JP2008201907A - 接着剤組成物および該接着剤組成物を使用したパッケージの生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布後のチョーキングや、接着後の経時変化による接着性低下の原因となっていた可塑剤を使用しなくとも、熱圧着をかける事により接着力を充分に得ることができるディレードタック型の接着剤組成物を得ることを課題とする。
【解決手段】(A)ガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)および/またはガラス転移温度が−40〜0℃の水性アクリル系エマルジョン(A−2)を(A−1)+(A−2)の合計固形分として20〜50質量%と、(B)平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックスを固形分として1〜10質量%と、(C)重量平均分子量が5,000以下である水溶性アクリル共重合体ワニスを固形分として1〜10質量%とを含有する接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ディレードタック型の接着剤組成物および該接着剤を使用したパッケージの生産方法に関し、さらに詳しくは、可塑剤を含有しないディレードタック型の接着剤組成物および該接着剤を使用したパッケージの生産方法に関する。
紙製パッケージは、ボール紙等のシートに印刷した後、断裁工程を経て、折り曲げ加工や接着加工を施して製造される。ここで、接着加工としてパッケージの底部等を接着する際には、ホットメルト接着剤を利用するのが一般的である。そして、加熱溶融(ホットメルト)させた接着剤を、予め定められた糊付け部分に供給し、その後糊付け部分を被接着部分に重ね合わせて接着させ、成形物を得ている。しかしながら、ホットメルト加工には、接着剤を加熱溶融するためのメルター、接着剤を吐出するグルーガン、封緘機などのホットメルト加工用の専用装置が必要であり、その分、設備が大掛かりになる。また、接着剤を糊付け部分に供給するのに、グルーガンから吐出する方法では時間がかかるため、生産効率が低いという問題もある。さらに、糊付け部分には比較的多量の接着剤が供給される為に、接着部分で段差が生じたり、接着剤がはみ出したりして、パッケージの美粧性を損なうという問題を有している。
上記のような問題点を解決するには、印刷工程において、糊付け部分にディレードタック型接着剤と呼ばれる接着剤(例えば、非特許文献1を参照。)をコーターで塗布し、熱圧着加工によりパッケージを製造する方法が有効である。ここで、ディレードタック型接着剤とは、塗布した時点では粘着性を持たないが、塗布面に被接着体を重ねて熱と圧力を加えることにより、粘着力が発現して接着するといった機能を有する接着剤のことである。この方法では、まず、接着剤がコーターによって塗布されるので、糊付け部分への供給を速やかに行うことができる。さらに、上記の機能を有する接着剤を利用すると、印刷加工後、印刷物を積み重ねて(特にシート状の印刷物を積み重ねておくことを「棒積み」という)保管しても互いに接着することはなく、接着剤の塗布された印刷物を棒積みしておくことができるので、接着剤の塗布された状態で印刷工場から加工工場へ引き渡すことができる。したがって、この様な利点を生かして、より効率的にパッケージを製造することが可能となる。また、接着剤の塗膜は極めて薄くなるため、上記のような接着剤の厚みによる段差や、接着剤のはみ出しを防止することができる利点がある。
しかし、一般的なディレードタック型接着剤は、その成分である可塑剤が溶融、再結晶化することに起因して、印刷後にチョーキングを起こしたり、棒積み時にブロッキングが発生したり、接着後に粘着力が低下してしまうという問題が生じていた。さらに、可塑剤として使用されるフタル酸ジシクロヘキシルやその誘導体は、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる物質であり、特に食品包装用として使用する場合には問題となる。
特許文献1によれば、チョーキングの問題を解消するために、水溶性高分子を一定量配合することが有効であることが記載されているが、水溶性高分子を使用すると耐水性が低下するという新たな問題が生じる。また、特許文献2によれば、常温で液状の可塑剤をマイクロカプセルに封入して使用することにより、接着後の再結晶を防止できることが、特許文献3によれば、可塑剤粒子表面を無機化合物でコーティングすることにより、印刷物の棒積み保管中に可塑剤が溶融するのを防止して、ブロッキングを抑制することができることが記載されている。しかし、どちらも可塑剤をそのまま利用するのではなく、特定の処理を施すことから、コスト面で不利である。また、特許文献4によれば、可塑剤として安息香酸およびその誘導体と、トリメチロールプロパンとのエステル化合物を使用すると安全性が高いことが示されているが、フタル酸系の可塑剤に比べるとどうしても可塑剤としての性能が劣り、十分な接着性を得るには至らない。
特開平7−166137号公報 特開2002−97444号公報 特開平6−57223号公報 特開2004−2772号公報 接着便覧(第12版、昭和55年、高分子刊行会発行)、131頁
以上の従来技術に鑑みて、本発明は、ディレードタック型の接着剤において、塗布後のチョーキングや、接着後の経時変化による接着性低下が起こらず、熱圧着により接着力を充分に得ることができるディレードタック型の接着剤組成物を得ることを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ディレードタック型の接着剤組成物を得るための水性熱圧着物として、特定のガラス転移温度の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンや水性アクリル系エマルジョンと、特定の平均粒子径の酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックスと、特定の平均分子量の水溶性アクリル系共重合体ワニスを利用すると、可塑剤がなくても良好なディレードタック性を有する接着剤組成物が得られることを見出した。さらに、このような接着剤組成物を使用することにより、上記課題を全て解決し得ることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)成分:ガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)およびガラス転移温度が−40〜0℃の水性アクリル系エマルジョン(A−2)の群から選択される少なくとも1種、
(B)成分:平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス、(C)成分:重量平均分子量が5,000以下である水溶性アクリル共重合体ワニス
を含有する接着剤組成物であって、
さらにそれぞれの成分の含有量が、接着剤組成物を100質量%としたときに、(A)成分の固形分として20〜50質量%、(B)成分の固形分として1〜10質量%、(C)成分の固形分として1〜10質量%となる量であることを特徴とする接着剤組成物に関する。
また、本発明は、(2)前記第接着剤組成物が、被接着面(a)に塗布された直後には粘着性を発現せず、当該塗布面に被接着面(b)を重ね合わせて熱圧着されることによって接着力を発現することを特徴とする、前記(1)項記載の接着剤組成物に関する。
また、本発明は、(3)前記(1)項または(2)項記載の接着剤組成物を接着手段として使用することを特徴とする、パッケージの生産方法に関する。
本発明のディレードタック型の接着剤組成物は可塑剤を必要としないことを特徴とするものである。そして、この特徴により、従来のディレードタック型接着剤で問題となっていた、可塑剤に起因して起こるチョーキング、接着性の経時低下や、安全性の問題を全て解決することができる。また、上記の通り、ガラス転移温度が−40℃〜0℃であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョンやアクリル系重合体エマルジョンの粘着成分と、離型作用を有する平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックスとを併用することにより、印刷後に印刷物を棒積みしてもブロッキングが防止される。また、この酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックスは、常温では非粘着作用によってブロッキングを防止するだけでなく、熱圧着時に溶融して粘着性を発現するので、上記樹脂による熱圧着をさらに強力なものとすることができる。これらに示すように、本発明のディレードタック型の接着剤を使用することにより、従来のディレードタック型接着剤が有していた課題を全て解決することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の接着剤組成物は、ガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)およびガラス転移温度が−40〜0℃の水性アクリル系エマルジョン(A−2)の群から選択される少なくとも1種、並びに、平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス(B)を含有するものである。
本発明において使用される水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)は、ガラス転移温度(以下、単に“Tg”ともいう)が−40〜0℃のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、単に“EVA”ともいう)およびその類似体、変性体等を水中に乳化させたものである。エチレン−酢酸ビニル共重合体の類似体としては共重合モノマーを変更したものが挙げられ、例えばエチレン−蟻酸ビニル共重合体、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体等が挙げられる。エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体は、例えば基材密着性を向上する等の機能を付与するために用いられる。このような材料としては、アミノ基等で変性されたエチレンを共重合したものが例示され、例えばアミノエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの中でも、コスト面や入手容易性の面から、EVAが好ましい。特に限定されるわけではないが、本発明において用いられる水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンの例としては、市販品であるAD−18、AD−88(どちらも昭和高分子(株)社製)等の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン等が挙げられる。
また、本発明において使用される水性アクリル系エマルジョン(A−2)は、(メタ)アクリル酸系不飽和単量体を必須成分として、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体を乳化重合させて水中に分散させたものである。例えば、(メタ)アクリル酸系不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を含む(メタ)アクリル酸エステル化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル化合物等を挙げることができる。一方、必要に応じて利用する共重合可能な不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。そして、ガラス転移温度が−40〜0℃となるように、上記の不飽和単量体を単独または組み合わせて、常法により乳化重合して得られる水性アクリル系エマルジョンが利用可能である。
ここで、水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンおよび水性アクリル系エマルジョンのガラス転移温度(Tg)とは、エマルジョン粒子であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体およびアクリル系重合体のTgを意味する。尚、上記ガラス転移温度は、下記Woodの式により求めた理論ガラス転移温度である。
Woodの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+・・・・・・・+Wx/Tgx
(式中、Tg1〜Tgxはそれぞれ単量体1〜単量体xの単独重合体のガラス転移温度、W1〜Wxはそれぞれ単量体1〜単量体xの重合分率、Tgは理論ガラス転移温度を表す。但し、Woodの式のガラス転移温度は絶対温度である)。
水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンおよび水性アクリル系エマルジョンのガラス転移温度が0℃より高い場合は、接着性が低下し、一方−40℃より低い場合は、棒積み適性が低下する問題が発生する。なお、接着性の観点および棒積み適性の観点からは、これらエマルジョンのガラス転移温度は−20〜0℃であるのがさらに好ましい。
上記ガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンおよび水性アクリル系エマルジョンの使用量は、接着剤組成物100質量%中に、両成分の固形分の合計として20〜50質量%である。ここで「固形分として」20〜50質量%とは、水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンから溶媒を除いた固形成分の量が、接着剤組成物100質量%のうち20〜50質量%であることを意味する。
以上の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンおよび水性アクリル系エマルジョンの固形分の合計の量が、接着剤組成物100質量%のうち20質量%より少ない場合は、接着性が低下し、一方、50質量%より多い場合は、棒積み適性が低下する問題が発生する。なお、上記合計固形分は35〜48質量%であるのが好ましく、40〜46質量%であるのがより好ましい。
本発明において使用される酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス(B)は、合成ワックスと呼ばれるものの一種で、塗料やインキでよく利用されているものである。この様なワックスは、粘着性材料と比較して極性の成分が少ないことが特徴であり、とりわけ、不飽和単量体として酢酸ビニル成分を40質量%以下としたエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックスの平均粒子径は2〜20μmである。平均粒子径が2μmよりも小さい場合は、棒積み適性が低下し、一方20μmより大きい場合は、接着性が低下する問題が発生する。上記平均粒子径は、3〜17μmであるのが好ましく、4〜14μmであるのがより好ましい。さらに上記平均粒子径は、設ける接着剤層の乾燥後の平均膜厚より大きいことが好ましい。
本発明における上記平均粒子径は、電極の間に粒子を通過させてその抵抗値の変化から粒径を測定する方法であるコールター・カウンター法によって測定される値である。
また、上記平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス(B)の使用量は、接着剤組成物100質量%中に、固形分として1〜10質量%である。酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス(B)の使用量が、接着剤組成物100質量%のうち1質量%未満では棒積み適性が低下し、一方10質量%以上では接着性が低下する問題が発生する。2〜8質量%であるのが好ましく、3〜6質量%であるのがより好ましい。さらに、上記のガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)およびガラス転移温度が−40〜0℃の水性アクリル系エマルジョン(A−2)の固形分の合計に対して、2.5〜17質量%であることが好ましい。
上記酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス(B)としては、特に限定されず各種公知のものを用いることができる。酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンからなるワックスは市販されており、具体的には、例えば、ケミパールV−100、ケミパールV−200、ケミパールV−300(いずれも三井化学(株)製)などが挙げられる。
本発明において使用される水溶性アクリル系共重合体(C)の重量平均分子量(以下、単に平均分子量ともいう)は5,000以下である。平均分子量が5,000より大きい場合は、接着性が低下する問題が発生する。上記平均分子量は3,000以下であるのが好ましく、2,000以下であるのがより好ましい。水溶性アクリル系共重合体(C)の平均分子量の下限値は特に限定されないが、適切な印刷適性(転移性)を得るための粘度付与の観点から、500以上であるのが好ましい。なお、この水溶性アクリル系共重合体の重量平均分子量は、GPC測定により標準ポリスチレンに換算したときの重量平均分子量である。
また、上記平均分子量が5,000以下の水溶性アクリル系共重合体ワニス(C)の使用量は、接着剤組成物100質量%中に、固形分として1〜10質量%である。水溶性アクリル共重合体ワニス(C)の使用量が、接着剤組成物100質量%のうち固形分1質量%未満では洗浄性が低下し、一方固形分10質量%以上では接着性が低下する問題が発生する。ここで、洗浄性とは、接着剤組成物を塗布したコーターを水で洗浄する際の洗浄性をいう。さらに、水溶性アクリル共重合体ワニスの使用量は、接着剤組成物100質量%のうち固形分として2〜8質量%であるのが好ましく、3〜6質量%であるのがより好ましい。なお、「固形分として」1〜10質量%含有するとは、水溶性アクリル共重合体ワニスから溶媒を除いた固形成分の量が、接着剤組成物100質量%のうち1〜10質量%であることを意味する。
水溶性アクリル共重合体ワニス(C)は、(メタ)アクリル酸系不飽和単量体を必須成分として、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体を重合して得られる、カルボキシル基等の酸基含有共重合体であり、好ましくは酸価50〜250KOHmg/g、ガラス転移温度0〜80℃の共重合体である。そして、アンモニアまたは揮発性のアミン等の塩基性化合物で中和させて水中に溶解させたものが使用できる。上記水溶性アクリル共重合体は、例えば、カルボキシル基を分子内に導入する成分として、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトコラン酸、無水シトコラン酸、シトコラン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有不飽和単量体と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、ベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を含む(メタ)アクリル酸エステル化合物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル化合物、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマーおよびポリメチルメタクリレートマクロモノマー等の各種不飽和単量体の1種以上とを反応させて得ることができる。
上記水溶性アクリル共重合体ワニス(C)としては、特に限定されず各種公知のものを用いることができる。例えば、市販のものとしては、固形の樹脂であるジョンクリル586、ジョンクリル680、ジョンクリル682(商品名、いずれもBASFジャパン(株)製)等を塩基性化合物の存在下で水に溶解したワニス、また、予めジョンクリル680を塩基性化合物の存在下で水に溶解したジョンクリル57、ジョンクリル682を塩基性化合物の存在下で水に溶解したジョンクリル52(商品名、いずれもBASFジャパン(株)製)などが挙げられる。
更に、接着剤組成物には、必要に応じて、顔料、染料、水性媒体、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤等も添加することができる。特に、顔料や染料を添加して着色すると、本発明の接着剤組成物を塗布した箇所を一目で確認することができ、また、その着色の程度から、およその塗布量を把握することができるので便利である。
顔料、染料としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能なものであれば特に限定されないが、印刷インキに通常使用されるカーボンブラック等の無機顔料、アゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料の他に、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ビクトリアブルー、ローダミンB、アクリジンオレンジNS、メチレンブルーB等の染料が挙げられる。
水性媒体としては、特に限定されないが、水のみまたは水と水混和性有機溶剤の混合物が好ましい。なお、上記水性アクリル系エマルジョン、上記水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、上記水溶性アクリル系ワニスに含有されている水分で充分なときは別途水を加える必要はない。水混和性有機溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール等の1価アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールメチルブチルエーテル、エチレングリコールエチルブチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート等の脂肪酸のアルキレングリコールエステル類が挙げられる。
消泡剤、レベリング剤としては、特に制限はないが、アセチレン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等を用いることができる。なかでも、アセチレン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤が好ましい。
アセチレン系界面活性剤としては、アセチレングリコール類、アセチレンアルコール類等が挙げられ、好ましくは、アセチレン基とアルキレンオキサイド鎖を有する界面活性剤であり、例えば、サーフィノール(登録商標)系界面活性剤(日信化学工業(株)製)を挙げることができる。シリコーン系界面活性剤としては、ジメチルポリシロキサン等を挙げることができる。
これらの材料から得られる接着剤組成物の粘度は特に限定されないが、塗布適性から10〜60秒(ザーンカップR#4/25℃で測定した粘度)とすることが好適である。さらに、上記粘度は10〜40秒であるのが好ましく、10〜30秒であるのがより好ましい。
上記粘度は、ザーンカップR#4を用いて、25℃の条件下測定したときのものである。ザーンカップとは、液状流体の粘度測定の為の器具であり、カップ一杯に満たした液状流体を下端部の穴から排出し、排出の開始から終了までの秒数を計測することで、液状流体の粘度を秒数に置き換えて判定する。液状流体の(動)粘度に応じて排出に要する時間が定まることから、設定した秒数に収まれば適正な粘度と判断できる。具体的には、粘度を測定する液中にザーンカップを浸し、液面より引き上げると同時にストップウォッチを作動させて、カップから液が排出し終わるまでの時間を測定することにより、粘度(秒)が測定される。なお、ザーンカップは、通常液状流体の粘度の範囲に応じて適切な秒数となるように、下端部の孔の口径(オリフィス径)の異なるものがあるが、本発明において使用する「ザーンカップR#4」とは、下端部の孔の口径が4mmのものをいう。
次に、紙製パッケージや紙製の箱の製造方法について具体的に説明する。なお、本発明のディレードタック型の接着剤組成物は、具体的に説明した紙製パッケージや紙製の箱の製造方法に限定して使用されるものでない。
下記具体例においては、印刷インキ組成物として、活性エネルギー線硬化型印刷インキ組成物を使用した場合について説明する。
本発明の接着剤組成物を使用する、紙製パッケージや紙製の箱の製造方法の具体例を以下に示す。まず、紙基材シート上に、活性エネルギー線硬化型印刷インキ組成物を使用して必要な情報を印刷する。印刷にはロールコーター、チャンバーコーター等のコーターを有する平版枚葉印刷機等を使用することができる。
次に、その基材シートの印刷面/または反対側の面の所定の位置に、本発明のディレードタック型の接着剤組成物をコーターで塗布する。ここで本工程における「所定の位置」とは、紙製パッケージや紙製の箱の接着すべき部分をいう。また塗布方法としては、例えば、上記平版枚葉印刷機のコーターを使用して、ウエット状態で、本発明の接着剤組成物の塗布量が3〜10g/m2程度となるように塗工する方法、または基材シートの印刷面とは反対側の面の所定の位置に、ロールコーター、フレキソコーター、グラビアコーター、エアナイフ等の塗工機を用いて、ウエット状態で本発明の接着剤組成物の塗布量が5g/m2程度となるように塗工する方法などが挙げられる。
その後、塗布された接着剤組成物を熱乾燥等により乾燥させ接着剤組成物層を設ける。熱乾燥温度は紙面温度が90℃以下であれば特に限定されないが、乾燥工程の効率化の観点から、紙面温度が60℃〜80℃程度となるように設定するのが好ましい。接着剤組成物層を設けた後は、引き続き連続的に次の工程を行ってもよいし、しばらくシートを棒積みしておき数日後次の工程を行ってもよい。
その後、所定の位置で裁断する工程を経て、つづいて、成型機等により箱型等形成工程を行なう。
つづいて重ね合わせられた上記紙シートと別の紙シートかまたは上記紙シート同士を、本発明の接着剤組成物層を設けた所定の位置で熱圧着する。例えば、熱圧着機を用いて、熱媒体の温度が概ね50〜250℃、加圧する圧力が概ね1〜300kg/cm2である熱圧着ロールを概ね1〜10秒間熱圧させることにより熱圧着を行なうことができる。ここで、熱圧着する工程における「所定の位置」とは、接着剤組成物層を設けた部分と、別の紙シートまたは別の接着剤組成物層との重ね合わせ部分をいう。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
下記の配合組成となるように混合撹拌し、実施例1〜5、比較例1〜10のディレードタック型の接着剤組成物を得た。なお、評価を行なう際、水で希釈して、ザーンカップR#4 25℃にて20秒にして評価を実施した(実施例1〜5、比較例1〜10の各接着剤組成物100部に対して、実施例1では5部、実施例2では3部、実施例3では5部、実施例5では2部、比較例1では2部、比較例4では4部、比較例5では6部、比較例6では5部、比較例8では1部、比較例9では6部の水を加えて希釈して、ザーンカップR#4 25℃にて測定した粘度を20秒にした)。
(実施例1)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(実施例2)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD18、Tg:0℃、固形分56%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(実施例3)
・水性アクリルエマルジョン(JSR(株)製AE8102、Tg:0℃、固形分55%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.3部
・アセチレングリコール 0.2部
(実施例4)
・水性アクリルエマルジョン(JSR(株)製AE200、Tg:−40℃、固形分45%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.3部
・アセチレングリコール 0.2部
(実施例5)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 39.6部
・水性アクリルエマルジョン(JSR(株)製AE8102、Tg:0℃、固形分55%) 39.7部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.3部
・アセチレングリコール 0.2部
(比較例1)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製P−4N、Tg:10℃、固形分50%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例2)
・水性アクリルエマルジョン(JSR(株)製AE610C、Tg:−60℃、固形分45%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例3)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 49.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 20部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
・水 20部
(比較例4)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径0.6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例5)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径30μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例6)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 89.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例7)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 59.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 30部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例8)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 79.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル60、Mw:8,500、固形分34%) 10部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例9)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 69.3部
・スチレン−アクリル樹脂溶解ワニス(ジョンクリル52、Mw:1,700、固形分60%) 20部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(比較例10)
・水性EVAエマルジョン(水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、昭和高分子(株)製AD88、Tg:−5℃、固形分56%) 89.3部
・酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス水分散液(平均粒径6μm、固形分40%) 10部
・消泡剤(シリコーン添加剤) 0.2部
・アセチレングリコール 0.5部
(評価)
すべて実際に実機で紙製パッケージを製造するのと同等な条件で簡易試験を行なった。用紙(コート紙)の所定の位置に200線/inchハンドプルーファーにより、実際に紙製パッケージを製造する際に実機で塗布する糊代と同じ5mm幅で5g/m2の塗布量となるように実施例1〜5、比較例1〜10の各接着剤組成物を塗布し、乾燥させて接着剤組成物層を設けた。1日後、接着剤組成物を塗布した塗工面と接着剤組成物を塗布していない用紙面を重ね合わせ、熱圧着機(温度200℃、圧力3kg/cm2、2秒間)を用いて熱と圧力により塗工面と用紙面を、接着剤組成物を設けた所定の位置で接着させた。得られた接着体を用いて以下の評価を行なった。
<接着性>
接着させた用紙を手で剥離し、紙から毟(むし)れるかどうか確認する。結果を表1、2および3に示す。紙から毟れる状態を完全に接着していると判断する。
評価基準
○:紙内部からの毟(むし)れ有り
△:接着はしているが、塗工面で剥離する
×:塗工面と用紙面とが全く接着しない
<棒積み適性>
実施例1〜5、比較例1〜10の各接着剤組成物を塗布し乾燥させた用紙を用い、接着剤組成物を塗布した面(塗工面)と塗布していない面(未塗工面)を重ね合わせ、金属重りで1kg/cm2の圧力をかけ50℃・湿度80%、24時間ブロッキング試験を行ない評価した。結果を表1、2および3に示す。
評価基準
○:擬似接着も無く容易に剥離できる
△:若干ブロッキングあり
×:塗工面/用紙面(未塗工面)でブロッキングしており、紙の毟(むし)れ有り
<洗浄性>
実施例1〜5、比較例1〜10の各接着性組成物を塗布後、200線/inchハンドプルーファーを水で洗浄する際の洗浄性により評価した。結果を表1、2および3に示す。
評価基準
○:容易に水洗浄可能
×:ローラーに付着してしまい、洗浄しにくい
Figure 2008201907
Figure 2008201907
Figure 2008201907
本発明のディレードタック型の接着剤組成物は、塗工面同士に限らずに用紙面との接着性に優れ、さらには良好な棒積み適性をも有している。これにより、紙製パッケージや紙製の箱を得ることができる。

Claims (3)

  1. (A)成分:ガラス転移温度が−40〜0℃の水性エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(A−1)およびガラス転移温度が−40〜0℃の水性アクリル系エマルジョン(A−2)の群から選択される少なくとも1種、
    (B)成分:平均粒子径が2〜20μmの酢酸ビニル系共重合ポリオレフィンワックス、
    (C)成分:重量平均分子量が5,000以下である水溶性アクリル系共重合体ワニス
    を含有する接着剤組成物であって、
    さらにそれぞれの成分の含有量が、接着剤組成物を100質量%としたときに、(A)成分の固形分として20〜50質量%、(B)成分の固形分として1〜10質量%、(C)成分の固形分として1〜10質量%となる量であることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 前記接着剤組成物が、被接着面(a)に塗布された直後には粘着性を発現せず、当該塗布面に被接着面(b)を重ね合わせて熱圧着されることによって粘着力を発現することを特徴とする、請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 請求項1または請求項2記載の接着剤組成物を接着手段として使用することを特徴とする、パッケージの生産方法。
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