JPH1055027A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

Info

Publication number
JPH1055027A
JPH1055027A JP8229382A JP22938296A JPH1055027A JP H1055027 A JPH1055027 A JP H1055027A JP 8229382 A JP8229382 A JP 8229382A JP 22938296 A JP22938296 A JP 22938296A JP H1055027 A JPH1055027 A JP H1055027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image
modulation element
light modulation
projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8229382A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Keiji Fujimagari
啓志 藤曲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8229382A priority Critical patent/JPH1055027A/ja
Publication of JPH1055027A publication Critical patent/JPH1055027A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、1フレームの画像を複数フィールド
に分割して表示させる投射型表示装置に関し、画素数の
少ない光変調素子を用いても光の透過率やコントラスト
を低下させずに簡単な構成で時分割表示を行い、高解像
度で画像を表示できる投射型表示装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】マイクロレンズアレイ5は、光変調素子3
から投射レンズ7に至る光路上に配置され、光変調素子
3の4画素に対応して1つの凸レンズが形成されてい
る。結像光学系4は、光変調素子3からの光を対応する
マイクロレンズに入射させるために配置されている。ア
クチュエータ6は、マイクロレンズアレイ5に入射する
光の光軸に直交する水平/垂直方向にマイクロレンズア
レイ5を移動又は振動させることができるようにように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調素子に表示
された画像を拡大投射して大画面表示を得る投射型表示
装置に関し、特に1フレームの画像を複数フィールドに
分割して表示させる投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的な投射型表示装置の概略の
構成を図9に示す。図9において1は光源、3は光変調
素子、7は投射レンズ、9はスクリーンである。投射型
表示装置の光変調素子3には透過型液晶パネルが用いら
れている。光源1には可視光の領域で比較的均一なスペ
クトルを持つメタルハライドランプまたはハロゲンラン
プなどが用いられている。リフレクタなどで集光された
光源1の光に液晶パネルなどの光変調素子3を用いて画
像信号に応じた光変調を行って画像を形成している。形
成された画像は投射レンズ7でスクリーン9上に拡大投
射されて表示される。
【0003】投射型表示装置は、投射レンズにより画像
を拡大投射するので他の表示装置と比較して大面積表示
が可能であるが、反面、解像度が低いという問題を有し
ている。投射画像の解像度は光変調素子の画素数とスク
リーンの大きさによって決まる。スクリーン上に高解像
度で表示させるには、光変調素子の画素数を増やす必要
があるが、画素を高密度化すると製造歩留りが低下して
コスト高となる。例えば、SXGA(1280×102
4)の画素数の光変調素子は、VGA(640×48
0)の画素数の光変調素子に比較して10倍程度の価格
になってしまう。また、1画素当たりの開口率(1画素
に対する光を透過する有効面積の割合)は画素の高密度
化に伴い低下するので所望の明るさの画像を得ることが
困難になる。このように、画素の高密度化と画像の明る
さとは相反する条件であるので、単なる光変調素子の画
素の高密度化では高画質の画像を得ることができない。
【0004】この問題を解決するために、複数の光変調
素子を用いて投射する方法がある。複数の光変調素子を
用いる方法は、例えば表示装置にCRT(カソード・レ
イ・チューブ)を用いたマルチビジョンのように複数の
表示ユニットを用いて複数の画像を縦横に並べて表示さ
せる。しかしながらこの方法では複数の表示ユニットを
用いているため、各表示ユニットの接続部において画面
を連続にすることができず境界が目立ってしまうという
問題がある。また、複数の表示ユニットを全く同一の表
示特性で作製するのは困難であるから、表示ユニットご
との明るさにむらができてしまい、表示ユニット間の継
ぎ目が目立ってしまうという問題も有している。
【0005】この問題を解決するために、複数の表示ユ
ニットを用いて1つの画像を重畳して表示する方法が知
られている。特開平3−166536号公報に記載され
た投射型表示装置は、原画像の表示データを任意にサン
プリングして分割する画像分配機能部と、複数の表示機
能部と、各表示画像を光学的に合成して原画像を合成表
示する画像合成機能部と、合成像を投射する投射機能部
とを備えている。図10にその基本構成を示す。図10
において、7は投射レンズ、13は複数の光源からなる
光供給部、14は複数の透過型液晶パネルからなる光変
調素子群、15は光変調素子群14によって表示される
画像を合成して投射レンズ7に入射させる光学デバイス
である。例えば4つの透過型液晶パネル14を用いて重
畳表示を行う場合には、各透過型液晶パネル14の各画
素の開口率を25%程度にして水平方向と垂直方向に半
画素ピッチずつずらして投射することにより、4倍の解
像度の画像が得られるようにしている。図11(a)〜
(d)に示すような4つの画像について、図11(b)
の画像は図11(a)の画像に対して水平方向に半画素
ピッチずらし、図11(c)の画像は図11(a)の画
像に対して垂直方向に半画素ピッチずらし、図11
(d)の画像は図11(a)の画像に対して水平方向と
垂直方向に半画素ピッチずらすようにして投射すれば、
図11(e)に示すような4倍の解像度を持つ画像が得
られる。このように重畳表示を行うことにより複数の表
示ユニットの表示特性の不均一性を目立たなくさせるこ
とができる。しかし、相互に半画素ピッチずつずらして
投射させるための光学系の調整が困難である点と、複数
の表示ユニットを使うので構成が複雑でコストが高くな
るという点で問題を有している。
【0006】他の高解像度化の手段として、1つの光変
調素子を用いて時分割表示を行う方法がある。時分割表
示は複数のフィールドを時系列で表示させて1フレーム
(1画面)を形成する方法である。例えば、特開平4−
113308号公報に記載された投射型表示装置は、光
変調素子からスクリーンに至る光路の途中に透過光の偏
光方向を旋回させる素子と、複屈折効果を有する透明素
子を用いて投射画像をシフトする手段と、スクリーン上
で離散的に投射される手段を備えている。図12に投射
表示装置の基本構成を示す。図12において、1は光
源、3は表示用液晶パネルからなる光変調素子、16は
偏光方向制御用液晶パネル、17は水晶板、7は投射レ
ンズ、9はスクリーンである。複屈折効果を有する透明
素子として水晶板17が用いられている。この方法で
は、1フレーム分の画像データを分割してフレームメモ
リに格納し、投射画像をシフトさせる手段と同期させて
画像を表示することにより時分割表示を行っている。さ
らに、光変調素子の画像を離散的にする手段を用い、離
散化した画像を補間するように画像を時系列でシフトさ
せて高解像度の表示を行っている。
【0007】画像を離散的にする手段には、画素の一部
を遮光して実効的な開口率を低下させる手段と、1画素
に対応したマイクロレンズを用いて集光する手段とがあ
る。画素の一部を遮光する手段は、例えば、各画素に設
けられているスイッチング素子の配線などの配置を工夫
して光の透過領域を減少させることにより、画素の光透
過領域を離散的にしている。一方、1画素に対応したマ
イクロレンズを用いて集光する手段は、画素から出射し
た光を集光することにより、光量を減少させることなく
実質的に画像を離散化している。
【0008】投射画像をシフトさせる手段には複屈折効
果が利用されている。光学異方性を有する結晶を用い、
常光と異常光の屈折角の相違により画像をスクリーン上
でシフトさせるようにする。ここではTN(ねじれネマ
ティック)液晶を用い直線偏光の光を90度回転させて
複屈折効果を持つ透明素子に対する常光と異常光を切り
替えている。複屈折効果を持つ透明素子に対して垂直に
入射した常光は直進するが、異常光は入射面で所定角度
だけ屈折し、出射面で反対側に同じ角度だけ屈折する。
この効果により、異常光は常光に対して透明素子の厚み
に応じた距離だけシフトすることになる。そこで、画素
ピッチに応じた距離(画素ピッチの1/2)だけシフト
するように透明素子の厚みを設定すれば、離散的に形成
された画像を補間するシフト量を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の時分割表示で
は、少なくとも離散的に投射する手段と画像をシフトさ
せる手段としての偏光方向旋回素子及び複屈折効果を有
する透明素子が必要である。偏光方向旋回素子及び複屈
折効果を有する透明素子を1組使用することにより、水
平方向又は垂直方向に2つのフィールドに分割した表示
を行えるが、水平方向又は垂直方向にさらに多くのフィ
ールドに分割して表示させる場合や、水平方向、垂直方
向共に2つのフィールドに分割した表示を行う場合、或
いは水平、垂直方向共にさらに多くのフィールドに分割
して表示させる場合には、偏光方向旋回素子及び複屈折
効果を有する透明素子が複数組必要になってしまい、こ
れら複数の素子構成が複雑になってしまうという問題点
を有している。
【0010】また、画像を離散的にする手段として画素
の一部を遮光する方法は、従来の液晶パネルに若干の変
更を加えるだけで容易に作製することが可能であるため
構成が複雑になることはないが、画素の一部を遮光して
光の透過領域を減少させるのであるから、画像が従来の
液晶パネルと比較して暗くなってしまう。
【0011】また、画像をシフトさせる手段として複屈
折効果を利用しているが、複屈折効果を利用するには光
変調素子からの出射光が直線偏光でなければならない。
自然光を直線偏光に変換するには偏光板が必要である
が、光は偏光板で約60%吸収されてしまい、40%程
度しか透過されない。さらに、偏光方向の旋回手段とし
て液晶素子を用いているので、当該液晶素子での光の透
過率が問題となる。偏光方向旋回手段の液晶素子は、透
明電極が形成された2枚のガラス基板で液晶を挟んで構
成されている。透明電極の光の透過率は1枚当たり90
%程度なので、2枚で80%程度の透過率となる。さら
に、液晶自体及び、ガラス基板、水晶板などの透過率も
考慮すると、偏光方向旋回手段での光の透過率はさらに
低くなり、約65%程度になってしまう。また、水平方
向と垂直方向ともに高解像度化を行なう場合には、偏光
方向旋回手段と水晶板のセットが2組必要となるため、
さらに光の透過率は低下して約40%程度になってしま
う。従って自然光を直線偏光に変換する偏光板及び偏光
方向旋回手段を透過する光の透過率は約15〜20%程
度となってしまい、高解像度化が可能になる反面光の利
用効率が極端に低下して暗い画像しか得られない。
【0012】また、光の旋回手段としてTN液晶を用い
ているが、その応答性が問題となる。TN液晶は電圧の
オン・オフにより分子の配向方向を切り替えており、そ
の応答性(切り替え時間)は数ミリ秒である。時分割表
示を行う場合に1フレーム(1/60〜1/30秒)を
複数フィールドで分割すると、1フィールド当たり数〜
十数ミリ秒となるので、TN液晶を用いた場合は偏光方
向の切り替え時間が1フィールド内の数十%を占めるこ
とになってしまう。結果として画像のコントラストが低
下してしまうという問題が生じる。
【0013】本発明は、上述の従来の技術が有する問題
を解決するためになされたものであって、その目的は、
画素数の少ない光変調素子を用いても光の透過率やコン
トラストを低下させずに簡単な構成で時分割表示を行
い、高解像度で画像を表示できる投射型表示装置を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の画素
を有する光変調素子で表示される画像を投射手段により
スクリーン上に拡大投射する投射型表示装置において、
光変調素子からスクリーンに至る光路上に位置し、スク
リーン上の画像が複数画素毎に分離されるように、光変
調素子の複数の画素のうち隣接する(i×j)画素から
の出射光をそれぞれの口径内に含む複数の凸レンズを隣
接配置したマイクロレンズアレイと、光変調素子とマイ
クロレンズアレイとの間に位置し、光変調素子からの出
射光を集光させてマイクロレンズアレイに結像させる結
像光学系と、マイクロレンズアレイによりスクリーン上
で分離された画像を補間するように、スクリーン上の画
像投射領域を変更して光変調素子で表示される画像を投
射させる投射領域変更手段とを備え、複数のフィールド
で1フレームを構成する時分割表示を行うことを特徴と
する投射型表示装置によって達成される。
【0015】また上記目的は、光源からの光を複数の色
の光に分離する色分離手段と、分離された複数の色の光
をそれぞれ変調する複数の画素を有する複数の光変調素
子と、変調された複数の色の光を合成する色合成手段
と、複数の光変調素子で表示されたカラー画像をスクリ
ーン上に拡大投射する投射手段とを有する投射型表示装
置において、色合成手段からスクリーンに至る光路上に
位置し、スクリーン上の画像が複数画素毎に分離される
ように、光変調素子の複数の画素のうち隣接する(i×
j)画素からの出射光をそれぞれの口径内に含む複数の
凸レンズを隣接配置したマイクロレンズアレイと、色合
成手段とマイクロレンズアレイとの間に位置し、複数の
光変調素子からの出射光を集光させてマイクロレンズア
レイに結像させる結像光学系と、集光手段によりスクリ
ーン上で分離された画像を補間するように、スクリーン
上の画像投射領域を変更して光変調素子で表示される画
像を投射させる投射領域変更手段とを備え、複数のフィ
ールドで1フレームを構成する時分割表示を行うことを
特徴とする投射型表示装置によって達成される。
【0016】上記投射型表示装置の結像光学系は、複数
のレンズを有し、入射する平行光を平行光として出射さ
せるアフォーカル光学系であることを特徴としている。
また、上記投射型表示装置の投射領域変更手段は、マイ
クロレンズアレイに入射する光の光軸に直交する面内
で、光変調素子に供給されるフィールド信号に同期して
マイクロレンズアレイを所定の移動変化量で移動させる
ことを特徴としている。所定の移動変化量は、光変調素
子の画素ピッチの整数倍に結像光学系の倍率を乗じた量
であることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
投射型表示装置を図1乃至図7を用いて説明する。本実
施の形態における投射型表示装置は、表示用液晶ライト
バルブなどの光変調素子の画素数を増やすことなく投射
表示画像を高精細化させるために、スクリーン上で複数
画素ごとに画像を分離する光変調素子の隣接する複数画
素からの出射光をそれぞれの口径内に含む複数の凸レン
ズのマイクロレンズを隣接配置したマイクロレンズアレ
イと、マイクロレンズアレイによりスクリーン上で分離
された画像を補間するように光変調素子による表示画像
を投射する投射領域変更手段とにより、光変調素子から
の出射光を離散的に縮小し、離散的にされた間隙部を補
間することにより時分割表示を行うことを基本としてい
る。そして、光変調素子で表示される画像をマイクロレ
ンズアレイに結像させる結像光学系を備えている点に特
徴を有している。本実施の形態による投射型表示装置で
は、光源、集光光学部品、2次元状に配列された多数の
画素で構成されている表示用液晶ライトバルブなどの光
変調素子、投射レンズなどの従来の投射型表示装置に用
いられている構成部品に加え、光変調素子から投射手段
に至る光路上に、光変調素子に表示された画像をマイク
ロレンズアレイに結像する結像光学系と光変調素子から
の出射光を複数画素ごとに集光し離散的に縮小するマイ
クロレンズアレイを有し、離散的に縮小された間隙部を
光変調素子に供給するフィールド信号に同期させてマイ
クロレンズアレイを入射光軸に直交する面で移動させる
ことにより間隙部画像の補間をして表示画像の多画素化
/高精細化を図っている。さらに本実施の形態における
投射表示装置においては、光変調素子からスクリーンに
至る光路上に光吸収を伴う光学系が存在しないため、多
画素化/高精細化を行っても明るい画像が得られる。
【0018】本実施の形態においては、光変調素子の隣
接する複数画素のそれぞれを4画素とし、当該4画素か
らの出射光を口径内に含む複数の集光光学素子が凸レン
ズである場合について説明する。図1は本実施の形態に
おける投射型表示装置の基本構成図、図2は本実施の形
態において用いられるマイクロレンズアレイの斜視図、
図3及び図4は本実施の形態における光変調素子と凸レ
ンズとの位置関係を示す説明図であり、図3は光変調素
子と凸レンズとの位置関係を示す平面図、図4は光変調
素子から投射レンズ物体面までの光軸に平行な面の図3
A−A’での断面図である。図5は1画面を4つの画像
に分割した場合の投射レンズ物体面での入射光束の位置
関係を示したものである。図6は結像光学系がない場合
の光変調素子とマイクロレンズアレイの位置関係を示す
図であり、図7は結像光学系を挿入した場合の各素子の
位置関係を示す図である。
【0019】図1において、1は光源、2は光源からの
光を平行光に変換するためのコリメート変換レンズ、3
は2次元状に配列された多数の画素で構成されている光
変調素子、4は光変調素子で表示される画像をマイクロ
レンズアレイに結像させる結像光学系、5はマイクロレ
ンズアレイ、6は圧電素子からなるアクチュエータ、7
は投射レンズ、8は投射レンズ7の物体面、9はスクリ
ーンである。マイクロレンズアレイ5は、光変調素子3
から投射レンズ7に至る光路上に配置され、光変調素子
3の4画素に対応して1つの凸レンズが形成されてい
る。結像光学系4は光変調素子3からの光を、対応する
マイクロレンズに入射させるために配置されている。ア
クチュエータ6は、マイクロレンズアレイ5を垂直方向
(紙面上下方向)に振動させるアクチュエータ6a1、
6a2と水平方向(紙面法線方向)に振動させるアクチ
ュエータ6b1、6b2(図示せず)とから構成されて
いる。光変調素子3に供給するフィールド信号に同期さ
せてアクチュエータ6を駆動させることにより、マイク
ロレンズアレイ5に入射する光の光軸に直交する水平/
垂直方向にマイクロレンズアレイ5を移動又は振動させ
ることができるようになっている。
【0020】本実施の形態で用いた光変調素子3は、p
oly‐SiTFT(多結晶シリコンをチャネル層に用
いた薄膜トランジスタ)を用いたアクティブ・マトリク
ス方式の液晶ライトバルブである。液晶ライトバルブの
液晶材料には偏光板を必要としない液晶高分子複合体
(Liquid Crystal Polymer C
omposite)を用いている。光変調素子3の画素
数はm×nであり、画素ピッチpは水平、垂直ともに一
般的な値である50μmである。
【0021】図2に示すマイクロレンズアレイ5は、例
えばイオン交換法を用いて形成される。これは、ある種
のイオンを透明なガラス基板の中に拡散させて屈折率の
異なる層を形成しレンズ効果として利用するものであ
る。このマイクロレンズアレイ5は、4つの画素から出
射した光束をできるだけ多く集光するように設計され1
00μmピッチで形成された多数の凸レンズで構成され
ている。マイクロレンズアレイ5の大きさは光変調素子
3とほぼ同じ大きさで形成できるので、その重量は数グ
ラム程度にすることができる。
【0022】アクチュエータ6は高歪率圧電セラミック
材料からなる積層型の圧電素子を用いている。アクチュ
エータ6をマイクロレンズアレイ5の側面に接着し、光
変調素子3に供給するフィールド信号に同期させて電圧
を印加することにより、マイクロレンズアレイ5に入射
する光の光軸に直交する水平/垂直方向にマイクロレン
ズアレイ5を移動変化させることができる。
【0023】本実施の形態におけるマイクロレンズアレ
イ5とアクチュエータ6により画像をシフトさせ高精細
な画像を表示する動作を図3乃至図5を用いて説明す
る。本実施の形態においては1画面(フレーム)を4つ
の画像(フィールド)に分割して表示する。なお、各マ
イクロレンズの実際の平面形状は図2で示したように4
つの画素全体を口径内に含む矩形状であるが、図3及び
図5の平面図においては各マイクロレンズの位置を明確
にするため実線或いは破線の円形状で各マイクロレンズ
を示している。
【0024】さて、第1のフレームの第1のフィールド
では、光変調素子3の画素とマイクロレンズとの相対位
置は図3(a)に示すようになっている。例えばマイク
ロレンズ5aの中心軸は光変調素子3の画素、、
、の交点の位置にあり、画素、、、からの
出射光は1つのマイクロレンズ5aにより集光される。
図4に示すように、光変調素子3の画素及びからの
出射光101、102は、結像光学系4により倒立像と
してマイクロレンズアレイに入射し、マイクロレンズア
レイ5により集光された出射光101’、102’とな
り投射レンズ7に入射する。このとき、投射レンズ7の
物体面8は光変調素子3からの光が略1/4に集光され
た位置とする。投射レンズ7の物体面8での表示画像は
図5(a)に示すように水平/垂直方向にそれぞれ間引
かれた状態、即ち離散的に縮小された状態となる。
【0025】次に第2のフィールドでは、フィールド信
号に同期して垂直方向に振動するアクチュエータ6a
1、6a2により、マイクロレンズアレイ5に入射する
光の光軸に直交する面内で垂直方向にマイクロレンズア
レイ5を移動させる。マイクロレンズ5aの中心軸は光
変調素子3の画素、、、の交点の位置、即ち図
3(b)の位置に移動する。ここで図3(a)の位置か
ら図3(b)の位置までのマイクロレンズアレイ5の移
動量は光変調素子3の画素ピッチpと同じ50μmであ
る。このとき、図4に示すように光変調素子3の画素
及びからの出射光101、102は、結像光学系4に
より倒立像としてマイクロレンズアレイ5に入射し、マ
イクロレンズアレイ5により集光されて出射光10
1”、102”となり投射レンズ7に入射する。投射レ
ンズ7の物体面8では図5(b)の位置に集光されてお
り、マイクロレンズアレイ5により第1のフィールドで
離散的に縮小された垂直方向の間隙部が第2のフィール
ドで補間されたことになる。
【0026】次に第3のフィールドでは、フィールド信
号に同期して水平方向に振動するアクチュエータ6b
1、6b2によりマイクロレンズアレイ5に入射する光
の光軸に直交する面内で水平方向にマイクロレンズアレ
イ5を移動させる。マイクロレンズ5aの中心軸は光変
調素子3の画素、、、の交点の位置、即ち図3
(c)の位置に移動する。ここで図3(b)の位置から
図3(c)の位置までのマイクロレンズアレイ5の移動
量は光変調素子3の画素ピッチpと同じ50μmであ
る。この結果、光変調素子3からの出射光は、投射レン
ズの物体面8で図5(c)の位置に集光されており、マ
イクロレンズアレイ5により第2のフィールドで離散的
に縮小された水平方向の間隙部を第3のフィールドで補
間したことになる。
【0027】次に第4のフィールドでは、フィールド信
号に同期して垂直方向に振動するアクチュエータ6a
1、6a2によりマイクロレンズアレイ5に入射する光
の光軸に直交する面内で垂直方向にマイクロレンズアレ
イ5を移動させる。マイクロレンズ5aの中心軸は光変
調素子3の画素、、、の交点の位置、即ち図3
(d)の位置に移動する。ここで図3(c)の位置から
図3(d)の位置までのマイクロレンズアレイ5の移動
量は光変調素子3の画素ピッチpと同じ50μmであ
る。この結果、光変調素子3からの出射光は、投射レン
ズ7の物体面8で図5(d)の位置に集光されており、
マイクロレンズアレイ5により第3のフイールドで離散
的に縮小された垂直方向の間隙部、即ち第1のフイール
ドで離散的に縮小された水平方向の間隙部を第4のフイ
ールドで補間したことになる。
【0028】以上の第1、第2、第3及び第4のフィー
ルドによって、1フレーム全ての画像情報が図5(e)
に示すように投射レンズ7の物体面8即ちスクリーン9
で形成され、精細度の低い光変調素子3を用いて精細度
の高い表示が実現できる。
【0029】次に第2のフレームの第1のフィールドで
は、フィールド信号に同期して水平方向に振動するアク
チュエータ6b1、6b2によりマイクロレンズアレイ
5に入射する光の光軸に直交する面内で水平方向にマイ
クロレンズアレイ5を移動させる。マイクロレンズ5a
の中心軸は光変調素子3の画素、、、の交点の
位置即ち図3(a)の位置に移動する。ここで図3
(d)の位置から図3(a)の位置までのマイクロレン
ズアレイ5の移動量は光変調素子3の画素ピッチpと同
じ50μmである。この結果、光変調素子3からの出射
光は、投射レンズ7の物体面8で図5(a)の位置に集
光され、第1のフレームの第1のフィールドと同じ位置
に戻る。以下第1のフレームと同様に離散的に縮小され
た水平/垂直方向の間隙部を補間することにより、(m
×n)画素を持つ光変調素子3を用いて4×(m×n)
画素を持った高精細度の表示が実現される。
【0030】ここで、図6及び図7を用いて結像光学系
4の作用を詳細に説明する。まず図1に示したように、
光源1から出射された光はコリメート変換手段2により
コリメート変換され、光変調素子3に入射し、画像信号
に応じた光変調が行われる。光変調素子3で変調された
4画素毎の出射光は、結像光学系4によりマイクロレン
ズアレイ5の各マイクロレンズに入射する。このとき結
像光学系4が挿入されていないと仮定すると図6(a)
に示すように、光変調素子3の所定の4画素からの出射
光のうち平行光でない一部の光が、入射すべきマイクロ
レンズに入射せずに隣接するマイクロレンズに入射して
しまうことになる。その結果、投射レンズ7の物体面8
では、図6(b)に示すように、本来入射すべきマイク
ロレンズによって集光される位置から離れた位置に各画
素の一部が集光され、スクリーン上で本来の表示位置か
ら離れて表示されてしまう。図6(b)は、マイクロレ
ンズアレイ5の図中中央のマイクロレンズで集光される
べき画素の一部が、周囲の隣接するマイクロレンズによ
ってそれぞれ集光されてしまっている状態を示してい
る。このような状態では、スクリーン上で本来表示され
るべき画像と異なる画像が表示されることになるから表
示画像のコントラストが低下してしまうことになる。光
変調素子3からの出射光が理想的な平行光でない場合で
も、本実施の形態のように光変調素子3からマイクロレ
ンズに至る光路上に結像光学系4を配置することによ
り、光変調素子3の4画素からの出射光の全てを所定の
1つのマイクロレンズに入射させることができるように
なる。本実施の形態の結像光学系4は、実像に対して1
対1の倒立像を形成する光学系である。図7(a)は本
実施の形態による結像光学系4を用いた結像の様子を示
す。fはレンズの焦点距離である。光変調素子3からの
出射された平行光は、マイクロレンズアレイ5に平行に
入射させる必要があるので、結像光学系4は少なくとも
2つのレンズを組み合わせて構成されるアフォーカル光
学系を用いている。光変調素子3の4画素から出射され
た光は結像光学系4により、1つのマイクロレンズに入
射する。理想的な平行光でない光変調素子3からの光
は、マイクロレンズに入射する角度がずれるので、マイ
クロレンズで集光される位置がずれる。その結果、図7
(b)に示すように、投射レンズの物体面8では中央の
マイクロレンズで集光される画素は少し広がった形にな
るが、図6(b)に示した、隣接する周囲のマイクロレ
ンズに別の画素の一部が表示されるようなことはないの
で、画像のコントラストを低下させることはない。
【0031】本実施の形態においては、結像光学系4は
1対1の倒立像を形成する光学系であったが、それ以外
にk倍の像を形成する光学系であても、1/k倍の像を
形成する光学系であってもよい。結像光学系4がk倍の
像を形成するのであればマイクロレンズの大きさはk倍
になり、その移動量は光変調素子3の画素ピッチpのk
倍となる。結像光学系4が1/k倍の像を形成するので
あればマイクロレンズの大きさは1/k倍になり、その
移動量は光変調素子3の画素ピッチpの1/k倍とな
る。
【0032】本実施の形態では隣接する4つの画素を時
分割で表示しているが、通常のテレビジョン画像の1フ
レーム期間(1/30msec)程度の短時間内に4つ
のフィールド画像を表示すれば、人間の目はその残像効
果により1枚の高精細な画像として見ることができる。
【0033】従来の投射型表示装置では光変調素子3の
画素数で決まる解像度でしかスクリーン9上に表示する
ことができなかったが、本実施の形態によれば水平/垂
直解像度を光変調素子3の画素数で決まる解像度のそれ
ぞれ2倍の解像度で表示することが可能となる。画像を
離散的にする手段としてマイクロレンズアレイ5を用い
ているため、光変調素子3からの出射光を遮光させる手
段のように光の利用効率を落とすことはない。また、間
隙部の補間をアクチュエータ6による機械的な振動によ
り行わせているので、偏光板や画像をシフトさせるため
の偏光方向を旋回させる液晶パネル等の光吸収を伴う光
学系が光変調素子3から投射レンズ7に至る光路上に存
在しないため、光の利用効率を低下させずに明るく高精
細な画像を表示できるようになる。また、光変調素子3
からの出射光を結像光学系4を用いてマイクロレンズア
レイ5に入射させるので、スクリーン上で各画素の画像
の一部が他の画素の画像と重ならず、画像のコントラス
トを低下させない拡大表示を行うことができる。
【0034】本実施の形態において、光変調素子3の4
画素(2×2画素)に対応した複数のマイクロレンズか
らなるマイクロレンズアレイ5を用いて4つのフィール
ドで1フレームを形成するような構成としたが、9画素
(3×3画素)や16画素(4×4画素)、或いは6画
素(2×3画素)や12画素(3×4画素)など(i×
j)画素に対応した複数のマイクロレンズからなるマイ
クロレンズアレイ5を用いて(i×j)フィールドで1
フレームを形成する構成としてもよい。このとき、アク
チュエータ6によるマイクロレンズアレイ5の1つのフ
ィールド信号に対する水平/垂直方向の移動量Lh、L
vは、複数画素に対応するマイクロレンズの水平方向に
対応する画素数をi、垂直方向に対応する画素数をjと
し、水平方向の画素ピッチをph、垂直方向の画素ピッ
チをpvとしたとき、画素ピッチph、pvの整数倍で ph≦Lh≦(i−1)×ph pv≦Lv≦(j−1)×pv の範囲にある。これは、結像光学系4が1:1の像を形
成する場合である。
【0035】また、本実施の形態において、アクチュエ
ータ6は高歪率圧電セラミック材料からなる積層型の圧
電素子を用いたが、光変調素子3に供給するフィールド
信号の周波数に同期させてマイクロレンズアレイ5に入
射する光の光軸に直交する面内でマイクロレンズアレイ
5を光変調素子3の画素ピッチpの整数倍移動変化させ
ることができる手段であればよい。光変調素子3に供給
するフィールド信号の周波数は数10Hz〜数100H
zであるから、アクチュエータ6には電磁アクチュエー
タ、リニアアクチュエータ、ステッピングモータなどを
用いることもできる。
【0036】また、マイクロレンズアレイ5を振動させ
る代わりに投射レンズ7を移動変化させても同様の効果
を得ることができる。この場合は1つの画面(フレー
ム)を複数の画像(フィールド)に分割した際の各画像
におけるスクリーン9上での画素位置が、集光手段を移
動変化させた場合と異なる。投射レンズ7のどのレンズ
を移動変化させても同一の効果が得られるが、最軽量の
レンズを移動変化させることが望ましく、一般的には後
玉のレンズを移動変化させることが好ましい。
【0037】本実施の形態では複数画素に対応したマイ
クロレンズアレイ5を移動変化させたが、光変調素子の
隣接する複数画素からの出射光をそれぞれの口径内に含
む複数の集光光学素子を隣接配置した集光手段と、集光
手段により離散的にされた投射画像を補間するように投
射領域を変更する手段があればよいので、例えば文献
(佐藤進;液晶を利用した焦点可変レンズ,光技術コン
タクト,Vol32,No.11,p.24〜p.2
8,1994)に開示されているような液晶レンズを利
用し、フィールド信号に同期させて選択的に電圧を印加
してレンズの形成位置を変化させるようにしてもよい。
【0038】次に本発明の第2の実施の形態による投射
型表示装置を図8を用いて説明する。本実施の形態のお
ける投射型表示装置は、光変調素子を3個用いてカラー
表示を行うことを特徴としている。図8は本実施の形態
における投射型表示装置の基本構成図である。
【0039】図8において、1は光源、2は光源からの
光を平行光に変換するためのコリメート変換レンズ、3
a〜3cは光変調素子、4は結像光学系、5はマイクロ
レンズアレイ、6は圧電素子からなるアクチュエータ、
7は投射レンズ、8は投射レンズの物体面、9はスクリ
ーン、10はダイクロイックプリズムからなる色分離手
段、11はミラー、12はダイクロイックプリズムから
なる色合成手段である。ここでは、カラー表示のために
3個の光変調素子3a〜3cを用いているが、これら光
変調素子からマイクロレンズアレイ5までの光学的距離
は等しく、且つ3個の光変調素子3a〜3cはそれぞれ
対応する画素がスクリーン上で重なるように配置されて
いる。本実施の形態における投射型表示装置の構成は、
色分離/合成手段以外は第1の実施の形態の投射型表示
装置と同様である。
【0040】図8において、光源1から出射した光はコ
リメート変換手段2によりコリメート変換され、色分離
手段10でRGBの3色に分離される。3色に分離され
た光は、緑(Green)の光が光変調素子3aに入射
し、赤(Red)の光が光変調素子3bに入射し、青
(Blue)の光が光変調素子3cに入射して、それぞ
れの画像信号に応じた光変調が行われる。光変調素子3
aから出射したGreenの光は、色合成手段12を透
過しそのまま直進する。Redの光は光変調素子3bか
ら出射して、色合成手段12のRed光を反射する反射
面で反射される。光変調素子3cから出射したBlue
の光は、色合成手段12のBlue光を反射する反射面
により反射される。これら3色の光が色合成手段12で
合成されて1つの画像を形成する。光変調素子3b、3
cは光変調素子3aに対して、対応する画素が鏡像関係
にある。色合成手段12で合成された各光変調素子3a
〜3cの画像は結像光学系4により対応するマイクロレ
ンズに結像される。マイクロレンズに入射した光は集光
され、離散的な画像が得られる。色合成手段12で合成
された各光変調素子3a〜3cの画素とマイクロレンズ
アレイ5の位置関係、及びマイクロレンズアレイ5の動
作は第1の実施の形態と同様であるのでここでは詳細な
説明は省略するが、フィールド信号に同期させて水平/
垂直方向に画素ピッチと同じ距離だけ振動させるように
している。光変調素子3a〜3cと結像光学系4との間
に色合成手段12が位置しているので、結像光学系4の
焦点距離は第1の実施の形態に比較して長くする必要が
ある。
【0041】またカラー表示の場合は、光変調素子3a
〜3cとマイクロレンズアレイ5との間に色合成手段1
2を配置するので、各光変調素子3a〜3cからマイク
ロレンズアレイ5までの距離が長くなってしまい、光変
調素子3a〜3cからの出射光が平行光からずれた場合
に問題となってくる。従って、もし本実施の形態の結像
光学系4がなければ、色合成手段12の長さが数cmあ
るので、光変調素子3からの出射光の光軸方向からのず
れ角が10°以下であっても、マイクロレンズアレイ5
に入射するときには光軸からのずれ量は数百μmとな
り、光変調素子3からの出射光の一部は隣接するマイク
ロレンズに入射してしまうことになる。
【0042】従来の投射型カラー表示装置では各光変調
素子3a〜3cの画素数で決まる解像度でしかスクリー
ン9上に表示することができなかったが、本実施の形態
によれば水平/垂直解像度を光変調素子3a〜3cの画
素数で決まる解像度のそれぞれ2倍の解像度で表示する
ことが可能となる。画像を離散的にする手段としてマイ
クロレンズアレイ5を用いているため、光変調素子3か
らの出射光を遮光させる手段のように光の利用効率を落
とすことはない。また、間隙部の補間をアクチュエータ
6による機械的な振動により行わせているので、偏光板
や画像をシフトさせるための偏光方向を旋回させる液晶
パネル等の光吸収を伴う光学系が色合成手段12から投
射レンズ7に至る光路上に存在しないため、光の利用効
率を低下させずに明るく高精細な画像を表示できるよう
になる。さらに、結像光学系4を用いているために、各
光変調素子3a〜3cとマイクロレンズアレイ5との距
離が長くなったとしても、光変調素子3a〜3cからの
出射光が所定のマイクロレンズにそれぞれ入射すること
ができるので、画像のコントラストを低下させない拡大
カラー表示を行うことができる。
【0043】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、光変調素
子の画素数を増やすことなく投射表示画像の高精細化が
可能である。また、本発明においては、光変調素子から
の出射光を遮光させる手段のように光の利用効率を低下
させることはなく、また、アクチュエータによる機械的
な振動で間隙部の補間をしているので、光変調素子から
投射手段に至る光路上に、偏光板や画像をシフトするた
めの偏光方向を旋回させる液晶パネル等の光吸収を伴う
光学系を配置する必要はなく、光の利用効率を低下させ
ずに明るく高精細な画像を表示することが可能となる。
【0044】また、カラー表示を行わせるための色合成
手段を光変調素子とマイクロレンズアレイとの間に配置
しても、色合成手段とマイクロレンズアレイとの間に結
像光学系を配置するようにしたので、光変調素子からの
平行光でない出射光があったとしても所定のマイクロレ
ンズ以外に入射することがない。従って、スクリーン上
で異なる画像同士が重なってしまうことがないので、画
像のコントラストを低下させない明るい画像を得ること
ができる。
【0045】また振動手段である圧電素子等のアクチュ
エータは、数μm〜数10μmの振動振幅、及び数10
Hz〜数100Hzの低い振動周波数で動作するので、
集光手段の移動の切り替え時間を1ミリ秒以下にするこ
とができる。このように十分な応答性を有しているので
画像のコントラストの低下は生じない。
【0046】さらに本発明で使用する光学部品は、ガラ
ス基板上に作成されたマイクロレンズアレイ、及び圧電
素子等のアクチュエータといった簡単な構造で且つ光変
調素子と同等の大きさ(数cm程度)であるから、本発
明の投射型表示装置を従来の表示装置とほぼ同じ大きさ
にすることができる。さらに、より高精細な画像表示を
行わせるために画面の分割数を増やした場合でも、水晶
板とTN液晶パネルを用いた従来の表示装置のように画
面分割数に応じて部品点数が増えるようなことはなく、
装置の大きさは従来の装置とほぼ同じにすることができ
る。また本発明で新たに使用する光学部品は高精度で且
つ安価に製造できるので、装置のコストも従来と殆ど変
わることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置の基本構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置のマイクロレンズアレイの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置の光変調素子と凸レンズとの位置関係を示す平面図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置の光変調素子から投射レンズ物体面までの光軸に平行
な面の図3A−A’断面での断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態による投射型表示装
置の1画面を4つの画像に分割したときの投射レンズ物
体面での入射光束の位置関係を示す平面図である。
【図6】結像光学系がない場合の光変調素子からの出射
光がマイクロレンズに集光する位置を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における結像光学系
を用いた場合の光変調素子からの出射光がマイクロレン
ズに集光する位置を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による投射型表示装
置の基本構成図である。
【図9】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図であ
る。
【図10】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図で
ある。
【図11】従来の投射型表示装置により投射された画像
の構成を示す説明図である。
【図12】従来の投射型表示装置の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 光源 2 コリメート変換レンズ 3 光変調素子 4 結像光学系 5 マイクロレンズアレイ 6 アクチュエータ 7 投射レンズ 8 投射レンズ7の物体面 9 スクリーン 10 色分離手段(ダイクロイックプリズム) 11 ミラー 12 色合成手段(ダイクロイックプリズム) 13 光供給部 14 光変調素子 15 光学デバイス 16 偏光方向制御用液晶パネル 17 水晶板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤曲 啓志 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素を有する光変調素子で表示され
    る画像を投射手段によりスクリーン上に拡大投射する投
    射型表示装置において、 前記光変調素子から前記スクリーンに至る光路上に位置
    し、前記スクリーン上の画像が複数画素毎に分離される
    ように、前記光変調素子の複数の画素のうち隣接する
    (i×j)画素からの出射光をそれぞれの口径内に含む
    複数の凸レンズを隣接配置したマイクロレンズアレイ
    と、 前記光変調素子と前記マイクロレンズアレイとの間に位
    置し、前記光変調素子からの出射光を集光させて前記マ
    イクロレンズアレイに結像させる結像光学系と、 前記マイクロレンズアレイにより前記スクリーン上で分
    離された画像を補間するように、前記スクリーン上の画
    像投射領域を変更して前記光変調素子で表示される画像
    を投射させる投射領域変更手段とを備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】光源からの光を複数の色の光に分離する色
    分離手段と、分離された前記複数の色の光をそれぞれ変
    調する複数の画素を有する複数の光変調素子と、変調さ
    れた前記複数の色の光を合成する色合成手段と、前記複
    数の光変調素子で表示されたカラー画像をスクリーン上
    に拡大投射する投射手段とを有する投射型表示装置にお
    いて、 前記色合成手段から前記スクリーンに至る光路上に位置
    し、前記スクリーン上の画像が複数画素毎に分離される
    ように、前記光変調素子の複数の画素のうち隣接する
    (i×j)画素からの出射光をそれぞれの口径内に含む
    複数の凸レンズを隣接配置したマイクロレンズアレイ
    と、 前記色合成手段と前記マイクロレンズアレイとの間に位
    置し、前記複数の光変調素子からの出射光を集光させて
    前記マイクロレンズアレイに結像させる結像光学系と、 前記集光手段により前記スクリーン上で分離された画像
    を補間するように、前記スクリーン上の画像投射領域を
    変更して前記光変調素子で表示される画像を投射させる
    投射領域変更手段とを備え、 複数のフィールドで1フレームを構成する時分割表示を
    行うことを特徴とする投射型表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の投射型表示装置に
    おいて、 前記結像光学系は、複数のレンズを有し、入射する平行
    光を平行光として出射させるアフォーカル光学系である
    ことを特徴とする投射型表示装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の投射型表示装置に
    おいて、 前記投射領域変更手段は、前記マイクロレンズアレイに
    入射する光の光軸に直交する面内で、前記光変調素子に
    供給されるフィールド信号に同期して前記マイクロレン
    ズアレイを所定の移動変化量で移動させることを特徴と
    する投射型表示装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の投射型表示装置において、 前記所定の移動変化量は、前記光変調素子の画素ピッチ
    の整数倍に前記結像光学系の倍率を乗じた量であること
    を特徴とする投射型表示装置。
JP8229382A 1996-08-12 1996-08-12 投射型表示装置 Withdrawn JPH1055027A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8229382A JPH1055027A (ja) 1996-08-12 1996-08-12 投射型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8229382A JPH1055027A (ja) 1996-08-12 1996-08-12 投射型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1055027A true JPH1055027A (ja) 1998-02-24

Family

ID=16891314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8229382A Withdrawn JPH1055027A (ja) 1996-08-12 1996-08-12 投射型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1055027A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001096932A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Sharp Kabushiki Kaisha Dispositif d'affichage d'images de type projecteur
JP2005301164A (ja) * 2004-04-16 2005-10-27 Sony Corp 照明装置及び画像表示装置
JP2006189700A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Toppan Printing Co Ltd プロジェクタおよび背面投射型ディスプレイ装置
WO2015072066A1 (ja) * 2013-11-13 2015-05-21 独立行政法人情報通信研究機構 立体ディスプレイ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001096932A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Sharp Kabushiki Kaisha Dispositif d'affichage d'images de type projecteur
US7202917B2 (en) 2000-06-16 2007-04-10 Sharp Kabushiki Kaisha Projection type image display device
JP2005301164A (ja) * 2004-04-16 2005-10-27 Sony Corp 照明装置及び画像表示装置
JP2006189700A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Toppan Printing Co Ltd プロジェクタおよび背面投射型ディスプレイ装置
WO2015072066A1 (ja) * 2013-11-13 2015-05-21 独立行政法人情報通信研究機構 立体ディスプレイ
EP3070512A4 (en) * 2013-11-13 2017-06-21 National Institute of Information and Communications Technology Stereoscopic display

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0913059B1 (en) Colour interlaced image projection apparatus
US5842762A (en) Interlaced image projection apparatus
US5108172A (en) Active matrix reflective image plane module and projection system
JP2939826B2 (ja) 投影表示装置
JP3074259B2 (ja) 光投影方法及びこれを遂行するための投射型の画像表示装置
CN102213899B (zh) 投影仪
KR20070000435A (ko) 증가된 주소성을 위한 광학적 인터레이싱을 제공하는 픽셀시프팅 프로젝션 렌즈 조립체
KR20060136405A (ko) 증가된 주소성을 위한 광학적 인터레이싱을 제공하는 픽셀시프팅 프로젝션 렌즈 조립체
WO2001096932A1 (fr) Dispositif d'affichage d'images de type projecteur
JP4052803B2 (ja) 画像表示装置
JPH04507008A (ja) アクティブマトリックス反射型投写装置
US8162485B2 (en) Intermediate image formation optical system, image formation device, and methods thereof
US7106389B2 (en) Optical shifter and projection type optical display system
JPH09168171A (ja) 表示装置及びその表示システム
JP2010271443A (ja) プロジェクタ及び映像表示方法
JP3297191B2 (ja) 投写型表示装置
JP4846940B2 (ja) 画像表示装置
US6817718B2 (en) Projection type optical display system
JPH1055026A (ja) 投射型カラー表示装置
JPH1055029A (ja) 投射型表示装置
JP2006058588A (ja) 光学デバイス、光学装置、表示装置及び立体画像表示装置
JPH1020242A (ja) 投射型表示装置
JPH1078623A (ja) 投射型表示装置
JPH1055027A (ja) 投射型表示装置
JP2002139792A (ja) 画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104