JPH1078623A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JPH1078623A
JPH1078623A JP9017311A JP1731197A JPH1078623A JP H1078623 A JPH1078623 A JP H1078623A JP 9017311 A JP9017311 A JP 9017311A JP 1731197 A JP1731197 A JP 1731197A JP H1078623 A JPH1078623 A JP H1078623A
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JP
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light
mirror array
optical axis
optical
light modulation
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Withdrawn
Application number
JP9017311A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Keiji Fujimagari
啓志 藤曲
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、画像を拡大投射して大画面表示する
投射型表示装置に関し、光の透過率やコントラストを低
下させずに高解像度で画像を表示できる投射型表示装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】光変調素子3からスクリーンに至る光路中
に、光変調素子3の画素からの出射光を光軸に対して同
一の所定角度方向に反射させる反射面41、42・・を
複数備え、複数の反射面41、42は光変調素子3の画
素からの出射光の光軸方向に離間して配置されるととも
に異なる平面内に配置されている階段状のミラーアレイ
4を有し、かつ反射面42等を光変調素子3からの出射
光の光軸方向にシフトさせ、光変調素子3の同一の画素
からの出射光をスクリーン上の異なる複数の領域に投射
させるアクチュエータ6を有する光学素子を用いて複数
のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を行う
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子など
の光変調素子による画像を拡大投射して大画面表示する
投射型表示装置に関し、特に高精細画像表示が可能な投
射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的な投射型表示装置の概略の
構成を図20に示す。図20において1は光源、3は光
変調素子、8は投射レンズ、9はスクリーンである。投
射型表示装置の光変調素子3には透過型液晶パネルが用
いられている。光源1には可視光の領域で比較的均一な
スペクトルを持つメタルハライドランプまたはハロゲン
ランプなどが用いられている。リフレクタなどで集光さ
れた光源1の光に液晶パネルなどの光変調素子3を用い
て画像信号に応じた光変調を行って画像を形成してい
る。形成された画像は投射レンズ8でスクリーン9上に
拡大投射されて表示される。
【0003】図21は、従来の代表的なカラー投射型表
示装置の概略の構成を示している。図21において1は
光源、20は色分離手段、21は反射ミラー、23〜2
5は光変調素子、22は色合成手段、8は投射レンズ、
9はスクリーンである。光変調素子23〜25は透過型
液晶パネルである。光源1には図20と同様にメタルハ
ライドランプまたはハロゲンランプなどが用いられてい
る。リフレクタなどで集光された光源1からの光は、ダ
イクロイックミラーまたはダイクロイックプリズムから
なる色分離手段20によって、R(赤)、G(緑)、B
(青)の三原色に分離される。三原色に分離された光
は、3つの透過型液晶パネルからなる光変調素子23〜
25に入射し、それぞれの画像信号に応じた光変調が行
われる。光変調素子23〜25で変調された各光は、ダ
イクロイックミラーまたはダイクロイックプリズムから
なる色合成手段22により1つの画像に合成される。合
成された画像は投射レンズ8で拡大されてスクリーン9
に投射される。
【0004】投射型表示装置は、投射レンズにより画像
を拡大投射するので他の表示装置と比較して大面積表示
が可能であるが、反面、解像度が低いという問題を有し
ている。投射画像の解像度は光変調素子の画素数とスク
リーンの大きさによって決まる。スクリーン上に高解像
度で表示させるには、光変調素子の画素数を増やす必要
があるが、画素を高密度化すると製造歩留りが低下して
コスト高となる。例えば、SXGA(1280×102
4)の画素数の光変調素子は、VGA(640×48
0)の画素数の光変調素子に比較して10倍程度の価格
になってしまう。また、1画素当たりの開口率(1画素
に対する光を透過する有効面積の割合)は画素の高密度
化に伴い低下するので所望の明るさの画像を得ることが
困難になる。このように、画素の高密度化と画像の明る
さとは相反する条件であるので、単なる光変調素子の画
素の高密度化では高画質の画像を得ることができない。
【0005】この問題を解決するために、複数の光変調
素子を用いて投射する方法がある。複数の光変調素子を
用いる方法は、例えば表示装置にCRT(カソード・レ
イ・チューブ)を用いたマルチビジョンのように複数の
表示ユニットを用いて複数の画像を縦横に並べて表示さ
せる。しかしながらこの方法では複数の表示ユニットを
用いているため、各表示ユニットの接続部において画面
を連続にすることができず境界が目立ってしまうという
問題がある。また、複数の表示ユニットを全く同一の表
示特性で作製するのは困難であるから、表示ユニットご
との明るさにむらができてしまい、表示ユニット間の継
ぎ目が目立ってしまうという問題も有している。
【0006】この問題を解決するために、複数の表示ユ
ニットを用いて1つの画像を重畳して表示する方法が知
られている。特開平3−166536号公報に記載され
た投射型表示装置は、原画像の表示データを任意にサン
プリングして分割する画像分配機能部と、複数の表示機
能部と、各表示画像を光学的に合成して原画像を合成表
示する画像合成機能部と、合成像を投射する投射機能部
とを備えている。図22にその基本構成を示す。図22
において、8は投射レンズ、11は複数の光源からなる
光供給部、12は複数の透過型液晶パネルからなる光変
調素子群、13は光変調素子群12によって表示される
画像を合成して投射レンズ8に入射させる光学デバイス
である。例えば4つの透過型液晶パネル12を用いて重
畳表示を行う場合には、各透過型液晶パネル12の各画
素の開口率を25%程度にして水平方向と垂直方向に半
画素ピッチづつずらして投射することにより、4倍の解
像度の画像が得られるようにしている。図23(a)〜
(d)に示すような4つの画像について、図23(b)
の画像は図23(a)の画像に対して水平方向に半画素
ピッチずらし、図23(c)の画像は図23(a)の画
像に対して垂直方向に半画素ピッチずらし、図23
(d)の画像は図23(a)の画像に対して水平方向と
垂直方向に半画素ピッチずらすようにして投射すれば、
図23(e)に示すような4倍の解像度を持つ画像が得
られる。このように重畳表示を行うことにより複数の表
示ユニットの表示特性の不均一性を目立たなくさせるこ
とができる。しかし、相互に半画素ピッチづつずらして
投射させるための光学系の調整が困難である点と、複数
の表示ユニットを使うので構成が複雑でコストが高くな
るという点で問題を有している。
【0007】他の高解像度化の手段として、1つの光変
調素子を用いて時分割表示を行う方法がある。時分割表
示は複数のフィールドを時系列で表示させて1フレーム
(1画面)を形成する方法である。例えば、特開平4−
113308号公報に記載された投射型表示装置は、光
変調素子からスクリーンに至る光路の途中に透過光の偏
光方向を旋回させる素子と、複屈折効果を有する透明素
子を用いて投射画像をシフトする手段と、スクリーン上
で離散的に投射される手段を備えている。図24に投射
表示装置の基本構成を示す。図24において、1は光
源、3は表示用液晶パネルからなる光変調素子、14は
偏光方向制御用液晶パネル、15は水晶板、8は投射レ
ンズである。複屈折効果を有する透明素子として水晶板
15が用いられている。この方法では、1フレーム分の
画像データを分割してフレームメモリに格納し、投射画
像をシフトさせる手段と同期させて画像を表示すること
により時分割表示を行っている。さらに、光変調素子の
画像を離散的にする手段を用い、離散化した画像を補間
するように画像を時系列でシフトさせて高解像度の表示
を行っている。
【0008】画像を離散的にする手段には、画素の一部
を遮光して実効的な開口率を低下させる手段と、1画素
に対応したマイクロレンズを用いて集光する手段とがあ
る。画素の一部を遮光する手段は、例えば、各画素に設
けられているスイッチング素子の配線などの配置を工夫
して光の透過領域を減少させることにより、画素の光透
過領域を離散的にしている。一方、1画素に対応したマ
イクロレンズを用いて集光する手段は、画素から出射し
た光を集光することにより、光量を減少させることなく
実質的に画像を離散化している。
【0009】投射画像をシフトさせる手段には複屈折効
果が利用されている。光学異方性を有する結晶を用い、
常光と異常光の屈折角の違いにより画像をスクリーン上
でシフトさせるようにする。ここではTN(ねじれネマ
ティック)液晶を用い直線偏光の光を90度回転させて
複屈折効果を持つ透明素子に対する常光と異常光を切り
替えている。複屈折効果を持つ透明素子に対して垂直に
入射した常光は直進するが、異常光は入射面で所定角度
だけ屈折し、出射面で反対側に同じ角度だけ屈折する。
この効果により、異常光は常光に対して透明素子の厚み
に応じた距離だけシフトすることになる。そこで、画素
ピッチに応じた距離(画素ピッチの1/2)だけシフト
するように透明素子の厚みを設定すれば、離散的に形成
された画像を補間するシフト量を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記画像を離散的にす
る手段と投射画像をシフトさせる手段を用いた時分割表
示では、以下のような問題点がある。画像を離散的にす
る手段として、画素の一部を遮光する方法は、従来の液
晶パネルに若干の変更を加えるだけで容易に作製するこ
とが可能であるが、画素の一部を遮光して光の透過領域
を減少させるため、画像が従来の液晶パネルと比較して
暗くなってしまう。また、マイクロレンズを用いる方法
は、画素から出射された光をマイクロレンズで集光する
ことで実質的に画素を離散的にするもので、光の損失は
少ないが1画素毎に対応したマイクロレンズを微細加工
で作製する必要がある。画素数に対応したマイクロレン
ズを精度よく均一に作製するのは非常に困難であり、ま
たその製造工程も複雑である。
【0011】また、画像をシフトさせる手段として複屈
折効果を利用しているが、複屈折効果を利用するには光
変調素子からの出射光が直線偏光でなければならない。
自然光を直線偏光に変換するには偏光板が必要である
が、光は偏光板で約60%吸収されてしまい、40%程
度しか透過されない。さらに、偏光方向の旋回手段とし
て液晶素子を用いているので、当該液晶素子での光の透
過率が問題となる。偏光方向旋回手段の液晶素子は、透
明電極が形成された2枚のガラス基板で液晶を挟んで構
成されている。透明電極の光の透過率は1枚当たり90
%程度なので、2枚で80%程度の透過率となる。さら
に、液晶自体及び、ガラス基板、水晶板などの透過率も
考慮すると、偏光方向旋回手段での光の透過率はさらに
低くなり、約65%程度になってしまう。また、水平方
向と垂直方向ともに高解像度化を行なう場合には、偏光
方向旋回手段と水晶板のセットが2組必要となるため、
さらに光の透過率は低下して約40%程度になってしま
う。従って自然光を直線偏光に変換する偏光板及び偏光
方向旋回手段を透過する光の透過率は約15〜20%程
度となってしまい、高解像度化が可能になる反面光の利
用効率が極端に低下して暗い画像しか得られない。
【0012】また、光の旋回手段としてTN液晶を用い
ているが、その応答性が問題となる。TN液晶は電圧の
オン・オフにより分子の配向方向を切り替えており、そ
の応答性(切替え時間)は数ミリ秒である。時分割表示
を行う場合に1フレーム(1/60〜1/30秒)を複
数フィールドで分割すると、1フィールド当たり数〜十
数ミリ秒となるので、TN液晶を用いた場合は偏光方向
の切り替え時間が1フィールド内の数十%を占めること
になってしまう。結果として画像のコントラストが低下
してしまうという問題が生じる。
【0013】また、上述の先行文献には記載されていな
いが、3枚の液晶パネルを用いてカラー表示を行う場合
には、それぞれのパネル毎に偏光方向旋回素子及び複屈
折効果を有する透明素子を配置する必要があり構成が複
雑になってしまうという問題点を有している。色合成手
段による画像合成後に1つの偏光方向旋回素子及び複屈
折効果を有する透明素子を配置するという方法もある
が、その場合には、離散的投射手段として液晶パネル上
にマイクロレンズを形成することが困難になり、離散的
投射手段での光の利用効率が低下してしまう。
【0014】本発明は、上述の従来の技術が有する問題
を解決するためになされたものであって、その目的は、
光の透過率やコントラストを低下させることなく、簡単
な構成で時分割表示を行い、高解像度で画像を表示でき
る投射型表示装置を提供することにある。また本発明の
目的は、画素数の少ない光変調素子を用いても光の透過
率やコントラストを低下させずに簡単な構成で時分割表
示を行い、高解像度で画像を表示できる投射型表示装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の画素
からなる光変調素子によって表示された画像をスクリー
ン上に拡大投射する投射型表示装置において、光変調素
子からスクリーンに至る光路中に、光変調素子の画素か
らの出射光を光軸に対して同一の所定角度方向に反射さ
せる反射面が複数形成され、複数の反射面は光変調素子
の画素からの出射光の光軸方向に離間して配置されると
ともに異なる平面内に配置されている階段状画像分離手
段を有し、且つ反射面を光変調素子からの出射光の光軸
方向にシフトさせ、光変調素子の同一の画素からの出射
光をスクリーン上の異なる複数の領域に投射させる投射
領域変更手段を有する光学素子を用いて複数のフィール
ドで1フレームを構成する時分割表示を行う投射型表示
装置によって達成される。光学素子は階段状の反射面を
有するミラーアレイと、ミラーアレイを光変調素子に供
給するフィールド信号に同期させて光変調素子からの出
射光の光軸方向に振動させる手段を有していることを特
徴としている。
【0016】さらに上記目的は、複数の画素を有する光
変調素子で表示された画像をスクリーン上に拡大投射す
る投射型表示装置において、光変調素子の各画素からの
出射光の光軸方向に所定の間隔で離間して配置され、出
射光を同一の所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の
反射面が形成された画像分離手段と、複数の反射面を光
軸方向に所定の移動量だけ移動させて、光変調素子の同
一画素からの出射光をスクリーン上の異なる複数の領域
に投射させる投射領域変更手段とをそれぞれ有し、光変
調素子から前記スクリーンに至る光路中に離間して配置
される複数の光学素子を備え、複数のフィールドで1フ
レームを構成する時分割表示を行うことを特徴とする投
射型表示装置によって達成される。また、複数の光学素
子は階段状の反射面を有するミラーアレイを有し、各ミ
ラーアレイを光変調素子に供給するフィールド信号に同
期させて各反射面に入射する光の光軸方向に振動させる
ことによっても達成される。
【0017】さらに上記目的は、光変調素子からスクリ
ーンに至る光路中に、光変調素子からの出射光を光軸に
対して同一の所定角度方向に反射させる反射面が複数形
成され、複数の反射面は光変調素子の画素からの出射光
の光軸方向に離間して配置されるとともに異なる平面内
に配置された階段状画像分離手段を有し、且つ反射面を
光変調素子からの出射光の光軸方向にシフトさせ、光変
調素子の同一の画素からの出射光をスクリーン上の異な
る複数の領域に投射させる投射領域変更手段を有する第
1の光学素子と、第1の光学素子からの出射光を光軸に
対して同一の所定角度方向に反射させる反射面が複数形
成され、複数の反射面は第1の光学素子からの出射光の
光軸方向に離間して配置されるとともに異なる平面内に
配置されている階段状画像分離手段を有し、且つ反射面
を第1の光学素子からの出射光の光軸方向にシフトさ
せ、光変調素子の同一の画素からの出射光をスクリーン
上の異なる複数の領域に投射させる投射領域変更手段を
有する第2の光学素子を備え、好ましくは光変調素子か
らの出射光の光軸と第1の光学素子からの出射光の光軸
と第2の光学素子からの出射光の光軸とを互いに直交さ
せて複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表
示を行う投射型表示装置により達成される。第1の光学
素子は光変調素子からの出射光を光軸に対して所定角度
変化させる反射面を階段状に有する第1のミラーアレイ
と、第1のミラーアレイを光変調素子に供給するフィー
ルド信号に同期させて光変調素子からの出射光の光軸方
向に振動させる第1の振動手段からなり、第2の光学素
子は第1のミラーアレイからの出射光を光軸に対して所
定角度変化させる反射面を階段状に有する第2のミラー
アレイと、第2のミラーアレイを光変調素子に供給する
フィールド信号に同期させて第1のミラーアレイからの
出射光の光軸方向に振動させる第2の振動手段を有して
いることを特徴としている。
【0018】また、上述の投射型表示装置において、光
変調素子と光学素子の間に位置し、光変調素子からの出
射光を集光させて光学素子に結像させる結像光学系を備
えるようにしてもよい。結像光学系は、複数のレンズを
有し、入射する平行光を平行光として出射させるアフォ
ーカル光学系であることを特徴としている。
【0019】また上記目的は、光変調素子の各画素から
の出射光の光軸方向に所定の間隔で離間して配置され、
前記出射光を同一の所定角度方向にそれぞれ反射させる
複数の反射面が形成された画像分離手段と、前記複数の
反射面を前記光軸方向に所定の移動量だけ移動させて、
前記光変調素子の同一画素からの出射光を異なる複数の
領域に偏向する偏向手段とを有することを特徴とする光
学素子を利用することによって達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
投射型表示装置を図1乃至図5を用いて説明する。本実
施の形態における投射型表示装置は、表示用液晶ライト
バルブなどの光変調素子の画素数を増やすことなく投射
表示画像の高精細化を実現するために、光変調素子から
の出射光を離散的に拡げる画像分離手段、画像分離手段
により分離された画素間隙を補間するように各画素の投
射領域を変更する投射領域変更手段、及び複数のフィー
ルドで1フレームを構成する手段により時分割表示を行
うことを基本としている。本発明では、通常投射型表示
装置に用いられている光源、集光光学部品、2次元状に
配列された多数の画素で構成されている表示用液晶ライ
トバルブなどの光変調素子、投射レンズなどの構成部品
に加え、光変調素子からスクリーンに至る光路上に、光
変調素子に供給するフィールド信号に同期させて、光変
調素子からの出射光を離散的に拡げ画像分離を行い、か
つ離散的に拡げられた画素間隙を補間するように各画素
の投射領域の変更を行う光学素子を配置し、光の利用効
率を低下させずに多画素化を図っている。
【0021】図1は本実施の形態における投射型表示装
置の構成配置図、図2は光変調素子からの出射光を離散
的に拡げる光学素子の構造及び光変調素子との相関を示
した基本構成図、図3は図2の基本構成図を光変調素子
からの出射光の光軸に平行な面で切断したときの縦断面
図である。
【0022】図1において、1は光源、2は自然光を平
行光に変換するためのコリメート変換レンズ、3は2次
元状に配列された多数の画素で構成されている光変調素
子、8は拡大投射レンズ、9はスクリーン、10は光変
調素子からの出射光を離散的に拡げかつ離散的に拡げら
れた間隙を補間する光学素子である。図2及び図3にお
いて、4はミラーアレイ、6は圧電素子からなるアクチ
ュエータ、8’は拡大投射レンズ面である。ミラーアレ
イ4は、光変調素子3から拡大投射レンズ面8’に至る
光路上に配置され、光変調素子3からの出射光を光軸X
に対して同一の所定角度方向に反射させる反射面41、
42・・・が階段状に、即ち光変調素子の画素からの出
射光の光軸方向に離間しかつ異なる平面内に形成されて
いる。アクチュエータ6は、ミラーアレイ4の光変調素
子3側とは反対側の面にミラーアレイ4に接して配置さ
れており、光変調素子3に供給するフィールド信号に同
期させてミラーアレイ4を光変調素子3からの出射光の
光軸X方向に移動或いは振動させることができる。
【0023】本実施の形態で用いた光変調素子3は、p
oly‐SiTFT(多結晶シリコンをチャネル層に用
いた薄膜トランジスタ)を用いたアクティブ・マトリク
ス方式の液晶ライトバルブであり、液晶材料には偏光板
を必要としない液晶高分子複合体(Liquid Cr
ystal Polymer Composite)を
用いている。光変調素子3の画素数はm×nであり、画
素ピッチpは水平、垂直ともに一般的な値である50μ
mとした。
【0024】ミラーアレイ4の基板は、材料にプラスチ
ック或いはアクリル樹脂等を用い、金型による射出成形
で所定の形状に形成されている。シリコンウェハに異方
性エッチングを行ったり、ガラス基板を研磨或いは放電
加工したりしてミラーアレイ4の基板を作製することも
できる。この基板上にアルミニウム(Al)等高反射率
の膜を蒸着或いはスパッタリングで形成することにより
所望の光反射ができる階段状の反射面41、42・・・
を得ることができる。ミラーアレイ4の大きさは光変調
素子3とほぼ同じ大きさで、重量も約10g以下と軽量
である。
【0025】ミラーアレイ4の反射面41は光変調素子
3からの出射光の光軸Xに対して角度θ傾斜している。
光変調素子3からの出射光Xfは反射面41で反射して
進行方向をX方向からZ方向に変え、拡大投射レンズ面
8’に垂直に入射する。本実施の形態においては、ミラ
ーアレイ4の反射面41の光変調素子3からの出射光の
光軸とのなす角をθ=45°とした。ミラーアレイ4の
階段形状を構成する一方の面43は光変調素子3からの
出射光の光軸Xに対して平行に形成されている。反射面
41、面43はともに光変調素子3の画素ピッチpに対
応して帯状に形成されている。反射面41、面43の光
変調素子3からの出射光の光軸X方向の寸法a、bは、
光変調素子3の画素ピッチpに等しい50μmである。
【0026】アクチュエータ6には、高歪率圧電セラミ
ック材料からなる積層型の圧電素子を用いている。アク
チュエータ6はミラーアレイ4の光変調素子3側とは反
対側の面に接着され、光変調素子3に供給するフィール
ド信号に同期してミラーアレイ4を光変調素子3からの
出射光の光軸X方向に移動変化させる。
【0027】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を表示させる動作を図3及び図4
を用いて説明する。本実施の形態においては1画面(1
フレーム)を2つの画像(フィールド)に分割して表示
させる場合を説明する。垂直方向の画素数が光変調素子
3の画素数の2倍である原画像を垂直方向に1画素おき
に間引いて2つの画像に分解し、分解された1つの画像
を第1のフィールドで表示する。ここでは光変調素子3
の垂直方向の1画素列からの出射光に着目して説明す
る。図3において、第1のフィールドでのミラーアレイ
4は図中Aの位置にある。光変調素子3からの出射光X
1(1,1)、X1(2,1)はミラーアレイ4の反射
面41、42で反射し、拡大投射レンズ面8’への入射
光Z1(1,1)、Z1(2,1)として拡大投射レン
ズ面8’に垂直に入射する。光変調素子3からの出射光
はミラーアレイ4で反射して、拡大投射レンズ面8’上
で離散的に拡げられている。
【0028】次に第2のフィールドでは第1のフィール
ドで間引かれた残りの画像を表示する。このフィールド
ではフィールド信号に同期させてアクチュエータ6によ
りミラーアレイ4を光変調素子3からの出射光の光軸X
方向にBの位置まで移動させる。AからBの位置までの
ミラーアレイ4の移動量Lは光変調素子3の画素ピッチ
pと同じ50μmである。光変調素子3からの出射光X
2(1,1)、X2(2,1)はミラーアレイ4の反射
面41’、42’で反射し、拡大投射レンズ面8’ヘの
入射光Z2(1,1)、Z2(2,1)として拡大投射
レンズ面8’に垂直に入射する。第2のフィールドにお
いて、光変調素子3からの出射光は移動したミラーアレ
イ4で反射して第1のフィールドで離散的に拡げられた
拡大投射レンズ面8’上の間隙を補間する。拡大投射レ
ンズ面8’の面積は従来に比べて光変調素子3の面積の
少なくとも2倍の面積が必要となるが拡大投射レンズ8
の拡大倍率は半分でよい。
【0029】第1及び第2のフィールドにおいて、光変
調素子3の表示部がスクリーン上で投射される位置を図
4に示す。図4において、P1(i,j)、P2(i,
j)、(i=1〜m、j=1〜n)はそれぞれ第1及び
第2のフィールドで光変調素子3の表示部がスクリーン
9上で投射される位置である。このように本実施の形態
によるミラーアレイ4を含む光学系の構成を用いること
により、光変調素子3での同一画素を2つのフィールド
で隣接する2つの画素として投射表示できるようにな
る。即ち光変調素子3の画素数で決まる解像度の2倍の
解像度で拡大表示することができるようになる。本実施
の形態による投射型表示装置では隣接する2つの画素を
時分割で表示するが、通常のテレビジョン画像の1フレ
ーム期間(1/30msec)程度の短時間内に2つの
フィールド画像を表示すれば人間の目の残像効果により
1枚の高精細な画像として見ることができる。
【0030】本実施の形態では多画素化のための光学素
子として反射率の高い反射面を有したミラーアレイを用
いているため、従来の投射型表示装置のように画像を離
散的にするために光変調素子からの出射光を遮光させる
手段等を用いる必要はない。また光変調素子からスクリ
ーンに至る光路上に、偏光板や偏光方向を旋回させるこ
とにより画像をシフトするための液晶パネル等の光吸収
を伴う光学系が存在しないので光の利用効率を低下させ
ずに高精細な画像を表示することができるようになる。
【0031】さらに本実施の形態においては、フィール
ド信号に同期させたミラーアレイの振動の振幅は数10
μm以下、振動周波数は数10Hz〜数100Hzであ
る。またミラーアレイ4は光変調素子と同等の大きさに
形成できるので、重量は約10g以下と軽量にできる。
本実施の形態で用いた積層型の圧電素子からなるアクチ
ュエータ6の駆動能力は数KHzであるので、ミラーア
レイ4の移動の切り替え時間は1ミリ秒以下と高速の切
り替えができる。このように高速応答性を有しているの
で、画素間隙を補間するように画素の投射領域を変更す
るためのミラーアレイの位置の切り替え時間の1フィー
ルド内に占める割合は数%以下になる。従って切り替え
遅延による画像のコントラストの低下は生じない。
【0032】本実施の形態においては、ミラーアレイ4
の移動量Lが最小となるように、ミラーアレイ4の反射
面41、42・・は光変調素子3からの出射光の光軸X
に対して45°傾斜させたが、反射面41、42・・の
傾斜角度θは0<θ<90°で任意に設定できる。また
本実施の形態においては、1フレームを2つのフィール
ドに分割して表示させるようにしたが、反射面41、4
2・・の傾斜角度θを0<θ<90°で任意に設定し、
ミラーアレイ4の面43の光変調素子3からの出射光の
光軸X方向の寸法b、及びミラーアレイ4の移動量Lを
最適化することにより、1フレームを3つ以上のフィー
ルドに分割して表示を行うことも可能である。
【0033】ミラーアレイ4の帯状の反射面41の光変
調素子3からの出射光の光軸とのなす角θを0<θ<9
0°で任意に設定し、1フレームをf個のフィールドに
分割して表示を行う場合の光学素子の構造及び光学素子
と光変調素子との関係を図5を用いて説明する。第1の
フィールドでは、光変調素子3からの出射光は、ミラー
アレイ4の反射面41で角度θで反射して拡大投射レン
ズ面8’に垂直に入射する。次に第2のフィールドでは
ミラーアレイ4はAからBの位置に移動し、ミラーアレ
イ4の反射面41’で反射され、拡大投射レンズ面8’
に入射する。次に第f番目のフィールドではミラーアレ
イ4はBからCの位置に移動し、ミラーアレイ4の反射
面41”で反射され、拡大投射レンズ面8’に入射す
る。以上の動作により光変調素子3からの出射光を離散
的に拡げ、かつ離散的に拡げられた間隙を補間して多画
素化表示ができるようになる。
【0034】ここで反射面41、面43の光変調素子3
からの出射光の光軸X方向の寸法a、bは以下の式のよ
うに表される。 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき a=p/tanθ、b=(f−1)p(1/tanθ−
1/tan2θ) (2)θ=45°のとき a=p、b=(f−1)p 即ちミラーアレイの帯状の反射面の間隔、例えば反射面
41と反射面42の光変調素子3からの出射光の光軸方
向の間隔M(=a+b)は、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tan2θ−1/t
an2θ)×f] (2)θ=45°のとき M=p×f である。またf個のフィールドに分割して表示を行う場
合、フィールド信号に同期させて移動するミラーアレイ
4の移動量Lはb/(f−1)となり、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ) (2)θ=45°のとき L=p である。さらに離散的に画素を補間するので、フィール
ド信号に同期して移動するミラーアレイ4の移動量Lは
上述の関係から、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ)の整数倍 (2)θ=45°のとき L=pの整数倍 であってもよい。また特にf=2、θ=60°の場合
は、ミラーアレイ4の大きさを最小にすることができ
る。ミラーアレイ4が小型軽量になるのでアクチュエー
タ6の負担を軽減させることができる。
【0035】本実施の形態では、アクチュエータ6とし
て高歪率圧電セラミック材料からなる積層型の圧電素子
を用いたが、光変調素子3に供給するフィールド信号の
周波数(数10Hz〜数100Hz)に同期させてミラ
ーアレイ4を光変調素子3からの出射光の光軸X方向に
光変調素子3の画素ピッチpの整数倍(θ=45°のと
き)移動変化させることができればよいので、電磁アク
チュエータ、リニアアクチュエータ、ステッピング・モ
ータなどを用いることもできる。
【0036】次に本発明の第2の実施の形態による投射
型表示装置を図6及び図7を用いて説明する。本実施の
形態による投射型表示装置の第1の実施の形態との相違
点は、光変調素子から拡大投射レンズ面に至る光路上
に、光変調素子からの出射光を光軸に対して同一の所定
角度反射させる反射面を階段状に有し、かつ反射面を反
射面に入射する光の光軸方向にシフトさせる手段を有す
る光学素子を少なくとも二つ設け、複数のフィールドで
1フレームを構成し時分割表示を行う点にある。
【0037】図6は本実施の形態による投射型表示装置
を説明するための光変調素子からの出射光を離散的に拡
げる光学素子の構造及び光変調素子との相関を示した基
本構成図である。図中図1乃至図3と同一の構成部材に
ついては、同一符号を付している。
【0038】図6において、1は光源、2はコリメート
レンズ、3は光変調素子、4は第1のミラーアレイ、5
は第2のミラーアレイ、6は圧電素子からなる第1のア
クチュエータ、7は圧電素子からなる第2のアクチュエ
ータ、8’は拡大投射レンズ面である。光源1、コリメ
ートレンズ2、光変調素子3、第1のミラーアレイ4及
び第1のアクチュエータ6は第1の実施の形態と同様の
構成である。第2のミラーアレイ5は、第1のミラーア
レイ4と第1のアクチュエータ6からなる第1の光学素
子から拡大投射レンズ面8’に至る光路上に配置され、
第1の光学素子からの出射光を光軸Zに対して所定角度
変化させる反射面51、52が階段状に形成されてい
る。第2のアクチュエータ7は、第2のミラーアレイ5
の第1のミラーアレイ4側とは反対側の面に第2のミラ
ーアレイ5に接して配置されており、光変調素子3に供
給するフィールド信号に同期させて第2のミラーアレイ
5を第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向に移動或
いは振動させることができるようになっている。光変調
素子3、第1のミラーアレイ4と第1のアクチュエータ
6からなる第1の光学素子、第2のミラーアレイ5と第
2のアクチュエータ7からなる第2の光学素子、拡大投
射レンズ面8’の位置関係は、光変調素子3からの出射
光Xf(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの出射
光Zf(i,j)の光軸Zと第2の光学素子からの出射
光Yf(i,j)の光軸Yとが互いに直交する関係にあ
る。
【0039】ミラーアレイ5の基板は、ミラーアレイ4
と同様の方法で形成でき、所望の光反射ができる階段状
の反射面51、52を得ることができる。ミラーアレイ
5の反射面51は第1の光学素子からの出射光の光軸Z
に対してミラーアレイ4と同様に角度θ傾斜しており、
第1の光学素子からの出射光を反射面51により進行方
向をZ方向からY方向に変え、拡大投射レンズ面8’に
垂直に入射させる。本実施の形態においては、ミラーア
レイ4の反射面41の光変調素子3からの出射光の光軸
Xとのなす角θ及びミラーアレイ5の反射面51の第1
の光学素子からの出射光の光軸Zとのなす角θは45°
とした。ミラーアレイ5の面53は第1の光学素子から
の出射光の光軸Zに対して平行に形成されている。反射
面51、面53はともに光変調素子3の画素ピッチpに
対応して帯状に形成されている。反射面41、面43の
第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向の寸法a’、
b’は、光変調素子3の画素ピッチpに等しい50μm
である。
【0040】アクチュエータ7はアクチュエータ6と同
様の構成であり、ミラーアレイ5の第1の光学素子側と
は反対側の面に接着され、光変調素子3に供給するフィ
ールド信号に同期してミラーアレイ5を第1の光学素子
からの出射光の光軸Z方向に移動変化させる。
【0041】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を表示させる動作を図6及び図7
を用いて説明する。本実施の形態においては1画面(1
フレーム)を4つの画像(フィールド)に分割して表示
させる場合で説明する。即ち、水平及び垂直方向の画素
数がそれぞれ光変調素子3の画素数の2倍である原画像
を水平及び垂直方向に1画素おきに間引いて4つの画像
に分解し、分解された第1の画像を第1のフィールドで
表示する。このフィールドではミラーアレイ4は図中A
の位置にあり、ミラーアレイ5の位置はA’にある。光
変調素子3のそれぞれの画素からの出射光X1(1,
1)、X1(1,2)、X1(2,1)、X1(2,
2)は第1の光学素子のミラーアレイ4の反射面41、
42で反射し、第2の光学素子への入射光Z1(1,
1)、Z1(1,2)、Z1(2,1)、Z1(2,
2)として第2の光学素子に垂直に入射する。第2の光
学素子への入射光Z1(1,1)、Z1(1,2)、Z
1(2,1)、Z1(2,2)はミラーアレイ5の反射
面51、52で反射し、それぞれ拡大投射レンズ面8’
への入射光Y1(1,1)、Y1(1,2)、Y1
(2,1)、Y1(2,2)として拡大投射レンズ面
8’の領域P1(1,1)、P1(1,2)、P1
(2,1)、P1(2,2)に垂直に入射する。光変調
素子3からの出射光はミラーアレイ4及びミラーアレイ
5により拡大投射レンズ面8’上で離散的に拡げられ
る。
【0042】次に第2のフィールドでは分解された第2
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ6によりミラーアレイ4を
光変調素子3からの出射光の光軸X方向にBの位置まで
移動させる。AからBの位置までのミラーアレイ4の移
動量Lは光変調素子3の画素ピッチpと同じ50μmで
ある。ミラーアレイ5の位置は第1のフィールドと同じ
である。光変調素子3のそれぞれの画素からの出射光X
2(1,1)、X2(1,2)、X2(2,1)、X2
(2,2)は第1の光学素子のミラーアレイ4の反射面
41’、42’で反射し、第2の光学素子への入射光Z
2(1,1)、Z2(1,2)、Z2(2,1)、Z2
(2,2)として第2の光学素子に垂直に入射する。第
2の光学素子への入射光Z2(1,1)、Z2(1,
2)、Z2(2,1)、Z2(2,2)はミラーアレイ
5の反射面51、52で反射し、それぞれ拡大投射レン
ズ面8’への入射光Y2(1,1)、Y2(1,2)、
Y2(2,1)、Y2(2,2)として拡大投射レンズ
面8’の領域P2(1,1)、P2(1,2)、P2
(2,1)、P2(2,2)に垂直に入射する。第2の
フィールドでは、光変調素子3からの出射光は第1のフ
ィールドで離散的に拡げられた間隙のうち光変調素子3
からの出射光の光軸X方向を補間する。
【0043】次に第3のフィールドでは分解された第3
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ7によりミラーアレイ5を
第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向にB’の位置
まで移動させる。A’からB’の位置までのミラーアレ
イ4の移動量Lは光変調素子3の画素ピッチpと同じ5
0μmである。ミラーアレイ4の位置は第2のフィール
ドと同じである。光変調素子3のそれぞれの画素からの
出射光X3(1,1)、X3(1,2)、X3(2,
1)、X3(2,2)は第1の光学素子のミラーアレイ
4の反射面41’、42’で反射し、第2の光学素子へ
の入射光Z3(1,1)、Z3(1,2)、Z3(2,
1)、Z3(2,2)として第2の光学素子に垂直に入
射する。第2の光学素子への入射光Z3(1,1)、Z
3(1,2)、Z3(2,1)、Z3(2,2)はミラ
ーアレイ5の反射面51’、52’で反射し、それぞれ
拡大投射レンズ面8’への入射光Y3(1,1)、Y3
(1,2)、Y3(2,1)、Y3(2,2)として拡
大投射レンズ面8’の領域P3(1,1)、P3(1,
2)、P3(2,1)、P3(2,2)に垂直に入射す
る。第3のフィールドで、光変調素子3からの出射光は
第1のフィールドで離散的に拡げられた間隙のうち光変
調素子3からの出射光の光軸Z方向を補間したことにな
る。
【0044】次に第4のフィールドでは分解された第4
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ6によりミラーアレイ4を
光変調素子3からの出射光の光軸Z方向にAの位置まで
移動させる。BからAの位置までのミラーアレイ4の移
動量Lは光変調素子3の画素ピッチpと同じ50μmで
ある。即ちミラーアレイ4を第1のフィールドでの位置
に戻すことになる。ミラーアレイ5の位置は第3のフィ
ールドと同じである。光変調素子3のそれぞれの画素か
らの出射光X4(1,1)、X4(1,2)、X4
(2,1)、X4(2,2)は第1の光学素子のミラー
アレイ4の反射面41、42で反射し、第2の光学素子
への入射光Z4(1,1)、Z4(1,2)、Z4
(2,1)、Z4(2,2)として第2の光学素子に垂
直に入射する。第2の光学素子への入射光Z4(1,
1)、Z4(1,2)、Z4(2,1)、Z4(2,
2)はミラーアレイ5の反射面51’、52’で反射
し、それぞれ拡大投射レンズ面8’ヘの入射光Y4
(1,1)、Y4(1,2)、Y4(2,1)、Y4
(2,2)として拡大投射レンズ面8’の領域P4
(1,1)、P4(1,2)、P4(2,1)、P4
(2,2)に垂直に入射する。第4のフィールドでは、
光変調素子3からの出射光は第1のフィールドで離散的
に拡げられた間隙のうち第2及び第3のフィールドで補
間した以外の残りの部分を補間することになる。拡大投
射レンズ面8’の面積は従来に比べて光変調素子3の面
積の少なくとも4倍の面積が必要となるが拡大投射レン
ズ8の拡大倍率は1/4でよい。
【0045】第1から第4のフィールドにおいて、光変
調素子3の表示部がスクリーン9上で投射される位置を
図7に示す。図7において、P1(i,j)、P2
(i,j)、P3(i,j)、P4(i,j)、(i=
1〜m、j=1〜n)はそれぞれ第1から第4のフィー
ルドで光変調素子3の表示部がスクリーン9上で投射さ
れる位置である。このように本実施の形態によるミラー
アレイ4及びミラーアレイ5を含む光学系の構成を用い
ることにより、光変調素子3での同一画素を用いて4つ
のフィールドで4つの画素として原画像を投射表示でき
るようになる。即ち水平解像度、垂直解像度を光変調素
子3の画素数で決まるそれぞれの解像度の2倍の解像度
で表示することが可能となる。
【0046】本実施の形態では第1の実施の形態と同様
に多画素化のための光学素子として反射率の高い反射面
を有したミラーアレイを用いているため、従来の投射型
表示装置のように画像を離散的にするために光変調素子
からの出射光を遮光させる手段を用いる必要はなく、ま
た光変調素子からスクリーンに至る光路上に、偏光板や
偏光方向を旋回させることにより画像をシフトするため
の液晶パネル等の光吸収を行う光学系が存在しないので
光の利用効率を低下させずに高精細な画像を表示するこ
とができるようになる。さらに第1の実施の形態と同様
に積層型の圧電素子からなるアクチュエータを用いてい
るので、ミラーアレイの移動の切り替え時間は1ミリ秒
以下と高速の切り替えができ、切り替え遅延による画像
のコントラストの低下は引き起こさない。
【0047】本実施の形態においては、ミラーアレイ4
及びミラーアレイ5の移動量L、L’が最小となるよう
に、ミラーアレイ4の反射面41、42・・は光変調素
子3からの出射光の光軸Xに対して、ミラーアレイ5の
反射面51、52・・はミラーアレイ4からの出射光の
光軸Zに対して何れも45°傾斜させたが、反射面4
1、42・・及び反射面51、52・・の傾斜角度θは
0<θ<90°で任意に設定できる。また本実施の形態
においては、1フレームを4つのフィールドに分割して
表示させたが、反射面41、42・・及び反射面51、
52・・の傾斜角度θを0<θ<90°で任意に設定
し、ミラーアレイ4の面43の光変調素子3からの出射
光の光軸X方向の寸法b、及びミラーアレイ4の移動量
L、ミラーアレイ5の面53のミラーアレイ4からの出
射光の光軸Z方向の寸法b’、及びミラーアレイ5の移
動量L’をそれぞれ最適化することにより、1フレーム
を4つ以上のf個のフィールドに分割して表示を行うこ
とも可能である。
【0048】ここで第1の実施の形態における図5で示
したと同様に、反射面41(反射面51)、面43(面
53)の光変調素子3からの出射光の光軸X方向(ミラ
ーアレイ4からの出射光の光軸Z方向)の寸法a
(a’)、b(b’)は以下の式のように表される。 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき a=a’=p/tanθ、 b=(f1−1)p(1/tanθ−1/tan2θ) b’=(f2−1)p(1/tanθ−1/tan2
θ) (2)θ=45°のとき a=a’=p、 b=(f1−1)p b’=(f2−1)p 但し、f1、f2各々のミラーアレイに配分されたフィ
ールド数であって、2以上の整数である。また、f=f
1×f2である。複数のミラーアレイの帯状の反射面に
入射する光の光軸方向の間隔、例えば反射面41と反射
面42のミラーアレイ4からの出射光の光軸方向の間隔
Mは、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tanθ−1/ta
n2θ)×f1] (2)θ=45°のとき M=p×f1 である。またf個のフィールドに分割して表示を行う場
合、フィールド信号に同期させて移動するミラーアレイ
4の移動量Lはb/(f1−1)、ミラーアレイ5の移
動量L’はb’/(f2−1)となるから、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=L’=p(1/tanθ−1/tan2θ) (2)θ=45°のとき L=L’=p である。さらに離散的に画素を補間するので、フィール
ド信号に同期させて移動するミラーアレイ4の移動量L
及びミラーアレイ5の移動量L’は上述の関係から、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=L’=p(1/tanθ−1/tan2θ)の整数
倍 (2)θ=45°のとき L=L’=pの整数倍 であってもよい。
【0049】また本実施の形態においては、光変調素子
3、第1のミラーアレイ4と第1のアクチュエータ6か
らなる第1の光学素子、第2のミラーアレイ5と第2の
アクチュエータ7からなる第2の光学素子、拡大投射レ
ンズ面8’の位置関係は、光変調素子3からの出射光X
f(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの出射光Z
f(i,j)の光軸Zと第2の光学素子からの出射光Y
f(i,j)の光軸Yが互いに直交させたが、第2の光
学素子からの出射光Yf(i,j)の光軸Yが光変換素
子3からの出射光Xf(i、j)の光軸Xと第1の光学
素子からの出射光Zf(i,j)の光軸Zを含む面に平
行、或いは光変調素子3からの出射光Xf(i,j)の
光軸Xと第1の光学素子からの出射光Z(i,j)の光
軸Zを含む面に直交する面に平行であるような位置関係
であってもよい。さらに本実施の形態においては、第1
の光学素子と第2の光学素子の2つの光学素子を用いて
多画素化を行ったが、2つ以上の光学素子を用いてもよ
く、また第1の光学素子と第2の光学素子の2つの光学
素子を1組として複数組を組み合せても多画素化でき
る。
【0050】次に、本発明の第3の実施の形態によるカ
ラー投射型表示装置を図8乃至図11を用いて説明す
る。本実施の形態におけるカラー投射型表示装置は、表
示用液晶ライトバルブなどの光変調素子の画素数を増や
すことなく投射カラー表示画像の高精細化を実現するた
めに、色合成手段により合成された光変調素子からの出
射光を離散的に拡げる画像分離手段、画像分離手段によ
り分離された画素間隙を補間するように各画素の投射領
域を変更する投射領域変更手段、及び複数のフィールド
で1フレームを構成する手段により時分割表示を行うこ
とを基本としている。本発明では、通常投射型表示装置
に用いられている光源、集光光学部品、色分離合成光学
部品、2次元状に配列された多数の画素で構成されてい
る表示用液晶ライトバルブなどの光変調素子、色合成光
学部品、投射レンズなどの構成部品に加え、色合成手段
からスクリーンに至る光路上に、光変調素子に供給する
フィールド信号に同期させて、色合成手段により合成さ
れた光変調素子からの出射光を離散的に拡げ画像分離を
行い、かつ離散的に拡げられた画素間隙を補間するよう
に各画素の投射領域の変更を行う光学素子を配置し、光
の利用効率を低下させずに多画素化を図っている。
【0051】図8は本実施の形態におけるカラー投射型
表示装置の構成配置図、図9は色合成手段により合成さ
れた光変調素子からの出射光を離散的に拡げる光学素子
の構造及び光変調素子との相関を示した基本構成図、図
10は図9の基本構成図を色合成手段により合成された
光変調素子からの出射光の光軸に平行な面で切断したと
きの縦断面図である。
【0052】図8において、1は光源、2は自然光を平
行光に変換するためのコリメート変換レンズ、20はダ
イクロイックプリズムからなる色分離手段、21はミラ
ー、23〜25は2次元状に配列された多数の画素で構
成されている光変調素子、22はダイクロイックプリズ
ムからなる色合成手段、8は拡大投射レンズ、9はスク
リーン、10は色合成手段により合成された光変調素子
からの出射光を離散的に拡げかつ離散的に拡げられた間
隙を補間する光学素子である。図9及び図10におい
て、4はミラーアレイ、6は圧電素子からなるアクチュ
エータ、8’は拡大投射レンズ面である。ミラーアレイ
4は、色合成手段22から拡大投射レンズ面8’に至る
光路上に配置され、光変調素子23〜25からの出射光
を光軸Xに対して同一の所定角度方向に反射させる反射
面41、42・・が階段状に、即ち光変調素子の画素か
らの出射光の光軸方向に離間しかつ異なる平面内に形成
されている。アクチュエータ6は、ミラーアレイ4の色
合成手段22側とは反対側の面にミラーアレイ4に接し
て配置されており、光変調素子23〜25に供給するフ
ィールド信号に同期させてミラーアレイ4を色合成手段
22により合成された光変調素子23から25からの出
射光の光軸X方向に移動或いは振動させることができ
る。
【0053】本実施の形態で用いた光変調素子23〜2
5のそれぞれは、第1及び第2の実施の形態で用いた液
晶ライトバルブと同一である。光変調素子23〜25は
対応する画素がスクリーン上で重なるように配置されて
いる。また、ミラーアレイ4及びアクチュエータ6も第
1及び第2の実施の形態で用いたものと同一であるので
説明を省略する。
【0054】ミラーアレイ4の反射面41は色合成手段
22により合成された光変調素子23〜25からの出射
光の光軸Xに対して角度θ傾斜しており、色合成手段2
2により合成された出射光Xfを反射面41により進行
方向をX方向からZ方向に変え、拡大投射レンズ面8’
に垂直に入射させる。本実施の形態においても、ミラー
アレイ4の反射面41の色合成手段22により合成され
た出射光の光軸とのなす角をθ=45°とした。ミラー
アレイ4の面43は出射光の光軸Xに対して平行になる
ように形成されている。反射面41、面43はともに光
変調素子23〜25の画素ピッチpに対応して帯状に形
成されており、反射面41、面43の出射光の光軸X方
向の寸法a、bは、光変調素子23〜25の画素ピッチ
pに等しい50μmである。
【0055】図9乃至図10は本実施の形態におけるカ
ラー投射型表示装置の動作を示している図であり、第1
の実施の形態における図2及び図3、図5に対応するも
のである。本実施の形態におけるミラーアレイ4のアク
チュエータ6による動作は、第1の実施の形態と同様で
あるので説明は概略に留めることとする。
【0056】本実施の形態においても1フレームを2つ
の画像(フィールド)に分割して表示させる。即ち、垂
直方向の画素数が光変調素子23〜25の画素数の2倍
である原画像を垂直方向に1画素おきに間引いて2つの
画像に分解し、分解された1つの画像は第1のフィール
ドで表示する。各図は光変調素子23〜25の垂直方向
の1画素列から出射し色合成手段22により合成された
出射光を示している。第1のフィールドでのミラーアレ
イ4は図中Aの位置にある。光変調素子3からの出射光
X1(1,1)、X1(2,1)はミラーアレイ4の反
射面41、42で反射し、拡大投射レンズ面8’への入
射光Z1(1,1)、Z1(2,1)として拡大投射レ
ンズ面8’に垂直に入射する。色合成手段22からの出
射光はミラーアレイ4で反射して拡大投射レンズ面8’
上で離散的に拡げられる。
【0057】次に第2のフィールドでは、フィールド信
号に同期させてアクチュエータ6を移動させてミラーア
レイ4を移動させ、第1のフィールドで間引かれた残り
の画像を表示させる。第2のフィールドで色合成手段2
2からの出射光は移動してミラーアレイ4で反射して第
1のフィールドで離散的に拡げられた間隙を補間する。
拡大投射レンズ面8’の面積は従来に比べて各光変調素
子23〜25の面積の少なくとも2倍の面積が必要とな
るが拡大投射レンズ8の拡大倍率は半分でよい。第1及
び第2のフィールドにおいて、光変調素子23〜25の
表示部がスクリーン上で投射される位置は第1の実施の
形態で示した図4と同様になる。
【0058】図11に示すように、本実施の形態による
カラー投射型表示装置においても、反射面41、42・
・の傾斜角度θを0<θ<90°で任意に設定し、ミラ
ーアレイ4の面43の色合成手段22からの出射光の光
軸X方向の寸法b及びフィールド信号に同期してミラー
アレイ4を移動させる移動量Lを最適化することによ
り、1フレームを3つ以上のフィールドに分割して表示
を行うことも可能である。
【0059】反射面41、面43の色合成手段22から
の出射光の光軸X方向の寸法a、bは以下の式のように
表される。 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき a=p/tanθ、b=(f−1)p(1/tanθ−
1/tan2θ) (2)θ=45°のとき a=p、b=(f−1)p ミラーアレイの帯状の反射面の間隔、例えば反射面41
と反射面42の色合成手段22からの出射光の光軸方向
の間隔Mは、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tan2θ−1/t
an2θ)×f] (2)θ=45°のとき M=p×f である。またf個のフィールドに分割して表示を行う場
合、フィールド信号に同期させて移動するミラーアレイ
4の移動量Lはb/(f−1)となり、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ) (2)θ=45°のとき L=p である。さらに離散的に画素を補間するので、フィール
ド信号に同期させて移動するミラーアレイ4の移動量L
は上述の関係から、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p(1/tanθ−1/tan2θ)の整数倍 (2)θ=45°のとき L=pの整数倍 であってもよい。
【0060】次に本発明の第4の実施の形態によるカラ
ー投射型表示装置を図12に示す。本実施の形態による
カラー投射型表示装置の第3の実施の形態との相違点
は、色合成手段から拡大投射レンズ面に至る光路上に、
光変調素子からの出射光を光軸に対して同一の所定角度
反射させる反射面を階段状に有し、かつ反射面を反射面
に入射する光の光軸方向にシフトさせる手段を有する光
学素子を少なくとも二つ設け、複数のフィールドで1フ
レームを構成し時分割表示を行う点にある。
【0061】図12に示すカラー投射型表示装置は、第
3の実施の形態に示したカラー投射型表示装置に、第2
の実施の形態で説明した2個のミラーアレイを用いて2
次元的に出射光を離散化するようにしたものである。本
実施の形態でのカラー投射型表示装置は、第2の実施の
形態におけるものと動作において同一であるので詳細な
説明は省略する。
【0062】図12は本実施の形態によるカラー投射型
表示装置を説明するための光変調素子からの出射光を離
散的に拡げる光学素子の構造及び光変調素子との相関を
示した基本構成図である。図12において、22は色合
成手段、23〜25は光変調素子、4は第1のミラーア
レイ、5は第2のミラーアレイ、6は圧電素子からなる
第1のアクチュエータ、7は圧電素子からなる第2のア
クチュエータ、8’は拡大投射レンズ面である。色合成
手段22、第1のミラーアレイ4及び第1のアクチュエ
ータ6は第3の実施の形態と同様である。第2のミラー
アレイ5は、第1のミラーアレイ4と第1のアクチュエ
ータ6からなる第1の光学素子から拡大投射レンズ面
8’に至る光路上に配置され、第1の光学素子からの出
射光を光軸Zに対して所定角度変化させる反射面51、
52が階段状に形成されている。第2のアクチュエータ
7は、第2のミラーアレイ5の第1のミラーアレイ4側
とは反対側の面に第2のミラーアレイ5に接して配置さ
れており、第2のミラーアレイ5を光変調素子23〜2
5に供給するフィールド信号に同期させて第1の光学素
子からの出射光の光軸Z方向に移動或いは振動できるよ
うに形成されている。色合成手段22、第1のミラーア
レイ4と第1のアクチュエータ6からなる第1の光学素
子、第2のミラーアレイ5と第2のアクチュエータ7か
らなる第2の光学素子、拡大投射レンズ面8’の位置関
係は、光変調素子23〜25からの出射光を合成した色
合成手段22からの出射光Xf(i,j)の光軸Xと第
1の光学素子からの出射光Zf(i,j)の光軸Zと第
2の光学素子からの出射光Yf(i,j)の光軸Yとが
互いに直交する関係にある。
【0063】ミラーアレイ5の反射面51は第1の光学
素子からの出射光の光軸Zに対してミラーアレイ4と同
様に角度θ傾斜しており、第1の光学素子からの出射光
を反射面51により進行方向をZ方向からY方向に変
え、拡大投射レンズ面8’に垂直に入射させる。本実施
の形態においては、ミラーアレイ4の反射面41の色合
成手段22からの出射光の光軸Xとのなす角θ及びミラ
ーアレイ5の反射面51の第1の光学素子からの出射光
の光軸Zとのなす角θは45°とした。ミラーアレイ5
の面53は第1の光学素子からの出射光の光軸Zに対し
て平行になるように形成されている。反射面51、面5
3はともに光変調素子23乃至25の画素ピッチpに対
応して帯状に形成されており、反射面41、面43の第
1の光学素子からの出射光の光軸Z方向の寸法a’、
b’は、光変調素子23乃至25の画素ピッチpに等し
い50μmである。
【0064】光変調素子23〜25の出射光が色合成手
段22で合成されスクリーン9上で投射される位置を図
7に示す。図7において、P1(i,j)、P2(i,
j)、P3(i,j)、P4(i,j)、(i=1〜
m、j=1〜n)はそれぞれ第1から第4のフィールド
で色合成手段22で合成された各光変調素子23〜25
の表示部がスクリーン9上で投射される領域である。図
7に示すように上記ミラーアレイ4及びミラーアレイ5
を含む光学系の構成を用いることにより光変調素子23
乃至25での同一画素を用いて4つのフィールドで4つ
の画素として原画像を投射表示することができる。即ち
水平解像度、垂直解像度を光変調素子23〜25の画素
数で決まるそれぞれの解像度の2倍の解像度で表示する
ことが可能となる。
【0065】本実施の形態においても上記各実施の形態
と同様に多画素化のための光学素子として反射率の高い
反射面を有したミラーアレイを用いているため、従来の
投射型表示装置のように画像を離散的にするために光変
調素子からの出射光を遮光させる手段を用いる必要はな
く、また光変調素子からスクリーンに至る光路上に、偏
光板や偏光方向を旋回させることにより画像をシフトす
るための液晶パネル等の光吸収を行う光学系が存在しな
いため光の利用効率を低下させずに高精細な画像を表示
することが可能となる。さらに各々のミラーアレイの振
動には第1の実施の形態と同様に積層型の圧電素子から
なるアクチュエータを用いるので、ミラーアレイの移動
の切り替え時間は1ミリ秒以下と高速の切り替えができ
る。従って切り替え遅延によるコントラストの低下は引
き起こさない。
【0066】本発明の第5の実施の形態による投射型表
示装置を図13乃至図18を用いて説明する。本実施の
形態における投射型表示装置は、表示用液晶ライトバル
ブなどの光変調素子の画素数を増やすことなく投射表示
画像の高精細化を実現するために、光変調素子からの出
射光を離散的に拡げる画素分離手段、画素分離手段によ
り分離された画素間隙を補間するように各画素の投影領
域を変更する投影領域変更手段、及び複数のフィールド
で1フレームを構成する手段により時分割表示を行うこ
とを基本としている。そして、光変調素子で表示される
画像を画素分離手段と投影領域変更手段からなる光学素
子に結像させる結像光学系を備えている点に特徴を有し
ている。本発明では、通常投射型表示装置に用いられて
いる光源、集光光学部品、色分離合成光学部品、2次元
状に配列された多数の画素で構成されている表示用液晶
ライトバルブなどの光変調素子、投影レンズなどの構成
部品に加え、光変調素子からスクリーンに至る光路上
に、光変調素子に供給するフィールド信号に同期させ
て、光変調素子からの出射光を離散的に拡げ画素分離を
行い、かつ離散的に拡げられた画素間隙を補間するよう
に各画素の投影領域の変更を行う光学素子を配置し、光
の利用効率を低下させずに多画素化を図っている。
【0067】図13は本実施の形態における投射型表示
装置の構成配置図、図14は光変調素子からの出射光を
離散的に拡げる光学素子の構造及び光変調素子との相関
を示した基本構成図、図15は図14の基本構成図を光
変調素子からの出射光の光軸に平行な面で切断したとき
の縦断面図である。
【0068】図13において、1は光源、2は自然光を
平行光に変換するためのコリメート変換レンズ、3は2
次元状に配列された多数の画素で構成されている光変調
素子、70は光変調素子で表示される画像をミラーアレ
イに結像させる結像光学系、8は拡大投射レンズ、9は
スクリーン、10は光変調素子からの出射光を離散的に
拡げかつ離散的に拡げられた間隙を補間する光学素子で
ある。図14および図15において、4はミラーアレ
イ、6は圧電素子からなるアクチュエータ、8’は拡大
投射レンズ面である。ミラーアレイ4は、光変調素子3
から拡大投射レンズ面8’に至る光路上に配置され、光
変調素子3からの出射光を光軸Xに対して同一の所定角
度方向に反射させる反射面41、42・・・が階段状
に、すなわち光変調素子の画素からの出射光の光軸方向
に離間しかつ異なる平面内に形成されている。アクチュ
エータ6は、ミラーアレイ4の光変調素子3側とは反対
側の面にミラーアレイ4に接して配置されており、ミラ
ーアレイ4を光変調素子3に供給するフィールド信号に
同期させて光変調素子3からの出射光の光軸X方向に移
動あるいは振動できるように形成されている。
【0069】本実施の形態で用いた光変調素子3は、p
oly−Si TFT(多結晶シリコンをチャネル層に
用いた薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリッ
クス方式の液晶ライトバルブであり、液晶材料には偏光
板を必要としない液晶高分子複合体(Liquid C
rystal Polymer Composite)
を用いている。また光変調素子3の画素数はm×nで、
画素ピッチpは水平、垂直ともに一般的な値である50
μmとした。
【0070】ミラーアレイ4の基板は、材料にプラスチ
ックあるいはアクリル樹脂等を用い、金型による射出成
形で所定の形状に形成されている。シリコンウエハーに
異方性エッチングを行ったり、ガラス基板の研磨や放電
加工したりしてミラーアレイ4の基板を作製することも
できる。この基板上にアルミニウム(Al)等高反射率
の膜を蒸着あるいはスパッタリングにより形成すること
により所望の光反射ができる階段状の反射面41、42
・・・を得ることができる。ミラーアレイ4の大きさは
光変調素子3とほぼ同じ大きさで、重量も約10g以下
と軽量である。
【0071】ミラーアレイ4の反射面41は光変調素子
3からの出射光の光軸Xに対してθ傾斜している。光変
調素子3からの出射光Xfを反射面41で反射して進行
方向をX方向からZ方向に変え、拡大投射レンズ面8’
に垂直に入射する。光変調素子3は、結像光学系70に
よる光変調素子3の結像面がミラーアレイ4の各反射面
41、42・・・になるように、光源からの平行光の光
軸、すなわち光変調素子3からの出射光の光軸Xに対し
てα傾けてある。本実施の形態においては、ミラーアレ
イ4の反射面41の光変調素子3からの出射光の光軸と
のなす角をθ=45°、光変調素子3の光軸Xとのなす
角αをtanα=1/2となるようにした。ミラーアレ
イ4の階段形状を構成するもう一方の面43は光変調素
子3からの出射光の光軸Xに対して平行に形成されてい
る。反射面41、面43はともに帯状に形成されてい
る。反射面41、面43の光変調素子3からの出射光の
光軸X方向の寸法a、bは、p×sinα(=10√5
μm)である。
【0072】アクチュエータ6には、高歪率圧電セラミ
ック材料からなる積層型の圧電素子を用いている。アク
チュエータ6はミラーアレイ4の光変調素子3側とは反
対側の面に接着され、光変調素子3に供給するフィール
ド信号に同期してミラーアレイ4を光変調素子3からの
出射光の光軸X方向に移動変化させる。
【0073】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を表示させる動作を図15及び図
4を用いて説明する。本実施の形態においては1画面
(1フレーム)を2つの画像(フィールド)に分割して
表示させる場合を説明する。垂直方向の画素数が光変調
素子3の画素数の2倍である原画像を垂直方向に1画素
おきに間引いて2つの画像に分解し、分解された1つの
画像は第1のフィールドで表示する。ここでは光変調素
子3の垂直方向の1画素列からの出射光に着目して説明
する。図15において、第1のフィールドでのミラーア
レイ4は図中Aの位置にある。光変調素子3からの出射
光X1(1,1)、X1(2,1)は、結像光学系70
により倒立像としてミラーアレイ4の反射面41、42
で反射し、拡大投射レンズ面8’への入射光Z1(1,
1)、Z1(2,1)として拡大投射レンズ面8’に垂
直に入射する。光変調素子3からの出射光はミラーアレ
イ4で反射して、拡大投射レンズ面8’上で離散的に拡
げられている。
【0074】次に第2のフィールドでは第1のフィール
ドで間引かれた残りの画像を表示する。このフィールド
ではフィールド信号に同期させてアクチュエータ6によ
りミラーアレイ4を光変調素子3からの出射光の光軸X
方向にBの位置まで移動させる。AからBの位置までの
ミラーアレイ4の移動量Lはp×sinα(=10√5
μm)である。光変調素子3からの出射光X2(1,
1)、X2(2,1)は結像光学系70により倒立像と
してミラーアレイ4の反射面41’、42’で反射し、
拡大投射レンズ面8’への入射光Z2(1,1)、Z2
(2,1)として拡大投射レンズ面8’に垂直に入射す
る。第2のフィールドにおいて、光変調素子3からの出
射光は移動したミラーアレイ4で反射して第1のフィー
ルドで離散的に拡げられた拡大投射レンズ面8’上の間
隙を補間する。拡大投射レンズ面8’の面積は従来に比
べて光変調素子3の面積の少なくとも2倍の面積が必要
となるが拡大投射レンズ8の拡大倍率は半分でよい。
【0075】第1および第2のフィールドにおいて、光
変調素子3の表示部がスクリーン上での投影される位置
を図4に示す。図4において、P1(i,j)、P2
(i,j)、(i=1〜m,j=1〜n)はそれぞれ第
1および第2のフィールドで光変調素子3の表示部がス
クリーン9上で投射される位置である。このように本実
施の形態によるミラーアレイ4を含む光学系の構成を用
いることにより、光変調素子3での同一画素を2つのフ
ィールドで隣接する2つの画素として投射表示できるよ
うになる。すなわち光変調素子3の画素数で決まる解像
度の2倍の解像度で拡大表示することができるようにな
る。本実施の形態による投射型表示装置では隣接する2
つの画素を時分割で表示するが、通常のテレビジョン画
像の1フレーム期間(1/30msec)程度の短時間
内に2つのフィールド画像を表示すれば人間の目の残像
効果により1枚の高精細な画像として見ることができ
る。
【0076】ここで、図16及び図17を用いて結像光
学系70の作用を説明する。まず図13に示したように
光源1から出射された光はコリメート変換手段2により
コリメート変換され、光変調素子3に入射し、画像信号
に応じた光変調が行われる。光変調素子3で変調された
光は、結像光学系70によりミラーアレイ4の反射面4
1、42・・・に入射する。このとき結像光学系70が
挿入されていないと仮定すると図16に示すように、理
想的な平行光とならない光変調素子3からの光が、入射
すべきミラーアレイ4の反射面に入射せずに隣接するミ
ラーアレイ4の反射面に入射してしまうことになる。そ
の結果、拡大投射レンズ面8’では、本来入射するべき
ミラーアレイによって集光される位置から離れた位置に
集光され、スクリーン上で本来の表示位置から離れて表
示されてしまう。
【0077】このような状態では、スクリーン上で本来
表示されるべき画像と異なる画像が表示されることにな
るから表示画像のコントラストが低下してしまうことに
なる。光変調素子3からの光が理想的な平行光でない場
合でも、本実施の形態のように光変調素子3からミラー
アレイ4に至る光路上に結像光学系70を配置すること
により、光変調素子3の各画素からの出射光の全てをミ
ラーアレイの所定の各反射面に入射できるようになる。
本実施の形態の結像光学系70は、実像に対して1対1
の倒立像を形成する光学系である。
【0078】図17は本実施の形態による結像光学系7
0を用いた結像の様子を示している。rはレンズの焦点
距離である。光変調素子3からの出射された平行光は、
ミラーアレイ4平行に入射される必要があるので、結像
光学系70は少なくとも2つのレンズを組合せて構成さ
れるアフォーカル光学系を用いている。光変調素子3の
各画素からの出射光は結像光学系70によりミラーアレ
イ4の所定の各反射面に入射する。理想的な平行光でな
い光変調素子3からの光は、ミラーアレイ4の各反射面
入射する角度がずれるので、拡大投射レンズ面8’では
集光される画素は少し広がった形になるが、図17に示
した隣接するミラーアレイの反射面に別の画素の一部が
表示されるようなことはないので画像のコントラストを
低下させることはない。
【0079】本実施の形態では、結像光学系70は1対
1の倒立像を形成する光学系であったが、それ以外にk
倍の像を形成する光学系であっても、1/k倍の像を形
成する光学系であってもよい。
【0080】本実施の形態では多画素化のための光学素
子として反射率の高い反射面を有したミラーアレイを用
いているため、従来の投射型表示装置のように画像を離
散的にするために光変調素子からの出射光を遮光させる
手段等を用いる必要はない。また光変調素子からスクリ
ーンに至る光路上に、偏光板や偏光方向を旋回させるこ
とにより画像をシフトするための液晶パネル等の光吸収
を行う光学系が存在しないので光の利用効率を低下させ
ずに高精細な画像を表示することができるようになる。
【0081】さらに本実施の形態においては、フィール
ド信号に同期させたミラーアレイの振動の振幅は数10
μm以下、振動周波数は数10Hz〜数100Hzであ
る。またミラーアレイ4は光変調素子と同等の大きさに
形成出来るので、重量は約10g以下と軽量にできる。
本実施の形態で用いた積層型の圧電素子からなるアクチ
ュエータ6の駆動能力は数kHzであるので、ミラーア
レイ4の移動の切り替え時間は1ミリ秒以下と高速の切
り替えができる。このように高速応答性を有しているの
で、画素間隙を補間するように画素の投射領域を変更す
るためのミラーアレイの位置の切り替え時間の1フィー
ルド内の占める割合は数%以下になる。従って切り替え
遅延によるコントラストの低下は生じない。
【0082】本実施の形態においては、ミラーアレイ4
の移動量Lが最小となるように、ミラーアレイ4の反射
面41、42・・・は光変調素子3からの出射光の光軸
Xに対して45°傾斜させたが、反射面41、42・・
・の傾斜角度θは0<θ<90°で任意に設定できる。
また本実施の形態においては、結像光学系70は1対1
の倒立像を形成する光学系であったが、それ以外にk倍
の像を形成する光学系を用いることも可能である。また
本実施の形態においては、1フレームを2つのフィール
ドに分割して表示させるようにしたが、反射面41、4
2・・・の傾斜角度θを0<θ<90°で任意に設定
し、ミラーアレイ4の面43の光変調素子3からの出射
光の光軸X方向の寸法b、およびミラーアレイ4の移動
量Lを最適化することにより、1フレームを3つ以上の
フィールドに分割して表示を行うことも可能である。
【0083】ミラーアレイ4の帯状の反射面41の光変
調素子3からの出射光の光軸とのなす角θを0<θ<9
0°で任意に設定し、k倍の像を形成する結像光学系7
0を用いて、1フレームをf個のフィールドに分割して
表示を行う場合の光学素子の構造及び光学素子と結像光
学系と光変調素子との関係を図18を用いて説明する。
第1のフィールドでは光変調素子3からの出射光は結像
光学系70によりk倍の倒立像としてミラーアレイ4の
反射面41で角度θで反射して拡大投射レンズ面8’に
垂直に入射する。次に第2のフィールドではミラーアレ
イ4はAからBに移動し、光変調素子3からの出射光は
ミラーアレイ4の反射面41’で反射され、拡大投射レ
ンズ面8’に入射する。次に第f番目のフィールドでは
ミラーアレイ4はBからCの位置に移動し、ミラーアレ
イ4の反射面41’’で反射され、拡大投射レンズ面
8’に入射する。以上の動作により光変調素子からの出
射光を離散的に拡げ、かつ離散的に拡げられた間隙を補
間して多画素化表示ができるようになる。
【0084】ここで反射面41、面43の光変調素子3
からの出射光の光軸X方向の寸法a、bは以下の式のよ
うに表される。 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき a=kpsinα/tanθ、 b=k(f−1)psinα(1/tanθ−1/ta
n2θ) (2) θ=45°のとき a=kpsinα、 b=k(f−1)psinα すなわちミラーアレイの帯状の反射面の間隔、例えば反
射面41と反射面42の光変調素子3からの出射光の光
軸方向の間隔M(=a+b)は、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき M=kpsinα×[1/tan2θ+(1/tanθ
−1/tan2θ)×f] (2)θ=45°のとき M=kpsinα×f である。
【0085】またf個のフィールドに分割して表示を行
う場合、フィールド信号に同期させて移動するミラーア
レイ4の移動量Lはb/(f−1)となり、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=kpsinα(1/tanθ−1/tan2θ) (2) θ=45°のとき L=kpsinα である。さらに離散的に画素を補間するので、フィール
ド信号に同期させて移動するミラーアレイ4の移動量L
は上述の関係から、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=kpsinα(1/tanθ−1/tan2θ)の
整数倍 (2) θ=45°のとき L=kpsinαの整数倍 であってもかまわない。ここでミラーアレイ4の各反射
面の光変調素子3からの出射光の光軸Xとのなす角θ
と、光変調素子3の光軸Xとのなす角αの関係は以下の
式のように表される。 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき tanα=1/{k×[1/tan2θ+(1/tan
θ−1/tan2θ)×f]} (2) θ=45°のとき tanα=1/kf
【0086】本実施の形態では、アクチュエータ6とし
て高歪率圧電セラミック材料からなる積層型の圧電素子
を用いたが、光変調素子3に供給するフィールド信号の
周波数(数10Hz〜数100Hz)に同期させてミラ
ーアレイ4を光変調素子3からの出射光の光軸X方向に
k p sinαの整数倍(θ=45°のとき)移動変
化させることができればよいので、電磁アクチュエー
タ、リニアアクチュエータ、ステッピングモータなどを
用いることもきる。
【0087】また本実施の形態では、モノクロの投射型
表示装置を用いたが、光源からの光を複数の色に分離す
る色分離分離手段と、分離された複数の色の光をそれぞ
れ変調する複数の画素を有する複数の光変調素子と、変
調された複数の色の光を合成する色合成手段とを有し、
複数の光変調素子で表示されたカラー画像をスクリーン
上に拡大投射するカラー投射型表示装置においても、色
合成手段からスクリーンに至る光路中に、ミラーアレイ
とアクチュエータからなる光学素子と、光変調素子から
の出射光を集光させて光学素子に結像させる結像光学系
とを配置し時分割表示を行うことで多画素化できること
は自明である。
【0088】次に本発明の第6の実施の形態による投射
型表示装置を図19および図7を用いて説明する。本実
施の形態による投射型表示装置の第5の実施の形態との
相違点は、光変調素子から拡大投射レンズ面に至る光路
上に、光変調素子からの出射光を光軸に対して同一の所
定角度反射させる反射面を階段状に有し、かつ反射面を
反射面に入射する光の光軸方向にシフトさせる手段を有
する光学素子を少なくとも二つ設け、複数のフィールド
で1フレームを構成し時分割表示を行う点にある。
【0089】図19は本実施の形態による投射型表示装
置を説明するための光変調素子からの出射光を離散的に
拡げる光学素子の構造及び光変調素子との相関を示した
基本構成図である。図中図13から図15と同一の構成
部材については、同一符号を付している。
【0090】図19において、1は光源、2はコリメー
トレンズ、3光変調素子、70は第1の結像光学系、7
0’は第2の結像光学系、4は第1のミラーアレイ、5
は第2のミラーアレイ、6は圧電素子からなる第1のア
クチュエータ、7は圧電素子からなる第2のアクチュエ
ータ、8’は拡大投射レンズ面である。光源1、コリメ
ートレンズ2、光変調素子3、第1の結像光学系70、
第1のミラーアレイ4および第1のアクチュエータ6は
第5の実施の形態と同様の構成である。
【0091】第2のミラーアレイ5は、第1のミラーア
レイ4と第1のアクチュエータ6からなる第1の光学素
子から拡大投射レンズ面8’に至る光路上に配置され、
第1の光学素子からの出射光を光軸Zに対して所定角度
変化させる反射面51、52が階段状に形成されてい
る。第2のアクチュエータ7は、第2のミラーアレイ5
の第1のミラーアレイ4側とは反対側の面に第2のミラ
ーアレイ5に接して配置されており、第2のミラーアレ
イ5を光変調素子3に供給するフィールド信号に同期さ
せて第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向に移動あ
るいは振動できるように形成されている。
【0092】第2の結像光学系70’は、第1のミラー
アレイ4から第2のミラーアレイ5に至る光路上に、第
1のミラーアレイ4の各反射面からの出射光を第2のミ
ラーアレイ5の所定の各反射面に入射できるように配置
されている。本実施の形態の第1の結像光学系70およ
び第2の結像光学系70’はともに実像に対して1対1
の倒立像を形成する光学系である。また本実施の形態の
第2の結像光学系70’の構成およびその作用は、第5
の実施の形態と同様である。光変調素子3、第1のミラ
ーアレイ4と第1のアクチュエータ6からなる第1の光
学素子、第2のミラーアレイ5と第2のアクチュエータ
7からなる第2の光学素子、拡大投射レンズ面8’の位
置関係は、光変調素子3からの出射光Xf(i,j)の
光軸Xと第1の光学素子からの出射光Zf(i,j)の
光軸Zと第2の光学素子からの出射光Yf(i,j)の
光軸Yが互いに直交している。
【0093】ミラーアレイ5の基板は、ミラーアレイ4
と同様の方法で形成でき、所望の光反射ができる階段状
の反射面51、52を得ることができる。
【0094】ミラーアレイ5の反射面51は第1の光学
素子からの出射光の光軸Zに対してミラーアレイ4と同
様に角度θ傾斜しており、第1の光学素子からの出射光
を反射面51により進行方向をZ方向からY方向に変
え、拡大投射レンズ面8’に垂直に入射させる。光変調
素子3は、結像光学系70による光変調素子3の結像面
がミラーアレイ4の各反射面41、42・・・になるよ
うに、光源からの平行光の光軸、すなわち光変調素子3
からの出射光の光軸Xに対してα傾けてある。本実施の
形態においては、ミラーアレイ4の反射面41の光変調
素子3からの出射光の光軸Xとのなす角θおよびミラー
アレイ5の反射面51の第1の光学素子からの出射光の
光軸Zとのなす角θは45°とした。ミラーアレイ5の
面53は第1の光学素子からの出射光の光軸Zに対して
平行に形成されている。反射面51、面53はともに帯
状に形成されており、反射面41、面43の第1の光学
素子からの出射光の光軸Z方向の寸法a’、b’は、p
×sinα(=10√5μm)である。
【0095】アクチュエータ7はアクチュエータ6と同
様の構成であり、ミラーアレイ5の第1の光学素子側と
は反対側の面の接着し、光変調素子3に供給するフィー
ルド信号に同期してミラーアレイ5を第1の光学素子か
らの出射光の光軸Z方向に移動変化させる。
【0096】次に、上記構成の光学系により画像をシフ
トさせて高精細な画像を表示させる動作を図19及び図
7を用いて説明する。本実施の形態においては1画面
(1フレーム)を4つの画像(フィールド)に分割して
表示させる場合で説明する。すなわち、水平および垂直
方向の画素数がそれぞれ光変調素子3の画素数の2倍で
ある原画像を水平および垂直方向に1画素おきに間引い
て4つの画像に分解し、分解された第1の画像は第1の
フィールドで表示する。このフィールドではミラーアレ
イ4の位置はA、ミラーアレイ5の位置はA’にある。
【0097】光変調素子3のそれぞれの画素からのから
の出射光X1(1,1)、X1(1,2)、X1(2,
1)、X1(2,2)は第1の光学素子のミラーアレイ
4の反射面41、42で反射し、第2の光学素子への入
射光Z1(1,1)、Z1(1,2)、Z1(2,
1)、Z1(2,2)として第2の光学素子に垂直に入
射する。第2の光学素子への入射光Z1(1,1)、Z
1(1,2)、Z1(2,1)、Z1(2,2)はミラ
ーアレイ5の反射面51、52で反射し、それぞれ拡大
投影レンズ面8への入射光Y1(1,1)、Y1(1,
2)、Y1(2,1)、Y1(2,2)として拡大投射
レンズ面8’の領域P1(1,1)、P1(1,2)、
P1(2,1)、P1(2,2)に垂直に入射する。光
変調素子3からの出射光はミラーアレイ4およびミラー
アレイ5により拡大投射レンズ面8’上で離散的に拡げ
られる。
【0098】次に第2のフィールドでは分解された第2
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ6によりミラーアレイ4を
光変調素子3からの出射光の光軸X方向にBの位置まで
移動させる。ここでAからBの位置までのミラーアレイ
4の移動量Lはp×sinα(=10√5μm)であ
る。ミラーアレイ5の位置は第1のフィールドと同じで
ある。光変調素子3のそれぞれの画素からのからの出射
光X2(1,1)、X2(1,2)、X2(2,1)、
X2(2,2)は第1の光学素子のミラーアレイ4の反
射面41’、42’で反射し、第2の光学素子への入射
光Z2(1,1)、Z2(1,2)、Z2(2,1)、
Z2(2,2)として第2の光学素子に垂直に入射す
る。第2の光学素子への入射光Z2(1,1)、Z2
(1,2)、Z2(2,1)、Z2(2,2)はミラー
アレイ5の反射面51、52で反射し、それぞれ拡大投
射レンズ面8’への入射光Y2(1,1)、Y2(1,
2)、Y2(2,1)、Y2(2,2)として拡大投射
レンズ面8’の領域P2(1,1)、P2(1,2)、
P2(2,1)、P2(2,2)に垂直に入射する。第
2のフィールドでは、光変調素子3からの出射光は第1
のフィールドで離散的に拡げられた間隙のうち光変調素
子3からの出射光の光軸X方向を補間する。
【0099】次に第3のフィールドでは分解された第3
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ7によりミラーアレイ5を
第1の光学素子からの出射光の光軸Z方向にB’の位置
まで移動させる。ここでA’からB’の位置までのミラ
ーアレイ4の移動量L’はp×sinα(=10√5μ
m)である。ミラーアレイ4の位置は第2のフィールド
と同じである。光変調素子3のそれぞれの画素からのか
らの出射光X3(1,1)、X3(1,2)、X3
(2,1)、X3(2,2)は第1の光学素子のミラー
アレイ4の反射面41’、42’で反射し、第2の光学
素子への入射光Z3(1,1)、Z3(1,2)、Z3
(2,1)、Z3(2,2)として第2の光学素子に垂
直に入射する。第2の光学素子への入射光Z3(1,
1)、Z3(1,2)、Z3(2,1)、Z3(2,
2)はミラーアレイ5の反射面51’、52’で反射
し、それぞれ拡大投射レンズ面8’への入射光Y3
(1,1)、Y3(1,2)、Y3(2,1)、Y3
(2,2)として拡大投射レンズ面8’の領域P3
(1,1)、P3(1,2)、P3(2,1)、P3
(2,2)に垂直に入射する。第3のフィールドでは、
光変調素子3からの出射光は第1のフィールドで離散的
に拡げられた間隙のうち光変調素子3からの出射光の光
軸Z方向を補間したことになる。
【0100】次に第4のフィールドでは分解された第4
の画像を表示する。このフィールドではフィールド信号
に同期させてアクチュエータ6によりミラーアレイ4を
光変調素子3からの出射光の光軸Z方向にAの位置まで
移動させる。ここでBからAの位置までのミラーアレイ
4の移動量Lはp×sinα(=10√5μm)であ
る。すなわちミラーアレイ4を第1のフィールドでの位
置に戻すことになる。ミラーアレイ5の位置は第3のフ
ィールドと同じである。光変調素子3のそれぞれの画素
からのからの出射光X4(1,1)、X4(1,2)、
X4(2,1)、X4(2,2)は第1の光学素子のミ
ラーアレイ4の反射面41、42で反射し、第2の光学
素子への入射光Z4(1,1)、Z4(1,2)、Z4
(2,1)、Z4(2,2)として第2の光学素子に垂
直に入射する。第2の光学素子への入射光Z4(1,
1)、Z4(1,2)、Z4(2,1)、Z4(2,
2)はミラーアレイ5の反射面51’、52’で反射
し、それぞれ拡大投射レンズ面8’への入射光Y4
(1,1)、Y4(1,2)、Y4(2,1)、Y4
(2,2)として拡大投射レンズ面8’の領域P4
(1,1)、P4(1,2)、P4(2,1)、P4
(2,2)に垂直に入射する。第4のフィールドでは、
光変調素子3からの出射光は第1のフィールドで離散的
に拡げられた間隙のうち第2および第3のフィールドで
補間した以外の残りの部分を補間することになる。拡大
投射レンズ面8’の面積は従来に比べて光変調素子3の
面積の少なくとも4倍の面積が必要となるが拡大投影レ
ンズ8の拡大倍率は1/4でよい。
【0101】第1から第4のフィールドにおいて、光変
調素子3の表示部がスクリーン9上での投影される位置
を図7に示す。図7において、P1(i,j)、P2
(i,j)、P3(i,j)、P4(i,j)、(i=
1〜m,j=1〜n)はそれぞれ第1から第4のフィー
ルドで光変調素子3の表示部がスクリーン9上での投射
される位置である。このように本実施の形態によるミラ
ーアレイ4およびミラーアレイ5を含む光学系の構成を
用いることにより、光変調素子3での同一画素を用いて
4つのフィールドで4つの画素として原画像を投射表示
できるようになる。すなわち水平解像度、垂直解像度を
光変調素子3の画素数で決まるそれぞれの解像度の2倍
の解像度で表示することが可能となる。
【0102】本実施の形態では、第1の結像光学系70
および第2の結像光学系70’は1対1の倒立像を形成
する光学系であったが、それ以外に各々k1倍、k2倍
の像を形成する光学系であってもよい。
【0103】本実施の形態では第5の実施の形態と同様
に多画素化のための光学素子として反射率の高い反射面
を有したミラーアレイを用いているため、従来の投射型
表示装置のように画像を離散的にするために光変調素子
からの出射光を遮光させる手段を用いる必要はなく、ま
た光変調素子からスクリーンに至る光路上に、偏光板や
偏光方向を旋回させることにより画像をシフトするため
の液晶パネル等の光吸収を行う光学系が存在しないため
光の利用効率を低下させずに高精細な画像を表示するこ
とができるようになる。さらに第5の実施の形態と同様
に積層型の圧電素子からなるアクチュエータを用いてい
るので、ミラーアレイの移動の切り替え時間は1ミリ秒
以下と高速の切り替えができ、切り替え遅延によるコン
トラストの低下は引き起こさない。
【0104】本実施の形態においては、ミラーアレイ4
およびミラーアレイ5の移動量L、L’が最小となるよ
うに、ミラーアレイ4の反射面41、42・・・は光変
調素子3からの出射光の光軸Xに対して、ミラーアレイ
5の反射面51、52・・・はミラーアレイ4からの出
射光の光軸Zに対していずれも45°傾斜させたが、反
射面41、42・・・および反射面51、52・・・の
傾斜角度θは0<θ<90°で任意に設定できる。また
本実施の形態においては、1フレームを4つのフィール
ドに分割して表示させたが、反射面41、42・・・お
よび反射面51、52・・・の傾斜角度θは0<θ<9
0°で任意に設定し、k1倍の像を形成する結像光学系
70およびk2倍の像を形成する結像光学系70’を用
いて、ミラーアレイ4の面43の光変調素子3からの出
射光の光軸X方向の寸法bおよびフィールド信号に同期
させてミラーアレイ4を移動させる移動量L、ミラーア
レイ5の面53のミラーアレイ4からの出射光の光軸Z
方向の寸法b’およびフィールド信号に同期させてミラ
ーアレイ4を移動させる移動量L’をそれぞれ最適化す
ることにより、1フレームを4つ以上のf個フィールド
に分割して表示を行うことも可能である。
【0105】ここで第5の実施の形態における図16で
示したと同様に、反射面41(反射面51)、面43
(面53)の光変調素子3からの出射光の光軸X方向
(ミラーアレイ4からの出射光の光軸Z方向)の寸法a
(a’)、b(b’)は以下の式のように表される。 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき a=k1×psinα/tanθ、 a’=k1×k2×psinα/tanθ、 b=k1×(f1−1)psinα(1/tanθ−1
/tan2θ)、 b’=k1×k2×(f2−1)psinα(1/ta
nθ−1/tan2θ) (2) θ=45°のとき a=k1×psinα、 a’=k1×k2×psinα、 b=k1×(f1−1)psinα、 b’=k1×k2×(f2−1)psinα
【0106】但し、f1、f2は各々のミラーアレイに
配分されたフィールド数であって、2以上の整数であ
る。また、f=f1×f2である。複数のミラーアレイ
の帯状の反射面に入射する光の光軸方向の間隔、例えば
反射面41と反射面42の光変調素子3からの出射光の
光軸方向の間隔Mは、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき M=k1×psinα×[1/tan2θ+(1/ta
nθ−1/tan2θ)×f1] (2) θ=45°のとき M=k1×psinα×f1 である。
【0107】またf個のフィールドに分割して表示を行
う場合、フィールド信号に同期させて移動するミラーア
レイ4の移動量Lはb/(f1−1)、ミラーアレイ5
の移動量L’はb’/(f2−1)となるから、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=k1×psinα(1/tanθ−1/tan2
θ)、 L’=k1×k2×psinα(1/tanθ−1/t
an2θ) (2) θ=45°のとき L=k1×psinα、 L’=k1×k2×psinα である。
【0108】さらに離散的に画素を補間するので、フィ
ールド信号に同期させて移動するミラーアレイ4の移動
量Lおよびミラーアレイ5の移動量L’は上述の関係か
ら、 (1) 0<θ<90°、θ≠45°のとき L=k1×psinα(1/tanθ−1/tan2
θ)の整数倍 L’=k1×k2×psinα(1/tanθ−1/t
an2θ)の整数倍 (2) θ=45°のとき L=kpsinαの整数倍、 L’=k1×k2×psinαの整数倍 であってもよい。
【0109】また本実施の形態においては、光変調素子
3、第1のミラーアレイ4と第1のアクチュエータ6か
らなる第1の光学素子、第2のミラーアレイ5と第2の
アクチュエータ7からなる第2の光学素子、拡大投射レ
ンズ面8’の位置関係は、光変調素子3からの出射光X
f(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの出射光Z
f(i,j)の光軸Zと第2の光学素子からの出射光Y
f(i,j)の光軸Yが互いに直交しているとしたが、
第2の光学素子からの出射光Yf(i,j)の光軸Yが
光変調素子3からの出射光Xf(i,j)の光軸Xと第
1の光学素子からの出射光Zf(i,j)の光軸Zを含
む面に平行、あるいは光変調素子3からの出射光Xf
(i,j)の光軸Xと第1の光学素子からの出射光Zf
(i,j)の光軸Zを含む面に直交する面に平行である
ような位置関係でもかまわない。さらに本実施の形態に
おいては、第1の光学素子と第2の光学素子の2つの光
学素子と2つの結像光学系を用いて多画素化を行った
が、2つ以上の光学素子を用いてもよく、また第1の光
学素子と第2の光学素子の2つの光学素子と2つの結像
光学系を1組として複数組を組み合せても多画素化でき
ることは自明である。
【0110】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、光変調素
子或いは色合成手段からスクリーンに至る光路上に、画
像を離散的に分離する手段として光変調素子からの出射
光を光軸に対して所定角度変化させる反射面を階段状に
備えたミラーアレイを用い、且つ画像をシフトさせ投射
領域を変更する手段としてミラーアレイをミラーアレイ
の反射面に入射する光の光軸方向に振動させることによ
り複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示
を行う構成としたので、光変調素子の画素数を増やすこ
となく解像度の高い画像(カラー画像を含む)を表示す
ることが可能となる。
【0111】さらに本発明では多画素化のための光学素
子として反射率の高い反射面を有したミラーアレイを用
いているので、画像を離散的に分離するために光変調素
子からの出射光を遮光させる手段を用いる必要はない。
また光変調素子からスクリーンに至る光路上に、偏光板
や偏光方向を旋回させることにより画像をシフトさせ投
射領域を変更するための液晶パネル等の光吸収を伴う光
学系が存在しないので光の利用効率を低下させずに高精
細な画像を表示することが可能となる。
【0112】またミラーアレイを振動させるための圧電
素子等からなるアクチュエータの駆動能力は数KHzで
あるから、約10g以下の軽量のミラーアレイの移動に
要する切り替え時間は1ミリ秒以下と高速にすることが
できる。ミラーアレイの位置の切り替え時間の1フィー
ルド内の占める割合は数%以下になるため、切り替え遅
延によるコントラストの低下は引き起こさない。
【0113】さらに本発明により新たに使用する光学素
子はプラスチック或いはアクリル樹脂に反射膜を蒸着し
たミラーアレイ、及び圧電素子等のアクチュエータとい
う構造が簡単で、しかも大きさが数cmで光変調素子と
同等のサイズであるため、装置サイズは従来の装置とほ
ぼ同じにすることができる。またこれらの光学素子は精
度よく安価に製造できるので、装置のコストも従来の装
置とほとんど変わらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と光変調素子との相関を示した
図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イを光変調素子からの出射光の光軸に平行な面で切断し
た縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における光変調素子
の表示部がスクリーン上で投射される位置を示した説明
図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるミラーアレ
イ構造及び光変調素子との相関を示した図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と光変調素子との相関を示した
図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における光変調素子
の表示部がスクリーン上で投射される位置を示した説明
図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態によるカラー投射型
表示装置を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるミラーアレ
イの構造、及び光学素子と光変調素子との相関を示した
図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるミラーア
レイを光変調素子からの出射光の光軸に平行な面で切断
した縦断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるミラーア
レイ構造及び色合成手段との相関を示した図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるミラーア
レイの構造、及び光学素子と光変調素子との相関を示し
た図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態による投射型表示
装置を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態におけるミラーア
レイの構造、及び光学素子と光変調素子との相関を示し
た図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態におけるミラーア
レイを光変調素子からの出射光の光軸に平行な面で切断
した縦断面図である。
【図16】結像光学系がない場合の光変調素子からの出
射光がミラーアレイに集光する位置を示す図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態における結像光学
系を用いた場合の光変調素子からの出射光がミラーアレ
イに集光する位置を示す図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態におけるミラーア
レイの構造、および光変調素子との相関を示した図であ
る。
【図19】本発明の第6の実施の形態におけるミラーア
レイの構造、および光変調素子との相関を示した図であ
る。
【図20】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図で
ある。
【図21】従来のカラー投射型表示装置の構成を示す説
明図である。
【図22】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図で
ある。
【図23】従来の投射型表示装置により投射された画像
の構成を示す説明図である。
【図24】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 光源 2 コリメート変換レンズ 3 光変調素子 4 第1のミラーアレイ 5 第2のミラーアレイ 6 圧電素子からなる第1のアクチュエータ 7 圧電素子からなる第2のアクチュェータ 8 投射レンズ 8’ 拡大投射レンズ面 9 スクリーン 10 光学素子 11 複数の光源からなる光供給部 12 複数の透過型液晶パネルからなる光変調素子群 13 光学デバイス 14 偏光方向制御用液晶パネル 15 水晶板 20 色分離手段 21 ミラー 22 色合成手段 23〜25 光変調素子 41、42、41’、42’ 第1のミラーアレイの反
射面 43、44 出射光の光軸に平行な第1のミラーアレイ
の面 51、52、51’、52’ 第2のミラーアレイの階
段状の反射面 53、54 第1の光学素子からの出射光の光軸に平行
な第2のミラーアレイの面 70 第1の結像光学系 70’ 第2の結像光学系 θ ミラーアレイの反射面の反射面への入射光の光軸と
のなす角 Xf(i,j) 光変調素子からの出射光 Yf(i,j) 第2の光学素子からの出射光 Zf(i,j) 第1の光学素子からの出射光 Pf(i,j) 第fのフィールドで光変調素子の表示
部がスクリーン上での投射される領域 p 光変調素子の画素ピッチ a 第1のミラーアレイの反射面の光変調素子からの出
射光の光軸方向の寸法 b 光変調素子からの出射光の光軸に平行な第1のミラ
ーアレイの階段状の面の光変調素子からの出射光の光軸
方向の寸法 a’ 第2のミラーアレイの反射面の第1の光学素子か
らの出射光の光軸方向の寸法 b’ 第1の光学素子からの出射光の光軸に平行な第2
のミラーアレイの階段状の面の第1の光学素子からの出
射光の光軸方向の寸法 L 第1のミラーアレイの移動量 L’ 第2のミラーアレイの移動量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 9/31 H04N 9/31 C (72)発明者 藤曲 啓志 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素を有する光変調素子で表示され
    た画像をスクリーン上に拡大投射する投射型表示装置に
    おいて、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の所定角
    度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
    画像分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させて、前記光変調素子の同一画素
    からの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に
    投射させる投射領域変更手段とを有し、前記光変調素子
    から前記スクリーンに至る光路中に配置される光学素子
    を備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】光源からの光を複数の色の光に分離する色
    分離手段と、分離された前記複数の色の光をそれぞれ変
    調する複数の画素を有する複数の光変調素子と、変調さ
    れた前記複数の色の光を合成する色合成手段とを有し、
    前記複数の光変調素子で表示されたカラー画像をスクリ
    ーン上に拡大投射する投射型表示装置において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の所定角
    度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
    画像分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させて、前記光変調素子の同一画素
    からの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に
    投射させる投射領域変更手段とを有し、前記色合成手段
    から前記スクリーンに至る光路中に配置される光学素子
    を備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の投射型表示装置に
    おいて、 前記光学素子の前記画像分離手段は、階段状の反射面を
    有するミラーアレイであり、前記投射領域変更手段は、
    前記ミラーアレイを前記光軸方向に振動させるミラーア
    レイ振動手段であることを特徴とする投射型表示装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイの前記反射面は、前記各画素からの出
    射光の光軸に対して45°傾斜していることを特徴とす
    る投射型表示装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイの前記反射面は、前記画素の画素ピッ
    チに対応して帯状に配置されていることを特徴とする投
    射型表示装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイの前記各反射面の前記光軸方向の間隔
    Mは、 前記各反射面の前記出射光の光軸とのなす角をθ、前記
    光変調素子の画素ピッチをp、1フレームを構成するフ
    ィールド数をfとして、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tanθ−1/ta
    n2θ)×f] (2)θ=45°のとき M=p×f であることを特徴とする投射型表示装置。
  7. 【請求項7】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイ振動手段は、前記ミラーアレイを機械
    的に振動させることを特徴とする投射型表示装置。
  8. 【請求項8】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイ振動手段は、前記光変調素子に供給す
    るフィールド信号に同期させて前記光軸方向に前記ミラ
    ーアレイを振動させることを特徴とする投射型表示装
    置。
  9. 【請求項9】請求項3記載の投射型表示装置において、 前記ミラーアレイの前記各反射面の前記光軸方向の1フ
    ィールドでの前記所定の移動量Lは、 前記各反射面の前記出射光の光軸とのなす角をθ、前記
    光変調素子の画素ピッチをp、自然数をαとして、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき L=p×(1/tanθ−1/tan2θ)×α (2)θ=45°のとき L=p×α であることを特徴とする投射型表示装置。
  10. 【請求項10】複数の画素を有する光変調素子で表示さ
    れた画像をスクリーン上に拡大投射する投射型表示装置
    において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記各画素の出射光を当該
    出射光の光軸に対して所定角度反射させる複数の反射面
    が形成された第1の画像分離手段と、前記第1の画像分
    離手段の複数の反射面を前記光軸方向に所定の移動量だ
    け移動させ、前記光変調素子の同一画素からの出射光を
    前記スクリーン上の異なる複数の領域に投射させる第1
    の投射領域変更手段とを有し、前記光変調素子から前記
    スクリーンに至る光路中に配置される第1の光学素子
    と、 前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に所定の間
    隔で離間して配置され、前記第1の光学素子からの出射
    光を当該出射光の光軸及び前記各画素からの出射光の光
    軸に所定角度反射させる複数の反射面が形成された第2
    の画像分離手段と、前記第2の画像分離手段の複数の反
    射面を前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させ、前記光変調素子の同一画素か
    らの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に投
    射させる第2の投射領域変更手段とを有する第2の光学
    素子とを備え、 複数のフィールドで1フレームが構成される時分割表示
    を行うことを特徴とする投射型表示装置。
  11. 【請求項11】光源からの光を複数の色の光に分離する
    色分離手段と、分離された前記複数の色の光をそれぞれ
    変調する複数の画素を有する複数の光変調素子と、変調
    された前記複数の色の光を合成する色合成手段とを有
    し、前記複数の光変調素子で表示されたカラー画像をス
    クリーン上に拡大投射する投射型表示装置において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記各画素の出射光を当該
    出射光の光軸に対して所定角度反射させる複数の反射面
    が形成された第1の画像分離手段と、前記第1の画像分
    離手段の複数の反射面を前記光軸方向に所定の移動量だ
    け移動させ、前記光変調素子の同一画素からの出射光を
    前記スクリーン上の異なる複数の領域に投射させる第1
    の投射領域変更手段とを有し、前記色合成手段から前記
    スクリーンに至る光路中に配置される第1の光学素子
    と、 前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に所定の間
    隔で離間して配置され、前記第1の光学素子からの出射
    光を当該出射光の光軸及び前記各画素からの出射光の光
    軸に所定角度反射させる複数の反射面が形成された第2
    の画像分離手段と、前記第2の画像分離手段の複数の反
    射面を前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させ、前記光変調素子の同一画素か
    らの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に投
    射させる第2の投射領域変更手段とを有する第2の光学
    素子とを備え、 複数のフィールドで1フレームが構成される時分割表示
    を行うことを特徴とする投射型表示装置。
  12. 【請求項12】請求項10又は11に記載の投射型表示
    装置において、 前記光変調素子からの出射光の光軸と、前記第1の光学
    素子からの出射光の光軸と、前記第2の光学素子からの
    出射光の光軸とが互いに直交していることを特徴とする
    投射型表示装置。
  13. 【請求項13】請求項10乃至12のいずれかに記載の
    投射型表示装置において、 前記第1の画像分離手段は、階段状の反射面を有する第
    1のミラーアレイであり、前記第1の投射領域変更手段
    は、前記第1のミラーアレイを前記各画素からの出射光
    の光軸方向に振動させる第1のミラーアレイ振動手段で
    あり、 前記第2の画像分離手段は、階段状の反射面を有する第
    2のミラーアレイであり、前記第2の投射領域変更手段
    は、前記第2のミラーアレイを前記第1のミラーアレイ
    からの出射光の光軸方向に振動させる第2のミラーアレ
    イ振動手段であることを特徴とする投射型表示装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記光変調素子の各画素の出射光が入射する入射面で切
    断した第1のミラーアレイの断面形状と、前記第1のミ
    ラーアレイからの出射光が入射する入射面で切断した第
    2のミラーアレイの断面形状とがほぼ同一であることを
    特徴とする投射型表示装置。
  15. 【請求項15】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記第1及び第2のミラーアレイの前記反射面は、前記
    画素の画素ピッチに対応して帯状に配置されていること
    を特徴とする投射型表示装置。
  16. 【請求項16】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記代1及び第2のミラーアレイの前記各反射面の前記
    光軸方向の間隔Mは、 前記各反射面の前記出射光の光軸とのなす角をθ、前記
    光変調素子の画素ピッチをp、αは2以上の整数とし
    て、 (1)0<θ<90°、θ≠45°のとき M=p×[1/tan2θ+(1/tanθ−1/ta
    n2θ)×α] (2)θ=45°のとき M=p×α であることを特徴とする投射型表示装置。
  17. 【請求項17】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記第1及び第2のミラーアレイ振動手段は、前記第1
    及び第2のミラーアレイをそれぞれ機械的に振動させる
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  18. 【請求項18】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記第1及び第2のミラーアレイ振動手段は、前記光変
    調素子に供給するフィールド信号に同期させて前記反射
    面に入射する光の光軸方向に前記第1及び第2のミラー
    アレイをそれぞれ振動させることを特徴とする投射型表
    示装置。
  19. 【請求項19】請求項13記載の投射型表示装置におい
    て、 前記第1及び第2のミラーアレイの前記各反射面の前記
    光軸方向の1フィールドでの前記所定の移動量Lは、 前記光変調素子の画素ピッチをp、自然数をαとして、 L=p×α であることを特徴とする投射型表示装置。
  20. 【請求項20】複数の画素を有する光変調素子で表示さ
    れた画像をスクリーン上に拡大投射する投射型表示装置
    において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の所定角
    度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
    画像分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させて、前記光変調素子の同一画素
    からの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に
    投射させる投射領域変更手段とをそれぞれ有し、前記光
    変調素子から前記スクリーンに至る光路中に離間して配
    置される複数の光学素子を備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  21. 【請求項21】複数の画素を有する光変調素子で表示さ
    れた画像をスクリーン上に拡大投射する投射型表示装置
    において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記出射光を同一の所定角
    度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が形成された
    画素分離手段と、前記複数の反射面を前記光軸方向に所
    定の移動量だけ移動させて、前記光変調素子の同一画素
    からの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に
    投射させる投影領域変更手段とを有し、前記光変調素子
    から前記スクリーンに至る光路中に配置される光学素子
    と、 前記光変調素子と前記光学素子の間に位置し、前記光変
    調素子からの出射光を集光させて前記光学素子に結像さ
    せる結像光学系を備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  22. 【請求項22】複数の画素を有する光変調素子で表示さ
    れた画像をスクリーン上に拡大投射する投射型表示装置
    において、 前記光変調素子の各画素からの出射光の光軸方向に所定
    の間隔で離間して配置され、前記各画素からの出射光を
    同一の所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面
    が形成された第1の画素分離手段と、前記第1の画素分
    離手段の複数の反射面を前記光軸方向に所定の移動量だ
    け移動させ、前記光変調素子の同一画素からの出射光を
    前記スクリーン上の異なる複数の領域に投射させる第1
    の投影領域変更手段とを有し、前記光変調素子から前記
    スクリーンに至る光路中に配置される第1の光学素子
    と、 前記光変調素子と前記第1の光学素子の間に位置し、前
    記光変調素子からの出射光を集光させて前記第1の光学
    素子に結像させる結像光学系と、 前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に所定の間
    隔で離間して配置され、前記第1の光学素子からの出射
    光を当該出射光の光軸および前記各画素からの出射光の
    光軸に所定角度反射させる複数の反射面が形成された第
    2の画素分離手段と、前記第2の画素分離手段の複数の
    反射面を前記第1の光学素子からの出射光の光軸方向に
    所定の移動量だけ移動させ、前記光変調素子の同一画素
    からの出射光を前記スクリーン上の異なる複数の領域に
    投射させる第2の投影領域変更手段とを有する第2の光
    学素子と、 前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の間に位置
    し、前記第1の光学素子からの出射光を集光させて前記
    第2の光学素子に結像させる第2の結像光学系とを備
    え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  23. 【請求項23】請求項21又は22に記載の投射型表示
    装置において、 前記結像光学系は、複数のレンズを有し、入射する平行
    光を平行光として出射させるアフォーカル光学系である
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  24. 【請求項24】光変調素子の各画素からの出射光の光軸
    方向に所定の間隔で離間して配置され、前記出射光を同
    一の所定角度方向にそれぞれ反射させる複数の反射面が
    形成された画像分離手段と、前記複数の反射面を前記光
    軸方向に所定の移動量だけ移動させて、前記光変調素子
    の同一画素からの出射光を異なる複数の領域に偏向する
    偏向手段とを有することを特徴とする光学素子。
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