JP2007176128A - チェーンソー - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、防振性の向上を実現できるチェーンソーを提供すること。
【解決手段】本体3の上方に設けられたトップハンドル41には、ソーチェーン21潤滑用のオイルが貯蔵されるオイルタンク431と、エンジン5の燃料が貯蔵される燃料タンク443とが一体に設けられている。そして、本体3とトップハンドル41とは連結ばねで連結されて、本体3からトップハンドル41への振動の伝達が抑えられている。つまり、重量のあるオイルタンク431、および燃料タンク443をトップハンドル41に一体に設け、振動部の発生源である本体3側の重量を軽くすることにより、トップハンドル41に伝達される振動を減らしたので、チェーンソー1の防振性を向上させることができる。
【選択図】図2
【解決手段】本体3の上方に設けられたトップハンドル41には、ソーチェーン21潤滑用のオイルが貯蔵されるオイルタンク431と、エンジン5の燃料が貯蔵される燃料タンク443とが一体に設けられている。そして、本体3とトップハンドル41とは連結ばねで連結されて、本体3からトップハンドル41への振動の伝達が抑えられている。つまり、重量のあるオイルタンク431、および燃料タンク443をトップハンドル41に一体に設け、振動部の発生源である本体3側の重量を軽くすることにより、トップハンドル41に伝達される振動を減らしたので、チェーンソー1の防振性を向上させることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、チェーンソーに関する。
従来、木々の伐採、樹木の剪定、および枝打ちなどの作業時に使用されるチェーンソーが知られている。チェーンソーは、平板状のガイドバーと、ガイドバーを支持するとともに、ガイドバーの周囲に巻き回されるソーチェーン駆動用のエンジンが収納された本体と、本体に連結されて作業者に把持されるハンドルとを備えて構成されている。本体には、エンジンの他、オイルタンク、燃料タンク、およびマフラー等が収納されている。このようなチェーンソーの中で、ハンドルが本体の上方に設けられたトップハンドルタイプのものがある。(例えば特許文献1,2,3)
これらのチェーンソーでは、伐採等の作業時に生じる振動が大きいと、その振動がハンドルを介して作業者に伝わって扱い難くなるため、防振性の向上が求められている。
本発明の目的は、防振性の向上を実現できるチェーンソーを提供することにある。
本発明の請求項1に係るチェーンソーは、ソーチェーン駆動用のエンジンが横置きに収納された本体と、前記本体の上方に設けられたトップハンドルとを備え、前記トップハンドルには、ソーチェーン潤滑用のオイルが貯蔵されるオイルタンクと、前記エンジンの燃料が貯蔵される燃料タンクとが一体に設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るチェーンソーは、前記トップハンドルは、作業者に把持される把持部と、把持部の一方から折曲して下方に延設された第1延設部と、把持部の他方から折曲して下方に延設された第2延設部とを備え、第1延設部と第2延設部との間には架橋部が架設されていることを特徴とする。
従来のチェーンソーでは、エンジンが収納された本体に、オイルタンクおよび燃料タンクが配置されていた。これに対し、請求項1の発明によれば、重量のあるオイルタンクおよび燃料タンクをトップハンドルに一体に設け、振動部の発生源である本体側の重量を軽くすることにより、トップハンドルに伝達される振動を減らしたので、チェーンソーの防振性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、第1延設部と第2延設部との間に架橋部を架設してトップハンドルの剛性を高めたので、より一層チェーンソーの防振性を向上させることができる。
〔チェーンソーの全体構成〕
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るチェーンソー1の全体斜視図である。図2は、チェーンソー1の分解斜視図である。
チェーンソー1は、図1に示されるように、チェーン部2と、本体3と、本体3を支持するハンドル4とを備えて構成されている。
ここで、図1において、ガイドバー20の突設方向を前後方向とし、この前後方向に対し上下に直交する方向を上下方向、左右に直交する方向を左右方向とする。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るチェーンソー1の全体斜視図である。図2は、チェーンソー1の分解斜視図である。
チェーンソー1は、図1に示されるように、チェーン部2と、本体3と、本体3を支持するハンドル4とを備えて構成されている。
ここで、図1において、ガイドバー20の突設方向を前後方向とし、この前後方向に対し上下に直交する方向を上下方向、左右に直交する方向を左右方向とする。
チェーン部2は、図2に示されるように、平板状のガイドバー20と、ガイドバー20の周囲に巻き回されたソーチェーン21とによって構成されている。
本体3は、本体ケース3Aと、ガイドバー20を挟むように本体ケース3Aの右側に取り付けられるケースカバー3Bと、本体ケース3Aの左側に取り付けられるケースカバー3Cとで覆われる。本体ケース3Aの内部には、ソーチェーン21駆動用のエンジン5が配置され、ケースカバー3Bの前部上方には、ハンドガード31が設けられ、ケースカバー3Cには、リコイルスタータのハンドル32が設けられている。ハンドル4は、本体3の上方に配置されたサイドハンドル40と、トップハンドル41とから構成されている。
本体3は、本体ケース3Aと、ガイドバー20を挟むように本体ケース3Aの右側に取り付けられるケースカバー3Bと、本体ケース3Aの左側に取り付けられるケースカバー3Cとで覆われる。本体ケース3Aの内部には、ソーチェーン21駆動用のエンジン5が配置され、ケースカバー3Bの前部上方には、ハンドガード31が設けられ、ケースカバー3Cには、リコイルスタータのハンドル32が設けられている。ハンドル4は、本体3の上方に配置されたサイドハンドル40と、トップハンドル41とから構成されている。
〔エンジンの構成〕
図3は、本体3の断面図、図4は、図3のB―B線断面図、図5は、図3のC―C線断面図である。ただし、特にエンジン5については断面せずにそのままにしてある。
エンジン5は、層状掃気型の2サイクルエンジンであって、シリンダ51上部のインシュレータ取付部52に開口した混合気ポート520から混合気を吸気し、空気ポート521から掃気用空気を吸入する。そして、シリンダ51において、これら混合気ポート520および空気ポート521と対向する部分に形成された下方の排気ポート55から排気ガスを排出する。つまり、エンジン5は、混合気および掃気用空気の吸気方向と、排気ガスの排気方向とが、上下方向に略一直線上に並ぶように構成されている。また、混合気の吸気方式は、ピストン側面部で混合気ポート520の開閉を行って吸気するピストンバルブ方式となっている。
図3は、本体3の断面図、図4は、図3のB―B線断面図、図5は、図3のC―C線断面図である。ただし、特にエンジン5については断面せずにそのままにしてある。
エンジン5は、層状掃気型の2サイクルエンジンであって、シリンダ51上部のインシュレータ取付部52に開口した混合気ポート520から混合気を吸気し、空気ポート521から掃気用空気を吸入する。そして、シリンダ51において、これら混合気ポート520および空気ポート521と対向する部分に形成された下方の排気ポート55から排気ガスを排出する。つまり、エンジン5は、混合気および掃気用空気の吸気方向と、排気ガスの排気方向とが、上下方向に略一直線上に並ぶように構成されている。また、混合気の吸気方式は、ピストン側面部で混合気ポート520の開閉を行って吸気するピストンバルブ方式となっている。
このようなエンジン5は、シリンダ横置きの姿勢で本体ケース3A内に収納されている。つまり、エンジン5は、本体ケース3A内の略中央に配置されたクランクケース50から、シリンダ51を後方に向けて若干下向きに寝かせた姿勢となっている。本実施形態では、ガイドバー20の延出方向に対するシリンダ51の軸線の傾斜角度αが、約25度となっている。また、シリンダヘッド53の上死点側の端部には、プラグ54が、本体ケース3Aから後部上方に突出するようにして設けられている。
エンジン5に設けられた排気ポート55には、エンジン5の下方に配置されたマフラー6へ排気ガスを送る排気管55Aが取り付けられている。排気管55Aは、湾曲して形成されることで、エンジン5から排出された排気ガスが、滑らかにマフラー6に送り込まれるようになっており、エンジン5の排気効率を向上させることが可能である。
図4に示されるように、クランク軸の右端側(図4中上側)には、遠心クラッチ56と、この遠心クラッチ56を介してソーチェーン21を回転駆動させるスプロケット57と、スプロケット57の内側にオイルポンプ58とが取り付けられている。
図5に示されるように、クランク軸の左端側(図5中右側)には、エンジン5冷却用のファン59が取り付けられている。
図5に示されるように、クランク軸の左端側(図5中右側)には、エンジン5冷却用のファン59が取り付けられている。
〔ファンの構成〕
ファン59は、円盤状のフランジ部591の内側に設けられたインナーブレード592と、外側に設けられたアウターブレード593とを備えている。ここで、内側に設けられたインナーブレード592は、主に本体ケース3A下部に形成された図示しないスリットから空気を吸入してエンジン5等へ冷却風を送り、外側に設けられたアウターブレード593は、主にケースカバー3Cに形成された図示しないスリットから空気を吸入して冷却風を送る。このように、ファン59の内側にインナーブレード592を設けたので、冷却風をより多く送ることができてエンジン5の冷却効率を向上できる。このファン59による冷却風は、シリンダ51の下方を通って図6のマフラー6側の外気導入口633にも送られる。
ファン59は、円盤状のフランジ部591の内側に設けられたインナーブレード592と、外側に設けられたアウターブレード593とを備えている。ここで、内側に設けられたインナーブレード592は、主に本体ケース3A下部に形成された図示しないスリットから空気を吸入してエンジン5等へ冷却風を送り、外側に設けられたアウターブレード593は、主にケースカバー3Cに形成された図示しないスリットから空気を吸入して冷却風を送る。このように、ファン59の内側にインナーブレード592を設けたので、冷却風をより多く送ることができてエンジン5の冷却効率を向上できる。このファン59による冷却風は、シリンダ51の下方を通って図6のマフラー6側の外気導入口633にも送られる。
〔マフラーの構成〕
図6は、マフラー6の断面図、図7は、マフラー6内の構造を示す断面斜視図である。
マフラー6は、図3にも示されるように、エンジン5の下方から前方にかけて形成された本体ケース3Aの内部空間に収納されており、本体ケース3Aの内面に沿った底面6Aと、シリンダ51の傾斜角度αと略等しい傾斜角度で傾斜している上面6Bとを備えた箱状に形成されている。また、図6および図7に示されるように、マフラー6内部には、排気管55Aと連結する第1消音室60が設けられている。第1消音室60の上部には、仕切板61がはめ込まれている。仕切板61は、シリンダ51の傾斜角度と略等しい傾斜角度αで前側上方に傾斜しており、第1消音室60の外側には、この仕切板61から下方の空間である第2消音室62と、上方の空間である第3消音室63とが形成されている。
図6は、マフラー6の断面図、図7は、マフラー6内の構造を示す断面斜視図である。
マフラー6は、図3にも示されるように、エンジン5の下方から前方にかけて形成された本体ケース3Aの内部空間に収納されており、本体ケース3Aの内面に沿った底面6Aと、シリンダ51の傾斜角度αと略等しい傾斜角度で傾斜している上面6Bとを備えた箱状に形成されている。また、図6および図7に示されるように、マフラー6内部には、排気管55Aと連結する第1消音室60が設けられている。第1消音室60の上部には、仕切板61がはめ込まれている。仕切板61は、シリンダ51の傾斜角度と略等しい傾斜角度αで前側上方に傾斜しており、第1消音室60の外側には、この仕切板61から下方の空間である第2消音室62と、上方の空間である第3消音室63とが形成されている。
第1消音室60は、前方に長く形成され、前面603の上部および下部に、第1消音室60と第2消音室62とを連通する第1送出口604を備えている。仕切板61の後方右側には、第2消音室62と第3消音室63とを連通する第2送出口624が設けられている。また、第3消音室63の上面6Bには、上方に突出して後方に開口した外気導入口633が設けられている。この外気導入口633には、ファン59によって送られてきた冷却風が流入する。また、第3消音室63の前端側の下面において、第2消音室62から突出した部分に排出口634が設けられている。この排出口634は、図1に示されるように、オイルタンク431下面とマフラー6上面との間に形成された排気開口640と連通している。
以上の構成から、排気管55Aから送られてきた排気ガスは、まず、第1消音室60を前方に進み第1送出口604を通って第2消音室62へ入っていく。そして、第2消音室62の前面に当たって反転し、底面6Aに沿って後方に進み、第2送出口624を通って第3消音室63へ入っていく。そして、外気導入口633から流入した冷却風と混合して排出口634から出た後に排気開口640を通って外部へ排出される。
以上の構成から、排気管55Aから送られてきた排気ガスは、まず、第1消音室60を前方に進み第1送出口604を通って第2消音室62へ入っていく。そして、第2消音室62の前面に当たって反転し、底面6Aに沿って後方に進み、第2送出口624を通って第3消音室63へ入っていく。そして、外気導入口633から流入した冷却風と混合して排出口634から出た後に排気開口640を通って外部へ排出される。
ここで、第3消音室63の上面6Bには外気導入口633が設けられ、ファン59から送られてきた冷却風が流入して排気ガスと混合するので、排気ガスを冷却することができる。また、マフラー6がエンジン5の下方に配置され、排出口634がマフラー6前端部に設けられていることで、排気ガスを本体3の前方へ排出でき、マフラー6からの排気音も前方に伝播させ、作業者に聞こえ難くできる。
〔ハンドルの全体構成〕
図1および図2に示されるように、ハンドル4のサイドハンドル40は、一端がトップハンドル41に連結され、他端がケースカバー3C下部と図示しない連結ばねで連結されている。このように、ハンドル4は、トップハンドル41とケースカバー3C下部とに架橋されたサイドハンドル40を備えているので、作業者は一方の手でトップハンドル41を把持し、他方の手でサイドハンドル40を把持することで、しっかりとチェーンソー1を操作することが可能となり、操作性を向上させることができる。なお、ハンドル4は、安定した支持状態を得るため、サイドハンドル40他端とケースカバー3Cとの連結部を含む少なくとも3箇所以上で、本体3と図示しない連結ばねで連結されている。
図1および図2に示されるように、ハンドル4のサイドハンドル40は、一端がトップハンドル41に連結され、他端がケースカバー3C下部と図示しない連結ばねで連結されている。このように、ハンドル4は、トップハンドル41とケースカバー3C下部とに架橋されたサイドハンドル40を備えているので、作業者は一方の手でトップハンドル41を把持し、他方の手でサイドハンドル40を把持することで、しっかりとチェーンソー1を操作することが可能となり、操作性を向上させることができる。なお、ハンドル4は、安定した支持状態を得るため、サイドハンドル40他端とケースカバー3Cとの連結部を含む少なくとも3箇所以上で、本体3と図示しない連結ばねで連結されている。
図2に示されるように、トップハンドル41は、作業者に把持される把持部42と、把持部42の前方から下方に折曲して延設された第1延設部43と、把持部42の後方から下方に折曲して延設された第2延設部44と、第1延設部43および第2延設部44の間に架設された架橋部401とから構成されている。
図8は、トップハンドル41の断面図である。
図2および図8に示されるように、把持部42には、エンジン5の出力を調整するスロットルレバー422と、スロットルレバー422の動きを規制するストッパー421とが設けられている。
図2および図8に示されるように、把持部42には、エンジン5の出力を調整するスロットルレバー422と、スロットルレバー422の動きを規制するストッパー421とが設けられている。
第1延設部43は、中空の支持部430と、支持部430の下端に一体に設けられたオイルタンク431とを備え、マフラー6の上方に配置される。支持部430には、サイドハンドル40の一端が取り付けられている。オイルタンク431は、左側に張り出した膨出部4310を備えている。この膨出部4310の先端部分には、ソーチェーン21潤滑用のオイルを貯蔵するためのオイル供給口4311が設けられている。オイルは、図2に示されるように、前述したオイルポンプ58によってオイルチューブ580,582を通って、クランクケース50と一体のガイドバー取付部301Aの外側へ送られ、ソーチェーン21に給油される。また、膨出部4310の後方に向かって延出した部分には、架橋部401の一端が接合されている。
第2延設部44は、ハンドルケース部440と、燃料タンク443とを備え、エンジン5の後部上方に配置される。
ハンドルケース部440は、把持部42と連続し、その内部にキャブレタ7が設けられている。キャブレタ7まわりの構造については、詳しくは後述するので、ここでの説明は省略する。また、ハンドルケース部440の下部には、架橋部401の他端が接合されている。燃料タンク443は、第2延設部44の右側から下方にかけて一体に設けられている。また、燃料タンク443の下側には、燃料供給口4431が設けられている。燃料は、図示しない燃料チューブによって、キャブレタ7に送られる。
ハンドルケース部440は、把持部42と連続し、その内部にキャブレタ7が設けられている。キャブレタ7まわりの構造については、詳しくは後述するので、ここでの説明は省略する。また、ハンドルケース部440の下部には、架橋部401の他端が接合されている。燃料タンク443は、第2延設部44の右側から下方にかけて一体に設けられている。また、燃料タンク443の下側には、燃料供給口4431が設けられている。燃料は、図示しない燃料チューブによって、キャブレタ7に送られる。
このように、本実施形態では、本体3とトップハンドル41とは連結ばねで連結されて、本体からトップハンドル41への振動の伝達が抑えられている。そして、重量のあるオイルタンク431、および燃料タンク443をトップハンドル41に一体に設け、振動部の発生源である本体3側の重量を軽くすることにより、トップハンドル41に伝達される振動を減らしたので、チェーンソー1の防振性を向上させることができる。しかも、重量のあるオイルタンク431、および燃料タンク443を把持部42の前後に位置する第1延設部43、および第2延設部44に一体に設けたので、重量のバランスがとれ操作性をより向上させることができる。
また、第1延設部43と第2延設部44との間に、架橋部401を架設してトップハンドル41の剛性を高めたので、チェーンソー1の操作性および防振性を一層向上させることができる。
〔キャブレタまわりの構造〕
図9は、キャブレタ7まわりの構造を示す分解斜視図である。
キャブレタ7の後ろ(図8の後方斜面下側)には、図9に示されるように、エンジン5側の連結部材70を介して空気量調整機71が取り付けられる。この空気量調整機71の空気通路715内には、図示しないエアバルブが設けられ、エアバルブは、空気量調整機71の横側に設けられたエアバルブ調整片712によって開閉される。エアバルブ調整片712は、キャブレタ7に設けられたスロットルバルブ調整片7Aとワイヤー等の連結手段で連結される。このキャブレタ7に設けられたスロットルバルブ調整片7Aは、スロットルレバー422とワイヤー4220(図8)を介して連結され、スロットルバルブ7Bを開閉する。
図9は、キャブレタ7まわりの構造を示す分解斜視図である。
キャブレタ7の後ろ(図8の後方斜面下側)には、図9に示されるように、エンジン5側の連結部材70を介して空気量調整機71が取り付けられる。この空気量調整機71の空気通路715内には、図示しないエアバルブが設けられ、エアバルブは、空気量調整機71の横側に設けられたエアバルブ調整片712によって開閉される。エアバルブ調整片712は、キャブレタ7に設けられたスロットルバルブ調整片7Aとワイヤー等の連結手段で連結される。このキャブレタ7に設けられたスロットルバルブ調整片7Aは、スロットルレバー422とワイヤー4220(図8)を介して連結され、スロットルバルブ7Bを開閉する。
また、これらキャブレタ7およびエアバルブの上方には、エアクリーナ73が取り付けられ、下方には、インシュレータ72が取り付けられる。インシュレータ72は、鉄製のプレート722に取り付けられた混合気通路720と、混合気通路720の後ろ側(図8の後方斜面下側)に位置するように鉄製のプレート722に取り付けられた空気通路721とを備え、組立て時にエンジン5のインシュレータ取付部52(図4)と連結される。そして、混合気通路720は、キャブレタ7と混合気ポート520とを連通し、混合気をエンジン5へ送り、空気通路721は、空気量調整機71と空気ポート521とを連通し、掃気用空気をエンジン5へ送る。
従って、スロットルレバー422の動作によって、スロットルレバー422とワイヤー4220を介して連結するスロットルバルブ調整片7Aにより、スロットルバルブ7Bを開閉させて、エンジン5へ送る混合気量を調整できる。また、スロットルレバー422の動作によって、スロットルバルブ調整片7Aと連結するエアバルブ調整片712により、エアバルブを開閉させて、エンジン5へ送る掃気用空気量を調整でき、エンジン5の出力を調整できるようになっている。
従って、スロットルレバー422の動作によって、スロットルレバー422とワイヤー4220を介して連結するスロットルバルブ調整片7Aにより、スロットルバルブ7Bを開閉させて、エンジン5へ送る混合気量を調整できる。また、スロットルレバー422の動作によって、スロットルバルブ調整片7Aと連結するエアバルブ調整片712により、エアバルブを開閉させて、エンジン5へ送る掃気用空気量を調整でき、エンジン5の出力を調整できるようになっている。
また、インシュレータ72の混合気通路720および空気通路721は、断熱性有する弾性素材から形成され、エンジン5側からキャブレタ7への伝熱を抑えるとともに、振動を吸収している。
つまり、本体3側で振動が生じても、ハンドル4への振動の伝達が弾性素材からなる連結ばねで吸収されるのと同様に、弾性素材からなる混合気通路720および空気通路721で吸収されるため、キャブレタ7への振動、ひいては、キャブレタ7を介してのハンドル4への振動も抑制できる。
つまり、本体3側で振動が生じても、ハンドル4への振動の伝達が弾性素材からなる連結ばねで吸収されるのと同様に、弾性素材からなる混合気通路720および空気通路721で吸収されるため、キャブレタ7への振動、ひいては、キャブレタ7を介してのハンドル4への振動も抑制できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成要件等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記実施形態では、キャブレタ7は、トップハンドル41内に収納されていたが、本体ケース3A内に収納されてもよい。そして、キャブレタ7が収納されていた空間には、燃料タンク443が配置されてもよい。この場合でも、燃料タンク443は、トップハンドル41に一体に設けられるので、前記実施形態と同様な構成により同様な効果を得ることができる。
前記実施形態では、キャブレタ7は、トップハンドル41内に収納されていたが、本体ケース3A内に収納されてもよい。そして、キャブレタ7が収納されていた空間には、燃料タンク443が配置されてもよい。この場合でも、燃料タンク443は、トップハンドル41に一体に設けられるので、前記実施形態と同様な構成により同様な効果を得ることができる。
また、前記実施形態では、混合気の吸入方式は、シリンダ51に混合気ポート520が設けられ、ピストン側面で混合気の吸気をコントロールするピストンバルブ方式となっていたが、クランクケース50に混合気ポート520を設け、リードバルブによって混合気の吸気をコントロールするリードバルブ方式をとってもよい。また、層状掃気式の2サイクルエンジンでなくてもよい。
さらに、前記実施形態では、ガイドバー20の延出方向に対するシリンダ51の軸線の傾斜角度αが、約25度となっていたが、これに限らず、エンジン5が、クランクケース50からシリンダ51を後方に向けて若干下向きに寝かせた姿勢、つまり、シリンダ横置きの姿勢で本体3内に収納されるならば、傾斜角度αは何度でもよい。
ハンドル4と本体3とを連結する部材として連結ばねを用いたが、これに限らず、弾性を有し、ハンドル4と本体3とを確実に連結支持できるものであればよい。
さらに、前記実施形態では、ガイドバー20の延出方向に対するシリンダ51の軸線の傾斜角度αが、約25度となっていたが、これに限らず、エンジン5が、クランクケース50からシリンダ51を後方に向けて若干下向きに寝かせた姿勢、つまり、シリンダ横置きの姿勢で本体3内に収納されるならば、傾斜角度αは何度でもよい。
ハンドル4と本体3とを連結する部材として連結ばねを用いたが、これに限らず、弾性を有し、ハンドル4と本体3とを確実に連結支持できるものであればよい。
本発明は、小型のチェーンソーに好適に利用することができる。
1…チェーンソー、3…本体、5…エンジン、21…ソーチェーン、41…トップハンドル、42…把持部、43…第1延設部、44…第2延設部、401…架橋部、431…オイルタンク、443…燃料タンク。
Claims (2)
- ソーチェーン駆動用のエンジンが横置きに収納された本体と、
前記本体の上方に設けられたトップハンドルとを備え、
前記トップハンドルには、ソーチェーン潤滑用のオイルが貯蔵されるオイルタンクと、前記エンジンの燃料が貯蔵される燃料タンクとが一体に設けられている
ことを特徴とするチェーンソー。 - 請求項1に記載のチェーンソーにおいて、
前記トップハンドルは、作業者に把持される把持部と、把持部の一方から折曲して下方に延設された第1延設部と、把持部の他方から折曲して下方に延設された第2延設部とを備え、第1延設部と第2延設部との間には架橋部が架設されている
ことを特徴とするチェーンソー。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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