JP2007015890A - カーボンナノチューブ形成用基材及びその製造方法並びにカーボンナノチューブ - Google Patents

カーボンナノチューブ形成用基材及びその製造方法並びにカーボンナノチューブ Download PDF

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酒井  朗
Osamu Nakatsuka
中塚  理
Shizuaki Zaima
鎭明 財満
Satoshi Taneda
智 種田
Masaki Ogawa
正毅 小川
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Abstract

【課題】基板材質の選択に幅を持たせつつ、その基板上に形成される触媒金属において、触媒能を有効に発揮し、かつ、特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつように成長制御させることを可能とする。
【解決手段】単結晶基材としてのSi基板1と、拡散バリア膜としてのAg膜2と、触媒金属層としてのCo層3とを備え、Co層3上にカーボンナノチューブを成長、形成させるカーボンナノチューブ形成用基材であって、Ag膜2は、Si基板1の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつとともに、カーボンナノチューブの成長温度においてSi基板1及びCo層3の双方と2相分離状態を保つものであり、かつ、Co層3は、Ag膜2の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ形成用基材及びその製造方法並びにカーボンナノチューブに関する。本発明に係るカーボンナノチューブは、例えば電子デバイスや各種構造材に適用することができる。
カーボンナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)は、炭素6員環が連なったグラファイトシートをチューブ状に丸めた構造を有する直径約0.4nm〜数nmの管状材料である。このカーボンナノチューブは、近年、ナノテクノロジーの発展を牽引する材料として注目されており、その独特な形状やサイズから、これまでにない新規かつ多様な物性を発現することが数多くの実験的・理論的研究によって実証されている。
特に、カーボンナノチューブは、その直径やカイラリティ(螺旋構造)に敏感に依存して、金属的特性や半導体特性を示すことが知られている。このため、カーボンナノチューブをトランジスタやセンサー等の電子デバイスに応用することで、既存デバイスの特性を凌駕する高性能、高機能な次世代デバイスへの発展が期待できる。このような次世代デバイスへの発展には、カーボンナノチューブの直径やカイラリティを制御することが極めて重要となるが、有効な制御法は発見されていない。
現在、カーボンナノチューブの形成にあたっては種々の方法が用いられている。そのうち、触媒金属を併用した化学気相成長(Chemicla Vapor Deposition:CVD)法やレーザ蒸着法は、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属を基板上に分散させ、この触媒金属を核としてカーボンナノチューブを成長させるものである。このように基板上にカーボンナノチューブを形成することのできる、触媒金属を併用したCVD法やレーザ蒸着法は、デバイス構造の構築へと技術展開する上で利得が大きい有力な方法である。
このような触媒金属を併用したCVD法等に用いられる前記基板としては、触媒金属を表面に分散・微粒子化させるためのシリコン酸化膜基板や、触媒金属を担持させるためのアルミナやゼオライトの多孔質基板が用いられている。特に後者は、多孔質基板の多孔性、すなわち基板の表面積に準じて触媒金属が微粒子化されるので、カーボンナノチューブの収率や直径を制御する目的で用いられている。
また、前記触媒金属は、カーボンナノチューブの成長にとって重要な役割を果たし、原料として供給された炭素原子が触媒金属の表面上に析出することによってグラファイト構造に配列し、かつそれがチューブ状に成長することでカーボンナノチューブが形成されるといわれている。したがって、炭素原子析出の核となる触媒金属のサイズがカーボンナノチューブの直径を直接決定するため、触媒金属の微粒子化が技術上不可欠である。また、触媒金属の結晶構造において特定の結晶方位に揃うようにその結晶構造を制御することができれば、カーボンナノチューブのカイラリティを制御することができると考えられる。
ここに、グラファイトの生成において触媒作用を有する金属系触媒と、この金属系触媒の結晶粒度及び結晶方位に対応関係を有する特定の単結晶基板との組み合わせを採用することにより、触媒担体としての多孔質基板を用いることなく、単層カーボンナノチューブを気相熱分解成長させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この単層カーボンナノチューブの製造方法では、サファイア(Al2 3 )よりなる単結晶基板上に、真空蒸着法等によりFeよりなる金属系触媒を分散させ、500℃以上の温度範囲で炭素原料を供給することで、単層カーボンナノチューブを気相熱分解成長させている。この方法によれば、特定の組み合わせよりなる単結晶基板(サファイア)と金属系触媒(Fe)との間の相互作用で、金属系触媒の結晶粒度を特定範囲に制御すること等により、単層カーボンナノチューブの気相熱分解成長を可能にするとともに、さらに単結晶基板の結晶面や金属系触媒薄膜の膜厚を調整することにより、得られる単層カーボンナノチューブの直径を制御したり収率を向上させたりすることができる、とされている。
なお、上記特許文献1においては、サファイアではなくシリコン単結晶(あるいはシリコン上に熱成長したSiO2 膜)上に金属系触媒としてのFeを分散させた場合は、そのFe薄膜の厚さにかかわらず、単層カーボンナノチューブを製造することができないことが、開示されている。
特開2003−292313号公報
ところで、カーボンナノチューブの電子デバイスへの応用を考えた場合、基板としてシリコン基板を用いることが極めて有望である。シリコン基板は、高品質な単結晶基板を容易に入手でき、また現在の電子デバイスに多く使われ、その特性が詳細に研究されている。
ところが、前記特許文献1に開示された技術は、特定の組み合わせよりなる単結晶基板(サファイア)と金属系触媒(Fe)との間の相互作用を利用して、単層カーボンナノチューブを製造するものである。このため、前述のとおりシリコンの単結晶基板(あるいはシリコン上に熱成長したSiO2 膜)上に金属系触媒(Fe)を分散させても、単層カーボンナノチューブを製造することができない。したがって、基板材質の選択の幅が狭く、カーボンナノチューブを電子デバイスに応用する際に有望なシリコン基板に対してカーボンナノチューブを成長、形成させることができないという問題がある。
一方、カーボンナノチューブ形成用の主要な触媒金属(Ni、FeやCo等)はSiと反応してシリサイド化し、その触媒能が失われることが知られている。そのため、触媒金属を用いてSi基板上にカーボンナノチューブを作製する場合、触媒金属とSiとの反応を防ぐためのバリア膜が必要となる。典型的なバリア膜としては、Si基板の表面を熱酸化することにより形成されたSiO2 膜が挙げられる。しかし、SiO2 膜はアモルファス構造である。アモルファス構造では、原子がバラバラの状態で集まっていて、その配列は無秩序である。このため、アモルファス構造のSiO2 膜上に特定のエピタキシャル方位関係をもたせて触媒金属を成長させることは困難である。したがって、SiO2 膜上には、結晶方位が無秩序な結晶構造をもつ触媒金属層しか形成することができない。
このようにSi基板上にカーボンナノチューブを作製する際に、十分な触媒能を維持し、かつ、特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつ触媒金属層を形成することが困難であった。したがって、Si基板上にカーボンナノチューブを作製する際、カーボンナノチューブの直径やカイラリティを精密に制御することが困難であった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、基板材質の選択に幅を持たせて例えばSi基板の採用を可能としつつ、その基板上に形成される触媒金属層において、触媒能を有効に発揮し、かつ、特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつように成長制御させることを可能とすることを解決すべき技術課題とするものである。
請求項1に記載のカーボンナノチューブ形成用基材は、単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された拡散バリア膜と、該拡散バリア膜上に形成され、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属層とを備え、該触媒金属層を構成するナノ結晶粒上にカーボンナノチューブを成長、形成させるカーボンナノチューブ形成用基材であって、前記拡散バリア膜は、前記単結晶基材の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつとともに、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保つものであり、かつ、前記触媒金属層は、前記拡散バリア膜の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることを特徴とするものである。
ここに、「前記拡散バリア膜は、…、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保つ」とは、カーボンナノチューブの成長温度において、単結晶基材の一部及び/又は触媒金属層の一部と拡散バリア膜の一部とが部分的に固溶したりあるいは反応して別の結晶となったりしていることも含む意味であり、例えば、単結晶基材と拡散バリア膜との界面及び/又は拡散バリア膜と触媒金属層との界面において、拡散バリア膜及び触媒金属層としての作用を果たしうる程度に、部分的に固溶又は反応しているような場合も含まれる。
請求項1に記載のカーボンナノチューブ形成用基板の好適な態様において、前記単結晶基材はSiの単結晶基材であり、かつ、前記拡散バリア膜は金属膜である。
請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ形成用基材の好適な態様において、前記触媒金属層を構成する前記ナノ結晶粒は、平均粒径が0.4〜10nmである。
請求項4に記載のカーボンナノチューブは、請求項1、2又は3記載のカーボンナノチューブ形成用基材における前記触媒金属層上に成長、形成されてなることを特徴とするものである。
請求項4に記載のカーボンナノチューブの好適な態様において、前記カーボンナノチューブの先端側に形成された電極を備えている。
請求項6に記載のカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法は、単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された拡散バリア膜と、該拡散バリア膜上に形成され、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属層とを備え、該触媒金属層を構成するナノ結晶粒上にカーボンナノチューブを成長、形成させるカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法であって、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保ちうる前記拡散バリア膜を、該単結晶基材と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該単結晶基材上にエピタキシャル成長させて形成するバリア膜形成工程と、前記触媒金属層を、前記拡散バリア膜と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該拡散バリア膜上にエピタキシャル成長させて形成する触媒金属層形成工程とを備えていることを特徴とするものである。
ここに、「単結晶基材と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、」とは、単結晶基材の結晶構造を反映した特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつように、の意味である。また、「拡散バリア膜と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、」とは、拡散バリア膜の結晶構造を反映した特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつように、の意味である。
請求項6に記載のカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法の好適な態様において、前記バリア膜形成工程は、前記単結晶基材上に形成された前記拡散バリア膜を熱処理する熱処理工程を含む。
請求項6又は7に記載のカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法の好適な態様において、前記触媒金属層形成工程は、前記拡散バリア膜上に形成された前記触媒金属層を熱処理することにより該触媒金属層を微結晶化する微結晶化熱処理工程を含む。
本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材は、単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された拡散バリア膜と、該拡散バリア膜上に形成され、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属層とを備えている。
単結晶基材の材質としてはカーボンナノチューブの成長温度において安定なものであれば特に限定されず、Si、MgO、Al2 3 、SiC、GaAsやGe等を採用することができる。また、単結晶基材の構造としては、単一の材質よりなる単層構造としてもよいし、複数種の材質よりなる複層構造としてもよい。複層構造の単結晶基材として、例えばSi基板上にSiO2 等の熱酸化膜よりなる絶縁層を形成し、さらにこの絶縁層の上にSi層を形成してなる多層構造(Si層/SiO2 膜層/Si基板)のSOI(Silicon on Insulator)基板を挙げることができる。
拡散バリア膜の材質としては、単結晶基材及び触媒金属層の双方と特定のエピタキシャル方位関係をもち、かつ、カーボンナノチューブの成長温度において単結晶基材及び触媒金属層の双方と2相分離状態を保ちうるものであれば、特に限定されず、金属であっても非金属であってもよい。ただし、電子デバイスへの応用を考慮すれば、拡散バリア膜は金属膜であることが好ましい。拡散バリア膜が金属膜であれば、例えば電子デバイスに応用する際にこの拡散バリア膜を膜状電極として機能させることができる。拡散バリア膜の材質として、具体的には、Ag、Au、Cu、Pb、W、GaN、MgOやAl2 3 等から選ばれる1種又は複数種を採用することができる。また、拡散バリア膜は、単層構造であってもよいし、2種以上の異なる拡散バリア膜が積層された複層構造であってもよい。
触媒金属層を構成する金属の種類としては、グラファイトの生成に対して触媒作用を有するものであれば特に限定されず、例えばCo、FeやNi等の鉄族、Pd、PtやRh等の白金族、LaやY等の希土類金属、若しくはMoやMn等の遷移金属の他、これらの金属化合物のいずれか1種、又はこれらの2種以上の混合物を用いることができる。また、触媒金属層は、単層構造であってもよいし、2種以上の異なる触媒金属層が積層された複層構造であってもよい。
前記拡散バリア膜及び前記触媒金属層の厚さとしては特に限定されるものではないが、拡散バリア膜の厚さは1〜100nmとすることが好ましく、5〜30nmとすることがより好ましい。拡散バリア膜の厚さが薄くなりすぎると膜形態が不連続となり、30nmよりも厚くしても拡散バリア膜としての機能は変わらない。また、触媒金属層の厚さは0.1〜5nmとすることが好ましく、0.3〜2nmとすることがより好ましい。触媒金属層の厚さが薄くなりすぎると触媒金属層を構成するナノ結晶粒の数密度が少なくなり、厚くなりすぎると該ナノ結晶粒のサイズが大きくなってしまう。
また、触媒金属層を構成するナノ結晶粒の粒径は、このナノ結晶粒を核として成長、形成されるカーボンナノチューブの直径を決定する要素となるため、形成しようとするカーボンナノチューブの直径に応じて適宜設定することができる。直径のより小さいカーボンナノチューブの形成を可能にする観点より、触媒金属のナノ結晶粒の平均粒径は10nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがより好ましい。後述するように本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法によれば、このナノ結晶粒の粒径をより微細化することができ、ナノ結晶粒の平均粒径を5nm以下とすることが可能である。なお、現時点では、触媒金属のナノ結晶粒の平均粒径を0.4nm程度以下とすることは困難であること、また、カーボンナノチューブの最小直径が0.4nm程度とされることから、ナノ結晶粒の平均粒径の下限は0.4nmとされる。
単結晶基材の形状や大きさは特に限定されず、適宜設定可能である。また、単結晶基材上に形成される拡散バリア膜及び該拡散バリア膜上に形成される触媒金属層の形状、数、大きさや形成パターン等は特に限定されない。例えば、単結晶基材の表面全体に一つの拡散バリア膜が形成されていてもよいし、あるいは単結晶基材の表面に複数個の拡散バリア膜がそれぞれ独立して所定のパターンで形成されていてもよい。また、このように形成された拡散バリア膜の表面全体に一つの触媒金属層が形成されていてもよいし、あるいは該拡散バリア膜の表面に複数個の触媒金属層がそれぞれ独立して所定のパターンで形成されていてもよい。
本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材は、前記拡散バリア膜が、前記単結晶基材の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつとともに、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保つものであり、かつ、前記触媒金属層が、前記拡散バリア膜の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることを特徴とする。
かかる構成を有する本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材によれば、基板材質の選択に幅を持たせて例えばSi基板の採用を可能としつつ、その基板上に形成される触媒金属層において、触媒能を有効に発揮させ、かつ、特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつように成長制御することが可能となる。
すなわち、単結晶基材と触媒金属層との間に介在する拡散バリア膜が、触媒金属と単結晶基材との反応を阻止するので、例えば触媒金属が単結晶基材としてのSi基材との反応によりシリサイド化して触媒能を喪失するようなことがなく、触媒金属層の触媒能を有効に発揮させることができる。また、拡散バリア膜は、カーボンナノチューブの成長温度において、単結晶基材及び触媒金属層の双方と2相分離状態を保つものであるから、触媒金属層が拡散バリア膜との反応により触媒能を喪失するようなこともなく、触媒金属層の触媒能を有効に発揮させることができる。
そして、拡散バリア膜が、単結晶基材の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもち、かつ、触媒金属層が、拡散バリア膜の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることから、触媒金属層において、単結晶基材の結晶構造に対してある特定の結晶方位に揃った結晶構造とすることが可能となる。したがって、この触媒金属層上に形成するカーボンナノチューブにおいても、カイラリティを含めた結晶構造の制御が可能となる。
また、単結晶基材の材質としては、拡散バリア膜がある特定の結晶方位をもつようにエピタキシャル成長し、かつ、カーボンナノチューブの成長温度において拡散バリア膜と2相分離状態を維持しうるものであれば採用が可能であり、単結晶基材の材質選択の幅が広い。したがって、電子デバイスへの応用に有望なSi等の単結晶基材の採用も可能である。
拡散バリア膜が、単結晶基材及び触媒金属層の双方と特定のエピタキシャル方位関係をもち、かつ、カーボンナノチューブの成長温度において該単結晶基材及び該触媒金属層の双方と2相分離状態を保つような、単結晶基材、拡散バリア膜及び触媒金属層の材質の組み合わせとしては、例えば下記表1に示すものを好適に挙げることができる。なお、表1において、MgO+Cuは、MgOとCuの2層構造の拡散バリア膜とすることを意味し、同様にAl2 3 +Wは、Al2 3 とWの2層構造の拡散バリア膜とすることを意味する。
Figure 2007015890
これらの単結晶基材、拡散バリア膜及び触媒金属層の組み合わせのうち、電子デバイスへの応用を考慮した場合は、Si/Ag/Fe,Co,Ni、Si/Au/Fe,Co,Ni、Si/Pb/Fe,Co,NiやSi/GaN/Fe等の組み合わせ、すなわちSiの単結晶基材であり、かつ、拡散バリア膜が金属膜であるものを採用することが好ましい。
本発明のカーボンナノチューブ形成用基材を用いて、触媒金属層を構成するナノ結晶粒を核としてカーボンナノチューブを成長、形成させることにより、該カーボンナノチューブ形成用基材における触媒金属層上に成長、形成されてなるカーボンナノチューブを得ることができる。このカーボンナノチューブの形成方法やその条件等は、特に限定されるものでなく、CVD法やレーザ蒸着法等を利用することができる。
また、こうして得られたカーボンナノチューブの先端側に電極となる金属層を形成することにより、該カーボンナノチューブの先端側に形成された電極を備えた電極付のカーボンナノチューブを得ることができる。このとき、前記拡散バリア膜が金属膜よりなる場合は、この拡散バリア膜も膜状電極として機能しうる。このため、カーボンナノチューブの一端側に膜状電極(拡散バリア膜)をもつとともに他端側に第2電極をもつ電極付のカーボンナノチューブが単結晶基材上に形成された構造を得ることができ、電子デバイスに好適に利用することが可能となる。さらに、後述する実施例で示すように、カーボンナノチューブの外周側に絶縁膜を介して第3電極を設けることもできる。
本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材は、バリア膜形成工程と、触媒金属層形成工程とを備えた本発明に係るカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法により、好適に製造することができる。
バリア膜形成工程では、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保ちうる前記拡散バリア膜を、該単結晶基材と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該単結晶基材上にエピタキシャル成長させて形成する。この単結晶基材上に拡散バリア膜をエピタキシャル成長させる方法としては、特に限定されるものではなく、電子銃蒸着法、化学気相蒸着法、レーザ蒸着法やスパッタリング等を利用することができる。
そして、電子銃蒸着法等を利用して単結晶基材上に拡散バリア膜を形成した後は、所定の熱処理を施すことが好ましい。すなわち、前記バリア膜形成工程は、前記単結晶基材上に形成された前記拡散バリア膜を熱処理する熱処理工程を含むことが好ましい。この熱処理工程により、拡散バリア膜における結晶の不完全性の程度を低くして、拡散バリア膜の結晶配向性をより高めることができる。
前記熱処理工程における条件は、拡散バリア膜の結晶配向性を高めることができ、かつ、単結晶基材と拡散バリア膜とが2相分離状態を維持する条件であれば特に限定されない。すなわち、加熱温度の上限は、単結晶基材及び拡散バリア膜の構成元素の状態変化図により決定することができ、例えば、単結晶基材としてSiの単結晶基板を採用し、拡散バリア膜としてAg膜を採用した場合は、加熱温度の上限を835℃とすることができる。加熱温度の下限は200℃程度とすることが好ましく、600℃程度とすることがより好ましい。また、加熱雰囲気は、窒素若しくはアルゴン等の不活性雰囲気又は水素雰囲気とすることが好ましく、加熱時間は5〜60分程度とすることが好ましい。
触媒金属層形成工程では、前記触媒金属層を、前記拡散バリア膜と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該拡散バリア膜上にエピタキシャル成長させて形成する。この拡散バリア膜上に触媒金属層をエピタキシャル成長させる方法としては、特に限定されるものではなく、電子銃蒸着法、化学気相蒸着法、レーザ蒸着法、スパッタリングや溶液法等を利用することができる。
そして、電子銃蒸着法等を利用して拡散バリア膜上に触媒金属層を形成した後は、所定の熱処理を施すことが好ましい。すなわち、前記触媒金属層形成工程は、前記拡散バリア膜上に形成された前記触媒金属層を熱処理することにより該触媒金属層を微結晶化する微結晶化熱処理工程を含むことが好ましい。この微結晶化熱処理工程により、触媒金属層をより微結晶化することができるとともに、拡散バリア膜における結晶の不完全性の程度を低くして、触媒金属層の結晶配向性をより高めることができる。
前記微結晶化熱処理工程における条件は、触媒金属層を微結晶化したりその結晶配向性を高めたりすることができ、かつ、拡散バリア膜と触媒金属層とが2相分離状態を維持する条件であれば特に限定されない。すなわち、加熱温度の上限は、拡散バリア膜及び触媒金属層の構成元素の合金状態図等により決定することができ、例えば、拡散バリア膜としてAg膜を採用し、触媒金属層としてCoを採用した場合は、加熱温度の上限を967℃とすることができる。加熱温度の下限は200℃程度とすることが好ましく、600℃程度とすることがより好ましい。また、加熱雰囲気は、窒素若しくはアルゴン等の不活性雰囲気又は水素雰囲気とすることが好ましく、加熱時間は1〜20分程度とすることが好ましい。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例は、単結晶基板としてSiの単結晶基板を採用するとともに、拡散バリア膜としてAg膜を採用したものである。
図1に模式的に示す製造方法の工程図に従って、本実施例に係るカーボンナノチューブ形成用基材を製造した。
<バリア膜形成工程>
単結晶基材として、Siの単結晶基板たるSi(111)基板よりなるSi基板1を準備した(図1(a)参照)。このSi基板1を化学洗浄した後、図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりAgを30nmの厚さで蒸着した。この時点での試料を試料Aとする(図1(b)参照)。
そして、前記試料Aを大気中に取り出し、図示しない石英管中において、N2 雰囲気、800℃、30分間の一次熱処理を施した(熱処理工程)。なお、N2 雰囲気は、石英管中に5リットル/minの流量のN2 を流入することで実現した。この一次熱処理後の試料を試料Bとする(図1(c)参照)。
こうして、Si基板1上にAgを真空蒸着した後、所定の一次熱処理を施すことにより、Si基板1上にAgをエピタキシャル成長させて、図1(c)に示されるように、拡散バリア膜として厚さ30nmのAg膜2をSi基板1上に形成した。
<触媒金属層形成工程>
本実施例では、触媒金属としてCoを用いた。
前記試料Bを図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりCoを2nmの厚さで蒸着した。この時点での試料を試料Cとする(図1(d)参照)。
そして、前記試料Cを大気中に取り出し、図示しない石英管中において、N2 雰囲気、800℃、15分間の二次熱処理を施した(微結晶化熱処理工程)。なお、N2 雰囲気は、石英管中に5リットル/minの流量のN2 を流入することで実現した。この二次熱処理後の試料を試料Dとする(図1(e)参照)。
こうして、Si基板1上にエピタキシャル成長により形成されたAg膜2上にCoを真空蒸着した後、所定の二次熱処理を施すことにより、該Ag膜2上にCoをエピタキシャル成長させて、図1(e)に示されるように、触媒金属層として厚さ2nmのCo層3をAg膜2上に形成した。
これにより、単結晶基材としてのSi基板1と、このSi基板1上にエピタキシャル成長により形成された拡散バリア膜としてのAg膜2と、このAg膜2上にエピタキシャル成長により形成された触媒金属層としてのCo層3とからなる、実施例1に係るCNT形成用基材4を製造した。
<CNT形成工程>
そして、得られたCNT形成用基材4に対して、以下に示すようにCVD法によりカーボンナノチューブを成長、形成した。
まず、CNT形成用基材4を室温の石英管(図示せず)内に導入した。そして、N2 雰囲気 (N2 流量:5リットル/min)で500℃まで昇温した後、H2 を導入し500℃で30分間の触媒金属の還元処理を行った。その後、再度N2 雰囲気に切り替えて800℃まで昇温した。続いて、N2 をキャリアガスとしてメチルアルコール(CH3 OH)を30分間導入することにより、カーボンナノチューブの成長を行い、触媒金属層としてのCo層3を構成するCoのナノ結晶粒上にカーボンナノチューブを形成した。なお、カーボンナノチューブの形成後は、N2 雰囲気を保ったまま室温にまで温度を下げた。
こうして、実施例1に係るCNT形成用基材4におけるCo層3上に成長、形成されてなるカーボンナノチューブを得た。
(Ag膜のXRD評価及びTEM評価)
前記実施例1においてSi基板1上にAgを真空蒸着してから熱処理工程を実施したAg/Siの前記試料Bについて、X線回折(X−Ray Diffraction:XRD)法及び高分解能透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により、拡散バリア膜としてのAg膜2が、Si基板1と特定のエピタキシャル方位関係をもつようにエピタキシャル成長したか、否かを確認した。
XRDの結果を図2に示す。なお、図2(a)はSi基板1の表面(水平面)に平行な結晶面を検出する2θ測定(2θスキャン)のXRDプロファイルである。この2θ測定において回折ピークが現れる場合、その結晶は多結晶であるといえる。また、図2(b)はX線をSi基板1に斜め入射して測定したω−2θ測定(ω−2θスキャン)のXRDプロファイルである。このω−2θ測定においてSi基板1及びAg膜2の回折ピークが現れる場合は、Ag膜2の結晶面はSi基板1の格子面と平行な格子面を持つとわかる。なお、Si(111)の格子面のピークは強度が大き過ぎて、検出器が飽和してしまうので、実際にはピークをカットした。
2θ測定を示す図2(a)から明らかなように、Si基板1上に成長したAg膜2において多結晶に起因したピークは観察されなかった。また、ω−2θ測定を示す図2(b)から明らかなように、Si(111)の格子面と平行なAg(111)格子面が存在することがわかった。
次に、Ag/Siの前記試料BについてのAg/Si界面における断面TEM像を図3に示す。Si基板1のSiの原子配列に対して、Ag膜2のAgの原子配列が一様に揃った状態になっており、Si基板1上にAg膜2がエピタキシャル成長していることがわかる。またAg膜2及びSi基板1の格子像からは、それぞれ面間隔が0.24nm及び0.31nmと見積もられ、これらはそれぞれAg{111}面及びSi{111}面に対応している。
これらの結果から、Si基板1上のAg膜2の結晶方位関係は、Ag(111)//Si(111)、Ag[110]//Si[110]であり、拡散バリア膜としてのAg膜2が、Si基板1に対して、Si(111)の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることが確認された。
(Ag膜及びCo層のTED評価)
前記実施例1においてSi基板1上にAgを真空蒸着してから熱処理工程を実施したAg/Siの前記試料B及び前記実施例1に係るCNT形成用基材4(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)について、その平面をTEMで観察し、透過電子回折(Transmission Electron Diffraction:TED)法を行った。そのTED像を図4に示す。なお、図4(a)が試料BのTED像であり、図4(b)が試料DのTED像である。
図4から明らかなように、図4(b)の試料Dでは、Agに起因したスポット以外に複数のスポットが存在することが確認できる。この新たに現れたスポットは、Coに起因したスポットである。後述するSEM評価で示すように、Ag膜2上に分散するCoのナノ結晶粒の数密度は1.1×1012cm-2であるところ、測定範囲内にCoのナノ結晶粒が約250個存在するはずであり、仮にそれらが無秩序に配列されているならばスポットの数は図4(b)で現れた数よりはるかに多くなるはずである。よって、多数存在するCoのナノ結晶粒はAg膜2上にエピタキシャル成長し、その結晶構造が制御されていることが判明した。つまり、Ag膜2上にCo層3を形成することにより、Co粒子の結晶構造制御を達成できることが確認できた。
(比較例1)
比較のため、拡散バリア膜として、Ag膜の代わりにSiO2 膜を用いた。
図5に模式的に示す製造方法の工程図に従って、比較例1に係るカーボンナノチューブ形成用基材を製造した。
<バリア膜形成工程>
前記実施例1と同様のSi基板1(図5(a)参照)を化学洗浄した後、1000℃の石英管(図示せず)中で、O2 雰囲気、3時間熱酸化することで、Si基板1上に100nm厚さのSiO2 膜5を形成した。この時点での試料を試料aとする(図5(b)参照)。
こうして、Si基板1上に厚さ100nmのSiO2 膜5を形成した。
<触媒金属層形成工程>
前記実施例1と同様にして、前記試料aを図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりCoを2nmの厚さで蒸着した。この時点での試料を試料bとする(図5(c)参照)。
こうして、Si基板1上に形成されたSiO2 膜5上にCoを真空蒸着して、図5(c)に示されるように、厚さ2nmのCo層6をSiO2 膜5上に形成した。
これにより、単結晶基材としてのSi基板1と、このSi基板1上に形成されたSiO2 膜5と、このSiO2 膜5上に形成されたCo層6とからなる、比較例1に係るCNT形成用基材7を製造した。
<CNT形成工程>
そして、得られたCNT形成用基材7に対して、前記実施例1と同様にしてカーボンナノチューブを成長、形成した。
(触媒金属層としてのCo層についてのSEM評価)
前記実施例1に係るCNT形成用基材4(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)及び前記比較例1に係るCNT形成用基材7(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:2nm)について、Co層表面のモフォロジーを走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)により観察した結果を図6に示す。図6(a)が実施例1におけるCo層3のSEM像であり、図6(b)が比較例1におけるCo層6のSEM像である。なお、比較例1に係るCNT形成用基材7(試料b)については、N2 雰囲気、800℃、15分間の熱処理を施してからSEM観察した。
図6(a)に示される前記実施例1に係るCNT形成用基材4においては、Coが凝集し、直径数nmの極めて微細なナノ結晶粒が分散していた。また、図6(a)の右上の挿入図に示したように、Coのナノ結晶粒は、ある結晶面が優先的に大きくなった、配向した多角形状を呈しており、安定な結晶面を有して存在していた。そして、このSEM像から、Coのナノ結晶粒の平均粒径を評価したところ、4.8nmと見積もられた。なお、Co結晶粒の粒径の分布についても、実施例1に係るCo層3の方が比較例1に係るCo層6よりも小さくなっていた。また、下地であるAg膜2上に分散するCoのナノ結晶粒の密度を評価したところ、1.1×1012cm-2であった。なお、図6(a)中、黒く見える部分が下地であるAg膜2であり、白く点在しているのがCoのナノ結晶粒である。
これに対し、図6(b)に示される前記比較例1に係るCNT形成用基材7においては、Coは凝集するものの、その粒径は数十nmであり、比較的大きなものとなっていた。また、Co結晶粒はほぼ球形であり特定の配向関係も見いだせなかった。そして、このSEM像から、Co結晶粒の平均粒径を評価したところ、25nmと見積もられた。また、下地であるSiO2 膜5上に分散するCo結晶粒の密度を評価したところ、2.8×1010cm-2であった。なお、図6(b)中、黒く見える部分が下地であるSiO2 膜5であり、白く点在しているのがCo結晶粒である。
以上の結果より、前記実施例1に係るCNT形成用基材4におけるCo層3のナノ結晶粒は、Ag膜2上に相分離された状態で、極めて微細かつ高密度で、特定の結晶面を有して微結晶化しており、このCo層3は、Ag膜2の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることが確認された。
一方、前記比較例1に係るCNT形成用基材7については、SiO2 膜5上にCoを蒸着した後に所定の熱処理を行ったとしても、Co層6のCo結晶粒を数nm程度にまでは微結晶化させることができず、また特定の結晶方位をもつ結晶構造にすることもできなかった。
(CNTのSEM評価)
前記実施例1に係るCNT形成用基材4(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)におけるCo層3上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び前記比較例1に係るCNT形成用基材7(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:2nm)におけるCo層6上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した。その結果を図7に示す。図7(a)が実施例1のSEM像であり、図7(b)が比較例1のSEM像である。
図7から明らかなように、実施例1及び比較例1の双方において白く線状に伸びて成長したカーボンナノチューブが確認できるが、比較例1と比べて実施例1では非常に多くのカーボンナノチューブが成長していることが確認できた。
(実施例2)
触媒金属層としてのCo層3の厚さを2nmから0.5nmに変更すること以外は、前記実施例1と同様である。
(比較例2)
触媒金属層としてのCo層6の厚さを2nmから0.5nmに変更すること以外は、前記比較例1と同様である。
(CNTのSEM評価)
前記実施例2に係るCNT形成用基材4(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層3上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び前記比較例2に係るCNT形成用基材7(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層6上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した。その結果を図8に示す。図8(a)が実施例2のSEM像であり、図8(b)が比較例2のSEM像である。
図8から明らかなように、実施例2及び比較例2の双方において白く線状に伸びて成長したカーボンナノチューブが確認できるが、比較例2と比べて実施例2では非常に多くのカーボンナノチューブが成長していることが確認できた。
また、図7と図8とを比較するとわかるように、Co層の厚さを2nmから0.5nmに薄くすることにより、実施例2及び比較例2の双方においてカーボンナノチューブの成長量(Co層上に形成されるカーボンナノチューブの数及び長さ)が向上した。ただし、実施例2では、比較例2と比べて、カーボンナノチューブの成長量がより向上した。このように実施例2において触媒金属層としてのCo層3の厚さを薄くすることで、カーボンナノチューブの成長量が大きく向上するのは、触媒金属としてのCoのナノ結晶粒のサイズが小さくなり、カーボンナノチューブの成長に寄与する触媒金属微粒子の実質的な量が増加したためと考えられる。
この結果より、触媒金属層の厚さは、2nm以下とすることが好ましく、0.5nm以下とすることがより好ましいことがわかる。
(ラマン分光スペクトルによるCNTの構造評価)
前記実施例2に係るCNT形成用基材4(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層3上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び前記比較例2に係るCNT形成用基材7(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層6上にカーボンナノチューブを形成したものについて、顕微ラマン分光のスペクトルによりカーボンナノチューブの構造を観察した。
結果を図9に示すように、ラマンシフトが100〜250cm-1の領域に単層カーボンナノチューブ(SW(Single Wall)CNT)に特有なRBM(Radial Breathing Mode)によるピークが複数観測された。RBMによるピークは、単層カーボンナノチューブの直径に対応する位置に現れるため、単層カーボンナノチューブの直径分布を見積もることが可能である。
図9の▼で示したピーク位置から単層カーボンナノチューブの直径を評価したところ、実施例2では、1.97nm、1.72nm、1.49nm、1.33nm、1.13nm、及び0.93nmの直径をもつ単層カーボンナノチューブの存在が確認できた。一方、比較例2では、1.91nm及び1.60nmの直径をもつ単層カーボンナノチューブの存在が確認できた。これにより、比較例2と比べて実施例2では、直径のより小さな単層カーボンナノチューブの成長が可能となっていることが確認できた。これは触媒金属層としてのCo層3においてCoのナノ結晶粒がより微結晶化しているためと考えられる。
また、顕微ラマン分光のスペクトルにおいて、1590cm-1付近にカーボンナノチューブを構成するグラファイト構造に起因するG−bandから生ずるピークが観測されるとともに、1350cm-1付近にグラファイトの欠陥構造に起因するD−bandから生ずるピークが観測された。形成されたカーボンナノチューブの品質の指標となるこの二つのピークの比(G/D比)を評価したところ、比較例2におけるG/D比は16であったのに対し、実施例2におけるG/D比は26であり、実施例2では、より高品質な単層カーボンナノチューブの成長が実現できた。
(比較例3)
この比較例は、バリア膜形成工程及び触媒金属層形成工程で一次熱処理及び二次熱処理を施さないこと以外は、前記実施例1と同様である。
<バリア膜形成工程>
前記実施例1と同様のSi(111)基板を化学洗浄した後、前記実施例1と同様、図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりAgを30nmの厚さで蒸着した。
こうして、Si基板上にAgを真空蒸着することにより厚さ30nmのAg膜を形成した。
<触媒金属層形成工程>
そして、前記実施例1と同様、図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりCoを2nmの厚さで蒸着した。
こうして、Si基板上に形成されたAg膜上にCoを真空蒸着することにより、厚さ2nmのCo層をAg膜上に形成した。
これにより、単結晶基材としてのSi基板と、このSi基板上に形成されたAg膜と、このAg膜上に形成されたCo層とからなる、比較例3に係るCNT形成用基材を製造した。
<CNT形成工程>
そして、得られたCNT形成用基材に対して、前記実施例1と同様にしてカーボンナノチューブを成長、形成した。
(比較例4)
この比較例は、触媒金属層形成工程で二次熱処理を施さないこと以外は、前記実施例1と同様である。
<バリア膜形成工程>
前記実施例1と同様のSi(111)基板を化学洗浄した後、前記実施例1と同様、図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりAgを30nmの厚さで蒸着した。
そして、前記実施例1と同様、図示しない石英管中において、N2 雰囲気、800℃、30分間の一次熱処理を施した(熱処理工程)。
こうして、Si基板上にAgを真空蒸着した後、所定の一次熱処理を施すことにより、Si基板上にAgをエピタキシャル成長させて、拡散バリア膜として厚さ30nmのAg膜をSi基板上に形成した。
<触媒金属層形成工程>
そして、前記実施例1と同様、図示しない真空チャンバ内に導入し、1×10-4Pa以下の真空中にて、電子銃蒸着法によりCoを2nmの厚さで蒸着した。
こうして、Si基板上に形成されたAg膜上にCoを真空蒸着することにより、厚さ2nmのCo層をAg膜上に形成した。
これにより、単結晶基材としてのSi基板と、このSi基板上に形成されたAg膜と、このAg膜上に形成されたCo層とからなる、比較例4に係るCNT形成用基材を製造した。
<CNT形成工程>
そして、得られたCNT形成用基材に対して、前記実施例1と同様にしてカーボンナノチューブを成長、形成した。
(CNTのSEM評価及びラマン分光スペクトル評価)
前記比較例3及び比較例4におけるAg膜上のCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した結果を図10に示す。なお、図10(a)が比較例3のSEM像であり、図10(b)が比較例4のSEM像である。
また、前記比較例3及び比較例4におけるAg膜上のCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、ラマン分光スペクトル評価の結果を図11に示す。
図10及び図11から明らかなように、Coの蒸着後に微結晶化熱処理を施さなかった比較例3及び比較例4では、カーボンナノチューブの成長がほとんど確認できなかった。
また、Agの蒸着後及びCoの蒸着後のいずれも熱処理を施さなかった比較例3と比べて、Agの蒸着後に熱処理を施した比較例4では、図10(b)のSEM像に示されるように、カーボンナノチューブの成長が少しだけ認められた。
これらのことから、Ag及びCoをそれぞれ蒸着した後のN2 雰囲気での熱処理が重要であり、これらのN2 雰囲気中での熱処理によってAg及びCoそれぞれのエピタキシャル成長と微結晶化が促進されることがわかる。
(実施例3)
図12及び図13に模式的に示される電子デバイス10は、単結晶基材としてのSiの単結晶基板たるSi(111)基板よりなるSi基板11と、このSi基板11上に形成された複数個(本実施例では4個)の電子素子部20とを備えている。
各電子素子部20は、同じ構成を有しており、図13に模式断面図が示されるように、Si基板11上の所定位置に形成された、拡散バリア膜としてのAg膜21と、このAg膜21上の中央部に形成された、触媒金属層としてのCo層22と、このCo層22上に形成されたカーボンナノチューブ部23と、カーボンナノチューブ部23の先端に接続して形成された第2電極部24と、カーボンナノチューブ部23の外径より大きな内径を有し、カーボンナノチューブ部23の外周側に間隔を隔てて同心状に配置された筒状の第3電極部25と、カーボンナノチューブ23の外周面を覆う筒部26a及び第3電極部25と第2電極部24及びAg膜21とを絶縁しうる上下一対のフランジ部26b、26bが一体形成されてなる絶縁部26とを備えている。前記カーボンナノチューブ部23は、複数のカーボンナノチューブを束状に集めたCNT束により構成されていてもよいし、あるいは1本のカーボンナノチューブにより構成されていてもよい。このとき、前記実施例1や前記実施例2に準ずる方法によりCNT束を作製すれば、カイラリティの揃ったカーボンナノチューブよりなるCNT束とすることができるし、また前記実施例1や前記実施例2に準ずる方法により複数本の独立したカーボンナノチューブを作製すれば、各カーボンナノチューブのカイラリティを揃えることができる。
この電子素子部20において、Si基板11上にパターン形成されたAg膜21は膜状のドレイン電極として、カーボンナノチューブ部23はチャネルとして、第2電極部24はソース電極として、第3電極部25はゲート電極として、絶縁部26はゲート絶縁膜として、それぞれ機能しうる。なお、第2電極部24、第3電極部25及び絶縁部26の材質としては、それぞれの機能を果たしうるものを適宜選択可能であり、第2電極部24及び第3電極部25には例えばCu、Alやこれらの合金を採用することができるし、絶縁部26には例えばSiO2 やAl2 3 等の高誘電率絶縁材料を採用することができる。
前記拡散バリア膜としてのAg膜21、触媒金属層としてのCo層22及びカーボンナノチューブ部23は、前記実施例1又は前記実施例2で説明した製造方法に準じた方法により製造することができる。なお、Si基板1上にAg膜21をパターン形成する際は、マスキング技術を利用することができる。
そして、原子層蒸着法を含む化学気相蒸着法やスパッタリング等により、カーボンナノチューブ部23の外周面に絶縁部26を形成後、スパッタリングや電子銃蒸着法等により第2電極部24を形成するとともに、同手法とマスキング技術を併用して第3電極部25を形成して、各電子素子部20を完成することができる。
実施例1に係るカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法の工程図である。 前記実施例1におけるSi基板上にAgを真空蒸着してから熱処理工程を実施したAg/Siの試料Bについての、X線回折(XRD)法の評価結果であり、(a)は2θ測定(2θスキャン)のXRDプロファイル、(b)はω−2θ測定(ω−2θスキャン)のXRDプロファイルである。 前記実施例1におけるSi基板上にAgを真空蒸着してから熱処理工程を実施したAg/Siの試料Bについての、高分解能透過電子顕微鏡(TEM)による評価結果であり、Ag/Si界面における断面TEM像である。 前記実施例1におけるSi基板上にAgを真空蒸着してから熱処理工程を実施したAg/Siの前記試料B及び前記実施例1に係るCNT形成用基材(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)について、その平面をTEMで観察し、透過電子回折(TED)を行った評価結果であり、(a)は試料BのTED像、(b)は試料DのTED像である。 比較例1に係るカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法の工程図である。 前記実施例1に係るCNT形成用基材(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)及び前記比較例1に係るCNT形成用基材(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:2nm)について、Co層表面のモフォロジーを走査電子顕微鏡(SEM)により観察した評価結果であり、(a)は実施例1におけるCo層のSEM像、(b)は比較例1におけるCo層のSEM像である。 前記実施例1に係るCNT形成用基材(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:2nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び前記比較例1に係るCNT形成用基材(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:2nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した評価結果であり、(a)は実施例1のSEM像、(b)は比較例1のSEM像である。 前記実施例1に係るCNT形成用基材(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び前記比較例1に係るCNT形成用基材(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した評価結果であり、(a)は実施例2のSEM像、(b)は比較例2のSEM像である。 実施例2に係るCNT形成用基材(Co/Ag/Siの試料D、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したもの、及び比較例2に係るCNT形成用基材(Co/SiO2 /Siの試料b、Co層厚さ:0.5nm)におけるCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、顕微ラマン分光のスペクトルによる評価結果である。 比較例3及び比較例4におけるAg膜上のCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、その表面をSEMで観察した結果を示し、(a)が比較例3のSEM像、(b)が比較例4のSEM像である。 前記比較例3及び比較例4におけるAg膜上のCo層上にカーボンナノチューブを形成したものについて、ラマン分光スペクトルの評価結果である。 実施例3に係り、電子デバイスの全体構成を模式的に示す斜視図である。 前記実施例3に係り、前記電子デバイスの各電子素子部の構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1、11…Si基板(単結晶基材) 2、21…Ag膜(拡散バリア膜)
3、22…Co層(触媒金属層) 4…CNT形成用基材
10…電子デバイス 20…電子素子部
23…カーボンナノチューブ部 24…第2電極
25…第3電極 26…絶縁部

Claims (8)

  1. 単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された拡散バリア膜と、該拡散バリア膜上に形成され、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属層とを備え、該触媒金属層を構成するナノ結晶粒上にカーボンナノチューブを成長、形成させるカーボンナノチューブ形成用基材であって、
    前記拡散バリア膜は、前記単結晶基材の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもつとともに、前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保つものであり、かつ、
    前記触媒金属層は、前記拡散バリア膜の結晶構造を反映しつつエピタキシャル成長することにより形成された特定の結晶方位に揃った結晶構造をもっていることを特徴とするカーボンナノチューブ形成用基材。
  2. 前記単結晶基材はSiの単結晶基材であり、かつ、前記拡散バリア膜は金属膜であることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブ形成用基材。
  3. 前記触媒金属層を構成する前記ナノ結晶粒は、平均粒径が0.4〜10nmであることを特徴とする請求項1又は2記載のカーボンナノチューブ形成用基材。
  4. 請求項1、2又は3記載のカーボンナノチューブ形成用基材における前記触媒金属層上に成長、形成されてなることを特徴とするカーボンナノチューブ。
  5. 前記カーボンナノチューブの先端側に形成された電極を備えていることを特徴とする請求項4記載のカーボンナノチューブ。
  6. 単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された拡散バリア膜と、該拡散バリア膜上に形成され、グラファイトの生成に対して触媒作用を有する触媒金属層とを備え、該触媒金属層を構成するナノ結晶粒上にカーボンナノチューブを成長、形成させるカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法であって、
    前記カーボンナノチューブの成長温度において前記単結晶基材及び前記触媒金属層の双方と2相分離状態を保ちうる前記拡散バリア膜を、該単結晶基材と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該単結晶基材上にエピタキシャル成長させて形成するバリア膜形成工程と、
    前記触媒金属層を、前記拡散バリア膜と特定のエピタキシャル方位関係をもつように、該拡散バリア膜上にエピタキシャル成長させて形成する触媒金属層形成工程とを備えていることを特徴とするカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法。
  7. 前記バリア膜形成工程は、前記単結晶基材上に形成された前記拡散バリア膜を熱処理する熱処理工程を含むことを特徴とする請求項6記載のカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法。
  8. 前記触媒金属層形成工程は、前記拡散バリア膜上に形成された前記触媒金属層を熱処理することにより該触媒金属層を微結晶化する微結晶化熱処理工程を含むことを特徴とする請求項6又は7記載のカーボンナノチューブ形成用基材の製造方法。
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