャスト製品を現場で組み立てるもの、プレキャスト部材と現場打ちコンクリートとを組み合わせて構築するものがある。
上記プレキャスト部材と現場打ちコンクリートとを組み合わせて構築する組み立て構造物として、幅方向両側に設けられ下部に自立脚部を一体に有するプレキャストコンクリート製の側壁部材と、これら側壁部材の上部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、この型枠部材と該型枠部材上にコンクリートを打設して形成された打設コンクリート部とからなる頂版部とを備えたコンクリート組立構造体が開示されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1には、前記側壁部材と打設コンクリート部とを挿通する斜鉄筋を備えることを特徴とするコンクリート組立構造体が記載されている。上記構成によれば、コンクリート組立構造体は、斜鉄筋を備えることにより、側壁部材と頂版部とを強固に一体化することができるという優れた効果を発揮するものである。
特開2005−61127号公報
しかしながら、上記した特許文献1においても、頂版部下側鉄筋、側壁部の内側鉄筋及び斜鉄筋が十分に定着されていないことにより、地震時や不等沈下などによる偏荷重が作用した場合に、安定的して荷重に抵抗することができないという懸念があった。
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、偏荷重が作用した場合でも、安定して荷重に抵抗することができる隅角部の剛結構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、前記型枠部材は、隅角部に生じる曲げモーメントに抵抗する上部鉄筋を一体的に設け、前記上部鉄筋の一端を前記型枠部材に埋設し、前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に前記上部鉄筋を係合することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、前記型枠部材は、幅方向に連続したトラス鉄筋を一体に設けたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2において、前記トラス鉄筋は、前記型枠部材の幅方向長さより長く形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1又は2において、前記型枠部材には、幅方向に延びるPC鋼材を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に係合した上部鉄筋と、前記型枠部材の側端に設けた補強鉄筋とを備えることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項5において、前記補強鉄筋は、抜け止部を備えることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に係合した上部鉄筋と、前記型枠部材に突出設けたトラス鉄筋とを備え、前記トラス鉄筋は、前記型枠部材の幅方向長さより長く形成されている
ことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の隅角部の剛結構造によれば、フック筋内に配筋される長さ鉄筋に前記上部鉄筋を係合することにより、頂版部下側鉄筋、側壁部の内側鉄筋及び斜鉄筋を十分に定着することができるので、定着偏荷重が作用した場合でも、安定して荷重に抵抗することができる。
また、請求項2に記載の隅角部の剛結構造によれば、型枠部材と打設コンクリート部との一体化を図ることにより、せん断変形を確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の隅角部の剛結構造によれば、より確実に隅角部の剛結を図ることができる。
また、請求項4に記載の隅角部の剛結構造によれば、幅方向に延びるPC鋼材を設けたことにより曲げモーメントによる変形を防止できると共に、施工性を向上することができる。
また、請求項5に記載の隅角部の剛結構造によれば、必ずしも上部鉄筋を型枠部材に一体的に設けなくても、安定して荷重に抵抗することができる。
また、請求項6に記載の隅角部の剛結構造によれば、曲げモーメントが生じた場合であっても、確実に剛結状態を保持することができる。
また、請求項7に記載の隅角部の剛結構造によれば、隅角部を確実に剛結することができるので、補強鉄筋を省略することができる。
(1)第1の実施形態
以下図面を参照して、本発明の好適な第1の実施形態について説明する。図1に示すコンクリート組立構造体1(以下、構造体1)は、幅方向に設けられた左右一対のプレキャストコンクリート製の側壁部材2と、前記側壁部材2の上部に設けられた頂版部3とからなり、側壁部材2と頂版部3とは、側壁部材2の上端と頂版部3の側端との結合部分に形成される隅角部1Aにおいて結合される。前記頂版部3は、前記側壁部材2の上部に掛け渡されたプレキャストコンクリート製の型枠部材4と、この型枠部材4の上部にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部5とからなる。
側壁部材2は、縦壁部11と、該縦壁部11の下部に一体的に設けられた横方向の自立脚部12とを備える。前記縦壁部11の上面13には、前記型枠部材4の幅方向端部の載置部4Wが載置され、前記縦壁部11には前記載置部4Wに対応して、内面側に突出した張出し受部14を設けている。
型枠部材4は、ほぼ一定厚さの平板状で、構造体1の幅方向に長く、構造体1の長さ方向に短い平面略長方形の形状をなし、構造体1幅方向の両端側下面には下段部15を備え、この下段部15が前記上面13に係合載置される。
尚、幅方向両側の自立脚部12間に設けられた底版部16は、現場打ちコンクリートなどにより形成される。
また、図2に示すように、型枠部材4には、長さ方向の埋設鉄筋21が幅方向に複数並んで設けられ、これら埋設鉄筋21に縦方向の連結鉄筋22が長さ方向にほぼ等間隔に並んで配置され、それら連結鉄筋22の上部は型枠部材4の上面から上方に突設し、前記連結鉄筋22の上部には長さ方向の上部鉄筋23が結合されている。
縦壁部11には、斜め方向の鉄筋である斜鉄筋24が設けられている。この斜鉄筋24は、水平方向に対する角度が約45度である斜部25と、該斜部25に連続して形成された鉛直方向に延びる鉛直部26とからなり、縦壁部11の上面13から鉛直部26が突出するように前記斜部25が縦壁部11に埋設されている。鉛直部26の上端には、定着具27が一体的に設けられている。定着具27は、鉄筋の断面積より大きな面積を有する定着板と、鉄筋に螺着するナットとを備えることにより、抜けを防止し、縦壁部11、型枠部材4及び頂版部の密着性を向上することができる。
縦壁部11には、縦方向の鉄筋が複数埋設されており、幅方向内側には、縦鉄筋28の上部が縦壁部11の上面13から突出しており、縦鉄筋28の上端には定着具27が一体的に設けられている。また、縦壁部11の幅方向外側には縦方向の鉄筋であるフック筋29が設けられている。このフック筋29は、上部を略U字状に折り返して前記上面13より上方に突設し、両端を前記側壁部材2に埋設してなる。
上部鉄筋23の端部23Cは、縦鉄筋28の上部位置まで延設され、さらに、上部位置から湾曲状の下向きの大湾曲部23Aが前記フック筋29の外側まで形成され、この大湾曲部23A端部に前記フック筋29の上部の曲率とほぼ等しい小湾曲部23Bを形成し、この小湾曲部23Bから前記縦鉄筋28の位置まで上部鉄筋23の端部23Cが延設され、この端部23Cは、前記型枠部材4に埋設されている。このようにして上部鉄筋23は、フック筋29の上部位置で折り返され、端部23Cが型枠部材4に埋設されることにより、型枠部材4に一体的に設けられる。尚、前記大湾曲部23Aと小湾曲部23Bと端部23Cとは、前記上部鉄筋23を構成する鉄筋の端部側を折り曲げ加工して形成されたものである。そして、前記大湾曲部23Aは、ほぼ四分の一円弧(円の四分の一)であり、また、前記小湾曲部23Bもほぼ四分の一円弧である。このように隅角部1Aの剛結構造は、縦壁部11に設けられたフック筋29と、型枠部材4に一体的に設けられた上部鉄筋23とを、長さ鉄筋30を介して結合することにより、図1に示す曲げモーメントM1に対し確実に抵抗し得る。
また、長さ鉄筋30は、上面13の上方においてフック筋29内に配筋されている。フック筋29の上側と内側に配置された長さ鉄筋30はフック筋29に連結され、外側に配置された長さ鉄筋30Aは、フック筋29と小湾曲部23B側とに連結され、下側に配置された長さ鉄筋30Bは端部23C側に連結される。尚、この連結は針金などの結束具による結束や、溶着などを用いることもできる。
また、型枠部材4には、該型枠部材4の幅方向に連続した骨組み構造体であるトラス鉄筋45を一体に設けている。このトラス鉄筋45は、弦材に鉄筋を用い、上弦材46の下部両側に下弦材47を配置し、それら弦材46,47は、三角形の頂点の位置にあって、両側の連結斜材48により一体に連結される。この連結斜材48は、長さ方向の上,下頂点が交互に形成された三角波型に屈曲形成されたものであり、上頂点を上弦材46に抵抗点溶接で溶着し、下頂点を下弦材47に抵抗点溶接で溶着してなる。そして、前記両下弦材47を前記型枠部材4に埋設すると共に上部を型枠部材4の上部に露出し、前記トラス鉄筋45が型枠部材4に一体に設けられている。さらに、型枠部材4には、前記斜鉄筋24の鉛直部26が挿通する挿通穴17が穿設されている。
また、型枠部材4には、図3に示すように、該型枠部材4の長さ方向に延びるPC鋼材51が設けられている。型枠部材4には、PC鋼材51を挿通する挿通穴(図示しない)が予め穿設されており、該挿通穴に挿入したPC鋼材51を緊張・定着した後にPC鋼材51と挿通穴との間にグラウトが充填される。これにより、型枠部材4は、図1に示す曲げモーメントM2に対し確実に抵抗して、変形を防止することができる。
このPC鋼材51は、図4に示すように、型枠部材4の幅方向に複数本、本図では2本が平行に並べられている。PC鋼材51は、支圧板52を設けた一端が型枠部材4に埋設され、型枠部材4に設けた段部53に他端を表出させ、支圧板52と共にナット54を螺着することにより緊張するように構成されている。本実施形態では、2本のPC鋼材51のうちの一方は、平面視において、左端が型枠部材4に埋設され、右端が型枠部材4に設けた段部53から表出するように構成されている。また、2本のPC鋼材51のうちの他方は、平面視において、右端が型枠部材4に埋設され、左端が型枠部材4の左側端に設けた段部53から表出するように構成されている。
段部53は、図5に示すように、型枠部材4の表面側からPC鋼材51の他端にナット54を螺合し得るように形成されている。
次に、前記構造体1の施工方法について説明する。まず、構造体1の幅に対応して左右に側壁部材2を並べ、さらに、その側壁部材2を構造体1の長さ方向に連続して並べる。その側壁部材2は自立脚部12を有するため、現場を平坦に均したり、捨てコンクリートなどにより仕上げた箇所に設定すれば、それ自身で安定して自立したものとなる。
次に、両側の側壁部材2の上部間に型枠部材4を掛け渡し、この型枠部材4を構造体1の長さ方向に隙間なく並べる。この場合、斜鉄筋24は、縦壁部11から突出している部分が鉛直方向に延びる鉛直部26となるように斜部25を縦壁部11に埋設して設けたことにより、型枠部材4を垂直に降下させるだけで側壁部材2に容易に載置することができる。そして、トラス鉄筋45を設けた型枠部材4は比較的軽量であり、吊上げ据付け作業が容易で、しかも、構造体1が幅広であっても安定した構造のものとなり、該型枠部材4を足場及びコンクリート打設時の型枠に用いることができる。尚、側壁部材2間のスパンが大きな場合は、打設コンクリート部5が硬化するまで、型枠部材4の途中を支保工などの架設支持体(図示せず)により支持するようにしてもよい。
その型枠部材4を足場として、打設コンクリート部5の配筋作業を行い、上述したように、上部鉄筋23の小湾曲部23B、フック筋29及び長さ鉄筋30の連結を行う。さらに、長さ方向に複数並べた型枠部材4において、上部鉄筋23を現場で配筋する長さ方向の鉄筋55により連結する。また、長さ鉄筋30も長さ方向に並べた複数の型枠部材4に渡って設けられており、隣合う型枠部材4同士を一体化する。また、打設コンクリート部5のコンクリートを打設する前に、側壁部材2の外周には打設コンクリート部5の型枠材を設けておき、打設コンクリート部5のコンクリートが硬化したら、側壁部材2から取り外す。
このように型枠部材4を用いて安定的に配筋作業を完了した後、型枠部材4上及び上面13上に現場打ちコンクリートを打設し、打設コンクリート部5を形成する。この打設コンクリート部5にトラス鉄筋45が埋設固定され、該打設コンクリート部5と型枠部材4とが一体化された頂版部3が得られる。さらに、型枠部材4に一体に設けた上部鉄筋23の端部23Cを、フック筋29を介して長さ鉄筋30と連結した隅角部1Aを打設コンクリート部5内に埋設することにより、構造体1の隅角部1Aにおける剛結が図られる。また、必要に応じて、底版部16を現場打ちコンクリートにより形成し、この構造体1を盛り土や埋設してボックスカルバートとすることができる。
上記したように本発明は、幅方向両側に設けられた縦壁部11の上端と、該縦壁部11の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材4の側端とを剛結する隅角部1Aの剛結構造において、前記縦壁部11は、上端にフック筋29を備え、前記型枠部材4は、隅角部1Aに生じる曲げモーメントM1に抵抗する上部鉄筋23を一体的に設け、前記上部鉄筋23の端部23cを前記型枠部材4に埋設し、前記フック筋29内に配筋される長さ鉄筋30に前記上部鉄筋23を係合することとした。これにより、頂版部3の下側鉄筋としての上部鉄筋23の端部23C、縦壁部11の縦鉄筋28及び斜鉄筋24を十分に定着することができるので、定着偏荷重が作用した場合でも、安定して荷重に抵抗することができる。
また、前記型枠部材4は、幅方向に連続したトラス鉄筋45を一体に設け、前記トラス鉄筋45は、型枠部材4と打設コンクリート部5との一体化を図ることにより、型枠部材4と打設コンクリート部5との間のせん断変形を確実に防止することができる。
また、前記型枠部材4には、幅方向に延びるPC鋼材51を設けたから、曲げモーメントM2による変形を防止できると共に、施工性を向上することができる。
また、トラス鉄筋45は、図6に示すように、型枠部材4の構造体1の幅方向長さより長く、両端において端部45Aが型枠部材4から張出すように形成することとしてもよい。すなわち、前記トラス鉄筋45は、両端が型枠部材4から張出した状態で型枠部材4に一体に設けられている。このように、本実施形態に係る剛結構造では、トラス鉄筋45を前記型枠部材4の幅方向長さより長く形成することとしたから、より強固に型枠部材4と打設コンクリート部5との一体化を図ることができる。
(2)第2の実施形態
次に本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る剛結構造は、図7に示すように、上部鉄筋23が型枠部材4と分離して設けられており、型枠部材4の側端に補強鉄筋61を設けた点において、上記第1の実施形態と異なる。補強鉄筋61は、L字形に形成され、型枠部材4の長さ方向に延びるように配置され、水平方向に延びる一端が型枠部材4に埋設されると共に、垂直方向に延びる他端が型枠部材4の側端から突出し、抜け止部61Aを構成している。このようにして、補強鉄筋61は、他端を垂直方向に曲げ形成して抜け止部61Aを構成することにより、有効定着長さを確保することとした。
また、型枠部材4に設けられるPC鋼材51は、図8に示すように、型枠部材51の幅方向に複数、本図では4本が平行に並べられている。PC鋼材51は、支圧板65を設けた一端が型枠部材4に埋設され、型枠部材4の側端に設けた段部66に他端を表出させ、支圧板65と共にナット67を螺着することにより緊張するように構成されている。本実施形態では、4本のPC鋼材51のうち外側の2本は、平面視において、左端が型枠部材4に埋設され、右端が型枠部材4の右側端に設けた段部66から表出するように構成されている。また、4本のPC鋼材51のうち内側の2本は、平面視において、右端が型枠部材4に埋設され、左端が型枠部材4の左側端に設けた段部66から表出するように構成されている。
このように本実施形態に係る剛結構造では、補強鉄筋61を設けたことにより、上部鉄筋23を型枠部材4に必ずしも一体化的に設けなくても、強固に剛結することができる。しかも、補強鉄筋61には、抜け止部61Aを設けたことにより、曲げモーメントが生じた場合であっても、確実に剛結状態を保持することができる。さらに、補強鉄筋61は、他端を垂直方向に曲げ形成して抜け止部61Aを構成することにより、有効定着長さを確保することとしたので、確実に抜けを防止することができる。
また、別の実施形態として、図9に示すように、補強鉄筋61に替えてトラス鉄筋45を型枠部材4の幅方向長さより長く形成することとしてもよい。こうすることにより、型枠部材4から突出したトラス鉄筋45により、隅角部1Aを確実に剛結することができるので、補強鉄筋61を省略することができる。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本実施形態では、ボックスカルバートの隅角部について説明したが、本発明はこれに限られず、橋梁や建築物の梁などの隅角部にも適用することができる。
また、本実施形態では、側壁部材がプレキャストコンクリート製であるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、縦壁部材を現場打ちコンクリートにより形成することとしてもよい。
また、本実施形態では、PC鋼材51が予め緊張・定着した後にPC鋼材51と挿通穴との間にグラウトを充填するポストテンション方式により緊張する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図10に示すように、プレテンション方式により緊張することとしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る隅角部の剛結構造を備えた構造体の全体構成を示す縦断面図である。 同上、隅角部の剛結構造を示す断面図である。 同上、型枠部材内の鉄筋の配置を示す縦断面図である。 同上、型枠部材の平面図である。 同上、型枠部材の縦断面図である。 同上、変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る隅角部の剛結構造を示す断面図である。 同上、型枠部材の平面図である。 同上、変形例を示す断面図である。 同上、型枠部材の変形例を示す平面図である。
符号の説明
1A 隅角部
3 頂版部
4 型枠部材
5 打設コンクリート部
11 縦壁部
13 上面(上端)
23 上部鉄筋
23c 端部(一端)
29 フック筋
30,30A,30B 長さ鉄筋
45 トラス鉄筋
51 PC鋼材
61 補強鉄筋
61A 抜け止部
M1 曲げモーメント

Claims (7)

  1. 幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、
    該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、
    前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、
    前記型枠部材は、隅角部に生じる曲げモーメントに抵抗する上部鉄筋を一体的に設け、
    前記上部鉄筋の一端を前記型枠部材に埋設し、
    前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に前記上部鉄筋を係合する
    ことを特徴とする隅角部の剛結構造。
  2. 前記型枠部材は、幅方向に連続したトラス鉄筋を一体に設けたことを特徴とする請求項1記載の隅角部の剛結構造。
  3. 前記トラス鉄筋は、前記型枠部材の幅方向長さより長く形成されていることを特徴とする請求項2記載の隅角部の剛結構造。
  4. 前記型枠部材には、幅方向に延びるPC鋼材を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の隅角部の剛結構造。
  5. 幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、
    該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、
    前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、
    前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に係合した上部鉄筋と、
    前記型枠部材の側端に設けた補強鉄筋と
    を備えることを特徴とする隅角部の剛結構造。
  6. 前記補強鉄筋は、抜け止部を備えることを特徴とする請求項5記載の隅角部の剛結構造。
  7. 幅方向両側に設けられた縦壁部の上端と、
    該縦壁部の上端部間に掛け渡されるプレキャストコンクリート製の型枠部材と、前記型枠部材上にコンクリートを打設して形成した打設コンクリート部とからなる頂版部の側端とで構成される隅角部の剛結構造において、
    前記縦壁部は、上端にフック筋を備え、
    前記フック筋内に配筋される長さ鉄筋に係合した上部鉄筋と、
    前記型枠部材に突出設けたトラス鉄筋とを備え、
    前記トラス鉄筋は、前記型枠部材の幅方向長さより長く形成されている
    ことを特徴とする隅角部の剛結構造。
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