JP2008139694A - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高品位で低コストな画像表示装置及び画像表示方法を提供する。
【解決手段】光源からの光を偏光し、偏光された光を分離し、表示素子を用いて線順次により画像を形成し、表示素子が有する画素配列の中間像を形成し、中間像面に設けられたマイクロレンズアレイの出射側の異なる複数の領域で光偏向することにより、高品位で低コストな画像表示装置及び画像表示方法の提供を実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】光源からの光を偏光し、偏光された光を分離し、表示素子を用いて線順次により画像を形成し、表示素子が有する画素配列の中間像を形成し、中間像面に設けられたマイクロレンズアレイの出射側の異なる複数の領域で光偏向することにより、高品位で低コストな画像表示装置及び画像表示方法の提供を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光偏向素子を用いた投射型の画像表示装置及び画像表示方法に関する。
近年、光偏向素子、及びそれを用いた画像表示装置に関する技術が開発されている。
光偏向素子は、透明電極を設けた一対の透明基板の間に液晶層を設けた素子である。この光偏向素子に入射するのは直線偏光である。液晶層には、高速応答が可能なカイラルスメクチックC層の強誘電性液晶を用いており、この液晶層に入射する直線偏光を直接光シフト(光偏向)させ、光路を変えるものである。即ち一つの素子で光シフトが行える技術である。
光偏向素子は、透明電極を設けた一対の透明基板の間に液晶層を設けた素子である。この光偏向素子に入射するのは直線偏光である。液晶層には、高速応答が可能なカイラルスメクチックC層の強誘電性液晶を用いており、この液晶層に入射する直線偏光を直接光シフト(光偏向)させ、光路を変えるものである。即ち一つの素子で光シフトが行える技術である。
またここで、透明電極は、複数の平行なライン状の電極からなるものであり、液晶に均一な電場強度を与えることで、均一な光偏向を行なうことになる。この光偏向素子をプロジェクタに用いる画素数増大効果によりと高品位な画質が実現できることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、空間光変調素子の中間像をマクロレンズにより形成し、その中間像の位置にマイクロレンズアレイを置き、光学的に画素を縮小することが行われている。この縮小した画素を投射レンズによりスクリーンに投射する。加えて光路シフト素子を用いて、画素数の増大をはかるものである。画素を縮小しないで光路シフトする場合もさらに画像の高品位化が可能となる。ここで光路シフト素子はマイクロレンズと離れて設けられている。また、空間光変調素子を機械的に駆動させ、光路シフトを行っている(例えば、特許文献2参照)。
図20は、透過型液晶空間光変調素子と液晶素子+水晶板とを組み合わせた画像表示装置の従来例を示す図である。この技術は、偏向素子を液晶素子と水晶板で形成するものである。
同図において、1は偏光方向制御用液晶パネル、2は水晶板、3は透過型液晶空間光変調素子、4は投射レンズ、5は光源、61及び62は透過型液晶空間光変調素子3の画素数と同一の容量をもつフレームメモリ、7は分配器、8は同期信号発生器、9は偏光方向制御液晶パネル1の駆動電圧発生器、10はスクリーンである。
同図において、1は偏光方向制御用液晶パネル、2は水晶板、3は透過型液晶空間光変調素子、4は投射レンズ、5は光源、61及び62は透過型液晶空間光変調素子3の画素数と同一の容量をもつフレームメモリ、7は分配器、8は同期信号発生器、9は偏光方向制御液晶パネル1の駆動電圧発生器、10はスクリーンである。
同図に示す画像表示装置は、透過型液晶空間光変調素子から出射する2つの直交する直線偏光を(第一の直線偏光と第二の直線偏光とする)、画像シフト素子により、偏光方向に応じて、観察面或いはスクリーンの異なる位置に投射する。透過型液晶空間光変調素子の画素配列(行列)全体に形成される画像が1フレームの画像であり、これを2つのフィールドに分割し(行を奇数と偶数とに分ける)、奇数行に第一の直線偏光を、偶数行に第二の直線偏光を対応させ、時間的に交互に表示させ、人の残像を利用して見かけ上画素数の増大をはかるものである。透過型液晶空間光変調素子及び偏向素子は線順次方式には対応していない。また透過型液晶空間光変調素子の画素の配列にマイクロレンズアレイを対応させ、見かけ上画素を縮小させ、スクリーン上での画素の像の重なりを低減する技術も開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。
また、画素がマトリクス状に配置された画像表示装置から出射する光を、複数の領域に分割された画像シフト素子により、シフトさせ、見かけ上の画素の増大、解像度の向上をはかる技術が開示されている。
画像表示装置は映像信号を走査して画像を表示させる方式であり、画像シフト素子はこの走査に同期して光をシフトさせる。画像シフト素子が有する複数の領域はライン電極により分割されている。ライン電極に対向して共通電極があり、これら両者の間に液晶層が設けられている。これは画素から出射する直線偏光の偏光方向を変えるものであり、光の偏向は、この素子に隣接しておかれる水晶板の複屈折性によってなされる(例えば、特許文献5参照)。
特開2003−098502号公報
特開2003−098595号公報
特許第2813041号公報
特許第2939826号公報
特開平8−194207号公報
画像表示装置は映像信号を走査して画像を表示させる方式であり、画像シフト素子はこの走査に同期して光をシフトさせる。画像シフト素子が有する複数の領域はライン電極により分割されている。ライン電極に対向して共通電極があり、これら両者の間に液晶層が設けられている。これは画素から出射する直線偏光の偏光方向を変えるものであり、光の偏向は、この素子に隣接しておかれる水晶板の複屈折性によってなされる(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、光偏向素子は、画面を一斉に書き換える方式の空間光変調素子に対応しており、画面全体を線状に走査して画像を形成する方式(ここでは線順次方式と呼ぶ)に用いると、画質が低下することがある。これは光偏向素子が、あるフレーム(画面全体)を光偏向しようとすると、空間光変調素子は次のフレームを形成し始め、即ち1フレーム目を光偏向しているときに次の2フレーム目の一部をも光偏向することになるためである。
そこで、本発明の目的は、線順次により画像を形成する表示素子に対して高品位な画像を表示可能とし、低コストで製造が可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、光源と、線順次により画像を形成する表示素子と、該表示素子からの光の光路において前記表示素子が有する画素配列の中間像を形成する投射光学系と、該中間像の位置に設けられたマイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの出射側に設けられ、複数の領域で光偏向する光偏向素子とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、前記マイクロレンズアレイと前記光偏向素子とは一体であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の画像表示装置において、前記中間像は等倍以下であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の前記マイクロレンズアレイを複数用いることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4の何れか1項に記載の画像表示装置において、前記マイクロレンズアレイは頂点周辺に略平坦部を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1項に記載の画像表示装置において、前記空間光変調素子を3枚用いることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から6の何れか1項に記載の画像表示装置において、光偏向する光の方向は前記表示素子が有する矩形の画素の辺に対して斜めであることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、光源からの光を用いて表示素子により線順次に画像を形成し、、前記表示素子が有する画素配列の中間像を形成し、該中間像の位置に設けられたマイクロレンズアレイの出射光を複数の領域で光偏向することを特徴とする。
本発明によれば、線順次により画像を形成する表示素子に対して、高品位な画像を表示可能とし、低コストで製造可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供することが可能となる。
次に本発明の実施の形態につい説明する。
図1(a)は、本発明に係る画像表示方法を適用した画像表示装置の一実施の形態を示す概念図であり、図1(b)は、図1(a)に示した画像表示装置の投射光学系近傍の側面拡大図である。
画像表示装置の主な構成は、光源1、偏光光学系2、表示素子3、投射光学系4a〜4d、マイクロレンズアレイ5a、光偏向素子5b、制御手段6であり、これらがプロジェクタの筐体7に収まり、前面(図1(a)の上側)にスクリーン8が配置されている。なお、表示素子として、透過型空間光変調素子を用いた形態を示しているが、本発明においては、反射型空間光変調素子であっても良い。このように反射型を用いた場合には、この反射型空間光変調素子の前後の構成が異なるが、マイクロレンズアレイと光偏向素子との関係は同一である。また、空間光変調素子としては、液晶やマイクロミラーを用いたもの等が挙げられる。
図1(a)は、本発明に係る画像表示方法を適用した画像表示装置の一実施の形態を示す概念図であり、図1(b)は、図1(a)に示した画像表示装置の投射光学系近傍の側面拡大図である。
画像表示装置の主な構成は、光源1、偏光光学系2、表示素子3、投射光学系4a〜4d、マイクロレンズアレイ5a、光偏向素子5b、制御手段6であり、これらがプロジェクタの筐体7に収まり、前面(図1(a)の上側)にスクリーン8が配置されている。なお、表示素子として、透過型空間光変調素子を用いた形態を示しているが、本発明においては、反射型空間光変調素子であっても良い。このように反射型を用いた場合には、この反射型空間光変調素子の前後の構成が異なるが、マイクロレンズアレイと光偏向素子との関係は同一である。また、空間光変調素子としては、液晶やマイクロミラーを用いたもの等が挙げられる。
すなわち、図1(a)において、Z軸方向に光を出射する光源1の光路上に光源1からの光を一方向に偏光する偏光変換素子等から構成される偏光光学系2が配置され、偏光光学系2の出射側の光路上に表示素子3が配置されている。なお、表示素子が液晶等の一方の偏光のみに反応をする表示素子であれば、先に示したように偏光光学系2を配置する必要がある。しかしながら、MEMSと呼ばれるマイクロミラーデバイスを用いた表示素子の場合には、必ずしも偏光を行なう必要はない。なお、後述の光偏向素子は、液晶を用いているので、直線偏光に依存性がある。従って、例えば、表示素子が偏光に依存しないものであれば、当該光偏向素子に無偏光の光を入射させる前に、該光偏向素子が偏向又は偏向させない制御しやすいように無偏光の光を直線偏光に整える必要がある。
表示素子3の出射側の光路上に投射光学系のレンズ4aが配置され、レンズ4aの出射側の光路上には投射光学系の平面ミラー4bがZ軸に対し45°傾斜して配置されている。平面ミラー4bの反射光の光路はX軸方向に平行になっており、平面ミラー4bの反射光路上には投射光学系のレンズ4c、マイクロレンズアレイ5a、光偏向素子5b、及び投射光学系のレンズ4dがこの順番で配置されている。表示素子3及び光偏向素子5bには制御手段6の制御信号線が接続されている。
表示素子3の出射側の光路上に投射光学系のレンズ4aが配置され、レンズ4aの出射側の光路上には投射光学系の平面ミラー4bがZ軸に対し45°傾斜して配置されている。平面ミラー4bの反射光の光路はX軸方向に平行になっており、平面ミラー4bの反射光路上には投射光学系のレンズ4c、マイクロレンズアレイ5a、光偏向素子5b、及び投射光学系のレンズ4dがこの順番で配置されている。表示素子3及び光偏向素子5bには制御手段6の制御信号線が接続されている。
ここで、画像表示装置にはフロントプロジェクタ及びリアプロジェクタの2種類がある。
画像表示装置がフロントプロジェクタである場合、スクリーン8は部屋の壁等で良い場合もありスクリーン8は構成要素に含めないが、画像表示装置がリアプロジェクタである場合スクリーン8も構成要素に含まれる。
画像表示装置がフロントプロジェクタ及びリアプロジェクタのいずれであっても図示したのは最低限の構成である。
画像表示装置がフロントプロジェクタである場合、スクリーン8は部屋の壁等で良い場合もありスクリーン8は構成要素に含めないが、画像表示装置がリアプロジェクタである場合スクリーン8も構成要素に含まれる。
画像表示装置がフロントプロジェクタ及びリアプロジェクタのいずれであっても図示したのは最低限の構成である。
光源1は白色ランプが一般的であり、例えば超高圧水銀ランプが用いられる。しかし発光ダイオードやレーザダイオード等の光源も使われつつあり、ここで白色ランプに限られるものではない。白色ランプは白色光を放射して、その白色光は非偏光である。この非偏光を偏光光学系2により特定の直線偏光にそろえる。偏光の利用効率を高めるには偏光分離多層膜を利用したものが用いられるが、原理的には単なる偏光板でも特定の偏光のみ非偏光から取り出せる。
また図1(a)には図示していないが、後述するように白色光は色分離素子、色分離光学系により光の三原色である赤、緑、青(以下R、G、B)に分離される。白色のままであれば中間調を含む白黒の画像となる。
ここで、従来例では画像シフト素子の用語を用いたが、本実施の形態では光偏向素子と呼ぶ。
投射光学系4a〜4dは、レンズ3枚と平面ミラー1枚とからなる。ここでは簡略化しており、実際の投射光学系は複雑であり、光学素子の数はさらに多く、また形状は複雑である。例えば、光学素子の数は10個前後であり、形状は球面でなく非球面、自由曲面などもありうる。特に画像表示装置がリアプロジェクタの場合、筐体を薄型、小型にする上で、光学性能を落とさず、スクリーンに画像を投射させるために、非球面レンズ、自由曲面ミラーを多用した投射光学系が用いられる。またこのような投射光学系では、光学素子間に中間像を形成する場合もある。
図1(b)においては、表示素子3の5画素3aのみを描いている。またレンズ4a〜4cを一枚のレンズとして描いている。このレンズ4a〜4cにより、表示素子3の画素3aの中間像を形成し、その中間像の位置にマイクロレンズアレイ5aを設置する。この時、画素3aとマイクロレンズアレイ5aのマイクロレンズ5aaとが一対一に対応するように設定されている。
即ち中間像における画素3aのサイズとマイクロレンズ5aaのサイズとは略等しいものとする。
即ち中間像における画素3aのサイズとマイクロレンズ5aaのサイズとは略等しいものとする。
ここでマイクロレンズアレイ5aの画素配列の中間像の位置への設置は、例えば3軸ステージを用いて行う(さらに軸数の多いステージを用いれば自由度の高い調整ができる)。またステージではなく、マイクロレンズの付いた治具を位置合わせ、調整の後に接着、固定する方法であってもよい。
マイクロレンズアレイ5aの各マイクロレンズ5aaは入射する光を例えば領域10に集光する。また光偏向素子5bはマイクロレンズアレイ5aの出射側に隣接して設置される。図1(b)ではマイクロレンズアレイ5aと光偏向素子5bとの間に隙間が存在しているが、密着していてもよい。
またレンズ4dの物面は、マイクロレンズ5aaにより集光された領域10の位置とし、像面はスクリーン(図示せず)とする。光偏向素子5bを駆動させなければ、このときスクリーンには図14(a)のように、隙間の空いた画素配列141が表示される。即ち光学的に縮小された画素143である。
またレンズ4dの物面は、マイクロレンズ5aaにより集光された領域10の位置とし、像面はスクリーン(図示せず)とする。光偏向素子5bを駆動させなければ、このときスクリーンには図14(a)のように、隙間の空いた画素配列141が表示される。即ち光学的に縮小された画素143である。
このように投射光学系内に中間像を形成することにより、光偏向素子を投射光学系に組み込むことが可能となる。また、マイクロレンズアレイを光偏向素子に隣接させて用いることにより、空間光変調素子の画素配列に合わせてマイクロレンズを設ける工程を省略、低コスト化が可能となる。
本実施形態においては、マイクロレンズアレイ5aと空間光変調素子3とを隔てて設置するため、画素配列にマイクロレンズアレイ5aをモノリシックに作製する工程、或いは画素配列にマイクロレンズアレイ5aを高精度で貼り合わせる工程が省略でき、低コスト化が図れる。
図1(a)に示す制御手段6は、表示素子2に入力する画像信号と同期した信号及び、光偏光素子5bの液晶駆動電圧を発生させるものである。
表示素子3の詳細を図2(a)、(b)に示す。
図2(a)は表示素子3を正面(光軸)から見た図であり、図2(b)はその説明図である。
図では画素配列数を間引いて描いているがXGA(Extended Graphics Array)で1024×728の画素配列がある。また図では、画素3a同士は隙間無く配列しているが、実際には画素に対する配線等により隙間(非有効領域)があり、光を通過させる部分の面積と一画素全体の面積の割合により開口率が定められる。画素3aは、例えば、一対の透明電極に挟まれた液晶層である。画素配列をm×nとする(図2(b))。
図2(a)は表示素子3を正面(光軸)から見た図であり、図2(b)はその説明図である。
図では画素配列数を間引いて描いているがXGA(Extended Graphics Array)で1024×728の画素配列がある。また図では、画素3a同士は隙間無く配列しているが、実際には画素に対する配線等により隙間(非有効領域)があり、光を通過させる部分の面積と一画素全体の面積の割合により開口率が定められる。画素3aは、例えば、一対の透明電極に挟まれた液晶層である。画素配列をm×nとする(図2(b))。
画像の形成は線状の走査により行なわれる。走査は、図2(b)中横向きの矢印で示すように行方向に行われ(1〜m)、1行目、2行目、…、n行目と進み、1行目に戻り、同様に繰り返される。これが1フレームであり一画面である。また線順次方式では、1行目の走査が終わらないうちに2行目、3行目、…、n行目の走査を始める。これをタイミングチャートで模式的に示すと図3のようになる。
図3において横軸が時間であり、1フレーム、2フレームを示した平行四辺形は、各行の信号を重ね合わせて描いたものである。
図3において、図2(b)に示した各行の信号は線状で表している。1行目の走査開始後に、2目の走査が開始され、2行目の走査開始後に3行目の走査が開始され、以下n行目まで同様である。n行目の走査が終わると、これが1フレームである。
また2フレームの1行目の走査は、1フレームのj行目の走査時点で始まる。画素配列中の一画素を(i、j)で指定して、走査においてその画素の信号が入力されると、信号によって、液晶層に電圧が印加され、入射する直線偏光を透過させるか、その電場の振動方向を変えるかのいずれかが行われる。
図3において、図2(b)に示した各行の信号は線状で表している。1行目の走査開始後に、2目の走査が開始され、2行目の走査開始後に3行目の走査が開始され、以下n行目まで同様である。n行目の走査が終わると、これが1フレームである。
また2フレームの1行目の走査は、1フレームのj行目の走査時点で始まる。画素配列中の一画素を(i、j)で指定して、走査においてその画素の信号が入力されると、信号によって、液晶層に電圧が印加され、入射する直線偏光を透過させるか、その電場の振動方向を変えるかのいずれかが行われる。
このような空間光変調素子を用いた画像表示装置において、素子の全面で光偏向を行う場合は不具合が生じる。
図4では図3に示したタイミングチャートと光偏向のタイミングチャートとを併せて描いた。
矩形上の信号は、その期間に光偏向することを表す。1フレーム目を光偏向すると、1フレーム目の光偏向の途中で、表示素子の2フレーム目について走査が始まるので、2フレーム目の初めの画像も光偏向することが分る。これにより、画質低下を生じることになる。
図4では図3に示したタイミングチャートと光偏向のタイミングチャートとを併せて描いた。
矩形上の信号は、その期間に光偏向することを表す。1フレーム目を光偏向すると、1フレーム目の光偏向の途中で、表示素子の2フレーム目について走査が始まるので、2フレーム目の初めの画像も光偏向することが分る。これにより、画質低下を生じることになる。
(光偏向素子の説明)
本発明に係る画像表示装置に用いられている光偏向素子の構成と機能とを図5(a)、(b)に示す。
図5(a)に示すように一対の透光性基板51に液晶52が挟持されている。図示していないが、透光性基板51の液晶52側の面には透明電極、配向膜が形成されている。図示した座標のy軸方向に電圧を印加し(水平電場)、その極性を反転することにより、液晶分子の配向が変わる(図5(a)、(b))。
本発明に係る画像表示装置に用いられている光偏向素子の構成と機能とを図5(a)、(b)に示す。
図5(a)に示すように一対の透光性基板51に液晶52が挟持されている。図示していないが、透光性基板51の液晶52側の面には透明電極、配向膜が形成されている。図示した座標のy軸方向に電圧を印加し(水平電場)、その極性を反転することにより、液晶分子の配向が変わる(図5(a)、(b))。
この光偏向素子に、図示したようにy軸に平行な電場の振動方向53を有する直線偏光が入射したときには、その光は偏向される。これとは逆に光偏向素子に対して、x軸(紙面に垂直)に平行な電場の振動方向を有する直線偏光が入射したときには、その光は偏向されず直進する。
また、この光偏向素子に用いる液晶52の材料には光学性能が良く、高速応答が可能な強誘電性液晶が好ましい。例えば、カイラルスメクチックC相の液晶である。しかしこれに限られるものではない。また、透明電極はITO(Indium Tin Oxide)が一般的であるが、これに限られるものではなくZnOなどであってもよい。さらに図5(a)、(b)に示す光偏向素子は複数の領域に分割されている。
また、この光偏向素子に用いる液晶52の材料には光学性能が良く、高速応答が可能な強誘電性液晶が好ましい。例えば、カイラルスメクチックC相の液晶である。しかしこれに限られるものではない。また、透明電極はITO(Indium Tin Oxide)が一般的であるが、これに限られるものではなくZnOなどであってもよい。さらに図5(a)、(b)に示す光偏向素子は複数の領域に分割されている。
図6に二分割された光偏向素子を示し、図7に図6に示した光偏向素子のタイミングチャートを示す。
図6に示す光偏向素子は、一枚の基板上に、透明電極を二領域にパターニングすることにより形成する。また二つの領域に独立に電圧を印加できるように電極を設ける。この例では二領域であるが三領域以上であっても構わない。領域1に電圧を印加したときは領域1のみで光偏向が行なわれ、領域2に関しても同様である。タイミングを僅かにずらして光偏向することも可能であり、上記の1フレーム目の光偏向時に2フレーム目の初めが光偏向されることを防ぐことができる(図7参照)。
図6に示す光偏向素子は、一枚の基板上に、透明電極を二領域にパターニングすることにより形成する。また二つの領域に独立に電圧を印加できるように電極を設ける。この例では二領域であるが三領域以上であっても構わない。領域1に電圧を印加したときは領域1のみで光偏向が行なわれ、領域2に関しても同様である。タイミングを僅かにずらして光偏向することも可能であり、上記の1フレーム目の光偏向時に2フレーム目の初めが光偏向されることを防ぐことができる(図7参照)。
1フレーム目の途中までを第一の領域で光偏向し、次に1フレーム目の残りを第二の領域で光偏向して、すでに始まった第二フレーム目を第一の領域で光偏向するという動作を繰り返す。この動作は図1に示した制御手段6により行う。
このように光偏向素子の光偏向領域を複数に分割することにより、線順次書換えの表示素子を用いた場合であっても、画質を低下させずに光偏向が可能となり、画素数の増大及び解像度の向上が図れる。
このように光偏向素子の光偏向領域を複数に分割することにより、線順次書換えの表示素子を用いた場合であっても、画質を低下させずに光偏向が可能となり、画素数の増大及び解像度の向上が図れる。
また、従来の液晶素子と水晶板の組合せによる光偏向素子とを比べると、素子の簡略化が図れる。電極を有する透光性基板2枚、液晶の構成に対して電極を有する透光性基板2枚と液晶の構成である。
x軸とy軸、或いは水平と垂直に光偏向させる場合を図8(a)、(b)に示す。
2枚の光偏向素子81、83と、1/2波長板82とからなり、1/2波長板82は二枚の偏向素子81、83の間にある。図8(a)では入射する直線偏光の電場の振動方向はx軸に平行であり、第一の光偏向素子81はこの直線偏光を二方向に光偏向する。これに対して、図8(b)では入射する直線偏光の電場の振動方向はy軸に平行であり、第一の光偏向素子81はこの直線偏光を光偏向しない。
2枚の光偏向素子81、83と、1/2波長板82とからなり、1/2波長板82は二枚の偏向素子81、83の間にある。図8(a)では入射する直線偏光の電場の振動方向はx軸に平行であり、第一の光偏向素子81はこの直線偏光を二方向に光偏向する。これに対して、図8(b)では入射する直線偏光の電場の振動方向はy軸に平行であり、第一の光偏向素子81はこの直線偏光を光偏向しない。
これら二方向の直線偏光は1/2波長板80でその電場の振動面を90°回転させて、その振動方向がy軸に平行な直線偏光となる。このとき1/2波長板80の遅相軸はx軸から45°回転して設置される。y軸に平行な電場の振動方向を有する直線偏光は第二の光偏向素子83に入射して、それぞれ二方向に光偏向され、四方向に光偏向される。
ここで、第一の光偏向素子81の偏向方向と第二の光偏向素子83の偏向方向とは直交している。このように直交させると画素数の4倍の向上が可能である。
ここで、第一の光偏向素子81の偏向方向と第二の光偏向素子83の偏向方向とは直交している。このように直交させると画素数の4倍の向上が可能である。
光偏向の量はスクリーン上で画素ピッチの1/2程度が好ましい。画素ピッチとは、空間光変調素子における画素配列の周期である。またスクリーンに投射された場合には、それに投射倍率が乗ぜられる。これは光偏向素子の液晶層の厚み、屈折率、液晶への印加電圧等により調整される。
画素縮小による画像は図14(a)に示すようになるが、これを4方向に光偏向することにより隙間のない図14(b)のような画像142を表示できる。これは、人の残像により画素143が見かけ上画素数が4倍増えて144のように見えるためである。また画素が縮小されているため、画像の高品位化が可能となる。
またマイクロレンズの表面は表面反射防止膜が形成されていることが好ましい。
マイクロレンズアレイと光偏向素子とを一体にした素子を図9に示す。
光偏向素子は、透明電極及び配向膜を形成した2枚のガラス基板90、91を、透明電極及び配向膜が向かい合うように、かつ間に液晶92を挟持して形成されている。
一方のガラス基板90にマイクロレンズアレイ93を設けた点が本発明の特徴である。尚、光偏向素子を形成した後に、当該偏向素子のガラス面にマイクロレンズアレイを形成する方法も考えられるが、本実施形態のマイクロレンズアレイを作製した基板を用いて光偏向素子を形成する方が作製は容易である。
光偏向素子は、透明電極及び配向膜を形成した2枚のガラス基板90、91を、透明電極及び配向膜が向かい合うように、かつ間に液晶92を挟持して形成されている。
一方のガラス基板90にマイクロレンズアレイ93を設けた点が本発明の特徴である。尚、光偏向素子を形成した後に、当該偏向素子のガラス面にマイクロレンズアレイを形成する方法も考えられるが、本実施形態のマイクロレンズアレイを作製した基板を用いて光偏向素子を形成する方が作製は容易である。
また、マイクロレンズアレイと光偏向素子とを一体化する場合、マイクロレンズアレイ基板と光偏光素子の基板とを兼ねることができ、部材の低減及び作製工程を減らすことが可能となり、低コスト化が可能となる。
またマイクロレンズが樹脂性の場合は、光偏向素子を作製した後に、そのガラス面にたとえばインクジェットの手法を用いて、マイクロレンズをアレイ状に形成してもよい。マイクロレンズのサイズが大きくなる場合は、中間像を大きな倍率で形成すればよい。
さらに、形成する中間像は等倍以下が好ましい。
図10(a)、(b)は表示素子103、投射光学系104、中間像105(105−1、105−2)及び光偏向素子106を示している。マイクロレンズアレイは省略している。また投射光学系は、煩雑さを避けるためレンズ一枚のみ描いてあるが、複数の光学系であってもよい。ここでは投射光学系104はマクロレンズであるとする。また表示素子103及び中間像105の画素配列は省略しているが、多数の配列があるものとする。
図10(a)には、中間像105−1が、表示素子103が形成した画像(すなわち、表示素子の画素領域)の等倍で形成された様子を示している。また中間像105−1は光偏向素子106の前面にあるマイクロレンズアレイ(図示せず)に合わせて形成される。マクロレンズの物面は表示素子の画素配列の表面である。マクロレンズが画素配列の、中間像を形成し、その位置にマイクロレンズアレイを設置する。さらに後続の投射光学系の物面がマイクロレンズアレイにより縮小された画素の像面となる。
図10(a)、(b)は表示素子103、投射光学系104、中間像105(105−1、105−2)及び光偏向素子106を示している。マイクロレンズアレイは省略している。また投射光学系は、煩雑さを避けるためレンズ一枚のみ描いてあるが、複数の光学系であってもよい。ここでは投射光学系104はマクロレンズであるとする。また表示素子103及び中間像105の画素配列は省略しているが、多数の配列があるものとする。
図10(a)には、中間像105−1が、表示素子103が形成した画像(すなわち、表示素子の画素領域)の等倍で形成された様子を示している。また中間像105−1は光偏向素子106の前面にあるマイクロレンズアレイ(図示せず)に合わせて形成される。マクロレンズの物面は表示素子の画素配列の表面である。マクロレンズが画素配列の、中間像を形成し、その位置にマイクロレンズアレイを設置する。さらに後続の投射光学系の物面がマイクロレンズアレイにより縮小された画素の像面となる。
次に図10(b)は、中間像105−2が表示素子103が形成した画像(すなわち、表示素子の画素領域)の等倍よりも小さな倍率で形成された様子を示している。
この場合、図示しないマイクロレンズアレイ及び光偏向素子106のサイズが小さくてよいことが分る。サイズを小さくするとコストが低減できる。また、この液晶素子の配向方向を変える際に光偏向素子106の全面に均一な水平電場を形成する必要がある。面内で電場が不均一であると、液晶分子の配向の変化にむらが生じ画質が低下するからである。
この場合、図示しないマイクロレンズアレイ及び光偏向素子106のサイズが小さくてよいことが分る。サイズを小さくするとコストが低減できる。また、この液晶素子の配向方向を変える際に光偏向素子106の全面に均一な水平電場を形成する必要がある。面内で電場が不均一であると、液晶分子の配向の変化にむらが生じ画質が低下するからである。
ここで、マクロレンズや光偏向素子106サイズが小さくなると均一な電場の形成が容易になり、画質の向上につながる。またサイズが小さいほど液晶層の厚みを均一にするのも容易となり、画質の向上が図れる。
このように、中間像の倍率を、表示素子が形成した画像の等倍以下とすることにより、光偏向素子のサイズを低減でき低コスト化が可能で、また光偏向素子の精度向上により画像の高品位化が可能となる。
このように、中間像の倍率を、表示素子が形成した画像の等倍以下とすることにより、光偏向素子のサイズを低減でき低コスト化が可能で、また光偏向素子の精度向上により画像の高品位化が可能となる。
中間像を形成する簡素な方法はマクロレンズを用いることである。図11にその光学系を示す。
114aはマクロレンズである。マクロレンズ114aの物面が表示素子113の画素配列の面であり、その像面にマイクロレンズアレイを設置する。レンズ114bの物面が光偏向素子115bの表面、或いは内部に形成された中間像であり、その像面がスクリーン118である。マクロレンズ114aはテレセントリックが好ましく、また両側テレセントリックがより好ましい。
尚、111は光源、112は偏光光学系、116は制御手段、117は筐体を示す。
114aはマクロレンズである。マクロレンズ114aの物面が表示素子113の画素配列の面であり、その像面にマイクロレンズアレイを設置する。レンズ114bの物面が光偏向素子115bの表面、或いは内部に形成された中間像であり、その像面がスクリーン118である。マクロレンズ114aはテレセントリックが好ましく、また両側テレセントリックがより好ましい。
尚、111は光源、112は偏光光学系、116は制御手段、117は筐体を示す。
マイクロレンズアレイを2枚用いた偏向光学系の一例を図12に示す。
第一のマイクロレンズ120は光偏向素子121に作製し、第二のマイクロレンズ122は単体で作製し、両者を貼りあわせる。このように複数枚のマイクロレンズにすることにより諸収差の低減、集光(光利用)効率の向上が図れ、より画質の高品位化が図れる。尚、123は透明基板であり、124は液晶である。
第一のマイクロレンズ120は光偏向素子121に作製し、第二のマイクロレンズ122は単体で作製し、両者を貼りあわせる。このように複数枚のマイクロレンズにすることにより諸収差の低減、集光(光利用)効率の向上が図れ、より画質の高品位化が図れる。尚、123は透明基板であり、124は液晶である。
マイクロレンズの頂点近傍が略平坦なマイクロレンズアレイを図13に示す。
このマイクロレンズ130はレンズの頂点近傍に入射する光131に対しては集光機能を有さず、レンズの側面に入射する光132、133に対してのみ集光機能を有する。
このマイクロレンズ130はレンズの頂点近傍に入射する光131に対しては集光機能を有さず、レンズの側面に入射する光132、133に対してのみ集光機能を有する。
プロジェクタの性能の一指標としてコントラスト比がある。これは黒表示と白表示とを表示させ、その照度の比をとるものである。代表的なものにANSI(American National Standard)が定めたコントラスト比がある。白(表示)と黒(表示)とのチェッカパターンを使う方法である。
コントラスト比が高いほど高品位な画像である。このコントラスト比を低下させる原因の一つに、プロジェクタ内を飛び交う直線偏光の偏光状態の変化がある。これは直線偏光が理想的に維持されず、楕円偏光化や、偏光面の回転などにより偏光状態が変わることである。この状態が変化した偏光は漏れ光となり、黒表示の照度を上げ、コントラスト比を低下させる。
偏光面の回転は、面に対して入射角が大きいほど大きくなり、曲率半径の小さなレンズで顕著になる。本発明に係る画像表示装置に用いられるマイクロレンズは頂点付近を平坦にすることによりこの偏光面の回転を抑え、コントラスト比を向上させるものである。
しかし集光機能も確保しなければ画素縮小が行えないため、レンズ側面は球面を残している。ただ偏光面の回転はレンズ側面で大きくなり、この形状では大幅に低減することはできないが、平坦部が全く無いレンズよりも有利ではある。
このように、頂点が略平坦なマイクロレンズを用いることにより、マイクロレンズの曲面での直線偏光の偏光面の回転による漏れ光を低減でき、高コントラストが可能となる。
しかし集光機能も確保しなければ画素縮小が行えないため、レンズ側面は球面を残している。ただ偏光面の回転はレンズ側面で大きくなり、この形状では大幅に低減することはできないが、平坦部が全く無いレンズよりも有利ではある。
このように、頂点が略平坦なマイクロレンズを用いることにより、マイクロレンズの曲面での直線偏光の偏光面の回転による漏れ光を低減でき、高コントラストが可能となる。
また平坦部は完全に平坦である必要がなく、緩やかな曲率がついていても構わず、また非球面、自由曲面であってもよい。
プロジェクタにおいて用いる表示素子の枚数が少なくなると低コスト化が図れる。表示素子を一枚用いる単板式プロジェクタを図15(a)に示し、色分離光学系を図15(b)に示す。
基本的な構成は図11の構成例と同様であるが、この構成例では白色光をR、G、Bに分ける色分離光学系1510が光学系に加わっている。これは透光性部材の円板にR、G、Bのフィルタを形成して高速で回転させるものである。この色分離光学系1510としての円板に白色光が入射するとR、G、Bの三原色に、時分割(フィールドシーケンシャル)で分離される。
このように、光偏向素子と、マイクロレンズアレイとの組合せによる光学系を単板式の画像表示装置に応用するため、従来に比べて画質が良く低コスト化が可能となる。
基本的な構成は図11の構成例と同様であるが、この構成例では白色光をR、G、Bに分ける色分離光学系1510が光学系に加わっている。これは透光性部材の円板にR、G、Bのフィルタを形成して高速で回転させるものである。この色分離光学系1510としての円板に白色光が入射するとR、G、Bの三原色に、時分割(フィールドシーケンシャル)で分離される。
このように、光偏向素子と、マイクロレンズアレイとの組合せによる光学系を単板式の画像表示装置に応用するため、従来に比べて画質が良く低コスト化が可能となる。
表示素子を3枚用いた三板式プロジェクタを図16に示す。
光学系は光源111と同様な光源1601、偏光光学系112と同様な偏光光学系1602、第一のダイクロイックミラー1603、第一のミラー1604、第二のミラー1605、第二のダイクロイックミラー1606、第三のミラー1607、第四のミラー1608、第五のミラー1609、第一の表示素子1612、第二の表示素子1611、第三の表示素子1610、クロスプリズム1613、投射光学系1614、1616、光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)、及びスクリーン1617で構成されている。本実施の形態では、表示素子を液晶表示素子の場合で説明するので、偏光光学系1602を設けている。
光学系は光源111と同様な光源1601、偏光光学系112と同様な偏光光学系1602、第一のダイクロイックミラー1603、第一のミラー1604、第二のミラー1605、第二のダイクロイックミラー1606、第三のミラー1607、第四のミラー1608、第五のミラー1609、第一の表示素子1612、第二の表示素子1611、第三の表示素子1610、クロスプリズム1613、投射光学系1614、1616、光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)、及びスクリーン1617で構成されている。本実施の形態では、表示素子を液晶表示素子の場合で説明するので、偏光光学系1602を設けている。
すなわち、図16に示す光源1601の光路上には偏光光学系1602が配置され、偏光光学系1602の出射側の光路上には第一のダイクロイックミラー1603が配置されている。ダイクロイックミラー1603の一方(図の上側)の反射光路上には第一のミラー1604が光源1601の出射光に対して斜め45°、かつ反射光が光源1601の出射方向と同一方向となるように配置されている。第一のダイクロイックミラー1603の他方(この場合下側)の反射光路上には第二のミラー1605が斜め45°、かつ反射光が光源1601の出射方向と同一方向となるように配置されている。第一のミラー1604の反射側の光路上には第二のダイクロイックミラー1606が第二のミラー1605と対向するように斜め45°に配置されている。第二のダイクロイックミラー1606の透過光路上には第三のミラー1607が配置され、第二のダイクロイックミラー1606の反射光路上には第五のミラー1609が互いに対向するように斜め45°に配置されている。両ミラー1607、1609の反射光路の交差点にはクロスプリズム1613が配置されている。第二のミラー1605の反射光路上には第四のミラー1608が斜め45°、かつ反射光路が第三のミラー1607の反射光路と重畳するように配置されている。
クロスプリズム1613の第一のミラー1612側には第一の表示素子1612が配置され、クロスプリズム1613の第五のミラー1609側には第二の表示素子1611が配置され、クロスプリズム1613の第三のミラー1607側には第三の表示素子1610が配置されている。
クロスプリズム1613の出射側には投射光学系1614が配置され、投射光学系1614の出射側の光路上には光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)が配置されている。光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)の出射光路上には投射光学系1616が配置され、投射光学系1616の出射光路上にはスクリーン1617が配置されている。
クロスプリズム1613の出射側には投射光学系1614が配置され、投射光学系1614の出射側の光路上には光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)が配置されている。光偏向光学系1615(マイクロレンズアレイ1615a、光偏向素子1615b)の出射光路上には投射光学系1616が配置され、投射光学系1616の出射光路上にはスクリーン1617が配置されている。
光源1601を出射した非偏光の白色光は、偏光光学系1602により直線偏光に変換される。この直線偏光は第一のダイクロイックミラー1603で1色と2色の光に分けられる(R、G、Bの組み合わせである)。2色に分けられた光は第一のミラー1604に向かい、1色に分けられた光は第二のミラー1605に向かう(これを第一の光と呼ぶことにする)。第一のミラー1604により反射された光は、第二のダイクロイックミラー1606に入射し、2色が分離される(これを第二の光と第三の光と呼ぶことにする)。第三のミラー1607に向かう光を第三の光と呼び、第五のミラー1609に向かう光を第2の光と呼ぶことにする。
また第一の光は第二のミラー1605により反射され第四のミラー1608に反射されて、第一の表示素子1612に入る。第二の光は第五のミラー1609に反射されて第二の表示素子1611に入射する。また第三の光は第三のミラー1607に反射されて第三の表示素子1610に入射する。第一から第三の光は、表示素子の液晶により変調され(あるいは変調されず)クロスプリズム1613に入射して色合成され、後続の光学系に向かう。投射光学系1614は、第一から第三の表示素子の画素配列の中間像をマイクロレンズアレイ1615aの位置に形成し、形成された中間像は投射光学系1616によりスクリーン1617に投射される。
また線順次方式の表示素子を用いた場合、従来例においては、表示素子と光偏向素子とを隣接させる必要があった。これは光が発散角を有しているため、この2つの素子間の距離が離れているとその分、光が広がり、画素から出た光は、光偏向素子のある程度広い領域に入射して、画質を劣化させるためである。また広がりに応じて光偏向素子のサイズの大きくなる。このため3板式のプロジェクタにおいては、光偏向素子が各色の表示素子に対して同数枚、つまり3枚も必要になりコスト高となる。本実施の形態のように投射光学系による中間像を形成することにより、光偏向素子は一枚でよく、高品位な画像を提供することが可能となると共に、低コスト化、サイズの小型化が図れる。また光偏向素子に要する消費電力も一枚分でよい。
このように、偏向素子と、マイクロレンズとの組合せによる光学系を三板式プロジェクタに応用するためさらに画像の高品位化が可能となる。
このように、偏向素子と、マイクロレンズとの組合せによる光学系を三板式プロジェクタに応用するためさらに画像の高品位化が可能となる。
単板式の画像表示装置において、必ずしも光偏向をR、G、Bの三色に対して行う必要はなく一色だけであってもよい。
単板式の画像表示装置の場合、R、G、Bが時分割で光偏向素子に入射するため、各色に対して光偏向を行うと、光偏向素子の駆動には3倍の速さが必要となり、負荷が大きくなる。しかし光偏向が一色のみであればこの負荷を低減することができる。また高速応答が要求されず通常の安価なネマチック液晶等でもよく低コスト化が図れる。
単板式の画像表示装置の場合、R、G、Bが時分割で光偏向素子に入射するため、各色に対して光偏向を行うと、光偏向素子の駆動には3倍の速さが必要となり、負荷が大きくなる。しかし光偏向が一色のみであればこの負荷を低減することができる。また高速応答が要求されず通常の安価なネマチック液晶等でもよく低コスト化が図れる。
また、偏向の対象となる色は、緑とすることが好ましい。
これは緑が人にとって比視感度最大であるため、他の2色のR、Bを光偏向するよりも効果が大きいためである。
これは緑が人にとって比視感度最大であるため、他の2色のR、Bを光偏向するよりも効果が大きいためである。
光偏向する方向は水平、垂直の二方向に限られるわけではなく、斜め方向であってもよい。斜め方向とは、画素配列1801の縦または横方向(垂直または水平)に対し、方向がずれていることを言い、特に後述のように、偏向量を画素1803のピッチの√2倍に調整することが好ましい。また、言い方を変えると、画素が矩形の場合には、斜め方向とは当該画素の矩形の辺に対して斜め方向に偏向させることを言う。
斜め方向に偏向を行う光学系を図17(a)、(b)に示す。
図17(a)において示す例は、図11に示した例と基本的に同じ構成であるが、1/2波長板1700がレンズ114aと光偏向光学系115(マイクロレンズアレイ115a、光偏向素子115b)との間に加わった構成である。1/2波長板1700の機能を図17(b)、(c)に示す。両図ともz軸から見た図である。
まず図17(b)で矢印1710はレンズ114aを出射後の直線偏光で矢印の方向が電場の振動方向を表している。また1/2波長板1700の点線の矢印1711は、1/2波長板1700の遅相軸を示している。y軸から時計回りに22.5°回転しているとする。この1/2波長板1700を透過して矢印1710方向の直線偏光は振動面が回転して、図17(c)の矢印1712で示したようにx(y)軸から45°、電場の振動面が回転した直線偏光となる。また光偏向光学系115(マイクロレンズアレイ115a、光偏向素子115b)の点線の矢印1713は偏向方向を示しており、矢印1712方向の直線偏光が入射すると矢印の方向に光偏向する。これにより斜め方向の光偏向が可能となる。
斜め方向に偏向を行う光学系を図17(a)、(b)に示す。
図17(a)において示す例は、図11に示した例と基本的に同じ構成であるが、1/2波長板1700がレンズ114aと光偏向光学系115(マイクロレンズアレイ115a、光偏向素子115b)との間に加わった構成である。1/2波長板1700の機能を図17(b)、(c)に示す。両図ともz軸から見た図である。
まず図17(b)で矢印1710はレンズ114aを出射後の直線偏光で矢印の方向が電場の振動方向を表している。また1/2波長板1700の点線の矢印1711は、1/2波長板1700の遅相軸を示している。y軸から時計回りに22.5°回転しているとする。この1/2波長板1700を透過して矢印1710方向の直線偏光は振動面が回転して、図17(c)の矢印1712で示したようにx(y)軸から45°、電場の振動面が回転した直線偏光となる。また光偏向光学系115(マイクロレンズアレイ115a、光偏向素子115b)の点線の矢印1713は偏向方向を示しており、矢印1712方向の直線偏光が入射すると矢印の方向に光偏向する。これにより斜め方向の光偏向が可能となる。
スクリーン上の投射画像を図18(a)、(b)に示す。
画素配列1801を斜め方向にずらして画素配列1802のように表示させることができる(図18(a)→図18(b))。好ましくは、偏向量は対角方向であるため画素1803のピッチの√2倍(矢印1804)に調整する。この調整された√2倍の斜め方向への偏向は、縦横の偏向の合成である。従って、斜め方向への偏向のみで、縦横の4方向の偏向に近い効果が得られる。
また図19(a)は、光偏向しないで画素で斜線1901を表示させた場合である。これを斜めに光偏向すると図19(b)の斜線1902のようにジャギィ(ギザギザ)が低減されることが分る。斜め方向に光偏向することにより、4方向に偏向したこと同等の画質に近い画像を得ることができる。
画素配列1801を斜め方向にずらして画素配列1802のように表示させることができる(図18(a)→図18(b))。好ましくは、偏向量は対角方向であるため画素1803のピッチの√2倍(矢印1804)に調整する。この調整された√2倍の斜め方向への偏向は、縦横の偏向の合成である。従って、斜め方向への偏向のみで、縦横の4方向の偏向に近い効果が得られる。
また図19(a)は、光偏向しないで画素で斜線1901を表示させた場合である。これを斜めに光偏向すると図19(b)の斜線1902のようにジャギィ(ギザギザ)が低減されることが分る。斜め方向に光偏向することにより、4方向に偏向したこと同等の画質に近い画像を得ることができる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
本発明は、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイ等の画像表示装置、光スイッチ、撮像光学系に利用できる。
1 光源
2 偏光光学系
3 表示素子
4a、4b、4c、4d 投射光学系
5a、5b 光偏光素子
6 制御手段
7 筐体
8 スクリーン
2 偏光光学系
3 表示素子
4a、4b、4c、4d 投射光学系
5a、5b 光偏光素子
6 制御手段
7 筐体
8 スクリーン
Claims (8)
- 光源と、線順次により画像を形成する表示素子と、該表示素子からの光の光路において前記表示素子が有する画素配列の中間像を形成する投射光学系と、該中間像の位置に設けられたマイクロレンズアレイと、該マイクロレンズアレイの出射側に設けられ複数の領域で光偏向する光偏向素子とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1に記載の画像表示装置において、前記マイクロレンズアレイと前記光偏向素子とは一体であることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1または2に記載の画像表示装置において、前記中間像は等倍以下であることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1から3の何れか1項に記載の前記マイクロレンズアレイを複数用いることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1から4の何れか1項に記載の画像表示装置において、前記マイクロレンズアレイは頂点周辺に略平坦部を有することを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1から5の何れか1項に記載の画像表示装置において、前記空間光変調素子を3枚用いることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1から6の何れか1項に記載の画像表示装置において、光偏向する光の方向は前記表示素子が有する矩形の画素の辺に対して斜めであることを特徴とする画像表示装置。
- 光源からの光を用いて表示素子により線順次に画像を形成し、前記表示素子が有する画素配列の中間像を形成し、該中間像の位置に設けられたマイクロレンズアレイの出射光を複数の領域で光偏向することを特徴とする画像表示方法。
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2006
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