JP2008110626A - 自動車車体の結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】剛性の高い自動車車体の結合構造を提供すること。
【解決手段】車体の両サイドに上下方向に配置されたセンターピラーと、車体の両サイドに前後方向に延設されたサイドシルを結合する自動車車体の結合構造であって、ピラーとサイドシルとの結合部において、ピラーにおける前記車体の内側部分を構成するピラーインナパネルの下端部に対し、サイドシルにおける車体の内側部分を構成するシルインナパネルの車幅方向への突出幅Wは、シルインナパネルの板厚をtとしたとき、 0≦W<20t であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車車体の結合構造に関する。
自動車車体の両サイドには、上下方向に配置されたピラーと、前後方向に配置されたサイドシルとが設けられている。通常、ピラーには、フロントピラー、センターピラー、リアピラーの3種類があり、フロントピラー、センターピラー、リアピラーが車体の前方から順に配置される。それぞれのピラーがサイドシルと結合され、自動車車体の両サイドにはピラーとサイドシルの結合構造が構成されている。
図21〜図25を参照して、従来のピラーとサイドシルの結合構造を、センターピラーを例に説明する。図21は、従来のピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図であり、アウタパネル6が取り付いた状況で示している。図22は、図21の状況からアウタパネル6を取り外した状況の斜視図である。また、図23は、図22の構成を分解した分解斜視図である。図24は、図21に示す状況の車体内側から見た斜視図である。図25aは、従来のピラーとサイドシルの結合部の断面図であり、図22のE−E線で切断した部分に相当する。一般に、ピラー10は、図21、図22に示すように、ピラーインナパネル12とピラーリインフォースメント14とから構成され、サイドシル20は、シルインナパネル22とシルリインフォースメント24とから構成され、結合されたピラー10とサイドシル20の車体外側にピラー部分16とサイドシル部分26が一体成形されたアウタパネル6が取付けられる。
ピラー10は、ピラーインナパネル12に設けられたピラーフランジ18と、ピラーリインフォースメント14に設けられたピラーフランジ19とが接合されることで閉鎖断面を形成する。また、サイドシル20は、シルインナパネル22に設けられたシルフランジ28とシルリインフォースメント24に設けられたシルフランジ29とが接合されることで閉鎖断面を形成する。図25に示すように、従来のピラー10とサイドシル20との結合構造では、ピラーインナパネル12の下方部分12aが、シルの下端部20eまで延設されシルインナパネル22とシルリインフォースメント24とに挟持され、図22に示すように、ピラーリインフォースメント14の下方部分14aが、シルリインフォースメント24に接合される構造を有している。ピラーインナパネル12には、ピラー10の内部空間にシートベルトの巻き取り装置を収納するための開口80が設けられることが多いが、詳細な図示および説明は省略する。
なお、自動車のピラーとサイドシルの結合構造に関連する先行技術文献としては、例えば、次の特許文献1〜4が開示されている。
特許第3142020号明細書 特許第3213078号明細書 特許第3312270号明細書 特開2003−341557号公報
自動車の走行安定性や乗心地を高めるには、車体の剛性を向上することが有効である。車体の剛性を向上するには、車体を構成する部材の剛性を高めることに加え、部材同士をつなぐ結合構造の剛性を高めることが効果的である。
図21、図22、図24に示すように、ピラーを車体の前後方向に曲げようとする力P1が作用した場合、ピラーとサイドシルの結合構造において、シルの上面22a、24aを押し上げる力P1Uと押し下げる力P1Dが偶力として作用する。この時、車体の前後方向に対するピラーの幅が最も大きくなるピラーフランジ18、19とピラーインナパネルの下端部12e(ピラーインナパネル12のうちシルインナパネル22とシルリインフォースメント24とに挟持された部分を除いた下端を意味し、図25では、シル上面のシルフランジ28の上端位置に一致する)との交差部分の近傍には、押し上げる力P1Uおよび押し下げる力P1Dが集中して作用する。
上述した従来のピラーとサイドシルの結合構造では、例えば、押し上げる力P1Uに対しては、図25aに示すように、サイドシルの上面22aおよび24aの曲げで抵抗するとともに、ピラーインナパネルの下方部分12aを伝達した力P1Tに対して、サイドシルの下面22bおよび24bの曲げで抵抗し、これらの抵抗で伝達した力はサイドシルの側面に力P1Sとして伝えられる。しかし、従来のピラーとサイドシルの結合構造においては、ピラーとサイドシルとの結合部13において、ピラーインナパネルの下端部12eに対するシルインナパネル22の車幅方向への突出幅W(図25aに示すピラーインナパネルの下端部12eを基点としたシルインナパネル22の突出部の外法までの寸法)は、シルインナパネル22の板厚をtとしたとき、W≧20t と板厚tに比べて突出幅Wが大きいため、前述の抵抗機構を発揮するのに伴い、サイドシルの上下面22a、22bが面外にはらみ出す変形δSが生じやすく、結合構造の剛性が低下してしまうという問題がある。なお、押し下げる力P1Dに対しても、上下の向きが異なるが、同様のことがいえる。
また、ピラーを車体の幅方向に曲げようとする力P2に対しては、ピラーとサイドシルの結合構造に作用する偶力が、図25に示す、ピラーインナパネル12とピラーリインフォースメントの下方部分14aの位置に集中して作用するが、ピラーインナパネル12からサイドシルの上下面を押し上げる力および押し下げる力に対して、前記のはらみ出す変形δSと同様の変形が生じ、結合構造の剛性が低下してしまうという問題がある。
そこで本発明は、ピラーとサイドシルの結合構造において、サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形を抑制することで、剛性の高い自動車車体の結合構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にある自動車車体の結合構造では、車体の両サイドに上下方向に配置されたピラーと、車体の両サイドに前後方向に延設されたサイドシルを結合する自動車車体の結合構造であって、ピラーとサイドシルとの結合部において、ピラーにおける車体の内側部分を構成するピラーインナパネルの下端部に対し、サイドシルにおける車体の内側部分を構成するシルインナパネルの車幅方向への突出幅Wは、シルインナパネルの板厚をtとしたとき、 0≦W<20t であることを特徴とする。かかる構成により、ピラーとサイドシルの結合構造において、サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形を抑制することで、結合構造の剛性を高めることができる。
上記シルインナパネルと、ピラーインナパネルとは、一体成形とすることができる。かかる構成により、ピラーとサイドシルの結合構造が一体化されるので、ピラーインナパネルから、シルインナパネルへの力の伝達が効率良く行われ、ピラーとサイドシルの結合構造を強固にすることができる。
上記ピラーインナパネルは、サイドシルの下端部まで延設され、結合部におけるシルインナパネルを一体に形成し、結合部におけるシルインナパネルの車体の前後方向の側端部と、結合部を除く部分のシルインナパネルの側端部とが接合されてもよい。かかる構成により、ピラーからサイドシルへの力の伝達が効率良く行われるとともに、ピラーインナパネルとシルインナパネルの各部材の板取りをする際、板材の無駄を抑え、製造効率を高めることができる。
上記ピラーインナパネルは、サイドシルの上端部まで延設され、ピラーインナパネルの下端部と、シルインナパネルの上端部とが接合されてもよい。かかる構成により、ピラーからサイドシルへの力の伝達が効率良く行われるとともに、ピラーインナパネルとシルインナパネルの各部材の板取りをする際、板材の無駄を抑え、製造効率を高めることができる。
本発明によれば、ピラーとサイドシルの結合構造において、サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形を抑制することで、結合構造の剛性を高めることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる自動車車体を示す側面図である。図2は、本実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図であり、車体内側から見た図である。図3は、車体外側から見た斜視図である。図4は、アウタパネル106を外した状態を示す斜視図である。図5は、図2〜3のA−A線で切断した断面図である。
図1に示すように、自動車車体100の両サイドには、上下方向に配置されたピラー110(センターピラー)、130(フロントピラー),140(リアピラー)と、前後方向に延設されたサイドシル120とが設けられ、各ピラー110、130、140とサイドシル120が結合され、自動車車体100のサイドにはピラーとサイドシルの結合構造が構成されている。
図1に示す結合部1は、ピラー110(センターピラー)の下部とサイドシル120とが結合された部分であり、サイドシル120は、結合部1に対して、車体100の前後方向に延設される。また、結合部2は、ピラー130(フロントピラー)の下部とサイドシル120の前端部とが結合された部分であり、サイドシル120は、結合部2に対して、車体の後方に延設される。結合部3は、ピラー140(リアピラー)の下部とサイドシル120の後端部とが結合された部分であり、サイドシル120は、結合部3に対して、車体100の前方に延設される。以下では、ピラー110(センターピラー)の下部とサイドシル120とが結合された結合部1について説明するが、結合部2、結合部3についても本発明の実施形態を同様に適用することができる。
図2〜図5を参照して、結合部1について詳細に説明する。結合部1は、ピラー110とサイドシル120とが結合されている。ピラー110は、ピラーインナパネル112と、ピラーリインフォースメント114と、ピラーアウタパネル116とを備え、サイドシル120は、シルインナパネル122と、シルリインフォースメント124と、シルアウタパネル126とを備える。本実施形態では、ピラーアウタパネル116と、シルアウタパネル126とは、一体成形されており、アウタパネル106として構成される。各部材は鋼板やアルミ板などの金属板または樹脂板などからなり、各部材の板厚は0.5〜3mm程度の範囲にあるが、1〜2mm程度の板厚が主体となる。
アウタパネル106は、自動車車体100の外側部分に配置される。図2〜3に、アウタパネル106が、センターピラー110とサイドシル120の結合部1に設置された状態の構成を示す。図4に、アウタパネル106を取り外した状態の結合部1の構成を示す。結合部1におけるアウタパネル106の内側には、ピラーリインフォースメント114と、シルリインフォースメント124と、ピラーインナパネル112と、シルインナパネル122とが設けられ、アウタパネル106は、これらの部材を被覆する形状を有している。本発明は、この例に限定されず、例えば、ピラー110とサイドシル120の部分で別体として構成したアウタパネルとしてもよい。
また、ピラー110は、ピラーインナパネル112に設けられたピラーフランジ118と、ピラーリインフォースメント114に設けられたピラーフランジ119とが接合されることで閉鎖断面を形成する。また、サイドシル120は、シルインナパネル122に設けられたシルフランジ128とシルリインフォースメント124に設けられたシルフランジ129とが接合されることで閉鎖断面を形成する。図4〜5に示すように、ピラーリインフォースメント114の下方部分114aが、シルリインフォースメント124に接合される構造を有している。
本実施形態では、図5に示すように、ピラーインナパネル112の下方部分112aが、シルの下端部120eまで延設されシルインナパネル122とシルリインフォースメント124とに挟持され、ピラーとサイドシルとの結合部113において、ピラーインナパネルの下端部112e(ピラーインナパネル112のうちシルインナパネル122とシルリインフォースメント124とに挟持された部分を除いた下端を意味し、図5では、シル上面のシルフランジ128の上端位置に一致する)に対するシルインナパネル122の車幅方向への突出幅W(図5に示すシルインナパネルの下端部112eを基点としたシルインナパネル122の突出部の外法までの寸法)は、シルインナパネル122の板厚tに対して、0≦W<20t とされている。0≦W≦15t とすれば、より好ましい。
図5〜7を参照して、突出幅Wを 0≦W<20t で表される範囲とした理由を以下に説明する。図5に示す本実施形態の結合構造の断面において、シルインナパネル122の板厚tに対する突出幅Wの変化が、シルインナパネルの上下面122a、122bが面外にはらみ出す変形に与える影響を、図6に示す梁モデルを用いた弾性骨組解析により検討した。梁モデルの断面形状は、板厚t=1mmのシルインナパネルを単位幅で抜き出してモデル化した正方形断面1mm×1mm、また、板厚t=2mmのシルインナパネルを単位幅で抜き出してモデル化した長方形断面1mm×2mmの2通りとし、シルインナパネル122の突出部分の高さをH=150mmとした。なお、弾性骨組解析では、シルインナパネルの高さ方向の1/2の領域を、図6に示す梁モデルにモデル化して検討した。突出幅Wと板厚tの比 W/tを0から50まで変化させた場合の力Pと変形δ(力Pと変形δと梁モデルとの関係を図6に示す)の関係を求めて剛性K(=P/δ)を算出し、W/t=20 の場合の剛性Kを比較の規準とした剛性比を求めた。図7は、縦軸に剛性比、横軸にW/tを記した図であり、0≦W/t<20 とすることで、従来の W/t≧20 よりも、剛性を向上できることが分かる。0≦W/t≦15 とすれば、はらみ出す変形に対する剛性を、従来の2倍以上とすることができ、より好ましいことが分かる。
上述した構成により、本実施形態は、ピラーとサイドシルの結合構造において、サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形を抑制することで、結合構造の剛性を高めることができ、自動車の走行安定性や乗心地を高めることができる。サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形を抑制することで、結合構造における力の流れが円滑になり、結合構造の耐力も高まることから、車体の衝突安全性の向上にもつながる。さらに、シルインナパネルの車体内側への突出量が小さくなることから、ピラーとサイドシルの結合構造の近傍における部材の取り合いの余裕度が大きくなり設計の自由度が高まるとともに、車内空間の拡大を図ることもできる。
(第2の実施形態)
図8〜11を参照して、本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図であり、車体内側から見た図である。図9は、車体外側から見た斜視図である。図10は、アウタパネル206を外した状態を示す斜視図である。図11は、図8〜9のB−B線で切断した断面図である。本実施形態は、上述した第1の実施形態と対比して、ピラーリインフォースメント214、シルリインフォースメント224、ピラーアウタパネル216、シルアウタパネル226が同一であるため、これらの構成の詳細な説明については省略する。
本実施形態は、ピラーインナパネル212とシルインナパネル222とが一体に形成されていることが、第1の実施形態と異なる。ピラーインナパネル212は、ピラーインナパネルの下端部212eからシルインナパネル222が連続して一体に形成されている。これにより、ピラーインナパネルから、シルインナパネルへの力の伝達が効率良く行われ、ピラーとサイドシルの結合構造を強固にすることができる。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ピラーとサイドシルとの結合部213において、ピラーインナパネルの下端部212eに対するシルインナパネル222の車幅方向への突出幅W(図11に示すシルインナパネルの下端部212eを基点としたシルインナパネル222の突出部の外法までの寸法)は、シルインナパネル222の板厚tに対して、0≦W<20t とされている。0≦W≦15t とすれば、より好ましい。
なお、シルインナパネル222の突出幅Wについては、図12〜13に示すように、ピラーとサイドシルとの結合部213において、ピラーインナパネルの下端部212eに対するシルインナパネル222の車幅方向への突出幅W(図8、図11参照)をなくし(この時、W=0となる)平滑化することができる。図12は、本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図であり、車体内側から見た図である。図13は、図12のC−C線で切断した断面図である。
上記の構成により、図12に示すように、シルの上面を押し上げる力P1Uおよび押し下げる力P1Dに対し、シル上下面の曲げ変形を伴うことなく、シルインナパネル222の面内変形抵抗で抵抗することができるため、さらなる結合構造の剛性向上を図ることができる。
また、シルインナパネル222の突出の方向については、車幅内側方向のみならず、図14〜15に示すように、シルインナパネルの形状によっては、車幅外側方向に突出していてもよい。図14は、本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図である。図15は、図14のD−D線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。
また、図16に示すように、シルインナパネルに凹凸のリブ223を設けることもできる。図16は、本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図である。上記の構成により、シルの上面を押し下げる力P1Dに対する、シルインナパネル222の板要素の座屈抵抗を高めることができる。リブ223の凹凸の高さは、ピラーインナパネルの下端部212eを基点とした凹凸の高さ、すなわち突出幅Wが 0≦W<20t となるようにすればよく、0≦W≦15tとすれば、より好ましい。
なお、第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の作用については、上述した第1の実施形態におけるピラーとサイドシルの結合構造と同様の作用を奏するため、詳細な説明は省略する。
(第3の実施形態)
図17を参照して、本発明の第3の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造について説明する。図17は、本発明の第3の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。本実施形態は、上述した第2の実施形態と対比して、ピラーリインフォースメント314、シルリインフォースメント324、ピラーアウタパネル316、シルアウタパネル326が同一であるため、これらの構成の詳細な説明については、省略する。なお、本実施形態は、結合部におけるシルインナパネルの車幅方向への突出がない場合を例に示しているが、シルインナパネルの車幅方向への突出があってもよい。
本実施形態では、ピラー310とサイドシル320の結合部313においてピラーインナパネル312と、シルインナパネル322とが、第2の実施形態と異なるため、これらについて詳細な説明をする。
図17に示すように、本実施形態のピラーインナパネル312は、サイドシル320の下端部320eまで延設され、結合部313におけるシルインナパネル322cを一体に形成し、シルインナパネル322cの車体前後方向の側端部322dは、結合部313を除く部分のシルインナパネル322の側端部322aと接合sされている。接合方法は、スポット溶接、レーザー溶接、接着などによる。
第3の実施形態では、ピラーインナパネル312と、シルインナパネル322とが別体で構成されることで、各部材を製造するために板取りをする際、板材の無駄を抑え、製造効率を高めることができる。
なお、第3の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の作用については、上述した第2の実施形態におけるピラーとサイドシルの結合構造と同様の作用を奏するため、詳細な説明は省略する。
(第4の実施形態)
図18を参照して、本発明の第4の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造について説明する。図18は、本発明の第4の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。本実施形態は、上述した第2の実施形態と対比して、ピラーリインフォースメント414、シルリインフォースメント424、ピラーアウタパネル416、シルアウタパネル426が同一であるため、これらの構成の詳細な説明については、省略する。なお、本実施形態は、結合部におけるシルインナパネルの車幅方向への突出がない場合を例に示しているが、シルインナパネルの車幅方向への突出があってもよい。
本実施形態では、ピラー410とサイドシル420の結合部413においてピラーインナパネル412と、シルインナパネル422とが、第2の実施形態と異なるため、これらについて詳細な説明をする。
図18に示すように、本実施例のピラーインナパネル412においては、ピラーインナパネルの下端部412eは、シルインナパネルの上端部422aまで延設され、シルインナパネル422と接合sされている。接合方法は、スポット溶接、レーザー溶接、接着などによる。
第4の実施形態では、ピラーインナパネル412と、シルインナパネル422とが別体で構成されることで、各部材を製造するために板取りをする際、板材の無駄を抑え、製造効率を高めることができる。
なお、第4の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の作用については、上述した第2の実施形態におけるピラーとサイドシルの結合構造と同様の作用を奏するため、詳細な説明は省略する。
(第5の実施形態)
図19〜20を参照して、本発明の第5の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造について説明する。図19は、本発明の第5の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す側面図である。図20は、本実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。本実施形態は、上述した第1の実施形態と対比して、ピラーリインフォースメント514、シルリインフォースメント524、ピラーアウタパネル516、シルアウタパネル526が同一であるため、これらの構成の詳細な説明については、省略する。なお、本実施形態は、結合部におけるシルインナパネルの車幅方向への突出がない場合を例に示しているが、シルインナパネルの車幅方向への突出があってもよい。
本実施形態では、ピラーとサイドシルの結合部において、シルインナパネルの車幅方向への突出幅Wをシルインナパネルの板厚tに対して 0≦W<20t とするシル長さ方向の領域が、第1〜4の実施形態と異なるため、これらについて詳細な説明をする。
部材内で力が拡がる角度については、鉄骨構造で利用されているガゼットプレートの設計で想定されているように、力の入力位置から30°の角度を持って拡がることが知られており、これをピラーとサイドシルの結合構造に適用すると、図19に示す Lp+2Htan30° のシル長さ方向の領域において、ピラーからサイドシルへ力が伝達していると考えることでができる。シルインナパネルの突出幅Wをシルインナパネルの板厚tに対して 0≦W<20t とする領域については、シル全長とする必要はなく、図20に示すように、Lp+2Htan30°に相当するシル長さ方向の領域を確保しておけば、上述した第1〜4の実施形態におけるピラーとサイドシルの結合構造と同様の作用を奏することができる。それ以外の領域については、必ずしもシルインナパネルの突出幅Wをシルインナパネルの板厚tに対して 0≦W<20t としなくてもよい。
第3の実施形態において、結合部313におけるシルインナパネル322cと、結合部313を除く部分のシルインナパネル322の側端部322aとを接合する位置については、第5の実施形態に示す、ピラーからサイドシルへ力が伝達するシル長さ方向の Lp+2Htan30° の領域を避ければ、接合sの負担を低減することができる。
第1〜5の実施形態において、シルインナパネルの突出幅Wを抑制することで、サイドシルの断面積が減少し、サイドシルの部材耐力が不足する場合は、サイドシルを構成するシルインナパネルやシルリインフォースメントの材料強度を増加させることで、サイドシルの部材耐力を確保することができる。また、サイドシルの断面積が減少すれば、サイドシルの部材剛性が低下することもあり得るが、結合部剛性を向上することで、車体全体の剛性を総合的に増加させるように設計すればよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態にかかる自動車車体を示す側面図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 図2〜3のA−A線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。 シルインナパネルの剛性を弾性骨組解析で検討するための梁モデルである。 図6の梁モデルを用いた弾性骨組解析から得られた剛性比とW/tの関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 図8〜9のB−B線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図である。 図12のC−C線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図である。 図14のD−D線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造の変更例を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す側面図である。 同実施形態にかかるピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 従来のピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 従来のピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 従来のピラーとサイドシルの結合構造を示す分解斜視図である。 従来のピラーとサイドシルの結合構造を示す斜視図である。 (a)図22のE−E線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面図である。 (b)図22のE−E線で切断したピラーとサイドシルの結合構造を示す断面の変形状態の模式図である。
符号の説明
1、2、3 ピラーとサイドシルの結合部
100 車体
6、106、206、306、406、506 アウタパネル
10、110、210、310、410、510 ピラー(センターピラー)
12、112、212、312、412、512 ピラーインナパネル
12a、112a ピラーインナパネルの下方部分
12e、112e、212e、312e、412e、512e ピラーインナパネルの下端部
13、113、213、313、413、513 ピラーとサイドシルの結合部
14、114、214、314、414、514 ピラーリインフォースメント
14a、114a、214a ピラーリインフォースメントの下方部分
16、116、216、316、416、516 ピラーアウタパネル
18、118、218、318、418、518 ピラーフランジ
19、119、219、319、419、519 ピラーフランジ
20、120、220、320、420、520 サイドシル
20e、120e、220e、320e、420e、520e サイドシルの下端部
22、122、222、322、422、522 シルインナパネル
22a、122a、222a シルインナパネルの上面
22b、122b、222b シルインナパネルの下面
322a、522a 結合部を除く部分のシルインナパネルの側端部
322c、522c ピラーインナパネルと一体に形成した結合部におけるシルインナパネル
322d、522d ピラーインナパネルと一体に形成したシルインナパネルの側端部
422a シルインナパネルの上端部
223 リブ
24、124、224、324、424、524 シルリインフォースメント
24a、124a、224a シルリインフォースメントの上面
24b、124b、224b シルリインフォースメントの下面
26、126、226、326、426、526 シルアウタパネル
28、128、228、328、428、528 シルフランジ
29、129、229、329、429、529 シルフランジ
130 ピラー(フロントピラー)
140 ピラー(リアピラー)
80 開口
P1 ピラーを車体の前後方向に曲げようとする力
P2 ピラーを車体の幅方向に曲げようとする力
P1U シルの上面を押し上げる力
P1D シルの上面を押し下げる力
P1T ピラーインナパネルの下方部分を伝達した力
P1S サイドシル側面を伝わる力
W ピラーインナパネルの下端部に対するシルインナパネルの車幅方向への突出幅
t シルインナパネルの板厚
δS サイドシルの上下面が面外にはらみ出す変形
P 図6に示す骨組解析における力
δ 図6に示す骨組解析における変形
s 接合

Claims (4)

  1. 車体の両サイドに上下方向に配置されたピラーと、前記車体の両サイドに前後方向に延設されたサイドシルを結合する自動車車体の結合構造であって、
    前記ピラーと前記サイドシルとの結合部において、前記ピラーにおける前記車体の内側部分を構成するピラーインナパネルの下端部に対し、前記サイドシルにおける前記車体の内側部分を構成するシルインナパネルの車幅方向への突出幅Wは、前記シルインナパネルの板厚をtとしたとき、 0≦W<20t であることを特徴とする、自動車車体の結合構造。
  2. 前記シルインナパネルと、前記ピラーインナパネルとは、一体成形されたことを特徴とする、請求項1に記載の自動車車体の結合構造。
  3. 前記ピラーインナパネルは、前記サイドシルの下端部まで延設され、結合部におけるシルインナパネルを一体に形成し、前記結合部におけるシルインナパネルの前記車体の前後方向の側端部と、前記結合部を除く部分のシルインナパネルの側端部とが接合されたことを特徴とする、請求項1に記載の自動車車体の結合構造。
  4. 前記ピラーインナパネルは、前記サイドシルの上端部まで延設され、前記ピラーインナパネルの下端部と、前記シルインナパネルの上端部とが接合されたことを特徴とする、請求項1に記載の自動車車体の結合構造。
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